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JP2008186800A - 気液分離器およびこれを備えた燃料電池装置 - Google Patents

気液分離器およびこれを備えた燃料電池装置 Download PDF

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JP2008186800A JP2007022068A JP2007022068A JP2008186800A JP 2008186800 A JP2008186800 A JP 2008186800A JP 2007022068 A JP2007022068 A JP 2007022068A JP 2007022068 A JP2007022068 A JP 2007022068A JP 2008186800 A JP2008186800 A JP 2008186800A
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Daisuke Watanabe
大介 渡邉
Jun Asaga
潤 浅賀
Motoi Goto
基伊 後藤
Tomohiko Hirayama
智彦 平山
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Abstract

【課題】液体中のガスを効率良く分離することが可能な気液分離器、およびこれを備えた燃料電池装置を提供する。
【解決手段】燃料電池装置は、アノードおよびカソードを有し化学反応により発電する起電部と、燃料タンクと、起電部に燃料および空気を供給する循環系と、を有している。循環系は、燃料タンクから供給された燃料をアノードを通して循環させる燃料流路22と、カソードを通して空気を循環させる空気流路24と、燃料流路内でアノードの流出端と燃料タンクとの間に設けられ、液体と気体とを分離する気液分離器40と、を有している。気液分離器は、多孔質材料で形成され、気液2相流に接する第1表面と外気に接する第2表面とを有し、気液2相流中のガスを透過するガス透過性膜46と、ガス透過性膜において少なくとも第2表面側設けられ、ガス透過性膜を透過するガスと前記外気中の酸素とを反応させて前記第2表面側を発熱させる触媒48と、を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、気液分離器、およびこの気液分離器を備えているとともに電子機器等の電源として用いられる燃料電池装置に関する。
現在、携帯可能なノート型のパーソナルコンピュータ(以下、ノートPCと称する)、モバイル機器等の電子機器の電源としては、主に、リチウムイオンバッテリなどの二次電池が用いられている。近年、これら電子機器の高機能化に伴う消費電力の増加や更なる長時間使用の要請から、高出力で充電の必要のない小型燃料電池が新たな電源として期待されている。燃料電池には種々の形態があるが、特に、燃料としてメタノール溶液を使用するダイレクトメタノール方式の燃料電池(以下、DMFCと称する)は、水素を燃料とする燃料電池に比べて燃料の取扱いが容易で、システムが簡易であることから、電子機器の電源として注目されている。
通常、DMFCは、メタノールが収容された燃料タンク、メタノールを起電部に圧送する送液ポンプ、および起電部に空気を供給する送気ポンプ等を備えている。起電部はそれぞれアノードおよびカソードを有した複数の単セルを積層したセルスタックを備え、アノード側に希釈されたメタノールを、カソード側に空気を供給することにより、化学反応によって発電を行う。発電に伴う反応生成物として、起電部のアノード側には未反応のメタノールおよび炭酸ガスが発生し、カソード側には水が発生する。反応生成物である水は蒸気となって排気される。
アノードで生じた未反応の燃料および炭酸ガスの気液2相流において、炭酸ガスは発電反応を阻害するため、アノードで生じた未反応燃料を循環させて使用する場合、気液2層流中の期待成分を分離、除去する必要がある。そこで、起電部のアノード出口と燃料タンクとの間を延びる流路には気液分離器が設けられている。起電部のアノード側に生じた未反応のメタノールおよび炭酸ガスは気液分離器に送られ、メタノールと炭酸ガスとが分離される。分離後、メタノールは回収流路を通して燃料タンクへ送られ、炭酸ガスは排気路を通してカソード流路に送られる(例えば、特許文献1)。
気液分離器としては、多孔質の気液分離膜からなるチューブによって構成されたものが提案されている(例えば、特許文献2)。このチューブは液体の流れ横切って配置されているとともに、内部が排気装置によって減圧されている。これにより、液体中に含まれる気体は、気液分離膜のチューブを通ってチューブ内へ排気され、液体から分離される。
特開2005−108718号公報 特開平4−4002号公報
上記のように構成された燃料電池装置において、気液分離器で分離された燃料は燃料タンクに戻され、再度、発電に利用される。そのため、燃料を効率良く利用する上で、起電部と燃料タンクとの間に設けられた気液分離器は、燃料と炭酸ガスとを確実に分離できることが必要となる。
しかしながら、燃料電池装置のアノード燃料循環系は比較的高温であり、また、気液分離器により分離されたガスは、分離直後に多くの水蒸気を含んでいる。そのため、分離されたガスが冷却されると水蒸気が結露し、気液分離器を構成している気液分離膜の表面に付着する。そして、この結露により気液分離膜の孔が埋められ、気体の通路が閉じられてしまう。その結果、気液分離器の気液分離効率が低下する可能性がある。
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、液体中のガスを効率良く分離することが可能な気液分離器、およびこれを備えた燃料電池装置を提供することにある。
上記課題を達成するため、この発明の態様に係る気液分離器は、多孔質材料で形成され、気液2相流に接する第1表面と外気に接する第2表面とを有し、気液2相流中のガスを透過するガス透過性膜と、前記ガス透過性膜において少なくとも前記第2表面側設けられ、前記ガス透過性膜を透過するガスと前記外気中の酸素とを反応させて前記第2表面側を発熱させる触媒と、を備えている。
この発明の他の態様に係る燃料電池装置は、アノードおよびカソードを有したセルを備え、化学反応により発電する起電部と、燃料を収容した燃料タンクと、前記燃料タンクから供給された燃料を前記起電部のアノードを通して循環させる燃料流路と、前記起電部のカソードを通して空気を循環させる気体流路と、前記燃料流路内で前記起電部の流出端と前記燃料タンクとの間に設けられ、液体と気体とを分離する気液分離器と、を有した循環系と、を備え、
前記気液分離器は、多孔質材料で形成され、前記アノードから排出された気液2相流に接する第1表面と外気に接する第2表面とを有し、気液2相流中のガスを透過するガス透過性膜と、前記ガス透過性膜において少なくとも前記第2表面側設けられ、前記ガス透過性膜を透過するガスと前記外気中の酸素とを反応させて前記第2表面側を発熱させる触媒と、を備えている。
上記構成によれば、ガス透過性膜の第2表面側に発熱機能を付与することにより、透過ガスの結露を防止し、気液分離効率の低下を防止する。これにより、液体中のガスを効率良く分離することが可能な気液分離器、およびこれを備えた燃料電池装置を提供することができる。
以下、図面を参照しながら、この発明の第1の実施形態に係る燃料電池装置について詳細に説明する。
図1は燃料電池装置の循環系構成を概略的に示している。図1に示すように、燃料電池装置10は、メタノールを液体燃料としたDMFCとして構成されている。燃料電池装置10は、起電部を構成したDMFCスタック12、燃料タンク14、およびDMFCスタックに燃料および空気を供給する循環系20、燃料電池装置全体の動作を制御する電池制御部51を備えている。
燃料タンク14は密閉構造を有し、その内部には液体燃料として高濃度のメタノールが収容されている。燃料タンク14は、燃料電池装置10に対して脱着自在な燃料カートリッジとして形成してもよい。
循環系20は、燃料タンク14の燃料供給口14aから供給された燃料をDMFCスタック12を通して循環させる燃料流路(液体流路)22、およびDMFCスタック12を通して空気を含む気体を循環させる空気流路(気体流路)24、燃料流路内および空気流路内に設けられた複数の補機を有している。燃料流路22および空気流路24は、それぞれ配管等によって形成されている。
図2はDMFCスタック12の積層構造を示し、図3は各セルの発電反応を模式的に示している。図2および図3に示すように、セルスタックとしてのDMFCスタック12は、複数、例えば、4つの単セル140と、5枚の矩形板状のセパレータ142とを交互に積層して構成された積層体、および積層体を支持した枠体145を有している。各単セル140は、それぞれ触媒層とカーボンペーパとで構成されたほぼ矩形板状のカソード(空気極)46およびアノード(燃料極)47、これらカソード、アノード間に挟持されたほぼ矩形状の高分子電解質膜144とを一体化した膜・電極接合体(MEA)を備えている。高分子電解質膜144は、アノード37およびカソード36よりも大きな面積に形成されている。
3つのセパレータ142は、隣合う2つの単セル140間に積層され、他の2つのセパレータは、積層方向両端にそれぞれ積層されている。セパレータ142および枠体145には、各単セル140のアノード37に燃料を供給する燃料流路146、および各単セルのカソード36に空気を供給する空気流路147が形成されている。
図3に示すように、供給された燃料および空気は、アノード37とカソード36との間に設けられた電解質膜144で化学反応し、これにより、アノードとカソードとの間に電力が発生する。DMFCスタック12で発生した電力は、電池制御部51を介して外部機器等に供給される。
図1に示すように、燃料流路22に設けられた補機は、燃料タンク14の燃料供給口14aに配管接続された開閉弁26、燃料ポンプ28、燃料ポンプの出力部に配管を介して接続された混合タンク30を備えている。また、補機は、燃料タンクの一部を構成する混合タンク30の出力部に液体フィルタ32を介して接続された送液ポンプ34、および送液ポンプの流出側に設けられ燃料の濃度を検出する濃度センサ35を備えている。送液ポンプ34の出力部は燃料流路22を介してDMFCスタック12のアノード37に接続されている。
DMFCスタック12のアノード37の出力部は燃料流路22を通して混合タンク30の入力部に接続されている。DMFCスタック12の出力部と混合タンク30との間で燃料流路22には気液分離器40が設けられている。DMFCスタック12のアノード37から排出される排出流体、つまり化学反応に用いられなかった未反応メタノール水溶液および生成された二酸化炭素は、気液分離器40により互いに分離される。分離されたメタノール水溶液は燃料流路22を通して混合タンク30に戻され、再度、アノード37へ供給される。気液分離器40により分離された二酸化炭素は、後述する空気流路24を通してエアフィルタへ送られる。
一方、空気流路24の上流端24aおよび下流端24bは、それぞれ大気に連通している。空気流路24に設けられる補機は、DMFCスタック12の上流側で空気流路24の上流端24a近傍に設けられたエアフィルタ50、DMFCスタック12とエアフィルタとの間で空気流路に接続された送気ポンプ52、開閉弁53、DMFCスタック12の下流側で空気流路24の下流端24b近傍に設けられた排気フィルタ54、および、開閉弁55を含んでいる。
エアフィルタ50は、空気流路24に吸い込まれた空気中のゴミ、および二酸化炭素、ギ酸、燃料ガス、ギ酸メチル等の不純物、有害物質等を捕獲し除去する。排気フィルタ54は、空気流路24から外部へ排気される気体中の副生成物を無害化するとともに、排気中の含まれている燃料ガス等を捕獲する。
前述した気液分離器40は、DMFCスタック12の流入側と開閉弁53との間で空気流路24に接続されている。また、気液分離器40とDMFCスタック12の流入側との間で空気流路24には、エアフィルタ56が設けられている。気液分離器40から空気流路24に送られた気体は、エアフィルタ56を通り、ここで、二酸化炭素、燃料ガス等の不純物、有害物質が除去された後、DMFCスタック12へ送られる。
次に、気液分離器40について詳細に説明する。図4は、気液分離器40を拡大して示し、図5は、気液分離器の分離動作を模式的に示している。
図4および図5に示すように、気液分離器40は、燃料流路22の一部を規定している分離チューブ42と、分離チューブ42を覆って設けられた中空の容器44と、を有している。分離チューブ42は、多孔質材料、例えば、多孔質のフッ素系樹脂からなる厚さ1〜2mmのガス透過性膜46を筒状に成形して構成されている。ガス透過性膜46の内面(第1表面)により、気液2相流が流れる流路が規定され、外面(第2表面)により分離チューブ42の外面が形成されている。そして、ガス透過性膜46は流路内を流れる気液2相流中のガスを透過する。
ガス透過性膜46において、少なくとも外面側には粒子状の触媒48が塗布され、ガスの透過を阻害しない程度にガス透過性膜46の外面側領域に分散されている。触媒48としては、白金、あるいは白金を含む合金、例えば、白金バナジウム合金、白金ロジウム合金が用いられている。ガス透過性膜46は、フッ素溶液と触媒粒子とを混合した混合材料によって形成してもよい。
分離チューブ42の両端部は、燃料流路22を形成している配管22aにそれぞれ接続されている。これにより、分離チューブ42は、アノード37から排出された排出流体、つまり未反応メタノール水溶液および生成された二酸化炭素を含む気液2相流体が流れる燃料流路22の一部を構成している。
容器44は分離チューブ42全体を覆って設けられ、分離チューブ42の外面に接した密閉空間60を規定している。容器44は、エアフィルタ56と開閉弁53との間で空気流路24に接続されている。容器44には、空気流路24を規定している配管24cが接続され、容器44内の空間60は空気流路24に連通している。これにより、送気ポンプ52から供給される外気は、容器44内の空間60に供給され分離チューブ42の周囲を流れた後、エアフィルタ56、カソード36に送られる。
上記のように構成された気液分離器40によれば、アノード37から排出された排出流体が分離チューブ42内を通って流れ、分離チューブ42の外面は空間60に供給された外気、つまり、酸素に接している。排出流体は、比較的高温であるとともに、外気よりも数Kパスカルだけ圧力が高くなっている。そのため、分離チューブ42の内外で差圧が生じている。これにより、排出流体中に含まれるガス、ここでは、二酸化炭素およびガス状のメタノール燃料成分は、上記圧力差によりガス透過性膜46を透過して外側の空間60に排出される。排出流体中の液体は、その表面張力によりガス透過性膜46を透過することができず、そのまま流路を通って流れる。これにより、気液の分離が行われる。
また、分離されたガスは、ガス透過性膜46を透過する際、ガス透過性膜の外面側で触媒48に接触する。そして、触媒48に誘発されて分離ガス中の燃料成分と外気中の酸素とが以下に示すように反応して発熱し、ガス透過性膜の外面側が加熱される。
CH3OH + (3/2)O → CO + 2HO + 反応熱
このような発熱を生じさせることにより、分離ガス中に含まれる水蒸気がガス透過性膜46の外面で結露することを防止する。従って、結露した水によりガス透過性膜46の孔が塞がれることを防止し、ガス透過性膜のガス透過能力、つまり、気液分離効率の低下を抑制することができる。
上記のようにして気液分離器40により分離された排出流体は、燃料流路22を通して混合タンク30へ送られ、また、分離されたガスは、外気ととともにエアフィルタ56に送られ、ここで、不純物等が除去された後、DMFCスタック12のカソード36へ送られる。
上記のように構成された燃料電池装置10を電源として用いる場合、電池制御部51の制御の下、燃料ポンプ28、送液ポンプ34および送気ポンプ52を作動させるとともに、開閉弁26、53、55を開放する。燃料ポンプ28により、燃料タンク14から混合タンク30へメタノールが供給され、混合タンク内で水と混合され所望濃度のメタノール水溶液が形成される。また、送液ポンプ34により、混合タンク内のメタノール水溶液が燃料流路22を通してDMFCスタック12のアノード37に供給される。
一方、送気ポンプ52により、空気流路24の吸気端24aから空気流路内に大気、つまり、空気が吸い込まれる。この空気はエアフィルタ50を通り、ここで、空気中のゴミ、不純物が除去される。エアフィルタ50を通過した後、空気は、空気流路24を通り気液分離器40の空間60へ送られ、更に、エアフィルタ56を通してDMFCスタック12のカソード36へ供給される。
DMFCスタック12に供給されたメタノールおよび空気は、アノード37とカソード36との間に設けられた電解質膜144で電気化学反応し、これにより、アノード37とカソード36との間に電力が発生する。DMFCスタック12で発生した電力は、電池制御部51を介して電子機器等へ供給される。
電気化学反応に伴い、DMFCスタック12には反応生成物として、アノード37側に二酸化炭素、カソード36側に水が生成される。アノード37側に生じた二酸化炭素および化学反応に供されなかった未反応メタノールは燃料流路22を通して気液分離器40に送られ、ここで、二酸化炭素とメタノールとに分離される。分離されたメタノールは、気液分離器40から燃料流路22を通して混合タンク30へ回収され、再度、発電に用いられる。
分離された二酸化炭素は、気液分離器40の空間60から空気流路24へ送られ、更に、空気とともにエアフィルタ56へ送られ、ここで除去される。なお、DMFCスタック12から排出された気体には、ギ酸、メタノールガス、ギ酸メチル等も含まれ、これらの不純物も二酸化炭素と共にエアフィルタ56で除去される。そのため、上述した不純物がDMFCスタック12へ送られることを防止し、これらの不純物による発電効率の低下を防止することができる。
DMFCスタック12のカソード36側に生じた水は、その大部分が水蒸気となり空気とともに空気流路24に排出される。排出された空気および水蒸気は、除去フィルタ540に送られ、ここで、ゴミ、不純物が除去された後、空気流路24の下流端24bから外部に排気される。
以上のように構成された燃料電池装置10によれば、DMFCスタックと混合タンクとの間に設けられた気液分離器40は、ガス透過性膜46の外面側を発熱させる機能、すなわち、触媒による燃料成分と酸素との反応熱を発生し、ガス透過性膜の外面側を加熱することができる。これにより、分離ガス中に含まれる水蒸気がガス透過性膜46の外面で結露することを防止し、ガス透過性膜のガス透過能力、つまり、気液分離効率の低下を抑制することができる。従って、液体中のガスを効率良く分離することが可能な気液分離器が得られる。
また、気液分離器40により分離した有害ガスは触媒48の働きで直ちに無害化されるため、気液分離器の容器44における密閉性が損なわれた場合でも安全性を維持することができる。更に、気液分離器40は、ガス透過性膜46に触媒48を塗布あるいは分散させた構成であり、気液分離器40の小型化、取扱性の向上、製造コストの削減が可能となる。
上記構成の気液分離器40によって排出燃料中に含まれる二酸化炭素を確実に分離できることから、二酸化炭素が燃料と共にDMFCスタックへ供給されることを防止し、二酸化炭素に起因する発電反応低下を防止することができる。
次に、この発明の第2の実施形態に係る燃料電池装置の気液分離器40ついて説明する。第2の実施形態によれば、図6に示すように、気液分離器40は、シート状に形成されたガス透過性膜46と、ガス透過性膜46を覆った容器44とを備えている。ガス透過性膜46は、容器44内を第1空間60aと第2空間60bとに仕切るように設けられている。
第1空間60aは、送気ポンプ52とDMFCスタックのカソード36との間で空気流路24に接続されている。これにより、第1空間60aは空気流路24の一部を構成し、送気ポンプ52から供給される外気は、容器44内の第1空間60aに供給されガス透過性膜46に接した後、カソード36に送られる。
第2空間60bは、DMFCスタックのアノード37と混合タンク30との間で燃料流路22に接続され、アノード37から排出された排出流体、つまり未反応メタノール水溶液および生成された二酸化炭素を含む気液2相流体が流れる燃料流路22の一部を構成している。
ガス透過性膜46は、第1空間60aに面した第1表面と、第2空間60bに面した第2表面とを有している。ガス透過性膜46は、多孔質材料、例えば、多孔質のフッ素系樹脂により厚さ1〜2mmに成形されている。ガス透過性膜46は第2空間60b内を流れる気液2相流中のガスを透過し、第1空間60aに排出する。
ガス透過性膜46において、少なくとも第1表面側には粒子状の触媒48が塗布され、ガスの透過を阻害しない程度にガス透過性膜46の第1表面側の領域に分散されている。触媒48としては、白金、あるいは白金を含む合金、例えば、白金バナジウム合金、白金ロジウム合金を用いている。ガス透過性膜46は、フッ素溶液と触媒粒子とを混合した混合材料によって形成してもよい。
上記のように構成された気液分離器40によれば、アノード37から排出された排出流体が容器44の第2空間60b内を通って流れ、また、容器44の第1空間60aには外気、つまり、酸素が供給される。排出流体は、比較的高温であるとともに、外気よりも数Kパスカルだけ圧力が高くなっている。そのため、ガス透過性膜46の両側で差圧が生じている。これにより、排出流体中に含まれるガス、ここでは、二酸化炭素およびメタノール燃料成分は、上記圧力差によりガス透過性膜46を透過して第1空間60aに排出される。排出流体中の液体は、その表面張力によりガス透過性膜46を透過することができず、これにより、気液の分離が行われる。
また、分離されたガスは、ガス透過性膜46を透過する際、ガス透過性膜の第1表面側で触媒48に接触する。そして、触媒48に誘発されて分離ガス中の燃料成分と外気中の酸素とが反応して発熱し、ガス透過性膜の外面側が加熱される。このような発熱を生じさせることにより、分離ガス中に含まれる水蒸気がガス透過性膜46の外面で結露することを防止する。従って、結露した水によりガス透過性膜46の孔が塞がれることを防止し、ガス透過性膜のガス透過能力、つまり、気液分離効率の低下を抑制することができる。
上記のようにして気液分離器40により分離された排出流体は、燃料流路22を通して混合タンク30へ送られ。また、分離されたガスは、外気ととともにエアフィルタに送られ、ここで、不純物等が除去された後、DMFCスタック12のカソード36へ送られる。
第2の実施形態において、燃料電池装置の他の構成は、前述した第1の実施形態と同一であり、同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。そして、第2の実施形態においても、前述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
なお、この発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化可能である。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
例えば、気液分離器において、ガス透過性膜に設けられた触媒は、粒子状に限らず、他の形態として設けても良い。ガス透過性膜の形状は、筒状、シート状に限らず、任意の形状とすることができる。燃料電池の形式としは、DMFCに限らず、PEFC(Polymer Electrolyte Fuel Cell)等の他の形式としてもよい。
図1は、この発明の第1の実施形態に係る燃料電池装置の循環系を示す図。 図2は、前記燃料電池装置のDMFCスタックを示す断面図。 図3は、前記DMFCスタックの単セルを概略的に示す図。 図4は、前記燃料電池装置における気液分離器を示す断面図。 図5は、前記気液分離器の分離動作を説明するための断面図。 図6は、この発明の第2の実施形態に係る燃料電池装置の気液分離器を示す断面図。
符号の説明
10…燃料電池装置、12…DMFCスタック、14…燃料タンク、20…循環系、
22…燃料流路、24…空気流路、30…混合タンク、36…カソード(空気極)、
37…アノード(燃料極)、40…気液分離器、46…ガス透過性膜、48…触媒、
44…容器、60…空間

Claims (11)

  1. 多孔質材料で形成され、気液2相流に接する第1表面と外気に接する第2表面とを有し、気液2相流中のガスを透過するガス透過性膜と、
    前記ガス透過性膜において少なくとも前記第2表面側設けられ、前記ガス透過性膜を透過するガスと前記外気中の酸素とを反応させて前記第2表面側を発熱させる触媒と、を備えた気液分離器。
  2. 前記触媒は、前記ガス透過性膜の第2表面上に塗布されている請求項1に記載の気液分離器。
  3. 前記触媒は、前記ガス透過性膜において少なくとも前記第2表面側の領域に分散されている請求項1に記載の気液分離器。
  4. 前記ガス透過性膜は、前記多孔質材料および前記触媒を混合した材料で形成されている請求項1に記載の気液分離器。
  5. 前記ガス透過膜は筒状に形成され、前記第1表面により、前記気液2相流が流れる流路を規定し、前記第2表面により外面を形成している請求項1ないし4のいずれか1項に記載の気液分離器。
  6. 前記ガス透過膜の外面を覆っているとともに、外気が流れる空間を規定した外容器を備えている請求項5に記載の気液分離器。
  7. アノードおよびカソードを有したセルを備え、化学反応により発電する起電部と、
    燃料を収容した燃料タンクと、
    前記燃料タンクから供給された燃料を前記起電部のアノードを通して循環させる燃料流路と、前記起電部のカソードを通して空気を循環させる気体流路と、前記燃料流路内で前記起電部の流出端と前記燃料タンクとの間に設けられ、液体と気体とを分離する気液分離器と、を有した循環系と、を備え、
    前記気液分離器は、多孔質材料で形成され、前記アノードから排出された気液2相流に接する第1表面と外気に接する第2表面とを有し、気液2相流中のガスを透過するガス透過性膜と、前記ガス透過性膜において少なくとも前記第2表面側設けられ、前記ガス透過性膜を透過するガスと前記外気中の酸素とを反応させて前記第2表面側を発熱させる触媒と、を備えている燃料電池装。
  8. 前記触媒は、前記ガス透過性膜の第2表面上に塗布されている請求項7に記載の燃料電池装置。
  9. 前記触媒は、前記ガス透過性膜において少なくとも前記第2表面側の領域に分散されている請求項7に記載の燃料電池装置。
  10. 前記ガス透過膜は筒状に形成され、前記第1表面により、前記気液2相流が流れる燃料流路の一部を規定し、前記第2表面により外面を形成している請求項7ないし9のいずれか1項に記載の燃料電池装置。
  11. 前記気液分離器は、前記ガス透過膜の外面を覆っているとともに、前記気体流路の一部を形成する空間を規定した外容器を備えている請求項10に記載の燃料電池装置。
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