以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
図1は、本実施の形態に係る電話交換機の構成およびIP(Internet Protocol)電話端末と通信するための仕組みを表わす図である。本実施の形態に係る電話交換機は、パケットの通信経路を切り替えることにより、IP電話端末58、携帯電話の基地局の代わりにアクセスポイント60と通信することにより、携帯電話として利用できるIP電話端末62、およびIP電話端末64の間に通信回線を構成する。本実施の形態に係る電話交換機は、ゲートウェイ装置54を介してIPネットワーク56に接続されている。この電話交換機がSIP(Session Initiation Protocol)に則って情報を通信する場合、この電話交換機はSIPサーバとして実現される。
図1を参照して、本実施の形態に係る電話交換機は、情報中継部50と、データベース部52とを含む。
情報中継部50は、IP電話端末58、IP電話端末62、およびIP電話端末64が通信するパケットの通信経路を切り替えると共に、切り替えられた通信経路を辿って通信される情報を中継する。データベース部52は、情報中継部50が通信経路を切り替えるために必要な情報を保存したり、そのような情報を検索して情報中継部50に出力したりする。本実施の形態の場合、情報中継部50と、データベース部52とは1つのコンピュータハードウェアにより実現される。
情報中継部50は、SIPメッセージ処理部70と、レジストラ処理部72と、セッション制御部74と、データベースアクセス管理部76とを含む。SIPメッセージ処理部70は、IPネットワーク56を介してデータベースアクセス管理部76が受信した、SIPに則って記述されている情報を識別する。SIPメッセージ処理部70は、情報の識別結果に基づいてその後に行う処理を選択するユニットでもある。レジストラ処理部72は、新規加入者に電話番号を割り当て、かつレジストリの図示しないサーバに対しその電話番号の情報を送信する。セッション制御部74は、セッションの確立やそのセッションの終了のための制御を行う。データベースアクセス管理部76は、データベース部52にアクセスするための通信処理を行う。そのような通信処理には、データベース部52に対し、アクセスの許可を求める処理すなわちアクセスの許可を求める旨の情報を送信する処理が含まれる。また、データベースアクセス管理部76は、IPネットワーク56を介してIP電話端末58、IP電話端末62、およびIP電話端末64と通信するユニットでもある。
SIPメッセージ処理部70は、識別部702と、選択部704とを含む。識別部702は、IPネットワーク56を介してデータベースアクセス管理部76が受信した、SIPに則って記述されている情報を識別する。選択部704は、データベースアクセス管理部76が発呼情報を受信すると、着呼側のIP電話端末に対応付けられた程度情報と重要度情報との組み合わせに応じた処理を選択する。なお、本実施の形態において、「発呼情報」とは、着呼側のIP電話端末を示す情報および重要度情報を有する、着呼を要求するための情報である。「程度情報」とは、着呼拒否の程度を示す情報を意味する。「重要度情報」とは、通話の重要度を示す情報を意味する。
選択部704は、一般選択部712と、特別選択部714とを含む。一般選択部712は、データベースアクセス管理部76が発呼情報を受信すると、着呼側のIP電話端末に対応付けられた程度情報と発呼情報が有する重要度情報との組み合わせに応じた処理を選択する。特別選択部714は、発呼情報の受信頻度が所定の閾値を越えた場合、発呼情報が有する情報よりも高い重要度を示す重要度情報と着呼側のIP電話端末に対応付けられた程度情報との組み合わせに応じた処理を選択する。
セッション制御部74は、代替制御部740と、通話制御部742とを含む。代替制御部740は、選択部704が確立処理を選択した場合、発呼情報を送信したIP電話端末と代替用のIP電話端末との間で通信を確立するための情報を通信するように、データベースアクセス管理部76を制御する。なお、本実施の形態の場合、着呼側のIP電話端末の代わりに着呼に応じるIP電話端末やIP電話端末以外の電話機を「代替電話機」と称する。「確立処理」とは、発呼情報を送信したIP電話端末と代替電話機との間で通信を確立する処理を意味する。通話制御部742は、発呼情報を情報中継部50が受信すると、着呼側のIP電話端末と通信を確立するための制御であって、代替制御部740が担当しないものを実施する。
代替制御部740は、識別制御部750と、確立制御部752と、検出部754と、着呼制御部756とを含む。
識別制御部750は、選択部704が確立処理を選択した場合、識別情報を受信するようにデータベースアクセス制御部76を制御する。その識別情報は、着呼側のIP電話端末との通信を中継するアクセスポイントの識別情報である。本実施の形態の場合、SSIDがその識別情報として通信される。SSIDの送信元は着呼側のIP電話端末である。確立制御部752は、識別制御部750がSSIDを受信すると、代替電話機と発呼電話機との間で通信を確立するための情報を通信するように、データベースアクセス制御部76を制御する。この場合の「代替電話機」は、着呼側のIP電話端末との通信を中継するアクセスポイントと着呼側のIP電話端末とに対応する代替電話機を意味する。また、本実施の形態において「発呼電話機」とは、IP電話端末その他の電話機のうち、着呼を要求する情報を送信した電話機を意味する。この場合の発呼電話機は、ステップS170にて着呼を要求する情報を送信した発呼電話機である。検出部754は現在時刻と現在の日付とを検出する。本実施の形態では、これらを「時期」と総称する。なお、特に必要がなければ、現在時刻と現在の日付とのうち一方のみが検出されてもよい。着呼制御部756は、代替電話機と発呼電話機との間で通信を確立するための情報を通信するように、データベースアクセス制御部76を制御する。この場合の「代替電話機」は、検出部754が検出した時期および着呼側のIP電話端末に対応する代替電話機を意味する。
データベース部52は、SIPアクセス制御部80と、テーブル検索部82と、記憶部84とを含む。
SIPアクセス制御部80は、情報中継部50がアクセスの許可を求めた場合に、許可するか否かを判断する。この許可には、アクセスできる情報の範囲に応じた複数の種類の許可が含まれる。SIPアクセス制御部80は、情報中継部50と通信するユニットでもある。テーブル検索部82は、記憶部84が記憶したデータテーブルを検索する。テーブル検索部82は、SIPアクセス制御部80を制御するユニットでもある。記憶部84は、データテーブルを記憶する。
記憶部84が記憶するデータテーブルには、加入者テーブル842と、発信フィルタテーブル844と、受信フィルタテーブル846と、公衆テーブル848とが含まれる。加入者テーブル842は、電話番号その他加入者に関する情報を含むデータベースである。発信フィルタテーブル844は、発呼側のIP電話端末のIPアドレスの情報のデータベースである。発呼側のIP電話端末のIPアドレスの情報には、重要度情報が対応付けられている。受信フィルタテーブル846は、受信側のIP電話端末のIPアドレスの情報を記憶するデータベースである。受信側のIP電話端末のIPアドレスの情報には、程度情報が対応付けられている。受信側のIP電話端末のユーザは、受信側のIP電話端末を用いて本実施の形態に係る電話交換機に予めアクセスして、程度情報を登録してある。公衆テーブル848は、次に述べる情報のデータベースである。その第1の情報は、公衆が利用するために設置されているアクセスポイントすなわち公衆LAN(Local Area Network)のアクセスポイントのSSID(Service Set Identifier)の情報である。第2の情報は、そのアクセスポイントの設置者が設置している電話機の電話番号の情報である。第3の情報は、所在地の種類を表わす情報である。本実施の形態の場合、所在地の種類には、「通話許容エリア」と「通話抑制エリア」との2種類がある。SSIDの情報と、電話番号の情報と、所在地の種類を表わす情報とは、互いに対応付けられている。
なお、本実施の形態においては、SIPメッセージ処理部70と、レジストラ処理部72と、セッション処理部74と、テーブル検索部82が、本実施の形態に係る電話交換機の制御部を構成している。
図2は、本実施の形態に係る電話交換機を実現するコンピュータハードウェアの制御ブロック図である。図2を参照して、本実施の形態に係る電話交換機を実現するコンピュータハードウェアは、CPU(Central Processing Unit)130と、I/O(Input/Output)132と、ROM(Read Only Memory)134と、RAM(Random Access Memory)136と、メモリカード駆動装置138と、キーボード140と、ディスプレイ142と、バス144とを含む。CPU130は、図2に示すコンピュータハードウェアが本実施の形態に係る電話交換機として動作するために必要な演算や情報処理を行う。I/O132は、情報を通信する。ROM134は、CPU130が実行するプログラムを記憶する。RAM136は、CPU130が利用するデータを一時的に記憶する。メモリカード駆動装置138は、メモリカード150からプログラムその他のデータを読み出す。キーボード140は、オペレータの操作に応じて信号を生成する。これにより、オペレータは情報を入力できる。ディスプレイ142は、表示により情報を出力する。バス144は、図2に示すコンピュータハードウェアを構成する各部の間で信号を伝達する。
図3は、IP電話端末62の構成を表わす図である。図3を参照して、IP電話端末62は、ストレージ駆動部100と、メモリ102と、WiFi(Wireless Fidelity)通信モジュール104と、操作入力部106と、音声処理部108と、LCD(Liquid Crystal Display)表示部110と、ジャック112と、CPU114と、バイブレータ116とを含む。
ストレージ駆動部100は、図示しないメモリカードから情報を読み出す。メモリ102は、ストレージ駆動部100が読み出した情報やCPU114が実行するプログラムや、CPU114が処理した情報などを記憶する。メモリ102に記憶されるプログラムには、IP電話端末62がIP電話機として動作するための制御プログラムが含まれる。WiFi通信モジュール104は、アクセスポイント60と情報を通信するためのモジュールである。本実施の形態の場合、アクセスポイント60は、携帯電話の基地局と同様の動作をすることができる。WiFi通信モジュール104は、WiFiに則って情報を通信する。操作入力部106は、ユーザの操作に応じて信号を生成する装置である。ユーザは操作することによりIP電話端末62に情報や指令を入力することができる。音声処理部108は、電気信号を音声化するための処理や音声を電気信号化するための処理を実施する回路である。LCD表示部110は、情報を表示する装置である。ジャック112は、ヘッドセット120に接続され、ヘッドセット120と音声処理部108との間で信号を中継する部品である。CPU114は、IP電話端末62を構成する各部を制御する。バイブレータ116は、CPU114の制御に従って振動することにより、ユーザに応答を促す。
なお、ヘッドセット120は、音声が入力されると信号を生成したり、入力された信号に対応する音声を生成したりする装置である。
図4は、IP電話端末58およびIP電話端末64の構成を表わす図である。本実施の形態の場合、IP電話端末58およびIP電話端末64の構成は同一であることとする。図4を参照して、IP電話端末58およびIP電話端末64は、ストレージ駆動部160と、メモリ162と、通信モジュール164と、操作入力部166と、音声処理部168と、LCD表示部170と、マイク172と、スピーカ174と、CPU176とを含む。
ストレージ駆動部160は、図示しないメモリカードから情報を読み出す。メモリ162は、ストレージ駆動部160が読み出した情報やCPU176が実行するプログラムやCPU176が処理した情報などを記憶する。メモリ162に記憶されるプログラムには、IP電話端末58およびIP電話端末64がIP電話機として動作するための制御プログラムが含まれる。通信モジュール164は、IPネットワーク56を介して情報を通信する。通信モジュール164は、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)に則って情報を通信する。操作入力部166は、ユーザの操作に応じて信号を生成する装置である。ユーザは操作することによりIP電話端末58あるいはIP電話端末64に情報や指令を入力することができる。音声処理部168は、電気信号を音声化するための処理や音声を電気信号化するための処理を実施する回路である。LCD表示部170は、情報を表示する装置である。マイク172は、ユーザが入力した音声に対応する電気信号を生成する。これにより、ユーザは音声信号を入力することができる。スピーカ174は、電気信号に基づいて音声を生成する。これにより、音声が出力される。CPU174は、IP電話端末58あるいはIP電話端末64を構成する各部を制御する。
図5および図6を参照して、本実施の形態に係る電話交換機で実行されるプログラムは、発呼に対する応答に関し、以下のような制御を実行する。
ステップS170にて、データベースアクセス制御部76は、着呼を要求する情報を受信する。
ステップS172にて、識別部702は、着呼を要求する情報から、着呼側のIP電話端末の電話番号を抽出する。その番号が抽出されると、識別部702は、その電話番号に基づいて、着信拒否の程度を登録するために発呼側のユーザが着呼を要求したのか否かを判断する。その電話番号が、着信拒否の程度を登録するためにユーザに予め知らされている電話番号であれば、識別部702は、着信拒否の程度を登録するために発呼側のユーザが着呼を要求したと判断する。着信拒否の程度を登録するために発呼側のユーザが着呼を要求したと判断した場合には(ステップS172にてYES)、処理はステップS174へと移される。もしそうでないと(ステップS172にてNO)、処理はステップS176へと移される。
ステップS174にて、本実施の形態に係る電話交換機は、着信拒否の程度を登録するための処理を実施する。この処理は、後述するステップS210からステップS220までの処理にあたる。
ステップS176にて、識別部702は、着呼を要求する情報から、サブ番号の情報を抽出する。本実施の形態の場合、IP電話端末の電話番号として通信される番号のうち、着呼側を特定するために必須の番号を除く番号を「サブ番号」と称する。このステップにおいて抽出されるサブ番号は、重要度情報として利用される。サブ番号の情報が抽出されると、データベースアクセス管理部76は、データベース部52に対してアクセスの許可を求める。データベース部52からアクセスの許可が得られると、データベースアクセス管理部76は、サブ番号が表わす重要度情報その他発呼側のIP電話端末に関する情報をデータベース部52に送信する。データベース部52の記憶部84は、発呼側のIP電話端末に関する情報を発信フィルタテーブル844の一部として記憶する。本実施の形態の場合、発呼側のIP電話端末に関する情報には、IPアドレス、発呼側のIP電話端末の電話番号、および重要度情報が含まれる。
ステップS178にて、データベース部52のテーブル検索部82は、加入者テーブル842に含まれた通話履歴の情報を参照する。その情報が参照されると、テーブル検索部82は、発呼側のIP電話端末と着呼側のIP電話端末とが共通する発呼が所定の期間内に繰返された回数を計数する。その回数が計数されると、テーブル検索部82は、その回数が閾値を越えるか否かを判断する。その回数が閾値を越えると判断した場合(ステップS178にてYES)、処理はステップS180へと移される。もしそうでないと(ステップS178にてNO)、処理はステップ182へと移される。
ステップS180にて、SIPアクセス制御部70は、テーブル検索部82の制御に従い、発呼側のIP電話端末と着呼側のIP電話端末とが共通する発呼が所定の期間内に繰返された回数が閾値を越えていることを示す信号をデータベースアクセス制御部76に送信する。
ステップS182にて、テーブル検索部82は、受信フィルタテーブル846に記憶されている程度情報のうち、ステップS172にて抽出された電話番号に対応する情報を検索する。ステップS172にて抽出された電話番号に対応する程度情報が存在する場合、SIPアクセス制御部70は、テーブル検索部82の制御に従い、データベースアクセス制御部76にその情報を送信する。
ステップS184にて、識別制御部750は、着呼側のIP電話端末との通信を中継するアクセスポイントのSSIDを着呼側のIP電話端末から受信するように、データベースアクセス制御部76を制御する。このために、データベースアクセス制御部76は、そのSSIDの情報の送信を要求する信号を着呼側のIP電話端末に送信する。SSIDの情報が返信されると、識別制御部750は、そのSSIDに基づいて、着呼側のIP電話端末の所在地の種類を識別する。公衆データベース848にそのSSIDの情報が記憶されており、かつそのSSIDの情報が「通話許容エリア」という情報に対応付けられている場合、識別制御部750は、着呼側のIP電話端末の所在地の種類が「通話許容エリア」であると判断する。そのSSIDの情報が「通話抑制エリア」という情報に対応付けられている場合や公衆データベース848にそのSSIDの情報が含まれていない場合には、識別制御部750は、着呼側のIP電話端末の所在地の種類が「通話抑制エリア」であると判断する。ただし、SSIDの情報が返信されなかった場合、識別制御部750は、着呼側のIP電話端末の所在地の種類が「所在不明」であると判断する。選択部704は、重要度情報と程度情報と着信側のIP電話端末の所在地の種類とに基づいて、それらの組み合わせに応じた処理を選択する。ステップS180にてSIPアクセス制御部70が信号を送信していない場合、一般選択部712がこの選択を実施する。SIPアクセス制御部70が信号を送信していた場合、特別選択部714がこの選択を実施する。本実施の形態の場合、一般選択部712および特別選択部714は、選択部704の一部である処理方法データベースに基づき、この選択を実施する。本実施の形態の場合、処理方法データベースには、重要度情報と程度情報と着信側のIP電話端末の所在地の種類との組み合わせにより選択される処理を示す情報が、それらに対応付けて含まれている。なお、上述したように、特別選択部704は、発呼情報が有する重要度情報よりも高い重要度を示す重要度情報と着呼側の電話機に対応付けられた程度情報と着信側のIP電話端末の所在地の種類との組み合わせに応じた処理を選択する。どの程度高い重要度を示すのかは特に限定されない。たとえば、発呼側のIP電話端末と着呼側のIP電話端末とが共通する発呼が所定の期間内に繰返された回数に重要度の高さが対応してもよいし、重要度の高さが予め定められていてもよい。本実施の形態の場合には、重要度の高さが予め定められていることとする。
ステップS186にて、通話制御部742は、選択部704により選択された処理が標準着信か否かを判断する。なお、本実施の形態において、「標準着信」とは、着呼側のIP電話端末に対し通話を開始させるために通常行われている処理を意味する。標準着信と判断した場合には(ステップS186にてYES)、処理はステップS188へと移される。もしそうでないと(ステップS186にてNO)、処理はステップS190へと移される。
ステップS188にて、通話制御部742は、標準着信を実施する。標準着信のための処理は周知であるので、ここではその詳細な説明は繰返さない。
ステップS190にて、通話制御部742は、選択部704により選択された処理がマナーモード着信か否かを判断する。なお、本実施の形態において、「マナーモード着信」とは、着呼側のIP電話端末に対し通話を開始させるために通常行われている処理に加え、マナーモードでユーザを呼び出す処理を行うことを意味する。マナーモード着信と判断した場合には(ステップS190にてYES)、処理はステップS192へと移される。もしそうでないと(ステップS190にてNO)、処理はステップS194へと移される。
ステップS192にて、通話制御部742は、マナーモード着信を実施する。マナーモード着信のための処理と標準着信のための処理との相違点は、着呼側のIP電話端末のサブ番号が、マナーモードでユーザを呼び出させるための指令を表わすことだけである。着呼側のIP電話端末はそのサブ番号がマナーモードでユーザを呼び出させるための指令を表わす場合、マナーモードでユーザを呼び出す。
ステップS194にて、通話制御部742は、選択部704により選択された処理が代替着信か否かを判断する。なお、本実施の形態において、「代替着信」とは、着呼側のIP電話端末が着呼に応じない場合やその端末が着呼できない場合に代替電話機に着呼を要求する処理を意味する。代替電話機に着呼を要求した上で、着呼に応じた代替電話機のユーザに対して発呼側のユーザが伝言を依頼したり着呼側のIP電話端末のユーザを呼び出してもらったりすることで、着呼側のIP電話端末のユーザに何らかの情報を伝達できる。着呼側のIP電話端末のユーザにその情報が伝わるまでの時間を短縮することができることもある。代替着信と判断した場合には(ステップS194にてYES)、処理はステップS196へと移される。もしそうでないと(ステップS194にてNO)、処理はステップS198へと移される。
ステップS196にて、本実施の形態に係る電話交換機は、代替着信のための処理を協調して実施する。この処理は、後述するステップS230からステップS260までの処理にあたる。
ステップS198にて、データベース部52の記憶部84は、加入者テーブル842の一部としてステップS170にて受信した情報を記憶する。これにより、通話履歴の情報が更新されることとなる。
ステップS200にて、本実施の形態に係る電話交換機は、留守録処理を実施する。本実施の形態において、「留守録処理」とは、着呼側のIP電話端末の所在が不明な場合やその端末の電源が入っていない場合などに、着呼側のIP電話端末のユーザへのメッセージを記憶しておく処理を意味する。留守録処理の具体的な内容は周知であるので、ここではその詳細な説明は繰返さない。
図7を参照して、本実施の形態に係る電話交換機で実行されるプログラムは、着信拒否の程度の登録に関し、以下のような制御を実行する。
ステップS210にて、通話制御部742は、ステップS170にて情報を送信したIP電話端末との間でセッションを開始する。
ステップS212にて、データベースアクセス制御部76は、通話制御部742の制御に従い、着信拒否の程度の入力を促す情報を送信する。この情報は、ステップS170にて情報を送信したIP電話端末において着信拒否の程度の入力を促すメッセージとして表示される。
ステップS214にて、データベースアクセス制御部76は、程度情報を受信する。この情報は、IP電話端末のユーザが入力し、IP電話端末が送信した情報である。程度情報が受信されると、記憶部84は、受信フィルタテーブル846の一部としてその程度情報を記憶する。
ステップS216にて、データベースアクセス制御部76は、通話制御部742の制御に従い、連絡方法の選択を促す情報を送信する。この情報は、ステップS170にて情報を送信したIP電話端末において連絡方法の選択を促すメッセージとして表示される。本実施の形態の場合、ユーザは、臨時の連絡先に連絡されることを希望するか、それとも記憶部84に予め登録しておいた情報に基づいて連絡されることを希望するかを選択できる。
ステップS218にて、通話制御部742は、連絡方法を表わす情報を受信する。この情報は、IP電話端末のユーザが選択し、IP電話端末が送信した情報である。臨時の連絡先に連絡されることをユーザが希望している場合、この情報には、臨時の連絡先の電話番号を表わす情報も含まれる。連絡方法を表わす情報が受信されると、記憶部84は、加入者テーブル842の一部として臨時の連絡先の電話番号を表わす情報を記憶する。
ステップS220にて、通話制御部742は、セッションを終了する。
図8および図9を参照して、本実施の形態に係る電話交換機で実行されるプログラムは、代替着信に関し、以下のような制御を実行する。
ステップS230にて、テーブル検索部82は、ステップS172にて抽出された電話番号についての加入者テーブル842を参照する。この電話番号は、SIPアクセス制御部80を介してデータベースアクセス制御部76から受信した情報である。
ステップS232にて、テーブル検索部82は、ステップS172にて抽出された電話番号についての加入者テーブル842に臨時の連絡先の情報が含まれているか否かを判断する。臨時の連絡先の情報が含まれていると判断した場合には(ステップS232にてYES)、処理はステップS234へと移される。もしそうでないと(ステップS232にてNO)、処理はステップS236へと移される。
ステップS234にて、SIPアクセス制御部80は、加入者テーブル842に記憶された臨時の連絡先の情報をデータベースアクセス制御部76に送信する。この情報は、ステップS172にて抽出された電話番号に対応付けられた情報である。確立制御部752は、その情報が表わす代替電話機を着呼側としてセッションを確立する。その後、代替制御部740はこのセッションを通話の終了に伴い終了させる。このステップにおいてセッションの確立から終了までの処理は、電話をかけた場合に一般に行われる処理と同一である。したがって、ここではその詳細な説明は繰返さない。
ステップS236にて、SIPアクセス制御部80はデータベース制御部74に信号を送信する。その信号は、ステップS172にて抽出された電話番号についての加入者テーブル842に臨時の連絡先の情報が含まれていないことを示す。データベース制御部74がその信号を受信すると、識別制御部750は、着呼側のIP電話端末との通信を中継するアクセスポイントのSSIDを着呼側のIP電話端末から受信するように、データベースアクセス制御部76を制御する。このために、データベースアクセス制御部76は、そのSSIDの情報の送信を要求する信号を着呼側のIP電話端末に送信する。
ステップS238にて、識別制御部750は、着呼側のIP電話端末との通信を中継するアクセスポイントのSSIDをデータベースアクセス制御部76が受信できたか否かを判断する。そのSSIDをデータベースアクセス制御部76が受信できたと判断した場合には(ステップS238にてYES)、処理はステップS240へと移される。もしそうでないと(ステップS238にてNO)、処理はステップS242へと移される。
ステップS240にて、データベースアクセス制御部76は、識別制御部750の制御に従い、自らが受信したSSIDの情報をSIPアクセス制御部80に送信する。SIPアクセス制御部80がその情報を受信すると、テーブル検索部82は、加入者テーブル842に記憶されたSSIDのうち、ステップS172にて抽出された電話番号に対応付けられ、かつデータベースアクセス制御部76が受信した情報が示すSSIDに一致するものを検索する。
ステップS242にて、検出部754は、現在時刻その他の時期を検出する。時期が検出されると、データベースアクセス制御部76は、その時期の情報をSIPアクセス制御部80に送信する。時期の情報が送信されると、テーブル検索部82は、加入者テーブル842に記憶された情報のうち、ステップS172にて抽出された電話番号とその時期とに対応づけられた電話番号を検索する。
ステップS244にて、テーブル検索部82は、ステップS242の検索の結果に基づいて、ステップS172にて抽出された電話番号とステップS242にて検出された時期とに対応づけられた電話番号が加入者テーブル842に含まれているか否かを判断する。そのような電話番号が加入者テーブル842に含まれていると判断した場合には(ステップS244にてYES)、処理はステップS246へと移される。もしそうでないと(ステップS244にてNO)、処理はステップS248へと移される。
ステップS246にて、SIPアクセス制御部80は、ステップS242にて検索された電話番号の情報をデータベースアクセス制御部76に送信する。着呼制御部756は、その情報が示す代替電話機を着呼側としてセッションを確立する。その後、着呼制御部756はこのセッションを通話の終了に伴い終了させる。このステップにおいてセッションの確立から終了までの処理は、電話をかけた場合に一般に行われる処理と同一である。したがって、ここではその詳細な説明は繰返さない。
ステップS248にて、テーブル検索部82は、最終連絡先として加入者テーブル842に含まれている電話番号を記憶部84から読み出す。その電話番号が読み出されると、SIPアクセス制御部80は、最終連絡先として加入者テーブル842に含まれている電話番号の情報をデータベースアクセス制御部76に送信する。確立制御部756は、その情報が示す代替電話機を着呼側としてセッションを確立する。その後、確立制御部756はこのセッションを通話の終了に伴い終了させる。このステップにおいてセッションの確立から終了までの処理は、電話をかけた場合に一般に行われる処理と同一である。したがって、ここではその詳細な説明は繰返さない。
ステップS250にて、テーブル検索部82は、加入者テーブル842に記憶されたSSIDのいずれかが、ステップS172にて抽出された電話番号に対応付けられ、かつデータベースアクセス制御部76がステップS236にて受信した情報が示すSSIDに一致するか否かを判断する。加入者テーブル842に記憶されたSSIDのいずれかがそのようなSSIDに一致すると判断した場合(ステップS250にてYES)、処理はステップS252へと移される。もしそうでないと(ステップS250にてNO)、処理はステップS254へと移される。
ステップS252にて、SIPアクセス制御部80は、加入者テーブル842に記憶された電話番号のうち、データベースアクセス制御部76がステップS236にて受信した情報が示すSSIDに対応する電話番号の情報をデータベースアクセス制御部76に送信する。確立制御部756は、その情報が示す代替電話機を着呼側としてセッションを確立する。その後、確立制御部756はこのセッションを通話の終了に伴い終了させる。このステップにおいてセッションの確立から終了までの処理は、電話をかけた場合に一般に行われる処理と同一である。したがって、ここではその詳細な説明は繰返さない。
ステップS254にて、テーブル検索部82は、公衆テーブル848に含まれる情報が示すSSIDのうち、データベースアクセス制御部76がステップS236にて受信した情報が示すSSIDと一致するものを検索する。
ステップS256にて、テーブル検索部82は、ステップS254の検索の結果に基づいて、公衆テーブル848に含まれる情報が示すSSIDのうちデータベースアクセス制御部76がステップS236にて受信した情報が示すSSIDと一致するものがあるか否かを判断する。そのようなSSIDがあると判断した場合には(ステップS256にてYES)、処理はステップS258へと移される。もしそうでないと(ステップS256にてNO)、処理はステップS260へと移される。
ステップS258にて、SIPアクセス制御部80は、公衆テーブル848に含まれた電話番号のうち、ステップS236にて受信した情報が示すSSIDに対応する電話番号の情報をデータベースアクセス制御部76に送信する。確立制御部756は、その情報が示す代替電話機を着呼側としてセッションを確立する。その後、確立制御部756はこのセッションを通話の終了に伴い終了させる。このステップにおいてセッションの確立から終了までの処理は、電話をかけた場合に一般に行われる処理と同一である。したがって、ここではその詳細な説明は繰返さない。
ステップS260にて、テーブル検索部82は、最終連絡先として加入者テーブル842に含まれている電話番号を記憶部84から読み出す。その電話番号が読み出されると、SIPアクセス制御部80は、最終連絡先として加入者テーブル842に含まれている電話番号の情報をデータベースアクセス制御部76に送信する。確立制御部756は、その情報が示す代替電話機を着呼側としてセッションを確立する。その後、確立制御部756はこのセッションを通話の終了に伴い終了させる。このステップにおいてセッションの確立から終了までの処理は、電話をかけた場合に一般に行われる処理と同一である。したがって、ここではその詳細な説明は繰返さない。
図10を参照して、本実施の形態に係るIP電話端末62で実行されるプログラムは、マナーモード着信に関し、以下のような制御を実行する。
ステップS280にて、IP電話端末62のWiFi通信モジュール104は、セッションの確立を要求する情報を受信する。
ステップS282にて、CPU114は、セッションの確立を要求する情報から、IP電話端末62自身の電話番号のサブ番号を抽出する。
ステップS284にて、CPU114は、セッションを確立する。
ステップS286にて、CPU114は、マナーモード着信を行うか否かを判断する。本実施の形態の場合、CPU114は、ステップS282にて抽出したサブ番号がマナーモード着信を行うための番号である場合と、メモリ102に記憶された情報がマナーモード着信を行うことを表わす場合とに、マナーモード着信を行うと判断する。マナーモード着信を行うと判断した場合(ステップS286にてYES)、処理はステップS288へと移される。もしそうでないと(ステップS286にてNO)、処理はステップS290へと移される。
ステップS288にて、CPU114は、バイブレータ116を駆動する。ステップS290にて、CPU114は、音声処理部108を制御する。音声処理部108は、着呼音の信号をジャック112に出力する。ヘッドセット120は、ジャック112から出力された信号に基づいて着呼音を鳴らす。
ステップS292にて、CPU114は、操作入力部106が着呼に応じるために操作されたことに応じて、WiFi通信モジュール104と、音声処理部108とを制御する。これにより、WiFi通信モジュール104は、音声信号を通信する。音声処理部108は、CPU114が出力した信号をヘッドセット120が音声に変換できる信号に変換したり、ヘッドセット120が出力した音声信号をCPU108が処理できる信号に変換したりする。
ステップS294にて、CPU114は、WiFi通信モジュール104が受信した信号または操作入力部106に対する操作に基づいて、通話を終了するか否かを判断する。通話を終了すると判断した場合には(ステップS294にてYES)、処理はステップS296へと移される。もしそうでないと(ステップS294にてNO)、処理はステップS292へと移される。
ステップS296にて、CPU114は、セッションを終了するための処理を行う。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、電話交換システムの動作について説明する。
[重要度の登録]
データベースアクセス制御部76は、着呼を要求する情報を受信する(ステップS170)。この場合、IP電話端末64が発呼側の電話機であることとする。
本実施の形態の場合、この情報は、パケットとして通信される。図11は、本実施の形態におけるパケットのフォーマットを示す図である。本実施の形態の場合、パケットは、いずれもSIPとSDP(Session Description Protocol)あるいはRTP(Real-time Transport Protocol)とに則って情報を通信する。SIPあるいはSDPに則って情報を通信する場合、それらのパケットは、いずれも、データリンク層ヘッダ180と、IPヘッダ182と、UDPヘッダ184と、SIPデータ186とを含む。データリンク層ヘッダ180は、LAN内あるいはWAN(Wide Area Network)内でLANインターフェイスデバイスを通してパケットを通信するためのデータである。IPヘッダ182は、データの送信先を規定するデータである。UDPヘッダ184は、通信ポートを規定するデータである。SIPデータ186は、SIPとSDPとに則った各種のデータである。なお、RTPに則って情報を通信する場合のパケットのフォーマットは周知なので、ここではそのフォーマットは説明されない。
識別部702は、着呼を要求する情報から、着呼側のIP電話端末の電話番号を抽出する。その番号が抽出されると、識別部702は、その電話番号に基づいて、着信拒否の程度を登録するために発呼側のユーザが着呼を要求したのか否かを判断する(ステップS172)。この場合、着信拒否の程度を登録するために着呼が要求されたとすると(ステップS172にてYES)、通話制御部742は、ステップS170にて情報を送信したIP電話端末との間でセッションを開始する(ステップS210)。
セッションが開始されると、データベースアクセス制御部76は、着信拒否の程度の入力を促す情報を送信する(ステップS212)。IP電話端末64は、この情報を受信すると着信拒否の程度の入力を促すメッセージを表示する。
IP電話端末64のユーザは、着信拒否の程度をIP電話端末64に入力する。IP電話端末64は、程度情報を電話交換機に送信する。データベースアクセス制御部76は、程度情報を受信する。程度情報が受信されると、記憶部84は、受信フィルタテーブル846の一部としてその程度情報を記憶する(ステップS214)。
程度情報が記憶されると、データベースアクセス制御部76は、連絡方法の選択を促す情報を送信する(ステップS216)。IP電話端末64は、この情報を受信すると連絡方法の選択を促すメッセージを表示する。IP電話端末64のユーザは、選択の結果を示す情報をIP電話端末64に入力する。IP電話端末64は、その情報を電話交換機に送信する。
通話制御部742は、その情報を受信する。臨時の連絡先の電話番号を表わす情報がその情報に含まれている場合、記憶部84は、加入者テーブル842の一部として臨時の連絡先の電話番号を表わす情報を記憶する(ステップS218)。
その後、通話制御部742は、セッションを終了する(ステップS220)。
[送信側の当初の重要度情報が「やや低」で、着呼側の重要度が「緊急時のみ応答する」で、臨時連絡先が登録されており、かつ着呼側のIP電話端末の所在が不明になっている場合]
IP電話端末64を発呼側とし、IP電話端末62を着呼側として、発呼があったとする。ステップS170の処理を経て、識別部702は、その電話番号に基づいて、着信拒否の程度を登録するために発呼側のユーザが着呼を要求したのか否かを判断する(ステップS172)。この場合、この場合、通話のために着呼が要求されたとすると(ステップS172にてNO)、識別部702は、着呼を要求する情報から、サブ番号の情報を抽出する。サブ番号の情報が抽出されると、記憶部84は、発呼側のIP電話端末に関する情報を発信フィルタテーブル844の一部として記憶する(ステップS176)。
発呼側のIP電話端末に関する情報が記憶されると、テーブル検索部82は、発呼側のIP電話端末と着呼側のIP電話端末とが共通する発呼が所定の期間内に繰返された回数が閾値を越えるか否かを判断する(ステップS178)。この場合、その回数が閾値を越えないとすると(ステップS178にてNO)、テーブル検索部82は、ステップS172にて抽出された電話番号に対応する程度情報を受信フィルタテーブル846から検索する。この場合、緊急時のみ応答する旨の程度情報が記憶されているので、SIPアクセス制御部70は、データベースアクセス制御部76にその情報を送信する(ステップS182)。
程度情報が送信されると、一般選択部712は、重要度情報と程度情報と着信側のIP電話端末の所在地の種類と処理方法データベースとに基づいて、重要度情報と程度情報と着信側のIP電話端末の所在地の種類との組み合わせに応じた処理を選択する(ステップS184)。
図12は、本実施の形態における処理方法データベースの内容を表わす図である。図12においては、所在地の種類を「プレゼンス」と称する。
この場合、送信側の重要度情報が「やや低」で、着呼側の重要度が「緊急時のみ応答する」で、かつ着信側のIP電話端末62の所在地が不明なので、選択される処理は「留守録処理」である。
処理が選択されると、通話制御部742は、選択部704により選択された処理が標準着信か否かを判断する(ステップS186)。この場合、選択された処理は標準着信ではないので(ステップS186にてNO)、通話制御部742は、選択部704により選択された処理がマナーモード着信か否かを判断する(ステップS190)。この場合、選択された処理はマナーモード着信ではないので(ステップS190にてNO)、通話制御部742は、選択部704により選択された処理が代替着信か否かを判断する(ステップS194)。この場合、選択された処理は代替着信ではないので(ステップS194にてNO)、データベース部52の記憶部84は、通話履歴の情報を更新する(ステップS198)。その情報が更新されると、電話交換機は留守録処理を実施する(ステップS200)。
[送信側の当初の重要度が「やや重要」で、着呼側の重要度が「緊急時のみ応答する」で、臨時連絡先が登録されておらず、かつ着呼側のIP電話端末の所在地の種類が「通話抑制エリア」通信中のアクセスポイントのSSIDが判明している場合]
IP電話端末64を発呼側とし、IP電話端末62を着呼側として、発呼があったとする。ステップS170からステップS182までの処理を経て、一般選択部712は処理を選択する(ステップS184)。
この場合、送信側の重要度情報が「やや重要」で、着呼側の重要度が「緊急時のみ応答する」で、かつ着信側のIP電話端末62の所在地の種類が「通話抑制エリア」なので、選択される処理は「マナーモード着信」である。
処理が選択されると、通話制御部742は、選択部704により選択された処理が標準着信か否かを判断する(ステップS186)。この場合、選択された処理は標準着信ではないので(ステップS186にてNO)、通話制御部742は、選択部704により選択された処理がマナーモード着信か否かを判断する(ステップS190)。この場合、選択された処理はマナーモード着信なので(ステップS190にてYES)、通話制御部742は、マナーモード着信を実施する(ステップS192)。
一方、IP電話端末62のWiFi通信モジュール104は、セッションの確立を要求する情報を受信する(ステップS280)。
その情報が受信されると、CPU114は、セッションの確立を要求する情報から、IP電話端末62自身の電話番号のサブ番号を抽出する(ステップS282)。
サブ番号が抽出されると、CPU114は、セッションを確立する(ステップS284)。
セッションが確立されると、CPU114は、マナーモード着信を行うか否かを判断する(ステップS286)。この場合、マナーモード着信を行うと判断されるので(ステップS286にてYES)、ステップS288にて、CPU114は、バイブレータ116を駆動する(ステップS288)。
バイブレータ116が駆動されると、CPU114は、WiFi通信モジュール104と、音声処理部108とを制御する。これにより、WiFi通信モジュール104は、音声信号を通信する。音声処理部108は、CPU114が出力した信号をヘッドセット120が音声に変換できる信号に変換したり、ヘッドセット120が出力した音声信号をCPU108が処理できる信号に変換したりする(ステップS292)。
その後、CPU114は、WiFi通信モジュール104が受信した信号または操作入力部106に対する操作に基づいて、通話を終了するか否かを判断する(ステップS294)。当初は通話を継続すると判断するので(ステップS294にてNO)、ステップS292の処理とステップS294の処理とが繰り返されるとが、最後には通話を終了すると判断されるので(ステップS294にてNO)、CPU114は、セッションを終了するための処理を行う(ステップS296)。
[送信側の当初の重要度が「重要」で、着呼側の重要度が「拒否」で、臨時連絡先が登録されておらず、データベース部52に登録されたスケジュールには現在時刻に対応するものがなく、かつ着呼側のIP電話端末の所在が不明になっている場合]
IP電話端末64を発呼側とし、IP電話端末62を着呼側として、発呼があったとする。ステップS170からステップS182までの処理を経て、一般選択部712は処理を選択する(ステップS184)。
この場合、送信側の重要度情報が「重要」で、着呼側の重要度が「拒否」で、かつ着信側のIP電話端末62の所在地の種類が「所在不明」なので、選択される処理は「代替着信」である。
処理が選択されると、通話制御部742は、選択部704により選択された処理が標準着信か否かを判断する(ステップS186)。この場合、選択された処理は標準着信ではないので(ステップS186にてNO)、通話制御部742は、選択部704により選択された処理がマナーモード着信か否かを判断する(ステップS190)。この場合、選択された処理はマナーモード着信ではないので(ステップS190にてNO)、通話制御部742は、選択部704により選択された処理が代替着信か否かを判断する(ステップS194)。この場合、選択された処理は代替着信なので(ステップS194にてYES)、テーブル検索部82は、IP電話端末62についての加入者テーブル842を参照する(ステップS230)。
加入者テーブル842が参照されると、テーブル検索部82は、ステップS172にて抽出された電話番号についての加入者テーブル842に臨時の連絡先の情報が含まれているか否かを判断する(ステップS232)。この場合、臨時の連絡先の情報が含まれていないとすると(ステップS232にてNO)、データベースアクセス制御部76は、識別制御部750の制御に従い、アクセスポイント60のSSIDの情報の送信を要求する信号をIP電話端末62に送信する(ステップS236)。
その信号が送信されると、識別制御部750は、アクセスポイント60のSSIDの情報を受信できたか否かを判断する(ステップS238)。この場合、そのSSIDの情報は受信できなかったとすると(ステップS238にてNO)、検出部754は、現在時刻その他の時期を検出する。時期が検出されると、テーブル検索部82は、加入者テーブル842に記憶された情報のうち、ステップS172にて抽出された電話番号とその時期とに対応づけられた電話番号を検索する(ステップS242)。
図13は、加入者テーブル842に記憶された情報のうち、IP電話端末62のユーザについての情報を示す図である。この場合、現在時刻その他の時期の情報として、「12月8日金曜日16時45分」という情報が得られたとする。
検索が完了すると、テーブル検索部82は、ステップS242の検索の結果に基づいて、ステップS172にて抽出された電話番号とステップS242にて検出された時期とに対応づけられた電話番号が加入者テーブル842に含まれているか否かを判断する(ステップS244)。得られた情報が例えば「12月8日金曜日16時10分」という情報であったとすると、その情報に対応する電話番号「06−62・・・」の情報が加入者テーブル842に含まれていると判断されるが、この場合、そのような電話番号の情報が含まれていないので(ステップS244にてNO)、テーブル検索部82は、図13に示す「最終連絡先」の「072−・・・」という電話番号の情報を記憶部84から読み出す。その電話番号が読み出されると、確立制御部756は、その情報が示す代替電話機を着呼側としてセッションを確立する。その後、確立制御部756はこのセッションを通話の終了に伴い終了させる(ステップS248)。
以上のようにして、本実施の形態に係る電話交換機は、発呼側の重要度情報と着呼側の程度情報とに基づいて、発呼に対する処理を選択する。これにより、発呼側のユーザの都合と着呼側のユーザの都合とにあわせて柔軟に通話を開始させたり開始させなかったりできる。本実施の形態に係る電話交換機は、緊急に着呼を要求することが必要になった場合、発呼側のユーザの都合だけでなく、着呼側のユーザの都合も考慮される。その結果、緊急に着呼を要求することが必要になった場合、その発呼側と着呼側との事情に応じて効果的に通話を促すことができる電話交換機を提供することができる。
また、本実施の形態に係る電話交換機は、着呼側の都合によっては、代替電話機との間で通信を確立する。これにより、着呼を要求しようとした相手でなくとも、それに代わる相手と通話したり、着呼を要求しようとした電話機とは別の電話機を用いてその相手と通話したりすることができる。これにより、情報を迅速に伝達できる可能性が高くなる。これまでは、着呼側が所在不明の場合、発呼側のユーザが知っている連絡先に順次発呼するか留守録処理によってメッセージを残す他に対策はあり得なかった。しかしながら、本実施の形態に係る電話交換機は、代替電話機との間で通信を確立するので、発呼側のユーザが連絡先を知らなくても適切な連絡先と通話することにより着呼側のユーザに情報を伝達できるようになる。また、発呼側のユーザが知っている連絡先に順次発呼する場合に比べ、着呼側のユーザに情報を伝達するまでの時間は大幅に短縮できるようになる。
また、本実施の形態に係る電話交換機は、着呼側の電話機との通信を中継する通信機の識別情報に基づいて代替電話機を選択する。これにより、単一の代替電話機に電話する場合に比べ、着呼側の電話機のユーザと通話ができる可能性が高くなる。
また、本実施の形態に係る電話交換機は、発呼があった時期を検出し、予め登録されていたスケジュールとその時期とに基づいて代替電話機を選択する。これにより、着呼側の電話機の所在が不明であっても、着呼側の電話機のユーザと通話ができる可能性が高くなる。
また、本実施の形態に係る電話交換機は、着呼側の電話機のユーザが予め指定した電話機を代替電話機として選択する。これにより、伝言その他の手段を通じて着呼側の電話機のユーザに情報を迅速に伝達できる可能性が高くなる。
また、本実施の形態に係る電話交換機は、発呼の頻度が閾値を越える場合、その発呼を発呼情報に含まれた重要度情報が表わす重要度よりも高い重要度とみなして処理を選択する。これにより、発呼側のユーザが低い重要度を誤って指定した場合でも適切な重要度に基づいて処理を選択できる。
なお、第1の変形例においては、電話交換機は、IP電話端末に代え、携帯電話やPHS(Personal Handyphone System)との通信を行ってもよい。この場合、SSIDに代え、基地局を識別するための識別情報が利用されてもよい。
また、第2の変形例においては、処理方法データベースは、加入者ごとに設定されるものであってもよい。この場合には、処理方法データベースは、加入者テーブル842の一部としてテーブル検索部82により検索される。検索の結果得られた処理を示す情報は、テーブル検索部82の制御に従ってSIPアクセス制御部80により送信され、一般選択部712あるいは特別選択部714により参照されるものであってもよい。また、この場合には、処理方法データベースの内容は、ユーザによって設定されるものであってもよい。処理方法データベースの内容がユーザによって設定される場合、重要度情報や程度情報は予め設定されたいくつかの種類の情報のいずれかの中から選択されるものであってもよい。この場合、予め設定される重要度情報や程度情報はユーザが置かれた具体的な状況に対応するものであってもよい。そのような重要度情報の例には、「上層部から」、「上司から」、「所属部署から」、「緊急」、「友人から」、「学校・保育園から」、あるいは「子供の事故・病気」などが含まれ、程度情報の例には、「拒否」、「上司からの電話には応答する」、「会議中」、「プレゼンス中」、「会議中」、「商談中」、「通常業務中」、「外出中」、「緊急時のみ応答する」、「おまかせ」、「プライベートタイム」などが含まれる。図14は、このような場合における、電話交換機が処理を選択するための要素を示す概念図である。このように重要度情報や程度情報を選択できることで、程度情報を「上司からの電話には応答する」としておき、上司が重要度情報を「上司から」に設定して発呼すると、出張先の重要な打ち合わせ中に上司からの重要な電話指示を受けつつ他の人からの電話を気にせず済むようにできる。
ちなみに、この場合、発呼側の電話機ごとに程度情報を設定してもよい。発呼側の電話機ごとに程度情報が設定される場合、一般選択部712あるいは特別選択部714は、程度情報そのものに加え、発呼側のデータテーブルも考慮して処理を選択する。処理方法データベースは、加入者と発呼側の電話機の電話番号との組み合わせごとに記憶される。このように発呼側の電話機ごとに程度情報を設定することで、特定の電話機に対しては重要度情報の如何に関わらず「留守録処理」に設定しておけばその電話機からの発呼が事実上拒否されることとなる。勿論、一般に行われている着信拒否サービスのように、発呼側の電話機に対して着信拒否されていることを通知してもよい。
また、加入者テーブル842の一部として処理方法データベースがテーブル検索部82により検索される場合には、情報中継部50とデータベース部52とは、互いに独立したコンピュータハードウェアによって実現されてもよい。この場合、それらのコンピュータハードウェアは、1組の電話交換システムを構成する。これらの電話交換システムにおいては、データベース部52は、1台のデータベース装置として実現される。図1から明らかなように、データベース部52は、情報中継部50と通信するSIPアクセス制御部80と、記憶部84と、SIPアクセス制御部80を制御するテーブル検索部82とを含む。テーブル検索部82は、情報中継部50を介してSIPアクセス制御部80が発呼情報を受信すると、処理を示す情報を情報中継部50に送信するようにSIPアクセス制御部80を制御する。情報中継部50も、1台のデータベース装置として実現される。情報中継部50は、IPネットワーク56を介して複数の電話機と通信し、かつデータベース部52と通信するデータベースアクセス制御部76と、SIPメッセージ処理部70と、セッション処理部74とを含む。SIPメッセージ処理部70は、データベースアクセス制御部76が発呼情報を受信すると、データベース部52に発呼情報を送信するようにデータベースアクセス制御部76を制御する。セッション処理部74は、データベース部52からデータベースアクセス制御部76が処理を示す情報を受信すると、その情報が示す処理に従って、発呼情報を送信したIP電話端末に対して情報を送信するようにデータベースアクセス制御部76を制御する。この場合、SIPメッセージ処理部70とセッション処理部74とは、データベースアクセス制御部76を制御する1つの制御ブロックを構成する。
また、第3の変形例においては、処理方法データベースに所在地の種類の情報が含まれなくともよい。この場合、選択部704は、程度情報と重要度情報との組み合わせに応じた処理を選択することとなる。所在地の種類は考慮されない。
また、第4の変形例においては、加入者テーブル842の情報は、加入者に対するスケジュール登録サービスと連動させてもよい。この場合、ユーザは自分自身がIPネットワーク56を介して参照するために自らのスケジュールを本実施の形態に係る電話交換機であるSIPサーバに登録しておく。本実施の形態に係る電話交換機であるSIPサーバは、そのスケジュールの情報を上述した代替着信のために利用する。
また、第5の変形例においては、ステップS182にてSIPアクセス制御部70が程度情報を送信することに代えて、着呼側のIP電話端末がデータベースアクセス制御部76に直接程度情報を送信してもよい。この場合、識別制御部750が、程度情報を要求する信号を着呼側のIP電話端末が送信するように、データベースアクセス制御部76を制御する。この場合、着呼側のIP電話端末から返信された程度情報がステップS184にて選択部704の選択に利用される。程度情報の返信がなかった場合、選択部704は、たとえば「拒否」といった所定の内容の程度情報が返信されたとみなして処理を選択できる。着呼側のIP電話端末は、予め自らが記憶した程度情報を返信する。場合によっては、着呼側のIP電話端末は、程度情報を要求されるたびにユーザに程度情報の入力を促し、入力された程度情報を返信してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
50 情報中継部、52 データベース部、54 ゲートウェイ装置、56 IPネットワーク、58,62,64 IP電話端末、60 アクセスポイント、70 SIPメッセージ処理部、72 レジストラ処理部、74 セッション処理部、76 データベースアクセス処理部、80 SIPアクセス制御部、82 テーブル検索部、84 記憶部、100,160 ストレージ駆動部、102,162 メモリ、104 WiFi通信モジュール、106,166 操作入力部、108,168 音声処理部、110,170 LCD表示部、112 ジャック、114,130,176 CPU、116 バイブレータ、120 ヘッドセット、132 I/O、134 ROM、138 メモリカード駆動装置、136 RAM、140 キーボード、142 ディスプレイ、144 バス、150 メモリカード、164 通信モジュール、172 マイク、174 スピーカ、180 データリンク層ヘッダ、182 IPヘッダ、184 UDPヘッダ、186 SIPデータ、702 識別部、704 選択部、712 一般選択部、714 特別選択部、740 代替制御部、742 通話制御部、750 識別制御部、752 確立制御部、754 検出部、756 着呼制御部、842 加入者テーブル、844 発信フィルタテーブル、846 受信フィルタテーブル、848 公衆テーブル。