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JP2008016199A - 非水電解液二次電池用負極の製造装置 - Google Patents

非水電解液二次電池用負極の製造装置 Download PDF

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JP2008016199A JP2006182854A JP2006182854A JP2008016199A JP 2008016199 A JP2008016199 A JP 2008016199A JP 2006182854 A JP2006182854 A JP 2006182854A JP 2006182854 A JP2006182854 A JP 2006182854A JP 2008016199 A JP2008016199 A JP 2008016199A
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aqueous electrolyte
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Yoshihiko Ide
仁彦 井手
Kiyotaka Yasuda
清隆 安田
Janko Marinov Todorov
ヤンコ マリノフ トドロフ
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Mitsui Kinzoku Co Ltd
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Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Abstract

【課題】生産性良く且つ安全に、負極活物質にリチウムが吸蔵された非水電解液二次電池用負極を製造し得る装置を提供すること。
【解決手段】負極前駆体10の繰り出し部110と、負極10’の巻き取り部111と、これらの間に設置された電解槽120と備える。負極前駆体10は、非水電解液が充填された電解槽120内を搬送される。電解槽120内には、非水電解液の液面レベルよりも下の位置に、搬送中の負極前駆体10と接触するように集電ローラ122が配置されている。また、搬送中の負極前駆体10と対向するように金属リチウムの保持部124が配置されている。保持部124及び集電ローラ122がそれぞれ、電流制御装置200に接続されるようになされている。
【選択図】図1

Description

本発明は、リチウム二次電池やリチウムポリマー二次電池などの非水電解液二次電池用の負極を製造するための装置に関する。
リチウム二次電池やリチウムポリマー二次電池の負極としては、黒鉛等のカーボン系材料を含む合剤を、銅箔等の集電体に塗工したものが広く用いられている。近年、カーボン系材料のリチウム吸蔵性能は理論値に近いレベルまで達しており、リチウム二次電池やリチウムポリマー二次電池の大幅な容量向上のために、新たな負極活物質の開発が要請されている。そのような負極活物質として、シリコン系材料やスズ系材料が提案されている。
例えば、高電圧・高エネルギー密度で且つ大電流での充放電特性に優れたリチウム二次電池を得る目的で、電気化学的反応によってリチウムを吸蔵させたシリコン粒子を、負極活物質として用いることが提案されている(特許文献1参照)。シリコン粒子は加圧成形されてペレットの形態になり、その上にリチウム箔が圧着されて負極が得られる。該負極を電池に組み込み、非水電解液の存在下、リチウムとシリコン粒子との間で形成される局部電池反応を利用して、シリコン粒子にリチウムを吸蔵させている。しかし、リチウムをこのように吸蔵させたのでは、吸蔵に長時間を要する上、リチウムの吸蔵量の制御も困難であることから、生産性よく電池を製造することは容易でない。また、電池内でリチウムを吸蔵させた場合には、非水電解液の分解、例えばカーボネート系有機溶媒の分解が併発することがあり、それによって二酸化炭素やメタン、エタン等のガスが発生するおそれがある。
特開平7−29602号公報
本発明の目的は、前述した従来技術が有する種々の欠点を解消し得る非水電解液二次電池用負極の製造装置を提供することにある。
本発明は、集電体の少なくとも一面に、リチウムの吸蔵放出が可能な活物質を含む活物質層を備えた負極前駆体における該活物質にリチウムを吸蔵させる非水電解液二次電池用負極の製造装置であって、
ロール状に巻回された前記負極前駆体の繰り出し部と、負極の巻き取り部と、該繰り出し部と該巻き取り部との間に設置された電解槽と備え、該負極前駆体は、非水電解液が充填された該電解槽内を搬送されるようになされており、
前記電解槽内には、充填された非水電解液の液面レベルよりも下の位置に、搬送中の前記負極前駆体と接触するように集電ローラが配置されていると共に、搬送中の前記負極前駆体と対向するように導電性材料からなる金属リチウムの保持部が配置されており、
前記保持部及び前記集電ローラがそれぞれ、電流制御装置に接続されるようになされていることを特徴とする非水電解液二次電池用負極の製造装置を提供することにより前記目的を達成したものである。
また本発明は、前記の製造装置を、該装置とは別に設置された電流制御装置に接続し、前記負極と前記金属リチウムとの間を通電させることを特徴とする非水電解液二次電池用負極の製造方法を提供するものである。
更に本発明は、集電体の少なくとも一面に、リチウムの吸蔵放出が可能な活物質を含む活物質層を備えた負極前駆体における該活物質にリチウムを吸蔵させる非水電解液二次電池用負極の製造方法であって、
非水電解液中を連続搬送される前記負極前駆体と、金属リチウムとを電気的に短絡させて該負極前駆体における活物質にリチウムを吸蔵させる非水電解液二次電池用負極の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、生産性良く且つ安全に、負極活物質にリチウムが吸蔵された非水電解液二次電池用負極を製造することができる。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、本発明の製造装置の一実施形態の模式図が示されている。本実施形態の装置は、集電体の少なくとも一面に、リチウムの吸蔵放出が可能な活物質を含む活物質層を備えた負極前駆体における該活物質に、リチウムを吸蔵させるためのものである。本実施形態の装置は、その全体が外気から遮断されるように密閉容器100内に収容されている。容器100内は水分を含まない雰囲気に調整されている。例えば容器100内の水分率は400ppm、特に10ppm以下に抑えられている。容器100内は、例えばアルゴン等の不活性雰囲気やドライルーム環境下(露点:−30℃以下)とすることができる。
容器100内に収容されている装置は、大別して(イ)負極前駆体の搬送装置、(ロ)リチウムの吸蔵装置、及び(ハ)負極の洗浄装置を含む。以下、それぞれの装置について説明する。
負極前駆体の搬送装置は、ロール状に巻回された長尺帯状の負極前駆体10の繰り出し部110及び負極10’の巻き取り部111を備えている。これによってリチウムが吸蔵されるべき負極前駆体10は、所定方向に搬送されるようになっている。搬送の途中、負極前駆体10は、後述する電解槽120及び洗浄槽内を通過するように、複数の送りローラ112によってその搬送方向が調整されている。
リチウムの吸蔵装置は電解槽120を備えている。電解槽120は、上述した負極の繰り出し部110と巻き取り部111との間に設置されている。電解槽120内には、非水電解液121が充填されている。
電解槽120内には、充填された非水電解液121の液面レベルLよりも下の位置に、一対の集電ローラ122,122が配置されている。集電ローラ122は、導電性を有する材料から構成されている。また集電ローラ122は、電解槽120内を搬送中の負極前駆体10をその表裏からニップするように配置されている。これによって、集電ローラ122は負極前駆体10に接触して両者間の導通が確保される。集電ローラ122は電流制御装置200に接続されている。電流制御装置200は、本実施形態の装置の一部ではなく、本実施形態の装置とは別に用意されたものであり、容器100の外に設置されている。
電解槽120の液面レベルLよりも下の位置には更に、金属リチウム123の保持部124が配置されている。保持部124は、金属リチウム123を保持固定し且つ金属リチウム123が搬送中の負極前駆体10と対向するような位置に配置されている。保持部124は導電性材料から構成されている。この材料は、リチウム化合物の形成能の低い材料でもある。「リチウム化合物の形成能の低い」とは、リチウムと金属間化合物若しくは固溶体を形成しないか、又は形成したとしてもリチウムが微量であるか若しくは非常に不安定であることを意味する。そのような材料としては例えばステンレス、銅、ニッケル、コバルト等が挙げられる。本実施形態の保持部124は、通液構造を有するバスケットからなる。バスケットを通液構造とするためには、例えば前記の材料からなるメッシュやパンチングメタルを用いてバスケットを構成すればよい。バスケットからなる保持部124は、上端が開口した深底のものであり、その内部に棒状又は塊状の金属リチウム123のインゴットが収容される。金属リチウム123のインゴットがバスケットからなる保持部124内に収容されることで、金属リチウム123と保持部124とが接触し、それによって両者間の導通が確保される。
本実施形態においては、4つの保持部124が用いられている。各保持部124は、電解槽120内を搬送される負極前駆体10の表面及び裏面にそれぞれ対向するような位置に配置されている。各保持部124は、容器100の外に設置された電流制御装置200に接続されている。
バスケットからなる各保持部124は、その開口端を含む上部域が絶縁部125になっている。保持部124の上部域を絶縁部125とするためには、例えば該上部域に絶縁塗料を塗布すればよい。
電解槽120には更に、冷却装置126及び脱水装置127が備えられている。これらの装置は電解槽120の外に設置されている。またこれらの装置は直列に接続されている。これらの装置内には、電解槽120内に充填された非水電解液121が循環するようになっている。電解槽120とこれらの装置とは、電解槽120の側面の上部及び下部それぞれに取り付けられた管128,129を通じて接続されている。管128内にはフィルタ128’が取り付けられている。フィルタ128’は、負極前駆体10等から脱落して非水電解液121中へ混ざり込んだ活物質等の固形成分を除去するために用いられる。
冷却装置126は、電解槽120内に充填された非水電解液121を冷却するために用いられる。本実施形態の装置を用いたリチウムの吸蔵は発熱反応であることから、吸蔵が進むにつれて非水電解液121の温度が上昇する。そこで液温を安定化させる目的で、非水電解液121を冷却する。冷却装置126は例えば熱交換器からなる。この熱交換器に所定の冷媒及び非水電解液121を流通させることで該非水電解液121を冷却する。
脱水装置127は、外部から持ち込まれた水分や負極前駆体10中に含まれる水分を除去するために用いられる。脱水装置127は例えばモレキュラーシーブが充填されたカラムから構成されている。このモレキュラーシーブは、リチウム置換型のものであることが好ましい。
負極10’の洗浄装置は、洗浄槽130を備えている。洗浄槽130は、上述した負極前駆体10の繰り出し部110と巻き取り部111との間に設置されている。更に洗浄槽130は、負極前駆体10の搬送方向に関して、上述した電解槽120よりも下流側に設置されている。洗浄槽130内には、負極10’を洗浄するための有機溶媒131が充填されている。
以上の構成に加えて、本実施形態の製造装置には消火装置140が備えられている。消火装置140は、金属リチウムが発火した場合や、有機溶媒に引火した場合にそれを消火するための消火剤を噴霧するためのものである。
容器100の外には電流制御装置200が設置されている。電流制御装置200は、先に述べた集電ローラ122及び保持部124に接続される。集電ローラ122に接続されている負極前駆体10と、保持部124に接続されている金属リチウム123とを短絡させると、両者間の電位差によって電流が流れる。電流制御装置200は、この電流を制御するための装置である。従って電流制御装置200には通電量を制御するための回路が組み込まれている。また電流制御装置200には、大電流が流れた場合にこれを遮断するための電流遮断回路も組み込まれている。これらの回路によって装置の安全性が高められている。これらの回路としては、従来公知の構造のものを用いることができる。
以上の構造を有する製造装置を用いた負極の製造方法について説明すると、リチウムが吸蔵されるべき負極前駆体10は繰り出し部110から繰り出され、電解槽120内に搬送される。本実施形態において用いられる、リチウムが吸蔵されるべき負極前駆体10は、集電体の各面にリチウムの吸蔵放出が可能な活物質を含む活物質層を備えたものである。この活物質は、リチウムを吸蔵した状態にはなっていない。
電解槽120内に搬送された負極前駆体10は、集電ローラ122を介して電流制御装置200に接続されている。上述した通り、集電ローラ122は非水電解液121の液面レベルLよりも下の位置に配置されている。集電ローラ122を液面レベルLよりも上の位置に配置することも可能であるが、集電ローラ122と負極前駆体10との接点を液面レベルLよりも下に配置することによって、集電ローラ122と負極前駆体10が接触することに起因してスパークが発生することを防止できるという利点がある。本実施形態の装置においては引火しやすい物質である有機溶媒を扱っているので、スパークの発生を防止することは火災発生の防止の点から重要である。
集電ローラ122を介して電流制御装置200に接続された負極前駆体10は、この状態下に負極前駆体10が金属リチウム123と対向する位置まで搬送される。負極前駆体10と金属リチウム123との対向位置において、両者間の電位差によって電気的な短絡が起こり、金属リチウム123が溶解して負極前駆体10の活物質に吸蔵される。金属リチウム123は、負極前駆体10の表裏それぞれに対向して配置されているので、負極前駆体10の表裏それぞれに設けられている活物質層中の活物質に同時にリチウムが吸蔵される。
先に述べた通り、負極前駆体10と金属リチウム123との間には、両者間の電位差によって電流が流れる。つまり自然通電が起こる。このときの電流量が負極1cm2当たり0.5〜5mAとなるように、電流制御装置200によって通電状態を制御することがリチウムを首尾良く吸蔵させる観点から好ましい。負極前駆体10と金属リチウム123との間の電位差が十分に高くなく電流が不足する場合には、電流制御装置200によって両者間に強制通電を行ってもよい。自然通電及び強制通電の何れの場合であっても、通電は非水電解液121を5〜50℃に保った状態で行うことが好ましい。非水電解液121の揮発を防ぐ観点からは、該非水電解液121の温度を25℃以下に制御することが好ましい。
負極前駆体10にリチウムを吸蔵させる量は、負極活物質の量との関係で決定される。具体的には、リチウムの吸蔵量を、負極活物質の初期充電理論容量に対して好ましくは10〜40%、更に好ましくは20〜40%、一層好ましくは25〜35%に設定する。例えば負極活物質としてシリコンを用いた場合、理論的にはシリコンは組成式SiLi4.4で表される状態までリチウムを吸蔵するので、リチウムの吸蔵量が、シリコンの初期充電理論容量に対して100%であるとは、組成式SiLi4.4で表される状態までリチウムがシリコンに吸蔵されることをいう。
本実施形態の装置においては、金属リチウム123を二個一組で二組用いているので、負極前駆体10の表裏それぞれにおけるリチウムの吸蔵を2回行うことができる。これによって、負極前駆体10の搬送速度を高めても十分な量のリチウムを吸蔵させることができる。その結果、生産性を高めることが可能となる。
負極前駆体10の活物質へのリチウムの吸蔵の程度は、電流制御装置200による通電量の制御によってコントロールすることができる。
リチウムが負極前駆体10に吸蔵されるにつれて、バスケットからなる保持部124内に収容された金属リチウム123のインゴットは、その太さが徐々に細くなると共に、その高さが徐々に低くなる。その結果、保持部124の上部域には金属リチウム123が存在しなくなる。金属リチウム123が存在しない保持部124の上部域においては、金属リチウム123から負極前駆体10までのリチウム拡散距離が、金属リチウム123が存在する保持部124の中央域における金属リチウム123から負極前駆体10までのリチウム拡散距離に比べて遠くなる。その結果、リチウム吸蔵量の制御が困難になる。これを防止するために、本実施形態の装置においては、先に述べた通り、保持部124の上部域を絶縁部125となしている。
電解槽120に充填される非水電解液121は、支持電解質であるリチウム塩を有機溶媒に溶解した溶液からなる。リチウム塩としては、LiClO4、LiPF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO2)、LiN(C25SO22等が例示される。リチウム塩の濃度は1〜3mol/lであることが好ましい。有機溶媒としてはリチウム塩の溶解が可能なものが用いられる。そのような有機溶媒としては、例えばエチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート等のカーボネート系有機溶媒が挙げられる。特に水分や酸素、光、過電圧などに対する安定性を考慮するとジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジメトキシエタン等の鎖状カーボネートを用いることが好ましい。なお本製造装置においては、非水電解液121中に、水分や酸素との反応性の高い材料である金属リチウムが存在しているので、負極前駆体10中に水分や酸素が存在していたとしても、これらは金属リチウムと反応して除去される。
溶媒として次のものも使用できる。例えば可逆的な負極反応を促すとされる好適なSEI(固体電解質膜)を負極前駆体10の活物質の表面に設けるための有機溶媒、具体的にはフッ素化したカーボネートや、アルカリ金属イオン又はアルカリ土類金属イオンをドープしたカーボネートが挙げられる。これらの有機溶媒を用いると、電池作製前に負極特性を安定化させるSEIを予め設けることが可能となる。
このようにしてリチウムが吸蔵されて得られた負極10’は、電解槽120から引き上げられ、引き続き洗浄槽130に導入される。洗浄槽130においては、負極10’に付着しているリチウム塩が除去される。負極10’が洗浄槽130内を通過する間に、負極10’に付着していたリチウム塩及び有機溶媒の分解物が、洗浄槽130内の有機溶媒に溶解することで除去される。洗浄槽130に用いられる有機溶媒としては、高揮発性を有する直鎖カーボネート、例えばジエチルカーボネートやジメチルカーボネートが好ましい。有機溶媒が高揮発性であることによって、洗浄後の負極10’から有機溶媒を容易に除去することができる。なお洗浄層130中の有機溶媒を循環させて濾過し、該有機溶媒中の固形成分を除去するようにしてもよい。また、洗浄層130中の有機溶媒を撹拌して洗浄効率を高めてもよい。
洗浄槽130から引き上げられた負極10’は巻き取り部111によって巻き取られる。巻き取り後に、又は巻き取りに先立ち、洗浄槽130における洗浄で負極10’に付着した有機溶媒を、真空乾燥装置によって除去してもよい。
このように、本実施形態の装置を用いることによって、負極前駆体へのリチウムの吸蔵を生産性良く且つ安全に行うことができる。
本実施形態に装置によってリチウムが吸蔵される負極前駆体10は、リチウムの吸蔵放出が可能な活物質を含むものである。例えば、負極活物質の粒子を含むスラリーを集電体上に塗布して塗膜を形成して形成される負極や、該塗膜を焼成することで形成される負極を用いることができる。更に、スパッタリング等の乾式薄膜形成手段や、電解めっき等の湿式薄膜形成手段によって集電体上に形成された負極活物質の薄膜を備えた負極を用いることもできる。
特に好ましい負極前駆体は、活物質の粒子を含む活物質層を備え、該粒子の表面の少なくとも一部がリチウム化合物の形成能の低い金属材料で被覆されていると共に、該金属材料で被覆された該粒子どうしの間に空隙が形成されている構造のものである。この構造の負極は、リチウムの吸蔵過程で及び吸蔵後に、負極から活物質が脱落することを最も抑制し得るものだからである。図2にはこのような負極前駆体の一実施形態の断面構造の模式図が示されている。図2に示す負極前駆体10は、集電体11と、その少なくとも一面に形成された活物質層12を備えている。なお図2においては、便宜的に集電体11の片面にのみ活物質層12が形成されている状態が示されているが、本実施形態の装置に実際に適用される場合には、活物質層は集電体の両面に形成されている。
活物質層12は、活物質の粒子12aを含んでいる。活物質としては、リチウムの吸蔵放出が可能な材料が用いられる。活物質層12は例えば、活物質の粒子12aを含むスラリーを塗布して形成されている。活物質としては、例えばシリコン系材料やスズ系材料、アルミニウム系材料、ゲルマニウム系材料が挙げられる。リチウムの吸蔵放出が可能な材料の他の例として、黒鉛、難黒鉛化性炭素、易黒鉛化性炭素などの炭素材料が挙げられる。
スズ系材料としては、例えばスズと、コバルトと、炭素と、ニッケル及びクロムのうちの少なくとも一方とを含む合金が好ましく用いられる。シリコン系材料としては、リチウムの吸蔵が可能で且つシリコンを含有する材料、例えばシリコン単体、シリコンと金属との合金、シリコン酸化物などを用いることができる。これらの材料はそれぞれ単独で、或いはこれらを混合して用いることができる。前記の金属としては、例えばCu、Ni、Co、Cr、Fe、Ti、Pt、W、Mo及びAuからなる群から選択される1種類以上の元素が挙げられる。これらの金属のうち、Cu、Ni、Coが好ましく、特に電子伝導性に優れる点、及びリチウム化合物の形成能の低さの点から、Cu、Niを用いることが望ましい。特に好ましいシリコン系材料は、リチウムの吸蔵量の高さの点からシリコン又はシリコン酸化物である。
活物質層12においては、粒子12aの表面の少なくとも一部が、リチウム化合物の形成能の低い金属材料13で被覆されている。この金属材料13は、粒子12aの構成材料と異なる材料である。該金属材料で被覆された該粒子12aの間には空隙が形成されている。つまり該金属材料は、リチウムイオンを含む非水電解液が粒子12aへ到達可能なような隙間を確保した状態で該粒子12aの表面を被覆している。図2中、金属材料13は、粒子12aの周囲を取り囲む太線として便宜的に表されている。なお同図においては、活物質層12に含まれる粒子12aのうち、他の粒子との間に接触がないように描かれているものが存在するが、これは活物質層12を二次元的にみたことに起因するものであり、実際は各粒子は他の粒子と直接又は金属材料13を介して接触をしている。
金属材料13は導電性を有するものであり、その例としては銅、ニッケル、鉄、コバルト又はこれらの金属の合金などが挙げられる。特に金属材料13は、活物質の粒子12aが膨張収縮しても該粒子12aの表面の被覆が破壊されにくい延性の高い材料であることが好ましい。そのような材料としては銅を用いることが好ましい。
金属材料13は、活物質層12の厚み方向全域にわたって活物質の粒子12aの表面に存在していることが好ましい。そして金属材料13のマトリックス中に活物質の粒子12aが存在していることが好ましい。これによって、充放電によって該粒子12aが膨張収縮することに起因して微粉化しても、その脱落が起こりづらくなる。また、金属材料13を通じて活物質層12全体の電子伝導性が確保されるので、電気的に孤立した活物質の粒子12aが生成すること、特に活物質層12の深部に電気的に孤立した活物質の粒子12aが生成することが効果的に防止される。このことは、活物質として半導体であり電子伝導性の乏しい材料、例えばシリコン系材料を用いる場合に特に有利である。金属材料13が活物質層12の厚み方向全域にわたって活物質の粒子12aの表面に存在していることは、該材料13を測定対象とした電子顕微鏡マッピングによって確認できる。
金属材料13は、粒子12aの表面を連続に又は不連続に被覆している。金属材料13が粒子12aの表面を連続に被覆している場合には、金属材料13の被覆に、非水電解液の流通が可能な微細な空隙を形成することが好ましい。金属材料13が粒子12aの表面を不連続に被覆している場合には、粒子12aの表面のうち、金属材料13で被覆されていない部位を通じて該粒子12aへ非水電解液が供給される。このような構造の金属材料13の被覆を形成するためには、例えば後述する条件に従う電解めっきによって金属材料13を粒子12aの表面に析出させればよい。
活物質の粒子12aの表面を被覆している金属材料13は、その厚みの平均が好ましくは0.05〜2μm、更に好ましくは0.1〜0.25μmという薄いものである。つまり金属材料13は最低限の厚みで以て活物質の粒子12aの表面を被覆している。これによって、エネルギー密度を高めつつ、充放電によって粒子12aが膨張収縮して微粉化することに起因する脱落を防止している。ここでいう「厚みの平均」とは、活物質の粒子12aの表面のうち、実際に金属材料13が被覆している部分に基づき計算された値である。従って活物質の粒子12aの表面のうち金属材料13で被覆されていない部分は、平均値の算出の基礎にはされない。
金属材料13で被覆された粒子12aどうしの間には空隙が形成されている。この空隙は、リチウムイオンを含む非水電解液の流通の経路としての働きを有している。この空隙の存在によって非水電解液が活物質の粒子12aへ容易に到達するので、初期充電の過電圧を低くすることができる。その結果、負極10’の表面でリチウムのデンドライトが発生することが防止される。デンドライトの発生は両極の短絡の原因となる。過電圧を低くできることは、非水電解液の分解防止の点からも有利である。非水電解液が分解すると不可逆容量が増大するからである。更に、過電圧を低くできることは、正極がダメージを受けにくくなる点からも有利である。
更に、粒子12a間に形成されている空隙は、充放電で活物質の粒子12aが体積変化することに起因する応力を緩和するための空間としての働きも有する。充電によって体積が増加した活物質の粒子12aの体積の増加分は、この空隙に吸収される。その結果、該粒子12aの微粉化が起こりづらくなり、また負極10’の著しい変形が効果的に防止される。
活物質層12は、後述するように、好適には粒子12a及び結着剤を含むスラリーを集電体上に塗布し乾燥させて得られた塗膜に対し、所定のめっき浴を用いた電解めっきを行い、粒子12a間に金属材料13を析出させることで形成される。
非水電解液の流通が可能な空隙を活物質層12内に必要且つ十分に形成するためには、前記の塗膜内にめっき液を十分浸透させることが好ましい。これに加えて、該めっき液を用いた電解めっきによって金属材料13を析出させるための条件を適切なものとすることが好ましい。めっきの条件にはめっき浴の組成、めっき浴のpH、電解の電流密度などがある。めっき浴のpHに関しては、これを7.1〜11に調整することが好ましい。pHをこの範囲内とすることで、活物質の粒子12aの溶解が抑制されつつ、該粒子12aの表面が清浄化されて、粒子表面へのめっきが促進され、同時に粒子12a間に適度な空隙が形成される。pHの値は、めっき時の温度において測定されたものである。
めっきの金属材料13として銅を用いる場合には、ピロリン酸銅浴を用いることが好ましい。また該金属材料としてニッケルを用いる場合には、例えばアルカリニッケル浴を用いることが好ましい。特に、ピロリン酸銅浴を用いると、活物質層12を厚くした場合であっても、該層の厚み方向全域にわたって、前記の空隙を容易に形成し得るので好ましい。また、活物質の粒子12aの表面には金属材料13が析出し、且つ該粒子12a間では金属材料13の析出が起こりづらくなるので、該粒子12a間の空隙が首尾良く形成されるという点でも好ましい。ピロリン酸銅浴を用いる場合、その浴組成、電解条件及びpHは次の通りであることが好ましい。
・ピロリン酸銅三水和物:85〜120g/l
・ピロリン酸カリウム:300〜600g/l
・硝酸カリウム:15〜65g/l
・浴温度:45〜60℃
・電流密度:1〜7A/dm2
・pH:アンモニア水とポリリン酸を添加してpH7.1〜9.5になるように調整する。
ピロリン酸銅浴を用いる場合には特に、P27の重量とCuの重量との比(P27/Cu)で定義されるP比が5〜12であるものを用いることが好ましい。P比が5未満のものを用いると、活物質の粒子12aを被覆する金属材料が厚くなる傾向となり、粒子12a間に所望の空隙を形成させづらい場合がある。また、P比が12を超えるものを用いると、電流効率が悪くなり、ガス発生などが生じやすくなることから生産安定性が低下する場合がある。更に好ましいピロリン酸銅浴として、P比が6.5〜10.5であるものを用いると、活物質の粒子12a間に形成される空隙のサイズ及び数が、活物質層12内での非水電解液の流通に非常に有利になる。
アルカリニッケル浴を用いる場合には、その浴組成、電解条件及びpHは次の通りであることが好ましい。
・硫酸ニッケル:100〜250g/l
・塩化アンモニウム:15〜30g/l
・ホウ酸:15〜45g/l
・浴温度:45〜60℃
・電流密度:1〜7A/dm2
・pH:25重量%アンモニア水:100〜300g/lの範囲でpH8〜11となるように調整する。
このアルカリニッケル浴と前述のピロリン酸銅浴とを比べると、ピロリン酸銅浴を用いた場合の方が活物質層12内に適度な空隙が形成される傾向があり、負極の長寿命化を図りやすいので好ましい。
前記の各種めっき浴に、タンパク質、活性硫黄化合物、セルロース等の銅箔製造用電解液に用いられる各種添加剤を加えることにより、金属材料13の特性を適宜調整することも可能である。
上述の各種方法によって形成される活物質層全体の空隙の割合、つまり空隙率は、15〜45体積%程度、特に20〜40体積%程度であることが好ましい。空隙率をこの範囲内とすることで、非水電解液の流通が可能な空隙を活物質層12内に必要且つ十分に形成することが可能となる。空隙率は次の(1)〜(7)の手順で測定される。
(1)前記のスラリーの塗布によって形成された塗膜の単位面積当たりの重量を測定し、粒子12aの重量及び結着剤の重量を、スラリーの配合比から算出する。
(2)電解めっき後の単位面積当たりの重量変化から、析出しためっき金属種の重量を算出する。
(3)電解めっき後、負極の断面をSEM観察することで、活物質層12の厚みを求める。
(4)活物質層12の厚みから、単位面積当たりの活物質層12の体積を算出する。
(5)粒子12aの重量、結着剤の重量、めっき金属種の重量と、それぞれの配合比から、それぞれの体積を算出する。
(6)単位面積当たりの活物質層12の体積から、粒子12aの体積、結着剤の体積、めっき金属種の体積を減じて、空隙の体積を算出する。
(7)このようにして算出された空隙の体積を、単位面積当たりの活物質層12の体積で除し、それに100を乗じた値を空隙率(%)とする。
活物質の粒子12aの粒径を適切に選択することによっても、前記の空隙率をコントロールすることができる。この観点から、粒子12aはその最大粒径が好ましくは30μm以下であり、更に好ましくは10μm以下である。また粒子の粒径をD50値で表すと0.1〜8μm、特に0.3〜4μmであることが好ましい。粒子の粒径は、レーザー回折散乱式粒度分布測定、電子顕微鏡観察(SEM観察)によって測定される。
負極全体に対する活物質の量が少なすぎると電池のエネルギー密度を十分に向上させにくく、逆に多すぎると強度が低下し活物質の脱落が起こりやすくなる傾向にある。これらを勘案すると、活物質層の厚みは10〜40μm、好ましくは15〜30μm、更に好ましくは18〜25μmである。
本実施形態の負極前駆体10においては、活物質層12の表面に薄い表面層(図示せず)が形成されていてもよい。また負極前駆体10はそのような表面層を有していなくてもよい。表面層の厚みは、0.25μm以下、好ましくは0.1μm以下という薄いものである。表面層の厚みの下限値に制限はない。
負極前駆体10が前記の厚みの薄い表面層を有するか又は該表面層を有していないことによって、負極10’を用いて二次電池を組み立て、当該電池の初期充電を行うときの過電圧を低くすることができる。このことは、二次電池の充電時に負極10’の表面でリチウムが還元することを防止できることを意味する。リチウムの還元は、両極の短絡の原因となるデンドライトの発生につながる。
負極前駆体10が表面層を有している場合、該表面層は活物質層12の表面を連続又は不連続に被覆している。表面層が活物質層12の表面を連続に被覆している場合、該表面層は、その表面において開孔し且つ活物質層12と通ずる多数の微細空隙(図示せず)を有していることが好ましい。微細空隙は表面層の厚み方向へ延びるように表面層中に存在していることが好ましい。微細空隙は非水電解液の流通が可能なものである。微細空隙の役割は、活物質層12内に非水電解液を供給することにある。微細空隙は、負極前駆体10の表面を電子顕微鏡観察により平面視したとき、金属材料13で被覆されている面積の割合、即ち被覆率が95%以下、特に80%以下、とりわけ60%以下となるような大きさであることが好ましい。
表面層は、リチウム化合物の形成能の低い金属材料から構成されている。この金属材料は、活物質層12中に存在している金属材料13と同種でもよく、或いは異種でもよい。また表面層は、異なる2種以上の金属材料からなる2層以上の構造であってもよい。負極前駆体10の製造の容易さを考慮すると、活物質層12中に存在している金属材料13と、表面層を構成する金属材料とは同種であることが好ましい。
負極前駆体10における集電体11としては、非水電解液二次電池用負極の集電体として従来用いられているものと同様のものを用いることができる。集電体11は、先に述べたリチウム化合物の形成能の低い金属材料から構成されていることが好ましい。そのような金属材料の例は既に述べた通りである。特に、銅、ニッケル、ステンレス等からなることが好ましい。また、コルソン合金箔に代表されるような銅合金箔の使用も可能である。更に集電体として、常態抗張力(JIS C 2318)が好ましくは500MPa以上である金属箔、例えば前記のコルソン合金箔の少なくとも一方の面に銅被膜層を形成したものを用いることもできる。更に集電体として常態伸度(JIS C 2318)が4%以上のものを用いることも好ましい。抗張力が低いと活物質が膨張した際の応力によりシワが生じ、伸び率が低いと該応力により集電体に亀裂が入ることがあるからである。これらの集電体を用いることで、負極10’の耐折性を一層高めることが可能となる。集電体11の厚みは、負極10’の強度維持と、エネルギー密度向上とのバランスを考慮すると、9〜35μmであることが好ましい。なお、集電体11として銅箔を使用する場合には、クロメート処理や、トリアゾール系化合物及びイミダゾール系化合物などの有機化合物を用いた防錆処理を施しておくことが好ましい。
図2に示す負極前駆体10の好ましい製造方法について、図3を参照しながら説明する。本製造方法では、活物質の粒子及び結着剤を含むスラリーを用いて集電体11上に塗膜を形成し、次いでその塗膜に対して電解めっきを行う。
先ず図3(a)に示すように集電体11を用意する。そして集電体11上に、活物質の粒子12aを含むスラリーを塗布して塗膜15を形成する。スラリーは、活物質の粒子の他に、結着剤及び希釈溶媒などを含んでいる。またスラリーはアセチレンブラックやグラファイトなどの導電性材料の粒子を少量含んでいてもよい。特に、活物質の粒子12aがシリコン系材料から構成されている場合には、該活物質の粒子12aの重量に対して導電性炭素材料を1〜3重量%含有することが好ましい。導電性炭素材料の含有量が1重量%未満であると、スラリーの粘度が低下して活物質の粒子12aの沈降が促進されるため、良好な塗膜15及び均一な空隙を形成しにくくなる。また導電性炭素材料の含有量が3重量%を超えると、該導電性炭素材料の表面にめっき核が集中し、良好な被覆を形成しにくくなる。
結着剤としてはスチレンブタジエンラバー(SBR)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレン(PE)、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)などが用いられる。希釈溶媒としてはN−メチルピロリドン、シクロヘキサンなどが用いられる。スラリー中における活物質の粒子12aの量は30〜70重量%程度とすることが好ましい。結着剤の量は0.4〜4重量%程度とすることが好ましい。これらに希釈溶媒を加えてスラリーとする。
形成された塗膜15は、粒子12a間に多数の微小空間を有する。塗膜15が形成された集電体11を、リチウム化合物の形成能の低い金属材料を含むめっき浴中に浸漬する。めっき浴への浸漬によって、めっき液が塗膜15内の前記微小空間に浸入して、塗膜15と集電体11との界面にまで達する。その状態下に電解めっきを行い、めっき金属種を粒子12aの表面に析出させる(以下、このめっきを浸透めっきともいう)。浸透めっきは、集電体11をカソードとして用い、めっき浴中にアノードとしての対極を浸漬し、両極を電源に接続して行う。
浸透めっきによる金属材料の析出は、塗膜15の一方の側から他方の側に向かって進行させることが好ましい。具体的には、図3(b)ないし(d)に示すように、塗膜15と集電体11との界面から塗膜の表面に向けて金属材料13の析出が進行するように電解めっきを行う。金属材料13をこのように析出させることで、活物質の粒子12aの表面を金属材料13で首尾よく被覆することができると共に、金属材料13で被覆された粒子12a間に空隙を首尾よく形成することができる。しかも、該空隙の空隙率を前述した好ましい範囲にすることが容易となる。
前述のように金属材料13を析出させるための浸透めっきの条件には、めっき浴の組成、めっき浴のpH、電解の電流密度などがある。このような条件については既に述べた通りである。
図3(b)ないし(d)に示されているように、塗膜15と集電体11との界面から塗膜の表面に向けて金属材料13の析出が進行するようにめっきを行うと、析出反応の最前面部においては、ほぼ一定の厚みで金属材料13のめっき核からなる微小粒子13aが層状に存在している。金属材料13の析出が進行すると、隣り合う微小粒子13aどうしが結合して更に大きな粒子となり、更に析出が進行すると、該粒子どうしが結合して活物質の粒子12aの表面を連続的に被覆するようになる。
浸透めっきは、塗膜15の厚み方向全域に金属材料13が析出した時点で終了させる。めっきの終了時点を調節することで、活物質層12の上面に表面層(図示せず)を形成することができる。このようにして、図3(d)に示すように、目的とする負極前駆体が得られる。
本発明は前記実施形態に制限されない。例えば図1に示す装置の電解槽においては、二個で一組をなす金属リチウム123を二組用いていたが、負極前駆体10の搬送速度や、負極前駆体10へのリチウムの吸蔵の程度によっては、金属リチウム123を二個一組で用いてもよい。
また金属リチウム123の形状は、棒状や塊状のインゴットに制限されず、他の形状であってもよい。
リチウム吸蔵後の負極10’の洗浄効果を高めるために、洗浄槽130を複数個直列に設けてもよい。また、洗浄槽130と巻き取り部111との間に、防錆処理等の表面処理槽を設けてもよい。
負極前駆体10における活物質層が集電体の片面にのみ形成されている場合には、金属リチウム123を二個一組で用いなくてもよい。
更に、電解槽120内の非水電解液121を撹拌した状態下に、負極前駆体10にリチウムを吸蔵させてもよい。
更に前記実施形態においては、電流制御装置200は容器100外に設置されていたが、これに代えて電流制御装置200を容器100の内部に設置してもよい。
本発明の製造装置の一実施形態を示す模式図である。 本発明の製造装置に用いられる負極前駆体の一実施形態の断面構造を示す模式図である。 図2に示す負極前駆体の製造方法を示す工程図である。
符号の説明
10 負極前駆体
10’ 負極
11 集電体
12 活物質層
12a 活物質の粒子
13 リチウム化合物の形成能の低い金属材料
15 塗膜
110 繰り出し部
111 巻き取り部
120 電解槽
122 集電ローラ
123 金属リチウム
124 保持部
125 絶縁部
126 冷却装置
127 脱水装置
200 電流制御装置

Claims (6)

  1. 集電体の少なくとも一面に、リチウムの吸蔵放出が可能な活物質を含む活物質層を備えた負極前駆体における該活物質にリチウムを吸蔵させる非水電解液二次電池用負極の製造装置であって、
    ロール状に巻回された前記負極前駆体の繰り出し部と、負極の巻き取り部と、該繰り出し部と該巻き取り部との間に設置された電解槽と備え、該負極前駆体は、非水電解液が充填された該電解槽内を搬送されるようになされており、
    前記電解槽内には、充填された非水電解液の液面レベルよりも下の位置に、搬送中の前記負極前駆体と接触するように集電ローラが配置されていると共に、搬送中の前記負極前駆体と対向するように導電性材料からなる金属リチウムの保持部が配置されており、
    前記保持部及び前記集電ローラがそれぞれ、電流制御装置に接続されるようになされていることを特徴とする非水電解液二次電池用負極の製造装置。
  2. 前記電解槽に、前記非水電解液の冷却装置が備えられている請求項1記載の製造装置。
  3. 前記電解槽に、前記非水電解液中に含まれる水分の脱水装置が備えられている請求項1又は2記載の製造装置。
  4. 前記保持部が、通液構造を有する前記導電性材料のバスケットからなり、該バスケットの上部域が絶縁部となっている請求項1ないし3の何れかに記載の製造装置。
  5. 請求項1記載の製造装置を、該装置とは別に設置された電流制御装置に接続し、前記負極前駆体と前記金属リチウムとの間を通電させることを特徴とする非水電解液二次電池用負極の製造方法。
  6. 集電体の少なくとも一面に、リチウムの吸蔵放出が可能な活物質を含む活物質層を備えた負極前駆体における該活物質にリチウムを吸蔵させる非水電解液二次電池用負極の製造方法であって、
    非水電解液中を連続搬送される前記負極前駆体と、金属リチウムとを電気的に短絡させて該負極前駆体における活物質にリチウムを吸蔵させる非水電解液二次電池用負極の製造方法。
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