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JP2008196324A - 弁部材およびそれを用いた燃料噴射ノズル - Google Patents

弁部材およびそれを用いた燃料噴射ノズル Download PDF

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JP2008196324A
JP2008196324A JP2007029563A JP2007029563A JP2008196324A JP 2008196324 A JP2008196324 A JP 2008196324A JP 2007029563 A JP2007029563 A JP 2007029563A JP 2007029563 A JP2007029563 A JP 2007029563A JP 2008196324 A JP2008196324 A JP 2008196324A
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cylinder
hole
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Naoki Kurimoto
直規 栗本
Tetsuya Toyao
哲也 鳥谷尾
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Denso Corp
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Denso Corp
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Abstract

【課題】製造コストの上昇を抑えつつ、耐摩耗性に優れる弁部材およびそれを用いた燃料噴射ノズルを提供する。
【解決手段】噴孔13と、噴孔13と連通する縦孔12とが形成されるノズルボデー11、および縦孔12に収容され、噴孔13を開閉する弁部材20の端部を挿入することにより弁部材20の開閉動作を制御する圧力制御室19を区画しながら径方向に移動可能なシリンダ30を有する噴射ノズル10に用いられる弁部材20であって、弁部材20は、噴孔13側の端部に形成され縦孔12に離着座する弁体部21、反対側の端部に形成されシリンダ30の内壁に摺動可能に支持されるシリンダ摺動部22および弁体部21とシリンダ摺動部22との間に形成され縦孔12に摺動可能に支持されるボデー摺動部23を有し、弁部材21の内、シリンダ摺動部22よりも噴孔13側に配置される部位のみに耐摩耗用のコーティングが施されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料噴射弁、およびそれを用いた燃料噴射ノズルに関する。
従来、燃料噴射装置の内部に収容され、本体内を軸方向に移動することにより、先端に形成された噴孔を開閉することにより噴孔からの燃料噴射を制御する弁部材が知られている(例えば特許文献1参照)。
この特許文献1における弁部材は、燃料噴射装置の本体であるノズルボデーの内周壁に軸方向に摺動可能にその一部が支持される摺動部およびガイド部を有している。この弁部材には、ノズルボデーに形成された噴孔よりも上流側に設けられる弁座に当接する弁体部が形成されている。この弁部材には、摺動部、ガイド部、および弁体部全てに耐摩耗用のコーティングが施されている。これにより、弁部材が噴孔を開閉すべく軸方向に往復移動するたびにノズルボデーと摺動する部位や衝突する部位の摩耗が抑制できる。
特開2000−161174号公報
通常、コーティング装置は、被コーティング物を把持してコーティング処理を行う。ところが、上記従来技術のように摺動または衝突する部位全てにコーティングを施そうとすると、1度目のコーティング処理でコーティングが施せない部位が発生するので、少なくとも2度のコーティング処理を行わなければならない。このため、弁部材の製造コストが上昇してしまうという問題が発生する。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、製造コストの上昇を抑えつつ、耐摩耗性に優れる弁部材およびそれを用いた燃料噴射ノズルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明によれば、先端に噴孔と、内部に噴孔と連通する縦孔とが形成されるノズルボデー、および縦孔に収容され、噴孔を開閉する弁部材の端部を挿入することにより弁部材の開閉動作を制御する圧力制御室を区画しながら径方向に移動可能なシリンダを有する噴射ノズルに用いられる棒状の弁部材であって、
弁部材は、噴孔側の端部に形成され、縦孔に離着座する弁体部、弁体部が形成される端部とは反対側の端部に形成され、シリンダの内壁に摺動可能に支持されるシリンダ摺動部、および弁体部とシリンダ摺動部との間に形成され、縦孔に摺動可能に支持されるボデー摺動部を有し、弁部材の内、シリンダ摺動部よりも噴孔側に配置される部位のみに耐摩耗用のコーティングが施されていることを特徴としている。
シリンダ摺動部は、ノズルボデーの縦孔内に収容されたシリンダに摺動可能に支持されている。このシリンダは、縦孔内を径方向に移動可能であるため、仮に弁部材が径方向にずれたとしても、弁部材に追従することができる。
弁部材のボデー摺動部は、ノズルボデーの縦孔に直接支持されているので、シリンダのように弁部材の径方向の動きには追従できない。したがって、ボデー摺動部は、シリンダ摺動部よりも摩耗が顕著となる。ノズルボデーの縦孔に離着座する弁体部もシリンダ摺動部に比べ摩耗が顕著となる。
請求項1に記載の発明によれば、少なくともシリンダ摺動部よりも摩耗が顕著であるボデー摺動部および弁体部に、耐摩耗用のコーティングを施しているので、弁部材の耐摩耗性を向上することができる。また、シリンダ摺動部に耐摩耗用のコーティングを施さないことで、弁部材にコーティング処理を施す際、シリンダ摺動部となる部位を把持してコーティング処理することができる。このコーティング処理は、1回の処理で完了でき、弁部材の製造コストの上昇を抑えることができる。
あえて、シリンダ摺動部よりも噴孔側に配置される部位のみに耐摩耗用のコーティングを施すことで、製造コストの上昇を抑えつつ、耐摩耗性に優れる弁部材を提供することができる。
請求項2に記載の発明によれば、耐摩耗用のコーティングは、TiN、TiC、TiCN、CrN、DLCまたはWC/Cコーティングであることを特徴としている。
この構成によれば、耐摩耗用のコーティングとして、TiN、TiC、TiCN、CrN、DLCまたはWC/Cコーティングを採用することにより、弁部材の摩擦係数を低減でき、耐摩耗性が向上する。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2に記載の弁部材と、弁部材を収容する縦孔、縦孔と連通する噴孔、噴孔の上流側に形成され、弁部材の弁体部が離着座する弁座、および弁座よりも上流側に形成され、弁部材のボデー摺動部を摺動可能に支持するガイド部を有するノズルボデーと、支持部よりも上流側の縦孔内に配置され、弁部材のシリンダ摺動部を摺動可能に支持することにより、噴孔に連通する燃料溜り室とシリンダ摺動部の端部に調整可能な燃料圧力を作用させ弁部材の開閉動作を制御する圧力制御室とを区画するシリンダと、を備えることを特徴としている。
この構成によれば、燃料噴射ノズルが弁部材として請求項1または2に記載された弁部材を用いるので、製造コストの上昇を抑えつつ、耐摩耗性に優れた燃料噴射ノズルを提供できる。
本発明が適用された燃料噴射ノズルの一実施形態を図1および図2を参照して説明する。図1に燃料噴射ノズルを備えた燃料噴射弁の全体構成を示す。この燃料噴射弁1は、例えば、ディーゼルエンジン用の蓄圧式燃料噴射装置に用いられるものであり、図示しない蓄圧装置(コモンレール)から供給される高圧燃料をエンジン燃焼室に噴射するものである。
燃料噴射弁1は、図1に示すように、噴射ノズル10、オリフィスプレート40、バルブボデー50、制御弁53、ロアボデー60、ピエゾアクチュエータ62、駆動力伝達部63などから構成されている。燃料噴射弁1は、図中の下方から噴射ノズル10、オリフィスプレート40、バルブボデー50、ロアボデー60の順で積層され、互いにリテーニングナット70により固定されている。
噴射ノズル10は、ノズルボデー11とニードル20とシリンダ30とコイルスプリング16とから構成されている。ノズルボデー11には、上端から下端近傍にかけてノズル孔12(請求項に記載の縦孔に相当する)が形成されている。ノズルボデー11の上端にオリフィスプレート40を配置させることにより、ノズル孔12は閉ざされた空間となる。ノズルボデー11の先端には、ノズル孔12とノズルボデー11の外壁とが貫通する噴孔13が形成されている。ノズル孔12には、噴孔13の開口より上流側にニードル20が離着座する弁座14が形成されている。ノズル孔12の側壁には、ニードル20を軸方向に摺動可能に支持するガイド部15が形成されている。ノズル孔12には、ニードル20、コイルスプリング16、およびシリンダ30が収容される。
ニードル20は、請求項に記載の弁部材に相当するものであり、棒状に形成されている。図2に示すように、その先端には、上記ノズル孔12の弁座14に離着座することにより噴孔13からの燃料噴射を制御する弁体部21が形成されている。
また、弁体部21の反対側の端部には、シリンダ摺動部22が形成されている。シリンダ摺動部22は、ノズル孔12に収容される略円筒状に形成されたシリンダ30の内周壁31に軸方向に摺動可能に支持される摺動部である。
さらに、弁体部21とシリンダ摺動部22との間には、ボデー摺動部23が形成されている。ボデー摺動部23は、ノズル孔12のガイド部15に軸方向に摺動可能に支持される摺動部である。ボデー摺動部23が形成される部位には、ノズル孔12との間に隙間を形成するための切欠き部24が形成されている。切欠き部24が形成されているので、シリンダ摺動部22側から弁体部21側へ燃料を流通させることができる。
ボデー摺動部23と弁体部21との間の外径は、ノズル孔12のガイド部15との間に隙間が形成されるような寸法に設定されているので、切欠き部24を通過した燃料を噴孔13まで導くことができる。
シリンダ摺動部22とボデー摺動部23との間の外径は、両摺動部22、23の外径よりも小さくなっている。このため、ボデー摺動部23の上部には、段差部25が形成される。この段差部25には、ニードル20を下方(弁体部21が弁座14に着座する方向、閉弁方向)に付勢するコイルスプリング16の下端部を支持する支持リング17が係止される。
ニードル20のシリンダ摺動部22よりも噴孔13側に配置される部位には、耐摩耗用のコーティングとしてTiN、TiC、TiCN、CrN、DLCまたはWC/Cコーティングが施されている。あえて、シリンダ摺動部22には、上述のコーティングを施さないようにしている。ニードル20に耐摩耗用のコーティングを施す場所と施さない場所を設けることによる作用効果については後ほど説明する。
コイルスプリング16は、支持リング17とシリンダ30との間に、ある程度軸方向に圧縮された状態で配置される。これにより、シリンダ30はオリフィスプレート40の下端面44に押し付けられ、ニードル20は下方に押し付けられる。
図1に示すように、ノズル孔12にコイルスプリング16、ニードル20、およびシリンダ30を収容することにより、ノズル孔12の側壁とニードル20およびシリンダ30の外周壁との間に燃料溜り室18が形成され、ニードル20のシリンダ摺動部22の上端部、シリンダ30の内周壁31、およびオリフィスプレート40の下端面44によって圧力制御室19が形成される。
燃料溜り室18は、噴孔13から噴射される高圧燃料を蓄圧する空間であり、噴孔13と連通している。ニードル20が弁座14に着座すると、燃料溜り室18と噴孔13との連通が遮断され、噴孔13からの燃料噴射が停止する。ニードル20が弁座14から離座すると、燃料溜り室18と噴孔13とが連通し、噴孔13から燃料が噴射される。
圧力制御室19は、ニードル20の軸方向の移動を制御する高圧燃料を蓄積する空間である。圧力制御室19に供給された燃料は、シリンダ摺動部22の上端部に作用することにより、ニードル20を下方に押し付ける。ニードル20の軸方向の移動を制御する方法については後ほど説明する。
オリフィスプレート40は、略円盤状に形成され、ノズルボデー11とバルブボデー50との間に配置される。オリフィスプレート40には、燃料通路41、第1連通路42、および第2連通路43が、このプレート40の両端面を貫通するように形成されている。
燃料通路41は、蓄圧装置内の高圧燃料を燃料溜り室18に供給するための通路であり、バルブボデー50およびロアボデー60を軸方向に貫くようにして形成されている。ロアボデー60に形成された燃料通路41の開口は、蓄圧装置に接続される。
第1連通路42は、燃料溜り室18と後述するバルブボデー50に形成された弁室51とを接続する通路である。オリフィスプレート40の下端面44には、略円環状の溝が形成されており、その溝の底部に燃料通路41と第1連通路42とが接続されている。第2連通路43は、圧力制御室19と上記弁室51とを接続する通路である。
バルブボデー50は、略円盤状に形成され、オリフィスプレート40とロアボデー60との間に配置される。バルブボデー50には、オリフィスプレート40と接する下端面に開口する弁室51が形成されている。弁室51の下端面には、上述の第1、第2連通路42、43が開口している。弁室51の上端面には、後述するロアボデー60に形成された縦孔61と接続する第3連通路52が開口している。
弁室51には、第1、第2、第3連通路42、43、52の燃料の流れを制御する制御弁53とコイルスプリング56が収容されている。制御弁53は、上側に低圧側シート54が形成され、下側に高圧側シート55が形成されている。
低圧側シート54が弁室51の上端面に着座すると、第3連通路52の開口が塞がれ、燃料溜り室18、第1連通路42、弁室51、第2連通路43、圧力制御室19を結ぶ第1の経路が形成され、燃料溜り室18の高圧側燃料が、圧力制御室19に供給される。
高圧側シート55が弁室51の下端面(オリフィスプレート40の上端面)に着座すると、第1連通路42の開口が塞がれるとともに、第3連通路52の開口が開放される。これにより、圧力制御室19、第2連通路43、弁室51、第3連通路52、ロアボデー60の縦孔61を結ぶ第2の経路が形成され、圧力制御室19の高圧燃料が低圧である縦孔61に排出される。その結果、圧力制御室19の圧力が低下する。このように制御弁53が操作されることにより、圧力制御室19の圧力を調整することができる。
ロアボデー60は、軸方向に形成された縦孔61内にピエゾアクチュエータ62および駆動力伝達部63を収容し、下端面にバルブボデー50を支持する。ピエゾアクチュエータ62は、PZTなどの圧電セラミック層と電極層とを交互に積層したものであり、図示しない駆動回路により充放電することにより、積層方向(上下方向)に伸縮する。なお、縦孔61は、図示しない通路を介して、燃料タンクなどの低圧側に接続されている。
駆動力伝達部63は、ピエゾアクチュエータ62の下側に配置され、ピエゾアクチュエータ62の変位を第3連通路52内に収容されるピン64を介して制御弁53に伝達する。
ピエゾアクチュエータ62が充電されると、ピエゾアクチュエータ62は伸長する。制御弁53は、ピン64によって下方に押され、低圧側シート54が弁室51の上端面から離座するとともに、高圧側シート55が弁室51の下端面に着座し、第1連通路42の開口が塞がれる。これにより、圧力制御室19の高圧燃料が第2の経路を介して低圧側に排出される。
ピエゾアクチュエータ62が放電されると、ピエゾアクチュエータ62は収縮する。ピエゾアクチュエータ62が収縮すると、制御弁53およびピン64は、コイルスプリング56の付勢力により上方に移動する。制御弁53が上方に移動することにより、高圧側シート55が弁室51の下端面から離座するとともに、低圧側シート54が弁室51の上端面に着座し、第3連通路52の開口が塞がれる。これにより、燃料溜り室18の高圧燃料が、第1の経路を介して圧力制御室19に供給される。
次に、上記構成を有する燃料噴射弁1の作動を説明する。ピエゾアクチュエータ62が放電され、制御弁53が第3連通路52の開口を塞いでいるときに蓄圧装置から燃料噴射弁1に高圧燃料が供給されると、その高圧燃料は、燃料通路41を介して燃料溜り室18に供給されるとともに、上記第1の経路を介して圧力制御室19にも供給される。
ニードル20には、圧力制御室19の高圧燃料がニードル20の上端面に作用してニードル20を下方(閉弁方向)へ押し付ける力、コイルスプリング16の付勢力によってニードル20を下方へ押し付ける力、および燃料溜り室18の高圧燃料が弁体部21近傍に作用してニードル20を上方(開弁方向)へ押し上げる力が働いている。
このとき、ニードル20を下方へ押し付ける力は、上方へ押し上げる力よりも上回っているので、弁体部21は、弁座部14に着座し、噴孔13から燃料は噴射されない。
ピエゾアクチュエータ62が充電されると、制御弁53は、ピン64によって下方に押され、高圧側シート55が第1連通路42の開口を塞ぐとともに、低圧側シート54が第3連通路52の開口を開放する。すると、圧力制御室19の高圧燃料は、上記第2の経路を介して低圧側に排出され、圧力制御室19の圧力が低下し始める。
圧力制御室19の圧力が開弁圧力まで低下すると、ニードル20を上方へ押し上げる力が下方へ押し付ける力よりも上回り、ニードル20が上方にリフトして弁体部21が弁座14から離座し、噴孔13から燃料が噴射される。
ピエゾアクチュエータ62が再び放電されると、制御弁53は、第3連通路52の開口を塞ぐとともに、第1連通路42の開口を開放する。すると、燃料溜り室18の高圧燃料が、上記第1の経路を介して再び圧力制御室19に供給され、圧力制御室19の圧力が上昇する。
圧力制御室19の圧力が閉弁圧力まで上昇すると、ニードル20を下方へ押し付ける力が上方へ押し上げる力よりも上回り、ニードル20が下方に移動して弁体部21が弁座14に着座し、噴孔13からの燃料噴射が終了する。
次に、本実施形態における特徴部分を、図2を参照して詳細に説明する。上述したようにニードル20は、シリンダ摺動部22よりも噴孔13側に配置される部位に耐摩耗用のコーティングとしてTiN、TiC、TiCN、CrN、DLCまたはWC/Cコーティングが施されている。あえて、シリンダ摺動部22には上述のコーティングは施していない。
一般的に、被コーティング物の表面に例えば耐摩耗用のコーティングを施す場合、コーティング装置は、例えば治具が被コーティング物の一部分を把持した状態で、コーティングを施す。したがって、被コーティング物の治具によって把持される部位は、コーティングを施すことができない。
従来技術のように、ニードルの摺動部、ガイド部、および弁体部全てに耐摩耗用のコーティングを施そうとすると、上述した理由により、少なくとも2回以上のコーティング処理が必要となってしまい、製造コストを上昇させてしまう。また、2回以上のコーティング処理を実行すると、コーティングにムラが発生する恐れがある。
本実施形態のニードル20の端部には、シリンダ摺動部22が形成されている。このシリンダ摺動部22は、上述したようにシリンダ30の内周壁31に軸方向に摺動可能に支持される。このシリンダ30は、ノズルボデー11のノズル孔12内に収容されており、しかも、オリフィスプレート40の下端面44に当接しながら径方向にある程度移動可能である。このため、仮にニードル20が径方向にずれたとしても、シリンダ30は、このニードル20の径方向の動きに追従することができる。
ニードル20の弁体部21とシリンダ摺動部22との間に形成されるボデー摺動部23は、上述したようにガイド部15に直接支持される。ガイド部15は、上述のシリンダ30とは異なり、ニードル20の径方向の動きに追従することができない。
以上の理由により、ニードル20が径方向に動く場合、ボデー摺動部23は、シリンダ摺動部22よりも摩耗が顕著となる。ニードル20の先端に形成される弁体部21は、ノズル孔12の下端部に離着座するので、シリンダ摺動部22よりも摩耗が顕著であることは言うまでもない。
発明者は、上述したコーティング処理に関する事情と、シリンダ30に支持されるシリンダ摺動部22、およびガイド部15に支持されるボデー摺動部23を有するニードル20の摩耗の特性とに着目し、シリンダ摺動部22よりも噴孔13側に配置される部位に耐摩耗用のコーティングを施すという構成を有するニードル20とすることで、両方の事情を高度に満足するニードル20とすることができた。
シリンダ摺動部22をコーティング装置の治具に把持させて耐摩耗用のコーティングを施すことにより、上述した構成、すなわち、シリンダ摺動部22よりも噴孔13側に配置される部位に耐摩耗用のコーティングを施したニードル20を製造することができる。
このように製造したニードル20によれば、少なくとも摩耗が顕著である弁体部21およびボデー摺動部23には、耐摩耗用のコーティングが施されているため、ニードル20の耐摩耗性を向上させることができる。また、あえてコーティングを施さないシリンダ摺動部22を設けているため、コーティング装置の治具は、この部位を把持することができ、コーティング処理が1回で完了し、製造コストの上昇を抑えることができる。
また、ニードル20にコーティングを施した後、シリンダ摺動部22とシリンダ30の内周壁31との摺動クリアランス、およびボデー摺動部23とガイド部15との摺動クリアランスを最適な値にするためのマッチング作業を行う。
シリンダ摺動部22とシリンダ30の内周壁31とのマッチング作業では、シリンダ摺動部22を削ることにより行う。ボデー摺動部23とガイド部15とのマッチング作業では、ガイド部15を削ることにより行う。
このマッチング作業の点からも、シリンダ摺動部22にコーティングを施さないことに合理的な理由がある。シリンダ30は、ニードル20を軸方向に摺動可能に支持させる部品であるため、特にシリンダ30の上端面(オリフィスプレート40の下端面44と接触する部位)と、シリンダ30の内周壁31との垂直度を高める必要がある。このため、シリンダ30は、ノズル孔12に収容する前に上記垂直度を高めるべく、精度の高い加工が施されている。
シリンダ摺動部22とシリンダ30の内周壁31とのマッチング作業を行う際は、垂直度を高めるべく精度の高い加工を施したシリンダ30の内周壁31を削るのではなく、シリンダ摺動部22を削ることによりマッチング作業を行う。本実施形態のように、シリンダ摺動部22にコーティングを施さないようにしているので、シリンダ摺動部22とシリンダ30の内周壁31とのマッチング作業が容易となる。
耐磨耗用のコーティングとして、TiN、TiC、TiCN、CrN、DLCまたはWC/Cコーティングを採用することにより、弁部材の摩擦係数を低減でき、耐磨耗性が向上する。好ましくは、上述したコーティングの中でもTiN、CrN、DLCを採用することが望ましい。これらのコーティングは、摩擦係数を低減するという機能の他に、コーティング表面への炭化物の露出を抑制する機能や、ノズルボデー11への低い攻撃性に優れる。
さらに好ましくは、表面を非金属化することができるDLCを採用することが望ましい。燃料中には、カルボン酸塩が含まれており、このカルボン酸塩は極性を持った分子を含んでいる。ニードル20への燃料劣化物の付着、すなわちデポジットの堆積は、この極性を持った分子が金属表面に引き寄せられることにより発生する。DLCは、表面を非金属化することができるので、上述したような現象が起こりにくくなり、ニードル20への燃料劣化物の付着を予防することができる。
本発明の第1実施形態における燃料噴射ノズルを備える燃料噴射弁の断面図である。 第1実施形態における燃料噴射ノズルに用いられるニードルの側面図である。
符号の説明
1 燃料噴射弁、10 噴射ノズル、11 ノズルボデー、12 ノズル孔(縦孔)、13 噴孔、14 弁座、15 ガイド部、18 燃料溜り室、19 圧力制御室、20 ニードル(弁部材)、21 弁体部、22 シリンダ摺動部、23 ボデー摺動部、30 シリンダ、31 内周壁、40 オリフィスプレート、41 燃料通路、42 第1連通路
43 第2連通路、44 下端面、50 バルブボデー、52 第3連通路、53 制御弁、60 ロアボデー、61 縦孔、62 ピエゾアクチュエータ、63 駆動力伝達部、70 リテーニングナット

Claims (3)

  1. 先端に噴孔と、内部に前記噴孔と連通する縦孔とが形成されるノズルボデー、および前記縦孔に収容され、前記噴孔を開閉する弁部材の端部を挿入することにより前記弁部材の開閉動作を制御する圧力制御室を区画しながら径方向に移動可能なシリンダを有する噴射ノズルに用いられる棒状の前記弁部材であって、
    前記弁部材は、前記噴孔側の端部に形成され、前記縦孔に離着座する弁体部、前記弁体部が形成される端部とは反対側の端部に形成され、前記シリンダの内壁に摺動可能に支持されるシリンダ摺動部、および前記弁体部と前記シリンダ摺動部との間に形成され、前記縦孔に摺動可能に支持されるボデー摺動部を有し、
    前記弁部材の内、前記シリンダ摺動部よりも前記噴孔側に配置される部位のみに耐摩耗用のコーティングが施されていることを特徴とする弁部材。
  2. 前記耐摩耗用のコーティングは、TiN、TiC、TiCN、CrN、DLCまたはWC/Cコーティングであることを特徴とする請求項1に記載の弁部材。
  3. 請求項1または2に記載の弁部材と、
    前記弁部材を収容する縦孔、前記縦孔と連通する噴孔、前記噴孔の上流側に形成され、前記弁部材の前記弁体部が離着座する弁座、および前記弁座よりも上流側に形成され、前記弁部材の前記ボデー摺動部を摺動可能に支持するガイド部を有するノズルボデーと、
    前記支持部よりも上流側の前記縦孔内に配置され、前記弁部材の前記シリンダ摺動部を摺動可能に支持することにより、前記噴孔に連通する燃料溜り室と前記シリンダ摺動部の端部に調整可能な燃料圧力を作用させ前記弁部材の開閉動作を制御する圧力制御室とを区画するシリンダと、を備えることを特徴とする燃料噴射ノズル。
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