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JP2008103268A - 組電池及び車両 - Google Patents

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JP2008103268A
JP2008103268A JP2006286646A JP2006286646A JP2008103268A JP 2008103268 A JP2008103268 A JP 2008103268A JP 2006286646 A JP2006286646 A JP 2006286646A JP 2006286646 A JP2006286646 A JP 2006286646A JP 2008103268 A JP2008103268 A JP 2008103268A
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Akira Tsujiko
曜 辻子
Hiroki Harada
宏紀 原田
Kayo Iwase
佳与 岩瀬
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Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】車両の車体に直接または間接に取り付けられる組電池において、内部抵抗を抑制し出力を大きくとれる組電池及び、このような組電池を搭載した車両を提供する。
【解決手段】組電池10は、複数の単電池100によって構成されている。単電池100は、いずれも、正極板、負極板及びセパレータを有する発電要素と、電解液とを備えている。発電要素は、電極重ね部、正極板のみが電極重ね部から延びて重ねられてなる正極板端子部171、及び、負極板のみが電極重ね部から延びて重ねられてなる負極板端子部172と、を含む。組電池10を車体に取り付けた姿勢とした状態において、複数の単電池100は、正極板端子部及び負極板端子部のうち、相対的に高温となる正極板端子部が負極板端子部よりも鉛直方向下方となる姿勢に配置されてなる。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両の車体に直接または間接に取り付けられる組電池及びこの組電池を搭載する車両に関する。
近年、複数の単電池により構成された組電池は、例えば、夜間等に余った電力を充電により一次的に蓄積し、必要時に蓄積した電力を放電により使用する電力貯蔵装置のほか、電気自動車やハイブリッドカー等の車両の駆動用電源として、用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−243975号公報
特許文献1に開示されたモジュール(組電池)は、外形が略円筒形状のナトリウム硫黄電池(単電池)を複数有し、断熱効果を有する有底箱状の収納容器、これを閉塞する蓋部材、収納容器内の底部に設けたヒータ、及び平板状の絶縁板を備える。このナトリウム硫黄電池の内部には、硫黄や多硫化ナトリウムなどの正極活物質及びナトリウムが充填されている。このモジュールでは、複数のナトリウム硫黄電池は、ヒータの上に配置された絶縁板を介して収納容器内に収納されており、収納容器の開口を蓋部材で閉塞している。隣接するナトリウム硫黄電池同士はブスバにより接続されている。このモジュールでは、各ナトリウム硫黄電池の下部をヒータで昇温し、下部の温度を上部よりも高くすることで、正極活物質の対流を促進させている。これにより、各ナトリウム硫黄電池における内部抵抗の低減を図っている。
このような組電池では、各単電池の内部において、充電時または放電時に、電池反応(電気化学反応)により発電要素が発熱する。しかるに、発電要素には、温度が比較的高くなる部分と比較的低い部分とが生じるため、電池反応のし易さについて各部にバラツキが生じ、結果として、単電池の内部抵抗の大きさは大きくなってしまう。
ところで、組電池を車両の駆動用電源として用いる場合には、組電池の大きさを極力小さくすること、その重量やコストの低減が要求される。その一方で、車両の駆動には比較的大きな出力が必要となるので、電池の出力ができる限り大きく得られる組電池が求められる。
これに対し、特許文献1に記載の組電池では、正極活物質の対流により各単電池の内部抵抗を低減させて、各単電池の電池特性は良好にはできるが、電池の下部をヒータで昇温させているので、ヒータの取付けスペースや、ヒータを発熱させるための電気エネルギが余分に必要となる。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、車両の車体に直接または間接に取り付けられる組電池において、内部抵抗を抑制し出力を大きくとれる組電池及び、このような組電池を搭載した車両を提供することを目的とする。
その解決手段は、単電池を複数有し、車両の車体に直接または間接に取り付けられる組電池であって、上記単電池はいずれも、正極板、負極板及びセパレータを有する発電要素と、電解液とを内部に備え、上記発電要素は、上記正極板と上記負極板とが上記セパレータを介して重ね合わされた電極重ね部と、上記正極板、負極板及びセパレータのうち、上記正極板のみが上記電極重ね部から延びて重ねられてなる正極板端子部と、上記電極重ね部を介して、上記正極板端子部と逆側に配置され、上記正極板、負極板及びセパレータのうち、上記負極板のみが上記電極重ね部から延びて重ねられてなる負極板端子部と、を含み、上記単電池を、上記正極板端子部に対して上記負極板端子部が鉛直方向同じ高さになるように配置し、充電または放電をさせたとき、上記正極板端子部及び上記負極板端子部のうち、相対的に高温となる方を高温側端子部、低温となる方を低温側端子部としたとき、上記組電池を上記車体に取り付けた姿勢とした状態において、上記複数の単電池のいずれも、上記低温側端子部よりも上記高温側端子部が鉛直方向下方となる姿勢に配置されてなる組電池である。
まず、上述の姿勢とした各々の単電池について考える。この姿勢とした単電池では、充電時または放電時に、下方の位置する高温側端子部の温度が高くなるから、対流により下方にある電解液が上方に向けて、逆に、上方にある電解液が下方に向けて移動する。これに伴って、当該単電池の内部で熱の移動が起きる。このため、当該単電池を、その電極重ね部、正極板端子部及び負極板端子部が鉛直方向に同じ高さになる姿勢に配置した場合に比して、電極重ね部内における各部の温度の違いを抑制できる。かくして、当該単電池における内部抵抗をより小さくすることができる。したがって、いずれの単電池についても、このような姿勢とした本発明の組電池では、組電池全体として、内部抵抗を低く、出力を大きくでき、特性の良好な組電池とすることができる。
このようにいずれの単電池も上述の姿勢とすることで、本発明の組電池では、複数の単電池のうち、その一部の単電池だけを、低温側端子部よりも高温側端子部が鉛直方向下方となる姿勢に配置した場合よりも、さらに組電池全体としての特性向上を図ることができる。
なお、組電池としては、複数の単電池を、互いに直列に連結した組電池のほか、並列、並直列、直並列に連結した組電池が挙げられる。
また、発電要素としては、板状の正極板、負極板及びセパレータを複数有し、正極板と負極板とをセパレータを介して交互に積層してなる積層型の発電要素や、帯状の正極板、負極板及びセパレータを用い、正極板と負極板とをセパレータを介して捲回してなる捲回型の発電要素が挙げられる。
また、車両としては、例えば、電気自動車、ハイブリッドカーのほか、フォークリフト、電動車いす、電動アシスト自転車、電動スクータ等の車両が挙げられる。
さらに、請求項1に記載の組電池であって、前記単電池は、その前記正極板が担持する正極活物質にリチウム酸化物を、前記負極板が担持する負極活物質に炭素を用いたリチウムイオン二次電池であり、前記高温側端子部が前記正極板端子部である組電池とすると良い。
本発明の組電池では、リチウムイオン二次電池を単電池として用いるので、小型、軽量で、比較的大きな出力を得ることができる。
しかも、いずれの単電池についても、前述の姿勢としているので、内部抵抗を低くすることができ、組電池全体の特性も向上させることができる。
また、他の解決手段は、請求項1または請求項2に記載の組電池を搭載してなる車両である。
本発明の車両では、いずれの単電池についても内部抵抗の低くした組電池を搭載しているので、この組電池を用いて、より良好な走行性能を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
本実施形態に係る車両1は、図1に示すように、エンジン3とフロントモータ4及びリヤモータ5との併用で駆動するハイブリッドカーである。この車両1は、車体2、エンジン3、これに取付られたフロントモータ4、リヤモータ5、ケーブル7及びバッテリパック6を有している。このバッテリパック6は、図1及び図2に示すように、車両1の車体2に取り付けられている。このバッテリパック6の内部には、後述する組電池10が収納されている。この組電池10は、ケーブル7によりフロントモータ4及びリヤモータ5と接続されている。この車両1は、組電池10をフロントモータ4及びリヤモータ5の駆動用電源として、公知の手段によりエンジン3、フロントモータ4及びリヤモータ5で走行できるようになっている。
この車両1では、本実施形態に係る組電池10は、図2及び図3に示すように、複数の単電池100を一列に並べ、かつ、バスバ200により電気的に直列に接続した電池モジュール11(11A,11B)が複数(図2では、2つ図示)列置された構成となっている。この単電池100は、図4に示すように、略直方体形状の角型単電池のリチウムイオン二次電池である。
この単電池100について説明する。
単電池100は、直方体形状をなすケース部材150及びこれを閉塞する封口部材160と、ケース部材150内に収容された発電要素110と、電解液LQとから構成されている。単電池100の内部には、電解液LQが注入されている。単電池100のうち、ケース部材150は、金属からなり、図4〜図6に示すように、平板長方形状の第1側部151、及び、これと平行で同形状の第2側部152を有する。このケース部材150は、第1側部151の短辺(図4における上下方向の辺)と第2側部152の短辺とを結ぶ、平板長方形状の第3側部153及び第4側部154を有する。また、ケース部材150は、第1側部151の長辺(図4における左下−右上方向の辺)と第2側部152の長辺とを結ぶ平板長方形状の底部155とを有する。また、このケース部材150は、挿入側(図5中、上方)が開口し、この開口から挿入した発電要素110を収容する収容部156を有する。
封口部材160は、金属からなり、ケース部材150における第1側部151及び第2側部152に沿った長辺と、第3側部153及び第4側部154に沿った短辺(図6の左右方向の辺)とからなる長方形状の平板とされている。この封口部材160は、ケース部材150の収容部156内に発電要素110を収容した後に、ケース部材150の開口を液密に閉塞してなる。
また、この封口部材160は、第1側部151の長辺に沿った方向(図4中、左下−右上方向)に所定の間隔で離間した正極端子挿通孔161H及び負極端子挿通孔162Hと、これらの間の位置に内外を貫通する弁孔163Hとを有している。この弁孔163Hは、板状の安全弁190で閉塞されている。
発電要素110は、アルミニウムからなる正極板121、銅からなる負極板122及びセパレータ123からなり、いずれも帯状であり、これら正極板121と負極板122とをセパレータ123を介して捲回してなる。この発電要素110は、図5及び図6に示すように、電極重ね部113、正極板端子部111及び負極板端子部112から構成されている。このうち、電極重ね部113は、正極板121と負極板122とセパレータ123とが重ね合わされた部位である。一方、正極板端子部111は、これらの正極板121、負極板122及びセパレータ123のうち、正極板121のみが、図5に一点鎖線で示す発電要素110の軸線110Xに沿う方向の一方側(図5中、右方)に電極重ね部113から延びて渦巻き状に重ねられた部位である。他方、負極板端子部112は、正極板121、負極板122及びセパレータ123のうち、負極板122のみが、軸線110Xに沿う方向の他方側(図5中、左方)に電極重ね部113から延びて渦巻き状に重ねられた部位である。
この発電要素110では、電極重ね部113において、正極板121が担持する正極活物質に、例えば、マンガン酸リチウムなどのリチウム酸化物を用いている。一方、負極板122が担持する負極活物質に、炭素を用いている。
発電要素110のうち、正極板端子部111の一部は、図5及び図6に示すように、発電要素110の厚み方向(図6の左右方向)に圧縮されて互いに隙間なく重なり合った正極固着部111Cとされている。この正極固着部111Cには、外部正極端子171に接続する正極集電部材173が溶接されている。これにより、正極板121を、正極固着部111C及び正極集電部材173を介して外部正極端子171と導通することができる。同様に、負極板端子部112の一部も、発電要素110の厚み方向に圧縮されて互いに隙間なく重なり合った負極固着部112Cとされている。この負極固着部112Cには、外部負極端子172に接続する負極集電部材174が溶接されている。これにより、負極板122を、負極固着部112C及び負極集電部材174を介して外部負極端子172と導通することができる。
発電要素110(正極板121)の正極板端子部111に接続した外部正極端子171は、アルミニウムからなり、平板状である。この外部正極端子171は、図5に示すように、封口部材160の正極端子挿通孔161Hを通じて封口部材160の外部に突出している。また、この外部正極端子171は、封口部材160の正極端子挿通孔161Hにモールドされた正極シール部材181により、液密にシールされ、かつ、封口部材160とは電気的に絶縁されている。
一方、発電要素110(負極板122)の負極板端子部112に接続した外部負極端子172は、銅からなり、平板状である。この外部負極端子172も同様に、封口部材160の負極端子挿通孔162Hを通じて封口部材160の外部に突出している。また、この外部負極端子172も封口部材160の負極端子挿通孔162Hにモールドされた負極シール部材182により、液密にシールされ、かつ、封口部材160とは電気的に絶縁されている。
単電池100のうち、電解液LQには、有機電解液が用いられている。電解液LQは、発電要素110の電極重ね部113との電池反応(電気化学反応)ができるように、封口部材160で閉塞されたケース部材150の収容部156に注入されている。
次に、複数の単電池100によって構成される組電池10について、図2及び図3を用いて説明する。
本実施形態では、組電池10は、前述したように、複数の単電池100を一列に並べ、かつ、バスバ200により電気的に直列に接続した電池モジュール11(11A,11B)が複数列置された構成となっている。この組電池10は、この組電池10を車両1の車体2に取り付けた姿勢とした状態で、いずれの単電池100も、ケース部材150の第3側部153を鉛直方向下方側(図2及び図3中、下方)に位置させて自身の外部正極端子171(正極板端子部111)が外部負極端子172(負極板端子部112)よりも低い位置になるように、配置されている。
また、図2及び図3に示すように、隣り合って配置された単電池100,100同士は、このうち、一の単電池100の外部正極端子171と他の単電池100の外部負極端子172とが、これらを電気的に導通させるバスバ200で連結されている。これにより、各電池モジュール11(11A,11B)を構成する複数の単電池100,100同士は、いずれも直列に連結されている。
なお、図示していないが、この組電池10を構成する複数の電池モジュール11(11A,11B)同士も、いずれも電気的に直列に接続されている。
ところで、本実施形態に係る単電池100は、正極板端子部111に対して負極板端子部112が鉛直方向同じ高さになるように配置(図5参照)し、充電または放電をさせたとき、正極板端子部111と負極板端子部112とを比べると、正極板端子部111が負極板端子部112よりも相対的に高温となる。単電池100の充電時または放電時に、電解液LQと、正極板121の正極活物質(リチウム酸化物)及び負極板122の負極活物質(炭素)との電池反応(電気化学反応)において、正極側の方が反応抵抗が高く、相対的に発熱し易い。このため、正極板121、したがってその一部である正極板端子部111が、負極板端子部112よりも高温となると考えられるからである。
そこで、本実施形態では、この正極板端子部111を高温側端子部とも呼ぶこととする。一方、負極板端子部112を低温側端子部とも呼ぶこととする。
これに対し、組電池10では、これらを構成する単電池100はいずれも、前述したように、組電池10を車両1の車体2に取り付けた姿勢において、低温側端子部(負極板端子部112)よりも高温側端子部(正極板端子部111)が鉛直方向下方となる姿勢に配置されている。
各単電池100をこのような姿勢に配置しているので、各単電池100では、相対的に高温となる正極板端子部111(高温側端子部)が下方に位置しているから、正極板端子部111により温められた下方にある電解液LQが上方に向けて、逆に、上方にある電解液LQが下方に向けて移動する対流が生じる。これにより、単電池100(発電要素110)の内部で熱の移動が起きる。
このため、単電池100を、その電極重ね部113、正極板端子部111及び負極板端子部112が鉛直方向に同じ高さになる姿勢、つまり図5に示す単電池100の姿勢に配置した場合に比して、電極重ね部113内における各部の温度の違いが生じるのを抑制できる。かくして、電極重ね部113内で生じる電池反応を均一にさせ、単電池100における内部抵抗をより小さくすることができる。したがって、組電池10全体としても、内部抵抗を低く、出力を大きくでき、特性の良好な組電池10とすることができる。
しかも、本実施形態に係る組電池10では、組電池10を構成する全部の単電池100を上述の姿勢とすることで、この組電池10のうち、その一部の単電池100だけを、負極板端子部112(低温側端子部)よりも正極板端子部111(高温側端子部)を鉛直方向下方とする姿勢に配置した場合よりも、さらに組電池10全体としての特性向上を図ることができている。
また、本実施形態に係る組電池10では、単電池100としてリチウムイオン二次電池を用いているので、小型、軽量で、比較的大きな出力を得ることができる。
かくして、本実施形態に係る車両1では、バッテリパック6内に有する組電池10の、全ての単電池100を前述した内部抵抗の低い単電池100としているので、この組電池10を用いて、より良好な走行性能を得ることができる。
ここで、単電池100の姿勢と、自身の正極板端子部111に対して負極板端子部112が鉛直方向同じ高さになるような姿勢(図5及び図7(a)参照、以下、「姿勢A」とする)の単電池100を繰り返し充放電させたときの、正極板端子部111、負極板端子部112及び電極重ね部113のそれぞれの温度変化について、以下の手法により第1の調査を行った。
この調査では、単電池100を姿勢Aに配置し、この単電池100を繰り返し充放電させ、単電池100の外部から非接触により、正極板端子部111、負極板端子部112及び電極重ね部113に対応する部位の充放電直後の温度を測定した。
本調査では、温度を測定するにあたり、市販の赤外線放射温度計(図示せず)を用いた。測定は、姿勢Aに配置した単電池100と赤外線放射温度計とを25℃の恒温槽内に収容して、2C電流による充放電を30回繰り返し行った。また、測定は、図7(a)に示すように、単電池100の第1側部151のうち、正極板端子部111に近接する正極側測定部151P、負極板端子部112に近接する負極側測定部151N、電極重ね部113に近接する電極重ね部側測定部151Cの3箇所とした。
第1の調査の結果を図8に示す。図8によれば、単電池100を姿勢Aとした場合には、正極板端子部111(正極側測定部151P)、負極板端子部112(負極側測定部151N)及び電極重ね部113(電極重ね部側測定部151C)では、いずれも充放電の頻度(サイクル数)の増加に伴って温度が上昇するが、その上昇の大きさは、これらのうち、電極重ね部側測定部151Cが最も大きく、これに次いで正極側測定部151P、負極側測定部151Nの順となっていることが判る。
このようになる理由は以下と考えられる。即ち、単電池100の充電時または放電時に、電解液LQと、正極板121の正極活物質(リチウム酸化物)及び負極板122の負極活物質(炭素)との2種の電池反応(電気化学反応)について比べると、電解液LQと正極活物質との電池反応は、電解液LQと負極活物質との電池反応に比べて、相対的に反応がし難く、反応抵抗が大きいと推察される。このため、相対的に正極活物質での発熱が、負極活物質での発熱よりも大きくなる。このため、正極板端子部111における温度の上昇が、負極板端子部112よりも大きくなったものと考えられる。
なお、電極重ね部113では、正極板121と負極板122とセパレータ123とが重ね合わされている。このため、上述した2種の電池反応が電極重ね部113で生じると、このときに生じる反応熱は、電極重ね部113内に蓄熱され、この結果、電極重ね部113における温度の上昇が、最も大きくなったものと考えられる。
かくして、単電池100を図7(a)に示す姿勢Aに配置すると、充電または放電をさせたとき、正極板端子部111と負極板端子部112とを比べると、正極板端子部111が負極板端子部112よりも相対的に高温となることが確認できた。
次いで、車体2に取り付ける際の単電池100の姿勢(正極板端子部111及び負極板端子部112の位置)と、内部抵抗及び電池出力との関係について、第2の調査を行った。
この第2の調査では、温度25℃の恒温槽内に、図7に示すように、単電池100を前述した姿勢Aに配置するほか、低温側端子部(負極板端子部112)よりも高温側端子部(正極板端子部111)が鉛直方向下方となる姿勢Bに、及び、低温側端子部(負極板端子部112)よりも高温側端子部(正極板端子部111)が鉛直方向上方となる姿勢Cに、それぞれ配置した。この状態で、15時間かけて2C電流による充放電を30回連続行った後、直ちに充電及び定電力による放電を行い、電池電圧が3Vになるまでの時間を求めた。これにより得られた電力・時間特性を内挿し、3秒間での出力値を得た。
また、前述の姿勢A、姿勢B、姿勢Cとした状態で、内部抵抗を、DCIR法によりIV抵抗値を算出して得た。具体的には、姿勢A、B、Cに配置された各単電池100を、25℃で24時間放置した後、電池電圧が4.1Vになるまで、定電流で6分間充電を行った。その後、温度25℃の恒温槽内で電池電圧が3Vになるまで、2Cの電流値(設計値)で放電を行い、このときの放電容量を測定した。次いで、15時間かけて、上述の放電容量の実測に基づく2C電流による充放電を30回連続行った後、すぐに、2Cの電流値で電池電圧4.1Vになるまで充電を行った。さらにその直後、最大12Cの電流値で放電を行い、10秒後の電圧低下量を測定した。このときの、電流値(X軸)と電圧値(Y軸)との関係を、IV線図として表し、このIV線図に基づいて、各単電池100のIV抵抗値(内部抵抗値)を算出した。
結果は、姿勢Aに配置された単電池100における内部抵抗及び電池出力の大きさをそれぞれ1とし、姿勢B、姿勢Cにおける内部抵抗及び電池出力の大きさを姿勢Aとの相対値で表した。
調査の結果を表1に示す。
Figure 2008103268
表1によれば、姿勢Bに配置された単電池100は、姿勢A及び姿勢Cの単電池100と比べて、内部抵抗が低く、電池出力が大きくなっていることが判る。
これは、前述したように、単電池100を姿勢Bに配置することで、相対的に高温となる正極板端子部111により温められた下方にある電解液LQが上方に向けて、逆に、上方にある電解液LQが下方に向けて移動する対流が生じ、単電池100(発電要素110)の内部で熱の移動が起きる。これにより、電極重ね部113内における各部の温度の違いが抑制され、電極重ね部113内で生じる電池反応が、姿勢A及び姿勢Cに配置された単電池100に比して、より均一に生じる。このため、単電池100における内部抵抗がより小さくなり、その分、電池出力が大きくなったためであると考えられる。
かくして、単電池100を、自身の低温側端子部(負極板端子部112)よりも高温側端子部(正極板端子部111)が鉛直方向下方となるように配置すると、これを充電または放電をさせたとき、姿勢A及び姿勢Cの場合と比べ、内部抵抗が低く、出力が大きくでき、特性の良好な単電池100となることが確認できた。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施形態では、組電池10を構成する単電池100をリチウムイオン二次電池とした。しかしながら、単電池の種類としては、本実施形態に限定するものではなく、例えば、ニッケル水素二次電池、ニッケルカドミウム二次電池など他の種類の電池にも採用できる。
また、実施形態では、組電池10を構成する電池モジュール11(11A,11B)において、各単電池100を直列に連結した。しかしながら、組電池を構成する単電池同士の連結方法は、並列、並直列、直並列に連結しても良い。また、組電池を構成する単電池の数量は、本実施形態に限定するものではなく、適宜変更可能である。
また、実施形態では、発電要素110を、帯状の正極板121、負極板122及びセパレータ123を用い、正極板121と負極板122とをセパレータ123を介して捲回してなる捲回型の発電要素とした。しかしながら、発電要素は、板状の正極板、負極板及びセパレータを複数有し、正極板と負極板とをセパレータを介して交互に積層してなる板積層型の発電要素でも良い。
また、実施形態では、車両1をハイブリッドカーとした。しかしながら、車両の種類は、例えば、電気自動車、フォークリフト、電動車いす、電動アシスト自転車、電動スクータ等の車両でも良い。
実施形態に係る車両を示す斜視図である。 実施形態に係る車両に搭載されたバッテリパックを示す斜視図である。 組電池の一部を示す図であり、図4中の要部の拡大図である。 図3の電池モジュールを構成する単電池を示す斜視図である。 図4のA−A矢視断面図である。 図5のB−B矢視断面図である。 第1の調査で温度の測定方法について、及び、第2の調査で単電池の姿勢について、それぞれ説明するための説明図である。 第1の調査の結果を示す図であり、充放電のサイクル数と発電要素の温度変化との関係についてのグラフである。
符号の説明
1 車両
2 車体
10 組電池
100 単電池
110 発電要素
111 正極板端子部(高温側端子部)
112 負極板端子部(低温側端子部)
113 電極重ね部
121 正極板
122 負極板
123 セパレータ
LQ 電解液

Claims (3)

  1. 単電池を複数有し、車両の車体に直接または間接に取り付けられる組電池であって、
    上記単電池はいずれも、
    正極板、負極板及びセパレータを有する発電要素と、電解液とを内部に備え、
    上記発電要素は、
    上記正極板と上記負極板とが上記セパレータを介して重ね合わされた電極重ね部と、
    上記正極板、負極板及びセパレータのうち、上記正極板のみが上記電極重ね部から延びて重ねられてなる正極板端子部と、
    上記電極重ね部を介して、上記正極板端子部と逆側に配置され、上記正極板、負極板及びセパレータのうち、上記負極板のみが上記電極重ね部から延びて重ねられてなる負極板端子部と、を含み、
    上記単電池を、上記正極板端子部に対して上記負極板端子部が鉛直方向同じ高さになるように配置し、充電または放電をさせたとき、上記正極板端子部及び上記負極板端子部のうち、相対的に高温となる方を高温側端子部、低温となる方を低温側端子部としたとき、
    上記組電池を上記車体に取り付けた姿勢とした状態において、
    上記複数の単電池のいずれも、
    上記低温側端子部よりも上記高温側端子部が鉛直方向下方となる姿勢に配置されてなる
    組電池。
  2. 請求項1に記載の組電池であって、
    前記単電池は、
    その前記正極板が担持する正極活物質にリチウム酸化物を、前記負極板が担持する負極活物質に炭素を用いたリチウムイオン二次電池であり、
    前記高温側端子部が前記正極板端子部である
    組電池。
  3. 請求項1または請求項2に記載の組電池を搭載してなる車両。
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