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JP2008195994A - チタン製品の表面改質方法及び表面改質チタン製品 - Google Patents

チタン製品の表面改質方法及び表面改質チタン製品 Download PDF

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JP2008195994A JP2007030932A JP2007030932A JP2008195994A JP 2008195994 A JP2008195994 A JP 2008195994A JP 2007030932 A JP2007030932 A JP 2007030932A JP 2007030932 A JP2007030932 A JP 2007030932A JP 2008195994 A JP2008195994 A JP 2008195994A
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Tatsuro Morita
辰郎 森田
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Kyoto Institute of Technology NUC
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Abstract

【課題】純チタン又はチタン合金の疲労強度と耐摩耗性の改善を同時に実現することのできる表面処理方法を得る。
【解決手段】純チタン,α型チタン合金,β型チタン合金,又はα+β型チタン合金のいずれかより成る製品を処理対象とし,前記処理対象に対して温度973〜1271K,処理時間0.5〜12時間としたプラズマ窒化を行って窒素が拡散した硬化層を形成し,次いで,前記処理対象に対し1種又は2種以上の微粒子を衝突させて前記硬化層上に生じているTiN,Ti2N等の化合物層を除去し,必要に応じて残留応力を付与する。
【選択図】図1

Description

本発明は,純チタン,α型チタン合金,β型チタン合金,又はα+β型チタン合金のいずれかから成る製品(本発明において,「チタン製品」という。)を処理対象とし,この処理対象の表面に,耐摩耗性及び疲労強度の向上をもたらす表面改質方法,及び前記方法により表面改質されたチタン製品に関する。
前述した純チタンやチタン合金から成るチタン製品は,高い比強度,即ち軽くて強いという特性を有し,また耐食性にも優れているという特徴から,純チタンやチタン合金によって形成されたチタン製品を部品等として使用することは,各種の機械器具や装置類の軽量化・高効率化を図る上で有効である。
一方,チタンには耐摩耗性に劣るという致命的な欠点があり,そのために,チタン製の部品を摺動部に使用することを困難としている。
このような耐摩耗性に劣るというチタン固有の問題は,純チタンのみならず,α型,β型のチタン合金,さらにはα+β型チタン合金(例えばTi-6Al-4V)についても例外ではなく,このような問題を克服するために現在までに種々の表面改質法が提案されている。
このような耐摩耗性向上のための方法の一つとして,チタン製品にガス窒化による表面処理を行い,これによりチタン製品の表面に硬化層を形成して耐摩耗性を向上させることが提案されている(非特許文献1参照)。
この方法によれば,処理対象としたチタン製品の表面には,高硬さを有するTiNおよびTi2Nからなる化合物層が形成され,この化合物層の内側に,窒素の拡散により硬化した硬化層が形成されることから,耐摩耗性が著しく改善されることが報告されている。
その一方で,チタン製品にこのようなガス窒化を行うと,前述のように耐摩耗性の改善は見られるものの,疲労強度が大幅に低下することが報告されている(非特許文献2参照)。
このような疲労強度の低下原因としては,
(1) 表面改質時に受ける熱履歴のため母材部(化合物層の内側部分)の組織が粗大化すること,
(2) 表面の化合物層が母材部よりも高いヤング率を有するため,化合物層と母材部が剥離せずにひずみの連続性が保たれる限り,化合物層には母材部よりも大きな応力が作用すること,
(3) 最表面に形成される化合物層が脆弱であるために,その破壊が比較的低い繰返し応力で生じ,その後は亀裂が停止することなく内部へ進展すること,が挙げられる。
このような疲労強度の低下を抑制しつつ,耐摩耗性を向上させる新たな試みもされており,チタン製品にプラズマ浸炭を行った後,スチール系の硬質微粒子を衝突させるものや(特許文献1参照),チタン合金部材の表面に酸素を固溶状態で拡散浸透させ,粒子を含む気流をチタン合金部材の表面に投射するもの(特許文献2)が提案されている。
この発明の先行技術文献情報としては次のものがある。
R. W. Hanzel, "Surface hardening processes for titanium and its alloys", Metal Progress, March, pp.89-96(1954) T.Morita, M. Shimizu, K. Kawasaki and T. Chiba, "Fatigue property of Nitrided Ti-6Al-4V Alloy", Transactions of the Japan Society of Mechanical Engineers A, Vol.56,pp.1915-1919(1990). 特開2002−371348号公報 特開2005− 68470号公報
プラズマ浸炭やプラズマ酸化を行ったチタン製品に微粒子を衝突させる前記方法では,耐摩耗性の改善が得られるだけでなく,前述したガス窒化を行う場合のような疲労強度の大幅な低下が抑制できるものとなっている。
しかし,前記方法により表面処理が施されたチタン製品では,表面硬さが上昇するとはいっても,摺動部品等において要求される高水準の耐摩耗性を獲得するに十分な程の硬度上昇は未だ得られていない。
また,前記方法による場合,疲労強度をプラズマ浸炭前の,未処理のチタン製品の疲労強度に近付けること,すなわち疲労強度の低下を『抑制』することはできたとしても,この未処理のチタン製品の疲労強度以上に疲労強度を超えて大幅に向上させることはできない。
特に,硬化層の表面硬さの上昇を得ようとすれば,未処理の母材部の疲労強度を下回る疲労強度となり,ガス窒化に比較して疲労強度の下げ幅を低く抑えることができるに過ぎない。
そこで本発明は,上記従来技術における欠点を解消するためになされたものであり,純チタン又はチタン合金,特にα+β型チタン合金,より好ましくはTi-6Al-4Vチタン合金から成るチタン製品の耐摩耗性を向上しつつ,疲労強度を未処理のチタン製品の疲労強度以上に改善することのできるチタン製品の表面改質方法,及び前記方法により表面改質されたチタン製品を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために,本発明におけるチタン製品の表面改質方法は,純チタン,α型チタン合金,β型チタン合金,又はα+β型チタン合金のいずれかから成るチタン製品を処理対象としてプラズマ窒化を行い,前記処理対象の表面に窒素イオンを拡散して硬化層を形成するプラズマ窒化処理と,前記プラズマ窒化処理後の処理対象に対し,1種又は2種以上の微粒子を衝突させる微粒子衝突処理を行い,前記硬化層の表面に存在するTiN,Ti2N等の化合物層を,前記微粒子衝突処理によって除去することを特徴とする(請求項1)。
前記プラズマ窒化は,温度973〜1271K,処理時間0.5〜12時間として行うことが好ましく(請求項2),前記微粒子衝突で使用する微粒子としては,最大粒子径20μm〜200μmのものを使用することができる(請求項3)。
また,前記微粒子衝突処理において,前記化合物層の除去に加え,前記処理対象に残留応力を付与することが好ましく(請求項4),さらに,前記処理対象の表面を平滑にするものとしても良い(請求項5)。
前記微粒子衝突処理では,前記化合物層の除去を目的として,化合物層の除去が可能である程度の高硬度を有し,かつ除去時に化合物層に割れが生じてこれが硬化層の割れを誘発しないように低比重で,耐食性を悪化させない微粒子が好ましく,炭化ケイ素(SiC),アルミナ(Al2O3),ジルコニア(ZrO2)等の非金属系微粒子を衝突させる処理(請求項6)を含むものとすることができる。なお,好ましくは,モース硬さ9以上,比重6以下のものを適応できる。
残留応力の付与を目的としてハイス鋼等のスチール,チタン,スズ,亜鉛等の金属系微粒子を衝突させる処理(請求項7)を含むものとすることができる。
チタン製品の硬度,比重から,例えば,ビッカース硬さ300以上で比重4以上の微粒子が好ましい。
また,この微粒子衝突処理には,前記金属系微粒子の衝突後,前記処理対象の表面に残る金属系微粒子の成分除去と,表面平滑化のためにアルミナ,ジルコニア(ZrO2)等の非金属系微粒子を更に衝突させる処理を含めることができる(請求項8)。
なお,これらの各微粒子の衝突は,前記微粒子と高圧気体の固気2相混合流体を噴射圧力0.3MPa以上,又は噴射速度80m/sec以上で噴射して,処理率(処理面積/被処理面積)が100%以上となるように行うことが好ましい(請求項9)。
また,本発明の表面改質チタン製品は,前記方法によって表面改質を行うことにより得られたもので,プラズマ窒化により形成され,かつ,1種又は2種以上の微粒子の衝突により表面の化合物層が除去された硬化層を,純チタン,α型チタン合金,β型チタン合金,又はα+β型チタン合金のいずれかから成るチタン製品の表面に形成したことを特徴とする(請求項10)。
前記硬化層の形成は,温度973〜1271K,処理時間0.5〜12時間としたプラズマ窒化により行うことができ(請求項11),化合物層の除去においては,最大粒子径20μm〜200μmの前記微粒子を使用することができる(請求項12)。
さらに,前記硬化層には,前記微粒子との衝突により残留応力が付与されていることが好ましい(請求項13)。
以上説明した本発明の構成により,本発明の表面改質方法によれば,以下の顕著な効果を得ることができた。
(1) 処理対象としたチタン製品の耐摩耗性を向上させるものでありながら,疲労強度を未処理の状態にあるチタン製品の疲労強度以上に向上させることができた。
(2) 特に,微粒子の衝突により残留応力を付与することで,表面化合物層の除去のみを行った場合に比較して,より一層,表面硬度を向上させることができると共に疲労強度の向上を得ることができ,更に,微粒子の衝突により表面を平滑化することで,このようにして得られた効果を損なうことなく表面の平滑化を行うことができた。
(3) 前記微粒子衝突処理において,炭化珪素(SiC),アルミナ,ジルコニア(ZrO2)等の非金属系微粒子の衝突を行う場合には,処理対象の表面に形成されているTiN,Ti2N等の化合物層を確実に除去することができた。
(4) 微粒子衝突において,ハイス鋼等のスチール,チタン,スズ,亜鉛等の金属系微粒子を衝突させる場合には,この衝突により前述の残留応力を付与することができた。なお,この金属系微粒子の衝突により残留応力の付与のみならず化合物層の除去をも行うことができる場合には,化合物層を除去するための前記非金属系微粒子を衝突させる処理は省略可能である。
(5) また,前記金属微粒子の衝突を行った後に,アルミナ,ジルコニア(ZrO2),等の非金属系微粒子の衝突を更に行う場合には,処理対象に付与された耐摩耗性や疲労強度の向上という効果を損なうことなく,前記金属系微粒子の衝突時に処理対象表面に付着した金属系微粒子成分の除去や表面の平坦化を行うことができた。
次に,本発明の実施形態を添付図面を参照しながら以下説明する。
1.全体構成
本発明におけるチタン製品の表面改質方法は,図1に示すようにプラズマ窒化によって処理対象であるチタン製品の母材部の表面付近に硬化層を形成するプラズマ窒化処理(図1(a))と,前記プラズマ窒化処理が完了した後のチタン製品表面に微粒子を衝突させて,前記窒化の際に硬化層の表面に生じたTiNやTi2N等の化合物層を除去し,必要に応じて母材部に圧縮残留応力の付与を行う微粒子衝突処理(図1(b))によって構成される。
2.処理対象
本発明の方法による処理対象であるチタン製品は,純チタン又はチタン合金製の製品全般を処理対象とし,このチタン合金にはα型,β型,及びα+β型のいずれも含む。
一例として,航空宇宙産業を中心に広く使用され,全チタン消費量中における消費量で高比率を占める(一例として米国では全チタン消費量の56%がTi-6Al-4V合金としての消費である。)代表的なα+β型チタン合金であるTi-6Al-4V合金は本発明の方法による処理対象であり,本発明の表面改質処理を施すことにより摺動部材としての用途を更に拡張可能である。
3.プラズマ窒化処理
処理対象とするチタン製品に対しては,前述したように先ずプラズマ窒化処理が施され,これにより,チタン製品の母材部表面に硬化層の形成が行われる。この硬化層の形成により,チタン製品の表面硬度が上昇し,耐摩耗性が改善される。
ここで,窒化によりチタン製品の表面に硬化層を形成する方法としては,本発明の方法で採用するプラズマ窒化の他に,ガス窒化等の方法もあるが,従来技術の欄で既に述べたように,ガス窒化によって表面硬化層を形成する場合,表面改質時に受ける熱履歴のため母材部の微視的組織が変化することが疲労強度を低下させる原因の一つとなっている。
そこで,プラズマ窒化によって比較的低温で前記表面硬化層を形成することにより,熱処理に伴う母材部の微視組織成長を最低限に抑制しつつ,高硬度を有する表面硬化層の形成を行うものとした。詳細には,イオン化した窒素(+)が負極となる被処理材(チタン)に引き付けられて高速で衝突する結果,比較的低温・短時間の条件で厚い硬化層が形成される。
このように,母材部の微視的組織成長を最低限に抑制するためには,比較的低温で窒化を行うことが有効である一方,形成される硬化層は厚みが厚くなる程,耐摩耗性の向上に有効であり,この表面硬化層の厚みは窒化温度が高い程厚くなる。
そこで本発明では,母材部の微視的組織成長を抑えつつ,硬化層を可及的に厚いものとするために,必要な硬化層の厚さの確保ができ,且つ,β変態点以下の範囲で,973K〜1271K,好ましくは973〜1123Kの温度でプラズマ窒化を行い,より好ましくは1023Kでプラズマ窒化を行う。
なお,処理対象とするチタン製品が,母材部をTi-6Al-4Vとする場合,処理温度が1271Kを越えると変態を起こし,βの単相となることから,窒化温度の上限は1271Kとする。
プラズマ窒化の処理時間は,処理対象の材質やその他の処理条件にもよるが,微粒子衝突で破壊されない,必要な硬化層の厚さを確保するため,一例として1.8ks〜43.2ks(0.5〜12時間)であり,前述したTi-6Al-4Vを処理対象とする場合,好ましくは14.4ks(4時間)〜32.4ks(9時間)である。
4.微粒子衝突処理
以上のようにしてプラズマ窒化が完了したチタン製品に対しては,その後,微粒子を衝突させる微粒子衝突処理が行われる。
この微粒子衝突処理では,前述したプラズマ窒化の際にチタン製品の表面(硬化層の表面)に形成された化合物層の除去が行われると共に,必要に応じて硬化層に残留応力を付与し,さらに必要に応じて表面の平坦化等の仕上げ処理が行われる。
(1) 化合物層の除去
従来技術の説明で述べたように,ガス窒化によって表面硬化層を形成した場合に疲労強度の低下が生じる原因として,該窒化によって形成された化合物層と母材部との間にヤング率のずれがあること,及び,化合物層が脆弱であるために,その破壊が比較的低い繰返し応力で生じることを挙げた。
本工程では,プラズマ窒化によっても生じるTiNやTi2N等の化合物層を除去することにより,前述したように化合物層が原因となる疲労強度の低下を解消する。
このように,化合物層を除去するために使用する微粒子としては,一例として炭化珪素(SiC),アルミナ(Al2O3),ジルコニア(ZrO2)等の非金属系微粒子を使用することができる。
ここで噴射する非金属系微粒子としては,最大粒子径20μm〜200μmのものを使用し,このセラミックス系微粒子を,例えば既知のブラストないしショットピーニング装置によって投射することで,処理対象の表面に衝突させる。
使用するブラストないしショットピーニング装置としては,遠心力により粒子を投射するもの,回転する羽根車との衝突により微粒子を投射するもの,圧縮ガスと共に粒子を噴射するもの等,既知の各種のものが使用可能であるが,微粒子である投射材の取り扱いが比較的容易であると共に,投射条件の調整が比較的容易である,圧縮ガスと共に粒体を噴射する形式のブラストないしショットピーニング装置の使用が好ましい。
一例として,非金属系微粒子の噴射条件は,噴射圧力0.3MPa以上,又は噴射速度80m/sec以上,好ましくは100〜150m/secで,処理率が100%以上となるように投射することが好ましい。
(2) 残留応力の付与
以上のように,化合物層が除去されて硬化層が露出されたチタン製品の表面に対し,必要に応じてさらにハイス鋼等のスチール,チタン,スズ,亜鉛等の金属系微粒子を衝突させて,硬化層の塑性変形に伴う残留圧縮応力を付与する。
なお,金属微粒子の衝突により,非金属系微粒子を使用した前述の化合物層の除去を行うことなく化合物層についても除去できる場合には,前述した非金属系微粒子の衝突を省略して,直接,金属系微粒子を衝突させる処理を行っても良い。
もっとも確実に化合物層の除去を行うためには,金属系微粒子の衝突に先立ち,前述し非金属系微粒子の衝突を行うことが好ましい。
ここで使用する金属系微粒子としては,最大粒子径20μm〜200μmのものを使用する。投射方法としては,前述した化合物層の除去の場合と同様,既知の各種の装置の使用が可能であり,一例としてこの金属系微粒子の衝突を直圧式のブラストないしショットピーニング装置により圧縮空気流に乗せて行う場合には,前記化合物層を除去する場合と同様の条件で噴射を行うことができる。
(3) 仕上げ
以上のように,金属系微粒子の衝突を行った後,必要に応じてさらに非金属系微粒子を衝突させて,チタン製品の硬化層上に残る前記ハイス鋼等の金属系微粒子成分を除去すると共に,硬化層を平坦化する。
このような仕上げ用の非金属系微粒子としては,処理対象表面に粒子成分が残り難い材質のものであって,かつ,処理対象の表面を平坦化し得る研削・研磨性を発揮し得るものであれば如何なるものであっても良く,一例としてアルミナ,ジルコニウム,ガラス等の微粒子を使用することができる。
この仕上げ用の非金属系微粒子の粒径は,一例として20μm〜200μmであり,投射方法としては,前述した化合物層の除去の場合と同様,既知の各種の装置の使用が可能である。一例として,直圧式ブラスト装置によって投射する場合には,前記化合物層を除去する場合と同様の条件で噴射を行うことができる。
次に,本発明の方法により,代表的なα+β形チタン合金であるTi-6Al-4V合金よりなるチタン製品に対して表面改質処理を行った試験例を以下に示す。
なお,本試験に使用したTi-6Al-4V合金の化学的成分は,表1に示す通りである。
1.試験条件及び試験方法
(1)試験片
表1に示す化学成分を有する直径14mmのTi-6Al-4V合金圧延丸棒を,図2(a)〜(c)に示す3種類の試験片形状に機械加工して,各試験に使用する試験片とした。なお,図2中に記載した数値は各部のサイズであり,単位はmmである。
このうち,ボタン型試験片(図2(a))は,平坦部の一方をエメリ研磨(♯100〜♯2000)およびバフ研磨(アルミナ粉末,平均粒子径0.03μm)により鏡面状に仕上げた。
また,引張試験片(図2(b))および疲労試験片(図2(c))については,試験部をエメリ研磨および電解研磨により鏡面状に仕上げた。
(2)試料
(2-1) プラズマ窒化試料(微粒子衝突を行わないもの)
プラズマ窒化材に関する基礎的なデータの蓄積を図るため,処理時間を14.4 ks (4h)で共通とし,処理温度を973K(700℃),1023K(750℃),1073K(800℃),および1123K(850℃)としてプラズマ窒化処理を行った4種類の試料を作製した。
なお,比較のために未処理の試料及び処理温度を1073K(800℃)及び1123K(850℃)としてプラズマ浸炭処理を行った2種類のプラズマ浸炭材を試料として作製した。
(2-2) 微粒子衝突試料
プラズマ窒化温度を1023Kとして得た試料,およびプラズマ窒化温度を1123Kとして得た試料に対し,表2に略記号FPB1,又はFPB2として示す微粒子衝突処理を行った試料(実施例1〜4の計4種類)を作製した。
比較のために,プラズマ窒化,及び微粒子衝突のいずれも行っていない未処理の試料(比較例1),プラズマ窒化を行っていない未処理の試料に対してFPB1又はFPB2いずれかの微粒子衝突を行った試料(比較例2,3),1023K(750℃)でプラズマ窒化のみを行った試料(比較例4),1123K(850℃)で窒化のみを行った試料(比較例5)を準備した。
また,プラズマ浸炭に関する試料として,1023Kでプラズマ浸炭を行った試料(微粒子衝突なし;比較例6),及びこれにFPB1又はFPB2の微粒子衝突を行った試料(比較例7,8),並びに1123Kでプラズマ浸炭を行った試料(微粒子衝突なし;比較例9),及びこれにFPB1又はFPB2の微粒子衝突を行った試料(比較例10,11)を作製した。
なお,各試料とこれらの各資料に対して行った処理の内容を表2にまとめた。
上記表2における略記号FPB1は,化合物層の除去を目的としてSiC微粒子の衝突処理を,FPB2は,SiC微粒子の衝突後,ハイス鋼微粒子を衝突させて塑性変形により残留応力を付与し,さらに,アルミナ微粒子を衝突させて最終仕上げという3段階の処理を示す(表3参照)。
なお,表3中の()内に示した数値は,本試験例で使用した各微粒子の最大直径である。
(3)試験方法
(3-1) 表面硬さの測定
表面硬さの測定は,ボタン型試験片(図2(a))の表面において行った。その際,硬さは超マイクロビッカース硬さ計(荷重0.03N)を用いて1材料あたり5点測定し,それらの平均値を測定値とした。
(3-2) 硬さ分布の測定
硬さ分布の測定は,必要な処理を行ったボタン型試験片を切断後に縦断面をエメリ研磨およびバフ研磨により鏡面状に仕上げた後,マイクロビッカース硬さ計(荷重0.25N)を用いて各位置での硬さを5点測定し,平均値をその位置での測定値とした。
(3-3) 表面状態の観察
表面状態の観察は,硬さ分布測定に用いたボタン型試験片の縦断面上で光学顕微鏡を用いて行った。その後,クロール氏液で腐食して母材部組織の観察を行うとともに,線分法によりα粒径を求めた。
(3-4) 引張試験
引張試験は,油圧制御型万能試験機を用いて段階的に荷重を上昇させながらひずみを測定する方法で行った。引張試験には1材料あたり3本の試験片(JIS Z 2201,14A号試験片)を用い,それらから求めた各値の平均値を測定値とした.
(3-5) X線解析
X線回折(Cu Kα線)は,ボタン型試験片の表面において2θ= 33〜43°の範囲で走査速度0.05°/s,ステップ0.01°の条件下で行った。
(3-6) X線残留応力測定
またX線残留応力測定(Co Kα線)は,疲労試験片を用いて試験片軸方向に回折角2θ=154.3°で行い,応力定数をK=-170.77 MPa/deg として残留応力値を求めた。
(3-7) 平面曲げ疲労試験
平面曲げ疲労試験は,応力比R=-1,繰返し速度33Hzの条件で行った。上記疲労試験に使用した試験片は,JIS Z 2274に規定されている2号試験片形状とした。
2.試験結果
(1)窒化温度の変化に伴う試料の諸特性等の変化の確認
未処理の試料,及び窒化温度を50K刻みで変化させ,973K,1023K,1073K,1123Kとしてプラズマ窒化処理を行った試料の計5種類について,ヤング率,降伏応力,引張強さ,伸び,絞り,α粒径,硬化層の厚み,及び表面硬さをそれぞれ測定した。その結果を表4に,表面からの距離と硬度との関係を示したグラフを図3に,母材部の断面状態を図4にそれぞれ示す。
以上の結果から,プラズマ窒化温度の上昇に伴い,耐摩耗性の向上に寄与する硬化層厚さの増大,及び表面硬さの上昇が見られる一方,α粒(組織)の成長(表4),即ち疲労強度の低下原因となる母材部組織の粗大化が確認された(図4)。
従って,比較的高い温度でのプラズマ窒化処理は,耐摩耗性の向上には有効であるが高すぎると疲労強度の低下を招き,比較的低い温度でのプラズマ窒化処理は,母材部組織の粗大化を抑制して疲労強度の低下を防止する上では有効であるものの,低すぎると耐摩耗性の向上に貢献する硬化層の厚さ及び表面硬さの増大を得ることができなくなり,疲労強度を犠牲とすることなく耐摩耗性の向上を得るためには,窒化温度の選択が重要であることが確認された。
なお,窒化温度の上昇と共に,α粒(組織)が成長すると,引張強さが若干低下傾向となり,また,表面硬化層の厚み増大に伴い,延伸指標(伸び・絞り)が低下することが確認された。
また,図3から硬さは内部に向かうに従って滑らかに低下していることが確認された。
(2)プラズマ窒化,プラズマ浸炭における硬さ分布の比較
硬化層の形成をプラズマ窒化によって行うことの優位性を確認するために,処理温度を973K,1023Kとしてプラズマ窒化処理を行った試料,処理温度を1073K,1123Kとしてプラズマ浸炭処理を行った試料,及び未処理の試料のそれぞれについて表面からの硬さ分布を比較した(図5参照)。
図5から明らかなように,プラズマ窒化では,プラズマ浸炭よりも低い温度で高硬度,かつ,厚みの大きな硬化層が得られており,プラズマ浸炭に比較して,プラズマ窒化は耐摩耗性を改善する上で優位であることが判る。
また,同じ硬度上昇を得る場合には,プラズマ浸炭に比較してプラズマ窒化は処理温度を低くできることから,疲労強度の低下をもたらす母材部組織の粗大化を抑制でき,疲労強度を改善する上でもプラズマ浸炭に比較して優位であることが確認された。
(3)微粒子衝突前後における硬さ分布の比較
プラズマ窒化を行った試料(表2における実施例1〜4及び比較例4,5)について,硬さ分布を測定した結果を図6(a),(b)に示す。
温度条件を1023Kとしてプラズマ窒化処理を行った試料(図6(a))に比較して,1123Kとしてプラズマ窒化を行った試料(図6(b))の方が,表面からの深さがより深い位置まで硬度が上昇しており,耐摩耗性の向上に寄与する硬化層の厚さがより大きいことが確認できる。
また,プラズマ窒化を行ったのみで,その後に微粒子衝突を行っていない試料(比較例4,5)と,微粒子衝突を行った試料(実施例1〜4)とで,硬さ分布に大きな違いが見られないことから,微粒子衝突は,プラズマ窒化によって生じた硬さ分布に対して影響を与えていないことが確認でき,プラズマ窒化により形成された拡散層による耐摩耗性の向上という効果を維持しながら,高硬度微粒子の衝突によって疲労強度低下の原因の1つである化合物層を除去でき,かつ,残留応力を付与できることが確認できた。
(4)機械的性質の比較等
上記表2に示した実施例1〜4の試料,及び比較例1〜11の各試料について,機械的特性を測定した結果を表5に,表面硬化層厚さ,表面硬さ,圧縮残留応力,疲労強度及び疲労強度/引張強さの比を測定した結果を表6,実施例1〜4及び比較例1〜5の断面顕微鏡写真を図7にそれぞれ示す。
なお,表5及び表6中,FPB1及びFPB2の略記号は,それぞれ表3に示した通りである。
表5の結果から,プラズマ窒化を行っていない試料(比較例1〜3),1023Kでプラズマ窒化を行った試料(比較例4及び実施例1,2),及び1123Kでプラズマ窒化を行った試料(比較例5及び実施例3,4)のいずれにおいても,微粒子衝突の前後において機械的な特性について大きな変化は見られず,微粒子の衝突が機械的な特性に大きな影響を与えていないことが確認された。このことは,プラズマ浸炭を行った試料についても同様である。
また,表6の結果から,ハイス鋼微粒子による微粒子衝突処理に伴い,残留応力が付与されていると共に,残留応力の付与に伴って疲労強度の改善がなされていることが確認された。
疲労強度について更に検討すると,窒化温度を1023Kとし,微粒子の衝突を行っていない試料(比較例4)の疲労強度(630MPa)は,窒化も微粒子の衝突も行っていない未処理の試料(比較例1)の疲労強度(570MPa)に対して若干上昇し,さらに微粒子衝突を行うことにより改善されていることが確認された(実施例1で740MPa,実施例2で840MPaに上昇)。
特に,微粒子衝突による化合物層の除去と,圧縮残留応力の付与を共に行った試料(実施例2)にあっては,疲労強度は極端に高い水準(840MPa)に達していることが確認できた。ここで達成される疲労強度の向上は,既存の如何なる技術によっても達成し得ない水準であり,特に,疲労強度/引張強度比で91%を達成していることは,未処理材が55〜60%(表6では59%)であるのに対して飛躍的に向上している。
窒化温度を1123Kとした試料(微粒子の衝突なし)の疲労強度(470MPa)では,未処理材(比較例1)の疲労強度(570MPa)以下の値に低下しているが,これはプラズマ窒化に伴い微視組織が成長すると共に比較的厚い化合物層が形成されたためであると考えられる。
従って,窒化温度を1123Kとした場合であっても,実施例3,実施例4に示すようにその後に高硬度微粒子の衝突を行って化合物層を除去することで,疲労強度の大幅な上昇を得ることができ,化合物層の除去が疲労強度の向上に極めて効果的であると共に,未処理材の疲労強度(570MPa)を越える疲労強度(実施例3,4共に660MPa)に上昇していることが確認された。
なお,1023K,1123Kで窒化を行ったいずれの試料についても,微粒子衝突後において硬化層の厚みに変化はなく,硬化層の厚みの減少に伴う耐摩耗性の低減は生じていないといえる。
また,1023K,1123Kで窒化を行った試料に対して微粒子衝突を行うと,高硬さを有すると共に脆弱である化合物層が図7から判るように除去され,その結果,表面硬さが幾分低下し,特に化合物層の厚みが厚い1123Kでプラズマ窒化を行った試料では,表面硬さの下げ幅が若干大きなものとなっている。
しかし,微粒子衝突後においても表面硬さは依然としていずれの試料共に高い水準にあり,この表面硬さの低下によって生じる耐摩耗性の低下は実用上問題のない程度のものである。
これに対し,1023Kの温度でプラズマ浸炭を行い,微粒子の衝突は行っていない試料(比較例6)の疲労強度(590MPa)は,未処理材の疲労強度(570MPa)と略同程度であり,疲労強度の改善は殆ど見られない。また,表面硬さの向上の程度についても,プラズマ窒化を行った場合に比較して低い値に留まっている。
また,上記プラズマ浸炭後に,SiC微粒子の衝突を行った試料(比較例7)にあっても,疲労強度は590MPaで変化せず,疲労強度の向上は得られなかった。
さらに,ハイス鋼微粒子の衝突と,アルミナ微粒子の衝突を行った試料(比較例8)にあっては,疲労強度が僅かに向上(740MPa)するものの,実施例2として示したプラズマ窒化材のように,飛躍的な疲労強度の改善を得ることはできなかった。
また,1123Kの温度でプラズマ浸炭を行い,微粒子の衝突を行っていない試料(比較例9)の疲労強度(490MPa)は,未処理材の疲労強度(570MPa)に対して低下している点については,1123Kの温度でプラズマ窒化を行った場合と同様であるが(比較例5を参照),プラズマ窒化の場合では,その後に微粒子の衝突を行うことで未処理材以上の数値に疲労強度を改善することができたのに対し,1123Kの温度でプラズマ浸炭を行った後にSiC微粒子の衝突を行った試料(比較例10)では,疲労強度は490MPaのまま変化が見られなかった。
また,その後に,ハイス鋼微粒子の衝突,アルミナ微粒子の衝突を行った試料(比較例11)では,僅かに疲労強度が向上するものの(560MPaに上昇),未処理材(比較例1)の疲労強度(570MPa)の値に迄回復させることはできなかった。
以上の結果から,疲労強度を維持,向上しつつ,耐摩耗性の向上を得るためには,プラズマ窒化による表面硬化層の形成と,微粒子の衝突による化合物層を除去との組合せが極めて効果的であり,さらに,微粒子衝突による残留応力の付与により,より効果的に疲労強度の向上を得られることが確認された。
(5)X線解析試験結果
窒化を行っておらず,かつ,微粒子衝突を行っていない未処理の試料(比較例1),前記未処理の試料にそれぞれ異なる微粒子衝突(FPB1,FPB2)を行った試料(比較例2,3)のX線解析結果を図8(a)に,1023Kで窒化処理を行った試料(比較例4)及びこれに対してそれぞれ異なる微粒子衝突(FPB1,FPB2)を行った試料(実施例1,2)のX線解析結果を図8(b)に,1123Kで窒化処理を行った試料(比較例5)及びこれに対してそれぞれ異なる微粒子衝突(FPB1,FPB2)を行った試料(実施例3,4)のX線解析結果を図8(c)にそれぞれ示す。
図8(a)に示す解析結果から,チタンのピーク(α相,β相)が認められるが,微粒子衝突処理にともないピーク高さが低下し,ピークの幅(半価幅)が大となっている。このことから,微粒子衝突を行った試料では,極表面の組織がナノ結晶化していることが予想される。
図8(b)に示す解析結果から,1023Kでのプラズマ窒化にともない試料表面に化合物(Ti2N)層が形成されていることが確認できる。そして微粒子衝突処理にともない,化合物の存在を示すピークが消失しており,微粒子の衝突により化合物層の除去が行われたことが判る。さらに,この微粒子衝突処理にともない,チタンのピーク高さが低下し,ピークの幅(半価幅)が大きくなっており,試料の極表面の組織がナノ結晶化していることが予想される。
図8(c)に示す解析結果からは,1123Kでのプラズマ窒化にともない化合物(TiNおよびTi2N)が形成されていることが確認され,微粒子衝突処理にともない,両化合物の存在を示すピーク消失していることから,化合物層が除去されたことが確認できる。また,この微粒子衝突に伴い,チタンのピーク高さが低下し,ピークの幅(半価幅)が大となっていることから,試料の極表面の組織がナノ結晶化していることが予測される。
ここで,極表面の微細化(ナノ結晶化)は,表面現象である疲労き裂の発生を抑制する効果があり,本願方法によって表面処理が施されたチタン製品にあっては,このナノ結晶化によっても疲労強度や耐摩耗性の向上が期待できる。
(6)疲労試験結果
窒化を行っておらず,かつ,微粒子衝突を行っていない未処理の試料(比較例1),前記未処理の試料に異なる種類の微粒子衝突(FPB1,FPB2)を行った試料(比較例2,3)の疲労試験結果を図9(a)に,1023Kで窒化処理を行った試料(比較例4)及びこれに対して異なる種類の微粒子衝突(FPB1,FPB2)を行った試料(実施例1,2)の疲労試験結果を図9(b)に,1123Kで窒化処理を行った試料(比較例5)及びこれに対して異なる種類の微粒子衝突(FPB1,FPB2)を行った試料(実施例3,4)の疲労試験結果を図9(c)にそれぞれ示す。
図9(a)において,未処理材(比較例1)では,微粒子衝突処理にともなう表面硬さの上昇および残留応力の付与により,疲労寿命および疲労強度が大幅に改善されていることが確認された。
図9(b)では,温度1023Kでのプラズマ窒化にともない疲労強度が若干上昇するが,疲労寿命は大幅に短寿命化することが確認された。これに対し,微粒子衝突処理により化合物層を除去し,また若干残留応力が付与された試料(実施例1,2)では,疲労寿命および疲労強度が大幅に改善され,特に,ハイス鋼微粒子の衝突を行った実施例2において飛躍的な疲労強度の向上が得られることは,本疲労試験結果においても明らかとなった。
図9(c)では,温度1123Kでのプラズマ窒化にともない疲労強度が大幅に低下しているが,微粒子衝突処理にともない,疲労強度の低下原因となる化合物層が除去され,疲労寿命および疲労強度が大幅に改善され,未処理材以上の水準に到達していることが確認された。
本発明の表面処理方法,及び本発明の方法により表面処理がされたチタン製品は,チタン製品の既知の用途全般に適用することができ,特に耐摩耗性と疲労強度が求められる用途,チタンの主な用途の一つであるジェットエンジン部品等の宇宙航空産業部門での用途の他,鉄道,船舶,自動車,各種工作機器,建築材料等,各種の用途において使用されるチタン製品に適用可能である。
本発明の表面処理方法の説明図であり,(a)はプラズマ窒化処理,(b)は微粒子衝突処理, 実施例で使用した試験片の説明図であり,(a)は組織観察,表面硬,硬さ分布測定,及びX線回析用,(b)は引張試験片(JIS Z 2201,14A号試験片),(c)は疲労試験片(JIS Z 2274,2号試験片), 窒化温度の変化に伴う硬さ分布の変化を示すグラフ(微粒子衝突なし)。 未処理材及びプラズマ窒化材の断面顕微鏡写真であり,(a)は未処理材,(b)は温度973Kによるプラズマ窒化材,(c)は温度1023Kによるプラズマ窒化材,(d)は温度1073Kによるプラズマ窒化材,(e)は温度1123Kによるプラズマ窒化材, プラズマ窒化材とプラズマ浸炭材との比較における硬さ分布を示すグラフ, 各試料の表面からの硬さ分布を示すグラフであり,(a)は温度1023Kによるプラズマ窒化材(実施例1,2及び比較例4),(b)は温度1123Kによるプラズマ窒化材(実施例3,4及び比較例5), 未処理材及びプラズマ窒化材の断面顕微鏡写真であり,(a)比較例1,(b)は比較例2,(c)は比較例3,(d)は比較例4,(e)は実施例1,(f)は実施例2,(g)は比較例5,(h)は実施例3,(i)は実施例4の各試料, X線解析結果を示すグラフであり,(a)は比較例1〜3,(b)は比較例4及び実施例1,2,(c)は比較例5及び実施例3,4の各試料の解析結果である, 疲労試験結果を示すグラフであり,(a)は比較例1〜3,(b)は比較例4及び実施例1,2,(c)は比較例5及び実施例3,4の各試料の試験結果を示す。

Claims (13)

  1. 純チタン,α型チタン合金,β型チタン合金,又はα+β型チタン合金のいずれかから成るチタン製品を処理対象としてプラズマ窒化を行い,前記処理対象の表面に硬化層を形成するプラズマ窒化処理と,前記プラズマ窒化処理後の処理対象に対し,1種又は2種以上の微粒子を衝突させる微粒子衝突処理を行い,前記硬化層の表面に存在する化合物層を,前記微粒子衝突処理によって除去することを特徴とするチタン製品の表面改質方法。
  2. 前記プラズマ窒化を温度973〜1271K,処理時間0.5〜12時間として行うことを特徴とする請求項1記載のチタン製品の表面改質方法。
  3. 前記微粒子が,最大粒子径20μm〜200μmであることを特徴とする請求項1又は2記載のチタン製品の表面改質方法。
  4. 前記微粒子衝突処理において,前記処理対象に残留応力を付与することを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載のチタン製品の表面改質方法。
  5. 前記微粒子衝突処理において,前記処理対象の表面を平滑にすることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載のチタン製品の表面改質方法。
  6. 前記微粒子衝突処理が,前記化合物層の除去を目的として非金属系微粒子を衝突させる処理を含むことを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載のチタン製品の表面改質方法。
  7. 前記微粒子衝突処理が,残留応力の付与を目的として金属系微粒子を衝突させる処理を含むことを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載のチタン製品の表面改質方法。
  8. 前記微粒子衝突処理が,前記金属系微粒子の衝突後,前記処理対象の表面に残る金属系微粒子の成分除去と,表面平滑化のために非金属系微粒子を衝突させる処理を更に含むことを特徴とする請求項7記載のチタン製品の表面改質方法。
  9. 前記微粒子と高圧気体の固気2相混合流体をノズルより噴射圧力0.3MPa以上,又は噴射速度80m/sec以上で噴射して,処理率が100%以上となるように衝突させることを特徴とする請求項1〜8いずれか1項記載のチタン製品の表面改質方法。
  10. プラズマ窒化により形成され,かつ,1種又は2種以上の微粒子の衝突により表面の化合物層が除去された硬化層を,純チタン,α型チタン合金,β型チタン合金,又はα+β型チタン合金のいずれかから成るチタン製品の表面に形成したことを特徴とする表面改質チタン製品。
  11. 前記硬化層を,温度973〜1271K,処理時間0.5〜12時間としたプラズマ窒化により形成することを特徴とする請求項10記載の表面改質チタン製品。
  12. 前記化合物層の除去を,最大粒子径20μm〜200μmの前記微粒子により行うことを特徴とする請求項10又は11記載の表面改質チタン製品。
  13. 前記硬化層に,前記微粒子の衝突により残留応力を付与したことを特徴とする請求項10〜12いずれか1項記載の表面改質チタン製品。
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