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JP2008153670A - 光起電力電池を製造する方法 - Google Patents

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JP2008153670A JP2007324796A JP2007324796A JP2008153670A JP 2008153670 A JP2008153670 A JP 2008153670A JP 2007324796 A JP2007324796 A JP 2007324796A JP 2007324796 A JP2007324796 A JP 2007324796A JP 2008153670 A JP2008153670 A JP 2008153670A
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Ines Vincuenia
イネス・ヴィンクエニア
Rafael M Bueno
ラファエル・エメ・ブエノ
Juan M Fernandez
フアン・エメ・フェルナンデス
Srinivasamohan Narayanan
シュリニバーサモハン・ナラヤナン
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Abstract

【課題】背面場の形成に悪影響を与えない、商業的規模での製造に適用可能な改良されたプロセスを提供する。
【解決手段】第1ドーパントを含む半導体ウェハ10の前面上に、第1ドーパントとは反対の導電率タイプのドーパントを含む第1層15を形成する工程と第1層上方で前面上に表面コーティング30を堆積させる工程と表面コーティングを堆積させた後、前面に溝を形成する工程と第1ドーパントとは反対の導電率を有するドーパントで溝をドーピングする工程と第1ドーパントとは反対の導電率タイプを有するドーパントの少なくとも実質的に全部を除去するようにウェハの背面を処理する工程と背面場45を形成する工程と背面上方にバック電気接点50を形成する工程と導電性物質を溝に添加してフロント電気接点40を形成する工程とを具備する光起電力電池を製造する方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、光起電力電池を製造する方法に関する。特に、本発明は、光エネルギー、特に太陽エネルギーを電気エネルギーに変換する効率が高い光起電力電池を製造する方法に関する。本発明は、さらに、そのような方法によって製造することができる光起電力電池に関する。
光起電力電池の最も重要な特徴の一つは、太陽からの光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率である。よって、当該技術は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する光起電力電池の効率を改良するべく邁進し続けている。
典型的には、太陽エネルギーを電気エネルギーに変換するために用いられる場合、所望の商業的用途又は消費者用途に必要とされる電力量を発生させるために、複数の光起電力電池は1以上のパネル又はモジュールに配列される。モジュールは、建造物の屋根その他の構造物に載置するために利便に取り扱うことができる。
太陽電池とも呼ばれる光起電力電池は、種々の半導体材料から製作することができる。しかし、光起電力電池を製作するための電気的特性、物理的特性及び化学的特性の正確なバランスを有するのでシリコンが一般的に用いられる。
選択された半導体材料としてシリコンを用いる光起電力電池を製造するための典型的な手順において、シリコンは正又は負の導電率タイプのいずれかのドーパントでドープされ、シリコンの単結晶インゴット又は多結晶シリコンと呼ばれるブロックのいずれかに形成され、これらのインゴット又はブロックは、当該分野で公知の種々のスライス方法又は切断方法によってウェハとも呼ばれる薄い基板にカットされる。しかし、これらが光起電力電池の製造用の適切な半導体ウェハを得るために用いられるただ一つの方法ではない。本明細書では、ウェハが光起電力電池に形成されるときに入射光線に面するように意図されたウェハの表面をフロントフェース(front face)又は前面といい、フロントフェースと反対側のウェハの表面をバックフェースもしくはリアフェース又は背面もしくは裏面という。慣例により、正の導電率タイプは一般的に「p」もしくは「p−タイプ」といわれ、負の導電率タイプは一般的に「n」もしくは「n−タイプ」といわれる。光起電力電池を製造する一方法において、p−ドープドウェハは適切なn−ドーパントに暴露され、エミッタ層及びp−n接合を形成する。典型的には、n−ドープド層すなわちエミッタ層は、化学蒸着その他の堆積方法などの当該分野で一般的に用いられる技術を用いてp−ドープドウェハの前面にn−ドーパントを最初に堆積させることによって、及びそのような堆積の後、n−ドーパントをシリコンウェハの表面に追いつめてウェハ表面内にn−ドーパントをさらに拡散させることによって形成される。この「追い込み(drive-in)」工程は、しばしばPOCl3及び酸素を包含するガス流との組み合わせにおいて、ウェハを熱暴露することによって、一般に達成される。こうして、n−ドープドエミッタ層とp−ドープドシリコン基板との間の境界領域にp−n接合が形成される。エミッタ層を形成する前に、ウェハ表面は模様付け(textured)されてもよい。
p−n接合を光エネルギーに暴露することによって発生する電位を利用するために、光起電力電池は、典型的には、導電性フロント電気接点及び導電性バック若しくはリア電気接点を具備する。このような接点は、典型的には1以上の高導電性金属から作られるか又は当該金属を含むので、典型的には不透明である。フロント接点は、光起電力電池の太陽又は他の光エネルギー源に面する側にあるので、フロント接点については、太陽電池と相互作用する入射光線によって発生する電子電荷を依然として捕捉することができる太陽電池の前面の最小量の面積を専有することが概して望ましい。もし、フロント接点が大きすぎる面積であると、不透明接点自身によって引き起こされる陰影の量が太陽電池に衝突する光の量を減少させ、結果的に太陽電池の望ましくない効率低下を生じるであろう。しかし、ドープドシリコン層と相互作用する光放射により発生する電子電荷を効率的に捕捉できるように、フロント接点を太陽電池の前面に十分な面積で正確に位置づける必要が依然としてある。
フロント接点を結晶シリコン、多結晶シリコンその他の半導体ウェハに塗布するための多数の方法が、当該分野において開発されている。公知の一方法は、埋設接点を形成することである。フロント接点の埋設タイプにおいて、フロント接点は、ウェハの表面に刻印又は溝のパターンをオープングリッドパターンにスクライビング又はカッティングし、その後、高導電性金属などの導電性材料で溝を充填することによって作られる。埋設グリッド接点のために溝を形成する適切な一方法は、レーザーを用いることである。埋設−タイプ接点を形成するための方法は、たとえば本願明細書に全体を援用する米国特許第4,726,850号明細書(Wenham et al.,)に記載されている。
埋設-タイプフロント接点を有する光起電力電池を製造する初期の方法は、下記処理シーケンスをたどる。リンをp−タイプウェハ内に拡散させてエミッタ層及びp−n接合を形成することによって、p−タイプ結晶もしくは多結晶シリコンウェハ内にn−層が創製される。たとえば1層の窒化珪素を反射防止膜として誘電性材料の一層をp−n接合を有するウェハの表面に塗布する。これは、最終的には、太陽電池の受光側である。レーザーを用いると、誘電性層を貫通してシリコン基板まで、フロント埋設接点を形成するパターンに狭く深い溝がカッティングされる。溝は、水酸化ナトリウムなどの化学溶液でエッチングされ、損傷を受けたシリコンを取り除き、溝を清浄にする。追加のリンを溝の壁面に拡散させる。このような溝内の表面のヘビードーピング(heavy doping)は、太陽電池の効率を改良する。バック電気接点は、典型的には当業者に公知の1以上の電気化学メッキ技術によって太陽電池に添加される。バック接点を添加する前に、ウェハ背面に多量にp-ドーピング(heavily p-doping)することによって、背面場をウェハに添加してもよい。このようなp-ドーピングは、ウェハ背面にアルミニウムもしくはホウ素を塗布した後、高温焼結工程によって達成することができる。太陽電池の前面の溝は、電解又は無電解メッキなどの1以上の方法により、又は金属含有ペーストを用いてペーストを焼成して金属接点を形成することにより、導電体、たとえば銀、ニッケル又は銅の1種以上で充填する。エッジアイソレーション工程は、太陽電池の前面と背面との間のいかなる電気的接続をも分離する。埋設フロント接点を有する光起電力電池を製造するプロセス、とりわけ、前面の窒化珪素コーティング、レーザーグルービング、水酸化ナトリウムエッチング、溝の拡散、バック接点の塗布及び焼成、フロント接点の塗布及び焼成、及びエッジアイソレーションのシーケンスを用いる処理工程は、より高効率の光起電力電池を得ることができるものとして、米国特許第4,726,850号明細書(シーケンスBとして記載されている)に記載されている。
より近年用いられている埋設タイプフロント接点を有する光起電力電池を製造する方法は、以下の処理シーケンスをたどる。シリコンウェハの表面に模様付けする1以上の利用可能な方法を用いて、ウェハは模様付けされる。p−タイプウェハ内にリンを拡散させることによって、n−層がp−タイプ結晶シリコンウェハ内に創製され、こうして、エミッタ層及びp−n接合が形成される。誘電性材料の層をp−n接合を有するウェハの表面に反射防止膜、たとえば窒化珪素の層として塗布する。これは、最終的には、光起電力電池の受光側となる。裏面に堆積されていてもよい外来の誘電性コーティングは、取り除かれる。上述のように、次いでレーザーを用いて、誘電性層を貫通してシリコン基板に深く食い込む狭い溝をフロント埋設接点を形成するパターンに形成する。溝を水酸化ナトリウムなどの化学溶液でエッチングして、溝を清浄化し、損傷を受けたシリコンを除去する。ウェハの背面側からテクスチャーをも除去する溝のエッチングの後、追加のリンを溝の壁面に拡散させる。このような溝内での表面のドーピングは、太陽電池の効率を改良するが、ウェハの背面側にリンを添加することにもなる。バック接点は、典型的には当業者に公知の1以上の電気化学的メッキ技術によって太陽電池に添加される。バック接点を添加する前に、ウェハの背面を多量にp−ドーピングする(heavily p-doping)ことによって、背面場をウェハに添加してもよい。このようなp−ドーピングは、アルミニウムもしくはホウ素をウェハの背面に塗布して、次いで高温焼結工程に供することによって達成することができる。太陽電池の前面内の溝は、電解もしくは無電解メッキなどの1以上の方法又はペーストを用いて次にペーストを焼成して金属接点を形成することによって、導電体、たとえば銀、ニッケル又は銅の1種以上で充填される。エッジアイソレーション工程は、太陽電池の前面と背面との間のいかなる電気的接点をも分離する。埋設フロント接点を有する光起電力電池を製造するプロセス、とりわけこれらの処理工程を用いるプロセスは、PCT国際公開パンフレットWO02/103810に開示されている。
このようなシーケンスは効率的な埋設接点タイプの光起電力電池を結果として生じるが、両方のプロセスとも太陽電池の裏面のリンドーピングを生じさせる。
上述のように、当該分野では光起電力電池、特に効率がより高い商業的生産規模で製造することができる太陽電池を調製するための努力が続けられている。たとえば上述のプロセスにおいて、ウェハにカットされた溝内に塗布され拡散されたリンなどのn−タイプドーパントはウェハの裏面にも拡散し、こうして、背面場の形成に悪影響を与え、結果的に太陽電池の効率の減少を生じる。
したがって、当該分野では、商業的規模での製造に適用可能な改良された効率を有する光起電力電池を製造するためのプロセスを必要としている。本発明は、このようなプロセスを提供する。
本発明は、(a)第1ドーパントを包含する半導体ウェハ前面上に、第1ドーパントとは反対の導電率タイプのドーパントを包含する第1層を形成する工程;(b)第1層の上方で前面上に表面コーティングを堆積する工程;(c)表面コーティングを堆積させた後、前面に溝を形成する工程;(d)第1ドーパントとは反対の導電率を有するドーパントで溝をドーピングする工程;(e)第1ドーパントとは反対の導電率タイプを有するドーパントの全部又は実質的に全部を除去するようにウェハの背面を処理する工程;(f)背面場を形成する工程;(g)背面上方にバック電気接点を形成する工程;及び(h)電気的導電性材料を溝に添加して、フロント電気接点を形成する工程を備える光起電力電池を製造するプロセスである。
本発明は、また、第1ドーパントでドーピングされ、前面及び背面、前面上の埋設グリッド電気接点、背面場、バック電気接点、第1ドーパントとは反対の導電率タイプを有するドーパントを包含するエミッタ層を有するウェハを具備し、背面場の領域においてウェハの背面は第1ドーパントとは反対の導電率のドーパントを含まないか又は実質的に含まない、光起電力電池である。
本発明のプロセスにより製造される光起電力電池は、太陽エネルギーを電流に変換するために用いることができる。
好ましい実施形態
光起電力電池がp−ドープドシリコンウェハを用いて製造される本発明の実施形態を例として用いて本発明を説明する。しかし、本発明はこれらに限定されず、たとえばn−ドーピングされているシリコンウェハなどの他の半導体材料にも適用可能であることは理解されたい。
光起電力電池を調製するための本発明のプロセスに有用なp−ドープドシリコンウェハは、典型的には、肉薄で平坦な形状である。ホウ素がp−タイプドーパントとして広範に使用されるが、他のp−タイプドーパント、たとえばガリウムもしくはインジウムでも足りる。ホウ素は、好ましいp−タイプドーパントである。このようなドーパントの組み合わせもまた適切である。適切なウェハは、典型的には、単結晶ウェハの単結晶インゴットなどのp−ドープドシリコンインゴットをスライス又は切断して、いわゆるチョコラスキー(Czochralski(Cz))シリコンウェハなどの単結晶ウェハを形成することによって得られる。適切なウェハは、鋳造p−ドープド多結晶シリコンのブロックをスライス又は切断することによっても製造することができる。シリコンウェハは、エッジ規定薄膜供給成長技術(Edge-defined Film-fed Growth technology:EFG)又は同様の技術などのプロセスを用いて、溶融シリコンから直接引き上げられてもよい。ウェハは任意の形状でよいが、ウェハは典型的には円形、矩形又は疑似矩形である。「疑似矩形」とは、ウェハが通常丸められた角を有する主に矩形であることを意味する。よって、一般に、本発明に有用なウェハは、平坦であり、典型的には円形、矩形又は疑似矩形であり、肉薄である。たとえば、本発明に有用なウェハは、少なくとも約50μm厚でよく、約400μm厚以下であってよい。しかし通常、ウェハは、約200〜約300μm厚でよい。円形である場合には、約102〜約178mmの直径を有していてもよい。矩形又は疑似矩形である場合には、約127〜約178mmの直径を有する丸角を有する約100mm〜約150mmの幅を有していてもよい。本発明のプロセスに有用なウェハ及びしたがって本発明のプロセスにより製造された光起電力電池は、約140〜約160cm2の表面積を有していてもよい。本発明のプロセスに有用なドープドウェハは、約0.1〜約10Ω・cmの抵抗、典型的には約0.5〜約2.0Ω・cmの抵抗を有していてもよい。本発明の光起電力電池を製造するために用いられるウェハは、p−ドープド単結晶シリコンからなることが好ましい。本発明のプロセスに使用される適切なウェハは、たとえばBayer Solar GmbH、PV Silicon GmbH、Pillar その他の販売元から市販されている。本明細書において用語「ウェハ」とは、記載されている方法によって得られるウェハ、特にシリコンのインゴット又はブロックを切断又はカッティングすることによって得られるウェハを好ましく意味するが、用語「ウェハ」は、発明のプロセスにより光起電力電池を調製するために有用な任意の他の適切な半導体基板をも含み得ることは理解されたい。
ウェハは模様付けされてもよく、たとえば異方性テクスチャード表面を結果的に生じる1以上のテクスチャリング技術によって模様付けされてもよい。テクスチャーが加えられると、光起電力電池に入る光エネルギーの量を増加させるので、太陽電池の効率を向上させる。ウェハは、化学エッチング、プラズマエッチング及び機械的スクライビングを用いて適切に模様付けされてよい。単結晶ウェハは、利便にエッチングされて、ウェハを水酸化ナトリウムなどの塩基の水溶液中で、たとえば約70℃〜約90℃の昇温された温度で、たとえば約10〜約120分間、処理することによって異方性テクスチャード表面を形成することができる。水溶液は、イソプロパノールなどのアルコールを含んでいてもよい。ウェハの一方の側面が溶液に対する暴露から保護されない限り、このような手順はウェハの両方の表面にテクスチャード表面を作る。テクスチャードウェハを典型的には引き続いてフッ化水素酸中に浸漬させ、その後塩酸で清浄化し、途中及び最後に脱イオン水中でリンスし、続いて乾燥する。テクスチャリング工程は、典型的にはエミッタ層の形成前になされる。ウェハ用の適切なテクスチャード表面は、ランダムピラミッドの形態であり、たとえば2個のこのようなピラミッドの間の谷とピラミッドの頂部との間の距離は約8μm以下、たとえば約2〜約8μmである。
n−タイプドーパントはウェハに塗布されて、エミッタ層及びp−n接合を形成する。このようなn−ドーピングは、n−ドーパントをウェハ上に堆積させ、ウェハを加熱してn−ドーパントをウェハの表面内に「追い立てる」ことにより達成することができる。ガス拡散を用いてウェハ表面上にn−ドーパントを堆積させることができる。しかし、イオン注入、固体源拡散などの方法及びウェハ表面に通常は近接してn−ドープド層及びp−n接合を創製するために当該分野で用いられる他の方法なども用いることができる。リンは、p−タイプウェハ用の好ましいn−ドーパントであるが、1以上の他の適切なn−ドーパントを用いることができる。たとえば、リン、砒素、アンチモン又はリチウムの1種以上を用いることができる。たとえばリンをドーパントとして用いる場合、オキシ塩化リン(POCl3)又はリン含有ペーストを用いてウェハに塗布することができる。本発明のプロセスにおいて、たとえば約700℃〜約850℃の昇温された温度でウェハをオキシ塩化リン及び分子状酸素の雰囲気に供してリンガラス層をウェハ上に堆積させることによって、n−ドーパントをリンとして添加してもよい。このようなガラス層は、約5〜約20nm厚であってもよく、より典型的には約10〜約15nmであってもよい。n−ドーパントは、ウェハの一方の表面、前面だけ、よってその上のエミッタ層に塗布されてもよい。これは、n−ドーパントを添加するための材料に暴露される際に2枚のウェハを背中合わせに置くことによって、こうして背面がドーパントに暴露されないようにシールドすることによって、利便に達成され得る。しかし、平坦な表面上にウェハを置いてウェハの背面がドーパント材料に暴露されないようにシールドするなどのn−ドーパントをウェハの前面だけに添加する他の方法を用いることもできる。このようなウェハの背面をシールドする予防措置をもってしても、背面はいくらかのn−ドーパントを受容する。本発明により、n−タイプウェハを用いて光起電力電池を製造する場合に、アルミニウム、ホウ素又はインジウムの1種以上などのp−タイプドーパントを塗布することによってエミッタ層が形成される。
本発明の好ましいプロセスにおいて、好ましくは上述のテクスチャリング及びエミッタ層形成の後、ウェハの前面は表面コーティングで被覆される。コーティングは、たとえば、窒化珪素(SiN)、二酸化ケイ素(SiO2)又は他の適切な金属酸化物であってよい。本発明の好ましい実施形態において、ウェハの前面に塗布された表面コーティングは、反射防止膜である。このような反射防止膜は、たとえば酸化タンタル、二酸化ケイ素、酸化チタン又は窒化珪素などの誘電性層でよく、たとえばプラズマ化学気相成長法(PECVD)、低圧化学蒸着(LPCVD)、熱酸化、ペースト、インク又はゾルゲルなどのスクリーン印刷法など当該分野で公知の方法によって添加され得る。上述のコーティングなどのコーティングの組み合わせもまた用いることができる。太陽電池の埋設接点タイプ用の好ましい反射防止膜は窒化珪素である。窒化珪素は、たとえばPECVDにより塗布することができる。好ましくは、窒化珪素層は低圧化学蒸着(LPCVD)を用いて塗布される。LPCVDにより窒化珪素を塗布する一般的な方法は、約750℃〜約850℃の昇温された温度で、ジクロロシラン及びアンモニアなどの適切なシリコン化合物の雰囲気にウェハを暴露させることである。
塗布時に、ウェハの前面に添加された窒化珪素などの反射防止膜は、典型的には約100nm厚よりも厚く、約150nm厚よりも薄い。コーティングは、たとえば約120〜約140nm厚でよい。続くプロセス工程の間、前面に塗布された層、たとえば窒化珪素層は厚みが薄くなるであろう。完成した太陽電池上のフロント反射防止膜は、約70〜約100nm厚とすべきである。
溝はウェハの前面に形成される。これらは、溝が金属化されるか、さもなくば導電体で充填された後フロント「埋設」接点となる溝である。溝は適切にカットされるか、さもなくば存在する場合には前面上の反射防止膜その他のコーティング全体にウェハの前面に形成される。機械摩耗などの機械的方法又は化学エッチングなどの化学的方法の1以上を用いて溝を形成することができる。しかし、溝は典型的にはレーザースクライビングにより形成される。適切なレーザーは、約10〜約150kHzの周波数でQ−スイッチされるNd:YAGレーザー又はNd:YVO4レーザーである。レーザーは、ウェハ表面を約100〜約10,000mm/秒の速度、たとえば約1000mm/秒の速度で移動することができる。溝の第1セットは、ウェハの前面全体にわたり分布する平行線のパターンでウェハの前面に適切に添加される。溝は、約0.3〜約2mm離間していてもよく、約10〜約40μm幅、約10〜約50μm深さでよい。溝の第2セットは、典型的には溝の第1セットに垂直に且つ交差して添加される。このような溝の第2セットは、溝の1の「バンドル」として又は溝の2以上の「バンドル」として添加してもよい。この溝の第2セットは、各バンドルにおける溝が近接しているが離間するように、たとえば約10〜約50μm離間するように配列することができる。各バンドルには約10〜約20個の溝があってもよい。ゆえに、このようなバンドルは約0.5〜約1.5mm幅でよい。125mm疑似矩形ウェハ上で、バンドルはウェハ上で互いに約55〜約65mm離間していてもよい。詳細は後述するが、金属化の後、このような溝の1又は複数のバンドルは、溝の第1セットを電気的に接続するバス・バーとして機能することができ、導線用のコンタクト・ポイント又は完成した光起電力電池に溶接などにより取り付けられる太陽電池間の相互接続としても機能することができる。米国特許第4,726,850号明細書(Wenham et al.,)は、上述のように、埋設接点用の溝をシリコン基板に形成する方法を開示する。
溝は、典型的には1以上の化学エッチング技術によりエッチングされる。たとえば、カッティングプロセス又はスクライビングプロセスは、一般に、溝内及び溝の周りに望ましくないシリコン屑を形成させる。したがって、このような屑を取り除くことが望ましい。溝をさらにエッチングすることも望ましい。溝は、たとえば約50℃〜約70℃の温度で、シリコン屑を排除又は減少させるに十分な時間、水酸化ナトリウムなどの塩基の水溶液でウェハを処理することにより、数μm、たとえば約1〜約10μmだけ溝の壁面をエッチングすることができる。このようなエッチング手順の後、ウェハをフッ化水素酸及び塩酸に浸漬し、途中及び最後に脱イオン水中でリンスすることによってウェハを清浄化することができる。ウェハの背面が、たとえば上述のエッチング液又はその他のエッチング液に対して不活性であるコーティングなどの適切なコーティングによって保護されていない場合には、エッチング液はウェハの背面から模様(テクスチャー)を減少させるか除去するであろう。窒化珪素などの反射防止膜又は他の反射防止膜が前面に塗布されている場合には、このようなコーティングはエッチャントがウェハの前面の模様(テクスチャー)を減少させるか又は除去することを防ぐ。
より詳細は後述するが、本発明の一実施形態において、ウェハの背面の模様(テクスチャー)は保持される。模様付けされた背面を保持するための一方法は、溝をエッチングするために用いられるエッチャントによるエッチングから背面を保護することである。このような保護は、溝をエッチングする工程の前に、裏面の上に保護コーティング又は層を堆積させるか又は形成することによって利便に達成され得る。任意の適切な保護コーティング又は層を用いることができる。たとえば、二酸化ケイ素もしくは窒化珪素又は水性水酸化ナトリウムによるエッチングなどのエッチングに耐性のある他の適切な物質の1種以上でよい。1種の適切なコーティングは、湿式酸化により塗布された二酸化ケイ素の層である。このような層は、シリコンウェハをたとえば約850℃〜約950℃の昇温された温度に、約30〜約60分間、水蒸気の存在下で加熱することによって塗布することができる。保護層、たとえば二酸化ケイ素の層は、約20nm〜約100nm厚、たとえば約40〜約60nm厚でよい。後述するように、ウェハの裏面に背面場を形成する前に、保護コーティング又は層を除去することが有利である。したがって、保護層を形成するために使用される物質のタイプ、保護コーティング又は層の厚みは、模様付けされたウェハの裏面の模様(テクスチャー)を適切に保護するが、後工程で背面場を形成する前に除去され得るものとすべきである。湿式酸化により堆積された約40〜約60nm厚の二酸化ケイ素保護層は、模様付けされたウェハの裏面を保護し、溝を清浄化するために用いられる清浄化手順によって後から除去され得る。ゆえに、途中及び最後の脱イオン水中でのリンスを伴うフッ化水素酸及び塩酸を用いる上述の清浄化処理は、ウェハの背面の模様(テクスチャー)を保持しながら、そのような二酸化ケイ素の層を除去するために用いることができる。模様付けされた背面を保持するための別の方法は、溝をエッチングするために用いられるエッチャント溶液が背面と接触することを防止することである。これは、たとえば、エッチング液がウェハの片面だけに移されるようにエッチング液のすぐ上のローラー上でウェハを水平に搬送して片面エッチングを達成するなどの片面エッチング技術によって達成され得る。模様付けされた背面を保持する別の方法は、背面を処理して溝エッチング工程により除去された模様(テクスチャー)を再形成することである。溝をエッチングするために用いられる溶液に対する暴露から、たとえば不活性物質の層により背面が保護されていない場合、又はそのようなエッチング液に対する暴露から他の方法で背面が保護されていない場合には、ウェハテクスチャリング工程により原始的に作られた背面上の模様(テクスチャー)は減少するか又は除去されるであろう。模様(テクスチャー)の全部もしくは実質的に全部が除去される場合には、背面は平坦又は平面状であろう。このような場合、たとえば化学エッチング、プラズマエッチング又は機械的スクライビングの1以上などの原始的な模様(テクスチャー)を形成するために用いられる上述の手順の1以上で背面を処理することにより、背面上に模様(テクスチャー)を再び塗布することができる。
溝は、典型的には好ましいエッチング、清浄化及び洗浄手順の後、ドーピングされて追加のn−ドーパントを溝に添加する。エミッタ層及びp−n接合の形成について上述したように、同じドーパント及びドーピング手順を用いることができる。しかし、本発明の好ましいプロセスにおいて、溝はオキシ塩化リン(POCl3)を用いてさらにドーピングされる。たとえば、ウェハは、約3:1のモル比のオキシ塩化リン及び分子状酸素の雰囲気にて、約800℃〜約1000℃の温度にて、ウェハの前面上の溝内の露出したシリコン表面をドーピングするように処理されてもよい。このようなドーピングの後、溝表面は、好ましくは約5〜約15Ω/□のシート抵抗を有する。このドーピング手順は、好ましくはウェハの裏面がp−ドーパントをも受け入れるような態様で行われる。
我々は、溝ドーピング条件がドープされた溝内のシリコンのバルクマイノリティ寿命に影響を与え得ることを知見した。たとえば、溝ドーピング前の典型的なバルクマイノリティ寿命は、標準的な1Ω・cmのCz、ホウ素−ドープドウェハについて約10〜約15マイクロ秒(μsec)の範囲であり得る。しかし、本発明によれば、15μsecよりも長いバルクマイノリティ寿命が達成されている。たとえば、少なくとも約20μsec又は少なくとも約50μsecのバルクマイノリティ寿命が達成されている。少なくとも約100μsecのバルクマイノリティ寿命が達成されている。堆積時間及び堆積温度の制御により、バルクマイノリティ寿命が最も増進される。たとえば約920℃〜約980℃又は約940℃〜約980℃の堆積温度及び約30分間〜約50分間の堆積時間を用いることで、オキシ塩化リン及び分子状酸素の混合物を用いてP25の層を形成する最高のバルクマイノリティ寿命が得られる。
ドープされた溝のバルクマイノリティ寿命は、窒化珪素層(又は前面上に用いられる他の層)を除去して、水酸化ナトリウム水溶液中でエッチングして拡散n−層を除去し、フッ化水素水溶液、次いで塩化水素水溶液で清浄化し、次いでエタノール中ヨウ素の混合物で表面をパッシベートした後に計測することができる。バルク寿命は、たとえば当業者に公知のマイクロ波光伝導減衰技術を用いて計測することができる。
背面電気接点及び任意の背面場を添加する前に、一方又は両方のn−ドーパント堆積工程中に堆積され得る背面上のn−ドーパントの全部又は実質的に全部を除去するようにシリコンウェハを処理する。好ましくは、シリコンウェハの導電率を計測するための「ウェハプローブ」を用いるなどの標準的な手順を用いて計測される際に、p−タイプウェハ、p−タイプとしての背面レジスターについて、n−ドーパントの全部又は実質的に全部を除去するようにウェハの背面を処理する。好ましくは、背面で計測されるウェハのシート抵抗が少なくとも約30Ω/□又は少なくとも約40Ω/□であるように、n−ドーパントの全部又は実質的に全部を除去するように背面を処理する。
我々は、n−ドーパントを除去するための背面の処理により、改良された光起電力電池、たとえば光−電流変換効率がより高い電池をもたらすことを知見した。
ウェハの背面からn−ドーパントを除去するために適宜方法を用いることができる。たとえば、ウェハの背面をエッチングしてn−ドーパントを含むシリコン層を除去することができる。このようなエッチングは、たとえば溝をエッチングするために上述した水溶液を用いる化学エッチングによって達成することができる。プラズマエッチングにより除去することもできる。n−ドーパントを除去するためにシリコンウェハの背面側をプラズマエッチングする一つの適切な方法において、ウェハの背面をたとえばハロカーボン(たとえばC26又はCF4)及び分子状酸素の混合物で形成されるガスプラズマに暴露させる。このようなプラズマエッチング手順は当該分野で公知である。背面だけをエッチングするために、ある工程では前面をシールドすべきである。これは、たとえば2枚のウェハを互いの前面が対面して互いに押しつけられるように置くことにより達成することができる。この方法において、前面はプラズマへの暴露から保護される。別の方法は、ウェハの背面からn−層を除去する工程中に前面が保護されるように、適切な凹部を有するガラスプレート又はトレイなどの適切なトレイ又はプレート上に前面が乗るようにウェハを置くことである。
ウェハの背面は、存在するn−ドーパントのほとんど又は実質的に全部を除去するためにエッチングされる。背面は、n−ドーパントの全部を除去するように処理されてもよい。背面は、たとえば上述の方法の1以上によって処理されてもよい。我々は、背面がn−ドーパントの全部又は実質的に全部を除去するために処理され、背面場がその後形成される場合に、そのようなウェハを用いる光起電力電池の性能が改良されることを知見した。ウェハの背面からn−ドーパントの全部又は実質的に全部を除去することで、光起電力電池性能を少なくとも約3%、たとえば少なくとも約4%改良できる。
本発明のプロセスは、光起電力電池の効率を増加させるために背面場(BSF)の形成を好ましくは含む。BSFは、p−タイプウェハの背面内にp++層を形成することにより発生させることができる。p++層は、p−タイプ物質が多量にドープされている層である。多量にドープするとは、好ましくは、p−タイプウェハの本体の残りの部分内のp−ドーパントの濃度又はレベルよりもp++層内又はBSF内のドーパントの濃度又はレベルが実質的に大きいことを意味する。たとえば、本発明の実施形態におけるBSF層内のドーパントの濃度は、シリコンウェハ本体中に存在するp−ドーパントの濃度の約10〜約1000倍又は10〜約100倍であってもよい。BSF層は、シリコン基板の背面中に物質を合金化することにより有利に形成される。アルミニウムが典型的に用いられるが、シリコンと合金化し得てp++BSF層をもたらす任意の物質を用いることができる。一つの適切な手順において、アルミニウム又は他の合金化する物質、たとえばホウ素、ガリウム又はインジウム、又はこれらの1以上の組み合わせを最初に基板の背面に堆積させる。アルミニウム又は他の合金化するp−タイプ物質は、スクリーン印刷技術を用いて塗布されてもよいし、あるいは1以上のスパッタリング技術などの公知の他の方法により塗布されてもよい。その後、ウェハは、アルミニウム又は上述のような他のp−タイプ物質をシリコンウェハ基板中に合金化するに十分な温度で焼成され、こうして背面場を創製する。このような温度は、約900℃〜約1100℃であってもよい。焼成又は焼結は、分子状酸素を含む雰囲気、たとえば分子状酸素及び分子状窒素ガスを含む雰囲気で適切に行われる。
BSFを形成する本発明の一実施形態において、アルミニウム層はマグネトロンスパッタリングにより背面に塗布される。アルミニウム層は、約0.2〜約3.0ミクロン、たとえば約1〜約2ミクロンの厚みに塗布されてもよい。その後、ウェハは、昇温された温度、たとえば約900℃〜約1050℃の温度で、約10〜約60分間、好ましくは分子状酸素を含む雰囲気中、たとえば分子状窒素ガスと混合された分子状酸素の雰囲気などで焼成される。
前面の埋設接点の形成を完了するために、溝は導電性物質で充填される。導電性物質は、好ましくは1以上の高度に導電性の金属、たとえば銀、ニッケル、スズ、銅、金、白金その他の高度に導電性の金属である。溝は、たとえばスキージ(squeegee)を用いてペーストを溝内に押し込み、その後、ペーストが金属導電体に変換する時間にわたりウェハを昇温された温度まで加熱することによるなどして金属含有ペーストで溝を充填するなどの当業者に公知の1以上の技術によって、このような金属で充填されてもよい。金属は、たとえば電解メッキ又は無電解メッキなどの当業者に公知の1以上の電気メッキ技術によって溝に添加されてもよい。本発明の一実施形態において、溝は、最初にウェハをフッ化水素酸溶液中に浸漬させ、次いで脱イオン水中でリンスすることにより導電性金属で充填される。この処理は、溝ドーピング工程の結果として、リンガラス内に収集されているであろう任意の望ましくない不純物と一緒に溝内に形成されているであろう任意のリンガラスを除去する。次いで、ウェハを市販の無電解ニッケルメッキ溶液中に浸漬して、ニッケルの層、たとえば約0.05〜約0.2μm厚の層を堆積させ、続いて脱イオン水中でリンスして乾燥する。次いで、ウェハを約350℃〜約450℃の温度まで約5〜約20分間で加熱して、ニッケルを焼結させる。次に、銅の層をニッケルに塗布するようにウェハを処理する。銅の層は、約2〜約10μmの厚みでよい。このような処理において、ウェハを硝酸中に浸漬し次いで水でリンスして、フッ化水素酸中に浸漬して次いで水でリンスして、次に市販の無電解ニッケルメッキ溶液中に浸漬して次いで水でリンスして、次に市販の無電解銅メッキ溶液中に浸漬して次いで水でリンスして、次にシアン化銀カリウム溶液中に浸漬して次いで水でリンスして、乾燥する。このような手順は、導電性銅層を溝及び背面に同時に塗布し、こうしてバック接点及びフロント接点が完成了する。しかし、導電性金属をウェハの前面の溝及びウェハの背面に同時に塗布することは必須ではない。しかし、同じ処理工程及び化学溶液を用いてフロント及びバックの電気接点の両者を同時に塗布するために、導電性金属を塗布する上述の無電解方法を用いることは簡便である。バックの電気接点は、たとえばスパッタリング又は気化によるなどの1以上の公知の方法による銀、アルミニウム、銅、スズ、金、白金、コバルトなどの1以上の導電性金属を含む層の背面への堆積により、個別に塗布することもできる。溝を導電性金属で充填する方法は、本願に援用する欧州特許出願第1182709号公報(Jensen et al.、2002年2月27日公開)にも開示されている。
所望により、今記載したプロセスにより製作した光起電力電池は、たとえば電池のエッジにおける又はエッジに非常に近い前面又は裏面の周囲をレーザースクライビングして、次いで好ましくは電池のエッジを物理的に断絶して電池の前面側及び背面側を互いに電気的に分離することにより、エッジアイソレートされ得る。電池のエッジを機械的に研磨するか又はカッティングするなどのエッジアイソレーションの他の方法を用いることもできる。
本発明の光起電力電池は、光エネルギーを電気エネルギーに高効率に変換する。シリコンウェハを用いて製作された本発明の光起電力電池は、少なくとも約18%、より好ましくは少なくとも約18.3%の効率を有し、さらにより好ましくは少なくとも約18.6%の効率を有し得る。シリコンウェハ、たとえば溶融ゾーン法により製造された単結晶シリコンウェハを用いて製作された本発明の光起電力電池は、少なくとも約19%の効率を有し得る。本発明の光起電力電池は、少なくとも約18%の効率を有するか又はウェハが低レベルの酸素原子及び低レベルの炭素原子を有するCzウェハなどのシリコンウェハを用いて少なくとも約18.3%もしくは18.6%の効率を有するように製作することができる。よって、本発明の光起電力電池は、シリコンウェハ1cm3あたり約8×1017原子又はシリコンウェハ1cm3あたり約5×1017(たとえば約3×1017)酸素原子以下、及びシリコンウェハ1cm3当たり約5×1016未満又は約4×1016(たとえば約3×1016)炭素原子以下のシリコンウェハを用いて、少なくとも約18%又は少なくとも約18.3%もしくは18.6%の効率を有するように製作することができる。本発明の光起電力電池に用いられる好ましいウェハは、単結晶Czシリコンウェハである。本願明細書において、本発明のプロセスにより製作された太陽電池の効率は、AM1.5G、25℃、1000W/m2(1000w/m2)照明を用いる標準試験条件を用いて計測され、効率は光エネルギー入力を超える電池の電気エネルギー出力(%)である。
図1は、本発明の実施形態に従って製作された光起電力電池1の一部の断面を示す。図1の光起電力電池1は、ホウ素p−ドープド単結晶シリコン(Czタイプ)ウェハ10を有する。リン拡散により形成されたn−ドープド層15は、シリコンウェハ10の前面20の隣に存在する。線25で表されるp−n接合は、ホウ素−ドープド基板10がn−ドープド層15と出会う場所に存在する。窒化珪素コーティング30は、n−ドープドエミッタ層15の上に塗布されている。多量にドープされたn−層35は、各埋設接点40の下にある。背面場層45は、シリコン基板10内で且つバック金属接点50に隣接している。背面場層45は、n−ドーパントを全く又は実質的に全く有していない。なぜなら、背面場45の形成及びバック金属接点50の塗布前に、いかなるn−ドーパントもエッチング工程により除去されたからである。電池セグメント1は、入射太陽光放射55を受光前面20上で受け入れるように示されている。図1においてギザギザの線で示されているように、太陽電池1の前面60及びウェハ10の背面65は模様付け(テクスチャー)されている。
図2〜8は、本発明の幾つかの実施形態に関する処理工程を示す。
図2に示すように、本発明の第1実施形態は、工程1に示されるように、p−ドープド単結晶Czウェハなどの適切なシリコンウェハの両側をテクスチャリングすることにより開始する。このようなテクスチャリングは、たとえば水酸化ナトリウム及びプロパノールの溶液を用いて、85℃の温度で所望の模様(テクスチャー)が達成されるまで維持し、次いでフッ化水素酸及び塩酸に逐次的に浸漬して、途中及び最後に脱イオン水でリンスして、続いて乾燥することによりウェハを清浄化する。
工程2において、たとえば、ウェハを石英ウェハキャリア内スロット内にペア(接触)状態に置き、次いでPOCl3蒸気及び分子状酸素の雰囲気中で780℃の温度にて処理して、10nm厚のリンガラス膜をウェハの露出表面上に堆積させることにより、エミッタ層が形成される。ウェハは接触しているけれども、互いに接触している背面はそれにもかかわらず、このドーピング工程からいくらかのリンを受け取った。
工程3において、ウェハを処理して、たとえば、ウェハを約40Pa(0.3Torr)の圧力及び780℃と860℃との間の温度でジクロロシラン及びアンモニアガス雰囲気に暴露させて、135nm厚の窒化珪素膜をシリコンウェハの前面上に堆積させることにより、前面に反射防止膜を形成する。窒化珪素を堆積させる工程を行う際に、窒化珪素を堆積させるために用いられる薬剤への暴露から背面がシールドされるように、ウェハを石英ホルダー内に置く。たとえば、石英ホルダーが背面をシールドするために用いられてもよい。
工程4において、たとえば、フレオン(Freon)及び酸素で形成されたガスプラズマ中でのエッチングにより、残りの反射防止膜が背面から除去される。これは、ウェハの前面が互いに接触するようにウェハを置いて、裏面をガスプラズマに暴露させるか又はウェハの前面がガラスプレートに対して下を向いた状態でウェハを置くことによって達成され得る。
工程5において、たとえば湿式酸化により、二酸化ケイ素などの保護物質の層が背面上に形成される。このような層は、約50nm厚でよい。
工程6において、多数の溝が前面(窒化珪素層を有する表面)にカッティングされ、これら溝は続いて完成した光起電力電池の埋設フロント電気接点を形成するであろう。各溝は、20μm幅、40μm深さの寸法を有することができ、たとえば周波数50kHzでQ−スイッチされ、500mm/秒の速度でウェハ表面をトラバースするNd:YAGレーザーを用いる表面物質のレーザーアブレーションにより形成することができる。溝パターンは、ウェハ表面全体に分布する1.5mm間隔の平行線の第1群、及び第1群に直交して各バンドル間の距離が約6cmである2個のバンドルに結合された第2群であってよい。各バンドルは、5mmのバンドル幅内に16本の平行溝を有することができる。
工程7において、たとえば水酸化ナトリウム水溶液で64℃にて処理してシリコン屑を溶解させ、溝壁を数ミクロンの深さまでエッチングすることにより、溝はエッチングされる。ウェハの背面上の保護コーティングは背面上のテクスチャリング(模様)を保護するので、模様(テクスチャー)はエッチングによって除去されない。
工程8において、たとえば、フッ化水素酸及び塩酸中での逐次的な浸漬と途中及び最後の脱イオン水によるリンスと続く乾燥によって溝は浄化される。この工程もまた、二酸化ケイ素コーティングをウェハの背面から除去し、背面の模様を残す。
工程9において、たとえば、ウェハを石英管に挿入して、POCl3蒸気及び分子状酸素ガス雰囲気中で950℃〜990℃の温度で10〜50分間処理して、リンを露出したシリコン表面にたとえば約8Ω/□のシート抵抗までドープさせることによって、エミッタ層を形成するために用いられたドーパントと同じ導電率タイプのドーパントが溝に多量にドープされる。この工程中、ウェハの前面及び背面の両者はドーパント源に暴露される。
工程10において、ウェハの背面は、工程2及び9において背面に添加されたn−ドーパントの全部又は実質的に全部を除去するように処理される。n−ドーパントは、たとえば、分子状酸素ガス及び四フッ化炭素の混合物から形成されたプラズマを用いるプラズマエッチングにより除去され得る。このようなエッチング手順は、n−ドーパントを含むシリコンの層を除去するが、背面上の模様(テクスチャー)は残す。
工程11において、たとえばマグネトロンスパッタリング装置を用いて2ミクロン厚のアルミニウム層を背面に堆積させることにより、p−タイプドーパントが背面に添加される。
工程12において、たとえば、工程11において堆積したアルミニウム層を焼結することにより、背面場が形成される。このような焼結は、ウェハを石英ウェハキャリア内に置いて、石英管内で分子状酸素及び分子状窒素の混合物中で加熱して、約30分間、900℃〜1100℃の温度で加熱することによって、達成され得る。
工程13において、前面溝は高度に導電性の金属で充填され、背面は高度に導電性の金属で被覆されて、フロント及びバックの電気接点をそれぞれ形成する。このような金属は、ウェハをフッ化水素酸溶液中に浸漬して脱イオン水中でリンスして、次いでアルカリ性無電解ニッケルメッキ溶液中に浸漬して0.1μmのニッケル膜を堆積させ、続いて脱イオン水中でリンスして乾燥させることによって、溝及びウェハの背面に添加することができる。ニッケル−メッキウェハは、窒素雰囲気中で400℃の温度まで加熱され、ニッケルをシリコン表面中に焼結させる。次いで、ウェハを硝酸中に浸漬して水でリンスして、フッ化水素酸中での第2の浸漬と水中でのリンスを行い、酸無電解ニッケル溶液中に浸漬させ水中でリンスして、無電解銅溶液中に浸漬させ水中でリンスして、シアン化銀カリウム溶液中に浸漬させ水中でリンスして、乾燥させる。
図3に示すように、本発明の第2の実施形態は、図2に示す第1の実施形態と同じ工程1〜4を有し、上述した同じ態様で行うことができる。工程5において、多数の溝が前面(窒化珪素膜を有する表面)にカッティングされる。図2の工程6に関して記載した手順を用いてこのような溝を形成することができる。
工程6において、溝は、たとえば図2中工程7で用いた同じ手順によりエッチングされる。しかし、背面上に保護コーティングがないので、背面もまたエッチングされ、ウェハの背面上の模様(テクスチャー)が減少又は排除されるであろう。
工程7において、溝は浄化される。溝の清浄化の手順は、図2中工程8に関して記載した同じ手順でよい。
工程8において、溝は多量にドープされる。溝をドーピングする手順は、図2中工程9に関して記載した同じ手順でよい。
工程9において、ウェハの背面はエッチング水溶液でエッチングされてn−ドーパントが除去され、背面に模様付けされる。これは、たとえばエッチング水溶液を用いて背面だけをエッチングすることによって達成することができる。このような片側エッチング(one-sided etch)を完成するための一方法は、エッチング液体の表面の直上のローラーにウェハを搬送することである。ローラーは、液体を裏面だけに搬送するので、背面だけがエッチングされる。
図3の工程10〜12は図2中工程11〜13と同じであり、図2に関して記載したと同じ態様で達成することができる。
図4に示すように、本発明の第3の実施形態は、図3中工程1〜12と同じ処理工程を有し、図4の工程6において裏面をエッチングすることなく前面溝がエッチングされ、よって背面がテクスチャーのまま残る点を除いて同じ態様で完了することができる。これは、たとえば上述の片側(single sided)エッチングにより達成することができる。
図5に示すように、本発明の第4の実施形態は、図4中工程1〜12と同じ処理工程を有し、工程6において溝が水性エッチングでエッチングされ、ウェハの前面及び背面の両者がエッチング水溶液に暴露され、背面上に模様(テクスチャー)を残すエッチング条件が用いられる点を除いて同じ態様で完了することができる。このようなエッチング手順は、たとえば、ウェハをテクスチャリングするための上述の条件と同じ条件を用いて、達成することができる。
図6に示すように、本発明の第5の実施形態は、図2中に示す工程1〜13と同じ処理工程を有し、工程10においてプラズマエッチングの代わりに背面の水性エッチングが用いられる点を除いて、同じ手順で完了することができる。背面だけが水性エッチングされ前面はエッチングされないように、エッチングは達成される。これは、たとえば、上述の片側(single sided)エッチング技術により達成することができる。
図7に示すように、本発明の第6の実施形態は、図4中に示す工程1〜12と同じ処理工程を有し、工程9においてプラズマを用いて背面がエッチングされてn−ドープ層を除去する点を除いて、同じ態様で完了することができる。プラズマエッチングは、図2中工程10に関して上述したと同じ手順を用いて達成することができる。
図8に示すように、本発明の第7の実施形態は、図7中に示した工程1〜12と同じ処理工程を有し、工程6において溝が水性エッチングを用いてエッチングされ、ウェハの前面及び背面の両者がエッチング水溶液に暴露されるが背面上に模様(テクスチャー)を残すエッチング条件が用いられる点を除いて、同じ態様で完了することができる。このようなエッチング手順は、ウェハをテクスチャリングするための上述の条件と同じ条件を用いて達成することができる。
本発明の光起電力電池の有利な効率は、以下の実施例により示される。これら実施例は本発明を例示的に説明するためのものであって、本発明の範囲を何ら限定するものではないことを理解されたい。
実施例1及び2
実施例1及び2は、本発明の2種の実施形態による光起電力電池の製作を示す。
1.出発物質
用いたシリコンウェハは、ウェハ表面に平行な[100]結晶面を有して成長した抵抗1.2Ω・cmまでホウ素でドープされた慣用のCzシリコンウェハpタイプであった。ウェハ寸法は、直径165mmの丸い角を有する127mm四角形であり、面積は154.3cm2であった。ウェハ厚みは300μmであった。このようなウェハは、たとえばBayer Solar GmbH、PV Silicon GmbH又はPillarから市販されている。
2.ウェハ表面調製
ウェハを85℃の温度で水酸化ナトリウム及びプロパノールの溶液中で異方性「模様(テクスチャー)」にエッチングし、フッ化水素酸及び塩酸中に浸漬し、途中及び最後に脱イオン水中でリンスし続いて乾燥することにより浄化した。
3.リンドーピング
ウェハを石英ウェハキャリア中のスロット内にペア(接触)で置いて、POCl3蒸気及び酸素雰囲気中780℃の温度で処理して10nm厚のリンガラス膜を外表面上に堆積させた。
4.窒化珪素堆積
ウェハを窒化珪素及びアンモニアガス雰囲気中、40Paの圧力及び780℃と860℃の間の温度で処理して、シリコンウェハの背面へのいくらかの浸透を伴い135nm厚の窒化珪素膜をシリコンウェハの前面に堆積させた。
5.背面プラズマエッチング
ウェハの背面上の窒化珪素層をフレオン(Freon)及び分子状酸素で形成されたガスプラズマ中でエッチングすることによって除去した。これは、ウェハの前面を互いに接触させるようにウェハを置いて裏面をガスプラズマに暴露させるか又はウェハの前面側をガラスプレートに対して下向きになるようにウェハを置くことによって達成した。
6.湿式酸化
本発明の実施例1において、水蒸気雰囲気中での880℃と920℃の間の温度で20分間の管炉内湿式酸化処理によって、二酸化ケイ素層50nm厚をウェハの背面に堆積させた。
7.レーザーグルービング
多数の溝を前面(窒化珪素膜を有する表面)にカッティングした。各溝は、典型的には20μm幅及び40μm深さの寸法を有しており、周波数50kHzでQ−スイッチされ、500mm/秒の速度でウェハ表面をトラバースするNd:YAGレーザーを用いる表面物質のレーザーアブレーションにより形成された。溝パターンは、ウェハ表面全体に分布している1.5mm間隔の平行線の第1群と、第1群に直交し且つ各バンドル間に約6cmの距離を有する2個のバンドル内で結合されている第2群とを有していた。各バンドルは1.5mmのバンドル幅内に平行な溝を有していた。
8.溝清浄化
レーザーグルービングの作用は、概してウェハ表面及び溝側壁上に、望ましくない結晶欠陥を含むシリコン屑を生じさせる。
実施例1において、ウェハを水酸化ナトリウム溶液中64℃でエッチングして、シリコン屑を溶解させ、溝壁を数ミクロンの深さまでエッチングした。このエッチング処理中、ウェハの背面は二酸化ケイ素バリア層ゆえにエッチングされず、よってテクスチャーは残った。次に、ウェハをフッ化水素酸及び塩酸に逐次浸漬させ、途中及び最後に脱イオン水中でリンスして乾燥させることによって浄化した。
実施例2において、ウェハを水酸化ナトリウム及びプロパノールの溶液中85℃の温度でエッチングして、シリコン屑を溶解させ、溝壁を数ミクロンの深さまでエッチングした。このエッチング処理中、ウェハの背面はテクスチャーがエッチングされたままであった。次に、ウェハをフッ化水素酸及び塩酸中逐次浸漬させ、途中及び最後に脱イオン水中でリンスして乾燥させることによって浄化した。
9.溝ドーピング
シリコンウェハを石英ウェハキャリア中に置き、石英管中に挿入し、POCl3蒸気及び分子状酸素雰囲気中、950℃〜1000℃の温度で15〜30分間、処理して、露出しているシリコン表面に約8Ω/□のシート抵抗までリンをドープさせた。ウェハの背面はPOCl3蒸気及び分子状酸素からシールドされていなかったので、幾分かドーピングを受けた。
10.背面プラズマエッチング
ウェハの背面上のn-タイプ層をフレオン(Freon)及び酸素から形成されたガスプラズマ中でのエッチングにより除去した。これは、ウェハ前面が互いに接触するようにウェハを置いて裏面をガスプラズマに暴露させるか又はウェハ前面をガラスプレートに対して下向きになるようにウェハを置くことによって達成した。
11.アルミニウム堆積
1〜2μm厚のアルミニウム膜をスパッタリングによって背面ウェハ表面に堆積させた。
12.アルミニウム焼結
シリコンウェハを石英管中に挿入した石英ウェハキャリア内に置いて、分子状酸素及び窒素の混合物中、約30分間、900℃〜1100℃に加熱した。
13.ニッケルメッキ
ウェハを4%フッ化水素酸溶液中に90秒間浸漬して、脱イオン水中でリンスした。次に、ウェハをアルカリ性無電解ニッケルメッキ溶液(Enplate Al-100)中に100秒間、浸漬して、0.1μmニッケル膜を堆積させ、続いて脱イオン水中でリンスして乾燥させた。
14.ニッケル焼結
ニッケル−メッキウェハを400℃の温度で6分間、窒素雰囲気中で加熱して、ニッケをシリコン表面に焼結させた。
15.銅メッキ
ウェハを以下の手順を用いて処理して、5ミクロン厚の銅膜を溝内及びウェハの裏面に塗布した。2分間の30%硝酸中での浸漬の後、10分間水中でのリンス、30秒間の1%フッ化水素酸中での第2の浸漬、10分間水中でのリンス、60秒間の酸無電解ニッケル溶液(Enplate Ni-416)中90℃の温度での浸漬、30秒間水中でのリンス、120分間の無電解銅溶液(Enplate Cu-703)中50℃の温度での浸漬、10分間水中でのリンス、6分間のシアン化銀カリウム溶液中室温での浸漬、10分間水中でのリンスの後、乾燥させた。
16.エッジアイソレーション
ウェハの背面上シリコン表面中に100〜150μmの深さまで溝をカッティングし、ウェハエッジから1mmの距離で周縁の周りをカッティングすることによって、エッジ上のニッケル及び銅の望ましくない電気導電性堆積物を除去した。次に、エッジにおける1mmシリコンを切断して廃棄することで、エッジ物質を除去した。
比較例3
比較実施例3として、実施例1及び2のウェハと同じウェハを用いて光起電力電池を製作し、背面をn−タイプ及び平面のまま残す態様で実施例1及び2のウェハと平行して処理した。ウェハ表面調製、リンドーピング、窒化珪素堆積、プラズマ背面エッチング、湿式酸化(二酸化ケイ素層を形成するために湿式酸化を含むことは必要ではないが、この比較例3では実施例1、2及び3で用いたウェハが同じ熱履歴を有するように二酸化ケイ素層を形成した。)及びレーザーグルービングは実施例1及び2と同様であった。実施例3のウェハで形成された背面二酸化ケイ素層は、本発明の実施例1及び2のように、溝浄化、溝ドーピング、(背面プラズマエッチングはなかったので、背面はn−タイプのままであった)アルミニウム堆積、アルミニウム焼結、ニッケルメッキ、ニッケル焼結、銅メッキ及びエッジアイソレーションの前にフッ化水素水溶液による処理で除去した。
下記Table 1は、実施例1、2及び比較例3に従って処理された電池群から製造した最良の電池についての短回路電流、開路電圧、曲線因子(FF)及び太陽電池効率を報告する。これらのデータは、背面場を形成する前にn−ドーパントが背面から除去され、背面がテクスチャード(模様付け)されている本発明の実施形態によって製造された光起電力電池が、背面からn−ドーパントを除去することなく形成され背面が平面である電池と比較して改良された性能を有する電池を製造したことを示す。実施例1及び2に従って製造された光起電力電池は、比較例3に従って製造した光起電力電池に対して、それぞれ4%及び2.8%の効率増加を示した。
Figure 2008153670
Table 2は、実施例1及び2に従って処理した2群の電池(Cz成長シリコン(Czochralski-grown wafers)からのウェハについて85電池、マグネティックCz成長シリコンからのウェハ(Magnetic Czochralski-grown wafers)について94電池)についての平均(Av)開路電圧(VOC)、短回路電流(Isc)、曲線因子(FF)及び太陽電池効率(Eff%)並びに群内の最大値(max)及び最小値(min)を報告する。
Table 2内のデータは、本発明のプロセスが光エネルギーを電流に変換する効率が高い光起電力電池を製造することを更に示す。
Figure 2008153670
本発明の数種の実施形態のみを記載した。上述の記載から当業者には別の実施形態及び種々の改変が明らかであろう。これら及び他の代替例は本発明の範囲に含まれる。
図1は、本発明の一実施形態に従って製造された光起電力電池の一部の断面を示す。 図2は、本発明のプロセスの第1実施形態のフローチャートを示す。 図3は、本発明のプロセスの第2実施形態のフローチャートを示す。 図4は、本発明のプロセスの第3実施形態のフローチャートを示す。 図5は、本発明のプロセスの第4実施形態のフローチャートを示す。 図6は、本発明のプロセスの第5実施形態のフローチャートを示す。 図7は、本発明のプロセスの第6実施形態のフローチャートを示す。 図8は、本発明のプロセスの第7実施形態のフローチャートを示す。

Claims (24)

  1. (a)第1ドーパントを含む半導体ウェハの前面上に、当該第1ドーパントとは反対の導電率タイプのドーパントを含む第1層を形成する工程と;
    (b)当該第1層の上方で当該ウェハの前面に表面コーティングを堆積させる工程と;
    (c)当該表面コーティングを堆積させた後、当該ウェハの前面に溝を形成する工程と;
    (d)当該溝に当該第1ドーパントとは反対の導電率タイプのドーパントを添加する工程と;
    (e)当該第1ドーパントとは反対の導電率タイプを有するドーパントの全部又は実質的に全部を除去するようにウェハの背面を処理する工程と;
    (f)当該ウェハの背面の上方にバック接点を形成させる工程と;
    (h)導電性物質を当該溝に添加する工程と
    を具備する光起電力電池を製造する方法。
  2. 前記ウェハはシリコンを含み、前記第1ドーパントはp−ドーパントである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ウェハの前面及び背面に模様付けするテクスチャリング工程をさらに具備する請求項1に記載の方法。
  4. 前記ウェハの背面上の模様(テクスチャー)は光起電力電池内に保持される、請求項3に記載の方法。
  5. 前記半導体ウェハはシリコンを含む単結晶ウェハである、請求項1に記載の方法。
  6. 背面場を形成する工程をさらに具備する、請求項1に記載の方法。
  7. 前記ウェハはp−タイプ導電率を有するシリコンを含み、前記背面場を形成する工程はアルミニウムを前記ウェハの背面に塗布し、その後アルミニウムをシリコンウェハ中に合金化することを含む、請求項6に記載の方法。
  8. ウェハを約900℃〜約1050℃の温度で約10〜約60分間、分子状酸素ガスを含有する雰囲気中で加熱することにより、アルミニウムは背面中に合金化される、請求項7に記載の方法。
  9. 背面をプラズマでエッチングして、前記第1ドーパントとは反対の導電率タイプを有するドーパントの全部又は実質的に全部を除去する、請求項1に記載の方法。
  10. 前記プラズマはハロカーボン及び分子状酸素を含有する混合物から形成される、請求項9に記載の方法。
  11. 前記溝に添加された前記ドーパントはリンを含む、請求項1に記載の方法。
  12. 前記ドーピングは、前記ウェハをオキシ塩化リン及び分子状酸素ガスの混合物中で920℃〜約980℃の温度で約30〜約50分間、加熱することを含む、請求項11に記載の方法。
  13. (a)シリコンを包含し、第1ドーパント、前面及び背面を有するウェハに模様付けして、前面及び背面に模様付けする工程と;
    (b)ウェハの前面に、第1ドーパントとは反対の導電率タイプのドーパントを含む第1層を形成する工程と;
    (c)第1層の上方でウェハの前面に反射防止表面コーティングを堆積させる工程と;
    (d)反射防止膜を堆積させた後、ウェハの前面に溝を形成する工程と;
    (e)第1ドーパントとは反対の導電率タイプのドーパントを溝及び背面に添加する工程と;
    (f)第1ドーパントとは反対の導電率タイプを有するドーパントの全部又は実質的に全部を除去するようにウェハの背面を処理する工程と;
    (g)背面場を形成する工程と;
    (h)ウェハの背面の上方にバック接点を形成する工程と;
    (i)導電性物質を溝に添加する工程と;
    を具備する光起電力電池を製造する方法。
  14. 導電性物質を添加する前に、溝をエッチングする工程を更に具備する、請求項13に記載の方法。
  15. 溝をエッチングする前に、保護コーティングが背面に塗布される、請求項14に記載の方法。
  16. 保護コーティングは二酸化ケイ素である、請求項15に記載の方法。
  17. (a)第1ドーパントでドープされたシリコンを包含し、前面及び背面を有する半導体ウェハと;
    (b)前面上方に位置づけられていて、第1ドーパントとは反対の導電率タイプの第2ドーパントを含む第1層と;
    (c)前面上方に位置づけられている反射防止膜と;
    (d)前面に埋設されているフロント接点と;
    (e)背面上方のバック接点と;
    (f)背面場と;
    を具備し、当該ウェハの背面は第2ドーパントを実質的に含んでいない、光起電力電池。
  18. 前記ウェハの背面は第2ドーパントを含んでいない、請求項17に記載の光起電力電池。
  19. 前記ウェハの背面は模様付けされている(テクスチャー)、請求項17に記載の光起電力電池。
  20. 前記ウェハはp−タイプ導電率を有する、請求項17に記載の光起電力電池。
  21. 第2ドーパントはリンを含む、請求項20に記載の光起電力電池。
  22. 埋設された接点は導電性金属を包含し、金属下のウェハ中のシリコンは少なくとも約20マイクロ秒のバルクマイノリティ寿命を有する、請求項21に記載の光起電力電池。
  23. 金属下のウェハ中のシリコンは少なくとも約50マイクロ秒のバルクマイノリティ寿命を有する、請求項22に記載の光起電力電池。
  24. 金属下のウェハ中のシリコンは少なくとも約100マイクロ秒のバルクマイノリティ寿命を有する、請求項22に記載の光起電力電池。
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