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JP2008098181A - 固体高分子型燃料電池システム - Google Patents

固体高分子型燃料電池システム Download PDF

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Abstract

【課題】 電池性能やシステムの簡素化及びコンパクト化を犠牲にすることなく、酸化剤極で生成される水を電池内で循環させることで、無加湿運転等で供給する反応ガス中の水蒸気量が少ない場合にも固体高分子電解質膜の乾燥を防止し、高性能でかつコンパクト性に優れ、しかも周囲環境温度が0℃以下となるような低温時でも短時間で確実に起動することが可能な固体高分子型燃料電池システムを提供する。
【解決手段】 電池スタックを有する電池本体を含み、該電池スタックは、固体高分子電解質膜を有する単電池複数をセパレータ及び冷却板を選択的に介して積層してなる固体高分子型燃料電池システムにおいて、前記セパレータは、2系統の反応ガスをそれぞれ互いに対向するように流通させるガス供給手段を具備し、前記冷却板は、冷媒通流溝を有し、該通流溝における冷媒の上流部を、前記セパレータにおける前記各2系統の反応ガスの出入口部に配置してなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、固体高分子を電解質として利用する固体高分子型燃料電池システムに係り、特に、固体高分子電解質膜の乾燥を防止するため機構を有する固体高分子型燃料電池システムに関する。
燃料電池システムは、反応ガスである水素等の燃料ガスと空気等の酸化剤ガスとを電気化学的に反応させることにより、燃料の持つ化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する。
このような燃料電池システムには、電解質の違い等により様々なタイプのものに分類されるが、その一つとして、電解質として固体高分子電解質膜を用いた固体高分子型燃料電池システムが知られている。
図1は、この種の固体高分子型燃料電池システムの構成例を示す断面図である。
図1において、単電池4は、燃料極(以下、アノード電極と称する)1a及び酸化剤極(以下、カソード電極と称する)1bからなる一対のガス拡散電極間に、それぞれPt等からなる触媒層2a,2bを介して、イオン伝導性とガス分離機能を有する固体高分子電解質膜3を挟持させている。この単電池4は、反応ガスである燃料ガス及び酸化剤ガスの電気化学的反応により発電を行ない電気的出力を発生する。
燃料電池システムは、単電池4と、単電池4のそれぞれの電極に反応ガスを供給するための溝を有するガス不透過性のセパレータ5とから構成されている。
このような燃料電池システムにおいて、アノード電極1aに水素等の燃料ガスを供給し、またカソード電極1bに空気等の酸化剤ガスを供給すると、電気化学反応により単電池4で起電力が生じる。この単電池4の起電力は、高々1V程度と低い。このため、高出力を得るために、通常は、複数の単電池4を積層した電池スタックが燃料電池システムとして実用に供されている。
この燃料電池システムにおける電気化学的反応は、発熱反応であることから、熱を発生する。この余剰な熱を除去するため、単電池4をセパレータ5を介して複数積層した単電池積層体6毎に、冷媒を流通させた冷却板7が挿入されている。
また、システム外へガスリークが発生すると、ガス利用率の低下や水素等の可燃ガスによる爆発の危険性が生じるため、固体高分子電解質膜3とセパレータ5との間は、シール材8を用いてガスシールされている。
さらに、カソード電極1bでは、電極反応に伴なって水が生成される。この水が電極反応部にて凝縮すると、ガス拡散性が悪化するため、この水は未反応ガスと共に電池外に排出される。
一方、固体高分子電解質膜3としては、例えばフッ素系イオン交換膜であるパーフルオロスルホン酸膜が知られているが、この固体高分子電解質膜3は、分子中に水素イオンの交換基を持ち、飽和含水することによりイオン伝導性物質として機能する。
しかし、逆に固体高分子電解質膜3が乾燥すると、イオン導電性が悪化して電池性能が著しく低下するため、固体高分子電解質膜3の乾燥を防止するような様々な手法が知られている。
例えば、固体高分子電解質膜3のような水蒸気透過膜の両面に水と反応ガスを流通させる構造の加湿器を設け、あらかじめ反応ガスを加湿して供給する手法がある。
この場合、通常、加湿器は電池スタックと一体化されている。また、アノード電極1a、カソード電極1bに供給する反応ガスを互いに対向するように流通させ、運転温度を60℃以下にして反応ガスの相対湿度を高めれば、反応ガスを加湿することなく発電可能であることも知られている。
一方、特許文献1に示されているように、水蒸気透過膜によって隔てられたガス室に、それぞれ既反応ガスと未反応ガスを導くことにより、未反応ガスを加湿する方法が提案されている。
この場合、電極反応に伴なってカソード電極1b側で水蒸気が生成されるため、既反応ガスには飽和もしくはそれに近い水蒸気が含まれることなる。
一方、未反応ガスには含まれる水蒸気量が少ないため、それぞれのガスには水蒸気分圧差が生じ、これを駆動力として、水蒸気を濃度拡散させることができる。
また、特許分権2に示されているように、水蒸気透過膜として中空糸膜を用いて、中空糸膜の内部に未反応ガスを、その外周部に既反応ガスをそれぞれ供給することにより、加湿する構成のものも提案されている。
この中空糸膜を用いることで、既反応ガスと未反応ガスとの接触面積を大きくすることができるので加湿効率の高いコンパクトな加湿装置を提供できる。また、中空糸膜を用いているため、電池スタックのガスマニホルド内に組み込む構成を可能とするとしている。
特開平6−132038号公報 特開平8−273687号公報
しかしながら、上述したような従来の固体高分子型燃料電池システムにおいては、加湿器や湿度交換によって反応ガスを加湿する場合には、システムが複雑化し、またコンパクト化が困難になると同時に、外気温が0℃以下になるような低温の環境下では、様々な問題が生じる。
また、水蒸気透過膜の両面に水と反応ガスを流通させる構造の加湿器では、外気温が低下すると水流路で凍結が生じ、流路の閉塞を招いたり、また氷の体積膨張により膜が破れたり、セパレータ5が変形するといった虞がある。
一方、加湿器を用いずに無加湿運転を行なう場合には、固体高分子電解質膜3や電池特性の長期安定性に問題がある。この問題に加え、通常の運転温度70〜90℃よりも低い60℃以下で運転するため、改質ガス等のように燃料中にCOを含むような燃料ガスでは、アノ一ド電極1aの触媒のCO被毒により、アノード分極が増大し、電池特性が著しく低下するといった問題がある。
さらに、水蒸気透過膜によって隔てられたガス室にそれぞれ既反応ガスと未反応ガスを導くことにより加湿を行なう場合には、お互いのガスの水蒸気分圧差だけで水分の移動を行う。このため、既反応ガス側での水蒸気濃度勾配による拡散抵抗、水蒸気透過膜内の拡散抵抗、さらに未反応ガス側での拡散抵抗等、水蒸気の拡散抵抗が非常に大きいことから、十分な加湿量が得られなかった。
また、電池スタックと加湿器を個別に設置すると、電池スタックから排出された既反応ガスを加湿器へ導入するための配管中で既反応ガス中の水蒸気の一部が凝縮することによって、加湿器に供給される既反応ガスの水蒸気分圧が低下し、加湿性能がさらに低下する問題がある。
一方、水蒸気透過膜として中空糸膜を用いた場合には、接触面積を大きくとれるものの、既反応ガスと未反応ガスとの水蒸気分圧差だけで水分の移動を行うため、十分な加湿性能が得られない。また、この場合、一旦、中空糸膜内で水蒸気が凝縮し、液体の水が生成すると、毛細管力により、ガス圧での水の排出が困難となるため、ガスの圧力損失が大きくなり、システム全体の効率を低下させてしまうという問題もある。
本発明の目的は、電池性能やシステムの簡素化及びコンパクト化を犠牲にすることなく、酸化剤極で生成される水を電池内で循環させることで、無加湿運転等で供給する反応ガス中の水蒸気量が少ない場合にも固体高分子電解質膜の乾燥を防止し、高性能でかつコンパクト性に優れ、しかも周囲環境温度が0℃以下となるような低温時でも短時間で確実に起動することが可能な固体高分子型燃料電池システムを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、電池スタックを有する電池本体を含み、該電池スタックは、固体高分子電解質膜を有する単電池複数を積層してなる固体高分子型燃料電池システムにおいて、
前記電池本体は、
前記電池スタックを通過した既反応ガスと当該電池スタックを通過する前の未反応ガスとを保水性の多孔質体を介して接触させる温湿度交換手段を備え、
前記未反応ガスの温度を前記既反応ガスの温度よりも低く設定している。
このような本発明によれば、低温の未反応ガスと高温の既反応ガスとが対向して接触することにより、保水性の多孔質体で既反応ガス中に含まれる水蒸気の凝縮が生じ、多孔質体内部の浸透圧によって未反応ガスと接する界面近くまで水が浸透する。従って、未反応ガスと接する界面における水蒸気の分圧差が増大するため、既反応ガス中の水蒸気が多孔質体を介して未反応ガス中へ温湿度交換する時の水蒸気の拡散抵抗を大きく減少させることができる。
また、本発明は、電池スタックを有する電池本体を含み、該電池スタックは、固体高分子電解質膜を有する単電池複数をセパレータ及び冷却板を選択的に介して積層してなる固体高分子型燃料電池システムにおいて、
前記セパレータは、
2系統の反応ガスをそれぞれ互いに対向するように流通させるガス供給手段を具備し、
前記冷却板は、
冷媒通流溝を有し、該通流溝における冷媒の上流部を、前記セパレータにおける前記各2系統の反応ガスの出入口部に配置してなる。
また、本発明は、電池スタックを有する電池本体を含み、該電池スタックは、固体高分子電解質膜を有する単電池複数をセパレータ及び冷却板を選択的に介して積層してなる固体高分子型燃料電池システムにおいて、
前記セパレータは、
2系統の反応ガスをそれぞれ互いに対向するように流通させるガス供給手段を具備し、
前記冷却板は、
冷媒通流溝を有し、前記セパレータにおける前記各2系統の反応ガスの出入口部に対応する部分の当該通流溝間の間隔を、前記セパレータにおける前記各2系統の反応ガスの出入口部以外の部分での間隔より狭くしてなる。
また、本発明は、電池スタックを有する電池本体を含み、該電池スタックは、固体高分子電解質膜を有する単電池複数をセパレータ及び冷却板を選択的に介して積層してなる固体高分子型燃料電池システムにおいて、
前記セパレータは、
2系統の反応ガスをそれぞれ互いに対向するように流通させるガス供給手段と、
前記セパレータにおける前記各2系統の反応ガスの出入口部に配置され、大気への放熱による冷却手段とを具備する。
このような本発明によれば、電極反応に伴なって酸化剤極で生成される水や反応ガスの消費によって水蒸気分圧が高い反応ガス下流部において、冷却効率が高くなるため、反応ガス下流部に位置する面では過飽和となり水が凝縮する。そして、燃料極又は酸化剤の反応ガス下流部に位置する面で凝縮した水は、それぞれ固体高分子膜を介して対面している酸化剤極又は燃料極の水蒸気分圧の低い反応ガス上流部に浸透し、蒸発する。よって、反応ガス上流部の水蒸気分圧を増加させることができる。
さらに本発明は、電池スタックを有する電池本体を含み、該電池スタックは、燃料極及び酸化剤極からなる一対のガス拡散電及び固体高分子電解質膜を有する単電池複数をセパレータ及び冷却板を選択的に介して積層してなる固体高分子型燃料電池システムにおいて、
前記セパレータは、
2系統の反応ガスをそれぞれ互いに対向するように流通させるガス供給手段と、
前記ガス拡散電極における反応ガスの下流部を親水処理を施してなる。
このような本発明によれば、一般に、ガス拡散層は反応ガス中の水蒸気が一部凝縮した水によるガス拡散不良を防ぐために、撥水処理を施してあるが、ガス拡散電極の反応ガス下流部に親水処理を施すことにより、反応ガス下流で凝縮した水は排出されずにトラップされる。すなわち、燃料極又は酸化剤極の反応ガス下流部でトラップされた水が、それぞれ固体高分子電解質膜を介して対面している酸化剤極又は燃料極の水蒸気分圧の低い反応ガス上流部へ浸透し、蒸発する。よって、反応ガス上流部の水蒸気分圧が増加する。
また、本発明は、電池スタックを有する電池本体を含み、該電池スタックは、燃料極及び酸化剤極からなる一対のガス拡散電及び固体高分子電解質膜を有する単電池複数をセパレータ及び冷却板を選択的に介して積層してなる固体高分子型燃料電池システムにおいて、
前記セパレータは、
2系統の反応ガスをそれぞれ互いに対向するように流通させるガス供給手段と、
前記一対のガス拡散電極における反応ガスの通量路における下流部を除く部分に触媒層を設けている。
このような本発明によれば、電極反応に伴って酸化剤極で生成される水や反応ガスの消費によって水蒸気分圧が高い反応ガス下流部では、触媒層を設けていないので、電極反応による反応熱が生じないため温度が低い。よって、反応ガス下流部に位置する面では反応ガスが冷却されるので、過飽和となり水が凝縮する。そして、燃料極又は酸化剤の反応ガス下流部に位置する面で凝縮した水は、それぞれ固体高分子膜を介して対面している酸化剤極又は燃料極の水蒸気分圧の低い反応ガス上流部に浸透し、蒸発する。よって、反応ガス上流部の水蒸気分圧を増加させることができる。
また、本発明は、電池スタックを有する電池本体を含み、該電池スタックは、固体高分子電解質膜を有する単電池複数を積層してなる固体高分子型燃料電池システムにおいて、
前記電池本体は、
前記電池スタックを通過した既反応ガスと当該電池スタックを通過する前の未反応ガスとを保水性の多孔質体を介して接触させる温湿度交換手段と、
前記多孔質体に設けられ、既反応ガスに含まれる水蒸気を凝縮させる手段と具備する。
このような本発明によれば、既反応ガスに含まれる水分を除去することにより、既反応ガスの排出ラインに水が滞留するのを防止すると共に、低温の空気として例えば車内の空気を用いた場合には、冬季の暖房に用いることができるため、システムの効率を向上させることができる。また、凝縮した水を燃料改質器の水蒸気改質に用いることもできる。
以上により、電池性能やシステムの簡素化及びコンパクト化を犠牲にすることなく、酸化剤極で生成される水を電池内で循環させることで、無加湿運転等で供給する反応ガス中の水蒸気量が少ない場合にも固体高分子電解質膜の乾燥を防止し、高性能でかつコンパクト性に優れ、しかも周囲環境温度が0℃以下となるような低温時でも短時間で確実に起動することが可能となる。
本発明の固体高分子型燃料電池システムによれば、電池性能やシステムの簡素化及びコンパクト化を犠牲にすることなく、酸化剤極で生成される水を電池内で循環させることで、無加湿運転等で供給する反応ガス中の水蒸気量が少ない場合にも固体高分子電解質膜の乾燥を防止し、高性能でかつコンパクト性に優れ、しかも周囲環境温度が0℃以下となるような低温時でも短時間で確実に起動することが可能となり、同時に従来の無加湿ガスを供給した場合の電池温度よりも高い温度で運転が可能であるため、CO被毒による電圧の低下を抑制でき、高性能で、かつコンパクトなシステムを得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図2Aは本実施の形態による固体高分子型燃料電池システムにおける湿度交換部の湿度交換の原理を示す概念図、図2Bは同固体高分子型燃料電池システムにおける電池スタックと湿度交換部の構成例を示す分解図、図3A及び図3Bは同湿度交換部を示す分解図であり、図1と同一部分には同一符号を付して、その説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
図2Aにおいて、本実施形態の固体高分子型燃料電池システムは、電池スタック9及び湿度交換部10を含む。ここに、電池スタック9より排出された高温の既反応ガス100は、湿度交換部10に導かれ、ガス溝12(12a,12b)を通って多孔質体14を介して低温の未反応ガス101と接触する。これにより、既反応ガス100中に含まれている水蒸気が多孔質体14で凝縮し、未反応ガス101側に浸透し、分圧差で蒸発することで未反応ガス101を加湿する。ここで、湿度交換部10は電池スタック9に接して配置することも、また離して配置することもできる。図2Aでは、説明の便宜上、両者を離して配置して図示しているが、本実施形態では、両者は接して配置されている。
図2Bにおいて、固体高分子型燃料電池システムは、湿度交換部10を電池スタック9に接して配置することにより、電池部9と温湿度交換部10が一体化されている。
また、図3Aに示すように、温湿度交換部10は、電池スタックを通過する前のアノード電極1a又はカソード電極1bの未反応ガス101が流通するガス溝11a又は11bを有するカーボン製のセパレータ5と、電池スタックを通過したアノ一ド電極1a又はカソード電極1bの既反応ガス100が流通するガス溝12a又は12bを有するカーボン製のセパレータ5で、シール材8を介して保水性の多孔質体14を挟持させた構成としている。
ここで、多孔質体14としては、親水性の処理を施した不織布の表面に、1μm以下の気孔径の小さい薄膜を張り付けた多孔質体を用いている。また、多孔質体14としては、これ以外に、例えば親水性処理を施したカーボン板や、焼結金属、フッ素系のイオン交換膜、フッ素系の多孔質膜に高分子材料を繊維状の層にした複合膜等、様々な材料を応用することができる。
ここで必要な機能は、既反応ガスに含まれる水蒸気が凝縮した水を多孔質体14に保持できること、及び凝縮した水が浸透圧によって多孔質体14を通り、未反応ガス側で表面における水蒸気分圧の差によって蒸発できると共に、水蒸気以外の気体の透過性が小さいことである。
なお、図2B及び図3Aに示すように、セパレータ5には、アノード電極反応ガス入ロマニホールドl5a、アノード電極反応ガス出口マニホールドl5b、カソード電極反応ガス入ロマニホールド15c、カソード電極反応ガス出口マニホールド15d、冷却水入ロマニホールド15c、冷却水出口マニホールド15fを設けている。
以上のように構成した本実施の形態による固体高分子型燃料電池システムにおいては、温湿度交換部10で既反応ガス100と反応ガス101との間で温湿度交換させることにより、電池スタック9を通過した高温の既反応ガス100中に含まれる水蒸気が、低温の未反応ガス101により凝縮するので、既反応ガス100と接する多孔質体14の界面近傍は水で覆われる。凝縮した水は、多孔質体14の内部の浸透圧によって未反応ガス101と接する界面近くまで水が浸透する。従って、未反応ガス101中の水蒸気が多孔質体を介して未反応ガス101中へ温湿度交換する時の水蒸気の拡散抵抗を大きく減少させることができる。
さらに、温湿度交換部10は電池スタック9と接するように配置しているので、従来における既反応ガス101を加湿器(図示無し)へ導入するための配管を省略できる。このため、コンパクトなシステムが可能となるだけでなく、配管部における放熱ロスに起因する既反応ガス中の水蒸気の凝縮を防げるので、温湿度交換部10に供給する既反応ガス101中の水蒸気量の低下を防止できる。
図4は、温湿度交換部10の面積と湿度交換により加湿された未反応ガスの相対湿度との関係を示す特性図である。図4に示すように、本実施の形態の構成により、従来のようなガスの水蒸気分圧差だけで水蒸気の透過を行う加湿方法に比べて、温湿度交換部10の多孔質体14界面の水蒸気の拡散抵抗が減少するため、湿度交換効率が大幅に増加する。従って、温湿度交換部10の面積を縮小することができるので、コンパクト化を図ることができる。
(変形例1)
湿度交換部10に、既反応ガスと未反応ガスが多孔質体14を介して互いに対向流となるガス供給系路を持たせることにより、より一層のコンパクト化を図ることができる。
(変形例2)
図3Bに示すように、セパレータ5の背面に、冷媒が流通する溝13cを設けた構成とすることで、既反応ガスの水蒸気の凝縮をより一層促進させることによって、より一層の湿度交換効率の向上を図ることができる。
上述したように、本実施の形態の固体高分子型燃料電池システムでは、保水性の多孔質体14に既反応ガスの水蒸気を凝縮させるようにしているので、湿度交換効率を向上させ、コンパクト化を図ることが可能となる。
また、既反応ガスと未反応ガスを対向させて流すようにしているので、より一層のコンパクト化を図ることが可能となる。
さらに、湿度交換部10に熱交換手段を近接させるようにしているので、凝縮量をより大きくし、湿度交換効率をさらに向上させることが可能となる。
なお、冷却手段については、本実施の形態に限定されるものではなく、多孔質体14近傍に不凍液等の冷却媒体が通る冷却通路が設けられている場合には、同様な効果が得られることは言うまでもない。
これにより、従来水を用いて加湿していたシステムでは、水の凍結といった問題があったが、本実施の形態による固体高分子型燃料電池システムでは、水を加湿用に用いないため、流路の凍結や、凍結による膜の破壊、変形等の恐れがない、信頼性の高いシステムを提供できると共に、氷の融解といった時間が必要ないため、短時間の起動を行なうことが可能となる。
(第2の実施の形態)
図5は本実施の形態による固体高分子型燃料電池システムの構成例を示す分解図、図6は同固体高分子型燃料電池システムにおける電池スタックを構成する単電池の構成例を示す斜視図である。なお、図中の矢印は、電池へ供給する反応ガスの流通方向を示している。
図5において、単電池4は、アノード電極1a、及びカソード電極1bからなる一対のガス拡散電極間に、それぞれPt等からなる触媒層2a,2bを介して、イオン伝導性とガス分離機能を有する固体高分子電解質膜3を挟持させて構成している。この単電池4は、反応ガスである燃料ガス及び酸化剤ガスの電気化学的反応により発電を行ない電気的出力を発生する。単電池4は、シール材8を介して、それぞれの電極に反応ガスを供給するための反応ガス溝13a,13bを有するガス不透過性のセパレータ5、及び冷媒の流通する溝13cを有する冷却板7で挟持させて複数積層されており、冷媒の流通する溝13cは、冷媒の上流部が各反応ガスの出入口部に配置している。
また、図6に示すように、単電池4には、アノード電極1a及びカソード電極1bに供給する反応ガスを、それぞれ互いに対向するように流通させている。
次に、以上のように構成した本実施の形態による固体高分子型燃料電池システムにおいては、冷却板7の入口を、電極反応に伴ってカソード電極1bで生成される水や反応ガスの消費によって水蒸気分圧が高い反応ガス下流部に配置していることにより、反応ガス下流部に対する冷却効率が高くなるため、反応ガス下流部に位置する面では過飽和となり水が凝縮する。そして、アノード電極1a又はカソード電極1bの反応ガス下流部に位置する面で凝縮した水は、それぞれ固体高分子膜3を介して対面しているアノード電極1a又はカソード電極1bの水蒸気分圧の低い反応ガス上流部に浸透し、蒸発する。よって、反応ガス上流部の水蒸気分圧を増加させることができる。
さらに、冷却板7の入口を、反応ガス下流部に配置していることにより、反応ガス下流部では相対湿度の増加、あるいは水の凝縮が生じる。従って、アノード電極1a又はカソード電極1bの相対的に水蒸気分圧の高い反応ガス下流部から、それぞれ固体高分子電解質膜3を介して対面しているカソード電極1b又はアノード電極1aの相対的に水蒸気分圧の低い反応ガス上流部へ透過する水蒸気量を増加させることができる。
なお、本実施の形態により、無加湿の反応ガスを供給した場合、従来の電池の運転温度よりも約25℃高い80℃において、従来の電池とほぼ同等な電池特性が得られることを確認することができた。また、運転温度が従来の電池に比べて高いため、CO被毒による電圧の低下も改善することができた。
上述したように、本実施の形態の固体高分子型燃料電池システムでは、相対湿度が低い反応ガスを電池スタックに供給しても、湿度交換部10により電池スタックに供給される反応ガスの水蒸気分圧が上昇するため、無加湿運転の場合にも、電池温度を低下させることなく、良好な電池特性を得ることが可能となる。
これにより、加湿器の省略によって、コンパクト化、低コスト化を図ることができ、同時に従来の無加湿ガスを供給した場合の電池温度よりも高い温度で運転可能であるため、CO被毒による電圧の低下を抑制することができる。
(第3の実施の形態)
図7は本実施の形態による固体高分子型燃料電池システムの構成例を示す分解図、図8は同固体高分子型燃料電池システムにおける電池スタックを構成する単電池の構成例を示す斜視図である。なお、図中の矢印は、電池へ供給する反応ガスの流通方向を示している。
図7において、単電池4は、アノード電極1a、及びカソード電極1bからなる一対のガス拡散電極間に、それぞれPt等からなる触媒層2a,2bを介して、イオン伝導性とガス分離機能を有する固体高分子電解質膜3を挟持させている。この単電池4は、反応ガスである燃料ガス及び酸化剤ガスの電気化学的反応により発電を行ない電気的出力を発生する。この単電池4は、シール材8を介して、それぞれの電極に反応ガスを供給するための反応ガス溝13a,13bを有するガス不透過性のセパレータ5、及び冷媒の流通する溝13cを有する冷却板7で挟持させて複数積層されており、冷却板7の冷媒の流通する溝13cは、各反応ガスの出入口部で溝の間隔を相対的に狭くしている。
また、図8に示すように、単電池4において、アノード電極1a及びカソード電極1bに供給する反応ガスを、それぞれ互いに対向するように流通させている。
次に、以上のように構成した本実施の形態による固体高分子型燃料電池システムにおいては、前述した第2の実施の形態の場合と同様な作用及び効果を得ることができる。
(第4の実施の形態)
図9は、本実施の形態による固体高分子型燃料電池システムにおける電池スタックの構成例を示す斜視図であり、図中の矢印は、冷却ファンによる風の流れを示している。図10は、同固体高分子型燃料電池システムにおける電池スタックを構成する単電池の構成例を示す斜視図であり、図中の矢印は、電池へ供給する反応ガスの流通方向を示している。
図9において、反応ガスの出入口部に位置する電池スタック9の上面及び底面に放熱フィン16及び冷却ファン17を設けている。これより、電池スタック9は強制冷却される。
また、図10に示すように、アノード電極1a及びカソード電極1bに供給する反応ガスを、それぞれ互いに対向するように流通させている。
次に、以上のように構成した本実施の形態による固体高分子型燃料電池システムにおいては、前述した第3の実施の形態の場合と同様な作用及び効果を得ることができる。
特に、電池部の冷却に冷却水を用いない場合には、冷却水を用いないシステムが実現できるため、取り扱いの利便性を向上させることができる。
(第5の実施の形態)
図11は、本実施の形態による固体高分子型燃料電池システムにおける電池スタックを構成する単電池の構成例を示す断面図であり、図中の矢印は電池へ供給する反応ガスの流通方向を示している。
図11において、単電池4は、アノ一ド電極1a、及びカソード電極1bからなる一対のガス拡散電極間に、それぞれPt等からなる触媒層2a,2bを介して、イオン伝導性とガス分離機能を有する固体高分子電解質膜3を挟持させて構成している。単電池4におけるアノード電極1a、及びカソード電極1bには、反応ガス下流に位置する部分に、あらかじめカーボン粉(VulcanXC−72R)、界面活性材、及び純水からなるインクを塗布し(固形分67%)、120℃で乾燥させた親水処理部25を設けている。
ここで、アノード電極1a、及びカソード電極1bは、ガス拡散層は凝縮した水によるガス拡散不良を防ぐため、親水処理部25以外の部分は撥水処理している。
次に、以上のように構成した本実施の形熊による固体高分子型燃料電池システムにおいては、カーボンからなるインクが塗布、含浸されたことで、反応ガス下流に位置するガス拡散電極端部は親水処理されることにより、反応ガス下流ではガス拡散層が親水処理されているため、凝縮した水は排出されずにトラップされる。すなわち、アノード電極1a又はカソード電極1bの反応ガス下流部でトラップされた水が、それぞれ固体高分子電解質膜3を介して対面しているカソード電極1b又はアノ一ド電極1aの水蒸気分圧の低い反応ガス上流部へ浸透し、蒸発する。よって反応ガス上流部の水蒸気分圧が増加する。
上述したように、本実施の形態の固体高分子型燃料電池システムでは、相対湿度が低い反応ガスを電池スタックに供給しても、湿度交換部10により電池スタックに供給される反応ガスの水蒸気分圧が上昇するため、無加湿運転の場合にも、電池温度を低下させることなく、良好な電池特性を得ることが可能となる。
これにより、加湿器の省略によって、コンパクト化、低コスト化を図ることができ、同時に従来の無加湿ガスを供給した場合の電池温度よりも高い温度で運転可能であるため、CO被毒による電圧の低下を抑制することができる。
なお、本実施の形態においては、カーボン粉の代わりに、SiC、SiO2 、TiO2 、SnO2 の微粉末を用いたインクや固体高分子電解質液を含浸するようにしても、同様な効果を得ることができる。
(第6の実施の形態)
図12は、本実施の形態による固体高分子型燃料電池システムにおける電池スタックを構成する単電池の構成例を示す断面図であり、図中の矢印は電池へ供給する反応ガスの流通方向を示している。
図12において、単電池4は、アノード電極1a、及びカソード電極1bからなる一対のガス拡散電極間に、それぞれPt等からなる触媒層2a,2bを介して、イオン伝導性とガス分離機能を有する固体高分子電解質膜3を挟持させて構成している。単電池4において、アノード電極1a、及びカソード電極1bには、反応ガス下流に位置する部分に、固体高分子電解質膜3をガラス転移温度近傍でホットプレスして形成した高分子電解質圧入部26を設けている。
次に、以上のように構成した本実施の形態による固体高分子型燃料電池システムにおいては、固体高分子電解質膜3を圧入した箇所では、反応ガス下流に位置するガス拡散電極端部は親水処理されることにより、凝縮した水は排出されずにトラップされる。すなわち、アノード電極1a又はカソード電極1bの反応ガス下流部でトラップされた水が、それぞれ固体高分子電解質膜3を介して対面しているカソード電極1b又はアノード電極1aの水蒸気分圧の低い反応ガス上流部へ浸透し、蒸発する。よって反応ガス上流部の水蒸気分圧が増加する。
上述したように、本実施の形態の固体高分子型燃料電池システムでは、相対湿度が低い反応ガスを電池スタックに供給しても、湿度交換部10により電池スタックに供給される反応ガスの水蒸気分圧が上昇するため、無加湿運転の場合にも、電池温度を低下させることなく、良好な電池特性を得ることが可能となる。
これにより、加湿器の省略によって、コンパクト化、低コスト化を図ることができ、同時に従来の無加湿ガスを供給した場合の電池温度よりも高い温度で運転可能であるため、CO被毒による電圧の低下を抑制することができる。
(第7の実施の形態)
図13は、本実施の形態による固体高分子型燃料電池システムにおける電池スタックを構成する単電池の構成例を示す断面図であり、図中の矢印は電池へ供給する反応ガスの流通方向を示している。
図13において、単電池4は、アノード電極1a、及びカソード電極1bからなる一対のガス拡散電極間に、それぞれPt等からなる触媒層2a,2bを介して、イオン伝導性とガス分離機能を有する固体高分子電解質膜3を挟持させて構成している。単電池4における、アノード電極1a、及びカソード電極1bには、反応ガス下流近傍は触媒層2a,2bを設けていない。
次に、以上のように構成した本実施の形態による固体高分子型燃料電池システムにおいては、反応ガス下流部の触媒層2a,2bを設けていない部分では、電極反応による反応熱が生じないため、電極反応部よりも温度が低く、反応ガス下流部では相対湿度の増加あるいは水の凝縮の効果が大きくなる。従って、アノード電極1a又はカソード電極1b下流部の既反応ガス側で水蒸気が凝縮し、それぞれ固体高分子電解質膜3を介して対面している未反応側のカソード電極1b又はアノード電極1aヘ浸透し、水蒸気分圧の差によって未反応側へ水蒸気が拡散し加湿を行なうことができる。
これにより、アノード電極1a又はカソード電極1bの相対的に水蒸気分圧の高い反応ガス下流部から、それぞれ固体高分子電解質膜3を介して対面しているカソード電極1b又はアノード電極1aの相対的に水蒸気分圧の低い反応ガス上流部へ透過する水蒸気量を増加させることがでさる。
なお、本実施の形態により、無加湿の反応ガスを供給した場合、従来の電池の運転温度よりも約30℃高い85℃において、従来の電池とほぼ同等な電池特性が得られることを確認することができた。また、運転温度が従来の電池に比べて高いため、CO被毒による電圧の低下も改善することができた。
(変形例)
図14に示すように、単電池4におけるアノード電極1aの反応ガスの出口近傍に位置する部分のみ触媒層2aを省略した構成としてもよい。
上述したように、本実施の形態の固体高分子型燃料電池システムでは、相対湿度が低い反応ガスを電池スタックに供給しても、湿度交換部10により電池スタックに供給される反応ガスの水蒸気分圧が上昇するため、無加湿運転の場合にも、電池温度を低下させることなく、良好な電池特性を得ることが可能となる。
これにより、加湿器の省略によって、コンパクト化、低コスト化を図ることができ、同時に従来の無加湿ガスを供給した場合の電池温度よりも高い温度で運転可能であるため、CO被毒による電圧の低下を抑制することができる。
(第8の実施の形態)
図15は、本実施の形態による固体高分子型燃料電池システムにおける電池スタックを構成する単電池の構成例を示す断面図である。
図15において、単電池4は、アノード電極1a、及びカソード電極1bからなる一対のガス拡散電極間に、それぞれPt等からなる触媒層2a,2bを介して、イオン伝導性とガス分離機能を有する固体高分子電解質膜3を挟持させて構成している。単電池4における、アノード電極1a、及びカソード電極1bを流れる反応ガスが互いに対向して流れる構成としており、アノード電極1a、及びカソード電極1bの反応ガスの出入口近傍に位置する部分には、触媒層2a,2bを設けない。
次に、以上のように構成した本実施の形態による固体高分子型燃料電池システムにおいては、反応ガス下流でガスの拡散が悪い場合、プロトンの供給が阻害されるため、腐食が生じる可能性がある。
例えば、カーボン製の電極なら、次のような反応が生じて腐食する。
C+2H2O → CO2 +4H++4e-
この点、本実施の形態の構成では、アノード電極1a、及びカソード電極1bの反応ガスの出入口近傍に位置する部分には、触媒層2a,2bを設けないことにより、アノード電極1aで生成されたプロトンのカソード電極1bへの供給が阻害されるのを防ぎ、腐食を防止することができる。
なお、本実施の形態では、高負荷時や低温運転時等においてガスの拡散が悪化するような運転条件で発電を行なったが、腐食は確認されなかった。
上述したように、本実施の形態の固体高分子型燃料電池システムでは、腐食を防止できるため、電池の信頼性を向上させることが可能となる。
(変形例)
図16に示すように、単電池4における、カソード電極1bの反応ガスの出口近傍に位置する部分のみ触媒層2bを省略した構成としてもよい。
(第9の実施の形態)
図17は、本実施の形態による固体高分子型燃料電池システムの構成例を示す概要図である。
本実施の形態の固体高分子型燃料電池システムは、電池スタックを通過した既反応ガスを、保水性の多孔質体を介して既反応ガスよりも低温の空気と接触させ、保水性の多孔質体に既反応ガスに含まれる水蒸気を凝縮させて湿度交換を行なう湿度交換部を設けている。
すなわち、図17において、本システムは、電池スタック30及び湿度交換部3を有している。ここで、電池より排出された既反応ガスは、湿度交換部31の既反応ガス流路34を通り、保水性の多孔質体35を介して未反応ガス流路33を通る低温の未反応ガスと接触する。これにより、多孔質体35で水蒸気が凝縮し、この凝縮した水は多孔質体35を浸透して、未反応ガス流路33に達する。該凝縮した水は、未反応ガス側で水蒸気分圧の差で蒸発拡散する。これと共に、一部蒸発しきれなかった水は流れによって押し出され、その下流側に配置した改質器31へ運ばれ、改質用の水として用いられるようにしている。
なお、本実施の形態では、未反応ガスを用いているが、これに限定される必要はなく、一部を車載用等の暖房用に用いるようにしてもよい。
次に、以上のように構成した本実施の形態による固体高分子型燃料電池システムにおいては、多孔質体35に水蒸気が凝縮して水となるために、多孔質体35を水が浸透して未反応ガス側に到達するため、未反応ガス側の多孔質体35表面も濡れる状態となり、水蒸気分圧差が最大の状態となり、効果的に未反応ガスを加湿することができる。また、低温側の未反応ガスに水蒸気として吸収しきれなかった水は、加湿部の下流に位置する改質器31の改質用の水として供給することができる。
上述したように、本実施の形態の固体高分子型燃料電池システムでは、既反応ガスに含まれる水蒸気を効率よく未反応ガスへと移動できるため、加湿用の水供給路を設ける必要がないので、極低温時においても、凍結等の問題がない。
また、既反応ガスに含まれる水分を除去することによって、既反応ガスの排出ラインに水が滞留して凍結するのを防止すると共に、一部の未反応ガスを、例えば車内の空気を用いた場合には冬季の暖房に用いることができるため、システムの効率を向上させることが可能となる。
さらに、凝縮した水を改質器31の水蒸気改質に用いることもでき、その場合には改質用の水タンクが不要となり、より一層のコンパクト化を図ることが可能となる。
以上のように本発明の固体高分子型燃料電池システムによれば、保水性の多孔質体を介して、既反応ガスと未反応ガスとを接触させるようにしているので、既反応ガスの水分を効率よく既反応ガスへと移動させることができるため、表面相対湿度が低い未反応ガスを電池スタックに供給しても、水蒸気の拡散抵抗を小さくして、より多くの水分を移動させることができ、未反応ガスの十分な加湿ができるようになり、無加湿状態の未反応ガスを運転の場合も電池温度を低下させることなく発電することが可能となる。
これにより、これまで水を用いていた加湿器が不要となるため、周囲環境温度が0℃以下になっても、凍結の心配がない。よって、低温時においても、凍結した水を溶かすといったプロセスが不要となるために、より短時間で、しかも単純なシステムで燃料電池を起動することができる。
また、システムの簡素化によってコンパクト化が可能となり、同時に従来の無加湿ガスを供給した場合の電池温度よりも高い温度で運転が可能であるため、CO被毒による電圧の低下を抑制でき、高性能で、かつコンパクトな固体高分子型燃料電池システムを得ることができる。
図1は、従来の固体高分子型燃料電池システムの構成例を示す断面図。 図2Aは、本発明による固体高分子型燃料電池システムの第1の実施の形態を示す概念図。 図2Bは、本発明による固体高分子型燃料電池システムの第1の実施の形態を示す分解図。 図3Aは、同第1の実施の形態の固体高分子型燃料電池システムにおける湿度交換部を示す分解図。 図3Bは、同第1の実施の形態の固体高分子型燃料電池システムにおける湿度交換部を示す分解図。 図4は、同第1の実施の形態の固体高分子型燃料電池システムにおける作用効果を説明するための特性図。 図5は、本発明による固体高分子型燃料電池システムの第2の実施の形態を示す斜視図。 図6は、同第2の実施の形態の固体高分子型燃料電池システムにおける電池スタックを構成する単電池の構成例を示す斜視図。 図7は、本発明による固体高分子型燃料電池システムの第3の実施の形態を示す斜視図。 図8は、同第3の実施の形態の固体高分子型燃料電池システムにおける電池スタックを構成する単電池の構成例を示す斜視図。 図9は、本発明による固体高分子型燃料電池システムの第4の実施の形態を示す斜視図。 図10は、同第4の実施の形態の固体高分子型燃料電池システムにおける電池スタックを構成する単電池の構成例を示す斜視図。 図11は、本発明による固体高分子型燃料電池システムの第5の実施の形態を示す断面図。 図12は、本発明による固体高分子型燃料電池システムの第6の実施の形態を示す断面図。 図13は、本発明による固体高分子型燃料電池システムの第7の実施の形態を示す断面図。 図14は、本発明による固体高分子型燃料電池システムの第7の実施の形態の変形例を示す断面図。 図15は、本発明による固体高分子型燃料電池システムの第8の実施の形態を示す断面図。 図16は、本発明による固体高分子型燃料電池システムの第8の実施の形態の変形例を示す断面図。 図17は、本発明による固体高分子型燃料電池システムの第9の実施の形態を示す断面図。
符号の説明
1a…アノード電極、1b…カソード電極、
2a,2b…触媒層、3…固体高分子電解質膜、4…単電池、
5…セパレータ、7…冷却板、
8…シール材、
9…電池スタック(電池部)、
10…温湿度交換部、
11a,11b,12a,12b…ガス溝、
13c…冷媒の流通する溝、
14…多孔質体、
15a,15b,15c,15d,15e,15f…マニホールド、
30…電池スタック、
31…改質器、
33…未反応ガス流路、
34…既反応ガス流路、
35…多孔質体、
100…既反応ガス、
101…未反応ガス。

Claims (9)

  1. 電池スタックを有する電池本体を含み、該電池スタックは、固体高分子電解質膜を有する単電池複数をセパレータ及び冷却板を選択的に介して積層してなる固体高分子型燃料電池システムにおいて、
    前記セパレータは、
    2系統の反応ガスをそれぞれ互いに対向するように流通させるガス供給手段を具備し、
    前記冷却板は、
    冷媒通流溝を有し、該通流溝における冷媒の上流部を、前記セパレータにおける前記各2系統の反応ガスの出入口部に配置してなる固体高分子型燃料電池システム。
  2. 電池スタックを有する電池本体を含み、該電池スタックは、固体高分子電解質膜を有する単電池複数をセパレータ及び冷却板を選択的に介して積層してなる固体高分子型燃料電池システムにおいて、
    前記セパレータは、
    2系統の反応ガスをそれぞれ互いに対向するように流通させるガス供給手段を具備し、
    前記冷却板は、
    冷媒通流溝を有し、前記セパレータにおける前記各2系統の反応ガスの出入口部に対応する部分の当該通流溝間の間隔を、前記セパレータにおける前記各2系統の反応ガスの出入口部以外の部分での間隔より狭くしてなる固体高分子型燃料電池システム。
  3. 電池スタックを有する電池本体を含み、該電池スタックは、固体高分子電解質膜を有する単電池複数をセパレータ及び冷却板を選択的に介して積層してなる固体高分子型燃料電池システムにおいて、
    前記セパレータは、
    2系統の反応ガスをそれぞれ互いに対向するように流通させるガス供給手段と、
    前記セパレータにおける前記各2系統の反応ガスの出入口部に配置され、大気への放熱による冷却手段と
    を具備する固体高分子型燃料電池システム。
  4. 電池スタックを有する電池本体を含み、該電池スタックは、燃料極及び酸化剤極からなる一対のガス拡散電及び固体高分子電解質膜を有する単電池複数をセパレータ及び冷却板を選択的に介して積層してなる固体高分子型燃料電池システムにおいて、
    前記セパレータは、
    2系統の反応ガスをそれぞれ互いに対向するように流通させるガス供給手段と、
    前記ガス拡散電極における反応ガスの下流部を親水処理を施してなる固体高分子型燃料電池システム。
  5. 前記親水処理は、カーボン、SiC、SiO2 、TiO2 、又はSnO2 のそれぞれの微粉末の少なくとも一種類を、前記下流部に予め含浸するものである請求項4に記載の固体高分子型燃料電池システム。
  6. 前記親水処理は、固体高分子電解質溶液を、前記下流部に含浸するものである請求項4に記載の固体高分子型燃料電池システム。
  7. 前記親水処理は、固体高分子電解質膜を、前記下流部に圧入するものである請求項4に記載の固体高分子型燃料電池システム。
  8. 電池スタックを有する電池本体を含み、該電池スタックは、燃料極及び酸化剤極からなる一対のガス拡散電及び固体高分子電解質膜を有する単電池複数をセパレータ及び冷却板を選択的に介して積層してなる固体高分子型燃料電池システムにおいて、
    前記セパレータは、
    2系統の反応ガスをそれぞれ互いに対向するように流通させるガス供給手段と、
    前記一対のガス拡散電極における反応ガスの通量路における下流部を除く部分に触媒層を設けた固体高分子型燃料電池システム。
  9. 前記一対のガス拡散電極のうち少なくとも前記酸化剤極の触媒層に対面する前記燃料極の部分は、触媒層を設けている請求項8に記載の固体高分子型燃料電池システム。
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