以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において、互いに同一又は相当する部材には同一あるいは類似の符号を付し、重複した説明は省略する。なお、図1中、一点鎖線は電気ケーブルを表す。
まず図1を参照して、本発明の実施の形態に係る燃料電池システム10の機械的構成について説明する。図1は、燃料電池システム10の機械的構成の模式的系統図である。燃料電池システム10は、燃料電池30と、燃料電池30に供給する水素を含んだ改質ガスgを生成する改質器20と、燃料電池30が発電するために利用される付帯機器と、燃料電池システム10を制御する制御装置140とを備えている。付帯機器は、常時通電機器(図中、100番台の参照符号が付されている)と、停止時不通電機器(図中、200番台の参照符号が付されている)と、発電時通電機器に大別される。常時通電機器は、燃料電池30の発電状態にかかわらず通電する。停止時不通電機器は、燃料電池30の発電を行うときに通電し、燃料電池30の発電を行わないときはほとんど通電せずに間歇的に通電する。発電時通電機器は、燃料電池30の発電を行うときに通電し、燃料電池30の発電を行わないときは通電しない。制御装置140は常時通電機器に属する。
改質器20は、原料ガスmとプロセス水sとを導入し水蒸気改質反応により水素に富む改質ガスgを生成する機器である。原料ガスmは、典型的には、メタン、エタン等の鎖式炭化水素(天然ガスも含む)、あるいはメタノール、石油製品(灯油、ガソリン、ナフサ、LPG等)等の炭化水素を主成分とする混合物等を気化させた炭化水素系の燃料であり、加熱用の燃焼に適するものが用いられる。プロセス水sは水蒸気であってもよい。また、水素に富む改質ガスgとは、水素を主成分とするガスであり、水素を40体積%以上、典型的には70〜80体積%程度含んだ、燃料電池30に供給するガスである。改質ガスg中の水素濃度は80体積%以上でもよく、すなわち燃料電池30に供給したときに酸化剤ガスt中の酸素との電気化学的反応により発電可能な濃度であればよい。
ここで図2を参照して、改質器20の構成をより詳細に説明する。図2は、改質器20の模式的縦断面図である。改質器20は、改質部21と、変成部22と、選択酸化部23と、プロセス水導入管24と、加熱部25とを有している。改質部21と、変成部22と、選択酸化部23と、プロセス水導入管24とは連通しており、相互に内部の圧力変動の影響を受けるが、これらと加熱部25とは連通を遮断することができるように構成されている。改質器20は、保圧構成部材の一つであり、特に改質部21、変成部22、選択酸化部23が保圧されることが好ましい部分である。なお、保圧構成部材とは、内部の圧力を所定の範囲で保持することが好ましい、燃料電池システム10を構成する部材である。
改質部21は、原料ガスmと水としての水蒸気svとを導入し、水蒸気改質反応により、原料ガスmを準改質ガスr1に改質する。準改質ガスr1には、典型的には、水素が70体積%程度含まれており、一酸化炭素が10体積%程度含まれている。改質部21には改質触媒21cが充填されており、水蒸気改質反応を促進させるように構成されている。改質触媒21cは、典型的には、ニッケル系改質触媒やルテニウム系改質触媒が用いられる。
また、改質部21には、内部の温度を検出する保圧構成部材温度検出手段としての改質部温度センサ224が配設されている。改質部温度センサ224は、典型的には改質触媒21cの下流側に配設されている。改質部温度センサ224は制御装置140と信号ケーブルで接続されており、検出した改質部21内の温度を信号として制御装置140に送信することができるように構成されている。
また、改質部21で生成された準改質ガスr1が変成部22に送られるように、改質部21は、改質触媒21cより下流側で変成部22と接続されている。以下の説明において「接続され」とは、流路等を介して接続される場合も含む。また、改質触媒21cより上流側の改質部21には、原料ガスmを導入するための原料ガス導入管28が接続されている。原料ガス導入管28には、改質部21への原料ガスmの導入を遮断する入口電磁弁222が配設されている。
変成部22は、改質部21から準改質ガスr1を導入し、準改質ガスr1に含まれる一酸化炭素を、同じく準改質ガスr1に含まれる水分と変成反応させて、二酸化炭素と水素とを生成することにより準改質ガスr1から一酸化炭素濃度が低減した変成ガスr2を生成する。変成反応は発熱反応である。変成部22には、変成触媒22cが充填されており、変成反応を促進させるように構成されている。変成触媒22cは、典型的には、鉄−クロム系変成触媒、銅−亜鉛系変成触媒、白金系変成触媒等が用いられる。変成部22で生成される変成ガスr2は、一酸化炭素濃度が5000〜10000ppm程度に低減されている。変成部22は、変成部22で生成された変成ガスr2が選択酸化部23に送られるように、変成触媒22cより下流側で選択酸化部23と接続されている。
選択酸化部23は、変成部22から変成ガスr2を導入し、系外から空気a(以下「選択酸化空気a」という。)を導入することにより酸素を導入して、変成ガスr2中に残存した一酸化炭素と導入した酸素との選択酸化反応により、変成ガスr2からさらに一酸化炭素濃度が低減した改質ガスgを生成する。選択酸化反応は発熱反応である。選択酸化部23には、選択酸化触媒23cが充填されている。選択酸化触媒23cは、典型的には、白金系選択酸化触媒、ルテニウム系選択酸化触媒、白金−ルテニウム系選択酸化触媒等が用いられる。選択酸化触媒23cより上流側の選択酸化部23には、選択酸化空気aを導入するための選択酸化空気管69が接続されている。選択酸化空気管69には選択酸化部23への選択酸化空気aの導入を遮断する選択酸化空気電磁弁27が配設されている。
選択酸化部23で生成される改質ガスgは、前述のように、水素を40%以上、典型的には75%程度含むガスである。改質ガスg中の一酸化炭素濃度は、およそ10ppm以下程度である。選択酸化触媒23cより下流側の選択酸化部23には、改質ガスgを導出する改質ガス導出管29が接続されている。改質ガス導出管29には改質ガスgの流れを遮断する出口電磁弁223が配設されている。出口電磁弁223よりも上流側の改質ガス導出管29には、改質ガスgを加熱部25に導くバイパス管66が接続されている。バイパス管66には改質ガスgの流れを遮断するバイパス電磁弁16が配設されている。また、出口電磁弁223よりも上流側の改質ガス導出管29には、改質器20の内部の圧力を検出する保圧構成部材圧力検出手段としての内部圧力センサ225が設けられている。改質器20の内部とは、各触媒21c、22c、23cが存在し、ガスが流通する部分であり、本実施の形態では、入口電磁弁222、出口電磁弁223、選択酸化空気電磁弁27、バイパス電磁弁16、後述するプロセス水電磁弁26の遮断で密閉となる空間である。つまり、本実施の形態では、入口電磁弁222、出口電磁弁223、バイパス電磁弁16、プロセス水電磁弁26、選択酸化空気電磁弁27で改質器内部密閉手段を構成している。
プロセス水管24は、変成部22及び選択酸化部23に隣接すると共に、改質部21にも隣接して配設されている。変成部22及び選択酸化部23に隣接するとは、変成部22及び選択酸化部23における反応で発生した熱を、プロセス水管24内を流れる水sが受熱する程度に近いことである。このときの受熱量は、液体の水sが改質部21に流入する前に気体の水(水蒸気sv)になる程度であることが好ましい。また、プロセス水管24は、改質部21からも受熱できるように配設されている。プロセス水管24を流れるプロセス水sが改質部21に流入する前に気化するのに十分な熱を受けられない場合は加熱部25から受熱できるように加熱部25内あるいは加熱部25近傍にもプロセス水管24が配設されるようにするとよい。プロセス水管24にはプロセス水電磁弁26が配設されている。
加熱部25は、典型的には、バーナー25bを有しており、燃焼用燃料と、燃焼用空気(不図示)とを導入し、燃焼用燃料を燃焼させて改質熱を発生する。燃焼用燃料は、例えば、原料ガスm(導入用の管の図示は省略している)、アノードオフガスライン65を介して導入されるアノードオフガスp、及び改質ガスgのうちの1種類あるいは2種類以上が用いられる。アノードオフガスpとは、燃料電池30(図1参照)から排出されるガスであって燃料電池30(図1参照)における電気化学反応に使われなかった水素を含んでいるガスである。加熱部25は、改質に利用する熱を改質部21に与えることができる程度に改質部21の近くに配設されており、好ましくは改質部21をその中央に空間が形成されるように竹輪状に形成した上で中央の空間内に配設されるようにすると、効果的に改質部21に改質熱を伝えることができる。
再び図1を参照して説明を続ける。改質器20への原料ガスmの導入を遮断する入口電磁弁222には、原料ガスmを流す原料ガスライン61が接続されている。原料ガスライン61には、原料ガスmを圧送する原料ガス供給手段としての原料ガスブロワ221が配設されている。
燃料電池30は、水素と酸素との電気化学的反応により発電する燃料電池であり、典型的には固体高分子型燃料電池である。燃料電池30は、改質ガスgを導入する燃料極30aと、酸化剤ガスtを導入する空気極30cと、電気化学的反応により発生した熱を奪う冷却部30rとを含んで構成されている。酸化剤ガスtは、典型的には空気である。燃料電池30は、図では簡易的に示されているが、実際には、固体高分子膜を燃料極30aと空気極30cとで挟んで単一のセルが形成され、このセルを冷却部30rを介し複数枚積層して構成されている。燃料電池30では、燃料極30aに供給された改質ガスg中の水素が水素イオンと電子とに分解し、水素イオンが固体高分子膜を通過して空気極30cに移動すると共に電子が燃料極30aと空気極30cとを結ぶ導線を通って空気極30cに移動して、空気極30cに供給された酸化剤ガスt中の酸素と反応して水を生成し、この反応の際に発熱する。この反応における、電子が導線を通ることにより、直流の電力を取り出すことができる。燃料電池30には、直流電力を交流電力に変換するパワーコンディショナー33が接続されている。パワーコンディショナー33は、電気ケーブルを介して商用電源PP及び電力負荷ELに接続されている。
燃料極30aは、保圧構成部材の一つである。燃料極30aには、内部の温度を検出する保圧構成部材温度検出手段としての燃料極温度センサ234が配設されている。また、燃料極30aには、改質ガスgを流す改質ガスライン62が接続されている。改質ガスライン62の他端は出口電磁弁223に接続されている。また、燃料極30aと加熱部25とは、アノードオフガスライン65を介して接続され、アノードオフガスpを加熱部25に導入することができるようになっている。アノードオフガスライン65には、アノードオフガス電磁弁15が配設されている。アノードオフガス電磁弁15よりも下流側のアノードオフガスライン65には、バイパス管66が接続されている。出口電磁弁223及びアノードオフガス電磁弁15を閉じることにより燃料極30aの内部を密閉することができる。つまり、本実施の形態では、出口電磁弁223及びアノードオフガス電磁弁15で燃料極内部密閉手段を構成している。なお、燃料極30aの内部とは、改質ガスgあるいはアノードオフガスpが流通する部分であり、出口電磁弁223及びアノードオフガス電磁弁15の遮断で密閉となる空間である。典型的には、改質ガスライン62に、燃料極の内部圧力を検出する保圧構成部材圧力検出手段としての燃料極圧力センサ235が配設されている。燃料極圧力センサ235は、燃料極30aの内部圧力を検出することができれば、燃料極30aに設けられていてもよく、アノードオフガス電磁弁15より上流のアノードオフガスライン65に設けられていてもよい。
燃料電池30の空気極30cには、酸化剤ガスtを導入する酸化剤ガスライン63が接続されている。酸化剤ガスライン63には酸化剤ガスtを圧送する酸化剤ガスブロワ31が配設されている。また、空気極30cにはカソードオフガスを排出するカソードオフガスライン(不図示)が接続されている。カソードオフガスは、燃料電池30における電気化学的反応に使われなかった酸素を含んでいる、空気極30cから排出されるガスである。燃料電池30の冷却部30rには、冷却水cを流す冷却水ライン64が接続されている。冷却水ライン64は循環ラインとなっている。冷却水ライン64には放熱器(不図示)が配設されており、冷却部30rで熱を奪って上昇した冷却水cの温度を低下させることができるようになっている。放熱器(不図示)で冷却水cから奪われた熱は、典型的には蓄熱槽(不図示)に蓄熱され、給湯や暖房等の熱需要(不図示)において適宜利用される。冷却水ライン64には、冷却水cを循環させる冷却水ポンプ32が配設されている。
制御装置140は、燃料電池システム10を制御する。制御装置140はタイマーを有している。また、制御装置140は、演算部141及び運転計画基板142と接続されている。演算部141及び運転計画基板142も、制御装置140と同様に、常時通電機器である。他方、停止時不通電機器に属する機器としては、上述の原料ガスブロワ221、改質部温度センサ224、内部圧力センサ225、入口電磁弁222、出口電磁弁223、燃料極温度センサ234、燃料極圧力センサ235があり、これら停止時不通電機器はそれぞれ信号ケーブルで制御装置140と接続されている。また、発電時通電機器に属する機器としては、酸化剤ガスブロワ31、冷却水ポンプ32、プロセス水電磁弁26、選択酸化空気電磁弁27、アノードオフガス電磁弁15、バイパス電磁弁16があり、これら発電時通電機器はそれぞれ信号ケーブルで制御装置140と接続されている。
原料ガスブロワ221、酸化剤ガスブロワ31、冷却水ポンプ32は、典型的には制御装置140からの指令を受けて起動及び停止(回転速度が調節可能な場合は回転速度の調節を含む)が行われるように構成されている。改質部温度センサ224及び燃料極温度センサ234は検出した温度を信号として制御装置140に送信することができ、内部圧力センサ225及び燃料極圧力センサ235は検出した圧力を信号として制御装置140に送信することができるように構成されている。入口電磁弁222及び出口電磁弁223は、典型的にはノーマリクローズ(非通電時閉)の電磁弁であり、それぞれ制御装置140から信号を受信して弁を開にすることができるように構成されている。また、プロセス水電磁弁26、選択酸化空気電磁弁27、アノードオフガス電磁弁15、バイパス電磁弁16も、典型的にはノーマリクローズ(非通電時閉)の電磁弁であり、それぞれ制御装置140から信号を受信して弁を開にすることができるように構成されている。
常時通電機器である運転計画基板142は、燃料電池システム10を高効率運転するために、燃料電池30が発電するタイミングを計画するものである。運転計画基板142は、典型的には、過去の運転実績に基づいて電力需要や熱需要を予測し、燃料電池システム10の運転状況(燃料電池30が発電中か否かや、蓄熱槽(不図示)の蓄熱状況等)を考慮して、高効率運転となるように燃料電池30を起動(発電)及び停止するタイミングを計画する。燃料電池30が発電するタイミングを計画する理由は、燃料電池30が停止している状態から発電されるまでには、改質器20において改質ガスgを生成し、燃料電池30を発電に適した温度に昇温させるため、燃料電池30の発電開始に先立って付帯機器を稼働させるからである。
常時通電機器である演算部141は、燃料電池30の発電を行わないときの時間経過と改質器20内部の圧力低下との関係があらかじめ記憶されており、第3の所定の圧力から第4の所定の圧力に低下するまでの時間(内圧低下時間)を演算することができるように構成されている。ここでの、第3の所定の圧力は、典型的には、直ちに改質器20の内部圧力を昇圧しなくても改質器20の内部圧力を正圧に維持することができる圧力である。また、ここでの第4の所定の圧力は、典型的には、改質器20の内部圧力が正圧(改質器20の内部に周囲の空気が侵入しない圧力)を安全に維持できる圧力のうちの最も低い圧力であり、余裕分(閾値を下回ったら直ちに改質器20に悪影響が及ぶことがないようなバッファゾーン)が含まれている。内圧低下時間は、同じ第3の所定の圧力であってもその時の温度の違いにより異なる。例えば、第3の所定の圧力が50kPa(ゲージ圧)のときの改質器20内部温度が600℃の場合よりも、第3の所定の圧力が50kPa(ゲージ圧)のときの改質器20内部温度が350℃の場合の方が、内圧低下時間は長くなる。したがって、演算部141は、制御装置140から改質器20内部の温度及び圧力の値を取り込み、内圧低下時間を演算するように構成されている。燃料電池30の発電を行わないときの時間経過と改質器20内部の圧力低下との関係は、演算部141にテーブルとして記憶されていてもよく、あるいは数式として記憶されていてもよい。
また、演算部141は、燃料電池30の発電を行わないときの時間経過と燃料極30a内部の圧力低下との関係があらかじめ記憶されており、燃料極30aを密閉した際の圧力から第1の所定の圧力に低下するまでの時間(燃料極圧力低下時間)を演算することができるように構成されている。燃料電池30の発電を行わないときは、電極保護の観点から燃料極30aを密閉する。燃料極30aを密閉する際の圧力は、燃料電池30の発電を行わないときに開放されている空気極30cの圧力(燃料電池30の周囲の圧力に等しい、典型的には大気圧)よりも高く、その上限は、燃料極30aと空気極30cとの間に存在する固体高分子膜を確実に損傷しない程度としている。ここでの第1の所定の圧力は、典型的には、燃料電池30の固体高分子膜を確実に損傷しないような空気極30cとの圧力差の範囲で最も低い圧力であり、余裕分(閾値を下回ったら直ちに固体高分子膜が損傷することがないようなバッファゾーン)が含まれている。燃料電池30の発電を行わないときの時間経過と燃料極30a内部の圧力低下との関係は、演算部141にテーブルとして記憶されていてもよく、あるいは数式として記憶されていてもよい。
制御装置140、演算部141、運転計画基板142は、典型的には単一の筐体内に収納されてるが、別々に配置されていてもよい。また、常時通電機器として、制御装置140、演算部141、及び運転計画基板142以外に、可燃性のガスの漏洩を検知するガスセンサ151や、寒冷地においては凍結防止措置の起動のタイミングを計るための外気温を検知する外部温度センサ152を備えていることが好ましい。燃料電池30の発電を行わないときの時間経過により改質器20あるいは燃料電池30の温度低下を推定することができるので、外部温度センサ152を備え、演算部141は、外気温度により適宜補正して内圧低下時間や燃料極圧力低下時間を演算するとよい。内圧低下時間を演算する際は、外気温度の他燃料極30aの温度も考慮して補正することが好ましい。なお、本実施の形態では、ガスセンサ151及び外部温度センサ152以外にも、例えば不図示の通信用電源や電力計測部電源、後述する各継電器に電力を供給する継電器電源等も常時通電機器に含まれる。
次に図3を参照して、本発明の実施の形態に係る燃料電池システム10の電気的構成について説明する。図3は、燃料電池システム10の電気系統の接続図である。燃料電池システム10は、ケーブル81を介して商用電源PPに連系している。ケーブル81には、電力負荷ELへ送電するケーブル82が接続されている。また、ケーブル81には、燃料電池システム10内のケーブル83及びケーブル88が接続されている。
ケーブル83には、ケーブル84(84a)とケーブル91(91a)とが接続されている。ケーブル84には商用交流電源を直流電源にする直流安定化電源73が配設されている。直流安定化電源を用いると、入力変動や負荷変動による影響を受けにくくなるので好適である。直流安定化電源73より下流側のケーブル84bには、ケーブル85とケーブル86(86a)とが接続されている。
ケーブル85は、制御装置140、演算部141、運転計画基板142に送電するケーブルである。図3では、簡略して、制御装置140、演算部141、運転計画基板142を一点鎖線で囲んで示しているが、この一点鎖線内で制御装置140、演算部141、運転計画基板142に対してそれぞれ別個のケーブルが敷設されて電力が供給されている。あるいは、制御装置140に送電し、制御装置140から演算部141及び運転計画基板142に送電してもよい。
ケーブル86にはケーブル87が接続されている。ケーブル87は、ガスセンサ151及び外部温度センサ152や、不図示の通信用電源や電力計測部電源等に送電するケーブルである。ケーブル87以降も、典型的には、ガスセンサ151及び外部温度センサ152等へ個別にケーブルが敷設されている。また、ケーブル86bは、電流を一次側から二次側への一方向のみに流すブロッキングダイオード77に接続されている。燃料電池システム10は、複数のブロッキングダイオードを有しており、いずれのブロッキングダイオードについても「一次側」及び「二次側」という語を上記の意味で用いることとする。以上の点をふまえて、ケーブル86bは、ブロッキングダイオード77の二次側に接続されている。
ケーブル83に接続されたケーブル91には、継電器71が配設されている。継電器71は、典型的にはa接点(ノーマリオープン)のリレーである。継電器71より下流側のケーブル91bは、直流安定化電源74に接続されている。直流安定化電源74の下流側にはケーブル92が接続されている。ケーブル92は、ブロッキングダイオード78の一次側に接続されている。また、ケーブル92には、a接点のリレー72が配設されたケーブル99を介して、非常時(停電時)に放電するバッテリ75が接続されている。バッテリ75は必要に応じて設置すればよい。
ブロッキングダイオード78の二次側にはケーブル93が接続されている。ケーブル93には、ケーブル94、ケーブル96、ケーブル98が接続されている。ケーブル98の他端はブロッキングダイオード79の二次側に接続されている。ブロッキングダイオード79の一次側にはケーブル97を介して燃料電池30が接続されている。ケーブル97の途中にはケーブル89が接続されており、ケーブル89の他端はパワーコンディショナー33に接続されている。また、パワーコンディショナー33にはケーブル88が接続されており、ケーブル88の他端は、上述のように、商用電源PPに連系するケーブル81に接続されている。
ブロッキングダイオード78の二次側のケーブル93に接続するケーブル96は、アノードオフガス電磁弁15等の発電時通電機器に接続されている。つまり、ケーブル96は発電時通電機器に送電するケーブルである。なお、図3では簡略して示しているが、典型的には、一点鎖線内でそれぞれの発電時通電機器にケーブルが個別に敷設されている。個別に敷設されたケーブルには、典型的にはそれぞれに継電器(不図示)が配設されている。各発電時通電機器に対応するように継電器(不図示)が設けられていると、選択的に電力を供給することができるので、電力を供給する必要のない機器に電力が供給されることを防ぐことができる。
他方、ブロッキングダイオード78の二次側のケーブル93に接続するケーブル94の途中には、ケーブル95A及びケーブル95Bが接続されている。ケーブル95Aは、改質部温度センサ224、内部圧力センサ225、燃料極温度センサ234、燃料極圧力センサ235に送電するケーブルである。図3では、簡略して、各センサ224、225、234、235を一点鎖線で囲んで示しているが、この一点鎖線内で各センサ224、225、234、235に対してそれぞれ別個のケーブルが敷設されて電力が供給されている。各センサ224、225、234、235に接続される各ケーブル(不図示)のそれぞれに、継電器(不図示)が配設されていてもよい。ケーブル95Bは、原料ガスブロワ221、入口電磁弁222及び出口電磁弁223に送電するケーブルである。図3では、簡略して、原料ガスブロワ221、入口電磁弁222及び出口電磁弁223を一点鎖線で囲んで示しているが、この一点鎖線内で原料ガスブロワ221、入口電磁弁222及び出口電磁弁223に対してそれぞれ別個のケーブルが敷設されて電力が供給されている。典型的には、原料ガスブロワ221、入口電磁弁222及び出口電磁弁223に接続される各ケーブル(不図示)のそれぞれに、継電器(不図示)が配設されている。
また、ケーブル94は、ブロッキングダイオード77の一次側に接続されている。以上のような電気系統の接続とすることにより、直流安定化電源73から供給される電力は常時通電機器(図中100番台の符号が付された機器)には供給されるが停止時不通電機器(図中200番台の符号が付された機器)及び発電時通電機器(段落0040参照)には供給されないように構成されている。また、燃料電池30で発電された電力及び直流安定化電源74から供給される電力(非常時にバッテリ75から供給される電力も含む)は、常時通電機器、停止時不通電機器、及び発電時通電機器のいずれにも供給することができるようになっている。
引き続き各図を参照して、燃料電池システム10の作用を説明する。燃料電池30が発電していない状態で、運転計画基板142で作成された運転計画に基づいて制御装置140が燃料電池30の発電を開始する旨の指令を発すると、継電器71の接点が閉じられ、商用電源PPから供給された交流電力が直流安定化電源74で直流電力に変換された上で停止時不通電機器及び発電時通電機器に向けて供給される。そして、制御装置140は、改質器20の加熱部25のバーナー25bを点火して、改質器20を加熱する。
改質部温度センサ224で検出した温度が原料ガスmの改質に適した温度(例えば600℃程度)になったら、制御装置140は原料ガスブロワ221を起動し入口電磁弁222を開にして原料ガスmを改質部21に導入すると共に、プロセス水電磁弁26を開にしてプロセス水sを導入する。改質器20では原料ガスmが水蒸気改質され水素に富む改質ガスgが生成されるが、改質を始めてしばらくは改質ガスgの組成が安定していない(典型的には、許容量以上の一酸化炭素を含んでいる)ので、改質ガスgの組成が安定するまでは出口電磁弁223を開にせずバイパス電磁弁16を開にして、バイパス管66を介して改質ガスgを加熱部25に導いてバーナー25bで燃焼させ、改質部21における水蒸気改質に利用する改質熱を発生させる。
なお、改質器20内の作用は以下のようになる。まず、原料ガスmと水蒸気svとが改質部21に導入され、加熱部25から改質熱を受熱して原料ガスmが水蒸気改質され、水素に富むが一酸化炭素を含む準改質ガスr1が生成される。準改質ガスr1は、例えば、水素が70体積%程度、一酸化炭素が10体積%程度、その他水蒸気等のガスが含まれている。
準改質ガスr1は、改質部21から変成部22に送られ、変成触媒22cの作用により水蒸気との変成反応が行われて、変成ガスr2が生成される。変成ガスr2は、一酸化炭素濃度が5000〜10000ppm程度にまで低減されている。変成部22における変成反応は発熱反応であり、変成部22で発生した熱はプロセス水導入管24内を流れるプロセス水sの加熱に用いられる。
変成ガスr2は、変成部22から選択酸化部23に送られる。同時に、選択酸化部23には、選択酸化空気電磁弁27が開とされて選択酸化空気aが導入される。選択酸化部23では、導入された変成ガスr2中の一酸化炭素と選択酸化空気a中の酸素とが反応し(選択酸化反応)二酸化炭素が生成されることにより、変成ガスr2よりも一酸化炭素濃度が低減した改質ガスgが生成される。選択酸化反応により生成された改質ガスgは、一酸化炭素濃度が10ppm以下程度にまで低減されている。選択酸化部23における選択酸化反応も発熱反応であり、選択酸化部23で発生した熱はプロセス水導入管24内を流れるプロセス水sの加熱に用いられる。
改質を始めてしばらくして改質ガスgの組成が安定したら、制御装置140は、バイパス電磁弁16を閉じ、出口電磁弁223を開にして改質ガスgを燃料電池30の燃料極30aに供給すると共に、酸化剤ガスブロワ31を起動して酸化剤ガスtを空気極30cに供給する。燃料電池30では燃料極30aに導入された改質ガスg中の水素と、空気極30cに導入された酸化剤ガスt中の酸素とによる電気化学的反応が行われる。電気化学的反応は、燃料極30a側では以下の(1)式に示す反応が行われ、空気極30c側では以下の(2)式に示す反応が行われる。
2H2 → 4H+ + 4e− ・・・(1)
O2 + 4H+ + 4e− → 2H2O ・・・(2)
この電気化学的反応によって発電し、発熱すると共に水分が生成される。さらに説明を加えると、燃料極30a側の電子が外部電気回路を通って空気極30c側に移動する際に直流の電力を得ることができる。燃料極30a側の水素イオンは固体高分子膜を通過して空気極30c側に移動し、酸素と結合して水分が発生する。この電気化学的反応は発熱反応である。
また、制御装置140は冷却水ポンプ32を起動して、燃料電池30における電気化学的反応により発生した熱を冷却水cで除去し、燃料電池30の温度を適切な運転温度(例えば80℃程度)に維持する。燃料電池30の発熱を除去して温度が上昇した冷却水cは、放熱器(不図示)で他の熱媒体(典型的には水)に放熱し、この熱は蓄熱槽(不図示)に蓄熱され、給湯や暖房等の熱需要(不図示)において適宜利用される。
燃料電池30で実際に発電が行われ、燃料電池30で発生した電力で停止時不通電機器及び発電時通電機器の消費電力を賄えるようになると、制御装置140は継電器71の接点を離して、商用電源PPから直流安定化電源74への電力の供給を停止させる。また、燃料電池30で発生した電力で常時通電機器の消費電力を賄えるようになると、直流安定化電源73は、商用電源PPからの受電を拒否する。また、燃料電池30で発電された電力は、パワーコンディショナー33で交流に変換された後、電力負荷ELに供給される。電力負荷ELには、典型的には商用電源PPからの電力も供給される。
さて、燃料電池30が発電している状態で、制御装置140は、運転計画基板142で作成された運転計画を参照し、燃料電池システム10の状態(例えば、蓄熱槽(不図示)の蓄熱量)や、電力負荷ELの状態を考慮して、燃料電池30の発電を停止すべきと判断したときは、燃料電池30の発電を停止する動作に移行する。
燃料電池30の発電を停止する際は、酸化剤ガスブロワ31を停止する。燃料電池30の発電を行わないときは、空気極30cは大気に開放される。他方、燃料電池30の発電を停止する際の燃料極30a側は、まずアノードオフガス電磁弁15を閉にし、次いで出口電磁弁223を閉にすることにより、燃料極30aの内部に改質ガスgが封入される。その後、原料ガスブロワ221を停止すると共に入口電磁弁222、プロセス水電磁弁26、選択酸化空気電磁弁27を閉にして、改質器20へのプロセス水s、原料ガスm、選択酸化空気aの供給を停止する。これにより、改質器20の内部が準改質ガスr1等で封入される。なお、バイパス電磁弁16は、改質ガスgを燃料極30aに供給する際に閉じており、燃料電池30の発電を停止する際にもバイパス電磁弁16閉の状態を継続する。このように、改質器20の内部を、準改質ガスr1等で封入してその外部(典型的には大気)よりも正圧にすることにより、改質器20の内部への外気の侵入を防ぎ、改質触媒21c、変成触媒22c、選択酸化触媒23cが酸素に触れることに起因して劣化することを防いでいる。
ところで、定常運転時の改質器20の温度は上述のように約600℃程度であるが、燃料電池30の発電の停止に伴い改質器20が停止すると、改質器20の温度が低下する。改質器20の内部を密閉した状態で改質器20の温度が低下すると改質器20の内部の圧力が低下し、負圧になると外気が侵入する場合があり、外気が侵入すると内部の触媒、特に変成触媒22cが劣化することとなる。これを防ぐために、制御装置140は、改質器20の内部の圧力が第1の所定の圧力以下のときに継電器71の接点を閉じ、入口電磁弁222を開けると共に原料ガスブロワ221を起動する。このとき、原料ガスブロワ221及び入口電磁弁222に通電するために継電器71以外の不図示の継電器があるときは、制御装置140はそれらの継電器の接点も閉じる。入口電磁弁222を開けると共に原料ガスブロワ221を起動することにより改質器20の内部に原料ガスmを導入し、改質器20の内部圧力を第2の所定の圧力以上とすることにより、正圧を維持する。原料ガスmを用いて改質器20の内部を正圧に維持するようにすると、他のガスを用いる場合に必要となる特別な設備が不要となり、システムを簡略化することができる。ここでの、第1の所定の圧力は、典型的には、前述の第4の所定の圧力(段落0043参照)と同じ圧力である。また、ここでの第2の所定の圧力は、典型的には、改質器20を損傷させることなく改質器20の内圧をできるだけ高めた圧力である。前述の第3の所定の圧力(段落0043参照)をここでの第2の所定の圧力と同じ圧力としてもよい。
燃料電池30での発電がないとき、停止時不通電機器である原料ガスブロワ221は、改質器20の内部圧力を正圧に維持するために起動する際に通電する(間歇的に通電する)ので、電力消費量を抑制することができる。また、燃料電池30での発電がないとき、発電時通電機器であるノーマリクローズの各電磁弁15、16、26、27は通電がなく、停止時不通電機器であるノーマリクローズの入口電磁弁222及び出口電磁弁223は、改質器20の内部圧力を正圧に維持するために起動する際に通電する(間歇的に通電する)ので、電力消費量を抑制することができる。また、燃料電池30での発電がないとき、停止時不通電機器である、改質器20の内部圧力が第1の所定の圧力以下か否かを検出する内部圧力センサ225は、改質器20の内部圧力を正圧に維持するために起動する際に通電する(間歇的に通電する)ので、電力消費量を抑制することができる。
燃料電池30での発電がないとき、内部圧力センサ225に通電する延べ時間が短いほど電力消費量を抑制することができる。そこで、制御装置140は、内部圧力センサ225で改質器20の内部圧力を検出すると共に改質部温度センサ224でその時の改質部21の温度を検出して、演算部141にて内圧低下時間を演算させる。制御装置140は、演算部141で算出した内圧低下時間が経過したときに、継電器71の接点を閉じて内部圧力センサ225及び改質部温度センサ224に通電する。このようにすると、内部圧力センサ225及び改質部温度センサ224の電力消費量を必要最小限に抑制することができる。
なお、改質器20の内部に水蒸気が存在する場合は、予想した圧力の減少勾配が当てはまらない場合がある。また、その他の事情により、内圧低下時間と改質器20の内部圧力低下との割合が演算部141で算出した値からずれる場合がある。そこで、制御装置140は、内圧低下時間が経過する途中で1回又は複数回内部圧力センサ225及び改質部温度センサ224に通電し、改質器20の内部圧力及び改質部21の温度を検出することとしてもよい。制御装置140は、内部圧力センサ225で検出した圧力が第5の所定の圧力以下のときは原料ガスブロワ221で改質器20の内部に原料ガスmを導入して改質器20の内部圧力を第3の所定の圧力(段落0043参照)以上、好ましくは第2の所定の圧力(段落0065参照)に上昇させた後に内圧低下時間を算出させ、内部圧力センサ225で検出した圧力が第5の所定の圧力を超えているときは原料ガスブロワ221を起動させずに内圧低下時間を算出させるとよい。ここでの第5の所定の圧力は、本実施の形態では、上述の第3の所定の圧力と同じ圧力である。
また、上述のように、改質器20の内部に水蒸気が存在する等の場合は、内圧低下時間と改質器20の内部圧力低下との割合が演算部141で算出した値からずれる場合があるので、内部圧力センサ225に通電せずに、改質部温度センサ224で検出した温度に基づいて原料ガスブロワ221の間歇動作をさせてもよい。この場合は余裕を多めにとって(すなわちより改質器20内部が負圧にならないような安全を見て)原料ガスブロワ221を起動するとよい。また、内部圧力センサ225を利用しない場合は、内部圧力センサ225を設けなくてもよい。
また、改質器20のほか、燃料電池30の燃料極30aの内部圧力が、温度の低下や内部に残存する水素と酸素とが反応すること等により、低下する場合もある。定常運転時の燃料電池30の温度は約80℃程度であるが、燃料電池30の発電を停止すると燃料電池30の温度が低下する。燃料電池30の温度が低下すると停止時に密閉した燃料極30aの内部圧力が低下し、停止時に開放状態の空気極30cとの圧力差が大きくなる。燃料極30aと空気極30cとの差圧が大きくなると固体高分子膜が損傷する場合があるので、これを防ぐために、制御装置140は、燃料極30aの内部の圧力が第1の所定の圧力以下のときに継電器71の接点を閉じ(出口電磁弁223に通電するために継電器71以外の不図示の継電器があるときはその継電器の接点も閉じる)、出口電磁弁223を開ける。出口電磁弁223を開けると改質器20の内部に封入されていた改質ガスgが、改質器20の内部よりも低い圧力の燃料極30aに流入してくる。このとき、制御装置140は燃料極圧力センサ235にも通電して燃料極30aの内部圧力を検出し、燃料極30aの内部圧力が第2の所定の圧力になったら出口電磁弁223を閉じて再び燃料極30aの内部を密閉する。このようにして、燃料極30aの内部を、固体高分子膜を損傷しないような圧力(第2の所定の圧力(ここでは典型的には燃料極30aの内部を密閉する際の圧力))に保持する。本実施の形態の場合、出口電磁弁223が保圧用ガス供給手段となり、改質器20の内部に密封されていたガス(改質ガスg等)が保圧用ガスとなる。
なお、改質器20の内部に密封されていたガスが燃料極30aに流入すると改質器20の内部圧力が低下することになるが、この場合は入口電磁弁222を開にすると共に原料ガスブロワ221を起動して、改質器20の内部圧力を回復させる。また、出口電磁弁223を開にするだけでは燃料極30aの内部圧力を第2の所定の圧力に昇圧できない場合は、出口電磁弁223を開にしたまま入口電磁弁222を開にすると共に原料ガスブロワ221を起動して、まず燃料極30aを第2の所定の圧力に昇圧し、出口電磁弁223を閉じた後に原料ガスmを改質器20の内部に供給して改質器20の内部を正圧に維持すればよい。この場合は出口電磁弁223のほか、原料ガスブロワ221や入口電磁弁222も保圧用ガス供給手段となる。
燃料極30aの保圧制御をするときも、燃料電池30での発電がないときに、停止時不通電機器である出口電磁弁223(必要に応じて原料ガスブロワ221及び入口電磁弁222も含む)は、燃料極30aの保圧をするために開ける際に通電する(間歇的に通電する)ので、電力消費量を抑制することができる。また、燃料電池30での発電がないとき、燃料極圧力センサ235に通電する延べ時間が短いほど電力消費量を抑制することができるので、制御装置140は、燃料極30aの内部圧力を第2の所定の圧力としたときの温度を燃料極温度センサ234で検出して、演算部141にて燃料極圧力低下時間を演算させ、制御装置140は、演算部141で算出した燃料極圧力低下時間が経過したときに、継電器71の接点を閉じて燃料極温度センサ234及び燃料極圧力センサ235に通電するようにしてもよい。このようにすると、燃料極温度センサ234及び燃料極圧力センサ235の電力消費量を必要最小限に抑制することができる。
これまで述べた以外にも、燃料電池30での発電がないときに、好ましくは、燃料電池システム10のガスセンサ151を常時作動させておき、可燃性ガスの漏洩の有無を監視するとよい。ガスセンサ151は可燃性ガスの漏洩を検出したときに信号を制御装置140に送信し、信号を受けた制御装置140は、燃料電池システム10を停止させる。また、好ましくは、凍結のおそれがある気象状況の下で温度センサ152を常時作動させておき、必要に応じて凍結防止措置(不図示凍結防止ヒータを作動させる、あるいは管内の流体を動かす等)を講ずるとよい。
以上の説明では、保圧構成部材として改質器20及び燃料電池30の燃料極30aについて説明したが、燃料電池システム10を構成する他の部材(例えば脱硫器、加湿器、管路、凝縮水タンク、ブロワ、熱交換器等)を必要に応じて保圧構成部材としてもよい。
以上の説明では、保圧構成部材温度検出手段として、保圧構成部材の内部温度を直接的に検出する改質部温度センサ224及び燃料極温度センサ234を用いることとしたが、当該保圧構成部材の温度変化が反映される他の部分の温度(他の保圧構成部材の温度を検出するセンサや外部温度センサ152等で検出される温度を含む)から計算によって求める等、保圧構成部材の内部温度を間接的に検出するようにしてもよい。また、保圧構成部材圧力検出手段として、保圧構成部材の内部圧力を直接的に検出する内部センサ225及び燃料極圧力センサ235を用いることとしたが、間接的に検出するようにしてもよい。
以上の説明では、改質器の内部温度を検出するセンサが改質部21の温度を検出する改質部温度センサであるとしたが、変成部22の温度を検出する変成部温度センサあるいは選択酸化部23の温度を検出する選択酸化部温度センサとしてもよい。しかしながら、改質器20の運転中最も高温となる改質部21の温度を検出する改質部温度センサとすると、改質器20の内部圧力の変化を予測しやすくなり好適である。
以上の説明では、加熱部25はバーナー25bを有しているとしたが、改質部21における水蒸気改質反応に用いる改質熱を発生させることができれば、バーナー25bに代えて例えば電気ヒータ等の公知の発熱手段を用いてもよい。
以上の説明では、燃料極30aの保圧用ガスとして、改質器20に封入されているガスを用いることとしたが、別途保圧用のガスを燃料極30aの内部に供給することとしてもよい。この場合は、保圧用ガス供給手段として、例えばブロワを別途設けることとなる。このようにすると、燃料極30aの内部を保圧することによって改質器20の内部圧力が影響を受けることがない。
以上の説明では、燃料電池30の発電を行わないときに、改質器20の内部圧力を正圧に維持する制御と、燃料電池30の燃料極30aの内部圧力を固体高分子膜が損傷しないような圧力に保圧する制御とを行うこととして説明したが、燃料電池30の発電を行うときの温度が高く、発電を停止したときに温度低下に伴う内部圧力の低下がより顕著に表れる改質器20の内部圧力を正圧に維持する制御を行い、燃料極30aの内部を保圧する制御を行わないようにしてもよい。この場合は、出口電磁弁223を、停止時不通電機器ではなく、発電時通電機器とすることができ、電力消費量を抑制することができる。
以上の説明では、改質器20と燃料極30aとを別々に密閉することとして説明したが、改質器20と燃料極30aとを一括して(改質器20と燃料極30aとが連通した状態で)密閉してもよい。また、燃料電池システム10を構成する他の部材(例えば脱硫器、加湿器、管路、凝縮水タンク、ブロワ、熱交換器等)をも必要に応じて一括して密閉してもよく、適切な単位で密閉することとしてもよい。
以上の説明では、燃料電池30が固体高分子型燃料電池であるとして説明したが、りん酸型燃料電池等の固体高分子型燃料電池以外の燃料電池であってもよい。しかしながら、固体高分子型燃料電池とすると、比較的低温で運転することができ、装置を小型化できるので、一般家庭等に設置するのに適している。