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JP2008190554A - 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達チェーンおよび動力伝達装置 Download PDF

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JP2008190554A JP2007022573A JP2007022573A JP2008190554A JP 2008190554 A JP2008190554 A JP 2008190554A JP 2007022573 A JP2007022573 A JP 2007022573A JP 2007022573 A JP2007022573 A JP 2007022573A JP 2008190554 A JP2008190554 A JP 2008190554A
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Shinji Yasuhara
伸二 安原
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Abstract

【課題】 リンク間の潤滑性が維持され、チェーン幅方向に並ぶリンクの隣り合うもの同士の間に隙間が無い場合でも、リンクの摩耗を抑えることができる動力伝達チェーンおよび動力伝達装置を提供する。
【解決手段】 動力伝達チェーン1は、複数のリンク11、複数のピン14および複数のインターピース15を備えている。チェーン幅方向に並ぶリンク11の隣り合うもの同士が接触させられている。チェーン外径に、潤滑油の径方向外方への飛散を防止する潤滑剤保持ベルト20が巻き掛けられている。
【選択図】 図3

Description

この発明は、動力伝達チェーン、さらに詳しくは、自動車等の車両の無段変速機(CVT)に好適な動力伝達チェーンおよび動力伝達装置に関する。
自動車用無段変速機として、図6に示すように、固定シーブ(2a)および可動シーブ(2b)を有しエンジン側に設けられたドライブプーリ(2)と、固定シーブ(3b)および可動シーブ(3a)を有し駆動輪側に設けられたドリブンプーリ(3)と、両者間に架け渡された無端状動力伝達チェーン(1)とからなり、油圧アクチュエータによって可動シーブ(2b)(3a)を固定シーブ(2a)(3b)に対して接近・離隔させることにより、油圧でチェーン(1)をクランプし、このクランプ力によりプーリ(2)(3)とチェーン(1)との間に接触荷重を生じさせ、この接触部の摩擦力によりトルクを伝達するものが知られている。
動力伝達チェーンとしては、特許文献1に、ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する前後に並ぶ複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、第1ピンと第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされており、第1ピンおよび第2ピンのうちの一方は、一のリンクの前挿通部に固定されかつ他のリンクの後挿通部に移動可能に嵌め入れられ、同他方は、一のリンクの前挿通部に移動可能に嵌め入れられかつ他のリンクの後挿通部に固定されているものが提案されている。
特開2005−233275号公報
特許文献1の動力伝達チェーンでは、チェーン幅方向に並ぶリンクの隣り合うもの同士の間に隙間が無い場合、リンク間の接触による摩擦力によってリンクが摩耗しやすいという問題が生じやすい。
この発明の目的は、リンク間の潤滑性が維持され、チェーン幅方向に並ぶリンクの隣り合うもの同士の間に隙間が無い場合でも、リンクの摩耗を抑えることができる動力伝達チェーンおよび動力伝達装置を提供することにある。
この発明による動力伝達チェーンは、ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する前後に並ぶ複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、第1ピンと第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされている動力伝達チェーンにおいて、チェーン外径に、潤滑油の径方向外方への飛散を防止する潤滑剤保持ベルトが巻き掛けられていることを特徴とするものである。
潤滑剤保持ベルトは、無端状で、例えば薄い鋼板製とされ、リンクのチェーン外径面に対して摺動可能な全長およびチェーンのほぼ全体を覆う幅を有し、動力伝達に寄与しない(張力はほとんど受けない)ようになされる。
チェーン幅方向に並ぶリンクの隣り合うもの同士は、接触していてもよく、これらの間に隙間があってもよい。隙間の有無にかかわらず、チェーンを潤滑するための潤滑油は遠心力によって径方向外方に飛散しやすいものとなっているが、この飛散が潤滑剤保持ベルトによって防止される。
チェーン幅方向に並ぶリンクの隣り合うもの同士の間に隙間が無い場合、リンク間の接触による摩擦力によってリンクが摩耗しやすいという問題が生じやすく、隙間がある場合には、チェーンの弦振動が発生した場合の抑止力となる摩擦力が無くなるので、振動および騒音が大きくなるという問題が生じやすい。潤滑剤保持ベルトによって潤滑油の径方向外方への飛散が防止されることにより、チェーン幅方向に並ぶリンクの隣り合うもの同士が接触させられても、その潤滑性が確保される。したがって、チェーン幅方向に並ぶリンクの隣り合うもの同士が接触させられているようにすると、上記潤滑性向上効果によって摩耗が抑えられ、しかも、リンク間の接触による摩擦力によってチェーンの弦振動が抑えられる。
この動力伝達チェーンでは、第1ピンおよび第2ピンの少なくとも一方がプーリと接触して摩擦力により動力伝達する。いずれか一方のピンがプーリと接触するチェーンにおいては、第1ピンおよび第2ピンのうちのいずれか一方は、このチェーンが無段変速機で使用される際にプーリに接触する方のピン(以下では、「第1ピン」または「ピン」と称す)とされ、他方は、プーリに接触しない方のピン(インターピースまたはストリップと称されており、以下では、「第2ピン」または「インターピース」と称す)とされる。
リンクは、例えば、ばね鋼や炭素工具鋼製とされる。リンクの材質は、ばね鋼や炭素工具鋼に限られるものではなく、軸受鋼などの他の鋼でももちろんよい。リンクは、前後挿通部がそれぞれ独立の貫通孔(柱有りリンク)とされていてもよく、前後挿通部が1つの貫通孔(柱無しリンク)とされていてもよい。ピンの材質としては、軸受鋼などの適宜な鋼が使用される。
動力伝達チェーンは、第1ピンおよび第2ピンのうちの一方は、一のリンクの前挿通部に固定されかつ他のリンクの後挿通部に移動可能に嵌め入れられ、同他方は、一のリンクの前挿通部に移動可能に嵌め入れられかつ他のリンクの後挿通部に固定されているものであることが好ましい。この場合の前後挿通部へのピンの固定は、例えば、機械的圧入による挿通部内縁とピン外周面との嵌合固定とされるが、これに代えて、焼き嵌めまたは冷やし嵌めによってもよい。1つの挿通部には、第1ピンと第2ピンとがチェーンの長さ方向に対向するように嵌め合わせられ、このうちのいずれか一方がリンクの挿通部の周面に嵌合固定される。嵌合固定は、挿通部の長さ方向に対して直交する部分の縁(上下の縁)で行われるのが好ましい。この嵌合固定の後、上記の予張力付与工程において予張力が付与されることにより、リンクのピン固定部(ピン圧入部)に均等にかつ適正な残留圧縮応力が高精度に付与される。
第1ピンおよび第2ピンは、例えば、いずれか一方の転がり接触面が平坦面とされ、他方の転がり接触面が相対的に転がり接触移動可能なように所要の曲面に形成される。また、第1ピンおよび第2ピンは、それぞれの転がり接触面が所要の曲面に形成されるようにしてもよい。いずれの場合でも、各ピンの転がり接触面形状がそれぞれ2種類(例えば相対的に曲率が大のものと相対的に曲率が小のもの)形成されることで、転がり接触移動の軌跡が相違するピンの組が2種類存在するようにしてもよい。第1ピンと第2ピンとの接触位置の軌跡は、例えば、インボリュート曲線とされる。
なお、この明細書において、リンクの長さ方向の一端側を前、同他端側を後としているが、この前後は便宜的なものであり、リンクの長さ方向が前後方向と常に一致することを意味するものではない。
上記の動力伝達チェーンは、いずれか一方のピン(インターピース)が他方のピン(ピン)よりも短くされ、長い方のピンの端面が無段変速機のプーリの円錐状シーブ面に接触し、この接触による摩擦力により動力を伝達するものであることが好ましい。各プーリは、円錐状のシーブ面を有する固定シーブと、固定シーブのシーブ面に対向する円錐状のシーブ面を有する可動シーブとからなり、両シーブのシーブ面間にチェーンを挟持し、可動シーブを油圧アクチュエータによって移動させることにより、無段変速機のシーブ面間距離したがってチェーンの巻き掛け半径が変化し、スムーズな動きで無段の変速を行うことができる。
この発明による動力伝達装置は、円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリと、これら第1および第2のプーリに掛け渡される動力伝達チェーンとを備えたもので、動力伝達チェーンが上記に記載のものとされる。
この動力伝達装置は、自動車等の無段変速機としての使用に好適なものとなる。
この発明の動力伝達チェーンおよび動力伝達装置によると、チェーンを潤滑するための潤滑油が遠心力によって径方向外方に飛散することが潤滑剤保持ベルトによって防止されるので、リンク間の潤滑性が維持され、チェーン幅方向に並ぶリンクの隣り合うもの同士の間に隙間が無い場合でも、リンクの摩耗の発生を抑えることができる。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。以下の説明において、上下は、図2の上下をいうものとする。
図1は、この発明による動力伝達チェーンの一部を示しており、動力伝達チェーン(1)は、チェーン長さ方向に所定間隔をおいて設けられた前後挿通部(12)(13)を有する複数のリンク(11)と、チェーン幅方向に並ぶリンク(11)同士を長さ方向に屈曲可能に連結する複数のピン(第1ピン)(14)およびインターピース(第2ピン)(15)とを備えている。インターピース(15)は、ピン(14)よりも短くなされ、両者は、インターピース(15)が前側に、ピン(14)が後側に配置された状態で対向させられている。
チェーン(1)は、幅方向同位相の複数のリンクで構成されるリンク列を進行方向(前後方向)に3つ並べて1つのリンクユニットとし、この3列のリンク列からなるリンクユニットを進行方向に複数連結して形成されている。この実施形態では、リンク枚数が9枚のリンク列とリンク枚数が8枚のリンク列2つとが1つのリンクユニットとされている。
この動力伝達チェーン(1)は、図6に示したCVTで使用されるが、この際、図3に示すように、プーリ軸(2e)を有するプーリ(2)の固定シーブ(2a)および可動シーブ(2b)の各円錐状シーブ面(2c)(2d)にインターピース(15)の端面が接触しない状態で、ピン(14)の端面がプーリ(2)の円錐状シーブ面(2c)(2d)に接触し、この接触による摩擦力により動力が伝達される。
チェーン(1)を潤滑するための潤滑油は遠心力によって径方向外方に飛散しやすいものとなっており、この飛散を防止するために、図1、図3および図4に示すように、チェーン(1)外径には、潤滑剤保持ベルト(20)が巻き掛けられている。潤滑剤保持ベルト(20)は、無端状でかつ薄い鋼板製であり、各リンク(11)の外径面との間にわずかな隙間が存在するように、その全長が潤滑剤保持ベルト(20)がない場合のチェーン(1)外周長よりもわずかに大きくされ、また、チェーン(1)幅方向の全体を覆いかつプーリ(2a)(2b)(3a)(3b)間に挟まれることはないように、その幅がピン(14)の全長よりも僅かに大きいものとされている。
図3において、実線で示した位置にあるドライブプーリ(2)の可動シーブ(2b)を固定シーブ(2a)に対して接近・離隔させると、ドライブプーリ(2)における巻き掛け径は、同図に鎖線で示すように、接近時には大きく、離隔時には小さくなる。ドリブンプーリ(3)では、図示省略するが、その可動シーブがドライブプーリ(2)の可動シーブ(2b)とは逆向きに移動し、ドライブプーリ(2)の巻き掛け径が大きくなると、ドリブンプーリ(3)の巻き掛け径が小さくなり、ドライブプーリ(2)の巻き掛け径が小さくなると、ドリブンプーリ(3)の巻き掛け径が大きくなる。潤滑剤保持ベルト(20)は、全長は変化することなく、この動きに追随する。この結果、変速比が1:1である状態(初期値)を基準にして、ドライブプーリ(2)の巻き掛け径が最小で、ドリブンプーリ(3)の巻き掛け径が最大であるU/D状態が得られ、また、ドライブプーリ(2)の巻き掛け径が最大で、ドリブンプーリ(3)の巻き掛け径が最小のO/D状態が得られる。この変速比が変化する際、潤滑剤保持ベルト(20)は、ほとんど張力を受けることがなく、チェーン(1)を潤滑するための潤滑油が遠心力によって径方向外方に飛散することが潤滑剤保持ベルト(20)によって防止される。
図2に示すように、リンク(11)の前挿通部(12)と後挿通部(13)との間には、柱部(21)が介在させられており、前挿通部(12)は、ピン(14)が移動可能に嵌め合わせられるピン可動部(16)およびインターピース(15)が固定されるインターピース固定部(17)からなり、後挿通部(13)は、ピン(14)が固定されるピン固定部(18)およびインターピース(15)が移動可能に嵌め合わせられるインターピース可動部(19)からなる。
各ピン(14)は、インターピース(15)に比べて前後方向の幅が広くなされており、インターピース(15)の上下縁部には、各ピン(14)側にのびる突出縁部(15a)(15b)が設けられている。
図2において、符号AおよびBで示す箇所は、チェーン(1)の直線部分においてピン(14)とインターピース(15)とが接触している線(断面では点)であり、AB間の距離がピッチである。
チェーン幅方向に並ぶリンク(11)を連結するに際しては、一のリンク(11)の前挿通部(12)と他のリンク(11)の後挿通部(13)とが対応するようにリンク(11)同士が重ねられ、ピン(14)が一のリンク(11)の後挿通部(13)に固定されかつ他のリンク(11)の前挿通部(12)に移動可能に嵌め合わせられ、インターピース(15)が一のリンク(11)の後挿通部(13)に移動可能に嵌め合わせられかつ他のリンク(11)の前挿通部(12)に固定される。そして、このピン(14)とインターピース(15)とが相対的に転がり接触移動することにより、リンク(11)同士の長さ方向(前後方向)の屈曲が可能とされる。
リンク(11)のピン固定部(18)とインターピース可動部(19)との境界部分には、インターピース可動部(19)の上下の凹円弧状案内部(19a)(19b)にそれぞれ連なりピン固定部(18)に固定されているピン(14)を保持する上下の凸円弧状保持部(18a)(18b)が設けられている。同様に、インターピース固定部(17)とピン可動部(16)との境界部分には、ピン可動部(16)の上下の凹円弧状案内部(16a)(16b)にそれぞれ連なりインターピース固定部(17)に固定されているインターピース(15)を保持する上下の凸円弧状保持部(17a)(17b)が設けられている。
ピン(14)を基準としたピン(14)とインターピース(15)との接触位置の軌跡は、インボリュート曲線とされており、この実施形態では、ピン(14)の転がり接触面が、断面において半径Rb、中心Mの基礎円を持つインボリュート形状を有し、インターピース(15)の転がり接触面が平坦面(断面形状が直線)とされている。これにより、各リンク(11)がチェーン(1)の直線部分から曲線部分へまたは曲線部分から直線部分へと移行する際、前挿通部(12)においては、ピン(14)が固定状態のインターピース(15)に対してその転がり接触面がインターピース(15)の転がり接触面に転がり接触(若干のすべり接触を含む)しながらピン可動部(16)内を移動し、後挿通部(13)においては、インターピース(15)がインターピース可動部(19)内を固定状態のピン(14)に対してその転がり接触面がピン(14)の転がり接触面に転がり接触(若干のすべり接触を含む)しながら移動する。
この動力伝達チェーン(1)は、必要な数のピン(14)およびインターピース(15)を台上に垂直状に保持した後、リンク(11)を1つずつあるいは数枚まとめて圧入していくことにより製造される。この圧入は、ピン(14)およびインターピース(15)の上下縁部とピン固定部(18)およびインターピース固定部(17)の上下縁部との間において行われており、その圧入代は0.005mm〜0.1mmとされている。
圧入に際しては、チェーン幅方向に隣り合うリンク(11)間の隙間が0に(チェーン幅方向に並ぶリンク(11)の隣り合うもの同士が接触するように)なされる。
チェーン(1)の弦振動が発生した場合の抑止力となる摩擦力を大きくするという点からは、チェーン幅方向に並ぶリンク(11)の隣り合うもの同士の間に隙間が無いことが好ましく、このようにすると、リンク(11)間の接触による摩擦力によってリンク(11)が摩耗しやすいという問題が生じやすいが、潤滑剤保持ベルト(20)によって潤滑油の径方向外方への飛散が防止されることで、チェーン幅方向に並ぶリンク(11)の隣り合うもの同士間の潤滑性が確保される。
リンク(11)は、圧延材をプレス加工することにより形成されている。リンク(11)の表面には、圧延時の面粗さよりも粗くなるようにショットピーニング加工が施されており、これにより、リンク(11)表面の面粗さは、Ra0.3〜0.8と従来に比べて大きく(粗面化)されている。この結果、チェーン幅方向に隣り合うリンク(11)間の摩擦力は、チェーン(1)に弦振動が発生した場合に、これを抑止するのに十分な大きさとなり、また、潤滑油がリンク(11)表面に保持されやすくなるので、チェーン幅方向に隣り合うリンク(11)間の潤滑性が維持され、リンク(11)の耐摩耗性が向上する。
上記の動力伝達チェーン(1)では、ピンの上下移動の繰り返しにより、多角形振動が生じ、これが騒音の要因となるが、ピン(14)とインターピース(15)とが相対的に転がり接触移動しかつピン(14)を基準としたピン(14)とインターピース(15)との接触位置の軌跡がインボリュート曲線とされていることにより、ピンおよびインターピースの転がり接触面がともに円弧面である場合などと比べて、振動を小さくすることができ、騒音を低減することができる。また、チェーン幅方向に並ぶリンク(11)の隣り合うもの同士が接触するようになされていることにより、リンク(11)間の接触による摩擦力によってチェーン(1)の弦振動が抑えられる。そして、CVTで使用された場合に、ピン(14)とインターピース(15)とは、上述のように、転がり接触移動するので、プーリ(2)のシーブ面(2c)(2d)に対してピン(14)はほとんど回転しないことになり、摩擦損失が低減し、高い動力伝達率が確保される。チェーン幅方向に並ぶリンク(11)の隣り合うもの同士が接触するようになされていることによるリンク(11)の摩耗は、上述のように、潤滑剤保持ベルト(20)によって潤滑油の径方向外方への飛散が防止されることで抑えられ、この結果、耐摩耗性の向上とチェーン(1)の弦振動抑制とを高いレベルでバランスさせることができる。また、万一、リンク(11)やピン(14)が破損したような場合であっても、それらが飛び散ることが潤滑剤保持ベルト(20)によって防止される。
なお、上記ショットピーニング加工に代えて、リンク(11)をプレスで打ち抜き加工する際に、リンク(11)の両面(片面だけでも可)に、図5(a)(b)に示すように、複数のディンプル(凹所)(30)を設けるようにしてもよい。この場合でも、チェーン幅方向に隣り合うリンク(11)間の摩擦力は、チェーン(1)に弦振動が発生した場合に、これを抑止するのに十分な大きさとすることができ、また、潤滑油がリンク(11)表面のディンプル(凹所)(30)に保持されやすくなり、良好な潤滑性が維持され、リンク(11)の耐摩耗性が向上する。
上記潤滑剤保持ベルト(20)は、第1ピンおよび第2ピンの長さが略等しく、両方ともがシーブ面に接触するチェーンにも適用することができ、さらに、第1ピンおよび第2ピンの両方が前後挿通部に対し移動可能に嵌め入れられるチェーンにも適用可能である。
図1は、この発明による動力伝達チェーンの1実施形態の一部を示す平面図である。 図2は、リンクおよびピンの拡大側面図である。 図3は、動力伝達チェーンがプーリに取り付けられた状態を示す正面図である。 図4は、同側面図である。 図5は、リンクの他の例を示す図であり、(a)は、側面図、(b)は、(a)のb−b線に沿う断面図である。 図6は、この発明による動力伝達チェーンが使用される一例の無段変速機を示す斜視図である。
符号の説明
(1) 動力伝達チェーン
(2)(3) プーリ
(2c)(2d) 円錐状シーブ面
(11) リンク
(12) 前挿通部
(13) 後挿通部
(14) ピン(第1ピン)
(15) インターピース(第2ピン)
(20) 潤滑剤保持ベルト
(30) ディンプル(凹所)

Claims (4)

  1. ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する前後に並ぶ複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、第1ピンと第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされている動力伝達チェーンにおいて、
    チェーン外径に、潤滑油の径方向外方への飛散を防止する潤滑剤保持ベルトが巻き掛けられていることを特徴とする動力伝達チェーン。
  2. チェーン幅方向に並ぶリンクの隣り合うもの同士が接触させられているとともに、リンク表面の面粗さがRa0.3〜0.8とされていることを特徴とする請求項1の動力伝達チェーン。
  3. チェーン幅方向に並ぶリンクの隣り合うもの同士が接触させられているとともに、リンクの少なくとも片方の面に、複数のディンプルが設けられていることを特徴とする請求項1の動力伝達チェーン。
  4. 円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリと、これら第1および第2のプーリに掛け渡される動力伝達チェーンとを備え、動力伝達チェーンが請求項1,2または3に記載の動力伝達装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20200070842A (ko) * 2018-12-10 2020-06-18 현대 파워텍 주식회사 오일 수용홈이 형성된 핀을 구비한 체인벨트 및 이를 포함하는 무단변속기
KR102136279B1 (ko) * 2018-12-10 2020-07-21 현대트랜시스 주식회사 오일 수용홈이 형성된 핀을 구비한 체인벨트 및 이를 포함하는 무단변속기

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