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JP2008153081A - 燃料電池及びその製造方法 - Google Patents

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JP2008153081A JP2006340399A JP2006340399A JP2008153081A JP 2008153081 A JP2008153081 A JP 2008153081A JP 2006340399 A JP2006340399 A JP 2006340399A JP 2006340399 A JP2006340399 A JP 2006340399A JP 2008153081 A JP2008153081 A JP 2008153081A
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明 田中
Kenichi Soma
憲一 相馬
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Hitachi Ltd
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Abstract

【課題】複数の電極部を有する膜/電極接合体を具備し、ガスケットにより端板と接着される燃料電池において、隣接する発電セル間のイオン伝導の増大を抑制できるようにした燃料電池とその製造方法を提供する。
【解決手段】複数の電極部を有する膜/電極接合体とその両側に配置される端板とがガスケットにより接着され、膜/電極接合体における複数の電極間の電解質膜と端板とが粒状物質入りのガスケットにより接着されている。膜/電極接合体の電極間の電解質膜は、粒状物質の押し込みにより形成された貫通部を有する。複数の電極間に位置する電解質膜に貫通部を有することにより、隣接セル間のイオン伝導が低減する。
【選択図】図1

Description

本発明は、高分子電解質膜と電極を一体化した膜/電極接合体を具備する燃料電池に係り、特にメタノールのような液体を燃料とするのに好適な燃料電池に関する。
燃料電池は、燃料から電気化学的に直接電気エネルギーを取り出すためエネルギー効率が高く、また、排出物の主体が水であることから環境に調和し易い等の利点がある。このため、自動車、分散電源、情報電子機器等への適用が試みられている。
燃料電池は少なくとも固体又は液体の電解質と、所望の電気化学反応を誘起する二個の電極であるアノード及びカソードから構成され、その燃料が持つ化学エネルギーを直接電気エネルギーに高効率で変換する発電機である。燃料には化石燃料或いは水などから化学変換された水素、通常の環境で液体或いは溶液であるメタノールやアルカリハイドライドやヒドラジン、加圧液化ガスであるジメチルエーテルなどが用いられ、酸化剤ガスには空気又は酸素ガスが用いられる。
燃料はアノードにおいて電気化学的に酸化され、カソードでは酸素が還元されて、両電極間には電気的なポテンシャルの差が生じる。このときに外部回路として負荷が両極間にかけられると、電解質中にイオンの移動が生起し、外部負荷には電気エネルギーが取り出される。燃料電池は火力機器代替の大型発電システム、小型分散型コージェネレーションシステム、エンジン発電機代替の電気自動車電源としての期待が高い。
燃料電池の中でも、液体燃料を使用する直接型メタノール燃料電池(DMFC:Direct Methanol Fuel Cell)、メタルハイドライド燃料電池及びヒドラジン燃料電池は、燃料の体積エネルギー密度が高いために小型の可搬型又は携帯型の電源として有効である。中でも取り扱いが容易で、近い将来バイオマスからの生産も期待されるメタノールを燃料とするDMFCは、理想的な電源システムと言える。
燃料電池は1つの発電セルで発生する電圧が室温付近で通常0.3V程度と低い。このため、パーソナルデジタルアシスト(PDA)や情報端末が必要とする3〜5Vや、ノート型パーソナルコンピュータが必要とする6〜12V程度で使用するには、発電セルを電気的に直列に接続する必要がある。
発電セルを直列に接続する方式は、発電セルを平面状に配置する平面配列方式と、発電セルを積み重ねる積層方式に大別される。平面配列方式は、電源システムを薄く軽量にできる利点がある。
DMFCは過般型又は携帯型の電源として有望視されていることから、小型化が要求される。平面配列方式において、燃料電池の小型化を図るには、発電セル間ピッチを小さくすることが望ましい。また、ハンドリングなどの製造組立を考慮すると、部品点数は少ないことが望ましい。このようなことから、電解質膜に複数の電極部を形成した膜/電極接合体とすることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
膜/電極接合体は、集電機能を有する端板に挟持される。膜/電極接合体の電極と、端板の集電部との接触抵抗を低減させるために、両者はネジ等により締結され、機械的に圧力を掛けた状態にされることが多い。ネジ以外の方法で締結する方法としては、樹脂ビーズ入りの接着剤を使用して、電解質膜と端板を接着する方法がある(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−146092号公報(要約) 特開2002−352845号公報(要約)
複数の電極部を有する膜/電極接合体を端板に実装する場合、ネジによる締結では、発電セル間にネジを通すためのスペースが必要であり、セル間ピッチを狭めるには限界がある。また、発電セル間にネジを通すための穴を開けると、ネジと穴とのクリアランス間に液体燃料が入り込み、燃料漏れにつながる恐れがあり、これを防止するためのシールが必要になるなど、構造が複雑になる問題がある。また、複数の電極の間と両端部分で、それぞれネジ締めすることになるので、端板がたわみやすいという問題もある。
また、小型化のために膜/電極接合体のセル間ピッチを狭めると、隣接セル間のイオン伝導が増大しやすくなり、反応水素イオンの不足や局所発熱或いは局所乾燥等による電池性能劣化を招くおそれがある。膜/電極接合体と端板の接着をガスケットにより行なう場合でも、隣接セル間の電解質膜上に接着剤を塗布することになるため、やはり、発電セル間ピッチを小さくすると、隣接セル間のイオン伝導が増大するという問題がある。
本発明の目的は、複数の電極部を有する膜/電極接合体を具備し、ガスケットにより端板と接着される燃料電池において、隣接する発電セル間のイオン伝導の増大を抑制できるようにした燃料電池とその製造方法を提供することにある。
本発明は、電解質膜の一方の面に燃料を酸化する複数のアノード電極を有し、他方の面に前記アノード電極と対を成すように複数のカソード電極を有する膜/電極接合体を備えた燃料電池において、前記膜/電極接合体の両側に端板を有し、前記膜/電極接合体における前記電解質膜の露出部分で前記膜/電極接合体と前記端板とがガスケットにより接着されており、少なくとも前記膜/電極接合体における複数の電極間の前記電解質膜と前記端板とを接着する前記ガスケットに粒状物質が含まれており、その部分の前記電解質膜に前記粒状物質の押し込みにより形成された貫通部を有することを特徴とする燃料電池にある。
本発明は、電解質膜の一方の面に燃料を酸化する複数のアノード電極を有し、他方の面に前記アノード電極と対を成すように複数のカソード電極を有する膜/電極接合体を備えた燃料電池において、前記膜/電極接合体の両側に端板を有し、前記膜/電極接合体における複数の電極間の前記電解質膜に断続的な切れ目を有し、前記膜/電極接合体における前記電解質膜の露出部分で前記膜/電極接合体と前記端板とがガスケットにより接着されており、少なくとも前記膜/電極接合体における複数の電極間の前記電解質膜と前記端板とを接着する前記ガスケットに粒状物質が含まれており、その部分の前記電解質膜に前記粒状物質の押し込みにより形成された貫通部を有することを特徴とする燃料電池にある。
本発明は、電解質膜の一方の面に燃料を酸化する複数のアノード電極を接合し、他方の面に前記アノード電極と対を成すように複数のカソード電極を接合した膜/電極接合体を両側から端板で挟み、前記膜/電極接合体における前記電解質膜の露出部分で前記膜/電極接合体と前記端板とをガスケットにより接着してなる燃料電池の製造方法であって、少なくとも一方の前記端板の前記膜/電極接合体との接着部にガスケット材料を塗布するガスケット材料形成工程と、前記ガスケット材料形成工程又はその後の工程で前記膜/電極接合体における複数の電極間の前記電解質膜と接着される部分の前記ガスケット材料に粒状物質を混合する工程と、前記膜/電極接合体を両側から前記端板で挟み加圧して前記電解質膜に前記粒状物質を押し込ませて貫通部を形成する工程と、その後、前記ガスケット材料を硬化させて前記膜/電極接合体と前記端板を前記ガスケットにより接着する工程を含むことを特徴とする燃料電池の製造方法にある。
本発明の燃料電池は、膜/電極接合体における複数の電極間の電解質膜に貫通部を有するので、隣接セル間のイオン伝導の低減を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例による燃料電池を側面から見た断面図であり、図2は、図1の燃料電池を、カソード端板5を除いて示した平面透視図である。
膜/電極接合体4は、電解質膜1の一方の面にカソード電極2を接合し、他方の面にアノード電極3を接合することによって形成される。図1では、第一電極部9と第二電極部10の2つの電極部を電解質膜1に形成した膜/電極接合体が示されている。
電解質膜1の材料について説明する。電解質膜に水素イオン伝導性材料を用いると、大気中の炭酸ガスの影響を受けることなく安定な燃料電池を実現できる。このような水素イオン伝導性材料として、ポリパーフルオロスチレンスルフォン酸、パーフルオロカーボン系スルフォン酸などに代表されるスルフォン酸化したフッ素系ポリマーや、ポリスチレンスルフォン酸、スルフォン酸化ポリエーテルスルフォン類がある。また、スルフォン酸化ポリエーテルエーテルケトン類などの炭化水素系ポリマーをスルフォン化した材料或いは炭化水素系ポリマーをアルキルスルフォン酸化した材料がある。これらの材料を電解質膜に使用すれば、燃料電池を80℃以下の温度で作動することができる。
以上のほかに、電解質膜には、タングステン酸化物水和物、ジルコニウム酸化物水和物、スズ酸化物水和物などの水素イオン伝導性無機物を耐熱性樹脂若しくはスルフォン酸化樹脂にミクロ分散した複合電解質膜を用いることができる。この場合には、より高温域まで作動する燃料電池とすることができる。スルフォン酸化されたポリエーテルスルフォン類、ポリエーテルエーテルスルフォン類或いは水素イオン伝導性無機物を用いた複合電解質類は、ポリパーフルオロカーボンスルフォン酸類に比較して燃料のメタノール透過性が低いという効果もある。いずれにしても水素イオン伝導性が高く、メタノール透過性の低い電解質膜を用いると燃料の発電利用率が高くなる。
アノード電極3とカソード電極2について説明する。これらの電極は、いずれも触媒層と拡散層よりなる。DMFCのアノード電極の触媒層には、白金とルテニウム或いは白金−ルテニウム合金の微粒子を炭素系粉末担体に担持したものを用いることが多い。カソード電極2の触媒層には、白金微粒子を炭素系粉末担体に担持したものを用いることが多い。
カソード電極2の拡散層は、通常、撥水層と多孔質炭素基板から構成され、撥水層がカソード触媒層と接するように積層される。撥水層により撥水性を強めて、カソード近傍の水蒸気圧を高め、生成水蒸気の拡散排気と水の凝集を防ぐ。拡散層の基材には導電性で多孔質な材料が用いられる。一般的には炭素繊維の織布或いは不織布などが用いられる。拡散層は炭素粉末と撥水性微粒子、撥水性フィブリル又は撥水性繊維、例えばポリテトラフルオロエチレンなどを混合して構成される。
アノード電極3の拡散層は、通常、多孔質炭素基板から構成される。一般には、導電性と多孔性の条件を満たす炭素繊維の織布或いは不織布などが用いられる。アノード電極3の拡散層の機能は、水溶液燃料の供給と、生成された炭酸ガスの速やかな散逸を促進することにある。このため、多孔質炭素基板の表面を親水化して、アノード電極3で生成した炭酸ガスが拡散層内で気泡成長するのを抑制することが行われている。親水化の方法としては、多孔質炭素基板を緩やかな酸化又は紫外線照射などによって表面を親水化する方法、多孔質炭素基板に親水性樹脂を分散する方法、酸化チタンなどに代表される強い親水性を有する物質を分散担持する方法などが知られている。アノード電極3の拡散層は、炭素基材に限定されるものではなく、電気化学的に不活性な金属系材料、例えばステンレススチール繊維不織布、多孔質なチタン、多孔質なタンタルなどを用いることもできる。
カソード電極2は、集電機能を有するカソード端板5と接触し、電気的に接続される。アノード電極3は、集電機能を有するアノード端板6と接触し、電気的に接続される。
図3に本実施例で用いられる端板の平面図と断面図を示す。図3(a)に平面図を示し、図3(b)にA−A断面図を示す。アノード端板6とカソード端板5は同じ形状をしており、このため、以下では、アノード端板6とカソード端板5を総称して端板20と呼ぶ。
端板20は、絶縁部12と複数の集電部、すなわち、第一集電部13と第二集電部14とからなる。第一集電部13と第二集電部14の材料には、耐メタノール性を有するチタン、ニッケル、ステンレス鋼などの材料を用いることが好ましいが、膜/電極接合体の電極と接合する表面には金メッキ処理を施すことが多いので、耐メタノール性に劣る銅を用いることも可能である。第一集電部13と第二集電部14は、絶縁性を有するプラスチック材料でインサート成形する方法、或いはプラスチック板に形成した凹部に集電板を埋め込む等の方法により、端板の絶縁部12と一体に成形される。そして、膜/電極接合体の電極と接する面に金メッキ処理が施される。
端板20は、隣接する電極を電気的に接続するため第一端子部15と、燃料電池から外部へ通電させるための第二端子部16を有する。本実施例では、同じ極性の電極部が2箇所ある膜/電極接合体を用いたが、所望の電圧に応じて、電極部の数が決められ、その数に見合った数の集電部と端子部が形成される。
カソード端板5及びアノード端板6の集電部、すなわち、第一集電部13と第二集電部14には貫通孔17が形成されている。貫通孔17は、カソード端板においては、膜/電極接合体に空気などを供給し、また、生成する水分等を揮散させる通路となる。また、アノード端板6においては、メタノール燃料を供給し、生成する二酸化炭素を排出する通路となる。
図4は、燃料タンクを設置した燃料電池の断面図を示している。アノード端板6側に燃料タンク18が接合部19を介して設置されている。燃料タンク18には、メタノール等の液体燃料が入っている。燃料は、カートリッジ等を介して燃料タンクに注入される。
膜/電極接合体における隣接するアノード電極間又はカソード電極間は、ガスケットにより封止されている。ガスケットは、主に固体ガスケットと液状ガスケットに大別される。固体ガスケットは、あらかじめ硬化させ固体としたガスケット材料をシール面に配置し、締め付け等によりシールを確保するものである。一方、液状ガスケットとは、未硬化のガスケット材料をシールする面の片面又は両面に塗布し、加熱硬化させるガスケットのことである。
ガスケット材料としては、耐メタノール性を有するエポキシ系接着剤、エポキシ変性シリコーン接着剤、シリコーン系接着剤、フッ素系接着剤、ブチルゴム系やウレタンRTVゴム、シリコーンRTVゴム等の弾性接着剤が好ましい。液状で存在し、熱を加えると硬化する熱硬化性樹脂を含む接着剤は、取り扱いやすく、液状ガスケット材料として極めて好適である。本実施例では、液状ガスケット7を用いた例を示した。
液状ガスケット7は、図2に示すように第一電極部9と第二電極部10の電極間と、それらの電極部の外周に形成されている。液状ガスケット7には粒状物質8が混入されている。液状ガスケット7は、膜/電極接合体と端板を接着するだけでなく、カソード端板5とアノード端板6に挟まれる膜/電極接合体4に所定の圧力をかけた状態を維持する役割も担っている。所定の圧力をかけたことによって、膜/電極接合体4に生じる変位は、粒状物質8によって制御される。
粒状物質8の材料は、耐メタノール性を有するものが好ましく、また、膜/電極接合体4を両側から端板で挟む工程で加わる圧力に耐えうる機械的強度を有するものが好ましい。このようなものとしては、セラミックス、ガラス、プラスチックスなどの非金属材料があり、また、チタンがある。粒状物質8の形状は、球状が最も好ましいが、立方体、直方体、三角錐等の多角形立体形状や、円柱状或いはリング状でもよい。
粒状物質の大きさを選択することによって、膜/電極接合体4に生じる変位を制御できる。本実施例では、粒状物質8を、電解質膜1とカソード端板5との間に配置したが、電解質膜とアノード端板との間に配置しても良い。
膜/電極接合体の電解質膜1には、粒状物質8が押し付けられることにより形成された貫通部が存在する。図1において、粒状物質8で押圧されている電解質膜1の部分に貫通部がある。第一電極部9と第二電極部10の電極間の電解質膜に上記の貫通部が存在することにより、電極間のイオン伝導を低減できる。図1のように、電解質膜と一方の端板との間に粒状物質を存在させる場合には、粒状物質の直径は、膜/電極接合体の幅を超えないようにすることが望ましい。
図5に本実施例による燃料電池の製造工程図を示す。カソード端板5とアノード端板6にガスケット材料を塗布する。例えば、ディスペンサによってエポキシ系材料を塗布し、大気中80℃で30分加熱して仮硬化させる。
この後、カソード端板5に樹脂ビーズのような粒状物質8を散布する。図5では、粒状物質8の混合をガスケット材料の塗布後に行っているが、あらかじめ、ガスケット材料に樹脂ビーズ等の粒状物質を混入し、それをカソード端板5へ塗布しても良い。また、ガスケット材料を塗布する方法は、ディスペンサ以外に印刷方式でもよい。
この後、複数の電極を有する膜/電極接合体4をアノード端板6上に配置し、さらに、カソード端板5を重ねて配置する。この際、膜/電極接合体4が所定の位置に配置されるようにアノード端板6やカソード端板5にガイドや位置決め穴等を設けておくと良い。
膜/電極接合体4をカソード端板5及びアノード端板6で挟み込んだものをプレス装置に置き、接合条件として所定の温度及び荷重を負荷する。例えば、ガスケット材料にエポキシ系接着剤を用いた場合には、大気中で100℃の温度に30分程度保持し、その間、プレス荷重を印加する。プレス荷重は、カソード端板5やアノード端板6や粒状物質の径を合計した厚さになるように、プレス時の変位を考えて決める。接合時には、必要に応じ治具を用いて位置ズレ等を抑えるのが良く、また、治具にはガスケット材料の硬化時に発生するガス等の気体を逃がすための溝や穴を設けておくのが良い。
膜/電極接合体4とカソード端板5及びアノード端板6との接合をより確実にするために、カソード端板5及びアノード端板6の外周部に穴を設け、ネジやボルトを通して締結してもよい。
本実施例による燃料電池のアノード側に燃料タンク18を設置し、メタノール水溶液を燃料として供給し、発電することを確認した。また、第一電極部と第二電極部の2つの電極を有する膜/電極接合体4を用いた燃料電池と、この膜/電極接合体を電極毎に2つに切断した単セル燃料電池について、発電性能を比較したが、各電極での発電性能に有意差はなかった。
なお、隣接する電極間のイオン伝導をより確実に低減するために、膜/電極接合体の電極間に位置する電解質膜1に、断続的な切れ目を設けておくことは非常に好ましい。
特許文献2には、樹脂ビーズ入り接着剤により電解質膜とセパレータを接着したものが示されているが、発電セルを積み重ねる積層方式の燃料電池を対象とし、平面配列方式の燃料電池を対象にしていない。また、膜/電極接合体における複数の電極間の電解質膜と端板を樹脂ビーズ入り接着剤で接着することも記載されていない。
本実施例では、図6に示すように、電解質膜を挟んで両側に粒状物質8を配置した。この燃料電池は、あらかじめガスケット材料に粒状物質8を混入し、カソード端板5とアノード端板6の両方に塗布しておくことによって製造できる。
本実施例の場合、粒状物質の直径は、最大でも膜/電極接合体の幅の1/2の大きさを超えないようにすることが望ましい。これにより膜/電極接合体における電解質膜を両側の端板間の中央部に位置させることができる。
本実施例では、実施例1で用いたものよりも寸法の小さい粒状物質を用いることになるので、ディスペンサ等で塗布する場合にディスペンサのニードルが詰まり難くなるという効果がある。また、電解質膜1が膜/電極接合体4のほぼ中心にくるため、膜のたわみ等によるアノード電極及びカソード電極近傍での応力集中が緩和されるという効果がある。
本実施例では、図7に示すように、第一電極部及び第二電極部の外周部に、熱硬化性のエポキシ系ガスケットよりなる液状ガスケット7とともに、フッ素系材料からなる固体ガスケット11を配置した。固体ガスケット11よりも外周に、粒状物質8が含まれている液状ガスケット7を設けた。固体ガスケット11の材料は、シリコーン系或いはEPDM等の弾性ゴム系であってもよい。
実施例1及び実施例2では、液状ガスケット7は膜/電極接合体4と端板の接触抵抗を低減させるための固着機能と、メタノール燃料等の漏洩を防ぐためのリーク防止機能を担っていた。これに対し、本実施例では、膜/電極接合体4と端板の接触抵抗を低減させるための固着機能は液状ガスケット7に、メタノール燃料等の漏洩を防ぐためのリーク防止機能は固体ガスケット11に主に担わせている。これにより、液状ガスケットの硬化時に生じるガス抜け跡からの漏洩を防ぐことが可能となり、リーク不良が低減できた。
本発明の実施例に係る燃料電池の断面図。 本発明の実施例に係る燃料電池の平面図。 端板の平面図と断面図。 燃料タンクを備えた燃料電池の断面図。 本発明の実施例に係る燃料電池の製造工程図。 本発明の他の実施例による燃料電池の断面図。 本発明の別の実施例を示した断面図。
符号の説明
1…電解質膜、2…カソード電極、3…アノード電極、4…膜/電極接合体、5…カソード端板、6…アノード端板、7…液状ガスケット、8…粒状物質、9…第一電極部、10…第二電極部、11…固体ガスケット、12…絶縁部、13…第一集電部、14…第二集電部、15…第一端子部、16…第二端子部、17…貫通孔、18…燃料タンク、19…接合部、20…端板。

Claims (18)

  1. 電解質膜の一方の面に燃料を酸化する複数のアノード電極を有し、他方の面に前記アノード電極と対を成すように複数のカソード電極を有する膜/電極接合体を備えた燃料電池において、前記膜/電極接合体の両側に端板を有し、前記膜/電極接合体における前記電解質膜の露出部分で前記膜/電極接合体と前記端板とがガスケットにより接着されており、少なくとも前記膜/電極接合体における複数の電極間の前記電解質膜と前記端板とを接着する前記ガスケットに粒状物質が含まれており、その部分の前記電解質膜に前記粒状物質の押し込みにより形成された貫通部を有することを特徴とする燃料電池。
  2. 請求項1において、前記粒状物質がセラミックス、ガラス、プラスチックスから選ばれた少なくとも1種よりなることを特徴とする燃料電池。
  3. 請求項1において、前記燃料がメタノールであることを特徴とする燃料電池。
  4. 請求項1において、前記ガスケットが液体又は溶液の状態で存在し熱を加えると硬化する樹脂接着剤よりなることを特徴とする燃料電池。
  5. 請求項1において、前記ガスケットがエポキシ系接着剤、シリコーン系接着剤、フッ素系接着剤、ブチルゴム系接着剤、ウレタンゴム系接着剤、シリコーンゴム系接着剤から選ばれた少なくとも1種よりなることを特徴とする燃料電池。
  6. 請求項1において、前記粒状物質が前記端板の一方と前記電解質膜との間に存在することを特徴とする燃料電池。
  7. 請求項1において、前記粒状物質が前記電解質膜の両側に存在することを特徴とする燃料電池。
  8. 請求項1において、前記膜/電極接合体の端部における前記電解質膜と前記端板とが粒状物質入りのガスケットにより接着されていることを特徴とする燃料電池。
  9. 請求項1において、前記膜/電極接合体の端部における前記電解質膜と前記端板とを接着している前記ガスケットが、液体又は溶液の状態で存在し熱を加えると硬化する液状ガスケットと、当所から固体の状態で存在する固体ガスケットからなることを特徴とする燃料電池。
  10. 電解質膜の一方の面に燃料を酸化する複数のアノード電極を有し、他方の面に前記アノード電極と対を成すように複数のカソード電極を有する膜/電極接合体を備えた燃料電池において、前記膜/電極接合体の両側に端板を有し、前記膜/電極接合体における複数の電極間の前記電解質膜に断続的な切れ目を有し、前記膜/電極接合体における前記電解質膜の露出部分で前記膜/電極接合体と前記端板とがガスケットにより接着されており、少なくとも前記膜/電極接合体における複数の電極間の前記電解質膜と前記端板とを接着する前記ガスケットに粒状物質が含まれており、その部分の前記電解質膜に前記粒状物質の押し込みにより形成された貫通部を有することを特徴とする燃料電池。
  11. 請求項10において、前記燃料がメタノールであることを特徴とする燃料電池。
  12. 請求項11において、前記粒状物質が耐メタノール性を有する物質よりなることを特徴とする燃料電池。
  13. 請求項11において、前記粒状物質がセラミックス、ガラス、プラスチックスから選ばれた少なくとも1種よりなることを特徴とする燃料電池。
  14. 請求項11において、前記ガスケットが液体又は溶液の状態で存在し熱を加えると硬化する熱硬化性樹脂よりなることを特徴とする燃料電池。
  15. 請求項11において、前記ガスケットがエポキシ系接着剤、シリコーン系接着剤、フッ素系接着剤、ブチルゴム系接着剤、ウレタンゴム系接着剤、シリコーンゴム系接着剤から選ばれた少なくとも1種よりなることを特徴とする燃料電池。
  16. 電解質膜の一方の面に燃料を酸化する複数のアノード電極を接合し、他方の面に前記アノード電極と対を成すように複数のカソード電極を接合した膜/電極接合体を両側から端板で挟み、前記膜/電極接合体における前記電解質膜の露出部分で前記膜/電極接合体と前記端板とをガスケットにより接着してなる燃料電池の製造方法であって、少なくとも一方の前記端板の前記膜/電極接合体との接着部にガスケット材料を塗布するガスケット材料形成工程と、前記ガスケット材料形成工程又はその後の工程で前記膜/電極接合体における複数の電極間の前記電解質膜と接着される部分の前記ガスケット材料に粒状物質を混合する工程と、前記膜/電極接合体を両側から前記端板で挟み加圧して前記電解質膜に前記粒状物質を押し込ませて貫通部を形成する工程と、その後、前記ガスケット材料を硬化させて前記膜/電極接合体と前記端板を前記ガスケットにより接着する工程を含むことを特徴とする燃料電池の製造方法。
  17. 請求項16において、前記膜/電極接合体を両側から前記端板で挟む前の段階で、前記膜/電極接合体における複数の電極間の前記電解質膜に断続的な切れ目を入れておくことを特徴とする燃料電池の製造方法。
  18. 請求項16において、前記ガスケット材料形成工程で、エポキシ系接着剤、シリコーン系接着剤、フッ素系接着剤、ブチルゴム系接着剤、ウレタンゴム系接着剤、シリコーンゴム系接着剤から選ばれた少なくとも1種を塗布することを特徴とする燃料電池の製造方法。
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