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JP2008179807A - 導電性ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

導電性ポリアミド樹脂組成物 Download PDF

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JP2008179807A
JP2008179807A JP2007335694A JP2007335694A JP2008179807A JP 2008179807 A JP2008179807 A JP 2008179807A JP 2007335694 A JP2007335694 A JP 2007335694A JP 2007335694 A JP2007335694 A JP 2007335694A JP 2008179807 A JP2008179807 A JP 2008179807A
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Motoharu Yoshikawa
元晴 吉川
Makoto Wada
誠 和田
Makoto Kobayashi
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Abstract

【課題】
本発明は従来技術の問題点を解決するためになされたもので、高い剛性と導電性を有し、かつ優れた寸法特性、製品外観に優れる表面平滑性を発現した導電性ポリアミド樹脂組成物を提供することである。
【解決手段】
(a−1)脂肪族ポリアミド樹脂に(a−2)半芳香族ポリアミド樹脂を10重量%以上配合してなる(A)ポリアミド樹脂合計100重量部に対し、(B)導電性カーボンブラックを2〜11重量部配合してなり、(C)ガラスフレークを10〜200重量部配合してなる、導電性ポリアミド樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は高い剛性と導電性を有し、かつ優れた寸法精度、製品外観に優れる高い表面平滑性を発現した導電性ポリアミド樹脂組成物に関するものである。
ポリアミド樹脂は優れた機械的特性、耐熱性、耐薬品性を有しており、自動車や電気、ハウジング材料として広く使用されている。近年、軽量化、耐薬品性の向上、生産性の向上から、金属が使用されている分野での代替材料としてプラスチックの使用が増加しており、ポリアミド樹脂も金属代替材料として期待されている。その中で、ポリアミド樹脂に導電性や剛性を付与する目的から、炭素繊維を複合させた導電性ポリアミド樹脂が市場に展開されているが、炭素繊維は高価であるため製品のコストは高く、また補強を目的とした炭素繊維の高配合は流動性の低下をまねき、製品外観が悪くなることで表面平滑性は低下する。導電性樹脂製品の表面平滑性低下は製品の強度や導電性の指標である抵抗値に大きく影響を及ぼす。また、炭素繊維やガラス繊維などの繊維状無機充填材を配合した樹脂は、直角方向の収縮率が大きいため、寸法精度が求められる分野には適しておらず、また収縮異方性が大きいことから、製品の反りなどが発現し好ましくない。炭素繊維含有ポリアミド樹脂の代替材として、導電性カーボンブラックとガラス繊維を複合したポリアミド樹脂なども検討されているが、炭素繊維含有ポリアミド樹脂同等の特性を付与するためには、ガラス繊維と導電性カーボンブラックの高配合が必要であり、結果、同様の問題を残したままである。
特許文献1ではポリアミド樹脂、ガラス繊維、PAN系炭素繊維及び導電性カーボンを含有する樹脂組成物が提案されているが、寸法精度や表面平滑性に関する記述はない。繊維系充填材を使用しているため直角方向の収縮は大きく寸法精度は高くない。また、炭素繊維を配合しており、本発明とは目的も組成も異なる。
特許文献2では熱可塑性樹脂と導電性付与物質とガラスフレークよりなる樹脂組成物が提案されているが、寸法精度やウエルド強度に言及されており、表面平滑性の記載はない。また、具体的な例としてポリフェニレンエーテルとステアリルアクリレートとゴム補強ポリスチレンとスチレンーブタジエンブロック共重合体水添物のポリマーアロイが示されているが、ポリアミドと比較して、剛性が低く流動性が低いゴム成分とポリフェニレンエーテルという材料が配合されているため、ポリアミド単独の材料より剛性は低く、外観も悪く表面平滑性に劣る。また、本発明とは目的も組成も異なる。
特許文献3ではポリフェニレンエーテル、ポリアミド、ガラス繊維、相溶化剤からなる熱可塑性樹脂組成物が提案されているが、成形品のそりが大きく、また相溶性が不十分なため表面平滑性も優れない。
特開2006−206672号公報 特開平8−59881号公報 特開平5−339495号公報
本発明は従来技術の問題点を解決するためになされたもので、高い剛性と導電性を有し、かつ優れた寸法特性、製品外観に優れる表面平滑性を発現した導電性ポリアミド樹脂組成物を提供することである。
上述の課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、
1.(a−1)脂肪族ポリアミド樹脂に(a−2)半芳香族ポリアミド樹脂を10重量%(ポリアミド樹脂合計を100重量%とする)以上配合してなる(A)ポリアミド樹脂合計100重量部に対し、(B)導電性カーボンブラックを2〜11重量部および(C)ガラスフレークを10〜200重量部配合してなる導電性ポリアミド樹脂組成物。
2.(A)ポリアミド樹脂100重量部に対して、さらに(D)ポリフェニレンオキシド樹脂を5〜18重量部配合してなることを特徴とする1記載のポリアミド樹脂組成物。
3.(a−1)脂肪族ポリアミド樹脂の96%硫酸法による粘度値が150ml/g未満であることを特徴とする1または2記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
4.(a−1)脂肪族ポリアミド樹脂が、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610および、これらより選ばれる1種ないし2種を共重合してなる共重合ポリアミド樹脂から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする1から3のいずれか記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
5.(a−2)半芳香族ポリアミド樹脂の96%硫酸法による粘度値が100ml/g未満であることを特徴とする1から4のいずれか記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
6.(a−2)半芳香族ポリアミド樹脂の示差走査熱量測定法(DSC法)による結晶化温度ピークが200℃未満であり、かつ、融点ピークと結晶化温度ピークの温度差が40℃以上であることを特徴とする1から5のいずれか記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
7.(a−2)半芳香族ポリアミド樹脂が、半芳香族ポリアミド成分と脂肪族ポリアミド成分の共重合体であることを特徴とする1から6のいずれか記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
8.(a−2)半芳香族ポリアミド樹脂が、ヘキサメチレンイソフタラミド成分ならびにヘキサメチレンアジパミド成分および/またはカプロアミド成分を共重合してなる共重合ポリアミド樹脂であることを特徴とする1から7のいずれか記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
9.(B)導電性カーボンブラックのジブチルフタレート(DBP)吸油量が250ml/100g以上であることを特徴とする1から8のいずれか記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
である。
本発明の導電性ポリアミド樹脂組成物は、成形品としたときに高い剛性と導電性を有し、かつ優れた寸法特性、製品外観に優れる表面平滑性を持つ。
以下に本発明の好ましい実施形態を説明する。文中の「重量」とは「質量」を意味する。
本発明の(a−1)脂肪族ポリアミド樹脂として、具体的にはポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、およびこれらの混合物、ないし共重合体などが挙げられるが、これらは特に限定されるものではなく、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、および、これらより選ばれる1種ないし2種を共重合してなる共重合ポリアミド樹脂から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。流動性の面から脂肪族ポリアミド樹脂の96%硫酸法による粘度値は150ml/g未満であることが好ましく、さらに好ましくは80〜125ml/gの範囲である。150ml/g未満のポリアミド樹脂を使用することで、流動性のよい組成物を得ることができるため、成形品としたときの外観、表面平滑性に優れた成形品を得ることができるため好ましい。これら脂肪族ポリアミド樹脂を製造する方法に特に制限はなく、公知の溶融重合、固相重合、溶液重合、界面重合等によって製造することができる。
本発明の(a−2)半芳香族ポリアミド樹脂として、具体的にはイソフタル酸、およびテレフタル酸成分とヘキサメチレンジアミンの重縮合により得られるナイロン6T、ナイロン6Iないし、これらの共重合体、および脂肪族ポリアミド成分との共重合ポリアミド樹脂があげられる。具体的には、6T/6I、66/6T、66/6I、6/6T、6/6I、66/6T/6、66/6I/6、66/6T/6I、6/6T/6Iが挙げられるが、成形性、製品表面外観から、融点と結晶化温度が上昇するテレフタル酸ではなくイソフタル酸成分を共重合したものが好ましく、具体的にはイソフタル酸成分とヘキサメチレンジアミンの重縮合から得られる6Iないし、脂肪族ポリアミド樹脂との共重合である66/6I、6/6I、66/6I/6が好ましい。結晶化ピーク温度と融点ピーク温度と結晶化温度ピークの温度差が40℃以上のものが好ましく、共重合比率は特に制限されない。製品外観の面から半芳香族ポリアミド樹脂の結晶化温度ピークは200℃未満であることが好ましく、さらに好ましくは150〜190℃の範囲である。結晶化温度ピークが200℃未満であると、樹脂の固化が遅いため、成形品時の製品外観、表面平滑性を良好にすることができるので好ましい。また、融点ピークと結晶化温度ピークの温度差は40℃以上であることが好ましく、さらに好ましくは45〜70℃の範囲である。融点ピークと結晶化温度ピークの温度差を40℃以上とすることで樹脂の固化がゆっくりと進むため、成形品としたときの製品外観、表面平滑性を良好にすることができるので好ましい。
ここでいう融点ピークと結晶化温度ピークは示差走査熱量分析法(DSC法)にて30℃から300℃の範囲で測定した時の吸熱ピークと発熱ピークを指し、昇温時の吸熱ピークを融点ピーク、降温時の発熱ピークを結晶化温度ピークとした。また、昇温速度は20℃/min、降温速度は20℃/minである。
流動性の面から半芳香族ポリアミド樹脂の96%硫酸法による粘度値は100ml/g未満であることが好ましく、さらに好ましくは70〜95ml/gの範囲である。100ml/g未満であると組成物の流動性が良好であるため、成形品としたときの製品外観、表面平滑性を良好とすることができる。(a−2)半芳香族ポリアミド樹脂の配合量はポリアミド樹脂合計を100重量%として、10重量%以上であり、好ましくは20重量%以上である。(a−2)半芳香族ポリアミド樹脂の配合量を10重量%以上とすることで、表面平滑性に優れた成形品を得ることができるので好ましい。また、(a−2)半芳香族ポリアミド樹脂は100重量%でもよく、10重量%以上の配合量であれば本発明の特性が発現するため、(a−1)脂肪族ポリアミドとの配合比は請求項に記載する範囲であれば特に制限はされない。これら半芳香族ポリアミド樹脂を製造する方法に特に制限はなく、公知の溶融重合、固相重合、溶液重合、界面重合等により製造することができる。
本発明の(B)導電性カーボンブラックは一般に、天然ガスや液状炭化水素の不完全燃焼により製造される黒色微粉末のカーボンブラックである。本発明の導電性カーボンブラックとしては特に制限されるものではないが、アセチレンガスを完全燃焼して得られるアセチレンブラックや、原油を原料にファーネス式不完全燃焼により得られるケッチェンブラックが好ましい。カーボンブラックのジブチルフタレート(DBP)吸油量は、少量添加で導電性を付与する効果が高いため、250ml/100g以上が好ましく、さらに好ましくは300〜600ml/100gの範囲である。DBP吸油量が250ml/100g以上の導電性カーボンブラックを使用することで、組成物の流動性を良好にすることができ、成形品の外観を良好にすることができるので好ましい。なお、ここでいうDBP吸油量はASTM D2414に規定された測定法で測定した値である。
(B)導電性カーボンブラックの配合量は(a−1)脂肪族ポリアミド樹脂と(a−2)半芳香族ポリアミド樹脂の合計100重量部に対し2〜11重量部であり、好ましくは3〜8重量部である。2重量部未満では導電性の効果は小さく、11重量部を超えると著しく生産性が低下し、表面平滑性も低下する。
本発明の(C)ガラスフレークは燐片状のもので、配合時の樹脂との分級を抑制する観点から平均粒径は1500μm以下が好ましく、さらに好ましくは500〜1000μmの範囲である。(C)ガラスフレークの配合量は(a−1)脂肪族ポリアミド樹脂と(a−2)半芳香族ポリアミド樹脂の合計100重量部に対し10〜200重量部であり、好ましくは20〜150重量部、さらに好ましくは40〜120重量部である。10重量部未満では高い剛性が得られず、200重量部を超えると著しく生産性が低下し、表面平滑性も低下する。当該ガラスフレークは市販されているものをそのまま用いることができ、樹脂との親和性を改良する目的で、例えばシラン系やチタネート系などの種々のカップリング材で表面処理したガラスフレークを使用することができる。
本発明のポリアミド樹脂組成物には、寸法安定性の観点から、さらに(D)ポリフェニレンオキシド樹脂を配合することが好ましい。(D)ポリフェニレンオキシド樹脂の配合量は、(A)ポリアミド樹脂100重量部に対して、5〜18重量部が好ましい。この範囲とすることで、寸法安定性と、流動性にすぐれたポリアミド樹脂組成物を得ることができる。
本発明の(D)ポリフェニレンオキシド樹脂は、下記一般式(Q1はそれぞれ同一であっても異なっていても良く、ハロゲン原子、炭素数1〜20の第一級もしくは第二級アルキル基、アリール基、アミノアルキル基、炭化水素オキシ基およびハロ炭化水素オキシ基から選ばれるいずれかを表し、Q2ははそれぞれ同一であっても異なっていても良く、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の第一級若しくは第二級アルキル基、アリール基、アミノアルキル基、炭化水素オキシ基およびハロ炭化水素オキシ基から選ばれるいずれかを表し、mは10以上の正数であり、好ましくはmは10〜200を表す。)で示される構造を有する単独重合体又は共重合体である。
Figure 2008179807
Q1及びQ2の第一級アルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−アミル、イソアミル、2−メチルブチル、n−へキシル、2,3−ジメチルブチル、2−,3−若しくは4−メチルペンチル又はヘプチル等が挙げられる。第二級アルキル基としては、イソプロピル、sec−ブチル又は1−エチルプロピル等が挙げられる。多くの場合、Q1はアルキル基又はフェニル基、特に炭素数1〜4のアルキル基であり、Q2は水素原子である。ポリフェニレンオキシド樹脂として、最も好ましくは、Q1がメチル基、Q2が水素原子のものが用いられる。
ポリフェニレンオキシド樹脂は、酸変性、スチレン変性、ブタジエン変性等の変性されたものが好ましく使用される。このような変性をされたポリフェニレンオキシド樹脂を使用することで、ポリアミド樹脂との相溶性を向上させることができるので好ましい。とりわけ酸変性ポリフェニレンオキシドが好ましい。酸変性ポリフェニレンオキシド樹脂とはポリフェニレンオキシド樹脂と酸無水物を無触媒下で溶融混練り、もしくは触媒下で反応させることで、得ることが出来るが、その製造方法には特に制約はない。一例としては、市販のポリフェニレンオキシド樹脂と無水マレイン酸を押出機で溶融混練し、溶融下で反応させ製造したものが使用できる。
本発明の導電性ポリアミド樹脂組成物の調整方法は、ポリアミド樹脂とその他の成分を単軸あるいは二軸押出機など公知の機器に供給して溶融混錬する方法などを挙げることができるが、押出機にて溶融混錬する方法が好ましい。
溶融混錬の方法については特に限定されないが、各原料を一括して押出機に供給する方法、供給口を2つ以上有する押出機を使用し、第一の(上流側の)供給口から任意の1ないし複数の成分を供給し、第二以降の(下流側の)供給口から残りの任意の1ないし複数の成分を供給する方法が挙げられるが、供給口を2つ以上有する押出機を使用する方法が好ましい。本発明の導電性樹脂組成物においては、ポリアミド樹脂成分を第一の(上流側の)供給口から供給し、ガラスフレークを第二の(下流側の)供給口から供給する方が、溶融混錬時剪断によるガラスフレークの折損を低減する意味で好ましく、導電性カーボンブラックについては第一、第二どちらから供給しても本発明の特性を損ねるものではなく制限されない。また、導電性カーボンブラックを公知の方法でマスターバッチ化した後、ポリアミド樹脂と一緒に第一の(上流側の)供給口より供給し、ガラスフレークを第二の(下流側の)供給口から供給してもよい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物には、発明の目的を損なわない範囲で、要求される特性に応じて結晶核剤、耐熱剤や紫外線吸収剤などの安定剤、難燃剤、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、着色剤などを含有しても構わない。結晶核剤としては、タルク、クレイなどの無機フィラー類、脂肪酸金属塩等の有機結晶核剤、結晶化促進剤としては低分子量ポリアミド、高級脂肪酸類、高級脂肪酸エステル類や高級脂肪酸アルコール類、耐熱剤としてはヒンダードフェノール類、ホスファイト類、チオエーテル類、ハロゲン化銅などが挙げられる。さらに耐候剤としてはヒンダードアミン類やサリシレート類などが挙げられる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物には本発明の効果が得られる範囲であれば、他の熱可塑性樹脂も添加できる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂及びアクリル樹脂等の汎用樹脂、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、及びその他の耐熱樹脂が挙げられる。なおポリエチレンやポリスチレンを添加するときには、無水マレイン酸やグリシル基含有モノマー等で変性させたものを使用できる。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例で得られた組成物における評価は以下の要領に基づいて実施した。
1.樹脂特性
(1)融点、結晶化温度:実施例及び比較例により得られたペレットを切削、10mmgを秤量採取した後、パーキンエルマージャパン社製DSC−7をもちい、示差走査熱量分析法(DSC法)にて、30℃から300℃の範囲で昇温速度20℃/min、降温速度20℃/minで測定を行った。昇温時の吸熱ピークを融点ピークとし、降温時の発熱ピークを結晶化温度ピークとした。
(2)粘度:ISO307に従って測定した。
2.機械特性
(1)試験片の作成:ISO1874−2に従って、日精樹脂工業株式会社製の射出成形機PS60にて、シリンダ温度260℃、金型温度80℃、射出−冷却時間:20−10秒、平行部流速:200mm/秒の条件でISO Type−A規格の試験片を成形した。(ポリアミド66、およびテレフタル酸成分含有半芳香族ポリアミドはシリンダ温度280℃)
(2)曲げ弾性率:ISO178に従って測定した。
3.導電性(体積固有抵抗値)
(1)試験片の作成:80mm×80mm×3mmtの平板(フィルムゲート)を東芝機械株式会社製IS80型射出成形機を用いてシリンダ温度:260℃、金型温度:80℃、射出−冷却時間:10−10秒、射出速度:99%、射出圧力は成形品が充填される下限圧+10kg/cm2ゲージ圧にて作製した。(ポリアミド66、およびテレフタル酸成分含有半芳香族ポリアミドはシリンダ温度280℃)
(2)体積固有抵抗値:IEC60093に従って測定した。
4.寸法精度(成形収縮率)
80mm×80mm×3mmtの平板(フィルムゲート)を東芝機械株式会社製IS80型射出成形機を用いてシリンダ温度:260℃、金型温度:80℃、射出−冷却時間:10−10秒、射出速度:99%、射出圧力は成形品が充填される下限圧+10kg/cm2ゲージ圧にて作製した。(ポリアミド66、およびテレフタル酸成分含有半芳香族ポリアミドはシリンダ温度280℃)その長さを流れ方向、直角方向に各々測定し、金型寸法との差を金型寸法で除した値を百分率で表した。
5.表面平滑性(表面粗さ)
(1)試験片の作成:80mm×80mm×3mmtの平板(フィルムゲート)を東芝機械株式会社製IS80型射出成形機を用いてシリンダ温度:260℃、金型温度:80℃、射出−冷却時間:10−10秒、射出速度:99%、射出圧力は成形品が充填される下限圧+10kg/cm2ゲージ圧にて作製した。(ポリアミド66、およびテレフタル酸成分含有半芳香族ポリアミドはシリンダ温度280℃)
(2)表面粗さ:得られた試験片の中心線平均粗さRa、最大高さRmaxを測定し評価した。いずれの測定もミツトヨ社製のサーフテスト500を用いてJIS B0601に準じて行った。
<使用した材料>
(a−1)脂肪族ポリアミド樹脂として、ポリアミド6(東レ株式会社製東レアミランCM1001:96%硫酸法粘度値125ml/g、東レ株式会社製東レアミランCM1021T:96%硫酸法粘度値180ml/g)、ポリアミド66(東レ株式会社製東レアミランCM3001N:96%硫酸法粘度値145ml/g)を使用した。
(b−1)半芳香族ポリアミド樹脂としてヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の当モル塩、ヘキサメチレンジアミンとイソフタル酸の当モル塩、ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸の当モル塩、およびε−カプロラクタムをそれぞれ表に記載の重量比で投入し、投入した全原料と同量の純水を加え、重合缶内を充分N2置換した後、攪拌しながら加温を開始した。缶内圧力は最大20kg/cm(G)に調節しながら最終到達温度は270℃とした。水浴中に吐出したポリマーをストランドカッターでペレタイズした半芳香族ポリアミド樹脂を使用した。(テレフタル酸成分配合時の最終到達温度は290℃とした)
(B)導電性カーボンブラックとしてケッチェンブラックEC600JD(ケッチェンブラックインターナショナル社製)を使用した。
(C)ガラスフレークとしてマイクロガラスフレカREFG−101(日本板硝子社製)を使用した。
(D)ポリフェニレンオキシド樹脂として、ポリフェニレンオキシド[三菱エンジニアプラスチックス製YPX100L]100重量部に対して、無水マレイン酸1.2重量部を2軸押出機(東芝機械社製TEM58)を用いて、シリンダ設定温度300℃、スクリュー回転数200rpmの条件下で、事前にミキサーで混合したポリフェニレンオキシド樹脂と無水マレイン酸をトップフィード(元込めフィード)で溶融混連したのち、ストランド状のガットを成形、冷却バスで冷却後カッターで造粒しペレットとしたものを使用した。
<比較例用材料>、
・炭素繊維としてポリアクリロニトリル系炭素繊維:TS−12(東レ株式会社製)を使用した。
・ガラス繊維としてガラス繊維:T−289(日本電気硝子社製)を使用した。
実施例1〜10、比較例1〜7
<熱可塑性樹脂組成物の製造>
表1および表2に記載された各成分より樹脂成分を表中の割合で混合し、シリンダ温度240〜270℃もしくは260〜290℃に設定した株式会社日本製鋼所製TEX30型二軸押出機に投入し、ガラスフレーク、ガラス繊維、炭素繊維、導電性カーボンブラックは表中割合となるようサイドフィードで溶融樹脂中に配合し、混練押出しして水中にキャストし、ストランドカッターにてカットすることでペレットを得た。
実施例1〜10、および比較例1〜7の評価結果は表1および表2に示した。
実施例1〜7から明らかなように、本発明の樹脂組成物からなる成形品は、高い剛性と導電性を有し、かつ優れた寸法特性、製品外観に優れる表面平滑性を示した。比較例1〜3の樹脂組成物は、(a−2)半芳香族ポリアミド樹脂成分を含有しない組成物と、(C)ガラスフレークとは異なる充填材の組成物を示し、比較例4,5では(B)導電性カーボンブラックの配合量が異なる組成物を示し、比較例6,7では(C)ガラスフレークの配合量が異なる組成物を示す。比較例におけるいずれの組成物も、高い剛性と導電性を有し、かつ優れた寸法特性、製品外観に優れる表面平滑性を有した組成物とは言えず、現状の問題を解決するに至らなかった。
Figure 2008179807
Figure 2008179807
本発明の高い剛性と導電性を有し、かつ優れた寸法特性、製品外観に優れる表面平滑性を発現した導電性ポリアミド樹脂組成物は自動車部品などの幅広い用途展開が期待出来るが、その応用範囲はこれらに限られるものではない。

Claims (9)

  1. (a−1)脂肪族ポリアミド樹脂に(a−2)半芳香族ポリアミド樹脂を10重量%(ポリアミド樹脂合計を100重量%とする)以上配合してなる(A)ポリアミド樹脂合計100重量部に対し、(B)導電性カーボンブラックを2〜11重量部および(C)ガラスフレークを10〜200重量部配合してなる導電性ポリアミド樹脂組成物。
  2. (A)ポリアミド樹脂100重量部に対して、さらに(D)ポリフェニレンオキシド樹脂を5〜18重量部配合してなることを特徴とする請求項1記載のポリアミド樹脂組成物。
  3. (a−1)脂肪族ポリアミド樹脂の96%硫酸法による粘度値が150ml/g未満であることを特徴とする請求項1または2記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
  4. (a−1)脂肪族ポリアミド樹脂が、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610および、これらより選ばれる1種ないし2種を共重合してなる共重合ポリアミド樹脂から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1から3のいずれか記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
  5. (a−2)半芳香族ポリアミド樹脂の96%硫酸法による粘度値が100ml/g未満であることを特徴とする請求項1から4のいずれか記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
  6. (a−2)半芳香族ポリアミド樹脂の示差走査熱量測定法(DSC法)による結晶化温度ピークが200℃未満であり、かつ、融点ピークと結晶化温度ピークの温度差が40℃以上であることを特徴とする請求項1から5のいずれか記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
  7. (a−2)半芳香族ポリアミド樹脂が、半芳香族ポリアミド成分と脂肪族ポリアミド成分の共重合体であることを特徴とする請求項1から6のいずれか記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
  8. (a−2)半芳香族ポリアミド樹脂が、ヘキサメチレンイソフタラミド成分ならびにヘキサメチレンアジパミド成分および/またはカプロアミド成分を共重合してなる共重合ポリアミド樹脂であることを特徴とする請求項1から7のいずれか記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
  9. (B)導電性カーボンブラックのジブチルフタレート(DBP)吸油量が250ml/100g以上であることを特徴とする請求項1から8のいずれか記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
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