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JP2008159200A - ホログラム再生装置、ホログラム再生方法、読出装置、読出方法 - Google Patents

ホログラム再生装置、ホログラム再生方法、読出装置、読出方法 Download PDF

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JP2008159200A JP2006348968A JP2006348968A JP2008159200A JP 2008159200 A JP2008159200 A JP 2008159200A JP 2006348968 A JP2006348968 A JP 2006348968A JP 2006348968 A JP2006348968 A JP 2006348968A JP 2008159200 A JP2008159200 A JP 2008159200A
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Abstract

【課題】ホログラム再生装置においてよりロバストな再生を実現する。
【解決手段】イメージセンサの出力画像に基づく2次元FFTを行って、その解析結果から画像中に含まれるX方向、Y方向のそれぞれのクロック信号を抽出する。それらクロック信号には、それぞれ再生画像中のX方向、Y方向でのデータピクセル周期に応じた周期ラインが現れるので、それらの交点を求めることでリサンプリング位置を特定することができる。画像中のシンクのみならずユーザデータも含めた全体を用いてリサンプリング位置を特定できるので、よりロバストな再生が実現される。
【選択図】図5

Description

本発明は、参照光と、記録データに応じて2次元の空間光変調器による変調を受けて生成された信号光との干渉縞によってホログラムページ単位ごとにデータが記録されたホログラム記録媒体について再生を行うホログラム再生装置とその方法に関する。
また、所要のピクセル単位でデータビット値が格納された2次元画像によりデータが記録された媒体について、上記2次元画像中の各ピクセルの値を読み出すための読出装置とその方法とに関する。
ホログラム記録再生方式において、特に光ストレージ系の分野におけるホログラム記録再生方式では、光強度変調として例えば透過型液晶パネルやDMD(Digital Micro mirror Device)などのSLM(空間光変調器)が使用され、信号光にbit1(例えば光強度=強)、bit0(例えば光強度=弱)のパターン配列が得られるような強度変調をかけるようにされる。
このとき、SLMにおいては、例えば図2に示されるようにしてその中心部において記録データに応じて光強度変調を与えて信号光を生成すると共に、その周りに輪状に光を透過させることで参照光を生成するようにされている。そして、記録データに応じて変調された信号光は、上記参照光と共にホログラム記録媒体に対して照射され、これにより、これら信号光と参照光との干渉縞がデータとしてホログラム記録媒体に記録される。
また、データの再生時においては、SLMにおいて上記参照光のみを生成してこれをホログラム記録媒体に対して照射することで、上記干渉縞に応じた回折光を得るようにされる。この回折光に応じた像を例えばCCD(Charge Coupled Device)センサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサなどのイメージセンサ上に結像させ、各データピクセル(つまりSLMの各画素)の振幅値を得る。そして、それら各データピクセルの振幅値に基づき再生データを得るようにされる。
このようにして信号光と参照光とを同一光軸上で照射するホログラム記録再生方式は、コアキシャル方式として知られているが、例えばこのようなコアキシャル方式を始めとして、一般的にホログラム記録再生では、光学的な歪みや倍率などの問題から、SLMの各画素とイメージセンサの各画素とを厳密に1対1に合わせることが実用的には困難とされている。すなわち、SLMの各画素に対応する再生光を、イメージセンサ上の想定する各画素に厳密に入射させることは実用上難しい。
そこで、記録時には、信号光内へのデータ配列を行う際に、シンクと呼ばれる所定パターンデータを所定間隔で挿入しておき、再生時にはこのシンクの位置に基づく位置合わせを行ってから各ピクセルの振幅値の計算を行うようにされている。
このようにシンクを挿入しておき、再生時にはその位置と実際にシンクのパターンが検出された位置とをあわせるようにすることで、光学的な歪み等による再生光の理想的な入射位置からのずれを補正して適切な読み出し動作が行われるように図ることができる。
但し、上記のような入射位置のずれは常に1画素単位で生じるものではなく、画素未満の単位でずれが生じることも予想される。このように画素未満単位のずれが生じると、上記のような位置合わせを行うためのシンクについてもそれを適正に検出することができなくなり、データ読み出しはおろか、位置合わせさえままならなくなってしまう。
そこで、このような画素未満単位でのずれにも対応できるように、例えばイメージセンサの画素数をSLMの画素数のn倍(例えば2×2=4倍、但し整数倍とは限らない)として、SLMの1画素分の再生光に対するイメージセンサ側の解像度を高めるようにしている。
例えば、従来の一般的な手法では、2×2のオーバーサンプリングとして、SLMの1画素分の再生光をイメージセンサ上の2×2=4画素分で受光するものとしている。これにより、先ずはSLMの1画素分に対して4倍の解像度を得ることができる。
また、従来では、さらに精度を高めるために、このように2×2のオーバーサンプリングにより得られたそれぞれの値を補間するなどして、さらに2×2のアップコンバートを行うようにされている(4×4へのアップコンバート)。つまり、この4×4へのアップコンバートを行うことで、SLMの1画素に対する解像度は16倍とすることができる。
例えばこのような手法によって各画素の読み出し位置の補正を画素未満単位で行うことができ、ピクセルの振幅値の計算を適切に行うことが可能となる。
ここで、以上でその概要について述べた、従来のホログラム記録再生手法の具体例について説明しておく。
なお、説明にあたり、次の用語を定義しておく。
・シンボル・・・・記録符号化の最小単位:具体例としては、記録データの1バイト(=8ビット)が4ビット×4ビットの正方形状のデータ単位に変換されたもの
・サブページ・・・6シンボル×6シンボル(24ビット×24ビット)のデータ単位
・ページ・・・・・最終的に信号光エリア内に敷き詰められる総データ量の単位
先ず、従来の記録データフォーマットについて、図47、図48を参照して説明しておく。
図47は、SLMでの変調パターンを模式的に示している。また図48は、記録データ中に挿入されるシンクのパターン例について示している。
先ず、図47において、従来では、1ページとしてのデータを形成するにあたり、図示するようにして1サブページを最小単位として、円形の信号光エリア内へのデータの敷き詰めを行うようにされている。
そして、データ敷き詰めを行う際には、所定間隔でシンクを挿入するものとされている。従来では、各ページの先頭(この場合は最上段の左端となる位置)に図のようなページシンクを挿入するものとされる。
ページシンクについては、図48(a)に示されるようにして、1サブページ分の領域を割り当てるものとしている。そして、そのデータパターンとしては、図示するように1サブページ内の中心に位置する2×2=4シンボルの、さらにその中心部の4ビット×4ビット(つまり1シンボル分)の全ビットを「1」とした上で、それ以外の全ビットは「0」としたパターンを定義するものとしている。つまりこの場合、上記中心の4シンボルのデータパターンとしては、
「00000000
00000000
00111100
00111100
00111100
00111100
00000000
00000000」
となる。そして、これら中心の4シンボル以外の他ビットが全て「0」となるものである。
さらに、1ページ内において、上述のようにデータ敷き詰めの最小単位となる各サブページごとに対しては、図48(b)に示すようなサブページシンクが付される。
このサブページシンクとしては、1サブページ内の中心4シンボル分の位置に対し、上記したページシンクの中心4シンボルと同様のパターンを挿入するものとされる。
このようにして従来のフォーマットでは、信号光エリア内に対して1サブページを最小敷き詰め単位としてデータの敷き詰めを行い、またシンクについては、1ページごとのページシンク(1サブページ分)と、さらに1ページ内の各サブページごとにサブページシンク(4シンボル分)を挿入するものとしている。
このようなフォーマットにより、従来においては、図47に示されているように半径=154ピクセル(ピクセル=SLMの1画素)の信号光エリア中に、有効シンボル数として3552シンボル分のユーザデータ(シンク以外のデータ)を詰め込むことができる。すなわち、1ページ分の有効容量は3552シンボルとなる。
図49は、このような従来の記録データフォーマットに基づき行われる、従来のホログラム記録再生手法の例を模式的に示している。なお、図49では、従来手法による記録・再生の処理手順をブロック化して示している。
先ず、記録時においては、<1>と示すようにして、記録データについての記録変調符号化を行う。この場合、記録変調符号としては、例えばスパース符号と呼ばれるものを用いる。具体的にこのスパース符号では、記録データの1バイト(=8ビット)が4ビット×4ビットの正方形状のデータ配列(つまり上述した1シンボル)に変換されると共に、変換後の16ビットのうち3ビットだけが「1」で残り13ビットが「0」となるようにされている。
そして、このようなスパース符号化などの記録符号化により、記録データをシンボル単位で分ける処理を行った後、<2>と示すようにしてサブページへのマッピングを行う。すなわち、符号化により得られた各シンボルをサブページ内にマッピングするものである。
このとき、先の図47に示したように各サブページにはその中心部の4シンボルにサブページシンクを挿入するものとされる。従ってこの<2>のマッピング処理では、生成された1ページ分のシンボル(この場合は3552シンボル)を32個ずつにまとめて、それら各32個のシンボルを順に並べ且つ中心の4シンボルには図48に示したような所定のデータパターンによるサブページシンクが配置されるように各サブページをマッピングし、計111個のサブページを生成する。
各サブページを生成すると、<3>と示すようにしてページ全体へのマッピングを行う。すなわち、図48(a)に示したような1個のページシンクと、生成された111個のサブページとを、フォーマットに従って信号光エリア内にマッピングする(敷き詰める)。
また、このとき、SLMでは参照光も生成するので、SLMの全有効画素分のデータパターンとしては、このように生成した1ページ分のデータパターンと共に、参照光エリアのパターン(予め定められた画素のみを「1」)と、ギャップエリア(信号光エリアと参照光エリアとの間隙エリア)のパターン(全て「0」)と、さらに参照光エリアよりも外周のパターン(これも全て「0」)と合わせたデータパターンを生成する。
このデータパターンに基づきSLMが駆動制御されることで、信号光と参照光との干渉縞によるホログラム記録媒体へのデータ記録が行われる。
なお、上記<2>のシンボルのサブページへのマッピングや、<3>のサブページのページ全体へのマッピングの順番はどのようなものであってもよいが、最上段の左端から始めて右端に行き、一段下がって左端に戻る、ということを最下段の右端まで繰り返すのが一般的とされている。
そして、このようにしてホログラム記録媒体に記録されたデータについての再生は、以下のようにして行われる。
先ず、<4>と示すようにして、2×2のオーバーサンプリングが行われる。すなわち、先に述べたようにして予めSLMの画素数に対するイメージセンサの画素数が例えば2×2=4倍となるように設定しておき、SLMの1画素分の像を、イメージセンサ上の2×2=4つの画素で受光するというものである。
また、この<4>の2×2のオーバーサンプリングでは、オーバーサンプリングで得られた読み出し信号の周波数特性を改善するために、実際にはローパスフィルタ(LPF)などの何らかのフィルタを通すようにされている。
そして、<5>では、上記のように2×2でオーバーサンプリングされた読み出し信号について、さらに4×4へのアップコンバートを行う。
つまり、上記2×2のオーバーサンプリング(及びフィルタ処理)により得られたそれぞれの値を補間するなどして、さらに2×2のアップコンバートを行う(4×4へのアップコンバート)。
これらオーバーサンプリング・アップコンバートを経た上で、上述したような光学的な歪みなどを考慮した、各ピクセルの振幅値計算を適正に行うための処理が行われる。
先ずは、<6>と示すようにして、ページシンクの検出を行う。すなわち、先の図48にて説明したようにして予め規定されているページシンクのデータパターンに基づき、オーバーサンプリング・アップコンバートで得られた読み出し信号中にあるべきページシンクの位置を検出するものである。
ここで、イメージセンサの各画素では、例えば0〜255の256階調でその振幅値が得られる。すなわち、上述のようなオーバーサンプリング・アップコンバートを経て得られる各値としても、このような0〜255で表現される値となっている。
ページシンクの具体的な検出手法としては、予め分かっているページシンクのデータパターン(0、1のパターン)にある一定の値(負の数)を加えることによりデータパターンの平均値を0としたシンク基準パターンを生成しておき、オーバーサンプリング・アップコンバートにより得られた信号中におけるページシンクがあるべき位置(これもフォーマットから推定できる)の周辺について、上記シンク基準パターンとの相関計算を行い、その結果最も相関値の大きくなる位置をシンク位置として特定する手法を採る(このような位置決定方式を相関演算によるテンプレートマッチングと呼ぶ)。
このようにページシンクの位置が特定されることで、先ずはページ全体のおおまかな位置合わせを行うことができる。
その上で、<7>と示すように、サブページシンクの検出を行う。すなわち、ページ内の各サブページシンクの位置を特定するものである。
上記のようにしてページシンクとしての、ページ内の或る1つの基準点が定まれば、対象とするサブページシンクのあるべき位置は、記録フォーマットに基づいてその定まった基準点から何画素離れた場所にあるかを特定できる。そこで、検出されたページシンクの位置を基準として、フォーマットに従って推定される対象とするサブページのあるべき位置周辺について、先のページシンク検出の場合と同様に相関演算によるテンプレートマッチングによりサブページシンクの位置を特定する。
そして、各サブページシンクを検出すると、<8>と示すようにして1×1にリサンプリングする処理を行う。つまり、検出された各サブページシンクの位置に基づき、オーバーサンプリング・アップコンバートされた信号中からSLMの各データピクセルに対応した読み出し信号の位置(単にピクセルの位置とも言う)を特定し、その振幅値を取得するものである。
具体的には、検出された各サプページシンクの位置に基づいて、各サブページごとに、各ピクセルの位置を特定し、それら各ピクセルの振幅値を取得する。このとき、次に説明するスパース符号化方式に対応したシンボル単位でのデータ識別を行うために、ここでは取得した各ピクセルの値をシンボル単位にまとめておくようにされる。
次の<9>では、シンボル単位でのデータ識別を行う。すなわち、上記のようにしてシンボル単位にまとめられた値から、データ識別を行って各画素のビット値を検出する。
ここで、この場合において採用される、1シンボル=16ビットのうち3ビットが「1」となるスパース符号の場合には、値の大きい3つのピクセルをビット「1」にする「ソート検出」と呼ばれるデータ識別方式を適用することができる。そこで、各シンボルについて、このようなソート検出によるデータ識別を行って、最終的な記録ビットの値を検出する。
そして、最後に、<10>と示すようにして、記録符号(スパース符号)のデコード処理を行う。
つまり、上記シンボル単位でのデータ識別によってシンボルごとに得られた各ビット値を、記録時にマッピングした順番に従って並べ替え、さらに並び替えたビット値をデコード(スパース符号の復調)していくことで1シンボル=16ビット→1バイト=8ビットに戻し、記録データと同内容の再生データを得る。
以上のようにしてホログラム記録媒体へのデータ記録、及び記録データの再生が行われている。
なお、関連する従来技術については下記特許文献を挙げることができる。
特開2006−196044号公報 特開2001−14418号公報
しかしながら、上記のような従来のホログラム記録再生手法は、次の点で問題を有している。
先ず、従来のホログラム記録再生手法では、シンク数の増加やシンクサイズの大型化を助長するものとなっており、その分ユーザデータの容量を低下させてしまっているという問題がある。
すなわち、上述した従来手法では、各データピクセルの位置を特定するためにシンク(サブページシンク)を用いているので、検出精度向上のため多くのシンクを要し、またシンクサイズとしても大型化する必要がある。その意味でシンク数の増加やシンクサイズの大型化を招き、これによって1ページ内に記録できるユーザデータの容量を低下せざるを得ない点で問題がある。
また、上述した従来手法では、各データピクセルの位置を検出するにあたりシンクしか利用しておらず、シンク以外のユーザーデータを有効に利用していないという点でも問題がある。
すなわち、このように各データピクセル位置の特定のためにシンクしか利用していないことによって、シンクがダメージを受けた場合の影響が大きく、もし仮にサブページのシンクがダメージを受けて検出できない場合には、そのサブページ内のデータを直ちに失ってしまうといったことも生じ得る。
また、仮にページシンクがダメージを受けて検出できない場合、ページ全体のデータを失ってしまうといった事態も生じ得る。
これらの点から従来手法は、検出画像のSNR(S/N比)低下に対してロバストではない。また、シンク数の削減・シンクサイズの小型化による記録密度向上を図ることが困難とされている。
また、そもそもの問題として上記従来手法では、シンクを本来の使用法とは異なるかたちで使用している点でも難点がある。
すなわち、従来のストレージ装置や通信装置において、「シンク」とは、ビット同期をとった後のフレーム同期をとるためのものであって、ビット同期のためのものではない。つまり、上述した従来手法のように、ビット同期に相当する各データピクセルの位置特定のためにシンクを使用するという概念は、シンクの使用法が誤っていると言うことができる。
また、画像の種々の変動・歪み・劣化に対してロバストではないという点も挙げられる。
例えば、再生画像の歪みの形態として、平面方向の移動には対応できるが、像の拡大・縮小が生じた場合にはロバストではない。
また、再生画像の回転に対してもロバストではない。
ところで、上記による説明では、従来手法はビット同期のためにシンクを使用する点で、本来とは異なるシンクの使用法としている点が問題であることを指摘したが、例えば1次元画像を扱うホログラム記録再生の分野では、ビット同期のためのシンクは使用せず、各データピクセルの位置はユーザデータに基づくクロック信号抽出を行った上で行うという考え方が提案されている。
例えば、先に挙げた特許文献1がこれに該当する。
図50は、特許文献1に記載の発明に基づくホログラム記録再生手法について模式的に示している。
この手法では、1次元の画像データについて、1次元のイメージセンサで読み出した値(この場合もオーバーサンプリングやアップコンバートを行ってもよい)に対し、FFTなどのフーリエ変換処理を施し、画像を構成する各周波数要素を分解する。
このようにフーリエ変換を施した結果としては、記録側の空間光変調器のピクセル周期に対応する周波数の成分が比較的強くなるので、その周波数近傍での信号を抽出し、これをクロック信号とすることができる。すなわち、図50(b)に示すような、各記録ピクセルの位置を特定するためのクロック信号を抽出することができる。
但し、これは1次元画像を前提とした手法であって、これをそのまま現状のような2次元画像によるホログラム記録再生に適用することはできない。
例えば仮に、2次元画像に適用するのであれば、横方向(X方向)にライン順次で同様のフーリエ変換・クロック信号成分の抽出を行うということが考えられるが、例えば次の図51に示すようにして、再生像の回転によってイメージセンサに対し再生像が傾いて得られた場合には、或るラインでは図のように■部分(つまりビット「0」)が多くなってしまうなど、データピクセル数に応じた周期によるクロック信号の抽出をうまく行うことができなくなってしまう場合がある。
或いは、再生像が回転しない場合であっても、横方向(X方向)のラインによっては、空間光変調器のY方向における境界付近に合致してしまい、イメージセンサにおいて濃淡値を適正に捉えることができず、この点でもクロック信号の抽出をうまく行うことができなくなってしまう場合がある。
また、そもそもこのような一次元画像でのクロック信号は、1つの方向における周期性を表すに過ぎないため、これをそのまま2次元画像の場合に適用したとしても、適正なサンプル位置の特定を行うことができないのは明らかである。
このようにして特許文献1に記載のような1次元の概念のみによっては、2次元画像について適正にビット同期をとる(すなわちデータピクセル単位での位置を特定する)ことができないものとなる。
以上のような課題に鑑み、本発明ではホログラム再生装置として以下のように構成することとした。
つまり、本発明のホログラム再生装置は、参照光と、記録データに応じて2次元の空間光変調器による変調を受けて生成された信号光との干渉縞によってホログラムページ単位ごとにデータが記録されたホログラム記録媒体について再生を行うホログラム再生装置であって、先ず、上記ホログラム記録媒体に対して上記参照光を照射する参照光照射手段を備える。
また、上記参照光が上記ホログラム記録媒体に対して照射されることで得られる上記ホログラムページ単位のデータに応じた回折光を受光した結果に基づき、2次元画像データを得る画像取得手段を備える。
また、上記2次元画像データに基づく2次元的なフーリエ変換処理を行い、上記2次元画像データ中に含まれる平面波要素について周波数解析を行う解析手段を備える。
また、上記解析手段による解析結果に対して、第1の所定範囲内と第2の所定範囲内でそれぞれパワースペクトルのピーク部分の探索を行い、上記第1の所定範囲内で検出されたピーク部分に基づき特定される平面波の周期と位相と法線方向とを表す第1方向クロック情報と、上記第2の所定範囲内で検出されたピーク部分に基づき特定される平面波の周期と位相と法線方向とを表す第2方向クロック情報とを取得するクロック情報取得手段を備える。
また、上記第1方向クロック情報と上記第2方向クロック情報とに基づき、上記2次元画像データ中における上記空間光変調器のピクセル単位での位置を特定するピクセル位置特定手段を備える。
さらに、上記ピクセル位置特定手段により特定された位置情報に基づき、各ピクセルの振幅値を取得する振幅値取得手段を備えるものである。
また、本発明では読出装置として以下のように構成することとした。
つまり、本発明の読出装置は、所要のピクセル単位でデータビット値が格納された2次元画像によりデータが記録された媒体について、上記2次元画像中の各ピクセルの値を読み出すための読出装置であって、先ず、上記媒体上の上記画像に対して光照射を行う光照射手段を備える。
また、上記媒体への光照射に応じて得られた光を検出した結果に基づき、上記媒体上の上記2次元画像に応じた2次元画像データを得る画像取得手段を備える。
また、上記画像取得手段で得られた上記2次元画像データに非線形処理を施す非線形処理手段を備える。
また、上記非線形処理手段により処理された上記2次元画像データについて2次元的なフーリエ変換処理を施し、上記2次元画像データ中に含まれる平面波要素について周波数解析を行う解析手段を備える。
また、上記解析手段による解析結果に対して、第1の所定範囲内と第2の所定範囲内とでそれぞれパワースペクトルのピーク部分の探索を行い、上記第1の所定範囲内で検出されたピーク部分に基づき特定される平面波の周期と位相と法線方向とを表す第1方向クロック情報と、上記第2の所定範囲内で検出されたピーク部分に基づき特定される平面波の周期と位相と法線方向とを表す第2方向クロック情報とを取得するクロック情報取得手段を備える。
また、上記第1方向クロック情報と上記第2方向クロック情報とに基づき、上記2次元画像データにおける上記媒体に記録された2次元画像中のピクセル単位での位置を特定するピクセル位置特定手段を備える。
さらに、上記ピクセル位置特定手段により特定された位置情報に基づき、各ピクセルの振幅値を取得する振幅値取得手段を備えるものである。
上記のようにして媒体上に記録された画像に応じて得られた2次元画像データに基づく2次元的なフーリエ変換処理を行うことで、上記2次元画像データを構成する各平面波要素を解析することができる。
この2次元的なフーリエ変換による解析結果では、上記2次元画像データ中に含まれる第1方向(例えばX方向)のクロック信号としての平面波(波の周期と位相と方向とで特定される)と、第2方向(例えばY方向)のクロック信号としての平面波の成分が、それぞれ上記第1の所定範囲内と上記第2の所定範囲内でパワースペクトルのピーク部分として現れる。そこで、上記のようにして第1の所定範囲内と第2の所定範囲内とでそれぞれパワースペクトルのピーク部分を探索すれば、その結果検出されるピーク部分の成分に基づきそれぞれX方向クロック情報とY方向クロック情報とを得ることができる。
このようにして、X方向、Y方向のそれぞれのクロック信号の周期と位相と方向についての情報を表すX方向クロック情報とY方向クロック情報とを得ることができれば、それらに基づき媒体上に記録された画像のピクセル単位での位置を特定することができ、その位置情報に基づいて各ピクセルの振幅値を取得することができる。
なお、本発明の読出装置・読出方法では、非線形処理を経た2次元画像データについて2次元的なフーリエ変換処理を施すものとしているが、このように非線形処理後の画像について2次元的なフーリエ変換を施した結果は、後の図41に示されるようにクロック信号に応じた部分に強いピークが現れることになる。つまり、このようにすれば、予め受光素子側の何画素分で媒体に記録された画像の1ピクセル分の像を受光するかが定まっておらず、クロック信号のおおまかな周波数を推定できないことで探索範囲を狭い範囲に限定できない場合であっても、例えばX軸近傍・Y軸近傍など所定の範囲にてそれぞれピーク成分の探索を行うことで、それぞれのクロック情報を適正に取得することができる。
上記のようにして本発明では、媒体上に記録された2次元画像に応じて得られた2次元画像データに基づく2次元的なフーリエ変換処理による周波数解析結果から、X方向クロック情報(X方向のクロック成分の波の周期と位相と方向の情報)と、Y方向クロック情報(Y方向のクロック成分の波の周期と位相と方向の情報)とを取得することができる。そして、これらX方向クロック情報とY方向クロック情報とに基づき、媒体上に記録された画像中のピクセル単位での位置を特定することができ、その位置情報に基づき各ピクセルの値を取得することができる。
このとき、解析結果から取得される上記X方向クロック情報と上記Y方向クロック情報には、X方向のクロック成分とY方向のクロック成分について、その波の周期と位相と共に方向の情報も含まれている。このことから、上記のようにしてX方向クロック情報とY方向クロック情報とに基づく各ピクセル位置の特定が行われることで、画像の回転にも対応して適正に各ピクセルの位置の特定を行うことができる。また、もちろん、画像の拡大/縮小にも対応して適正に各ピクセル位置を特定することもできる。さらには、例えばX方向とY方向とでクロックの周波数が異なるような歪みにも適正に対応して各ピクセル位置の特定することができる。
また、上記本発明によれば、従来のようにシンクによる位置合わせを行うことなく各ピクセルの位置を特定することができる。これによれば、従来必要であった各ピクセルの位置特定のためのサブページシンクを不要とすることができ、その分、ユーザデータの記録容量を増やすことができる。すなわち、ユーザデータの記録密度向上を図ることができる。
また、上記本発明によれば、画像中のシンク部分のみでなく、ユーザデータを含む画像全体のデータを利用して各ピクセルの位置特定を行うことができる。すなわち、従来ではサブページシンクがダメージを受けた場合に、その領域では各ピクセルの位置特定が適正に行われず、その領域内のデータが全滅するといった可能性があったが、本発明では取得された2次元画像データ全体を利用して各ピクセルの位置を特定できるので、その意味でよりロバストなデータ読み出しが可能となる。
また、上記のようにしてサブページシンクを用いた位置特定なしに各ピクセルの振幅値を取得することができれば、ビット同期をとった上で、各ビット値がフォーマット上のどの位置にあたるかを特定するためのシンクによってフレーム同期をとる、という通常のシンク使用法を採用することができる。
以下、発明を実施するための最良の形態(以下実施の形態とする)について説明していく。
説明は以下の順で行うものとする。

1.再生装置の構成
2.データ再生部の構成
3.実施の形態としてのリサンプリング位置特定手法
3−1.X方向及びY方向微分
3−2.非線形処理
3−3.2次元のフーリエ変換処理
3−4.クロック信号成分の抽出
3−5.位相シフト処理
3−6.逆フーリエ変換処理
3−7.ゼロクロス線の抽出
3−8.ゼロクロス線の格子点抽出
4.リサンプリング位置特定部の内部構成
5.実施の形態の効果
6.実験結果
7.変形例
なお、以下の説明においては「クロック信号」という用語を用いるが、この場合における「信号」とは、スカラー量をもつ2次元の信号であって、2次元画像と等価であることを注意しておく。また、画像を表現する場合の座標系は、X方向は図中の右方向、Y方向は図中の下方向としている。
1.再生装置の構成

図1は、本発明に基づき構成することのできる記録再生装置(記録再生装置1)の内部構成について示したブロック図である。なお、図1では主に記録再生装置1の光学系、記録データの変調系、及び再生系の構成のみを抽出して示しており、他の部分については省略している。
先ず、本実施の形態では、ホログラム記録再生方式として、いわゆるコアキシャル方式が採用される。すなわち、信号光と参照光とを同一軸上に配置し、それらを共にホログラム記録媒体5に照射して干渉縞によりデータ記録を行い、また再生時には参照光のみをホログラム記録媒体5に対して照射することで干渉縞により記録されたデータの再生を行うものである。
またこの場合、図中のホログラム記録媒体5としては、反射膜を備えたいわゆる反射型のホログラム記録媒体とされ、記録再生装置1はこのような反射型のホログラム記録媒体5に対応した構成が採られる。
図1において、先ず記録再生装置1には、図示するレーザダイオードLD、コリメータレンズ2、SLM(空間光変調器)3、ビームスプリッタ4、対物レンズOL、イメージセンサ6を備えた光学系が設けられる。
レーザダイオードLDは、記録再生のためのレーザ光を得るための光源として設けられる。このレーザダイオードLDからの出射光はコリメータレンズ2を透過して平行光に変換されてSLM3に導かれる。このSLM3としては、例えば透過型の液晶パネルが用いられる。
そして、このSLM3により空間光変調が施された光は、ビームスプリッタ4を透過し、対物レンズOL側に導かれる。そして、対物レンズOLを透過し、所定位置にセットされたホログラム記録媒体5に照射される。
記録時においては、後述するようにしてSLM3において記録データに応じた空間光変調が行われ、このように変調を受けた平行光が対物レンズOLを透過することで収束光とされ、上記ホログラム記録媒体5に集光するようにされる。
また、再生時においては、上記と同様の経路により、レーザダイオードLDからの光がSLM3にて再生用の変調を受けた後にホログラム記録媒体5に照射されることで、後述するようにして記録データに応じた回折光が得られる。この回折光は、ホログラム記録媒体5からの反射光として、対物レンズOLを介して平行光とされた後、ビームスプリッタ4にて反射されてイメージセンサ6側に導かれる。このイメージセンサ6としては、例えばCCD(Charge Coupled Device)センサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサなどとされ、上記のようにして導かれるホログラム記録媒体5からの反射光(回折光)を受光し、電気信号に変換する。
なお、本実施の形態の場合においても、従来と同様のオーバーサンプリング・アップコンバートを行うものとして、SLM3の1画素分の像を、イメージセンサ6上のn画素分(n>1:nは整数とは限らない)で受光するようにされている。この場合も、例えばイメージセンサ6上の4画素(2画素×2画素)分でSLM3の1画素分の像を受光するようにされているとする。
ここで、次の図2、図3を参照して、上記により説明した光学系によるホログラム記録媒体5へのデータの記録再生手法ついて説明する。図2は記録手法について示し、図3は再生手法について示している。
なお、図2では、図1に示す光学系のうちSLM3、対物レンズOLのみを抽出して示している。また図3において、図3(a)は同様にSLM3、対物レンズOLのみを示し、図3(b)では対物レンズOLとイメージセンサ6のみを抽出して示している。
先ず、図2に示される記録時においては、SLM3が、コリメータレンズ2からの入射光に対し、上述した参照光と、記録データに基づき「0」「1」のデータ配列が形成された光(以下信号光と呼ぶ)とが同心円上に配置されるようにするための強度変調を行うようにされる。
この強度変調された光(つまり参照光と信号光)を、対物レンズOLによりホログラム記録媒体5上に集光し、これにより形成される参照光と信号光の干渉縞をデータとしてホログラム記録媒体5に記録するようにされる。
そして、再生時においては、先ず図3(a)に示すようにして、コリメータレンズ2からの入射光をSLM3で参照光パターンのみが出力されるように強度変調を行い、ホログラム記録媒体5に集光する。その際、集光した光は、ホログラム記録媒体5に記録されたデータパターンに応じた干渉縞により回折を受け、ホログラム記録媒体5からの反射光として出力される。すなわち、この回折光は、図示するようにして記録データを反映した強度変調パターンを有しており、この回折光の有する強度変調パターンをイメージセンサ6で読み出した結果に基づき、データ再生を行うようにされる。
ここで、上記のようにしてSLM3においては、記録/再生時に対応して参照光、信号光を生成するようにされる。このためSLM3においては、次の図4に示すような参照光エリアA1、信号光エリアA2、及びギャップエリアA3とが規定されている。すなわち、図示するようにしてSLM3の中心部分を含む所定の円形のエリアが、信号光エリアA2として定められている。そして、その外周部分に対しては、ギャップエリアA3を隔てて、信号光エリアA2と同心円上となる輪状の参照光エリアA1が定められている。
なお、上記ギャップエリアA3は、読み出し時の参照光が信号光エリアA2に漏れ込んでノイズになることを避けるための領域として定められている。
記録時においては、参照光エリアA1内の予め定められた画素を「1」(光強度=強)、それ以外を「0」(光強度=弱)とし、且つギャップエリアA3と上記参照光エリアA1より外周部分とを全て「0」とした上で、信号光エリアA2内の各画素を記録データに応じた所要の「0」「1」のパターンとすることで、先の図2に示したような参照光と信号光とを生成・出力することができる。
また、再生時には、参照光エリアA1のみを記録時と同じ「0」「1」のパターンとし、他の領域はすべてビット「0」とすることで、図3(a)に示したようにして参照光のみを生成・出力することができる。
また、図1に示す記録再生装置1には、これまでで説明した光学系に加え、上述したようなSLM3での変調パターンを実現するためのデータ変調部7が備えられる。
このデータ変調部7は、記録時において供給される記録データを入力し、この記録データを所定のフォーマットに従って信号光エリアA2内に敷き詰めるようにして、信号光エリアA2内のデータパターンを生成する。
さらに、参照光エリアA1を予め定められた所定の「0」「1」のパターンとし、またギャップエリアA3と参照光エリアA1より外周部分とを全てビット「0」としたデータパターンを生成し、このデータパターンと上記信号光エリアA2内のデータパターンとを合わせてSLM3の全有効画素分のデータパターンを生成する。
このデータパターンに基づき、SLM3の各画素を駆動制御することで、先の図2に示したような記録時の変調光(信号光及び参照光)を得ることができる。
一方、再生時には、参照光エリアA1のみ記録時と同じ「0」「1」のパターンとし、他の領域はすべて「0」としたデータパターンを生成し、このデータパターンに基づきSLM3の各画素を駆動制御することで、先の図3(a)に示したような再生時の変調光を得ることができる。
なお、本実施の形態の場合も、上記データ変調部7では、入力された記録データをスパース符号化して8バイトのデータごとにシンボル単位(4×4=16ビットの正方形状の単位)に変換した上で、それらシンボルを所定のフォーマットに従って信号光エリアA2内に敷き詰めたデータパターンを生成するようにされているとする。
また、この場合もスパース符号化としては、従来と同様に例えば1シンボル=16ビットのうち3ビットが「1」で、残りの13ビットが全て「0」となるような符号化を行うようにされているとする。
また、記録再生装置1には、イメージセンサ6での各画素の検出信号(検出値)に基づき、記録データを再生するためのデータ再生部8が設けられる。
このデータ再生部8では、後述する各処理を行って、イメージセンサ6の検出信号中の各データピクセル(SLMの各画素)の位置を特定し、その位置に基づき各データピクセルの振幅値を検出する(リサンプリングする)。その上で、各データピクセルの振幅値に基づくデータ識別やスパース符号のデコード処理を行って記録データを再生する。
2.データ再生部の構成

図5は、図1に示したデータ再生部8の内部構成について示している。
このデータ再生部8内には、図示するようにしてLPF(ローパスフィルタ)20、アップコンバート部21、リサンプリング位置特定部22、リサンプリング部23、ページシンク位置合わせ部24、シンボル抽出部25、データ識別部26、スパース符号デコード部27が備えられている。
図1に示したイメージセンサ6からの検出出力(図中センサ出力)は、データ再生部8内のLPF20に入力され、ここでノイズ除去や周波数特性改善のための所定フィルタリング処理が施された上で、アップコンバート部21に入力される。
先にも説明したように、本実施の形態の場合としても例えば2×2のオーバーサンプリングとして、イメージセンサ6上ではSLM3の1画素分の像を2×2=4画素分で受光するようにされている。
アップコンバート部21は、このようにして2×2のオーバーサンプリング後、LPF20によるフィルタ処理後のセンサ出力を入力し、これに対して所定倍率のアップコンバート処理を施す。この場合もアップコンバート処理としては、例えば2倍の倍率が設定され、これによって4×4へのアップコンバートが行われる。すなわち、これによってSLM3に比し縦横それぞれ4倍の解像度が得られることになる。画素数で言えば、SLM3の1画素について4×4=16個の画素信号が得られる。
リサンプリング位置特定部22は、上記アップコンバート部21によって処理された信号(画像データ)を入力し、この画像データ内におけるSLM3の各画素単位(データピクセル単位)での位置を特定するための処理を実行する。
なお、このリサンプリング位置特定部22によるリサンプリング位置の特定動作、及びそれを実現するための内部構成については後述する。
リサンプリング部23は、上記リサンプリング位置特定部22の処理結果として得られる各ピクセルの位置の情報と、上記アップコンバート部21によるアップコンバート処理後の2次元画像データを入力し、上記2次元画像データ中における上記各ピクセルの位置情報によって特定される位置の振幅値を取得する(これを1×1のリサンプリングと呼ぶ)。
このような各ピクセル位置が求まった後のリサンプリング処理としては、標本化定理に基づいて2次元信号の補間を行えばよい。或いは、従来の画像処理の分野で一般的に行われている補間処理を行ってもよい。例えば、
・最近傍法(Nearest neighbor method)
・双線形補間法(Bi-linear interpolation method)
・3次補間法(Cubic convolution method)
・双3次スプライン法 (Bicubic spline method)
の何れかの補間処理によって行うことができる。
これらのうち、例えば最近傍法は、最もタイミングの近い読み出し信号をそのピクセルの振幅値として選択するもので、オーバーサンプリングレートが大きいときに有効である。この最近傍法は関数などに基づく計算処理が不要であるという点で、処理時間が短くできるというメリットがある。
また、3次補間法は、標本化定理に基づいて補間するときに使用する関数sin(x)/xの区分的3次多項式近似であり、処理負担は上記最近傍法より大であるが、高精度な結果が得られるというメリットがある。本実施の形態の場合、リサンプリング処理にはこの3次補間法(単にCubic補間とも言う)を採用している。
上記リサンプリング部23のリサンプリング処理により、上記2次元画像データにおけるデータピクセル単位での各位置の振幅値が得られる。すなわち、SLM3のピクセルと同一のレート(1×1のレート)の2次元画像データが得られる。
ページシンク位置合わせ部24は、このような2次元画像データにおける各ピクセルの振幅値の情報と、予めフォーマットで定められたページシンクとしての所定のデータパターンの情報とに基づき、位置合わせ処理を行う。すなわち、特定された各ピクセルの、フォーマット上での位置(つまりフォーマットで規定されたホログラムページ内での位置)を特定する。
このページシンクによる位置合わせ処理としては、従来と同様の手法により行うことができる。すなわち、上記のようなページシンクとしての所定のデータパターンを元に、先に述べた相関演算によるテンプレートマッチングにより行う。具体的には、ページシンクの存在する範囲は、フォーマットに基づきある程度推定することができるので、その推定された範囲内で上記データパターンとの相関値を計算して、最大を与える場所を結果とする。
このように、本実施の形態の場合の位置合わせ処理は、従来方式とは異なり、上記のようにして既にデータピクセル単位での振幅値が求まった(つまり1×1のレートとされた)画像を対象として行うので、シンクを本来の使用法で用いることができる。そして、位置合わせ処理の計算量は、4×4のアップコンバート後の画像を対象として行っていた従来と比較すれば格段に少なくすることができる。
シンボル抽出部25は、ページシンク位置合わせ部24によって特定された、各ピクセルのフォーマット上での位置の情報を利用して、ホログラムページ内の各シンボルの抽出を行う。そして、抽出したシンボルごとに各ピクセルの振幅値をまとめたかたちでデータ識別部26に供給する。
データ識別部26は、上記シンボル抽出部25から供給されるシンボル単位ごとの各ピクセルの振幅値を用いて、シンボルごとにデータ識別を行う。
この場合、記録時のスパース符号化として1シンボル=16ビットのうち3つのビットのみが「1」となるような符号化を行うことから、これに対応したソート検出の手法を取り入れている。つまり、シンボル単位ごとに振幅値の大きい上位3つのピクセル位置のデータビット値を「1」とし、残りの全ピクセル位置のデータビット値は全て「0」としてデータ識別を行って、「0」「1」のデータビット値の識別をシンボル単位で検出する。
上記データ識別部26で検出されたシンボル単位ごとの各データビットの値は、スパース符号デコード部27に供給され、ここで各シンボルごとにスパース符号のデコードが行われることで、1シンボル→1バイト=8ビットに戻すように変換が行われる。これにより、記録データの再生が行われる。
なお、ここでの図示は省略したが、データ再生部8内において、適宜必要な位置に対して画像処理において通常行われる基本的な前処理を行うための構成を追加してもよい。例えば、AGC(Automatic Gain Control)による濃淡ムラ除去、明レベル補正、暗レベル補正などを行う信号処理部を追加するといったものである。
3.実施の形態としてのリサンプリング位置特定手法

続いて、実施の形態としてのリサンプリング位置特定動作について説明していく。
本実施の形態のリサンプリング位置の特定は以下の手順で行う。

・X方向及びY方向微分(3−1.)
・非線形処理(3−2.)
・2次元のフーリエ変換処理(3−3.)
・クロック信号成分の抽出(3−4.)
・位相シフト処理(3−5.)
・逆フーリエ変換処理(3−6.)
・ゼロクロス線の抽出(3−7.)
・ゼロクロス線の格子点抽出(3−8.)
3−1.X方向及びY方向の微分

先ずは、次の図6、図7に、イメージセンサ6の検出結果に基づき得られるセンサ出力画像、及びアップコンバート部21によるアップコンバート後の画像を示す。
なお、図6に示すセンサ出力画像は、LPF20による処理後の画像を示している。
また、これら図6、図7を始めとして、以降で画像を扱う図に関しては、全体画像では詳細な様子がつかみずらいため、位置はそれぞれ共通とした上で一部のみを拡大した図を示す。
先ず、前提として、本実施の形態の場合、図6に示すセンサ出力画像の画像サイズは、1024×1024ピクセルであるとする。先にも述べたように、この場合のオーバーサンプリングレートは2×2であるため、SLM3の画素1個に対し、イメージセンサ6の画素(SLMのデータピクセルに対し「ディテクターピクセル」とも呼ぶ)が2×2個の割合で対応することとなる。すなわち、SLM3の1画素分の像がイメージセンサ6上の4画素分で受光されるものである。
なお、この割合はほぼ一定と考えてよいが、位置合せの状態(位相)はさまざまに変化し、画像内でも変動する。また、ほぼ一定ではあるものの、オーバーサンプリングレートも変化するし、画像内での変動もあると考えるべきである。また、センサ出力画像には種々の変動・歪み・劣化が含まれることになる。
また、上記センサ出力画像の画像サイズとオーバーサンプリングレートからわかるように、この場合のSLM3の有効画素数は、512×512ピクセルであることを前提としている。
図6に示すセンサ出力画像と図7に示すアップコンバート後の画像とを比較すると、図7に示す画像の方が、図6に示す画像よりも解像度が増していることがわかる。この場合、アップコンバートのレートは2×2であることから、図7に示す画像の画像サイズは、図6に示す画像の1024×1024ピクセルの縦横それぞれ2倍となる2048×2048ピクセルとなる。
また、この2048×2048ピクセルによる画像サイズは、先に述べたSLM3の512×512ピクセルのサイズに対して縦横それぞれ4倍となっていることがわかる。これは、2×2のオーバーサンプリング後に2×2のアップコンバートが行われたことで、総合的に4×4へのアップコンバートが行われた結果である。
本実施の形態では、図7に示すアップコンバート後の2次元信号(画像)を処理して、画像中に含まれるX方向のクロックとY方向のクロックを抽出し、それら抽出したクロックに基づき、リサンプリング位置の特定を行う。すなわち、画像中におけるSLM3の各ピクセル単位での位置を特定する。
そのために、先ずはアップコンバート後の2次元信号に対し、X方向の微分処理とY方向の微分処理をそれぞれ施す。
図8は、この場合の微分処理で用いる画像処理マスクを示している。図8(a)はX方向微分で用いるX方向微分マスクを、図8(b)はY方向微分で用いるY方向微分マスクを示している。
図示するようにして、これらのマスクとしては、中心位置を原点とする2次元インパルス応答であって、これを画像に対して畳み込むことにより、それぞれX方向およびY方向の微分処理が行われることになる。
なお、画像処理マスクという呼び方のほかに、オペレータと言う場合もあることは周知である。また、これらのマスクとしては、後述もする画像処理におけるSobelのオペレータを構成するX方向微分とY方向微分であって、微分処理においてよく使われるものである。
具体的に、これらマスクのサイズとしては、3×3の計9画素分のサイズであり、X方向微分マスクのパターンとしては、X方向へのライン(行)を上段から順に「−1、0、+1」「−2、0、+2」「−1、0、+1」としたパターンとなる。また、Y方向微分マスクのパターンは、Y方向へのライン(列)を左側から順に「−1、0、+1」「−2、0、+2」「−1、0、+1」としたパターンとなる。
これらマスクを用いた微分処理として、本例ではX方向微分マスクを用いたX方向微分と、Y方向微分マスクを用いたY方向微分とをそれぞれ独立して行う。すなわち、アップコンバート後の2次元画像信号を2系統に分配し、一方にはX方向微分マスクによる畳み込みを行い、他方にはY方向微分マスクによる畳み込みを行う。すなわち、この場合の微分処理の結果としては、X方向微分された2次元画像信号とY方向微分された2次元画像信号との2系統が得られることになる。
微分処理の具体的な内容としては、アップコンバート後の2次元画像信号について、対象とする1画素にマスクの中心を合わせた上で、上記対象とする画素とその周囲の各画素の値に対しマスクの対応する位置の値をそれぞれ乗算する。その結果得られる計9つの値を合算し、その結果を上記対象とする画素での微分処理結果とする。この処理を、アップコンバート後の2次元画像信号の各画素に対して行う。
このような微分処理が行われた結果得られる画像としては、アップコンバート後の画像(つまり元の画像)において振幅値の変化(つまり輝度の勾配)が大きい部分ほど振幅の絶対値が大きくなる画像が得られる。換言すれば、このようにして得られる微分処理後の画像としては、その絶対値が大きい部分ほど輝度の勾配が大きいことを示すものとなる。
このように輝度の勾配が大きい部分をエッジという。クロック抽出にはこのエッジの成分が重要な情報源となる。
なお、図8に示した各マスクは平滑化の効果を含むので、他のフィルタ処理との兼ね合いを考慮しなければならない。また、ここで挙げたものの他に微分の効果をもつマスクは多数あり、適宜選択して使用することができる。
また、ここで挙げたマスクは、3×3サイズの奇数×奇数であり、畳み込んだ後も注目する画素の位置(位相)がずれないものとなっている。この点、別途に位置合せを考慮する必要がなく好ましい。
3−2.非線形処理

上記の微分処理により、X方向微分の行われた2次元画像信号とY方向微分の行われた2次元画像信号とが得られる。
これらの2次元画像信号に対しては、さらに非線形処理を施す。この場合、非線形処理としては、絶対値をとる処理(絶対値処理)を行う。
図9、図10は、このような絶対値処理後に得られるタイミングパルス信号としての画像を示している。図9は、X方向微分後の2次元画像信号を絶対値処理して得られたX方向タイミングパルス信号を、図10はY方向微分後の2次元画像信号を絶対値処理して得られたY方向タイミングパルス信号を示している。
先ず、これらの図から判る通り、X方向タイミングパルス信号、Y方向タイミングパルス信号は2値信号ではなく、多値信号である(さらに言えば濃淡画像である)。なお、もちろん2値化してもよいのではあるが、本実施の形態では多値信号からクロック抽出を行うことにしている。その理由は、サンプリングレートが4×4と比較的少ないので、2値化せずに多値のままとしてエッジ信号の強度と波形を保持させることにより、その位相情報(タイミング情報)を良好に保持させるためである。後の処理でクロック信号がそれらにフィットするものとして適切に抽出される。
そして、図9と、先の図6、図7の画像とを比較して判るように、X方向微分・絶対値処理によっては、元の画像中のX方向に白から黒、黒から白へと輝度変化する箇所が抽出されるものとなる。すなわち、X方向のエッジ部分が抽出されるものである。
同様に、図10と先の図6、図7を比較すると、Y方向微分・絶対値処理によっては、元の画像中のY方向のエッジ部分が抽出されていることがわかる。
3−3.2次元のフーリエ変換処理

上記のようにしてX方向微分・絶対値処理で得られたX方向タイミングパルス信号と、Y方向微分・絶対値処理で得られたY方向タイミングパルス信号のそれぞれに対しては、個別に2次元のフーリエ変換処理を施してそれぞれの周波数解析を行う。この解析結果から、X方向のクロック成分とY方向のクロック成分とを抽出することができる。
本実施の形態の場合、フーリエ変換としてはFFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)を行う。周知のようにFFTは、DFT(Discrete Fourier Transform:離散的フーリエ変換)と同じ結果を高速に得るためのアルゴリズムである。
図11、図12は、X方向タイミングパルス信号の2次元FFTによる解析結果、Y方向タイミングパルス信号の2次元FFTによる解析結果を示している。
ここで、X方向タイミングパルス信号、Y方向タイミングパルス信号は、それぞれ画像サイズは2048×2048画素となっている。これを2次元FFTすると、それぞれ2048×2048のサイズの複素数配列になる。
先ず、以下では、この2次元FFTによる解析結果についての説明に先立ち、2次元FFTの概念について説明しておく。
<定義>
FFTとIFFT(Inverse FFT:逆高速フーリエ変換)の元となる、DFTとIDFT(Inverse DFT:逆離散的フーリエ変換)の定義は次の[式1][式2]に示す通りである。

上式において、MはX方向画像サイズ、NはY方向画像サイズである。ここでは両者とも2048画素である。
また、f(x、y)は2048×2048画素の画像を表す。右方向にx軸、下方向にy軸をとり、
x= 0, 1, …, 2047の整数、
y= 0, 1, …, 2047の整数
であり、各座標に濃淡値をもつ。
F(fx, fy)が2次元FFTの変換結果である。これは複素数となる。
fxとfyは周波数領域の変数であり、fxはX方向周波数、fyはY方向周波数で、
fx= 0, 1, …, 2047の整数、
fy= 0, 1, …, 2047の整数
である。
<周波数>
基本的には、単位長あたりに正弦波が何サイクル入るかを定義とすべきであるが、ここでは、以後の説明を理解しやすくするために、与えられた画像サイズを単位長とする。X方向周波数を例に挙げれば、X方向に画像の横幅(M画素、即ち2048画素)分進んだときに正弦波の1サイクルが何個入っているか、がX方向周波数である。Y方向周波数も同様に、Y方向にN画素(2048画素)進んだときに何サイクル入っているかである。
<正と負の周波数>
fxとfyは、定義では上記の通り負でない整数であるが、その上位半分は、負の周波数成分と一致する。
[証明:式1にて、fx=−kおよびfx=M−k(kは整数)を代入してみれば、xが整数であることから、
F(−k, fy)= F(M−k, fy)
となって等しいことがわかる。]
負の周波数とみることにすると、周波数が原点対称となり理解しやすいし、後でパワースペクトルの俯瞰図をみるときも中央を周波数0とすることと合致するので、以後、上位半分は負の周波数と見なす。
そこで、
fx= 0, 1, …, 1023, 1024, …, 2046, 2047
は、その上位半分を、
fx= 0, 1, …, 1023, -1024, …, -2, -1
というふうに負の周波数とみなし、さらに上位半分を手前に移動して、
fx= -1024, …, -1, 0, +1, …, +1023
なる周波数の順序に変換して理解してもよい。
fyについても同様である。
よって、2048×2048ポイントの周波数解析結果は、実装上適切な配列のインデックス変換を行う等により、いつでも、
fx= -1024, …, -1, 0, +1, …, +1023
fy= -1024, …, -1, 0, +1, …, +1023
なる正と負の周波数の解析結果と理解するものとする。
なお、周波数 +1024は負の-1024とせずに+1024のままでもよいが、ここでは負とする。
<F(fx, fy)の意味>
先の[式2]の通り、画像はさまざまな周波数成分に分解することができ、逆にその和として表される。その周波数成分とは、[式2]のΣ内部の各項であって、次の[式3]で表される。

ここでexponential部分はX方向周波数=fx, Y方向周波数=fyなる平面波である。
F(fx, fy)は上記平面波の強度と位相を与える。
<複素共役成分>
先の[式3]は複素数であるが、ここでは実数値である濃淡画像を周波数解析するので、原点対象の負の周波数成分F(−fx, −fy)が必ずF(fx, fy)と複素共役となり、両者の和をとると虚数部分が消えて実数になる。よって、[式3]の複素数をそのまま周波数成分と考えていてよく、周波数も正のものだけに注目していればよい。周波数成分の個別な波形が実際に必要なときに実部をとればよい。
<平面波>
実際に実数で考えると次の[式4]に表される平面波となる。

ここで A=|F(fx, fy)|であり、θはF(fx,fy) の偏角である。Aは、F(fx, fy)の複素共役成分も含めれば2倍にすべきであるが、本実施の形態では振幅の絶対値は問題にならないので無視する。
<周期>
上記平面波の波面は直線でその法線方向はベクトル(fx/M, fy/N)の方向であり、周期Lは次の[式5]となる。

<周波数解析>
このように2次元FFTを用いて周波数解析を行って、[式1]に従い、与えられた濃淡画像をさまざまな周波数(fx, fy)の平面波であるところの成分に分解して、その構成の内訳を知ることができる。そして、[式2]の通り、すべての成分の和をとれば、元の画像が復元する。
説明を図11、図12に戻す。
図11では、図9に示したX方向タイミングパルス信号を2次元FFTして得られる各周波数成分の強度(F(fx, fy)の2乗)を俯瞰図で示している。また、図12では、図10に示したY方向タイミングパルス信号を2次元FFTして得られる各周波数成分の強度を同様に俯瞰図で示している。
これらの図に示されるように、2次元FFTの解析結果では、周波数軸はfxとfyの2軸であり、原点は両軸の交点となる。また、fxとfyはそれぞれ正と負の周波数をもつことになる。
なお、2次元FFTの結果は2048×2048ポイントであるが、そのままでは情報が多すぎて意味不明な図になってしまうため、図11、図12では解像度を1/32に落として示している。当然のことながら、本来の内部処理では解像度は落とす必要はない。
また、ここでは図示の都合上、強度のみをパワースペクトルとして示し、複素数としてのF(fx, fy)のもつ位相情報は示していないが、内部処理としては複素数として扱っていて位相情報も欠落せずに取り扱われていることを注意しておく。
図11の場合は、fx=512、fy=0なる周波数とその原点対称の位置に大きなピークが立っている。このfx=512、fy=0なるピーク部分が、X方向におけるクロック信号の成分である。この周波数に相当する平面波の周期は、先の[式5]により求められる。M=N=2048であるので、周期LはL=4となる。これは、この場合のオーバーサンプリング・アップコンバートのレートの4×4に由来するものである。また、この平面波の波面の方線方向は、(512, 0)よりY成分は「0」であることから、X軸に一致する。
これは理にかなうことである。そもそも2次元FFT処理に対する入力画像である図9の画像は、X方向のエッジ成分を多数含む。そして、そのX方向エッジのX方向の基本間隔は4であって、多数の任意のエッジ間距離は短いものから長いものまであるにせよ、この基本間隔4の倍数となっている。なぜなら、オーバーサンプリング・アップコンバートによる総合的な倍率が4倍であり、エッジの発生する位置は、SLM3のデータピクセルの境界(つまりデータピクセル単位の区切り)となるからである。このような際立った特徴が、図11の解析においてfx=512, fy=0でのピークを生み出している。
ここで、解析された全ての周波数成分の和のIFFTをとれば、元の図9のX方向タイミングパルス信号に戻り、成分を限定すればその成分の波形が得られる。
もし仮に、ピーク部分の中心成分のみをIFFTすれば、X方向タイミングパルス信号であるX方向エッジ信号の中心成分の波形に対応したクロック信号としての平面波を得ることができる。つまり、それぞれのエッジは画像内でまばらに発生しているが、その中心成分は、周期が4で、位相もエッジの発生位置に同期した、単一の平面波による波形が抽出されるものである。
また、ピーク部分の中心成分と共にその周辺の周波数成分をIFFTすれば、X方向エッジ信号の主要な成分の波形に応じたクロック信号としての平面波が得られる。このようにピークを与えるひとつの周波数成分だけではなく、その周辺の周波数成分も含めてIFFTした場合は、単一平面波ではなくそれに近い平面波が得られることになる。周辺の周波数成分は側波帯成分であって、単一平面波の振幅と位相にわずかに変動を与えるものであり、その変動はいわば、画像内でのジッターを反映したものとなる。従って、この側波帯を含めてIFFTすることで、画像の各種変動(拡大/縮小、回転、歪み)をより忠実に反映したクロック信号を得ることができる。
なお、上記説明では、オーバーサンプリング・アップコンバートの総合的な倍率が4倍であり、周期Lが4、X方向クロック信号成分がfx=512, fy=0である、というようにきれいな数値で説明したが、これは設計値であって、現実にはこの値から変動する。すなわち、この変動に追従するクロック信号を生成するのが本来の目的である。
また、図12のY方向タイミングパルス信号についての解析結果は、図11の場合と比較してX方向がY方向に入れ替わった以外は同様となる。すなわち、パワースペクトルのピーク部分はfx=0, fy=512を中心として生じる。このピークの成分が、Y方向におけるクロック信号の成分となる。
3−4.クロック信号成分の抽出

<クロック信号成分の探索範囲>
上記のようにして2次元FFTによる解析結果からピーク部分を探索する際には、予め所定の探索範囲を定めておくものとしている。
具体的に、このような探索範囲としては、図11に示したX方向の2次元FFTの解析結果ではfx=512,fy=0の点を中心とした所定範囲とし、また図12に示したY方向の2次元FFTの解析結果ではfx=0,fy=512の点を中心とした所定範囲を設定する。
ここで、確認のために述べておくと、ホログラム記録再生では、イメージセンサ6上の何画素分でSLM3の1ピクセル分の像を受光するかが定まっており、且つ信号光を生成するSLM3の有効画素数が判明しているので、イメージセンサ6のX方向/Y方向の端から端までにSLM3のピクセルが何個分入るかが予めわかっている。このため、その情報から周波数解析結果においてピーク部分が現れる位置を或る程度推定することができる。具体的に言うと、ホログラム記録再生では、基本的にイメージセンサ6の全有効画素の範囲とSLM3の全有効画素の範囲とが一致するように光学系が設計されていることから、理想的には、イメージセンサ6上のX方向/Y方向でそれぞれデータピクセルが512個分入ることが予め判っている。つまり、X方向の解析結果ではfx=512,fy=0の点が理想的なピーク位置となり、Y方向の解析結果ではfx=0,fy=512が理想的なピーク位置となる。
但し実際には、再生像に拡大/縮小や回転、歪みなどの変動が生じることになるので、これに応じてピーク位置は上記の理想点を基準としてそこからずれた位置に現れることになる。この際、ピーク位置の原点からの距離はクロック信号の周波数であり、また、原点を基準とするピーク位置の方向は、クロック信号としての平面波の法線方向に一致する。例えば典型的な例として、再生画像が拡大/縮小した場合には、クロック信号の周波数は低下/上昇し、原点からピーク位置までの距離は減少/増大する。また、再生画像が回転した場合、クロック信号としての平面波の法線方向もそれと同一の角度だけ回転し、ピーク位置が軸外へずれることになる。
なお、図11、図12で示した結果は、変動のないきれいな画像を前提としたので、それぞれfx=512,fy=0とfx=0,fy=512の理想的な位置にピークが存在していることが示されている。
これらを勘案して、本例では上述のようにしてX方向タイミングパルス信号の解析結果についてはfx=512,fy=0を基準とした所定範囲内をピークの探索範囲とし、またY方向タイミングパルス信号の解析結果についてはfx=0,fy=512を基準とした所定範囲をピークの探索範囲として、それぞれピーク部分の探索を行うものとしている。
なお、このような探索範囲のサイズの設定にはトレードオフがある。例えば探索範囲が狭過ぎれば、再生像の変動への対応範囲が狭まる傾向となるが、ピーク探索の誤りを少なくする傾向とできる。逆に広過ぎれば、対応範囲は広がる傾向とできるが、誤ったピークを検出してしまう危険性が高まる。
これらに鑑み本例では、各基準点を中心とした再生画像範囲の±10%程度の矩形領域を探索範囲としている。基準点の値はそれぞれfx=512、fy=512であるので、その10%はおよそ50(512×0.1)であり、従ってこの場合は101(50+1+50)×101(50+1+50)の矩形領域を探索範囲として設定している。
なお、探索範囲のサイズは上記サイズに限定されず任意に設定できる。また探索範囲の形状は矩形に限定されるものではなく、例えば円形などの他の形状とすることもできる。
<Xクロック信号成分、Yクロック信号成分の抽出>
上記の探索の結果、X方向の解析結果とY方向の探索結果とからそれぞれのピーク部分が検出される。続いては、検出されたピーク部分の中心成分とその周囲の成分と合わせて、X方向、Y方向の各クロック信号成分を抽出する。
なお、このように検出されたピーク部分の中心成分とその周囲の成分と合わせたものを、本実施の形態ではそれぞれ「Xクロック信号成分」「Yクロック信号成分」と呼ぶ。
図13、図14は、それぞれXクロック信号成分の抽出結果、Yクロック信号成分の抽出結果を示している。
これらの図に示されるように、探索により検出されたピーク部分については、その中心を基準として例えば11×11のサイズの矩形領域を抽出する。これは、側波帯サイズを5とし、中心の1点を基準としてプラス側とマイナス側を合わせた2×5+1=11の領域を設定したものである。
なお、このような抽出領域の形状についても矩形でなくて円形などの他の形状とできる。 また、この抽出領域のサイズについてもトレードオフがあり、システム設計に対応して適切に決定すればよい。すなわち、サイズが小であると、画像内での位置ばらつきに対応しにくくなるが、ノイズに乱されない効果が高まる。またサイズが大であれば、位置ばらつきによく対応することになるが、逆にノイズに対しても反応してしまい乱される可能性が高くなる。
3−5.位相シフト処理

<jωxの乗算、 jωyの乗算>
後述もするが、上記のようにして抽出したXクロック信号成分とYクロック信号成分とについては、それぞれをIFFTして実画像に変換してXクロック信号とYクロック信号を得るという処理を行う。しかしながら、抽出した各クロック信号成分をそのままIFFTした結果得られる各クロック信号では、振幅のピーク部分でエッジタイミングが表されるものとなってしまうので、後に行われるべきエッジタイミングのサンプリング時に扱いにくいものとなってしまう。そのため、より扱い易いゼロクロスのタイミングでエッジタイミングが得られるように、位相シフト処理、具体的には微分処理を行うものとしている。
図15は、位相シフト処理について説明するための図として、センサ出力画像、X方向タイミングパルス信号、及びX方向微分前のX方向クロック信号、微分後のX方向クロック信号の各波形を示している。なお、2次元そのままの状態ではわかりづらいものとなるので、図15では各信号の波形を切断して1次元信号として示している。すなわち、図中の各信号の波形は、2次元画像(信号)をY軸に垂直な面で切断した断面の波形を示し、横軸はX軸、縦軸は濃淡値(振幅値)を表している。
なお、この図15ではX方向のみについて示しているが、Y方向についても同様に考えればよい。
先ず、先の説明から理解されるように、X方向タイミングパルス信号としては、図示するようにしてセンサ出力画像の輝度勾配が高い部分でそのピークが得られるような波形となる。
そして、このようなX方向タイミングパルス信号を2次元FFTしてクロック信号成分を抽出し、IFFTすると、図中のX方向微分前のXクロック信号として示すようなcosine波が再生されることになる。
このとき、理想サンプル位置は、データピクセルの中心であって、図中の縦の実線の位置となる。図示するようにして、X方向微分前のクロック信号波形では、その位置は負のピーク位置となってしまっている。
以降の処理で、この負のピーク位置が検出できればよいのであるが、検出の容易さからすると、ゼロクロス位置での検出ができた方が好ましい。そこで、このcosine波を微分して位相をシフトさせる。
ここで、このような微分処理としては、実画像領域(つまりIFFT後)において行うこともできるが、ここでは演算の容易さを鑑み、周波数領域で微分と等価な処理を行うことにする。
周波数領域での微分は、虚数jωを乗算することと等しい。よって、前段にて求まった、周波数領域でのクロック信号成分にjωを乗算する。抽出したクロック信号成分内の各成分の周波数に応じて、jωを乗算する。
微分する方向はクロック信号成分により変わり、Xクロック信号成分についてはX方向に、Yクロック信号成分についてはY方向に微分する。従って、それぞれX方向角周波数jωx、Y方向角周波数jωyを乗算する。
このようなjωの乗算を周波数領域にて抽出したクロック信号成分に対して行っておくことで、例えば図15に示す微分後のXクロック信号の波形のように、IFFT後に得られるクロック信号の位相を、ゼロクロス位置(正のゼロクロス位置:負→正)が最適なサンプル位置となるようにシフトさせることができる。
3−6.逆フーリエ変換処理

<Xクロック信号、Yクロック信号>
本実施の形態の場合、上述のようにして2次元フーリエ変換による解析結果からピーク探索して得られた周波数領域でのクロック信号成分を逆フーリエ変換することで、実画像によるクロック信号を得るものとしている。
この場合、周波数解析はFFTにより行ったので、逆フーリエ変換処理としてはIFFTを行う。具体的な処理としては、上述のようにjωが乗算されたXクロック信号成分とYクロック信号成分とをそれぞれIFFTすることになる。
図16、図17は、Xクロック信号成分をIFFTして得られる画像、Yクロック信号成分をIFFTして得られる画像をそれぞれ示している。この場合も信号レベルは濃淡で表し、黒→白にかけて値が大きいことを表す。
先の説明からも理解されるように、これらの画像は、それぞれセンサ出力画像中に含まれるエッジ位置と強度について、X方向とY方向における主要成分としての波の周期と位相と法線方向の情報を含む。本実施の形態では、このようにして2次元フーリエ変換による解析結果から抽出したピーク成分(Xクロック信号成分・Yクロック信号成分)について逆フーリエ変換して得られた画像のことを、それぞれXクロック信号、Yクロック信号と呼ぶ。
そして、先の説明のように、周波数領域ではjωの乗算が行われているので、これらの画像における正のゼロクロス位置(黒→白)が、サンプルすべき位置を与えることになる。
すなわち、図16に示されるXクロック信号では、その正のゼロクロス位置がX方向においてのデータピクセル単位の区切り(各データピクセルの中心位置)を表す。同様に図17に示すYクロック信号としても、その正のゼロクロス位置がY方向におけるデータピクセル単位の区切りを表すものとなる。実際、先の図7(及び図6)に対して、これら図16、図17の画像をそれぞれ照らし合わせてみるとこのことが理解できる。
このようにXクロック信号、Yクロック信号によれば、それらの正のゼロクロスのラインによって、それぞれ画像中におけるX方向でのデータピクセル単位のサンプル位置とY方向でのデータピクセル単位でのサンプル位置とを特定できる。換言すれば、Xクロック信号における正のゼロクロス線は、元の再生画像中のX方向におけるデータピクセル周期を表すライン(X方向周期ライン)となり、またYクロック信号における正のゼロクロス線は、元の再生画像中のY方向におけるデータピクセル周期を表すライン(Y方向周期ライン)となる。
そこで、後述するようにしてこれらXクロック信号とYクロック信号の正のゼロクロス線を抽出した上で、それらの交点を求めることで、リサンプリング位置の特定を行うことができる。
<クロック信号を復元するときのX方向およびY方向の解像度>
ここで、ゼロクロス線を抽出する処理を行う上で、X方向とY方向の解像度とを異ならせる処理を行うものとしている。すなわち、図16、図17の画像をサーチしてゼロクロス位置を求めるのに先立ち、ゼロクロス位置をサーチする方向の解像度を高め、他の方向の解像度は低める処理を行っている。具体的には、Xクロック信号についてはX方向の解像度を高め、Y方向の解像度を低下させている。また、Yクロック信号についてはY方向の解像度を高め、X方向の解像度を低下させている。
解像度を高める目的は、ゼロクロス位置をサーチして決定する処理を、容易にかつ正確に行えるようにするためである。解像度を高めないとすると、オーバーサンプルレートが4×4であるから、クロック信号の基本周期は画像データ上で、設計標準値の4画素程度になる。つまり、クロック信号の1周期の波形が約4画素の濃淡値で表現されることになる。このような信号波形から正のゼロクロス位置を抽出することは、不可能ではないが、容易ではない。そこで、解像度を数倍にアップして、正確な結果を容易な処理で得られるようにする。
一方、ゼロクロス位置をサーチする方向ではない方向について解像度を低下させる目的は、前記の解像度の拡大に伴う計算量の増加を防止するためである。
このとき、他方の方向について解像度を低下させないとすると、オーバーサンプルレートが4×4であるから、当該方向において、1つのデータピクセルにつきゼロクロス位置情報が約4個の割合で算出されることになる。これは過剰であって、この数分の1としてもよい。当該方向について、データピクセルの周期よりも短い周期でゼロクロス位置を求めておかなければならないほどデータピクセルのサンプル位置が短い周期であるか、或いは急激に変動することは実際には発生せず、従って、ゼロクロス線はそのような変動を表現できる必要はないからである。
このため、本実施の形態では、クロック信号成分をIFFTして画像信号に変換する際には、ゼロクロス位置をサーチする方向の解像度を拡大させ、他の方向については解像度を低下させるものとしている。
具体的に本例の場合、Xクロック信号についてはX方向の解像度を4倍(2048×4=8192)に拡大し、Yクロック信号についてはY方向の解像度を4倍に拡大している。
そして、Xクロック信号については、Y方向の解像度を1/4(2048÷4=512)に低下させ、Yクロック信号についてはX方向の解像度を1/4に低下させる。
なお、このようにしてX方向とY方向とで解像度を異ならせてIFFTすることは非常に容易に実現できる。具体的に言うと、Xクロック信号について、X方向での解像度を上げるとした場合は、周波数領域でfx方向でのポイント数を高域側に伸ばして4倍にして、増えたところはゼロで埋める。また、Y方向での解像度を下げるにあたっては、周波数領域のfy方向でのポイント数を低域側の1/4にする。この結果は8192×512ポイントになるので、これをIFFTすることでXクロック信号を生成できる。
Yクロック信号についても同様の手法でポイント数を512×8192に調整した上で、これをIFFTすればよい。
このようにXクロック信号についてはX方向の解像度を上げ、Yクロック信号ではY方向の解像度を上げることで、それぞれX方向でのサンプル位置の検出精度、Y方向でのサンプル位置の検出精度を向上させることができる。
また、例えば、上記の具体例のように一方を4倍したことに対応させて他方を1/4に低下させれば、その処理負担は、解像度の拡大を行わない通常のIFFTを行う場合と同等に抑えることができる。
なお、上記の解像度の拡大率から理解されるように、この場合、元の画像(512×512サイズ)に対するオーバーサンプルレートはX方向、Y方向で共に16倍とすることができる。つまり、元の画像におけるデータピクセル単位に対して16倍の解像度によりゼロクロス位置の検出を行うことができる。
3−7.ゼロクロス線の抽出

上記のようなIFFTによってXクロック信号、Yクロック信号を得たうえで、それらから正のゼロクロス線の抽出を行う。
図18は、ゼロクロス線の抽出手法について説明するための図である。
先の解像度拡大処理により、Xクロック信号は、X方向の1行が8192個のサンプル値で形成され、このX方向の1行がY方向に512個で構成されることになる。同様に、Yクロック信号は、Y方向の1列が8192個のサンプル値で形成され、このY方向の1列がX方向に512個で構成されることになる。
図18(a)は、各行、各列のサンプル値を波形化して示している。つまり、Xクロック信号であれば、この図に示す波形の1つ1つがX方向の1行分のサンプル値を含むもとなり、これがY方向に512あることになる。またYクロック信号であれば、図の波形の1つ1つがY方向の1列分のサンプル値を含むものとなり、これがX方向に512あることになる。
正のゼロクロス線は、Xクロック信号についてはX方向の各行、Yクロック信号についてはY方向の各列の波形についてそれぞれ正のゼロクロス点を抽出した上で、それら各行、各列で得られたゼロクロス点を結んで形成されるものとして理解することができる。
図18(b)は、正のゼロクロス点の抽出手法について模式的に示している。
図示するようにして、先の解像度拡大処理により、1データピクセルの周期に対応する波形の1周期内には、16個のサンプル値(サンプリング値)が存在することになる。
正のゼロクロス点の抽出は、具体的には直線補間を利用して行うものとしている。つまり、図中の破線丸印により示すように、各行又は各列の波形から負→正への極性変化点を挟む2点を見つけ、それら2点のサンプリング値を結ぶ直線と0レベルとの交点を正のゼロクロス点として抽出する。
このような正のゼロクロス線の抽出処理を、Xクロック信号については各行で行い、Yクロック信号については各列で行う。そして、Xクロック信号について各行で得られたそれぞれの正のゼロクロス点をそれぞれY方向に向けて結ぶと、次の図19に示すようなXクロック信号についての正のゼロクロス線が得られる。
また、Yクロック信号について各列で得られたそれぞれの正のゼロクロス点をそれぞれX方向に向けて結ぶと、図20に示すようなYクロック信号についての正のゼロクロス線が得られることになる。
なお、図19、図20においては、それぞれの正のゼロクロス線を実線により示し、また背景にはそれぞれ図16、図17に示したものと同様のXクロック信号の画像、Yクロック信号の画像を示している。
<クロック信号のゼロクロス線のデータ表現形式>
上記のような処理によってXクロック信号の正のゼロクロス線群、Yクロック信号の正のゼロクロス線群がそれぞれ求まるが、その結果は、次のように配列変数に格納する。
例えば、Xクロック信号については次の通りである。
clkx_timing(i, j):サイズは512×512で、実数変数。
意味:y=iの行の、左からj番目のXクロック信号の正のゼロクロス位置(実数)を示す。
つまり、Y座標は整数座標として、X方向クロックの正のゼロクロス位置を、整数ではない実数として保持する。このようにすることで、前記の解像度のY方向の減少と適合しつつ、精度についても問題なくX方向のタイミング線群を保持することができる。
Yクロック信号の正のゼロクロス線群に関しても同様である。すなわち、xとyを入れ替えるだけである。具体的には次のように配列変数に格納する。
clky_timing(i, j):サイズは512×512で、実数変数。
意味:x=jの列の、上からi番目の Yクロック信号の正のゼロクロス位置(実数)を示す。
なお、上記のような表現形式でタイミング線群が保持されれば、各ゼロクロス線が全体の中で何番目かという情報も把握されることになるので、後に説明するようにして、このように格納された各ゼロクロス線の格子点から求まる各リサンプリング位置についても、X方向とY方向の双方でそれぞれ前後の順序関係を正しく把握することができる。すなわち、このことによって、各リサンプリング位置(つまり各データピクセルの位置)から求まるそれぞれの画素振幅値を、その前後の順序関係を保った状態で得ることができる。
これは、従来のストレージ装置でのPLL回路方式によるクロック再生方法で発生していた、サイクルスリップという現象が発生しないということを意味する。
<ゼロクロス点の抽出処理について>
各クロック信号のゼロクロス点を検出しながら、上記のようなデータ形式に格納する処理は、具体的には以下のようにして行うのが好ましい。
先ず、信号光エリアA2の中央位置と推定される位置付近で、ひとつのゼロクロス位置を見つける。そして、それを頼りに、上下又は左右にゼロクロス位置をたどるという処理を行う。
このようにして、ゼロクロス点の検出を中央付近から周囲に拡大していくようにして行えば、信号光エリアにおいてゼロクロス位置の前後左右の順序関係が一致するような正しいゼロクロス線群を、容易に確実に抽出することができる。これは、イメージセンサ6と信号光との関係を考えれば理解できる。
例えば、図22に示すようにて、イメージセンサ6の形状は正方形状であり、信号光エリアA2としては略円形状となるので、Xクロック信号として得られる画像において、その周囲の部分は信号光としての記録データをあまり反映せず、逆に濃淡値の低いべたの背景を反映したものとなることが予想できる。従って、Xクロック信号、Yクロック信号としての画像の周囲で得られるゼロクロス点としては、その信頼性が低いものとなっている可能性が高い。
そこで、上記のようにしてゼロクロス点の抽出を画像の中央付近から次第に拡大していくようにして行うことで、信号光エリアにおいてゼロクロス位置の前後左右の順序関係が一致するような正しいゼロクロス線群を、容易に確実に抽出することができる。
3−8.ゼロクロス線の格子点抽出

上記の処理により、Xクロック信号とYクロック信号の各ゼロクロス線群と、それらの各ゼロクロス線が画像内のX方向/Y方向の何番目に位置するか(具体的には512本中の何本目の線であるか)の情報が得られる。
あとは、それらXクロック信号の各ゼロクロス線群とYクロック信号の各ゼロクロス線群との交点(格子点)をそれぞれ求めることで、各データピクセルの位置、すなわちリサンプリング位置を特定することができる。
図21は、両ゼロクロス線群が交わる各格子点を黒丸により示している。この図21では、図19、図20で示したXクロック信号のゼロクロス線、Yクロック信号のゼロクロス線を実線により合わせて示している。
<1×1にリサンプリング>
上記のようにして各格子点によりリサンプリング位置が特定される。あとは、図7に示したアップコンバート後の画像上における、この格子点から特定されるリサンプリング位置の再生画像の濃淡値(振幅値)を取得すれば、SLM3のデータピクセル単位での振幅値が得られる。すなわち、これによって1×1のリサンプリングが完了する。
なお、このようにして特定されたリサンプリング位置の情報に基づくリサンプリング処理については、既に先の図5でリサンプリング部23の処理として説明したので、ここでの改めての説明は省略する。また、リサンプリング処理後のデータ再生の流れについても既に図5において説明したので改めての説明は省略する。
参考として、次の図23にはリサンプリング処理の結果得られる画像を示しておく。
4.リサンプリング位置特定部の内部構成

続いては、先の図5に戻り、上記により説明した実施の形態としてのリサンプリング位置特定動作を実現するためのリサンプリング位置特定部22の内部構成について説明する。
図5において、リサンプリング位置特定部22内部には、図示するようにしてX方向微分処理部30x、Y方向微分処理部30y、X絶対値処理部31x、Y絶対値処理部31y、X−FFT処理部32x、Y−FFT処理部32y、Xクロック信号抽出部33x、Yクロック信号抽出部33y、X位相シフト処理部34x、Y位相シフト処理部34y、X−IFFT処理部35x、Y−IFFT処理部35y、Xゼロクロス線抽出部36x、Yゼロクロス線抽出部36y、ゼロクロス線格子点抽出部37が備えられる。
先ず、X方向微分処理部30x、Y方向微分処理部30yは、それぞれアップコンバート部21からの画像を入力し、先に説明したX方向微分処理、Y方向微分処理をそれぞれ実行する。つまり、X方向微分処理部30xでは、先の図8(a)に示したようなX方向微分マスクを用いたX方向微分処理を行い、Y方向微分処理部30yでは図8(b)に示したようなY方向微分マスクを用いたY方向微分処理を行う。
X絶対値処理部31xは、上記X方向微分処理部30xによるX方向微分処理後の画像中の各値を絶対値化する処理を行って、その結果をX−FFT処理部32xに対して供給する。
また、Y絶対値処理部31yは、上記Y方向微分処理部30yによるY方向微分処理後の画像中の各値を絶対値化する処理を行って、その結果をY−FFT処理部32yに対して供給する。
X−FFT処理部32x、Y−FFT処理部32yは、それぞれ上記X絶対値処理部31x、上記Y絶対値処理部31yから供給される絶対値処理後の画像(つまりX方向タイミングパルス信号、Y方向タイミングパルス信号)に対して2次元FFT処理を実行する。
この結果として、先の図11、図12に示したような解析結果が得られる。
Xクロック信号成分抽出部33xは、上記X−FFT処理部32xによる2次元FFTよって得られる解析結果について、先に説明したような基準点fx=512,fy=0を中心とした所定の探索範囲内(101×101の矩形領域)においてパワースペクトルのピーク部分の探索を行う。そして、この結果検出されたピーク部分の中心成分とその周辺成分とをXクロック信号成分として抽出する。つまり、先に述べたようにして、検出されたピーク部分の中心を基準とした11×11の矩形領域をXクロック信号成分として抽出する。
Yクロック信号成分抽出部33yとしても同様に、上記Y−FFT処理部32yによる2次元FFTの結果得られる解析結果について、基準点fx=0,fy=512を中心とした所定の探索範囲内(101×101の矩形領域)においてパワースペクトルのピーク部分の探索を行い、この結果検出されたピーク部分の中心を基準とした11×11の矩形領域をYクロック信号成分として抽出する。
X位相シフト処理部34xは、上記Xクロック信号成分抽出部33xで抽出されたXクロック信号成分に対してjωを乗算する。すなわち、上記Xクロック信号成分がIFFTされて得られるXクロック信号の位相が先の図15にて説明したようにしてシフトされるように、上記Xクロック信号成分に対し、その各成分の周波数に応じたX方向角周波数jωxを乗算する。
また、同様にY位相シフト処理部34yは、上記Yクロック信号成分抽出部33yで抽出されたYクロック信号成分がIFFTされて得られるYクロック信号の位相が図15にて説明したようにしてシフトされるように、上記Yクロック信号成分に対しその各成分の周波数に応じたY方向角周波数jωyを乗算する。
X−IFFT処理部35xは、上記X位相シフト処理部34xによって処理されたXクロック信号成分をIFFTすることで、実画像としてのXクロック信号に変換する。
またY−IFFT処理部35yも同様に、上記Y位相シフト処理部34yによって処理されたYクロック信号成分をIFFTすることで、Yクロック信号を得る。
なお、先の説明からも理解されるように、この場合のX−IFFT処理部35xでは、X方向の解像度が4倍、Y方向の解像度が1/4となるようにしてIFFTを行う。また、Y−IFFT処理部35yでは、Y方向の解像度が4倍、X方向の解像度が1/4となるようにしてIFFTを行う。
Xゼロクロス線抽出部36xは、上記X−IFFT処理部35xによって得られたXクロック信号から、先の図18にて説明した手法によってX方向の各行の正のゼロクロス点を検出し、これを先に述べたような配列変数(clkx_timing(i, j))により格納する。
なお、先にも述べたように、ゼロクロス点の抽出は、先ずは信号光エリアA2の中心位置として推定される位置付近から行い、そこから徐々に周囲に拡大していくようにして行う。
また、同様にYゼロクロス線抽出部36yは、上記Y−IFFT処理部35yによって得られたYクロック信号から、先の図18にて説明した手法によってY方向の各列の正のゼロクロス点を検出し、これを先に述べた配列変数(clky_timing(i, j))により格納する。このYクロック信号のゼロクロス点の抽出としても、先ずは信号光エリアA2の中心位置として推定される位置付近から行い、そこから徐々に周囲に拡大していくようにして行うことになる。
ゼロクロス線格子点抽出部37は、上記Xゼロクロス線抽出部36x、Yゼロクロス線抽出部36yの各ゼロクロス点の抽出結果から得られる各ゼロクロス線の交点(格子点)を抽出する。
ここで、上記のように各ゼロクロス線抽出部36にて配列変数による各ゼロクロス点の格納が行われた状態では、各行ごと及び各列ごとのゼロクロス点の集合のままであるが、このような各行ごと及び各列ごとのゼロクロス点の集合をゼロクロス線として扱うことができる。具体的には、各行ごと及び各列ごとに格納されたゼロクロス点の集合を直線補間して、各ゼロクロス線の情報を得る。
ゼロクロス線格子点抽出部37は、このような処理を行ってXクロック信号の各ゼロクロス線群、Yクロック信号の各ゼロクロス線群を得た上で、それらの各交点(各格子点)を抽出する。これら各格子点により、画像内におけるSLM3のデータピクセル単位での位置が求まる。すなわち、リサンプリング位置が求まる。
なお、上記の配列変数による各ゼロクロス点の格納により、それらゼロクロス点の集合から上記のように生成される各ゼロクロス線としても、X方向/Y方向のそれぞれ何番目の線であるかを把握できる。つまり、このようなゼロクロス線群の格子点として特定される各データピクセルの位置としても、それが画像内でX方向/Y方向のそれぞれ何番目の格子点であるかを把握することができる。
上記ゼロクロス線格子点抽出部37により求まったリサンプリング位置の情報は、リサンプリング部23に対して供給され、これにより、先に説明したようにして各データピクセルの振幅値が得られることになる。
なお、上記説明では、配列変数により格納された各行ごと及び各列ごとのゼロクロス点の集合から、Xクロック信号のゼロクロス線群、Yクロック信号のゼロクロス線群を補間により生成する処理をゼロクロス線格子点抽出部37が行うものとして説明したが、この処理をそれぞれXゼロクロス線抽出部36x、Yゼロクロス線抽出部36yが行っておくようにすることもできる。
また、この図5においては、説明の便宜上、アップコンバート部21からの画像がリサンプリング位置特定部22とリサンプリング部23とに分岐して供給されるものとして説明したが、実際には、アップコンバート部21による処理後の画像はメモリに格納しておき、リサンプリング位置特定部22とリサンプリング部23とがこのメモリ内の画像を共用するようにしておけばよい。
5.実施の形態の効果

上記のようにして本実施の形態では、ホログラム記録媒体5に記録されたホログラムページデータ(2次元の画像である)に応じて得られた2次元画像データについて2次元のフーリエ変換を行った解析結果から、第1の所定範囲内でのパワースペクトルのピーク部分と、第2の所定範囲内でのパワースペクトルのピーク部分とを抽出した結果に基づき、画像中のX方向のクロックの成分の波の周期と位相と方向を表す情報としてのXクロック信号(クロック情報)と、画像中のY方向のクロックの成分の波の周期と位相と方向を表す情報としてのYクロック信号(クロック情報)とをそれぞれ取得することができる。そして、これらXクロック情報とYクロック信号とに基づき、ホログラム記録媒体5に記録されたホログラムページデータ中のピクセル単位での位置を特定することができ、その位置情報に基づき各データピクセルの値を取得することができる。
このとき、解析結果に基づき取得される上記Xクロック信号と上記Yクロック信号には、上記のようにしてX方向のクロックの成分とY方向のクロックの成分について、その波の周期と位相と共に方向の情報も含まれている。このことから、上記のようにしてXクロック信号とYクロック信号とに基づく各ピクセル位置の特定が行われることで、画像の回転にも対応して適正に各ピクセルの位置の特定を行うことができる。また、もちろん、画像の拡大/縮小にも対応して適正に各ピクセル位置の特定を行うこともできる。さらには、例えばX方向とY方向とでクロック周波数が異なるような歪みにも適正に対応して各ピクセル位置の特定することができる。
また、上記のような本実施の形態としてのリサンプリング手法によれば、従来のようにサブページシンクによる位置合わせを行うことなく各ピクセルの位置を特定する(つまりリサンプリングを行う)ことができる。これによれば、従来必要であったリサンプリング位置特定のためのサブページシンクを不要とすることができ、その分、ユーザデータの記録容量を増やすことができる。すなわち、ユーザデータの記録密度向上を図ることができる。
また、本実施の形態のリサンプリング手法によれば、画像中のシンク部分のみでなく、ユーザデータを含む画像全体のデータを利用して各リサンプリング位置の特定を行うことができる。すなわち、従来ではサブページシンクとしての画像内のある一部がダメージを受けた場合に、その領域では各ピクセルの位置特定が適正に行われず、その領域内のデータが全滅するといった可能性があったが、本実施の形態によれば、取得された2次元画像データ全体を利用してリサンプリング位置を特定できるので、その意味でよりロバストなデータ読み出しが可能となる。
また、上記のようにしてサブページシンクを用いた位置特定なしに各ピクセルの振幅値を取得することができれば、ビット同期をとった上で、各ビット値がフォーマット上のどの位置にあたるかを特定するためのシンクによってフレーム同期をとる、という通常のシンク使用法を採用することができる。
また、上記のようにリサンプリング位置の特定のためのサブページシンクを挿入しなくてもよいという点からもわかるように、本実施の形態によれば、従来よりもフォーマット策定上の制限を緩和することができる。
また、上述のようにして、シンクとユーザデータの区別なく画像全体のデータを利用してリサンプリング位置を特定することから、記録変調符号になんらの制限を加えるものではない。
これらのことから、本実施の形態によれば従来よりもフォーマット設計の自由度を格段に向上させることができる。
また、本実施の形態では、Xクロック信号成分、Yクロック信号成分の抽出にあたって、それぞれの画像に微分処理を施してエッジを強調した上で、非線形処理(絶対値処理)を行った画像に対して2次元FFTによる解析を行うものとしている。
このことで、解析結果上で得られる各クロック信号成分のピークレベルがより確実に得られるようにすることができ、これによってクロック信号成分の誤検出を強固に防止することができる。
また、実施の形態では、アップコンバート後の画像を2系統に分配し、X方向とY方向とでそれぞれ独立して[X方向微分・非線形処理・2次元FFT・Xクロック信号成分の抽出]、[Y方向微分・非線形処理・2次元FFT・Yクロック信号成分の抽出]と行うようにしたが、このようにすることで、相互に信号が妨害されずに良好にクロック信号成分の抽出を行うことができる。すなわち、その分、Xクロック信号、Yクロック信号としてより精度の高いクロック信号を得ることができる。
また、実施の形態では、クロック信号成分の抽出時、スペクトルのピーク部分の中心部分と共に、その周辺の成分も合わせてIFFTしてクロック信号を生成するものとしたが、このように周辺の側波帯も含めることで、ジッタと表現してもよいところの、実際の再生画像の微妙な変動も含めてクロック信号を再生することができる。すなわち、このようなクロック信号に基づきリサンプリング位置の特定が行われる本実施の形態では、再生画像の微妙な変動にも追従することのできる、高精度なリサンプリング位置の特定が実現される。
また、このように再生画像の微少な変動にも追従できるという点と、上述のようにして再生像の拡大/縮小、回転等に対応できるという点に鑑みると、本実施の形態によれば、イメージセンサ6側のピクセルとSLM3のエレメントとを厳密に一致させるという、厳密な意味でのピクセルマッチングをとる必要はなくなる。これによれば、システムの設計の自由度及び光学系の設計の自由度が増すと共に、精度向上のためのコストアップを抑制できる。
なお、上記の記載中において、本実施の形態の場合では従来用いていたサブページシンクなしにリサンプリング位置を特定できることについて述べたが、先の説明からも理解されるように、各リサンプリング位置が特定されたとしても、その時点では未だそれらのリサンプリング位置が信号光エリアA2に相当するホログラムページ内のどの位置のものであるかは把握されていない状態にある。
そこで、先に説明したようにページシンクによる位置合わせを行ってフォーマット上での位置を特定する(ページシンク位置合わせ部24)のであるが、このようなフォーマット上での位置合わせに必要なページシンクとしては、次の図24に示されるようにして1個のみとすることができる。
或いは、次の図25に示すようにしてページシンクを複数個挿入することもできる。
この図25に示すようにして複数個のページシンクを挿入した場合、ページシンク位置
合わせ部24では、これら複数のページシンクを、場所は分散して配置されているけれどもそれらを統合して一体のページシンク(テンプレート)として扱い、相関演算によるテンプレートマッチングにより位置合わせを行う。
また、ページシンクを複数個挿入する場合、それらは統合されて一体としてページシンクとして機能するのであるから、個々のページシンクのパターンは、それぞれ異なるものとなっていても全く問題がない。一体としてのページシンクの相関特性をよくするために、意図的にそのようにすることもできる。
ここで、ページシンクが1つの場合は、そのシンクがダメージを受けた場合ページ全体の情報が復号できなくなる。これに対し、上記のようにしてページシンクを複数箇所に分散して設けた場合は、そのうちの幾つかがダメージを受けた場合でも、ページ位置合せ処理結果には影響を受けず、ページ全体の情報を失うことがないというメリットがある。
ここで、従来の手法では、最初にページ全体の位置決めをした上でサブページの位置を検出するという手法を採用する都合上、ページシンクのサイズはサブページシンクの数倍程度に大きくして、ページシンクが確実に検出されページ全体の位置決めが行われるようにしていた。具体的には、図48に示されるようにして、ページシンクはサブページ1つ分のサイズ、すなわち、サブページシンクの9倍のサイズとしていた。そして、ページ全体の位置決めの後、サブページシンクの位置を検出した上でそこから各リサンプリング位置を特定するという手法を採用する都合上、サブページシンクのサイズはシンボルサイズの数倍程度に大きくして検出精度を高めるものとし、具体的には図48に示されるようにサブページシンクのサイズはシンボルのサイズの4倍としていた。
これらの結果、従来の手法では、ページシンクのサイズはシンボルの36倍もの大きさとなっていた。
本実施の形態では、上記のようにして最終的なフォーマット上での位置を確認するためのページシンクが必要となるが、本例においてこのような位置合わせ時には既に各リサンプリング位置が特定されてリサンプルもされており、位置合わせはこのリサンプルしたデータに対して行うので、従来のようにページシンクサイズをシンボルサイズに比較して大きくするといった必要はないことになる。
このように本実施の形態で用いるページシンクとしてはそのサイズを従来よりも小さくすることができ、この点でもユーザデータの記録密度向上を図ることができる。
6.実験結果

続いて、次の図26〜図29には、本実施の形態としてのリサンプリング手法の有効性を実証するための実験結果を示す。
先ずは、実験結果についての説明に先立ち、次の図30〜図32を参照して、実験を行うにあたって設定した記録フォーマットについて説明しておく。
実験を行うにあたっては、先に述べたようなユーザデータの記録密度向上の観点から、従来のフォーマットに対して幾つかの改良を加えた。
先ず、第1の改良点として、信号光エリアA2内へのデータ敷き詰めの最小単位を従来よりも小さくすることで、円形の信号光エリアA2に敷き詰め可能なデータ容量の拡大を図った。
具体的には、図30に示されるような1シンボル(この場合は記録符号化の最小単位となる、4ビット×4ビット=16ビット)を最小の敷き詰め単位として設定するものとした。すなわち、先の図47にて示した従来の最小敷き詰め単位である1サブページ(=6シンボル×6シンボル=24ビット×24ビット)よりも最小敷き詰め単位を1/36に縮小化したものである。
また、第2の改良点として、シンクが占有するビット数の割合を削減することでデータ容量の拡大を図った。
先ず、シンク自体のサイズを、次の図31(a)に示されるようにして縮小化するものとしている。具体的には、従来のサブページシンク=2シンボル×2シンボルに対し、シンクサイズを1シンボルに縮小化した。
なお、このシンクのデータパターンは、一般の記録データに発生しない組み合わせのものであれば如何なるパターンでも良いが、実験においては、シンクの左上端から順に右下端までにかけて例えば [0 0 0 0,1 1 0 0,0 0 1 1,0 0 0 0] というデータパターンを採用した。
さらに、このようなシンクの挿入手法についても改良を加える。
つまり、図31(b)に示すようにして、各シンクの二次元的な配置間隔(つまり縦・横方向の間隔)を所定の間隔i_sperとして挿入するものである。この図31(b)では、記録データと組み合わせたときの4つのシンク周辺を拡大して示している。
次の図32に示されるように、実験にあたっては、シンク間隔i_sper=48ピクセル(ビット)として各シンクを挿入するものとした。従来のフォーマットにおけるシンク間隔は、図47に示すように6シンボルであり、i_sper=24ピクセル(ビット)に相当するから、シンク間隔を大とすることにより、シンクを配置する数も大幅に減少することになる。
また、図32には信号光エリアA2内における各シンクの配置位置が■で示されているが、各シンクの配置としては、図示するようにページ中心の1シンボルが必ずシンク位置となるようにして行った。
また、この場合、信号光エリアA2の半径i_radについては図示するようにi_rad=169ピクセルに設定した。
これらの結果、1ページ内に敷き詰め可能な有効なデータ容量は5555シンボル(バイト)となり、従来の有効シンボル数=3552シンボルよりも記録密度の拡大を図った。
なお、確認のために述べておくと、従来よりも信号光エリアA2の半径i_radの拡大を図ることができたのは、最小敷き詰め単位を従来よりも小さくしたからである。つまり、最小敷き詰め単位をサブページ単位としていた従来では、最小敷き詰め単位が大きい分、半径i_radについて増減できる最小単位も大きくなり、それによって記録フォーマットの策定時に半径i_radとして設定可能な値の自由度を確保することが困難となる。これに対しサブページよりも小さなシンボルを最小敷き詰め単位とした上記フォーマットによれば、半径方向へのデータの敷き詰め個数をより調整し易くすることができ、この結果として半径i_radの拡大を図ることができたものである。
実験結果についての説明に戻る。
図26は、上記のフォーマットによりデータ記録が行われたホログラム記録媒体5について、従来の再生方式によりデータ再生を行った場合のページ内のエラー分布、SER(シンボルエラーレート)、SNR(S/N比)を示している。
また、図27は、本実施の形態の再生方式によりデータ再生を行った場合のページ内のエラー分布、SER(シンボルエラーレート)、SNR(S/N比)を示している。
なお、これらの図において、ページ内のエラーは図中の白抜き四角により示しており、二重四角となっている部分については、その内枠がビット単位でのエラー(ビットエラー)を示し、外枠がシンボル単位でのエラー(シンボルエラー)を示している。
先ず、図26に示す従来の再生方式の場合、例えばページ右上部分の領域において、サブページ全体がエラーとなってしまっていることが確認できる。これは、検出に失敗したシンクの周囲でまとめてエラーになっていることが示されているものである。
この場合、SERは704シンボル/5555シンボルで1.27E−001であった。またSNRは2.40であった。
これに対し、図27に示す本実施の形態の場合では、従来のようなシンク検出の失敗によるエラーの集中はなく、エラーの発生位置は分散されていると共に、その数も減少していることがわかる。この場合、SERは429シンボル/5555シンボルで7.72E−002であり、SNRは2.79であった。
これらの結果から、本実施の形態によれば従来よりも高い再生信号品質が得られることが理解できる。また、これを換言すれば、本実施の形態では従来よりもユーザデータを高密度とした場合にも再生信号品質の低下を抑えることができるということになる。
また、次の図28は、再生画像の拡大/縮小に対するマージン特性を示している。
この図では画像の縮小/拡大率を横軸にとり、エラー数(シンボルエラー数)を縦軸にとった上で、図中の破線により従来の再生方式を採用した場合の結果を示し、実線により本実施の形態の再生方式を採用した場合の結果を示している。
図示するようにして従来の場合は、拡大/縮小率が±1%程度のところで急激にエラー数が増加していることがわかる。すなわち、従来の拡大/縮小に対するマージンはおよそ±1%程度に止まる。
これに対し本実施の形態の場合は、拡大/縮小率がおよそ±9%程度のところまでエラー数がほとんど変化せず、従って拡大/縮小に対するマージンは従来よりも大幅に拡大されていることがわかる。
なお、参考として、図33には、1.1倍の拡大時における2次元FFTによる解析結果を示す。図33(a)ではX軸近傍のみを抜き出し、図中の色付き部分がピーク探索範囲を示している。また図33(b)ではY軸近傍のみを抜き出し、同じく色付き部分がピーク探索範囲を示している。これらの図に示されるように、ピーク成分は、もとの画像の拡大/縮小に応じては、軸上において反比例する方向(すなわち拡大に対しては周波数が低下する方向)にそのピークが移動することになる。
そして、これらの図に示す探索範囲とピーク部分とを参照すると、先の拡大/縮小マージンの数値(±9%程度)は、探索範囲によって決定付けられたものであることがわかる。すなわち、先に述べた本例の探索範囲(101×101)の設定に対しては、マージンが±9%程度となるものであり、これを換言すれば、探索範囲を拡大すればさらなる拡大/縮小マージンの拡大を図ることができるというものである。
このことは、先の図28の特性図において、従来の場合は拡大/縮小が生じた時点からエラー数の増加が顕著であるのに対し、本実施の形態の場合はマージン幅ぎりぎりまでエラー数の増加がほとんど生じていないことからも明らかである。
さらに、図29では、再生画像の回転に対するマージン特性を示す。
この図においても縦軸はエラー数(シンボルエラー数)であり、横軸が画像の回転角度となる。また、破線は従来の再生方式を採用した場合の結果を示し、実線が本実施の形態の再生方式を採用した場合の結果を示している。
図示するようにして回転に対するマージンついても、従来から大幅に改善されていることがわかる。従来の場合、回転が生じることに応じて直ちにエラー数の顕著な増加がみられ、回転角度が0.5度程度のところでエラー数が急激に上昇する特性となる。
これに対し本実施の形態の場合は、5度程度までエラー数はほぼ変化せず、従って回転に対するマージンは従来比でおよそ10倍程度拡大されることがわかる。
図34は、5度の回転時の2次元FFTによる解析結果を示している。なおこの図34においても(a)図はX軸近傍のみを抜き出し、色付き部分によりピーク探索範囲を示している。また(b)はY軸近傍のみを抜き出して同じく色付き部分でピーク探索範囲を示している。
図示するようにして回転時において得られるピーク部分は、その周波数は変化せずに、画像の回転方向に応じた軸外の方向にシフトすることになる。このような現象より、解析結果上でのピーク部分の基準点からの軸外へのずれの方向と量が、それぞれ回転の方向、回転の角度を表すことが理解できる。
また、この図を参照しても、上述した5度というマージンの数値は、この場合に設定されたピーク探索範囲により制限されたものであるということがわかる。すなわち、回転に対するマージンとしても、探索範囲の拡大によってさらにその拡大を図ることができる。
以上の結果より、本実施の形態によれば、画像の変形・歪みに対してよりロバストになることが理解できる。
7.変形例

以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明としてはこれまでに説明した具体例に限定されるべきものではない。
以下、各変形例について説明する。
<第1の変形例>
これまでの説明では、リサンプリング位置の特定にあたり、2次元FFTの解析結果からピーク部分を探索し、そのピーク部分をIFFTすることで2次元画像としてのクロック信号を得るものとしたが、このような2次元画像によるクロック信号を得ずともリサンプリング位置の特定を行うことができる。
先ず、この第1の変形例では、2次元FFTによる解析結果からピーク探索を行うまでは共通であるが、探索の結果検出されたピーク部分から直接的にクロックの情報を得るようにする。
先にも述べたように、ピーク部分の中心成分は、クロック信号をよく近似する単一平面波に対応し、その周期と位相と法線方向は、フーリエ領域上でのピーク位置と値(複素数)から定まる。すなわち、ピーク位置の原点からの距離が周波数であり、その逆数が周期となる。また、原点を基準としたピーク位置の方向が平面波の法線方向となる。またピーク位置での値(複素数)が平面波の位相を決定づける。従って探索の結果得られたピーク部分の中心成分の位置と値から、クロックの情報を得ることができる。
このようにピークの中心位置に基づきクロックの情報を得る場合は、次のように計算で比較的簡易にリサンプリング位置を求めることができる。

P(m, n)=P0+m*Lclky+n*Lclkx

但しm, nは整数である。
また、
P(m, n) : X方向でn番目、y方向でm番目のリサンプリング位置の座標、
P0 : リサンプリング位置座標の基準点、X方向のクロックとY方向のクロックとから求まる最適サンプル位置の解のひとつ(解は多数あるが、画像中央付近のものを選んでおき、m, nを整数にとるのが自然である)、
Lclkx : X方向のクロック(単一平面波)の基本周期ベクトル、
Lclky : Y方向のクロック(単一平面波)の基本周期ベクトル、
である。
なお、基本周期ベクトルとは、大きさが波長に等しく、方向が波の伝播方向に一致するベクトルである。
上記P0の求め方は、タイミングパルス信号の生成手法にもよるが、例えば微分して絶対値をとる場合は、先の図15にも示したようにその負のピーク位置が最適なサンプル位置となるので、そのうちの画像中央付近のものを選べばよい。
この第1の変形例のポイントは、解析結果に対する探索の結果得られたピーク部分の中心成分のみを用いている点にある。すなわち、中心成分に対応する単一平面波をクロック信号として利用することにすれば、周期と位相と法線方向(ベクトル)の情報とを元に、各リサンプリング位置の座標を上記のような線形演算により簡単に求めることができる。
これによれば、リサンプリング位置の特定にあたって比較的処理負担の大きいIFFT処理を行う必要がなくなるなど、計算処理負担は大幅に軽減することができる。
なお、このような第1の変形例によるリサンプリング位置の特定手法は、ページ画像全体を対象として行っても良いが、その場合、クロック信号として単一周期の平面波を使用することになるから、微少な揺らぎへの追従性は低下してしまうことになる。なおもちろん、画像の全体としての回転や拡大/縮小などの変動に対しては有効であることは言うまでもない。
ここで、この第1の変形例の手法を用いて微少なゆらぎに対応するとした場合は、画像内を複数の領域に分割し、それぞれの領域ごとに一連の処理を行えばよい。このように各領域に分割することにより、対象範囲のサイズは小となり、それぞれの領域内ではクロックの周期が単一周期であるとみなせるようになる。つまり、各領域ごとに上記の線形演算によるリサンプリング位置の特定を行うことで、微少な揺らぎへの追従性を或る程度確保することができるものである。
具体的な処理としては、先ず各領域ごとに2次元FFTを行い、それぞれの領域でピーク探索を行う。そして、領域ごとにピークの中心成分に基づいて上述の線形演算を行ってリサンプリング位置を特定することになる。
このように領域分けして処理を行う場合、それぞれの領域について同一な処理を行うことになるので、信号処理装置を複数ならべて計算を並列的に行うことも可能となる。このようなハードウエア構成とすれば、処理時間の大幅な短縮化を図ることができる。
なお、上記のようにして領域分割する手法は、先に説明したようなIFFTを行って実画像としてのクロック信号を再生する場合にも適用可能である。すなわち、その場合は各領域ごとに2次元FFTを行い、それぞれの領域でピーク探索を行った上で、領域ごとにピーク成分をIFFTして各領域のクロック信号を取得する。その後のゼロクロス線群の抽出までは領域ごとに行うが、格子点の抽出は領域ごとに抽出されたゼロクロス線を用いて画像全体で行う。
この場合もゼロクロス線群の抽出までは各領域で処理内容を同一とできるので、それらについて並列処理を行うハードウエア構成とすることで処理時間の短縮化を図ることができる。
なお、クロック信号を単一平面波として扱う場合および実画像として扱う場合いずれにおいても、ホログラムページを数個の領域に分割して独立した小さなページの集合としてフォーマットを定義しておき、それぞれの領域(小ページ)ごとに一連の処理を並列して行わせて処理時間の短縮を図ることもできる。
<第2の変形例>
第2の変形例は、周波数解析結果の低域成分を利用して、イメージセンサ6上の信号光の照射エリア(つまり有効な再生エリア)を大まかに位置決めするものである。実施の形態では、タイミングパルス信号をFFTして周波数解析結果を得るが、この過程で、低域成分も得られる。これを流用して、低解像度画像を得て、それに基づき粗な位置決めを行うものである。
第2の変形例について、図35を参照して説明する。
図35(a)は、周波数解析結果から得られた低域成分をIFFTして得られる低解像度画像を示す。なお、図35(a)では、一例として2次元FFTの結果の周波数成分が3以下のものを抜き出して、IFFTにより64×64サイズの画像としたものを示している。
画像サイズが小なので、ここで必要な計算量は全体から見ればわずかである。
また、第2の変形例では、予め図35(b)に示すような環状テンプレートを用意しておく。この環状テンプレートは信号光エリアA2に応じた略円形の形状を象ったものとして理解すればよい。すなわち、この環状テンプレートと図35(a)のように生成した画像との相関計算を行った結果に基づき、イメージセンサ6上での信号光の照射エリアの特定を行うものである。
この環状テンプレートとしては、その最外周の環状部分の値が「−1」(図中黒色部分)、その内側に隣接する環状部分の値が「+1」(図中白色部分)、それ以外の値はすべて「0」(図中グレー部分)としている。信号光エリアA2の形状が略円形であるので、その濃淡画像のエッジ部分のみで位置合わせを行い、内部の記録データに応じた濃淡値のムラには影響を受けないようにすることを狙っている。
このような粗な位置決め処理は、周波数解析結果の一部を流用して行うことができるので、計算量の増加はほとんどない。また、粗な位置決めとして、例えば上述のような64×64サイズなど低解像度による画像を用いて行えば充分であり、この点でも計算量の増加を抑えることができる。
この第2の変形例としての位置決め処理を実現するにあたっては、先ず、FFT処理部32(32x、32yの何れか)において、ピーク成分の探索と共に低域成分の抽出を行うようにする。そして、図示は省略するが、新たな構成として、FFT処理部32にて抽出された低域成分をIFFTして図35(a)のような低解像度画像を得て、予め設定された環状テンプレートとの相関計算を行い、その最大値を与える位置を信号光エリア(有効な再生エリア)の位置情報として取得する位置決め部を追加すればよい。
有効な再生エリアが特定されれば、その情報を利用して全体の再生処理をよりロバストに行わせることができる。その例を以下に示す。
先ず、1つには、ページシンク検出時に利用することが考えられる。すなわち、上記位置決め部で特定された位置情報に基づいて、ページシンク位置合わせ部24がページシンクの探索範囲を設定するようにする。
有効な再生エリアのおおまかな位置がわかっていれば、ページシンク検出のための探索範囲は、その位置情報に基づきより狭い範囲に限定することができる。このため、よりロバストになり、また計算量の削減を図ることができる。
他にも、ゼロクロス点の抽出時において利用することが考えられる。
先の説明によれば、ゼロクロス点の抽出時には先ず信頼できる中心付近のゼロクロス点から抽出を開始することになるが、予め有効な再生エリアの位置が特定されていれば、その位置情報に基づきおよその中心位置が求まるので、その位置付近からゼロクロス点の抽出を開始すればよい。具体的には、上述した位置決め部で特定された位置情報に基づき、Xゼロクロス線抽出部36x、Yゼロクロス線抽出部36yのそれぞれがゼロクロス点の抽出を開始するように構成する。
<第3の変形例>
続いて、第3の変形例について説明する。
先の説明によれば、2次元FFTの解析結果からピーク部分の探索を行う際、Xクロック信号成分抽出部33x、Yクロック信号成分抽出部33yとがそれぞれ独立してピーク探索を行う場合を例示したが、X方向とY方向とのピークを探索する際には、直交する関係にあるそれぞれの成分に基づき、X方向とY方向のピーク探索を総合的に行うようにすることもできる。
図36は、このような総合的なピーク探索を行う第3の変形例について説明するための図である。なおこの図では、周波数軸fxと周波数軸fyを元にXクロック信号成分探索範囲とYクロック信号成分探索範囲の関係を示している。
ここで、そもそも本例の場合、SLM3のピクセルは512×512であることから、X方向のクロックとY方向のクロックとの関係としては、その周波数はfx=fy=512でほぼ同じであり、また画像の微少な変動による影響は受けるものの、それらの平面波の波面の法線ベクトルはほぼ直交した関係にあることになる。
そこで、「X方向のクロックとY方向のクロックは、それぞれ周波数は同一で、波の向きは直交している」という拘束条件を課し、そのような拘束条件を満たすX方向の探索範囲の点とY方向の探索範囲での点の組ごとに、総合的にパワースペクトルの評価を行い、その評価値の最大を与える各点をX方向探索範囲内のピークとY方向探索範囲内のピークとしてそれぞれ取得する。
具体的には、上記のような拘束条件を満たすX方向探索範囲内の点とY方向探索範囲内の点の各組について、そのパワースペクトルの和や積などを評価値として計算し、その値が最大となる組み合わせをX方向のピークとY方向のピークとして取得するものである。
但し、このような手法は、再生画像の歪みがほとんど無い場合には有効であるが、それぞれのピーク位置の関係が必ず直交する関係となる保証はない。
そこで、上記により求めたそれぞれのピークは仮のピークであるとし、この仮のピーク位置を基準として設定したより狭い範囲内で再度、今度はX方向とY方向それぞれ独立してより詳細なピーク探索を行ってその結果を最終的なX方向探索範囲内、Y方向探索範囲内のピークとして取得する。
このような手法によれば、先ずは直交する関係を条件とした探索が行われることで、上記仮のピークとしてはあるかもしれない周囲の大きな偽の成分に惑わされずに検出することができる。その上で、上記仮のピーク位置に基づき詳細な探索が行われることで、ピークの検出精度をより向上させることができる。
なお、上記によるピーク探索を実現するための構成としては、例えば以下のようにすればよい。
先ず、上記の拘束条件を満たすX方向探索範囲内、Y方向探索範囲内の各点の組み合わせについて、パワースペクトルの検出を行う順序を予め定めておく。Xクロック信号成分抽出部33x、Yクロック信号成分抽出部33yのそれぞれでは、その順序に従ってそれぞれの探索範囲内の点のパワースペクトルを検出する。その上で、これらクロック信号成分抽出部33の何れか一方、或いは別途新たに設けたピーク判定部が、上記のようにして得られる各点のパワースペクトルに基づく評価値を計算し、最終的に評価値を最大とした組み合わせをX方向探索範囲内のピーク、Y方向探索範囲内のピークとして取得する。
<第4の変形例>
第4の変形例は、微分処理に改良を加えるものである。
これまでの説明では、微分処理はそれぞれアップコンバート後の画像を分岐させてX方向微分、Y方向微分を分けてそれぞれ独立したタイミングパルス信号としての画像を得るようにしたが、これらX方向微分とY方向微分とをアップコンバート後の共通の画像に対して同時に行うこともできる。
図37は、第4の変形例を実現するためのデータ再生部8の内部構成について示している。なお、この図において既に先の図5において説明した部分については同一符号を付して説明を省略する。
この場合、図5に示したX方向微分処理部30x、Y方向微分処理部30y、X絶対値処理部31x、Y絶対値処理部31y、X−FFT処理部32x、Y−FFT処理部32yは省略され、代わりにSobelオペレータ処理部40、FFT処理部41が設けられる。
Sobelオペレータ処理部40は、アップコンバート部21からのアップコンバート後の画像に対し、Sobelのオペレータ処理を施す。このSobelのオペレータ処理は、先に説明したX方向の微分処理とY方向の微分処理とを同時に行うことに相当する処理となる。また、このSobelのオペレータ処理によると、絶対値処理に相当する処理も行われることになる。
なお、Sobelのオペレータについては次の文献にも記載されている。
・「画像認識論」長尾真、コロナ社、昭和58年2月15日初版
ここで、次の図38に、Sobelのオペレータ処理結果としての画像を示す。
この図から、Sobelのオペレータ処理によると、X方向のエッジとY方向のエッジとが融合されている画像が得られることがわかる。このことは、この図38と、先の図9、図10に示したX方向タイミングパルス信号、Y方向タイミングパルス信号の画像とを照らし合わせてみるとよく理解できる。
このようなSobelのオペレータ処理結果として得られる、アップコンバート後の共通の画像についてX方向微分・Y方向微分(及び絶対値処理)を同時に行ったものに相当する画像に対し、FFT処理部41は2次元FFT処理を実行する。
図39は、図38に示したSobelのオペレータ処理結果に対して2次元FFTを行った解析結果を示している。
このようにしてSobelのオペレータ処理結果を2次元FFTすると、同一のフーリエ面上におけるX軸近傍とY軸近傍において、それぞれ設計上予想される位置に明瞭にピークが存在していることがわかる。このことから、Sobelのオペレータ処理結果を2次元FFTした解析結果から、X方向クロック信号成分とY方向クロック信号成分を問題なく抽出できることが理解できる。
図37において、この場合のXクロック信号成分抽出部33x、Yクロック信号成分抽出部33yは、上記FFT処理部41で得られるSobelのオペレータ処理結果についての2次元FFTによる解析結果から、予め定められたX軸近傍の探索範囲内、Y軸近傍の探索範囲内にてそれぞれピーク探索を行う。なお、以降の処理は先に説明したものと同様となる。
この第4の変形例によれば、クロック抽出のための2次元FFT処理が2回ではなく1回に削減できるので、計算量が大幅に短縮されるというメリットがある。
なお、上記第4の変形例の手法は、X方向とY方向とで相互に信号が妨害する要因は増すことになるが、タイミングパルス信号は基本的には直交する位置関係にあるので、概ね問題ないと考えられる。
<第5の変形例>
これまでの説明では、タイミングパルス信号の生成にあたっては微分処理・非線形処理(絶対値処理)の双方を行うものとしたが、タイミングパルス信号としては、微分処理を行わずに非線形処理のみを行って生成することもできる。
ここで、微分処理を行えば、クロック成分に伴うエッジを強調してより確実なクロック信号抽出を促すことができるが、周波数領域にてクロック信号成分を引き出す本質は、非線形処理によってスペクトルを画像に応じて広範に広げるところにあることから、非線形処理のみによってタイミングパルス信号を生成することで、実施の形態の場合とほぼ同等のクロック信号抽出を行うことができる。
図40は、アップコンバート後の画像をそのまま絶対値処理した画像を示している。
また、図41では、この絶対値処理後の画像についての2次元FFTによる解析結果を示している。この図41と先の図39とを比較してわかるように、絶対値処理のみを行った場合としても、微分処理を行う場合と同様にX軸近傍・Y軸近傍のそれぞれの基準点を中心としてパワースペクトルのピークが得られる。
図42は、このような第5の変形例としての絶対値処理のみによってタイミングパルス信号を生成する場合の動作を説明するための図として、センサ出力画像、絶対値処理によるタイミングパルス信号、及びX方向積分前のXクロック信号、積分後のXクロック信号の各波形を示している。なお、この図42では、先の図15と同様、各信号(各2次元画像)の波形を切断して1次元信号とし、横軸はX軸、縦軸は濃淡値(振幅値)を表すものとしている。この図42ではX方向のみについて示しているが、Y方向についても同様に考えればよい。
先ず、絶対値処理としては、図示するようにしてセンサ出力画像(実際にはアップコンバート後の画像)について、絶対値処理のための基準レベル(ゼロレベル)を予め定めておき、この基準レベルに基づき絶対化を行うことで、図のような絶対値処理によるタイミングパルス信号を生成する。この場合、上記基準レベルとしては局所的な平均値、または局所的な最小値と最大値の中心値とすればよい。
この絶対値処理によるタイミングパルス信号について、2次元FFTしてピーク探索・クロック信号成分抽出・IFFTを行って得られるクロック信号の波形を、図中のX方向積分前のXクロック信号により示しているが、この波形を参照すると、先の図15の場合とは異なり、最適サンプル位置は正のピーク位置となる。このため、先の実施の形態の場合と同様に最適サンプル位置を正のゼロクロス位置に調整するにあたっては、位相を遅らせる必要があり、よってこの場合は微分ではなく積分を行って位相をシフトさせることになる。具体的には、最適サンプル位置が正のゼロクロス位置となるように、周波数領域にて抽出したクロック信号成分に対し虚数−jωを乗算することになる。
このような第5の変形例としての動作を実現するにあたっては、先の図37に示した構成において、Sobelオペレータ処理部40に代えて、アップコンバート部21からのアップコンバート後の画像に対し絶対値処理を行う絶対値処理部を設ける。以降の構成は、図37に示されるものと同様とされればよいが、X位相シフト処理部34x、Y位相シフト処理部34yの処理内容が異なる。すなわち、この場合のX位相シフト処理部34xでは、前段にて求まったXクロック信号成分について、IFFT後の波形の正のゼロクロス位置が最適サンプル位置となるようにX方向にX方向角周波数−jωxを乗算する。また、Y位相シフト処理部34yでは、Yクロック信号成分について、IFFT後の波形の正のゼロクロス位置が最適サンプル位置となるようにY方向にY方向角周波数−jωyを乗算することになる。
<第6の変形例>
第6の変形例は、タイミングパルス信号生成のための明示的な非線形信号処理(微分し絶対値をとる処理など)を一切行わずに、アップコンバート後の画像をそのままタイミングパルス信号として扱うものである。
ここで、これまでの説明によると、X方向、Y方向の各タイミングパルス信号としては、アップコンバート後の画像について絶対値処理(非線形処理)がされることでX方向、Y方向のエッジが強調される。但し、そのような明示的なエッジ強調処理を行わなくても、システムに潜む非線形性を利用して、クロック信号成分の抽出を行うことができる。
例えば2次元受光素子のγ特性をはじめとして、記録再生系には光学的および電気的に非線形な入出力特性が内在するので、読み取り信号をそのまま周波数解析しても、クロック信号成分を抽出することができる。
図43、図44は、アップコンバート後の画像をそのまま2次元FFTした解析結果を示している。図43はX軸近傍の基準点付近(つまりXクロック信号成分付近)、図44はY軸近傍の基準点付近(Yクロック信号成分付近)を拡大して示している。
これらの図を参照すると、アップコンバート後の画像をそのまま2次元FFTした場合は、もとの再生画像を反映して種々の周波数成分が含まれ、ピークが多数存在していることが確認できる。但し、よく観察してみると、それぞれのクロック信号成分が、それぞれ在るべき位置に弱いながらも存在していることが確認できる。
このような結果から、ピークの探索範囲を非常に狭い範囲に限定できる場合には、クロック信号成分の抽出が可能であることがわかる。
例えば、システムの設計を非常に厳しくでき、画像の変動が非常に小さい場合等には、ピークの探索範囲はより狭めることができる。従ってそのような条件が満たされる場合には、第5の変形例による手法を好適に適用することができる。
なお、このような第6の変形例を実現するにあたっては、図37の構成において、アップコンバート部21によるアップコンバート後の画像をそのまま2次元FFT処理するように、Sobelオペレータ処理部40を省略した構成とすればよい。
<第7の変形例>
これまでの説明から理解されるように、クロック信号成分の抽出にあたっては、2次元FFTを行うが、2次元のFFTは、行と列方向に1次元FFTを繰り返し実行することにより実現することができる。この手法は行−列分解法として知られている。
図45は、このような行−列分解法による2次元FFTの手法を模式的に示している。このように先ずはX方向の行毎に1次元FFTを行い、次いでY方向の列ごとに1次元FFTを行う。
1次元FFTの計算量のオーダーはN・log(N)である。上記のようにして通常の行−列分解法は1次元FFTを行でN回、列でN回行うことから合計2N回の1次元FFTを行うことになるので、2次元FFTの計算量のオーダーは合計で2N2Log(N) となる。
しかしながら、ここでの目的は、クロック成分の抽出であり、従ってクロック信号成分の探索範囲のみで解析結果が得られればよいと考えることができる。
そこで、次の図46に示されるようにして、X方向、Y方向の何れか一方のみについては、必要とされる範囲内でのみ1次元FFTを行う。
図46(a)は、Xクロック信号成分の探索範囲とYクロック信号成分の探索範囲とを示しているが、クロック信号成分の抽出時に必要な解析結果は、これらの部分のみとなる。従って図46(b)に示すように、例えばX方向については各行で1次元FFTを行った後、Y方向については、それぞれの探索範囲が含まれる列についてのみ1次元FFTを行う。
例えば仮に、各探索範囲の幅が再生画像幅の5%だとすれば、探索範囲はX、Yの2箇所なので10%になり、列毎の1次元FFTは10%に削減される。但し、行毎の1次元FFTは全ての行について行う必要があり、全体の計算量は50%+50% ×10%=55%となる。オーダーとすれば約1/2に削減できる。
なお、計算量の削減の面でみれば、行毎の1次元FFTでも同様の考えで削減できるはずであるが、既にFFTアルゴリズムによって大幅に削減されているので、大幅な計算量の削減は困難である。ただ、例えばFFT処理内部での最終段に近いところで、目的のクロック信号成分に関わる部分のみを計算すればよく、それによって相応の計算量削減が可能である。なお、このような行に関しての削減方法ができれば、これを列についてさらに適用することも可能であり、その分さらに計算量を削減できる。
また、上記説明では、先ずは行について1次元FFTを行った後に列についての1次元FFTを行うことを前提として説明したが、それらの順が入れ替わった場合にも同様の考えに基づき計算量の削減を図ることができる。
また、上記第7の変形例としての手法は、例えばDFTなどのFFT以外の他のフーリエ変換手法を採用する場合にも適用できる。
なお、確認のために述べておくと、本発明ではこの第7の変形例によるフーリエ変換の手法と、通常行われる行−列分解法による2次元FFTも含めて「2次元的なフーリエ変換」と総称している。
また、ここで言う「フーリエ変換」とは、例示したFFTに限定されるべきものではなく、2次元のベクトル・ラディックスFFTや、さらにはFFTのみならずDFTを定義通りに計算する方法、フィルタバンクを構成して周波数成分に分解する方法など、周波数解析を行うあらゆる手法を包含するものであるとする。
<その他の変形例>
なお、実施の形態では、LPFやアップコンバートや微分の処理を個別のステップに分けて説明したが、これはあくまでもアルゴリズムを説明する上で分かりやすくするために配慮したものであって、これに限定されるものではない。
例えば、説明したアルゴリズムの一部は、周波数領域においてより計算量を少なくして行うことができる。この点に関しては実際のシステムに応じて適宜、計算量が削減できる手法を選択すればよい。
具体例を挙げると、LPFと微分の処理は、周波数領域にて行うこともできる。これらLPFや微分処理は線形フィルタであり、畳み込み演算で表される。畳み込み演算は、周波数領域においては各周波数成分毎に積をとることと等しく、計算量も少なくてよいことは周知である。また、LPFと微分の処理はあらかじめ畳み込んでおけるから、その分も計算量を削減できる。
また、例えばアップコンバート処理も、周波数領域において、サイズを拡張してゼロで埋めればよいことは周知である。
このようなことを組み合わせて、予め計算できることはしておき、周波数領域で演算を行うことにより計算量のさらなる削減を図ることができる。
但し、フィルタのタップ数が少ない場合には、実画像領域で畳み込みを行う方が計算量が小となることもあるので、適宜選択すればよい。
また、これまでの説明では、周波数領域上でクロック信号成分を抽出するとき、Xクロック信号についてはX軸近傍の所定の範囲を探索し、Yクロック信号についてはY軸近傍の所定の範囲を探索して抽出することにしたが、これは、SLM3とイメージセンサ6のX軸とY軸がそれぞれ一致しているときの状況においては、そのようにすべきである、ということであって、システムの設計もしくは動作状況により、予めそれらの座標系の関係として回転角度や拡大率を知ることができるならば、それに応じて、それぞれのクロック信号成分を抽出するための適切な第1の所定範囲と第2の所定範囲とを定めて、それらを対象範囲としてピーク探索を行って各クロック信号を抽出してもよい。
また、これまでの説明では、アップコンバートを行うことを前提として説明したが、例えばSLM3の画素数に対しイメージセンサ6の画素数が充分に多く、オーバーサンプルレートが充分に高い場合等には、特にアップコンバート処理を行う必要はない。
また、先の実施の形態では、タイミングパルス信号として、絶対値処理を行うことで微分処理結果の正と負のエッジの双方を使用するものとしたが、片方のみのエッジからでもクロック抽出を行うことができる。具体的には、絶対値処理は行わず、微分結果の正か負のどちらか一方のみの波形を残し、他方は0にするという処理を行う。
このような手法によってもクロックを抽出することができるが、絶対値処理を行う場合のように正と負のエッジの両方を利用することにより得られるメリットが失われることになる。すなわち、絶対値処理を行っておけば、クロック信号が正と負のエッジの両方にフィットするように抽出されるので、サンプル位置がどちらかに偏ったりせずに、正と負のエッジ位置のずれの偏りが中和されたものとして精度よく位置特定を行うことができるが、上記手法によるとこの点での精度に欠けるものとなってしまう。
また、絶対値処理を行った場合、エッジ情報の量が相対的に2倍になるので、クロック信号成分の強度が大となりS/N比が向上するという効果も得られる。
なお、確認のために述べておくと、絶対値処理としては、絶対値化に相当する処理を行えばよく、例えば2乗をとるなどの処理も絶対値処理に含まれるものとする。
また、これまでの説明では、リサンプリングにより最終的に計算した各ピクセルの振幅値から各ビット値を得る(つまりデータ識別を行う)にあたっては、従来と同様のソート検出を採用する場合を例示したが、スパース符号化ではない符号化の場合にも本発明は適用でき、その場合にはソート検出ではなく、使用する符号化に応じた復号(データ識別)方法を採用すればよい。なお、この際の復号において、本発明の手法で各リサンプリング位置ごとに取得した振幅値を利用する点は共通である。
また、これまでの説明では、本発明がホログラム記録媒体についての再生時にのみ適用される場合を例示したが、この他にも、例えば2次元バーコードの読み取り装置など、所要のピクセル単位でデータビット値が格納された2次元画像によりデータが記録された媒体について、上記2次元画像中の各ピクセルの値を読み出すための装置であれば、本発明を好適に適用することができる。
通常、2次元バーコードには、サンプル位置を求める処理の容易化のために、白黒の交番するクロックパターンが埋め込まれているが、本発明を適用すればこれを削除することができ、データ容量を増大させることができる。また、本発明によれば、非常にロバストにリサンプリングを行なうことができるので、従来よりもエラーレートを低減できるなど、読み取り性能を向上させることができる。
但し、例えば2次元バーコードの場合、ホログラム記録再生の場合とは異なり、イメージセンサ側の何画素分で記録画像中の1ピクセル分の像を受光するかが定まっていないことから、X方向、Y方向のクロック周期を予め推定することができない。従って、そのような場合には、先の第6の変形例のようにタイミングパルス生成のための明示的な非線形処理を一切行わない手法を適用することは困難となる。すなわち、この場合はクロック周波数成分を良好に抽出するために、タイミングパルス生成のための明示的な非線形処理を行うことが好ましい。
また、これまでの説明では、本発明が、記録・再生の双方が可能な記録再生装置に適用される場合を例示したが、本発明としては少なくとも再生が可能な再生装置に対して適用することができる。
また、これまでの説明では、反射膜を備えた反射型のホログラム記録媒体に対応する場合を例示したが、本発明としては、反射膜を備えない透過型のホログラム記録媒体に対応する再生装置に対しても好適に適用できる。このように透過型のホログラム記録媒体に対応する場合の再生装置としては、照射した参照光に応じて反射光として得られる回折光をイメージセンサ側に導くためのビームスプリッタは不要とすることができる。この場合、参照光の照射に応じて得られる回折光はホログラム記録媒体自体を透過することになるので、レーザ光の出射点側から見てホログラム記録媒体の反対側にさらに対物レンズを設けておき、透過光としての回折光を当該対物レンズを介してイメージセンサ側に導くように構成すればよい。
実施の形態のホログラム再生装置の内部構成について示したブロック図である。 ホログラム記録媒体への記録手法ついて説明するための図である。 ホログラム記録媒体の再生手法について説明するための図である。 空間光変調器上で規定される参照光エリア、信号光エリア、ギャップエリアの各エリアについて説明するための図である。 実施の形態のホログラム再生装置が備えるデータ再生部の内部構成について示したブロック図である。 センサ出力画像を示した図である。 アップコンバート後の画像を示した図である。 微分処理のための画像マスクを示した図である。 X方向タイミングパルス信号としての画像を示した図である。 Y方向タイミングパルス信号としての画像を示した図である。 X方向タイミングパルス信号についての2次元FFTによる解析結果を示した図である。 Y方向タイミングパルス信号についての2次元FFTによる解析結果を示した図である。 Xクロック信号成分の抽出結果を示した図である。 Yクロック信号成分の抽出結果を示した図である。 位相シフト処理について説明するための図である。 Xクロック信号としての画像を示した図である。 Yクロック信号としての画像を示した図である。 クロック信号のゼロクロス線の抽出手法について説明するための図である。 Xクロック信号の正のゼロクロス線の抽出結果を示した図である。 Yクロック信号の正のゼロクロス線の抽出結果を示した図である。 各ゼロクロス線群の格子点の抽出結果を示した図である。 イメージセンサと信号光との位置関係について示した図である。 リサンプリング結果の画像を示した図である。 ページシンクの配置例を示した図である。 ページシンクの他の配置例を示した図である。 従来の再生方式を採用した場合のページ内のエラーの分布、SER、SNRについての各実験結果を示した図である。 本実施の形態の再生方式を適用した場合のページ内のエラーの分布、SER、SNRについての各実験結果を示した図である。 画像の拡大/縮小に対するマージン特性についての実験結果を示した図である。 画像の回転に対するマージン特性についての実験結果を示した図である。 実験結果を得るにあたって設定した記録フォーマットについて説明するための図として、信号光エリア内へのデータの最小敷き詰め単位の例を示した図である。 実験結果を得るにあたって設定した記録フォーマットについて説明するための図として、シンクパターンとシンクの挿入間隔の例を示した図である。 実験結果を得るにあたって設定した記録フォーマットによる、信号光エリア内のシンク配置を示した図である。 画像の拡大時(1.1倍)における2次元FFTによる解析結果を示した図である。 画像の回転時(5度)における2次元FFTによる解析結果を示した図である。 第2の変形例について説明するための図である。 第3の変形例について説明するための図である。 第4の変形例の場合のデータ再生部の内部構成を示したブロック図である。 Sobelのオペレータ処理結果を示した図である。 Sobelのオペレータ処理後の画像を2次元FFTして得られる解析結果について示した図である。 アップコンバート後の画像をそのまま絶対値処理した画像を示す図である。 絶対値処理した画像を2次元FFTして得られた解析結果を示した図である。 第5の変形例の場合の位相シフト処理について説明するための図である。 アップコンバート後の画像をそのまま2次元FFTして得られた解析結果(Xクロック信号成分付近)を示した図である。 アップコンバート後の画像をそのまま2次元FFTして得られた解析結果(Yクロック信号成分付近)を示した図である。 行−列分解法による2次元FFTの手法を模式的に示した図である。 第7の変形例としてのFFTの手法について説明するための図である。 従来の記録再生手法にて採用されていた記録データフォーマットの具体例について説明するための図として、空間光変調器での変調パターンを模式的に示した図である。 従来の記録再生手法にて採用されていた記録データフォーマットの具体例について説明するための図として、記録データ中に挿入されるシンクのパターン例について示した図である。 従来の記録フォーマットに基づき行われる、従来のホログラム記録再生手法の例を模式的に示した図である。 従来の1次元画像に対するクロック抽出手法について説明するための図である。 従来の1次元画像に対するクロック抽出手法をそのまま2次元画像に適用した場合の問題点について説明するための図である。
符号の説明
1 記録再生装置、LD レーザダイオード、2 コリメータレンズ、3 SLM(空間光変調器)、4 ビームスプリッタ、5 ホログラム記録媒体、6 イメージセンサ、OL 対物レンズ、7 データ変調部、8 データ再生部、20 LPF、21 アップコンバート部、22 リサンプリング位置特定部、23 リサンプリング部、24 ページシンク位置合わせ部、25 シンボル抽出部、26 データ識別部、27 スパース符号デコード部、30x X方向微分処理部、30y Y方向微分処理部、31x X絶対値処理部、31y Y絶対値処理部、32x X−FFT処理部、32y Y−FFT処理部、33x Xクロック信号成分抽出部、33y Yクロック信号成分抽出部、34x X位相シフト処理部、34y Y位相シフト処理部、35x X−IFFT処理部、35y Y−IFFT処理部、36x Xゼロクロス線抽出部、36y Yゼロクロス線抽出部、37 ゼロクロス線格子点抽出部、40 Sobelオペレータ処理部、41 FFT処理部

Claims (20)

  1. 参照光と、記録データに応じ2次元の空間光変調器による変調を受けて生成された信号光との干渉縞によってホログラムページ単位ごとにデータが記録されたホログラム記録媒体について再生を行うホログラム再生装置であって、
    上記ホログラム記録媒体に対して上記参照光を照射する参照光照射手段と、
    上記参照光が上記ホログラム記録媒体に対して照射されることで得られる上記ホログラムページ単位のデータに応じた回折光を受光した結果に基づき、2次元画像データを得る画像取得手段と、
    上記2次元画像データに基づく2次元的なフーリエ変換処理を行い、上記2次元画像データ中に含まれる平面波要素について周波数解析を行う解析手段と、
    上記解析手段による解析結果に対して、第1の所定範囲内と第2の所定範囲内でそれぞれパワースペクトルのピーク部分の探索を行い、上記第1の所定範囲内で検出されたピーク部分に基づき特定される平面波の周期と位相と法線方向とを表す第1方向クロック情報と、上記第2の所定範囲内で検出されたピーク部分に基づき特定される平面波の周期と位相と法線方向とを表す第2方向クロック情報とを取得するクロック情報取得手段と、
    上記第1方向クロック情報と上記第2方向クロック情報とに基づき、上記2次元画像データ中における上記空間光変調器のピクセル単位での位置を特定するピクセル位置特定手段と、
    上記ピクセル位置特定手段により特定された位置情報に基づき、各ピクセルの振幅値を取得する振幅値取得手段と、
    を備えることを特徴とするホログラム再生装置。
  2. 上記画像取得手段により得られた上記2次元画像データに対して微分処理を施す微分処理手段と、
    上記微分処理手段により微分処理された上記2次元画像データに対して非線形処理を施す非線形処理手段と、をさらに備え、
    上記解析手段は、
    上記非線形処理手段による非線形処理後の上記2次元画像データに対して2次元的なフーリエ変換処理を施す、
    ことを特徴とする請求項1に記載のホログラム再生装置。
  3. 上記画像取得手段により得られた上記2次元画像データに対して非線形処理を施す非線形処理手段をさらに備え、
    上記解析手段は、
    上記非線形処理手段による非線形処理後の上記2次元画像データに対して2次元的なフーリエ変換処理を施す、
    ことを特徴とする請求項1に記載のホログラム再生装置。
  4. 上記非線形処理手段は、
    上記非線形処理として、上記2次元画像データの絶対値をとる、又は2乗値をとる処理を実行する、
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のホログラム再生装置。
  5. 上記クロック情報取得手段は、
    上記第1方向クロック情報、上記第2方向クロック情報として、上記第1の所定範囲内で検出されたピーク部分に基づく成分に対して逆フーリエ変換を施して実画像に変換した第1方向2次元クロック画像と、上記第2の所定範囲内で検出されたピーク部分に基づく成分に対して逆フーリエ変換を施して実画像に変換した第2方向2次元クロック画像とをそれぞれ取得し、
    上記ピクセル位置特定手段は、
    上記第1方向2次元クロック画像が表す第1方向の周期ラインと、上記第2方向2次元クロック画像が表す第2方向の周期ラインとを抽出し、各周期ラインが交わる各格子点を求めた上で、それら各格子点の位置に基づいて上記ピクセル単位での位置を特定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のホログラム再生装置。
  6. 上記クロック情報取得手段は、
    上記第1方向クロック情報、上記第2方向クロック情報として、上記第1の所定範囲内で検出されたピーク部分の中心成分とその近傍成分とを含めた成分に対して逆フーリエ変換を施して実画像に変換した第1方向2次元クロック画像と、上記第2の所定範囲内で検出されたピーク部分の中心成分とその近傍の成分とを含めた成分に対して逆フーリエ変換を施して実画像に変換した第2方向2次元クロック画像とをそれぞれ取得し、
    上記ピクセル位置特定手段は、
    上記第1方向2次元クロック画像が表す第1方向の周期ラインと、上記第2方向2次元クロック画像が表す第2方向の周期ラインとを抽出し、各周期ラインが交わる各格子点を求めた上で、それら各格子点の位置に基づいて上記ピクセル単位での位置を特定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のホログラム再生装置。
  7. 上記画像取得手段により得られた上記2次元画像データについて第1方向微分処理を行う第1方向微分処理手段と、
    上記第1方向微分処理手段による微分処理後のデータに対して非線形処理を施す第1方向非線形処理手段と、
    上記画像取得手段により得られた上記2次元画像データについて第2方向微分処理を行う第2方向微分処理手段と、
    上記第2方向微分処理手段による微分処理後のデータに対して非線形処理を施す第2方向非線形処理手段と、をさらに備え、
    上記解析手段は、
    上記第1方向非線形処理手段による処理後の2次元画像データと、上記第2方向非線形処理手段による処理後の2次元画像データとについて、それぞれ個別に2次元的なフーリエ変換処理を施し、
    上記クロック情報取得手段は、
    上記解析手段による上記第1方向非線形処理手段で処理された2次元画像データについての解析結果に基づき上記第1方向クロック情報を取得し、上記解析手段による上記第2方向非線形処理手段で処理された2次元画像データについての解析結果に基づき上記第2方向クロック情報を取得する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のホログラム再生装置。
  8. 上記振幅値取得手段は、
    上記ピクセル位置特定手段により特定された各ピクセルの位置の周辺の値を用いた補間処理を行って上記各ピクセルの振幅値を計算により取得する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のホログラム再生装置。
  9. 上記振幅値取得手段は、
    上記補間処理として最近傍法、双線形補間法、3次補間法、双3次スプライン法の何れかに基づく補間処理を実行する、
    ことを特徴とする請求項8に記載のホログラム再生装置。
  10. 上記ホログラムページ単位のデータ中には、ページシンクとして予め定められた所定のデータパターンが挿入されていると共に、
    さらに、
    上記振幅値取得手段により取得された上記各ピクセルの振幅値と、上記ページシンクとしての所定のデータパターンとに基づいて上記2次元画像データ中における上記ページシンク位置の探索を行った結果に基づき、上記各ピクセルのフォーマット上での位置を特定する位置合わせ手段と、
    上記振幅値取得手段により取得された各ピクセルの値と、上記位置合わせ手段により特定された上記各ピクセルのフォーマット上での位置の情報とに基づき、データ再生を行う再生処理手段とを備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載のホログラム再生装置。
  11. 上記ページシンクは複数挿入されており、
    上記位置合わせ手段は、
    それら複数のページシンクを一体のページシンクとして探索を行った結果に基づき上記各ピクセルのフォーマット上での位置を特定する、
    ことを特徴とする請求項10に記載のホログラム再生装置。
  12. 上記クロック情報取得手段は、
    上記解析手段による解析結果に基づいて上記ピーク部分の探索を行うにあたり、上記第1の所定範囲内と上記第2の所定範囲内の各点の組み合わせとして、周波数が同一で且つ法線方向が直交する関係となっている各点の組み合わせごとにパワースペクトルを検出し、検出した各点のパワースペクトルに基づきそれら各点の総合的なパワースペクトルを評価する評価値をそれぞれ計算した上で、この評価値の計算結果に基づいて上記第1の所定範囲内のピーク部分と上記第2の所定範囲内のピーク部分とを総合的に探索する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のホログラム再生装置。
  13. 上記クロック情報取得手段は、
    上記評価値の計算結果に基づいて上記第1の所定範囲内のピーク部分と上記第2の所定範囲内のピーク部分との総合的な探索を行った上で、その結果検出された上記第1の所定範囲内のピーク部分と上記第2の所定範囲内のピーク部分の位置をそれぞれ基準として設定したそれぞれの範囲内で、再度ピーク部分の探索を行う、
    ことを特徴とする請求項12に記載のホログラム再生装置。
  14. 上記画像取得手段により得られた共通の2次元画像データに対して第1方向と第2方向の双方の微分処理を同時に施す統合微分処理手段と、
    上記統合微分処理手段により上記第1方向と第2方向の双方の微分処理が施された上記共通の2次元画像データについて非線形処理を施す非線形処理手段と、をさらに備え、
    上記解析手段は、
    上記非線形処理手段による処理後の上記第1方向と第2方向の双方の微分処理が施された上記共通の2次元画像データについて2次元的なフーリエ変換処理を施す、
    ことを特徴とする請求項1に記載のホログラム再生装置。
  15. 上記画像取得手段では、上記空間光変調器のX方向・Y方向と上記2次元画像データのX方向・Y方向とが一致するようにして上記2次元画像データを得るようにされていると共に、
    上記クロック情報取得手段は、
    上記空間光変調器のX方向とY方向のピクセル数と、上記画像取得手段におけるX方向とY方向のサンプリングレートとに基づいてそれぞれ推定されるX方向のクロック周波数、Y方向のクロック周波数を基準としてそれぞれ設定された上記第1の所定範囲内と上記第2の所定範囲内において、それぞれクロック情報を得るためのピーク部分の探索を行う、
    ことを特徴とする請求項1に記載のホログラム再生装置。
  16. 上記クロック情報取得手段は、
    上記第1の所定範囲内と上記第2の所定範囲内のそれぞれで検出されたピーク部分の中心成分のみに基づいて上記第1方向クロック情報と上記第2方向クロック情報をそれぞれ取得し、
    上記ピクセル位置特定手段は、
    上記第1方向クロック情報が示す単一平面波の周期と位相と法線方向の情報と、上記第2方向クロック情報が示す単一平面波の周期と位相と法線方向の情報とに基づく線形演算を行って上記ピクセル単位での位置を特定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のホログラム再生装置。
  17. 上記解析手段は、
    上記画像取得手段で得られた上記2次元画像データの一部領域ごとに個別に上記2次元的なフーリエ変換処理を行い、
    上記クロック情報取得手段は、
    上記解析手段により得られる上記2次元画像データの一部領域ごとの解析結果に基づき上記一部領域ごとの上記第1方向クロック情報と上記第2方向クロック情報を取得し、
    上記ピクセル位置特定手段は、
    上記クロック情報取得手段により得られる上記一部領域ごとの上記第1方向クロック情報と上記第2方向クロック情報とに基づき、上記一部領域ごとに各ピクセルの位置を特定するための処理を行う、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項16に記載のホログラム再生装置。
  18. 参照光と、記録データに応じて2次元の空間光変調器による変調を受けて生成された信号光との干渉縞によってホログラムページ単位ごとにデータが記録されたホログラム記録媒体について再生を行うホログラム再生方法であって、
    上記ホログラム記録媒体に対して上記参照光を照射する参照光照射手順と、
    上記参照光が上記ホログラム記録媒体に対して照射されることで得られる上記ホログラムページ単位のデータに応じた回折光を受光した結果に基づき、2次元画像データを得る画像取得手順と、
    上記2次元画像データに基づく2次元的なフーリエ変換処理を行い、上記2次元画像データ中に含まれる平面波要素について周波数解析を行う解析手順と、
    上記解析手順による解析結果に対して、第1の所定範囲内と第2の所定範囲内でそれぞれパワースペクトルのピーク部分の探索を行い、上記第1の所定範囲内で検出されたピーク部分に基づき特定される平面波の周期と位相と法線方向とを表す第1方向クロック情報と、上記第2の所定範囲内で検出されたピーク部分に基づき特定される平面波の周期と位相と法線方向とを表す第2方向クロック情報とを取得するクロック情報取得手順と、
    上記第1方向クロック情報と上記第2方向クロック情報とに基づき、上記2次元画像データ中における上記空間光変調器のピクセル単位での位置を特定するピクセル位置特定手順と、
    上記ピクセル位置特定手順により特定した位置情報に基づき、各ピクセルの振幅値を取得する振幅値取得手順と、
    を備えることを特徴とするホログラム再生方法。
  19. 所要のピクセル単位でデータビット値が格納された2次元画像によりデータが記録された媒体について、上記2次元画像中の各ピクセルの値を読み出すための読出装置であって、
    上記媒体上の上記画像に対して光照射を行う光照射手段と、
    上記媒体への光照射に応じて得られた光を検出した結果に基づき、上記媒体上の上記2次元画像に応じた2次元画像データを得る画像取得手段と、
    上記画像取得手段で得られた上記2次元画像データに非線形処理を施す非線形処理手段と、
    上記非線形処理手段により処理された上記2次元画像データについて2次元的なフーリエ変換処理を施し、上記2次元画像データ中に含まれる平面波要素について周波数解析を行う解析手段と、
    上記解析手段による解析結果に対して、第1の所定範囲内と第2の所定範囲内とでそれぞれパワースペクトルのピーク部分の探索を行い、上記第1の所定範囲内で検出されたピーク部分に基づき特定される平面波の周期と位相と法線方向とを表す第1方向クロック情報と、上記第2の所定範囲内で検出されたピーク部分に基づき特定される平面波の周期と位相と法線方向とを表す第2方向クロック情報とを取得するクロック情報取得手段と、
    上記第1方向クロック情報と上記第2方向クロック情報とに基づき、上記2次元画像データにおける上記媒体に記録された2次元画像中のピクセル単位での位置を特定するピクセル位置特定手段と、
    上記ピクセル位置特定手段により特定された位置情報に基づき、各ピクセルの振幅値を取得する振幅値取得手段と、
    を備えることを特徴とする読出装置。
  20. 所要のピクセル単位でデータビット値が格納された2次元画像によりデータが記録された媒体について、上記2次元画像中の各ピクセルの値を読み出すための読出方法であって、
    上記媒体上の上記画像に対して光照射を行う光照射手順と、
    上記媒体への光照射に応じて得られた光を検出した結果に基づき、上記媒体上の上記2次元画像に応じた2次元画像データを得る画像取得手順と、
    上記画像取得手順で得た上記2次元画像データに非線形処理を施す非線形処理手順と、
    上記非線形処理手順により処理した上記2次元画像データについて2次元的なフーリエ変換処理を施し、上記2次元画像データ中に含まれる平面波要素について周波数解析を行う解析手順と、
    上記解析手順による解析結果に対して、第1の所定範囲内と第2の所定範囲内とでそれぞれパワースペクトルのピーク部分の探索を行い、上記第1の所定範囲内で検出されたピーク部分に基づき特定される平面波の周期と位相と法線方向とを表す第1方向クロック情報と、上記第2の所定範囲内で検出されたピーク部分に基づき特定される平面波の周期と位相と法線方向とを表す第2方向クロック情報とを取得するクロック情報取得手順と、
    上記第1方向クロック情報と上記第2方向クロック情報とに基づき、上記2次元画像データにおける上記媒体に記録された2次元画像中のピクセル単位での位置を特定するピクセル位置特定手順と、
    上記ピクセル位置特定手順により特定した位置情報に基づき、各ピクセルの振幅値を取得する振幅値取得手順と、
    を備えることを特徴とする読出方法。
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