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JP2008031241A - 軟質ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents

軟質ポリウレタンフォームの製造方法 Download PDF

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JP2008031241A JP2006204385A JP2006204385A JP2008031241A JP 2008031241 A JP2008031241 A JP 2008031241A JP 2006204385 A JP2006204385 A JP 2006204385A JP 2006204385 A JP2006204385 A JP 2006204385A JP 2008031241 A JP2008031241 A JP 2008031241A
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Shinichi Watanabe
晋市 渡辺
Takayuki Sasaki
孝之 佐々木
Daisuke Kaku
大輔 賀来
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Abstract

【課題】可塑剤を用いることなく低反発性に優れ、耐久性に優れ、温度変化に対する硬度変化が少なく、通気性を有する軟質ポリウレタンフォームを安定して製造できる方法を提供する。
【解決手段】複合金属シアン化物錯体触媒を用いて開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させて得られた平均水酸基数が2〜3、水酸基価が10〜90mgKOH/gのポリオール(A)および平均水酸基数が2〜3、水酸基価が15〜250mgKOH/gのポリオール(B)を含むポリオール混合物とポリイソシアネート化合物とをイソシアネート指数が90以上においてウレタン化触媒、発泡剤および整泡剤の存在下に混合する工程と、混合してから2〜15分後に不活性ガスを吹き込み始め2分間以上不活性ガスを吹き込む工程とを有する軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、低反発性の軟質ポリウレタンフォームの製造方法に関する。
従来より、反発弾性率の低い、すなわち低反発性の軟質ポリウレタンフォームは、衝撃吸収体、吸音体、振動吸収体として用いられている。また、椅子のクッション材、マットレス等に用いた場合、体圧分布がより均一になり、疲労感、床ずれ等が軽減されることが知られている。その例としては、特許文献1に記載された低反発性ポリウレタンフォームが知られている。
該低反発性ポリウレタンフォームは、ポリオール、ポリイソシアネート、触媒、および発泡剤を含有するポリウレタンフォーム原料組成物を反応させて得られる低反発性ポリウレタンフォームであって、−70℃〜−20℃の温度範囲と0℃〜60℃の温度範囲とに、それぞれガラス転移点を有し、前記ガラス転移点を、10Hzの振動数にて動的粘弾性測定を行ったときに得られるtanδのピーク値として表したときに、−70℃〜−20℃の温度範囲におけるtanδのピーク値が0.15以上であり、0℃〜60℃の温度範囲におけるtanδのピーク値が0.3以上の値を有することが記載されている。
該低反発性ポリウレタンフォームは、0℃〜60℃の温度範囲にガラス転移点を有するため、室温において優れた低反発性を有し、かつ−70℃〜−20℃の温度範囲にガラス転移点を有するため、低温での硬度の上昇が少ないとされている。
しかし、室温付近にガラス転移点を有する低反発性ポリウレタンフォームは、使用温度がガラス転移点から離れるにしたがい、硬度が変化し、低反発性が安定しない、いわゆる感温性の問題がある。
また近年、軟質ポリウレタンフォームに求められる耐久性のレベルも高くなってきている。さらに、反発性をより低くして、反発弾性率が5%以下となる低反発性の軟質ポリウレタンフォームの開発も求められてきている。
ところで、軟質ポリウレタンフォームの反発性(反発弾性率)は、通常、軟質ポリウレタンフォーム中に可塑剤を配合することによって低下させることができる。よって、適当量の可塑剤を添加することによって、ある程度所望の低反発性の軟質ポリウレタンフォームを得ることができる。しかし、添加した可塑剤は、軟質ポリウレタンフォームを洗濯すること等で溶出する可能性があり、たとえば繰り返して洗濯した後に軟質ポリウレタンフォームの低反発性を維持することが困難である。
また、低反発性の軟質ポリウレタンフォームは通常、通気性が低い。すなわち軟質ポリウレタンフォームの通気性は、反発性が低下するにしたがって、低下することが知られている。低反発性の軟質ポリウレタンフォームを、特に寝具に適用した場合は、通気性が低いと湿気(主に人体から放出される)が放散しにくく、いわゆる蒸れやすい状態となる。この蒸れやすい状況を改善し、熱および湿気がこもらないことが寝具用の低反発性の軟質ポリウレタンフォームに求められる。また、寝具の使用状態を考慮すると、軟質ポリウレタンフォームは圧縮された状態で使用されるため、非圧縮状態で測定される通気性の試験においては、相当高い通気性を示すことが要求される。さらに、蒸れやすい状態で圧縮されることを考慮すると、加湿時の耐久性が要求される。加湿時の耐久性の指標としては湿熱圧縮永久歪が挙げられる。
上記問題を解決し、低反発性の軟質ポリウレタンフォームの通気性を向上させる方法としては以下の方法が提案されている。
(1)原料ポリオールとして低分子量多価アルコールを用いる方法(特許文献2、3)。
(2)ポリエーテルポリエステルポリオールと含リン化合物を用いる方法(特許文献4)。
(3)モノオールを併用する方法(特許文献5)。
(4)特定のモノオールを含むポリオール組成物を用いる方法(特許文献6、7)。
しかし、(1)の方法で得られた低反発性の軟質ポリウレタンフォームは、耐久性に問題があり、徐々に復元性能が劣化する傾向にある。
(2)の方法で用いられる含リン化合物は、可塑剤と同様の挙動を示すことから、軟質ポリウレタンフォームから溶出する可能性があり、繰り返して洗濯した後における性能維持が困難と予想される。
(3)の方法では、加湿時の耐久性に劣るという問題がある。
(4)の方法では、感温性の問題が依然として解決されていない。
特開平11−286566号公報 特開2004−2594号公報 特開2004−43561号公報 特開平9−151234号公報 特開2004−300352号公報 特表2003−522235号公報 特表2004−530767号公報
また、複合金属シアン化物錯体触媒を用いて開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させて得られた平均水酸基数が2〜3、水酸基価が10〜90mgKOH/gのポリオール(A)および平均水酸基数が2〜3、水酸基価が15〜250mgKOH/gのポリオール(B)を含むポリオール混合物とポリイソシアネート化合物とを、イソシアネート指数が90以上において、ウレタン化触媒、発泡剤および整泡剤の存在下に混合して低反発性の軟質ポリウレタンフォームを製造する場合、フォームの中心から側面までの距離が200mm以上である比較的大きな形状のスラブフォーム(フリーフォーム)を製造すると、表面部に凹みが生じる問題が起こる。これは、発泡過程において発熱によるフォーム内部温度上昇によりフォームを形成する樹脂がスラブフォームの表面を支えきれないためと考えられる。フォームの中心から側面までの距離が200mm未満であれば側面効果により表面部の凹みは問題とならない程度であるが、フォームの中心から側面までの距離が200mm以上の発泡体を製造すると凹みの現象が顕著に現れ、密度の均一性、感触、通気性および製品の収率に悪影響を及ぼす。
本発明の目的は、可塑剤を用いることなく低反発性に優れ、耐久性に優れ、温度変化に対する硬度変化が少なく(感温性が抑制され)、高い通気性を有するフォームであり、比較的大型(たとえばフォームの中心から側面までの距離が200mm以上。)の軟質ポリウレタンフォームであっても、該軟質ポリウレタンフォームの表面に凹みがなく外観が良好で、その結果、密度が均一で、感触がよく、通気性が大きな軟質ポリウレタンフォームを安定して製造できる方法を提供することにある。
本発明の軟質ポリウレタンフォームの製造方法は、下記ポリオール(A)および下記ポリオール(B)を含むポリオール混合物と、ポリイソシアネート化合物とを、イソシアネート指数が90以上において、ウレタン化触媒、発泡剤および整泡剤の存在下に混合する工程と、ポリオール混合物とポリイソシアネート化合物とを混合してから2〜15分後に、ポリオール混合物とポリイソシアネート化合物との反応物に不活性ガスを吹き込み始め2分間以上不活性ガスを吹き込む工程とを有することを特徴とする。
ただしポリオール(A)とは、複合金属シアン化物錯体触媒を用いて開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させて得られた、平均水酸基数が2〜3、水酸基価が10〜90mgKOH/gであるポリエーテルポリオールであり、ポリオール(B)とは、平均水酸基数が2〜3、水酸基価が15〜250mgKOH/gであり、かつポリオール(A)を除くポリエーテルポリオールである。
本発明の軟質ポリウレタンフォームの製造方法においては、不活性ガスの圧力(ゲージ圧)は、0.01〜0.8MPaであることが好ましい。
本発明の軟質ポリウレタンフォームの製造方法においては、ポリオール混合物とポリイソシアネート化合物との反応物の上面に切れ込みを入れ、該反応物の側面または底部から不活性ガスを吹き込むことが好ましい。
ポリオール(A)は、ポリオール(A)とポリオール(B)との合計(100質量%)のうち、5〜50質量%であることが好ましい。
ポリオール(A)は、開始剤にプロピレンオキシドのみを開環付加重合させたポリオキシプロピレンポリオールであることが好ましい。
ポリオール混合物は、さらに下記ポリオール(C)をポリオール混合物(100質量%)中、10質量%以下含むことが好ましい。
ただしポリオール(C)とは、平均水酸基数が2〜6であり、水酸基価が300〜1830mgKOH/gであるポリオールである。
ポリオール混合物は、さらに下記モノオール(D)を含むことが好ましい。
ただしモノオール(D)とは、水酸基価が10〜200mgKOH/gであるポリエーテルモノオールである。
モノオール(D)は、ポリオール(A)とポリオール(B)との合計100質量部に対して、1〜10質量部であることが好ましい。
モノオール(D)は、開始剤にプロピレンオキシドのみを開環付加重合させたポリオキシプロピレンモノオールであることが好ましい。
本発明の軟質ポリウレタンフォームの製造方法によれば、可塑剤を用いることなく低反発性に優れ、耐久性に優れ、温度変化に対する硬度変化が少なく(感温性が抑制され)、高い通気性を有するフォームであり、比較的大型(たとえばフォームの中心から側面までの距離が200mm以上。)の軟質ポリウレタンフォームであっても、該軟質ポリウレタンフォームの表面に凹みがなく外観が良好でその結果、密度が均一で、感触がよく、通気性が大きな軟質ポリウレタンフォームを安定して製造できる。
本発明の軟質ポリウレタンフォームの製造方法は、ポリオール(A)およびポリオール(B)を含むポリオール混合物と、ポリイソシアネート化合物とを、イソシアネート指数が90以上において、ウレタン化触媒、発泡剤および整泡剤の存在下に混合する工程(以下、混合工程)と、ポリオール混合物とポリイソシアネート化合物とを混合してから2〜15分後に、ポリオール混合物とポリイソシアネート化合物との反応物に不活性ガスを吹き込み始め、2分間以上の不活性ガスを吹き込む工程(以下、吹込工程)とを有する方法である。
なお、本発明において不活性ガスとは、ポリオール混合物とポリイソシアネート化合物との反応物と実質的に反応しない気体をいう。不活性ガスとしては、空気、二酸化炭素、窒素等が挙げられる。
<混合工程>
(ポリオール(A))
ポリオール(A)とは、開始剤に複合金属シアン化物錯体触媒(DMC触媒)を用いてアルキレンオキシドを開環付加重合させて得られた、平均水酸基数が2〜3、水酸基価が10〜90mgKOH/gであるポリエーテルポリオール(ポリオキシアルキレンポリオール)である。すなわちポリオール(A)は、複合金属シアン化物錯体触媒を用いてアルキレンオキシドを開環付加重合させて得られたポリオキシアルキレン鎖を有するポリエーテルポリオールである。複合金属シアン化物錯体触媒を用いると、副生するモノオールを低減でき、かつ分子量分布の狭いポリオールを製造できる。分子量分布が狭いポリオールは、同程度の分子量領域(同じ水酸基価を有するポリオール)で分子量分布が広いポリオールと比較して粘度が低いため、反応性原料の混合性に優れ、軟質ポリウレタンフォーム製造時のフォーム安定性が向上する。
複合金属シアン化物錯体触媒としては、たとえば、特公昭46−27250号公報に記載のものが使用できる。具体例としては、亜鉛ヘキサシアノコバルテートを主成分とする錯体が挙げられ、そのエーテルおよび/またはアルコール錯体が好ましい。エーテルとしては、エチレングリコールジメチルエーテル(グライム)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグライム)、エチレングリコールモノ−tert−ブチルエーテル(METB)、エチレングリコールモノ−tert−ペンチルエーテル(METP)、ジエチレングリコールモノ−tert−ブチルエーテル(DETB)、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(TPME)等が好ましい。アルコールとしては、tert−ブチルアルコール等が好ましい。
アルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−エポキシブタン、2,3−エポキシブタン等が挙げられる。このうち、プロピレンオキシド、またはプロピレンオキシドとエチレンオキシドとの併用が好ましく、プロピレンオキシドのみが特に好ましい。すなわちポリオール(A)としては、開始剤にプロピレンオキシドのみを開環付加重合させたポリオキシプロピレンポリオールが好ましい。プロピレンオキシドのみを用いることは、加湿時の耐久性が向上するため好ましい。
開始剤としては、分子中の活性水素数が2または3である化合物を、単独で用いるか、または併用する。活性水素数が2である化合物の具体例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールが挙げられる。また活性水素数が3である化合物の具体例としては、グリセリン、トリメチロールプロパンが挙げられる。またこれらの化合物にアルキレンオキシド、好ましくはプロピレンオキシドを開環付加重合させて得られた高水酸基価ポリエーテルポリオールを用いることが好ましい。具体的には、水酸基1個当たりの分子量が200〜500程度、すなわち水酸基価が110〜280mgKOH/gの高水酸基価ポリエーテルポリオール(好ましくはポリオキシプロピレンポリオール)を用いることが好ましい。
ポリオール(A)の平均水酸基数は2〜3である。平均水酸基数とは、開始剤の活性水素数の平均値を意味する。平均水酸基数を2〜3とすることにより、得られる軟質ポリウレタンフォームの乾熱圧縮永久歪等の物性が著しく低下する不具合を回避でき、また、得られる軟質ポリウレタンフォームの伸びが低下する、硬度が高くなり引張強度等の物性が低下する等の不具合を回避できる。ポリオール(A)としては、水酸基数が2であるポリエーテルジオールを、ポリオール(A)のうち50〜100質量%用いることが、感温性を抑制しやすい点で好ましい。
ポリオール(A)の水酸基価は10〜90mgKOH/gである。水酸基価を10mgKOH/g以上とすることで、コラップス等を抑制し軟質ポリウレタンフォームを安定して製造できる。水酸基価を90mgKOH/g以下とすることで、製造される軟質ポリウレタンフォームの柔軟性を損なわず、かつ、反発弾性率を低く抑えられる。ポリオール(A)の水酸基価は、15〜60mgKOH/gが特に好ましい。
ポリオール(A)の不飽和度は0.05meq/g以下が好ましく、0.01meq/g以下がさらに好ましく、0.006meq/g以下が特に好ましい。不飽和度を0.05meq/g以下とすることで、得られる軟質ポリウレタンフォームの耐久性が悪化する欠点を回避することができる。不飽和度の下限は理想的には0meq/gである。不飽和度の測定は、JIS K 1557(1970年版)に準拠した方法で行う。
ポリオール(A)は、ポリマー分散ポリオールであってもよい。ポリオール(A)がポリマー分散ポリオールであるとは、ポリオール(A)をベースポリオール(分散媒)として、ポリマー微粒子(分散質)が安定に分散している分散系であることを意味する。
ポリマー微粒子のポリマーとしては、付加重合系ポリマーまたは縮重合系ポリマーが挙げられる。付加重合系ポリマーは、たとえば、アクリロニトリル、スチレン、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル等のモノマーを単独重合または共重合して得られる。また、縮重合系ポリマーとしては、たとえば、ポリエステル、ポリウレア、ポリウレタン、ポリメチロールメラミン等が挙げられる。ポリオール中にポリマー微粒子を存在させることにより、ポリオールの水酸基価が低く抑えられ、軟質ポリウレタンフォームの硬度を硬くすることができる等の機械的物性向上に有効である。またポリマー分散ポリオール中のポリマー微粒子の含有割合は、特に制限されないが、ポリオール(A)の全体に対して、0〜5質量%となることが好ましい。なお、ポリマー分散ポリオールのポリオールとしての諸物性(不飽和度、水酸基価等)は、ポリマー微粒子を除いたベースポリオールについて考えるものとする。
(ポリオール(B))
ポリオール(B)とは、平均水酸基数が2〜3、水酸基価が15〜250mgKOH/gであるポリエーテルポリオールであり、かつ前記ポリオール(A)を除くポリエーテルポリオールである。すなわち開始剤にアルキレンオキシド開環付加重合触媒を用いてアルキレンオキシドを開環付加重合させて得られたポリエーテルポリオールである。ここで複合金属シアン化物錯体触媒をアルキレンオキシド開環付加重合触媒として用いて製造したポリエーテルポリオールは、ポリオール(B)には含めない。
アルキレンオキシド開環付加重合触媒としては、フォスファゼン化合物、ルイス酸化合物またはアルカリ金属化合物触媒が好ましく、このうちアルカリ金属化合物触媒が特に好ましい。アルカリ金属化合物触媒としては、水酸化カリウム(KOH)、水酸化セシウム(CsOH)等が挙げられる。
アルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−エポキシブタン、2,3−エポキシブタン等が挙げられる。このうち、プロピレンオキシド、またはプロピレンオキシドとエチレンオキシドとの併用が好ましく、プロピレンオキシドのみが特に好ましい。すなわちポリオール(B)としては、開始剤にプロピレンオキシドのみを開環付加重合させたポリオキシプロピレンポリオールが好ましい。プロピレンオキシドのみを用いることは、加湿時の耐久性が向上するため好ましい。
開始剤としては、分子中の活性水素数が2または3である化合物を、単独で用いるか、または併用する。活性水素数が2または3である化合物の具体例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン等の多価アルコール類;ビスフェノールA等の多価フェノール類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ピペラジン等のアミン類が挙げられる。このうち多価アルコール類が特に好ましい。またこれらの化合物にアルキレンオキシド、好ましくはプロピレンオキシドを開環付加重合させて得られた高水酸基価ポリエーテルポリオールを用いることが好ましい。
ポリオール(B)の平均水酸基数は2〜3である。平均水酸基数を2〜3とすることにより、得られる軟質ポリウレタンフォームの乾熱圧縮永久歪等の物性が著しく低下する不具合を回避でき、また、得られる軟質ポリウレタンフォームの伸びが低下する、硬度が高くなり引張強度等の物性が低下する等の不具合を回避できる。
ポリオール(B)の水酸基価は15〜250mgKOH/gである。水酸基価を15mgKOH/g以上とすることで、コラップス等を抑制し軟質ポリウレタンフォームを安定して製造できる。また水酸基価を250mgKOH/g以下とすることで、製造される軟質ポリウレタンフォームの柔軟性を損なわず、かつ、反発弾性率を低く抑えられる。ポリオール(B)の水酸基価は、30〜200mgKOH/gが特に好ましい。
ポリオール(B)は、ポリマー分散ポリオールであってもよい。ポリマー微粒子のポリマーとしては、ポリオール(A)の項で説明したものと同様のものが挙げられる。またポリマー分散ポリオール中のポリマー微粒子の含有割合は、特に制限されないが、ポリオール(B)の全体に対して、0〜10質量%となることが好ましい。
(ポリオール(C))
ポリオール(C)とは、平均水酸基数が2〜6であり、水酸基価が300〜1830mgKOH/gであるポリオールである。ポリオール(C)として用いるポリオールとしては、多価アルコール類、水酸基を2〜6有するアミン類、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール等が挙げられる。ポリオール(C)を用いると、架橋剤として作用し、硬度等の機械的物性が向上する。また本発明においてはポリオール(C)は破泡効果も認められ、ポリオール(C)の添加は通気性の向上に効果がある。特に発泡剤を多く使用して低密度(軽量)の軟質ポリウレタンフォームを製造しようとする場合にも、発泡安定性が良好となる。
多価アルコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
水酸基を2〜6有するアミン類としてはジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させて得られたポリエーテルポリオールが挙げられる。
開始剤としては、ポリオール(C)として用いてもよい多価アルコール、またはポリオール(B)の製造に用いられる開始剤が例示できる。
アルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−エポキシブタン、2,3−エポキシブタン等が挙げられる。このうち、プロピレンオキシド、またはプロピレンオキシドとエチレンオキシドとの併用が好ましく、プロピレンオキシドのみが特に好ましい。すなわちポリエーテルポリオールであるポリオール(C)としては、開始剤にプロピレンオキシドのみを開環付加重合させたポリオキシプロピレンポリオールが好ましい。ポリオール(C)としては、上記のうちポリエーテルポリオールが好ましく、ポリオキシプロピレンポリオールポリオールが特に好ましい。プロピレンオキシドのみを用いることは、加湿時の耐久性が向上するため好ましい。ポリオール(C)としては、1種のみを用いても2種以上を併用してもよい。
ポリオール(C)の平均水酸基数は2〜6であり、3〜4が好ましい。またポリオール(C)の水酸基価は300〜1830mgKOH/gであり、300〜600mgKOH/gが好ましい。
(モノオール(D))
モノオール(D)とは、水酸基価が10〜200mgKOH/gであるポリエーテルモノオールである。すなわち活性水素数が1である開始剤にアルキレンオキシド開環付加重合触媒を用いてアルキレンオキシドを開環付加重合させて得られたポリエーテルモノオールである。
アルキレンオキシド開環付加重合触媒としては、複合金属シアン化物錯体触媒、フォスファゼン化合物、ルイス酸化合物またはアルカリ金属化合物触媒が好ましく、このうち複合金属シアン化物錯体触媒が特に好ましい。すなわちモノオール(D)は、複合金属シアン化物錯体触媒を用いてアルキレンオキシドを開環付加重合させて得られたポリオキシアルキレン鎖を有するポリエーテルモノオールであることが好ましい。
アルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−エポキシブタン、2,3−エポキシブタン等が挙げられる。このうち、プロピレンオキシド、またはプロピレンオキシドとエチレンオキシドとの併用が好ましく、プロピレンオキシドのみが特に好ましい。すなわちモノオール(D)としては、開始剤にプロピレンオキシドのみを開環付加重合させたポリオキシプロピレンモノオールが好ましい。プロピレンオキシドのみを用いることは、加湿時の耐久性が向上するため好ましい。
開始剤としては、活性水素原子を1個のみ有する化合物を用いる。その具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等のモノオール類;フェノール、ノニルフェノール等の1価フェノール類;ジメチルアミン、ジエチルアミン等の2級アミン類等、およびこれらの開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させて得られるポリエーテルモノオールが挙げられる。
モノオール(D)の平均水酸基数は1である。またモノオール(D)の水酸基価は10〜200mgKOH/gであり、10〜120mgKOH/gが好ましい。
(ポリオール混合物)
ポリオール混合物は、ポリオール(A)およびポリオール(B)を含む混合物であり、さらに、ポリオール(C)および/またはモノオール(D)を含むことが好ましい。
ポリオール(A)とポリオール(B)との割合は、ポリオール(A)とポリオール(B)との合計(100質量%)のうちのポリオール(A)の割合で、5〜50質量%が好ましく、10〜30質量%がより好ましい。ポリオール混合物中のポリオール(A)の割合を上記の範囲とすることで、低反発で、温度変化に対する反発弾性率および硬さの変化が小さい(感温性の低い)軟質ポリウレタンフォームが得られる。
ポリオール混合物(100質量%)のうちの、ポリオール(A)とポリオール(B)との合計の割合は、75質量%以上が好ましく、85質量%以上がより好ましく、90質量%以上が特に好ましい。ポリオール混合物中のポリオール(A)とポリオール(B)との合計の割合を上記の範囲とすることで、低反発性、耐久性に優れ、かつ、通気性の良好な軟質ポリウレタンフォームが得られる。
モノオール(D)の割合は、ポリオール(A)とポリオール(B)との合計の100質量部に対して、1〜10質量部が好ましく、2〜8質量部がより好ましい。モノオール(D)の割合を上記の範囲とすることで、低反発性、耐久性に優れ、かつ、通気性の良好な軟質ポリウレタンフォームが得られる。
ポリオール(C)の割合は、ポリオール混合物(100質量%)のうちの、10質量%以下が好ましく、0〜5質量%がより好ましく、0.5〜2質量部が特に好ましい。ポリオール(C)の割合を上記の範囲とすることで、軟質ポリウレタンフォームの低反発性をより低くしつつ、通気性を向上させることができる。
ポリオール混合物は、ポリオール(A)、ポリオール(B)、ポリオール(C)およびモノオール(D)のいずれにも分類されないその他のポリオール(E)を含んでいてもよい。その他のポリオール(E)の割合は、ポリオール混合物(100質量%)のうちの、10質量%以下が好ましく、5質量%以下が好ましく、0質量%が特に好ましい。その他のポリオール(E)の割合が0質量%であるとは、ポリオール混合物が、ポリオール(A)およびポリオール(B)を含み、必要に応じてポリオール(C)および/またはモノオール(D)を含むが、その他のポリオール(E)を含まないことを意味する。
ポリオール混合物(100質量%)の好適な組成の具体例としては、ポリオール(A)10〜30質量%、ポリオール(B)60〜90質量%、ポリオール(C)0〜5質量%、モノオール(D)2〜8質量%が挙げられる。
(ポリイソシアネート化合物)
ポリイソシアネート化合物としては、イソシアネート基を2以上有する芳香族系、脂環族系、脂肪族系等のポリイソシアネート;前記ポリイソシアネートの2種類以上の混合物;これらを変性して得られる変性ポリイソシアネート等が挙げられる。
ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(通称:クルードMDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)等が挙げられる。変性ポリイソシアネートとしては、上記ポリイソシアネートのプレポリマー型変性体、ヌレート変性体、ウレア変性体、カルボジイミド変性体等が挙げられる。これらのうち、TDI、MDI、クルードMDI、またはこれらの変性体が好ましい。さらにこれらのうち、TDI、クルードMDIまたはその変性体(特にプレポリマー型変性体が好ましい。)を用いると発泡安定性が向上する、耐久性が向上する等の点で好ましい。特にTDI、クルードMDIまたはその変性体のうち、反応性が比較的低いポリイソシアネート化合物を用いると通気性が向上し好ましい。具体的には2,6−TDIの割合の多い(30質量%以上が特に好適である。)TDI混合物が好ましい。
ポリイソシアネート化合物の使用量は、イソシアネート指数で表される。イソシアネート指数とは、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基の当量を、ポリオール、水等の全ての活性水素の合計の当量で除した数値の100倍である。本発明の軟質ポリウレタンフォームの製造方法においては、ポリオール混合物とポリイソシアネート化合物との割合を、イソシアネート指数で90以上とする。イソシアネート指数が90未満であると、ポリオールが過剰に用いられ、可塑剤としての影響が大きくなり、洗濯耐久性が悪化しやすく好ましくない。またウレタン化触媒が放散しやすくなり、製造された軟質ポリウレタンフォームが変色しやすくなる等の点でも好ましくない。イソシアネート指数は90〜130が好ましく、95〜110がより好ましく、100〜110が特に好ましい。
(ウレタン化触媒)
ウレタン化触媒としては、ウレタン化反応を促進する全ての触媒を使用でき、たとえば、トリエチレンジアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン等の3級アミン類;酢酸カリウム、2−エチルヘキサン酸カリウム等のカルボン酸金属塩;スタナスオクトエート、ジブチルスズジラウレート等の有機金属化合物が挙げられる。
(整泡剤)
整泡剤としては、シリコーン系整泡剤、フッ素系整泡剤等が挙げられる。これらのうち、シリコーン系整泡剤が好ましい。シリコーン系整泡剤のうち、ポリオキシアルキレン・ジメチルポリシロキサンコポリマーを主成分とするシリコーン系整泡剤が好ましい。整泡剤は、ポリオキシアルキレン・ジメチルポリシロキサンコポリマー単独であっても、これに他の併用成分を含んだ混合物であってもよい。他の併用成分としては、ポリアルキルメチルシロキサン、グリコール類、ポリオキシアルキレン化合物等が挙げられる。整泡剤としては、ポリオキシアルキレン・ジメチルポリシロキサンコポリマー、ポリアルキルメチルシロキサンおよびポリオキシアルキレン化合物を含む整泡剤混合物が、フォームの安定性の点から特に好ましい。該整泡剤混合物としては、東レダウコーニング・シリコーン社製の商品名:SZ−1328が挙げられる。整泡剤は、2種類以上併用してもよく、また前記特定の整泡剤以外の整泡剤を併用してもよい。
整泡剤の使用量は、ポリオール混合物の100質量部に対して、0.01〜2質量部が好ましく、0.1〜0.5質量部がより好ましい。
(発泡剤)
発泡剤としては、水、不活性ガス、フッ素化炭化水素等の公知の発泡剤が挙げられる。発泡剤としては、水または不活性ガスが好ましい。不活性ガスとしては、空気、窒素、炭酸ガス等が挙げられる。これらのうち、水が好ましい。すなわち本発明においては水のみを発泡剤として用いることが特に好ましい。
発泡剤の使用量は、水を使用する場合、ポリオール混合物100質量部に対して、10質量部以下が好ましく、0.1〜4質量部がより好ましい。
(その他の助剤)
本発明の軟質ポリウレタンフォームを製造する際には、上述したウレタン化触媒、発泡剤、整泡剤以外に所望の添加物も使用できる。添加剤としては、炭酸カリウム、硫酸バリウム等の充填剤;乳化剤等の界面活性剤;酸化防止剤、紫外線吸収剤等の老化防止剤;難燃剤、可塑剤、着色剤、抗カビ剤、破泡剤、分散剤、変色防止剤等が挙げられる。
(混合方法)
各成分の混合方法としては、密閉された金型内に各成分を注入し、反応性混合物を発泡させる方法(モールド法)でも、開放系で各線分を混合し、反応性混合物を発泡させる方法(スラブ法)でもよく、スラブ法が好ましい。具体的には、ワンショット法、セミプレポリマー法、プレポリマー法等の公知の方法により行うことができる。軟質ポリウレタンフォームの製造には、通常用いられる製造装置を用いることができる。
<吹込工程>
ポリオール混合物とポリイソシアネート化合物とを、ウレタン化触媒、発泡剤および整泡剤の存在下に混合すると、ポリオール混合物とポリイソシアネート化合物とが反応し、ポリオール混合物とポリイソシアネート化合物との反応物が得られる。該反応は、発泡を伴うため、反応物はポリウレタンフォームとなる。
本発明においては、該反応物に不活性ガスを吹き込み、フォーム内部の発熱温度を下げると同時に不活性ガスの圧力によって反応物内のセル膜を破ることに特徴がある。すなわち、反応物に不活性ガスを吹き込むことにより、高い通気性を有する軟質ポリウレタンフォームを得ることができる。また、不活性ガスを吹き込むことによって、反応物内部の温度上昇を抑え、反応物内部の軟化に伴う反応物上部の陥没(凹み)を抑制し、外観上の欠陥および陥没に伴う密度分布の不均一性が抑えられ、目的とする軟質ポリウレタンフォームを安定して得ることができる。
反応物に不活性ガスを吹き込み始めるタイミングは、ポリオール混合物とポリイソシアネート化合物とを混合してから2〜15分後であり、2〜10分後が好ましい。反応物に不活性ガスを吹き込み始めるタイミングが早すぎると、反応物の固化が不充分なため、吹き込んだ不活性ガスの圧力によってフォームの気泡自体が破損し、クラックや陥没が発生するおそれがある。反応物に不活性ガスを吹き込み始めるタイミングが遅すぎると、反応物内部の温度が上昇しすぎてウレタン樹脂強度が低下し、フォーム表面を支えるだけの強度が出ずに反応物上部の陥没(凹み)が進行する。フォームの内部温度は、130℃を上限することが望ましい。
反応物への不活性ガスの吹き込み時間は、2分以上が好ましく、フォームの形状、不活性ガスの吹き込み圧力、吹き込みノズル数により適宜選択できる。反応物への不活性ガスの吹き込み時間を2分以上とすることにより、反応物内部の過度の温度の上昇を抑制して、ウレタン樹脂が軟化してフォーム表面を支えきれず反応物上部の陥没(凹み)が進行することを防止する。
不活性ガスの圧力は、0.01〜0.8MPaが好ましく、0.05〜0.5MPaがより好ましい。不活性ガスの圧力を0.01MPa以上とすることにより、充分な不活性ガスをウレタンフォーム内部に供給でき、反応物内部の過度の温度の上昇を抑制できる。不活性ガスの圧力を0.8MPa以下とすることにより、吹き込んだ不活性ガスの圧力によるフォームの破損や気泡の破壊が抑えられる。不活性ガスの圧力は、ゲージ圧(大気圧を0としたときの相対的な圧力)である。該ゲージ圧は、不活性ガスを供給する配管における圧力とする。
反応物への不活性ガスの吹き込みは、不活性ガスが反応物内部の全体に行きわたるように行うことが好ましい。たとえば、図1に示すように、反応物10の上面に切れ込み12を入れ、反応物10の側面に不活性ガス供給ノズル14を差し込んで不活性ガスを吹き込む。吹き込まれた不活性ガスは、反応物内部の全体に行きわたった後、切れ込み12から排気される。
不活性ガスの吹き込みは、2箇所以上から行うことが好ましい。不活性ガス供給ノズル14を差し込む位置は、不活性ガスを反応物内部の全体に行きわたらせるために、反応物の側面または底部が好ましく、反応物10の底面にできるだけ近い側面がより好ましい。
切れ込み12は、反応物10の上面を横断するように縦方向および横方向に切り込まれた十文字の切れ込みが好ましい。切れ込み12の深さは、1〜2cmが好ましい。切れ込み12の深さを1cm以上とすることにより、側面より吹き込まれ反応物10の内部を通過した不活性ガスが無理なく上面から放出される。切れ込み12の深さを2cm以下とすることにより、反応物10の表面をカッティングして製品化する場合に、除去する割合を低く抑えることができ廃棄するウレタンフォームの量が少なくなるので好ましい。
<軟質ポリウレタンフォーム>
以上のようにして得られた軟質ポリウレタンフォームのコア反発弾性率は、15%以下が好ましく、12%以下がより好ましく、10%以下が特に好ましい。コア反発弾性率を15%以下とすることで、充分な低反発性が発揮される。下限は通常0%である。コア反発弾性率の測定は、JIS K6400A法(1997年版)に準拠した方法で行う。「コア」とは、軟質ポリウレタンフォームの中央部から表皮部を除いた部分である。
軟質ポリウレタンフォームの通気性は、30〜100L/分が好ましく、70〜100L/分がより好ましい。通気性が上記範囲であることは、圧縮された状態においても一定量の通気性が確保されることを意味する。すなわち、寝具に適用した際に蒸れにくい。通気性の測定は、JIS K6400B法(1997年版)に準拠した方法で行う。
軟質ポリウレタンフォームの耐久性は、乾熱圧縮永久歪および湿熱圧縮永久歪で表される。湿熱圧縮永久歪は、蒸れた状態における耐久性の指標である。乾熱圧縮永久歪および湿熱圧縮永久歪の測定はいずれもJIS K6400(1997年版)に準拠した方法で行う。軟質ポリウレタンフォームの乾熱圧縮永久歪は5%以下が好ましく、4%以下がより好ましく、3.5%以下が特に好ましい。軟質ポリウレタンフォームの湿熱圧縮永久歪は5%以下が好ましく、4%以下がより好ましく、3.5%以下が特に好ましい。
軟質ポリウレタンフォームの密度(コア密度)は、40〜110kg/m3 が好ましく、40〜80kg/m3 がより好ましい。本発明の製造方法は、低密度においても安定して発泡、製造が可能であり、かつ、耐久性に優れるという特徴を有する。密度の測定は、JIS K6400(1997年版)に準拠した方法で行う。
本発明においては、ポリオール(A)が、水酸基数が2であり、水酸基価が10〜90mgKOH/gである場合、分岐のない完全な直鎖状であり、かつ分子鎖が極端に長いポリオールを含んでいることになり、直鎖状で、かつ分子鎖が極端に長いポリオール(A)に由来する低反発性が発揮され、充分な低反発性、具体的にはコア反発弾性率15%以下を有する軟質ポリウレタンフォームとなる。また、ポリオール(A)が、水酸基数が3であり、水酸基価が10〜90mgKOH/gである場合、ポリオール(B)のうち水酸基数2のポリオールを選択的に組み合わせることにより、低反発性が発揮される。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は下記例によって何ら限定されない。実施例および比較例中の「部」は「質量部」を示す。
(原料)
ポリオールA1:水酸化カリウム触媒を用いて、ジプロピレングリコールを開始剤として分子量700までプロピレンオキシドを開環付加重合させた後、珪酸マグネシウムで精製した。その後、該化合物を開始剤として亜鉛ヘキサシアノコバルテート−tert−ブチルアルコール錯体触媒を用いてプロピレンオキシドを開環付加重合させて得られた平均水酸基数が2、水酸基価が20mgKOH/g、不飽和度が0.005meq/gのポリオキシプロピレンポリオール。
ポリオールB1:水酸化カリウム触媒を用いて、ジプロピレングリコールを開始剤としてプロピレンオキシドを開環付加重合させて得られた平均水酸基数が2、水酸基価が160mgKOH/gのポリオキシプロピレンポリオール。
ポリオールB2:水酸化カリウム触媒を用いて、グリセリンを開始剤としてプロピレンオキシドを開環付加重合させて得られた平均水酸基数が3、水酸基価が168mgKOH/gのポリオキシプロピレンポリオール。
モノオールD1:n−ブチルアルコールを開始剤として、亜鉛ヘキサシアノコバルテート−tert−ブチルアルコール錯体触媒を用いてプロピレンオキシドを開環付加重合させて得られた平均水酸基数が1、水酸基価が16.7mgKOH/gのポリオキシプロピレンモノオール。
発泡剤:水。
触媒A:アミン触媒(エアプロダクツ アンド ケミカルズ社製、商品名:Niax A−230)。
触媒B:2−エチルヘキサン酸スズ(エアプロダクツ アンド ケミカルズ社製、商品名:ダブコT−9)。
整泡剤A:シリコーン系整泡剤(東レダウコーニング・シリコーン社製、商品名:SZ−1328)。
ポリイソシアネート化合物a:TDI−80(2,4−TDI/2,6−TDI=80/20質量%の混合物)、イソシアネート基含有量48.3質量%(日本ポリウレタン工業社製、商品名:コロネートT−80)。
〔例1〕
表1に示した原料および配合剤のうち、ポリイソシアネート化合物以外の全原料の混合物(ポリオールシステム)の液温を23℃±1℃に調整し、ポリイソシアネート化合物を液温22±1℃に調整した。ポリオールシステムにポリイソシアネート化合物を所定量加えて、ミキサー(毎分3000回転)で5秒間混合し、室温状態で上部が開放になっている縦600mm、横600mm、高さ600mmで内部にビニールシートを敷きつめた木箱に注入した。
ポリオールシステムとポリイソシアネート化合物とを混合してから5分後に反応物(ポリウレタンフォーム)を木箱から取り出し、縦600mm、横600mm、高さ380mmの軟質ポリウレタンフォームを得た。得られた軟質ポリウレタンフォームを、室温(23℃)、湿度50%に調節された室内に24時間以上放置してから、各種物性の測定を行った。その測定結果を表1に示す。
(凹み)
製造後24時間以上放置した軟質ポリウレタンフォームについて、上面の中心部の凹み部分の深さを測定した。
(密度)
密度は、JIS K6400(1997年版)に準拠した方法で測定した。軟質ポリウレタンフォームの中央部を切り出し、さらに該中央部分の上部、中間、下部から表皮を除いて縦横各100mm、高さ50mmの大きさに切り出したものを測定に用いた。
(通気性)
通気性は、JIS K6400B法(1997年版)のB法に準拠した方法でフォームの中央部から表皮を取り除いて測定した。
(25%硬さ)
25%硬さ(ILD)は、JIS K6400(1997年版)に準拠した方法で測定した。軟質ポリウレタンフォームの中央部を切り出し、さらに該中央部分の上部、中間、下部から表皮を除いて縦横各300mm、高さ50mmの大きさに切り出したものを測定に用いた。
(引張強度、伸び、乾熱圧縮永久歪、湿熱圧縮永久歪)
引張強度、伸び、乾熱圧縮永久歪、および湿熱圧縮永久歪は、JIS K6400(1997年版)に準拠した方法で測定した。
(コア反発弾性率)
コア反発弾性率は、JIS K6400A法(1997年版)に準拠した方法で測定した。フォームの中央部から表皮部を除いて縦横各100mm、高さ50mmの大きさに切り出したものを測定に用いた。
〔例2〕
表1に示した原料および配合剤のうち、ポリイソシアネート化合物以外の全原料の混合物(ポリオールシステム)の液温を23℃±1℃に調整し、ポリイソシアネート化合物を液温22±1℃に調整した。ポリオールシステムにポリイソシアネート化合物を所定量加えて、ミキサー(毎分3000回転)で5秒間混合し、室温状態で上部が開放になっている縦600mm、横600mm、高さ600mmで内部にビニールシートを敷きつめたの木箱に注入した。
ポリオールシステムとポリイソシアネート化合物とを混合してから120秒後に、反応物(ポリウレタンフォーム)を木箱から取り出し縦600mm、横600mm、高さ380mmの軟質ポリウレタンフォームを得た。この軟質ポリウレタンフォームの上面に図1に示すような深さ1cmの十文字の切れ込みを入れ、両側面に空気供給ノズルを差し込んだ。ポリオールシステムとポリイソシアネート化合物とを混合してから3分後に、反応物に0.05MPa(ゲージ圧)の空気を吹き込み始めた。その後、2分30秒間空気を吹き込み続け、軟質ポリウレタンフォームを得た。得られた軟質ポリウレタンフォームを、室温(23℃)、湿度50%に調節された室内に24時間以上放置してから、各種物性の測定を例1と同様に行った。その測定結果を表1に示す。
〔例3〕
空気の吹き込み時間を5分間に変更した以外は、例2と同様にして軟質ポリウレタンフォームを得た。各種物性の測定を例1と同様に行った。その測定結果を表1に示す。
〔例4〕
吹き込む気体を窒素ガスに変更した以外は、例2と同様にして軟質ポリウレタンフォームを得た。各種物性の測定を例1と同様に行った。その測定結果を表1に示す。
〔例5〜7〕
空気の吹き込み開始を、ポリオールシステムとポリイソシアネート化合物とを混合してから5分後〔例5〕、10分後〔例6〕、15分後〔例7〕に変更した以外は、例2と同様にして軟質ポリウレタンフォームを得た。各種物性の測定を例1と同様に行った。その測定結果を表1に示す。
なお、例1は比較例であり、例2〜7は実施例である。
Figure 2008031241
特定の条件で不活性ガスの吹き込みを行った例2〜7の軟質ポリウレタンフォームは、表1に示すように通気性が高く、上面の凹みおよび密度分布が少なかった。一方、例1では不活性ガスの吹き込みを行っていないため、通気性が低く、上面の凹みおよび密度分布が大きかった。
本発明の製造方法で得られた軟質ポリウレタンフォームは、衝撃吸収体、吸音体、振動吸収体として好適であり、また、寝具、マット、クッション、座席シートとしても好適である。特に寝具(マットレス、枕等)に好適である。
反応物への不活性ガスの吹き込みの様子を示す斜視図である。
符号の説明
10 反応物
12 切れ込み

Claims (9)

  1. 下記ポリオール(A)および下記ポリオール(B)を含むポリオール混合物と、ポリイソシアネート化合物とを、イソシアネート指数が90以上において、ウレタン化触媒、発泡剤および整泡剤の存在下に混合する工程と、
    ポリオール混合物とポリイソシアネート化合物とを混合してから2〜15分後に、ポリオール混合物とポリイソシアネート化合物との反応物に不活性ガスを吹き込み始め2分間以上不活性ガスを吹き込む工程とを有する軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
    ただしポリオール(A)とは、複合金属シアン化物錯体触媒を用いて開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させて得られた、平均水酸基数が2〜3、水酸基価が10〜90mgKOH/gであるポリエーテルポリオールであり、
    ポリオール(B)とは、平均水酸基数が2〜3、水酸基価が15〜250mgKOH/gであり、かつポリオール(A)を除くポリエーテルポリオールである。
  2. 不活性ガスの圧力(ゲージ圧)が、0.01〜0.8MPaである請求項1に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
  3. ポリオール混合物とポリイソシアネート化合物との反応物の上面に切れ込みを入れ、該反応物の側面または底部から不活性ガスを吹き込む請求項1または2に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
  4. ポリオール(A)が、ポリオール(A)とポリオール(B)との合計(100質量%)のうち、5〜50質量%である請求項1〜3のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
  5. ポリオール(A)が、開始剤にプロピレンオキシドのみを開環付加重合させたポリオキシプロピレンポリオールである請求項1〜4のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
  6. ポリオール混合物が、さらに下記ポリオール(C)をポリオール混合物(100質量%)中、10質量%以下含む請求項1〜5のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
    ただしポリオール(C)とは、平均水酸基数が2〜6であり、水酸基価が300〜1830mgKOH/gであるポリオールである。
  7. ポリオール混合物が、さらに下記モノオール(D)を含む請求項1〜6のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
    ただしモノオール(D)とは、水酸基価が10〜200mgKOH/gであるポリエーテルモノオールである。
  8. モノオール(D)が、ポリオール(A)とポリオール(B)との合計100質量部に対して、1〜10質量部である請求項7に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
  9. モノオール(D)が、開始剤にプロピレンオキシドのみを開環付加重合させたポリオキシプロピレンモノオールである請求項7または8に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
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