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JP2008098019A - 燃料電池用加湿器 - Google Patents

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JP2008098019A JP2006279485A JP2006279485A JP2008098019A JP 2008098019 A JP2008098019 A JP 2008098019A JP 2006279485 A JP2006279485 A JP 2006279485A JP 2006279485 A JP2006279485 A JP 2006279485A JP 2008098019 A JP2008098019 A JP 2008098019A
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Abstract

【課題】酸化ガス供給排出経路の圧力損失を抑えつつ、生成水に含まれる不純物イオンを除去するコンパクトな燃料電池用加湿器を提供する。
【解決手段】燃料電池用加湿器3は、燃料電池本体からの反応ガス排出経路内で排気に含まれる生成水を回収し、燃料電池本体への反応ガス供給経路内で反応ガスを加湿する加湿モジュール16と、反応ガス排出経路において加湿モジュール16の上流側に設けられ、加湿モジュール16と共通のハウジング30内に、燃料電池本体から排出された液水に含まれる不純物イオンを低減する不純物イオン低減体21を有する不純物イオン低減モジュール17とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池用加湿器に係り、特に、燃料電池本体からの反応ガス排出経路内で排気に含まれる生成水を回収し、燃料電池本体への反応ガス供給経路内で吸気を加湿する燃料電池用加湿器に関する。
燃料電池、例えば、固体高分子型燃料電池(PEFC)では、通常、プロトン伝導体であるフッ素樹脂系イオン交換膜からなる電解質膜を、その両面から触媒層及びガス拡散層からなるアノードとカソードが挟みこみ、MEA(Membrane Electrode Assenbly)が構成される。このMEAのアノード側に、例えば水素である燃料ガスを流し、MEAのカソード側に例えば酸素である反応ガスを流すと、両方の触媒層において化学反応が生じる。アノード側では、水素がプロトン(H+)と電子(e-)に分離し、このプロトンは、水分子を伴って電解質膜中を移動する。一方、電子は、外部回路を通ってカソード側に移動する。また、カソード側では、酸化剤中の酸素とアノード側から移動したプロトンと電子とが反応して水が生成される(以下、生成水という)。従って、電解質膜は、プロトンの移動に水分子を必要とし、適切な湿潤状態に保持されなければならない。
このため、燃料電池本体(燃料電池スタック)から排出される生成水を燃料電池用加湿器にて回収し、回収された生成水を燃料電池本体の加湿に再利用することが行われている。図8に、燃料電池システムの概略構成を示す。コンプレッサ5により燃料電池本体4に酸化ガスを供給し排出する酸化ガス供給排出経路1において、酸化ガス供給経路6と酸化ガス排出経路7とに跨るように燃料電池用加湿器3が設置され、燃料電池本体4から排出された生成水を酸化ガス排出経路7内で回収し、水蒸気のみを加湿膜(図示せず)により酸化ガス供給経路6内に移動させる。これにより、燃料電池本体4に酸化ガス供給経路6により供給される酸化ガスが加湿される。なお、酸化ガス供給及び酸化ガス排気の圧力は、それぞれ調圧弁8により制御される。ここで、酸化ガス供給経路6側において、燃料電池用加湿器3への流入口をドライ・イン(Dry in)9、排出口をドライ・アウト(Dry out)10という。また、酸化ガス排出経路7側において、燃料電池用加湿器3への流入口をウエット・イン(Wet in)11、排出口をウエット・アウト(Wet out)12という。
図9に、一般的な燃料電池用加湿器3の構成を透視図により示す。燃料電池用加湿器3は、ドライ・イン9及びウエット・アウト12が連結する第1マニホールド14、ウエット・イン11及びドライ・アウト10が連結する第2マニホールド15、及び第1マニホールド14と、第2マニホールド15とを連結する加湿エレメント13から構成される。ここで、第1マニホールド14、第2マニホールド15及び加湿エレメント13を総称して、加湿モジュール16と称する。さらに、第2マニホールド15は、ウエット・イン側マニホールド18とドライ・アウト側マニホールド19とから構成される。
図10に、従来の加湿モジュール16の内部における加湿手段の概要を簡略化した説明図により示す。燃料電池本体4から排出された生成水を含む排気は、ウエット・イン11から流入し、ウエット・アウト12から排出される。排気に含まれる液水は、加湿モジュール16内部の中空糸膜41の周囲に水蒸気として分布し、中空糸膜41の内部に浸透する。一方、ドライ・イン9から流入した吸気は、中空糸膜41の内部を通過し、その際に、浸透した水蒸気により加湿され、ドライ・アウト10から排出される。ここで、中空糸膜41とは、濾過機能を有する中空繊維をいい、この中空繊維の壁面に特殊なスリット状の超微細細孔があり、圧力により水蒸気の浸透を可能とする。上記作用により、ドライ・イン9から流入した吸気は、電解質膜を適切な湿潤状態とすることが可能となる。なお、図10に示す多数の小円は、排気及び吸気に含まれる液水や水蒸気の分布や移動を理解し易いように記載した説明用の記号である。
燃料電池本体4で生成された生成水には各種のイオンが含まれ、イオン交換膜や加湿膜の性能に影響する。例えば、固体高分子型燃料電池(PEFC)のフッ素樹脂系イオン交換膜は、劣化する際にフッ酸を生成するが、それにより樹脂中のガラス強化繊維が溶解し、シリカイオンが生成水に含まれる。このシリカイオンは、加湿膜に堆積して目詰まりを生じさせ、加湿膜の加湿性能を低下させる。また、固体高分子型燃料電池(PEFC)のフッ素樹脂系イオン交換膜からは、膜の劣化によりその基材であるスルホン基から不揮発性の硫酸イオンが溶出し、生成水中に含まれる。この硫酸イオンは、加湿膜に堆積して濃縮し、加湿膜を加水分解して劣化させる。さらに、配管等からは、ステンレス(SUS)やアルミニウム等の重金属イオンが発生し、生成水中に含まれる。この重金属イオンは、加湿膜を通過して電解質膜の劣化を促進させる。
燃料電池本体4で生成された生成水に含まれる各種のイオンを低減するには、酸化ガス供給排出経路1内にイオン交換器を設けることが好ましい。しかし、この酸化ガス供給排出経路1内へのイオン交換器の設置には種々の技術的な問題があり、実施に至っていないのが現状である。その理由として、まず、酸化ガス供給排出経路1は、燃料ガス供給排出経路2と比較し、より大量の生成水が生じる。このため生成水をフィルタリングする微小なペレット状のイオン交換樹脂を用いたイオン交換器が、流路に対してフィルタとなってしまい、配管の圧力損失が過大となるからである。また、生成水を含んだイオン交換樹脂は、凍結すると配管を閉塞させ配管の圧力損失をさらに増大させる。このことは、また、イオン交換器自体もその容積を必要とし、搭載するためのスペースの確保が難しいという問題も発生させる。
特許文献1には、加湿器の上流側にイオン交換フィルタを設置した燃料電池システムが開示されている。図11に、特許文献1に示された燃料電池システムの構成図を示す。ここでは、酸化剤供給排出経路33とは別に加湿水供給経路36が設けられている。この加湿水供給経路36には、水素と空気とを加湿する加湿器35が設置される。また、加湿器35の上流側にイオン交換フィルタ34が設けられ純水中のイオンを除去する。また、燃料電池スタック31から排出された生成水は、一旦純水タンク37に貯蔵され、ポンプ40にて循環される。
特許文献2には、加湿用の水又は水蒸気に含まれる不純物イオン(Pb)に起因する電解質の劣化を抑制する燃料電池システムが開示されている。ここでは、固体高分子型燃料電池から排出される水及び/若しくは水蒸気を回収する加湿経路が設けられ、空気気液分離器により排ガスから水が分離されて加湿器に送られる。不純物イオン(Pb)を除去する方法として、空気気液分離器の内面にイオン交換体を配置することが開示されている。また、加湿器として、樹脂中空糸からなる加湿モジュールを備え、この樹脂中空糸としてイオン交換体を用いることが開示されている。
特開2005−85481号公報 特開2006−107773号公報
特許文献1に開示された燃料電池システムでは、酸化剤供給排出経路とは別に加湿水供給経路を設置しなければならない。このため、燃料電池システムの経路が煩雑となる。また、タンクを別途要するなど燃料電池システム内で過大な設置スペースが必要となる。また、加湿水供給経路上にイオン交換フィルタを設置するため圧力損失が発生し、加湿水を供給するためにはポンプの容量が増大する。さらには、加湿器とイオン交換器とを連通する配管により加湿水が汚染される虞がある。
特許文献2に開示された燃料電池発電システムにおいて、加湿経路は、酸化剤ガス供給装置と同様の経路であり、しかもイオン交換体からなる樹脂中空糸をフィルタとして用いる。上述したように、酸化ガス供給排出経路は、燃料ガス供給排出経路と比較して生成水の流量が多い。従って、生成水をイオン交換体である樹脂中空糸を通過させると過大なシステム上の圧力損失が発生してしまう。また、生成水を含んだイオン交換体は、凍結時にエア通路を閉塞させるため、更なる圧力損失の要因となる。さらには、この方式では大量のイオン交換体を要することから設置スペースを必要とする。
このように、生成水の流量の多い酸化ガス供給排出経路内に加湿器を設ける場合、圧力損失を抑えながら、かつ設置スペースを押えコンパクト化を計ることは難しい。
本願の目的は、かかる課題を解決し、酸化ガス供給排出経路の圧力損失を抑えつつ、生成水に含まれる不純物イオンを除去するコンパクトな燃料電池用加湿器を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明に係る燃料電池用加湿器は、燃料電池本体からの反応ガス排出経路内で排気に含まれる生成水を回収し、燃料電池本体への反応ガス供給経路内で反応ガスを加湿する加湿モジュールと、反応ガス排出経路において加湿モジュールの上流側に設けられ、加湿モジュールと共通のハウジング内に、燃料電池本体から排出された液水に含まれる不純物イオンを低減する不純物イオン低減体を有する不純物イオン低減モジュールと、を備えることを特徴とする。
また、燃料電池用加湿器は、不純物イオン低減モジュールが、燃料電池本体から排出された排気に含まれる液水が通過する液水流路槽を有し、不純物イオン低減体が、液水流路槽を通過する液水から不純物イオンを低減することが好ましい。
また、燃料電池用加湿器は、不純物イオン低減モジュールが、液水流路槽よりも重力方向上方にて反応ガス排出経路の配管と接続することが好ましい。
また、燃料電池用加湿器は、不純物イオン低減モジュールが、加湿モジュールの長手方向に沿って加湿モジュールと接続し、燃料電池本体から排出された排気を加湿モジュールに分配することが好ましい。
また、燃料電池用加湿器は、不純物イオン低減モジュールが、燃料電池本体から排出された排気を、ガスと液水に分離することが好ましい。
また、燃料電池用加湿器は、不純物イオン低減モジュールが、ガスが通過するガス流路を有し、ガス流路は液水流路槽の外周に設けられることが好ましい。
また、燃料電池用加湿器は、液水流路槽が、その外周に吸熱フィンを備えることが好ましい。
また、燃料電池用加湿器は、液水流路槽が、不純物イオン低減体が設けられた内部空間に複数の仕切り板を設けて液水の流路を形成し、その流路の出口部は、入口部とほぼ同じ高さであることが好ましい。
また、燃料電池用加湿器は、液水流路槽の内部に設けられた流路が、上下方向にU字型の流路であることが好ましい。
また、燃料電池用加湿器は、不純物イオン交換モジュールが、加湿モジュールに着脱可能であることが好ましい。
また、燃料電池用加湿器は、加湿モジュールが、液水を排出するポートを有することが好ましい。
上記構成により、燃料電池用加湿器は、酸化ガス供給経路内で吸気の加湿機能を有する加湿モジュールと、排出された生成水に含まれる不純物イオンを低減する不純物イオン低減モジュールとから構成される。この不純物イオン低減モジュールは、従来の加湿モジュールのマニホールドに設置され、排気を分散するスペースに置き換えられる。従って、排出された液水を分散して処理することが可能となる。これにより、酸化ガス供給排出経路の圧力損失を抑えることが可能になる。
また、燃料電池用加湿器の不純物イオン低減モジュールは、加湿モジュールとハウジングを共通する。後述するように、従来は加湿モジュールのマニホールドであったスペースに不純物イオン低減モジュールが置き換えられる。このことで、コンパクトな設置スペースとすることが可能となる。
また、燃料電池用加湿器は、加湿モジュールと不純物イオン低減モジュールとがハウジングを共通することから、不純物イオン低減モジュールを加湿モジュールの上流側の最短距離に設置することが可能となる。これにより、配管等から流出し生成水に含まれる不純物イオンを最小限とすることが可能となる。
以上のように、本発明に係る燃料電池用加湿器によれば、酸化ガス供給排出経路の圧力損失を抑えつつ、生成水に含まれる不純物イオンを除去するコンパクトな燃料電池用加湿器とすることが可能となる。
以下に、図面を用いて本発明に係る実施の形態につき、詳細に説明する。
図1に、燃料電池用加湿器の1つの実施形態の概略構成を透視図で示す。また、図2に、図1の燃料電池用加湿器3のA−A断面図を示す。
図1に示すように、燃料電池用加湿器3は、ドライ・イン9及びウエット・アウト12という2つのポートを有する第1マニホールド14、ウエット・イン11及びドライ・アウト10という2つのポートを有する第2マニホールド15、及び第1マニホールド14と第2マニホールド15とを連結する加湿エレメント13から構成される。さらに、第2マニホールド15のウエット・イン11と連結するウエット・イン側マニホールド18の部分(図9参照)に、ウエット・イン側マニホールド18を取込んだ不純物イオン低減モジュール17が設けられる。本実施の形態では、この第1マニホールド14、不純物イオン低減モジュール17を除く第2マニホールド15及び加湿エレメント13を総称して、加湿モジュール16と称する。
図2に示すように、不純物イオン低減モジュール17には、加湿モジュール16と共通するハウジング30と、ウエット・イン側マニホールド18と、不純物イオン低減体21を有する液水流路槽20と、ガス流路23とから構成される。後述するように、ウエット・イン11から流入した排気のうちの液水はこの液水流路槽20に浸透し、ガスはガス流路23を通過する。すなわち、不純物イオン低減モジュール17において、液水とガスとの気液分離が行われる。
加湿モジュール16は、図8に示すように、燃料電池本体4からの酸化ガス排出経路7内で排気に含まれる生成水を回収し、燃料電池本体4への酸化ガス供給経路6内で吸気を加湿する。ここで、図1に示すように、不純物イオン低減モジュール17は、酸化ガス排出経路7において加湿モジュール16の上流側に設けられる。すなわち、図2に示すように、不純物イオン低減モジュール17は、加湿モジュール16の構成要素である第2マニホールド15の上部側に設置される。従って、不純物イオン低減モジュール17は、生成水が加湿モジュール16を通過して循環する直前であり、生成水が加湿膜(図示せず)を含む加湿エレメント13を通過する直前に、生成水に含まれる不純物イオンを除去できる。この構成により、生成水中に含まれるシリカイオン、硫酸イオン等により加湿膜が目詰まりを生じること、或いは劣化することを事前に防止することが可能となる。
また、不純物イオン低減モジュール17は、加湿モジュール16と共通のハウジング内に、第2マニホールド15に隣接して設置される。すなわち、図9に示す従来の加湿モジュール16の第2マニホールド15において、ウエット・イン側マニホールド18が占めるスペースを兼用する形で不純物イオン低減モジュール17が設置される。つまり、図2に示すように、不純物イオン低減モジュール17は、加湿モジュール16と共通のハウジング内に設置される。そして、不純物イオン低減モジュール17は、従来のウエット・イン側マニホールド18が有する排気を分配する機能と、新たに不純物イオンの除去する機能とを併せ持つことになる。これにより、配管等からの重金属イオンの溶出を最小限に抑えることが可能となる。
不純物イオン低減モジュール17は、その内部の液水流路槽20の位置よりも重力方向上方にて酸化ガス排出経路7とウエット・イン11により接続する。つまり、図2のウエット・イン側マニホールド18内の一点鎖線11で示した部分にウエット・イン11が設置される。これにより、ウエット・イン側マニホールド18に流入した排気に含まれる液水は、流速が低下しつつ重力により落下し、次第に液水流路槽20へと浸透していくため、イオンの除去が効率よく行われる。
また、不純物イオン低減モジュール17は、図1に示すように、その長手方向に沿って加湿モジュール16と接続し、燃料電池本体4から排出された排気を加湿モジュール16に分配する。つまり、図9に示す従来の加湿モジュール16のウエット・イン側マニホールド18と同様に、一定の距離を有するマニホールドにより生成水を含む排気を分散して処理する。従って、不純物イオン低減モジュール17の単位面積あたりの流量が減少し、排気の圧力損失を押さえることが可能となる。
図2に示すように、不純物イオン低減モジュール17は、加湿モジュール16の上流側に隣接して設置される。また、従来ウエット・イン側マニホールド18が占めていたスペースに、上述したように、その機能を兼用して設置される。このことにより、スペース効率の高い燃料電池用加湿器3が可能となる。
ここで、図3に不純物イオン低減モジュール17内に流入した排気の液水及びガスが通過する流路を、拡大した断面図にて示す。液水は、ウエット・イン側マニホールド18から重力の作用により、液水流路槽20の液水入口部25から浸透し、液水流路槽20内に詰められた不純物イオン低減体21の間隙に浸透し、液水流路槽20を満たす。そして、液水は、ウエット・イン側マニホールド18からの圧力により、図3中の破線のように移動し、液水出口部26から排出される。この液水流路槽20内には、図3に示すように仕切り板22が、上下方向にU字型の液水流路24を形成するように取り付けられる。これにより、液水流路槽20内における液水流路24がより長くなり、液水に含まれる不純物イオンを、不純物イオン低減体21により確実に除去することが可能となる。また、このU字型の液水流路24は、液水流路槽20内の両側に略対称的に設けられる。これにより、排気の流速が低減され気液分離が確実に行われる。また、排水から液水が分離されたガスは、ガス流路形成板28により切り返され、液水流路24の外周部を囲むガス流路23を通過して排出される。
図3に示すように、液水流路槽20の液水入口部25と液水出口部26とは、ほぼ同等の高さ位置に設置される。これにより、液水を液水流路槽20内の不純物イオン低減体21全体に浸透させ、いわゆる「水が張られた状態」に保持することができる。これは、不純物イオンは、液水の存在により移動することができるからである。また、液水は、液水入口部25から液水流路槽20に浸透し、U字型に連続する液水流路24を経由して液水出口部26から排出される。従って、不純物イオン低減体21全体がむらなく液水と接触し、不純物イオンの効率的な除去が可能となる。
上述したように、排気中の液水とガスが分離され、液水流路24とガス流路23が形成される。従って、液水流路24内に満たされた液水が冬季に凍結した場合でも、ガス流路23は常時確保され、そのガス流路23の断面積も確保されるため、酸化ガス排出経路7の圧力損失は増大しない。さらに、熱をもったガスが液水流路24の周囲を熱交換しながら通過するため、液水流路24内の液水が凍結したとしても早期に解凍されその機能が復活する。
上記熱交換の効率を上げる実施形態の概略を図4に示す。図4(a)は、図3の部分断面図であり、図4(b)は、図4(a)のB−B断面図である。本実施形態では、液水流路24の外周部の仕切り板22及びガス流路形成板28のガス流路23に面した部分に、熱交換効率に優れた材料、例えば、アルミニウムなどにより吸熱フィン29を取り付ける。この吸熱フィン29は平板であり、ガス流路23に向かって突出するように仕切り板22及びガス流路形成板28に取り付けられる。この吸熱フィン29の形状や取り付け方法は、ガスと液水との熱交換に適した形状や取り付け方法であれば、この実施形態に限らない。
この不純物イオン低減モジュール17の不純物イオン低減体21は、使用により機能が劣化するため、定期的に交換する必要がある。本実施形態の不純物イオン低減モジュール17は、一般的なボルト接合等により加湿モジュール16に着脱可能に取り付けられる。
不純物イオン低減モジュール17を通過した液水は、水蒸気の状態で、加湿エレメント13内部の中空糸膜41(図2参照)により移動する。また、液水が除かれた排気は、車外に排出される。図3に示すように、液水については、液水流路槽20の底部に取り付けられた排水ポート27から排水させ、図8に示すコンプレッサ5の上流に供給し、直接加湿水として、或いはコンプレッサ5の断熱圧縮昇温の冷却水として使用しても良い。また、車両のラジエータに吹きかけて蒸発潜熱を利用した冷却水として使用しても良い。従来、これらの用途には、生成水に含まれる酸により、コンプレッサ5やラジエータが腐食する虞があったが、不純物イオンが除去された液水であれば問題なく使用することが可能となる。
燃料電池用加湿器3の他の実施形態の概略構成を図5に示す。この実施形態では、不純物イオン低減モジュール17は縦長の形状であり、第2マニホールド15の側部に着脱可能に取り付けられる。この位置は、ドライ・アウト10が接続するドライ・アウト側マニホールド19が取り付いていた位置である。
図6に、本実施形態での加湿モジュール16の内部での加湿手段の概要を簡略化した説明図により示す。この場合の加湿手段は、図10の従来の加湿手段とは逆の流れとなる。すなわち、燃料電池本体4から排出された生成水を含む排気は、ウエット・イン11から流入し、加湿モジュール16内部の中空糸膜41の内部を通過し、ウエット・アウト12から排出される。ドライ・イン9から流入した吸気は、この中空糸膜41の周囲を通過するが、その間に、中空糸膜41を通過する液水や水蒸気が中空糸膜41の周囲に透過し、湿潤状態になり、ドライ・アウト10から流出し燃料電池本体4へと供給される。
このように、不純物イオン低減モジュール17を、ドライ・アウト側マニホールド19が取り付いていた位置に設置することで、中空糸膜41内部と、中空糸膜41外部とを通過するドライ及びウエットのそれぞれの流路を逆にすることができる。これは、中空糸膜41が、内部から外部への水蒸気の浸透、及び外部から内部への水蒸気の浸透のいずれも可能なことによる。
図7に、不純物イオン低減モジュール17を、加湿モジュール16から切り離して単独で構成した実施形態を透視図で示す。この実施形態では、不純物イオン低減モジュール17は、ポートとして、ウエット・イン11、ウエット・アウト12、及び不純物イオンが除去された液水の排水ポート27を備える。この場合、排水は、図8に示すコンプレッサ5の上流に供給し、直接加湿水として、或いはコンプレッサ5の断熱圧縮昇温の冷却水として使用しても良い。また、車両のラジエータに吹きかけて蒸発潜熱を利用した冷却水として使用しても良い。
本発明に係る燃料電池用加湿器の1つの実施形態の概略構成を示す透視図である。 本発明に係る燃料電池用加湿器の1つの実施形態の概略構成を示す、図1のA−A断面図である。 不純物イオン低減モジュール内に流入した排気のうち、液水及びガスの流路を示す、図1のA−A断面の拡大説明図である。 液水とガスとの熱交換効率を上げる実施形態である吸熱フィンの概要を示す断面図である。 燃料電池用加湿器の他の実施形態の概略構成を示す断面図である。 他の実施形態の場合の加湿モジュール内での加湿方法の概要を示す説明図である。 不純物イオン低減モジュールを加湿モジュールから切り離して単独で構成した場合の実施形態を示す概略の透視図である。 燃料電池システムの概略構成を示す説明図である。 一般的な燃料電池用加湿器の構成を示す透視図である。 加湿モジュール内での加湿方法の概要を示す説明図である。 特許文献1に示された燃料電池システムの構成図である。
符号の説明
1 酸化ガス供給排出経路、2 燃料ガス供給排出経路、3 燃料電池用加湿器、4 燃料電池本体、5 コンプレッサ、6 酸化ガス供給経路、7 酸化ガス排出経路、8 調圧弁、9 ドライ・イン、10 ドライ・アウト、11 ウエット・イン、12 ウエット・アウト、13 加湿エレメント、14 第1マニホールド、15 第2マニホールド、16 加湿モジュール、17 不純物イオン低減モジュール、18 ウエット・イン側マニホールド、19 ドライ・アウト側マニホールド、20 液水流路槽、21 不純物イオン低減体、22 仕切り板、23 ガス流路、24 液水流路、25 液水入口部、26 液水出口部、27 排水ポート、28 ガス流路形成板、29 吸熱フィン、30 ハウジング、31 燃料電池スタック、33 酸化剤供給排出経路、34 イオン交換フィルタ、35 加湿器、36 加湿水供給経路、37 純水タンク、40 ポンプ、41 中空糸膜。

Claims (11)

  1. 燃料電池本体からの反応ガス排出経路内で排気に含まれる生成水を回収し、燃料電池本体への反応ガス供給経路内で反応ガスを加湿する加湿モジュールと、
    反応ガス排出経路において加湿モジュールの上流側に設けられ、加湿モジュールと共通のハウジング内に、燃料電池本体から排出された液水に含まれる不純物イオンを低減する不純物イオン低減体を有する不純物イオン低減モジュールと、
    を備えることを特徴とする燃料電池用加湿器。
  2. 請求項1に記載の燃料電池用加湿器において、不純物イオン低減モジュールは、燃料電池本体から排出された排気に含まれる液水が通過する液水流路槽を有し、不純物イオン低減体は、液水流路槽を通過する液水から不純物イオンを低減することを特徴とする燃料電池用加湿器。
  3. 請求項1又は2に記載の燃料電池用加湿器において、不純物イオン低減モジュールは、液水流路槽よりも重力方向上方にて反応ガス排出経路の配管と接続することを特徴とする燃料電池用加湿器。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1に記載の燃料電池用加湿器において、不純物イオン低減モジュールは、加湿モジュールの長手方向に沿って加湿モジュールと接続し、燃料電池本体から排出された排気を加湿モジュールに分配することを特徴とする燃料電池用加湿器。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1に記載の燃料電池用加湿器において、不純物イオン低減モジュールは、燃料電池本体から排出された排気を、ガスと液水に分離することを特徴とする燃料電池用加湿器。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1に記載の燃料電池用加湿器において、不純物イオン低減モジュールは、ガスが通過するガス流路を有し、ガス流路は液水流路槽の外周に設けられることを特徴とする燃料電池用加湿器。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1に記載の燃料電池用加湿器において、液水流路槽は、その外周に吸熱フィンを備えることを特徴とする燃料電池用加湿器。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1に記載の燃料電池用加湿器において、液水流路槽は、不純物イオン低減体が設けられた内部空間に複数の仕切り板を設けて液水の流路を形成し、その流路の出口部は、入口部とほぼ同じ高さであることを特徴とする燃料電池用加湿器。
  9. 請求項8に記載の燃料電池用加湿器において、液水流路槽の内部に設けられた流路は、上下方向にU字型の流路であることを特徴とする燃料電池用加湿器。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1に記載の燃料電池用加湿器において、不純物イオン交換モジュールは、加湿モジュールに着脱可能であることを特徴とする燃料電池用加湿器。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1に記載の燃料電池用加湿器において、加湿モジュールは、液水を排出するポートを有することを特徴とする燃料電池用加湿器。
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