JP2008032058A - ブレーキパッド、ディスクロータ、およびディスクブレーキ機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】パーキングブレーキとして利用されるディスクブレーキ装置において、パーキングブレーキ作動時におけるワイヤ操作量の増加を抑制しながら、温度の低下によるパーキングブレーキ作動時の制動力の低下を抑制する。
【解決手段】ブレーキパッド14は、パーキングブレーキとして利用されるディスクブレーキ機構100Aに設けられる。第1摩擦材20aは、ディスクロータ18の摩擦摺動面18aに押接される。第2摩擦材20bは、ディスクロータ18の摩擦摺動面18aに押接される、第2摩擦材20bは、第1摩擦材20aよりもディスクロータ径方向外側に設けられる。第1摩擦材20aは、第2摩擦材20bよりも熱膨張率が高い。
【選択図】図1
【解決手段】ブレーキパッド14は、パーキングブレーキとして利用されるディスクブレーキ機構100Aに設けられる。第1摩擦材20aは、ディスクロータ18の摩擦摺動面18aに押接される。第2摩擦材20bは、ディスクロータ18の摩擦摺動面18aに押接される、第2摩擦材20bは、第1摩擦材20aよりもディスクロータ径方向外側に設けられる。第1摩擦材20aは、第2摩擦材20bよりも熱膨張率が高い。
【選択図】図1
Description
本発明は、ディスクブレーキ機構、およびディスクブレーキ機構に設けられるブレーキパッドおよびディスクロータに関し、特にパーキングブレーキとして利用されるディスクブレーキ機構、およびパーキングブレーキとして利用されるディスクブレーキ機構に設けられるブレーキパッドおよびディスクロータに関する。
従来から、たとえば特許文献1に記載されるようにディスクロータ本体に比して熱膨張率が小であり、且つ摩擦係数が大である摩擦部材をディスクロータ本体の摩擦面に開口する保持孔に保持させるディスクブレーキ用ディスクロータが知られている。また、たとえば特許文献2に記載されるように、環状摺動板の厚みを、制動時に発生する熱応力が内周側において外周側と同程度に低下するように半径方向に変化させた鉄道車両要ディスクブレーキ装置が知られている。これら特許文献に記載される技術は、ディスクブレーキがサービスブレーキとして利用される場合における、ディスクブレーキの鳴きやディスクロータの熱疲労などの課題を解決することを目的する。
一方、パーキングブレーキとして利用されるディスクブレーキ装置を車両などに設ける場合、パーキングブレーキを長時間にわたって作動状態にしておくとブレーキパッドの温度低下に伴うブレーキパッドの収縮によって車輪制動力が低下することを考慮する必要がある。このため、たとえば特許文献3では、電動モータと摩擦エレメントとの間の力伝達経路に、弾性偏倚手段を設けた電動式パーキングブレーキが提案されている。
特開平11−125283号公報
特開2000−130481号公報
特開2000−297833号公報
しかしながら、特許文献3に記載される技術では、弾性偏倚手段を充分に弾性変形させるために、弾性偏倚手段がない場合に比べパーキングブレーキを作動させるためのワイヤを大きく操作することなどが必要とされる。このため、電動パーキングブレーキ機構が採用される場合ではパーキングブレーキを作動または解除させるまでの時間の増加に繋がる可能性があり、手動によるパーキングブレーキ機構が採用される場合では、運転者のパーキングブレーキの操作性に影響を与え得る。
そこで、本発明は、パーキングブレーキとして利用されるディスクブレーキ装置において、パーキングブレーキ作動時におけるワイヤ操作量の増加を抑制しながら、温度の低下によるパーキングブレーキ作動時の制動力の低下を抑制することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のブレーキパッドは、パーキングブレーキとして利用されるディスクブレーキ機構に設けられるブレーキパッドであって、ディスクロータの摩擦摺動面に押接される第1摩擦材と、前記第1摩擦材よりもディスクロータ径方向外側に設けられ、ディスクロータの摩擦摺動面に押接される第2摩擦材と、を備える。前記第1摩擦材は、前記第2摩擦材よりも熱膨張率が高い。
この態様によれば、たとえば車両走行中にサービスブレーキとしてディスクブレーキ機構を作動させることによりブレーキパッドが高温になると、第1摩擦材は第2摩擦材よりも熱膨張率が高いため、第2摩擦材よりもディスクロータに向かって大きく膨張する。このため、ブレーキパッドが高温のまま車両が駐車され、今度はパーキングブレーキとしてディスクブレーキ機構が作動させられたときに、第1摩擦材は第2摩擦材よりも強い力でディスクロータの摩擦摺動面に押接される。この状態からブレーキパッドの温度が徐々に低下すると、第1摩擦材がディスクロータに押接する力と第2摩擦材がディスクロータに押接する力との差は徐々に小さくなる。
ここで、前記ブレーキパッドを前記ディスクロータに押接する押接力をF、前記ディスクロータの摩擦摺動面と前記ブレーキパッドとの摩擦係数をμ、前記ディスクロータの摩擦摺動面に前記ブレーキパッドが押接されたときに前記ディスクロータに作用する制動トルクをTとし、制動トルクTをT=μFRで表すときのRを仮想有効径とする。
ブレーキパッドが高温のときは、ディスクロータ径方向内側に第1摩擦材が径方向外側の第2摩擦材よりもディスクロータに強い力で押接されるため、仮想有効系Rは小さい。ブレーキパッドの温度が徐々に低下すると、第1摩擦材と第2摩擦材とのディスクロータへの押接力の差は徐々に小さくなるため、仮想有効系Rは大きくなる。このため第1摩擦材および第2摩擦材の収縮によって押接力Fが低下した場合においても、仮想有効径Rが大きくなるため、T=μFRにおける制動トルクTの低下が抑制される。
本発明の別の態様もまた、ブレーキパッドである。このブレーキパッドは、パーキングブレーキとして利用されるディスクブレーキ機構に設けられるブレーキパッドであって、ディスクロータ軸方向の厚みが、ディスクロータ径内向き方向に進むにしたがって厚くなるよう形成された摩擦材を備える。
この態様によれば、ブレーキパッドが高温になると、摩擦材はディスクロータ径内向き方向に進むにしたがってディスクロータに向かって大きく膨らむ。このため、ブレーキパッドが高温のまま車両が駐車され、パーキングブレーキとしてディスクブレーキ機構が作動したときに、摩擦材はディスクロータ径内向き方向に進むにしたがってディスクロータに強い力で押接される。この状態からブレーキパッドの温度が徐々に低下すると、ディスクロータ径方向による押接力の差が徐々に小さくなる。
したがって、この態様においてもブレーキパッドが高温のときは仮想有効系Rは小さくなり、ブレーキパッドの温度が徐々に低下すると仮想有効系Rは大きくなる。このため摩擦材の収縮によって押接力Fが低下した場合においても、仮想有効径Rが大きくなるため、T=μFRにおける制動トルクTの低下が抑制される。
本発明のさらに別の態様は、ディスクロータである。このディスクロータは、パーキングブレーキとして利用されるディスクブレーキ機構に設けられるディスクロータであって、軸方向の厚みが、径内向き方向に進むにしたがって厚くなるよう形成される。
この態様によれば、ディスクロータが高温になると、ディスクロータは径内向き方向に進むにしたがってブレーキパッドに向かって大きく膨らむ。このため、ディスクロータが高温のまま車両が駐車され、パーキングブレーキとしてディスクブレーキ機構が作動したときに、摩擦材はディスクロータ径内向き方向に進むにしたがってディスクロータに強い力で押接される。この状態からブレーキパッドの温度が徐々に低下すると、ディスクロータ径方向による押接力の差が徐々に小さくなる。
したがって、この態様においてもブレーキパッドが高温のときは仮想有効系Rは小さくなり、ブレーキパッドの温度が徐々に低下すると仮想有効系Rは大きくなる。このため摩擦材の収縮によって押接力Fが低下した場合においても、仮想有効径Rが大きくなるため、T=μFRにおける制動トルクTの低下が抑制される。
本発明のさらに別の態様は、ディスクブレーキ機構である。このディスクブレーキ機構は、パーキングブレーキとして利用されるディスクブレーキ機構であって、ディスクロータと、前記ディスクロータの摩擦摺動面に押接されるブレーキパッドと、を備える。前記ブレーキパッドを前記ディスクロータに押接する押接力をF、前記ディスクロータの摩擦摺動面と前記ブレーキパッドとの摩擦係数をμ、前記ディスクロータの摩擦摺動面に前記ブレーキパッドが押接されたときに前記ディスクロータに作用する制動トルクをTとし、制動トルクTをT=μFRで表すときのRを仮想有効径とした場合、前記ディスクロータに前記ブレーキパッドが押接されているパーキングブレーキ時において、温度が低下するにしたがって仮想有効径Rが大きくなる。この態様によれば、摩擦材の収縮によって押接力Fが低下した場合においても、仮想有効径Rが大きくなるため制動トルクTの低下が抑制される。
本発明によれば、パーキングブレーキとして利用されるディスクブレーキ装置において、パーキングブレーキ作動時におけるワイヤ操作量の増加を抑制しながら、温度の低下によるパーキングブレーキ作動時の制動力の低下を抑制することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態(以下、「実施形態」という。)について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るディスクブレーキ機構100Aの要部を模式的に示す図である。ディスクブレーキ機構100Aは、車両の左右の後輪に設けられている。なお、ディスクブレーキ機構100Aが左右の前輪にも設けられても良いことは勿論である。
図1は、第1の実施形態に係るディスクブレーキ機構100Aの要部を模式的に示す図である。ディスクブレーキ機構100Aは、車両の左右の後輪に設けられている。なお、ディスクブレーキ機構100Aが左右の前輪にも設けられても良いことは勿論である。
図1は左後輪に設けられたディスクブレーキ機構100Aを、車両前方から見た状態を示す。したがって、図1において右方向は車両外側方向であり、左方向は車両内部方向となる。
ディスクブレーキ機構100Aは、キャリパユニット10、ディスクロータ18、およびブレーキパッド14を備える。理解を容易にするため、図1ではディスクロータ18の回転中心を含む平面による断面によってディスクロータ18およびブレーキパッド14が示されている。
ディスクロータ18は円盤状に形成される。ディスクロータ18の外周近傍から径内向き方向へ所定長さの範囲において、ディスクロータ18の両側面に摩擦摺動面18aが設けられる。
第1の実施形態に係るディスクブレーキ機構100Aは、サービスブレーキを作動させる機能だけでなくパーキングブレーキを作動させる機能も有する、いわゆるビルトインキャリパが採用されている。このため、キャリパユニット10は、キャリパ16およびピストン26だけでなく、パーキングブレーキの作動に寄与するパーキングブレーキユニット30、プッシュロッド32、およびパーキングブレーキ駆動レバー34も有する。
キャリパ16は、シリンダハウジング16aおよび爪部16bを有する。シリンダハウジング16aと爪部16bとは相互に対向し、一部において相互に一体的に結合されている。この結果、キャリパ16はコ字状に形成されている。
シリンダハウジング16aの内部には、爪部16bに向かって開口する円柱状の空間部であるシリンダ部16cが設けられている。ピストン26はシリンダ部16cの内径と略同一の外径を有する円柱状に形成され、シリンダ部16cに嵌挿されている。
第1の実施形態に係るキャリパ16は浮動型のものが採用されている。キャリパ16は、公知のスライドピン機構等により、車両左右方向に所定範囲を移動可能にマウンティングに支持される。このときキャリパ16は、シリンダハウジング16aが車両内部方向に位置し、爪部16bが車両外側方向に位置し、シリンダ部16cの中心軸が車両左右方向に向くようマウンティングに支持される。また、キャリパ16は、爪部16bとシリンダ部16cとの間にディスクロータ18の摩擦摺動面18aが位置するよう配置される。
ブレーキパッド14は第1摩擦材20a、第2摩擦材20bから成る摩擦材20、およびパッド裏金22を有する。パッド裏金22は略長方形の外形を有する板状に形成される。第1摩擦材20aは、パッド裏金22の長辺より僅かに小さい長辺を有し、パッド裏金22の短辺の半分の長さより僅かに小さい短辺を有する長方形の外形を有する板状に形成される。第2摩擦材20bも第1摩擦材20aと略同一の長方形の外形を有する板状に形成される。また、第1摩擦材20aおよび第2摩擦材20bは、常温において均一且つ同一の厚さを有する。第1摩擦材20aおよび第2摩擦材20bは、ノンメタリック系、ローメタリック系、カーボンメタリック系などの材質により形成される。パッド裏金22は、鉄系の金属材料などにより形成される。
摩擦材20は、第1摩擦材20aと第2摩擦材20bとが各々の長方形の長辺にあたる部分において接着により相互に固定されることによって構成される。摩擦材20とパッド裏金22とは、双方の側面同士が接着され相互に固定される。
ブレーキパッド14は、車両内部側の摩擦摺動面18aとピストン26との間、および車両外部側の摩擦摺動面18aと爪部16bとの間にそれぞれ1つずつ配置される。車両内部側の摩擦摺動面18aとピストン26との間に配置されるブレーキパッド14(以下、「車両内部側のブレーキパッド14」という)は、第1摩擦材20aおよび第2摩擦材20bがその一方の摩擦摺動面18aに対向し、且つ第2摩擦材20bが第1摩擦材20aよりもディスクロータ径方向外側に位置するように配置される。換言すれば、第1摩擦材20aは第2摩擦材20bよりもキャリパ16のコ字の開口側に位置するように配置される。
車両外部側の摩擦摺動面18aと爪部16bとの間に配置されるブレーキパッド14(以下、「車両外部側のブレーキパッド14」という)は、第1摩擦材20aおよび第2摩擦材20bと他方の摩擦摺動面18aとが対向し、且つ第2摩擦材20bが第1摩擦材20aよりもディスクロータ径方向外側に位置するように配置される。換言すれば、第1摩擦材20aは第2摩擦材20bよりもキャリパ16のコ字の開口側に位置するように配置される。
ブレーキパッド14は、マウンティングによってディスクロータ径方向および周方向の移動が規制される。ただし、車両内部側のブレーキパッド14は車両内部側の摩擦摺動面18aとシリンダ部16c開口部との間において、車両外部側のブレーキパッド14は車両外部側の摩擦摺動面18aと爪部16bとの間において、ディスクロータ軸方向に移動可能とされている。
シリンダ部16cは、液圧配管28を通じてマスタシリンダ(図示せず)、または増圧弁や減圧弁に連通している。運転者がブレーキペダル(図示せず)を踏み込み操作することによりマスタシリンダにおける作動液圧であるマスタシリンダ圧が増圧し、またはブレーキペダルの操作量やマスタシリンダ圧に応じて増圧弁が開弁し、シリンダ部16cに作動液が供給されシリンダ部16c内の作動液圧が増圧される。この結果、ピストン26が車両内部側のブレーキパッド14に向かって推進される。
ピストン26が推進される前は、ブレーキパッド14の各々は、第1摩擦材20aおよび第2摩擦材20bがディスクロータ18から離間した位置である初期位置に位置している。ピストン26が車両内部側のブレーキパッド14に向かって推進されると、車両内部側のブレーキパッド14がピストン26によって押され、その第1摩擦材20aおよび第2摩擦材20bが車両内部側の摩擦摺動面18aに押接される。また、その反力によってキャリパ16全体が車両内部方向に摺動し、車両外部側のブレーキパッド14が爪部16bによって押され、その第1摩擦材20aおよび第2摩擦材20bが車両外部側の摩擦摺動面18aに押接される。このように、ディスクブレーキ機構100Aは、運転者のブレーキペダルの操作量に応じた力で、ブレーキパッド14の第1摩擦材20aおよび第2摩擦材20bをディスクロータ18の摩擦摺動面18aに押接させ、ディスクロータ18及び車輪に制動力を与える。
運転者がブレーキペダルの踏み込み操作を解除することにより、マスタシリンダ圧が減圧し、またはブレーキペダルの操作量やマスタシリンダ圧に応じて減圧弁が開弁し、シリンダ部16c外部に作動液が排出されシリンダ部16c内の作動液圧が減圧される。この結果、ピストン26が爪部16bから離間する方向に向かって推進される。これによってブレーキパッド14の各々が初期位置に戻され、ブレーキパッド14の各々の第1摩擦材20aおよび第2摩擦材20bが摩擦摺動面18aから離間することによってディスクロータ18および車輪に与えられていた制動力が解除される。
パーキングブレーキユニット30は、シリンダハウジング16a内部であって、シリンダ部16cの車両内部側に設けられる。パーキングブレーキユニット30は、プッシュロッド32、パーキングブレーキ駆動レバー34、およびカム機構(図示せず)を有する。
プッシュロッド32は、ピストン26の車両内部側の一端に、ピストン26と同軸に延在するよう結合される。パーキングブレーキ駆動レバー34はプッシュロッド32の中心軸を中心に回転可能にカム機構に連結されている。カム機構は、パーキングブレーキ駆動レバー34の回転運動をプッシュロッド32の軸方向の直線運動に変換する。
パーキングブレーキ駆動レバー34はワイヤ(図示せず)を介して車両室内の運転席周辺に設けられたパーキングブレーキレバーに連結している。パーキングブレーキレバーは、運転者による回動操作が可能に設けられる。なお、パーキングブレーキレバーの代わりに、運転者による踏込操作が可能なパーキングブレーキペダルが用いられてもよいことは勿論である。
パーキングブレーキが作動するよう、運転者によってパーキングブレーキレバーが回動操作されると、パーキングブレーキレバーとパーキングブレーキ駆動レバー34とを連結するワイヤが引っ張られ、パーキングブレーキ駆動レバー34が回転させられる。これによってプッシュロッド32が車両外側方向に推進され、ピストン26を車両内部側のブレーキパッド14に向かって押し込む。こうしてブレーキペダルが踏み込み操作された場合と同様に、ブレーキパッド14の各々の第1摩擦材20aおよび第2摩擦材20bが摩擦摺動面18aに押接され、ディスクロータ18および車輪に制動力が与えられる。以下、パーキングブレーキが作動させられた状態とは、ブレーキパッド14の各々の第1摩擦材20aおよび第2摩擦材20bが摩擦摺動面18aに押接された状態をいうものとする。
パーキングブレーキを解除するよう、運転者によってパーキングブレーキレバーが逆方向に回動操作されると、パーキングブレーキレバーとパーキングブレーキ駆動レバー34とを連結するワイヤが緩められ、バネの付勢力などによってパーキングブレーキ駆動レバー34がもとの初期位置まで逆方向に回転させられる。これによってプッシュロッド32およびピストン26が車両内部方向に推進される。こうして前述のようにブレーキペダルの踏み込み操作が解除された場合と同様にブレーキパッド14の各々が初期位置に戻され、ブレーキパッド14の各々の第1摩擦材20aおよび第2摩擦材20bが摩擦摺動面18aから離間することによってディスクロータ18および車輪に与えられていた制動力が解除される。
ディスクブレーキ機構をサービスブレーキとして作動させる場合、回転するディスクロータにブレーキパッドの摩擦材を押接させ、両者の間に発生する摩擦力によって質量の大きい車両を減速または停止させる。したがって、このときに発生する摩擦熱によりブレーキディスクや摩擦材は高温となる。特に高速で走行する車両を減速したときなどは摩擦材は非常に高い温度となる。
摩擦材は線膨張係数を有し、摩擦材が高温になると摩擦材の線膨張係数および温度に応じてその厚みが厚くなるように膨張する。ディスクブレーキがサービスブレーキとして利用される場合、摩擦材が温度変化によって膨張または収縮しても、ブレーキペダルの踏み込み操作時において、摩擦材がディスクロータの摩擦摺動面に接触するタイミングがわずかにずれるだけであり、運転者によるブレーキペダルの操作性や車輪に与えられる制動力にはほとんど影響しない。
一方、摩擦材の温度が低くなるにしたがって、膨張して厚みが増していた摩擦材が徐々に元の厚みに戻るべくその厚みが減少していく。このため、摩擦材が高温のままパーキングブレーキが作動させられ、そのまま長時間車両が駐車された場合、ディスクロータに対する摩擦材の押接力が徐々に低下し、ディスクロータおよび車輪に与える制動力が低下する。車両が駐車されていたのが坂道であった場合、パーキングブレーキの制動力の低下は車両のずり下がりに繋がる。
このため、第1の実施形態に係るディスクブレーキ機構100Aでは、第1摩擦材20aが第2摩擦材20bよりも線膨張係数が大きい、すなわち熱膨張率が高い材料によって形成される。以下、図2に関連して詳細に説明する。
図2(a)は、第1摩擦材20aおよび第2摩擦材20bの温度が高い状態でパーキングブレーキが作動されたときのディスクロータ18およびブレーキパッド14の関係を示す図であり、図2(b)は、図2(a)の状態から第1摩擦材20aおよび第2摩擦材20bの温度が低くなったときのディスクロータ18およびブレーキパッド14の関係を示す図である。なお、図2(a)および図2(b)は、ディスクロータ18の中心軸を含む平面による断面を示す。
たとえば車両が走行しているときにディスクブレーキ機構100Aがサービスブレーキとして作動させられた場合、回転するディスクロータ18にブレーキパッド14の各々の第1摩擦材20aおよび第2摩擦材20bがディスクロータ18の摩擦摺動面18aに押接されることから、第1摩擦材20aおよび第2摩擦材20bは高温になることがある。このとき、第2摩擦材20bよりも第1摩擦材20aの方が線膨張係数が大きいため、いずれのブレーキパッド14においても、第1摩擦材20aの方が第2摩擦材20bよりも摩擦摺動面18a側にわずかに大きく膨らむ。
第1摩擦材20aおよび第2摩擦材20bが高温のまま車両が駐車され、今度はパーキングブレーキとしてディスクブレーキ機構100Aが作動させられた場合、第1摩擦材20aの方が第2摩擦材20bよりも摩擦摺動面18a側にわずかに大きく膨らんでいるため、図2(a)において第1摩擦材20aおよび第2摩擦材20b内に示される矢印のように、第1摩擦材20aは第2摩擦材20bよりも強い力で摩擦摺動面18aに押接される。
車両の駐車状態が長時間継続した場合、第1摩擦材20aおよび第2摩擦材20bの温度が徐々に低下し、摩擦摺動面18aに対する第1摩擦材20aと第2摩擦材20bとの押接力の差は徐々に減少する。第1摩擦材20aおよび第2摩擦材20bが常温まで温度が低下した場合、無負荷の状態で第1摩擦材20aおよび第2摩擦材20bの厚みは同一となることから、図2(b)に示されるように、第1摩擦材20aおよび第2摩擦材20bは、それぞれ同じ圧力によって摩擦摺動面18aに押接される。
ディスクロータに与えられる制動力は、摩擦材の側面がディスクロータの摩擦摺動面18aに押接させられることにより発生する。ブレーキパッドをディスクロータに押接する押接力をF、ディスクロータの摩擦摺動面とブレーキパッドの摩擦材との摩擦係数をμ、ディスクロータの摩擦摺動面にブレーキパッドの摩擦材が押接されたときにディスクロータに作用する制動トルクをTとした場合に、摩擦材とディスクロータが接触する接触面はディスクロータ径方向に幅を持つため、押接力Fが与えられるディスクロータ径方向の位置を所定の値のRとして制動トルクTをT=μFRで表すことは本来困難である。しかし、制動トルクTを簡易に表すことができるため、制動トルクTをT=μFRで表すことが実際にはよく行われている。このときのRを仮想有効径とする。
図2(a)に示されるように、第1摩擦材20aおよび第2摩擦材20bが高温時にパーキングブレーキが作動させられた場合の仮想有効径Rを高温時仮想有効径Rhとする。また、図2(b)に示されるように、パーキングブレーキが作動させられたまま第1摩擦材20aおよび第2摩擦材20bが低温となったときの仮想有効径Rを低温時仮想有効径Rcとする。
図2(a)に示されるように、第1摩擦材20aおよび第2摩擦材20bが高温のときは、第1摩擦材20aが第2摩擦材20bよりもディスクロータ18に強い力で押接される。第1摩擦材20aは第2摩擦材20bよりもディスクロータ径方向内側に配置されるため、高温時仮想有効径Rhは小さい値となる。
第1摩擦材20aおよび第2摩擦材20bの温度が徐々に低下すると、図2(b)に示されるように第1摩擦材20aがディスクロータ18と押接する力と第2摩擦材20bがディスクロータ18と押接する力との差は徐々に小さくなるため、低温時仮想有効径Rcは高温時仮想有効径Rhよりも大きな値となる。
パーキングブレーキが作動させられた状態で、第1摩擦材20aおよび第2摩擦材20bの温度が低下すると、第1摩擦材20aおよび第2摩擦材20bが収縮することにより、押接力Fは全体的に低下する。しかし、第1の実施形態に係るディスクブレーキ機構100Aでは、仮想有効径Rは第1摩擦材20aおよび第2摩擦材20bの温度が低下することにより逆に大きくなる。このため、押接力Fは低下するが仮想有効径Rが増加するため、T=μFRの式において制動トルクTの低下が抑制される。
(第2の実施形態)
図3は、第2の実施形態に係るディスクブレーキ機構100Bの要部を模式的に示す図である。ディスクブレーキ機構100Bもまた、サービスブレーキを作動させる機能だけでなくパーキングブレーキを作動させる機能も有する、いわゆるビルトインキャリパが採用されている。なお、第1の実施形態に係るディスクブレーキ機構100Aと同様の箇所については同一の符号を付して説明を省略する。
図3は、第2の実施形態に係るディスクブレーキ機構100Bの要部を模式的に示す図である。ディスクブレーキ機構100Bもまた、サービスブレーキを作動させる機能だけでなくパーキングブレーキを作動させる機能も有する、いわゆるビルトインキャリパが採用されている。なお、第1の実施形態に係るディスクブレーキ機構100Aと同様の箇所については同一の符号を付して説明を省略する。
ディスクブレーキ機構100Bは、ディスクブレーキ機構100Aと同様に車両の左右の後輪に設けられる。なお、ディスクブレーキ機構100Bが左右の前輪にも設けられても良いことは勿論である。なお、図3は、左後輪に設けられたディスクブレーキ機構100Bを車両前方から見た状態を示す。
ディスクブレーキ機構100Bは、キャリパユニット60、ディスクロータ18、およびブレーキパッド50を備える。キャリパユニット60は、キャリパ66およびピストン62を有し、その他の構成要素は第1の実施形態に係るキャリパユニット10と同様である。
キャリパ66は、シリンダハウジング66aおよび爪部66bを有する。キャリパ66は、シリンダハウジング66aおよび爪部66bを有する。シリンダハウジング66aと爪部66bとは相互に対向し、一部において相互に一体的に結合されている。この結果、キャリパ66はコ字状に形成されている。このとき、シリンダハウジング66aおよび爪部66bは、コ字の開口側に進むにしたがって徐々に相互に拡開する対向する傾斜面をそれぞれ有する。
シリンダハウジング66aの内部には、傾斜面において開口する円柱状の空間部であるシリンダ部66cが設けられている。ピストン62はシリンダ部66cの内径と略同一の外径を有する円柱状に形成され、シリンダ部66cに嵌挿されている。ピストン62もまた、爪部66bと対向し、シリンダハウジング66aの傾斜面と略平行に傾斜する傾斜面を有する。
キャリパ66もまた浮動型のものが採用されている点、およびマウンティングに支持されるときのキャリパ66の配置位置や方向などは、第1の実施形態に係るキャリパ16と同様である。
ブレーキパッド50は、パッド裏金54および摩擦材52を有する。パッド裏金54は略長方形の外形を有する板状に形成される。摩擦材52は、パッド裏金22の長辺および短辺より僅かに小さい長辺および短辺を有する長方形の外形を有する。また、摩擦材52は、短辺方向に進むにしたがって直線的に厚くなるよう形成される。摩擦材52はノンメタリック系、ローメタリック系、カーボンメタリック系などの材質により形成される。パッド裏金54は、鉄系の金属材料などにより形成される。摩擦材52とパッド裏金54とは、双方の側面同士が接着され相互に固定される。
ブレーキパッド50は、車両内部側の摩擦摺動面18aとピストン62の傾斜面との間、および車両外部側の摩擦摺動面18aと爪部66bの傾斜面との間にそれぞれ1つずつ配置される。このとき、ブレーキパッド50の各々は、摩擦材52のディスクロータ軸方向の厚みが、ディスクロータ径内向き方向に進むにしたがって厚くなるよう配置される。この結果、常温において、ピストン62の傾斜面および爪部66bの傾斜面の傾斜と相殺され、摩擦材52の摩擦摺動面18aとの対向面は摩擦摺動面18aと平行となる。
サービスブレーキが作動するよう、運転者によってブレーキペダルの踏み込み操作がなされることによって、またはパーキングブレーキが作動するよう、運転者によってパーキングブレーキレバーが回動操作されることによって、ディスクロータ18の摩擦摺動面18aがブレーキパッド50の摩擦材52により押接され、両者の間に発生する摩擦力によってディスクロータ18および車輪に制動力が与えられる点は第1の実施形態と同様である。
このように第2の実施形態に係るブレーキパッド50は、摩擦材52のディスクロータ軸方向の厚みが、ディスクロータ径内向き方向に進むにしたがって厚くなっている。したがって、摩擦材52は高温になると、摩擦摺動面18aに押接されない無負荷の状態において、ディスクロータ径内向き方向に進むにしたがって摩擦摺動面18aに向かって大きく膨らむ。
このため、摩擦材52が高温となっているときにパーキングブレーキが作動され、摩擦材52が摩擦摺動面18aに押接されると、摩擦材52が摩擦摺動面18aに押接される押接力はディスクロータ径内向き方向に進むにしたがって大きくなる。しかし、車両の駐車状態が長時間継続すると、摩擦材52の温度が徐々に低下し、ディスクロータ径方向の位置の違いによる摩擦材52と摩擦摺動面18aとの間の押接力の差は徐々に小さくなる。摩擦材52が常温となると、摩擦材52はディスクロータ径方向のいずれの位置においても同様の圧力でディスクロータ18に押接される。
ここで、第1の実施形態と同様に押接力F、摩擦係数μ、制動トルクT、仮想有効径R、高温時仮想有効径Rh、および低温時仮想有効径Rcを定義した場合、摩擦材52が高温時は押接力Fがディスクロータ径内向き方向に進むにしたがって大きくなるため、高温時仮想有効径Rhは小さな値となる。摩擦材52の温度が下がると、ディスクロータ径方向の位置の違いによる摩擦材52と摩擦摺動面18aとの間の押接力の差は徐々に小さくなるため、低温時仮想有効径Rcは高温時仮想有効径Rhよりも大きな値となる。したがって、パーキングブレーキが作動させられた状態において、摩擦材52の温度の低下による押接力Fの低下に伴い仮想有効径Rが増加するため、T=μFRの式において制動トルクTの低下が抑制される。
(第3の実施形態)
図4は、第3の実施形態に係るディスクブレーキ機構100Cの要部を模式的に示す図である。ディスクブレーキ機構100Cもまた、サービスブレーキを作動させる機能だけでなくパーキングブレーキを作動させる機能も有する、いわゆるビルトインキャリパが採用されている。なお、第1の実施形態に係るディスクブレーキ機構100Aと同様の箇所については同一の符号を付して説明を省略する。
図4は、第3の実施形態に係るディスクブレーキ機構100Cの要部を模式的に示す図である。ディスクブレーキ機構100Cもまた、サービスブレーキを作動させる機能だけでなくパーキングブレーキを作動させる機能も有する、いわゆるビルトインキャリパが採用されている。なお、第1の実施形態に係るディスクブレーキ機構100Aと同様の箇所については同一の符号を付して説明を省略する。
ディスクブレーキ機構100Cは、ディスクブレーキ機構100Aと同様に車両の左右の後輪に設けられる。なお、ディスクブレーキ機構100Cが左右の前輪にも設けられても良いことは勿論である。なお、図4は、左後輪に設けられたディスクブレーキ機構100Cを車両前方から見た状態を示す。
ディスクブレーキ機構100Cは、キャリパユニット60、ディスクロータ68、およびブレーキパッド70を備える。ディスクロータ68は、鉄系の金属材料によって円盤状に形成される。ディスクロータ68の外周近傍から径内向き方向へ所定長さの範囲において、ディスクロータ68の両側面に摩擦摺動面68aが設けられる。ディスクロータ68は、この摩擦摺動面68aを側面とする部分の軸方向の厚みが、径内向き方向に進むにしたがって厚くなるように形成される。これによって、ピストン62の傾斜面と車両内部側の摩擦摺動面68aとが平行となり、爪部66bの傾斜面と車両外部側の摩擦摺動面68aとが平行となっている。
ブレーキパッド70は、パッド裏金74および摩擦材72を有する。パッド裏金74は略長方形の外形を有する板状に形成される。摩擦材72は、パッド裏金22の長辺および短辺より僅かに小さい長辺および短辺を有する長方形の外形を有し、厚さが均一の板状に形成される。摩擦材72はノンメタリック系、ローメタリック系、カーボンメタリック系などの材質により形成される。パッド裏金74は、鉄系の金属材料などにより形成される。摩擦材72とパッド裏金74とは、双方の側面同士が接着され相互に固定される。
ブレーキパッド70は、各々の摩擦材72が摩擦摺動面68aに対向するよう、車両内部側の摩擦摺動面68aとピストン62との間、および車両外部側の摩擦摺動面68aと爪部66bとの間にそれぞれ1つずつ配置される。
ディスクロータ68は、ブレーキパッド70の摩擦材72が押接される摩擦摺動面68aを有する。サービスブレーキが作動するよう、運転者によってブレーキペダルの踏み込み操作がなされることによって、またはパーキングブレーキが作動するよう、運転者によってパーキングブレーキレバーが回動操作されることによって、ディスクロータ68の摩擦摺動面68aがブレーキパッド70の摩擦材72により押接され、両者の間に発生する摩擦力によってディスクロータ68および車輪に制動力が与えられる点は第1の実施形態と同様である。
このように第3の実施形態に係るディスクロータ68は、この摩擦摺動面68aを側面とする部分の軸方向の厚みが、径内向き方向に進むにしたがって厚くなるように形成される。したがって、ディスクロータ68が高温になると、摩擦材72によって押接されない無負荷の状態において、ディスクロータ68は径内向き方向に進むにしたがって摩擦材72に向かって大きく膨らむ。
このため、ディスクロータ68が高温になっている時にパーキングブレーキが作動され、摩擦材72が摩擦摺動面68aに押接されると、摩擦材52が摩擦摺動面68aに押接される押接力はディスクロータ径内向き方向に進むにしたがって大きくなる。しかし、車両の駐車状態が長時間継続すると、ディスクロータ68の温度が徐々に低下し、ディスクロータ径方向の位置の違いによる摩擦材72と摩擦摺動面68aとの間の押接力の差は徐々に小さくなる。ディスクロータ68が常温となると、ディスクロータ68は径方向のいずれの位置においても同様の圧力で摩擦材72によって押接される。
ここで、第1の実施形態と同様に押接力F、摩擦係数μ、制動トルクT、仮想有効径R、高温時仮想有効径Rh、および低温時仮想有効径Rcを定義した場合、ディスクロータ68が高温時は押接力Fがディスクロータ径内向き方向に進むにしたがって大きくなるため、高温時仮想有効径Rhは小さな値となる。摩擦材52の温度が下がると、ディスクロータ径方向の位置の違いによる摩擦材72と摩擦摺動面68aとの間の押接力の差は徐々に小さくなるため、低温時仮想有効径Rcは高温時仮想有効径Rhよりも大きな値となる。
したがって、パーキングブレーキが作動させられた状態において、摩擦材72の温度の低下による押接力Fの低下に伴い仮想有効径Rが増大するため、T=μFRの式において制動トルクTの低下が抑制される。
本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、各実施形態の各要素を適宜組み合わせたものも、本発明の実施形態として有効である。また、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を各実施形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施形態も本発明の範囲に含まれうる。以下、そうした例をあげる。
ある変形例では、パーキングブレーキレバーまたはパーキングブレーキペダルの代わりに電動パーキングブレーキシステムが設けられる。電動パーキングブレーキシステムは、車両室内に設けられたパーキングブレーキスイッチと、パーキングブレーキスイッチがオンにされることによって作動するモータと、パーキングブレーキ駆動レバー34に連結されモータが作動することによって引っ張られるワイヤを有する。このように電動パーキングブレーキシステムが設けられる場合においても、摩擦材の温度の低下によるディスクブレーキ機構の制動力の低下を抑制することができる。
また、別の変形例では、ディスクロータは第1円環部と第2円環部を有する。第1円環部は、ブレーキパッドの摩擦材によって押接される摩擦摺動面を有する。第2円環部は、ブレーキパッドの摩擦材によって押接される摩擦摺動面を有し、第1円環部よりもディスクロータ径方向外側に設けられる。第1円環部は第2円環部よりも線膨張係数が大きい。したがって、ディスクロータが高温になると、摩擦材によって押接されない無負荷の状態において、第2円環部よりも第1円環部が摩擦材に向かって大きく膨らむ。
このため、ディスクロータが高温になっている時にパーキングブレーキが作動され、摩擦材が第1円環部および第2円環部に押接されると、第1円環部の方が第2円環部より摩擦材によって強く押接される。しかし、車両の駐車状態が長時間継続すると、ディスクロータの温度が徐々に低下し、第1円環部と第2円環部との押接力の差は徐々に小さくなる。ディスクロータが常温となると、摩擦材は第1円環部および第2円環部に同様の押接力で押接される。したがって、パーキングブレーキが作動させられた状態において、摩擦材の温度の低下による押接力の低下に伴い仮想有効径が増大するため、ディスクブレーキ機構における制動トルクの低下が抑制される。
10 キャリパユニット、 14 ブレーキパッド、 16 キャリパ、 18 ディスクロータ、 18a 摩擦摺動面、 20a 第1摩擦材、 20b 第2摩擦材、 100A乃至100C ディスクブレーキ機構。
Claims (4)
- パーキングブレーキとして利用されるディスクブレーキ機構に設けられるブレーキパッドであって、
ディスクロータの摩擦摺動面に押接される第1摩擦材と、
前記第1摩擦材よりもディスクロータ径方向外側に設けられ、ディスクロータの摩擦摺動面に押接される第2摩擦材と、を備え、
前記第1摩擦材は、前記第2摩擦材よりも熱膨張率が高いことを特徴とするブレーキパッド。 - パーキングブレーキとして利用されるディスクブレーキ機構に設けられるブレーキパッドであって、
ディスクロータ軸方向の厚みが、ディスクロータ径内向き方向に進むにしたがって厚くなるよう形成された摩擦材を備えることを特徴とするブレーキパッド。 - パーキングブレーキとして利用されるディスクブレーキ機構に設けられるディスクロータであって、
軸方向の厚みが、径内向き方向に進むにしたがって厚くなるよう形成されたことを特徴とするディスクロータ。 - パーキングブレーキとして利用されるディスクブレーキ機構であって、
ディスクロータと、
前記ディスクロータの摩擦摺動面に押接されるブレーキパッドと、を備え、
前記ブレーキパッドを前記ディスクロータに押接する押接力をF、前記ディスクロータの摩擦摺動面と前記ブレーキパッドとの摩擦係数をμ、前記ディスクロータの摩擦摺動面に前記ブレーキパッドが押接されたときに前記ディスクロータに作用する制動トルクをTとし、制動トルクTをT=μFRで表すときのRを仮想有効径とした場合、前記ディスクロータに前記ブレーキパッドが押接されているパーキングブレーキ時において、温度が低下するにしたがって仮想有効径Rが大きくなることを特徴とするディスクブレーキ機構。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2006203842A JP2008032058A (ja) | 2006-07-26 | 2006-07-26 | ブレーキパッド、ディスクロータ、およびディスクブレーキ機構 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2006203842A JP2008032058A (ja) | 2006-07-26 | 2006-07-26 | ブレーキパッド、ディスクロータ、およびディスクブレーキ機構 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2008032058A true JP2008032058A (ja) | 2008-02-14 |
Family
ID=39121715
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2006203842A Pending JP2008032058A (ja) | 2006-07-26 | 2006-07-26 | ブレーキパッド、ディスクロータ、およびディスクブレーキ機構 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2008032058A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN109139743A (zh) * | 2018-09-18 | 2019-01-04 | 常州机电职业技术学院 | 一种摩擦式盘式驻车制动装置及应用其的车辆 |
-
2006
- 2006-07-26 JP JP2006203842A patent/JP2008032058A/ja active Pending
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