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JP2008159275A - 電極活物質およびこれを用いた蓄電デバイス - Google Patents

電極活物質およびこれを用いた蓄電デバイス Download PDF

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JP2008159275A JP2006343206A JP2006343206A JP2008159275A JP 2008159275 A JP2008159275 A JP 2008159275A JP 2006343206 A JP2006343206 A JP 2006343206A JP 2006343206 A JP2006343206 A JP 2006343206A JP 2008159275 A JP2008159275 A JP 2008159275A
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友 稲富
Nobuhiko Hojo
伸彦 北條
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Abstract

【課題】新規な電極活物質を用いて、高出力、高容量、および優れた繰り返し特性を有する蓄電デバイスを提供する。
【解決手段】蓄電デバイス用電極活物質は、少なくとも、一般式(1):
【化1】
Figure 2008159275

(式(1)中、R1〜R4は、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、アルキル基、不飽和脂肪族基または飽和脂肪族基であり、前記アルキル基、前記不飽和脂肪族基および前記飽和脂肪族基は、ハロゲン原子、チッソ原子、酸素原子、イオウ原子またはシリコン原子を含んでいてもよく、前記不飽和脂肪族基および前記飽和脂肪族基は、直鎖状でもよく、環状でもよい。また、nは1以上の整数である。)で表される構造を有する化合物を含む。
【選択図】なし

Description

本発明は高出力、高容量、かつ繰り返し特性に優れた蓄電デバイスに関する。
近年、ガソリンおよび電気の両方のエネルギーで駆動可能なハイブリッド自動車や、無停電電源、移動体通信機器、携帯機器等の電子機器の普及に伴い、その電源として用いられる蓄電デバイスの高性能化への要求が非常に高まっている。具体的には、高出力、高容量、および優れた繰り返し特性を有する高性能な電池が要求されている。
このような電池の高性能化に対して、様々な取り組みが行われている。電極材料、特に、正極材料や負極材料の高エネルギー密度化は、電池自体の高エネルギー密度化に直接的につながるため、正極材料および負極材料の検討が積極的に行われている。
例えば、特許文献1および2では、ジスルフィド結合を有する有機化合物を電極材料に用いた二次電池が提案されている。この化合物は電気化学的酸化反応によりS−S結合を介して互いに結合し、
+-S−R−S−S−R−S−S−R−S-−M+
(Rは脂肪族または芳香族の有機基であり、Sは硫黄、M+はプロトンまたは金属カチオンである。)の形でポリマー化する。こうして生成したポリマーは電気化学的還元反応により元のモノマーに戻る。この反応を充放電反応に利用した二次電池が提案されている。
また、特許文献3では、単体硫黄を電極材料に用いることが提案されている。
さらに、特許文献4および5では、ハイレートでの充放電が期待される新しい電極活物質として、π電子共役雲を有する有機化合物を用いた、蓄電デバイスが提案されている。
この有機化合物はハイレートで可逆的に電気化学反応を起こすことが可能であり、例えば、テトラチアフルバレン(以下TTFと表す)では、260(mAh/g)の高エネルギー密度が得られる。
米国特許第5,833,048号公報 米国特許第2,715,778号公報 米国特許第5,523,179号公報 特開2004−111374号公報 特開2004−342605号公報
特許文献1および2記載のジスルフィド系材料では、高容量が得られるが、その反面サイクル特性が低下する。これは、酸化還元反応がジスルフィド結合の解列・再結合により起こり、一度解列すると再結合する頻度が低いためである。このように、ジスルフィド系材料では、たとえ理論的に高いエネルギー密度を有しても、すべての反応部位が効率よく反応に寄与せずに、実際には高エネルギー密度は得られないという問題がある。
特許文献4および5記載のπ電子共役雲を有する有機化合物は、電解質に溶解する場合があり、これに対しては、例えば、TTFの高分子化および誘導体化が検討されている。しかし、TTFの誘導体化および高分子化には、酸化還元反応に関与しない部位の導入が不可欠であるため、結果的にエネルギー密度は260(mAh/g)以下となり、高エネルギー密度化が困難となる。
そこで、本発明は、上記従来の問題を解決するために、新規な電極活物質を用いて、高出力、高容量、および優れた繰り返し特性を有する蓄電デバイスを提供することを目的とする。
本発明の蓄電デバイス用電極活物質は、少なくとも、一般式(1):
Figure 2008159275
(式(1)中、R1〜R4は、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、アルキル基、不飽和脂肪族基または飽和脂肪族基であり、前記アルキル基、前記不飽和脂肪族基および前記飽和脂肪族基は、ハロゲン原子、チッソ原子、酸素原子、イオウ原子またはシリコン原子を含んでもよく、前記不飽和脂肪族基および前記飽和脂肪族基は、直鎖状でもよく、環状でもよい。また、nは1以上の整数である。)で表される構造を有する化合物を含むことを特徴とする。
また、本発明は、正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極と、電解質とを含む蓄電デバイスであって、前記正極活物質および前記負極活物質の少なくとも一方が、一般式(1):
Figure 2008159275
(式(1)中、R1〜R4は、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、アルキル基、不飽和脂肪族基または飽和脂肪族基であり、前記アルキル基、前記不飽和脂肪族基および前記飽和脂肪族基は、ハロゲン原子、チッソ原子、酸素原子、イオウ原子またはシリコン原子を含んでもよく、前記不飽和脂肪族基および前記飽和脂肪族基は、直鎖状でもよく、環状でもよい。また、nは1以上の整数である。)で表される構造を有する化合物を含む蓄電デバイスに関する。
前記一般式(1)において、R1〜R4は水素原子であり、n=1であるのが好ましい。
前記一般式(1)において、R1〜R4は水素原子であり、n=2であるのが好ましい。
前記化合物は、前記一般式(1)で表される構造を複数有するのが好ましい。
前記電解質が、非水溶媒と、前記非水溶媒中に溶解したアニオンおよびカチオンからなる塩とからなり、前記非水溶媒が、比誘電率が10以下の溶媒と、比誘電率が30以上の溶媒との混合物からなり、前記混合物の比誘電率が10以上30以下であることを特徴とするのが好ましい。
前記比誘電率が10以下の溶媒は、鎖状炭酸エステル、鎖状エステル、および鎖状エーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、前記比誘電率が30以上の溶媒は、環状炭酸エステルおよび環状エーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種であるのが好ましい。
本発明によれば、新規な電極活物質を用いることにより、高出力、高容量、および優れた繰り返し特性を有する蓄電デバイスが得られる。
本発明者らは、蓄電デバイス用電極活物質の検討を以下のように行った。
蓄電デバイス用電極活物質として用いられる化合物の条件としては、「酸化還元反応が可能である」ことである。すなわち、有機化合物が酸化還元反応に伴い価数が変化し、酸化体または還元体を形成し、この酸化体、還元体の両方が分解などの反応を行わずに安定に存在することである。例えば、(イ)解列/再結合反応を用いた酸化還元反応(ジスルフィドの反応)、(ロ)酸化体および還元体が中性状態/ラジカル状態をとる酸化還元反応、(ハ)酸化体および還元体の両方がヒュッケル則を満たす構造を有する化合物である、の少なくともどれかにひとつに該当することが考えられる。
しかし、上記(イ)のジスルフィド系の反応では、繰り返り特性が低下する。また、上記(ロ)では、化合物が安定にラジカルを形成する必要がある。一般にラジカルは不安定であるが、安定なラジカルを形成する化合物として、4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシルに代表される化合物が挙げられる。この化合物はラジカルが発生する部位であるNO位の両側に立体的に大きなメチル基を4つ配置することにより安定なラジカルが得られる。しかし、反応に関与しないメチル基の存在や、分子内に多数のラジカル部位を形成することが困難なラジカル化合物は、エネルギー密度の観点から非常に不利であり、高エネルギー密度化が困難である。
そこで、本発明者らは、上記(ハ)の条件を満たす材料を選択した。
次に、高容量、高出力、および繰り返し特性に優れた蓄電デバイス用電極活物質に求められる有機化合物の物性について考察した。これらについて以下(A)〜(C)に記述する。
(A)高容量を実現するための条件としては、単位分子あたりの反応電子数が多いことが挙げられる。
蓄電デバイス用活物質のエネルギー密度は、以下の(式1)により定義される。
エネルギー密度[mAh/g]=[(反応電子数×96500)/(分子量)]×(1000/3600) (式1)
上記のことから、反応電子数が大きく、分子量が小さいことが必須となる。
上記(ハ)の条件を満たす有機化合物としては、ポリアニリンやポリピロールなどに代表される導電性高分子が挙げられる。これらは、分子内においてπ電子共役雲が大きく広がるため、単位ユニットあたり(ピロール環またはアニリン環1つあたり)の反応電子数が0.5電子反応以下である。よって、一様にπ電子共役雲が広がった構造は高エネルギー密度化には適さないと言える。
(B)高出力を実現するための条件としては、酸化還元の反応速度が高いことが挙げられる。
酸化還元反応の速度を阻害するものとしては、反応時の構造変化が大きいことが挙げられる。よって、高出力化に対しては、酸化還元反応時に構造が大きく変化しないことが求められる。
(C)優れた繰り返し特性を実現するための条件としては、分子上への配位反応など結合の形成/解列反応でないことが挙げられる。
以上の点を考慮して鋭意検討した結果、蓄電デバイス用電極活物質として以下に示す一般式(1)で表される化合物を用いた場合に、優れた高容量、高出力、かつ繰り返り特性を有する蓄電デバイスが得られることを見出した。
一般式(1):
Figure 2008159275
式(1)中、R1〜R4は、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、アルキル基、不飽和脂肪族基または飽和脂肪族基であり、前記アルキル基、前記不飽和脂肪族基および前記飽和脂肪族基は、ハロゲン原子、チッソ原子、酸素原子、イオウ原子またはシリコン原子を含んでもよく、前記不飽和脂肪族基および前記飽和脂肪族基は、直鎖状でもよく、環状でもよい。また、nは1以上の整数である。
一般式(1)で表される構造を有する化合物は、酸化還元反応時に構造が変化しない。この化合物は、構造対称性および平面構造を有する。また、その分子構造は中心に炭素―炭素間の結合として二重結合を有し、硫黄、酸素などの等電子的な孤立電子対を有するヘテロ元素を含む環状構造を有することから、分子上にπ電子共役が形成される。この分子上に広がったπ電子共役電子雲内へは電子の授受が可能である。この電子授受はこの物質への酸化・還元反応によって進行する。例えば、還元反応(放電反応)時には、一般式(1)で表される構造を分子内に有する化合物が還元され、電解質中のアニオン種が配位する。その後の酸化反応(充電反応)は、一般式(1)で表される構造を分子内に有する化合物上に配位したアニオン種が脱離する反応である。この反応を電池反応として用いることができる。この一連の酸化還元反応において活物質である化合物は、結合の解列・再結合といった大きな構造変化を起こさない。この反応は、上記(A)および(B)の条件を満たしており、高容量、高出力、および優れた繰り返し特性を有する蓄電デバイス用電極活物質が得られる。
また、同じ反応原理を有するものとして、上記特許文献4および5に記載のTTF系化合物が挙げられる。これらの化合物は、高容量、高出力、および優れた繰り返し特性を有するが、さらに、電解質への溶解を抑制するために高分子化する場合、TTF骨格の両端にエチレンジチオ基などの置換基を導入する必要がある。これらの置換基の導入により、物性は大幅に変化するが、導入基が反応に寄与しないため、高エネルギー密度化が困難である。
これに対して、本発明の一般式(1)で表される構造を有する化合物は、TTF系化合物とは異なり、酸化還元部位である2つの硫黄元素を含む5員環のみにより拡張した構造を有する。この場合、反応に寄与しない部分を導入することなく、多量体分子を構成することが可能であるため、高エネルギー密度化を実現することができる。
電極活物質に用いられる一般式(1)で表される構造を有する化合物としては、例えば、下記に示す、化学式(2)および(3)で表される構造を有する化合物が挙げられる。
化学式(2):
Figure 2008159275
化学式(3):
Figure 2008159275
また、電極活物質としては、上記一般式(1)で表される構造を複数含む高分子化合物が挙げられる。これらの化合物としては、例えば、以下に示す化学式(4)〜(6)で表される構造を有する化合物が挙げられる。例えば、nは1〜6およびmは1以上の整数である。
化学式(4):
Figure 2008159275
化学式(5):
Figure 2008159275
化学式(6):
Figure 2008159275
また、電極活物質としては、上記で挙げられた化合物を2種類以上組み合わせて用いてもよい。
上記化学式(4)〜(6)のように、一般式(1)で表される構造を有する、分子量の大きい分子が複数結合して形成された高分子化合物は、低分子化合物に比べて、電解質に溶解しにくい性質を有するため、この化合物を電極材料として用いた場合、電解質への溶出が抑えられ、優れた保存特性や繰り返し特性が得られる。なお、高分子化合物とは一般的に分子量が10000以上のものを指す。
本発明の蓄電デバイスでは、正極および負極のうち少なくとも一方が、一般式(1)で表される構造を分子内に有する化合物を用いる。例えば、正極および負極のうちいずれか一方の電極に、一般式(1)で表される構造を分子内に有する化合物を用い、他方の電極に、二次電池で一般的に使用されている活物質材料を用いることができる。より具体的には、正極活物質に、一般式(1)で表される構造を分子内に有する化合物を用いる場合、負極活物質には、例えば、グラファイト、活性炭などの非晶質炭素材料、リチウム金属、リチウム含有複合窒化物、リチウム含有チタン酸化物、スズ(Sn)および炭素または他の金属との複合物を用いることができる。
また、負極活物質に、一般式(1)で表される構造を分子内に有する化合物を用いる場合、正極活物質には、例えば、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24などの金属酸化物等を用いることができる。
電極(正極または負極)は、例えば、電極集電体、および前記電極集電体上に塗布された電極合剤からなる。電極合剤は、例えば、活物質、電極抵抗を低減するため電子伝導補助剤、イオン伝導補助剤、および活物質や導電助材の結着性を改善するための結着剤を含む。
電子伝導補助剤としては、例えば、カーボンブラック、グラファイト、アセチレンブラック等の炭素材料、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンなどの導電性高分子が用いられる。イオン伝導補助剤としては、例えば、ポリエチレンオキシドなどの固体電解質、ポリメチルメタクリレート、ポリメタクリル酸メチルなどのゲル電解質が用いられる。
結着剤としては、ポリフッカビニリデン、ビニリデンフルライドーヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフルオライドーテトラフルオロエチレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、スチレンーブタジエン共重合ゴム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド等を用いることができる。
電極集電体としては、例えば、ニッケル、アルミニウム、金、銀、銅、ステンレス、アルミニウム合金等の金属箔や、メッシュ状が用いられる。また、集電体上にカーボンなどを塗布して、抵抗を低減する、触媒化させる、活物質と集電体とを化学結合または物理結合させてもよい。
本発明は、正極と負極との間に配されるセパレータに電解質を含有させる。
電解質は、非水溶媒および前記非水溶媒に溶解する支持塩からなる。
支持塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属やマグネシウムなどのアルカリ土類金属のハロゲン塩、過塩素酸塩、またはトリフロロメタンスルホン酸塩を代表とするフッ素含有化合物が用いられる。具体的には、例えば、フッ化リチウム、塩化リチウム、過塩素酸リチウム、トリフロロメタンスルホン酸リチウム、四ホウフッ化リチウム、ビストリフロロメチルスルホニルイミドリチウム、チオシアン酸リチウム、過塩素酸マグネシウム、トリフロロメタンスルホン酸マグネシウム、四ホウフッ化ナトリウムなどが挙げられる。
蓄電デバイスにおいて電気化学反応を生じさせるためには、例えば、支持塩を非水溶媒中で溶解させて解離させる必要がある。このため、非水溶媒の比誘電率が高いことが要求される。また、有機化合物の種類により、電極活物質が比誘電率の高い非水溶媒に溶解しやすい場合がある。従って、本発明の蓄電デバイスにおいて、適切な比誘電率を有する非水溶媒を電解質に用いる必要がある。非水溶媒の比誘電率を制御する方法としては、比誘電率の異なる複数種の溶媒を混合することが挙げられる。
上記の観点から、非水溶媒としては、比誘電率10以下の溶媒と比誘電率30以上の溶媒との混合物からなり、前記混合物の比誘電率が10以上30以下であるのが好ましい。比誘電率が10以下の溶媒としては、鎖状炭酸エステル、鎖状エステル、鎖状エーテルが挙げられる。比誘電率が30以上の溶媒としては、環状炭酸エステル、環状エーテルが挙げられる。
鎖状炭酸エステルとしては、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジn-プロピルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジイソプロピルカーボネート、メチルエチルカーボネートが挙げられる。
鎖状エステルとしては、例えば、蟻酸メチル、蟻酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、酪酸メチル、吉草酸メチルが挙げられる。
鎖状エーテルとしては、例えば、1,4-ジオキサン、1,3-ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、3-メチル-1,3-ジオキソラン、2-メチル-1,3-ジオキソランなどの環状エーテル、1,2-ジメトキシエタン、1,2-ジエトキシエタン、ジエチルエーテル、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、ジプロピルエーテルが挙げられる。
環状炭酸エステルとしては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネートが挙げられる。環状エーテルとしては、例えば、テトラヒドロフランが挙げられる。
また、電解質としては、固体電解質やゲル状ポリマー電解質を用いてもよい。
固体電解質としては、Li2S-SiS(2+a)(aはLi3PO4、LiI、Li4SiO4からなる群より選ばれた少なくとも1種である。)、Li2S-P2O5、Li2S-B2S5、Li2S-P2S5-GeS2、以外にもナトリウム/アルミナ(Al2O3)、無定形、低相転移温度(Tg)のポリエーテル、無定形フッ化ビニリデンコポリマー、異種ポリマーのブレンド体、ポリエチレンオキサイドなどが挙げられる。
ゲル状ポリマー電解質としては、ポリアクリロニトリル、エチレンとアクリロニトリルとのコポリマー、または架橋されたポリマーに、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどの低分子量非水溶媒を加え、それに支持塩を添加したものが用いられる。
なお、本発明の蓄電デバイスとしては、例えば、一次電池、二次電池、電気化学キャパシタ等が挙げられる。
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されない。
《実施例1》
以下に示す手順で、本発明の蓄電デバイスとして、図1に示すコイン型電池を作製した。図1は、コイン型電池の縦断面図である。
(1)正極の作製
蓄電デバイス用電極活物質として、一般式(1)において、R1〜R4が水素原子であり、n=2である、上記の化学式(3)で表される構造を有する化合物を用いた場合を示す。なお、化学式(3)で表される構造を有する有機化合物は、非特許文献Yohji Misaki et al.,Cryst.Liq.Cryst., 1996, 284, P.337-344に記載の方法に基づいて作製した。
ガス精製装置を備えた、アルゴンガス雰囲気下におけるドライボックス中では、活物質として、上記の化学式(3)で表される構造を有する化合物30mgと、導電補助剤としてアセチレンブラック30mgと、を均一に混合し、この混合物に溶剤としてN-メチルピロリドンを1mL加えた。さらに、活物質と導電剤とを結着させる目的で、結着剤としてポリフッ化ビニリデン5mgを加え、均一に混合させ、スラリー状の正極合剤を得た。これをアルミ箔からなる正極集電体12上に塗布した後、室温にて1時間真空乾燥し、正極集電体12上に正極合剤層13を形成した。乾燥後、これを径13.5mmの円盤上に打ち抜いて正極を得た。乾燥後の正極の厚さは60μm程度であった。
(2)コイン型電池の組み立て
上記で得られた正極と、円盤状のリチウム金属からなる負極(厚さ300μm)とを用いて、以下のように、コイン型電池を組み立てた。負極は、負極集電体17および負極集電体17上に形成された、負極活物質を含む負極合剤層16からなるが、本実施例では、この部分に上記のリチウム金属板を配した。
まず、ケース11の内面に正極を配置し、正極の上に多孔質ポリエチレンシートからなるセパレータ14を設置した。次に、電解質を正極ケース11内に注液した。電解質には、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートの混合溶媒(重量比1:1)に、1mol/Lの濃度で6フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を溶解したものを用いた。
また、内面に負極が圧着され、周縁部に封止リング18を装着した封口板15を準備した。負極と正極とが対面するように、ケース11の開口部に封口板15を配した。そして、プレス機でケース11の開口端部を樹脂製の封止リング18を介して封口板15の周縁部にかしめて、ケース11を封口板15で封口した。このようにして、評価用のコイン型電池を得た。
(3)電池の評価
上記で作製したコイン電池を、電流0.133mAおよび電圧範囲3.0〜4.0(V)で充放電を行い、1、5、および10サイクル目の放電容量を求めた。
また、コイン型電池を、充放電試験評価を行った。充放電試験の結果得られた充放電曲線を図2に示す。
図2に示すように、実施例1の電池では、3.6Vおよび3.8V付近の電位で充電反応が進行し、3.7Vおよび3.3V付近の電位で放電反応が進行することが確認された。化学式(3)で表される構造を有する化合物は、これまでに合成方法に関する報告例はあったが、電気化学特性に関する知見は得られていなかったが、この検討結果より、化学式(3)で表される化合物が電気化学的に酸化還元が可能であり、蓄電デバイスとして用いることが可能であることが確かめられた。
《比較例1》
正極活物質に有機硫黄化合物として2,5-ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール(以下、DMcTと表す。)(Aldrich社製)を用い、正極を以下の方法で作製した。
ガス精製装置を備えたアルゴンガス雰囲気のドライボックス中において、DMcT 30mgと、導電剤としてアセチレンブラック30mgと、結着剤としてポリフッ化ビニリデン5mgとを十分に混合した。さらに、この混合物にN-メチルピロリドン(関東化学(株)製)1mlを加えて、正極合剤を得た。この正極合剤をアルミ箔集電体上にキャストし、室温下で1時間真空乾燥を行った。乾燥後、これを直径13.5mmの円盤上に打ち抜いて正極とした。
この正極を用いて、実施例1と同様の方法によりコイン型電池を作製した、充放電試験を行った。充放電試験結果を表1に示す。
Figure 2008159275
表1から、正極活物質にDMcTを用いた比較例1の電池では、初期容量は十分に得られるが、繰り返し特性が悪いことが確認された。これに対して、正極活物質に化学式(3)で表される化合物を用いた実施例1の電池では、50サイクルにおいても容量低下はみられず、優れた繰り返し特性が得られた。
《比較例2》
正極活物質にTTF系の有機硫黄系化合物としてビスエチレンジチオテトラチアフルバレン(以下、BEDT−TTFと表す。)(Aldrich社製)を用い、正極を以下の方法で作製した。
ガス精製装置を備えたアルゴンガス雰囲気下のドライボックス中において、BEDT−TTF30mgと、導電剤としてアセチレンブラック30mgと、結着剤としてポリフッ化ビニリデン5mgとを十分に混合した。この混合物にN-メチルピロリドン(関東化学(株)製)1mlを加えて、正極合剤を得た。この正極合剤をアルミ箔集電体上にキャストし、室温下1時間真空乾燥を行った。乾燥後、これを直径13.5mmの円盤上に打ち抜いて正極とした。乾燥後の正極の厚みは110μm程度であった。
上記で得られた正極を用いて、実施例1と同様の方法によりコイン型電池を作製し、充放電試験を行った。この試験結果を表1に示す。
表1の結果から、実施例1の電池では、比較例2のTTF系化合物であるBEDT−TTF化合物を用いた比較例2の電池よりも放電電位が高いことがわかった。このことは、一般式(1)で表される構造を有する化合物が、TTF系化合物と異なり、高電位で反応する化合物であることを示し、さらなる高電圧化、高容量化を実現することが可能であることが確かめられた。
上記のことから、実施例1の電池は、比較例1および2よりも高電圧、高容量、および優れた繰り返し特性を有することがわかった。
本発明の蓄電デバイスは、情報機器や携帯機器等の電源として好適に用いられる。
本発明の実施例1のコイン型電池の概略断面図である。 本発明の実施例1の電池の充放電曲線を示す図である。
符号の説明
11 ケース
12 正極集電体
13 正極合剤層
14 セパレータ
15 封口板
16 負極合剤層
17 負極集電体
18 封止リング

Claims (10)

  1. 少なくとも、一般式(1):
    Figure 2008159275
    (式(1)中、R1〜R4は、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、アルキル基、不飽和脂肪族基または飽和脂肪族基であり、前記アルキル基、前記不飽和脂肪族基および前記飽和脂肪族基は、ハロゲン原子、チッソ原子、酸素原子、イオウ原子またはシリコン原子を含んでもよく、前記不飽和脂肪族基および前記飽和脂肪族基は、直鎖状でもよく、環状でもよい。また、nは1以上の整数である。)で表される構造を有する化合物を含むことを特徴とする蓄電デバイス用電極活物質。
  2. 前記一般式(1)において、R1〜R4は水素原子であり、n=1であることを特徴とする請求項1記載の蓄電デバイス用電極活物質。
  3. 前記一般式(1)において、R1〜R4は水素原子であり、n=2であることを特徴とする請求項1記載の蓄電デバイス用電極活物質。
  4. 前記化合物は、前記一般式(1)で表される構造を複数有することを特徴とする蓄電デバイス用電極活物質。
  5. 正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極と、電解質とを含む蓄電デバイスであって、
    前記正極活物質および前記負極活物質の少なくとも一方が、一般式(1):
    Figure 2008159275
    (式(1)中、R1〜R4は、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、アルキル基、不飽和脂肪族基または飽和脂肪族基であり、前記アルキル基、前記不飽和脂肪族基および前記飽和脂肪族基は、ハロゲン原子、チッソ原子、酸素原子、イオウ原子またはシリコン原子を含んでもよく、前記不飽和脂肪族基および前記飽和脂肪族基は、直鎖状でもよく、環状でもよい。また、nは1以上の整数である。)で表される構造を有する化合物であることを特徴とする蓄電デバイス。
  6. 前記一般式(1)において、R1〜R4は水素原子であり、n=1であることを特徴とする請求項5記載の蓄電デバイス。
  7. 前記一般式(1)において、R1〜R4は水素原子であり、n=2であることを特徴とする請求項5記載の蓄電デバイス。
  8. 前記化合物は、前記一般式(1)で表される構造を複数有することを特徴とする請求項5記載の蓄電デバイス。
  9. 前記電解質が、非水溶媒と、前記非水溶媒中に溶解したアニオンおよびカチオンからなる塩とからなり、
    前記非水溶媒が、比誘電率が10以下の溶媒と、比誘電率が30以上の溶媒との混合物からなり、
    前記混合物の比誘電率が10以上30以下であることを特徴とする請求項5記載の蓄電デバイス。
  10. 前記比誘電率が10以下の溶媒は、鎖状炭酸エステル、鎖状エステル、および鎖状エーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、
    前記比誘電率が30以上の溶媒は、環状炭酸エステルおよび環状エーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項9記載の蓄電デバイス。
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