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JP2008008321A - トルクコンバータのロックアップ制御装置 - Google Patents

トルクコンバータのロックアップ制御装置 Download PDF

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JP2008008321A JP2006176484A JP2006176484A JP2008008321A JP 2008008321 A JP2008008321 A JP 2008008321A JP 2006176484 A JP2006176484 A JP 2006176484A JP 2006176484 A JP2006176484 A JP 2006176484A JP 2008008321 A JP2008008321 A JP 2008008321A
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Satoru Segawa
哲 瀬川
Yushi Katsumata
雄史 勝又
Akira Higashimata
章 東又
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Abstract

【課題】ロックアップモードにおいてコースト走行中のロックアップ容量を、クラッチ外れを防止しながら車両の急制動時に速やかにロックアップクラッチを解放できるように設定する。
【解決手段】本発明は、ロックアップクラッチを締結中にコースト走行となったとき、スリップ回転速度が所定の低回転速度となるようにロックアップ容量を低下させ(S10)、スリップ回転速度が所定の低回転速度となったときのロックアップ容量を学習値として設定し(S21)、スリップ回転速度が所定の低回転速度となってから所定時間経過するまでの間、所定の低回転速度と実際のスリップ回転速度との偏差を積算し(S24)、偏差を積算した値に基づいて学習値を補正し(S28)、最小ロックアップ容量を補正された学習値に設定する(S29)。
【選択図】図2

Description

本発明は、トルクコンバータのロックアップ制御装置に関するものである。
無段変速機を含む自動変速機の駆動力伝達系に挿入されたトルクコンバータのロックアップ制御装置は、トルクコンバータのすべりに起因する燃費の悪化を低減するために、トルク増大作用や変速機のショック吸収機能を必要としない運転領域において、トルクコンバータの入出力要素間をロックアップクラッチを用いて直結状態とする。これをロックアップモードと呼称し、このほかに入出力要素間を完全解放し、流体を介してトルク伝達を行うコンバータモードと、ロックアップクラッチを半締結状態とし、所定のスリップ状態を維持するスリップモードの合わせて3つのモードを備え、車両の運転状態により適宜切り換えられる。そして、このモードの切り換えは、ロックアップ差圧を変化させる事により行い、最小圧の場合はコンバータモード、最大圧の場合はロックアップモードとなる。
ロックアップモードでかつコースト走行となったときはフューエルカットを行うことで燃費を向上させるが、このときエンジンは駆動輪によって連れ回されている状態であるので、車両が急制動されたときには速やかにロックアップクラッチを解放しなければ車速(プライマリ回転速度)の低下に伴ってエンジン回転速度が低下し、エンジンストールが起きる可能性がある。
そこで、コースト走行時のクラッチ容量を予め低減しておくことで急制動時のクラッチ解放の応答性を向上させる技術が特許文献1に記載されている。すなわち、コースト走行中に所定のスリップ回転が生じたときのクラッチ容量を学習値とし、この学習値に所定値を加えた容量を、前述の予め低減しておくクラッチ容量とする。これにより、ロックアップ容量を通常のロックアップモードのときに比べて低減させ、車両が急制動されたときに速やかにロックアップクラッチを解放しようとするものである。
特開平10−299887号公報
しかし、上記従来の技術ではスリップ回転が所定回転に達したとき、そのときのクラッチ容量を学習値としているが、外的要因によって偶発的にスリップ回転が所定回転に達したときも学習値として設定される。
これにより、学習値に所定値を加えた容量が本来演算されるべき値よりも大きい場合は、車両が急制動されたときロックアップクラッチを解放するまでにより多くの時間を要するので、エンジンストールが起きる可能性がある。
学習値に所定値を加えた容量が本来演算されるべき値よりも小さい場合は、ロックアップクラッチが解放されやく、解放されることでフューエルカットが中止されるので燃費が悪化する。
本発明は、ロックアップモードにおいてコースト走行中のロックアップ容量を、クラッチ外れを防止しながら車両の急制動時に速やかにロックアップクラッチを解放できるように設定することを目的とする。
本発明は、トルクコンバータの入力要素と出力要素との間を締結することで直結可能なロックアップクラッチと、ロックアップクラッチを締結中に車両がコースト走行となったとき、ロックアップクラッチの締結容量であるロックアップ容量を、ロックアップクラッチの入力要素と出力要素との間にスリップを生じない最小のロックアップ容量である最小ロックアップ容量となるように制御するロックアップ容量制御手段とを備えるトルクコンバータのロックアップ制御装置において、ロックアップクラッチを締結中に車両がコースト走行となったとき、入力要素と出力要素との間の回転速度差であるスリップ回転速度が所定の低回転速度となるようにロックアップ容量を低下させるロックアップ容量低下手段と、スリップ回転速度が所定の低回転速度となったときのロックアップ容量を学習値として設定する学習値設定手段と、スリップ回転速度が所定の低回転速度となってから所定時間経過するまでの間、所定の低回転速度と実際のスリップ回転速度との偏差を積算し、偏差を積算した値に基づいて学習値を補正する学習値補正手段と、最小ロックアップ容量を学習値補正手段によって補正された学習値に設定する最小ロックアップ容量設定手段とを備える。
本発明によれば、車両がロックアップクラッチを締結中にコースト走行となったとき、ロックアップクラッチを所定時間だけスリップさせ、所定時間中のスリップ状態に応じて最小ロックアップ容量を設定するので、ロックアップクラッチがスリップしない最小のロックアップ容量に正確に設定でき、クラッチ外れを防止しながら車両の急制動時に速やかにロックアップクラッチを解放することができる。
以下では図面等を参照して本発明の実施の形態について詳しく説明する。図1は本発明におけるトルクコンバータのロックアップ制御装置の構成概略図である。
トルクコンバータ1は、エンジン14と変速機15との間に介装され、エンジン14の駆動力を流体を介して変速機15に伝達する。変速機15は自動変速機であり、変速機15に伝達された駆動力は、図示しない終減速装置を介して駆動輪16へと伝達される。
トルクコンバータ1には、エンジン14の出力軸と連結されるポンプインペラ12と、変速機15の入力軸に連結されるタービンランナ13とが対向するように配置される。エンジン14の回転に伴ってポンプインペラ12が回転すると、トルクコンバータ1の内部に充填された流体(ATF)が流動し、これによってタービンランナ13が回転する。トルクコンバータ1はさらにタービンランナ13とともに回転するロックアップクラッチ2を内蔵している。
トルクコンバータ1は、ロックアップクラッチ2をポンプインペラ12に締結するとトルクコンバータの入力要素と出力要素とが直結されてロックアップ状態となる。また、入力要素と出力要素とを半締結状態にすると、入力要素と出力要素との間にスリップを生じるスリップ状態となる。ロックアップクラッチ2を完全に解放するとコンバータ状態となる。
ロックアップクラッチ2は、その両側に作用するトルクコンバータアプライ圧PA(以下、アプライ圧PA)とトルクコンバータレリーズ圧PR(以下、レリーズ圧PR)との差圧ΔP(=PA−PR)に応じて動作する。ロックアップクラッチ2は、レリーズ圧PRがアプライ圧PAよりも高いとき解放され、レリーズ圧PRがアプライ圧PAよりも低いとき締結される。
ロックアップクラッチ2の締結力に依存するトルクコンバータのロックアップクラッチによる伝達可能トルク、つまりロックアップ容量は差圧ΔPにより決定される。差圧ΔPが大きい程ロックアップクラッチ2の締結力が増大してロックアップ容量が増大する。差圧ΔPはロックアップ制御弁3によって制御される。
ロックアップ制御弁3は、ロックアップクラッチ2に作用するアプライ圧及びレリーズ圧を制御することで差圧ΔPを制御する。ロックアップ制御弁3にはアプライ圧PA及びレリーズ圧PRを向かい合わせに作用させ、さらにアプライ圧PAと同方向にバネ3aの付勢力を作用させ、レリーズ圧PRと同方向にロックアップソレノイド4から供給される信号圧PSを作用させる。差圧ΔPは、これら油圧とバネの付勢力が釣り合うように決定される。
ロックアップソレノイド4は、ポンプ圧PPを元圧としてコントローラ5から送信されるロックアップデューティDに応じて信号圧PSを作り出す。
電源電圧を検出する電源電圧センサ6、ポンプインペラ12の回転速度を検出するポンプインペラ回転センサ7、タービンランナ13の回転速度を検出するタービンランナ回転センサ8、変速機15の出力軸回転速度を検出する変速機出力軸回転センサ9、スロットル開度を検出するスロットル開度センサ10、及びATFの温度を検出するATF温度センサ11は、それぞれの検出値をコントローラ5へ送信する。
コントローラ5は、受信した信号に基づいてロックアップクラッチ2の締結状態を制御するために、ロックアップソレノイド4の駆動デューティDを決定するとともに、電源電圧信号に応じてロックアップデューティDの補正を行う。
次に、コントローラ5で行う制御について図2を参照しながら説明する。図2は、本発明におけるトルクコンバータのロックアップ制御装置の制御を示したフローチャートである。なお、本制御は微少時間(例えば10ms)ごとに繰り返し行われている。
ステップS1では、動作モードがstep=0であるか否かを判定する。動作モードがstep=0であればステップS2へ進み、step=0以外であればステップS5へ進む。動作モードstep=0は、完全ロックアップ状態で、かつ車両がコースト走行状態でない動作モードを示す。
ステップS2では、ロックアップクラッチ2がロックアップモード、すなわち完全ロックアップ状態であるか否かを判定する。完全ロックアップ状態であればステップS3へ進み、完全ロックアップ状態でなければリターンする。
ステップS3では、車両がコースト走行中であるか否かを判定する。コースト走行中であればステップS4へ進み、コースト走行中でなければリターンする。
ステップS4では、動作モードをstep=1としてリターンする。動作モードstep=1は、完全ロックアップ状態で、かつ車両がコースト走行状態であって、コーストロックアップ制御が動作中であることを示す。コーストロックアップ制御とはコースト走行時のクラッチ容量を予め低減しておくことで急制動時のクラッチ解放の応答性を向上させる制御である。
一方ステップS1において動作モードがstep=0以外であると判定されると、ステップS5へ進んで車両がコースト走行中であるか否かを判定する。コースト走行中であればステップS6へ進み、コースト走行中でなければステップS31へ進む。
ステップS6では、動作モードがstep=1であるか否かを判定する。動作モードがstep=1であればステップS7へ進み、step=1以外であればステップS11へ進む。
ステップS7では、ポンプインペラ12の回転速度Ne(エンジン回転速度)が所定の回転速度NEINHより低いか否かを判定する。ポンプインペラ12の回転速度Neが所定の回転速度NEINHより低ければステップS8へ進み、所定の回転速度NEINH以上であればリターンする。
ステップS8では、車速Vspが所定の車速VSPINHより低いか否かを判定する。車速Vspが所定の車速VSPINHより低ければステップS9へ進み、所定の車速VSPINH以上であればリターンする。
ステップS9では、動作モードをstep=2とする。動作モードstep=2は、コースト走行時におけるロックアップ容量PLUの減圧制御が動作中であることを示す。
ステップS10(ロックアップ容量低下手段)では、ロックアップ容量PLUを、前回処理時の学習値PLRNに設定容量ΔPを加算した締結容量PLOまで減少させた後、減圧制御を開始する。減圧制御とは、ロックアップ容量PLUをロックアップクラッチにスリップが生じない最小ロックアップ状態に近いロックアップ容量まで低下させる制御である。
一方ステップS6において動作モードがstep=1以外であると判定されると、ステップS11へ進んで動作モードがstep=2であるか否かを判定する。動作モードがstep=2であればステップS12へ進み、動作モードがstep=2以外であればステップS17へ進む。
ステップS12では、スリップ回転速度Slpが第1のスリップ回転速度SLPINH1より大きいか否かを判定する。スリップ回転速度Slpが第1のスリップ回転速度SLPINH1より大きければステップS13へ進み、第1のスリップ回転速度SLPINH1以下であればステップS16へ進む。
スリップ回転速度Slpは、ポンプインペラ12の回転速度からタービンランナ13の回転速度を減算することで演算され、車両がコースト走行時にロックアップ容量PLUを減少させていくとスリップ回転速度Slpは負の値となる。
ここで、ロックアップクラッチ2のフェーシングは個体差、温度差及び経年変化により摩擦係数にバラツキがあるので、ステップS10において減圧制御を行うとロックアップクラッチ2が解放されてしまう可能性がある。そこで、ステップS12においてスリップ回転速度Slpが第1のスリップ回転速度SLPINH1以下となるような異常なスリップ状態を判定する。
ステップS13では、減圧制御が完了しているか否かを判定する。減圧制御が完了していればステップS14へ進み、完了していなければリターンする。ロックアップ容量PLUが最小ロックアップ状態に近いロックアップ容量まで低下したとき減圧制御が完了したと判定される。
一方ステップS12においてスリップ回転速度Slpが第1のスリップ回転速度SLPINH1以下であると判定されると、ステップS16へ進んでロックアップ容量PLUを所定容量Pup1だけ増圧する。これにより、ステップS10における減圧制御によってロックアップ容量PLUを低減しすぎたことによるロックアップクラッチ2の解放を防止できる。
ステップS14では、動作モードをstep=3とする。動作モードstep=3は、ロックアップ容量PLUの減圧制御が完了し、微小な目標スリップが発生するスリップ開始容量を検出中であることを示す。
ステップS15では、ロックアップ容量PLUを制御してスリップ回転速度Slpが目標スリップ回転速度となるように目標スリップ回転制御を開始する。目標スリップ回転速度はトルクコンバータ1の入出力要素間で生じるスリップ回転速度Slpが微小となるように設定される。目標スリップ回転制御は、例えば以下の(1)、(2)式に従って比例・積分(PI)制御を行う。
Figure 2008008321
Figure 2008008321
ここで、Errはスリップ回転偏差、SLPTGTは目標スリップ回転速度、Slpは実際のスリップ回転速度、Kpは比例ゲイン、Kiは積分ゲイン、sは微分演算子である。
一方ステップS11において動作モードがstep=2以外であると判定されると、ステップS17へ進んでスリップ回転速度Slpが第2のスリップ回転速度SLPINH2より大きいか否かを判定する。スリップ回転速度Slpが第2のスリップ回転速度SLPINH2より大きければステップS18へ進み、第2のスリップ回転速度SLPINH2以下であればステップS30へ進んで目標スリップ回転制御を停止する。
ステップS18では、動作モードがstep=3であるか否かを判定する。動作モードがstep=3であればステップS19へ進み、step=3以外であればステップS23へ進む。
ステップS19では、学習条件を満足しているか否かを判定する。学習条件を満足していればステップS20へ進み、満足していなければリターンする。学習条件は、スリップ回転速度Slpが所定の回転速度領域内に所定時間留まっていることで満足される。また学習条件はこれに限らず、例えばスリップ回転速度Slpが目標スリップ回転速度SLPTGTとなったことでもよいし、スリップ回転速度Slpを所定時間だけ目標スリップ回転速度SLPTGT以下に維持できたかなどでもよい。
ステップS20では、動作モードをstep=4とする。動作モードstep=4は、目標スリップ検出後にスリップ制御を継続し、スリップ回転偏差Errを積算中であることを示す。ここで、この時点におけるロックアップ容量PLUが新たなスリップ開始容量PLSである。
ステップS21(学習値設定手段)では、新たなスリップ開始容量PLSを学習値候補PLRNetrとして記録する。
ステップS22では、学習値PLRNの評価を開始する。学習値評価は所定時間継続される。
一方ステップS18において動作モードがstep=3以外であると判定されると、ステップS23へ進んで動作モードがstep=4であるか否かを判定する。動作モードがstep=4であればステップS24へ進み、step=4以外であればリターンする。
ステップS24では、スリップ回転偏差Errを積算する。
ステップS25では、ステップS22において学習値評価を開始してから所定の評価時間TM経過したか否かを判定する。所定の評価時間TM経過していればステップS26へ進み、経過していなければリターンする。
ステップS26では、動作モードをstep=5とする。動作モードstep=5は、積算したスリップ回転偏差Errにより補正値ΔPLRNadjを含む学習値PLRNを演算するとともに、学習値PLRNを所定容量分だけ増加させて最小ロックアップ締結することを示す。
ステップS27では、スリップ回転偏差Errの積算値ΣErrに基づいて補正値ΔPLRNadjを算出する。補正値ΔPLRNadjは、スリップ回転偏差Errの積算値ΣErrを学習値評価を開始してからの評価時間TMで除算することで単位時間当たりのスリップ回転偏差SErrTを演算し、図3のテーブルを参照して単位時間当たりのスリップ回転偏差SErrTに基づいて演算される。
ステップS28(学習値補正手段)では、学習値PLRNを更新する。更新方法については後述する。
ステップS29(最小ロックアップ容量設定手段)では、最小ロックアップ締結容量PLUminを演算し、ロックアップ容量を最小ロックアップ締結容量PLUminに設定する。最小ロックアップ締結容量PLUminは、トルクコンバータ1の入出力要素間にスリップを生じない最小のロックアップ締結容量であり、更新した学習値PLRNに所定容量αを加算することで演算される。
一方ステップS5において車両がコースト走行でないと判定されると、コースト制御を中止するためにステップS31へ進んで動作モードがstep=3であるか否かを判定する。動作モードがstep=3であればステップS32へ進み、step=3以外であればステップS35へ進む。
ステップS32では、現在のロックアップ容量PLUが前回処理時の学習値PLRNより小さいか否かを判定する。現在のロックアップ容量PLUが前回処理時の学習値PLRNより小さければステップS33へ進み、前回処理時の学習値以上であればステップS38へ進む。
ステップS33(学習値設定手段)では、現在のロックアップ容量PLUを学習値候補PLRNetrとする。これによりコースト制御を中止するときにも学習値候補PLRNetrを得ることができ学習回数の頻度を上げることができる。
ステップS34では、補正値ΔPLRNadjをゼロに設定する。ここで、ステップS33において学習値候補PLRNetrとされた値はスリップ回転速度Slpを検出して設定した値ではないので補正値ΔPLRNadjをゼロとする。
一方ステップS31において動作モードがstep=3以外であると判定されると、ステップS35へ進んで動作モードがstep=4であるか否かを判定する。動作モードがstep=4であればステップS36へ進み、step=4以外であればステップS38へ進む。
ステップS36では、スリップ回転偏差Errの積算値ΣErrに基づいて学習値PLRNの補正値ΔPLRNadjを演算する。補正値ΔPLRNadjの演算方法はステップS27と同一である。本ステップが実行されるのは、スリップ回転偏差Errの積算による学習値候補PLRNetrの評価中にコーストロックアップ制御を中断した場合であり、この場合学習値候補PLRNetrは既に決定されているので補正値ΔPLRNadjのみ演算する。
ステップS37(学習値補正手段)では、学習値PLRNを更新する。更新方法については後述する。
ステップS38では、コーストロックアップ制御の初期化処理を行う。
ステップS39では、動作モードをstep=0とする。
次にステップS28及びS37において学習値PLRNを更新する方法について説明する。ステップS21及びS33において設定される学習値候補PLRNetrと、ステップS27、S34及びS36において演算される補正値ΔPLRNadjは、ステップS28及びS37において図4に示すFIFOバッファ(補正後学習値記憶手段)に格納される。
ここで、FIFOバッファとはファーストイン・ファーストアウトバッファのことであり、データの格納数がバッファサイズ未満の場合は入力データを全てバッファ内に蓄え、格納数がバッファサイズを超えた場合は超えた分だけ順次古いデータを捨てて新しいデータを蓄える。
学習値候補PLRNetr及び補正値ΔPLRNadjを格納した後、同じ学習タイミングにおける候補値と補正値ΔPLRNadjとの加算値の中で最大値及び最小値を除去する。残ったデータの平均値を演算することで学習値PLRNを更新する。すなわち、以下の(3)式に従って学習値PLRNを演算する。
Figure 2008008321
ここで、nはバッファサイズ、CLPiは学習値候補(i=1〜n)、OFSiは補正値(i=1〜n)である。
次に図5を参照しながら本実施形態の作用について説明する。図5は本実施形態におけるトルクコンバータの制御装置の作用を示すタイムチャートであり、(a)はロックアップ容量、(b)はスリップ回転速度、(c)はスリップ偏差積算値、(d)は学習値候補、(e)は補正値、(f)は学習値、(g)は学習終了、(h)は評価終了、(i)はエンジン回転速度及びプライマリ回転速度、(j)は車速、(k)はスロットル開度、(l)は動作モードをそれぞれ示す。
車両がロックアップクラッチ2を締結して走行中、時刻t1においてスロットル開度がゼロとなってコースト走行状態となり、動作モードがstep=1となる。
時刻t2において、エンジン回転速度Neが所定の回転速度NEINHを下回り、車速が所定の車速VSPINHを下回ると、ロックアップ容量PLUを締結容量PLOまで減少させて減圧制御を開始し、動作モードがstep=2となる。
時刻t3において、ロックアップ容量PLUがスリップ開始容量まで低下して減圧制御が完了したと判定されるとスリップ制御を開始するとともに動作モードがstep=3となる。
スリップ回転速度Slpが目標スリップ回転速度を中心として所定の回転速度領域内にある状態が所定時間継続すると、時刻t4において学習条件が成立し、学習値候補PLRNetrの記録を行いスリップ回転偏差Errの積算を開始するとともに動作モードがstep=4となる。
学習値候補PLRNetrの記録を行ってから所定の評価時間TMが経過すると、時刻t5においてスリップ回転偏差Errに応じた補正値ΔPLRNadjを設定し、学習値候補PLRNetrに補正値を加算して学習値PLRNを演算するとともに動作モードがstep=5となる。学習値PLRNを所定容量αだけ増加させた値をロックアップ容量として最小ロックアップ状態で走行する。
以上のように本実施形態では、車両がロックアップクラッチ2を締結中にコースト走行となったとき、減圧制御を行うことでロックアップクラッチ2をスリップさせ、このときのロックアップ容量を学習値候補とし、所定の評価時間中のスリップ回転偏差の積算値に応じて補正値を演算し、学習値候補に補正値を加算することで学習値としての最小ロックアップ締結容量を演算するので、ロックアップクラッチ2がスリップしない最小のロックアップ容量を正確に演算でき、クラッチ外れを防止しながら車両の急制動時に速やかにロックアップクラッチ2を解放することができる。
また、所定の評価時間中のスリップ回転偏差の積算値を所定の評価時間で除算して単位時間当たりスリップ回転偏差を演算し、単位時間当たりスリップ回転偏差に基づいて補正値を演算するので、評価時間の長短によらず均一な補正を行うことができ、より確実にクラッチ外れを防止しながら車両の急制動時に速やかにロックアップクラッチ2を解放することができる。
さらに、スリップ回転偏差の積算値が正の場合は、実スリップ回転速度Slpが目標スリップ回転速度を下回っている、すなわちロックアップクラッチが滑り気味であるので、補正値として正の値を設定することで学習値候補をプラス補正してコーストロックアップ制御時のクラッチ外れを防止することができる。スリップ回転偏差の積算値が負の場合は、実スリップ回転速度Slpが目標スリップ回転速度を上回っている、すなわちロックアップクラッチが締結気味であるので、補正値をゼロとして学習候補値を補正しない。これによりコーストロックアップ制御時のクラッチ外れを防止することができる。
さらに、学習値候補及び補正値はFIFOバッファに格納され、格納されたデータの平均値を学習値とするので、誤差分の影響を除去することができより正確に学習値を演算することができる。
さらに、学習値候補及び補正値はFIFOバッファに格納され、格納されたデータのうち、最大値及び最小値を除去してから平均値を演算して学習値とするので、偶発的に発生した異常値を除去することができ、より正確に学習値を演算することができる。
以上説明した実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲内において種々の変形や変更が可能である。
本実施形態におけるトルクコンバータのロックアップ制御装置を示す概略構成図である。 本実施形態におけるトルクコンバータのロックアップ制御装置の制御を示すフローチャートである。 単位時間当たりのスリップ回転偏差SErrTと補正値ΔPLRNadjとの関係を示すテーブルである。 FIFOバッファの作用を示す説明図である。 本実施形態におけるトルクコンバータのロックアップ制御装置の作用を示すタイムチャートである。
符号の説明
1 トルクコンバータ
2 ロックアップクラッチ
3 ロックアップ制御弁
3a バネ
4 ロックアップソレノイド
5 コントローラ
6 電源電圧センサ
7 ポンプインペラ回転センサ
8 タービンランナ回転センサ
9 変速機出力軸回転センサ
10 スロットル回転センサ
11 ATF温度センサ
12 ポンプインペラ
13 タービンランナ
14 エンジン
15 変速機
16 駆動輪

Claims (5)

  1. トルクコンバータの入力要素と出力要素との間を締結することで直結可能なロックアップクラッチと、
    前記ロックアップクラッチを締結中に車両がコースト走行となったとき、前記ロックアップクラッチの締結容量であるロックアップ容量を、前記ロックアップクラッチの入力要素と出力要素との間にスリップを生じない最小のロックアップ容量である最小ロックアップ容量となるように制御するロックアップ容量制御手段と、
    を備えるトルクコンバータのロックアップ制御装置において、
    前記ロックアップクラッチを締結中に車両がコースト走行となったとき、前記入力要素と前記出力要素との間の回転速度差であるスリップ回転速度が所定の低回転速度となるようにロックアップ容量を低下させるロックアップ容量低下手段と、
    前記スリップ回転速度が前記所定の低回転速度となったときのロックアップ容量を学習値として設定する学習値設定手段と、
    前記スリップ回転速度が前記所定の低回転速度となってから所定時間経過するまでの間、前記所定の低回転速度と実際のスリップ回転速度との偏差を積算し、前記偏差を積算した値に基づいて前記学習値を補正する学習値補正手段と、
    前記最小ロックアップ容量を前記学習値補正手段によって補正された前記学習値に設定する最小ロックアップ容量設定手段と、
    を備えることを特徴とするトルクコンバータのロックアップ制御装置。
  2. 前記学習値補正手段は、前記偏差を積算した値を前記所定時間で除算した値に基づいて、前記学習値を補正することを特徴とする請求項1に記載のトルクコンバータのロックアップ制御装置。
  3. 前記学習値補正手段は、前記偏差を積算した値が所定値より小さいとき前記学習値を補正しないことを特徴とする請求項1又は2に記載のトルクコンバータのロックアップ制御装置。
  4. 前記学習値補正手段によって補正された前記学習値を記憶する補正後学習値記憶手段をさらに備え、
    前記最小ロックアップ容量設定手段は、前記最小ロックアップ容量を、前記補正後学習値記憶手段によって記憶された複数の補正された前記学習値の平均値に設定することを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載のトルクコンバータのロックアップ制御装置。
  5. 前記最小ロックアップ容量設定手段は、前記最小ロックアップ容量を、前記補正後学習値記憶手段によって記憶された複数の補正された前記学習値のうち、最大値及び最小値を除いて演算される平均値に設定することを特徴とする請求項4に記載のトルクコンバータのロックアップ制御装置。
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