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JP2008144788A - 車両の駆動力制御装置 - Google Patents

車両の駆動力制御装置 Download PDF

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JP2008144788A JP2006330011A JP2006330011A JP2008144788A JP 2008144788 A JP2008144788 A JP 2008144788A JP 2006330011 A JP2006330011 A JP 2006330011A JP 2006330011 A JP2006330011 A JP 2006330011A JP 2008144788 A JP2008144788 A JP 2008144788A
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Abstract

【課題】車両がその限界性能の近傍にて加速中に駆動輪のタイヤグリップ力が限界を越えた場合に発生し得る挙動の著しい悪化を回避し、安全に実用化できる車両の駆動力制御装置を提供すること。
【解決手段】本発明の駆動力制御装置は、複数の駆動輪の駆動力を各々独立に調節可能な車両に於いて、複数の駆動輪の駆動力を各々独立に制御する際に、少なくとも一つの駆動輪のタイヤグリップ力がその他の駆動輪のタイヤグリップ力よりも先に限界を超える駆動力配分を実行する。複数の駆動輪の駆動力は、少なくとも一つの駆動輪のタイヤグリップ力がその限界に達するときに、その他の駆動輪のタイヤグリップ力が対応する限界より低くなるようを制御されてよい。
【選択図】 図4

Description

本発明は、自動車等の車両の駆動力制御装置に係り、より詳細には、車両の駆動時に於ける車両の限界(加速)性能が向上されるよう車両の各輪への駆動力の配分を制御する駆動力制御装置に係る。
車両の運動制御の分野に於いて、車輪のタイヤグリップ力を最大限に利用して旋回加速時の限界性能を向上するために、即ち、安定的に出力可能な最大加速度をより増大する目的で、車両に於ける前後左右車輪間の駆動力配分を制御することが提案されている(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)。旋回中の車両に於いて、車輪の駆動力を単に一様に発生可能な最大限まで増大すると、一部の駆動輪のタイヤグリップ力(駆動力(前後力)と横力とのベクトル和)がその限界を越えてスリップ状態となるため、操縦性が悪化し、その他の車輪に於いて駆動力が増大可能であっても、車両全体として、それ以上駆動力が上げられなくなる。また、無理に駆動力を上げたとしても車両にその旋回方向を変更するヨーモーメントが惹起され、車両の加速方向が必ずしも運転者の所望の方向に一致しないこととなる。そこで、上記の如き旋回加速時の限界性能の向上を目的とする駆動力配分制御では、車両の旋回方向を変えるヨーモーメントを打ち消しつつ(ヨーレート変化を抑制しつつ)、タイヤグリップ力を最大限まで(いずれのタイヤもスリップしない限界まで)増大されるよう駆動輪の駆動力又は駆動トルクの左右輪間又は前後左右輪間の配分を調節し、これにより、所望の旋回方向への加速度を可能な限り増大することが提案されている。そのような車両の限界性能を引き上げる駆動力配分が達成されれば、車両がより高速にて走行可能になるとともに、高加速度にて旋回中でも車輪がスリップすることなく駆動エネルギーが最大限にて車両の加速に利用されることとなるので、車両駆動時のエネルギー効率も向上する。
しかしながら、従前に於いて、上記の如き駆動力配分制御は、通常の車両の構成では、実行されてもエネルギー効率的に余り有利にならず、従って、あまり実用化されていない。自動車等の車両に於いて、制動力又は制動トルクは、各輪の制動装置を独立に調節することによって自在に配分することが可能であるが、駆動力又は駆動トルクは、特別な車両を除き、基本的には、単一のエンジン又はモーター等の駆動装置から各左右駆動輪へ均等に配分される(四輪駆動車では、周知の如く、前後輪へのトルク配分がセンタデフ等により行われている。)。かかる構成に於いて、左右車輪間に駆動力又は駆動トルクの差を与えようとする場合には、各駆動輪の駆動トルクは、トラクション制御(TRC)の如く、駆動装置から車輪へ伝達される駆動トルクに対して各輪にて制動装置による制動トルクを付与することにより調節されることとなる。つまり、配分制御に従う駆動力の左右差を得るためには、駆動装置から車輪へ一旦与えられた駆動エネルギーが制動により消費されて無駄になり、従って、駆動力配分制御が実行されてもエネルギー効率的にあまり有利にならない。
だが、近年、所謂、駆動力可変配分デフの進歩により、単一の駆動装置からの駆動トルクを(前後だけでなく)左右の駆動輪へ自在に配分することが廉価に達成可能となってきたことから、駆動力配分制御も通常の車両に於いて実用的な制御の一つとなりつつある。そのような駆動力可変配分デフの機能を利用した駆動力配分制御の例は、例えば、非特許文献1に提案されている。
特開2005−67229 「四輪駆動力自在制御システムの開発」 森淳、芝端康二 社団法人自動車技術開 学術講演会前刷集 No.76-05,p.19-24
上記の如き駆動力配分制御では、旋回中の車両の車輪間に於ける荷重移動を考慮して、所望の旋回方向について発生可能な最大加速度を与える前後左右輪への駆動力又は駆動トルクの最適な配分が決定される。その際、車両の駆動系(駆動装置から駆動輪まで)の構造が、各輪への駆動力を自在に配分できるよう構成されていれば、後述の本発明の実施形態の説明の欄にて説明される如く、ヨーレート(又は横加速度)を一定に維持しつつ駆動輪全輪のタイヤグリップ力を最大限まで増大した状態を達成する最適な駆動力配分が決定可能であることが分かっている。従って、かかる制御によれば、各駆動輪のタイヤグリップ力を限界まで増大した状態にて所望の旋回方向について達成可能な最大の加速度が得られ、その状態では、既に触れたように、理論上、全駆動輪がスリップせず、駆動輪へ与えられたエネルギーが全て、車両の加速に寄与することになるので、エネルギー効率も向上される。
しかしながら、上記の如き駆動力配分制御に従って、実際の車両が限界性能にて加速旋回している間に、車両の総駆動力が更に増大して或いは路面状態の変化若しくはその他の外乱により駆動輪のタイヤグリップ力が限界を越えてしまうと、駆動輪全輪がタイヤグリップ力を最大限まで増大された状態から一斉にスリップ状態になる可能性がある(駆動輪全輪のタイヤ力が一斉に最大(又は限界)摩擦円を越える)。もしそうなると、車両の挙動が急激に悪化し、極度の不安定状態に陥り、また、グリップ状態を維持する駆動輪が(殆ど)なくなってしまうと、車両の挙動を安定化状態に戻すことも困難となる。
かくして、上記の如き加速限界性能の向上のための駆動力配分制御を安全に実用化するためには、タイヤグリップ力が限界を越えた場合に車両の挙動の著しい悪化が発生し得ることついても配慮されるべきであるが、このことは、従前の駆動力配分制御に於いては、あまり考慮されていない。
本発明によれば、車両がその限界性能又はその近傍(以下、「限界領域」とする。)にて加速中に駆動輪のタイヤグリップ力が限界を越えた場合に発生し得る車両挙動の著しい悪化を回避し、駆動力配分制御を安全に実用化できるよう改良された車両の駆動力制御装置が提供される。なお、本発明の構成は、上記の如き車両の旋回加速時の限界性能を向上するための駆動力配分制御を実行する駆動力制御装置に於いて特に有用であるが、その他の目的の駆動力制御に於いて適用されてもよいことは理解されるべきである。
上記の如き本発明の駆動力制御装置は、車両の複数の駆動輪の駆動力を各々独立に調節可能な車両に用いられる駆動力制御装置であって、複数の駆動輪の駆動力を各々独立に制御する際に、少なくとも一つの駆動輪のタイヤグリップ力がその他の駆動輪のタイヤグリップ力よりも先に限界を超える駆動力配分を実行することを特徴とする。かかる構成によれば、総駆動力の増大又はその他の外乱により、車輪のタイヤグリップ力が限界を超える場合であっても、少なくとも一つの駆動輪だけが、先にその限界を越えるように駆動力を配分することにより、駆動輪のタイヤグリップ力が一斉に限界を越えることを回避し、従前に比して車両の運動がより安全なものとなることが期待される。なお、車両が四輪駆動車の場合、車両が旋回加速中のとき、他の車輪よりも先にタイヤスリップ力が限界を超える駆動輪は、旋回中に最も余裕のある(タイヤグリップ力の限界が大きい)旋回外側の前輪であってよい。また、前輪駆動車又は後輪駆動車に於いて、駆動輪が左右一対の車輪であるときには、一方の駆動輪が他方より先に限界を越えるように駆動力が制御されるところ、その一方の駆動輪は、旋回外側であってよい。
上記の本発明の構成は、例えば、前記の少なくとも一つの駆動輪のタイヤグリップ力がその限界に達するときに、その他の駆動輪のタイヤグリップ力が対応する限界より低くなるように又はタイヤグリップ力の大きさが対応する限界より低い値まで増大することが許されるように複数の駆動輪の駆動力を制御することにより達成されてよい。駆動輪の全てではなく、一部の駆動輪に於いてのみ、タイヤグリップ力が限界となるように駆動力を制御することにより、総駆動力の増大又は外乱によって車両全体又は駆動輪全輪のタイヤグリップ力が増大した場合(又はタイヤグリップ力がその対応する限界値に対して相対的に大きくなった場合)であっても、タイヤグリップ力が限界に達している駆動輪はその限界を超えてスリップ状態となるが、その他の駆動輪は、グリップ状態に維持される可能性が高くなる。従って、従前の如く、駆動輪が一斉にスリップして車両挙動が極度に悪化するといったことが回避される。
実施の態様に於いて、本発明の装置は、車両の所望の旋回方向を表す目標旋回状態量を決定する手段と、複数の駆動輪上に於ける路面摩擦係数を決定する手段と、車両の現在の総駆動力から複数の駆動輪への駆動力の配分を決定する手段とを含み、駆動力の配分を決定する手段が、総駆動力と路面摩擦係数を用いて目標旋回状態量を維持する駆動力の配分を決定するよう構成されていてよい。このとき、駆動力の配分は、前記の少なくとも一つの駆動輪のタイヤグリップ力が限界に到達するとき、その他の駆動輪のタイヤグリップ力は、各々対応する限界よりも低くなる配分とされる。(「駆動力の配分」とは、各駆動輪への駆動力の分布である。)かかる駆動力配分状態であれば、車両の総駆動力が更に増大した場合又はその他の外乱の影響で、全駆動輪のタイヤグリップ力が各々対応する限界に対して相対的に増大した場合でも、先ず、最初に限界を越えるのは、既にタイヤグリップ力が限界に到達した駆動輪のみとなり、その他の駆動輪に於いては、タイヤグリップ力が維持され、従って、極度の車両挙動の悪化又は不安定化が回避されることとなる。なお、車両の所望の旋回方向を表す「目標旋回状態量」とは、車両の旋回方向を示す任意の量の目標値、即ち、運転者の操舵による舵角、舵角により決定される目標ヨーレート又は目標横加速度であってよい。
上記の制御の態様に於いて、各輪に配分される駆動力は、各輪のタイヤグリップ力がその各々の限界に対してどの程度近づいているかに応じて決定される。つまり、タイヤグリップ力の限界値が制御に於ける基準値になるところ、タイヤグリップ力の限界値の絶対的な大きさは、路面の摩擦係数や車輪の荷重の関数であり、車輪毎に又路面状況に応じて変化するので制御に於ける基準値として取り扱いにくい。そこで、本発明の装置に於いては、各輪のタイヤグリップ力がその各々の限界に対してどの程度近づいているかを表すための指標として、タイヤグリップ力の限界値に対するタイヤグリップ力の比である「タイヤ負荷率」を採用し(タイヤ負荷率は、タイヤグリップ力がその限界値に近づくほど大きくなり、タイヤグリップ力が限界値に到達すると1となる。)、各輪の駆動力の配分は、タイヤ負荷率に基づいて決定されるようになっていてよい。その場合、上記の制御装置に於いて、駆動力の配分を決定する手段により算出される駆動力の配分は、複数の駆動輪の各々のタイヤ負荷率を各々の所定値を超えないよう制限する配分であり、そこに於いて、少なくとも一つの駆動輪のタイヤ負荷率の所定値がその他の駆動輪のタイヤ負荷率の所定値よりも大きく設定され、これにより、車両の総駆動力の増大又はその他の外乱の影響により、駆動輪のタイヤ負荷率を一斉に増大する事態が発生したとき、少なくとも一つの駆動輪のタイヤグリップ力が先に限界を越えるようにすることができることとなる。
また、上記の実施の態様に於いて、車両が四輪駆動車であり、車両の前後左右の車輪が駆動輪であるとき、駆動力の配分は、車両の総駆動力を前後輪間の駆動力配分比と、左右前輪間の駆動力配分比と、左右後輪間の駆動力配分比とに基づいて決定することができる。従って、駆動力を制御する場合、路面摩擦係数と総駆動力と目標旋回状態量から、上記三つの配分比が決定され、これにより、駆動力の配分が決定されることとなる。また、車両が二輪駆動車であれば、駆動力の配分は車両の総駆動力を左右の駆動輪間へ配分する駆動力配分比に基づいて決定され、この場合には、路面の摩擦係数と総駆動力と目標旋回状態量から左右の駆動輪間の駆動力配分比が決定され、かかる駆動力配分比が達成されるよう駆動力が制御されることとなる。
ところで、本発明の装置は、駆動輪のタイヤグリップ力がその限界に近くなったときだけ、本発明による駆動力の配分制御を実行するようになっていてよい。そこで、本発明の装置に於いては、いずれか一つ又はそれ以上の駆動輪のタイヤグリップ力又はタイヤ負荷率が、所定の閾値を超えて、即ち、その限界に近づいたときに、総駆動力と路面摩擦係数を用いて目標旋回状態量を維持する駆動力の配分が決定されるようになっていてよい。所定の閾値は、実験的に又は理論的に設定されてよい。これにより、総駆動力と路面摩擦係数と目標旋回状態量を用いた駆動力の配分の算出は、タイヤ負荷率又はタイヤグリップ力が所定の閾値以上の場合だけでよくなるので、装置のための計算量が大幅に低減される。
なお、上記の実施の態様の一連の構成によれば、駆動力配分制御の実行中、少なくとも一つの駆動輪のタイヤグリップ力又はタイヤ負荷率は、その限界まで増大することが許され、その他の駆動輪のタイヤグリップ力又はタイヤ負荷率が限界未満に制限されるよう駆動力の配分が設定されるところ、タイヤグリップ力又はタイヤ負荷率が限界まで増大することが許される「少なくとも一つの駆動輪」は、車両の旋回方向に応じて決定されよい。かかる「少なくとも一つの駆動輪」は、車両が四輪駆動車であれば、旋回外側前輪、車両が二輪駆動車であれば、旋回外側前輪又は後輪であってよい。
本発明は、総じて、車両の加速中(特に旋回加速中)に於いて、駆動輪のタイヤグリップ力を超えるような事態が発生しても、駆動輪全輪のタイヤグリップ力が一斉に限界を越えて、駆動輪全輪がスリップ状態になることが回避されるよう駆動力配分を制御する駆動力制御装置であるということができる。かかる本発明の構成によれば、車両の限界性能にて走行する場合に於いても、特定の駆動輪を除いて、タイヤグリップ力を限界まで増大させないので、駆動輪全輪のタイヤグリップ力を限界まで増大した場合に比べ、発生可能な最大加速度は、低減されることとなる(「車両の限界性能を最大化する制御」を、車両の駆動輪全てのタイヤグリップ力の限界まで増大した状態とする制御と定義するならば、本発明の場合、厳密には、限界性能に於ける最大化は実行されない。)。しかしながら、発生可能な最大加速度を若干低減する代わりに、駆動輪全輪が一斉にスリップ状態に陥る可能性を低減し、これにより、制御の安全性が向上され、駆動力配分制御が、従前に比してより実用的なものとなる。
理解されるべきことは、本発明の制御は、従前の駆動力制御とは、制御の狙いが異なることである。従前に於いて提案されている駆動力制御又は駆動力配分制御は、限界加速性能を向上する目的で駆動力配分する場合も含めて、主として、個々の車輪のタイヤグリップ力が限界を越えないように、即ち、車輪のスリップ状態そのものが発生しないよう個々の車輪の駆動力の大きさ又は配分を制御するものであり、換言すれば、従前の制御は、いずれの車輪もスリップ状態に陥らないようすることで、制御の安全性を図ろうとするものである(しかしながら、その場合、車両の全ての駆動輪のタイヤグリップ力が限界値まで増大する状態が許されるので、もしその状態で、何等かの理由で総駆動力が増大するなどして全車輪の駆動力が増大すると、全て又は殆どの駆動輪が一斉にスリップ状態になり、従って、車両の挙動が極度に不安定化することとなる。)。他方、本発明の場合は、車輪のスリップ状態の発生そのものを抑制するというよりは、車輪のスリップが仮に生じたとしても、そのときには駆動輪が一斉にスリップ状態に陥ることのないよう駆動力の配分を制御して、制御の安全性を図ろうとするものであり、本発明の制御の狙いは、車輪がスリップ状態に陥った後の安全性の確保である。
本発明のその他の目的及び利点は、以下の本発明の好ましい実施形態の説明により明らかになるであろう。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を幾つかの好ましい実施形態について詳細に説明する。図中、同一の符号は、同一の部位を示す。
装置の構成
図1は、本発明の駆動力制御装置の好ましい実施形態が搭載される四輪自動車を模式的に示している。同図に於いて、左右前輪12FL、12FRと、左右後輪12RL、12RRを有する車両10には、通常の態様にて、運転者によるアクセルペダル14の踏込みに応じて前輪に駆動力を発生する駆動装置16と、左右前輪を操舵するステアリング装置30が搭載される。駆動装置16に於いて、図示の例では、エンジン18からの駆動トルク或いは回転駆動力は、トランスミッション(変速機)20を経て、センタデフ(又はトランスファ)22へ伝達され、更に、前輪側駆動力可変デフ24及び後輪側駆動力可変デフ26を介して、前輪12FL、12FR及び後輪12RL、12RRへそれぞれ伝達される(エンジン18に代えて電動機が用いられる電気式、或いは、エンジンと電動機との双方を有するハイブリッド式の駆動装置であってもよい。)。また、ステアリング装置30は、運転者によって回転されるステアリングホイール32の回転を、ステアリングギア機構34を介して、タイロッド36L、Rへ伝達し、前輪12FL、FRを転舵する。なお、簡単のため図示していないが、車両10には、通常の車両と同様に各輪に制動力を発生する制動系装置が設けられる。
上記の構成に於いて、センタデフに於ける前後輪間の駆動力配分比k、前輪側及び後輪側駆動力可変デフのそれぞれの左右輪間の駆動力配分比kf、krは、通常時は、基本的には、駆動装置16からの駆動力が全車輪に均等に分配するよう設定される(ベース設定。ただし、センタデフで分配される前後輪の駆動力は、任意の目的で均等でない場合が有り得る。)。しかしながら、各輪のタイヤグリップ力が増大して、その限界に近づき、本発明の駆動力制御装置による駆動力配分制御を実行する際に、後に説明される如き駆動力配分を実現するべく配分比が変更される。各デフの駆動力配分比の可変幅は、実際の車両に搭載されるデフに於いて、その具体的な構造・形式等により制限されるが、本明細書に於いては、本発明の駆動力制御装置に要求され得る配分比の全範囲を実現可能であるものとする。
本発明の駆動力制御装置の構成及び作動は、電子制御装置50により実現される。電子制御装置50は、通常の形式の、双方向コモン・バスにより相互に連結されたCPU、ROM、RAM及び入出力ポート装置を有するマイクロコンピュータ及び駆動回路を含んでいてよい。電子制御装置50には、各輪に搭載された車輪速センサ40i(iは、特に断らない限り、FL、FR、RL、RR、即ち、左前輪、右前輪、左後輪、右後輪の値であることを示す。)からの車輪速Vwiを表す信号と、車両の各部に設けられたセンサからのエンジンの回転速Er、アクセルペダル踏込量θa、ステアリングシャフト32aに設けられた操舵角センサ32bからの操舵角δ等の信号が入力される。なお、上記以外に、本実施形態の車両に於いて実行されるべき各種制御に必要な種々のパラメータを得るための各種検出信号、例えば、ヨーレートセンサにより検出されるヨーレート、Gセンサにより検出される前後加速度又は横加速度、各輪に設けられた荷重センサからの各輪の垂直荷重が入力されてよいことは理解されるべきである。そして、後に説明される態様にて決定された各デフの駆動力配分比k、kf、krが対応するデフの制御器(例えば、クラッチを作動する液圧式制御機械など(図示せず))へ送信される。
駆動力配分制御の作動
本実施形態の駆動力制御装置に於ける駆動力配分制御は、概して述べれば、所謂、限界性能を最大化する駆動力配分制御、即ち、車輪(図1の車両は、四輪駆動車なので、全てが駆動輪。)のタイヤグリップ力がその限界値に近づいた際に、車輪がスリップすることなく、車両の所望の進行方向への加速度をできるだけ増大できるよう駆動装置16から各車輪へ伝達される駆動力(又は駆動トルク)の配分を制御するものである。かかる制御に於いて、車両の所望の進行方向とは、運転者の操舵による舵角δにより決定され、舵角δの変動に応じて車両の旋回方向も変動される。従って、車両の所望の旋回方向を表す指標(目標旋回状態量)として、舵角δにより定められるヨーレート(目標ヨーレート)が用いられる。また、駆動装置16から出力される総駆動力は、運転者によるアクセルペダルの踏込量θa又はエンジン回転数Erに基づいて決定され、タイヤグリップ力(車輪上の駆動力(前後力)と横力とのベクトル和)の限界は、各輪に於ける路面摩擦係数と接地荷重の関数として決定される。そして、各車輪の荷重は、車両の前後加速度(総駆動力の関数)と横加速度(ヨーレートの関数)による荷重移動量の関数である。従って、結局、上記の駆動力配分制御では、現在の総駆動力を各輪へ割り当てる際、総駆動力と路面摩擦係数と目標ヨーレートを参照パラメータとして、(舵角δ一定のときには)目標ヨーレートが変化しないように、且、最大の加速度を与える(いずれのタイヤもスリップしない)各輪への駆動力の配分量又は配分比が決定される。[本明細書に於いて、路面摩擦係数は、車輪に於いて、(路面摩擦係数)×(接地荷重)により最大(限界)摩擦力を与える摩擦係数であり、車輪のスリップ率に依存して変化する(みかけの)摩擦係数の最大値である。]
かかる駆動力配分制御に於いて、従前では、駆動輪の全てに於いて、タイヤグリップ力がその対応する限界値まで増大することが許されるよう駆動力の配分が決定され実行されていた。しかしながら、本発明に於いては、一つの駆動輪に於いては、タイヤグリップ力がその対応する限界値まで増大することが許されるが、その他の駆動輪に於いては、タイヤグリップ力は、その対応する限界値よりも低い値、例えば、限界値の90%を越えないように駆動力の配分が実行される。
図2は、本発明の駆動力制御装置の制御処理をフローチャートの形式で表したものである(図示の制御処理は、車両の運転中、常に実行されていてよい。)。同図を参照して、処理に於いては、まず、制御に於いて参照されるパラメータ、即ち、アクセルペダルの踏込量θa又はエンジンの回転数Er等から、現在のエンジン出力において、全車輪へ与えることのできる総駆動力Dtと、車輪速Vwi及び車速Vs(例えば、全車輪速の平均値或いは最低値などであってよい。)等に基づいて任意の方法により推定される路面摩擦係数μと、舵角δ及び車速Vs等により決定される目標ヨーレートγtとがそれぞれ取得又は算出される(ステップ10)。目標ヨーレートγtは、車両がニュートラルステアリングを実現すると仮定した場合のよく知られた舵角δとヨーレートとの関係式により、
γt=(Vs/l)δ …(1)
と決定されてよい。なお、ここで、lは、前後輪の車軸間距離(ホイールベース)である。また、左旋回方向を正としている。
次いで、駆動力配分比を前記のベース設定から変更するか否かを決定するために、現在の全車輪のタイヤ負荷率etiが算出される(ステップ20)。タイヤ負荷率は、既に触れたように、現在のタイヤグリップ力とその限界値との比であり、下記の式により定義される(図2(B)参照)。
eti=(Di+Fi1/2/μ・Wi・g …(2)
ここに於いて、Diは、各輪の前後力(駆動力)、Fiは、各輪の横力、Wiは、各輪の垂直荷重、gは、重力加速度を示す。Di、Fi、Wiは、それぞれ、下記の要領にて計算されてよい。
各輪の前後力Diは、加速中であれば、総駆動力Dtを現在のデフの駆動力配分比k(センタ)、kf(前輪側)、kr(後輪側)を用いて、下記の式により算出される。(ここで、kは、後輪への駆動力の配分割合、kfは、両前輪に割り当てられた駆動力の右前輪への駆動力の配分割合、krは、両後輪に割り当てられた駆動力の右後輪への駆動力の配分割合に定義されている。)
FL=Dt・(1−k)・(1−kf) …(3)
FR=Dt・(1−k)・kf
RL=Dt・k・(1−kr)
FR=Dt・k・kr
k、kf、krは、既に述べた如く、本発明による限界性能向上のための駆動力配分制御が実行されていないときは、ベース設定であることは理解されるべきである。
また、各輪の垂直荷重Wiは、車両の加速による前後方向の荷重移動量Δxと前後輪それぞれに於ける遠心力による横方向の荷重移動量Δyf、Δyrとの影響を考慮すると、下記の式により与えられる。
FL=(1/2)M・lf/l−(1/2)Δx−Δyf …(4)
FR=(1/2)M・lf/l−(1/2)Δx+Δyf
RL=(1/2)M・lr/l+(1/2)Δx−Δyr
FR=(1/2)M・lf/l+(1/2)Δx+Δyr
ここで、Mは、車両重量、lf、lrは、それぞれ、前後輪軸から車両の重心までの距離である。車両の加速による前後方向の荷重移動量Δx及び遠心力による横方向の荷重移動量Δyf、Δyrは、
Δx=H・Dt/(l・g) …(5)
Δyf=H・M・Rf・Yg/(Tr・g)
Δyr=H・M・Rr・Yg/(Tr・g)
で与えられる。なお、ここで、Hは、重心高、Rf、Rgは、それぞれ、前後輪に於けるロール剛性配分、Trは、トレッド長である。そして、Ygは、横加速度であり、
Yg=Vs・γt …(6)
で与えられる(車両の現在のヨーレートは、車両の状態が正常であれば、目標ヨーレートに一致していると考えてよい。)。
更に、各輪の横力は、前後輪のそれぞれに於いて遠心力に釣り合うための力から、前記の前後力Diにより発生するヨーモーメントに釣り合うための前後輪間の横力の移動分を修正し、更に左右輪間については、前記の垂直荷重に比例して配分されると考えられるので、下記の式により与えられる。
Figure 2008144788
なお、上記の式の大括弧内において、第一項が遠心力に釣り合うための力の成分であり、第二項が、前後力Diにより発生するヨーモーメントに釣り合うための前後輪間の横力の移動分である。第一項の括弧内に於いては、車両停止時の前輪又は後輪へ割り当てられる車重から加速による荷重移動量の分が補正されている。
上記のWi、Fiの算出は、前輪舵角δと各輪のスリップ角を考慮して、より厳密に実行されてよく、その場合の表式は、当業者に於いて任意に構成できることは理解されるべきである。
かくして、上記の式(2)−(7)により、現在の各輪のタイヤ負荷率etiが算出されると、各輪のタイヤ負荷率etiが所定の閾値Thを越えているか否かが判定される(ステップ30)。所定の閾値は、例えば、0.8であってよい。また、タイヤグリップ力の限界値の大きさは、旋回外側か内側か若しくは車両の前後により異なるので(タイヤの余裕の程度が異なる)、閾値Thは、各輪で別々の値が用いられてもよい。ここで、各輪のタイヤ負荷率etiが所定の閾値Thを越えていなければ、各デフの駆動力配分比k、kf、krはベース設定のままとなる(若しくはベース設定に戻される。)(ステップ35)。しかしながら、少なくとも一つの車輪に於いて、タイヤ負荷率が閾値を越えている場合、車両の加速が限界領域に達した(ベース設定ではタイヤ負荷率に余裕をもって駆動力の分配が難しくなった)と判定され、限界性能を最大化するための駆動力配分制御を実行するべく、各デフの駆動力配分比k、kf、krの変更が行われる(ステップ40)。
ステップ40に於いては、駆動力配分比k、kf、krの値は、横加速度Yg(目標ヨーレートγtより算出)、路面摩擦係数μ及び総駆動力Dtをパラメータとする予め準備された駆動力配分比k、kf、krの組み合わせのマップより選択されるようになっていてよい。マップから選択される駆動力配分比k、kf、krの組み合わせは、もし(従前の如く)全車輪に於いてタイヤグリップ力の限界までの増大を許すとすると、そのときの目標ヨーレートγt、路面摩擦係数μ及び総駆動力Dtに於いて全車輪のタイヤ負荷率が1.0以下となるようにする、即ち、各輪のタイヤグリップ力がその対応する限界値を越えないようにする組み合わせとなる。しかしながら、既に触れたように、本発明の駆動力配分制御に於いては、旋回外側前輪を除いて、タイヤ負荷率が限界値1に達することのないように、例えば、旋回外側前輪以外のタイヤ負荷率が0.9を越えて増大しないように駆動力の配分が制御される。換言すると、本発明の制御装置に於いては、マップから選択される駆動力配分比k、kf、krの組み合わせは、全車輪に於いて、タイヤ負荷率が所定値を超えないようにする組み合わせであり、かかる所定値は、旋回外側前輪については、1.0、その他の車輪については、1.0未満の任意に設定される値とされる。なお、マップの調製については、後述される。
かくして、ステップ35又はステップ40にて駆動力配分比k、kf、kr値が決定されると、各デフの制御器へ制御指令が送信され(ステップ50)、制御が繰り返される。
駆動力配分比マップの調整
図2のステップ40に於いて決定されるべき駆動力配分比k、kf、krの組み合わせは、全輪に於いて各々の所定の上限値(例えば、旋回外側前輪については、1.0、それ以外については、0.9)以下のタイヤ負荷率etiを与えるものでなければならない。式(2)−(7)から容易に理解される如く、タイヤ負荷率etiは、総駆動力Dt、路面摩擦係数μ、横加速度Yg(目標ヨーレートγから式(6)により算出)及び駆動力配分比k、kf、krの関数であるので、任意の路面摩擦係数μと横加速度Ygと総駆動力Dtを所与のパラメータとして、全輪に於いてタイヤ負荷率etiが各々の所定の上限値以下となる駆動力配分比k、kf、krを探索することにより、路面摩擦係数μ、横加速度Yg及び総駆動力Dtが与えられたときの駆動力配分比k、kf、krを決定することができる。
本発明の発明者による計算実験によれば、任意の路面摩擦係数μと横加速度Ygと総駆動力Dtを所与のパラメータとし、駆動力配分比k、kf、krの可変範囲全域に渡って、上記の式(3)の駆動力Diに於ける駆動力配分比k、kf、krの値を変更して、上記の式(2)の各輪のタイヤ負荷率etiを算出すると、全輪のタイヤ負荷率etiが所定の上限値以下となる条件、例えば、
旋回外側前輪FOについて
etFO≦1.0
それ以外について、
eti≦0.9 …(8)
(iは、旋回内側前輪、旋回外側後輪、旋回内側後輪)
を満たす駆動力配分比k、kf、krの範囲が、三次元の領域として決定されることが見出された(図3(A)参照)。また、上記の条件(8)を満たすタイヤ負荷率etiを与える駆動力配分比k、kf、krの範囲は、所与の路面摩擦係数μと横加速度Ygについて、総駆動力Dtの増大とともに縮小し(タイヤ負荷率etiは、全体的に増大する。)(図3(B)参照)、全輪のタイヤ負荷率が各々の上限値に到達して、
旋回外側前輪FOについて
etFO=1.0
それ以外について、
eti=0.9 …(8a)
となるとき、一つの駆動力配分比k、kf、krの組み合わせに収束することが見出された(図3(C))。従って、図2のステップ40に於いて用いられるマップは、車両の走行に於いて想定される路面摩擦係数μ、横加速度Yg及び総駆動力Dtの範囲全域に於いて、駆動力配分比k、kf、krをそれらの可変範囲全域についてタイヤ負荷率etiを算出して、全輪のタイヤ負荷率etiが所定の上限値以下となる駆動力配分比k、kf、krの範囲を求め、その結果得られた駆動力配分比k、kf、krの範囲内から適当な値(例えば、範囲の中心値)を選択することにより調製することができる。
図4は、上記のマップの調製に於いて、或る路面摩擦係数μ及び横加速度Ygを与えた場合の駆動力配分比k、kf、krの値を決定する処理をフローチャートの形式で表したものである。なお、当業者にとって理解される如く、総駆動力があまり高くなければ、駆動力配分比k、kf、krをベース設定にしても、全輪のタイヤ負荷率は、上記の上限値以下となることは明らかであり、その場合、駆動力配分比k、kf、krを変更する必要はない(図2のステップ20、30、35の処理を参照)。そこで、例示されている処理では、まず、駆動力配分比k、kf、krをベース設定にて設定し、総駆動力を任意の低い値から増大しつつ全輪のタイヤ負荷率が算出される。(これにより、ベース設定の駆動力配分比で対応可能な総駆動力Dt、路面摩擦係数μ及び横加速度Ygの条件の範囲を確認することもできる。)。そして、総駆動力Dtが或る程度高くなり、これにより、全輪のタイヤ負荷率が上限値に或る程度近づいてきたとき、その時点から初めて駆動力配分比k、kf、krを変更してタイヤ負荷率を算出し、左右のいずれが旋回外側又は内側になっているかを考慮して上記の条件(8)を満たす駆動力配分比k、kf、krの範囲及びその中心値(マップに採用する値)の決定がなされる。
図4を参照して、まず、総駆動力Dtとして任意の低い値Dt0を設定し(ステップ100)、ベース設定の駆動力配分比k、kf、krを用いて、式(2)−(7)より、全輪のタイヤ負荷率etiが算出される(ステップ110)。そして、算出された全輪のタイヤ負荷率etiが、所定の閾値Th、例えば、0.8を越えるか否かが判定される(ステップ120)。既に述べた如く、総駆動力Dtが小さければ、タイヤ負荷率etiは、いずれも所定の閾値を越えないので(ベース設定の駆動力配分比で十分に対応可能であることを意味する。)、総駆動力を所定の量ΔDtだけ増大し(ステップ130)、ステップ110及び120が繰り返される。かかる処理は、総駆動力を徐々に増大しつついずれかのタイヤ負荷率etiが所定の閾値Thを越えるまで繰り返される。
タイヤ負荷率etiのいずれかが所定の閾値Thを越えたとき(ステップ120)、今度は、駆動力配分比k、kf、krの可変範囲全域について全輪のタイヤ負荷率etiが算出される(ステップ140)。ここにおいて、駆動力配分比は、可変範囲(kmin,kmax)に於いて、駆動力配分比k、kf、krをそれぞれ適当なキザミ幅Δkにて、全ての組み合わせについて全輪のタイヤ負荷率etiを算出し[k、kf、krの三次元空間に於いて、格子幅Δkの三次元格子を想定し、その格子点の全てについてタイヤ負荷率etiを算出する。]、左右のいずれが旋回外側又は内側になっているかに対応して(左旋回(Yg>0)のとき右前輪を旋回外側に設定)上記の条件(8)を与えるk、kf、krの範囲が特定される(ステップ150)。このことに関し、駆動力配分比k、kf、krの三次元空間を考えたときに、既に述べた如く、上記の条件(8)を満たす(k、kf、kr)の集合は、三次元領域として特定されることがわかっている。従って、上記の条件(8)を満たすk、kf、krの組み合わせの集合は、駆動力配分比k、kf、krの三次元空間に於ける領域の境界表面の座標を検出することにより、特定することができる。上記の条件(8)を満たすk、kf、krの領域の境界の特定は、当業者にとって任意の方法で為されることは理解されるべきである。例えば、図5に示す如く、k、kfを固定してkrを微小量Δkずつ変化させながら、タイヤ負荷率etiを算出し、条件(8)を満たすkrの下限krlowと上限krhighを決定する操作(ステップ210−270参照)を、kfを微小量Δkずつ変化させながら繰り返し(ステップ280−290参照)、また更にその操作を、kを微小量Δkずつ変化させて繰り返すことにより(ステップ300−310参照)、条件(8)を満たす領域の境界表面の座標を特定することができる。
次いで、ステップ150に於いて上記の条件(8)を満たすk、kf、krの領域を特定した後、k、kf、krの領域に入るk、kf、krの有意な組み合わせが存在する場合[三次元空間の格子点が存在するとき](ステップ160)、その領域の中心点の組み合わせがそのときの総駆動力Dtの駆動力配分比k、kf、krとして選択される(ステップ170)。中心点は、例えば、上記の条件(8)を満たすk、kf、krの領域の重心(境界表面の座標値k、kf、krの各々の和を境界表面の座標の数で割ったものなど)であってよい。中心点を選択するのは、どの車輪についてもタイヤ負荷率に概ね同程度の余裕があると想定されるためである(中心点は、いずれ方向についても境界表面まで距離(余裕)がある。)。
かくして、そのときの総駆動力Dt(及び路面摩擦係数μ及び横加速度Yg)に於ける駆動力配分比k、kf、krの選択値が決定されると、総駆動力Dtを所定増分ΔDtだけ増大し(ステップ180)、ステップ140−170が繰り返され、総駆動力Dtに於ける駆動力配分比k、kf、krの選択値が逐次的に決定される。かかる処理を繰り返し、総駆動力Dtを増大していくと、既に述べた如く、条件(8)を満たすタイヤ負荷率を与える駆動力配分比k、kf、krは、一点に収束し、即ち、タイヤ負荷率etiは、本発明の制御に於ける上限値に到達する(キザミ幅Δkの大きさによっては、計算上、タイヤ負荷率の上限を満たすk、kf、krの組み合わせ(格子点)が数個になることが有り得る。)。そこで、更に、総駆動力Dtを増大すると(ステップ180)、次のステップ160の判定に於いて、領域が存在しないこととなるので、これにより、処理が完了する。その後、路面摩擦係数μ、横加速度Ygを変更して、図4と同様の計算を繰り返し、路面摩擦係数μ、横加速度Ygについて想定される全範囲について、総駆動力Dtに対応して一連の駆動力配分比k、kf、krの選択値を決定することにより、駆動力配分比k、kf、krのマップが調製される。
実際の走行中の車両に於いて、上記の駆動力配分比k、kf、krのマップにより各デフの駆動力配分比が設定されると、各輪に於いて(旋回方向に対応して左右のいずれかが旋回外側に設定された)条件(8)が満たされるよう駆動力が調節されることとなる。また、マップの算出に於いて、横加速度Ygがパラメータとして用いられているので、制御時、目標ヨーレートに対応する横加速度Ygに於けるマップの値(k、kf、kr)を選択することにより、制御後の駆動力の配分に於いても横加速度及びヨーレートは、その目標値に維持され、従って、車両は、所望の方向に加速されることとなる。
総駆動力Dt若しくは横加速度Ygの増大又は路面摩擦係数の減少によって全輪のタイヤ負荷率が増大すると、駆動力配分比k、kf、krのマップに従って各輪駆動力が配分されるので、最終的には、必ず、上記の条件(8a)に到達する。その状態に於いては、旋回外側前輪以外は、タイヤ負荷率は、1.0以下なので、限界に到達はしていない。従って、更に、タイヤ負荷率を増大しようとする作用が車両に加わり、旋回外側前輪がその限界を越えたとしても、その他の車輪は、限界を越えずにグリップ状態を維持することが期待され、これにより、車両挙動の著しい悪化を回避できることとなる(旋回外側前輪がスリップし始めると、VSCやその他の挙動安定化する任意の制御装置が作動することが期待される。その場合に、旋回外側前輪以外がグリップ状態を維持することにより、挙動の修復が、全輪がスリップする場合に比べてより良好に実行されるであろう。)。
なお、上記のマップの調製に於いて、駆動力配分比k、kf、krをベース設定から変更する処理は、タイヤ負荷率が閾値Thを越えた後(ステップ120)から実行するようになっているが、総駆動力の初期値Dt0から駆動力配分比k、kf、krの領域の算出及びその中心値の決定の手順により、駆動力配分比k、kf、krを決定するようになっていてもよい(ただし、計算量とマップのデータ量は、増大する。)。その場合、図2のステップ20、30、35は、省略され、常にステップ40が実行されるようになっていてよい。また、上記のマップの調製に於いて、タイヤ負荷率の閾値Thは、条件(8a)、即ち、上限値に設定されてもよい。そうして調製されたマップを用いると、駆動力配分比を種々変更する駆動力配分制御は、車両の走行中、ベース設定の駆動力配分比では、条件(8)を満たすことができなくなったときに初めて、実行されることとなる。この場合、ベース設定の駆動力配分比が、使用可能な限界まで使用されることになり、いずれかの車輪のタイヤ負荷率が上限値を超えた途端に駆動力配分比がベース設定から変更されることになるので、変化が急激になる可能性がある。更に、調製されるマップは、総駆動力Dt、摩擦係数μ及び横加速度Ygを変数とした駆動力配分比の組(k、kf、kr)により構成されるので、図4のマップの調製過程では、摩擦係数μ及び横加速度Ygが固定され、総駆動力Dtを徐々に増大した算出処理が例示されているが、総駆動力Dtと、摩擦係数μ及び横加速度Ygのうちの一方を固定して、摩擦係数μ及び横加速度Ygのうちの他方を徐々に変化させても同様のマップが調製されることは理解されるべきである。
二輪駆動車の場合
上記の四輪駆動車の場合の駆動力配分制御は、二輪駆動車の場合にも同様に実施することができる。車両の走行中の制御は、図2に示されている処理と同様であってよい。ただし、前輪駆動車については、左右前輪のみが駆動輪になるので、タイヤ負荷率は、左右前輪だけ算出される。その場合、式(3)−(7)は、k=0と置けばよい。また、後輪駆動車については、左右後輪のみが駆動輪になるので、タイヤ負荷率は、左右後輪だけ算出される。その場合、式(3)−(7)は、k=1と置けばよい。マップの調製については図4と同様に実行されてよい。なお、ステップ140に於いては、前輪駆動車については、kfのみ、後輪駆動車については、krのみを変更するだけでよい。条件(8)、(8a)は、
旋回外輪について etOUT≦1.0
旋回内輪について etIN≦0.9 …(9)
に修正される。
以上の説明は、本発明の実施の形態に関連してなされているが、当業者にとつて多くの修正及び変更が容易に可能であり、本発明は、上記に例示された実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の概念から逸脱することなく種々の装置に適用されることは明らかであろう。
例えば、図2のステップ40の駆動力配分比k、kf、krの決定は、予め調製されたマップから決定されるようになっているが、車両の制御中にそのときの目標ヨーレートγt、路面摩擦係数μ及び総駆動力Dtを用いて逐次算出されてもよい。(二輪駆動車の場合、変更すべき駆動力配分比は、1つなので、制御中に計算してもさほどに時間を要しない。)また、本発明の原理は、各輪の制動による駆動力配分する場合、或いは、各輪に駆動用モータ(インホイールモータ)が備えられ駆動力が各輪にて制御される場合に適用可能であり、そのような場合も本発明の範囲に属する。
図1Aは、本発明による制振制御装置の好ましい実施形態が実現される自動車の模式図を示している。 図2(A)は、本発明の好ましい実施形態の制御装置の作動をフローチャートの形式で表した図である。図2(B)は、タイヤ負荷率について説明する図である。 図3は、或る路面摩擦係数μ、横加速度Ygに於いて、総駆動力Dtが増大するとともに、全駆動輪のタイヤ負荷率が上限値以下となる駆動力配分比の組み合わせの範囲が変化することを説明する図である。図では、(k,kf,kr)の三次元空間に於いて、条件(8)を満たす領域の境界面が示されている。(k,kf,kr)の変更範囲は、kは、0〜1.0、kf、krは、0.5〜1.0とした。また、路面摩擦係数μ=1.0、横加速度Yg=4.9m/s(左旋回中)とした。図3(A)は、総駆動力Dt=2400Nmのときの条件(8)を満たす領域(利用可能範囲)を示し、ベース設定の点が領域内(二つの境界に挟まれた領域)に存在する。図3(B)は、Dt=3800Nmのときの条件(8)を満たす領域(の境界面)を示しており、領域が収縮し、ベース設定の点は領域外となる(もしk,kf,krがベース設定のままだと、いずれかの車輪が限界を越えスリップすることとなる。k,kf,krを領域内の収まるよう設定することにより、車両の限界性能が増大する。)。図3(C)は、条件(8a)を満たす(k,kf,kr)であり、図示の計算例に於いては、Dt=4260Nmのとき、k=0.53、kf=0.82、kr=0.62の1点に収束した。 図4は、図2のステップ40で用いられる駆動力配分比の組み合わせのマップを調製する手順をフローチャートの形式で表した図である。図中、k,kf,krの利用可能範囲とは、条件(8)を満たすk,kf,krの三次元領域のことである。 図5は、或る路面摩擦係数μ、横加速度Yg及び総駆動力Dtに於いて、全駆動輪のタイヤ負荷率が上限値以下となる駆動力配分比の組み合わせの領域を決定する手順をフローチャートの形式で表したものである。Nullは、値が無いことを意味する。Δk及び配分比の可変範囲[kmin,kmax]は、デフ毎に異なっていてもよい。S225は、S220がイエスになった後、ノーになるときには、krの下限、上限が決定されていることになるので、それ以後krを変更した計算の実行を省略するためのものである。kf、kについても同様の処理がなされよい。
符号の説明
10…車体
12FL、FR、RL、RR…車輪
14…アクセルペダル
16…駆動装置
18…エンジン
20…変速機
22…センタデフ
24…前輪駆動力可変デフ
26…後輪駆動力可変デフ
30…操舵装置
32…ステアリングホイール
32…操舵角センサ
40FL、FR、RL、RR…車輪速センサ
50…電子制御装置

Claims (11)

  1. 車両の複数の駆動輪の駆動力を各々独立に調節可能な車両の駆動力制御装置であって、前記複数の駆動輪の駆動力を各々独立に制御する際に、少なくとも一つの駆動輪のタイヤグリップ力がその他の駆動輪のタイヤグリップ力よりも先に限界を超える駆動力配分を実行することを特徴とする装置。
  2. 請求項1の装置であって、前記少なくとも一つの駆動輪のタイヤグリップ力がその限界に達するときに、前記その他の駆動輪のタイヤグリップ力が対応する限界より低くなるよう前記複数の駆動輪の駆動力を制御することを特徴とする装置。
  3. 請求項1の装置であって、前記少なくとも一つの駆動輪のタイヤグリップ力がその限界に達するときに、前記その他の駆動輪のタイヤグリップ力の大きさが対応する限界より低い値まで増大することが許されるよう前記複数の駆動輪の駆動力を制御することを特徴とする装置。
  4. 請求項1乃至3の装置であって、前記車両の前後左右の車輪が前記複数の駆動輪であり、前記車両の旋回時に前記少なくとも一つの駆動輪が旋回外側の前輪であることを特徴とする装置。
  5. 請求項1乃至3の装置であって、前記複数の駆動輪が左右一対の駆動輪であり、前記少なくとも一つの駆動輪が前記左右一対の駆動輪の一方であり、前記その他の駆動輪が前記左右一対の駆動輪の他方であることを特徴とする装置。
  6. 請求項1乃至3の装置であって、前記車両の所望の旋回方向を表す目標旋回状態量を決定する手段と、前記複数の駆動輪上に於ける路面摩擦係数を決定する手段と、前記複数の駆動輪のタイヤグリップ力の限界値に対するタイヤグリップ力の比であるタイヤ負荷率を決定する手段と、前記車両の現在の総駆動力から前記複数の駆動輪への駆動力の配分を決定する手段と、前記駆動力の配分に従って前記複数の駆動輪の駆動力を独立に制御する手段を含み、前記駆動力の配分を決定する手段が前記総駆動力と前記路面摩擦係数を用いて前記目標旋回状態量を維持する駆動力の配分を決定し、前記駆動力の配分が前記少なくとも一つの駆動輪のタイヤグリップ力が限界に到達するとき、その他の駆動輪のタイヤグリップ力が対応する限界よりも低くなる配分であることを特徴とする装置。
  7. 請求項6の装置であって、前記駆動力の配分を決定する手段により算出される駆動力の配分が、前記複数の駆動輪の各々に於けるタイヤグリップ力の限界値に対するタイヤグリップ力の比であるタイヤ負荷率を各々の所定値を超えないよう制限する配分であり、前記少なくとも一つの駆動輪のタイヤ負荷率の所定値が前記その他の駆動輪のタイヤ負荷率の所定値よりも大きいことを特徴とする装置。
  8. 請求項6の装置であって、更に前記複数の駆動輪のタイヤグリップ力の限界値に対するタイヤグリップ力の比であるタイヤ負荷率を決定する手段を含み、前記タイヤ負荷率が所定の閾値を超えたときに前記駆動力の配分を決定する手段が前記総駆動力と前記路面摩擦係数を用いて前記目標旋回状態量を維持する駆動力の配分を算出することを特徴とする装置。
  9. 請求項6の装置であって、前記車両の前後左右の車輪が駆動輪であり、前記駆動力の配分が前記車両の総駆動力を前後輪間の駆動力配分比と、左右前輪間の駆動力配分比と、左右後輪間の駆動力配分比とに基づいて決定されることを特徴とする装置。
  10. 請求項6の装置であって、前記複数の駆動輪が左右一対の駆動輪であり、前記駆動力の配分が前記左右の駆動輪間の駆動力配分比に基づいて決定されることを特徴とする装置。
  11. 請求項6の装置であって、前記目標旋回状態量が運転者の操舵による舵角、前記舵角から決定される目標ヨーレート及び目標横加速度から成る群から選択されることを特徴とする装置。
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