JP2008151647A - マイクロアレイ上のプローブ位置の確認方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】マイクロアレイ上に固定されたプローブの位置情報を得る方法を提供すること。
【解決手段】マイクロアレイ上のプローブと、標識したターゲット核酸とのハイブリダイゼーション反応工程と、共焦点型の顕微鏡によりプローブ固定領域が存する面を観察して検出されるターゲット核酸の標識からのシグナルからプローブの位置を確認する工程と、洗浄用バッファによりターゲット核酸を除去する工程とを有し、これらの工程を同じマイクロアレイに対して繰り返し行う。
【選択図】 図1
【解決手段】マイクロアレイ上のプローブと、標識したターゲット核酸とのハイブリダイゼーション反応工程と、共焦点型の顕微鏡によりプローブ固定領域が存する面を観察して検出されるターゲット核酸の標識からのシグナルからプローブの位置を確認する工程と、洗浄用バッファによりターゲット核酸を除去する工程とを有し、これらの工程を同じマイクロアレイに対して繰り返し行う。
【選択図】 図1
Description
本発明は、核酸マイクロアレイ基板上に固定された複数プローブの配列および位置を確認する方法に関する。
核酸マイクロアレイは、基板上に複数の核酸配列(プローブ)を固定し、蛍光標識された検体溶液とハイブリダイゼーション反応させることで、検体中に含まれる特定のDNAもしくはRNAの配列情報を得るハイスループットな分析手法である。ハイブリダイゼーション反応は、アデニンとチミン、グアニンとシトシンの間で強く結合するという塩基の特徴に基づくため、核酸の配列情報を読み取る手法として以前から知られていた。しかしかつてはメンブレン上にcDNAをスポッティングしたものを使用していたために、メンブレン上の核酸の固定量もまちまちで、ハイブリダイゼーションの反応効率も低く、正確な検討を行うことは難しかった。しかし近年、光リソグラフィー技術を応用して、光脱保護による基板上での核酸伸長反応を用いたマイクロアレイ作製技術が誕生している(S.P.A.Fodor et al, Science251,767(1991), S.P.A.Fodor et al, Nature364(6437):555−6(1993) など)。これにより、基板上に固定されるプローブ数が爆発的に増加し、膨大な塩基配列情報を扱うゲノムサイエンスの主要デバイスとして注目を集めるようになった。近年はマイクロアレイ上に固定されるプローブ数も増加し、同様のプローブをもつアレイを量産する技術も進歩しつつある。そのため、複数種個体の高速シークエンシングや個人の多型解析によるテーラーメイド医療への応用、発現量解析によるガンや糖尿病などの病態診断など、幅広い用途が期待されている。また光リソグラフィーによる作製法以外にも、インクジェット方式で基板上に塗布して合成していく方法や、オリゴDNAをインクジェットにより塗布して固定化する方法など種々の作製法が開発され、目的に応じた様々なタイプのマイクロアレイが開発されている。
マイクロアレイ上に固定されるDNAは、cDNAをスポットするタイプと、数10塩基のオリゴ核酸を基板上で合成もしくはスポットして固定するタイプの2種類がある。これらの手法はマイクロアレイの使用目的に応じて使い分けられているが、近年はオリゴタイプの使用が増加している。また基板上に固定されるプローブ数も、近年では一つのアレイ上に数万種以上のプローブを固定することが可能となり、人やマウスの全遺伝子に対応するプローブが乗せられたマイクロアレイなども作製されている。
マイクロアレイの一般的な使用法であるが、アレイ上のプローブが固定された領域に、検体から抽出されたDNA(もしくはmRNA)を蛍光標識したもの(ターゲット核酸)を接触させ、適温に保ったまま数時間反応させ、ハイブリダイゼーション反応を行う。これにより、検体中にプローブと相補的な配列を含むターゲット核酸があれば、対応するプローブと反応がおこってその場所に固定されるため、余分な検体を洗い流した後に蛍光スキャナ等で観察すると、対応する位置のみが蛍光を発して観察される。これにより、蛍光観察の結果どの位置が蛍光を発しているのかを知ることで、検体中にどのような配列をもつDNAもしくはmRNAが存在したのかを知ることができる。
マイクロアレイでは一つの基板上に複数のプローブを固定することができ、蛍光観察時に蛍光を発したプローブの位置情報から対応する配列が特定されるために、それぞれの配列をもつ核酸のハイブリダイゼーション反応を並行して行えるメリットがある。これまでの個別のプローブの反応を追う方法とくらべて、マイクロアレイのように多数の反応を、少ない検体量で検証するようなハイスループットな方法は、これまで存在しなかった。
しかしこのようにマイクロアレイをゲノム情報抽出のデバイスとして使用できるためには、そのプローブの固定位置と塩基配列が正確に対応していることが必要となる。
特開平7−27768号公報
特開平11−187900号公報
S.P.A.Fodor et al, Science251,767(1991), S.P.A.Fodor et al, Nature364(6437):555-6(1993)
多数のプローブが固定されるようになると、各プローブに関してその位置情報のみから配列を知ることになる。そのため、基板作成段階での何らかの手違いがあった場合や、予想どおりに反応が進まず、計画した配列をもつプローブが基板上に合成できていない場合のように、所定の位置に所定の配列を固定することができなかったとしても、それを後から検証することは困難であった。
その理由は一つには、基板上に固定されるDNA量が極微量であるために、検出自体が難しいことがあり、もし検出ができたとしても、その塩基配列までを特定することは非常に困難であることが挙げられる。またオリゴDNA等の場合には、配列が短いために通常のPCRのような方法で増幅することもできない。
もう一つの理由はプローブ数が莫大になることである。原理的には、所定のプローブに相補的な、蛍光標識されたターゲット核酸とのハイブリダイゼーション反応を通常どおり行い、予定されている位置が光るかを確認することはできる。しかし確認したいプローブ数が増加すると、それだけ多くのハイブリダイゼーション反応を行う必要があり、それだけの数のマイクロアレイも使用することになるため、現実的には不可能な方法であった。
そのため、ハイブリダイゼーション反応の結果が予想に全く反するものであった場合に、それが予想していたものとは完全に異なる新規な現象を意味するのか、それとも単にマイクロアレイ側のプローブ固定段階でのミスなのかを切り分けることができなかった。
よって、本発明の目的は、マイクロアレイ上に固定された所定の配列からなる複数のプローブが所定の位置に固定されていることを確認する方法を提供することにある。
上記の点を解決するために、本発明に係るマイクロアレイ上に固定されたプローブの位置情報を得る方法は、マイクロアレイ上の複数種類のプローブが固着されたプローブ固定領域に、該プローブと相補的配列をもちかつ標識化された少なくとも一種類のターゲット核酸を含む溶液を導入し、該ターゲット核酸と該プローブとのハイブリダイゼーション反応を行う工程と、該反応の後、該溶液の存在下で、共焦点型の顕微鏡により該プローブ固定領域が存する面を観察して、検出されるターゲット核酸の標識からのシグナルから該プローブの位置を確認する工程と、導入したターゲット核酸を洗浄用バッファにより除去する工程とを有し、同じマイクロアレイに対して前記工程を繰り返し行うことを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、一枚のマイクロアレイ上でマイクロアレイに固定された複数のプローブが所定の配列を持つものが、所定の位置に固定されているかを確認することができる。また、この方法により信頼性のあるマイクロアレイを提供することができる。
以下に、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明が対象とするマイクロアレイは、プローブの配列があらかじめ特定されており、それらのプローブが種類ごとにアレイ状に所定の位置にスポットされているものであれば、どのようなものも含む。
本発明のターゲット核酸の標識物質には、共焦点顕微鏡システムにより検出可能であれば、どのような標識物質でも特に制限なく用いることが可能であるが、一般に高感度な検出が可能な蛍光物質を好適に用いることができる。蛍光物質としては、例えばCy3、Cy5は核酸標識用の蛍光物質として良く用いられ、これらの蛍光物質は本発明においても有効な蛍光物質として挙げることができる。蛍光波長が異なる2種類以上の蛍光物質によりターゲット核酸の種類を区別して標識すれば、1度のハイブリダイゼーション反応により、同時に複数種類のプローブを検出することができる。
本発明の核酸マイクロアレイ上のプローブの位置情報取得方法は、次の(i)乃至(iii)の工程を同じマイクロアレイに対して繰り返し行うことを特徴としている。
(i)マイクロアレイ上の複数種類のプローブが固着されたプローブ固定領域に、該プローブと相補的配列をもちかつ標識化された少なくとも一種類のターゲット核酸を含む溶液を導入し、該ターゲット核酸と該プローブとのハイブリダイゼーション反応を行う工程。
(ii)ハイブリダイゼーション反応の後、一種類のターゲット核酸を含む溶液の存在下で、共焦点型の顕微鏡によりプローブ固定領域が存する面を観察して、検出されるターゲット核酸の標識からのシグナルから該プローブの位置を確認する工程。
(iii)工程(i)で導入したターゲット核酸を洗浄用バッファにより除去する工程。
(i)マイクロアレイ上の複数種類のプローブが固着されたプローブ固定領域に、該プローブと相補的配列をもちかつ標識化された少なくとも一種類のターゲット核酸を含む溶液を導入し、該ターゲット核酸と該プローブとのハイブリダイゼーション反応を行う工程。
(ii)ハイブリダイゼーション反応の後、一種類のターゲット核酸を含む溶液の存在下で、共焦点型の顕微鏡によりプローブ固定領域が存する面を観察して、検出されるターゲット核酸の標識からのシグナルから該プローブの位置を確認する工程。
(iii)工程(i)で導入したターゲット核酸を洗浄用バッファにより除去する工程。
本発明で用いるハイブリダイゼーション反応はチャンバー内で行なわれる。好適には、核酸マイクロアレイ上のプローブ固定領域を覆う広さを有しかつ使用するマイクロアレイ基板に密着可能な断面を有する開口面と、少なくとも2つの連通口とを有する。このハイブリダイゼーションチャンバーの開口面を核酸マイクロアレイ基板と、プローブ固定領域を含んで密着するように核酸マイクロアレイに固定して、核酸マイクロアレイのハイブリダイゼーション反応を行うための閉空間を用意する。さらにハイブリダイゼーションチャンバーには、共焦点顕微鏡での観察に用いる光が透過可能である材料を少なくとも観察領域に用いる必要がある。この点を考慮すると、ハイブリダイゼーションチャンバーの材料としては、透光性の高いポリカーボネイトなどが好適に用いることができる。
本発明では、各プローブについてハイブリダイゼーションを行う工程と、共焦点顕微鏡によりターゲット核酸とプローブとのハイブリッドによりプローブ位置を確認する工程と、ハイブリダイゼーション反応を行った溶液に残るターゲット核酸およびプローブとハイブリッドを形成するターゲット核酸を洗浄用バッファにより除去する工程とを有する検出サイクルによりプローブ位置を確認する。よって、マイクロアレイ上に固定した複数種のプローブの位置情報を取得するために1枚のマイクロアレイに対して複数の検出サイクルを連続的に行う必要がある。また、同時に区別して検出可能な標的物質の種類の数を一度の検出サイクルでプローブ位置を検出できるプローブ種の数の限度として、繰り返しかつ連続的に検出サイクルを行うことにより、複数のプローブ位置を検出可能とする。
複数のプローブを検出する場合の本発明の1つの態様として例えば、3種類の蛍光色素を検出可能な顕微鏡システムを用いて、4種類のターゲット核酸を用いる場合は、本発明の検出サイクルを次のように設定することができる。
1)1種類の蛍光色素を用いて、各ターゲット核酸ごとに1回の検出サイクルを行い、計4回の検出サイクルを行う。
2)2種類の蛍光色素を用いて、2種類のターゲット核酸ごとに1回の検出サイクルを行い、計2回の検出サイクルを行う。
3)3種類の蛍光色素を用いて、3種類のターゲット核酸について1回の検出サイクルを行い、残りの1つのターゲット核酸について1種類の蛍光色素を用いて1回の検出サイクルを行い、計2回の検出サイクルを行う。
1)1種類の蛍光色素を用いて、各ターゲット核酸ごとに1回の検出サイクルを行い、計4回の検出サイクルを行う。
2)2種類の蛍光色素を用いて、2種類のターゲット核酸ごとに1回の検出サイクルを行い、計2回の検出サイクルを行う。
3)3種類の蛍光色素を用いて、3種類のターゲット核酸について1回の検出サイクルを行い、残りの1つのターゲット核酸について1種類の蛍光色素を用いて1回の検出サイクルを行い、計2回の検出サイクルを行う。
以上のように検出可能な蛍光色素の種類の範囲内で、1度のプローブ検出サイクルを行ってもよいし、1種類のターゲット核酸ごとに検出サイクルを行ってもよいし、これらの検出サイクルを組合せて行ってもよい。
また、検出サイクルを複数回行う場合、プローブが固定される面に焦点を当ててターゲット核酸の蛍光標識からの蛍光を検出するため、前の検出サイクルで形成されたハイブリッドのターゲット核酸からの蛍光も同時に検出してしまう。そのため、検出サイクルを行った後ごとにハイブリッドを形成する標的核酸をプローブから解離させて除く必要がある。よって、検出サイクル間にプローブと標的核酸とのハイブリッド体が解離する温度の洗浄用バッファでマイクロアレイを洗浄する工程を行う。洗浄工程は、洗浄用バッファをハイブリダイゼーションチャンバーに導入して、ハイブリッド体が解離するのに十分な温度まで上昇させ、一定時間インキュベートしてから排出してもよいし、この温度に保つことができる範囲で洗浄バッファをチャンバー内を流通させてもよい。
本発明では、共焦点型の顕微鏡の特性を利用して、プローブ固定領域が存する面にのみ焦点を当てて観察することができる。そのため、ハイブリダイゼーションチャンバー内の溶液中に存在するプローブとハイブリッドを形成していないターゲット核酸からの蛍光と区別して、プローブとハイブリッドを形成するターゲット核酸の標識からのシグナルのみを検出することができる。
図1に好ましい1つの実施態様の全体像を示す。共焦点型の顕微鏡(a)(LSM510,カールツァイス社製)を設置し、その焦点部分に、マイクロアレイ(c)を固定する。そのマイクロアレイのプローブ固定領域を覆うように、ハイブリダイゼーションチャンバー(b)をアレイ上に固定し、溶液が漏れないように密封する。このとき、チャンバーの高さが、共焦点型顕微鏡の焦点距離以下であり、共焦点顕微鏡によって、プローブとターゲット核酸の反応が観察できる状態であるようにする。ターゲット核酸の標識からのシグナルの検出は、目視により確認することもできるが、後述する検出手段によりシグナルを検出し、さらに解析手段と連結して自動的にプローブ位置を解析することでハイスループットな検査に対応することができる。
図2に示すように、マイクロアレイ及びハイブリダイゼーションチャンバーは、温度コントロールが可能なステージ(d)上に設置されており、またハイブリダイゼーションチャンバーにはその右上と左下部分に溶液導入管(f)および排出管(e)がつけてある。これらの管を通して、ターゲット核酸溶液や洗浄液がチャンバー内に導入、排出される。
共焦点顕微鏡は、マイクロアレイの表面に焦点があうように調整する。そのような調整を行うと、溶液中に存在する蛍光物質からのノイズにも係わらず、プローブとハイブリッドを形成しているターゲット核酸のみからの蛍光を、スポット状に観測することができる。この蛍光の強度を目安に、各プローブのハイブリダイゼーション結果を評価する。本発明の方法では、検出対象であるプローブとハイブリッドを形成していないターゲット核酸の標識と区別して検出対象であるプローブとハイブリッドを形成するターゲット核酸に由来する標識からのシグナルのみを検出することができる。よって、本発明の有利な点として、ターゲット核酸を含む溶液の存在下でもプローブ位置の検出ができる点を挙げられる。
マイクロアレイ上にターゲット核酸とハイブリッドを形成してなくとも蛍光を発するマーカープローブを用意する。ここでマーカープローブとしては、官能基としてチオールを持つ蛍光色素であり、詳細は特開平7−27768号公報等に記載されている。これらマーカープローブの蛍光を目安に、顕微鏡の焦点を調整して、測定を開始する。
本発明で用いられるマイクロアレイ上に固定されるプローブは、その使用目的に応じて適宜選択されるものであるが、DNA,RNA,cDNA,PNA,その他の核酸であることが、本発明の方法を好適に実施するためには好ましい。
これらの核酸プローブは、マイクロアレイで一般的に利用されるプローブの塩基長であれば問題なく本発明の方法を適用することができる。特に、同じ長さのターゲット核酸を好適に設計可能な10塩基から数十塩基のオリゴヌクレオチドである核酸プローブに好適に本発明の方法を用いることができる。
プローブ核酸を担体に固定化した固定化プローブ核酸は、インクジェット法等により製造することができ、例えば、特開平11−187900号公報に記載された方法などを用いて好適に製造することができる。
核酸を含有させるハイブリダイゼーション溶液の組成は、ハイブリッドを形成させることのできる組成であればよく、通常この分野で使用されている組成のハイブリダイゼーション溶液を利用することができる。
本発明で用いられる蛍光標識されたターゲット核酸は、位置を確認したいプローブと相補的な配列を含み、ハイブリッドを形成するものであり、かつそれ以外のプローブとは、ハイブリッドを形成しても、検出対象であるプローブと区別がつくレベルであればよい。ターゲット核酸として、たとえばプローブと同じ長さで、完全に相補的な配列とするものを好適に用ることができる。
蛍光標識されたターゲット核酸がオリゴヌクレオチドである場合には、化学合成で1ベース伸長により調整することができ、得られたオリゴヌクレオチドは液体クロマトグラフィーなどの技術を用いて、100%に近い高純度で精製することができる。
一方、蛍光標識されたターゲット核酸として、生体由来の核酸に標識分子を付加したものを用いる場合には、蛍光標識を付加した塩基を基質原料として用いるか、あるいは蛍光標識されたプライマーを用いてPCRを行うなどの方法により調製することができる。
この場合には、ターゲット核酸の塩基配列が長くなり、位置を確認したいと考えているプローブ以外のプローブとも相補的である配列が存在するならば、塩基配列が近いものが存在するならば、ハイブリッドを形成し、蛍光を発することが考えられる。このようなターゲット核酸は、対応する生体由来のターゲット核酸に関わる複数のプローブの配置を、蛍光輝度の分布も含めた形で再現性があるか確認する目的に好適に用いることができる。
本発明の核酸マイクロアレイのプローブ位置情報取得装置システムは、マイクロアレイ上のプローブとターゲット核酸とのハイブリダイゼーション反応を行い、形成されるハイブリッド体を共焦点型顕微鏡により観察して、プローブの位置を確認するための装置システムである。本装置システムは、共焦点型の顕微鏡のほかに、次のような構成要素を有する。まず、核酸マイクロアレイ上のプローブ固定領域を含んでこのマイクロアレイ基板と密着可能な開口面と、少なくとも2つの連通口とを有するハイブリダイゼーションチャンバーを有する。さらにハイブリダイゼーション反応用の試薬、ターゲット核酸などを含む溶液や洗浄用のバッファなどの液体をチャンバーの連通口から導入するための手段とこれらの液体をチャンバーから排出するための手段を本装置システムは有する。また、熱源を有しハイブリダイゼーションチャンバー内の温度を制御しながら熱を供給することができる温度制御手段も有する。本装置システムは、蛍光標識を検出する場合は、レーザー等の蛍光標識を励起するための光を発生させ、照射する手段と、CCDカメラ等の蛍光標識からの蛍光を検出するための検出手段を有していてもよい。さらに検出手段により検出された蛍光標識からのシグナルを受信してプローブ位置情報を解析する解析装置を有してもよい。
(実施例1)
以下に実施例におけるそれぞれの工程の詳細な例を示す。しかし以下の例はあくまで一例にすぎず、本発明は以下の具体的な方法、試薬、製品に限定されるものではない。
以下に実施例におけるそれぞれの工程の詳細な例を示す。しかし以下の例はあくまで一例にすぎず、本発明は以下の具体的な方法、試薬、製品に限定されるものではない。
(マイクロアレイの構成と使用したオリゴDNA)
上記特開平11−187900号公報にのっとった方法で作成したマイクロアレイを用意する。マイクロアレイ上のプローブ配置を、図3に示している。3’末端にチオール基を持つ18 mer のDNA(5’ ACTGGCCGTCGTTTTACA 3’、プローブB;配列番号1)と、同じく3’末端にチオール基を持つ18 mer のDNA(5’TGAGTCTAGCTAAGTCAG−SH、プローブD;配列番号2)、蛍光色素(テトラメチルローダミン)にチオールを付加したマーカープローブを図3のように配置して描画した。そしてプローブBに相補的な配列(5’ TGTAAAACGACGGCCAGT−Rhodamin;配列番号3)でかつプローブDとは相補的でない、3’末端にテトラメチルローダミンを持つターゲットA、プローブDに相補的な配列(5’CTGACTTAGCTAGACTCA Rhodamin;配列番号4)で3’末端にテトラメチルローダミンを持つターゲットC、ターゲットCと同じ配列を持ち、fitcで標識されたターゲットE(配列番号5)を用意した。これら合成オリゴDNAは(株)ベックスから購入した。
上記特開平11−187900号公報にのっとった方法で作成したマイクロアレイを用意する。マイクロアレイ上のプローブ配置を、図3に示している。3’末端にチオール基を持つ18 mer のDNA(5’ ACTGGCCGTCGTTTTACA 3’、プローブB;配列番号1)と、同じく3’末端にチオール基を持つ18 mer のDNA(5’TGAGTCTAGCTAAGTCAG−SH、プローブD;配列番号2)、蛍光色素(テトラメチルローダミン)にチオールを付加したマーカープローブを図3のように配置して描画した。そしてプローブBに相補的な配列(5’ TGTAAAACGACGGCCAGT−Rhodamin;配列番号3)でかつプローブDとは相補的でない、3’末端にテトラメチルローダミンを持つターゲットA、プローブDに相補的な配列(5’CTGACTTAGCTAGACTCA Rhodamin;配列番号4)で3’末端にテトラメチルローダミンを持つターゲットC、ターゲットCと同じ配列を持ち、fitcで標識されたターゲットE(配列番号5)を用意した。これら合成オリゴDNAは(株)ベックスから購入した。
(ブロッキング)
ハイブリダイゼーション反応を行う前に、以下のブロッキング反応を行う。マイクロアレイのブロッキングは、マイクロアレイのプローブ以外の部分に核酸分子が吸着するのを防ぐために行う。ハイブリダイゼーション反応の直前に行うのが一般的である。
ハイブリダイゼーション反応を行う前に、以下のブロッキング反応を行う。マイクロアレイのブロッキングは、マイクロアレイのプローブ以外の部分に核酸分子が吸着するのを防ぐために行う。ハイブリダイゼーション反応の直前に行うのが一般的である。
BSA(牛血清アルブミンFraction V:Sigma社製)を1wt%となるように100mM NaCl/10mMりん酸バッファに溶解し、この溶液にDNAマイクロアレイを室温で2時間浸す。ブロッキング終了後、0.1wt%SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)を含む0.1xSSC溶液(くえん酸三ナトリウムとNaCl)と、SDSを含まないSSC溶液で洗浄し、超純水でリンスしてから、スピンドライで水切りを行った。
(ハイブリダイゼーション反応と蛍光観察)
水切りしたマイクロアレイを図1の温度調整機能付き台dの上にのせ、その上にハイブリダイゼーションチャンバー(b)を据え付ける。ハイブリダイゼーションチャンバーは、液漏れがないように、温度調整機能付き台dとハイブリダイゼーションチャンバーbでマイクロアレイcを挟み込むような形でしっかりと固定されている。
水切りしたマイクロアレイを図1の温度調整機能付き台dの上にのせ、その上にハイブリダイゼーションチャンバー(b)を据え付ける。ハイブリダイゼーションチャンバーは、液漏れがないように、温度調整機能付き台dとハイブリダイゼーションチャンバーbでマイクロアレイcを挟み込むような形でしっかりと固定されている。
次に図中の導入管fから、ターゲット核酸を含まないハイブリダイゼーション溶液(1MNaCl/50mMリン酸緩衝液(pH7.0)、0.1% SDS)を導入し、温度を75℃に上昇させハイブリダイゼーションチャンバー内のプローブをなじませる。3分ほどそのように溶液中に置いた後、温度を50℃までゆっくりさげる。温度が下がって安定したら、共焦点顕微鏡の設定を行う。共焦点顕微鏡はカールツァイス社のLSM510で、用いている色素ローダミンの観察を行うために、ヘリウムネオンレーザーの543nmの波長を使用する。基板上にプローブを囲むようにしてマーカー色素のスポットが固定されているので、プローブが固定されている面に焦点を合わせるためにこのマーカー色素にフォーカスが合うように顕微鏡を調整する。
再び導入管fから、今度は蛍光標識されたターゲット核酸(ターゲットA)を含むハイブリダイゼーション溶液を導入する。ハイブリダイゼーションチャンバー内が該ターゲット核酸を含むハイブリダイゼーション溶液で十分満たされたのち、温度を少しずつ下げていく。ハイブリダイゼーション反応に最適な温度はマイクロアレイ上のプローブと導入しているターゲット核酸の塩基配列や塩基長に依存するが、それら相補鎖の間の液層系でのTm(melting temperature)よりも、数度〜10数度程度低い温度まで下げる。ここでは18塩基長をもつ配列を用いて、45℃で2時間、ハイブリダイゼーション反応を行った。
温度を下げていくと、約30分でプローブB位置のスポットが蛍光を発し始めることがわかる。どの位置にあるプローブが光るかを確認することで、所定の配列が、所定の位置に固定されているかの確認をすることができる。
該プローブに対する確認が終わったら、ハイブリダイゼーションチャンバー内の温度を90℃に上昇させ、1分間保持した後、図中の導入管fから洗浄用の溶液(0.1wt%SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)を含む2xSSC溶液(くえん酸三ナトリウムとNaCl))を導入し、20秒間フローする。その後チャンバーの温度を70℃に設定した状態で、2分間洗浄溶液をゆっくりフローさせ、ハイブリダイゼーションチャンバー内に残る蛍光標識されたターゲット核酸を除去する。このとき、チャンバー内の温度がフロー液によって68℃以下に下がらないようフロー液のスピードをコントロールする。
洗浄が終わったのち先ほどハイブリダイゼーション反応を行った温度(45℃)まで下げて10分ほど待ち、今度は該当するプローブが蛍光を発しないかを確認する。蛍光が観察される場合は洗浄が十分でないため、再び温度を上昇させて、洗浄溶液のフローを行う。
十分に洗浄がされたことを確認した後、再びハイブリダイゼーションチャンバーの温度を50℃に保ち、導入管(f)から別のターゲット核酸(ターゲットD)を導入した。温度をゆっくりと45℃まで下げて観察をすると、今度はプローブCに対応するスポット部分からの蛍光が観察された。
(実施例2)
実施例1と同様に、共焦点顕微鏡をハイブリダイゼーションチャンバー上に設置し、マーカープローブを用いて焦点面の調整を行ったのち、導入管fからターゲット核酸を導入する。先ほどは一種類の蛍光色素で標識されたターゲット核酸一種類のみを導入した。ここでは、2種類(fitc、ローダミン)の色素を用い、それぞれの色素で標識された二種類のターゲット核酸(ターゲットA,ターゲットE)を混合したハイブリダイゼーション溶液を導入した。
実施例1と同様に、共焦点顕微鏡をハイブリダイゼーションチャンバー上に設置し、マーカープローブを用いて焦点面の調整を行ったのち、導入管fからターゲット核酸を導入する。先ほどは一種類の蛍光色素で標識されたターゲット核酸一種類のみを導入した。ここでは、2種類(fitc、ローダミン)の色素を用い、それぞれの色素で標識された二種類のターゲット核酸(ターゲットA,ターゲットE)を混合したハイブリダイゼーション溶液を導入した。
同様にハイブリダイゼーションチャンバーの温度を減少させていくと、2箇所の該当するプローブの蛍光を観察することができた。但し共焦点顕微鏡では、2種類の色素に対応して波長543nmのヘリウムネオンレーザーと、波長477nmのアルゴンレーザーを用い、フィルターによって両者を分けて同時観察した。
(実施例3)
図4に示したように、20種類のプローブを印字した基板を用意した。それぞれのプローブに相補的な配列をもつターゲット核酸で、プローブ11〜20に相補的なものにはローダミンを、プローブ21〜30に相補的なものにはfitcを標識したものを用意する。それぞれ対応するプローブに対して、ターゲット核酸11〜ターゲット核酸30とする。
図4に示したように、20種類のプローブを印字した基板を用意した。それぞれのプローブに相補的な配列をもつターゲット核酸で、プローブ11〜20に相補的なものにはローダミンを、プローブ21〜30に相補的なものにはfitcを標識したものを用意する。それぞれ対応するプローブに対して、ターゲット核酸11〜ターゲット核酸30とする。
実施例2と同様に、ヘリウムネオンレーザー(543nm)とアルゴンレーザー(477nm)を設定し、50℃に保ったハイブリダイゼーションチャンバー内にターゲット核酸11とターゲット核酸21を導入管(f)から導入し、ゆっくりと温度を下げた。45℃に保持して15分ほどで、プローブ11とプローブ21にそれぞれローダミンとfitcの蛍光を確認した。
75℃、5分間の洗浄液フローの後、ターゲット核酸12とターゲット核酸22を導入した。そしてプローブ12、プローブ22の位置が蛍光を発するのを確認した。
同様の工程を10回繰り返し、全てのプローブ20種類を順番に確認することができた。
a 共焦点型顕微鏡
b ハイブリダイゼーションチャンバー
c マイクロアレイ
d 温度調整機能付き台
e 排出管
f 導入管
b ハイブリダイゼーションチャンバー
c マイクロアレイ
d 温度調整機能付き台
e 排出管
f 導入管
Claims (3)
- 核酸マイクロアレイ上に固定されたプローブの位置情報を得る方法であって、
(i)マイクロアレイ上の複数種類のプローブが固着されたプローブ固定領域に、該プローブと相補的配列をもちかつ標識化された少なくとも一種類のターゲット核酸を含む溶液を導入し、該ターゲット核酸と該プローブとのハイブリダイゼーション反応を行う工程と、
(ii)該反応の後、該溶液の存在下で、共焦点型の顕微鏡により該プローブ固定領域が存する面を観察して、検出されるターゲット核酸の標識からのシグナルから該プローブの位置を確認する工程と、
(iii)工程(i)で導入したターゲット核酸を洗浄用バッファにより除去する工程とを有し、
前記(i)から(iii)の工程を同じマイクロアレイに対して繰り返し行うことを特徴とする、プローブ位置情報の取得方法。 - 前記(i)の工程において、複数種類のターゲット核酸を含む溶液を同時に導入する場合、複数種類のターゲット核酸の夫々は互いに種類の異なる標識で標識化されていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記(iii)の工程において、前記(i)の工程で形成されたハイブリッド体を解離する温度下で前記洗浄用バッファを導入することを特徴とする請求項1に記載のプローブ位置情報の取得方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2006339973A JP2008151647A (ja) | 2006-12-18 | 2006-12-18 | マイクロアレイ上のプローブ位置の確認方法 |
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|---|---|---|---|
| JP2006339973A JP2008151647A (ja) | 2006-12-18 | 2006-12-18 | マイクロアレイ上のプローブ位置の確認方法 |
Publications (1)
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| JP (1) | JP2008151647A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2022114583A (ja) * | 2021-01-27 | 2022-08-08 | 横河電機株式会社 | ターゲット計測用デバイスの製造方法、及びターゲット計測用キット |
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2006
- 2006-12-18 JP JP2006339973A patent/JP2008151647A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
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|---|---|---|---|---|
| JP2022114583A (ja) * | 2021-01-27 | 2022-08-08 | 横河電機株式会社 | ターゲット計測用デバイスの製造方法、及びターゲット計測用キット |
| JP7676786B2 (ja) | 2021-01-27 | 2025-05-15 | 横河電機株式会社 | ターゲット計測用デバイスの製造方法、及びターゲット計測用キット |
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