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JP2008014162A - デュアルフューエルエンジンの制御装置 - Google Patents

デュアルフューエルエンジンの制御装置 Download PDF

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JP2008014162A JP2006183704A JP2006183704A JP2008014162A JP 2008014162 A JP2008014162 A JP 2008014162A JP 2006183704 A JP2006183704 A JP 2006183704A JP 2006183704 A JP2006183704 A JP 2006183704A JP 2008014162 A JP2008014162 A JP 2008014162A
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gasoline
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Masanori Matsushita
正典 松下
Tomoaki Saito
智明 齊藤
Hiroaki Mitsuki
宏明 三津木
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

【課題】人間工学的に好ましい運転状態を維持しつつ燃料切換時の過度なトルク変動を可及的に防止し、もって、安全走行を実現すること。
【解決手段】気体燃料からガソリンに使用燃料が切り換えられた際に、切換直前の目標トルクを維持する。その後、時間の経過とともに徐々に目標トルクの設定要素をガソリンによるトルク特性に復帰させる。このため、気体燃料からガソリンに使用燃料が切り換えられた場合でも、乗員が大きなトルクショックを受ける虞はない。さらに、気体燃料からガソリンに使用燃料が切り換えられた後、目標トルクの設定要素を時間の経過とともに徐々にガソリンによるトルク特性に復帰させるので、乗員に違和感を与えることなく、ガソリン本来のトルク特性で車両を走行させることが可能になる。
【選択図】図12

Description

本発明はデュアルフューエルエンジンの制御装置に関する。
水素ガスや天然ガス等の気体燃料をガソリンと併用するエンジンが知られている。
例えば、特許文献1に開示されたエンジンでは、気体燃料を収容する気体タンクとガソリン燃料を収容するガソリンタンクとを併存させ、所定の条件が成立したとき(例えば操縦者のマニュアル操作が実行されたとき)に両タンクから供給される燃料が択一的に切り換えられるように構成されている。
特開2003−293807号公報
ところで、上述のように燃料の切換が実行された場合、燃料の性質が異なるために、切換前により得られているエンジンの運転状態を継続したり、円滑に変更したりすることができないことがある。
例えば、ガソリンと気体燃料とでは、同じ条件では、ガソリンを使用した方がエンジンの出力は高くなる。そのため、気体燃料からガソリンに使用燃料を切り換えると、大きなトルクショックが生じる場合がある。従って、同じアクセル開度であっても、燃料の切換時に車両が急加速し、乗員に大きな衝撃を与えたり、先行車両に急接近したりすることになる。
その一方で、大きな出力が要求される場合や、気体燃料の残量が少なくなってきた場合等、操縦者が使用燃料を気体燃料からガソリンに切り換えるニーズは少なからず存在する。また、マニュアル操作で燃料が切り換えられる方式の場合、操縦者が不用意に使用燃料を切り換えた場合の安全対策を講じる必要もある。
本発明は上述したニーズに鑑みてなされたものであり、人間工学的に好ましい運転状態を維持しつつ燃料切換時の過度なトルク変動を可及的に防止し、もって、安全走行を実現することのできるデュアルフューエルエンジンの制御装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために本発明は、使用燃料として、気体燃料とガソリンとを切換可能としたデュアルフューエルエンジンの制御装置であって、所定の条件が満たされたときに使用燃料の切換を実行する燃料切換手段と、自車両の運転状態を検出する運転状態検出手段と、前記運転状態検出手段の検出に基づき、前記燃料切換手段に設定されている使用燃料によるトルク特性を設定要素として前記エンジンの目標トルクを設定する目標トルク設定手段と、気体燃料からガソリンに使用燃料が切り換えられた際に、切換直前の目標トルクを維持するように前記目標トルク設定手段の設定を補正する加速緩和手段と、気体燃料からガソリンに使用燃料が切り換えられた後、前記加速緩和手段による目標トルクの設定要素を時間の経過とともに徐々にガソリンによるトルク特性に復帰させる設定要素復帰手段とを備えていることを特徴とするデュアルフューエルエンジンの制御装置である。この態様では、目標トルク設定手段は、使用燃料によるトルク特性を設定要素として、エンジンの目標トルクを設定する。ここで、使用燃料が気体燃料からガソリンに切り換えられた場合には、加速緩和手段が、切換直前の目標トルクを維持するように前記目標トルク設定手段の設定を補正する。このため、気体燃料からガソリンに使用燃料が切り換えられた場合でも、乗員が大きなトルクショックを受ける虞はない。さらに、設定要素復帰手段が、気体燃料からガソリンに使用燃料が切り換えられた後、加速緩和手段による目標トルクの設定要素を時間の経過とともに徐々にガソリンによるトルク特性に復帰させるので、乗員に違和感を与えることなく、ガソリン本来のトルク特性で車両を走行させることが可能になる。
好ましい態様において、前記気体燃料からガソリンに使用燃料が切り換えられた際に、現在の運転状態における気体燃料でのエンジントルクとガソリンに切り換えた場合のエンジントルクとのトルク差が所定のギャップ値以上のときに前記加速緩和手段を作動させる加速緩和制御手段を備えている。この態様では、例えば、車速やアクセル開度が小さく、ガソリンに切り換えても切換後に急加速が生じないような運転領域では、加速緩和処理が実行されないので、使用燃料の切換後に必要以上にエンジントルクが低減することはない。そのため、切換後のエンジントルクが小さくなっていることに対する違和感の防止と、想定外の急加速の発生防止とを両立することが可能になる。
好ましい態様において、乗員の加速要求に関連する値を検出する加速要求検出手段と、前記加速要求検出手段が検出した加速要求に関する値が所定値以上である場合には、前記加速緩和手段の作動を禁止する加速緩和禁止手段とを備えている。この態様では、乗員がガソリンで運転することによる急加速を求めている場合には、加速緩和禁止手段が加速緩和手段の作動を禁止する結果、使用燃料の切換に起因して目標トルクが小さくなることはなく、乗員の要求に応じた急加速を実現することが可能になる。
以上説明したように、本発明は、気体燃料からガソリンに使用燃料が切り換えられた場合でも、人間工学的に好ましい運転状態を維持しつつ燃料切換時の過度なトルク変動を可及的に防止し、もって、安全走行を実現することができるという顕著な効果を奏する。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施の形態について説明する。
図1は本発明の実施の一形態に係るエンジンの概略構成を示す平面略図である。また、図2は同エンジンを模式的に示したブロック図である。
図1を参照して、同図に示す車両10には、エンジンルーム11とトランクルーム12とが設けられている。エンジンルーム11には、図略のフレームに支持されたエンジン本体14が配置されている。
図2を参照して、エンジン本体14は、ロータリーエンジンである。このエンジン本体14は、2つのロータハウジング(図2では、展開された状態で模式的に示している)15を3つのサイドハウジング(図示せず)の間に重ね合わせて一体化し、その間に形成される2つのロータ収容室16を形成した2ロータタイプのものである。
ロータ収容室16は、トロコイド内周面を有する繭状を呈しており、その内部には、ロータ17が収容されている。
ロータ17は、特殊鋳鉄製品であり、各頂部に固定されたアペックスシールをロータ収容室16の内周面に常時摺接させた状態で偏心周回するものである。このロータ17は、ロータ収容室16内に3つの燃焼室を区画している。ロータハウジング15には、これら3つの燃焼室に対応して、それぞれに一対の点火プラグ18と、気体燃料噴射弁19とが接続されている。気体燃料噴射弁19は、本実施形態の骨子である気体燃料システム30から供給された気体燃料(本実施形態では水素)を燃焼室に直接噴射する直噴式のものである。
ロータ17の中央部には、インターナルギアが形成されており、サイドハウジングに形成された固定ギアと噛合することにより、正確な周回軌道が維持されている。さらにロータ17の中央部には、エキセントリックシャフト20が嵌合している。
各ロータ収容室16には、吸気管21と図略の排気管とが接続されている。この吸気管21を介して、新気が燃焼室内に導入されるとともに、排気管を通して既燃ガスが排出されるように構成されている。
各吸気管21には、ガソリン燃料を噴射するためのポート燃料噴射弁22が取り付けられている。各吸気管21は、吸気上流管23の下流端からロータ収容室16毎に分岐している。この吸気上流管23には、スロットル弁24が設けられており、アクチュエータ25で開閉駆動されるようになっている。
点火プラグ18、燃料噴射弁19および22、並びにアクチュエータ25は、詳しくは後述する制御ユニット(PCM)100によって運転制御されるように構成されている。
次に、図1を参照して、気体燃料噴射弁19に気体燃料を供給するための気体燃料システム30について説明する。
図1に示すように、気体燃料システム30は、トランクルーム12に配置された気体燃料タンク31を備えている。気体燃料タンク31の容積は、例えば60リットルであり、内部には、気体燃料としての水素が約35MPaで充填されている。
気体燃料タンク31には、電磁的制御により開閉可能な元弁32が取り付けられており、この元弁32は、車両10の前後方向に延びて、気体燃料噴射弁19に接続される供給管33に接続されている。供給管33の上流側(トランクルーム12内)には、元弁32から吐出された気体燃料を例えば0.6MPaに減圧する減圧弁34が設けられている。
供給管33には、エンジンルーム11内に配置された遮断弁35が接続されている。遮断弁35は、電磁的制御により、供給管33を開閉するものであり、これによって、エンジン本体14の停止時に気体燃料が漏洩するのを防止するようにしている。
次に、車両10には、ガソリンを貯留するガソリンタンク40が設けられており、図略のガソリン供給システムにより、このガソリンタンク40内のガソリンが、エンジン本体14に設けられたポート燃料噴射弁22から噴射されるように構成されている。
本実施形態において、ガソリンと気体燃料との切換は、図略のインストゥルメントパネルに設けられた燃料切換スイッチ41のマニュアル操作で実行されるようになっている。
さらに、車両10には、周知のブレーキランプ42が設けられている。
図1および図2を参照して、制御ユニット100は、マイクロプロセッサ、主記憶装置、補助記憶装置、および入出力装置を主要素とするユニットである。制御ユニット100に接続される入力要素としては、燃料切換スイッチ41と、アクセル開度センサSW4と、エンジン回転速度センサSW5と、車速センサSW6と、スロットル開度センサSW7とが含まれている。また、制御ユニット100に接続される出力要素としては、上述した点火プラグ18、燃料噴射弁19および22、アクチュエータ25、気体燃料タンク31の元弁32、遮断弁35、並びにブレーキランプ42が含まれている。
図3は目標トルクTとスロットル開度Kとの関係を示す特性図である。
次に、図3を参照して、制御ユニット100の補助記憶装置には、燃料の切換制御を実行するためのガソリンマップMgおよび気体燃料マップMh(図6、図12参照)が記憶されている。各マップMg、Mhは、エンジンの目標トルクTiとスロットル開度Kとの関係を実験値に基づいて作成されたものである。
ガソリンマップMgは、図3のガソリン特性G1〜G3に基づいて設定されたものである。気体燃料マップMhは、図3の気体燃料特性H1〜H3に基づいて設定されたものである。図示の例において、G1、H1はエンジン回転速度Vが1000rpm、G2、H2は2500rpm、G3、H3は4000rpmである。
図4はアクセル開度AOFと車速Vとの関係を示す等トルク線図であり、(A)はガソリンの特性、(B)は気体燃料の特性である。
次に、図4を参照して、制御ユニット100の補助記憶装置には、燃料切換時にトルク変動を低減するためのトルク制御マップMt(図13参照)が記憶されている。トルク制御マップMtは、アクセル開度AOFと車速Vとの関係から、気体燃料からガソリンに使用燃料が切り換えられた際、トルクの急速な変動を吸収するためのものである。図示の通り、一方の特性図には、他方の特性図における等トルクが設定されており、G1はH1と等しく、G2はH2と等しく、以下、同様にGnはHn(但しnは整数)とトルクが等しくなっている。図4(A)(B)に基づくデータでトルク制御マップMtを構成することにより、ある目標トルクTiで走行中の車両の使用燃料が気体燃料からガソリンに変更された場合、切換直後に目標トルクTiの値が等しくなるようなアクセル開度AOFと車速Vとを選定し、後述するように気体燃料からガソリンに使用燃料の切換が行われる際、トルク変動を緩慢にして、ショックを緩衝することが可能になる。
さらに制御ユニット100には、現在選択されている燃料の種類を識別するための識別子となる燃料フラグを記憶する不揮発性メモリが補助記憶装置の一部として含まれている。
図5は、本実施形態に係るエンジンのトルク制御のフローチャートである。
図5を参照して、エンジン本体14の運転時においては、制御ユニット100は、燃料フラグを参照し、何れの燃料が選択されているか否かが判定される(ステップS20)。次いで、選択されている燃料(例えば、ガソリン)に対応するマップMを設定する(ステップS21)。このステップS21では、使用燃料がガソリンである場合には、ガソリンマップMgがマップMと設定され、気体燃料である場合には、気体燃料マップMhがマップMと設定される。
次いで、制御ユニット100は、燃料フラグが更新されたか否かを判定する(ステップS22)。このステップS22で燃料フラグが更新されていた場合、すなわち、操縦者が燃料切換スイッチ41を操作した場合(ステップS22においてYESの場合)、制御ユニット100は、さらに使用燃料の切換がガソリンから気体燃料であるか否かを判定する(ステップS23)。そして、後述するように、ガソリンから気体燃料に使用燃料が切り換えられた場合(ステップS23においてYESの場合)には、図6で示すフローチャートが実行され、気体燃料からガソリンに使用燃料が切り換えられた場合(ステップS23においてNOの場合)には、図12で示すフローチャートが実行される。
他方、ステップS22で燃料フラグが更新されていない場合、すなわち、燃料切換スイッチ41が操作されていない場合(ステップS22においてNOの場合)、制御ユニット100は、現在のスロットル開度K、エンジン回転速度Ne、アクセル開度AOF、車速Vをそれぞれアクセル開度センサSW4、エンジン回転速度センサSW5、車速センサSW6、およびスロットル開度センサSW7から読み取る(ステップS24)。
次いで、読み取った値に基づき、現在の走行状態に対応する目標トルクTiをマップMに基づき設定する(ステップS25)。
次いで、マップMに基づき、設定された目標トルクTiに基づき、アクチュエータ25を駆動し、スロットル弁24を制御する(ステップS26)。
次いで、アクチュエータ25を駆動した後のスロットル開度Kとエンジン回転速度Neを再度、読み取る(ステップS27)。
次いで、読み取ったスロットル開度Kとエンジン回転速度Neとに基づき、実トルクTqを演算する(ステップS28)。
そして、演算された実トルクTqと目標トルクTiとを比較し、スロットル開度Kを補正して(ステップS29)、ステップS22に復帰することにより、目標トルクTiと実トルクTqとを合致させるためのフィードバック制御が実現される。
次に、図6を参照して、使用燃料がガソリンから気体燃料に切り換えられた場合、制御ユニット100は、現在のスロットル開度Kおよびエンジン回転速度Neを読み取る(ステップS30)。次いで、読み取った値からガソリンマップMgに基づき、目標トルクTiを設定する(ステップS31)。
次いで、制御ユニット100は、気体燃料マップMhに基づき、気体燃料によって得られる最大トルクThを読み取る(ステップS32)。次いで、制御ユニット100は、目標トルクTiと最大トルクThとのトルク差Tgpを演算する(ステップS33)。
次いで、制御ユニット100は、トルク差Tgpが予め設定されたギャップ値Ts未満であるか否かを判定する(ステップS34)。
仮にトルク差Tgpがギャップ値Ts未満である場合(ステップS34において、YESの場合)、制御ユニット100は、トルク差Tgpの絶対値が最小となるトルク値Thを目標トルクTiに設定する(ステップS35)。その後、マップMを気体燃料マップMhに更新し(ステップS36)、ステップS26に復帰する。
他方、仮にトルク差Tgpがギャップ値Ts以上である場合(ステップS34において、NOの場合)、制御ユニット100は、ブレーキランプ42を強制的に点灯し(ステップS37)、次いで警告解除処理サブルーチンS38を実行した後、ステップS35に移行する。このブレーキランプ42の強制的な点灯により、制御ユニット100は、自車両減速報知手段として機能することになる。
図7は、図6のステップS35、S36が実行される場合の具体例を示すタイミングチャートであり、図8は、図6のステップS35を説明するための特性図である。
まず、図7を参照して、アクセル開度AOFが小さい定常走行時において、操縦者がタイミングt1で使用燃料をガソリンから気体燃料に切り換えた場合、トルク差Tgpは、比較的小さいので、実トルクTqは、比較的速やかにガソリンでの走行時と同じレベルに復帰し、車速Vも殆ど変化しない。そのため、後述するブレーキランプ42の点灯制御はこのケースでは実行されることはない。この結果、後続する車両の操縦者に対する過度の警告を抑制することが可能になる。
ここで、図8を参照して、Tgpが小さい場合でも、何等、移行時にトルク設定制御を実行しなければ、制御ポイントは、仮想線で示すようになり、大きなトルクショックが発生し得ることになる。これに対して本実施形態では、図6のステップS35を採用することにより、切換時のトルク差Tgpを可及的に低減することが可能になる。なお、定常走行時においては、まれにTgpの値がマイナスになる場合もあるが、ステップS35では、絶対値を最小とすることとしているので、その場合では、Tgpが0となるように制御ポイントが移行することになる。
図9は、図6における警告解除サブルーチンのフローチャートである。
次に、図9を参照して、図6の警告解除処理サブルーチンS38において、制御ユニット100は、まず、所定タイミングにて車速V1を読み取る(ステップS381)。次いで、制御ユニット100は、車速V1を読み取ってから所定時間(図示の例では0.1秒)経過するのを待機し(ステップS382)、経過した場合には、経過後の車速V2を読み取る(ステップS383)。次いで、制御ユニット100は、車速V1、V2から減速度-dvを演算する(ステップS384)。次いで、演算された減速度-dvの絶対値を所定の変化率dvsと比較し、減速度−dvの勾配が低減しているか否かを判定する(ステップS385)。仮に減速度の絶対値が変化率dvs以下に低減した場合(ステップS385において、YES)、制御ユニット100は、ブレーキランプ42を消灯する(ステップS386)。この結果、必要以上にブレーキランプ42を点灯させて、後続車の操縦者を煩わせるむだを回避することが可能になる。他方、減速度の絶対値が依然高い場合(ステップS385において、NO)、制御ユニット100は、ステップS383で読み取った車速V2を初期の車速V1に更新し(ステップS387)、ステップS382に復帰する。
次に、図10および図11を参照して、ブレーキランプの点灯を要する具体例について説明する。
図10は図6のステップS37、S38が実行される場合の具体例を示すタイミングチャートであり、図11は図6のステップS37、S38が実行される場合の具体例を示すための特性図である。
図10および図11を参照して、例えば、車両10の運転状態が加速中である場合、タイミングt2で使用燃料がガソリンから気体燃料に切り換えられると、スロットル開度Kを全開(WTO)にしても、大きなトルク差Tgpが生じることになる。この場合には、使用燃料が切り換えられた時点でブレーキランプ42が点灯される(図6のステップS37)。
その後、車速Vが漸減し、減速度-dvの絶対値が小さくなると、警告解除処理サブルーチンS38の制御により、ブレーキランプ42が消灯される。
次に、図12、図13、および図14を参照して、使用燃料が気体燃料からガソリンに切り換えられた場合の制御について説明する。
図12は本実施形態において、使用燃料が気体燃料からガソリンに切り換えられた場合におけるトルク制御のフローチャートである。また、図13は図12における加速緩和処理サブルーチンのフローチャートである。図14は使用燃料が気体燃料からガソリンに切り換えられた場合の制御を説明するための特性図である。
まず、図12を参照して、操縦者が使用燃料を気体燃料からガソリンに切り換えた場合、制御ユニット100は、現在のスロットル開度Kとエンジン回転速度Neとを読み取る(ステップS40)。次いで、読み取った値から気体燃料マップMhに基づき、目標トルクTiを設定する(ステップS41)。
次いで、制御ユニット100は、ガソリンマップMgに基づき、目標トルクTiに対応するスロットル開度Kとエンジン回転速度Neとによって出力されるガソリンでのトルクTgを求める(ステップS42)。次いで、制御ユニット100は、目標トルクTiとトルクTgとのトルク差Tgpを演算する(ステップS43)。
次いで、制御ユニット100は、トルク差Tgpが予め設定されたギャップ値Ts未満であるか否かを判定する(ステップS44)。
仮にトルク差Tgpがギャップ値Ts未満である場合(ステップS44において、YESの場合)、制御ユニット100は、トルク差Tgpの絶対値が最小となるトルク値Tgを目標トルクTiに設定する(ステップS45)。その後、マップMをガソリンマップMgに更新し(ステップS46)、ステップS26に復帰する。
他方、仮にトルク差Tgpがギャップ値Ts以上である場合(ステップS44において、NOの場合)、制御ユニット100は、加速緩和処理サブルーチンS47を実行した後、ステップS45に移行する。この加速緩和処理サブルーチンS47を実行することにより、制御ユニット100は、本発明における加速緩和手段を機能的に構成している。
次に、図13および図14を参照して、加速緩和処理サブルーチンS47において、制御ユニット100は、まず、切換直前の気体燃料による目標トルクThを切換後の目標トルクTiに設定する(ステップS471)。その上で、マップMをガソリンマップMgに設定し(ステップS472)、さらにトルク制御マップMtに基づき、ステップS471において設定した目標トルクTiと等しくなる等トルク線からKを設定する(ステップS473)。
図4(A)(B)を参照して、この制御では、仮に切換直前の気体燃料による目標トルクThが図4(B)のH3であった場合、切換後の目標トルクTiは、現在のスロットル開度Kや車速Vの値に拘わらず、G3に設定され、このG3に基づいて、スロットル開度Kが制御されることになる。
図13に戻って、次に、本実施形態においては、使用燃料の切換後にアクセル開度AOFが増加したか否かに基づいて、加速要求の有無を判定するように構成されている(ステップS474)。この判定において、加速要求があった場合には、燃料の切換に伴って車両10が急加速することが乗員に認識されていると考えられるので、目標トルクTiをガソリンによるトルクTgに設定した後(ステップS475)、直ちに元のルーチンに復帰して、加速緩和処理を禁止するようにしているのである。
他方、ステップS474において、加速要求がなかった場合、制御ユニット100は、所定時間が経過するのを待機する(ステップS476)。この所定時間は、例えば60秒である。また、所定時間を定数ではなく、変数で設定してもよい。
所定時間が経過すると、制御ユニット100は、目標トルクTiに所定の値nを加えた値を新たな目標トルクTiとして更新する(ステップS477)。
次いで、制御ユニット100は、目標トルクTiが、燃料切換時の運転状態において、本来設定されるべきガソリンによるトルクTgに達しているか否かを判別する(ステップS478)。この判定は、ステップS473において、トルク制御マップMtを参照した際、アクセル開度AOFから本来設定されるべきガソリンによるトルクTgに相当するトルク線Gを読み取って記憶することにより、実現される。
仮に、目標トルクTiがトルクTgに達している場合(ステップS478においてYESの場合)には、制御ユニット100の制御は、メインルーチンに復帰する。他方、目標トルクTiがトルクTgに達していない場合(ステップS478においてNOの場合)には、カウント時間をリセットし(ステップS479)、再度、ステップS474以降の制御を繰り返す。
図14を参照して、加速緩和処理サブルーチンS47が実行されると、使用燃料の切換に起因するトルク差Tgpを極限まで低減し、その後は、経時的に本来のトルクに復帰させることが可能になる。そのため、乗員は、違和感のないままスムーズに加速走行することが可能になる。
以上説明したように、本実施形態では、目標トルクTi設定手段としての制御ユニット100は、使用燃料によるトルク特性を設定要素として、エンジンの目標トルクTiを設定する。ここで、使用燃料が気体燃料からガソリンに切り換えられた場合には、上述した条件に基づいて、制御ユニット100が加速緩和処理サブルーチンを実行し、切換直前の目標トルクTiを維持する。このため、気体燃料からガソリンに使用燃料が切り換えられた場合でも、乗員が大きなトルクショックを受ける虞はない。さらに、制御ユニット100は、気体燃料からガソリンに使用燃料が切り換えられた後、加速緩和処理サブルーチンS47による目標トルクTiの設定要素を時間の経過とともに徐々にガソリンによるトルク特性に復帰させるので、乗員に違和感を与えることなく、ガソリン本来のトルク特性で車両を走行させることが可能になる。
また、本実施形態では、制御ユニット100が、気体燃料からガソリンに使用燃料が切り換えられた際に、現在の運転状態における気体燃料でのエンジントルクThとガソリンに切り換えた場合のエンジントルクTgとのトルク差Tgpが所定のギャップ値Ts以上のときに加速緩和処理サブルーチンS47を作動させる加速緩和制御手段としての機能を備えている。このため本実施形態では、例えば、車速やアクセル開度が小さく、ガソリンに切り換えても切換後に急加速が生じないような運転領域では、加速緩和処理が実行されないので、使用燃料の切換後に必要以上にエンジントルクが低減することはない。そのため、切換後のエンジントルクが小さくなっていることに対する違和感の防止と、想定外の急加速の発生防止とを両立することが可能になる。
また、本実施形態では、乗員の加速要求に関連する値を検出する加速要求検出手段としてのアクセル開度センサSW4と、アクセル開度センサSW4が検出した加速要求に関する値が所定値以上である場合には、加速緩和処理サブルーチンS47の作動を禁止する加速緩和禁止手段とを備えている。このため本実施形態では、乗員がガソリンで運転することによる急加速を求めている場合には、加速緩和禁止手段が加速緩和処理サブルーチンS47の作動を禁止する結果、使用燃料の切換に起因して目標トルクTiが小さくなることはなく、乗員の要求に応じた急加速を実現することが可能になる。ここで、「加速要求に関する値が所定値以上である」とは、図13のステップS474で示したように、加速緩和処理サブルーチンS47が実行されている間において、アクセル開度AOFが燃料切換時に比べて増加した場合等をいう。このように本実施形態では、加速要求をアクセル開度AOFの増量で判別しているので、操縦者の実感に近い状態で加速判定を実現することが可能になる。
以上説明したように、本実施形態では、気体燃料からガソリンに使用燃料が切り換えられた場合でも、人間工学的に好ましい運転状態を維持しつつ燃料の切換を実行し、もって、安全走行を実現することができるという顕著な効果を奏する。
上述した実施形態は本発明の好ましい具体例に過ぎず、本発明は上述した実施形態に限定されない。
例えば、使用燃料の切換方式は、上述した実施形態のような手動式に限らず、制御ユニットが運転状態に応じて自動的に切り換える自動式のものであってもよい。
その他、本発明の特許請求の範囲内で種々の変更が可能であることはいうまでもない。
本発明の実施の一形態に係るエンジンの概略構成を示す平面略図である。 同エンジンを模式的に示したブロック図である。 目標トルクとスロットル開度との関係を示す特性図である。 アクセル開度と車速との関係を示す等トルク線図であり、(A)はガソリンの特性、(B)は気体燃料の特性である。 本実施形態に係るエンジンのトルク制御のフローチャートである。 本実施形態において、使用燃料がガソリンから気体燃料に切り換えられた場合におけるエンジンのトルク制御のフローチャートである。 図6のステップS35、S36が実行される場合の具体例を示すタイミングチャートである。 図6のステップS35を説明するための特性図である。 図6における警告解除サブルーチンのフローチャートである。 図6のステップS37、S38が実行される場合の具体例を示すタイミングチャートである。 図6のステップS37、S38が実行される場合の具体例を示すための特性図である。 本実施形態において、使用燃料が気体燃料からガソリンに切り換えられた場合におけるトルク制御のフローチャートである。 図12における加速緩和処理サブルーチンのフローチャートである。 使用燃料が気体燃料からガソリンに切り換えられた場合の制御を説明するための特性図である。
符号の説明
10 自車両
14 エンジン本体
19 気体燃料噴射弁
22 ポート燃料噴射弁
100 制御ユニット
AOF アクセル開度
G1-G3 ガソリンのトルク特性
H1-H3 気体燃料のトルク特性
K スロットル開度
M マップ
Mg ガソリンマップ
Mh 気体燃料マップ
Mt トルク制御マップ
Ne エンジン回転速度
S47 加速緩和処理サブルーチン
SW4 アクセル開度センサ
SW5 エンジン回転速度センサ
SW6 車速センサ
SW7 スロットル開度センサ

Claims (3)

  1. 使用燃料として、気体燃料とガソリンとを切換可能としたデュアルフューエルエンジンの制御装置であって、
    所定の条件が満たされたときに使用燃料の切換を実行する燃料切換手段と、
    自車両の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
    前記運転状態検出手段の検出に基づき、前記燃料切換手段に設定されている使用燃料によるトルク特性を設定要素として前記エンジンの目標トルクを設定する目標トルク設定手段と、
    気体燃料からガソリンに使用燃料が切り換えられた際に、切換直前の目標トルクを維持するように前記目標トルク設定手段の設定を補正する加速緩和手段と、
    気体燃料からガソリンに使用燃料が切り換えられた後、前記加速緩和手段による目標トルクの設定要素を時間の経過とともに徐々にガソリンによるトルク特性に復帰させる設定要素復帰手段と
    を備えていることを特徴とするデュアルフューエルエンジンの制御装置。
  2. 請求項1記載のデュアルフューエルエンジンの制御装置において、
    前記気体燃料からガソリンに使用燃料が切り換えられた際に、現在の運転状態における気体燃料でのエンジントルクとガソリンに切り換えた場合のエンジントルクとのトルク差が所定のギャップ値以上のときに前記加速緩和手段を作動させる加速緩和制御手段を備えていることを特徴とするデュアルフューエルエンジンの制御装置。
  3. 請求項1または2記載のデュアルフューエルエンジンの制御装置において、
    乗員の加速要求に関連する値を検出する加速要求検出手段と、
    前記加速要求検出手段が検出した加速要求に関する値が所定値以上である場合には、前記加速緩和手段の作動を禁止する加速緩和禁止手段と
    を備えていることを特徴とするデュアルフューエルエンジンの制御装置。
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