JP2008180668A - ラム波型高周波センサデバイス - Google Patents
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Abstract
【課題】検出感度が高く、取り扱いが容易なラム波型高周波センサデバイスを提供する。
【解決手段】表裏に主面14,15を有する圧電基板11と、圧電基板11の一方の主面14に形成されたラム波を励振するIDT電極12と、を備え、圧電基板11の一方の主面14に対向する他方の主面15が物理量を検出する検出面であるように構成した。このように、ラム波を利用することで、従来方式のバルク波を用いた共振子または弾性表面波を用いた共振子より高い周波数で動作させることが可能となり、検出感度が高いラム波型高周波センサデバイス10を得ることができる。
【選択図】図1
【解決手段】表裏に主面14,15を有する圧電基板11と、圧電基板11の一方の主面14に形成されたラム波を励振するIDT電極12と、を備え、圧電基板11の一方の主面14に対向する他方の主面15が物理量を検出する検出面であるように構成した。このように、ラム波を利用することで、従来方式のバルク波を用いた共振子または弾性表面波を用いた共振子より高い周波数で動作させることが可能となり、検出感度が高いラム波型高周波センサデバイス10を得ることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、ラム波を用いたラム波型高周波センサデバイスに関する。
従来から、高周波共振子などを構成し、バルク波または弾性表面波を利用する高周波デバイスが知られている。高周波共振子の代表例としては、バルク波を用いる水晶ATカット振動子、レイリー波またはSH波などの弾性表面波を用いる弾性表面波素子などがある。そして、これらの高周波デバイスを利用した各種のセンサが開発されている。
例えば、特許文献1に示すような水晶基板に電極を備えた複数のATカット水晶振動子を形成し、水晶振動子の周波数、インピーダンスなどの電気的特性の変化から電極表面での試料の成分を検知・定量するマルチチャンネルQCMセンサデバイスが知られている。
また、特許文献2に示すような、弾性表面波を励振する櫛型振動電極(励振側IDT電極)と伝播してくる弾性表面波を受信する櫛型受信電極(受信側IDT電極)の間にガス吸着体を設け、ガス吸着体が吸着したガスの質量により弾性表面波の伝播速度が変化し、周波数が変化することで、ガスを検出するガスセンサが知られている。
例えば、特許文献1に示すような水晶基板に電極を備えた複数のATカット水晶振動子を形成し、水晶振動子の周波数、インピーダンスなどの電気的特性の変化から電極表面での試料の成分を検知・定量するマルチチャンネルQCMセンサデバイスが知られている。
また、特許文献2に示すような、弾性表面波を励振する櫛型振動電極(励振側IDT電極)と伝播してくる弾性表面波を受信する櫛型受信電極(受信側IDT電極)の間にガス吸着体を設け、ガス吸着体が吸着したガスの質量により弾性表面波の伝播速度が変化し、周波数が変化することで、ガスを検出するガスセンサが知られている。
このような高周波センサデバイスでは、一般に周波数を検出することで感度良く物理量を検出することが行われ、周波数が高いほど周波数変化が大きく、検出感度が良い。
特許文献1に示したQCMセンサデバイスでは、ATカット水晶振動子を利用しているため、水晶基板の厚さにより周波数が決まり、周波数40〜60MHz程度が限界で、それ以上の周波数向上は困難である。このため、QCMセンサデバイスでは検出感度の向上には限界がある。
また、特許文献2に示した弾性表面波を利用したガスセンサでは、弾性表面波を利用しているためAT振動子に比べて周波数の高周波化が可能で、検出感度の向上が図れるが、周波数はIDT電極のピッチに依存し、IDT電極の微細化には限界がある。
また、上記の2例のセンサは、電極を形成した面を物理量の検出面としているため、電極を傷つけないように取り扱いに注意が必要である。
特許文献1に示したQCMセンサデバイスでは、ATカット水晶振動子を利用しているため、水晶基板の厚さにより周波数が決まり、周波数40〜60MHz程度が限界で、それ以上の周波数向上は困難である。このため、QCMセンサデバイスでは検出感度の向上には限界がある。
また、特許文献2に示した弾性表面波を利用したガスセンサでは、弾性表面波を利用しているためAT振動子に比べて周波数の高周波化が可能で、検出感度の向上が図れるが、周波数はIDT電極のピッチに依存し、IDT電極の微細化には限界がある。
また、上記の2例のセンサは、電極を形成した面を物理量の検出面としているため、電極を傷つけないように取り扱いに注意が必要である。
近年、このような高周波センサデバイスにおいて、微量の物理量・成分などを検出するために、さらに検出感度の高い高周波センサデバイスが要求されている。
そこで本発明者は、従来方式のバルク波を用いた共振子または弾性表面波を用いた共振子より高い周波数で動作するラム波を利用したラム波型高周波センサデバイスに注目した。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、検出感度が高く、取り扱いが容易なラム波型高周波センサデバイスを提供することにある。
そこで本発明者は、従来方式のバルク波を用いた共振子または弾性表面波を用いた共振子より高い周波数で動作するラム波を利用したラム波型高周波センサデバイスに注目した。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、検出感度が高く、取り扱いが容易なラム波型高周波センサデバイスを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のラム波型高周波センサデバイスは、表裏に主面を有する圧電基板と、前記圧電基板の一方の前記主面に形成されたラム波を励振するIDT電極と、を備え、前記圧電基板の一方の主面に対向する他方の主面が物理量を検出する検出面であることを特徴とする。
この構成によれば、本発明のラム波型高周波センサデバイスは、圧電基板の一方の主面にIDT電極が形成され、ラム波を励振する。ラム波は、波長に比較して5波長以下の厚さの板中を斜め方向に伝播する弾性波であり、位相速度が速く周波数を高くすることができる。このように、ラム波を利用することで、従来方式のバルク波を用いた共振子または弾性表面波を用いた共振子より高い周波数で動作させることが可能となり、検出感度が高い高周波センサデバイスを得ることができる。
また、IDT電極を形成した面の裏面の主面が物理量を検出する検出面であることから、取り扱いにおいてIDT電極を傷つけることなく、取り扱いが容易なラム波型高周波センサデバイスを提供することができる。
また、IDT電極を形成した面の裏面の主面が物理量を検出する検出面であることから、取り扱いにおいてIDT電極を傷つけることなく、取り扱いが容易なラム波型高周波センサデバイスを提供することができる。
本発明のラム波型高周波センサデバイスは、表裏に主面を有する圧電基板と、前記圧電基板の一方の前記主面に形成されたラム波を励振するIDT電極と、前記圧電基板の一方の主面に対向する他方の主面に形成されたガスまたは液体に反応する感応膜と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、本発明のラム波型高周波センサデバイスは、圧電基板の一方の主面にIDT電極が形成され、ラム波を励振する。ラム波は、波長に比較して5波長以下の厚さの板中を斜め方向に伝播する弾性波であり、位相速度が速く周波数を高くすることができる。このように、ラム波を利用することで、従来方式のバルク波を用いた共振子または弾性表面波を用いた共振子より高い周波数で動作させることが可能となり、検出感度が高い高周波センサデバイスを得ることができる。
また、IDT電極を形成した面の裏面の主面には感応膜が形成され、ガス、液体などが感応膜に吸着または反応することでガス、成分などの検出を可能とする。
また、IDT電極を形成した面の裏面の主面が検出面であることから、取り扱いにおいてIDT電極を傷つけることなく、取り扱いが容易なラム波型高周波センサデバイスを提供することができる。
また、IDT電極を形成した面の裏面の主面には感応膜が形成され、ガス、液体などが感応膜に吸着または反応することでガス、成分などの検出を可能とする。
また、IDT電極を形成した面の裏面の主面が検出面であることから、取り扱いにおいてIDT電極を傷つけることなく、取り扱いが容易なラム波型高周波センサデバイスを提供することができる。
本発明のラム波型高周波センサデバイスは、前記圧電基板の一方の主面に形成された複数の前記IDT電極と、前記圧電基板の他方の主面に複数の前記IDT電極と対応する位置に形成された複数の前記感応膜と、が備えられたことが望ましい。
この構成によれば、感応膜を適宜選択することで複数のガス、液体の成分などを検出可能とするマルチチャンネルのラム波型高周波センサデバイスを提供することができる。
本発明のラム波型高周波センサデバイスは、複数の前記感応膜がそれぞれ異なる種類の感応膜で形成されていることが望ましい。
この構成によれば、複数のガス、液体の成分などを検出可能とするマルチチャンネルのラム波型高周波センサデバイスを提供することができる。
本発明のラム波型高周波センサデバイスは、前記圧電基板が水晶基板であることが望ましい。
この構成によれば、圧電基板が水晶基板で構成されていることから、温度に対する周波数の変化量を示す特性である周波数温度特性に優れ、精度の高いラム波型高周波センサデバイスを提供することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。
(第1の実施形態)
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態のラム波型高周波センサデバイスの構成を示す構成図であり、図1(a)は、模式斜視図、図1(b)は同図(a)のA−A断線に沿う模式断面図である。
ラム波型高周波センサデバイス10は、水晶基板からなる矩形状の圧電基板11にIDT(Interdigital Transducer)電極12と反射器13が備えられている。圧電基板11は表裏に主面14,15を有し、一方の主面14にIDT電極12と反射器13が形成されている。IDT電極12は、Alなどの金属材料で形成され、交差指電極12a,12bが交互に挿間されて、それぞれに逆相の電圧が印加することでラム波を励振できるように構成されている。そして、IDT電極12を両側から挟むように反射器13が形成され、IDT電極12から伝播されたラム波を反射器13で反射させてIDT電極12が形成された圧電基板11の中央部にエネルギーを閉じ込める役目を果たしている。なお、反射器13もIDT電極12と同様にAlなどの金属材料で形成されている。
IDT電極12における交差指電極12aと交差指電極12b間の距離は等間隔にピッチPにて形成され、励振されるラム波の波長λはλ=2Pの関係にある。また、IDT電極12の厚さは所定の厚みhに形成されている。圧電基板11の厚みtはラム波の5波長(5λ)以下の厚みに設定されている。
また、圧電基板11の他方の主面15には、圧電基板11の表面が露出した状態であり、この主面15がラム波型高周波センサデバイス10の検出面として構成されている。
ラム波型高周波センサデバイス10は、水晶基板からなる矩形状の圧電基板11にIDT(Interdigital Transducer)電極12と反射器13が備えられている。圧電基板11は表裏に主面14,15を有し、一方の主面14にIDT電極12と反射器13が形成されている。IDT電極12は、Alなどの金属材料で形成され、交差指電極12a,12bが交互に挿間されて、それぞれに逆相の電圧が印加することでラム波を励振できるように構成されている。そして、IDT電極12を両側から挟むように反射器13が形成され、IDT電極12から伝播されたラム波を反射器13で反射させてIDT電極12が形成された圧電基板11の中央部にエネルギーを閉じ込める役目を果たしている。なお、反射器13もIDT電極12と同様にAlなどの金属材料で形成されている。
IDT電極12における交差指電極12aと交差指電極12b間の距離は等間隔にピッチPにて形成され、励振されるラム波の波長λはλ=2Pの関係にある。また、IDT電極12の厚さは所定の厚みhに形成されている。圧電基板11の厚みtはラム波の5波長(5λ)以下の厚みに設定されている。
また、圧電基板11の他方の主面15には、圧電基板11の表面が露出した状態であり、この主面15がラム波型高周波センサデバイス10の検出面として構成されている。
ここで、発明の理解を容易にするために、ラム波型高周波センサデバイスについて簡単に説明する。
ラム波は、波長に比較して5波長以下の厚さの板中を斜め方向に伝播するバルク波であり、ラム波を利用するラム波型高周波センサデバイスは、位相速度が速く周波数を高くすることができる。
このように、ATカット水晶振動子と同様にラム波型高周波センサデバイスの周波数は、圧電基板の厚みに依存している。図2は水晶基板を用いたラム波型高周波センサデバイスとATカット水晶振動子における水晶基板の厚さと共振周波数の関係を示すグラフである。図2から分かるように、同一水晶基板厚みに対して、ラム波型高周波センサデバイスはATカット水晶振動子に比べて高い周波数を得ることができる。
ラム波は、波長に比較して5波長以下の厚さの板中を斜め方向に伝播するバルク波であり、ラム波を利用するラム波型高周波センサデバイスは、位相速度が速く周波数を高くすることができる。
このように、ATカット水晶振動子と同様にラム波型高周波センサデバイスの周波数は、圧電基板の厚みに依存している。図2は水晶基板を用いたラム波型高周波センサデバイスとATカット水晶振動子における水晶基板の厚さと共振周波数の関係を示すグラフである。図2から分かるように、同一水晶基板厚みに対して、ラム波型高周波センサデバイスはATカット水晶振動子に比べて高い周波数を得ることができる。
次に、このようなラム波を利用したラム波型高周波センサデバイスにおいて、膜厚センサとして使用した場合について説明する。膜厚センサは真空蒸着装置やスパッタリング装置に装備され、成膜レート、膜厚の検出に用いられる。
図3は図1で説明したラム波型高周波センサデバイスを膜厚センサとして構成した、パッケージされたラム波型高周波センサデバイスを示す模式断面図である。
膜厚センサ20は、容器21にラム波型高周波センサデバイス10のIDT電極12および反射器13が形成された一方の主面14が内側を向き、主面14が保護されるようにパッケージされている。また、この膜厚センサは、ラム波型高周波センサデバイス10の他方の主面15が露出するように構成されている。また、図示しないが、IDT電極12と導通がなされるように容器の端子とIDT電極12とが金属ワイヤなどで接続されている。そして、容器21から外部との電気的接続が可能に構成されている。
図3は図1で説明したラム波型高周波センサデバイスを膜厚センサとして構成した、パッケージされたラム波型高周波センサデバイスを示す模式断面図である。
膜厚センサ20は、容器21にラム波型高周波センサデバイス10のIDT電極12および反射器13が形成された一方の主面14が内側を向き、主面14が保護されるようにパッケージされている。また、この膜厚センサは、ラム波型高周波センサデバイス10の他方の主面15が露出するように構成されている。また、図示しないが、IDT電極12と導通がなされるように容器の端子とIDT電極12とが金属ワイヤなどで接続されている。そして、容器21から外部との電気的接続が可能に構成されている。
このような膜厚センサ20は、真空蒸着装置やスパッタリング装置の成膜槽内に設けられ、露出した主面15が蒸着源、スパッタターゲットに向くように設置される。そして、成膜が開始されると膜厚センサ20の主面15に成膜物質が堆積し、圧電基板11に質量が付加された状態となり、励振されたラム波型高周波センサデバイス10の周波数が低くなる様に変化する。この周波数の変化量を検出することで成膜レート、膜厚の検出が可能となる。
例えば、図4は一般に利用されているATカット水晶振動子を利用した膜厚センサと、本実施形態のラム波型高周波センサデバイスを利用した膜厚センサにおける、成膜された規格化膜厚(ここでは成膜された膜厚Hを波長λで除した値)H/λと周波数の変化量との関係を示すグラフである。
図4によれば、ATカット水晶振動子を利用した膜厚センサに比べ、ラム波型高周波センサデバイスを利用した膜厚センサの方が同じ規格化膜厚に対して周波数の変化量が大きく、膜厚の検出感度が高いことが分かる。
図4によれば、ATカット水晶振動子を利用した膜厚センサに比べ、ラム波型高周波センサデバイスを利用した膜厚センサの方が同じ規格化膜厚に対して周波数の変化量が大きく、膜厚の検出感度が高いことが分かる。
また、図5は成膜された規格化膜厚(ここでは成膜された膜厚Hを波長λで除した値)H/λ=0.01(一定)としたときの、周波数偏差と成膜された物質の密度との関係を示すグラフである。成膜された物質の密度が大きくなるに従い、周波数偏差の変化量が大きくなることが分かる。このように、周波数の変化を検出することで成膜された物質の密度を得ることができ、密度センサとして利用することが可能である。
さらに同様にして、成膜された物質の質量を得ることができ、質量センサとしても利用することができ、様々な物理量を検出するセンサとして利用することができる。
さらに同様にして、成膜された物質の質量を得ることができ、質量センサとしても利用することができ、様々な物理量を検出するセンサとして利用することができる。
以上のように、本実施形態のラム波型高周波センサデバイス10は、圧電基板11の一方の主面14にIDT電極12が形成され、ラム波を励振する。このように、ラム波を利用することで、従来方式のバルク波を用いた共振子または弾性表面波を用いた共振子より高い周波数で動作させることが可能となり、検出感度が高いラム波型高周波センサデバイス10を得ることができる。
また、IDT電極12を形成した面の裏面の主面15が物理量を検出する検出面であることから、取り扱いにおいてIDT電極12を傷つけることなく、取り扱いが容易なラム波型高周波センサデバイス10を提供することができる。さらに、センサとして使用した後、検出面を洗浄することで再利用することも可能である。
(第2の実施形態)
また、IDT電極12を形成した面の裏面の主面15が物理量を検出する検出面であることから、取り扱いにおいてIDT電極12を傷つけることなく、取り扱いが容易なラム波型高周波センサデバイス10を提供することができる。さらに、センサとして使用した後、検出面を洗浄することで再利用することも可能である。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態として、第1の実施形態で説明したラム波型高周波センサデバイスの他方の主面にガスや液体を吸着または反応する感応膜を設けた、ラム波型高周波センサデバイスについて説明する。
図6は、本実施形態のラム波型高周波センサデバイスの構成を示す構成図であり、図6(a)は、模式斜視図、図6(b)は同図(a)のB−B断線に沿う模式断面図である。なお、第1の実施形態と同様な構成については、同符号を付し説明する。
ラム波型高周波センサデバイス30は、水晶基板からなる矩形状の圧電基板11にIDT電極12と反射器13が備えられている。圧電基板11は表裏に主面14,15を有し、一方の主面14にIDT電極12と反射器13が形成されている。IDT電極12は、Alなどの金属材料で形成され、交差指電極12a,12bが交互に挿間されて、それぞれに逆相の電圧が印加することでラム波を励振できるように構成されている。そして、IDT電極12を両側から挟むように反射器13が形成され、IDT電極12から伝播されたラム波を反射器13で反射させてIDT電極12が形成された圧電基板11の中央部にエネルギーを閉じ込める役目を果たしている。なお、反射器13もIDT電極12と同様にAlなどの金属材料で形成されている。
IDT電極12における交差指電極12aと交差指電極12b間の距離は等間隔にピッチPにて形成され、励振されるラム波の波長λはλ=2Pの関係にある。また、IDT電極12の厚さは所定の厚みhに形成されている。圧電基板11の厚みtはラム波の5波長(5λ)以下の厚みに設定されている。
また、圧電基板11の他方の主面15には、感応膜31が形成され、この面がラム波型高周波センサデバイス30の検出面として構成されている。
感応膜31としては、水蒸気を吸着するアリルアミン膜、エタノールガスを吸着するスチレン膜やレシチン膜、などが用いられ、用途により適宜選択される。
図6は、本実施形態のラム波型高周波センサデバイスの構成を示す構成図であり、図6(a)は、模式斜視図、図6(b)は同図(a)のB−B断線に沿う模式断面図である。なお、第1の実施形態と同様な構成については、同符号を付し説明する。
ラム波型高周波センサデバイス30は、水晶基板からなる矩形状の圧電基板11にIDT電極12と反射器13が備えられている。圧電基板11は表裏に主面14,15を有し、一方の主面14にIDT電極12と反射器13が形成されている。IDT電極12は、Alなどの金属材料で形成され、交差指電極12a,12bが交互に挿間されて、それぞれに逆相の電圧が印加することでラム波を励振できるように構成されている。そして、IDT電極12を両側から挟むように反射器13が形成され、IDT電極12から伝播されたラム波を反射器13で反射させてIDT電極12が形成された圧電基板11の中央部にエネルギーを閉じ込める役目を果たしている。なお、反射器13もIDT電極12と同様にAlなどの金属材料で形成されている。
IDT電極12における交差指電極12aと交差指電極12b間の距離は等間隔にピッチPにて形成され、励振されるラム波の波長λはλ=2Pの関係にある。また、IDT電極12の厚さは所定の厚みhに形成されている。圧電基板11の厚みtはラム波の5波長(5λ)以下の厚みに設定されている。
また、圧電基板11の他方の主面15には、感応膜31が形成され、この面がラム波型高周波センサデバイス30の検出面として構成されている。
感応膜31としては、水蒸気を吸着するアリルアミン膜、エタノールガスを吸着するスチレン膜やレシチン膜、などが用いられ、用途により適宜選択される。
次に、ラム波を利用したラム波型高周波センサデバイスにおいて、ガスセンサとして使用した場合について説明する。
図7は図6で説明したラム波型高周波センサデバイスをガスセンサとして構成した、パッケージされたラム波型高周波センサデバイスを示す模式断面図である。
ガスセンサ40は、容器41にラム波型高周波センサデバイス30のIDT電極12および反射器13が形成された一方の主面14が内側を向き、主面14が保護されるようにパッケージされている。また、このガスセンサ40は、ラム波型高周波センサデバイス30の他方の主面15側に形成された感応膜31が露出するように構成されている。また、図示しないが、IDT電極12と導通がなされるように容器の端子とIDT電極12とが金属ワイヤなどで接続されている。そして、容器21から外部との電気的接続が可能に構成されている。
図7は図6で説明したラム波型高周波センサデバイスをガスセンサとして構成した、パッケージされたラム波型高周波センサデバイスを示す模式断面図である。
ガスセンサ40は、容器41にラム波型高周波センサデバイス30のIDT電極12および反射器13が形成された一方の主面14が内側を向き、主面14が保護されるようにパッケージされている。また、このガスセンサ40は、ラム波型高周波センサデバイス30の他方の主面15側に形成された感応膜31が露出するように構成されている。また、図示しないが、IDT電極12と導通がなされるように容器の端子とIDT電極12とが金属ワイヤなどで接続されている。そして、容器21から外部との電気的接続が可能に構成されている。
このようなガスセンサ40は、感応膜31にガスが接触することで特定のガスが吸着され、圧電基板11に質量が付加された状態となり、励振されたラム波型高周波センサデバイスの周波数が順次低くなる様に変化する。この傾向は第1の実施形態にて説明した膜厚と周波数の変化量の関係と同様であり、この周波数の変化量を検出することでガス量の検出が可能となる。
例えば、感応膜31としてアリルアミン膜を用いた場合、水蒸気を吸着し吸着量に応じてラム波型高周波センサデバイスの周波数が変化する。このことから、ガスの水蒸気を検出する湿度センサとして構成することができる。
また、感応膜31に液体の成分に反応する膜を形成することで、液体の成分の検出も可能である。さらに、感応膜を生体物質で構成することでバイオセンサとして利用することも可能である。
例えば、感応膜31としてアリルアミン膜を用いた場合、水蒸気を吸着し吸着量に応じてラム波型高周波センサデバイスの周波数が変化する。このことから、ガスの水蒸気を検出する湿度センサとして構成することができる。
また、感応膜31に液体の成分に反応する膜を形成することで、液体の成分の検出も可能である。さらに、感応膜を生体物質で構成することでバイオセンサとして利用することも可能である。
以上のように、本実施形態のラム波型高周波センサデバイス30は、圧電基板11の一方の主面14にIDT電極12が形成され、ラム波を励振する。このように、ラム波を利用することで、従来方式のバルク波を用いた共振子または弾性表面波を用いた共振子より高い周波数で動作させることが可能となり、検出感度が高い高周波センサデバイスを得ることができる。
また、IDT電極12を形成した面の裏面の主面15には感応膜31が形成され、ガス、液体の成分などが感応膜31に吸着または反応することでガス、成分などの検出を可能とする。
さらに、IDT電極12を形成した面の裏面の主面15が検出面であることから、取り扱いにおいてIDT電極12を傷つけることなく、取り扱いが容易なラム波型高周波センサデバイス30を提供することができる。
(変形例)
また、IDT電極12を形成した面の裏面の主面15には感応膜31が形成され、ガス、液体の成分などが感応膜31に吸着または反応することでガス、成分などの検出を可能とする。
さらに、IDT電極12を形成した面の裏面の主面15が検出面であることから、取り扱いにおいてIDT電極12を傷つけることなく、取り扱いが容易なラム波型高周波センサデバイス30を提供することができる。
(変形例)
次に、第2の実施形態のラム波型高周波センサデバイスに係る変形例について説明する。
図8は、一枚の圧電基板に複数のラム波型高周波センサデバイスを設けたマルチチャンネルセンサデバイスの模式説明図であり、図8(a)は平面図、図8(b)は底面図、図8(c)は同図(b)のC−C断線に沿う断面図である。
図8は、一枚の圧電基板に複数のラム波型高周波センサデバイスを設けたマルチチャンネルセンサデバイスの模式説明図であり、図8(a)は平面図、図8(b)は底面図、図8(c)は同図(b)のC−C断線に沿う断面図である。
マルチチャンネルセンサデバイス50は、水晶基板からなる圧電基板51に複数のラム波型高周波センサデバイスを備えている。
圧電基板51の主面54には、IDT電極52および反射器53から構成される1組のパターンが、4組形成されている。そして、IDT電極52の一方の交差指は配線56に接続され、入力側の外部配線に接続されている。また、他方の交差指はそれぞれ配線57に接続されて、出力側の外部配線に接続されている。
圧電基板51の他方の主面55側には、IDT電極52、反射器53に対向する位置に凹部58が設けられている。この凹部58は、圧電基板51をエッチングして形成され、凹部58における基板が所定の厚みとなるように構成さている。そして、この凹部58に感応膜61a,61b,61c,61dが形成されている。
感応膜61a〜61dには、アリルアミン膜、スチレン膜、レシチン膜などが設けられ、各種のガスに対応して検出できるように構成されている。
また、感応膜61a〜61dに液体の成分に反応する膜を形成することで、液体の成分の検出も可能とすることもできる。
圧電基板51の主面54には、IDT電極52および反射器53から構成される1組のパターンが、4組形成されている。そして、IDT電極52の一方の交差指は配線56に接続され、入力側の外部配線に接続されている。また、他方の交差指はそれぞれ配線57に接続されて、出力側の外部配線に接続されている。
圧電基板51の他方の主面55側には、IDT電極52、反射器53に対向する位置に凹部58が設けられている。この凹部58は、圧電基板51をエッチングして形成され、凹部58における基板が所定の厚みとなるように構成さている。そして、この凹部58に感応膜61a,61b,61c,61dが形成されている。
感応膜61a〜61dには、アリルアミン膜、スチレン膜、レシチン膜などが設けられ、各種のガスに対応して検出できるように構成されている。
また、感応膜61a〜61dに液体の成分に反応する膜を形成することで、液体の成分の検出も可能とすることもできる。
以上のように、本変形例のマルチチャンネルセンサデバイス50を用いることで、複数のガス、液体の成分などを検出可能とし、感度が高く取り扱いが容易なマルチチャンネルのラム波型高周波センサデバイスを提供することができる。
なお、上記の第1、第2の実施形態説明した圧電基板は水晶基板で形成されている。
図9は、ラム波型高周波センサデバイスにおける水晶基板を用いたときと、タンタル酸リチウム(LT)基板を用いたときの周波数温度特性を示すグラフである。このグラフから分かるように、ラム波を励振させる圧電基板に水晶基板を用いることでタンタル酸リチウム基板に比べて温度に対する周波数の変化量を小さく抑えることができ、周波数温度特性を改善することができる。
このように、第1、第2の実施形態のラム波型高周波センサデバイスは水晶基板を用いていることから、周波数温度特性に優れ、精度の高いラム波型高周波センサデバイスを提供することができる。
図9は、ラム波型高周波センサデバイスにおける水晶基板を用いたときと、タンタル酸リチウム(LT)基板を用いたときの周波数温度特性を示すグラフである。このグラフから分かるように、ラム波を励振させる圧電基板に水晶基板を用いることでタンタル酸リチウム基板に比べて温度に対する周波数の変化量を小さく抑えることができ、周波数温度特性を改善することができる。
このように、第1、第2の実施形態のラム波型高周波センサデバイスは水晶基板を用いていることから、周波数温度特性に優れ、精度の高いラム波型高周波センサデバイスを提供することができる。
10…ラム波型高周波センサデバイス、11…圧電基板、12…IDT電極、13…反射器、14,15…主面、20…膜厚センサ、21…容器、30…ラム波型高周波センサデバイス、31…感応膜、40…ガスセンサ、41…容器、50…マルチチャンネルセンサデバイス、51…圧電基板、52…IDT電極、53…反射器、54,55…主面、56,57…配線、61a,61b,61c,61d…感応膜。
Claims (5)
- 表裏に主面を有する圧電基板と、
前記圧電基板の一方の前記主面に形成されたラム波を励振するIDT電極と、を備え、 前記圧電基板の一方の主面に対向する他方の主面が物理量を検出する検出面であることを特徴とするラム波型高周波センサデバイス。 - 表裏に主面を有する圧電基板と、
前記圧電基板の一方の前記主面に形成されたラム波を励振するIDT電極と、
前記圧電基板の一方の主面に対向する他方の主面に形成されたガスまたは液体に反応する感応膜と、を備えたことを特徴とするラム波型高周波センサデバイス。 - 請求項2に記載のラム波型高周波センサデバイスにおいて、
前記圧電基板の一方の主面に形成された複数の前記IDT電極と、
前記圧電基板の他方の主面に複数の前記IDT電極と対応する位置に形成された複数の前記感応膜と、が備えられたことを特徴とするラム波型高周波センサデバイス。 - 請求項3に記載のラム波型高周波センサデバイスにおいて、
複数の前記感応膜がそれぞれ異なる種類の感応膜で形成されていることを特徴とするラム波型高周波センサデバイス。 - 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のラム波型高周波センサデバイスにおいて、
前記圧電基板が水晶基板であることを特徴とするラム波型高周波センサデバイス。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2007015931A JP2008180668A (ja) | 2007-01-26 | 2007-01-26 | ラム波型高周波センサデバイス |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2007015931A JP2008180668A (ja) | 2007-01-26 | 2007-01-26 | ラム波型高周波センサデバイス |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2008180668A true JP2008180668A (ja) | 2008-08-07 |
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ID=39724668
Family Applications (1)
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| JP2007015931A Withdrawn JP2008180668A (ja) | 2007-01-26 | 2007-01-26 | ラム波型高周波センサデバイス |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2008180668A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN109560785A (zh) * | 2017-09-27 | 2019-04-02 | 中国科学院半导体研究所 | 兰姆波谐振器及其制备方法 |
| CN116297847A (zh) * | 2023-03-27 | 2023-06-23 | 中国石油大学(华东) | 用于接收单一模态兰姆波的板壳结构无损检测设备及方法 |
| WO2023189334A1 (ja) * | 2022-03-30 | 2023-10-05 | 太陽誘電株式会社 | 弾性波センサおよびその製造方法 |
-
2007
- 2007-01-26 JP JP2007015931A patent/JP2008180668A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN109560785A (zh) * | 2017-09-27 | 2019-04-02 | 中国科学院半导体研究所 | 兰姆波谐振器及其制备方法 |
| CN109560785B (zh) * | 2017-09-27 | 2021-09-24 | 中国科学院半导体研究所 | 兰姆波谐振器及其制备方法 |
| WO2023189334A1 (ja) * | 2022-03-30 | 2023-10-05 | 太陽誘電株式会社 | 弾性波センサおよびその製造方法 |
| CN116297847A (zh) * | 2023-03-27 | 2023-06-23 | 中国石油大学(华东) | 用于接收单一模态兰姆波的板壳结构无损检测设备及方法 |
| CN116297847B (zh) * | 2023-03-27 | 2023-10-20 | 中国石油大学(华东) | 用于接收单一模态兰姆波的板壳结构无损检测设备及方法 |
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