JP2008029944A - 水添触媒の再生方法及びジオレフィン精製プラント - Google Patents
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Abstract
【課題】アルカンを用いず水添触媒の再生を行う方法及びこの方法に用いる従来に比べて簡易な設備を備えるジオレフィン精製プラントを提供する。
【解決手段】本発明の水添触媒の再生方法では、窒素ガス注入ライン29から窒素ガスを供給することにより、再生用組成物又はラフィネートに窒素ガスを含有させ、炭素数4〜8のオレフィンを50質量%以上含有する再生用組成物及び窒素ガスを含有する不活性ガス含有再生用組成物、又は少なくとも1種の炭素数4〜8のジオレフィンを含有する原料組成物から該ジオレフィンが分離されたラフィネート及び窒素ガスを含有する不活性ガス含有ラフィネートを得て、次いで、この不活性ガス含有再生用組成物又は不活性ガス含有ラフィネートと、水添反応装置11内の水添触媒とを接触させる。本発明のジオレフィン精製プラントは、本発明の水添触媒の再生方法を行う水添触媒再生設備1を備える。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の水添触媒の再生方法では、窒素ガス注入ライン29から窒素ガスを供給することにより、再生用組成物又はラフィネートに窒素ガスを含有させ、炭素数4〜8のオレフィンを50質量%以上含有する再生用組成物及び窒素ガスを含有する不活性ガス含有再生用組成物、又は少なくとも1種の炭素数4〜8のジオレフィンを含有する原料組成物から該ジオレフィンが分離されたラフィネート及び窒素ガスを含有する不活性ガス含有ラフィネートを得て、次いで、この不活性ガス含有再生用組成物又は不活性ガス含有ラフィネートと、水添反応装置11内の水添触媒とを接触させる。本発明のジオレフィン精製プラントは、本発明の水添触媒の再生方法を行う水添触媒再生設備1を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、水添触媒の再生方法及びジオレフィン精製プラントに関する。更に詳しくは、本発明は、水添に用いた水添触媒の再生方法及びこの再生を行う水添触媒再生装置を備えるジオレフィン精製プラントに関する。
ジオレフィンの精製過程では、アセチレンの除去を要することがよく知られている。このアセチレンの除去は、従来より、ジオレフィンへの影響を抑えつつ、原料組成物中に含まれるアセチレンを選択的に水添触媒により水素化することにより行われる。
この水添工程では、アセチレンの水素化中に重合物等が副生する。この重合物等は、触媒を被覆する被覆物となって、水添触媒を次第に失活させる。しかし、厳しいコスト管理が要求される工業生産では、この水添触媒は、再生して再利用する必要がある。
従来、この水添触媒の再生には、酸化還元法が用いられている。この方法は、水添触媒に付着したポリマーを高温(例えば、400℃)で焼失させ、その後、水添触媒を高温(例えば、200℃)で還元する作業を繰り返して行うことにより再生する方法である。しかし、この酸化還元法では、(1)水添触媒の寿命が短くなってしまうという問題、(2)高温での再生のためエネルギーコストが高いという問題、(3)高温での酸化還元を行うため、用いる再生炉が傷み易く、炉の寿命が短くなり、コスト高になるという問題、(4)炉から排出される排ガスの臭気が悪く環境的に好ましくないという問題、及び(5)安全性という面においても十分を期し難い問題がある。
上記従来技術を大幅に改善する技術として、下記特許文献1〜3に開示された技術が知られている。下記特許文献1及び2に開示された技術は、高温加熱による酸化還元法とは異なり、水添触媒を炭素数4〜8のアルカン及び水素に接触させて再生する方法である。また、下記特許文献3に開示された技術は、オレフィンを再生用組成物として使用し、これを水添触媒に接触させて再生する方法である。
しかし、上記特許文献1及び2に開示された技術では、(1)高価なアルカンを用いなければならないという問題、(2)上記アルカンは、水添触媒の再生を行った後に原料組成物と置換する際に、原料組成物がアルカン中に混入し、これを分離することが難しく、ロスが大きいという問題、及び(3)この分離を行うための分離設備を要するという問題がある。従って、上記特許文献1及び2に開示された技術では、この分離設備を有する比較的大きなプラント設備が必要となるという問題がある。一方、上記特許文献3に開示された技術では、優れた水添触媒の再生効果が認められるが、現在、上記特許文献3に開示された技術よりも更に優れた再生効果を奏する方法の開発が望まれている。
本発明は、上記課題を解決するものである。本発明は、ラフィネート等の使用容易なオレフィンを用いた水添触媒の再生方法及びこれを用いたジオレフィン精製プラントを提供することを目的とする。
本発明者らは、先にオレフィンを再生用組成物として使用することができることを知見し、これに基づき上記特許文献3に開示された発明を完成させている。そして、更に改良を進めた結果、上記再生用組成物に窒素ガス等の不活性ガスを含有させることにより、水添触媒の再生効率を更に高めることができることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、以下に示す通りである。
〔1〕炭素数4〜8のオレフィンを50質量%以上含む再生用組成物及び不活性ガスを含有する不活性ガス含有再生用組成物と、水添触媒とを接触させる接触工程を備えることを特徴とする水添触媒の再生方法。
〔2〕上記再生用組成物及び上記不活性ガスを混合し、上記不活性ガス含有再生用組成物を得て、次いで、上記接触工程を行う上記〔1〕記載の水添触媒の再生方法。
〔3〕上記不活性ガスの含有量は、上記再生用組成物100質量部に対して0.01〜10質量部である上記〔1〕又は〔2〕記載の水添触媒の再生方法。
〔4〕少なくとも1種の炭素数4〜8のジオレフィンを含有する原料組成物から該ジオレフィンが分離されたラフィネート及び不活性ガスを含有する不活性ガス含有ラフィネートと、水添触媒とを接触させる接触工程を備えることを特徴とする水添触媒の再生方法。
〔5〕上記ラフィネート及び上記不活性ガスを混合し、上記不活性ガス含有ラフィネートを得て、次いで、上記接触工程を行う上記〔4〕記載の水添触媒の再生方法。
〔6〕上記不活性ガスの含有量は、上記ラフィネート100質量部に対して0.01〜10質量部である上記〔4〕又は〔5〕記載の水添触媒の再生方法。
〔7〕上記不活性ガスは、窒素ガス及び希ガスの1種又は2種以上である上記〔1〕乃至〔6〕のいずれかに記載の水添触媒の再生方法。
〔8〕上記〔1〕乃至〔7〕のいずれかに記載の水添触媒の再生方法を行う水添触媒再生設備を備えることを特徴とするジオレフィン精製プラント。
〔1〕炭素数4〜8のオレフィンを50質量%以上含む再生用組成物及び不活性ガスを含有する不活性ガス含有再生用組成物と、水添触媒とを接触させる接触工程を備えることを特徴とする水添触媒の再生方法。
〔2〕上記再生用組成物及び上記不活性ガスを混合し、上記不活性ガス含有再生用組成物を得て、次いで、上記接触工程を行う上記〔1〕記載の水添触媒の再生方法。
〔3〕上記不活性ガスの含有量は、上記再生用組成物100質量部に対して0.01〜10質量部である上記〔1〕又は〔2〕記載の水添触媒の再生方法。
〔4〕少なくとも1種の炭素数4〜8のジオレフィンを含有する原料組成物から該ジオレフィンが分離されたラフィネート及び不活性ガスを含有する不活性ガス含有ラフィネートと、水添触媒とを接触させる接触工程を備えることを特徴とする水添触媒の再生方法。
〔5〕上記ラフィネート及び上記不活性ガスを混合し、上記不活性ガス含有ラフィネートを得て、次いで、上記接触工程を行う上記〔4〕記載の水添触媒の再生方法。
〔6〕上記不活性ガスの含有量は、上記ラフィネート100質量部に対して0.01〜10質量部である上記〔4〕又は〔5〕記載の水添触媒の再生方法。
〔7〕上記不活性ガスは、窒素ガス及び希ガスの1種又は2種以上である上記〔1〕乃至〔6〕のいずれかに記載の水添触媒の再生方法。
〔8〕上記〔1〕乃至〔7〕のいずれかに記載の水添触媒の再生方法を行う水添触媒再生設備を備えることを特徴とするジオレフィン精製プラント。
第1の本発明の水添触媒の再生方法によれば、簡易な方法で従来よりも更に水添触媒の再生効率を向上させることができる。また、第1の本発明の水添触媒の再生方法によれば、再生用組成物として安価なオレフィンを含有する再生用組成物を用いることができる。その結果、大幅なコスト削減ができ、特に、上記再生用組成物として、精製工程でジオレフィンを分離した後の残部として生じるラフィネートを用いることができる。
第2の本発明の水添触媒の再生方法によれば、簡易な方法で従来よりも更に水添触媒の再生効率を向上させることができる。また、第2の本発明の水添触媒の再生方法によれば、精製工程でジオレフィンを分離した後の残部として生じるラフィネートを利用できる。このため、別途再生用組成物の購入又は製造を要さず、大幅にコスト削減できる。また、接触工程を行った後のラフィネートは混入される原料組成物との分離を要せず再利用できる。更に、このため水添触媒再生設備を従来よりも簡易化でき、プラントコストを大きく削減できる。
本発明のジオレフィン精製プラントによれば、簡易な方法で従来よりも更に水添触媒の再生を効率を向上させることができる。また、本発明のジオレフィン精製プラントによれば、再生用組成物として安価なオレフィンを含有する再生用組成物を用いることができ、コスト削減ができる。特に精製工程でジオレフィンを分離した後の残部として生じるラフィネートを用いた場合は、大幅なコスト削減となる。また、再生用組成物として、原料組成物中のジオレフィンの炭素数と同じ炭素数のオレフィンを用いることができる。このため再利用性に優れている。更に、この場合は、原料組成物との分離を要さず、水添触媒再生設備を従来よりも簡易化でき、プラントコストを削減できる。
本発明について、以下詳細に説明する。尚、本明細書中、「X以上」及び「X以下」(「X」は任意の数値)は、該「X」を含む意味である。例えば、「10以上」は「10」を含む。また、「10以下」は「10」を含む。
[1]再生用組成物を用いる水添触媒の再生方法
第1の本発明の水添触媒の再生方法は、炭素数4〜8のオレフィンを50質量%以上含む再生用組成物及び不活性ガスを含有する不活性ガス含有再生用組成物と、水添触媒とを接触させる接触工程を備えることを特徴とする。
第1の本発明の水添触媒の再生方法は、炭素数4〜8のオレフィンを50質量%以上含む再生用組成物及び不活性ガスを含有する不活性ガス含有再生用組成物と、水添触媒とを接触させる接触工程を備えることを特徴とする。
上記「再生用組成物」は、炭素数4〜8のオレフィンを含有する。該オレフィンとしては、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン及びオクテンが挙げられる。また、上記オレフィンの構造には特に限定はない。上記オレフィンは直鎖構造でもよく、側鎖を有する構造でもよい。更に、上記オレフィンの二重結合の位置も特に限定はない。上記オレフィンは、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。例えば、上記オレフィンとして、1種のオレフィンのみ(例えば、炭素数4のオレフィンのみ、又は、炭素数5のオレフィンのみ)を用いることができる。また、上記オレフィンとして、異なる炭素数のオレフィンの混合物を用いることができる。更に、この各オレフィンとしては、その各異性体のうちの1種のみを用いてもよく、異なる2種以上の異性体の混合物を用いてもよい。
上記ブテンとしては、1−ブテン及び2−ブテンが挙げられる。この1−ブテンとしては、n−1−ブテン及びiso−1−ブテンが挙げられる。一方、2−ブテンとしては、trans−2−ブテン及びcis−2−ブテンが挙げられる。上記ブテンは、側鎖を有するブテンでもよく、直鎖のブテンでもよい。
上記ペンテンとしては、1−ペンテン及び2−ペンテン、並びに各々の異性体が挙げられる。上記ペンテンは、側鎖を有するペンテンでもよく、直鎖のペンテンでもよい。
上記ヘキセンとしては、1−ヘキセン、2−ヘキセン及び3−ヘキセン、並びに更に各々の異性体が挙げられる。上記ヘキセンは、側鎖を有するヘキセンでもよく、直鎖のヘキセンでもよい。
上記ヘプテンとしては、1−ヘプテン、2−ヘプテン及び3−ヘプテン、並びに更に各々の異性体が挙げられる。上記ヘプテンは、側鎖を有するヘプテンでもよく、直鎖のヘプテンでもよい。
上記オクテンとしては、1−オクテン、2−オクテン、3−オクテン及び4−オクテン、並びに各々の異性体が挙げられる。上記オクテンは、側鎖を有するオクテンでもよく、直鎖のオクテンでもよい。
上記再生用組成物中の上記炭素数4〜8のオレフィンの合計含有量は、上記再生用組成物全体に対して50質量%以上(例えば、50〜100質量%)、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更には好ましくは90質量%以上である。上記炭素数4〜8のオレフィンの合計含有量が50質量%未満であると、効率的な運転を行う上では水添触媒の再生効果が十分に得られ難い場合がある。
また、上記炭素数4〜8のうちの1種の炭素数を持つオレフィン中、ある炭素数のオレフィンの含有量が多いと、再利用し易く便利である。具体的には、例えば、炭素数4〜8のうちの1種の炭素数(例えば、炭素数4又は5等)を持つオレフィンの含有量は、上記炭素数4〜8のオレフィン全体に対して好ましくは50質量%以上(例えば、50〜100質量%)、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、特に好ましくは90質量%以上、更に好ましくは100質量%である。
更に、上記炭素数4〜8のうちの1種の炭素数を持つオレフィンの炭素数は、4〜6が好ましく、4又は5がより好ましい。これらの炭素数を持つオレフィンは、重合物等の触媒被覆物等の除去性能に優れ、また、上記再生用組成物に溶出した触媒被覆物等と上記再生用組成物との分離が容易である。更に、上記再生用組成物の回収が容易であり、また、穏やかな環境(例えば、110℃、25kg/cm2G等)で運転できる。
また、上記再生用組成物は、上記オレフィン以外にもアルカン等を含有してもよい。該アルカンの種類は特に限定はない。上記アルカンとしては、例えば、炭素数2〜10のアルカンが挙げられる。これらの各々に異性体が存在する場合には、各アルカンの異性体のうちの1種のみを含有してもよく、異なる2種以上の異性体を含有してもよい。
上記アルカンの炭素数は、上記再生用組成物中のオレフィンの炭素数とは関係がない。即ち、上記アルカンの炭素数は、上記再生用組成物中のオレフィンの炭素数と同じでもよく、異なっていてもよい。本発明において、上記再生用組成物から炭素数4〜8のうちの1種の炭素数を持つオレフィンを除いた残部には、このオレフィンと同じ炭素数のアルカンが主成分として含有されることが好ましい。この場合は、含有炭化水素の全て又はほとんどが同炭素数の炭化水素であるため、同炭素数留分を使用し易く、また、沸点が近似するので処理も容易である。更に、この炭素数4〜8のうちの1種の炭素数を持つオレフィンを主成分とする上記再生用組成物において、主成分とするオレフィンの炭素数より炭素数の大きな炭化水素は、上記再生用組成物全体に対して10質量%以下(例えば、0.1〜10質量%、より好ましくは5質量%以下、0質量%であってもよい。)であることが好ましい。
また、後述のように、上記水添触媒が、少なくとも1種の炭素数4〜8のジオレフィンを含有する原料組成物中に含まれるアセチレン性化合物の水添に用いた水添触媒である場合、上記再生用組成物は、上記原料組成物に含有されるジオレフィンと同じ炭素数のオレフィンを主成分とすることが好ましい。上記再生用組成物が、ジオレフィンと同じ炭素数のオレフィンを含有する場合は、再利用性に極めて優れる。特にジオレフィンを含有する原料組成物から得られたラフィネートを用いる場合は、更に、その再利用性に優れる。
例えば、上記原料組成物中のジオレフィンがブタジエンのみ又はこれを主成分とする場合は、上記再生用組成物中のオレフィンはブテンが主成分であることが好ましい。また、上記原料組成物中のジオレフィンがイソプレンのみ又はこれを主成分とする場合は、上記再生用組成物中のオレフィンはペンテンが主成分であることが好ましい。上記再生用組成物において、上記原料組成物に含有されるジオレフィンと炭素数が同じオレフィンが主成分である場合は、上記再生用組成物中に上記原料組成物が混入しても、上記原料組成物を分離する必要がなく、上記再生用組成物の再利用性に優れる。
更に、上記再生用組成物が、上記原料組成物中に含有されるジオレフィンの炭素数と同じ炭素数のオレフィンを主成分とする場合であって、上記ジオレフィンが1,3−ブタジエンである場合、上記オレフィンは、iso−ブテン及びn−ブテンの少なくとも1種が主成分であることが特に好ましい。更に、上記ジオレフィンがイソプレンである場合、上記オレフィンは、側鎖を有するペンテンが好ましく、更には、側鎖を有する1−ペンテンがより好ましい。
上記再生用組成物は、上記炭素数4〜8のオレフィンの含有量が50質量%以上(例えば、50〜100質量%)であればよい。上記再生用組成物において、上記炭素数4〜8のオレフィンの含有量が50質量%を超え、且つ上記アルカンの含有量が50質量%未満であることが好ましい。従って、上記再生用組成物の組成割合は、例えば、上記炭素数4〜8のオレフィンが60〜100質量%(より好ましくは80〜97質量%)、上記アルカンが0〜40質量%(より好ましくは3〜20質量%)、且つ上記ジオレフィンが0〜5質量%(より好ましくは2質量%以下)とすることができる。
また、上記再生用組成物中のアセチレン含有量は10ppm以下(例えば、0ppmを超えて10ppm以下)が好ましく、より好ましくは5ppm以下、更に好ましくは1ppm以下である。更に、上記再生用組成物中の硫黄含有量は5ppm以下(例えば、0ppmを超えて5ppm以下)が好ましく、より好ましくは3ppm以下、更に好ましくは1ppm以下である。従って、上記再生用組成物は、硫黄含有量が5ppm以下であり、且つアセチレン含有量が10ppm以下であることが好ましく、硫黄含有量が3ppm以下であり、且つアセチレン含有量が5ppm以下であることがより好ましく、硫黄含有量が1ppm以下であり、且つアセチレン含有量が1ppm以下であることが特に好ましい。上記再生用組成物中の硫黄含有量及びアセチレン含有量が上記範囲である場合、長期にわたり、安定して水添触媒の再生を確実に行うことができると共に、分離目的であるジオレフィンの品質にも影響を及ぼすことが少ない。
上記再生用組成物は、全体として低沸点であることが好ましい。例えば、上記再生用組成物の1atm(1.033kg/cm2)における沸点の最大ピーク{温度(横軸)と留分量(縦軸)との相関における最大ピーク}は−20〜+50℃が好ましい。更に、上記再生用組成物の1atmにおける沸点は、好ましくは50℃以下(通常−50℃以上である。例えば上記沸点は−50〜+50℃の範囲とすることができる。)、より好ましくは40℃以下、更に好ましくは10℃以下である。上記再生用組成物の1atmにおける沸点の最大ピーク又は上記再生用組成物の1atmにおける沸点が上記範囲にあることにより、上記不活性ガス含有再生用組成物の回収及び分離等をより容易にできる。
また、上記再生用組成物は、1種又は複数種のオレフィンを含有し、且つこのオレフィンのうちの最大含有量であるオレフィンの1atmにおける沸点が−20〜+50℃である再生用組成物が好ましい。このような再生用組成物を用いることで、従来、通常使用されるn−アルカンに対して、より沸点が低いオレフィンを主成分として用いることとなる。従って、重合物等の触媒被覆物等と上記再生用組成物との分離がアルカンに比べて容易となる。また、上記再生用組成物の回収もアルカンに比べて容易となる。更に、水添触媒を効率よく且つ確実に再生できると共に、アルカンに比べて穏やかな環境で運転することができる。尚、上記沸点はいずれも1atmにおける値である。
上記再生用組成物は、上記オレフィン及び上記アルカン以外の他の炭化水素を含有してもよい。上記他の炭化水素としては、例えば、(1)ジオレフィン(特に炭素数4〜8のジオレフィン)、炭素数3のオレフィン(プロペン)、及び炭素数9以上のオレフィン、並びにこれらの誘導体、及び(2)炭素数4〜8のオレフィンの誘導体等が挙げられる。上記誘導体としては、例えば、ハロゲン置換体等が挙げられる。これらの含有量に特に限定はないが、通常、上記再生用組成物全体に対して50質量%未満である。
上記再生用組成物は、常温常圧で通常、気体であるが、上記再生用組成物の性状に特に限定はない。上記再生用組成物は、液体、気体、及び気液混合のいずれでもよい。上記再生用組成物は、液体又は気液混合が好ましい。上記再生用組成物は、加圧することにより、液体又は気液混合状態に近づけることができる。
また、上記再生用組成物は、上記接触工程を経た後、再度、上記接触工程で用いるために、循環させて使用することができる。更に、上記再生用組成物は、既に上記接触工程を経た再生用組成物と混合し、再度、上記接触工程で用いることができる。また、上記不活性ガス含有再生用組成物は、上記原料組成物に混合して用いてもよい。更に、上記再生用組成物は、上記接触工程を経た後、系外へ取り出してもよい。
上記不活性ガスは、上記再生用組成物と反応しない性質を備える限り、その種類に特に限定はない。上記不活性ガスとして具体的には、例えば、窒素ガス及び希ガス(ヘリウムガス、ネオンガス、及びアルゴンガス等)の1種又は2種以上が挙げられる。上記不活性ガスは1種のみ用いてもよく、2種以上を用いてもよい、上記不活性ガスを2種以上用いる場合、各不活性ガスを別々に上記再生用組成物に含有させてもよく、2種以上の上記不活性ガスを含む混合ガスを上記再生用組成物に含有させてもよい。
上記不活性ガスの含有量には特に限定はなく、必要に応じて種々の範囲とすることができる。上記不活性ガスの含有量は、上記再生用組成物100質量部に対して、通常0.01〜10質量部、好ましくは0.01〜8質量部、更に好ましくは0.02〜5質量部、より好ましくは0.02〜3質量部、特に好ましくは0.05〜1質量部である。上記不活性ガスの含有量が上記範囲であると、水添触媒の再生効率を高めることができるので好ましい。
上記「不活性ガス含有再生用組成物」は、上記再生用組成物及び上記不活性ガスを含む。上記不活性ガス含有再生用組成物の性状に特に限定はない。上記不活性ガス含有再生用組成物は、液体、気体、及び気液混合のいずれでもよい。上記不活性ガス含有再生用組成物は、液体又は気液混合が好ましい。上記不活性ガス含有再生用組成物は、加圧することにより、上記不活性ガス含有再生用組成物を液体又は気液混合状態に近づけることができる。
上記不活性ガス含有再生用組成物を得る方法には特に限定はない。例えば、上記不活性ガス含有再生用組成物は、上記再生用組成物及び上記不活性ガスを接触(混合を含む。)することにより得ることができる。より具体的には、例えば、図1に示すように、上記再生用組成物を上記水添触媒を含む水添反応装置へ移送する途中、上記再生用組成物の移送ラインに上記不活性ガスを加えて上記再生用組成物及び上記不活性ガスを混合することにより、上記不活性ガス含有再生用組成物を得ることができる。また、後述のように、適当な反応容器内で上記再生用組成物及び上記不活性ガスを混合することにより、上記不活性ガス含有再生用組成物を得ることができる。
上記不活性ガス含有再生用組成物を得る際、接触させる上記再生用組成物及び上記不活性ガスの割合には特に限定はなく、必要に応じて種々の範囲とすることができる。上記割合は通常、上記再生用組成物100質量部に対して、上記不活性ガスが0.01〜10質量部、好ましくは0.01〜8質量部、更に好ましくは0.02〜5質量部、より好ましくは0.02〜3質量部、特に好ましくは0.05〜1質量部である。
また、上記不活性ガス含有再生用組成物を得る際の条件についても特に限定はない。例えば、上記不活性ガスの含有量を高めるために、必要に応じて適宜加熱及び/又は加圧下で上記不活性ガスと上記再生用組成物とを混合することにより、上記不活性ガス含有再生用組成物を得ることができる。上記加熱及び加圧の程度についても特に限定はなく、必要に応じて種々の範囲とすることができる。
上記「水添触媒」は、不飽和結合を有する炭化水素(芳香族系等を含む。通常は、炭化水素が用いられる)及びその誘導体(例えば、アルキン誘導体等)等の水素化に用いた触媒である。従って、上記水添触媒は通常、この水素化中に副生された重合物等により被覆されている。この水添触媒により水素化する対象物は特に限定されないが、通常、アセチレン性化合物(例えば、アセチレン、メチルアセチレン等)、オレフィン性化合物(炭素数2〜8のオレフィン等、但し、少なくとも1種のオレフィンは残存させる。)である。更に、上記対象物としては、例えば、上記原料組成物中に含有されるアセチレン性化合物が挙げられる。上記水添触媒が、上記原料組成物中に含まれるアセチレン性化合物の水添に用いた水添触媒である場合は、水添触媒を被覆する被覆物(重合物等)を、不活性ガス含有再生用組成物により容易に溶解除去できる。尚、上記水添触媒は、ジオレフィン等の精製工程に利用することができる。
上記水添触媒は、単一物でもよく、複合物でもよい。「単一物」とは、触媒機能を有する成分(以下、単に「触媒成分」という)のみからなる水添触媒である。「複合物」とは、触媒成分と、この触媒成分を担持する担体とを備える水添触媒である。
上記触媒成分の種類に特に限定はない。上記水添触媒としては、例えば、各種遷移金属及びその化合物等が挙げられる。上記各種遷移金属としては、例えば、銅、プラチナ、パラジウム、マンガン、コバルト、ニッケル、クロム及びモリブデン、並びにこれらの合金等が挙げられる。また、上記各種遷移金属の化合物としては、例えば、各種遷移金属のハロゲン化物(塩化物等)が挙げられる。上記各種遷移金属及び各種遷移金属の化合物等の中でも、少なくとも銅を含む遷移金属及び/又はその化合物が好ましい。上記水添触媒は、各種遷移金属及びその化合物の1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記担体は、上記触媒成分を担持できる限り特に限定はない。上記担体としては、例えば、アルミナ、ゼオライト及びシリカ等が挙げられる。また、上記担体の形状(球状、柱状及び管状等)並びに形態(多孔質及び非多孔質等)等も特に限定はない。上記担体は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記「接触工程」は、上記不活性ガス含有再生用組成物と上記水添触媒とを接触させる工程である。尚、上記「接触工程」は、上記不活性ガス及び上記再生用組成物と、上記水添触媒とを接触させる工程とは区別される。即ち、本発明は、単に上記水添触媒に対し、上記不活性ガス及び上記再生用組成物を供給し、それぞれを上記水添触媒に接触させる方法は含まない。上記不活性ガス含有再生用組成物と上記水添触媒とを接触させる本発明と異なり、上記のような方法では、水添触媒の再生効率の向上が認められ難いので好ましくない。
上記「接触」における諸条件には特に限定はない。接触の際の処理温度として好ましくは50〜200℃、より好ましくは80〜150℃、更に好ましくは90〜130℃である。上記処理温度がこの範囲であれば、水添触媒の再生効率を向上させることができる。また、接触の際の処理圧力として好ましくは50kg/cm2G以下、より好ましくは40kg/cm2G以下、更に好ましくは30kg/cm2G以下である。上記処理圧力は通常、5kg/cm2G以上で行われる。よって、好ましい処理圧力の範囲は5〜50kg/cm2Gである。尚、上記処理圧力「kg/cm2G」における「G」はゲージ圧を意味する。以下同様である。
更に、上記接触工程において、上記処理温度及び処理圧力は、各々の組合せとすることができる。即ち、例えば、上記接触工程において、処理温度が50〜200℃、且つ処理圧力が50kg/cm2G以下(通常、5〜50kg/cm2G)であることが好ましく、処理温度が80〜150℃、且つ処理圧力が40kg/cm2G以下であることがより好ましく、処理温度が90〜130℃、且つ処理圧力が30kg/cm2G以下であることが特に好ましい。上記処理温度及び処理圧力が上記範囲であると、水添触媒を効率よく且つ確実に再生でき、また、穏やかな環境で運転できる。
[2]ラフィネートを用いる水添触媒の再生方法
水添触媒の再生には、炭素数4〜8のオレフィンを含有するラフィネートを広く用いることができる。このラフィネートの由来は特に限定はない。このラフィネートとしては、例えば、石油化学精製及び天然ガス精製等で得られるラフィネート等が挙げられる。なかでも、少なくとも1種の炭素数4〜8のジオレフィンを含有する原料組成物からジオレフィンが分離されて得られたラフィネートを用いることができる。
水添触媒の再生には、炭素数4〜8のオレフィンを含有するラフィネートを広く用いることができる。このラフィネートの由来は特に限定はない。このラフィネートとしては、例えば、石油化学精製及び天然ガス精製等で得られるラフィネート等が挙げられる。なかでも、少なくとも1種の炭素数4〜8のジオレフィンを含有する原料組成物からジオレフィンが分離されて得られたラフィネートを用いることができる。
即ち、第2の本発明の水添触媒の再生方法は、少なくとも1種の炭素数4〜8のジオレフィンを含有する原料組成物から該ジオレフィンが分離されたラフィネート及び不活性ガスを含有する不活性ガス含有ラフィネートと、水添触媒とを接触させる接触工程を備えることを特徴とする。
上記「原料組成物」は、少なくとも1種の炭素数4〜8のジオレフィンを含有する。即ち、例えば、いわゆるC4留分、C5留分、C6留分、C7留分又はC8留分等である。これら各C4〜C8留分において通常、各留分中に含有される所定の炭素数の成分が80質量%以上含有される。即ち、例えば、C4留分は、炭素数4の成分(例えば、ブタジエン、ブテン及びブタン等)をC4留分全体の80質量%以上含有することができる。これらのC4〜C8留分の中では、C4〜C6留分が好ましく、C4及びC5留分が特に好ましい。即ち、例えば、C4留分ではブタジエンが含有され、C5留分ではイソプレンが含有されている。
この原料組成物中に含有されるジオレフィンの含有量は特に限定されない。また、この原料組成物は、炭素数4〜8のジオレフィンのうちのいずれか1種の炭素数のジオレフィンを含有する。特に他の炭素数のジオレフィンはほとんど含有されないことが好ましい。
更に、この原料組成物には、通常、ジオレフィンと炭素数が同じジオレフィン以外の炭化水素、又は、ジオレフィンと炭素数が異なるジオレフィン以外の炭化水素等が含有される。これらの炭化水素としては、オレフィン及びアルカンが挙げられる。
更に、この原料組成物には、通常、アセチレン性化合物が含有される。この「アセチレン性化合物」は、アセチレン及び/又はその誘導体である。このアセチレン性化合物は、通常、原料組成物中に不可避的に含有され、ジオレフィンの分離工程前に水添してオレフィン化することにより除去(アセチレン性化合物を低濃度化又は消滅させることを含む)される。アセチレン性化合物の含有量も特に限定されない。
上記「ラフィネート」は、上記原料組成物から炭素数4〜8のジオレフィンが分離された残部である。ここで、上記「分離」の程度には特に限定はない。即ち、上記「分離」とは、分離工程により、炭素数4〜8のジオレフィンが完全に上記原料組成物から分離される場合だけでなく、分離工程により、炭素数4〜8のジオレフィンが一部分離されるが、依然として上記原料組成物中に残留している場合をも含む。
このラフィネートの組成は特に限定されないが、通常、炭素数4〜8のオレフィンを主成分とする。この炭素数4〜8のオレフィンの含有量は特に限定されないが、ラフィネート全体に対して50質量%以上であることが好ましい。このオレフィン(種類及び含有量等)については、第1の本発明におけるオレフィンの説明をそのまま適用できる。
このオレフィンは、上記原料組成物中に含有されるジオレフィンの炭素数と同じ炭素数のオレフィンであることが好ましい。上記ラフィネートが、ジオレフィンと同じ炭素数のオレフィンを含有する場合は、再利用性に極めて優れる。特にジオレフィンを含有する原料組成物から得られたラフィネートを用いる場合は、更に、その再利用性に優れる。上記ラフィネートでは、通常、これが同じである。更には、上記ラフィネートでは、通常、この同じ炭素数のオレフィンを主成分(通常ラフィネート全体に対して50質量%以上、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、特に好ましくは80質量%以上)とする。これは上記ラフィネートが上記原料組成物の残部だからである。従って、上記ラフィネートを用いることで、上記原料組成物が混入された場合にも分離を要せず、例えば、上記原料組成物としてクラッキング工程等に戻すこと等ができる。
このラフィネートとしては、例えば、オレフィン(例えば、ブテン等)の合計含有量が50質量%を超え且つアルカンが50質量%未満含有されたラフィネートとすることができる。また、このラフィネートは、例えば、オレフィンが60〜100質量%(より好ましくは80〜97質量%)、アルカンが0〜40質量%(より好ましくは3〜20質量%)、且つ、ジオレフィンが0〜5質量%(より好ましくは2質量%以下)とすることができる。また、上記アルカンは、ラフィネート中のオレフィンと同じ炭素数のアルカンが好ましい。
更に、この炭素数4〜8のうちの1種の炭素数を持つオレフィンを主成分とするラフィネートでは、主成分とするオレフィンの炭素数より炭素数の大きな炭化水素は、ラフィネート全体に対して10質量%以下(より好ましくは5質量%以下、0質量%であってもよい)であることが好ましい。
また、上記ラフィネート中のアセチレン含有量は10ppm以下(より好ましくは5ppm以下、更に好ましくは1ppm以下)であることが好ましい。更に、上記ラフィネート中の硫黄含有量は5ppm以下(より好ましくは3ppm以下、更に好ましくは1ppm以下)であることが好ましい。従って、上記ラフィネート中の硫黄含有量が5ppm以下であり、且つ、アセチレン含有量が10ppm以下であることが好ましく、硫黄含有量が3ppm以下であり、且つ、アセチレン含有量が5ppm以下であることがより好ましく、硫黄含有量が1ppm以下であり、且つ、アセチレン含有量が1ppm以下であることが特に好ましい。上記ラフィネート中の硫黄含有量及びアセチレン含有量が上記範囲である場合、長期にわたり、安定して水添触媒の再生を確実に行うことができると共に、分離目的であるジオレフィンの品質にも影響を及ぼすことが少ない。
更に、上記ラフィネート中のジオレフィンの抽出に用いる抽出溶媒は、精製プロセスによって異なるが、通常、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルフォルムアミド(DMF)、アセトニトリル(ACN)及びフルフラール等が挙げられる。これらの抽出溶媒のラフィネート中における含有量は少ないことが好ましい。
上記ラフィネートは、全体として低沸点であることが好ましい。例えば、上記ラフィネートの1atmにおける沸点の最大ピーク{温度(横軸)と留分量(縦軸)との相関における最大ピーク}が−20〜+50℃であることが好ましい。更に、上記ラフィネートの1atmにおける沸点は、好ましくは50℃以下(通常−50℃以上である。例えば上記沸点は−50〜+50℃の範囲とすることができる。)、より好ましくは40℃以下、更に好ましくは10℃以下であることが好ましい。上記ラフィネートの1atmにおける沸点の最大ピーク又は1atmにおける沸点が上記範囲にあることにより、上記ラフィネートの回収及び分離等をより容易にできる。
また、上記ラフィネートが1種又は複数種のオレフィン(通常は複数種のオレフィン)を含有する場合、このオレフィンのうちの最大含有量であるオレフィンの1atmにおける沸点は、−20〜+50℃であることが好ましい。このようなラフィネートを用いることで、従来、通常使用されるn−アルカンに対して、より沸点が低いオレフィンを主成分として用いることとなる。例えば、C4留分から1,3−ブタジエンを分離した残部であるラフィネートにおいて、最大含有量となるオレフィンは、通常、iso−ブテンであり、その沸点は−6.5℃である。また、C5留分からイソプレンを分離した残部であるラフィネートにおいて、最大含有量となるオレフィンは、通常、iso−ペンテンであり、その沸点は20.1〜32℃である。これらは、上記特許文献1及び2に開示された代表的なアルカンであるn−ヘキサンの沸点である69℃に比べると大幅に低い。このため、高分子化合物等の被覆物(例えば、代表的な被覆物の1atmにおける沸点は200℃である)とラフィネートとの分離がアルカンに比べて容易となる。また、ラフィネートの回収もアルカンに比べて容易となる。更に、水添触媒を効率よく且つ確実に再生できると共に、アルカンに比べて穏やかな環境で運転することができる。尚、上記沸点はいずれも1atmにおける値である。
上記ラフィネートは、上記オレフィン及び上記アルカン以外の他の炭化水素を含有してもよい。上記他の炭化水素としては、例えば、(1)ジオレフィン(特に炭素数4〜8のジオレフィン)、炭素数3のオレフィン(プロペン)、及び炭素数9以上のオレフィン、並びにこれらの誘導体、及び(2)炭素数4〜8のオレフィンの誘導体等が挙げられる。上記誘導体としては、例えば、ハロゲン置換体等が挙げられる。これらの含有量に特に限定はないが、通常、上記ラフィネート全体に対して50質量%未満である。
上記不活性ガスは、上記再生用組成物と反応しない性質を備える限り、その種類に特に限定はない。上記不活性ガスとして具体的には、例えば、窒素ガス及び希ガス(ヘリウムガス、ネオンガス、及びアルゴンガス等)の1種又は2種以上が挙げられる。上記不活性ガスは1種のみ用いてもよく、2種以上を用いてもよい、上記不活性ガスを2種以上用いる場合、各不活性ガスを別々に上記ラフィネートに含有させてもよく、2種以上の上記不活性ガスを含む混合ガスを上記ラフィネートに含有させてもよい。
上記不活性ガスの含有量には特に限定はなく、必要に応じて種々の範囲とすることができる。上記不活性ガスの含有量は、上記ラフィネート100質量部に対して、通常0.01〜10質量部、好ましくは0.01〜8質量部、更に好ましくは0.02〜5質量部、より好ましくは0.02〜3質量部、特に好ましくは0.05〜1質量部である。上記不活性ガスの含有量が上記範囲であると、水添触媒の再生効率を高めることができるので好ましい。
上記不活性ガスを上記ラフィネートに含有させる方法には特に限定はない。上記方法としては、例えば、上記不活性ガスと上記ラフィネートとを混合する方法等が挙げられる。上記不活性ガスを上記ラフィネートに含有させる際の条件については特に限定はない。上記不活性ガスの含有量を高めるために、必要に応じて適宜加熱及び/又は加圧下で上記不活性ガスと上記ラフィネートとを混合することができる。上記加熱及び加圧の程度についても特に限定はなく、必要に応じて種々の範囲とすることができる。
上記「不活性ガス含有ラフィネート」は、上記ラフィネート及び上記不活性ガスを含む。上記不活性ガス含有ラフィネートの性状に特に限定はない。上記不活性ガス含有ラフィネートは、液体、気体、及び気液混合のいずれでもよい。上記不活性ガス含有ラフィネートは、液体又は気液混合が好ましい。上記不活性ガス含有ラフィネートは、加圧することにより、上記不活性ガス含有ラフィネートを液体又は気液混合状態に近づけることができる。
上記不活性ガス含有ラフィネートを得る方法には特に限定はない。例えば、上記不活性ガス含有ラフィネートは、上記ラフィネート及び上記不活性ガスを接触混合することにより得ることができる。より具体的には、例えば、図1に示すように、上記ラフィネートを上記水添触媒を含む水添反応装置へ移送する途中、上記ラフィネートの移送ラインに上記不活性ガスを加えて上記ラフィネート及び上記不活性ガスを混合することにより、上記不活性ガス含有ラフィネートを得ることができる。また、後述のように、適当な反応容器内で上記ラフィネート及び上記不活性ガスを混合することにより、上記不活性ガス含有ラフィネートを得ることができる。
上記不活性ガス含有ラフィネートを得る際、接触させる上記ラフィネート及び上記不活性ガスの割合には特に限定はなく、必要に応じて種々の範囲とすることができる。上記割合は通常、上記ラフィネート100質量部に対して、上記不活性ガスが0.01〜10質量部、好ましくは0.01〜8質量部、更に好ましくは0.02〜5質量部、より好ましくは0.02〜3質量部、特に好ましくは0.05〜1質量部である。
また、上記不活性ガス含有ラフィネートを得る際の条件についても特に限定はない。例えば、上記不活性ガスの含有量を高めるために、必要に応じて適宜加熱及び/又は加圧下で上記不活性ガスと上記ラフィネートとを混合することにより、上記不活性ガス含有ラフィネートを得ることができる。上記加熱及び加圧の程度についても特に限定はなく、必要に応じて種々の範囲とすることができる。
上記「水添触媒」は、不飽和結合を有する炭化水素及びその誘導体等(脂肪族系及び芳香族系等を含む)の水素化に用いた触媒である。従って、上記水添触媒は通常、この水素化中に副生された重合物等により被覆されている。この水添触媒により水素化する対象物は特に限定されないが、例えば、アセチレン性化合物等が挙げられる。更に、上記対象物としては、上記原料組成物中に含有されるアセチレン性化合物等が挙げられる。上記水添触媒が、上記原料組成物中に含まれるアセチレン性化合物の水添に用いた水添触媒である場合は、水添触媒を被覆する被覆物(重合物等)を、不活性ガス含有再生用組成物により容易に溶解除去できる。尚、上記水添触媒は、ジオレフィン等の精製工程に利用することができる。
上記水添触媒は、触媒成分のみからなる単一物でもよく、「複合物」とは、触媒成分と、この触媒成分を担持する担体とを備える複合物でもよい。
上記触媒成分の種類に特に限定はない。上記水添触媒としては、例えば、各種遷移金属及びその化合物等が挙げられる。上記各種遷移金属としては、例えば、銅、プラチナ、パラジウム、マンガン、コバルト、ニッケル、クロム及びモリブデン、並びにこれらの合金等が挙げられる。また、上記各種遷移金属の化合物としては、例えば、各種遷移金属のハロゲン化物(塩化物等)が挙げられる。上記各種遷移金属及び各種遷移金属の化合物等の中でも、少なくとも銅を含む遷移金属及び/又はその化合物が好ましい。上記水添触媒は、各種遷移金属及びその化合物の1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記担体は、上記触媒成分を担持できる限り特に限定はない。上記担体としては、例えば、アルミナ、ゼオライト及びシリカ等が挙げられる。また、上記担体の形状(球状、柱状及び管状等)並びに形態(多孔質及び非多孔質等)等も特に限定はない。上記担体は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
特に上記水添触媒が、原料組成物中に含まれるアセチレン性化合物の水添に用いた水添触媒である場合は、ジオレフィン精製プラント内で、ラフィネートを水添触媒の再生に用いることができる。その結果、極めて効率的にプラントを運転できる。即ち、本方法によると、従来、クラッキング工程へ戻されたり、燃料として使用されたり、廃棄されたりしていたラフィネートを、プラント内の水添触媒の再生に用いることができる。更に、ラフィネートは、接触工程を経た後、再度、接触工程で用いるために、循環使用できる。また、このラフィネートは、既に接触工程を経たラフィネートと混合して再使用できる。更に、このラフィネートは、原料組成物に混合して原料組成物として用いることもできる。また、接触工程を経た後、このラフィネートは、系外へ取り出し、従来と同様に、燃料として使用してもよく、廃棄してもよい。
上記「接触工程」は、第1の本発明の水添触媒の再生方法における接触工程の説明をそのまま適用できる。
本発明において、上記不活性ガス含有再生用組成物及び上記不活性ガス含有ラフィネートを用いることにより、水添触媒の再生効率が向上する理由は、現時点では不明である。この理由について、発明者は以下のように考えている。尚、以下の説明は全て現時点での発明者の推論である。従って、以下の説明は絶対的に正しい理論ではなく、また、以下の説明は本発明を定義付ける趣旨では全くなく、その意図も全くない。
一般的には、上記不活性ガスにより、上記再生用組成物又は上記ラフィネートと上記水添触媒及び重合物等との接触が活発になり、その結果、水添触媒の再生効率が向上すると考えられる。例えば、上記水添触媒が表面に多数の小孔を有する場合、この小孔に重合物等が詰まることにより、水添触媒の活性が低下する。本発明では、上記不活性ガス含有再生用組成物又は上記不活性ガス含有ラフィネートに含まれている不活性ガスが上記小孔に入り込む。そして、上記不活性ガスの一部が蒸発する際、重合物等の吸収の分圧が下がり、その結果、重合物等が小孔から溶出し易くなる。重合物等が小孔から溶出することにより、上記再生用組成物又は上記ラフィネートと上記水添触媒及び重合物等との接触が活発になり、これにより、重合物等の除去効率が向上する。
[2]ジオレフィン精製プラント
本発明のジオレフィン精製プラントは、本発明の水添触媒の再生方法を行う水添触媒再生設備を備えることを特徴とする。
本発明のジオレフィン精製プラントは、本発明の水添触媒の再生方法を行う水添触媒再生設備を備えることを特徴とする。
このジオレフィン精製プラント(2)は、例えば、図2に示すように、水添反応装置(21)と、この水添反応装置(21)で水添反応されて得られた反応物から重合物を除去するための重合物除去装置(22)、この重合物除去装置(22)から分離されたガス成分からジオレフィンを分離して得るためのジオレフィン分離装置(23)等とを備える。更に、このジオレフィン精製プラント(2)は、この水添反応装置(21)に充填されており且つ水添反応により重合物等で被覆された水添触媒を再生するための水添触媒再生設備(図1参照)を備える。
上記水添反応装置(21)は、所定のジオレフィンを含有する原料組成物(例えば、ブタジエンを含むC4留分又はイソプレンを含むC5留分等であって、少量のアセチレンを含む。)が必要に応じて原料組成物供給装置(24)から供給され、更に、水素が必要に応じて水素供給装置(25)から供給され、且つ、上記水添触媒が充填されている装置である。この水添反応装置(21)は通常、複数基、例えば3基又は4基が併設される。この水添反応装置(21)は、水添反応を行ってアセチレン性化合物を除去できる装置であれば特に限定はなく、公知の種々の装置を用いることができる。
上記重合物除去装置(22)は、上記水添反応装置(21)と配管(26)で連結されている。上記重合物除去装置(22)において、高沸点の重合物は配管(27)を通じて下方から、低沸点の炭化水素ガス・液体成分(通常、所望のジオレフィンが多く含まれており、他にモノオレフィン及び飽和炭化水素等が含まれている。)は配管(28)を通じて上方から、各々分離される。この重合物除去装置(22)は、所定の重合物等の分離除去すべきものと、ジオレフィン及びモノオレフィン等の低沸点混合物とを分離できる装置であれば特に限定はなく、公知の種々の装置を用いることができる。
上記ジオレフィン分離装置(23)は、上記重合物除去装置(22)と配管(28)で連結されており、ジオレフィンが多く含まれている混合ガス・液体成分から、ジオレフィンを分離する装置である。この装置は、ジオレフィンを分離{例えば、溶媒抽出(NMP、DMF及びACN等の抽出溶媒による)等}できる装置であれば特に限定はなく、公知の種々の装置を用いることができる。
上記水添触媒再生設備は、使用済の水添触媒を再生する設備である。上記水添触媒再生設備は、この水添触媒を被覆している重合物等を、所定の炭化水素成分によって溶解除去できる設備であれば特に限定はなく、公知の種々の設備を用いることができる。例えば、この水添触媒再生設備(1)は、図1に示すように、使用済の水添触媒が充填されており、且つ被覆物が溶解される水添反応装置(11、図2における21)と、この後に配管(16)を介して配設される再生用組成物(又はラフィネート)の貯留装置(12)と、を備える。この水添反応装置(11)は、通常、使用済の水添触媒が充填されたままの、上記ジオレフィン精製プラントにおける上記水添反応装置(11)がそのまま使用される。例えば、図2における3基の水添反応装置(21)では、配管が点線で示されている1基がオフラインとなっている。そして、このオフラインにされた水添反応装置(21)を水添触媒再生設備の一部として使用することとなる。
上記再生用組成物(又はラフィネート)の貯留装置(12)は、重合物である高分子化合物等の触媒被覆物を溶解させる再生用組成物(又はラフィネート)を貯留できる装置であれば特に限定はない。また、この貯留装置(12)は、触媒被覆物等と再生用組成物(又はラフィネート)とを含む混合物から分離された再生用組成物(又はラフィネート)のみを貯留する装置であることが好ましい。尚、この貯留装置(12)は、上記触媒被覆物等及び再生用組成物(又はラフィネート)の両者を含む装置であってもよく、この場合は、その後にこの各々を分離するための分離手段等を備える。また、この貯留装置(12)は、上記再生用組成物(又はラフィネート)のみならず、上記不活性ガス含有再生用組成物(又は不活性ガス含有ラフィネート)を貯留してもよい。
図1に示す水添触媒再生装置(1)において、不活性ガスである窒素ガスを導入する窒素ガス注入ライン(29)は、上記水添反応装置(11)付近の上記ラフィネート移送ライン(15)に接続されている。図1に示す水添触媒再生装置(1)では、窒素ガス注入ライン(29)から窒素ガスを供給し、通常、上記分離された後の再生用組成物(又はラフィネート)に窒素ガスを含有させ、上記不活性ガス含有再生用組成物(又は不活性ガス含有ラフィネート)を得る。次いで、この不活性ガス含有再生用組成物(又は不活性ガス含有ラフィネート)が、触媒被覆物が溶解される水添反応装置(11)に導入され、この分離ガス等がリサイクルされる(図1参照)。また、図1に示すように、適宜、この貯留装置(12)に他の新鮮なラフィネートガス(同炭素数留分)を補充することもできる。
図1に示す水添触媒再生装置(1)では、上記窒素ガス注入ライン(29)により窒素ガスを導入することにより、上記不活性ガス含有再生用組成物又は不活性ガス含有ラフィネートを得て、これを上記水添反応装置(11)に導入している。しかし、本発明の上記水添触媒再生設備において、上記不活性ガス含有再生用組成物又は不活性ガス含有ラフィネートを得る手段については特に限定はなく、必要に応じて種々の手段を採用することができる。例えば、適当な反応容器内で上記不活性ガスと、上記再生用組成物又は上記ラフィネートとを混合し、上記不活性ガス含有再生用組成物又は不活性ガス含有ラフィネートを得ることができる。この場合、得られた上記不活性ガス含有再生用組成物又は不活性ガス含有ラフィネートは、上記ラフィネート移送ライン(15)とは別に設けられた移送ラインにより、上記水添反応装置(11)に導入することができる。
また、上記のように、上記不活性ガスを上記再生用組成物又は上記ラフィネートに含有させる際、必要に応じて加熱又は加圧することができる。よって、上記不活性ガス含有再生用組成物又は不活性ガス含有ラフィネートを得る手段は、必要に応じて加熱又は加圧手段を有していてもよい。また、図1に示す水添触媒再生装置(1)では、上記不活性ガス含有再生用組成物又は不活性ガス含有ラフィネートを得ることができる限り、上記窒素ガス注入ライン(29)を設ける箇所にも特に限定はない。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。尚、本発明は、この実施例に何ら制限されるものではない。
[1]水添触媒再生設備
図1は、ブタジエン精製プラントに付設された水添触媒再生設備(1)を模式的に表した説明図である。
[1]水添触媒再生設備
図1は、ブタジエン精製プラントに付設された水添触媒再生設備(1)を模式的に表した説明図である。
この水添触媒再生設備(1)は、アセチレンを水添するための20tonの水添触媒(触媒成分とこの触媒成分が担持された担体との合計質量)が収容された容量46m3の水添反応装置(11)を備える。更に、上記水添触媒再生設備(1)は、ラフィネートを貯留するための貯留装置(12)を有する。この貯留装置(12)には、原料組成物からブタジエンが分離されたラフィネート20m3が30kg/cm2Gの圧力で貯留されている。また、貯留装置(12)は、ラフィネートの温度をコントロールする温度コントロール装置(13)を介して、ラフィネート移送ライン(15)により、水添反応装置(11)と接続されている。更に、水添反応装置(11)は、水添反応装置(11)内で水添触媒と接触されたラフィネートを貯留装置(12)へ返送するためのラフィネート返送ライン(16)により、貯留装置(12)と接続されている。更に、水添反応装置(11)には、各々原料組成物移送ライン(14)が接続されており、このラインを通って水添反応装置(11)内に原料組成物を流入させることができる。また、不活性ガスである窒素ガスを導入する窒素ガス注入ライン(29)は、上記水添反応装置(11)付近の上記ラフィネート移送ライン(15)に接続されている。
[2]ラフィネートの組成
上記貯留装置(12)内に貯留されているラフィネートの組成は以下の通りである。
ラフィネート組成
iso−ブタン 3.18質量%
n−ブタン 6.44質量%
n−1−ブテン 28.12質量%
iso−1−ブテン 44.18質量%
trans−2−ブテン 9.22質量%
cis−2−ブテン 7.46質量%
その他 1.40質量%
更に、ラフィネートの硫黄含有量は1ppm以下、アセチレンは5ppm以下、TBC(t−ブチルカテコール)は5ppm以下、カルボニルは5ppm以下、NMP(N−メチルピロリドン)は5ppm以下である。
上記貯留装置(12)内に貯留されているラフィネートの組成は以下の通りである。
ラフィネート組成
iso−ブタン 3.18質量%
n−ブタン 6.44質量%
n−1−ブテン 28.12質量%
iso−1−ブテン 44.18質量%
trans−2−ブテン 9.22質量%
cis−2−ブテン 7.46質量%
その他 1.40質量%
更に、ラフィネートの硫黄含有量は1ppm以下、アセチレンは5ppm以下、TBC(t−ブチルカテコール)は5ppm以下、カルボニルは5ppm以下、NMP(N−メチルピロリドン)は5ppm以下である。
[3]水添触媒の再生
アセチレンを原料組成物全体の約1質量%含有し、且つ、ブタジエンを含有する原料組成物を水添反応装置(11)に4ヶ月通過させた後、水添反応装置(11)に原料組成物を送り込む原料組成物移送ライン(14)を停止する。このようにして、重合物等により被覆されて触媒活性が低下した水添触媒を、下記〔1〕〜〔5〕に従って再生させる。
〔1〕窒素加圧により、水添反応装置(11)内に残った原料組成物と、貯留装置(12)からラフィネート移送ライン(15)を用いて移送したラフィネートとを置換する。
〔2〕その後、ラフィネート移送ライン(15)及びラフィネート返送ライン(16)を用い、ラフィネートを、1時間あたり40tonの流量で水添反応装置(11)と貯留装置(12)との間を循環させる。
〔3〕次いで、温度コントロール装置(13)にて、水添反応装置(11)に移送されるラフィネートの温度が110℃となるように加熱を開始する。加熱後、上記ラフィネート移送ライン(15)によりラフィネートを移送する。その後、窒素ガス注入ライン(29)により、上記ラフィネート移送ライン(15)に窒素ガスを導入することにより、窒素ガス含有ラフィネートを得る。この窒素ガス含有ラフィネート中の窒素ガスの含有量は、ラフィネート100質量部に対して5質量部である。
〔4〕110℃に昇温された窒素ガス含有ラフィネートを20時間にわたって水添反応装置(11)と貯留装置(12)との間で循環させて、窒素ガス含有ラフィネートと重合物等により被覆された水添触媒とを接触させる。この時の水添反応装置(11)での処理温度は110℃であり、処理圧力は25kg/cm2Gである。
〔5〕上記循環を20時間行った後、温度コントロール装置(13)にて、循環されている窒素ガス含有ラフィネートの温度を25℃まで降温させる。窒素ガス含有ラフィネート全体が25℃になったところでラフィネート移送ライン(15)を閉じて、窒素ガス含有ラフィネートの循環を停止する。
〔6〕その後、原料組成物移送ライン(14)を開放し、窒素加圧により、水添反応装置(11)内の窒素ガス含有ラフィネートをラフィネート返送ライン(16)を用いて排出し、水添反応装置(11)内に原料組成物を充填し、窒素ガス含有ラフィネートと原料組成物との置換を行う。
〔7〕この再生処理は36時間で完了される。
アセチレンを原料組成物全体の約1質量%含有し、且つ、ブタジエンを含有する原料組成物を水添反応装置(11)に4ヶ月通過させた後、水添反応装置(11)に原料組成物を送り込む原料組成物移送ライン(14)を停止する。このようにして、重合物等により被覆されて触媒活性が低下した水添触媒を、下記〔1〕〜〔5〕に従って再生させる。
〔1〕窒素加圧により、水添反応装置(11)内に残った原料組成物と、貯留装置(12)からラフィネート移送ライン(15)を用いて移送したラフィネートとを置換する。
〔2〕その後、ラフィネート移送ライン(15)及びラフィネート返送ライン(16)を用い、ラフィネートを、1時間あたり40tonの流量で水添反応装置(11)と貯留装置(12)との間を循環させる。
〔3〕次いで、温度コントロール装置(13)にて、水添反応装置(11)に移送されるラフィネートの温度が110℃となるように加熱を開始する。加熱後、上記ラフィネート移送ライン(15)によりラフィネートを移送する。その後、窒素ガス注入ライン(29)により、上記ラフィネート移送ライン(15)に窒素ガスを導入することにより、窒素ガス含有ラフィネートを得る。この窒素ガス含有ラフィネート中の窒素ガスの含有量は、ラフィネート100質量部に対して5質量部である。
〔4〕110℃に昇温された窒素ガス含有ラフィネートを20時間にわたって水添反応装置(11)と貯留装置(12)との間で循環させて、窒素ガス含有ラフィネートと重合物等により被覆された水添触媒とを接触させる。この時の水添反応装置(11)での処理温度は110℃であり、処理圧力は25kg/cm2Gである。
〔5〕上記循環を20時間行った後、温度コントロール装置(13)にて、循環されている窒素ガス含有ラフィネートの温度を25℃まで降温させる。窒素ガス含有ラフィネート全体が25℃になったところでラフィネート移送ライン(15)を閉じて、窒素ガス含有ラフィネートの循環を停止する。
〔6〕その後、原料組成物移送ライン(14)を開放し、窒素加圧により、水添反応装置(11)内の窒素ガス含有ラフィネートをラフィネート返送ライン(16)を用いて排出し、水添反応装置(11)内に原料組成物を充填し、窒素ガス含有ラフィネートと原料組成物との置換を行う。
〔7〕この再生処理は36時間で完了される。
[4]実施例の効果
上記[3]で再生された水添触媒が充填された水添反応装置(11)内の原料組成物からブタジエンを精製するプロセスを行う。その結果、再生された水添触媒は、触媒活性がよく、問題なく使用することができる。即ち、原料組成物からジオレフィンを分離した残部である安価なラフィネートを用いた窒素ガス含有ラフィネートにより、極めて効率良く水添触媒の再生を行うことができることが分かる。また、上記[3]〔6〕の工程において、この窒素ガス含有ラフィネートには、原料組成物が混入する。しかし、この窒素ガス含有ラフィネートは、この原料組成物との分離は要さず、再度、別の水添反応装置内で重合物等に被覆された水添触媒の再生に用いることができる。
上記[3]で再生された水添触媒が充填された水添反応装置(11)内の原料組成物からブタジエンを精製するプロセスを行う。その結果、再生された水添触媒は、触媒活性がよく、問題なく使用することができる。即ち、原料組成物からジオレフィンを分離した残部である安価なラフィネートを用いた窒素ガス含有ラフィネートにより、極めて効率良く水添触媒の再生を行うことができることが分かる。また、上記[3]〔6〕の工程において、この窒素ガス含有ラフィネートには、原料組成物が混入する。しかし、この窒素ガス含有ラフィネートは、この原料組成物との分離は要さず、再度、別の水添反応装置内で重合物等に被覆された水添触媒の再生に用いることができる。
また、ラフィネートを用いた場合、再生処理が完了する時間は48時間であった(上記特許文献3〔0048〕)。これに対し、窒素ガス含有ラフィネートを用いた本実施例では、36時間で再生処理が完了した。即ち、本発明により、再生処理時間を25%短縮することができた。このことから、不活性ガスである窒素ガスを含有する窒素ガス含有ラフィネートを用いることにより、水添触媒の再生効率を更に向上させることができることが分かる。
尚、本発明は、上記の具体的実施例に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。また、本発明は、目的、用途に応じて種々変更することができる。例えば、本発明の接触工程は、炭素数9以上のジオレフィンの精製を目的とする精製工程で用いられた水添触媒の再生に用いてもよい。同様に、この目的で利用する水添触媒再生設備をプラントに備えてもよい。
本発明の水添触媒の再生方法は、水添触媒の再生に広く用いられる。本発明の水添触媒の再生方法は、特にアセチレン性化合物の水添触媒の再生に利用できる。更に、本発明の水添触媒の再生方法は、ジオレフィン(ブタジエン及びイソプレン等)の精製プラントにおいて利用できる。また、本発明の水添触媒の再生方法において、ジオレフィンが、ブタジエン又はイソプレンである場合は、工業的に特に有用なこれらのジオレフィンを極めて効率良く、低コストで製造できる。よって、本発明の水添触媒の再生方法は、ブタジエン及びイソプレンの精製プラントにおいて好適に利用できる。
1;水添触媒再生設備、11;水添反応装置、12;貯留装置、13;温度コントロール装置、14;原料組成物移送ライン、15;ラフィネート移送ライン、16;ラフィネート返送ライン、2;ジオレフィン精製プラント、21;水添反応装置、22;重合物除去装置、23;ジオレフィン分離装置、24;水素供給装置、25;原料組成物供給装置、26,27,28;配管、29;窒素ガス注入ライン。
Claims (8)
- 炭素数4〜8のオレフィンを50質量%以上含む再生用組成物及び不活性ガスを含有する不活性ガス含有再生用組成物と、水添触媒とを接触させる接触工程を備えることを特徴とする水添触媒の再生方法。
- 上記再生用組成物及び上記不活性ガスを混合し、上記不活性ガス含有再生用組成物を得て、次いで、上記接触工程を行う請求項1記載の水添触媒の再生方法。
- 上記不活性ガスの含有量は、上記再生用組成物100質量部に対して0.01〜10質量部である請求項1又は2記載の水添触媒の再生方法。
- 少なくとも1種の炭素数4〜8のジオレフィンを含有する原料組成物から該ジオレフィンが分離されたラフィネート及び不活性ガスを含有する不活性ガス含有ラフィネートと、水添触媒とを接触させる接触工程を備えることを特徴とする水添触媒の再生方法。
- 上記ラフィネート及び上記不活性ガスを混合し、上記不活性ガス含有ラフィネートを得て、次いで、上記接触工程を行う請求項4記載の水添触媒の再生方法。
- 上記不活性ガスの含有量は、上記ラフィネート100質量部に対して0.01〜10質量部である請求項4又は5記載の水添触媒の再生方法。
- 上記不活性ガスは、窒素ガス及び希ガスの1種又は2種以上である請求項1乃至6のいずれかに記載の水添触媒の再生方法。
- 請求項1乃至7のいずれかに記載の水添触媒の再生方法を行う水添触媒再生設備を備えることを特徴とするジオレフィン精製プラント。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2006205329A JP2008029944A (ja) | 2006-07-27 | 2006-07-27 | 水添触媒の再生方法及びジオレフィン精製プラント |
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| JP2006205329A Pending JP2008029944A (ja) | 2006-07-27 | 2006-07-27 | 水添触媒の再生方法及びジオレフィン精製プラント |
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| JP (1) | JP2008029944A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN104624248A (zh) * | 2013-11-08 | 2015-05-20 | 中国石油天然气股份有限公司 | 一种重油、渣油加氢处理催化剂的再生活化方法 |
-
2006
- 2006-07-27 JP JP2006205329A patent/JP2008029944A/ja active Pending
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|---|---|---|---|---|
| CN104624248A (zh) * | 2013-11-08 | 2015-05-20 | 中国石油天然气股份有限公司 | 一种重油、渣油加氢处理催化剂的再生活化方法 |
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