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JP2008022679A - 温度検出素子の固定構造および回転電機の製造方法 - Google Patents

温度検出素子の固定構造および回転電機の製造方法 Download PDF

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博卓 伊原
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Abstract

【課題】コイル温度の検出精度が向上される温度検出素子の固定構造および回転電機の製造方法を提供する。
【解決手段】温度検出素子の固定構造は、コイル35と、コイル35の温度を検出するサーミスタ51と、サーミスタ51と隣接して配置され、サーミスタ51をコイル35に対して固定する固定部材55とを備える。固定部材55は、多孔体56と、多孔体56に含浸させられた樹脂57とを含む。
【選択図】図4

Description

この発明は、一般的には、温度検出素子の固定構造および回転電機の製造方法に関し、より特定的には、ステータコアに巻回されたコイルの温度を検出する温度検出素子の固定構造および回転電機の製造方法に関する。
従来の温度検出素子の固定構造に関して、たとえば、特開2003−92858号公報には、取り付けが容易で自動化が可能であり、安定した温度検出精度が得られる電動機の巻線温度検出素子の取り付け構造が開示されている(特許文献1)。特許文献1では、電動機のステータコアと巻き線のコイルエンド部との間に形成されたトンネル状間隙に、温度検出素子が挿入されている。温度検出素子は、樹脂成形品であるガイドに固定されている。温度検出素子が取り付けられた後、コイルエンド部に絶縁処理(ワニス処理等)が施される。
また、実開平3−70062号公報には、潤滑機能の向上を図ることを目的とした密閉式圧縮機が開示されている(特許文献2)。特許文献2では、温度ヒューズであるサーマルプロテクタが、コイルエンドに成形された凹部に取り付けられている。
また、特開平5−49224号公報には、コイル温度またはモータ回転数を1つの素子で検出することを目的としたインナーロータ型ブラシレスモータが開示されている(特許文献3)。また、特開平10−94222号公報には、温度検出素子の巻き線への取り付けを効率化して自動化を可能とし、また、位置決めを容易として安定した温度検出を行なうことを目的とした電動機の巻き線温度検出素子の取り付け方法が開示されている(特許文献4)。特許文献3および4では、温度検出素子が、ブラシレスモータのコイルエンドもしくは巻き線に接着剤によって固定されている。
また、特開平6−70510号公報には、コイルが損傷するおそれをなくし、かつ温度センサの位置や向きを一定にすることを目的とした温度センサの埋め込み方法が開示されている(特許文献5)。また、特開昭63−249445号公報には、メンテナンス性を向上させるとともに、取り付け不具合を大幅に減少させることを目的とした回転電機のサーマルリレー取り付け方法が開示されている(特許文献6)。特許文献5および6では、ステータコアに巻回されたコイルの内部にダミーを挿入し、その後、コイルエンド部の成形を行なう。成形されたコイルエンド部からダミーを抜き取ることによって、温度検出素子を埋設する孔を形成する。
また、特開2003−32964号公報には、巻き線過熱保護用センサの取り付けを容易にし、かつ自動組み立てを可能にすることを目的とした電動機が開示されている(特許文献7)。特許文献7では、センサ保持部材によりセンサを保持しながら、そのセンサを固定子巻き線の表面に接着させる。センサ保持部材は、スポンジや中空のゴム、ばね構造体から構成されている。
特開2003−92858号公報 実開平3−70062号公報 特開平5−49224号公報 特開平10−94222号公報 特開平6−70510号公報 特開昭63−249445号公報 特開2003−32964号公報
上述の特許文献1では、温度検出素子の取り付け後、ワニス処理等の絶縁処理を施すことにより、温度検出素子とコイルエンド部とを密着した状態に保持する。しかしながら、絶縁処理時、ワニス等の樹脂が温度検出素子の周囲に十分に保持されない場合、温度検出素子とコイルエンド部との間の密着性が損なわれるおそれが生じる。この場合、温度検出素子によるコイル温度の検出精度が低下する。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、コイル温度の検出精度が向上される温度検出素子の固定構造および回転電機の製造方法を提供することである。
この発明に従った温度検出素子の固定構造は、コイルと、コイルの温度を検出する温度検出素子と、温度検出素子と隣接して配置され、温度検出素子をコイルに対して固定する固定部材とを備える。固定部材は、多孔体と、多孔体に含浸させられた樹脂とを含む。
このように構成された温度検出素子の固定構造によれば、樹脂を多孔体に含浸させることによって、樹脂を温度検出素子に隣接する位置により確実に保持することができる。これにより、温度検出素子とコイルとの間で良好な密着性を得て、温度検出素子によるコイル温度の検出精度を向上させることができる。
また好ましくは、温度検出素子の固定構造は、コイルが巻回されるステータコアをさらに備える。ステータコアの端面から突出するコイルにより、コイルエンド部が形成されている。温度検出素子は、コイルエンド部に固定されている。このように構成された温度検出素子の固定構造によれば、温度検出素子によって、コイルエンド部の温度を精度良く検出することができる。
また好ましくは、コイルエンド部は、コイルエンド部の表面から凹む凹部を含む。温度検出素子は、凹部に挿入されている。温度検出素子とコイルとの間に多孔体が配設される。このように構成された温度検出素子の固定構造によれば、凹部に挿入された温度検出素子とコイルとの間で、良好な密着性を得ることができる。
また好ましくは、温度検出素子は、多孔体によって覆われた状態でコイルエンド部の表面に固定される。このように構成された温度検出素子の固定構造によれば、コイルエンド部の表面に固定された温度検出素子とコイルとの間で、良好な密着性を得ることができる。
また好ましくは、ステータコアの端面とコイルエンド部との間には、隙間が形成されている。温度検出素子の固定構造は、ブラケットをさらに備える。ブラケットは、隙間に挿入される挿入部と、温度検出素子を所定の位置に位置決めする位置決め部とを含む。位置決め部は、多孔体を介して温度検出素子をコイルエンド部の表面に対して押え付ける。このように構成された温度検出素子の固定構造によれば、コイルエンド部に対する温度検出素子の位置決め精度を向上させるとともに、温度検出素子とコイルとの間でさらに良好な密着性を得ることができる。
この発明の1つの局面に従った回転電機の製造方法は、上述のいずれかに記載の温度検出素子の固定構造が用いられた回転電機の製造方法である。回転電機の製造方法は、ステータコアにコイルを巻回する工程と、コイルの、ステータコアの端面から突出する部分に、ダミー部材を挿入する工程と、部分を押圧してコイルエンド部を成形する工程と、コイルエンド部を成形する工程の後、ダミー部材を部分から取り除き、コイルエンド部に凹部を形成する工程とを備える。
このように構成された回転電機の製造方法によれば、挿入されるダミー部材の形状に即した凹部を、コイルエンド部に容易に形成することができる。
また好ましくは、コイルを巻回する工程は、隣接する2相のコイル間に絶縁紙を配設する工程を含む。ダミー部材を挿入する工程は、絶縁紙に形成されたポケット部にダミー部材を挿入する工程を含む。このように構成された回転電機の製造方法によれば、凹部をさらに容易に形成することができる。
この発明の別の局面に従った回転電機の製造方法は、上述のいずれかに記載の温度検出素子の固定構造が用いられた回転電機の製造方法である。回転電機の製造方法は、多孔体により温度検出素子をコイルに仮付けする工程と、温度検出素子を仮付けする工程の後、コイルに樹脂を塗布すると同時に、多孔体に樹脂を含浸させる工程とを備える。このように構成された回転電機の製造方法によれば、コイルに樹脂を塗布する工程と、多孔体に樹脂を含浸させる工程とを同時に行なうことにより、回転電機の製造工程を削減することができる。
以上説明したように、この発明に従えば、コイル温度の検出精度が向上される温度検出素子の固定構造および回転電機の製造方法を提供することができる。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1における温度検出素子の固定構造が適用された駆動ユニットを模式的に表わす断面図である。図中に示す駆動ユニットは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関と、充放電可能な2次電池(バッテリ)とを動力源とするハイブリッド自動車に搭載されている。
図1を参照して、駆動ユニットは、モータジェネレータ11を備える。モータジェネレータ11は、電動機もしくは発電機としての機能を有する回転電機である。モータジェネレータ11は、ケース21内に収容されている。
モータジェネレータ11は、シャフト13、ロータ25およびステータ31を含む。シャフト13は、軸受け12を介してケース21に対して回転自在に支持されている。ロータ25は、シャフト13に固定されている。シャフト13は、ロータ25と一緒になって中心軸101を中心に回転する。ステータ31は、ケース21の内周に固定されている。ステータ31は、ロータ25の外周上を取り囲むように設けられている。シャフト13は、複数の歯車を含んで構成された減速機構14に接続されている。
ステータ31は、ステータコア32と、ステータコア32に巻回されたコイル35とを含む。ステータコア32は、中心軸101に沿って延びる略円筒形状を有する。ステータコア32は、たとえば、中心軸101が延びる方向に積層された複数枚の磁性鋼板32Aから形成されている。ステータコア32は、中心軸101が延びる方向の一方端に端面32aを有し、他方端に端面32bを有する。端面32aおよび32bは、中心軸101に直交する平面内で延在する。コイル35は、たとえば、絶縁被膜された銅線から形成されている。端面32aおよび32bから突出するコイル35の部分により、コイルエンド部35Eが形成されている。コイルエンド部35Eは、束ねられた複数のコイル35から構成されている。コイルエンド部35Eは、中心軸101を中心として環状に延びるリング形状を有する。
コイル35は、U相、V相およびW相のコイルを含む。これら各相のコイルに対応する端子が、ケース21に設けられた端子台17に接続されている。端子台17は、インバータ18を介してバッテリ19に電気的に接続されている。インバータ18は、バッテリ19からの直流電流をモータ駆動用の交流電流に変換するとともに、回生ブレーキにより発電された交流電流を、バッテリ19に充電するための直流電流に変換する。
モータジェネレータ11から出力された動力は、減速機構14からディファレンシャル機構15を介してドライブシャフト受け部16に伝達される。ドライブシャフト受け部16に伝達された動力は、ドライブシャフトを介して図示しない車輪に回転力として伝達される。
一方、ハイブリッド自動車の回生制動時には、車輪は車体の慣性力により回転させられる。車輪からの回転力によりドライブシャフト受け部16、ディファレンシャル機構15および減速機構14を介してモータジェネレータ11が駆動される。このとき、モータジェネレータ11が発電機として作動する。モータジェネレータ11により発電された電力は、インバータ18を介してバッテリ19に蓄えられる。
図2は、図1中のII−II線上に沿ったモータジェネレータの端面図である。図中には、モータジェネレータの巻線構造が模式的に表わされている。
図1および図2を参照して、ステータコア32は、中心軸101を中心に環状に延びるヨーク部34と、ヨーク部34の周方向に所定の間隔を隔てて配列され、ヨーク部34の内周面から半径方向内側に突出する複数のティース部33とから構成されている。互いに隣り合うティース部33と、ヨーク部34とに囲まれた空間には、スロット部36が規定されている。スロット部36は、ロータ25に対向する位置で開口している。
コイル35は、U相コイル35U、V相コイル35VおよびW相コイル35Wを含む。コイル35は、いわゆる分布巻きによってステータコア32に巻回されている。その形態について説明すると、U相コイル35U、V相コイル35VおよびW相コイル35Wは、周方向に連続して並ぶ複数個のティース部33の周りを周回するように、それぞれ複数箇所に設けられている。U相コイル35U、V相コイル35VおよびW相コイル35Wは、その複数個のティース部33の両側にあるスロット部36と、端面32aおよび32b上を通るように巻回されている。U相コイル35U、V相コイル35VおよびW相コイル35Wは、挙げた順に外周側から内周側に並んで巻回されている。U相コイル35U、V相コイル35VおよびW相コイル35Wは、互いに周方向にずれた位置でティース部33に巻回されている。
なお、本実施の形態では、コイル35が分布巻きされている場合について説明するが、これに限定されず、コイルが1つの磁極ごとにティース部に集中的に巻回される、いわゆる集中巻きの場合に本発明を適用しても良い。
図3は、図1中のステータのコイルエンド部を示す断面図である。図2および図3を参照して、コイルエンド部35Eでは、U相コイル35U、V相コイル35VおよびW相コイル35Wが混在して設けられる。このため、隣接する2相間の絶縁を確保することを目的として、U相コイル35UとV相コイル35Vとの間およびV相コイル35VとW相コイル35Wとの間にそれぞれ、相間絶縁紙61が設けられている。
図4は、図1中の2点鎖線IVで囲まれた位置を拡大して示す断面図である。図5は、図4中のV−V線上に沿ったステータの断面図である。
図1、図4および図5を参照して、モータジェネレータ11は、コイル35の温度を検出するサーミスタ51を含む。サーミスタ51で検出された温度データに基づきコイル35が過熱状態であると判断された場合には、モータジェネレータ11の出力を抑えるなどの処理が実行される。
サーミスタ51は、コイルエンド部35Eに設けられている。サーミスタ51は、端面32aから突出するコイルエンド部35Eに設けられている。サーミスタ51は、端面32bから突出するコイルエンド部35Eに設けられても良いし、端面32aおよび32bから突出するコイルエンド部35Eの双方に設けられても良い。サーミスタ51は、1つのコイルエンド部35Eの複数箇所に設けられても良い。
モータジェネレータ11は、サーミスタ51をコイル35に対して固定する固定部材55を含む。固定部材55は、サーミスタ51に隣接して設けられている。固定部材55は、サーミスタ51およびコイル35の双方に接触するように設けられている。本実施の形態では、固定部材55は、サーミスタ51とコイル35との間に介在する。
固定部材55は、多孔体56と、多孔体56に含浸された樹脂57とを含む。多孔体56は、多数の微細な孔を有する部材である。多孔体56は、多数の孔同士が繋がって形成された連続気泡体である。多孔体56としては、たとえば、不織布や合成樹脂製のスポンジ等が用いられる。樹脂57は、熱伝導性に優れた樹脂材料、たとえばエポキシ樹脂やアクリル樹脂等から形成される。
コイルエンド部35Eは、外周面35aを含む。外周面35aは、コイルエンド部35Eの外形をなす表面である。コイルエンド部35Eには、外周面35aから凹む凹部41が形成されている。サーミスタ51は、凹部41に挿入されている。サーミスタ51と凹部41との間には、樹脂57を含浸した多孔体56が配設されている。多孔体56は、凹部41の内壁とサーミスタ51との間の隙間を埋めるように設けられている。サーミスタ51は、半導体素子からなる測温部51pを含む。多孔体56は、測温部51pの周囲を全体に覆うように設けられている。
このような構成により、樹脂57は、多孔体56によって測温部51pの周囲により確実に保持される。このため、測温部51pとコイル35との間で良好な密着性を得るとともに、コイルエンド部35Eに対する測温部51pの位置決め精度を向上させることができる。加えて、サーミスタ51は、柔軟性を備える多孔体56によって覆われた形態で設けられるため、サーミスタ51を熱応力から適切に保護することができる。
コイルエンド部35Eの表面は、絶縁被膜60によって覆われている。絶縁被膜60は、コイルエンド部35Eの絶縁性を確保する。また、絶縁被膜60は、コイルエンド部35Eの表面に巻回された図示しない糸とともに、コイルエンド部35Eの形状を保持したり、振動発生時にコイル35同士の擦れ合いを防ぐ役割を果たす。絶縁被膜60は、樹脂を溶剤に溶かしたワニスから形成されている。本実施の形態では、絶縁被膜60と樹脂57とが、同じ樹脂材料から形成されている。絶縁被膜60と樹脂57とは、異なる樹脂材料から形成されても良い。
なお、サーミスタ51は、外周面35aに限定されず、端面32aおよび32bと略平行な平面内で延在するコイルエンド部35Eの端面や、外周面35aの反対側に面するコイルエンド部35Eの内周面に固定されても良い。
続いて、図1中のモータジェネレータ11の製造方法について説明を行なう。図6は、図1中のモータジェネレータの製造方法の工程を示すフローチャートである。図6を参照して、隣接する2相のコイル間に相間絶縁紙61を設けながら、ステータコア32にコイル35を巻回する(S100)。
図7は、相間絶縁紙を示す平面図である。図7を参照して、相間絶縁紙61は、中央部分が切り抜かれた略矩形のシート部材から形成されている。相間絶縁紙61は、硬質な紙材から形成されている。相間絶縁紙61は、ポリエチレンテレフタラート樹脂等の樹脂材料から形成されても良い。
相間絶縁紙61は、互いに距離を隔てて配設される平面部62および63と、平面部62と平面部63との間を連結する脚部64とを含む。平面部62および63には、凸部65が成形されている。この凸部65は、平面部62および63が折り曲げられることによって成形されている。
図8は、図6中のS100に示す工程を説明するためのステータの端面図である。図7および図8を参照して、ステータコア32にU相コイル35Uを巻回した後、複数枚の相間絶縁紙61を、中心軸101を中心に周方向に並べて設ける。この際、脚部64がスロット部36に挿入される。平面部62および平面部63が、それぞれ端面32aおよび端面32b上に配置される。凸部65が、隣接する2つのU相コイル35Uの、スロット部36に挿入される部分に重なって配置される。複数枚の相間絶縁紙61は、周方向に隣り合う位置で、平面部62および63が部分的に重なり合うように設けられる。
次に、相間絶縁紙61を介在させて、U相コイル35Uの内側にV相コイル35Vを巻回する。同様の手順により、V相コイル35VとW相コイル35Wとの間にも相間絶縁紙61を介在させる。
図9は、図6中のS110に示す工程を説明するためのステータの断面図である。図6および図9を参照して、次に、コイルエンド部35Eを成形する(S110)。この際、まず、端面32aから突出するコイル35の部分に、ピン形状を有するダミー部材73を挿入する。押し型71により、端面32aから突出するコイル35の部分を押圧し、コイルエンド部35Eを成形する。コイルエンド部35Eからダミー部材73を取り外す。これにより、ダミー部材73を取り外した跡に、凹部41が形成される。
図10は、コイルエンド部に凹部を形成する方法の第1の変形例を示す斜視図である。図10を参照して、図6中のS100に示す工程において、ポケット部68を有する相間絶縁紙61を用いても良い。ポケット部68は、平面部62に設けられている。ポケット部68は、平面部62の表面62a上にダミー部材73を挿入するための空間69を形成する。この場合、予めポケット部68にダミー部材73を挿入した相間絶縁紙61を、隣接する2相のコイル間に設ける。コイルエンド部35Eを成形した後、ポケット部68からダミー部材73を取り外すことによって、凹部41を形成する。このような方法によれば、コイルエンド部35Eの成形時にダミー部材73の位置がずれ難くなるため、サーミスタ51を配置しようとする正確な位置に凹部41を形成することができる。
図11は、コイルエンド部に凹部を形成する方法の第2の変形例を示す断面図である。図11を参照して、本変形例では、凸部71qを有する押し型71により、端面32aから突出するコイル35の部分を押圧する。これにより、コイルエンド部35Eに凸部71qの形状が転写され、凹部41が形成される。
図12は、図6中のS120に示す工程を説明するためのステータの断面図である。図6および図12を参照して、次に、サーミスタ51をコイルエンド部35Eに仮付けする(S120)。この際、まず、サーミスタ51の測温部51pの周囲を覆うように、多孔体56を設ける。多孔体56によって覆われたサーミスタ51を凹部41に挿入する。図6を参照して、次に、コイルエンド部35Eの表面を糸で巻き付ける(S130)。
図13は、図6中のS140に示す工程を説明するためのステータの側面図である。図6および図13を参照して、次に、ステータコア32を中心軸101を中心に回転させながら、ワニス噴出ノズル76からワニスをコイルエンド部35Eに滴下させる(S140)。このとき、コイルエンド部35Eの表面にワニス層が形成されると同時に、ワニスが多孔体56に含浸する。
図6を参照して、次に、ステータコア32を加熱し、ワニスを硬化させる(S150)。これにより、コイルエンド部35Eの表面に絶縁被膜60が形成されるとともに、測温部51pの周囲を覆うように樹脂57が設けられる。
この発明の実施の形態1における温度検出素子の固定構造は、コイル35と、コイル35の温度を検出する温度検出素子としてのサーミスタ51と、サーミスタ51と隣接して配置され、サーミスタ51をコイル35に対して固定する固定部材55とを備える。固定部材55は、多孔体56と、多孔体56に含浸させられた樹脂57とを含む。
このように構成された、この発明の実施の形態1における温度検出素子の固定構造によれば、サーミスタ51とコイル35との密着性を向上させることで、コイル35の温度の精度良く検出することができる。これにより、コイル35の温度の測定誤差を小さく見積もって、コイル35が過熱であると判断する時の温度をより小さく設定することが可能となる。これにより、モータジェネレータ11の性能を向上させることができる。また、本実施の形態では、サーミスタ51の位置決めを補助する治具等が不要となるため、モータジェネレータ11の製造コストを低く抑えることができる。
(実施の形態2)
図14は、この発明の実施の形態2における温度検出素子の固定構造を示す断面図である。図14は、実施の形態1における図4に対応する図である。図15は、図14中の矢印XVに示す方向から見たステータの図である。本実施の形態における温度検出素子の固定構造は、実施の形態1における温度検出素子の固定構造と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造については説明を繰り返さない。
図14および図15を参照して、本実施の形態では、サーミスタ51が、コイルエンド部35Eの外周面35a上に固定されている。樹脂57を含浸する多孔体56は、サーミスタ51の測温部51pを覆うように設けられている。サーミスタ51は、多孔体56とコイル35との間に挟持されている。測温部51pと外周面35aとは、接触している。測温部51pの周囲は、外周面35aおよび多孔体56によって覆われている。
このような構成により、測温部51pとコイル35との間で良好な密着性を得ることができる。また同時に、樹脂57が測温部51pと外気との断熱材となるため、コイル35の温度を精度良く検出することができる。
本実施の形態では、図6中のS120に示す工程において、接着剤等を多孔体56の表面に塗布する。測温部51pを覆うようにして多孔体56を外周面35aに貼り合わせ、サーミスタ51をコイルエンド部35Eに仮付けする。
図16は、図14中の温度検出素子の固定構造の第1の変形例を示す断面図である。図16を参照して、本変形例では、樹脂57を含浸する板状の多孔体56が、外周面35aに固定されている。サーミスタ51の測温部51pが、多孔体56に埋設されている。図中では、測温部51pが多孔体56に部分的に埋設されているが、測温部51pの全体が埋設されても良い。このような構成によっても、測温部51pとコイル35との間で良好な密着性を得ることができる。
図17は、図14中の温度検出素子の固定構造の第2の変形例を示す断面図である。図17を参照して、本変形例では、図16中に示す形態に加えて、多孔体56が突設部56mを含む。コイルエンド部35Eには、外周面35aから凹む凹部58が形成されている。多孔体56は、凹部58に突設部56mが嵌め合わされるように設けられている。このような構成によれば、多孔体56をコイルエンド部35Eに対して、より確実に固定することができる。
このように構成された、この発明の実施の形態2における温度検出素子の固定構造によれば、実施の形態1に記載の効果と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態3)
図18は、この発明の実施の形態3における温度検出素子の固定構造を示す断面図である。本実施の形態における温度検出素子の固定構造は、実施の形態2における温度検出素子と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造については説明を繰り返さない。
図18を参照して、端面32aとコイルエンド部35Eとの間には、隙間としてのカフス部88が形成されている。サーミスタ51と、樹脂57を含浸する多孔体56とは、実施の形態2における図14および図15に示す形態と同様の形態で設けられている。本実施の形態では、モータジェネレータ11が、ブラケット81をさらに備える。ブラケット81は、絶縁性の樹脂材料から形成されている。
図19は、図18中のステータに設けられたブラケットを示す斜視図である。図18および図19を参照して、ブラケット81は、挿入部83と、位置決め部82とを含む。挿入部83がカフス部88に挿入されることによって、ブラケット81がコイルエンド部35Eに対して固定されている。位置決め部82は、多孔体56を介してサーミスタ51を外周面35aに対して押え付けている。
このように構成された、この発明の実施の形態3における温度検出素子の固定構造によれば、実施の形態1に記載の効果と同様の効果を得ることができる。加えて、サーミスタ51の固定用のブラケット81を設けることによって、コイルエンド部35Eに対する測温部51pの位置決め精度をさらに向上させることができる。これにより、たとえば、測温部51pが相間絶縁紙61上に固定される等の事態を回避でき、サーミスタ51によって検出されたコイル35の温度に対する信頼性を向上させることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の実施の形態1における温度検出素子の固定構造が適用された駆動ユニットを模式的に表わす断面図である。 図1中のII−II線上に沿ったモータジェネレータの端面図である。 図1中のステータのコイルエンド部を示す断面図である。 図1中の2点鎖線IVで囲まれた位置を拡大して示す断面図である。 図4中のV−V線上に沿ったステータの断面図である。 図1中のモータジェネレータの製造方法の工程を示すフローチャートである。 相間絶縁紙を示す平面図である。 図6中のS100に示す工程を説明するためのステータの端面図である。 図6中のS110に示す工程を説明するためのステータの断面図である。 コイルエンド部に凹部を形成する方法の第1の変形例を示す斜視図である。 コイルエンド部に凹部を形成する方法の第2の変形例を示す断面図である。 図6中のS120に示す工程を説明するためのステータの断面図である。 図6中のS140に示す工程を説明するためのステータの側面図である。 この発明の実施の形態2における温度検出素子の固定構造を示す断面図である。 図14中の矢印XVに示す方向から見たステータの図である。 図14中の温度検出素子の固定構造の第1の変形例を示す断面図である。 図14中の温度検出素子の固定構造の第2の変形例を示す断面図である。 この発明の実施の形態3における温度検出素子の固定構造を示す断面図である。 図18中のステータに設けられたブラケットを示す斜視図である。
符号の説明
11 モータジェネレータ、32 ステータコア、32a,32b 端面、35 コイル、35a 外周面、35E コイルエンド部、41 凹部、51 サーミスタ、55 固定部材、56 多孔体、57 樹脂、61 相間絶縁紙、68 ポケット部、73 ダミー部材、81 ブラケット、82 位置決め部、83 挿入部、88 カフス部。

Claims (8)

  1. コイルと、
    前記コイルの温度を検出する温度検出素子と、
    前記温度検出素子と隣接して配置され、前記温度検出素子を前記コイルに対して固定する固定部材とを備え、
    前記固定部材は、多孔体と、前記多孔体に含浸させられた樹脂とを含む、温度検出素子の固定構造。
  2. 前記コイルが巻回されるステータコアをさらに備え、
    前記ステータコアの端面から突出する前記コイルにより、コイルエンド部が形成され、
    前記温度検出素子は、前記コイルエンド部に固定されている、請求項1に記載の温度検出素子の固定構造。
  3. 前記コイルエンド部は、前記コイルエンド部の表面から凹む凹部を含み、
    前記温度検出素子は、凹部に挿入され、前記温度検出素子と前記コイルとの間に前記多孔体が配設される、請求項2に記載の温度検出素子の固定構造。
  4. 前記温度検出素子は、前記多孔体によって覆われた状態で前記コイルエンド部の表面に固定される、請求項2に記載の温度検出素子の固定構造。
  5. 前記ステータコアの端面と前記コイルエンド部との間には、隙間が形成され、
    前記隙間に挿入される挿入部と、前記温度検出素子を所定の位置に位置決めする位置決め部とを含むブラケットをさらに備え、
    前記位置決め部は、前記多孔体を介して前記温度検出素子を前記コイルエンド部の表面に対して押え付ける、請求項4に記載の温度検出素子の固定構造。
  6. 請求項3に記載の温度検出素子の固定構造が用いられた回転電機の製造方法であって、
    前記ステータコアに前記コイルを巻回する工程と、
    前記コイルの、前記ステータコアの端面から突出する部分に、ダミー部材を挿入する工程と、
    前記部分を押圧して前記コイルエンド部を成形する工程と、
    前記コイルエンド部を成形する工程の後、前記ダミー部材を前記部分から取り除き、前記コイルエンド部に前記凹部を形成する工程とを備える、回転電機の製造方法。
  7. 前記コイルを巻回する工程は、隣接する2相の前記コイル間に絶縁紙を配設する工程を含み、
    前記ダミー部材を挿入する工程は、前記絶縁紙に形成されたポケット部に前記ダミー部材を挿入する工程を含む、請求項6に記載の回転電機の製造方法。
  8. 請求項1から5のいずれか1項に記載の温度検出素子の固定構造が用いられた回転電機の製造方法であって、
    前記多孔体により前記温度検出素子を前記コイルに仮付けする工程と、
    前記温度検出素子を仮付けする工程の後、前記コイルに前記樹脂を塗布すると同時に、前記多孔体に前記樹脂を含浸させる工程とを備える、回転電機の製造方法。
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