JP2008034369A - 非水電解質二次電池用正極活物質および非水電解質二次電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】出力特性とサイクル特性とに優れた非水電解質二次電池用正極活物質、およびそれを用いた非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
【解決手段】正極活物質は、Niを含む非水電解質二次電池用正極活物質であり、一次粒子が凝集した二次粒子である。二次粒子を切断した断面において、少なくとも一部分が二次粒子の表面に露出する一次粒子の断面積の合計は、二次粒子を構成する一次粒子の断面積の合計の40%以上である。
【選択図】図3
【解決手段】正極活物質は、Niを含む非水電解質二次電池用正極活物質であり、一次粒子が凝集した二次粒子である。二次粒子を切断した断面において、少なくとも一部分が二次粒子の表面に露出する一次粒子の断面積の合計は、二次粒子を構成する一次粒子の断面積の合計の40%以上である。
【選択図】図3
Description
本発明は非水電解質二次電池用正極活物質に関するものである。さらに本発明は特定の正極活物質を含む正極を有する非水電解質二次電池に関するものである。
近年、電池の高容量化が要求されており、非水電解質二次電池が注目されている。非水電解質二次電池の更なる高容量化を図るために、正極活物質の材質が検討されている。正極活物質としてはCoを含むリチウム複合酸化物(Co系、例えばLiCoO2)が用いられているが、非水電解質二次電池のコスト、寿命および出力の観点から、Niを含むリチウム複合酸化物(Ni系)、Mnを含むリチウム複合酸化物(Mn系)またはNiおよびMnの両方を含むリチウム複合酸化物(混合系)が検討されている(例えば、特許文献1および2を参照。)。
特許文献1においては、正極活物質として、NiとMnとが実質的に同モル比率であり粒径が0.1〜2μmである結晶粒子と、結晶粒子が凝集し粒径が2〜20μmである二次粒子との混合物を用いている。このような正極活物質を用いて非水電解質二次電池を製造することにより、安価かつ高容量でありながら従来の正極活物質(LiCoO2)を用いた場合よりも高出力かつ長寿命を達成している。
特許文献2においては、LiNi{1−(x+y)}CoxMyO2で表される正極活物質において一次粒子の平均粒径を0.3〜1μmとし二次粒子の平均粒径を5〜15μmとすることにより、特に低温での非水電解質二次電池の出力特性を向上させることができる。
特開2002−42813号公報
特開2004−87492号公報
特許文献1および2には、出力特性を向上させることができると記載されているが、出力特性の更なる向上が要求されている。一般に、正極活物質としてCo系を用いた場合には、二次粒子の粒径を変更すれば出力特性を変更することができる,と言われている。しかし、Ni系においても二次粒子の粒径を変更すれば出力特性を変更できるか否かは不明であり、検討する必要がある。
また、非水電解質二次電池に対して充放電のサイクルを行うと、正極活物質は膨張と収縮とを繰り返す。そのため、二次粒子からなる正極活物質が複数の一次粒子に分割される場合がある。一般に、二次粒子の表面には導電剤が設けられている。特許文献1および2に示すように二次粒子に比べて一次粒子が小さすぎる場合には、二次粒子の内部に存在している一次粒子は二次粒子の表面に露出していない。そのため、二次粒子の内部に存在している一次粒子の表面には、導電剤が塗布されていない。以上より、二次粒子に比べて一次粒子が小さすぎる場合に二次粒子が複数の一次粒子に分割されてしまうと、正極の導電性を確保することができない。以上より、特許文献1および2に開示された正極活物質を用いると、非水電解質二次電池の寿命が短くなってしまう虞がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、出力特性およびサイクル特性に優れており、且つ、長寿命化を図ることができる非水電解質二次電池用正極活物質および非水電解質二次電池を提供することにある。
前記従来の課題を解決するために、本発明の非水電解質二次電池用正極活物質は、Niを含む非水電解質二次電池用正極活物質である。正極活物質は、一次粒子が凝集した二次粒子であり、二次粒子を切断した断面において、少なくとも一部分が二次粒子の表面に露出する一次粒子の断面積の合計が、二次粒子を構成する一次粒子の断面積の合計の40%以上である。
本構成では、二次粒子を構成する一次粒子の多くが二次粒子の表面に露出していることになり、多くの一次粒子が非水電解液と接することが可能となる。非水電解液と接する一次粒子の量が多くなることにより、非水電解質二次電池の出力特性を向上させることができる。
また、ほとんどの一次粒子が、隣り合う一次粒子の間(粒界)を経ることなくリチウムイオンを非水電解液と直接やり取りすることができるため、非水電解質二次電池の出力特性を向上させることができる。
また、一般に、二次粒子の表面では導電性が確保されている。本構成では、一次粒子の多くが二次粒子の表面に露出しているので、多くの一次粒子の表面において導電性が確保されている。よって、充放電サイクルにより正極活物質が複数の一次粒子に分割した場合においても、二次粒子には導電性の確保されている一次粒子が多く存在する。よって、二次粒子の表面に存在する一次粒子の量が少ない場合に比べて、サイクル特性(充放電を繰り返しても初期の電池容量を維持できる能力)を向上させることが可能である。
本発明の構成にすることにより、正極活物質としてNiを含むリチウム複合酸化物をより有効に活用でき、出力特性およびサイクル特性に優れた非水電解質二次電池を提供することができる。
本実施形態を説明する前に、本願発明者らが検討したことを以下に示す。
本願発明者らは、Co系およびNi系をそれぞれ二種類用意して、その出力特性を検討した。ここで、二種類の正極活物質では、それぞれ、二次粒子の粒径は互いに等しいが、露出の割合が相異なった。ここで、露出の割合とは、二次粒子の略中心を通るように二次粒子を切断した断面において、二次粒子を構成する全ての一次粒子の断面積に対する、少なくとも一部分が二次粒子の表面に露出している一次粒子の断面積の割合である。以下では、二種類の正極活物質のうち露出の割合が高い方を正極活物質Lと記し、露出の割合が低い方を正極活物質Sと記す。
出力特性を検討した結果、Co系では差はなかったが、Ni系では正極活物質Lの方が正極活物質Sに比べて優れていた。言い換えると、Ni系では、リチウムイオンが非水電解液とやりとりする速度は、正極活物質Lの方が正極活物質Sよりも速いことがわかった。
一般に、正極活物質は一次粒子が凝集して形成された二次粒子であり、一次粒子には粒界が存在していないが、二次粒子には1つ以上の粒界が存在している。二次粒子を構成する一次粒子のうち少なくとも一部分が二次粒子の表面に露出している一次粒子では、リチウムイオンは、その一次粒子内を移動して、非水電解液と直接やりとりされる。そのため、一次粒子内におけるリチウムイオンの移動速度を速くすれば、リチウムイオンのやりとりを速くすることができる。一方、二次粒子の表面に露出していない一次粒子では、リチウムイオンを非水電解液と直接やりとりすることができない場合が多く、リチウムイオンは、一次粒子内での移動と粒界での移動とを繰り返すことにより非水電解液とやりとりされる。
ここで、正極活物質Lの方が正極活物質Sよりも露出の割合が高いので、正極活物質Lでは、多くの場合、リチウムイオンは、その一次粒子内を移動しさえすれば非水電解液と直接やりとりされる。一方、正極活物質Sでは、多くの場合、リチウムイオンは、一次粒子内での移動と粒界での移動とを繰り返すことにより、非水電解液とやりとりされる。言い換えると、正極活物質Lでは、リチウムイオンの移動速度は一次粒子内の移動速度に依存するが、正極活物質Sでは、(一次粒子内での移動速度)>(粒界での移動速度)であれば粒界での移動が律速となり(一次粒子内での移動速度)<(粒界での移動速度)であれば一次粒子内での移動が律速となる。
また、Mn系に対しても検討したが、Mn系において露出の割合を高くすることにより粒界でのリチウムイオンの移動速度を速めても、Mn系は導電性に優れないので、出力を大きくすることが難しい。
以上のことを考慮に入れてCo系およびNi系の上記実験結果を考察する。Co系では、正極活物質Lと正極活物質Sとで出力特性に大差がなかったので、一次粒子内の移動が律速であると考えられる。一方、Ni系では、正極活物質Lの方が正極活物質Sよりも出力特性に優れていたので、粒界での移動速度が律速であると考えられる。
本願発明者らは、Ni系とCo系とではリチウムイオンの移動の律速段階が相異なることを初めて見いだし、Ni系では(一次粒子内での移動速度)>(粒界での移動速度)であることを考慮に入れて本願を完成させた。以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本実施形態において、正極活物質は、非水電解質二次電池用の正極活物質であり、Niを含んでおり、一次粒子が凝集した二次粒子からなる。また、正極活物質では、二次粒子を切断した断面において、少なくとも一部分が二次粒子の表面に露出する一次粒子の断面積の合計は、二次粒子を構成する全一次粒子の断面積の合計の40%以上である。言い換えると、本実施形態における正極活物質では、露出の割合は40%以上である。
このような正極活物質では、多くの一次粒子が二次粒子の表面に露出しており、多くの一次粒子が非水電解液に接しているので、非水電解質二次電池の出力特性が向上する。
詳細には、Ni系では、上述のように、(一次粒子内での移動速度)>(粒界での移動速度)であると考えられる。しかし、本実施形態にかかる正極活物質では、二次粒子を構成する一次粒子のほとんどがリチウムイオンを非水電解液と直接やりとりすることができるので、リチウムイオンは粒界を経ることなく一次粒子と非水電解液との間を移動することができる。よって、本実施形態にかかる正極活物質は、従来のNi系に比べて、非水電解質二次電池の出力特性を向上させることができる。
また、本実施形態にかかる正極活物質では、二次粒子を構成する一次粒子のほとんどが二次粒子の表面に露出しているので、二次粒子を構成する一次粒子のほとんどには導電剤が塗布されている。よって、充放電のサイクル時に二次粒子が割れて複数の一次粒子に分割されてしまっても、その一次粒子の表面には導電剤が塗布されているので容量低下の招来を抑制することができる。これにより、サイクル特性を向上させることができる。
ここで、二次粒子を切断した断面において一次粒子の個数を測定する方法としては、FIB(Focused Ion Beam)で二次粒子を切断し、走査電子顕微鏡を用いてその切断面の画像を得、その画像において二次粒子の表面に露出する一次粒子の個数を測定するという方法を挙げることができる。また、走査電子顕微鏡を用いて多数の二次粒子を観察し、平均粒径を確認した後、多数の二次粒子を樹脂埋めし、この樹脂の切り出し断面を研磨し走査電子顕微鏡で確認することによっても、二次粒子をほぼ半分の位置で切断した断面における一次粒子の量を測定することができる。
また、露出の割合を求める方法としては、上記どちらかの方法に従って二次粒子の表面に露出する一次粒子を確認し、その一次粒子の断面積の合計を算出する。また、走査電子顕微鏡写真を用いて二次粒子の平均粒径を求め、二次粒子の断面積を算出する。そして、二次粒子の断面積に対する一次粒子の断面積の合計を算出することにより、露出の割合を求めることができる。
本実施形態にかかる正極活物質では、二次粒子を切断した断面において、露出の割合は、60%以上であることが好ましい。
露出の割合が60%以上であれば、露出の割合が40%以上である場合に比べて、多くの一次粒子が二次粒子の表面に露出する。よって、露出の割合が40%以上である場合に比べて、非水電解質二次電池の出力特性およびサイクル寿命特性を向上させることができる。
さらに、本実施形態にかかる正極活物質では、露出の割合が40%以上であり、且つ、二次粒子を切断した断面において、二次粒子の平均粒径に対する一次粒子の長軸方向における平均長さの割合が0.2以上であることが望ましい。
このような正極活物質では、二次粒子の表面に露出する一次粒子の個数を多くすることができる。それだけでなく、本実施形態にかかる正極活物質では一次粒子が大きいので、上述のように充放電サイクルの繰り返しにより二次粒子が複数の一次粒子に分割した場合であっても、一次粒子が小さい場合に比べて金属元素が一次粒子から非水電解液に溶出する速度が遅くなる。
よって、二次粒子が一次粒子に分割された場合であっても、正極の容量の劣化を抑制することができる。
よって、二次粒子が一次粒子に分割された場合であっても、正極の容量の劣化を抑制することができる。
ここで、一次粒子の短軸方向における平均長さを測定するのではなく一次粒子の長軸方向における平均長さを測定する理由を示すと、例えば体積は互いに等しいが球状の一次粒子と細長い一次粒子との二種類の一次粒子をそれぞれ用いて同じ大きさの二次粒子を構成すると、細長い一次粒子を用いて二次粒子を構成するほうが二次粒子の表面に露出する一次粒子の個数を多くすることができるからである。また、一次粒子の長軸方向における平均長さは、走査電子顕微鏡写真を用いて二次粒子の断面を確認し各一次粒子の長軸方向における長さを測定し、その平均値を求めることにより見積もることが可能である。
さらに、本実施形態にかかる正極活物質では、露出の割合が40%以上であり、且つ、実質的に同モル比率のNiとMnとが含まれていることが望ましい。
このように正極活物質が実質的に同モル比率のNiとMnとを含んでいれば、特許文献1に開示されているようにNiとMnとが原子レベルで1:1で混合されるので、Niの電子構造とMnの電子構造とが相互作用を起こすことができる。その結果、正極活物質の導電性が向上し、出力特性が向上するとともにサイクル特性が向上する。
サイクル特性が向上する理由としては、NiとMnとが原子レベルで混合されることにより正極活物質の結晶構造が安定し、よって、正極活物質からMnが溶出することを抑制できるためと考えられる。
NiとMnとが原子レベルで1:1で混合されると正極活物質の結晶構造が安定する理由として、以下に示すことが考えられる。
NiとMnとが原子レベルで固溶すると、互いに近接した異種元素では、電子構造が相互作用を起こして変化する。電子構造のこの変化により、それぞれの元素の特性が変化する。例えば、通常、マンガン元素は、非水電解質二次電池では非水電解液に溶解し易い。例えば、LiMn2O4またはLiMnO2などを正極活物質として用いると、正極活物質からMnが溶出して負極に堆積する場合があり、その結果、電池の短寿命化を招来する。しかし、このマンガン元素の近くにニッケル元素が存在すると、マンガン元素の電子状態が変化して非水電解液へのマンガン元素の溶出が抑制され、その結果、結晶構造が安定すると考えられている。このような現象は、例えばニッケル水素電池でも見られる。ニッケル水素電池の負極には、AlまたはMnを含む水素吸蔵合金が用いられている。AlまたはMnは、単独では、アルカリ電解液に溶解する。しかし、水素吸蔵合金では、AlまたはMnはNiなどの金属元素と原子レベルで固溶しているので、アルカリ電解液へのAlまたはMnの溶解速度を大幅に低下させることができる。
以上より、正極活物質は、実質的に同モル比率のNiおよびMnを含んでいることが好ましい。
さらに、本実施形態にかかる正極活物質では、露出の割合が40%以上であるとともにNiとMnとのモル比率が実質的に同じであり、且つ、その結晶構造が菱面体構造であり、結晶構造を六方晶として近似したときの六方晶のc軸方向の長さが14.2Å以上であり、NiとMnとをあわせた含有量が正極活物質を構成する全金属元素の60モル%以上であることが望ましい。このような正極活物質では、出力特性およびサイクル特性のさらなる向上を図ることができる。
この理由としては、正極活物質が金属元素として実質的に同モル比率のNiとMnとを60モル%以上含む場合には正極活物質の結晶構造の秩序(結晶性)を向上させることができるからであり、この秩序ある結晶構造において層間が14.2Å以上であれば結晶内におけるリチウムイオンの移動速度(すなわち、一次粒子内でのリチウムイオンの移動速度)を十分に速くすることができるからである。そして、結晶内におけるリチウムイオンの移動速度が十分に速くなると、リチウムイオンの移動速度は粒界における移動速度に左右されると考えられる。そのため、このような正極活物質では、露出の割合を高くしたことにより得られる効果を、大きく発現させることができる。なお、正極活物質において、NiとMnとの含有量の合計が全金属元素の含有量の60モル%未満であれば、以下に示す理由から好ましくない。NiとMnとが60モル%未満であればNiおよびMn以外の元素の存在量が多くなるので、NiとMnとのモル比率が1:1であってもNiおよびMnの好ましい電子構造を維持できなくなってしまうからである。
つまり、露出の割合が40%以上であってもNiとMnとの合計含有量が全金属元素の60モル%未満であれば、結晶構造の秩序を維持できない場合がある。また、露出の割合が40%以上であっても結晶構造における層間が14.2Å未満であれば、リチウムイオンの結晶層内の拡散速度を十分に速くすることができない場合がある。そのため、路周tの割合を高くしてもリチウムイオンの移動速度を速めることができない場合があり、出力特性を向上させることは難しい場合があると考えられる。
さらに、本実施形態にかかる正極活物質では、露出の割合が40%以上であり、且つ、NiとCoを含み、結晶構造が菱面体構造であり、結晶構造を六方晶として近似した場合に六方晶のc軸方向の長さが14.13Å以上であり、Niの含有量が全金属元素の55モル%以上であることが望ましい。このような正極活物質では、出力特性およびサイクル特性のさらなる向上を図ることができる。
この理由としては、正極活物質がNiを55モル%以上含む場合に正極活物質の結晶構造の秩序を向上させることができるからであり、秩序ある結晶構造において層間が14.13Å以上である場合に結晶内でのリチウムイオンの移動速度を十分に速くすることができるからである。そして、結晶内におけるリチウムイオンの拡散速度が十分に速くなることにより、正極活物質内におけるリチウムイオンの移動速度は粒界における移動速度に左右されると考えられる。そのため、このような正極活物質では、露出の割合を高くしたことにより得られる効果を、大きく発現させることができる。
つまり、露出の割合が40%以上であってもNiの含有量が55%未満であれば、正極活物質の結晶構造の秩序を維持できない場合がある。また、露出の割合が40%以上であっても層間が14.13Å未満であれば、リチウムイオンの結晶内での拡散速度を十分に速くすることができない場合がある。そのため、露出の割合を高くしてもリチウムイオンの移動速度を速めることができない場合があり、出力特性を向上させることは難しい場合があると考えられる。
以上説明した正極活物質は、以下に示すどちらかの方法を用いて製造することができる。
正極活物質の合成方法は、一般的には、金属水酸化物を焼成して金属酸化物を生成し、その金属酸化物にリチウム塩を加えて再度焼成するというものである。一次粒子径の大きな正極活物質を合成するためには、一次粒子径の大きな金属水酸化物を用いることが好ましい。つまり、第1の合成方法は、一次粒子径の大きな金属水酸化物を用いて正極活物質を合成するという方法である。
第2の合成方法は、金属酸化物もしくはリチウム塩などの材料の組成、または、焼成温度または焼成時間などの焼成条件を最適化することである。後述の実施例では、第2の合成方法を用いて本実施形態にかかる正極活物質を合成している。
以上説明した正極活物質の何れかを用いて非水電解質二次電池(具体的にはリチウムイオン二次電池)を製造すると、出力特性およびサイクル特性に優れた電池を提供することができる。なお、非水電解質二次電池の製法としては、公知の製法を用いることができる。
なお、本実施形態では、電解質の一例として非水電解液の形態を挙げたが、ゲル状の電解質であっても同様の効果を発揮するのはいうまでもない。
(実施例1)
水酸化物(正極活物質の原料)を合成する製造装置の概略図を図1に示す。原料としては、作製する複合水酸化物の組成比になるようにそれぞれポンプ4〜8で流量をコントロールしながら、1mol/Lの硫酸ニッケル水溶液と1mol/L硫酸マンガン水溶液と1mol/L硫酸コバルト水溶液と5mol/Lのアンモニウム水溶液と5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液とを、攪拌させながら反応槽1に連続的に供給した。なお、ポンプ4〜6からは金属元素の硫酸塩水溶液を供給し、ポンプ7からは水酸化ナトリウム水溶液を供給し、ポンプ8からはアンモニウム水溶液を供給した。
水酸化物(正極活物質の原料)を合成する製造装置の概略図を図1に示す。原料としては、作製する複合水酸化物の組成比になるようにそれぞれポンプ4〜8で流量をコントロールしながら、1mol/Lの硫酸ニッケル水溶液と1mol/L硫酸マンガン水溶液と1mol/L硫酸コバルト水溶液と5mol/Lのアンモニウム水溶液と5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液とを、攪拌させながら反応槽1に連続的に供給した。なお、ポンプ4〜6からは金属元素の硫酸塩水溶液を供給し、ポンプ7からは水酸化ナトリウム水溶液を供給し、ポンプ8からはアンモニウム水溶液を供給した。
ここで、製造装置を説明する。製造装置には、これらの溶液をポンプ4〜8から反応槽1に注入するための管9〜11が設けられており、上記3種類の金属元素の硫酸塩水溶液については、反応槽1に入る前に混合して均一な混合水溶液とした。
また、反応槽1の中には円筒状のチューブ2が設けられており、チューブ2の中に攪拌棒3が設けられている。このチューブ2の中で複合水酸化物の微粒子が作られたが、その複合水酸化物の微粒子には攪拌棒3により下向きの力が加えられるので、複合水酸化物の微粒子は互いに衝突して成長し凝集した粒子となった。この複合酸化物の粒子は、図1における矢印で示すようにチューブ2の外側を通過してオーバーフローして製造装置の外に取り出された。この際、チューブ2を一度回っただけでオーバーフローされたものはごくわずかであり、ほとんどの微粒子は何度も反応槽1内を回って大きく成長した。なお、反応槽1の温度を30℃〜50℃に保った。
金属塩水溶液、アンモニウム水溶液もしくは水酸化ナトリウム水溶液の流量を変化させたり、または、反応槽の温度もしくは攪拌棒3の攪拌速度を変化させたりして、組成が相異なる種々の複合水酸化物を作製した。
次に、これらの複合水酸化物を水洗および乾燥させた後、大気中で焼成して複合酸化物とした。
その後、これらの複合酸化物を、この複合酸化物の金属元素のモル数に対してLiモル数が等量となるように炭酸リチウムと混合し、大気中1100℃で焼成した。その後、焼成後の複合酸化物を、揮発分のLiに相当する炭酸リチウムと混合し、再度、1000℃で焼成した。この焼成温度または焼成時間を変更することにより、二次粒子の表面に露出している一次粒子の個数を調整した。
このようにして、NiとMnとを含む正極活物質1a〜1aaを得た。その後、二次粒子の表面に露出している一次粒子の断面積の合計を求めた。具体的には、まず粒度分布計および走査電子顕微鏡を用いて多数の二次粒子を観察し、次に走査電子顕微鏡写真を用いて二次粒子の平均粒径を確認した。その後、多数の二次粒子を樹脂埋めし、この樹脂の切り出し断面を研磨して走査電子顕微鏡で確認した。これにより、二次粒子をほぼ半分に切断した断面において、少なくとも一部分が二次粒子の表面に露出している一次粒子を確認した。そして、少なくとも一部分が二次粒子の表面に露出している一次粒子の断面積の合計を求めた。
さらに二次粒子を構成する一次粒子の全断面積を求め、上記で求めた少なくとも一部分が二次粒子の表面に露出している一次粒子の断面積との割合(露出の割合)を求めた。また、走査電子顕微鏡を用いて撮影した二次粒子の断面写真を用いて、一次粒子の長軸方向における平均長さを求めた。なお、二次粒子の平均粒径および一次粒子の長軸方向における平均長さは、それぞれ、走査電子顕微鏡写真を、(株)マウンテック製「画像解析式粒度分布測定ソフトウェア MAC‐View バージョン3.5」で画像処理することにより求めた。
一例として、組成がNi:Mn:Co=33:33:33である活物質1uの表面の走査電子顕微鏡写真を図2に示す。また、活物質1uを樹脂埋めし、この樹脂の切り出し断面の走査電子顕微鏡写真を図3に示す。なお、二次粒子の平均粒径および一次粒子の長軸方向における平均長さを求める場合にはどちらも、図2および図3に示す視野よりも広い視野での写真を画像処理して求めた。また、二次粒子は、図3における大きなかたまりであり、一次粒子は、その大きなかたまりを構成する小さな粒子である。
これらの結果から、この正極活物質1uでは、露出の割合は85%であることを確認した。さらに、二次粒子の平均粒径は11μmであり、一次粒子の長軸方向における平均長さは4.3μmであることが分かった。
また、この正極活物質1uのX線回折測定を行い、その回折パターンから、この活物質の結晶構造が菱面体構造であること、および、正極活物質の結晶構造を六方晶として近似した場合のc軸方向の長さを確認した。
同様にして、ほかの活物質についても、露出の割合(表1における「表面の一次粒子量(%)」)、二次粒子の平均粒径(表1における「平均粒径(μm)」)、一次粒子の長軸方向における平均長さ(表1における「長軸方向(μm)」)、二次粒子の平均粒径に対する一次粒子の長軸方向における平均長さの割合(表1における「比率」)、および、正極活物質の結晶構造を六方晶として近似した場合のc軸方向の長さ(表1における「c軸(Å)」)を求めた。結果を表1に示す。なお、すべての正極活物質の結晶構造は菱面体構造であることを確認した。
(比較例1)
実施例1と同様にして、種々の複合酸化物を作製した。これらの複合酸化物を、この複合酸化物の金属元素のモル数に対してLiのモル数が等量となるように炭酸リチウムと混合し、大気中950℃で焼成した。その後、再度、750℃で焼成した。
実施例1と同様にして、種々の複合酸化物を作製した。これらの複合酸化物を、この複合酸化物の金属元素のモル数に対してLiのモル数が等量となるように炭酸リチウムと混合し、大気中950℃で焼成した。その後、再度、750℃で焼成した。
こうして、正極活物質1ab〜1ajを作製した。これらの正極活物質では、特許文献1などに記載されているように、一次粒子は十分に成長せず、二次粒子は非常に細かい一次粒子の集合体であった。
一例として、組成がNi:Mn:Co=33:33:33である活物質1adの表面の電子顕微鏡写真を図4に示す。また、この活物質1adを樹脂埋めし、この樹脂の切り出し断面の走査電子顕微鏡写真を図5に示す。なお、一次粒子は、平均粒径が1μm程度であり、図5における大きなかたまりを構成する複数の粒子であった。二次粒子は、その一次粒子が多数凝集して構成されており、図5における大きなかたまりであり、その平均粒径は10μmであった。
実施例1と同様にして、露出の割合、二次粒子の平均粒径、一次粒子の長軸方向における平均長さ、二次粒子の平均粒径に対する一次粒子の長軸方向における平均長さの割合、および、正極活物質の結晶構造を六方晶として近似した場合のc軸方向の長さを求めた。結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1と同様にして、種々の複合酸化物を作製した。
実施例1と同様にして、種々の複合酸化物を作製した。
これらの複合酸化物を、この複合酸化物の金属元素のモル数に対してLiのモル数が等量となるように炭酸リチウムと混合し、大気中1000℃で焼成した。その後、焼成された複合酸化物を、揮発分のLiに相当する炭酸リチウムと混合し、再度、1000℃で焼成した。この焼成温度または焼成時間を変更することにより、二次粒子の表面に露出している一次粒子の個数を調整した。このようにして、正極活物質1ak〜1asを作製した。
実施例1と同様にして、露出の割合、二次粒子の平均粒径、一次粒子の長軸方向における平均長さ、二次粒子の平均粒径に対する一次粒子の長軸方向における平均長さの割合、および、正極活物質の結晶構造を六方晶として近似した場合のc軸方向の長さを求めた。結果を表1に示す。
そして、実施例1で製造した正極活物質(1a〜1aa)、比較例1で製造した正極活物質(1ab〜1aj)および比較例2で製造した正極活物質(1ak〜1as)を用いて、以下の要領で非水電解質二次電池1A〜1ASを作製した。
まず、正極活物質粉末を100重量部と、導電剤としてアセチレンブラックを2.5重量部と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF;PolyVinylidine DiFluoride)を4重量部と、分散媒とを混練して正極のスラリーを作製した。この正極のスラリーを、厚みが15μmであるアルミニウム箔(集電体)の両面に塗布して乾燥させた。その後、平板ロールプレスを用いてこの正極を均等な厚みに圧延し、幅が50mmとなるように切断して正極とした。なお、正極スラリーを集電体に塗布する際、集電体の一部分が露出するようにして正極スラリーを塗布した。
次に、負極活物質として黒鉛を100重量部と、結着剤としてPVDFを6重量部と、分散媒とを混練して、負極のスラリーを作製した。この負極のスラリーを、厚みが10μmである銅箔(集電体)の両面に塗布して乾燥させて圧延し、その後、幅が52mmとなるように切断して負極とした。なお、負極スラリーを集電体に塗布する際、集電体の一部分が露出するようにして負極スラリーを塗布した。
続いて、正極および負極のうち集電体が露出している部分に集電用のリードをそれぞれ溶接し、厚みが27μmであるポリエチレン製セパレータを正負極の間に挟み、渦巻状に捲回して電極群を構成した。電極群をステンレス製の有底円筒の電池缶に収容し、非水電解液を電池缶に注入して、非水電解質二次電池1A〜1ASを作製した。ここで、電池缶の厚みは25μmであり、電池缶の外径は18μmであり、電池缶の高さは65mmであった。非水電解液には、EC(ethylene carbonate)とEMC(ethyl methyl carbonate)とを1:3の体積比で混合した溶媒に、1MのLiPF6を溶解したものを用いた。
これらの非水電解質二次電池1A〜1ASに対して、0.4Aの電流で電圧が4.1Vとなるまで充電した状態において450℃の雰囲気下で7日間エージングさせた。その後、25℃の雰囲気下で電圧が3.0Vになるまで放電した後、0.4Aの電流で電圧が4.2Vに達するまで定電流充電した。その後、4.2Vで定電圧充電を行い、電流が0.2Aとなった時点で充電を終了し、30分放置後、0.4Aの電流で電圧が3Vとなるまで放電した。非水電解質二次電池1A〜1ASの電池容量は何れも1.2Ahであった。
その後、25℃雰囲気下で0.4Aの電流で電圧が4.2Vに達するまで定電流充電した後、4.2Vの電圧で定電圧充電を行い、電流が0.2Aとなった時点で充電を終了した。その後、0℃雰囲気下で2時間放置し、3Aの電流で10秒間放電させた。そして、3Aの電流で10秒間放電を行う前に計測した開放電圧と、3Aの電流で10秒間放電を行った後で計測した開放電圧との差(電圧差)を確認した。
上記電圧差には、正極活物質に起因して発生する電圧差だけでなく電池の部材抵抗などに起因して発生する電圧差も含まれており、電池の部材抵抗は、例えばタブレス集電を行うことにより非常に小さくできる。正極活物質に起因して発生する電圧差を明確にするため、上記の電圧差から、部材抵抗などに起因して発生した電圧差を引いて、真の電圧差を求めた。なお、部材抵抗は、各電池の1kHzでの交流抵抗とした。また、この真の電圧差の逆数は非水電解質二次電池の出力と比例関係にあるため、この逆数を出力の指標とした。非水電解質二次電池1ADの出力の値を100として表1に示した。
次に、以下に示す充放電サイクルを行ってサイクル特性を調べた。具体的には、45℃雰囲気下において、1Aの電流で電圧が4.2Vに達するまで定電流充電した後、4.2Vで定電圧充電を行い、電流が0.2Aとなった時点で充電を終了し、30分放置した後、1Aの電流で電圧が3Vになるまで放電した。電池容量が初期の電池容量に対して60%未満となったときのサイクル数を表1に示した。
以下では、実施例1の非水電解質二次電池1A〜1AAの結果と比較例1および2の非水電解質二次電池1AB〜1ASの結果とを比較して、実験結果を考察する。
表1に示すように、非水電解質二次電池1A〜1AAは、比較例の非水電解質二次電池1AB〜1ASに比べて、露出の割合が高く、出力特性およびサイクル特性に優れていた。
すなわち、露出の割合が40%未満であれば、正極活物質の組成によらず、出力特性およびサイクル寿命特性を向上させることは難しかった。一方、露出の割合が40%以上であれば、出力特性およびサイクル特性を改善することができた。
露出の割合が40%以上であれば出力特性が向上する理由としては、多くの一次粒子が二次粒子の表面に露出しているので、一次粒子間の粒界を経ることなくリチウムイオンの授受が可能となるためであると考えている。露出の割合が40%以上であれば、露出の割合を高くしたことにより得られる効果を大きく発現させることができた。
露出の割合が40%以上であればサイクル特性が向上する理由としては、以下に示す理由が考えられる。一つ目の理由としては、露出の割合が40%以上であれば多くの一次粒子が二次粒子の表面に露出しており二次粒子の表面では導電性が確保されているので、充放電に伴って正極活物質が膨張および収縮した結果二次粒子が割れてしまった場合であっても多くの一次粒子の導電性を確保することができるからである。二つ目の理由としては、実施例1の正極活物質では比較例1および2の正極活物質に比べて一次粒子が大きいのでその比表面積は小さく、その結果、二次粒子が複数の一次粒子に分割した場合であっても一次粒子の表面におけるMnなどの金属が溶出する速度を低下させることができるからである。三つ目の理由としては、出力特性を向上させることができるので充放電サイクルにおける電池の温度上昇を抑制でき、その結果、Mn等の金属元素が溶出する速度を低下させることができるからである。
なお、正極活物質の同じ組成で比較する理由は、正極活物質の組成によって、出力特性およびサイクル特性が異なるからである。
実施例1の非水電解質二次電池1A〜1AAの結果について、さらに考察する。
正極活物質1j〜1aaを用いた非水電解質二次電池1J〜1AAでは、正極活物質1a〜1iを用いた非水電解質二次電池1A〜1Iに比べて、出力特性およびサイクル特性をさらに改善することができた。正極活物質1j〜1aaでは、露出の割合が60%以上であるので、露出の割合が40%以上60%未満である場合に比べて上記効果を大きく発現させることができた。
また、露出の割合が60%以上80%未満である場合(正極活物質1j〜1r)と、露出の割合が80%以上である場合(正極活物質1s〜1aa)とでは、出力特性およびサイクル特性には大差がなかった。この理由としては、露出の割合が80%以上である方が一次粒子が大きいのでその比表面積は小さくなり、その結果、露出の割合を高くしたことにより得られた効果が相殺されたからであると考えている。具体的には、露出の割合が40%未満であれば、粒界が多くなるので、活物質と非水電解液との間におけるリチウムイオンの移動速度が低下してしまう。一方、露出の割合が80%を超えると、比表面積が小さくなるので、非水電解液との接触面積が低下して反応速度が低下してしまう。そのため、露出の割合は、40%以上であればよく、40%以上100%以下であれば好ましく、60%以上100%以下であれば好ましく、60%以上80%以下であることが最も好ましい。なお、露出の割合が100%であるとは、二次粒子を構成する全ての一次粒子が二次粒子の表面に露出していることである。
非水電解質二次電池1A〜1AAのうちNiとMnとの含有量の合計が60モル%に満たない非水電解質二次電池1A、1Jおよび1Sでは、露出の割合を増加させると、サイクル特性は向上したが出力特性は向上しなかった。
この理由として、正極活物質1a,1jおよび1sでは、正極活物質の結晶構造を六方晶として近似した場合のc軸方向の長さが14.2Å未満であるからであると考えている。
すなわち、以下に示す理由が考えられる。正極活物質1a、1j、1s、1abおよび1akでは、NiとMnとの含有量の合計が正極活物質を構成する全金属元素の60モル%未満であるので、正極活物質の結晶層は秩序だって成長しづらく、かつ、正極活物質の結晶構造を六方晶として近似した場合のc軸方向の長さは十分に発達することなく14.2Å未満であった。よって、正極活物質の結晶構造における層間が狭くなってしまい、一次粒子内におけるリチウムイオンの拡散速度を十分に速くすることができなかい。その結果、一次粒子内の拡散速度がリチウムイオンの移動の律速となってしまい、露出の割合を高くしたことにより得られる効果が小さいからである。
特に顕著な比較としてCoを主体としたLiCoO2での結果を表2に示しているが(電池2AA、2AJ、2AS、2ATおよび2AU)、露出の割合を増加させても、出力特性およびサイクル特性に大きな効果は見られなかった。
また、非水電解質二次電池1A〜1AAのうちNiとMnとが実質的に同モル比率でない非水電解質二次電池1H、1I、1Q、1R、1Z、1AAでは、露出の割合を増加させても、NiとMnとが実質的に同モル比率であり且つNiとMnとの合計含有量が60モル%以上である非水電解質二次電池1B〜1E、1K〜1Nおよび1T〜1Wに比べて、出力特性およびサイクル特性の改善の度合いが小さかった。
その理由として、以下のいくつかの理由が関連していると考えている。第一の理由として、NiとMnとが同モル比率で存在しない場合、正極活物質の結晶層は秩序良く成長できないので、結晶層の層間が14.2Å以上であっても結晶内におけるリチウムイオンの移動速度が遅くなるからである。第二の理由として、NiとMnとが同モル比率で存在しない場合、Niの電子構造およびMnの電子構造は相互作用により変化しないので、正極活物質の導電性の向上および正極活物質の結晶構造の安定性の向上を図ることが難しいからである。これら2つの理由により、非水電解質二次電池1H、1I、1Q、1R、1Zおよび1AAでは、露出の割合を高くしたことにより得られる効果(出力特性およびサイクル特性の向上)、および、正極活物質の結晶構造を安定させたことにより得られる効果(正極活物質からのMnの溶出が抑制されたこと)を大きく発現させることができなかった。
なお、NiとMnとのモル比率が同モル比率から10%ずれている正極活物質1f、1g、1o、1p、1xおよび1yを用いた非水電解質二次電池1F、1G、1O、1P、1Xおよび1Yでは、同モル比率である正極活物質1e、1nおよび1wを用いた非水電解質二次電池1E、1Nおよび1Wと比べて、出力特性およびサイクル特性ともに大差なかった。このことから、「NiとMnとのモル比率が同じである」には、NiとMnのモル比率が厳密に同一である場合だけでなく、Niのモル比率とMnのモル比率との差が10%で以内である場合も含まれている。
以上より、正極活物質は、同モル比率のNiとMnとを含んでおり、その結晶構造が菱面体構造であり、その結晶構造を六方晶として近似した場合に六方晶のc軸方向の長さが14.2Å以上であり、NiおよびMnの含有量の合計が正極活物質を構成する全金属元素の60モル%以上である場合、出力特性およびサイクル特性を最も向上させることができた。
また、表1より、二次粒子の平均粒径に対する一次粒子の長軸方向の平均長さの割合が0.20以上の場合に、出力特性およびサイクル特性が向上した。ここで、二次粒子の平均粒径に対する一次粒子の長軸方向の平均長さの割合が大きければ大きいほど、二次粒子の表面に露出している一次粒子の個数を多くすることができる。
また、二次粒子の平均粒径に対する一次粒子の長軸方向の平均長さの割合が1以下であれば、二次粒子の形状がいびつになることを防止できる。その結果、正極活物質のペーストを作製する場合、正極活物質のペーストを集電体に塗布する場合、および、正極活物質のペーストを集電体に塗布した後に圧延して正極を作製する場合に、有利となる。したがって、二次粒子の平均粒径に対する一次粒子の長軸方向の平均長さの割合は1以下であることが望ましい。
さらに、表1より、二次粒子の平均粒径に対する一次粒子の長軸方向の平均長さの割合が0.3以上であれば、さらに好ましいことがわかった。つまり、この割合は、0.2以上であることが好ましく、0.2以上1以下であればより好ましく、0.3以上1以下であればさらに好ましかった。
(実施例2)
図1の反応槽1を用いて、Niを主成分とする水酸化物(正極活物質の原料)を製造した。原料としては、作製する複合酸化物の組成比になるようにそれぞれポンプ4〜8で流量を調整しながら、1mol/Lの硫酸ニッケル水溶液と1mol/L硫酸コバルト水溶液と1mol/L硫酸アルミニウム水溶液(場合によっては、1mol/L硫酸アルミニウム水溶液ではなく1mol/L硫酸マンガン水溶液であってもよい)と5mol/Lのアンモニウム水溶液と5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液とを、攪拌させながら反応槽1に連続的に供給した。以下、実施例1と同様にして、組成が相異なる種々の複合水酸化物を作製した。
図1の反応槽1を用いて、Niを主成分とする水酸化物(正極活物質の原料)を製造した。原料としては、作製する複合酸化物の組成比になるようにそれぞれポンプ4〜8で流量を調整しながら、1mol/Lの硫酸ニッケル水溶液と1mol/L硫酸コバルト水溶液と1mol/L硫酸アルミニウム水溶液(場合によっては、1mol/L硫酸アルミニウム水溶液ではなく1mol/L硫酸マンガン水溶液であってもよい)と5mol/Lのアンモニウム水溶液と5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液とを、攪拌させながら反応槽1に連続的に供給した。以下、実施例1と同様にして、組成が相異なる種々の複合水酸化物を作製した。
次に、これらの複合水酸化物をそれぞれ水洗して乾燥した後、大気中で焼成して複合酸化物とした。このようにして、複合酸化物におけるNi、CoおよびAlの元素比と二次粒子の大きさとが相異なる種々の複合酸化物を作製した。
これらの複合酸化物を、この複合酸化物の金属元素のモル数に対してLiのモル数が等量となるように炭酸リチウムと混合し、大気中1100℃で焼成した。その後、焼成後の複合酸化物を、揮発分のLiに相当する炭酸リチウムと混合し、再度、1000℃で焼成した。この焼成温度および焼成時間をそれぞれ変更することにより、二次粒子の表面に露出している一次粒子の量をコントロールした。
このようにして、正極活物質2a〜2xを得た。その後、二次粒子の表面に露出している一次粒子の断面積の合計を求めた。具体的には、まず粒度分布計および走査電子顕微鏡を用いて多数の二次粒子を観察し、次に走査電子顕微鏡写真を用いて二次粒子の平均粒径を確認した。その後、多数の二次粒子を樹脂埋めし、この樹脂の切り出し断面を研磨して走査電子顕微鏡で確認した。これにより、二次粒子をほぼ半分に切断した断面において、少なくとも一部が二次粒子の表面に露出している一次粒子を確認した。そして、少なくとも一部分が二次粒子の表面に露出している一次粒子の断面積の合計を求めた。
その後、二次粒子を構成する一次粒子の全断面積を求め、その全断面積に対する少なくとも一部分が二次粒子の表面に露出している一次粒子の断面積の割合(露出の割合)を求めた。また、走査電子顕微鏡の断面写真を用いて、一次粒子の長軸方向の長さを算出した。なお、二次粒子の平均粒径および一次粒子の長軸方向における平均長さは、それぞれ、走査電子顕微鏡の断面写真を画像処理することにより算出した。
また、この正極活物質のX線回折測定を行った。その回折パターンから、正極活物質の結晶構造が菱面体構造であることを確認するとともに、その結晶構造を六方晶として近似した際の六方晶のc軸方向の長さを確認した。正極活物質の組成および物性を表2に示す。
(比較例3)
実施例2と同様にして、複合酸化物を作製した。これらの複合酸化物を、この複合酸化物の金属元素のモル数に対してLiのモル数が等量となるように炭酸リチウムと混合し、大気中950℃で焼成した。その後、再度、750℃で焼成した。
実施例2と同様にして、複合酸化物を作製した。これらの複合酸化物を、この複合酸化物の金属元素のモル数に対してLiのモル数が等量となるように炭酸リチウムと混合し、大気中950℃で焼成した。その後、再度、750℃で焼成した。
このようにして正極活物質2aa〜2aiを作製した。これらの正極活物質では、一次粒子は特許文献1に記載しているように十分に成長しておらず、二次粒子は非常に細かい一次粒子の集合体であった。
実施例2と同様にして、露出の割合、二次粒子の平均粒径、一次粒子の長軸方向における平均長さ、二次粒子の平均粒径に対する一次粒子の長軸方向における平均長さ、および、正極活物質の結晶構造を六方晶として近似した場合の六方晶のc軸方向の長さを求めた。結果を表2に示す。
(比較例4)
実施例2と同様にして、複合酸化物を作製した。
実施例2と同様にして、複合酸化物を作製した。
これらの複合酸化物を、この複合酸化物の金属元素のモル数に対してLiのモル数が等量となるように炭酸リチウムと混合し、大気中で焼成した。その後、焼成した複合酸化物を、揮発分のLiに相当する炭酸リチウムと混合し、再度、焼成した。この焼成温度および焼成時間を変更することにより、二次粒子の表面に露出している一次粒子の量を調整した。このようにして正極活物質2aj〜2arを作製した。
その後、実施例2と同様にして、露出の割合、二次粒子の平均粒径、一次粒子の長軸方向における平均長さ、二次粒子の平均粒径に対する一次粒子の長軸方向における平均長さ、および、正極活物質の結晶構造を六方晶として近似した場合の六方晶のc軸方向の長さを求めた。結果を表2に示す。
(比較例5)
金属元素の硫酸塩溶液として硫酸コバルト水溶液のみを使用すること以外は実施例2と同様にして、Co酸化物を作製した。このCo酸化物を、金属元素のモル数に対してLiモル数が等量となるように炭酸リチウムと混合し、大気中で焼成した。その後、焼成した酸化物を、揮発分のLiに相当する炭酸リチウムと混合し、再度、焼成した。この焼成温度および焼成時間を変更することにより二次粒子の表面に露出している一次粒子の量を調整した。このようにして正極活物質2as,2atおよび2auを作製した。
金属元素の硫酸塩溶液として硫酸コバルト水溶液のみを使用すること以外は実施例2と同様にして、Co酸化物を作製した。このCo酸化物を、金属元素のモル数に対してLiモル数が等量となるように炭酸リチウムと混合し、大気中で焼成した。その後、焼成した酸化物を、揮発分のLiに相当する炭酸リチウムと混合し、再度、焼成した。この焼成温度および焼成時間を変更することにより二次粒子の表面に露出している一次粒子の量を調整した。このようにして正極活物質2as,2atおよび2auを作製した。
実施例2と同様にして、露出の割合、二次粒子の平均粒径、一次粒子の長軸方向の平均長さ、二次粒子の平均粒径に対する一次粒子の長軸方向における平均長さ、および、正極活物質の結晶構造を六方晶として近似したときの六方晶のc軸方向の長さを求めた。結果を表2に示す。
これらの正極活物質2a〜2xおよび2aa〜2auを用いて実施例1と同様にして非水電解質二次電池2A〜2Xおよび2AA〜2AUを作製した。
次に、実施例1と同様にして、非水電解質二次電池2A〜2Xおよび2AA〜2AUに対して出力特性およびサイクル特性を測定した。その結果を表2に示す。なお、出力(%)は、表2では、非水電解質二次電池2AFの出力の値を100として示した。
表2に示すように、実施例2の正極活物質(正極活物質2a〜2x)を用いて製造した非水電解質二次電池2A〜2Xは、比較例3〜5の正極活物質(正極活物質2aa〜2au)を用いて製造した非水電解質二次電池2AA〜2AUに比べて、出力特性およびサイクル特性ともに向上していることがわかった。その理由としては、実施例1と同様の理由を考えている。
以下では、実施例2の非水電解質二次電池2A〜2Xの結果と比較例5の非水電解質二次電池2AS、2ATおよび2AUの結果とを比較して、実験結果を考察する。
非水電解質二次電池2AS、2ATおよび2AUでは、露出の割合を増加させても、サイクル特性および出力特性ともに改善傾向が見られなかった。露出の割合を増加させてもサイクル特性が改善されなかった理由は、正極活物質にはNiが含まれていないので、正極活物質にNiが含まれている場合に比べて、充放電サイクルによる正極活物質の割れの発生を抑制できるからであると考えている。
また、露出の割合を増加させても出力特性が改善されなかった理由を、以下のように考えている。すなわち、正極活物質にNiが含まれていないと、正極活物質の結晶構造のc軸方向の長さが十分に発達しないので結晶構造における層間が狭く、そのために、一次粒子内におけるリチウムイオンの拡散速度を十分に大きくすることができなかった。よって、一次粒子内におけるリチウムイオンの拡散速度がリチウムイオンの拡散の律速となり、その結果、露出の割合を高くしたことにより得られる効果を大きく発現させることができなかった。
実施例2の非水電解質二次電池2A、2B、2I、2J、2Qおよび2Rの正極活物質2a,2b,2i,2j,2pおよび2rは、それぞれ、正極活物質におけるNiの含有率が55%未満であり、正極活物質の結晶構造を六方晶として近似した場合の六方晶のc軸方向の長さが14.13Å未満であった。このような非水電解質二次電池2A,2B,2I,2J,2Qおよび2Rでは、実施例2の他の非水電解質二次電池に比べて、露出の割合を増加させても出力特性およびサイクル特性の向上度合いは小さかった。
非水電解質二次電池2A、2B、2I、2J、2Qおよび2Rにおいて出力特性の向上の度合いが小さかった理由としては、以下のように考えている。すなわち、正極活物質におけるNiの含有率が低いので、秩序だった結晶構造を成長させることができず、また、正極活物質の結晶構造のc軸方向の長さを十分に発達させることができないので、一次粒子内のリチウムイオンの拡散速度を十分に大きくすることが難しい。そのため、一次粒子内の拡散速度がリチウムイオンの移動の律速となるので、露出の割合を高くしたことにより得られる効果を大きく発現させることができなかった。
また、非水電解質二次電池2A、2B、2I、2J、2Qおよび2Rにおいてサイクル特性がそれほど改善しなかった理由は、正極活物質においてCoの含有率よりもNiの含有率の方が低い場合、充放電サイクルを行っても正極活物質における割れの進行を抑制できるからである。
以上のことから、正極活物質は、NiとCoとを含み、その結晶構造が菱面体構造であり、その結晶構造を六方晶として近似した場合の六方晶のc軸方向の長さが14.13Å以上であり、金属元素としてNiを55モル%以上含む場合に、出力特性およびサイクル特性を最も向上させることができた。
次に、非水電解質二次電池2C〜2H,2K〜2P,2S〜2Xのうち非水電解質二次電池2H、2Pおよび2Xとそれ以外の非水電解質二次電池との実験結果を比較した。ここで、非水電解質二次電池2C〜2H,2K〜2P,2S〜2Xは、それぞれ、NiとCoとを含む正極活物質を有し、その正極活物質の結晶構造は菱面体構造であり、その結晶構造を六方晶として近似した場合の結晶構造のc軸方向〜の長さは14.13Å以上であり、正極活物質におけるNiの含有量は正極活物質を構成する全金属元素の55モル%以上であった。また、非水電解質二次電池2H、2Pおよび2Xは、それぞれ、Mnを含む正極活物質(正極活物質2h、2pおよび2x)を有していた。
Mnを含む正極活物質2h、2pおよび2xを用いた非水電解質二次電池2H、2Pおよび2Xでは、サイクル特性は、露出の割合を増加させても、Mnを含まない正極活物質を用いた非水電解質二次電池に比べて劣っていることがわかった。この理由としては、NiとMnとが実質的に同モル比率で存在しないので、正極活物質の結晶構造を原子レベルにおいて安定させることができず、その結果、正極活物質からMnが溶出してしまうからであると考えている。
また、表2に示すように、二次粒子の平均粒径に対する一次粒子の長軸方向の平均長さの割合が0.2以上であれば、出力特性およびサイクル特性が向上していた。なお、その理由は、上記実施例1で説明した通りである。
以上より、実施例2にかかる非水電解質二次電池では、出力特性およびサイクル特性に優れている。
なお、一次粒子の長軸方向における平均の長さは、2μm以上であることが望ましい。一次粒子の長軸方向における平均の長さが短いと、二次粒子の平均粒径に対する一次粒子の長軸方向の平均長さの比が0.2以上1以下を満たすためには、二次粒子の平均粒径も小さくなってしまう。一次粒子および二次粒子が小さくなると、二次粒子の比表面積が大きくなるので正極活物質が非水電解液と接する面積が非常に大きくなり、二次粒子の表面における金属元素の溶出速度が速くなり、その結果、非水電解質二次電池の寿命特性が低下してしまう。そのため、一次粒子の長軸方向における平均の長さは、2μm以上であることが望ましい。さらに、二次粒子が小さくなることを抑制するという効果を得るためには、長軸方向の平均長さは3μm以上あることが望ましい。
実施例1および2では、複合酸化物とLiイオンとを混合して焼成する焼成工程を2回行うことにより、正極活物質を得た。この方法を用いて正極活物質を製造すると、比較例1に示すように焼成工程が1回である製造方法に比べて、一次粒子を大きくすることができる。
なお、上記実施例1および2で示した製造方法以外の製造方法を用いて正極活物質を製造してもよい。例えば、複合水酸化物を作製する際には、低濃度の金属塩水溶液、水酸化ナトリウム水溶液およびアンモニア水溶液を用いて、低温且つ滞留時間(反応槽1の容量と同じ量の水溶液が投入されるまでの時間)長くすることにより、複合水酸化物の一次粒子を大きくすることができる。このような複合水酸化物を用いれば、比較例3のような1段階でLiを導入する従来の方法を用いても、本願の正極活物質の構成を得ることが可能である。
また、複合水酸化物を原料とせず、複合炭酸塩を原料として用いた場合には、1段階でLiを導入する従来の方法を用いても、本願の正極活物質の構成を得ることが可能である。これは、炭酸塩を原料としてリチウム複合酸化物を製造すると、比較的大きな一次粒子を作ることができるためである。
本発明にかかる非水電解質二次電池用正極活物質、およびそれを用いた非水電解質二次電池は、出力特性に優れ充放電サイクル寿命も大きいため、携帯電話用電源やノートパソコン用電源、パワーツール用電源、電気自動車用電源やハイブリッド電気自動車用電源、家庭用電源等の用途に有効である。
1 反応槽
2 チューブ
3 攪拌棒
4〜8 ポンプ
9〜11 管
2 チューブ
3 攪拌棒
4〜8 ポンプ
9〜11 管
Claims (7)
- Niを含む非水電解質二次電池用正極活物質であって、
一次粒子が凝集した二次粒子であり、
前記二次粒子を切断した断面において、少なくとも一部分が前記二次粒子の表面に露出する前記一次粒子の断面積の合計が、前記二次粒子を構成する前記一次粒子の断面積の合計の40%以上である、非水電解質二次電池用正極活物質。 - 前記二次粒子を切断した断面において、少なくとも一部分が前記二次粒子の表面に露出する前記一次粒子の断面積の合計が、前記二次粒子を構成する前記一次粒子の断面積の合計の60%以上である、請求項1に記載の非水電解質二次電池用正極活物質。
- 前記二次粒子を切断した断面において、前記二次粒子の平均粒径に対する前記一次粒子の長軸方向における平均長さの割合が、0.2以上である、請求項1に記載の非水電解質二次電池用正極活物質。
- 実質的に同モル比率のNiとMnとを含む、請求項1に記載の非水電解質二次電池用正極活物質。
- 結晶構造は、菱面体構造であり、
前記結晶構造を六方晶として近似した場合には前記六方晶のc軸方向の長さが14.2Å以上であり、
NiとMnとの含有量の合計は、全金属元素の含有量の60モル%以上である、請求項4に記載の非水電解質二次電池用正極活物質。 - NiとCoとを含んでおり、
結晶構造は、菱面体構造であり、
前記結晶構造を六方晶として近似した場合には前記六方晶のc軸方向の長さが14.13Å以上であり、
Niの含有量は、全金属元素の含有量の55モル%以上である、請求項1に記載の非水電解質二次電池用正極活物質。 - 請求項1から6のいずれか1つに記載の正極活物質を用いた非水電解質二次電池。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2007163581A JP2008034369A (ja) | 2006-06-26 | 2007-06-21 | 非水電解質二次電池用正極活物質および非水電解質二次電池 |
Applications Claiming Priority (2)
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