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JP2008149965A - エアバッグ装置 - Google Patents

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JP2008149965A
JP2008149965A JP2006341693A JP2006341693A JP2008149965A JP 2008149965 A JP2008149965 A JP 2008149965A JP 2006341693 A JP2006341693 A JP 2006341693A JP 2006341693 A JP2006341693 A JP 2006341693A JP 2008149965 A JP2008149965 A JP 2008149965A
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Yasushi Okada
靖 岡田
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Abstract

【課題】1つのエアバッグにより乗員の膝部から腹部、頭部にかけてを、円滑に保護することが可能なエアバッグ装置を提供すること。
【解決手段】本発明のエアバッグ装置は、乗員MPの膝部Kの前方に折り畳まれて収納されるエアバッグ10を備える。エアバッグ10が、インフレーター20からの膨張用ガスを内部に流入させて膨張して膨張完了時に膝部Kの前方に配置される膝部保護部11と、膝部保護部11に下側連通孔15を介して連通されて膨張完了時に乗員MPの腹部Bの前方に配置される腹部保護部12と、腹部保護部12に上側連通孔16を介して連通されて膨張完了時に乗員MPの頭部Hの前方に配置される頭部保護部13と、を備える。頭部保護部13には、ベントホール17が配設される。上側連通孔16が、開口面積を、下側連通孔15より大きく、かつ、ベントホール17より小さくするように、設定されている。
【選択図】図7

Description

本発明は、着座した乗員の前方に折り畳まれて収納されるとともに膨張用ガスを流入させて膨張可能とされる袋状のエアバッグを備える構成のエアバッグ装置に関する。
従来、エアバッグ装置としては、着座した乗員の前方に折り畳まれて収納されるエアバッグが、膨張完了時に、乗員の腹部と頭部とを保護可能に構成されるものがあった(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−54353公報
しかし、従来のエアバッグ装置では、乗員の腹部と頭部とは保護できるものの、膝部は保護できなかった。従来のエアバッグ装置に加えて乗員の膝を保護するためのエアバッグを備えたエアバッグ装置を、車両に別途搭載することも考慮できるが、部品点数が増加し、製造コストが増大することが避けられない。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、1つのエアバッグにより乗員の膝部から腹部、頭部にかけてを、円滑に保護することが可能なエアバッグ装置を提供することを目的とする。
本発明に係るエアバッグ装置は、着座した乗員の前方に折り畳まれて収納されるとともに膨張用ガスを流入させて膨張可能とされる袋状のエアバッグと、エアバッグに膨張用ガスを供給するインフレーターと、を備えたエアバッグ装置であって、
エアバッグが、乗員の膝部の前方に折り畳まれて収納されて、インフレーターからの膨張用ガスを内部に流入させて、上方に向かって展開膨張する構成とされるとともに、
インフレーターから吐出される膨張用ガスを内部に流入させて膨張し、膨張完了時に膝部の前方に配置される膝部保護部と、
膝部保護部に下側連通孔を介して連通され、膨張完了時に膝部保護部の上方であって乗員の腹部の前方に配置される腹部保護部と、
腹部保護部に上側連通孔を介して連通されるとともに、余剰の膨張用ガスを排気可能なベントホールを備える構成とされて、膨張完了時に腹部保護部の上方であって乗員の頭部の前方に配置される頭部保護部と、
を備える構成とされ、
上側連通孔が、開口面積を、下側連通孔より大きく、かつ、ベントホールより小さくするように、設定されていることを特徴とする。
本発明のエアバッグ装置では、エアバッグが、膨張完了時に乗員の膝部の前方に配置される膝部保護部と、腹部の前方に配置される腹部保護部と、頭部の前方に配置される頭部保護部と、を備える構成とされていることから、膨張を完了させた1つのエアバッグにより、乗員の膝部から頭部にかけてを保護することができる。そして、本発明のエアバッグ装置では、膝部保護部と腹部保護部とを連通する下側連通孔が、腹部保護部と頭部保護部とを連通する上側連通孔より、開口面積を小さく設定され、さらに、頭部保護部には、上側連通孔より開口面積を大きく設定されて、余剰の膨張用ガスを排気可能なベントホールが、形成されている。すなわち、本発明のエアバッグ装置では、エアバッグにおける各ベントホール、上側連通孔、及び、下側連通孔の開口面積が、ベントホール>上側連通孔>下側連通孔となるように、設定されていることから、膝部保護部では、下側連通孔からの膨張用ガスの流出を抑えて、膨張完了時の内圧を高くすることができ、逆に、頭部保護部では、上側連通孔より開口面積を大きくしたベントホールから多量の膨張用ガスを排気させることにより、膨張完了時の内圧を抑制することができる。また、腹部保護部では、上側連通孔が、開口面積を、下側連通孔より小さく設定されていることから、膨張完了時の内圧を、膝部保護部より低くして、頭部保護部より高く設定されることとなる。そのため、本発明のエアバッグ装置では、エアバッグの膨張完了時において、膨張用ガスの上流側であって、内圧を高くして迅速に膨張を完了させた膝部保護部により、乗員の膝部を拘束して、下肢の前方移動を的確に抑えて、乗員の上半身の前方移動を抑制しやすい。そして、膝部保護部より内圧を低くして膨張を完了させた腹部保護部により、下肢より遅れて侵入してくる乗員の腹部を拘束するとともに、さらに内圧を抑制して膨張を完了させた頭部保護部により、腹部よりさらに遅れて侵入してくる乗員の頭部を反力を抑えてソフトに保護することができる。
したがって、本発明のエアバッグ装置では、1つのエアバッグにより乗員の膝部から腹部、頭部にかけてを、円滑に保護することができる。
また、本発明のエアバッグ装置において、エアバッグを、車両の衝突前においてインフレーターから吐出される膨張用ガスを内部に流入させて、車両の衝突時に、少なくとも膝部保護部の一部を膨張させるように、構成することが好ましい。
上記構成のエアバッグ装置では、車両の衝突時に、乗員の下肢を拘束する膝部保護部をある程度膨張させておくことができることから、仮に、腹部保護部や頭部保護部を膨張させる前のエアバッグに対して、乗員が、前方移動してくることとなっても、最先にエアバッグと干渉する乗員の膝部がエアバッグの膝部保護部に干渉する際には、膝部保護部が、既に、膨張を略完了させた状態としている。そのため、膝部保護部により、乗員の膝部に必要以上の押圧力を与えず、逆に、ある程度の内圧を維持して、乗員の膝部(下肢)を、クッション性を良好として、円滑に保護することができ、また、乗員の上半身の前方への移動も的確に防止することができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、実施形態のエアバッグ装置Mは、図1に示すように、助手席に着座した乗員MPの膝部Kの前方、詳しくは膝部Kの前下方側に配置されるもので、インストルメントパネル(以下「インパネ」と省略する)1の後面2側に、配設されている。エアバッグ装置Mは、折り畳まれたエアバッグ10と、エアバッグ10に膨張用ガスを供給するインフレーター20と、エアバッグ10及びインフレーター20を収納保持するケース6と、折り畳まれたエアバッグ10を覆うエアバッグカバー8と、を備えて構成されている。実施形態のエアバッグ装置Mでは、インフレーター20の作動は、制御装置50により制御される。
制御装置50は、図1に示すように、車両の被衝突物との衝突を予測可能なミリ波レーダ等からなる衝突予測センサ51と、車両の実際の衝突時の減速度を検知可能な加速度センサ等からなる衝突検知センサ52等と、に電気的に接続されて、これらのセンサ51,52からの電気信号を入力させて、インフレーター20を作動させる構成である。
ケース6は、車両後方側を開口させた略箱形状とされるもので、図1,2に示すように、軸方向を前後方向に沿わせた略四角筒状の周壁部6aと、周壁部6aの前端側を塞ぐように配設される長方形板状の底壁部6bと、を備える構成とされている。周壁部6aの上下両側には、エアバッグカバー8の後述する連結壁部8bを連結させるための係止爪部6cが、形成されている。また、底壁部6bには、インフレーター20に形成されるボルト47cを挿通可能な取付孔6dが、形成されている。
エアバッグカバー8は、実施形態の場合、合成樹脂製のインパネ1と別体とされるもので、オレフィン系熱可塑性エラストマー等の合成樹脂製とされている。エアバッグカバー8は、ケース6の開口6eを覆うように配設されるとともにエアバッグ10の展開膨張時に上下に開く2枚の扉部8a,8aと、扉部8a,8aの周囲に配置されるとともに係止爪部6cを利用してケース6の周壁部6aに連結される連結壁部8b,8bと、を備える構成とされている。
エアバッグ10は、ポリアミド糸やポリエステル糸等からなる可撓性を有した織布から構成されるもので、図1,2に示すように、ケース6内においてインフレーター20の後方側に折り畳まれて収納され、図1の二点鎖線及び図7に示すように、膨張完了時に、ケース6から突出して、着座した乗員MPの膝部Kから頭部Hにかけての前方に配置される構成である。エアバッグ10は、膨張完了時に、乗員MPの膝部Kの前方に配置される膝部保護部11と、乗員MPの腹部Bの前方に配置される腹部保護部12と、乗員MPの頭部Hの前方に配置される頭部保護部13と、を備える構成とされている。膝部保護部11と腹部保護部12とは、下側連通孔15を介して連通されており、腹部保護部12と頭部保護部13とは、上側連通孔16を介して連通される構成とされている。
膝部保護部11は、インフレーター20から吐出される膨張用ガスG1,G2を内部に流入可能に、構成されるもので、膨張完了時に、インパネ1の後面2側を覆い可能な構成とされている。腹部保護部12は、下側連通孔15を介して、膝部保護部11から膨張用ガスG1,G2を流入させる構成とされるもので、膨張完了時の形状を、膝部保護部11の上方において、インパネ1の上面3側を覆うように、インパネ1とウィンドシールド4との間となる部位において厚く膨張し、後端側を膝部保護部11より後方に突出させるような形状としている。頭部保護部13は、上側連通孔16を介して、腹部保護部12から膨張用ガスG1,G2を流入させる構成とされるもので、膨張完了時に、腹部保護部12の上方となる腹部保護部12とウィンドシールド4との間となる部位に、配置される。そして、頭部保護部13には、内部に流入した余剰の膨張用ガスG1,G2を排気可能なベントホール17が、形成されている。
そして、実施形態のエアバッグ10では、上側連通孔16は、開口面積を、下側連通孔15より大きくて、かつ、ベントホール17より小さくするように、設定されている。すなわち、実施形態のエアバッグ10では、各ベントホール17、上側連通孔16、及び、下側連通孔15の開口面積が、ベントホール17>上側連通孔16>下側連通孔15となるように、設定されている。そのため、実施形態のエアバッグ10では、膨張完了時において、下側連通孔15からの膨張用ガスの流出を抑えて、膝部保護部11の膨張完了時の内圧を高くすることができ、上側連通孔16より開口面積を大きくしたベントホール17から多量の膨張用ガスを排気させることにより、頭部保護部13の膨張完了時の内圧を抑制することができる。また、腹部保護部12は、上側連通孔16が、開口面積を、下側連通孔15より小さく設定されていることから、膨張完了時の内圧を、膝部保護部11より低くして、頭部保護部13より高く設定されることとなる。具体的には、実施形態のエアバッグ10では、膨張完了時における膝部保護部11の内圧を50〜80kPaの範囲内の70kPa程度、腹部保護部12の内圧を20〜40kPaの範囲内の30kPa程度、頭部保護部13の内圧を20kPa未満の15kPa程度に、設定されている。
インフレーター20は、図1,2に示すように、シリンダタイプとされるもので、略円柱状のインフレーター本体21と、インフレーター本体21の外周側に配置される略円筒状のディフューザー47と、から構成されている。実施形態の場合、インフレーター20は、エアバッグ10の膝部保護部11内における前端近傍において、膝部保護部11からディフューザー47のボルト47cを突出させるように、配設されている。
インフレーター本体21は、図3に示すように、内部に膨張用ガスを圧縮させてなる加圧ガスG0を充填させたガス発生室22と、それぞれエアバッグ10に膨張用ガスG1,G2を供給可能とされる第1ガス供給部27及び第2ガス供給部38の2つのガス供給部と、を備える構成とされている。第1ガス供給部27及び第2ガス供給部38は、ガス発生室22の軸方向の両端側に、配設されている。
ガス発生室22は、図3に示すように、略円筒形の周壁部23と、周壁部23の軸方向側の両端を塞ぐように配置される略円形の区画壁部24,25と、に囲まれた部位から構成されるもので、内部に、加圧ガスG0として、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス、または、それらの混合ガス等が充填されている。また、ガス発生室22の区画壁部24,25には、それぞれ、第1ガス供給部27,第2ガス供給部38に連通可能に貫通される開口24a,25aが、形成されている。第2ガス供給部38側に配設される開口25aは、閉塞部材としてのシール部材26により、ガス発生室22の内側から、閉塞されている。そして、実施形態の場合、膨張用ガスの供給量を多くできるように、第2ガス供給部38に連通される開口25aは、第1ガス供給部27に連通される開口24aよりも開口面積を大きくして、構成されている。
第1ガス供給部27は、ガス発生室22に連通される第1ガス流路28と、第1ガス流路28を開閉可能に構成される電磁弁32と、から構成されている。第1ガス流路28は、ガス発生室22の周壁部23から延びるように周壁部23と一体的に構成される円筒形の周壁部29と、周壁部29の先端側を部分的に開口させるように開口部30aを備えた端側壁部30と、から構成されている。端側壁部30の開口部30aは、インフレーター本体21の軸方向において、区画壁部24の開口24aと一致する位置に、形成されている。
電磁弁32は、図3,4に示すように、第1ガス流路28内に配置されるもので、ソレノイド33と、先端側に弁本体35を備えたプランジャ34と、弁本体35とソレノイド33との間に配置されて弁本体35を閉じ方向側に付勢するコイルばね36と、を備える構成とされている。プランジャ34は、先端側に、弁本体35を備える構成とされ、弁本体35には、インフレーター本体21の軸方向に沿って貫通して形成される貫通孔35aが、形成されている。弁本体35は、ソレノイド33の非通電時には、図4に示すように、コイルばね36により閉じ方向側に付勢されて、区画壁部24の開口24aを閉塞し、ソレノイド33の通電時に、図5に示すごとく、貫通孔35aを開口24a及び開口部30aに連通させるように、ソレノイド33側に移動して、開弁されることとなる。ソレノイド33は、制御装置50と電気的に接続されており、第2ガス供給部38の後述するスクイブ42の作動に先行して作動可能に設定されている。実施形態の場合、具体的には、制御装置50が、衝突予測センサ51からの信号を入力させて、車両の衝突前における衝突回避不能を検知した際に、ソレノイド33が、制御装置50からの作動信号を受けて、通電され、弁本体35を開弁させることとなる。そして、弁本体35が開弁されれば、ガス発生室22内の加圧ガスG0が、貫通孔35a及び開口24aに連通された開口部30aから、膨張用ガスG1として、エアバッグ10の膝部保護部11内に供給されることとなる。
第2ガス供給部38は、図3,6に示すように、第2ガス流路39と、第2ガス流路39内に配置されるスクイブ42と、から構成されている。第2ガス流路39は、ガス発生室22の周壁部23から延びるように周壁部23と一体的に構成される円筒形の周壁部40と、周壁部40の先端側を閉塞する端側壁部41と、から構成され、周壁部40には、軸回り方向に沿って複数の開口40aが、形成されている。各開口40aは、膨張用ガスを透過するシール部材45により、内側から塞がれている。
スクイブ42は、端側壁部41の略中央に付近に固定されており、図示しないリード線に結線されて、制御装置50と電気的に接続されている。そして、スクイブ42は、制御装置50からの作動信号を受けて点火され、ガスを発生可能に、構成されている。また、実施形態の場合、周壁部40の内周側に、金網からなる円筒状のフィルタ44が配設され、フィルタ44の内周側には、スクイブ42の点火時に燃焼して、膨張用ガスを発生可能なガス発生剤43が収容されている。なお、フィルタ44は、ガス発生剤43が燃焼して発生した膨張用ガスのスラグ捕集と冷却のために、配置されている。実施形態の場合、スクイブ42は、制御装置50が、衝突検知センサ52からの信号を入力させて、車両の衝突を検知した際に、制御装置50からの作動信号を受けて、点火されることとなる。そして、スクイブ42が点火されて、ガス発生剤43が燃焼してガスが発生し、第2ガス流路39内の内圧が上昇すると、この内圧の上昇に伴って、図6に示すように、ガス発生室22の区画壁部25に形成されている開口25aを塞いでいる閉塞部材としてのシール部材26が破れて開口し、開口25aから、ガス発生室22内の加圧ガスG0が第2ガス流路39内に流入し、加圧ガスG0と、第2ガス流路39内においてガス発生剤43の燃焼により発生したガスと、が、周壁部40に形成される開口40aから、膨張用ガスG2として、エアバッグ10の膝部保護部11内に供給されることとなる。
そして、実施形態のインフレーター本体21では、第1ガス供給部27は、第2ガス供給部38の作動に先行して、独立して作動する際のエアバッグ10への単位時間当たりの膨張用ガスG1の供給物質量を、第2ガス供給部38のエアバッグ10への単位時間当たりの膨張用ガスG2の供給物質量よりも、小さくして、設定されている。具体的には、第2ガス供給部38は、ガス発生室22に連通する開口25aを、ガス発生室22から第1ガス供給部27に連通される開口24aよりも、開口面積を大きくして構成して、ガス発生室22内の加圧ガスG0の供給量を、第1ガス供給部27より多量とされるとともに、さらに、加圧ガスG0に、第2ガス流路39内においてガス発生剤43の燃焼により発生したガスを加えて、膨張用ガスG2として、供給する構成としている。そのため、実施形態では、第2ガス供給部38は、エアバッグ10への単位時間当たりの膨張用ガスG2の供給物質量を、第1ガス供給部27のエアバッグ10への単位時間当たりの膨張用ガスG1の供給物質量よりも、大きく設定されることとなり、その結果、第1ガス供給部27のエアバッグ10への単位時間当たりの膨張用ガスG1の供給物質量は、第2ガス供給部38のエアバッグ10への単位時間当たりの膨張用ガスG2の供給物質量よりも、小さくして、設定されることとなる。
ディフューザー47は、図2に示すように、インフレーター本体21を覆い可能な略円筒状の板金製の保持筒部47aと、保持筒部47aから突出する複数(実施形態では2本)のボルト47cと、を備えて構成されている。保持筒部47aは、インフレーター本体21から供給される膨張用ガスG1,G2を、エアバッグ10の膝部保護部11内に流出させる複数のガス流出口47bを、車両搭載状態の後面側に、開口させて構成されている。そして、インフレーター20は、ディフューザー47のボルト47cを、エアバッグ10を介してケース6の底壁部6bに形成される取付孔6dから突出させ、ナット48止めすることにより、エアバッグ10とともに、ケース6に取り付けられることとなる。
実施形態のエアバッグ装置Mでは、車両への搭載後、車両の走行中に制御装置50が被衝突物との衝突前における衝突回避不能を検知すれば、制御装置50が、インフレーター20に作動信号を出力することとなって、エアバッグ10が、内部に膨張用ガスを流入させて膨張し、エアバッグカバー8の扉部8a,8aを押し開いて形成されたケース6の開口6eから後方へ突出しつつ、上方へ向かって突出するように展開膨張することとなる。そして、エアバッグ10が、図1の二点鎖線及び図7に示すごとく、乗員MPの膝部Kから頭部Hにかけての前方側に配置されるように、膨張を完了することとなる。
実施形態のエアバッグ装置Mでは、エアバッグ10が、膨張完了時に乗員MPの膝部Kの前方に配置される膝部保護部11と、腹部Bの前方に配置される腹部保護部12と、頭部Hの前方に配置される頭部保護部13と、を備える構成とされていることから、膨張を完了させた1つのエアバッグ10により、乗員MPの膝部Kから頭部Hにかけてを保護することができる。また、実施形態のエアバッグ装置Mでは、膝部保護部11と腹部保護部12とを連通する下側連通孔15が、腹部保護部12と頭部保護部13とを連通する上側連通孔16より、開口面積を小さく設定され、さらに、頭部保護部13には、上側連通孔16より開口面積を大きく設定されて、余剰の膨張用ガスG1,G2を排気可能なベントホール17が、形成されている。すなわち、実施形態のエアバッグ装置Mでは、エアバッグ10における各ベントホール17、上側連通孔16、及び、下側連通孔15の開口面積が、ベントホール17>上側連通孔16>下側連通孔15となるように、設定されていることから、膝部保護部11では、下側連通孔15からの膨張用ガスG1,G2の流出を抑えて、膨張完了時の内圧を高くすることができ、逆に、頭部保護部13では、上側連通孔16より開口面積を大きくしたベントホール17から多量の膨張用ガスG1,G2を排気させることにより、膨張完了時の内圧を抑制することができる。また、腹部保護部12では、上側連通孔16が、開口面積を、下側連通孔15より小さく設定されていることから、上側連通孔16からの膨張用ガスG1,G2の流出を抑えて、膨張完了時の内圧を、膝部保護部11より低くして、頭部保護部13より高く設定されることとなる。そのため、実施形態のエアバッグ装置Mでは、エアバッグ10の膨張完了時において、膨張用ガスの上流側であって、内圧を高くして迅速に膨張を完了させた膝部保護部11により、乗員MPの膝部Kを拘束して、下肢Lの前方移動を的確に抑えて、乗員MPの上半身の前方移動を抑制しやすい。そして、膝部保護部11より内圧を低くして膨張を完了させた腹部保護部12により、下肢Lより遅れて侵入してくる乗員MPの腹部Bを拘束するとともに、さらに内圧を抑制して膨張を完了させた頭部保護部13により、腹部Bよりさらに遅れて侵入してくる乗員MPの頭部Hを、反力を抑えてソフトに保護することができる。
したがって、実施形態のエアバッグ装置Mでは、1つのエアバッグ10により乗員MPの膝部Kから腹部B、頭部Hにかけてを、円滑に保護することができる。
また、実施形態のエアバッグ装置Mでは、エアバッグ10が、車両の衝突前においてインフレーター20から吐出される膨張用ガスG1を内部に流入させていることから、車両の衝突時に、乗員MPの下肢Lを拘束する膝部保護部11をある程度膨張させておくことができる。そのため、仮に、腹部保護部12や頭部保護部13を膨張させる前のエアバッグ10に対して、乗員MPが、前方移動してくることとなっても、最先にエアバッグ10と干渉する乗員MPの膝部Kがエアバッグ10の膝部保護部11に干渉する際には、膝部保護部11が、既に、膨張を略完了させた状態としている。その結果、膝部保護部11により、乗員MPの膝部Kに必要以上の押圧力を与えず、逆に、ある程度の内圧を維持して、乗員MPの膝部K(下肢L)を、クッション性を良好として、円滑に保護することができ、また、乗員MPの上半身の前方への移動も的確に防止することができる。
具体的には、実施形態のエアバッグ装置Mでは、インフレーター20が、第1ガス供給部27と第2ガス供給部38とを備える構成とされ、第1ガス供給部27を、第2ガス供給部38の作動に先行して作動可能に設定するとともに、独立して作動する際のエアバッグ10への単位時間当たりの膨張用ガスG1の供給物質量を、第2ガス供給部38のエアバッグ10への単位時間当たりの膨張用ガスG2の供給物質量よりも、小さくして、設定するように、構成されている。そして、インフレーター20は、制御装置50が衝突予測センサ51からの信号を入力した際に、第1ガス供給部27を作動させ、制御装置50が衝突検知センサ52からの信号を入力した際に、第2ガス供給部38を作動させる構成とされている。
そのため、実施形態のエアバッグ装置Mでは、車両の衝突検知前に、インフレーター20の第1ガス供給部27から供給された膨張用ガスG1を、緩やかにエアバッグ10内に流入させることができ、エアバッグ10を折り畳み状態から展開させつつ、緩やかに膨張させることができる。そして、実施形態のエアバッグ装置Mでは、車両の衝突検知時には、エアバッグ10が、第1ガス供給部27よりも単位時間当たりの供給物質量を大きくして、第2ガス供給部38から供給される膨張用ガスG2を内部に流入させて、大きく膨張することとなる。その結果、車両の衝突検知後には、迅速にエアバッグ10を展開膨張させることができる。また、実施形態のエアバッグ装置Mでは、エアバッグ10が膨張を完了させた後に、乗員MPを受け止める場合には、乗員MPの膝部Kから腹部B、頭部Hにかけてを、膨張を完了させた膝部保護部11、腹部保護部12、及び、頭部保護部13により、順次受け止めることが可能である。
なお、実施形態のエアバッグ10では、下側連通孔15及び上側連通孔16を、それぞれ、単に、エアバッグ10を構成する基布を開口させた構成とされているが、図8に示すエアバッグ10Aのように、下側連通孔15A及び上側連通孔16Aに、それぞれ、逆止弁機構を配設させる構成としてもよい。具体的には、下側連通孔15Aは、膝部保護部11Aと腹部保護部12Aとを連通するように開口する開口15aと、開口15aの周縁において膝部保護部11A側から腹部保護部12A側に挿入されるように延びて拡径可能に弾性変形する絞られた略筒状の逆止弁15bと、を備える構成とされて、この逆止弁15bが、膝部保護部11Aから腹部保護部12A内への膨張用ガスの流出を可能とするとともに、腹部保護部12Aから膝部保護部11Aへの膨張用ガスの逆流を防止可能な構成とされている。上側連通孔16Aも同様に、腹部保護部12Aと頭部保護部13Aとを連通するように開口する開口16aと、逆止弁15bと同様に、開口16aの周縁において腹部保護部12A側から頭部保護部13A側に挿入されるように延びて拡径可能に弾性変形する絞られた略筒状の逆止弁16bと、を備える構成とされて、この逆止弁16bが、腹部保護部12Aから頭部保護部13A内への膨張用ガスの流出を可能とするとともに、頭部保護部13Aから腹部保護部12Aへの膨張用ガスの逆流を防止する構成である。このような構成のエアバッグ10Aでは、膨張用ガスの逆流を防止でき、乗員MPの拘束時における各膝部保護部11A,腹部保護部12A,頭部保護部13Aの内圧を安定して確保することができる。
本発明の一実施形態であるエアバッグ装置の車両搭載状態を示す車両前後方向の縦断面図である。 実施形態のエアバッグ装置の左右方向の横断面図であり、図1のII−II部位に対応する図である。 実施形態のエアバッグ装置に使用されるインフレーター本体の概略断面図である。 図3のインフレーター本体における第1ガス供給部付近を示す概略拡大断面図である。 図3のインフレーター本体における第1ガス供給部の電磁弁が作動した状態を示す概略拡大断面図である。 図3のインフレーター本体における第2ガス供給部付近を示すとともに、スクイブの点火時を示す概略拡大断面図である。 実施形態のエアバッグ装置において、エアバッグの膨張完了状態を示す車両前後方向に沿った概略断面図である。 他の形態のエアバッグの膨張完了状態を示す車両前後方向に沿った概略断面図である。
符号の説明
6…ケース、
8…エアバッグカバー、
10,10A…エアバッグ、
11,11A…膝部保護部、
12,12A…腹部保護部、
13,13A…頭部保護部、
15,15A…下側連通孔、
16,16A…上側連通孔、
17…ベントホール、
20…インフレーター、
50…制御装置、
B…腹部、
G1,G2…膨張用ガス、
H…頭部、
K…膝部、
L…下肢、
MP…乗員、
M…エアバッグ装置。

Claims (2)

  1. 着座した乗員の前方に折り畳まれて収納されるとともに膨張用ガスを流入させて膨張可能とされる袋状のエアバッグと、該エアバッグに膨張用ガスを供給するインフレーターと、を備えたエアバッグ装置であって、
    前記エアバッグが、前記乗員の膝部の前方に折り畳まれて収納されて、前記インフレーターからの膨張用ガスを内部に流入させて、上方に向かって展開膨張する構成とされるとともに、
    前記インフレーターから吐出される膨張用ガスを内部に流入させて膨張し、膨張完了時に前記膝部の前方に配置される膝部保護部と、
    該膝部保護部に下側連通孔を介して連通され、膨張完了時に前記膝部保護部の上方であって前記乗員の腹部の前方に配置される腹部保護部と、
    該腹部保護部に上側連通孔を介して連通されるとともに、余剰の膨張用ガスを排気可能なベントホールを備える構成とされて、膨張完了時に前記腹部保護部の上方であって前記乗員の頭部の前方に配置される頭部保護部と、
    を備える構成とされ、
    前記上側連通孔が、開口面積を、前記下側連通孔より大きく、かつ、前記ベントホールより小さくするように、設定されていることを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 前記エアバッグが、車両の衝突前において前記インフレーターから吐出される膨張用ガスを内部に流入させて、前記車両の衝突時に、少なくとも前記膝部保護部の一部を膨張させるように、構成されていることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。

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