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JP2008156296A - メタボリックシンドローム改善剤 - Google Patents

メタボリックシンドローム改善剤 Download PDF

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JP2008156296A JP2006347978A JP2006347978A JP2008156296A JP 2008156296 A JP2008156296 A JP 2008156296A JP 2006347978 A JP2006347978 A JP 2006347978A JP 2006347978 A JP2006347978 A JP 2006347978A JP 2008156296 A JP2008156296 A JP 2008156296A
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Hisao Kuroda
久夫 黒田
Toshio Kurihara
利夫 栗原
Chikako Shimizu
千賀子 清水
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Abstract

【課題】トリヒドロキシオクタデカジエン酸(THODI)に変わる機能性脂肪酸として、トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)を用いて、メタボリックシンドロームの予防及び改善に役立てること。メタボリックシンドローム改善剤を含有する飲料及び食品を提供すること。
【解決手段】本発明は、トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)を有効成分とするメタボリックシンドローム改善剤を提供する。
【選択図】なし

Description

メタボリックシンドローム改善剤に関する。
近年、高血圧、高脂血症及び糖尿病等の生活習慣病が増加し、人々の健康への関心が高まっている。これらの生活習慣病は、それぞれが独立した別の病気ではなく、内臓に脂肪が蓄積した肥満(内臓脂肪型肥満)が原因となって相互に関連している。最近では、これらの生活習慣病はメタボリックシンドロームと呼ばれるようになり、メタボリックシンドロームの予防及び改善に効果を示す機能性食品の開発が盛んに行われている。
トリヒドロキシオクタデカジエン酸(THODI)は、メタボリックシンドロームに対して予防及び改善効果を有し、特に、糖尿病に対しては治療効果を、動脈硬化に対しては予防効果を有することが報告されている(非特許文献1及び2)。
一方、トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)は、大豆の苦味やビールの収斂味の原因物質となる脂肪酸であるが、インフルエンザウイルスの感染時に、免疫賦活作用(非特許文献3)及び抗アレルギー作用を発揮することが知られている(非特許文献4)。
Karageuzyanら、Planta Medica、1998年、64巻、p.417−422 Orekhovら、Phytomedicine、1994年、1巻、p.123−126 Nagaiら、International Immunopharmacology、2002年、2巻、p.1183−1193 Nagaiら、International Immunopharmacology、2004年、4巻、p.1353−1365
しかしながら、トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)にメタボリックシンドロームに対する予防及び改善効果があることについては知られていない。
そこで本発明の目的は、トリヒドロキシオクタデカジエン酸(THODI)に変わる機能性脂肪酸として、トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)を用いて、メタボリックシンドロームの予防及び改善に役立てることにある。本発明の目的はまた、メタボリックシンドローム改善剤を含有する飲料及び食品を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)を有効成分とするメタボリックシンドローム改善剤を提供する。
本発明者らは、植物に含まれる脂肪酸の機能性食品への応用について鋭意研究を重ねた結果、トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)にメタボリックシンドロームに対する予防・改善効果があることを見出した。トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)は、大豆や大麦等に含有される脂肪酸であるため、人工的に化学合成して製造された医薬品と比べてヒトに対する安全性が確保されている。また、トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)は、免疫賦活作用及び抗アレルギー作用を併せ持つため、メタボリックシンドロームに対して予防及び改善効果を発揮するに止まらず、自然免疫を高め、風邪等のウイルス感染に対する予防にも貢献できる。
上記メタボリックシンドローム改善剤は、血圧低下作用を有していることが好ましい。
高血圧は、メタボリックシンドロームの主な症状であり、この症状を放置すると心臓や血管に負担を与え、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞等のより深刻な病気につながる症状である。上記メタボリックシンドローム改善剤は、血圧低下剤として高血圧の治療にも使用でき、メタボリックシンドロームの病状を改善できる。
上記メタボリックシンドローム改善剤は、肝臓コレステロール濃度の低下作用を有していることが好ましい。
肝臓コレステロール濃度の上昇は、メタボリックシンドロームの主な症状であり、この症状を放置すると血液中のコレステロール濃度の上昇を導き、高脂血症や動脈硬化の進展に直接的に結びつく症状である。上記メタボリックシンドローム改善剤は、肝臓コレステロール濃度の低下剤として高脂血症や動脈硬化の予防にも使用でき、メタボリックシンドロームの病状を改善できる。
すなわち、本発明のメタボリックシンドローム改善剤は、血圧の上昇を抑制する血圧低下剤及び/又は肝臓コレステロールの蓄積を抑制する肝臓コレステロール濃度の低下剤としても使用可能である。
上記のメタボリックシンドローム改善剤は飲料及び食物に添加可能であり、メタボリックシンドローム改善剤を含有する飲食品は、血圧低下作用及び肝臓コレステロール濃度の低下作用を有するため、メタボリックシンドロームの食事療法に使用できる。
以下、本発明を実施するための好ましい実施形態について説明する。
本発明のメタボリックシンドローム改善剤は、トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)を有効成分とすることを特徴としている。
本発明において「メタボリックシンドローム」とは、メタボリックシンドローム診断基準検討委員会による「メタボリックシンドロームの定義と診断基準」(日本内科学会誌、2005年、94巻、4号、p.794−809)で定義されたものを意味する。
すなわち、日本人の場合、ウエスト周囲径が、男性≧85cm、女性≧90cm(内臓脂肪面積の場合は、男女とも≧100cmが相当)が診断基準の基本指標となり、これらのウエスト周囲径に加えて、
(1)リポ蛋白異常:高トリグリセリド血症(トリグリセリド値が≧150mg/dL)及び/又は低HDLコレステロール血症(HDLコレステロール値が<40mg/dL)、
(2)血圧高値:収縮期血圧(≧130mmHg)及び/又は拡張期血圧(≧85mmHg)、
(3)高血糖(空腹時高血糖≧110mg/dL)
が、診断基準に含まれる。
上記診断基準によって、メタボリックシンドロームと診断された場合には、高血圧、高脂血症及び糖尿病等の生活習慣病が発症していることを意味し、動脈硬化、心筋梗塞及び脳梗塞等の深刻な病気が引き起こされやすくなった状態にあるといえる。
トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)は、市場で入手可能な化合物であるが、自ら化学合成して製造することができる。
また、トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)は、原料植物を粉砕してスラリー液を得る懸濁工程と、その懸濁工程で得られたスラリー液にβ−グルカナーゼを加えて酵素処理を行う酵素処理工程と、その酵素処理工程で酵素処理されたスラリー液から残渣を除去し、上清を得る除去工程と、その除去工程で得られた上清にn−ヘキサンを加えて撹拌し、水層を回収するヘキサン抽出工程と、そのヘキサン抽出工程で回収された水層にエーテルを加えて撹拌し、エーテル層を回収するエーテル抽出工程と、そのエーテル抽出工程で回収されたエーテル層を乾燥させる乾燥工程と、を備える精製方法によって原料植物から精製できる。
上記精製方法によれば、カラムクロマトグラフィー等の精製手段を使用しなくても、植物に含まれるトリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)を効率的に抽出できる。すなわち、上記精製方法は、工場レベルで原料植物からトリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)を精製するのに使用でき、得られたトリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)は上記メタボリックシンドローム改善剤の製造に使用できる。
原料植物は、トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)を含有する植物が該当し、特に、穀物、具体的には、米、麦、小麦、とうもろこし、粟、ひえを例示できる。
縣濁工程では、まず、原料植物中に存在するトリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)が水性溶媒に抽出されやすくなるように、原料植物に水性溶媒を加えて粉砕する。この破砕は、例えば、ホモジナイザー、乳鉢等を用いて原料植物をホモジナイズすればよい。加える水の量は、原料植物の質量と等量以上が好ましく、1.5倍量がより好ましい。
酵素処理工程では、スラリー液にβ−グルカナーゼを加えて撹拌することによって酵素処理を行う。酵素処理の温度は50℃以上が好ましく、60℃がより好ましい。酵素反応時のpHは、pH3以上pH5以下が好ましく、pH4がより好ましい。β−グルカナーゼは、原料植物の細胞壁構成多糖成分であるβ―グルカン類を分解できるものであればよく、市場から容易に入手可能である。例えば、ジェネンコア社のβ−グルカナーゼ(Optimash BG;10300 CMCU/g、1.05〜1.15g/mL)を使用する場合には、1kgの原料植物に対して5mLのβ―グルカナーゼを加えればよい。反応時間は、15時間以上24時間以内が好ましい。
除去工程では、酵素処理後のスラリー液から固形分である植物の残渣を除去する。例えば、スラリー液を10〜20メッシュの篩に通すことによって大きな残渣を取り除くことができ、引き続きスラリー液を遠心分離することにより、小さな残渣を沈殿として取り除くことができる。
ヘキサン抽出工程では、除去工程で回収した上清に1/10等量のn−ヘキサンを加え、水層と有機層がよく混ざるように撹拌すればよい。この結果、ヘキサンに可溶性の成分を取り除くことができる。
エーテル抽出工程では、ヘキサン抽出工程で回収した水層に1/10〜1/5等量のジエチルエーテルを加え、水層と有機層がよく混ざるように撹拌すればよい。この結果、ジエチルエーテルに可溶性のトリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)を有機層に抽出できる。
乾燥工程では、上記有機層中の水分を除去する。例えば、無水硫酸ナトリウムや無水硫酸マグネシウムを乾燥剤として用いることができる。また、減圧処理することによって濃縮し、水分を除去できる。
また、本発明のメタボリックシンドローム改善剤は、血圧低下作用を有することを特徴としている。
血圧低下剤とは、上昇した血圧を正常レベルの血圧にまで引き下げる作用を有する薬剤のことをいう。高血圧は、メタボリックシンドロームの主な症状であるため、メタボリックシンドロームと診断された患者に上記メタボリックシンドローム改善剤を投与すれば、メタボリックシンドロームの二次的な症状である動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞等への進行を防ぐことができる。例えば、高血圧患者やメタボリックシンドロームと診断された患者に対する食事療法において、通常の食事と共に上記メタボリックシンドローム改善剤を摂取させれば、血圧の上昇を抑制することができる。
また、本発明のメタボリックシンドローム改善剤は、肝臓コレステロール濃度の低下作用を有することを特徴としている。
肝臓コレステロール濃度の低下剤とは、肝臓におけるコレステロールの過剰な蓄積を抑制する作用を有する薬剤のことをいう。肝臓コレステロール濃度の上昇は、メタボリックシンドロームの主な症状であるため、メタボリックシンドロームと診断された患者に上記メタボリックシンドローム改善剤を投与すれば、メタボリックシンドロームの二次的な症状である動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞等への進行を防ぐことができる。例えば、メタボリックシンドロームと診断された患者に対する食事療法において、通常の食事と共に上記メタボリックシンドローム改善剤を摂取させれば、肝臓におけるコレステロールの過剰な蓄積を抑制することができる。
本発明のメタボリックシンドローム改善剤は、メタボリックシンドロームの食事療法においてメタボリックシンドロームの病状の改善に効果を発揮するため、飲料又は食品に添加して利用することもできる。
上記のメタボリックシンドローム改善剤を含有する飲料及び食品は、当該分野で通常使用される添加物を含んでいてもよい。この添加物としては、例えば、リンゴファイバー、大豆ファイバー、肉エキス、黒酢エキス、ゼラチン、コーンスターチ、蜂蜜、動植物油脂、グルコース等の単糖類、スクロース、フルクトース及びマンニトール等の二糖類、デキストロース及びデンプン等の多糖類、エリスリトール、キシリトール及びソルビトール等の糖アルコール類、ビタミンC等のビタミン類が挙げられ、これらの添加物は単独種又は複数種であってもよい。
また、上記のメタボリックシンドローム改善剤は、特定保健用食品、特殊栄養食品、栄養補助食品、健康食品、機能性食品、病者用食品、アルコール飲料や清涼飲料水等の飲食物に配合することもできる。
以下、実施例及び比較例に基づき本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)自然発症肥満モデルマウスの血圧及び肝臓コレステロール濃度に及ぼすトリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)の効果について
1.実験材料
1)被験物質
トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)は、Larodan Fine Chemicals社(スウェーデン)より購入し、実験に用いるまで冷暗所で保存した。
2)使用動物
ob/obマウス(Slc:C57BL/6J Ham ob/ob、5週齢、雄性)は、日本エスエルシー(株)から購入し、1週間の検疫期間を含む予備飼育の後、異常が認められなかった動物を選択して以下の実験に使用した。各個体は、耳パンチ及び尾へのフエルトペンによる動物番号の記載により識別できるようにし、収容ケージには群番号及び動物番号を記入したカードを付して管理した。
ob/obマウスは、抗肥満因子の一つであるレプチンの合成能がほとんどないことを特徴とする自然発症肥満モデルマウスである。そのため摂食中枢に対する抑制が起こらず、過食にともなう肥満を呈し、高血糖、高インスリン血症を生じ、脂質代謝異常、糖代謝異常を合併する。これはヒトの肥満の発症機序と非常に酷似しており、メタボリックシンドロームや生活習慣病に対する効果が期待される食品のスクリーニング試験に最も適したモデル動物であるとされている。
飼育室は、予備飼育及び実験期間を通じて、温度22±3℃、湿度50±20%、照明12時間(8:00〜20:00)、換気回数13〜17回/時間となるように設定した。ob/obマウスは、ポリサルフォン製の収容ケージ(外径265W×427D×204H mm)に4〜5匹ずつ収容し、収容ケージはステンレス製可動ラック(1790W×470D×1650H mm)に装着した。餌は、固形飼料(AIN−93G;オリエンタル酵母(株))をステンレス製固形飼料給餌器から与え、給水は、水道水を入れたポリサルフォン製給水器(先管ステンレス製)から自由にできるようにした。
3)ob/obマウスへの投与試験
予備飼育期間を終えたob/obマウスは、収縮期血圧を指標に1群8匹になるように群分けを行った。表1は、各群のマウスに経口投与したトリヒドロキシオクタデセン酸
(THODE)の投与量を示したものである。
Figure 2008156296
投与群1は、18μgのトリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)を0.5mLの精製水に溶解させたものを、投与群2は、180μgのトリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)を0.5mLの精製水に溶解させたものを、対照群1は、0.5mLの精製水を、それぞれ1日1回、28日間、反復経口投与した。
投与開始の翌日から29日目まで、体重、摂餌量及び摂水量を経時的に測定し、投与開始後7、14、21、28日目には、投与1時間後の収縮期血圧をtail cuff法により測定した。投与開始後29日目には、3時間の絶食を行った後にペントバルビタール(50 mg/kg、 i.p.)で麻酔を行って開腹し、肝臓を摘出した。摘出した肝臓からは、肝臓コレステロール濃度及び肝臓重量を測定した。
4)統計処理
得られた数値から各群における平均値及び標準誤差を算出した。対照群1と投与群1及び2との有意差は、Bartlett法により等分散性の検定を行い、等分散の場合はさらに一元配置分散分析を行い、有意な場合はDunnett法により平均値の比較を行った。不等分散の場合はKruskal−WallisのH検定を行い、有意な場合はDunnett法により平均順位の比較を行った。有意水準は、危険率10%、5%及び1%とした。
2.実験結果
1)体重、摂餌量及び摂水量に及ぼすトリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)の投与の影響
図1は、経口投与を開始した日の翌日より29日目までのマウスの体重の変動を経時的に調べた結果である。
その結果、各群の全ての動物において、週齢の増加にともなう体重の増加が確認された。投与群1及び2のマウスの体重変動は、対照群1のマウスの体重の変動とほぼ同等であり、投与群1及び2で経口投与されたトリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)の量は、マウスの体重変動に影響を及ぼすことはなかった。
図2は、経口投与を開始した日の翌日より29日目までの1日当たりのマウスの摂餌量の変動を、図3は、経口投与を開始した日の翌日より29日目までの1日当たりのマウスの摂水量の変動を経時的に調べた結果である。
その結果、投与期間中の1日当たりの摂餌量及び摂水量は、いずれの群においても経時的に減少する傾向が認められたが、投与群1及び2のマウスにおける摂餌量及び摂水量の変動は、対照群1のマウスにおける摂餌量及び摂水量の変動とほぼ同等であり、投与群1及び2と対照群1との間に有意差は認められなかった。
以上の結果より、投与群1及び2のマウスは、対照群1のマウスとほぼ同等に生育しており、トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)の投与により、マウスに重篤な毒性が認められることはなく、トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)の安全性に問題がないことが示唆された。
2)血圧および心拍数に及ぼすトリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)の効果
図4は、トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)の投与期間中におけるマウスの収縮期血圧の変動を経時的に調べた結果である。
その結果、対照群1のマウスの収縮期血圧は、週齢の増加とともに上昇した。一方、投与群1では、投与開始後21日目から収縮期血圧の低下が認められ、投与開始後21日目及び28日目において対照群1と比較して有意差(p<0.01)が認められた。また、投与群2では、投与開始後14日目より収縮期血圧の低下が認められ、投与開始後21日目び28日目においては、対照群1と比較して有意差(p<0.01)が認められた。尚、各群のマウスの心拍数についても収縮期血圧の測定時に同時に測定したが、いずれの群においても心拍数の変動は確認されず、トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)がマウスの心拍数に影響を及ぼすことはなかった。
3)肝臓コレステロール濃度に及ぼすトリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)の効果
図5は、トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)の投与終了時におけるマウスの肝臓コレステロール濃度を調べた結果である。
その結果、投与群1では、肝臓コレステロール濃度がやや低下する傾向が認められるものの対照群1と比較して有意差は認められなかったが、投与群2では、肝臓コレステロール濃度が顕著に低下する傾向が認められ、対照群1と比較して有意差が認められた(p<0.05)。尚、各群のマウスの肝臓重量についても同時に測定したが、いずれの群においてもほぼ同等の肝臓重量であり、トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)がマウスの肝臓重量に影響を及ぼすことはなかった。
(実施例2)自然発症肥満モデルマウスの血圧及び肝臓コレステロール濃度に及ぼすビール粕から抽出したトリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)の効果について
1.実験材料
1)被験物質
トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)は、ビールの醸造に使用する麦芽から麦汁を絞り取った後に生じるビール粕(以下、モルトフィード)から以下のように抽出し、得られた組成物を被検物質として実験に使用した。
まず、2.0kg(水分含量80%)のモルトフィードを5Lの三角フラスコに入れ、3.0Lの蒸留水を加えて縣濁し、60℃に設定したウォーターバスに上記三角フラスコを浸けることによりモルトフィードの縣濁液を保温した。その後、縣濁液を攪拌機でかき混ぜながら、6N塩酸を添加することによりpHを4.0に調節し、β−グルカナーゼ(Optimash BG;ジェネンコア社)を10mL加え、撹拌しながら反応させた。その際、ウォーターバス中のお湯の蒸発を防止するため、プラスチックボールを水面一帯に浮かせ、さらにアルミホイルで全体を覆った。この状態で一晩攪拌を続けて反応させた後、懸濁液を10〜20メッシュの篩に通すことにより大きい植物残渣(穀皮部等)を除き、さらに、2,000回転で、12分間遠心分離することにより、小さい植物残渣を沈殿として取り除いた。こうして得られた上清は分液ロートに移し、そこに1/10等量のn-ヘキサンを加えて混合してヘキサン抽出を行い、水層を回収した。ヘキサン可溶性の成分を取り除いた水層は、新しい分液ロートに移し、そこに1/10〜1/5等量のジエチルエーテルを加えて混合してエーテル抽出を行い、エーテル層を回収した。こうして得られたエーテル層は、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥させ、引き続き、減圧下で濃縮乾固した。この結果、トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)を12.5%(質量%)含む組成物(以下、トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)組成物)を得ることができた。
2)使用動物
実施例1と同様に、ob/obマウス(Slc:C57BL/6J Ham ob/ob、5週齢、雄性)を日本エスエルシー(株)から購入し、予備飼育の後に異常が認められなかった動物を選択して以下の実験に使用した。飼育室、飼育条件、餌等についても、実施例1と同じとした。
3)ob/obマウスへの投与試験
予備飼育期間を終えたob/obマウスは、収縮期血圧を指標に1群8匹になるように群分けを行った。表2は、各群のマウスに経口投与したトリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)組成物の投与量を示したものである。
Figure 2008156296
投与群3は、1000μgのトリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)組成物を0.5mLの1% Tween80水溶液に溶解させたものを、対照群2は、0.5mLの1% Tween80水溶液を、それぞれ1日1回、28日間、反復経口投与した。
投与開始後7、14、21、28日目には、投与1時間後の収縮期血圧をtail cuff法により測定し、投与開始後29日目には、3時間の絶食を行った後にペントバルビタール(50 mg/kg、 i.p.)で麻酔を行って開腹し、肝臓を摘出した。摘出した肝臓からは、肝臓コレステロール濃度及び肝臓重量を測定した。
4)統計処理
得られた数値から各群における平均値及び標準誤差を算出し、実施例1で記載した方法に従って有意差検定を行った。
2.実験結果
1)血圧および心拍数に及ぼすトリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)組成物の効果
図6は、トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)組成物の投与期間中におけるマウスの収縮期血圧の変動を経時的に調べた結果である。
その結果、対照群2のマウスの収縮期血圧は、週齢の増加とともに上昇した。一方、投与群3では、投与開始後14日目以降、対照群2と比較して有意な血圧の低下が認められた(p<0.01)。尚、各群のマウスの心拍数についても収縮期血圧の測定時に同時に測定したが、いずれの群においても心拍数の変動は確認されず、トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)組成物がマウスの心拍数に影響を及ぼすことはなかった。
2)肝臓コレステロール濃度に及ぼすトリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)組成物の効果
図7は、トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)組成物の投与終了時におけるマウスの肝臓コレステロール濃度を調べた結果である。
その結果、投与群3では、肝臓コレステロール濃度が顕著に低下する傾向が認められ、対照群2と比較して有意差が認められた(p<0.01)。尚、各群のマウスの肝臓重量についても同時に測定したが、いずれの群においてもほぼ同等の肝臓重量であり、トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)組成物がマウスの肝臓重量に影響を及ぼすことはなかった。
経口投与を開始した日の翌日より29日目までのob/obマウスの体重変動を経時的に調べたグラフである。 経口投与を開始した日の翌日より29日目までの1日当たりのob/obマウスの摂餌量の変動を経時的に調べたグラフである。 経口投与を開始した日の翌日より29日目までの1日当たりのob/obマウスの摂水量の変動を経時的に調べたグラフである。 トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)の投与期間中におけるob/obマウスの収縮期血圧の変動を経時的に調べたグラフである。 トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)の投与終了時におけるob/obマウスの肝臓コレステロール濃度を調べたグラフである。 トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)組成物の投与期間中におけるob/obマウスの収縮期血圧の変動を経時的に調べたグラフである。 トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)組成物の投与終了時におけるob/obマウスの肝臓コレステロール濃度を調べたグラフである。

Claims (5)

  1. トリヒドロキシオクタデセン酸(THODE)を有効成分とするメタボリックシンドローム改善剤。
  2. 血圧低下作用を有する、請求項1記載のメタボリックシンドローム改善剤。
  3. 肝臓コレステロール濃度の低下作用を有する、請求項1記載のメタボリックシンドローム改善剤。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のメタボリックシンドローム改善剤を含有する飲料。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のメタボリックシンドローム改善剤を含有する食品。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011089265A1 (en) 2010-01-25 2011-07-28 Bridge Bioresearch Plc Use of fatty acid compounds for lowering blood glucose levels
JP2016034284A (ja) * 2011-03-03 2016-03-17 テルサス ファーマシューティカルズ リミテッド ライアビリティ カンパニー C16:1n7−パルミトレアートを含む組成物および方法

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WO2011089265A1 (en) 2010-01-25 2011-07-28 Bridge Bioresearch Plc Use of fatty acid compounds for lowering blood glucose levels
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