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JP2008166204A - 燃料電池モジュール及び燃料電池 - Google Patents

燃料電池モジュール及び燃料電池 Download PDF

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JP2008166204A
JP2008166204A JP2006356814A JP2006356814A JP2008166204A JP 2008166204 A JP2008166204 A JP 2008166204A JP 2006356814 A JP2006356814 A JP 2006356814A JP 2006356814 A JP2006356814 A JP 2006356814A JP 2008166204 A JP2008166204 A JP 2008166204A
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秀男 永長
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Abstract

【課題】生産性を向上させることが可能な燃料電池モジュール及び該燃料電池モジュールを備える燃料電池を提供する。
【解決手段】間隔を空けて規則的に配列された複数のチューブ型燃料電池セルと、複数のチューブ型燃料電池セルの外周面と接触する外部集電体と、複数のチューブ型燃料電池セル及び複数の外部集電体を収容するケース部材と、を備え、チューブ型燃料電池セルが、中空形状のイオン伝導体、イオン伝導体の内周面側に配設される中空形状の第1電極、及び、イオン伝導体の外周面側に配設される中空形状の第2電極を備える中空形状の構造体と、第1電極の内周面側に配設される第1集電体、及び、第2電極の外周面側に配設される第2集電体と、を具備し、外部集電体の内部に、熱媒体流路が備えられ、複数のチューブ型燃料電池セルが、ケース部材及び複数の外部集電体によって狭持される、燃料電池モジュールとする。
【選択図】図3

Description

本発明は、中空形状の膜電極接合体を備えるチューブ型の単セルを複数具備する、燃料電池モジュール、及び、当該燃料電池モジュールを複数具備する燃料電池に関する。
燃料電池は、電解質層(以下、「電解質膜」という。)と、電解質膜の両面側にそれぞれ配設される電極(アノード及びカソード)とを備える膜電極構造体(以下、「MEA」という。)における電気化学反応により発生した電気エネルギーを、MEAの両側にそれぞれ配設される集電体を介して外部に取り出している。燃料電池の中でも、家庭用コージェネレーション・システムや自動車等に使用される固体高分子型燃料電池(以下、「PEFC」という。)は、低温領域での運転が可能である。また、PEFCは、高いエネルギー変換効率を示し、起動時間が短く、かつシステムが小型軽量であることから、電気自動車の動力源や携帯用電源として注目されている。
単位体積当たりの発電量を向上させること等を目的として、近年、単セルが柱状のPEFC(以下、「チューブ型PEFC」という。)に関する研究が進められている。チューブ型PEFCのユニットセル(以下において、「チューブ型燃料電池セル」ということがある。)は、一般に、中空形状の電解質膜と当該電解質膜の内周面側及び外周面側にそれぞれ配設される触媒層とを備える中空形状のMEA、を備えている。そして、例えば、当該MEAの内周面側に水素含有ガスを、外周面側に酸素含有ガスをそれぞれ供給することにより電気化学反応を起こし、この電気化学反応により発生した電気エネルギーを、MEAの内周面側及び外周面側にそれぞれ配設される集電体を介して外部に取り出している。すなわち、チューブ型PEFCでは、各チューブ型燃料電池セルに備えられるMEAの内周面側に一方の反応ガス(例えば、水素含有ガス)を、外周面側に他方の反応ガス(例えば、酸素含有ガス)を供給することにより発電エネルギーを取り出すので、隣り合う2つのチューブ型燃料電池セルの外周面側に供給される反応ガスを同一とすることができる。したがって、チューブ型PEFCによれば、従来の平板型PEFCではガス遮蔽性能をも併せ持っていたセパレータが不要となるため、ユニットセルの小型化を図ることが容易になる。
このようなチューブ型PEFCに関する技術として、例えば、特許文献1には、底面の中心が正六角形の各頂点位置に配置された6個のチューブ型燃料電池セルと、当該6個のチューブ型燃料電池セルが正六角形の各頂点位置に配置されることによってその中心部に形成された間隙に挿入された冷却媒体流通管とを有する、燃料電池スタックに関する技術が開示されている。かかる形態の燃料電池スタックによれば、高電流及び高電圧を得ることが可能で、しかも、小型かつ軽量である燃料電池スタックが提供される、としている。また、特許文献2には、チューブ型燃料電池用膜電極複合体バンドルに関する技術が開示されている。
特開2004−158335号公報 特開2006−216416号公報
しかし、特許文献1に開示されている技術では、冷却媒体流通管に加え、当該冷却媒体流通管とは別の構成部材である外部集電体が備えられるため、チューブ型燃料電池セルの集積度を向上させ難いという問題があった。さらに、チューブ型燃料電池セル及び冷却媒体流通管の位置決めが困難であり、生産性が低下しやすいという問題もあった。また、特許文献2に開示されている技術によっても、チューブ型燃料電池セルの位置決めが困難であり、生産性が低下しやすいという問題があった。
そこで本発明は、生産性を向上させることが可能な燃料電池モジュール、及び、当該燃料電池モジュールを複数備える燃料電池を提供することを課題とし、より具体的には、チューブ型燃料電池セルを容易に位置決めし得る燃料電池モジュール、及び、当該燃料電池モジュールを複数備える燃料電池を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段をとる。すなわち、
第1の本発明は、間隔を空けて規則的に配列された複数のチューブ型燃料電池セルと、複数のチューブ型燃料電池セルによって囲まれる空間に配置され複数のチューブ型燃料電池セルの外周面と接触する外部集電体と、複数のチューブ型燃料電池セル及び複数の外部集電体を収容するケース部材と、を備え、チューブ型燃料電池セルが、中空形状のイオン伝導体、イオン伝導体の内周面側に配設される中空形状の第1電極、及び、イオン伝導体の外周面側に配設される中空形状の第2電極を備える中空形状の構造体と、第1電極の内周面側に配設される第1集電体、及び、第2電極の外周面側に配設される第2集電体と、を具備し、外部集電体の内部に、熱媒体流路が備えられ、複数のチューブ型燃料電池セルが、ケース部材及び複数の外部集電体によって狭持されることを特徴とする、燃料電池モジュールである。
ここに、「間隔を空けて規則的に配列された複数のチューブ型燃料電池セル」とは、例えば、隣接する長方形又は正方形の各頂点が重なり合う形態で一方向に配置された長方形又は正方形の各頂点位置に、各チューブ型燃料電池セルが配置される形態(以下、本段落において「第1形態」という。)のほか、蜂の巣状に連続して配置された六角形の各頂点位置に、各チューブ型燃料電池セルが配列される形態(以下、本段落において「第2形態」という。)のように、複数のチューブ型燃料電池セルが特定の規則に則って幾何学的に配置されることを意味する。さらに、「複数のチューブ型燃料電池セルによって囲まれる空間に配置され複数のチューブ型燃料電池セルの外周面と接触する外部集電体」とは、上記第1形態の場合には、複数の長方形又は正方形の中心位置に複数の外部集電体がそれぞれ配置され、当該外部集電体の外周面と長方形又は正方形の頂点位置に配置された複数のチューブ型燃料電池セルの外周面とが接触していることを意味する。上記第2形態の場合には、複数の六角形の中心位置に複数の外部集電体がそれぞれ配置され、当該外部集電体の外周面と長方形又は正方形の頂点位置に配置された複数のチューブ型燃料電池セルの外周面とが接触していることを意味する。外部集電体は、燃料電池の運転時の環境に耐え得る性質を有する導電性物質により構成されていれば、その形態は特に限定されるものではない。
さらに、「中空形状のイオン伝導体」とは、PEFCの場合には、プロトン伝導性ポリマーを含有する中空形状の固体高分子膜に相当し、酸化物固体電解質型燃料電池(以下、「SOFC」という。)の場合には、酸化物イオン伝導性物質を含有する中空形状の電解質(例えば、セラミックス系の固体電解質)に相当する。さらに、「中空形状の第1電極」及び「中空形状の第2電極」とは、PEFCの場合には、Pt等の触媒を含有する電極(アノード、カソード)に相当し、SOFCの場合には、NiやLaMnO3等の触媒を含有する電極(アノード、カソード)に相当する。さらに、「第1集電体」及び「第2集電体」は、燃料電池の運転時の環境に耐え得る性質を有する導電性物質により構成されていれば、その形態は特に限定されるものではない。さらに、「熱媒体」とは、チューブ型燃料電池セルを加温又は冷却し得る温熱媒体又は冷却媒体を意味し、温熱媒体の具体例をしては温水等を例示することができ、冷却媒体の具体例としては冷水のほか、LLC(「LLC」は株式会社デンソーの登録商標)等を例示することができる。さらに、「熱媒体流路」は、外部集電体に形成された孔を熱媒体流路として機能させる形態であっても良く、外部集電体の内部に予め備えられる空洞等を熱媒体流路として機能させる形態であっても良い。
上記第1の本発明において、外部集電体及びケース部材の剛性が、上記中空形状の構造体の剛性よりも高いことが好ましい。
ここに、「外部集電体及びケース部材の剛性が、上記中空形状の構造体の剛性よりも高い」とは、ケース部材及び外部集電体と接触するように、ケース部材と外部集電体との間に配置されたセルへ、ケース部材及び外部集電体の側から圧力を加えると、ケース部材及び外部集電体よりも先に中空形状の構造体が凹むことを意味する。以下においても同様である。
上記第1の本発明において、複数のチューブ型燃料電池セルに備えられる複数の第1集電体と接触する第1集電部材が、複数のチューブ型燃料電池セルの長手方向端部に備えられ、第1集電部材に、導電性を有する弾性材料からなる第1集電弾性体と、複数の第1集電体を貫通させ得る複数の開口部を有する第1連結体とが備えられ、第1連結体の開口部に第1集電弾性体が配設され、第1連結体の開口部に配設された第1集電弾性体が、第1集電体及び第1連結体によって狭持されることが好ましい。
ここに、「複数の第1集電体と接触する第1集電部材」とは、ケース部材に収容される複数の外部集電体の全てが一列に配置されている場合には、ケース部材に収容される複数のチューブ型燃料電池セルのそれぞれに備えられる第1集電体の全てと、第1集電部材とが接触することを意味する。これに対し、ケース部材に収容される複数の外部集電体が二列に配置されている場合には、一列に配置された外部集電体と接触する複数のチューブ型燃料電池セルにそれぞれ備えられる第1集電体の全てと、一の第1集電部材とが接触することを意味する。すなわち、外部集電体が二列に配置される場合には、ケース部材に収容された複数の第1集電体の半分と、一の第1集電部材とが接触し、残りの第1集電体は他の第1集電部材と接触することを意味する。以下同様に、ケース部材に収容された複数の外部集電体がn列(nは3以上の自然数)に配置されている場合には、当該ケース部材にn個の第1集電部材(各チューブ型燃料電池セルの長手方向両端部に第1集電部材がそれぞれ備えられる場合には2n個の第1集電部材)が備えられ、当該n個の第1集電部材のそれぞれがケース部材に備えられる複数の第1集電体の1/n個と接触することを意味する。さらに、本発明において、「導電性を有する弾性材料」の具体例としては、銅、銀、金、白金等の金属を挙げることができる。さらに、「複数の第1集電体を貫通させ得る複数の開口部」とは、一の第1集電部材と接触する第1集電体の数と同数の開口部を意味する。さらに、本発明において、「長手方向端部」とは、長手方向の一端側端部と両端側端部とを含む概念であり、「長手方向端部に備えられ」とは、長手方向の一端側端部にのみ備えられる形態のほか、長手方向の両端側端部に備えられる形態も採り得ることを意味する。
上記第1の本発明において、複数のチューブ型燃料電池セルに備えられる複数の第2集電体と接触する第2集電部材が、複数のチューブ型燃料電池セルの長手方向端部に備えられ、第2集電部材に、導電性を有する弾性材料からなる第2集電弾性体と、複数の第2集電体を貫通させ得る複数の開口部を有する第2連結体とが備えられ、第2連結体の開口部に第2集電弾性体が配設され、第2連結体の開口部に配設された第2集電弾性体が、第2集電体及び第2連結体によって狭持されることが好ましい。
ここに、「複数の第2集電体と接触する第2集電部材」とは、上記「複数の第1集電体と接触する第1集電部材」に関する説明において、第1集電体を第2集電体へと置き換え、第1集電部材を第2集電部材へと置き換えたものに相当する。さらに、「複数の第2集電体を貫通させ得る複数の開口部」とは、一の第2集電部材と接触する第2集電体の数と同数の開口部を意味する。
上記第1の本発明において、さらに、内径がチューブ型燃料電池セルの外径と略同一の開口部、を複数備える位置決め部材が、複数のチューブ型燃料電池セルの長手方向端部に備えられることが好ましい。
位置決め部材が複数のチューブ型燃料電池セルの長手方向端部に備えられる上記第1の本発明において、位置決め部材に、内径がチューブ型燃料電池セルの外径と略同一の開口部、を複数備える第1位置決め部材及び第2位置決め部材が備えられ、第1位置決め部材及び第2位置決め部材によって周囲を囲まれる空間に、接着剤が配設されることが好ましい。
第2の本発明は、上記第1の本発明にかかる燃料電池モジュールを複数積層して構成される積層体と、該積層体を収容する外部ケース部材とを備えることを特徴とする、燃料電池である。
第1の本発明によれば、複数のチューブ型燃料電池セルが、ケース部材及び複数の外部集電体によって狭持されるので、ケース部材に収容される複数のチューブ型燃料電池セル及び複数の外部集電体の位置決めが容易になる。したがって、第1の本発明によれば、構成部材の位置決めを容易にすることで生産性を向上させることが可能な、燃料電池モジュールを提供できる。
第1の本発明において、外部集電体及びケース部材の剛性を、中空形状の構造体の剛性よりも高くすることにより、複数のチューブ型燃料電池セル及び複数の外部集電体の位置決めが一層容易になる。
第1の本発明において、複数のチューブ型燃料電池セルの長手方向端部に、複数の第1集電体と接触する第1集電部材が備えられ、第1連結体及び複数の第1集電体によって第1集電弾性体が狭持される形態とすることにより、集電効率を向上させることができる。さらに、複数のチューブ型燃料電池セルの長手方向端部に第1集電部材が備えられる形態とすることにより、複数のチューブ型燃料電池セルの位置決めが容易になり、生産性を向上させることができる。
第1の本発明において、複数のチューブ型燃料電池セルの長手方向端部に、複数の第2集電体と接触する第2集電部材が備えられ、第2連結体及び複数の第2集電体によって第2集電弾性体が狭持される形態とすることにより、集電効率を向上させることができる。さらに、複数のチューブ型燃料電池セルの長手方向端部に第2集電部材が備えられる形態とすることにより、複数のチューブ型燃料電池セルの位置決めが容易になり、生産性を向上させることができる。
第1の本発明において、複数のチューブ型燃料電池セルの長手方向端部に位置決め部材が備えられる形態とすることにより、複数のチューブ型燃料電池セルの位置決めがより一層容易になるので、生産性を向上させることができる。
第1の本発明において、第1位置決め部材及び第2位置決め部材によって周囲を囲まれる空間に、接着剤が配設される形態とすることにより、製造過程における接着剤の流出を防止できるので、生産性を向上させることができる。
第2の本発明によれば、第1の本発明にかかる燃料電池モジュールが備えられるので、構成部材の位置決めを容易にすることで生産性を向上させることが可能な、燃料電池を提供できる。
図面を参照しつつ、本発明の燃料電池モジュール及び燃料電池について、説明する。図示する形態は、あくまでも本発明の形態例であり、本発明の燃料電池モジュール及び燃料電池は図示の形態に限定されるものではない。以下の説明では、ケース部材にチューブ型PEFCのユニットセルが複数備えられる形態を例示するが、本発明は当該形態に限定されるものではなく、例えば、ケース部材に、単セルが柱状のSOFCのユニットセルが複数備えられる形態とすることも可能である。また、以下の説明では、チューブ型燃料電池セルに備えられる中空形状のMEAの外周面側へ酸素含有ガス(以下、「空気」という。)が供給されるとともに、同MEAの内周面側へ水素含有ガス(以下、「水素」という。)が供給され、外部集電体の内部に備えられる熱媒体流路に冷媒が供給される形態を例示するが、本発明は当該形態に限定されるものではない。チューブ型燃料電池セルには、中空形状のMEAの外周面側へ水素を供給し、同MEAの内周面側へ空気を供給することも可能であり、寒冷地等で使用される場合には、例えば始動時に、冷媒に代えて温水等の温熱媒体を供給することもできる。
1.燃料電池モジュール
図1は、本発明の燃料電池モジュールの形態例を概略的に示す平面図であり、図1の紙面上下方向が、チューブ型燃料電池セルの長手方向である。図2は、本発明の燃料電池モジュールの形態例を概略的に示す側面図であり、図2の紙面上下方向が、チューブ型燃料電池セルの長手方向である。図3は、図1のIII−III断面を示す図であり、図3の紙面奥/手前方向が、チューブ型燃料電池セルの長手方向である。図4は、図3にAで示す領域を拡大して示す図である。図5は、図1のV−V断面を示す図であり、図5の紙面上下方向が、チューブ型燃料電池セルの長手方向である。図6は、図5にBで示す領域を拡大して示す図である。図7は、図1のVII−VII断面を示す図であり、図7の紙面上下方向が、チューブ型燃料電池セルの長手方向である。図8は、図7にCで示す領域を拡大して示す図である。図9は、図2のIX−IX断面を示す図であり、図9の紙面上下方向が、チューブ型燃料電池セルの長手方向である。図10は、図1のX−X断面を示す図であり、図10の紙面奥/手前方向が、チューブ型燃料電池セルの長手方向である。図11は、図10にDで示す領域を拡大して示す図である。図12は、図1のXII−XII断面を示す図であり、図12の紙面奥/手前方向が、チューブ型燃料電池セルの長手方向である。図13は、図12にEで示す領域を拡大して示す図である。図14は図1のXIV−XIV断面を、ケース部材の記載を省略して示す図であり、図14の紙面奥/手前方向が、チューブ型燃料電池セルの長手方向である。図15は、本発明の燃料電池モジュールに備えられる第2位置決め部材の形態例を概略的に示す正面図であり、形態の理解を容易にするため、第2位置決め部材に備えられる開口部を貫通する形態で配設されるセル及び外部集電体の記載を省略している。以下、図1〜図15を参照しつつ、本発明の燃料電池モジュールについて具体的に説明する。
図1に示すように、本発明の燃料電池モジュール100は、ケース本体1xと端部ケース部材1y、1zとを有するケース部材1を備え、当該ケース部材1に、複数のチューブ型燃料電池セル2、2、…(以下、単に「セル2、2、…」等という。)、及び、複数の外部集電体7、7、…が収容されている。ケース本体1xには凸部3、3が備えられ、当該凸部3、3が、端部ケース部材1yに備えられる開口部4、及び、端部ケース部材1zに備えられる開口部5と嵌め合わされることにより、ケース本体1xと端部ケース部材1y、1yとが連結されている(図2参照)。また、端部ケース部材1y、1zには、冷媒マニホールド28、28及び水素マニホールド29、29が備えられ、冷媒及び水素のシール性を確保するため、端部ケース部材1y、1zにはシール部材(例えば、ビードガスケット)35、35が加硫接着されている。一方、図2に示すように、ケース本体1xの側面には、開口部6、6、…が備えられ、燃料電池モジュール100の運転時には、当該開口部6、6、…を介して、ケース部材1に収容されている複数のセル2、2、…の外周面へ空気が供給される。
図3に示すように、ケース部材1には、4層に積層された複数のセル2、2、…と、4個のセル2、2、…の外周面と接触可能な形態で配置された複数の外部集電体7、7、…が備えられている。ケース部材1の内側において、4層に積層された複数のセル2、2、…は、ケース本体1xを構成する隔壁8によって2層ずつに隔離され、2層に配置されたセル2、2、…、及び、当該2層に配置された複数のセル2、2、…によって形成される間隔に配置される1層の外部集電体7、7、…によって、一のモジュールユニット9が形成されている。すなわち、ケース部材1には、二のモジュールユニット9、9(以下、「ユニット9a」、「ユニット9b」といい、ユニット9aに備えられる部材を他と区別して言及する場合には符号に「a」を付し、ユニット9bに備えられる部材を他と区別して言及する場合には符号に「b」を付す。)が収容されている。このように、燃料電池モジュール100では、複数のセル2、2、…が、外部集電体7、7、…とケース本体1xとによって狭持されている。それゆえ、燃料電池モジュール100によれば、複数のセル2、2、…及び複数の外部集電体7、7、…の位置決めが容易になる。
図4に示すように、外部集電体7の内部には冷媒流路10が備えられている。一方、セル2、2、…には、中空形状のMEA14、14、…と、MEA14、14、…の内周面(MEA14、14、…の内周面にガス拡散層(不図示)が配設される場合には、当該ガス拡散層の内周面)と接触するようにそれぞれ配設される内部集電部15、15、…と、MEA14、14、…の外周面(MEA14、14、…の外周面にガス拡散層(不図示)が配設される場合には、当該ガス拡散層の外周面)と接触するようにそれぞれ配設される外部集電部16、16、…と、が備えられ、外部集電部16、16、16、16の外周面と外部集電体7の外周面とが接触している。中空形状のMEA14、14、…には、中空形状の固体高分子膜11、11、…と、固体高分子膜11、11、…の内周面側に配設される中空形状のアノード触媒層12、12、…と、固体高分子膜11、11、…の外周面側に配設される中空形状のカソード触媒層13、13、…と、がそれぞれ備えられ、内部集電部15、15、…の表面には、水素流路30、30、…が備えられている。外部集電体7は、4個のセル2、2、2、2によって囲まれる空間に配設され、4個の外部集電部16、16、16、16の外周面と外部集電体7の外周面とを点接触させるために必要とされる外径よりも数十μm大きな外径の外部集電体7が上記空間に配設されている。ここで、後述するように、外部集電体7は金属管により構成される一方、MEA14、14、…に含有される物質は主にプロトン伝導性ポリマー及び触媒であるため、外部集電体7はMEA14、14、…よりも剛性が高い。それゆえ、上記形態でセル2、2、…と外部集電体7とを配置すると、外部集電体7と接触するセル2、2、2、2の面が凹み、外部集電体7とセル2、2、2、2とを面接触させることが可能になる。このように、燃料電池モジュール100によれば、内部に冷媒が流通する外部集電体7、7、…とセル2、2、…とが面接触するため、冷却効率と集電効率とを向上させることが容易になる。
さらに、後述するように、ケース部材1は、複数の燃料電池モジュール100が積層された際の圧力に耐え得る剛性を有する絶縁性樹脂等により構成されるため、MEA14よりも剛性が高い。それゆえ、燃料電池モジュール100では、セル2、2、…よりも剛性の高いケース部材1及び外部集電体7、7、…によって、セル2、2、…が狭持される。ここで、図1に示すように、外部集電体7、7、…の長手方向長さは、セル2、2、…の長手方向長さよりも長く、外部集電体7、7、…とセル2、2、…とは、MEA14、14、…の長手方向全長に亘って接触している。それゆえ、ケース部材1と外部集電体7、7、…とによってセル2、2、…を狭持することにより、長手方向の全長に亘ってセル2、2、…を位置決めすることが容易になるので、かかる形態とすることにより、セル2、2、…及び外部集電体7、7、…を容易に位置決めすることができる。
図5、図6、図10、及び、図11に示すように、ユニット9aに備えられる外部集電体7、7、…(以下、「外部集電体7a、7a、…」という。)は、第2集電弾性体17、17(以下、外部集電体7a、7a、…と接触する第2集電弾性体17、17を「外部弾性体17a、17a」という。)を介して第2連結体(以下、「外部集電板」という。)18、18と通電している。すなわち、燃料電池モジュール100では、外部弾性体17a、17aと外部集電板18、18とを備える第2集電部材19、19が、外部集電体7a、7a、…と通電している。一方、直列接続板20、20と外部集電板18、18は絶縁体21、21(以下、直列接続板20と外部集電板18との間に配設される絶縁体21を「絶縁体21a」という。)によって離隔され、第1集電弾性体22、22(以下、ユニット9aに備えられる内部集電部15、15、…と接触する第1集電弾性体22、22を「内部弾性体22a、22a」という。)と外部集電体7a、7a、…も絶縁体21a、21aによって離隔されている。
これに対し、図5、図6、図10、及び、図11に示すように、ユニット9bに備えられる外部集電体7、7、…(以下、「外部集電体7b、7b、…」という。)は、第2集電弾性体17、17(以下、外部集電体7b、7b、…と接触する第2集電弾性体17、17を「外部弾性体17b、17b」という。)を介して直列接続板20、20と通電している。すなわち、直列接続板20、20は、ユニット9bの第2集電部材として機能している。また、第1連結体(以下、「内部集電板」という。)23、23と直列接続板20、20は絶縁体21、21(以下、内部集電板23と直列接続板20との間に配設される絶縁体21を「絶縁体21b」という。)によって離隔され、内部集電板23、23と接触している第1集電弾性体22、22(以下、内部集電板23、23と接触する第1集電弾性体22、22を「内部弾性体22b、22b」という。)と外部集電体7b、7b、…も絶縁体21b、21bによって離隔されている。
一方、図7、図8、図12、及び、図13に示すように、ユニット9aに備えられる内部集電部15、15、…(以下、「内部集電部15a、15a、…」という。)は、内部弾性体22a、22aを介して直列接続板20、20と通電している。それゆえ、直列接続板20、20は、ユニット9aの第1集電部材として機能している。そして、外部弾性体17a、17aと通電している外部集電板18、18と、直列接続板20、20は、絶縁体21a、21aによって離隔されている。また、ユニット9bに備えられる内部集電部15、15、…(以下、「内部集電部15b、15b、…」という。)は、内部弾性体22b、22bを介して内部集電板23、23と通電している。すなわち、燃料電池モジュール100において、内部弾性体22b、22bと内部集電板23、23とを備える第1集電部材24、24が、内部集電部15b、15b、…と通電している。そして、外部弾性体17b、17bと通電している直列接続板20、20と、内部集電板23、23は、絶縁体21b、21bによって離隔されている。
このように、燃料電池モジュール100では、内部弾性体22a、22a、直列接続板20、20、及び、外部弾性体17b、17bを介して、ユニット9aに備えられる内部集電部15a、15a、…とユニット9bに備えられる外部集電体7b、7b、…とが通電することにより、ユニット9aとユニット9bとが電気的に直列に接続され、高電圧化が図られている。これに対し、内部集電部15a、15a、…と通電している内部弾性体22a、22a及び直列接続板20、20と、外部集電体7a、7a、…と通電している外部弾性体17a、17a及び外部集電板18、18とが、絶縁体21a、21aによって離隔されることにより、ユニット9aにおける短絡が防止されている。さらに、内部集電部15b、15b、…と通電している内部弾性体22b、22b及び内部集電板23、23と、外部集電体7b、7b、…と通電している外部弾性体17b、17b及び直列接続板20、20とが、絶縁体21b、21bによって離隔されることにより、ユニット9bにおける短絡が防止されている。すなわち、燃料電池モジュール100では、かかる形態とすることにより、ユニット9a及びユニット9bにおける短絡を防止しつつ、高電圧化が図られている。
さらに、燃料電池モジュール100では、外部集電体7a、7a、…と外部集電板18、18とが外部弾性体17a、17aを介して接触しており、外部集電体7b、7b、…と直列接続板20、20とが外部弾性体17b、17bを介して接触している。そのため、外部集電体7a、7a、…と外部集電板18、18との間、及び、外部集電体7b、7b、…と直列接続板20、20との間に隙間が形成され難い形態とすることができる。このようにして隙間が形成され難い形態とすることにより、部材間の接触抵抗を低減することができるので、本発明の燃料電池モジュール100によれば、集電効率を向上させることが可能になる。
さらに、図5〜図8に示すように、燃料電池モジュール100では、外部集電板18、18、直列接続板20、20、及び、内部集電板23、23よりもセル2、2、…の長手方向両端側に形成される空間に、接着剤が配設される。上述のように、本発明では、外部集電体7a、7a、…と外部集電板18、18との間、及び、外部集電体7b、7b、…と直列接続板20、20との間に隙間が形成され難い形態とされているので、ケース部材1にセル2、2、…等の構成部材を配置した後に、接着剤をケース部材1の内側へ注入しても、接着剤の流出を防止することができる。それゆえ、燃料電池モジュール100によれば、接着剤の流出を防止することにより、生産性を向上させることが可能になる。
加えて、燃料電池モジュール100では、端部ケース部材1y、1zの内側に、第1位置決め部材26、26、及び、第2位置決め部材27、27が備えられている(以下、端部ケース部材1yの内側に備えられる第1位置決め部材及び第2位置決め部材を「第1位置決め部材26y」及び「第2位置決め部材27y」といい、端部ケース部材1zの内側に備えられる第1位置決め部材及び第2位置決め部材を「第1位置決め部材26z」及び「第2位置決め部材27z」という。)。そして、第1位置決め部材26y、第2位置決め部材27y、及び、端部ケース部材1yの内表面によって形成される空間に接着剤が配設されるとともに、第1位置決め部材26z、第2位置決め部材27z、及び、端部ケース部材1zの内表面によって形成される空間に接着剤が配設される。第1位置決め部材26y、26z、及び、第2位置決め部材27y、27zについては後述する。
図9に示すように、ケース部材1には、セル2、2、…、及び、外部集電体7、7、…が備えられている。外部集電体7、7、…の長手方向両端面は、端部ケース部材1y、1zに備えられる冷媒マニホールド28、28(以下、端部ケース部材1yに備えられる冷媒マニホールド28を「冷媒マニホールド28y」といい、端部ケース部材1zに備えられる冷媒マニホールド28を「冷媒マニホールド28z」という。)に位置している。そして、燃料電池モジュール100の運転時には、例えば、冷媒マニホールド28yを介して供給された冷媒が、外部集電体7、7、…にそれぞれ備えられる冷媒流路10、10、…へと分岐し、外部集電体7、7、…の内部へと流入した冷媒によって、当該外部集電体7、7、…と接触しているセル2、2、…が冷却される。その後、セル2、2、…を冷却した後の冷媒は、冷媒流路10、10、…から冷媒マニホールド28zへと流出し、当該冷媒マニホールド28zから燃料電池モジュール100の外側へと排出されて回収される。
外部集電体7、7、…は、外部弾性体17、17、…を介して外部集電板18、18と接触しており、燃料電池モジュール100の運転時には、外部集電体7、7、…、外部弾性体17、17、…、及び、外部集電板18、18を介してセル2、2、…のカソード側の集電がなされる。冷媒マニホールド28y、28zと外部集電板18、18との間に設けられた空間には、接着剤(ポッティング材)が充填され、冷媒マニホールド28y、28z、及び、冷媒流路10、10、…以外の空間へ冷媒が流出しない構成とされている。燃料電池モジュール100では、外部集電体7、7、…と外部集電板18、18とが、弾性体により構成される外部弾性体17a、17a、…を介して接続される形態とすることにより、外部集電体7、7、…と外部集電板18、18との間から接着剤が流出しない構成とされている。
外部集電体7、7、…と接触しているセル2、2、…の長手方向両端面(内部集電部15、15、…の長手方向両端面)は、端部ケース部材1y、1zに備えられる水素マニホールド29、29(以下、端部ケース部材1yに備えられる水素マニホールド29を「水素マニホールド29y」といい、端部ケース部材1zに備えられる水素マニホールド29を「水素マニホールド29z」という。)に位置している。燃料電池モジュール100の運転時には、例えば、水素マニホールド29zを介して供給された水素が、内部集電部15、15、…の表面に備えられる水素流路30、30、…へと分岐し、水素流路30、30、…を介してアノード触媒層12、12、…へと水素が供給される。その後、水素は、水素流路30、30、…から水素マニホールド29yへと流出し、当該水素マニホールド29yから燃料電池モジュール100の外側へと排出されて回収される。
一方で、燃料電池モジュール100の運転時には、ケース本体1xに備えられる開口部6、6、…を介して供給された空気が、セル2、2、…の外周面へと供給され、カソード触媒層13、13、…へと空気(酸素)が供給される。その後、空気は、ケース本体1xに備えられる開口部31、31、…を介して燃料電池モジュール100の外側へと排出される。
燃料電池モジュール100では、水素マニホールド29y、29zの、ケース本体1x側に、位置決め部材25、25が備えられる(以下、第1位置決め部材26y及び第2位置決め部材27yを備える位置決め部材25を「位置決め部材25y」といい、第1位置決め部材26z及び第2位置決め部材27zを備える位置決め部材25を「位置決め部材25z」という。)。そして、第1位置決め部材26yと第2位置決め部材27yとの間に備えられる空間、及び、第1位置決め部材26zと第2位置決め部材27zとの間に備えられる空間に、接着剤(ポッティング材)が充填されることにより、水素マニホールド29y、29zを介して供給される水素と、開口部6、6、…を介して供給される空気との混合が防止されている。
以下、図14及び図15を参照しつつ、燃料電池モジュール100に備えられる位置決め部材25y、25zについて説明する。燃料電池モジュール100において、位置決め部材25yと位置決め部材25zは略同一形態であるため、図14及び図15には位置決め部材25yのみを示し、位置決め部材25zの記載は省略する。
図14及び図15に示すように、位置決め部材25yに備えられる第1位置決め部材26y及び第2位置決め部材27yは、第2位置決め部材27yに備えられる凸部32、32、…が、第1位置決め部材26yに備えられる開口部33、33、…へと嵌め込まれることにより、連結されている。主に図14及び図15で示すように、第2位置決め部材27yには、セル2、2、…及び外部集電体7、7、…を配設し得る開口部34、34が備えられている。そして、図には表れていないが、第1位置決め部材26yにも、当該開口部34、34に配設されたセル2、2、…及び外部集電体7、7、…の両端部を配設し得る開口部が備えられている。本発明の燃料電池モジュール100では、当該形態の位置決め部材25y及び位置決め部材25zがセル2、2、…の長手方向両端部に備えられるので、燃料電池モジュール100を製造する際に、ケース部材1に収容されるセル2、2、…及び外部集電体7、7、…の位置決めを容易に行うことができる。それゆえ、かかる形態とすることにより、生産性を向上させることが可能な構造を有する、燃料電池モジュール100を提供することができる。
燃料電池モジュール100において、ケース部材1(ケース本体1x及び端部ケース部材1y、1z。以下、単に「ケース部材1」という。)は、短絡を防止する等の観点から、少なくとも、その内表面が絶縁性物質(例えば、絶縁性樹脂など)により構成される。ケース部材1が金属製である場合には、少なくともその内表面に絶縁被覆が施された形態とすることが好ましい。また、後述するように、燃料電池モジュール100が積層された際に加えられる圧力に耐え得る剛性を有するケース部材1とする等の観点から、ケース部材1が絶縁性樹脂により構成される場合には、少なくとも、MEA14よりも剛性の高い絶縁性樹脂を用いることが好ましい。
本発明において、ケース部材1に収容されるセル2、2、…の数は、それぞれのセル2、2、…を電気的に並列に接続することにより、燃料電池モジュール100に必要とされる電流値に到達し得る数であれば特に限定されるものではない。ケース部材1に収容されるセル2、2、…の数は、例えば、数十〜百数十程度とすることができる。また、上記説明では、ケース部材1に二のモジュールユニット9、9が収容される形態を例示したが、本発明の燃料電池モジュールは当該形態に限定されるものではない。ケース部材に収容されるモジュールユニットの数は、セルの集積度、燃料電池モジュールに必要とされる電流値、及び、組み立てやすさ等を考慮して、1以上の適当な数とすることができる。
さらに、燃料電池モジュール100において、セル2を構成する固体高分子膜11は、PEFCで使用され得る電解質膜を好適に用いることができる。固体高分子膜11に含有されるプロトン伝導性ポリマーの具体例としては、含フッ素高分子を骨格として少なくともスルホン酸基、ホスホン酸基、及びリン酸基のうち一種を有するフッ素系のポリマーや、ポリオレフィンのような炭化水素を骨格とする炭化水素系のポリマー等を挙げることができる。上記フッ素系のポリマーを含有する電解質膜の具体例としては、Nafion(「Nafion」は米国デュポン社の登録商標。)やフレミオン(「フレミオン」は旭硝子株式会社の登録商標)等を挙げることができる。一方、上記炭化水素系のポリマーを含有する電解質膜の具体例としては、セレミオン等(「セレミオン」は旭硝子株式会社の登録商標)を挙げることができる。
さらに、燃料電池モジュール100において、セル2を構成するアノード触媒層12及びカソード触媒層13は、電気化学反応の触媒として機能する物質(触媒)とプロトン伝導性物質とを備えていれば特に限定されるものではなく、PEFCで使用され得る触媒層を好適に用いることができる。アノード触媒層12及びカソード触媒層13に含有される触媒の具体例としては、Ptのほか、Co、Ru、Ir、Au、Ag、Cu、Ni、Fe、Cr、Mn、V、Ti、Mo、Pd、Rh、Wからなる群より選択される1以上の金属とPtとを有するPt合金等を挙げることができる。加えて、アノード触媒層12及びカソード触媒層13に含有されるプロトン伝導性物質の具体例としては、固体高分子膜11に含有され得る上記プロトン伝導性ポリマー等を挙げることができる。
さらに、燃料電池モジュール100において、セル2を構成する内部集電部15及び外部集電部16は、良好な電子伝導性を有し、かつ、燃料電池モジュール100の運転時の環境に耐え得る性質(例えば、耐熱性及び耐水性等。以下同じ。)を備えていれば、その構成材料は特に限定されるものではない。内部集電部15及び外部集電部16を構成する材料の具体例としては、銅、アルミニウム、銀、金、白金等を挙げることができる。内部集電部15及び/又は外部集電部16の母材として銅又はアルミニウムが用いられる場合には、耐酸性を向上させる等の観点から、その表面が金等によって被覆されることが好ましい。
さらに、燃料電池モジュール100において、外部集電体7は、良好な電子伝導性を有し、かつ、燃料電池モジュール100の運転時の環境に耐え得る性質を備えていれば、その構成材料は特に限定されるものではない。外部集電体7を構成する材料の具体例としては、銅、銀、金、白金等の金属を挙げることができる。外部集電体7の母材として銅が用いられる場合には、耐酸性を向上させる等の観点から、その表面が金等によって被覆されることが好ましい。さらに、外部集電体7が金属によって構成される場合、漏電を防止する等の観点から、冷媒流路10を流通させる冷媒は、絶縁性の冷媒とすることが好ましい。
さらに、燃料電池モジュール100において、外部弾性体17及び内部弾性体22は、良好な電子伝導性及び弾性を有し、かつ、燃料電池モジュール100の運転時の環境に耐え得る性質を備えていれば、その構成材料は特に限定されるものではない。外部弾性体17及び内部弾性体22を構成する材料の具体例としては、銅、銀、金、白金等を挙げることができる。外部弾性体17及び/又は内部弾性体22の母材として銅が用いられる場合には、耐酸性を向上させる等の観点から、その表面が金等によって被覆されることが好ましい。
さらに、燃料電池モジュール100において、外部集電板18、直列接続板20、及び、内部集電板23は、良好な電子伝導性及び弾性を有し、かつ、燃料電池モジュール100の運転時の環境に耐え得る性質を備えていれば、その構成材料は特に限定されるものではない。外部集電板18、直列接続板20、及び、内部弾性板23を構成する材料の具体例としては、銅、アルミニウム、銀、金、白金等を挙げることができ、燃料電池モジュール100の軽量化を図りやすくする観点からは、アルミニウムを用いることが好ましい。外部集電板18、直列接続板20、及び、内部弾性板23の少なくとも1以上の部材の構成材料として銅又はアルミニウムが用いられる場合には、電子伝導性を向上させる等の観点から、その表面が金等によって被覆されることが好ましい。
さらに、燃料電池モジュール100において、絶縁体21は、モジュールユニット9、9における短絡を防止し得る絶縁性の物質であり、かつ、燃料電池モジュール100の運転時の環境に耐え得る性質を備えていれば、その構成材料は特に限定されるものではない。絶縁体21の構成材料の具体例としては、絶縁性樹脂等を挙げることができる。
さらに、燃料電池モジュール100において、位置決め部材25(第1位置決め部材26y、26z、及び、第2位置決め部材27y、27z)は、セル2、2、…及び外部集電体7、7、…を位置決めし得る剛性を有する絶縁性材料であり、かつ、燃料電池モジュール100の運転時の環境に耐え得る性質を備えていれば、その構成材料は特に限定されるものではない。位置決め部材25の構成材料の具体例としては、絶縁性樹脂等を挙げることができ、セル2、2、…及び外部集電体7、7、…の位置決めの容易化を図る等の観点からは、MEA14よりも剛性の高い絶縁性樹脂を用いることが好ましい。
さらに、燃料電池モジュール100において、第1位置決め部材26y、26zと第2位置決め部材27y、27zとの間に形成される空間に配設される接着剤は、燃料電池モジュール100の運転時に、冷媒及び水素のシール性を確保し得るものであれば、特に限定されるものではない。当該接着剤としては、PEFCのポッティング材として使用されるものを好適に用いることができる。
2.燃料電池
図16は、本発明の燃料電池に備えられる積層体の一部断面を示す図であり、積層される各燃料電池モジュールを識別しやすくするため、間隔を空けて配置した3個の燃料電池モジュールの断面を示し、一部の符号のみを付している。図16の紙面奥/手前方向が、チューブ型燃料電池セルの長手方向である。図17は、本発明の燃料電池の形態例を示す正面図であり、積層体と、冷媒用配管及び水素用配管と、エンドプレートと、電極素子との配置を概略的に示している。図17の直線矢印は、重力方向を示している。図18は、本発明の燃料電池の形態例を示す平面図であり、積層体と、冷媒用配管及び水素用配管と、電極素子と、外部ケース部材との配置を概略的に示している。図18の点線矢印は、空気の流れ方向を示している。図16〜図18において、図1〜図15と同様の構成を採る部位・部材には、図1〜図15にて使用した符号と同符号を付し、その説明を省略する。以下、図1〜図18を参照しつつ、本発明の燃料電池について具体的に説明する。
本発明の燃料電池には、複数の燃料電池モジュール100、100、…(以下、図16の紙面左端、中央、及び、右端の燃料電池モジュール100、100、100を、「燃料電池モジュール100α」、「燃料電池モジュール100β」、「燃料電池モジュール100γ」という。)を積層して構成される積層体200が備えられる。図16に示すように、燃料電池モジュール100αと燃料電池モジュール100βは、燃料電池モジュール100αに備えられる外部集電板18、18と燃料電池モジュール100βに備えられる内部集電板23、23とが接触することにより、電気的に直列に接続し、燃料電池モジュール100βと燃料電池モジュール100γは、燃料電池モジュール100βに備えられる外部集電板18、18と燃料電池モジュール100γに備えられる内部集電板23、23とが接触することにより、電気的に直列に接続している。すなわち、本発明の燃料電池では、燃料電池モジュール100、100、…を積層することにより、高電圧化を図っている。
一方、図17及び図18に示すように、本発明の燃料電池1000は、電気的に直列に接続された複数の燃料電池モジュール100、100、…と、マニホールド一体型エンドプレート505(以下、「マニホールド505」という。)及びエンドプレート506と、電極素子601、602と、を備え、マニホールド505には、冷媒用配管501、502、及び、水素用配管503、504が接続されている。そして、複数の燃料電池モジュール100、100、…の積層方向両端側から、圧力付与手段(不図示)によって、燃料電池モジュール間の接触抵抗を低減させ得る圧力が付与されている。燃料電池1000では、水素用配管503を介して供給された水素が、マニホールド505を介して、燃料電池モジュール100、100、…へと供給され、発電に利用される。そして、燃料電池モジュール100、100、…から排出された水素は、マニホールド505、及び、水素用配管504を介して回収される。一方、冷媒用配管501を介して供給された冷媒は、マニホールド505を介して燃料電池モジュール100、100、…へと供給され、燃料電池モジュール100、100、…から排出された冷媒は、マニホールド505、及び、冷媒用配管502を介して回収される。そして、電気的に直列に接続された燃料電池モジュール100、100、…の最も外側(図17及び図18の紙面左側)に位置する燃料電池モジュール100に備えられる外部集電板55、55と電極素子601とが接続され、電極素子601が接続された上記燃料電池モジュール100と反対側の最も外側(図17及び図18の紙面右側)に位置する燃料電池モジュール100に備えられる第1ケース部材10と、電極素子602とが接続されている。したがって、燃料電池1000によれば、電極素子601及び電極素子602を介して電気エネルギーを取り出すことができる。
図18に示すように、燃料電池1000は、外部ケース部材700を備え、当該外部ケース部材700に、図17で示した各部材が収容される。外部ケース部材700には、塵や埃等を排除可能であるとともに空気を透過可能な透過膜701、701、…を配置可能な開口部が備えられ、透過膜701、701、…を透過した空気が、燃料電池モジュール100、100、…へと供給される。このように、燃料電池1000には、セル2、2、…及び外部集電体7、7、…の位置決めを容易にすることにより、生産性を向上させることが可能な燃料電池モジュール100、100、…が備えられている。したがって、本発明によれば、生産性を向上することが可能な燃料電池1000を提供できる。
なお、本発明の燃料電池に関する上記説明では、燃料電池モジュール100、100、…が一列に積層される形態を例示したが、本発明の燃料電池は当該形態に限定されるものではなく、電気的に直列に接続される形態で、2列以上に積層することも可能である。
また、本発明の燃料電池に関する上記説明では、マニホールド一体型エンドプレートが備えられる形態を例示したが、本発明の燃料電池は当該形態に限定されるものではなく、マニホールドとエンドプレートとが別体に構成され、冷媒及び水素が互いに流入・流出可能なように連結される形態のマニホールド及びエンドプレートが備えられる形態とすることも可能である。
本発明の燃料電池モジュールの形態例を概略的に示す平面図である。 本発明の燃料電池モジュールの形態例を概略的に示す側面図である。 図1のIII−III断面を示す図である。 図3にAで示す領域を拡大して示す図である。 図1のV−V断面を示す図である。 図5にBで示す領域を拡大して示す図である。 図1のVII−VII断面を示す図である。 図7にCで示す領域を拡大して示す図である。 図2のIX−IX断面を示す図である。 図1のX−X断面を示す図である。 図10にDで示す領域を拡大して示す図である。 図1のXII−XII断面を示す図である。 図12にEで示す領域を拡大して示す図である。 図1のXIV−XIV断面を示す図である。 第2位置決め部材の形態例を概略的に示す正面図である。 本発明の燃料電池に備えられる積層体の一部断面を示す図である。 本発明の燃料電池の形態例を示す正面図である。 本発明の燃料電池の形態例を示す平面図である。
符号の説明
1…ケース部材
1x…ケース本体
1y、1z…端部ケース部材
2…セル(チューブ型燃料電池セル)
3…凸部
4、5、6…開口部
7…外部集電体
8…隔壁
9、9a、9b…モジュールユニット
10…冷媒流路(熱媒体流路)
11…固体高分子膜(中空形状のイオン伝導体)
12…アノード触媒層(中空形状の第1電極)
13…カソード触媒層(中空形状の第2電極)
14…MEA(中空形状の構造体)
15…内部集電部(第1集電体)
16…外部集電部(第2集電体)
17…外部弾性体(第2集電弾性体)
18…外部集電板(第2連結体)
19…第2集電部材
20…直列接続板
21…絶縁体
22…内部弾性体(第1弾性体)
23…内部集電板(第1連結体)
24…第1集電部材
25、25y、25z…位置決め部材
26、26y、26z…第1位置決め部材
27、27y、27z…第2位置決め部材
28、28y、28z…冷媒マニホールド
29、29y、29z…水素マニホールド
30…水素流路
31…開口部
32…凸部
33、34…開口部
100…燃料電池モジュール
200…積層体
501、502…冷媒用配管
503、504…水素用配管
505、506…マニホールド
601、602…電極素子
700…外部ケース部材
701…透過膜
1000…燃料電池

Claims (7)

  1. 間隔を空けて規則的に配列された複数のチューブ型燃料電池セルと、複数の前記チューブ型燃料電池セルによって囲まれる空間に配置され複数の前記チューブ型燃料電池セルの外周面と接触する外部集電体と、前記複数のチューブ型燃料電池セル及び複数の前記外部集電体を収容するケース部材と、を備え、
    前記チューブ型燃料電池セルが、中空形状のイオン伝導体、前記イオン伝導体の内周面側に配設される中空形状の第1電極、及び、前記イオン伝導体の外周面側に配設される中空形状の第2電極を備える中空形状の構造体と、前記第1電極の内周面側に配設される第1集電体、及び、前記第2電極の外周面側に配設される第2集電体と、を具備し、
    前記外部集電体の内部に、熱媒体流路が備えられ、
    前記複数のチューブ型燃料電池セルが、前記ケース部材及び前記複数の外部集電体によって狭持されることを特徴とする、燃料電池モジュール。
  2. 前記外部集電体及び前記ケース部材の剛性が、前記中空形状の構造体の剛性よりも高いことを特徴とする、請求項1に記載の燃料電池モジュール。
  3. 前記複数のチューブ型燃料電池セルに備えられる複数の前記第1集電体と接触する第1集電部材が、前記複数のチューブ型燃料電池セルの長手方向端部に備えられ、
    前記第1集電部材に、導電性を有する弾性材料からなる第1集電弾性体と、複数の前記第1集電体を貫通させ得る複数の開口部を有する第1連結体とが備えられ、
    前記第1連結体の前記開口部に前記第1集電弾性体が配設され、前記第1連結体の前記開口部に配設された前記第1集電弾性体が、前記第1集電体及び前記第1連結体によって狭持されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の燃料電池モジュール。
  4. 前記複数のチューブ型燃料電池セルに備えられる複数の前記第2集電体と接触する第2集電部材が、前記複数のチューブ型燃料電池セルの長手方向端部に備えられ、
    前記第2集電部材に、導電性を有する弾性材料からなる第2集電弾性体と、複数の前記第2集電体を貫通させ得る複数の開口部を有する第2連結体とが備えられ、
    前記第2連結体の前記開口部に前記第2集電弾性体が配設され、前記第2連結体の前記開口部に配設された前記第2集電弾性体が、前記第2集電体及び前記第2連結体によって狭持されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池モジュール。
  5. さらに、内径が前記チューブ型燃料電池セルの外径と略同一の開口部、を複数備える位置決め部材が、前記複数のチューブ型燃料電池セルの長手方向端部に備えられることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池モジュール。
  6. 前記位置決め部材に、内径が前記チューブ型燃料電池セルの外径と略同一の開口部、を複数備える第1位置決め部材及び第2位置決め部材が備えられ、
    前記第1位置決め部材及び前記第2位置決め部材によって周囲を囲まれる空間に、接着剤が配設されることを特徴とする、請求項5に記載の燃料電池モジュール。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の燃料電池モジュールを複数積層して構成される積層体と、前記積層体を収容する外部ケース部材とを備えることを特徴とする、燃料電池。
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