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JP2008194884A - 印刷平版およびその製造方法および印刷方法およびカラーフィルターの製造方法 - Google Patents

印刷平版およびその製造方法および印刷方法およびカラーフィルターの製造方法 Download PDF

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JP2008194884A JP2007030416A JP2007030416A JP2008194884A JP 2008194884 A JP2008194884 A JP 2008194884A JP 2007030416 A JP2007030416 A JP 2007030416A JP 2007030416 A JP2007030416 A JP 2007030416A JP 2008194884 A JP2008194884 A JP 2008194884A
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Koji Imayoshi
孝二 今吉
Mamoru Tamakoshi
守 玉越
Ryohei Matsubara
亮平 松原
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

【課題】除去版を用いる印刷により、硝子基板やプラスチックフィルムの上へ、高精細パタ−ンを連続的に形成し、かつ、カラーフィルターとして所望される最適な印刷パターンを正確に形成する。
【解決手段】除去版として用いる印刷平版において、印刷時の印刷パターン部に相当する部分に撥インキ性部のパターンを形成し、それ以外を親インキ性とし、シリコーン樹脂層からなるオフセットブランケット上に塗工したインキ膜をその印刷平版に押圧することで、インキ膜の非印刷パターン部をその印刷平版の親インキ性部で除去した、オフセットブランケット上に残った印刷パターンを被印刷基板に転写する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子ペーパーや液晶表示装置用のカラーフィルターの印刷に、インキ膜の除去版とする印刷平版を用いた印刷法に関する。特に、印刷平版およびその製造方法およびそれを使った印刷物の製造方法に関するものである。
近年、液晶表示装置からなるフラットパネルディスプレイは、省エネルギー、省スペース、可搬性などの点からテレビモニター用途やモバイル用途で利用されている。特にモバイル用途においては、携帯時に落下させても破損しないような耐衝撃性や、軽量化、薄型化などの点からプラスチック化への要求がある。また、壁掛け型においても円柱状の柱へのディスプレイの設置という点から可撓性のディスプレイへの要求がある。また高い色再現性が要求され、カラーフィルターに使用される色も、テレビモニター用途ではRed、Green、Blueに補色を用いたカラーフィルターが使用され、モバイル用途ではRed、Green、Blueにホワイトと呼ばれる透明画素や、透明樹脂にフィラーを分散し光散乱性を付与したパターンが形成されたカラーフィルターが使用されている。
従来のフラットパネルディスプレイは、何れも硝子基板上に形成する構造が主流である。従来のフラットパネルディスプレイの部材の作製には高温での加熱工程とフォトリソ工程が含まれているため、プラスチック基板上にフラットパネルディスプレイを形成することは難しかった。これは、液晶ディスプレイ用のカラーフィルターの製造にあたっては、感光性樹脂のパターニングにあたって、現像、洗浄、ベーキングなどの工程があり、プラスチック基板の熱による損傷や伸縮が生じてしまう為である。また、フォトリソ工程は、製膜、露光、現像、剥離を材料毎に行うので、製造設備も大掛かりとなり、製造のコストが高くなる要因となっていた。
また、フォトリソ法以外の工法であるインクジェット法は、所定の部分にのみ所定の材料をパターニングできることから材料の利用効率が高く、フォトマスクも使用しないことから、簡便なパターニング方法であるが、現状のインクジェットのインク液滴の直径は数十μm程度であり、着弾精度も数μm程度あり、高精細なカラーフィルターへ用いることは難しい問題があった。
以上のことから、特許文献1や特許文献2などで、基材上への精密なパターニングを簡単に形成する方法として、印刷法の1方式である除去版を用いる印刷法が提案された。除去版を用いる印刷法は、インキをオフセットブランケットに、膜厚を制御して、直接塗工し乾燥することでインキ膜を形成する。次に、印刷凹版によりオフセットブランケット上のインキの非印刷パターン部を除去し、オフセットブランケット上に残った印刷パターン部を被印刷基材上に転写する印刷方法である。
以下に公知文献を記す。
特開2001−56405号公報 特開2006−231827号公報
特許文献2に開示されている除去版を用いる印刷法では、除去版として、オフセットブランケット44の印刷パターン部46に対応する部位が凹部、非印刷パターンに対応する
部分が凸部となった硝子基板の印刷平板1を使用している。その印刷平板1は、硝子の基板10を、耐フッ酸性の金属膜をエッチングレジストとして、印刷パターン部46となる部分が凹形状になるようフッ酸で処理するウェットエッチングで硝子凹版を形成し、それを除去版の印刷平板1して使用している。インキの転写に使用するオフセットブランケット44には、数百μm厚からなるシリコーン樹脂層の剥離性フィルムをシリンダー胴45に巻き付けたローラ状のオフセットブランケット44を使用している。
そのオフセットブランケット44には、ダイコーター48によりインキ膜43を塗布し、そのインキ膜43を硝子凹版の印刷平板1にて除去する。その際、オフセットブランケット44のローラをニップ幅数mmで硝子凹版の印刷平板1に押し当てる事で、硝子凹版の印刷平板1の最表面の凸部のエッジ部でインキ膜43の剪断性を得る。しかし、オフセットブランケット44のシリコーン樹脂層は非常に柔らかい為、オフセットブランケット44の押し圧によりオフセットブランケット44が印刷平板1の凹形状部に数μmから数十μmまでの押し込まれる現象が生じる。オフセットブランケット44の押し込まれる量は印刷平板1の凹形状部の開口寸法が大きい程大きくなった。
このようにオフセットブランケット44上のインキ膜48を硝子凹版の印刷平板1にて除去し、オフセットブランケット44上に印刷パターン部46を残して形成する際に、硝子凹版の印刷平板1の凹形状部の部分のインキ膜48は除去されずにオフセットブランケット44上に残り印刷パターン部46となる。しかし、この凹形状部の底にオフセットブランケット44が接触すると、その部分のインキ膜48が除去され、印刷パターン48に欠損を生じてしまう。この為、印刷平板1の版深(印刷平板1の凸部頂部と凹形状部の底部との高さの差)を設計する場合、オフセットブランケット44が印刷平板1の凹形状部の底に接触しないよう、凹形状部は十分な深度で形成する必要があり、パターン寸法に対応し版深を深く形成する必要があった。例えば、凹形状部の開口部幅20μmの場合で版深8μm、凹形状部の開口部幅3mmの場合で版深58μm程度の版深を必要としていた。
印刷パターン部46によっては、細線パターンと太線パターンが混在する印刷パターン部46もあり、この場合、多段エッチにより形成した凹版の印刷平板1を使用する方法や、複数枚の硝子凹版の印刷平板1を使用する必要があった。硝子凹版の形成方法としては、フッ酸水溶液からなるエッチング液によるウェットエッチング処理が一般的である。しかし硝子のウェットエッチング処理では、硝子とエッチングレジスト材の密着が弱く、エッチング液を噴流させるなど薬液の対流を伴う処理は、エッチングの進行により版深と同程度のサイドエッチングが生じ、パターン疎部の版深を深くしようとすると、相対的にレリーフパターンの精度が損なわれ、特にパターン密部の解像度が低下する不具合があった。また、エッチングレジスト層が浮き硝子より剥離する問題を生じたり、エッチングレジスト層にクラックを生じさせる不具合などが生じる。更に、硝子エッチングの際、エッチングレジスト層の剥離した部分や、エッチングレジストの欠陥部で異常エッチングが進行し印刷版の品質が低下する不具合があった。またそのような欠陥部を修正する場合、レーザーによる除去はできるが、欠損部を補うことは難しく、除去版を用いた印刷法に用いることができる完全な硝子凹版を得る事は困難を伴っている。
印刷平版の品質の問題以外にも、ウェットエッチングによる製造方法ではフッ酸を使用する為、装置の安全性や、環境負荷や、人体への影響が大きいなどの問題もある。一方、ドライエッチングによる製造方法もあるが、硝子のエッチングレートが低い、フッ素系のガスを使用する為、環境負荷や、人体への影響が大きいなどの問題があった。
本発明の課題は、除去版として用いる印刷平板1の製造方法において、硝子凹版を製造する上で問題となっている、製版プロセスの複雑さや危険性及び環境や人体的不可を解消
し、刷版の解像性や欠陥などの品質を改善することにある。特に、除去版を用いる印刷法によるカラーフィルターの製造において、硝子基板やプラスチックフィルム、特に生産効率の良い長尺状のプラスチックフィルムなどの可撓性基材上へ、高精細パターンを高い生産性で連続的に形成する。すなわち、カラーフィルターとして所望される最適な印刷パターン部46を正確に印刷することができ、高い生産性でカラーフィルターを得ることができる印刷平版1を提供することにある。
本発明は、これらの問題の解決策として、印刷工程においてオフセットブランケット44上のインキ膜43の印刷パターン部46が凹形状部の底に接触してもインキ膜43が除去されない刷版構成として、印刷平板1の凹形状部に撥インキ処理を行う方法により印刷し、特に、撥インキ性部11と親インキ性部12をパターン形成した印刷平版1を除去版として使用する。
本発明は、この課題を解決するために、除去版を用いる印刷法において除去版として用いる印刷平板であって、硝子又は石英を基材とする略平坦な基板の表面に前記基板と化学結合した撥インキ性有機化合物のパターンから成る撥インキ性部を有し、前記基板の前記撥インキ性部以外の領域が親インキ性部であることを特徴とする印刷平版である。
また、本発明は、上記親インキ性部が、上記基材の表面に形成した金属膜または金属酸化膜またはそれらの積層膜の金属性膜からなることを特徴とする上記の印刷平版である。
また、本発明は、上記金属性膜が、上記基材の面上にクロム膜を製膜し前記クロム膜面に酸化クロム膜を形成して成る2層クロム膜からなることを特徴とする上記の印刷平版である。
また、本発明は、上記親インキ性部が上記基材の表面の硝子又は石英からなることを特徴とする上記の印刷平版である。
また、本発明は、上記撥インキ性有機化合物が、フルオロアルキルシラン、フルオロアルキル基を含むオリゴマー、もしくは加水分解性基を含むシロキサンからなるシランカップリング剤のシロキサン結合またはフッ素原子を含むことを特徴とする上記の印刷平版である。
また、本発明は、除去版を用いる印刷法における除去版として用いる印刷平板の製造方法であって、硝子又は石英を基材とする基板の表面にレジストパターンを形成する第1の工程と、前記基板の全面に撥インキ性有機化合物を塗布し加熱乾燥することにより前記撥インキ性有機化合物を前記基板に化学結合させる第2の工程と、前記レジストパターンを溶解除去することで前記レジストパタ−ン上の前記撥インキ性有機化合物をリフト・オフにより除去し前記基板の表面を露出させる第3の工程を有することを特徴とする印刷平版の製造方法である。
また、本発明は、除去版を用いる印刷法における除去版として用いる印刷平板の製造方法であって、硝子又は石英を基材とする基板の表面に金属膜または金属酸化膜またはそれらの積層膜の金属性膜を形成する第1の工程と、前記基板上にレジストパターンを形成する第2の工程と、前記レジストパターンから露出した前記金属性膜をエッチングし除去することで金属性膜レジストパターンを形成し、次に前記レジストパターンを除去する第3の工程と、前記基板の全面に撥インキ性有機化合物を塗布し加熱乾燥することにより前記撥インキ性有機化合物を前記基板に化学結合させる第4の工程と、前記金属性膜レジストパターンを溶解除去することで前記金属性膜レジストパタ−ン上の前記撥インキ性有機化
合物をリフト・オフにより除去し前記基板の基材を露出させる第5の工程を有することを特徴とする印刷平版の製造方法である。
また、本発明は、除去版を用いる印刷法における除去版として用いる印刷平板の製造方法であって、硝子又は石英を基材とする基板の表面に金属膜または金属酸化膜またはそれらの積層膜から成る金属性膜を形成する第1の工程と、前記基板上にレジストパターンを形成する第2の工程と、前記基板の全面に撥インキ性有機化合物を塗布し加熱乾燥することにより前記撥インキ性有機化合物を前記金属性膜に化学結合させる第3の工程と、前記レジストパターンを溶解除去することで前記レジストパタ−ン上の前記撥インキ性有機化合物をリフト・オフにより除去し前記レジストパターン下の前記金属性膜を露出させる第4の工程を有することを特徴とする印刷平版の製造方法である。
また、本発明は、除去版を用いる印刷法における除去版として用いる印刷平板の製造方法であって、硝子又は石英を基材とする基板の表面に金属膜または金属酸化膜またはそれらの積層膜から成る金属性膜を形成する第1の工程と、前記基板上にレジストパターンを形成する第2の工程と、前記レジストパターンから露出した前記金属性膜をエッチングし除去し前記基材の表面を露出させる第3の工程と、前記基板の全面に撥インキ性有機化合物を塗布し加熱乾燥することにより前記撥インキ性有機化合物を前記基材の表面に化学結合させる第4の工程と、前記レジストパターンを溶解除去することで前記レジストパタ−ン上の前記撥インキ性有機化合物をリフト・オフにより除去し前記レジストパターン下の前記金属性膜を露出させる第5の工程を有することを特徴とする印刷平版の製造方法である。
また、本発明は、上記第1の工程が、上記基材の表面にクロム膜を製膜する工程と、次に、前記クロム膜の表面に酸化クロム膜を形成する工程により2層クロム膜を形成することを特徴とする上記の印刷平板の製造方法である。
また、本発明は、除去版を用いる印刷法であって、シリコーン樹脂層からなるオフセットブランケット上にインキ膜を形成し予備乾燥する第1の工程と、撥インキ性有機化合物が基板に化学結合して成る撥インキ性部のパターンとそれ以外の親インキ性部を有する印刷平版を前記オフセットブランケットの前記インキ膜に接することにより前記親インキ性部の接した前記インキ膜を除去する第2の工程と、前記オフセットブランケット上に残った前記インキ膜のパターンを被印刷基材に転写する第3の工程を有することを特徴とする印刷方法である。
また、本発明は、シリコーン樹脂層からなるオフセットブランケット上にカラーフィルター用インキ膜を形成し予備乾燥する第1の工程と、撥インキ性有機化合物が基板に化学結合して成る撥インキ性部のパターンとそれ以外の親インキ性部を有する印刷平版を前記オフセットブランケットの前記カラーフィルター用インキ膜に接することにより前記親インキ性部の接した前記カラーフィルター用インキ膜を除去する第2の工程と、前記オフセットブランケット上に残った前記カラーフィルター用インキ膜のパターンを被印刷基材に転写する第3の工程を有することを特徴とするカラーフィルターの印刷方法である。
本発明は、略平坦な基板の表面に親インキ性部と、撥インキ性部とをパターニングすることにより、深い版深を必要としない印刷平板が得られるので印刷平板が容易に得られる効果がある。また、フッ酸を使用した印刷平板の加工を不要としたので、製造装置の安全性が高い効果があり、環境負荷も少ない効果があり、製造者の人体への影響が少ない効果がある。更に、本発明の印刷平板の基板の表面が略平坦なため、数ミクロンの細密なパターンから数ミリの大きな印刷パターンを高精度に形成でき、その印刷パターンをオフセットブランケットのインキ膜に転写した高精度な印刷パターン部を形成でき、その印刷パターン部のインキ膜を、被印刷基材上に転写し印刷することで高精密な印刷を行うことが可能になる効果がある。また、高精細パターンを連続的に形成する高い生産性でカラーフィルターを製造できる効果がある。
本実施形態は、図1のように、基板10の表面に、親インキ性部12と、撥インキ性部11とをパターニングした印刷平板1を形成する。撥インキ性部11は、基板10と化学結合した撥インキ性有機化合物2で形成する。本実施形態は、こうして形成した印刷平版1により、図4のように、オフセットブランケット44上のインキ膜43から非印刷パターン部を除去する。印刷平版1においては、オフセットブランケット44上にインキ膜43を形成し、そのインキ膜43から、印刷平板1で非印刷パターン部を除去して印刷パターン部46をオフセットブランケット44上に形成する。
この印刷方法で用いる印刷平板1は、オフセットブランケット44の印刷パターン部46に対応する部分を撥インキ性部11にする。撥インキ性部11は、印刷平板1からのインキ剥離性が良い撥インキ性処理を行った部分である。オフセットブランケット44上の印刷パターン部46以外の非印刷パターン部に対応する印刷平版1の部分は、インキ膜43を印刷平版1に結合させてオフセットブランケット44から除去する親インキ性部12にする。印刷平板1の表面にほぼ平坦な構造の撥インキ性部11と親インキ性部12を形成する。なお、印刷平板1の表面は完全な平坦面である必要は無く、凹凸が存在しても良い。
本実施形態の印刷平板1は、略平坦な基板10の表面に親インキ性部12と、撥インキ性部11とをパターニングすることにより、従来の印刷平板に必要とされる深い版深(印刷平板の凸部頂部と凹部底部との高さの差)を必要としない効果がある。本実施形態の印刷平板1は、その表面がほぼ平坦なため、数ミクロンの細密なパターンから数ミリの大きな印刷パターンを高精度に形成でき、その印刷パターンをオフセットブランケット44のインキ膜43に転写した高精度な印刷パターン部46を形成でき、その印刷パターン部46のインキ膜43を、被印刷基材47上に転写し印刷することで高精密な印刷を行うことが可能になる効果がある。
本実施形態の基板10の材料としては、硝子や石英の使用が望ましい。これらは、加工しやすく、これは金属材料や有機樹脂材料に比べ熱膨張率が1〜5*10-6μm/ケルビンと低く寸法安定性が高く、版洗浄時の有機溶剤や有機アルカリなどの薬液耐性、耐溶剤性が高く、耐刷性の高い為である。また、撥インキ性部11の撥インキ性有機化合物2が化学結合でこれらの基板材料と結合するため、印刷平板1の洗浄時の有機溶剤や有機アルカリなどの薬液耐性、耐刷性を更に高めることが可能になる効果がある。
印刷平板1に撥インキ性部11を形成するためには、撥インキ性有機化合物2として、シランカップリング剤の中でもフッ素原子やシロキサン基が含まれるシランカップリング剤などを用い、撥インキ性処理を行う。特に好ましく用いることのできる撥インキ性有機化合物2としては、例えば、長鎖フルオロアルキルシラン、加水分解性基含有シロキサン、フルオロアルキル基含有オリゴマーなどを用いる。撥インキ性部11への撥インキ性有機化合物2を形成する膜厚は数十から数百オングストロームで十分な撥インキ性を得ることができる。
撥インキ性部11を形成する製造方法としては、図2(b)のように、基板10の上に、有機樹脂のレジストパターン23、あるいは、金属膜及び金属酸化膜またはそれらの積層膜から成る金属性膜をレジストパターンで保護してエッチングし金属性膜のレジストパターン23を形成し有機樹脂のレジストパターンは除去する。次に、そのレジストパターン23の開口部の基板10の表面に上述のシランカップリング剤の撥インキ性有機化合物2を化学的に結合させて固定する方法を挙げることができる。例えば、シランカップリング剤を水、酢酸水、水−アルコール混合液、あるいはアルコールに溶解させてシランカップリング剤溶液を調製する。次いで、図2(c)のように、前記シランカップリング剤溶液を、レジストパターン23を形成した基板10の表面に、スピンコート、ロールコート、アプリケータなどを用いて塗工する。次に、約120℃に加熱し約10分程度乾燥させて溶媒を除くことでシランカップリング剤を基板10の表面に水素結合により化学結合させて固定する。このとき基板10の表面の撥インキ性部11では、加熱乾燥によってシランカップリング剤がオリゴマー化することにより撥インキ性有機化合物2が形成され、撥インキ性部11の表面を撥インキ性有機化合物2がほぼ単分子膜の状態で覆っている。その後、図2(d)のようにレジストパターン23を剥離し除去する。
撥インキ性部11を形成するための撥インキ性有機化合物2として選択するカップリング剤は、用いるインキ膜43によって異なるが、メチルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシランなどのアルキルシランカップリング剤が好ましい。また、フッ素系のガスによるプラズマ処理による化学結合によって撥インキ性部11に撥インキ性有機化合物2を形成することもできる。
印刷平版1上の撥インキ性部11は、純水に対する接触角が小さい方が好ましいが、上述のオフセットブランケット材44よりは接触角が大きい方が好ましく、印刷平版1上の撥インキ性部11の純水に対する接触角と、オフセットブランケット材44の純水に対する接触角の差は5度以上あること、望ましくは10度以上あることが望ましい。
親インキ性部12となる部分は、撥インキ性有機化合物2を形成する際には、撥インキ性有機化合物2形成前に形成されたレジストパターン23の部分である。そのレジストパターン23の形成方法としては、フォトリソグラフィー法により感光性のポジレジスト、ネガレジストをパターニングしてレジストパターン23を形成する方法や、印刷によりレジストパターン23を形成する方法などが可能である。レジストパターン23は、撥インキ性部11の撥インキ性有機化合物2にダメージを与える事無く剥離することができる膜のレジストパターン23を用いる。また、レジストパターン23の形状異常部は、撥インキ性有機化合物2形成前にレーザーリペア等の方法により修正することができる。
レジストパターン23として用いる材料としては、撥インキ性有機化合物2により剥離や溶解すること無く基板10を被覆できればよく、感光性レジスト膜、あるいは、金属膜、金属酸化物膜、また、それらの積層膜などの金属性膜レジスト膜を用いることができる。レジストパターン23の材料は、そのレジストパターン23上に形成された撥インキ性有機化合物2をリフト・オフにより除去する際、ウェット処理により剥離しやすいポジ型レジストの使用が望ましい。
レジストパターン23として金属性膜を用いる場合に、その金属性膜に撥インキ性部11のために開口部を形成した金属性膜のレジストパターン23を形成する。そのパターニング方法としては、有機樹脂のレジストパターンを形成し、薬液による金属性膜のウェットエッチングにより金属性膜のレジストパターン23を形成し、次に有機樹脂のレジストパターンを剥離して除去する方法を用いることができる。それ以外に、反応性ガスによるドライエッチング法、サンドブラスト、ウエットブラストなどのブラスト法、FIB(収束イオンビーム)による切削、ナノインプリンティング法が使用可能である。但し、撥インキ処理後に、この金属性膜のレジストパターン23上に形成された撥インキ性有機化合物2を、リフト・オフで金属性膜のレジストパターン23と一緒に除去する。その際に、基板10上に形成された撥インキ性部11へ与えるダメージの少ないウェット処理により金属性膜のレジストパターン23を溶解除去することが望ましい。
基板10に撥インキ性有機化合物2を形成した後に、図2(d)のように、基板10からレジストパターン23を剥離することで親インキ性部12を形成する。すなわち、印刷平版1の親インキ性部12は、図1(a)のように、基板10の表面の撥インキ性有機化合物2で覆われずに露出する基板10の表面である。他の変形例としては、オフセットブランケット44のインキ膜43への、印刷平板1の親インキ性部12の密着性を高める為に、図1(b)あるいは図1(c)のように、基板10の親インキ性部12にCr、Tiなどの金属膜、または、ITO、CuOx、Cr23、Ni23、TiO2などの金属酸化膜、あるいは、それらの積層膜などの金属性膜13を形成する。金属性膜13の形成方法としては、真空成膜法、メッキ処理及び印刷による方法が挙げられる。親インキ性部12へ形成する金属性膜13の膜厚は数千オングストロームで必要な親インキ性を得ることができる。
また、印刷平板1の親インキ性部12の表面処理剤として親インキ処理剤を用いる事も可能である。親インキ処理剤としては印刷に用いるインキとの親和性が高いものから適宜選択することが可能である。例えば、インキとしてポリエチレングリコールを添加した組成物を用いる場合、親インキ処理剤としてポリエチレングリコールやエチレングリコール、エチレンエーテル部を含むシランカップリング剤などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
印刷平版1の表面に親インキ処理を施す方法としては、撥インキ処理と同様にガラス表面処理方法を用いることができる。すなわち、表面処理剤を水、酢酸水、水−アルコール混合液、あるいはアルコールに溶解させて親インキ処理剤溶液を調製する。次いで、前記親インキ処理剤溶液をスピンコート、ロールコート、アプリケータなどを用いて基板10の表面に塗工する。最後に加熱乾燥して溶媒を除くことで親インキ処理剤分子が、親インキ性部12をほぼ単分子膜の状態で覆って化学結合で固定される。この工程において、撥インキ性部11をシランカップリング材分子がほぼ単分子膜の状態で覆っているため、親インキ処理剤は撥インキ性部11では阻害され、親インキ性部12の表面にのみ化学結合する。これを表面処理剤の溶媒でリンスすることにより物理吸着している余分な表面処理剤は洗い流される。その後、約120℃に加熱し約10分程度乾燥させて溶媒を除くことにより、親インキ処理剤が印刷平版1の表面に化学結合で強固に固定され、単分子膜であっても非常に耐性のある表面処理となる。また、親インキ性部12は、スパッタ処理し表面を荒し、その表面にインキ膜43の膜厚より小さい数十から数百オングストロームの凹凸を形成することで、インキの食いつきを良くしインキの密着性を高める処理を行う事も可能である。
以上のように、本実施形態では、略平坦な基板10の表面に親インキ性部12と、撥インキ性部11とをパターニングすることにより、深い版深を必要としない印刷平板1が得られるので、除去版を用いた印刷法に用いる印刷平板1が容易に得られる効果がある。
本実施形態で用いるオフセットブランケット44は、ダイコーター48によるインキ膜43の形成や、印刷平版1による非印刷パターン部の除去及び被印刷基板への印刷パターン部46のインキ膜43の転写が可能なものを用いる。また、変形の少ない材料が好ましいが、ある程度の柔軟性が求められる。このような材料として、シリコーンゴム、シリコーン系エラストマー、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴムやシランカップリング剤などを用いることができる。また、オフセットブランケット44表面の濡れ性を調整するため、オフセットブランケット44表面にフッ素樹脂およびシリコーンの塗布、プラズマ処理、UVオゾン洗浄処理などの表面処理を施しても良い。このようなインキ膜形成部材は可とう性が高く、これを枚葉状態で円筒形のシリンダー胴45に巻きつけて用いたり、強度のある枠に固定して用いたり、あるいは、連続したフィルム状態で巻き取りロールから供給したフィルム基材をオフセットブランケット44として使用することが可能である。
本発明の印刷平版1を用いた除去版を用いる印刷法では、液晶ディスプレイや電子ペーパー、有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイの表示をカラー化するために使用されるカラーフィルターを製造することが可能で、印刷物の種類に応じてインキ膜43を調整すれば良い。カラーフィルターに用いるインキ膜43の組成物としては有機樹脂、有機溶剤、顔料や剪断性調整の為のフィラー、及び界面活性剤からなるものが使用可能である。また、カラーフィルターを製造する上で、カラーフィルタの全色とも除去版を用いる印刷法にて形成することも可能であるが、ブラックのみフォトリソ法にて形成し、Red、Green,Blueを除去版を用いる印刷により形成する様に、他の形成方式と併用することも可能である。
インキ膜43の転写によって印刷パターン部46が形成される被印刷基板47は、目的とする印刷物に応じて適宜選択することができる。ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリイミド、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネートなどのフレキシブルなプラスチック材料、石英などの硝子基板やシリコンウェハーなどを挙げることができる。また、被印刷基板47として、ロールから供給されたフィルム基材を使用することが可能である。そして、被印刷基材47の形態により、除去版を用いる印刷機の構成を選択することが可能であり、生産効率の向上のために長尺の基材を用い、連続して効率良く印刷を行うことが可能である。
以下、本発明の実施例1を図2により説明する。実施例1は、図2(a)のように、基板10として、200mm×200mm、0.7mm厚の低膨張硝子板(1737材)を用いた。次に、図2(b)のように、この硝子板の基板10上に感光性ポジレジストを塗布する。次に、フォトリソグラフィー法によって、オフセットブランケット44の印刷パターン部46に対応する除去版とする印刷平板1の部分、すなわち、撥インキ性部11とする部分を開口し、親インキ性部12とする部分は保護したレジストパターン23を形成した。本実施例では、印刷パターン部46としては、60μm幅のストライプパターンと40μm幅からなるアライメントマークを配置したパターンを形成した。レジストパターン23のこれ以外の形成方法は、感光性のネガレジストをフォトリソグラフィー法によってパターニングする方法が可能である。あるいは、印刷によりレジストパターン23を形成する方法も可能である。これらのレジストパターン23は、その開口部とする印刷平板1の撥インキ性部11の撥インキ性有機化合物2にダメージを与える事無く剥離可能な膜であればよい。レジストパターン23を形成した際に形状異常部がある場合は、次の工程の撥インキ性有機化合物2形成前にレーザーリペア等の方法によりレジストパターン23を修正すれば良い。
次いで、図2(c)のように、撥インキ性有機化合物2としてエチレンエーテル部を含むシランカップリング剤(日本ユニカー製A−1230)をイソプロピルアルコールに0.5重量%で溶解させた溶液をレジストパターン23を形成した基板10上にスピンコートし、120℃に10分加熱し乾燥させることにより基板全面にシランカップリング剤を化学的に結合させた。この加熱により、このシランカップリング剤から成る撥インキ性有機化合物2はレジストパターン23の開口部の撥インキ性部11の基板10の表面で水素基、水酸基との化学反応で水素結合を形成し強固に結合した撥インキ性有機化合物2を形成する。次に、硝子板の基板10上のレジストパターン23を溶解除去しレジストパターン23上に形成されたシランカップリング剤から成る撥インキ性有機化合物2をリフト・オフし、親インキ性部12の基板10の表面を露出させた。こうしてシランカップリング剤から成る撥インキ性有機化合物2のパターンをる撥インキ性部11とし、露出した硝子の基板10の表面を親インキ性部12とした印刷平版1を製造した。
以上の実施例で得らた印刷平版1を実際に除去版を用いる印刷法に使用し、性能を評価した。テストに用いるインキとして、カラーフィルタ用の着色インキを用いた。着色インキの組成を以下に示す。
<赤色顔料分散液>
まず、赤色顔料分散液を、基本的に剪断性調整の為のフィラーが入っている下記の組成で調整した。
・赤色顔料
C.I. Pigment Red 254(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製
「イルガーフォーレッド B−CF」)…18重量部
C.I. Pigment Red 177 (チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製
「クロモフタールレッド A2B」)…2重量部
・アクリルワニス(固形分20%)…108重量部。
<赤色着色インキ>
その後、下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、5μmのフィルタで濾過して赤色着色インキを得た。
・上記赤色顔料分散液…100重量部
・メチル化メチロールメラミン(三洋化成工業株式会社製:商品名MW−30)…20重量部
・レベリング剤(大日本インキ化学工業株式会社製:商品名メガファック F−483S
F)…1重量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテル…85重量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…45重量部。
こうして調整した赤色着色インキを、図4のように、オフセットブランケット44(基材厚約120μmのシリコーン系離形ポリエステルフィルム:K1504(東洋紡績社製)のインキ剥離性フィルムから成る)上に#6のバーコーターを用いて塗布し室温で約2分乾燥させてインキ膜43を形成した。次に、印刷平板1を、オフセットブランケット44上のインキ膜43に接触させ、オフセットブランケット44の非印刷パターン部のインキ膜43を印刷平板1の親インキ性部12に転写して除去し、オフセットブランケット44に印刷パターン部46を残した。次に、オフセットブランケット44を、フィルム厚120μmで幅が200mmの光透過性PETのフィルムから成る被印刷基材47に押圧し、オフセットブランケット44から印刷パターン部46のインキ膜43をこの被印刷基材47上に転写した。
実施例2は図1(c)の形状の印刷平板1である。実施例2では、基板10として、200mm×200mm、0.7mm厚の低膨張硝子板(1737材)を用いた。図3(a)のように、この硝子板の基板10の片面にスパッタ法によりクロム膜を形成し、次に酸化クロム膜を形成することで、酸化クロム/クロムの2層クロム膜の金属性膜13を0.05μm/0.1μm製膜した。次に、図2(b)と同様にして、この金属性膜13上に感光性ポジレジストによるレジストパターン23をフォトリソグラフィー法によって形成した。レジストパターン23のパターンとしては、オフセットブランケット44に形成する印刷パターン部46に相当する部分が開口したパターンを形成した。なお、印刷パターン部46の形状は、10μm幅のストライプパターンと画面部を囲む3mm幅の額縁パターン、及び40μm幅からなるアライメントマークを配置したパターンを形成した。
次に、図2(c)のように、撥インキ性有機化合物2として、エチレンエーテル部を含むシランカップリング剤(日本ユニカー製A−1230)をイソプロピルアルコールに0.5重量%で溶解させた溶液をレジストパターン23が形成された基板10の金属性膜13上にスピンコートし、120℃で10分加熱し乾燥させることにより金属性膜13とその上のレジストパターン23の全面にシランカップリング剤を水素結合で化学的に結合させた。
次に、図2(d)のように、レジストパターン23を溶解剥離しレジストパターン23上に形成した撥インキ性有機化合物2をリフト・オフした。こうして、図1(c)のように、金属性膜13の表面を親インキ性部12とし、金属性膜13上に撥インキ性有機化合物層2からなる撥インキ性部11をパターン形成した印刷平版1を作製した。ここで、2層クロム膜の金属性膜13を用いることで、除去版のその部分が硝子よりも強度が強くなり繰り返し使用に耐えられるようになる効果がある。また、この金属性膜13は表面が酸化クロムから成るので、親インキ性に優れる効果がある。更に、酸化クロムの色が明瞭に視認でき、その部分に欠陥がある場合にその欠陥を発見し易くなることにより、その印刷平板1の品質が向上する効果がある。
実施例3を図3を用いて説明する。実施例3は、基板10として、200mm×200mm、0.7mm厚の低膨張硝子板(1737材)を用いた。図3(a)のように、この硝子の基板10の基板10の片面にスパッタ法によりクロム膜を形成し、次に酸化クロム膜を形成することで、酸化クロム/クロムの2層のクロム膜を0.05μm/0.1μm製膜し金属性膜13とした。次に、図3(b)のように、この金属性膜13上に感光性ポジレジストを用いたフォトリソグラフィー法によってレジストパターン23を形成し、露出した金属性膜13をエッチングした。オフセットブランケット44の印刷パターン部46の形状は、10μm幅のストライプパターンと画面部を囲む3mm幅の額縁パターン、及び40μm幅からなるアライメントマークを配置したパターンを使用した。こうして印刷時の印刷パターン部46に相当する部分が開口した金属性膜13のパターンが形成された基板10を得た。
次に、図3(c)のように、撥インキ性有機化合物2としてエチレンエーテル部を含むシランカップリング剤(日本ユニカー製A−1230)をイソプロピルアルコールに0.5重量%で溶解させた溶液を2層クロムのパターンが形成された基板10上にスピンコートし、120℃で10分加熱し乾燥させることにより基板10の全面にシランカップリング剤の撥インキ性有機化合物2を水素結合で化学的に結合させた。
次に、基板板10上のレジストパターン23を溶解剥離しレジストパターン23上の撥インキ性有機化合物2をリフト・オフで除去した。こうして、図1(b)に示す構造の、金属性膜13の表面を親インキ性部12にし、硝子の基板10の表面に撥インキ性有機化合物層2を化学結合させた撥インキ性部11にした印刷平版1を作製した。
<比較例>
比較例として、基板10に撥インキ性を付与する場合の、基板10の形状の影響を確認するために、基板10の凹形状部を形成し、その凹形状部に撥インキ性処理をし実験した。基板10として、200mm×200mm、0.7mm厚の低膨張硝子板(1737材)を用い、10μm幅のストライプパターンと画面部を囲む3mm幅の額縁パターン、及び40μm幅からなるアライメントマークを配置した印刷パターン部46を形成した硝子凹版の印刷平板1を製造した。この印刷平板1は、ウェットエッチングの際のエッチングレジスト層としてスパッタ法によりクロム膜を形成し、次に酸化クロム膜を形成することで形成した酸化クロム/クロムの2層クロム膜(0.05μm/0.1μm)のエッチングレジスト層を形成した。この金属性のエッチングレジスト層上に感光性ポジレジストの有機樹脂のエッチングレジストパターンを用いたフォトリソグラフィー法によって2層クロム被膜をエッチングすることで金属性のエッチングレジストパターンを形成した。こうして印刷時の印刷パターン部46に相当する部分が開口した金属性のエッチングレジストパターンを用い、フッ酸によるウェットエッチ処理でこの硝子の基板10に版深2.5μmの凹形状部を形成した。なお、印刷パターン部46はEF5μmにて設計した。
この基板10の全面にエチレンエーテル部を含むシランカップリング剤(日本ユニカー製A−1230)をイソプロピルアルコールに0.5重量%で溶解させた溶液を塗布し、120℃10分間加熱し乾燥させることで基板全面にシランカップリング剤の撥インキ性有機化合物2を水素結合で化学的に結合させる撥インキ性処理をした。次に、2層クロム膜を溶解剥離して、凹形状部のみ撥インキ性にし、2層クロム膜で覆っていた表面の撥インキ性有機化合物2は2層クロム膜とともに除去した硝子凹版の印刷平板1を製造した。
こうして得た印刷平板1は、この構造でも従来技術に比べ有用な効果があったが、感光性ポジレジストのパターニング、Cr膜のパターニング、硝子エッチングと、フォトリソ工程を重ねると、硝子エッチングの際に除去基板10の凹形状部の版深と同程度のサイドエッチングが生じることなどの影響で、基板10の最表面の凸部のコーナー部の丸みの曲率半径Rが、工程を経る毎に、R=1.5μm、2μm、4.5μmと曲率半径が大きくなり悪化していく問題があった。また、硝子エッチングの途中でサイドエッチ進行に伴い生じた2層クロム膜のクラック部よりV形状に異常エッチングが進行するパターン欠陥が認められた問題があった。そのため、この比較例も従来技術を改善する効果はあるが、本発明の実施例1から実施例3は、この問題が無く、この比較例よりも更に優れた効果があった。
本発明の印刷平版1は、印刷平版1の親インキ性部12にてオフセットブランケット44上に形成されたインキ膜43より不要なインキ膜43の除去が容易かつ確実になされるため、カラーフィルタ以外に、薄膜トランジスタ、薄膜トランジスタアレイなどの導電性ペーストなどを印刷物として製造する際に応用することができる。
本発明の印刷平版の断面図であり、(a)基板面を親インキ性部とする構造を示す断面図である。(b)金属膜、金属酸化膜またはそれらの積層膜を親インキ性部とする構造を示す断面図である。(c)金属膜、金属酸化膜またはそれらの積層膜を基板表面とし親インキ性部と撥インキ性部とする構造を示す断面図である。 本発明の図1(a)の基板面を親インキ性部とする構造の印刷平版の製版工程を示す模式図である。 本発明の図1(b)の金属膜、金属酸化膜またはそれらの積層膜を親インキ性部とする構造の印刷平版の製版工程を示す模式図である。 除去版を用いる印刷法に用いる装置の模式図である。
符号の説明
1・・・印刷平板
2・・・撥インキ性有機化合物
10・・・基板
11・・・撥インキ性部
12・・・親インキ性部
13・・・金属性膜
23・・・レジストパターン
43・・・インキ膜
44・・・オフセットブランケット
45・・・シリンダー胴
46・・・印刷パターン部
47・・・被印刷基材
48・・・ダイコーター

Claims (12)

  1. 除去版を用いる印刷法において除去版として用いる印刷平板であって、硝子又は石英を基材とする略平坦な基板の表面に前記基板と化学結合した撥インキ性有機化合物のパターンから成る撥インキ性部を有し、前記基板の前記撥インキ性部以外の領域が親インキ性部であることを特徴とする印刷平版。
  2. 前記親インキ性部が、前記基材の表面に形成した金属膜または金属酸化膜またはそれらの積層膜の金属性膜からなることを特徴とする請求項1記載の印刷平版。
  3. 前記金属性膜が、前記基材の面上にクロム膜を製膜し前記クロム膜面に酸化クロム膜を形成して成る2層クロム膜からなることを特徴とする請求項2記載の印刷平板。
  4. 前記親インキ性部が前記基材の表面の硝子又は石英からなることを特徴とする請求項1記載の印刷平版。
  5. 前記撥インキ性有機化合物が、フルオロアルキルシラン、フルオロアルキル基を含むオリゴマー、もしくは加水分解性基を含むシロキサンからなるシランカップリング剤のシロキサン結合またはフッ素原子を含むことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項記載の印刷平版。
  6. 除去版を用いる印刷法における除去版として用いる印刷平板の製造方法であって、硝子又は石英を基材とする基板の表面にレジストパターンを形成する第1の工程と、前記基板の全面に撥インキ性有機化合物を塗布し加熱乾燥することにより前記撥インキ性有機化合物を前記基板に化学結合させる第2の工程と、前記レジストパターンを溶解除去することで前記レジストパタ−ン上の前記撥インキ性有機化合物をリフト・オフにより除去し前記基板の表面を露出させる第3の工程を有することを特徴とする印刷平版の製造方法。
  7. 除去版を用いる印刷法における除去版として用いる印刷平板の製造方法であって、硝子又は石英を基材とする基板の表面に金属膜または金属酸化膜またはそれらの積層膜の金属性膜を形成する第1の工程と、前記基板上にレジストパターンを形成する第2の工程と、前記レジストパターンから露出した前記金属性膜をエッチングし除去することで金属性膜レジストパターンを形成し、次に前記レジストパターンを除去する第3の工程と、前記基板の全面に撥インキ性有機化合物を塗布し加熱乾燥することにより前記撥インキ性有機化合物を前記基板に化学結合させる第4の工程と、前記金属性膜レジストパターンを溶解除去することで前記金属性膜レジストパタ−ン上の前記撥インキ性有機化合物をリフト・オフにより除去し前記基板の基材を露出させる第5の工程を有することを特徴とする印刷平版の製造方法。
  8. 除去版を用いる印刷法における除去版として用いる印刷平板の製造方法であって、硝子又は石英を基材とする基板の表面に金属膜または金属酸化膜またはそれらの積層膜から成る金属性膜を形成する第1の工程と、前記基板上にレジストパターンを形成する第2の工程と、前記基板の全面に撥インキ性有機化合物を塗布し加熱乾燥することにより前記撥インキ性有機化合物を前記金属性膜に化学結合させる第3の工程と、前記レジストパターンを溶解除去することで前記レジストパタ−ン上の前記撥インキ性有機化合物をリフト・オフにより除去し前記レジストパターン下の前記金属性膜を露出させる第4の工程を有することを特徴とする印刷平版の製造方法。
  9. 除去版を用いる印刷法における除去版として用いる印刷平板の製造方法であって、硝子又は石英を基材とする基板の表面に金属膜または金属酸化膜またはそれらの積層膜から成
    る金属性膜を形成する第1の工程と、前記基板上にレジストパターンを形成する第2の工程と、前記レジストパターンから露出した前記金属性膜をエッチングし除去し前記基材の表面を露出させる第3の工程と、前記基板の全面に撥インキ性有機化合物を塗布し加熱乾燥することにより前記撥インキ性有機化合物を前記基材の表面に化学結合させる第4の工程と、前記レジストパターンを溶解除去することで前記レジストパタ−ン上の前記撥インキ性有機化合物をリフト・オフにより除去し前記レジストパターン下の前記金属性膜を露出させる第5の工程を有することを特徴とする印刷平版の製造方法。
  10. 前記第1の工程が、前記基材の表面にクロム膜を製膜する工程と、次に、前記クロム膜の表面に酸化クロム膜を形成する工程により2層クロム膜を形成することを特徴とする請求項8又は9に記載の印刷平板の製造方法。
  11. 除去版を用いる印刷法であって、シリコーン樹脂層からなるオフセットブランケット上にインキ膜を形成し予備乾燥する第1の工程と、撥インキ性有機化合物が基板に化学結合して成る撥インキ性部のパターンとそれ以外の親インキ性部を有する印刷平版を前記オフセットブランケットの前記インキ膜に接することにより前記親インキ性部の接した前記インキ膜を除去する第2の工程と、前記オフセットブランケット上に残った前記インキ膜のパターンを被印刷基材に転写する第3の工程を有することを特徴とする印刷方法。
  12. シリコーン樹脂層からなるオフセットブランケット上にカラーフィルター用インキ膜を形成し予備乾燥する第1の工程と、撥インキ性有機化合物が基板に化学結合して成る撥インキ性部のパターンとそれ以外の親インキ性部を有する印刷平版を前記オフセットブランケットの前記カラーフィルター用インキ膜に接することにより前記親インキ性部の接した前記カラーフィルター用インキ膜を除去する第2の工程と、前記オフセットブランケット上に残った前記カラーフィルター用インキ膜のパターンを被印刷基材に転写する第3の工程を有することを特徴とするカラーフィルターの製造方法。
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