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JP2008169430A - 鋼球の熱処理装置および鋼球の熱処理方法 - Google Patents

鋼球の熱処理装置および鋼球の熱処理方法 Download PDF

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善道 日野
Yasumasa Hirai
康正 平井
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Abstract

【課題】偏熱の発生を伴うことなく、複数の鋼球を一括して誘導加熱するとともに、鋼球同士の溶着を防止する。
【解決手段】誘導加熱コイル2にて発生された磁束3の方向と略一致する軸を周回する螺旋状の鋼球案内路8を設け、鋼球1を鋼球案内路8上に転がすことにより、誘導加熱コイル2にて発生される磁束3中において磁束3の方向と回転軸5が一致しないように鋼球1を回転させながら鋼球1を誘導加熱する。
【選択図】 図1

Description

本発明は鋼球の熱処理装置および鋼球の熱処理方法に関し、特に、誘導加熱による鋼球の熱処理方法に適用して好適なものである。
軸受鋼は、軸受外輪や鋼球などの軸受を構成する部品に加工された後、焼き入れや焼き戻しが施されることにより硬さが調整され、軸受に重要な特性である転動疲労寿命について所望の性能が得られるようにされている。
例えば、特許文献1には、転動疲労寿命を向上させるために、軸受鋼の焼き入れの際に急速加熱を行うことにより、旧オーステナイト粒径を4μm以下にまで微細化させる方法が開示されている。
また、軸受を構成する部品のうち鋼球についても、転動疲労寿命は重要な特性であることから、旧オーステナイト粒径を微細化させるために、急速加熱を行う方法は有用であると考えられる。
ここで、鋼球の急速加熱を行う代表的な方法としては、誘導加熱コイルを用いた誘導加熱を挙げることができる。
例えば、特許文献2には、半径方向に沿って放射状に延びる複数のスリットが形成された金属製の円筒体の外周に配設される螺旋状の高周波誘導加熱コイルの中央部で、鋼球の表面を磁気変態点以上の温度に予備加熱し、次いでこの鋼球を上方に移動させて電磁力にて浮揚状態として水平軸を中心に自転を生ぜしめた状態の下で高周波誘導加熱することにより、鋼球の表面を均一加熱する方法が開示されている。
図5(a)は、従来の鋼球の熱処理方法を示す斜視図、図5(b)は、従来の鋼球の熱処理方法による磁束の方向と発熱領域との関係を示す断面図である。
図5(a)において、鋼球101の周囲には誘導加熱コイル102が配置されている。そして、誘導加熱コイル102にコイル電流を流すことにより、誘導加熱コイル102の周回面と直交する方向に磁束103が発生する。そして、磁束103が鋼球101を貫通すると、鋼球101には、磁束103と直交する周回面を流れる誘導電流104が発生する。そして、鋼球101に誘導電流104が発生すると、誘導電流104が流れる領域106が発熱し、鋼球101の急速加熱が行われる。
図6(a)は、従来の鋼球の熱処理方法のその他の例を示す断面図、図6(b)は、図6(a)の方法にて熱処理された鋼球の状態を示す側面図、図7は、図6の鋼球の熱処理方法における誘導電流の経路を示す斜視図である。
図6(a)および図7において、保持具205には複数の鋼球201が接触された状態で収容されるとともに、保持具205の周囲には誘導加熱コイル202が配置されている。そして、誘導加熱コイル202にコイル電流を流すことにより、誘導加熱コイル202の周回面と直交する方向に磁束203が発生する。そして、磁束203が鋼球201を貫通すると、鋼球201には、磁束203と直交する周回面を流れる誘導電流204が発生する。そして、鋼球201に誘導電流204が発生すると、鋼球201が発熱し、鋼球201の急速加熱が行われる。
特開2006−152407号公報 特開平6−116646号公報
しかしながら、特許文献2に開示された方法では、鋼球の急速加熱が1個づつ個別に行われ、複数の鋼球を一度に熱処理することができないことから、生産効率が悪いという問題があった。
また、図5(b)に示すように、鋼球101を誘導加熱する時に鋼球101が静止している場合には、鋼球101の特定の領域106しか発熱せず、偏熱を生じることから、転動疲労寿命について所望の性能が得られないという問題があった。
また、図6に示すように、複数の鋼球201を接触させた状態でこれらの鋼球201を誘導加熱すると、図7に示すように、接触した複数の鋼球201の最外周を周回するように誘導電流204が流れることから、鋼球201間にスパークが生じて表面が溶融し、鋼球201同士が溶着するという問題があった。
そこで、本発明の目的は、偏熱の発生を伴うことなく、複数の鋼球を一括して誘導加熱するとともに、鋼球同士の溶着を防止することが可能な鋼球の熱処理装置および鋼球の熱処理方法を提供することである。
上述した課題を解決するために、請求項1記載の鋼球の熱処理装置によれば、鋼球の誘導加熱を行う誘導加熱コイルと、前記誘導加熱コイルにて発生される磁束中において前記磁束の方向と回転軸が一致しないように鋼球を回転させながら前記鋼球を案内する案内手段とを備えることを特徴とする。
また、請求項2記載の鋼球の熱処理装置によれば、前記案内手段は、前記磁束と交差するように配置された直線状の案内路と、前記案内路に前記鋼球を送り出す送り手段とを備えることを特徴とする。
また、請求項3記載の鋼球の熱処理装置によれば、前記案内手段は、前記磁束の方向と略一致する軸を周回する螺旋状の案内路であることを特徴とする。
また、請求項4記載の鋼球の熱処理装置によれば、前記案内路は互いに並行に配置されるようにして複数個設けられていることを特徴とする。
また、請求項5記載の鋼球の熱処理装置によれば、前記案内手段は、前記磁束と交差する軸の周りを回転自在に配置され、前記鋼球を内面に沿って周回させる円筒と、前記円筒を周方向に回転させる駆動手段とを備えることを特徴とする。
また、請求項6記載の鋼球の熱処理装置によれば、前記円筒の内面には、鋼球を1個ずつ通すように鋼球の進路を規定するガイド部材が形成されていることを特徴とする。
また、請求項7記載の鋼球の熱処理装置によれば、前記円筒は互いに並行に配置されるようにして複数個設けられていることを特徴とする。
また、請求項8記載の鋼球の熱処理方法によれば、誘導加熱コイルにて発生される磁束の方向と回転軸が一致しないように鋼球を回転移動させながら、前記磁束中において前記鋼球を誘導加熱することを特徴とする。
また、請求項9記載の鋼球の熱処理方法によれば、誘導加熱コイルにて発生される磁束と交差するように配置された直線状の案内路に沿って前記鋼球を転がしながら、前記鋼球を誘導加熱することを特徴とする。
また、請求項10記載の鋼球の熱処理方法によれば、誘導加熱コイルにて発生される磁束の方向と略一致する軸を周回する螺旋状の案内路に沿って前記鋼球を転がしながら、前記鋼球を誘導加熱することを特徴とする。
また、請求項11記載の鋼球の熱処理方法によれば、誘導加熱コイルにて発生される磁束と交差する軸の周りを回転する円筒の内面に沿って前記鋼球を周回させながら、前記鋼球を誘導加熱することを特徴とする。
また、請求項12記載の鋼球の熱処理方法によれば、前記円筒の内面に形成されたガイド部材によって個々の鋼球が接触しないように分離された状態で前記鋼球を周回させることを特徴とする。
また、請求項13記載の鋼球の熱処理方法によれば、並行に配置された複数個の円筒にそれぞれ沿って鋼球を周回させながら、前記鋼球を誘導加熱することを特徴とする。
また、請求項14記載の鋼球の熱処理方法によれば、前記誘導加熱された鋼球を冷却して焼き入れを行う工程をさらに備えることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、誘導加熱コイルにて発生される磁束の方向と回転軸が一致しないように鋼球を回転移動させながら鋼球を誘導加熱することができ、鋼球に流れる誘導電流を全表面に分散させることが可能となるとともに、複数の鋼球が静止したまま接触した状態で誘導加熱されるのを防止することができる。このため、偏熱の発生を伴うことなく、複数の鋼球を一括して急速加熱することが可能となるとともに、鋼球同士の溶着を防止することが可能となり、製造効率を劣化させることなく、鋼球の転動疲労寿命について所望の性能を得ることが可能となる。
以下、本発明の実施形態に係る鋼球の熱処理装置について図面を参照しながら説明する。
図1(a)は、本発明の第1実施形態に係る鋼球の熱処理装置の概略構成を示す断面図、図1(b)は、磁束の方向と鋼球の回転軸との関係を示す側面図、図1(c)は、本発明の第1実施形態に係る鋼球の熱処理装置のその他の概略構成を示す断面図である。
図1(a)および図1(b)において、鋼球1の熱処理装置には、鋼球1の誘導加熱を行う誘導加熱コイル2、誘導加熱コイル2にて発生された磁束3の方向と略一致する軸を周回する螺旋状の鋼球案内路8および誘導加熱された鋼球1を冷却して焼き入れを行う水焼き入れ装置9が設けられている。ここで、鋼球案内路8は、誘導加熱コイル2にて発生される磁束3中において磁束3の方向と回転軸5が一致しないように鋼球1を回転させながら鋼球1を水焼き入れ装置9に案内することができる。
なお、誘導加熱コイル2は、略水平面内でコイル電流が周回するように構成することができ、誘導加熱コイル2内の上下方向に磁束3を発生させることができる。また、鋼球案内路8は、セラミックなどの絶縁性材料にて構成することができ、レール状や溝状あるいはパイプ状の形状であってもよい。
そして、鋼球1の誘導加熱を行う場合、誘導加熱コイル2にて磁束3を発生させながら、鋼球案内路8の上端から鋼球1を順次供給し、鋼球案内路8に沿って鋼球1を転がらせる。そして、鋼球案内路8に沿って鋼球1が転がると、回転軸5が磁束3の方向と一致しないように鋼球1が回転しながら磁束3が鋼球1を貫通し、磁束3と直交する周回面を流れる誘導電流iが鋼球1に発生して、鋼球1が誘導加熱される。そして、誘導加熱された鋼球1が鋼球案内路8の下端に到達すると、水焼き入れ装置9に落下し、水焼き入れ装置9にて冷却されることにより、鋼球1の焼き入れを行うことができる。
ここで、回転軸5が磁束3の方向と一致しないように鋼球1を回転させながら磁束3を鋼球1に貫通させることにより、磁束3の方向に対して鋼球1の向きを変化させることができ、鋼球1に流れる誘導電流iを全表面に分散させることが可能となるとともに、複数の鋼球1が静止したまま接触した状態で誘導加熱されるのを防止することができる。このため、偏熱の発生を伴うことなく、鋼球1を急速加熱することが可能となるとともに、鋼球1同士の溶着を防止することが可能となり、製造効率を劣化させることなく、鋼球1の転動疲労寿命について所望の性能を得ることが可能となる。
また、鋼球案内路8の上端から鋼球1を連続的に供給することにより、複数の鋼球1を一括して誘導加熱することが可能となり、製造効率を向上させることができる。
なお、図1(c)に示すように、互いに並行に配置された複数の鋼球案内路8a〜8cを誘導加熱コイル2にて発生される磁束中に設け、これらの鋼球案内路8a〜8c上で鋼球1をそれぞれ転がすことにより、複数の鋼球1を一括して誘導加熱するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、鋼球案内路8は、磁束3の方向と略一致する軸を周回する螺旋状とする方法について説明したが、磁束3の方向と交差する軸を周回する螺旋状としてもよい。
図2は、本発明の第2実施形態に係る鋼球の熱処理装置の概略構成を示す斜視図である。
図2において、鋼球11の熱処理装置には、鋼球11の誘導加熱を行う誘導加熱コイル12、誘導加熱コイル12にて発生された磁束13と交差するように配置された直線状の鋼球案内路18、鋼球案内路18に鋼球11を送り出す送り装置10および誘導加熱された鋼球11を冷却して焼き入れを行う水焼き入れ装置19が設けられている。ここで、鋼球案内路18は、誘導加熱コイル12にて発生される磁束13中において磁束13の方向と回転軸が一致しないように鋼球11を回転させながら鋼球11を水焼き入れ装置19に案内することができ、例えば、鋼球11の回転軸が磁束13の方向と直交するように鋼球11を転がらせることができる。
なお、誘導加熱コイル12は、略水平面内でコイル電流が周回するように構成することができ、誘導加熱コイル12内の上下方向に磁束13を発生させることができる。また、鋼球案内路18は、セラミックなどの絶縁性材料にて構成することができ、レール状や溝状あるいはパイプ状の形状であってもよい。また、送り装置10は、鋼球案内路18に沿って前後に往復移動できるように構成することができ、送り装置10の送り速度を一定とすることにより、一定の速度で鋼球11を転がすことができる。
そして、鋼球11の誘導加熱を行う場合、誘導加熱コイル12にて磁束13を発生させながら、送り装置10にて鋼球11を鋼球案内路18に順次送り出し、鋼球案内路18に沿って鋼球11を転がらせる。そして、鋼球案内路18に沿って鋼球11が転がると、回転軸が磁束13の方向と一致しないように鋼球11が回転しながら磁束13が鋼球11を貫通し、磁束13と直交する周回面を流れる誘導電流が鋼球11に発生して、鋼球11が誘導加熱される。そして、誘導加熱された鋼球11が鋼球案内路18の端に到達すると、水焼き入れ装置19に落下し、水焼き入れ装置19にて冷却されることにより、鋼球11の焼き入れを行うことができる。
ここで、回転軸が磁束13の方向と一致しないように鋼球11を回転させながら磁束13を鋼球11に貫通させることにより、磁束13の方向に対して鋼球11の向きを変化させることができ、鋼球11に流れる誘導電流を全表面に分散させることが可能となるとともに、複数の鋼球11が静止したまま接触した状態で誘導加熱されるのを防止することができる。このため、偏熱の発生を伴うことなく、鋼球11を急速加熱することが可能となるとともに、鋼球11同士の溶着を防止することが可能となり、製造効率を劣化させることなく、鋼球11の転動疲労寿命について所望の性能を得ることが可能となる。
また、送り装置10にて鋼球11を鋼球案内路18に連続的に送り出すことにより、複数の鋼球11を一括して誘導加熱することが可能となり、製造効率を向上させることができる。
なお、鋼球案内路18は、互いに並行に配置された複数の鋼球案内路であってもよく、これら複数の鋼球案内路上で鋼球11をそれぞれ転がすことにより、複数の鋼球11を一括して誘導加熱するようにしてもよい。
図3(a)は、本発明の第3実施形態に係る鋼球の熱処理装置の概略構成を示す斜視図、図3(b)は、図3(a)の円筒28の内部構成の一例を示す斜視図である。
図3において、鋼球21の熱処理装置には、鋼球21の誘導加熱を行う誘導加熱コイル22、誘導加熱コイル22にて発生された磁束23と略直交する軸の周りを回転自在に配置され、鋼球21を内面に沿って周回させる円筒28、円筒28を円周方向に回転させる駆動部25、駆動部25に駆動力を与えるモータ26および誘導加熱された鋼球21を冷却して焼き入れを行う水焼き入れ装置29が設けられている。ここで、円筒28は、誘導加熱コイル22にて発生される磁束23中において磁束23の方向と回転軸が一致しないように鋼球21を回転させながら鋼球21を水焼き入れ装置29に案内することができる。
なお、誘導加熱コイル22は、略水平面内でコイル電流が周回するように構成することができ、誘導加熱コイル22内の上下方向に磁束23を発生させることができる。また、円筒28は、セラミックなどの絶縁性材料にて構成することができ、円筒28の回転に合わせてその内面に沿って鋼球21が周回できるようにするために、円筒28の回転軸を略水平に保つことができる。
そして、鋼球21の誘導加熱を行う場合、誘導加熱コイル22にて磁束23を発生させながら、円筒28の一端から鋼球21を順次供給し、円筒28を円周方向に回転させる。そして、円筒28が円周方向に回転させられると、円筒28の内面に沿って鋼球21が転がり、回転軸が磁束23の方向と一致しないように鋼球21が回転しながら磁束23が鋼球21を貫通し、磁束23と直交する周回面を流れる誘導電流が鋼球21に発生して、鋼球21が誘導加熱される。そして、誘導加熱された鋼球21が円筒28の他端に到達すると、水焼き入れ装置29に落下し、水焼き入れ装置29にて冷却されることにより、鋼球21の焼き入れを行うことができる。
ここで、回転軸が磁束23の方向と一致しないように鋼球21を回転させながら磁束23を鋼球21に貫通させることにより、磁束23の方向に対して鋼球21の向きを変化させることができ、鋼球21に流れる誘導電流を全表面に分散させることが可能となるとともに、複数の鋼球21が静止したまま接触した状態で誘導加熱されるのを防止することができる。このため、偏熱の発生を伴うことなく、鋼球1を急速加熱することが可能となるとともに、鋼球21同士の溶着を防止することが可能となり、製造効率を劣化させることなく、鋼球21の転動疲労寿命について所望の性能を得ることが可能となる。
また、円筒28の一端から鋼球21を連続的に供給することにより、複数の鋼球21を一括して誘導加熱することが可能となり、製造効率を向上させることができる。
なお、図3(b)に示すように、円筒28の内面には鋼球21を1個ずつ通すように鋼球21の進路を規定する案内溝24を設け、個々の鋼球21が接触しないように分離された状態で鋼球21を周回させるとともに、鋼球21の前進や後退を調節できるようにしてもよい。また、下端が円筒28の一端に接続され、上方から鋼球21を円筒28に挿入可能な挿入案内部27を設け、鋼球21を円筒28に連続して挿入できるようにしてもよい。
また、円筒28は、互いに並行に配置された複数の円筒であってもよく、これら複数の円筒の内面に沿って鋼球21をそれぞれ転がすことにより、複数の鋼球21を一括して誘導加熱するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、磁束23と略直交する軸の周りに円筒28を回転させる方法について説明したが、磁束23と交差する軸の周りに円筒28を回転させるようにしてもよい。
図4は、本発明の一実施形態に係る熱処理方法にて熱処理された鋼球の表面から中心に至る深さ方向の硬度を従来例と比較して示す図である。
図4(b)において、図5の方法にて誘導加熱が行われた後、水冷して焼き入れが行われた鋼球101では、発熱部分を含む深さ方向(A´)と発熱部分を含まない深さ方向(B´)とでは、硬度分布が大きく異なるようになり、硬度に異方性が認められた。
一方、図4(a)において、図1の方法にて誘導加熱が行われた後、水冷して焼き入れが行われた鋼球1では、鋼球断面で45°ごとの深さ方向(A、B、C)において硬度分布に違いは認められることはなく、全ての方向において鋼球1の表層の1mm程度の部分に均一な焼き入れが施されていることが確認できた。
図1(a)は、本発明の第1実施形態に係る鋼球の熱処理装置の概略構成を示す断面図、図1(b)は、磁束の方向と鋼球の回転軸との関係を示す側面図、図1(c)は、本発明の第1実施形態に係る鋼球の熱処理装置のその他の概略構成を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る鋼球の熱処理装置の概略構成を示す斜視図である。 図3(a)は、本発明の第3実施形態に係る鋼球の熱処理装置の概略構成を示す斜視図、図3(b)は、図3(a)の円筒28の内部構成の一例を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る熱処理方法にて熱処理された鋼球の表面から中心に至る深さ方向の硬度を従来例と比較して示す図である。 図5(a)は、従来の鋼球の熱処理方法を示す斜視図、図5(b)は、従来の鋼球の熱処理方法による磁束の方向と発熱領域との関係を示す断面図である。 図6(a)は、従来の鋼球の熱処理方法のその他の例を示す断面図、図6(b)は、図6(a)の方法にて熱処理された鋼球の状態を示す側面図である。 図6の鋼球の熱処理方法における誘導電流の経路を示す斜視図である。
符号の説明
1、11、21 鋼球
2、12、22 誘導加熱コイル
3、13、23 磁束
5 回転軸
8、8a〜8c、18 鋼球案内路
9、19、29 水焼き入れ装置
10 送り装置
24 案内溝
25 駆動部
26 モータ
27 挿入案内部
28 円筒

Claims (14)

  1. 鋼球の誘導加熱を行う誘導加熱コイルと、
    前記誘導加熱コイルにて発生される磁束中において前記磁束の方向と回転軸が一致しないように鋼球を回転させながら前記鋼球を案内する案内手段とを備えることを特徴とする鋼球の熱処理装置。
  2. 前記案内手段は、
    前記磁束と交差するように配置された直線状の案内路と、
    前記案内路に前記鋼球を送り出す送り手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の鋼球の熱処理装置。
  3. 前記案内手段は、前記磁束の方向と略一致する軸を周回する螺旋状の案内路であることを特徴とする請求項1記載の鋼球の熱処理装置。
  4. 前記案内路は互いに並行に配置されるようにして複数個設けられていることを特徴とする請求項2または3記載の鋼球の熱処理装置。
  5. 前記案内手段は、
    前記磁束と交差する軸の周りを回転自在に配置され、前記鋼球を内面に沿って周回させる円筒と、
    前記円筒を周方向に回転させる駆動手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の鋼球の熱処理装置。
  6. 前記円筒の内面には、鋼球を1個ずつ通すように鋼球の進路を規定するガイド部材が形成されていることを特徴とする請求項5記載の鋼球の熱処理装置。
  7. 前記円筒は互いに並行に配置されるようにして複数個設けられていることを特徴とする請求項5または6記載の鋼球の熱処理装置。
  8. 誘導加熱コイルにて発生される磁束の方向と回転軸が一致しないように鋼球を回転移動させながら、前記磁束中において前記鋼球を誘導加熱することを特徴とする鋼球の熱処理方法。
  9. 誘導加熱コイルにて発生される磁束と交差するように配置された直線状の案内路に沿って前記鋼球を転がしながら、前記鋼球を誘導加熱することを特徴とする請求項8記載の鋼球の熱処理方法。
  10. 誘導加熱コイルにて発生される磁束の方向と略一致する軸を周回する螺旋状の案内路に沿って前記鋼球を転がしながら、前記鋼球を誘導加熱することを特徴とする請求項8記載の鋼球の熱処理方法。
  11. 誘導加熱コイルにて発生される磁束と交差する軸の周りを回転する円筒の内面に沿って前記鋼球を周回させながら、前記鋼球を誘導加熱することを特徴とする請求項8記載の鋼球の熱処理方法。
  12. 前記円筒の内面に形成されたガイド部材によって個々の鋼球が接触しないように分離された状態で前記鋼球を周回させることを特徴とする請求項11記載の鋼球の熱処理方法。
  13. 並行に配置された複数個の円筒にそれぞれ沿って鋼球を周回させながら、前記鋼球を誘導加熱することを特徴とする請求項11または12記載の鋼球の熱処理方法。
  14. 前記誘導加熱された鋼球を冷却して焼き入れを行う工程をさらに備えることを特徴とする請求項8から13のいずれか1項記載の鋼球の熱処理方法。
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