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JP2008145667A - 液浸露光用ポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法 - Google Patents

液浸露光用ポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法 Download PDF

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JP2008145667A JP2006331780A JP2006331780A JP2008145667A JP 2008145667 A JP2008145667 A JP 2008145667A JP 2006331780 A JP2006331780 A JP 2006331780A JP 2006331780 A JP2006331780 A JP 2006331780A JP 2008145667 A JP2008145667 A JP 2008145667A
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Yoshiyuki Uchiumi
義之 内海
Yasuhiro Yoshii
靖博 吉井
Takeshi Nakamura
中村  剛
Makiko Irie
真樹子 入江
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Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd
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Abstract

【課題】表面の疎水性が高く、リソグラフィー特性も良好なレジスト膜を形成できる液浸露光用ポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法の提供。
【解決手段】酸の作用によりアルカリ溶解性が増大する樹脂成分(A)、露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)、およびフッ素原子を含有しかつ酸解離性基を有さない樹脂成分(C)を含有し、前記樹脂成分(A)が、アクリル酸から誘導される構成単位(a)を有し、かつフッ素原子を含有しない樹脂(A1)を含有し、前記樹脂成分(C)が、非主鎖環状型の樹脂(C1)と、主鎖環状型の樹脂(C2)とを含有する液浸露光用ポジ型レジスト組成物;係るレジスト組成物を用いて支持体上にレジスト膜を形成する工程、前記レジスト膜を浸漬露光する工程および前記レジスト膜を現像してレジストパターンを形成する工程を含むレジストパターン形成方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、液浸露光(Liquid Immersion Lithography)に用いられる液浸露光用ポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法に関する。
リソグラフィー技術においては、例えば基板の上にレジスト材料からなるレジスト膜を形成し、該レジスト膜に対し、所定のパターンが形成されたマスクを介して、光、電子線等の放射線にて選択的露光を行い、現像処理を施すことにより、前記レジスト膜に所定形状のレジストパターンを形成する工程が行われる。
半導体素子の微細化に伴い、露光光源の短波長化と投影レンズの高開口数(高NA)化が進み、現在では193nmの波長を有するArFエキシマレーザーを光源とするNA=0.84の露光機が開発されている。露光光源の短波長化に伴い、レジスト材料には、露光光源に対する感度、微細な寸法のパターンを再現できる解像性等のリソグラフィー特性の向上が求められる。このような要求を満たすレジスト材料として、酸の作用によりアルカリ可溶性が変化するベース樹脂と、露光により酸を発生する酸発生剤とを含有する化学増幅型レジストが用いられている。
現在、ArFエキシマレーザーリソグラフィー等において使用される化学増幅型レジストのベース樹脂としては、193nm付近における透明性に優れることから、(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位を主鎖に有する樹脂(アクリル系樹脂)などが一般的に用いられている。ここで、「(メタ)アクリル酸」とは、α位に水素原子が結合したアクリル酸と、α位にメチル基が結合したメタクリル酸の一方あるいは両方を意味する。「(メタ)アクリル酸エステル」とは、α位に水素原子が結合したアクリル酸エステルと、α位にメチル基が結合したメタクリル酸エステルの一方あるいは両方を意味する。
「(メタ)アクリレート」とは、α位に水素原子が結合したアクリレートと、α位にメチル基が結合したメタクリレートの一方あるいは両方を意味する。
解像性の更なる向上のための手法の1つとして、露光機の対物レンズと試料との間に、空気よりも高屈折率の液体(液浸媒体)を介在させて露光(浸漬露光)を行うリソグラフィー法、所謂、液浸リソグラフィー(Liquid Immersion Lithography。以下、液浸露光という。)が知られている(たとえば非特許文献1参照。)。
液浸露光によれば、同じ露光波長の光源を用いても、より短波長の光源を用いた場合や高NAレンズを用いた場合と同様の高解像性を達成でき、しかも焦点深度幅の低下もないといわれている。また、液浸露光は、既存の露光装置を用いて行うことができる。そのため、液浸露光は、低コストで、高解像性で、かつ焦点深度幅にも優れるレジストパターンの形成を実現できると予想され、多額な設備投資を必要とする半導体素子の製造において、コスト的にも、解像度等のリソグラフィー特性的にも、半導体産業に多大な効果を与えるものとして大変注目されている。
液浸露光は、あらゆるパターン形状の形成において有効であり、更に、現在検討されている位相シフト法、変形照明法などの超解像技術と組み合わせることも可能であるとされている。現在、液浸露光技術としては、主に、ArFエキシマレーザーを光源とする技術が活発に研究されている。また、現在、液浸媒体としては、主に水が検討されている。
近年、含フッ素化合物について、その撥水性、透明性等の特性が着目され、様々な分野での研究開発が活発に行われている。たとえばレジスト材料分野では、現在、ポジ型の化学増幅型レジストのベース樹脂として用いるために、含フッ素高分子化合物に、メトキシメチル基、tert−ブチル基、tert−ブチルオキシカルボニル基等の酸不安定性基を導入することが行われている。しかし、かかるフッ素系高分子化合物をポジ型レジスト組成物のベース樹脂として用いた場合、露光後にアウトガスが多く生成したり、ドライエッチングガスへの耐性(エッチング耐性)が充分でない等の欠点がある。
最近、エッチング耐性に優れた含フッ素高分子化合物として、環状炭化水素基を含有する酸不安定性基を有する含フッ素高分子化合物が報告されている(例えば、非特許文献2参照)。
プロシーディングスオブエスピーアイイ(Proceedings of SPIE)、第5754巻,第119−128頁(2005年). Proceedings of SPIE−The International Society for Optical Engineering(2002),4690,76−83.
液浸露光においては、通常のリソグラフィー特性(感度、解像性、エッチング耐性等)に加えて、液浸露光技術に対応した特性を有するレジスト材料が求められる。
具体例を挙げると、液浸媒体が水である場合において、非特許文献1に記載されているようなスキャン式の液浸露光機を用いて浸漬露光を行う場合には、液浸媒体がレンズの移動に追随して移動する水追随性が求められる。水追随性が低いと、露光スピードが低下するため、生産性に影響を与えることが懸念される。
また、浸漬露光時にはレジスト膜やレンズに液浸媒体が接触するため、レジストに含まれる物質が液浸媒体中へ溶出することなどにより、レジスト膜が変質してその性能が低下したり、溶出した物質によって液浸媒体の屈折率が局所的に変化したり、溶出した物質がレンズ表面を汚染したりして、リソグラフィー特性に悪影響を与えることが考えられる。すなわち、感度が劣化したり、得られるレジストパターンがT−トップ形状となったり、レジストパターンの表面荒れや膨潤が生じる等の問題が予想される。
このような水追随性や物質溶出等の問題は、レジスト膜の疎水性を高める(疎水化する)ことによって解決できると考えられるが、その一方で、単にレジスト膜を疎水化しても、リソグラフィー特性に対する悪影響がみられ、たとえば解像性や感度の低下、スカム発生量の増大等が生じる傾向がある。
このように、液浸露光においては、適度な疎水性を有する材料開発が重要課題になる。
しかしながら、現在、リソグラフィー特性と、液浸露光等に必要とされる特性とを両立した材料は、ほとんど知られていない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、膜表面の疎水性が高く、かつリソグラフィー特性も良好なレジスト膜を形成できる液浸露光用ポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の第一の態様は、酸の作用によりアルカリ溶解性が増大する樹脂成分(A)、露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)、およびフッ素原子を含有しかつ酸解離性基を有さない樹脂成分(C)を含有する液浸露光用ポジ型レジスト組成物であって、前記樹脂成分(A)が、アクリル酸から誘導される構成単位(a)を有し、かつフッ素原子を含有しない樹脂(A1)を含有し、前記樹脂成分(C)が、非主鎖環状型の樹脂(C1)と、主鎖環状型の樹脂(C2)とを含有することを特徴とする液浸露光用ポジ型レジスト組成物である。
また、本発明の第二の態様は、前記本発明の第一の態様の液浸露光用ポジ型レジスト組成物を用いて支持体上にレジスト膜を形成する工程、前記レジスト膜を浸漬露光する工程、および前記レジスト膜を現像してレジストパターンを形成する工程を含むレジストパターン形成方法である。
本明細書および特許請求の範囲において、「アルキル基」は、特に断りがない限り、直鎖、分岐鎖および環状の1価の飽和炭化水素基を包含するものとする。
「低級アルキル基」は、炭素原子数1〜5のアルキル基である。
「アルキレン基」は、特に断りがない限り、直鎖、分岐鎖および環状の2価の飽和炭化水素基を包含するものとする。
「構成単位」とは、高分子化合物(重合体、共重合体)を構成するモノマー単位(単量体単位)を意味する。
「露光」は放射線の照射全般を含む概念とする。
本発明により、膜表面の疎水性、およびリソグラフィー特性に優れたレジスト膜を形成できる液浸露光用ポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法を提供できる。
以下、本発明をより詳細に説明する。
≪液浸露光用ポジ型レジスト組成物≫
本発明の液浸露光用ポジ型レジスト組成物は、酸の作用によりアルカリ溶解性が増大する樹脂成分(A)(以下、(A)成分という。)、露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)(以下、(B)成分という。)、およびフッ素原子を含有しかつ酸解離性基を有さない樹脂成分(C)(以下、(C)成分という。)を含むものである。
かかるポジ型レジスト組成物において、(A)成分は、露光前はアルカリ不溶性であり、露光により(B)成分から酸が発生すると、該酸が、(A)成分のアルカリ可溶性を増大させる。そのため、レジストパターンの形成において、当該ポジ型レジスト組成物を用いて得られるレジスト膜に対して選択的露光を行うと、露光部はアルカリ可溶性へ転じる一方で、未露光部はアルカリ不溶性のまま変化しないので、アルカリ現像を行うことにより、レジストパターンを形成することができる。
[樹脂(A1)]
樹脂(A1)は、アクリル酸から誘導される構成単位(a)を有し、かつフッ素原子を含有しない樹脂である。このようなものであれば、樹脂(A1)としては特に限定されず、これまで、化学増幅型ポジ型レジスト用のベース樹脂として提案されている、一種または二種以上の樹脂を使用することができる。
[構成単位(a)]
樹脂(A1)において、アクリル酸から誘導される構成単位(a)は、フッ素原子を含有しないものである。
ここで、本明細書および特許請求の範囲において、「アクリル酸から誘導される構成単位」とは、アクリル酸のエチレン性二重結合が開裂して構成される構成単位を意味する。また、「アクリル酸」は、狭義のアクリル酸(CH=CHCOOH)、及びその水素原子の一部または全部が他の基または原子で置換された誘導体を含む概念とする。
アクリル酸の誘導体としては、たとえば、狭義のアクリル酸のα位の炭素原子に置換基(水素原子以外の原子または基)が結合しているα置換アクリル酸、これらのアクリル酸のカルボキシ基の水素原子が有機基で置換されたアクリル酸エステル等が挙げられる。
「有機基」とは炭素原子を含む基であり、アクリル酸エステルにおける有機基としては、特に限定されず、たとえば後述する構成単位(a1)〜(a4)等において挙げた構成単位において、アクリル酸エステルのエステル側鎖部に結合した基(酸解離性溶解抑制基、ラクトン含有環式基、極性基含有脂肪族炭化水素基、多環式の脂肪族炭化水素基等)が挙げられる。
アクリル酸のα位(α位の炭素原子)とは、特に断りがない限り、カルボニル基が結合している炭素原子のことである。
α置換アクリル酸の置換基としては、低級アルキル基、ハロゲン化低級アルキル基(ただし構成単位(a)においてはフッ素化低級アルキル基を除く。)等が挙げられる。
構成単位(a)において、α位の置換基としての低級アルキル基として、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基などの低級の直鎖状または分岐状のアルキル基が挙げられる。
α位の置換基としてのハロゲン化低級アルキル基としては、前記低級アルキル基の水素原子の一部または全部がフッ素原子以外のハロゲン原子、例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等で置換された基が挙げられる。
構成単位(a)において、アクリル酸のα位に結合しているのは、水素原子、低級アルキル基、またはハロゲン化低級アルキル基(ただしフッ素化低級アルキル基を除く。)であることが好ましく、水素原子または低級アルキル基であることがより好ましく、工業上の入手の容易さから、水素原子またはメチル基であることが最も好ましい。
構成単位(a)として、より具体的には、下記一般式(a)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 2008145667
[式中、Rは水素原子、低級アルキル基、またはハロゲン化低級アルキル基(ただしフッ素化低級アルキル基を除く。)であり、Xは水素原子であるか、またはフッ素原子を含まない1価の有機基である。]
Rの低級アルキル基またはハロゲン化低級アルキル基(ただしフッ素化低級アルキル基を除く。)は、上記α位の置換基としての低級アルキル基またはハロゲン化低級アルキル基(ただしフッ素化低級アルキル基を除く。)と同様のものが挙げられる。
Xの有機基としては、上述した「アクリル酸エステルにおける有機基」と同様のものが挙げられる。
樹脂(A1)は、構成単位(a)を、当該樹脂(A1)を構成する全構成単位の合計に対し、50〜100モル%の割合で含有することが好ましく、70〜100モル%含有することがより好ましい。特に、本発明の効果に特に優れることから、樹脂(A1)は、アクリル酸から誘導される構成単位(a)のみからなるものであることが好ましい。
ここで、「構成単位(a)のみからなる」とは、樹脂(A1)の主鎖が、構成単位(a)のみから構成されており、他の構成単位を含まないことを意味する。
・構成単位(a1)
本発明において、樹脂(A1)は、フッ素原子を有さず、かつ酸解離性溶解抑制基を含むアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a1)を有することが好ましい。
ここで、本明細書および特許請求の範囲において、「アクリル酸エステルから誘導される構成単位」とは、アクリル酸エステルのエチレン性二重結合が開裂して構成される構成単位を意味する。
構成単位(a1)における酸解離性溶解抑制基は、解離前は樹脂(A1)全体をアルカリ不溶とするアルカリ溶解抑制性を有するとともに、解離後はこの樹脂(A1)全体をアルカリ可溶性へ変化させるものであれば、これまで、化学増幅型レジスト用のベース樹脂の酸解離性溶解抑制基として提案されているものを使用することができる。かかる酸解離性溶解抑制基としては、一般的には、(メタ)アクリル酸等におけるカルボキシ基と環状または鎖状の第3級アルキルエステルを形成する基;アルコキシアルキル基等のアセタール型酸解離性溶解抑制基などが広く知られている。なお、「(メタ)アクリル酸エステル」とは、α位に水素原子が結合したアクリル酸エステルと、α位にメチル基が結合したメタクリル酸エステルの一方あるいは両方を意味する。
ここで、「第3級アルキルエステル」とは、カルボキシ基の水素原子が、鎖状または環状のアルキル基で置換されることによりエステルを形成しており、そのカルボニルオキシ基(−C(O)−O−)の末端の酸素原子に、前記鎖状または環状のアルキル基の第3級炭素原子が結合している構造を示す。この第3級アルキルエステルにおいては、酸が作用すると、酸素原子と第3級炭素原子との間で結合が切断される。
なお、前記鎖状または環状のアルキル基は置換基を有していてもよい。
以下、カルボキシ基と第3級アルキルエステルを構成することにより、酸解離性となっている基を、便宜上、「第3級アルキルエステル型酸解離性溶解抑制基」という。
第3級アルキルエステル型酸解離性溶解抑制基としては、脂肪族分岐鎖状酸解離性溶解抑制基、脂肪族環式基を含有する酸解離性溶解抑制基が挙げられる。
ここで、本特許請求の範囲及び明細書における「脂肪族」とは、芳香族に対する相対的な概念であって、芳香族性を持たない基、化合物等を意味するものと定義する。
「脂肪族分岐鎖状」とは、芳香族性を持たない分岐鎖状の構造を有することを示す。「脂肪族分岐鎖状酸解離性溶解抑制基」の構造は、炭素および水素からなる基(炭化水素基)であることに限定はされないが、炭化水素基であることが好ましい。また、「炭化水素基」は飽和または不飽和のいずれでもよいが、通常は飽和であることが好ましい。
脂肪族分岐鎖状酸解離性溶解抑制基としては、炭素数4〜8の第3級アルキル基が好ましく、具体的にはtert−ブチル基、tert−ペンチル基、tert−ヘプチル基等が挙げられる。
「脂肪族環式基」は、芳香族性を持たない単環式基または多環式基であることを示す。
構成単位(a1)における「脂肪族環式基」は、置換基を有していてもよいし、有していなくてもよい。置換基としては、炭素数1〜5の低級アルキル基、フッ素原子以外のハロゲン原子、フッ素原子以外のハロゲン原子で置換された炭素数1〜5のハロゲン化低級アルキル基、酸素原子(=O)、等が挙げられる。
「脂肪族環式基」の置換基を除いた基本の環の構造は、炭素および水素からなる基(炭化水素基)であることに限定はされないが、炭化水素基であることが好ましい。また、「炭化水素基」は飽和または不飽和のいずれでもよいが、通常は飽和であることが好ましい。「脂肪族環式基」は、多環式基であることが好ましい。
脂肪族環式基の具体例としては、例えば、低級アルキル基、フッ素原子以外のハロゲン原子またはハロゲン化アルキル基(ただしフッ素化アルキル基を除く。)で置換されていてもよいし、されていなくてもよいモノシクロアルカン、ビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカンなどのポリシクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基などを例示できる。具体的には、シクロペンタン、シクロヘキサン等のモノシクロアルカンや、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンなどのポリシクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基などが挙げられる。
脂肪族環式基を含有する酸解離性溶解抑制基としては、例えば環状のアルキル基の環骨格上に第3級炭素原子を有する基を挙げることができ、具体的には2−メチル−2−アダマンチル基や、2−エチル−2−アダマンチル基等が挙げられる。あるいは、下記一般式(a1”)で示す構成単位において、カルボニルオキシ基(−C(O)−O−)の酸素原子に結合した基の様に、アダマンチル基等の脂肪族環式基と、これに結合する、第3級炭素原子を有する分岐鎖状アルキレン基とを有する基が挙げられる。
Figure 2008145667
[式中、Rは上記と同じであり、R15、R16はアルキル基(直鎖、分岐鎖状のいずれでもよく、好ましくは炭素数1〜5である)を示す。]
「アセタール型酸解離性溶解抑制基」は、一般的に、カルボキシ基、水酸基等のアルカリ可溶性基末端の水素原子と置換して酸素原子と結合している。そして、露光により酸が発生すると、この酸が作用して、アセタール型酸解離性溶解抑制基と、当該アセタール型酸解離性溶解抑制基が結合した酸素原子との間で結合が切断される。
アセタール型酸解離性溶解抑制基としては、たとえば、下記一般式(p1)で表される基が挙げられる。
Figure 2008145667
[式中、R1’,R2’はそれぞれ独立して水素原子または低級アルキル基を表し、nは0〜3の整数を表し、Yは低級アルキル基または脂肪族環式基を表す。]
上記式中、nは、0〜2の整数であることが好ましく、0または1がより好ましく、0が最も好ましい。
1’,R2’の低級アルキル基としては、上記Rの低級アルキル基と同様のものが挙げられ、メチル基またはエチル基が好ましく、メチル基が最も好ましい。
本発明においては、R1’,R2’のうち少なくとも1つが水素原子であることが好ましい。すなわち、酸解離性溶解抑制基(p1)が、下記一般式(p1−1)で表される基であることが好ましい。
Figure 2008145667
[式中、R1’、n、Yは上記と同様である。]
Yの低級アルキル基としては、上記Rの低級アルキル基と同様のものが挙げられる。
Yの脂肪族環式基としては、従来ArFレジスト等において多数提案されている単環又は多環式の脂肪族環式基の中から適宜選択して用いることができ、たとえば上記「脂肪族環式基」と同様のものが例示できる。
また、アセタール型酸解離性溶解抑制基としては、下記一般式(p2)で示される基も挙げられる。
Figure 2008145667
[式中、R17、R18はそれぞれ独立して直鎖状または分岐鎖状のアルキル基または水素原子であり、R19は直鎖状、分岐鎖状または環状のアルキル基である。または、R17およびR19がそれぞれ独立に直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基であって、R17の末端とR19の末端とが結合して環を形成していてもよい。]
17、R18において、アルキル基の炭素数は好ましくは1〜15であり、直鎖状、分岐鎖状のいずれでもよく、エチル基、メチル基が好ましく、メチル基が最も好ましい。
特にR17、R18の一方が水素原子で、他方がメチル基であることが好ましい。
19は直鎖状、分岐鎖状または環状のアルキル基であり、炭素数は好ましくは1〜15であり、直鎖状、分岐鎖状又は環状のいずれでもよい。
19が直鎖状、分岐鎖状の場合は炭素数1〜5であることが好ましく、エチル基、メチル基がさらに好ましく、特にエチル基が最も好ましい。
19が環状の場合は炭素数4〜15であることが好ましく、炭素数4〜12であることがさらに好ましく、炭素数5〜10が最も好ましい。具体的には、フッ素原子以外のハロゲン原子またはハロゲン化アルキル基(ただしフッ素化アルキル基を除く。)で置換されていてもよいし、されていなくてもよいモノシクロアルカン、ビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカンなどのポリシクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基などを例示できる。具体的には、シクロペンタン、シクロヘキサン等のモノシクロアルカンや、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンなどのポリシクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基などが挙げられる。中でもアダマンタンから1個以上の水素原子を除いた基が好ましい。
また、上記式においては、R17及びR19がそれぞれ独立に直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基(好ましくは炭素数1〜5のアルキレン基)であってR19の末端とR17の末端とが結合していてもよい。
この場合、R17とR19と、R19が結合した酸素原子と、該酸素原子およびR17が結合した炭素原子とにより環式基が形成されている。該環式基としては、4〜7員環が好ましく、4〜6員環がより好ましい。該環式基の具体例としては、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基等が挙げられる。
構成単位(a1)としては、下記一般式(a1−0−1)で表される構成単位および下記一般式(a1−0−2)で表される構成単位からなる群から選ばれる1種以上を用いることが好ましい。
Figure 2008145667
[式中、Rは水素原子、低級アルキル基、またはハロゲン化低級アルキル基(ただしフッ素化低級アルキル基を除く。)を示し;Xは酸解離性溶解抑制基を示す。]
Figure 2008145667
[式中、Rは水素原子、低級アルキル基、またはハロゲン化低級アルキル基(ただしフッ素化低級アルキル基を除く。)を示し;Xは酸解離性溶解抑制基を示し;Yはアルキレン基または脂肪族環式基を示す。]
一般式(a1−0−1)において、Rの低級アルキル基またはハロゲン化低級アルキル基は、上記アクリル酸エステルのα位に結合していてよい低級アルキル基またはハロゲン化低級アルキル基と同様である。
は、酸解離性溶解抑制基であれば特に限定することはなく、例えば上述した第3級アルキルエステル型酸解離性溶解抑制基、アセタール型酸解離性溶解抑制基などを挙げることができ、第3級アルキルエステル型酸解離性溶解抑制基が好ましい。
一般式(a1−0−2)において、Rは上記と同様である。
は、式(a1−0−1)中のXと同様である。
は好ましくは炭素数1〜4のアルキレン基又は2価の脂肪族環式基であり、該脂肪族環式基としては、水素原子が2個以上除かれた基が用いられる以外は前記「脂肪族環式基」の説明と同様のものを用いることができる。
構成単位(a1)として、より具体的には、下記一般式(a1−1)〜(a1−4)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 2008145667
[上記式中、X’は第3級アルキルエステル型酸解離性溶解抑制基を表し、Yは炭素数1〜5の低級アルキル基、または脂肪族環式基を表し;nは0〜3の整数を表し;mは0または1を表し;Rは前記と同じであり、R’、R’はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜5の低級アルキル基を表す。]
前記R’、R’は好ましくは少なくとも1つが水素原子であり、より好ましくは共に水素原子である。nは好ましくは0または1である。
X’は前記Xにおいて例示した第3級アルキルエステル型酸解離性溶解抑制基と同様のものである。
Yの脂肪族環式基については、上述の「脂肪族環式基」の説明において例示したものと同様のものが挙げられる。
以下に、上記一般式(a1−1)〜(a1−4)で表される構成単位の具体例を示す。
Figure 2008145667
Figure 2008145667
Figure 2008145667
Figure 2008145667
Figure 2008145667
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Figure 2008145667
Figure 2008145667
Figure 2008145667
Figure 2008145667
Figure 2008145667
構成単位(a1)としては、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
構成単位(a1)としては、一般式(a1−1)で表される構成単位が好ましく、式(a1−1−1)〜式(a1−1−4)の構成単位を包括する下記一般式(a1−1−01)で表されるものや、式(a1−1−35)〜(a1−1−41)の構成単位を包括する下記一般式(a1−1−02)で表されるものがより好ましい。なかでも一般式(a1−1−01)で表されるものが特に好ましく、具体的には、(a1−1−1)〜(a1−1−4)で表される構成単位から選ばれる少なくとも1種を用いることが特に好ましい。
Figure 2008145667
[式中、Rは上記と同様であり、R11は低級アルキル基を示す。]
Figure 2008145667
[式中、Rは上記と同様であり、R12は低級アルキル基を示し、hは1〜3の整数を表す。]
一般式(a1−1−01)において、Rについては上記と同様である。
11の低級アルキル基はRにおける低級アルキル基と同様であり、メチル基又はエチル基が好ましい。
一般式(a1−1−02)において、Rについては上記と同様である。
12の低級アルキル基はRにおける低級アルキル基と同様であり、メチル基又はエチル基が好ましく、エチル基が最も好ましい。
hは1又は2が好ましく、2が最も好ましい。
樹脂(A1)中、構成単位(a1)の割合は、樹脂(A1)を構成する全構成単位に対し、10〜80モル%が好ましく、20〜70モル%がより好ましく、25〜50モル%がさらに好ましい。下限値以上とすることによって、レジスト組成物とした際に容易にパターンを得ることができ、上限値以下とすることにより他の構成単位とのバランスをとることができる。
・構成単位(a2)
樹脂(A1)は、構成単位(a1)に加えて、さらに、フッ素原子を有さず、かつラクトン含有環式基を含むアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a2)を有することが好ましい。
ここで、ラクトン含有環式基とは、−O−C(O)−構造を含むひとつの環(ラクトン環)を含有する環式基を示す。ラクトン環をひとつ目の環として数え、ラクトン環のみの場合は単環式基、さらに他の環構造を有する場合は、その構造に関わらず多環式基と称する。
構成単位(a2)のラクトン環式基は、樹脂(A1)をレジスト膜の形成に用いた場合に、レジスト膜の基板への密着性を高めたり、水を含有する現像液との親和性を高めたりするうえで有効なものである。
構成単位(a2)としては、特に限定されることなく任意のものが使用可能である。
具体的には、ラクトン含有単環式基としては、γ−ブチロラクトンから水素原子1つを除いた基が挙げられる。また、ラクトン含有多環式基としては、ラクトン環を有するビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカンから水素原子一つを除いた基が挙げられる。
構成単位(a2)の例として、より具体的には、下記一般式(a2−1)〜(a2−5)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 2008145667
[式中、Rは上記と同様であり、R’は水素原子、低級アルキル基、または炭素数1〜5のアルコキシ基であり、mは0または1の整数であり、Aは炭素数1〜5のアルキレン基または酸素原子である。]
一般式(a2−1)〜(a2−5)におけるRは前記構成単位(a1)におけるRと同様である。
R’の低級アルキル基としては、前記構成単位(a1)におけるRの低級アルキル基と同じである。
Aの炭素数1〜5のアルキレン基として、具体的には、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基等が挙げられる。
一般式(a2−1)〜(a2−5)中、R’は、工業上入手が容易であること等を考慮すると、水素原子が好ましい。
以下に、前記一般式(a2−1)〜(a2−5)の具体的な構成単位を例示する。
Figure 2008145667
Figure 2008145667
Figure 2008145667
Figure 2008145667
Figure 2008145667
これらの中でも、一般式(a2−1)〜(a2−3)から選択される少なくとも1種以上を用いることが好ましい。具体的には、化学式(a2−1−1)、(a2−1−2)、(a2−2−1)、(a2−2−2)、(a2−3−1)、(a2−3−2)、(a2−3−9)及び(a2−3−10)から選択される少なくとも1種以上を用いることが好ましい。
構成単位(a2)としては、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
樹脂(A1)中の構成単位(a2)の割合は、樹脂(A1)を構成する全構成単位の合計に対して、5〜70モル%が好ましく、10〜60モル%がより好ましく、20〜50モル%がさらに好ましい。下限値以上とすることにより構成単位(a2)を含有させることによる効果が充分に得られ、上限値以下とすることにより他の構成単位とのバランスをとることができる。
・構成単位(a3)
樹脂(A1)は、構成単位(a1)に加えて、または構成単位(a1)および(a2)に加えて、さらに、フッ素原子を有さず、かつ極性基含有脂肪族炭化水素基を含むアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a3)を含有することが好ましい。
樹脂(A1)が構成単位(a3)を有することにより、(A)成分の親水性が高まり、現像液との親和性が高まって、露光部でのアルカリ溶解性が向上し、解像性の向上に寄与する。
極性基としては、水酸基、シアノ基、カルボキシ基等が挙げられ、特に水酸基が好ましい。
脂肪族炭化水素基としては、炭素数1〜10の直鎖状または分岐状の炭化水素基(好ましくはアルキレン基)や、多環式の脂肪族炭化水素基(多環式基)が挙げられる。該多環式基としては、例えばArFエキシマレーザー用レジスト組成物用の樹脂において、多数提案されているものの中から適宜選択して用いることができる。該多環式基の炭素数は7〜30であることが好ましい。
その中でも、水酸基、シアノ基またはカルボキシ基を含有する脂肪族多環式基を含むアクリル酸エステルから誘導される構成単位がより好ましい。該多環式基としては、ビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカンなどから1個以上の水素原子を除いた基などを例示できる。具体的には、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンなどのポリシクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基などが挙げられる。これらの多環式基の中でも、アダマンタンから2個以上の水素原子を除いた基、ノルボルナンから2個以上の水素原子を除いた基、テトラシクロドデカンから2個以上の水素原子を除いた基が工業上好ましい。
構成単位(a3)としては、極性基含有脂肪族炭化水素基における炭化水素基が炭素数1〜10の直鎖状または分岐状の炭化水素基のときは、アクリル酸のヒドロキシエチルエステルから誘導される構成単位が好ましく、該炭化水素基が多環式基のときは、下記式(a3−1)で表される構成単位、(a3−2)で表される構成単位等が好ましいものとして挙げられる。
Figure 2008145667
[式中、Rは前記に同じであり、jは1〜3の整数であり、kは1〜3の整数である。]
式(a3−1)中、jは1又は2であることが好ましく、1であることがさらに好ましい。jが2の場合は、水酸基がアダマンチル基の3位と5位に結合しているものが好ましい。jが1の場合は、水酸基がアダマンチル基の3位に結合しているものが好ましい。
式(a3−2)中、kは1であることが好ましい。シアノ基はノルボルニル基の5位または6位に結合していることが好ましい。
構成単位(a3)としては、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
樹脂(A1)中、構成単位(a3)の割合は、当該樹脂(A1)を構成する全構成単位に対し、5〜50モル%であることが好ましく、5〜40モル%がより好ましく、5〜25モル%がさらに好ましい。
・構成単位(a4)
樹脂(A1)は、本発明の効果を損なわない範囲で、上記構成単位(a1)〜(a3)以外の他の構成単位(a4)を含んでいてもよい。
構成単位(a4)は、フッ素原子を含まず、かつ上述の構成単位(a1)〜(a3)に分類されない他の構成単位であれば特に限定するものではなく、ArFエキシマレーザー用、KrFエキシマレーザー用(好ましくはArFエキシマレーザー用)等のレジスト用樹脂に用いられるものとして従来から知られている多数のものが使用可能である。
構成単位(a4)としては、例えば酸非解離性の脂肪族多環式基を含むアクリル酸エステルから誘導される構成単位などが好ましい。該多環式基は、例えば、前記の構成単位(a1)の場合に例示したものと同様のものを例示することができ、ArFエキシマレーザー用、KrFエキシマレーザー用(好ましくはArFエキシマレーザー用)等のレジスト組成物の樹脂成分に用いられるものとして従来から知られている多数のものが使用可能である。
特にトリシクロデカニル基、アダマンチル基、テトラシクロドデカニル基、イソボルニル基、ノルボルニル基から選ばれる少なくとも1種以上であると、工業上入手し易いなどの点で好ましい。これらの多環式基は、炭素数1〜5の直鎖又は分岐状のアルキル基を置換基として有していてもよい。
構成単位(a4)として、具体的には、下記一般式(a4−1)〜(a4−5)の構造のものを例示することができる。
Figure 2008145667
[式中、Rは前記と同じである。]
構成単位(a4)としては、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
構成単位(a4)を樹脂(A1)に含有させる際には、樹脂(A1)を構成する全構成単位の合計に対して、構成単位(a4)を1〜30モル%、好ましくは10〜20モル%含有させると好ましい。
本発明において、樹脂(A1)は、少なくとも構成単位(a1)、(a2)および(a3)を有する共重合体であることが好ましく、係る共重合体としては、たとえば、上記構成単位(a1)、(a2)および(a3)からなる3元共重合体、上記構成単位(a1)、(a2)、(a3)および(a4)からなる4元共重合体等が例示できる。
本発明おいて、樹脂(A1)としては、特に下記一般式(A1−11)に示す3種の構成単位を含むものが好ましい。
Figure 2008145667
[式中、R41,R43,R44はそれぞれ独立に水素原子、低級アルキル基、またはフッ素原子以外のハロゲン原子で水素原子が置換された低級アルキル基(ハロゲン化低級アルキル基)であり、R42は低級アルキル基である。]
式(A1−11)中、R41,R43,R44の低級アルキル基は、上記Rの低級アルキル基と同様である。R41,R43,R44としては、水素原子または低級アルキル基が好ましく、水素原子またはメチル基が好ましい。
42の低級アルキル基は、上記Rの低級アルキル基と同様であり、メチル基またはエチル基が好ましく、メチル基が最も好ましい。
樹脂(A1)は、各構成単位を誘導するモノマーを、例えばアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)のようなラジカル重合開始剤を用いた公知のラジカル重合等によって重合させることによって得ることができる。
(A)成分全体の質量平均分子量(Mw)(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算基準)は、特に限定するものではないが、2000〜50000が好ましく、3000〜30000がより好ましく、5000〜20000が最も好ましい。この範囲の上限値以下であると、レジストとして用いるのに充分なレジスト溶剤への溶解性があり、この範囲の下限値以上であると、耐ドライエッチング性やレジストパターン断面形状が良好である。
また、(A)成分全体の分散度(Mw/Mn)は1.0〜5.0が好ましく、1.0〜3.0がより好ましく、1.2〜2.5が最も好ましい。
本発明の液浸露光用ポジ型レジスト組成物中、(A)成分の含有量は、形成しようとするレジスト膜厚等に応じて調整すればよい。
(A)成分中、樹脂(A1)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用しても良い。
(A)成分中の樹脂(A1)の含有量は、50〜100質量%の範囲内であることが好ましく、75〜100質量%がより好ましく、80〜100質量%がさらに好ましい。樹脂(A1)の含有量が、50質量%以上であると、リソグラフィー特性が向上する。そして、特に本発明の効果に特に優れることから、(A)成分中の樹脂(A1)の含有量は、100質量%であることが最も好ましい。
<(B)成分>
(B)成分としては、特に限定されず、これまで化学増幅型レジスト用の酸発生剤として提案されているものを使用することができる。このような酸発生剤としては、これまで、ヨードニウム塩やスルホニウム塩などのオニウム塩系酸発生剤、オキシムスルホネート系酸発生剤、ビスアルキルまたはビスアリールスルホニルジアゾメタン類、ポリ(ビススルホニル)ジアゾメタン類などのジアゾメタン系酸発生剤、ニトロベンジルスルホネート系酸発生剤、イミノスルホネート系酸発生剤、ジスルホン系酸発生剤など多種のものが知られている。
オニウム塩系酸発生剤としては、例えば下記一般式(b−0)で表される酸発生剤が挙げられる。
Figure 2008145667
[式中、R51は、直鎖、分岐鎖若しくは環状のアルキル基、または直鎖、分岐鎖若しくは環状のフッ素化アルキル基を表し;R52は、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、直鎖若しくは分岐鎖状のアルキル基、直鎖若しくは分岐鎖状のハロゲン化アルキル基、または直鎖若しくは分岐鎖状のアルコキシ基であり;R53は置換基を有していてもよいアリール基であり;u”は1〜3の整数である。]
一般式(b−0)において、R51は、直鎖、分岐鎖若しくは環状のアルキル基、または直鎖、分岐鎖若しくは環状のフッ素化アルキル基を表す。
前記直鎖若しくは分岐鎖状のアルキル基としては、炭素数1〜10であることが好ましく、炭素数1〜8であることがさらに好ましく、炭素数1〜4であることが最も好ましい。
前記環状のアルキル基としては、炭素数4〜12であることが好ましく、炭素数5〜10であることがさらに好ましく、炭素数6〜10であることが最も好ましい。
前記フッ素化アルキル基としては、炭素数1〜10であることが好ましく、炭素数1〜8であることがさらに好ましく、炭素数1〜4であることが最も好ましい。また、該フッ化アルキル基のフッ素化率(アルキル基中全水素原子の個数に対する置換したフッ素原子の個数の割合)は、好ましくは10〜100%、さらに好ましくは50〜100%であり、特に水素原子をすべてフッ素原子で置換したものが、酸の強度が強くなるので好ましい。
51としては、直鎖状のアルキル基またはフッ素化アルキル基であることが最も好ましい。
52は、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、直鎖若しくは分岐鎖状のアルキル基、直鎖若しくは分岐鎖状のハロゲン化アルキル基、または直鎖若しくは分岐鎖状のアルコキシ基である。
52において、ハロゲン原子としては、フッ素原子、臭素原子、塩素原子、ヨウ素原子などが挙げられ、フッ素原子が好ましい。
52において、アルキル基は、直鎖または分岐鎖状であり、その炭素数は好ましくは1〜5、特に1〜4、さらには1〜3であることが望ましい。
52において、ハロゲン化アルキル基は、アルキル基中の水素原子の一部または全部がハロゲン原子で置換された基である。ここでのアルキル基は、前記R52における「アルキル基」と同様のものが挙げられる。置換するハロゲン原子としては上記「ハロゲン原子」について説明したものと同様のものが挙げられる。ハロゲン化アルキル基において、水素原子の全個数の50〜100%がハロゲン原子で置換されていることが望ましく、全て置換されていることがより好ましい。
52において、アルコキシ基としては、直鎖状または分岐鎖状であり、その炭素数は好ましくは1〜5、特に1〜4、さらには1〜3であることが望ましい。
52としては、これらの中でも水素原子が好ましい。
53は置換基を有していてもよいアリール基であり、置換基を除いた基本環(母体環)の構造としては、ナフチル基、フェニル基、アントラセニル基などが挙げられ、本発明の効果やArFエキシマレーザーなどの露光光の吸収の観点から、フェニル基が望ましい。
置換基としては、水酸基、低級アルキル基(直鎖または分岐鎖状であり、その好ましい炭素数は5以下であり、特にメチル基が好ましい)などを挙げることができる。
53のアリール基としては、置換基を有しないものがより好ましい。
u”は1〜3の整数であり、2または3であることが好ましく、特に3であることが望ましい。
一般式(b−0)で表される酸発生剤の好ましいものは以下の様なものを挙げることができる。
Figure 2008145667
また一般式(b−0)で表される酸発生剤の他のオニウム塩系酸発生剤として、例えば下記一般式(b−1)または(b−2)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2008145667
[式中、R”〜R”,R”〜R”は、それぞれ独立に、アリール基またはアルキル基を表し;R”は、直鎖、分岐または環状のアルキル基またはフッ素化アルキル基を表し;R”〜R”のうち少なくとも1つはアリール基を表し、R”〜R”のうち少なくとも1つはアリール基を表す。]
式(b−1)中、R”〜R”はそれぞれ独立にアリール基またはアルキル基を表す。R”〜R”のうち、少なくとも1つはアリール基を表す。R”〜R”のうち、2以上がアリール基であることが好ましく、R”〜R”のすべてがアリール基であることが最も好ましい。
”〜R”のアリール基としては、特に制限はなく、例えば、炭素数6〜20のアリール基であって、該アリール基は、その水素原子の一部または全部がアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子等で置換されていてもよく、されていなくてもよい。アリール基としては、安価に合成可能なことから、炭素数6〜10のアリール基が好ましい。具体的には、たとえばフェニル基、ナフチル基が挙げられる。
前記アリール基の水素原子が置換されていても良いアルキル基としては、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基であることが最も好ましい。
前記アリール基の水素原子が置換されていても良いアルコキシ基としては、炭素数1〜5のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基が最も好ましい。
前記アリール基の水素原子が置換されていても良いハロゲン原子としては、フッ素原子であることが好ましい。
”〜R”のアルキル基としては、特に制限はなく、例えば炭素数1〜10の直鎖状、分岐状または環状のアルキル基等が挙げられる。解像性に優れる点から、炭素数1〜5であることが好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ノニル基、デカニル基等が挙げられ、解像性に優れ、また安価に合成可能なことから好ましいものとして、メチル基を挙げることができる。
これらの中で、R”〜R”は、それぞれ、フェニル基またはナフチル基であることが最も好ましい。
”は、直鎖、分岐または環状のアルキル基またはフッ素化アルキル基を表す。
前記直鎖または分岐のアルキル基としては、炭素数1〜10であることが好ましく、炭素数1〜8であることがさらに好ましく、炭素数1〜4であることが最も好ましい。
前記環状のアルキル基としては、前記R”で示したような環式基であって、炭素数4〜15であることが好ましく、炭素数4〜10であることがさらに好ましく、炭素数6〜10であることが最も好ましい。
前記フッ素化アルキル基としては、炭素数1〜10であることが好ましく、炭素数1〜8であることがさらに好ましく、炭素数1〜4であることが最も好ましい。また、該フッ化アルキル基のフッ素化率(アルキル基中のフッ素原子の割合)は、好ましくは10〜100%、さらに好ましくは50〜100%であり、特に水素原子をすべてフッ素原子で置換したものが、酸の強度が強くなるので好ましい。
”としては、直鎖または環状のアルキル基、またはフッ素化アルキル基であることが最も好ましい。
式(b−2)中、R”〜R”はそれぞれ独立にアリール基またはアルキル基を表す。R”〜R”のうち、少なくとも1つはアリール基を表す。R”〜R”のすべてがアリール基であることが好ましい。
”〜R”のアリール基としては、R”〜R”のアリール基と同様のものが挙げられる。
”〜R”のアルキル基としては、R”〜R”のアルキル基と同様のものが挙げられる。
これらの中で、R”〜R”はすべてフェニル基であることが最も好ましい。
式(b−2)中のR”としては上記式(b−1)のR”と同様のものが挙げられる。
式(b−1)、(b−2)で表されるオニウム塩系酸発生剤の具体例としては、ジフェニルヨードニウムのトリフルオロメタンスルホネートまたはノナフルオロブタンスルホネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムのトリフルオロメタンスルホネートまたはノナフルオロブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、トリ(4−メチルフェニル)スルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、ジメチル(4−ヒドロキシナフチル)スルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、モノフェニルジメチルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、ジフェニルモノメチルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、(4−メチルフェニル)ジフェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、(4−メトキシフェニル)ジフェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、トリ(4−tert−ブチル)フェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、ジフェニル(1−(4−メトキシ)ナフチル)スルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、ジ(1−ナフチル)フェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネートなどが挙げられる。また、これらのオニウム塩のアニオン部がメタンスルホネート、n−プロパンスルホネート、n−ブタンスルホネート、n−オクタンスルホネートに置き換えたオニウム塩も用いることができる。
また、前記一般式(b−1)又は(b−2)において、アニオン部を下記一般式(b−3)又は(b−4)で表されるアニオン部に置き換えたオニウム塩系酸発生剤も用いることができる(カチオン部は(b−1)又は(b−2)と同様)。
Figure 2008145667
[式中、X”は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された炭素数2〜6のアルキレン基を表し;Y”、Z”は、それぞれ独立に、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1〜10のアルキル基を表す。]
X”は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された直鎖状または分岐状のアルキレン基であり、該アルキレン基の炭素数は2〜6であり、好ましくは炭素数3〜5、最も好ましくは炭素数3である。
Y”、Z”は、それぞれ独立に、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された直鎖状または分岐状のアルキル基であり、該アルキル基の炭素数は1〜10であり、好ましくは炭素数1〜7、より好ましくは炭素数1〜3である。
X”のアルキレン基の炭素数またはY”、Z”のアルキル基の炭素数は、上記炭素数の範囲内において、レジスト溶媒への溶解性も良好である等の理由により、小さいほど好ましい。
また、X”のアルキレン基またはY”、Z”のアルキル基において、フッ素原子で置換されている水素原子の数が多いほど、酸の強度が強くなり、また200nm以下の高エネルギー光や電子線に対する透明性が向上するので好ましい。該アルキレン基またはアルキル基中のフッ素原子の割合、すなわちフッ素化率は、好ましくは70〜100%、さらに好ましくは90〜100%であり、最も好ましくは、全ての水素原子がフッ素原子で置換されたパーフルオロアルキレン基またはパーフルオロアルキル基である。
本明細書において、オキシムスルホネート系酸発生剤とは、下記一般式(B−1)で表される基を少なくとも1つ有する化合物であって、放射線の照射によって酸を発生する特性を有するものである。この様なオキシムスルホネート系酸発生剤は、化学増幅型レジスト組成物用として多用されているので、任意に選択して用いることができる。
Figure 2008145667
[式(B−1)中、R31、R32はそれぞれ独立に有機基を表す。]
31、R32の有機基は、炭素原子を含む基であり、炭素原子以外の原子(たとえば水素原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子等)等)を有していてもよい。
31の有機基としては、直鎖、分岐または環状のアルキル基またはアリール基が好ましい。これらのアルキル基、アリール基は置換基を有していても良い。該置換基としては、特に制限はなく、たとえばフッ素原子、炭素数1〜6の直鎖、分岐または環状のアルキル基等が挙げられる。ここで、「置換基を有する」とは、アルキル基またはアリール基の水素原子の一部または全部が置換基で置換されていることを意味する。
アルキル基としては、炭素数1〜20が好ましく、炭素数1〜10がより好ましく、炭素数1〜8がさらに好ましく、炭素数1〜6が特に好ましく、炭素数1〜4が最も好ましい。アルキル基としては、特に、部分的または完全にハロゲン化されたアルキル基(以下、ハロゲン化アルキル基ということがある)が好ましい。なお、部分的にハロゲン化されたアルキル基とは、水素原子の一部がハロゲン原子で置換されたアルキル基を意味し、完全にハロゲン化されたアルキル基とは、水素原子の全部がハロゲン原子で置換されたアルキル基を意味する。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、特にフッ素原子が好ましい。すなわち、ハロゲン化アルキル基は、フッ素化アルキル基であることが好ましい。
アリール基は、炭素数4〜20が好ましく、炭素数4〜10がより好ましく、炭素数6〜10が最も好ましい。アリール基としては、特に、部分的または完全にハロゲン化されたアリール基が好ましい。なお、部分的にハロゲン化されたアリール基とは、水素原子の一部がハロゲン原子で置換されたアリール基を意味し、完全にハロゲン化されたアリール基とは、水素原子の全部がハロゲン原子で置換されたアリール基を意味する。
31としては、特に、置換基を有さない炭素数1〜4のアルキル基、または炭素数1〜4のフッ素化アルキル基が好ましい。
32の有機基としては、直鎖、分岐または環状のアルキル基、アリール基またはシアノ基が好ましい。R32のアルキル基、アリール基としては、前記R31で挙げたアルキル基、アリール基と同様のものが挙げられる。
32としては、特に、シアノ基、置換基を有さない炭素数1〜8のアルキル基、または炭素数1〜8のフッ素化アルキル基が好ましい。
オキシムスルホネート系酸発生剤として、さらに好ましいものとしては、下記一般式(B−2)または(B−3)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2008145667
[式(B−2)中、R33は、シアノ基、置換基を有さないアルキル基またはハロゲン化アルキル基である。R34はアリール基である。R35は置換基を有さないアルキル基またはハロゲン化アルキル基である。]
Figure 2008145667
[式(B−3)中、R36はシアノ基、置換基を有さないアルキル基またはハロゲン化アルキル基である。R37は2または3価の芳香族炭化水素基である。R38は置換基を有さないアルキル基またはハロゲン化アルキル基である。p”は2または3である。]
前記一般式(B−2)において、R33の置換基を有さないアルキル基またはハロゲン化アルキル基は、炭素数が1〜10であることが好ましく、炭素数1〜8がより好ましく、炭素数1〜6が最も好ましい。
33としては、ハロゲン化アルキル基が好ましく、フッ素化アルキル基がより好ましい。
33におけるフッ素化アルキル基は、アルキル基の水素原子が50%以上フッ素化されていることが好ましく、より好ましくは70%以上、さらに好ましくは90%以上フッ素化されていることが好ましい。
34のアリール基としては、フェニル基、ビフェニル(biphenyl)基、フルオレニル(fluorenyl)基、ナフチル基、アントラセル(anthracyl)基、フェナントリル基等の、芳香族炭化水素の環から水素原子を1つ除いた基、およびこれらの基の環を構成する炭素原子の一部が酸素原子、硫黄原子、窒素原子等のヘテロ原子で置換されたヘテロアリール基等が挙げられる。これらのなかでも、フルオレニル基が好ましい。
34のアリール基は、炭素数1〜10のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基等の置換基を有していても良い。該置換基におけるアルキル基またはハロゲン化アルキル基は、炭素数が1〜8であることが好ましく、炭素数1〜4がさらに好ましい。また、該ハロゲン化アルキル基は、フッ素化アルキル基であることが好ましい。
35の置換基を有さないアルキル基またはハロゲン化アルキル基は、炭素数が1〜10であることが好ましく、炭素数1〜8がより好ましく、炭素数1〜6が最も好ましい。
35としては、ハロゲン化アルキル基が好ましく、フッ素化アルキル基がより好ましく、部分的にフッ素化されたアルキル基が最も好ましい。
35におけるフッ素化アルキル基は、アルキル基の水素原子が50%以上フッ素化されていることが好ましく、より好ましくは70%以上、さらに好ましくは90%以上フッ素化されていることが、発生する酸の強度が高まるため好ましい。最も好ましくは、水素原子が100%フッ素置換された完全フッ素化アルキル基である。
前記一般式(B−3)において、R36の置換基を有さないアルキル基またはハロゲン化アルキル基としては、上記R33の置換基を有さないアルキル基またはハロゲン化アルキル基と同様のものが挙げられる。
37の2または3価の芳香族炭化水素基としては、上記R34のアリール基からさらに1または2個の水素原子を除いた基が挙げられる。
38の置換基を有さないアルキル基またはハロゲン化アルキル基としては、上記R35の置換基を有さないアルキル基またはハロゲン化アルキル基と同様のものが挙げられる。
p”は好ましくは2である。
オキシムスルホネート系酸発生剤の具体例としては、α−(p−トルエンスルホニルオキシイミノ)−ベンジルシアニド、α−(p−クロロベンゼンスルホニルオキシイミノ)−ベンジルシアニド、α−(4−ニトロベンゼンスルホニルオキシイミノ)−ベンジルシアニド、α−(4−ニトロ−2−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルオキシイミノ)−ベンジルシアニド、α−(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)−4−クロロベンジルシアニド、α−(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)−2,4−ジクロロベンジルシアニド、α−(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)−2,6−ジクロロベンジルシアニド、α−(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシベンジルシアニド、α−(2−クロロベンゼンスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシベンジルシアニド、α−(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)−チエン−2−イルアセトニトリル、α−(4−ドデシルベンゼンスルホニルオキシイミノ)−ベンジルシアニド、α−[(p−トルエンスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル]アセトニトリル、α−[(ドデシルベンゼンスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル]アセトニトリル、α−(トシルオキシイミノ)−4−チエニルシアニド、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロペンテニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロヘキセニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロヘプテニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロオクテニルアセトニトリル、α−(トリフルオロメチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロペンテニルアセトニトリル、α−(トリフルオロメチルスルホニルオキシイミノ)−シクロヘキシルアセトニトリル、α−(エチルスルホニルオキシイミノ)−エチルアセトニトリル、α−(プロピルスルホニルオキシイミノ)−プロピルアセトニトリル、α−(シクロヘキシルスルホニルオキシイミノ)−シクロペンチルアセトニトリル、α−(シクロヘキシルスルホニルオキシイミノ)−シクロヘキシルアセトニトリル、α−(シクロヘキシルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロペンテニルアセトニトリル、α−(エチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロペンテニルアセトニトリル、α−(イソプロピルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロペンテニルアセトニトリル、α−(n−ブチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロペンテニルアセトニトリル、α−(エチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロヘキセニルアセトニトリル、α−(イソプロピルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロヘキセニルアセトニトリル、α−(n−ブチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロヘキセニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−p−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(トリフルオロメチルスルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリル、α−(トリフルオロメチルスルホニルオキシイミノ)−p−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(エチルスルホニルオキシイミノ)−p−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(プロピルスルホニルオキシイミノ)−p−メチルフェニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−p−ブロモフェニルアセトニトリルなどが挙げられる。
また、特開平9−208554号公報(段落[0012]〜[0014]の[化18]〜[化19])に開示されているオキシムスルホネート系酸発生剤、WO2004/074242A2(65〜85頁目のExample1〜40)に開示されているオキシムスルホネート系酸発生剤も好適に用いることができる。
また、好適なものとして以下のものを例示することができる。
Figure 2008145667
上記例示化合物の中でも、下記の4つの化合物が好ましい。
Figure 2008145667
ジアゾメタン系酸発生剤のうち、ビスアルキルまたはビスアリールスルホニルジアゾメタン類の具体例としては、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(1,1−ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4−ジメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン等が挙げられる。
また、特開平11−035551号公報、特開平11−035552号公報、特開平11−035573号公報に開示されているジアゾメタン系酸発生剤も好適に用いることができる。
また、ポリ(ビススルホニル)ジアゾメタン類としては、例えば、特開平11−322707号公報に開示されている、1,3−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)プロパン、1,4−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)ブタン、1,6−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)ヘキサン、1,10−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)デカン、1,2−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)エタン、1,3−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)プロパン、1,6−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)ヘキサン、1,10−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)デカンなどを挙げることができる。
(B)成分としては、これらの酸発生剤を1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明においては、上記の中でも、(B)成分として、フッ素化アルキルスルホン酸イオンをアニオンとするオニウム塩を用いることが好ましい。
本発明の液浸露光用ポジ型レジスト組成物における(B)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対し、0.5〜30質量部、好ましくは1〜10質量部とされる。上記範囲とすることでパターン形成が充分に行われる。また、均一な溶液が得られ、保存安定性が良好となるため好ましい。
<(C)成分>
本発明の液浸露光用ポジ型レジスト組成物は、(C)成分として、フッ素原子を含有しかつ酸解離性基を有さない非主鎖環状型の樹脂(C1)と、フッ素原子を含有しかつ酸解離性基を有さない主鎖環状型の樹脂(C2)とを含有する。
(C)成分を含有することにより、本発明のポジ型レジスト組成物から得られるレジスト膜は、その表面の疎水性が高く、後述するように水などの液浸媒体中への物質溶出が抑制される。
ここで、本明細書および特許請求の範囲において、「酸解離性基」とは、露光により(B)成分から発生した酸の作用により解離する基を意味する。たとえば前記構成単位(a2)におけるラクトン含有環式基、前記構成単位(a3)における極性基含有脂肪族炭化水素基、前記構成単位(a4)における多環式の脂肪族炭化水素基等は「酸解離性基」には含まれない。
酸解離性基としては、(B)成分から発生した酸の作用により解離する基であれば特に制限はなく、たとえば、これまで、化学増幅型レジスト用のベース樹脂の酸解離性溶解抑制基として提案されているものを使用することができる。酸解離性溶解抑制基の具体例としては、前記構成単位(a1)において、当該構成単位(a1)の酸解離性溶解抑制基として例示するものと同様のものが挙げられる。
ここで、酸解離性溶解抑制基における「溶解抑制」とは、当該基が、アルカリ現像液等のアルカリに対する(A)成分の溶解性を抑制する作用(溶解抑制性)を有することを意味する。本発明において、「酸解離性基」は、溶解抑制性を有するものであってもよく、溶解抑制性を有さないものであってもよい。
[樹脂(C1)]
樹脂(C1)としては、フッ素原子を含有し、かつ酸解離性基を有さない非主鎖環状型の樹脂であれば特に限定されない。
本明細書および特許請求の範囲において、「非主鎖環状型の樹脂」とは、主鎖を構成する炭素原子がいずれも、環構造を構成する炭素原子ではない樹脂のことを意味する。
かかる構造の樹脂(C1)を含有することにより、膜表面の疎水性が高いレジスト膜が得られる。
本発明において、樹脂(C1)は、アルカリ可溶性基を有することが好ましい。アルカリ可溶性基を有することにより、アルカリ溶解性が高まり、種々のリソグラフィー特性、たとえば解像性、レジストパターン形状等の向上に寄与する。特に、後述するフッ素化されたヒドロキシアルキル基のような、フッ素原子を含むアルカリ可溶性基を有すると、レジスト膜の疎水性の向上、浸漬露光時の物質溶出抑制等の効果にも優れ、液浸露光用としの有用性がさらに向上する。
アルカリ可溶性基は、当該樹脂のアルカリ溶解性を高める基であり、フェノール性水酸基と同程度の、比較的小さいpKa(Kaは酸解離定数)を有する基が好ましく、特に限定するものではないが、pKaが6〜12の範囲内の基が好適である。
アルカリ可溶性基として、より具体的には、水酸基(フェノール性水酸基、アルコール性水酸基)、カルボキシ基等の、末端に−OHを有する基が挙げられる。末端に−OHを有するアルカリ可溶性基の具体例としては、例えば、アルコール性水酸基;ヒドロキシアルキル基において水酸基が結合した炭素原子(α位の炭素原子)に結合した水素原子が電子吸引性基で置換された基(電子吸引性基置換ヒドロキシアルキル基);カルボキシ基等が挙げられる。
これらの中で、アルカリ可溶性基としては、電子吸引性基置換ヒドロキシアルキル基が好ましい。
電子吸引性基置換ヒドロキシアルキル基において、アルキル基は、直鎖または分岐鎖状であることが好ましい。当該電子吸引性基置換ヒドロキシアルキル基の炭素数は、特に限定するものではないが、1〜20が好ましく、4〜16がより好ましく、4〜12であることが最も好ましい。
ヒドロキシ基の数は特に限定するものではないが、1つであることが好ましい。
電子吸引性基としては、ハロゲン原子またはハロゲン化アルキル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子等が挙げられ、フッ素原子が好ましい。
ハロゲン化アルキル基において、ハロゲンは前記ハロゲン原子と同様であり、アルキル基は、メチル基、エチル基、プロピル基などの低級アルキル基が好ましく、より好ましくはメチル基またはエチル基であり、最も好ましくはメチル基である。
電子吸引性基の数は、1または2であり、好ましくは2である。
前記電子吸引性基置換ヒドロキシアルキル基として、より具体的かつ好適には、−CR7172OH基を有し、R71及びR72は、それぞれ独立にアルキル基、ハロゲン原子、又はハロゲン化アルキル基であり、その少なくともひとつはハロゲン原子又はハロゲン化アルキル基から選ばれる電子吸引性基であるものとして表すことができる。
樹脂(C1)は、フッ素化されたヒドロキシアルキル基を有することが好ましい。これにより、本発明の効果が向上する。また、ディフェクトの低減やLER(ラインエッジラフネス:ライン側壁の不均一な凹凸)の低減にも有効である。ディフェクトとは、例えばKLAテンコール社の表面欠陥観察装置(商品名「KLA」)により、現像後のレジストパターンを真上から観察した際に検知される不具合全般のことである。この不具合とは、例えば現像後のスカム、泡、ゴミ、レジストパターン間のブリッジ、色むら、析出物等である。
ここで、「フッ素化されたヒドロキシアルキル基」は、アルキル基の水素原子の一部がヒドロキシ基で置換されたヒドロキシアルキル基において、当該ヒドロキシアルキル基中の、残りの水素原子(アルキル基の、ヒドロキシ基で置換されていない水素原子)の一部または全部がフッ素によって置換されているものである。当該フッ素化されたヒドロキシアルキル基においては、フッ素化によってヒドロキシ基の水素原子が遊離しやすくなっている。
フッ素化されたヒドロキシアルキル基において、アルキル基は直鎖または分岐鎖状であることが好ましい。当該アルキル基の炭素数は特に限定するものではないが、1〜20が好ましく、4〜16がより好ましく、4〜12であることが最も好ましい。ヒドロキシ基の数は特に限定するものではないが、1つであることが好ましい。
中でも、フッ素化されたヒドロキシアルキル基としては、ヒドロキシ基が結合した炭素原子(ここではヒドロキシアルキル基のα位の炭素原子を指す)に、フッ素化アルキル基及び/またはフッ素原子が結合しているものが好ましい。
特に、当該α位に結合するフッ素化アルキル基が、アルキル基の水素原子の全部がフッ素で置換されたパーフルオロアルキル基であることが好ましい。
本発明においては、特に、樹脂(C1)が、下記一般式(III)で表される基を有することが好ましい。
Figure 2008145667
[式中、xは0〜5の整数であり、yおよびzはそれぞれ独立して1〜5の整数である。]
式中、xは、好ましくは0〜3の整数であり、0または1が特に好ましい。
yおよびzは、好ましくは1〜3の整数であり、1が最も好ましい。
樹脂(C1)は、アクリル酸から誘導される構成単位(a”)を含有することが好ましい。
アクリル酸の誘導体としては、たとえば、狭義のアクリル酸のα位の炭素原子に置換基(水素原子以外の原子または基)が結合しているα置換アクリル酸、これらのアクリル酸のカルボキシ基の水素原子が有機基で置換されたアクリル酸エステル等が挙げられる。
「有機基」とは炭素原子を含む基であり、アクリル酸エステルにおける有機基としては、特に限定されず、たとえば後述する構成単位(a0)や前記構成単位(a1)〜(a4)等において挙げた構成単位において、アクリル酸エステルのエステル側鎖部に結合した基(フッ素化されたヒドロキシアルキル基を有する基、酸解離性溶解抑制基、ラクトン含有環式基、極性基含有脂肪族炭化水素基、多環式の脂肪族炭化水素基等)が挙げられる。
アクリル酸のα位(α位の炭素原子)とは、特に断りがない限り、カルボニル基が結合している炭素原子のことである。
α置換アクリル酸の置換基としては、低級アルキル基、ハロゲン化低級アルキル基等が挙げられる。
α位の置換基としての低級アルキル基として、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基などの低級の直鎖状または分岐状のアルキル基が挙げられる。
α位の置換基としてのハロゲン化低級アルキル基としては、前記低級アルキル基の水素原子の一部または全部が、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子で置換された基が挙げられる。
アクリル酸のα位に結合しているのは、水素原子、低級アルキル基またはハロゲン化低級アルキル基であることが好ましく、水素原子、低級アルキル基またはフッ素化低級アルキル基であることがより好ましく、工業上の入手の容易さから、水素原子またはメチル基であることが最も好ましい。
構成単位(a”)としては、下記一般式(a”)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 2008145667
[式中、R20は水素原子、低級アルキル基またはハロゲン化低級アルキル基であり、Xは水素原子または1価の有機基である]
20の低級アルキル基またはハロゲン化低級アルキル基は、上記α位の置換基としての低級アルキル基またはハロゲン化低級アルキル基と同様のものが挙げられる。
Xの有機基としては、上述した「アクリル酸エステルにおける有機基」と同様のものが挙げられる。
樹脂(C1)は、構成単位(a”)を、当該樹脂(C1)を構成する全構成単位の合計に対し、50〜100モル%の割合で含有することが好ましく、70〜100モル%含有することがより好ましい。特に、本発明の効果に特に優れることから、樹脂(C1)は、アクリル酸から誘導される構成単位(a”)のみからなるものであることが好ましい。
ここで、「構成単位(a”)のみからなる」とは、樹脂(C1)の主鎖が、構成単位(a”)のみから構成されており、他の構成単位を含まないことを意味する。
本発明において、樹脂(C1)は、側鎖部にフッ素化されたヒドロキシアルキル基を有するアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a0)を有することが好ましい。
ここで、本明細書および特許請求の範囲において、「側鎖部」とは、主鎖を構成しない部分を意味する。
構成単位(a0)としては、上記一般式(a”)のXが、フッ素化されたヒドロキシアルキル基を有する基である構成単位が例示できる。
本発明においては、特に、構成単位(a0)が、下記一般式(a0−2)で表される構成単位を含むことが好ましい。
Figure 2008145667
[式中、R20は水素原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基であり;R22、R23はそれぞれ独立に水素原子または1価の脂肪族環式基であって、R22およびR23の少なくとも1つは脂肪族環式基であり;fは0〜5の整数であり;b、cはそれぞれ独立に1〜5の整数である。]
一般式(a0−2)で表される構成単位(以下、構成単位(a0−2)という。)は、メチル基の水素原子が、1個の−(CH−C(C2b+1)(C2c+1)−OHと、1個または2個の脂肪族環式基とで置換された基を有する構成単位である。
一般式(a0−2)におけるR20は、上述した式(a”)中のR20と同様のものが挙げられ、好ましくは水素原子または低級アルキル基であり、水素原子またはメチル基が最も好ましい。
bおよびcは、それぞれ独立して1〜5の整数であり、好ましくは1〜3の整数であり、1が最も好ましい。
fは、好ましくは1〜5の整数であり、より好ましくは1〜3の整数であり、1が最も好ましい。
22、R23はそれぞれ独立に水素原子または1価の脂肪族環式基であって、R22およびR23の少なくとも1つは脂肪族環式基である。
本発明においては、特に、R22、R23の一方が水素原子であり、他方が脂肪族環式基であることが好ましい。
22、R23における脂肪族環式基は、単環であっても多環であってもよい。「単環式の脂肪族環式基」は、芳香族性を持たない単環式基であることを意味し、「多環式の脂肪族環式基」は、芳香族性を持たない多環式基であることを意味する。
脂肪族環式基は、炭素及び水素からなる炭化水素基(脂環式基)、および該脂環式基の環を構成する炭素原子の一部が酸素原子、窒素原子、硫黄原子等のヘテロ原子で置換されたヘテロ環式基等が含まれる。脂肪族環式基としては、脂環式基が好ましい。
脂肪族環式基は、飽和または不飽和のいずれでもよいが、ArFエキシマレーザー等に対する透明性が高く、解像性や焦点深度幅(DOF)等にも優れることから、飽和であることが好ましい。
22、R23における脂肪族環式基は、炭素数が5〜15であることが好ましく、6〜12であることがより好ましい。なかでも、シクロヘキサン、シクロペンタン、ノルボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンから1個以上の水素原子を除いた基が好ましく、特にシクロヘキサンから1個以上の水素原子を除いた基が好ましい。
本発明において、構成単位(a0−2)としては、特に、下記一般式(a0−2−1)で表される構成単位が、効果の点、及び合成が容易で、かつ高エッチング耐性が得られる点から好ましい。
Figure 2008145667
[式中、R20,f,b,cは上記と同様である。]
本発明において、構成単位(a0)は、前記構成単位(a0−2)等のように、側鎖部に、フッ素化されたヒドロキシアルキル基と、単環または多環式の脂肪族環式基とを有する構成単位であることが好ましく、特に、上記一般式(a0−2−1)で表される構成単位が好ましい。
構成単位(a0)としては、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
樹脂(C1)中、構成単位(a0)の割合は、樹脂(C1)を構成する全構成単位の合計に対して、30〜100モル%が好ましく、50〜100モル%がより好ましく、70〜100モル%がさらに好ましく、100モル%が最も好ましい。30モル%以上であることにより、構成単位(a0)を含有することによる効果が高く、たとえば樹脂(C1)の、レジスト組成物中の割合が少量であっても、高い液浸媒体耐性が得られ、リソグラフィー特性が向上する。
・その他の構成単位
樹脂(C1)は、本発明の効果を損なわない範囲で、上記構成単位(a0)以外の他の構成単位を含んでいてもよい。
他の構成単位としては、上述の構成単位(a0)に分類されず、酸解離性基を有さず、主鎖を構成する炭素原子がいずれも環構造を構成する炭素原子ではないものであり、構成単位(a0)を誘導するモノマーと共重合可能なモノマーから誘導される構成単位であれば特に限定するものではなく、ArFエキシマレーザー用、KrFエキシマレーザー用(好ましくはArFエキシマレーザー用)等のレジスト用樹脂に用いられるものとして従来から知られている多数のものが使用可能である。かかる他の構成単位として、具体的には、例えば前記樹脂(A1)において挙げた構成単位(a2)〜(a4)等のうち、主鎖を構成する炭素原子がいずれも環構造を構成する炭素原子ではないものが挙げられる。
樹脂(C1)において、構成単位(a0)と、その他の構成単位との組み合わせおよび比率は、要求される特性等によって適宜調整可能であるが、先述の通り、特に本発明の効果に優れることから、樹脂(C1)は、構成単位(a0)のみからなるものであることが好ましい。
樹脂(C1)は、各構成単位を誘導するモノマーを、例えばアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)や、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)のようなラジカル重合開始剤を用いた公知のラジカル重合等によって重合させることによって得ることができる。
樹脂(C1)の質量平均分子量(Mw;ゲルパーミエーションクロマトグラフィによるポリスチレン換算質量平均分子量)は、特に限定するものではないが、2000〜40000が好ましく、2000〜30000がより好ましく、3000〜25000がさらに好ましい。この範囲とすることにより、アルカリ現像液に対する良好な溶解速度が得られ、高解像性の点からも好ましい。分子量は、この範囲内において、低い方が、良好な特性が得られる傾向がある。
また、分散度(Mw/Mn)は、1.0〜5.0程度、好ましくは1.0〜3.0である。
(C)成分中、樹脂(C1)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用しても良い。
(C)成分中の樹脂(C1)の含有量は、0.1質量%以上であることが好ましく、0.1〜90質量%の範囲内であることがより好ましく、5〜90質量%がさらに好ましく、10〜85質量%が特に好ましく、15〜80質量%が最も好ましい。樹脂(C1)の含有量が、0.1質量%以上であることにより、レジスト膜の液浸媒体に対する耐性が向上する。また、90質量%以下であると、リソグラフィー特性が向上する。
[樹脂(C2)]
樹脂(C2)は、フッ素原子を含有し、かつ酸解離性基を有さない主鎖環状型の樹脂である。
ここで「酸解離性基」とは、上記と同様であり、たとえば後述する構成単位(a’1)における−Q−NH−SO−R等は「酸解離性基」には含まれない。
本明細書および特許請求の範囲において、「主鎖環状型の樹脂」とは、当該樹脂を構成する構成単位が、単環または多環式の環構造を有し、該環構造の環上の少なくとも1つ、好ましくは2つ以上の炭素原子が主鎖を構成する構成単位(以下、主鎖環状型構成単位ということがある。)を有することを意味する。
かかる構造の樹脂(C2)を含有することにより、前記樹脂(C1)を含有する場合と同様に、膜表面の疎水性が高いレジスト膜が得られる。また、エッチング耐性が向上する。エッチング耐性の向上は、主鎖環状型構成単位を有することにより、炭素密度が高くなっているためと推測される。
主鎖環状型構成単位としては、ポリシクロオレフィン(多環式のオレフィン)から誘導される構成単位、後述する構成単位(a’3)において挙げたジカルボン酸の無水物含有構成単位等が挙げられる。
これらのなかでも、レジストとした際のエッチング耐性が特に優れることから、ポリシクロオレフィンから誘導される構成単位を主鎖に有することが好ましい。
ポリシクロオレフィンから誘導される構成単位としては、下記一般式(a’)で表される基本骨格を有する構成単位が好ましい。
Figure 2008145667
[式中、aは0または1である。]
式(a’)中、aは0または1であり、工業上入手が容易であることを考慮すると、0であることが好ましい。
「一般式(a’)で表される基本骨格を有する構成単位」は、一般式(a’)で表される構成単位(すなわちビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン(ノルボルネン)から誘導される構成単位、およびテトラシクロ[4.4.0.12.5.1.7.10]−3−ドデセンから誘導される構成単位)であってもよく、また、後述する構成単位(a’1)〜(a’3)等のように、その環骨格上に置換基を有していてもよい。つまり、「一般式(a’)で表される基本骨格を有する構成単位」には、その環骨格(ビシクロ[2.2.1]−2−ヘプタンまたはテトラシクロ[4.4.0.12.5.1.7.10]−3−ドデカン)を構成する炭素原子に結合した水素原子の一部または全部が水素原子以外の原子または置換基で置換された構成単位も含まれる。
樹脂(C2)は、主鎖環状型構成単位以外の構成単位、たとえば前記樹脂(A1)において挙げた構成単位(a)(アクリル酸から誘導される構成単位)等を有していてもよいが、本発明の効果のためには、樹脂(C2)中、主鎖環状型構成単位が、樹脂(C2)を構成する全構成単位に対し、50〜100モル%含まれていることが好ましく、80〜100モル%含まれていることがより好ましい。特に、本発明の効果に特に優れることから、樹脂(C2)は、主鎖環状型構成単位のみからなるものであることが好ましい。
ここで、「主鎖環状型構成単位のみからなる」とは、樹脂(C2)の主鎖が、主鎖環状型構成単位のみから構成されており、他の構成単位を含まないことを意味する。
・構成単位(a’1)
樹脂(C2)は、本発明の効果に優れることから、下記一般式(I)で表される構成単位(a’1)を有することが好ましい。
Figure 2008145667
[式(I)中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基、直鎖もしくは分岐鎖状のフッ素化アルキル基、または下記一般式(Ia)で表される基(Ia)であり、R〜Rのうち少なくとも1つは前記基(Ia)であり;aは0または1である。]
Figure 2008145667
[式(Ia)中、Qは炭素数1〜5の直鎖または分岐鎖状のアルキレン基であり;Rはフッ素化アルキル基である。]
一般式(I)で表される構成単位(a’1)は、前記一般式(a’)で表される基本骨格を有する構成単位において、その環上の特定の位置に、置換基として、少なくとも、一般式(Ia)で表される基(Ia)を有するものである。
本発明においては、かかる構成単位を有することにより、レジスト膜表面の疎水性が向上する。また、リソグラフィー特性も向上する。かかる効果が得られる理由は、定かではないが、基(Ia)を有することにより、フッ素原子によるレジスト膜の疎水性の向上効果が得られるとともに、樹脂(C2)のアルカリ溶解性が向上し、種々のリソグラフィー特性、たとえば解像性、レジストパターン形状等の向上に寄与するためと推測される。
式(I)中、aは上記式(a’)中のaと同様である。
〜Rのアルキル基は、直鎖状でも分岐鎖状でもよく、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数1〜8のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜5のアルキル基がさらに好ましい。かかるアルキル基としては、たとえばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基等が挙げられる。
〜Rのフッ素化アルキル基は、直鎖または分岐鎖状のアルキル基の水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換された基である。フッ素化アルキル基におけるアルキル基としては、上記R〜Rのアルキル基と同様のものが挙げられる。
フッ素化アルキル基のフッ素化率(フッ素化アルキル基中の、水素原子とフッ素原子との合計の数に対する、フッ素原子の数の割合(%))は、10〜100%が好ましく、30〜100%がより好ましく、50〜100%がさらに好ましい。フッ素化率が10%以上であると、レジスト膜表面の疎水性向上効果に優れる。
一般式(Ia)において、Qのアルキレン基は、直鎖状でも分岐鎖状でもよく、炭素数1〜10のアルキレン基が好ましく、炭素数1〜8のアルキレン基がより好ましく、炭素数1〜5のアルキレン基がさらに好ましい。かかるアルキレン基としては、たとえばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基、イソブチレン基、ペンテン基、イソペンテン基、ネオペンテン基等が挙げられる。これらの中でも、合成のしやすさ等の点で、直鎖状のアルキレン基が好ましく、特にメチレン基が好ましい。
のフッ素化アルキル基は、直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基の水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換された基である。
直鎖または分岐鎖状のアルキル基としては、前記R〜Rのフッ素化アルキル基と同様のものが挙げられる。
前記環状のアルキル基としては、炭素数4〜12であることが好ましく、炭素数5〜10であることがさらに好ましく、炭素数6〜10であることが最も好ましい。
フッ素化アルキル基のフッ素化率(フッ素化アルキル基中の、水素原子とフッ素原子との合計の数に対する、フッ素原子の数の割合(%))は、10〜100%が好ましく、30〜100%がより好ましく、50〜100%が特に好ましく、100%、すなわち水素原子がすべてフッ素原子で置換されたものであることが最も好ましい。フッ素化率が10%以上であると、レジスト膜表面の疎水性向上効果に優れる。そのため、(C)成分中の樹脂(C2)の割合が少なくても、充分な疎水性向上効果が得られる。
のフッ素化アルキル基としては、直鎖または分岐鎖状のフッ素化アルキル基が好ましく、炭素数1〜5のフッ素化アルキル基がより好ましく、特に、アルキル基の水素原子がすべてフッ素原子で置換されたパーフルオロアルキル基が好ましい。パーフルオロアルキル基の具体例としては、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基等が挙げられるが、トリフルオロメチル基が好ましい。
本発明においては、R〜Rのうち、少なくとも1つが前記一般式(Ia)で表される基(Ia)であり、残りの0〜3個が水素原子、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基、および直鎖もしくは分岐鎖状のフッ素化アルキル基から選択される1種以上である。本発明においては、R〜Rのうちの1つが基(Ia)であることが好ましく、特に、R〜Rのうちの1つが基(Ia)であり、かつ他の3つが水素原子であることが好ましい。
構成単位(a’1)としては、特に、下記一般式(Ib)で表される構成単位が好ましい。
Figure 2008145667
式(Ib)中、aは上記と同様である。
pは1〜10の整数であり、1〜8の整数が好ましく、1がもっとも好ましい。
qは1〜5の整数であり、1〜4の整数が好ましく、1がもっとも好ましい。
構成単位(a’1)としては、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
樹脂(C2)は、構成単位(a’1)を、当該樹脂(C2)を構成する全構成単位の合計に対し、50〜100モル%の割合で含有することが好ましく、80〜100モル%含有することがより好ましい。特に、本発明の効果に特に優れることから、樹脂(C2)は、構成単位(a’1)のみからなるものであることが好ましい。
ここで、「構成単位(a’1)のみからなる」とは、樹脂(C2)の主鎖が、構成単位(a’1)のみから構成されており、他の構成単位を含まないことを意味する。
構成単位(a’1)を誘導するモノマーは、たとえば、米国特許第6420503号に開示されている手法により合成できる。
・その他の構成単位(a’3)
樹脂(C2)は、本発明の効果を損なわない範囲で、前記構成単位(a’1)以外の構成単位(a’3)を含んでいてもよい。
構成単位(a’ 3)としては、酸解離性基を有さず、上述の構成単位(a’1)に分類されない構成単位であって、構成単位(a’1)を誘導するモノマーと共重合可能なモノマーから誘導される構成単位であれば特に限定するものではない。
かかる構成単位(a’ 3)としては、公知のエチレン性二重結合を有する化合物から誘導される構成単位を目的に応じて任意に用いることができる。
構成単位(a’ 3)として、より具体的には、たとえば、前記樹脂(A1)において挙げた構成単位(a2)〜構成単位(a4)等のアクリル酸から誘導される構成単位、ジカルボン酸の無水物含有構成単位、置換基を有さないポリシクロオレフィンから誘導される構成単位、置換基として多環の脂環式基を有するポリシクロオレフィンから誘導される構成単位等が挙げられる。
ジカルボン酸の酸無水物含有構成単位とは、−C(O)−O−C(O)−構造を有する構成単位をいう。そのようなものとしては、例えば、単環式または多環式の環状酸無水物を含有する構成単位が挙げられ、より具体的には、下記式(a’31)に示す単環式の無水マレイン酸から誘導される構成単位、下記式(a’32)に示す多環式の無水マレイン酸から誘導される構成単位、および下記式(a’33)に示すイタコン酸から誘導される構成単位等が挙げられる。
Figure 2008145667
Figure 2008145667
置換基を有さないポリシクロオレフィンから誘導される構成単位としては、ビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン(ノルボルネン)、テトラシクロ[4.4.0.12.5.1.7.10]−3−ドデセン等が挙げられる。
また、置換基として多環の脂環式基を有するポリシクロオレフィンから誘導される構成単位としては、上記置換基を有さないポリシクロオレフィンから誘導される構成単位の環上に、置換基として、例えば、トリシクロデカニル基、アダマンチル基、テトラシクロドデカニル基等の多環式基を有する構成単位が挙げられる。
樹脂(C2)において、構成単位(a’1)、(a’3)等の構成単位の組み合わせおよび比率は、要求される特性等によって適宜調整可能である。ただし先述の通り、特に本発明の効果に優れることから、樹脂(C2)は、構成単位(a’1)のみからなるものであることが好ましい。
樹脂(C2)は、たとえば、所定の構成単位を誘導するモノマーを、たとえばアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)のようなラジカル重合開始剤を用いた公知のラジカル重合等によって重合させることによって得ることができる。
樹脂(C2)の質量平均分子量(Mw;ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算質量平均分子量。以下同様。)は、特に限定するものではないが、20000以下が好ましく、10000以下がより好ましい。Mwが20000以下であると、本発明の効果が向上し、特に解像性等のリソグラフィー特性が向上する。また、有機溶剤への溶解性等に優れ、異物の発生や現像欠陥等を抑制できる。ここで、異物とは、当該組成物を溶液とした際に、当該溶液中に生じる微粒子状物等の固形物である。
また、現像欠陥とは、例えばKLAテンコール社の表面欠陥観察装置(商品名「KLA」)により、現像後のレジストパターンを真上から観察した際に検知される不具合全般のことである。この不具合とは、例えば現像後のスカム、泡、ゴミ、ブリッジ(レジストパターン間の橋掛け構造)、色むら、析出物等である。Mwの下限値は、特に限定するものではないが、2000以上が好ましく、4000以上がより好ましい。Mwが4000以上であると、エッチング耐性が向上し、また、現像時にレジストパターンの膨潤が生じにくく、パターン倒れが生じにくい等の利点がある。
分散度(Mw/Mn(数平均分子量))は、1.0〜5.0程度が好ましく1.0〜3.0がより好ましい。
(C)成分中、樹脂(C2)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用しても良い。
(C)成分中の樹脂(C2)の含有量は、0.1質量%以上であることが好ましく、0.1〜95質量%の範囲内であることがより好ましく、10〜95質量%がさらに好ましく、15〜90質量%が特に好ましく、20〜85質量%が最も好ましい。樹脂(C2)の含有量が、0.1質量%以上であることにより、レジスト膜の液浸媒体に対する耐性が向上する。また、50質量%以下であると、リソグラフィー特性が向上する。
(A)成分に対する(C)成分の含有量は、0.1質量%以上であることが好ましく、0.1〜50質量%の範囲内であることがより好ましく、0.5〜25質量%がさらに好ましく、1.0〜20質量%が特に好ましく、1.5〜10質量%が最も好ましい。(A)成分に対する(C)成分の含有量が、0.1質量%以上であることにより、レジスト膜の液浸媒体に対する耐性が向上する。また、50質量%以下であると、(A)成分とのバランスが良好となってリソグラフィー特性が向上する。
本発明において(C)成分として用いられる樹脂(C1)および(C2)は、酸解離性基を有さないものであることから、たとえば一般的にポジ型レジスト組成物のベース樹脂として用いられている樹脂(酸解離性溶解抑制基を有する樹脂)に比べ、合成が容易である、安価に入手できる等の利点を有する。
<任意成分>
本発明の液浸露光用ポジ型レジスト組成物には、レジストパターン形状、引き置き経時安定性などを向上させるために、さらに任意の成分として、含窒素有機化合物(D)(以下、(D)成分という)を配合させることができる。
この(D)成分は、既に多種多様なものが提案されているので、公知のものから任意に用いれば良く、なかでも脂肪族アミン、特に第2級脂肪族アミンや第3級脂肪族アミンが好ましい。ここで、脂肪族アミンとは、1つ以上の脂肪族基を有するアミンであり、該脂肪族基は炭素数が1〜12であることが好ましい。
脂肪族アミンとしては、アンモニアNHの水素原子の少なくとも1つを、炭素数12以下のアルキル基またはヒドロキシアルキル基で置換したアミン(アルキルアミンまたはアルキルアルコールアミン)が挙げられる。その具体例としては、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン等のモノアルキルアミン;ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−n−ヘプチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジシクロヘキシルアミン等のジアルキルアミン;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デカニルアミン、トリ−n−ドデシルアミン等のトリアルキルアミン;ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ジ−n−オクタノールアミン、トリ−n−オクタノールアミン等のアルキルアルコールアミン等が挙げられる。
これらの中でも、アルキルアルコールアミン及びトリアルキルアミンが好ましく、アルキルアルコールアミンが最も好ましい。アルキルアルコールアミンの中でもトリエタノールアミンやトリイソプロパノールアミンが最も好ましい。
環式アミンとしては、たとえば、ヘテロ原子として窒素原子を含む複素環化合物が挙げられる。該複素環化合物としては、単環式のもの(脂肪族単環式アミン)であっても多環式のもの(脂肪族多環式アミン)であってもよい。
脂肪族単環式アミンとして、具体的には、ピペリジン、ピペラジン等が挙げられる。
脂肪族多環式アミンとしては、炭素数が6〜10のものが好ましく、具体的には、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、ヘキサメチレンテトラミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等が挙げられる。
これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(D)成分は、(A)成分100質量部に対して、通常0.01〜5.0質量部の範囲で用いられる。
本発明の液浸露光用ポジ型レジスト組成物には、感度劣化の防止や、レジストパターン形状、引き置き経時安定性等の向上の目的で、任意の成分として、有機カルボン酸、ならびにリンのオキソ酸およびその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種の化合物(E)(以下、(E)成分という)を含有させることができる。
有機カルボン酸としては、例えば、酢酸、マロン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、サリチル酸などが好適である。
リンのオキソ酸およびその誘導体としては、リン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸等が挙げられ、これらの中でも特にホスホン酸が好ましい。
リンのオキソ酸の誘導体としては、たとえば、上記オキソ酸の水素原子を炭化水素基で置換したエステル等が挙げられ、前記炭化水素基としては、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜15のアリール基等が挙げられる。
リン酸の誘導体としては、リン酸ジ−n−ブチルエステル、リン酸ジフェニルエステル等のリン酸エステルなどが挙げられる。
ホスホン酸の誘導体としては、ホスホン酸ジメチルエステル、ホスホン酸−ジ−n−ブチルエステル、フェニルホスホン酸、ホスホン酸ジフェニルエステル、ホスホン酸ジベンジルエステル等のホスホン酸エステルなどが挙げられる。
ホスフィン酸の誘導体としては、フェニルホスフィン酸等のホスフィン酸エステルなどが挙げられる。
(E)成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(E)成分は、(A)成分100質量部当り0.01〜5.0質量部の割合で用いられる。
本発明の液浸露光用ポジ型レジスト組成物には、さらに所望により混和性のある添加剤、例えばレジスト膜の性能を改良するための付加的樹脂、塗布性を向上させるための界面活性剤、溶解抑制剤、可塑剤、安定剤、着色剤、ハレーション防止剤、染料などを適宜、添加含有させることができる。
本発明の液浸露光用ポジ型レジスト組成物は、材料を有機溶剤(以下、(S)成分ということがある)に溶解させて製造することができる。
(S)成分としては、使用する各成分を溶解し、均一な溶液とすることができるものであればよく、従来、化学増幅型レジストの溶剤として公知のものの中から任意のものを1種または2種以上適宜選択して用いることができる。
例えば、γ−ブチロラクトン等のラクトン類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチル−n−ペンチルケトン、メチルイソペンチルケトン、2−ヘプタノンなどのケトン類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールなどの多価アルコール類及びその誘導体;エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノアセテート、またはジプロピレングリコールモノアセテート等のエステル結合を有する化合物、前記多価アルコール類または前記エステル結合を有する化合物のモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル等のモノアルキルエーテルまたはモノフェニルエーテル等のエーテル結合を有する化合物等の多価アルコール類の誘導体;ジオキサンのような環式エーテル類や、乳酸メチル、乳酸エチル(EL)、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチルなどのエステル類;アニソール、エチルベンジルエーテル、クレジルメチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、フェネトール、ブチルフェニルエーテル、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、ペンチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、トルエン、キシレン、シメン、メシチレン等の芳香族系有機溶剤などを挙げることができる。
これらの有機溶剤は単独で用いてもよく、2種以上の混合溶剤として用いてもよい。
中でも、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、ELが好ましい。
また、PGMEAと極性溶剤とを混合した混合溶媒は好ましい。その配合比(質量比)は、PGMEAと極性溶剤との相溶性等を考慮して適宜決定すればよいが、好ましくは1:9〜9:1、より好ましくは2:8〜8:2の範囲内とすることが好ましい。
より具体的には、極性溶剤としてELを配合する場合は、PGMEA:ELの質量比は、好ましくは1:9〜9:1、より好ましくは2:8〜8:2である。また、極性溶剤としてPGMEを配合する場合は、PGMEA:PGMEの質量比は、好ましくは1:9〜9:1、より好ましくは2:8〜8:2、さらに好ましくは3:7〜7:3である。
また、(S)成分として、その他には、PGMEA及びELの中から選ばれる少なくとも1種とγ−ブチロラクトンとの混合溶剤も好ましい。この場合、混合割合としては、前者と後者の質量比が好ましくは70:30〜95:5とされる。
また、(S)成分として、前記のPGMEAおよびPGMEの混合溶剤とγ−ブチロラクトンとを混合したものも好ましい。
(S)成分の使用量は特に限定しないが、基板等に塗布可能な濃度で、塗布膜厚に応じて適宜設定されるものであるが、一般的にはレジスト組成物の固形分濃度が2〜20質量%、好ましくは5〜15質量%の範囲内となる様に用いられる。
材料の(S)成分への溶解は、例えば、上記各成分を通常の方法で混合、撹拌するだけでも行うことができ、また、必要に応じディゾルバー、ホモジナイザー、3本ロールミルなどの分散機を用い分散、混合させてもよい。また、混合した後で、さらにメッシュ、メンブレンフィルターなどを用いてろ過してもよい。
本発明の液浸露光用ポジ型レジスト組成物は、上述のように、膜表面の疎水性の高いレジスト膜を形成できる。また、リソグラフィー特性も良好であり、液浸露光を用いてレジストパターンを形成する際に好適である。
かかる効果が得られる理由は、定かではないが、樹脂(C1)および(C2)が、フッ素原子を含有し、酸解離性基を有さない構造を有し、樹脂(A1)がフッ素原子を含まないアクリル系の構造を有することから、当該液浸露光用ポジ型レジスト組成物を用いてレジスト膜を形成した際に、比較的疎水性の高い樹脂(C1)および(C2)がレジスト膜の外側表面付近に分布し、一方、比較的親水性の高い樹脂(A1)がレジスト膜の内側に分布するためではないかと推測される。そして、樹脂(C1)および(C2)がレジスト膜の外側表面付近に分布することにより、たとえば樹脂(A1)を単独で用いる場合に比べ、得られるレジスト膜表面の疎水性が向上するとともに、樹脂(A1)がレジスト膜の内側に分布することにより、良好なリソグラフィー特性が確保されているのではないかと推測される。
かかるレジスト膜は、浸漬露光工程を行った際に、当該レジスト膜中の成分の液浸溶媒中への溶出(物質溶出)が抑制されるなど液浸媒体に対する耐性に優れており、液浸露光用として好適なものである。
すなわち、本発明の液浸露光用ポジ型レジスト組成物を用いて形成されるレジスト膜は、たとえば、(C)成分を添加しなかった場合に比べ、水に対する接触角[たとえば静的接触角(水平状態のレジスト膜上の水滴表面とレジスト膜表面とのなす角度)、動的接触角(レジスト膜を傾斜させていった際に水滴が転落しはじめたときの接触角。水滴の転落方向前方の端点における接触角(前進角)と、転落方向後方の端点における接触角(後退角)とがある。)]や、転落角(レジスト膜を傾斜させていった際に水滴が転落しはじめたときのレジスト膜の傾斜角度)が変化する。具体的には、静的接触角および動的接触角は大きくなり、一方、転落角は小さくなる。
ここで、前進角は、図1に示すように、その上に液滴1が置かれた平面2を次第に傾けていった際に、当該液滴1が平面2上を移動(落下)し始めるときの当該液滴1の下端1aにおける液滴表面と、平面2とがなす角度θである。また、このとき(当該液滴1が平面2上を移動(落下)し始めるとき)、当該液滴1の上端1bにおける液滴表面と、平面2とがなす角度θが後退角であり、当該平面2の傾斜角度θが転落角である。
液浸露光においては、上述のように、浸漬露光時にレジスト膜が水等の液浸溶媒に接触することになる。したがって、物質溶出は、レジスト膜表面の特性(たとえば親水性・疎水性等)により影響を受けると推測される。
本発明においては、特定の(C)成分を用いることにより、膜表面の疎水性が向上するため、物質溶出抑制効果も向上する。これは、膜表面の疎水性を高めることにより、膜表面から液浸媒体がはじかれやすくなり、膜表面と液浸媒体との接触面積や接触時間を低減でき、液浸媒体の影響を低減できることによると推測される。たとえば、浸漬露光を行った後、液浸媒体を除去した際に速やかにレジスト膜表面から液浸媒体を除去できる。
静的接触角、動的接触角および転落角は、例えば、以下の様にして測定することができる。
まず、シリコン基板上に、レジスト組成物溶液をスピンコートした後、所定の条件、例えば、100〜110℃の温度条件で60秒間加熱してレジスト膜を形成する。
次に、上記レジスト膜に対して、DROP MASTER−700(協和界面科学社製)、AUTO SLIDING ANGLE:SA−30DM(協和界面科学社製)、AUTO DISPENSER:AD−31(協和界面科学社製)等の市販の測定装置を用いて測定することができる。
本発明の液浸露光用ポジ型レジスト組成物は、当該ポジ型レジスト組成物を用いて得られるレジスト膜における後退角の測定値が60度(°)以上であることが好ましく、60〜150°であることがより好ましく、60〜130°であることが特に好ましく、65〜100°であることが最も好ましい。後退角が60°以上であると、レジスト膜表面の疎水性に優れ、物質溶出抑制効果が向上し、後退角が150°以下であると、リソグラフィー特性等が良好である。
同様の理由により、本発明の液浸露光用ポジ型レジスト組成物は、当該レジスト組成物を用いて得られるレジスト膜における前進角の測定値が80°以上であることが好ましく、80〜110°であることがより好ましく、80〜100°であることが特に好ましい。
同様の理由により、本発明の液浸露光用ポジ型レジスト組成物は、当該レジスト組成物を用いて得られるレジスト膜における静的接触角の測定値が70°以上であることが好ましく、70〜100°であることがより好ましく、75〜95°であることが特に好ましい。
また、本発明の液浸露光用レジスト組成物は、当該レジスト組成物を用いて得られるレジスト膜における転落角の測定値が25°以下であることが好ましく、10〜25°であることがより好ましく、12〜25°であることが特に好ましく、15〜23°であることが最も好ましい。転落角が25°以下であると、浸漬露光時の物質溶出抑制効果が向上する。また、転落角が10°以上であると、リソグラフィー特性等が良好である。
静的接触角、動的接触角および転落角の大きさは、液浸露光用ポジ型レジスト組成物の組成、たとえば(A)成分と(C)成分との混合比や、(A)成分中の構成単位(a3)等の各構成単位の割合を調整する等により調整できる。たとえば、(A)成分に対する(C)成分の含有量を0.1質量%以上とすることにより、(C)成分を添加しなかった場合よりも大幅に静的接触角および動的接触角が大きくなり、転落角が小さくなる。
さらに、本発明においては、上述したように、液浸溶媒中への物質溶出が抑制される。
そのため、レジスト膜の変質や、液浸溶媒の屈折率の変化も抑制できる。したがって、液浸溶媒の屈折率の変化が抑制される等により、形成されるレジストパターンのうねりや、ラインエッジラフネス(パターン側壁の凹凸)が低減され、形状等のリソグラフィー特性が良好となる。また、露光装置のレンズの汚染を低減でき、そのため、これらに対する保護対策を行わなくてもよく、プロセスや露光装置の簡便化に貢献できる。
また、本発明の液浸露光用ポジ型レジスト組成物によれば、高解像性のレジストパターンを形成でき、たとえば120nm以下の寸法のレジストパターンを形成できる。
また、本発明の液浸露光用ポジ型レジスト組成物を用いることにより、異物や現像欠陥の発生が抑制された、良好な形状のレジストパターンを形成できる。
≪レジストパターン形成方法≫
次に、本発明のレジストパターンの形成方法について説明する。
本態様のレジストパターン形成方法は、上記本発明の液浸露光用ポジ型レジスト組成物を用いて支持体上にレジスト膜を形成する工程、前記レジスト膜を浸漬露光する工程、および前記レジスト膜を現像してレジストパターンを形成する工程を含む。
支持体としては、特に限定されず、従来公知のものを用いることができ、例えば、電子部品用の基板や、これに所定の配線パターンが形成されたもの等を例示することができる。より具体的には、シリコンウェーハ、銅、クロム、鉄、アルミニウム等の金属製の基板や、ガラス基板等が挙げられる。配線パターンの材料としては、例えば銅、アルミニウム、ニッケル、金等が使用可能である。
また、支持体としては、上述のような基板上に、無機系および/または有機系の膜が設けられたものであってもよい。無機系の膜としては、無機反射防止膜(無機BARC)が挙げられる。有機系の膜としては、有機反射防止膜(有機BARC)が挙げられる。
本発明のレジストパターン形成方法は、例えば以下の様にして行うことができる。
すなわち、まずシリコンウェーハのような基板上に、上記本発明のレジスト組成物をスピンナーなどで塗布し、80〜150℃の温度条件下、プレベーク(ポストアプライベーク(PAB))を40〜120秒間、好ましくは60〜90秒間施し、レジスト膜を形成する。該レジスト膜に対し、所定の露光光源を用いて、所望のマスクパターンを介してまたは介さずに液浸媒体中で選択的に露光(浸漬露光)する。すなわち、液浸媒体中でマスクパターンを介して露光する、またはマスクパターンを介さずに電子線を直接照射して描画する。
選択的露光後、80〜150℃の温度条件下、加熱処理(ポストエクスポージャーベーク(PEB))を40〜120秒間、好ましくは60〜90秒間施す。次いで、これをアルカリ現像液、例えば0.1〜10質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液を用いて現像処理し、好ましくは純水を用いて水リンスを行う。水リンスは、例えば、基板を回転させながら基板表面に水を滴下または噴霧して、基板上の現像液および該現像液によって溶解した液浸露光用レジスト組成物を洗い流すことにより実施できる。そして、乾燥を行うことにより、レジストパターンを形成できる。
基板とレジスト組成物の塗布層との間には、有機系または無機系の反射防止膜を設けることもできる。
露光に用いる波長は、特に限定されず、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、Fエキシマレーザー、EUV(極紫外線)、VUV(真空紫外線)、EB(電子線)、X線、軟X線などの放射線を用いて行うことができる。これらの中でも、本発明のレジスト組成物は、ArFエキシマレーザーに対して特に有効である。
<液浸露光>
本発明のポジ型レジスト組成物は、上述したように、液浸露光用として好適に使用することができる。
レジスト膜を浸漬露光する工程は、例えば以下の様にして行うことができる。
まず、上記のようにして得られたレジスト膜と露光装置の最下位置のレンズ間を、空気の屈折率よりも大きい屈折率を有する溶媒(液浸媒体)で満たし、その状態で、所望のマスクパターンを介して、または介さずに、露光(浸漬露光)を行う。
液浸媒体としては、空気の屈折率よりも大きく、かつ本発明のポジ型レジスト組成物を用いて形成されるレジスト膜の有する屈折率よりも小さい屈折率を有する溶媒が好ましい。かかる溶媒の屈折率としては、前記範囲内であれば特に制限されない。
空気の屈折率よりも大きく、かつレジスト膜の屈折率よりも小さい屈折率を有する溶媒としては、例えば、水、フッ素系不活性液体、シリコン系溶剤等が挙げられる。
フッ素系不活性液体の具体例としては、CHCl、COCH、COC、C等のフッ素系化合物を主成分とする液体等が挙げられ、沸点が70〜180℃のものが好ましく、80〜160℃のものがより好ましい。フッ素系不活性液体が上記範囲の沸点を有するものであると、露光終了後に、液浸に用いた媒体の除去を、簡便な方法で行えることから好ましい。
フッ素系不活性液体としては、特に、アルキル基の水素原子が全てフッ素原子で置換されたパーフロオロアルキル化合物が好ましい。パーフロオロアルキル化合物としては、具体的には、パーフルオロアルキルエーテル化合物やパーフルオロアルキルアミン化合物を挙げることができる。
さらに、具体的には、前記パーフルオロアルキルエーテル化合物としては、パーフルオロ(2−ブチル−テトラヒドロフラン)(沸点102℃)を挙げることができ、前記パーフルオロアルキルアミン化合物としては、パーフルオロトリブチルアミン(沸点174℃)を挙げることができる。
本発明のポジ型レジスト組成物は、特に水による悪影響を受けにくく、感度、レジストパターン形状に優れることから、空気の屈折率よりも大きい屈折率を有する溶媒として、水が好ましく用いられる。また、水はコスト、安全性、環境問題および汎用性の観点からも好ましい。
次いで、浸漬露光工程を終えた後、露光後加熱(ポストエクスポージャーベーク(PEB))を行い、続いて、アルカリ性水溶液からなるアルカリ現像液を用いて現像処理する。そして、好ましくは純水を用いて水リンスを行う。水リンスは、例えば、基板を回転させながら基板表面に水を滴下または噴霧して、基板上の現像液および該現像液によって溶解した液浸露光用ポジ型レジスト組成物を洗い流す。そして、乾燥を行うことにより、レジスト膜(液浸露光用ポジ型レジスト組成物の塗膜)がマスクパターンに応じた形状にパターニングされたレジストパターンが得られる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1、比較例1〜2]
表1に示す各成分を混合、溶解してポジ型レジスト組成物を調製した。
Figure 2008145667
表1中の各略号は以下の意味を有する。また、表1中の[]内の数値は配合量(質量部)である。
(A)−1:下記化学式(A)−1で表される重合体。化学式(A)−1中、()の右下に付した数字は各構成単位の割合(モル%)を示す。
(B)−1:(4−メチルフェニル)ジフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート。
(C)−1、(C)−3:それぞれ下記化学式(C)−1、(C)−3で表される重合体。化学式(C)−1、(C)−3中、()の右下に付した数字は構成単位の割合(モル%)を示す。
(D)−1:トリ−n−ペンチルアミン。
(E)−1:サリチル酸。
(O)−1:界面活性剤XR−104(大日本インキ化学工業社製)
(S)−1:PGMEA/PGME=6/4(質量比)の混合溶剤。
(S)−2:γ−ブチロラクトン。
Figure 2008145667
[Mw=7000、Mw/Mn=1.7。]
Figure 2008145667
[Mw=19000、Mw/Mn=1.4。]
Figure 2008145667
[Mw=5000、Mw/Mn=1.4。]
前記(A)−1は、各構成単位を誘導するモノマーを用いて、公知の滴下重合法により共重合して得た。
前記(C)−1は、構成単位を誘導するモノマーを用いて、公知の滴下重合法により重合して得た。
得られたポジ型レジスト組成物溶液を用いて以下の評価を行った。
<疎水性評価>
以下の手順で、露光前および露光後のレジスト膜表面の静的接触角、転落角および後退角(以下、接触角等という。)を測定することにより、レジスト膜の疎水性を評価した。
8インチシリコンウェーハ上に、実施例1および比較例1〜2のレジスト組成物を、それぞれ、スピンナーを用いて塗布し、ホットプレート上で110℃、60秒間プレベーク(PAB)して、乾燥させることにより、膜厚150nmのレジスト膜を形成した。
該レジスト膜(露光前のレジスト膜)の表面に、水50μLを滴下し、協和界面科学株式会社製DROP MASTER−700を用いて接触角等の測定を行った。
また、上記と同様にしてレジスト膜を形成し、ArF露光装置NSR−S302(ニコン社製;NA(開口数)=0.60,σ=0.75)を用いて、ArFエキシマレーザー(193nm)でオープンフレーム露光(マスクを介さない露光)を行い(露光量20mJ/cm)、レジスト膜(露光後のレジスト膜)表面の接触角等を上記と同様にして測定した。
露光前および露光後のレジスト膜の接触角等の測定結果を表2に示す。
Figure 2008145667
これらの結果に示すように、実施例1のレジスト組成物を用いて得られたレジスト膜は、比較例1〜2のレジスト組成物を用いて得られたレジスト膜に比べて、露光前・露光後ともに静的接触角および後退角が大きくなり、転落角が小さくなっており、(C)−1および(C)−3を添加することで、疎水性の高い膜を得られることが確認できた。
<溶出物の測定>
表面にヘキサメチルジシラザン(HMDS)処理を施した8インチシリコンウェーハを用いたこと以外は、上記疎水性評価時と同様にしてレジスト膜を形成した。
次に、VRC310S(商品名、エス・イー・エス株式会社製)を用いて、純水1滴(50μl)を室温下で、ウェーハの中心から円を描くように等線速で液滴を移動させた(液滴が接触したレジスト膜の総接触面積221.56cm)。
その後、その液滴を採取して、分析装置Agilent−HP1100 LC−MSD(商品名、Agilent Technologies社製)により分析して、露光前の(B)成分のカチオン部(PAG+)およびアニオン部(PAG−)、並びに(D)成分の溶出量(×10−12mol/cm)を測定し、それらの合計量(×10−12mol/cm)を求めた。これらの結果を表3に示す。
また、上記と同様にしてレジスト膜を形成し、ArF露光装置NSR−S302(ニコン社製;NA(開口数)=0.60,σ=0.75)を用いて、ArFエキシマレーザー(193nm)で、オープンフレーム露光(マスクを介さないで露光)を行った(露光量20mJ/cm)。
次に、露光されたレジスト膜を上記と同様に分析して、露光後の(B)成分のカチオン部(PAG+)およびアニオン部(PAG−)、並びに(D)成分の溶出量(×10−12mol/cm)を測定し、それらの合計量(×10−12mol/cm)を求めた。これらの結果を表3に示す。
Figure 2008145667
表3の結果から、実施例1のレジスト組成物を用いた場合、露光処理前後の液浸媒体(水)中への(B)成分および(D)成分の合計の溶出量が少なくなっており、液浸露光時の物質溶出抑制効果が高いことが確認できた。
<リソグラフィー特性評価>
「解像性・感度」
実施例1および比較例1〜2のレジスト組成物について、それぞれ、以下の手順でレジストパターンを形成した。
有機系反射防止膜組成物「ARC−29A」(商品名、ブリュワーサイエンス社製)を、スピンナーを用いて8インチシリコンウェーハ上に塗布し、ホットプレート上で205℃、60秒間焼成して乾燥させることにより、膜厚77nmの有機系反射防止膜を形成した。該反射防止膜上に、実施例1および比較例1〜2のレジスト組成物を、それぞれ、スピンナーを用いて塗布し、ホットプレート上で120℃、60秒間プレベーク(PAB)して、乾燥させることにより、膜厚150nmのレジスト膜を形成した。
該レジスト膜に対し、ArF露光装置NSR−S302(ニコン社製;NA(開口数)=0.60,2/3輪帯照明)により、ArFエキシマレーザー(193nm)を、マスクパターンを介して選択的に照射した。そして、110℃で60秒間のPEB処理を行い、さらに23℃にて2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液で30秒間の現像処理を行い、その後30秒間、純水を用いて水リンスし、振り切り乾燥を行うことにより、ライン幅120nm、ピッチ240nmのラインアンドスペースのレジストパターン(以下、L/Sパターンという。)を形成した。
また、このときライン幅120nm、ピッチ240nmのL/Sパターンが形成される最適露光量(Eop)(単位:mJ/cm(単位面積当たりのエネルギー量))、すなわち感度を求めた。その結果、いずれのレジスト組成物を用いた例でも同等の感度であった。
「LWR(ラインワイズラフネス)」
前記Eopで形成されたそれぞれのL/Sパターンにおいて、測長SEM(走査型電子顕微鏡、加速電圧800V、商品名:S−9220、日立製作所社製)により、ライン幅を、ラインの長手方向に5箇所測定し、その結果から標準偏差(s)の3倍値(3s)を、LWRを示す尺度として算出した。この3sの値が小さいほど線幅のラフネスが小さく、より均一幅のL/Sパターンが得られたことを意味する。その結果、いずれのレジスト組成物を用いた例でも、3sの値は同等であった。
「MEF(マスクエラーファクター)」
上記Eopにおいて、ライン幅120nm、ピッチ260nmのL/Sパターンをターゲットとするマスクパターンと、ライン幅130nm、ピッチ260nmのL/Sパターンをターゲットとするマスクパターンとを用いてL/Sパターンを形成し、以下の式からMEFの値を求めた。
MEF=|CD130−CD120|/|MD130−MD120
上記式中、CD130、CD120は、それぞれ、ライン幅120nm、ライン幅130nmをターゲットとするマスクパターンを用いて形成されたL/Sパターンの実際のライン幅(nm)である。MD130、MD120は、それぞれ、当該マスクパターンがターゲットとするライン幅(nm)であり、MD130=130、MD120=120である。なお、MEFとは、ピッチを固定した際に、線幅や口径の異なるマスクパターンを、同じ露光量で、どれだけ忠実に再現できるか(マスク再現性)を示すパラメーターであり、MEFが1に近いほど、マスク再現性が良好であることを示す。その結果、いずれのレジスト組成物を用いた例でも、同等の値であった。
上記結果に示すように、実施例1のレジスト組成物は、種々のリソグラフィー特性について、比較例1〜2のレジスト組成物と同レベルの良好な性能を有していた。
[実施例2〜7、比較例3]
表4に示す各成分を混合、溶解してポジ型レジスト組成物を調製した。
Figure 2008145667
表4中の各略号は以下の意味を有する。また、表4中の[]内の数値は配合量(質量部)である。
(A)−2:下記化学式(A)−2で表される重合体。化学式(A)−2中、()の右下に付した数字は各構成単位の割合(モル%)を示す。
(C)−2:下記化学式(C)−2で表される重合体。化学式(C)−2中、()の右下に付した数字は構成単位の割合(モル%)を示す。
(D)−2:トリエタノールアミン。
なお、(C)−3、(B)−1および(S)−1は、表1で示したものと同様であり、(C)−3は、Mw=5000、Mw/Mn=1.4である。
Figure 2008145667
[Mw=10000、Mw/Mn=2.0。]
Figure 2008145667
[Mw=12000、Mw/Mn=2.8。]
得られた液浸露光用ポジ型レジスト組成物溶液を用いて以下の評価を行った。
<疎水性評価>
以下の手順で、露光前および露光後のレジスト膜表面の静的接触角、転落角、後退角および前進角(以下、接触角等という。)を測定することにより、レジスト膜の疎水性を評価した。
有機系反射防止膜組成物「ARC−29A」(商品名、ブリュワーサイエンス社製)を、スピンナーを用いて8インチシリコンウェーハ上に塗布し、ホットプレート上で205℃、60秒間焼成して乾燥させることにより、膜厚77nmの有機系反射防止膜を形成した。該反射防止膜上に、実施例2〜7および比較例3のレジスト組成物を、それぞれ、スピンナーを用いて塗布し、ホットプレート上で100℃、60秒間プレベーク(PAB)して、乾燥させることにより、膜厚150nmのレジスト膜を形成した。
該レジスト膜(露光前のレジスト膜)の表面に、水50μLを滴下し、協和界面科学株式会社製DROP MASTER−700を用いて接触角等の測定を行った。
また、上記と同様にしてレジスト膜を形成し、ArF露光装置NSR−S302(ニコン社製;NA(開口数)=0.60,σ=0.75)を用いて、ArFエキシマレーザー(193nm)でオープンフレーム露光(マスクを介さない露光)を行い(露光量20mJ/cm)、レジスト膜(露光後のレジスト膜)表面の接触角等を上記と同様にして測定した。
露光前および露光後のレジスト膜の接触角等の測定結果を表5および表6に示す。
Figure 2008145667
Figure 2008145667
これらの結果に示すように、実施例2〜7のレジスト組成物を用いて得られたレジスト膜は、比較例1のレジスト組成物を用いて得られたレジスト膜に比べて、露光前・露光後ともに静的接触角、後退角および前進角が大きくなり、転落角が小さくなっており、(C)−2および(C)−3を添加することで、疎水性の高い膜を得られることが確認できた。
また、上記リソグラフィー特性評価と同様の方法で、実施例2〜7の液浸露光用ポジ型レジスト組成物の解像性を評価したところ、ライン幅120nm、ピッチ240nmのL/Sパターンを形成することができた。
以上より、本発明のレジスト組成物は、疎水性の高いレジスト膜を形成でき、浸漬露光時の物質溶出が抑制されており、しかもリソグラフィー特性も良好であることから、液浸露光用レジスト組成物として好適である。
前進角(θ)、後退角(θ)および転落角(θ)を説明する図である。

Claims (12)

  1. 酸の作用によりアルカリ溶解性が増大する樹脂成分(A)、露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)、およびフッ素原子を含有しかつ酸解離性基を有さない樹脂成分(C)を含有する液浸露光用ポジ型レジスト組成物であって、
    前記樹脂成分(A)が、アクリル酸から誘導される構成単位(a)を有し、かつフッ素原子を含有しない樹脂(A1)を含有し、
    前記樹脂成分(C)が、非主鎖環状型の樹脂(C1)と、主鎖環状型の樹脂(C2)とを含有することを特徴とする液浸露光用ポジ型レジスト組成物。
  2. 前記樹脂(C1)が、フッ素化されたヒドロキシアルキル基を有する請求項1記載の液浸露光用ポジ型レジスト組成物。
  3. 前記樹脂(C1)が、アクリル酸から誘導される構成単位(a”)を有する請求項1または2記載の液浸露光用ポジ型レジスト組成物。
  4. 前記樹脂(C1)が、側鎖部にフッ素化されたヒドロキシアルキル基を有するアクリル酸から誘導される構成単位(a0)を有する請求項3記載の液浸露光用ポジ型レジスト組成物。
  5. 前記構成単位(a0)が、下記一般式(a0−2)で表される構成単位を含む請求項4記載の液浸露光用ポジ型レジスト組成物。
    Figure 2008145667
    [式中、R20は水素原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基であり;R22、R23はそれぞれ独立に水素原子または1価の脂肪族環式基であって、R22およびR23の少なくとも1つは脂肪族環式基であり;fは0〜5の整数であり;b、cはそれぞれ独立に1〜5の整数である。]
  6. 前記樹脂(C2)が、下記一般式(I)で表される構成単位(a’1)を有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の液浸露光用ポジ型レジスト組成物。
    Figure 2008145667
    [式(I)中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基、直鎖もしくは分岐鎖状のフッ素化アルキル基、または下記一般式(Ia)で表される基(Ia)であり、R〜Rのうち少なくとも1つは前記基(Ia)であり;aは0または1である。]
    Figure 2008145667
    [式(Ia)中、Qは炭素数1〜5の直鎖または分岐鎖状のアルキレン基であり;Rはフッ素化アルキル基である。]
  7. 前記樹脂成分(A)に対する前記樹脂成分(C)の含有量が0.1〜50質量%である請求項1〜6のいずれか一項に記載の液浸露光用ポジ型レジスト組成物。
  8. 前記樹脂(A1)が、フッ素原子を有さず、かつ酸解離性溶解抑制基を有するアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a1)を有する請求項1〜7のいずれか一項に記載の液浸露光用ポジ型レジスト組成物。
  9. 前記樹脂(A1)が、さらに、フッ素原子を有さず、かつラクトン含有環式基を含むアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a2)を有する請求項8記載の液浸露光用ポジ型レジスト組成物。
  10. 前記樹脂(A1)が、さらに、フッ素原子を有さず、かつ極性基含有脂肪族炭化水素基を含むアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a3)を有する請求項8または9記載の液浸露光用ポジ型レジスト組成物。
  11. 含窒素有機化合物(D)を含有する請求項1〜10のいずれか一項に記載の液浸露光用ポジ型レジスト組成物。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の液浸露光用ポジ型レジスト組成物を用いて支持体上にレジスト膜を形成する工程、前記レジスト膜を浸漬露光する工程、および前記レジスト膜を現像してレジストパターンを形成する工程を含むレジストパターン形成方法。
JP2006331780A 2006-12-08 2006-12-08 液浸露光用ポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法 Withdrawn JP2008145667A (ja)

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