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JP2008095704A - 電磁連結装置 - Google Patents

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JP2008095704A
JP2008095704A JP2006274258A JP2006274258A JP2008095704A JP 2008095704 A JP2008095704 A JP 2008095704A JP 2006274258 A JP2006274258 A JP 2006274258A JP 2006274258 A JP2006274258 A JP 2006274258A JP 2008095704 A JP2008095704 A JP 2008095704A
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JP2006274258A
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Tomoaki Nishimura
登茂昭 西村
Tsutomu Takeuchi
務 竹内
Katsunao Busujima
克直 毒島
Hiroyasu Kouchi
宏泰 小内
Takashi Yamaguchi
崇 山口
Yoshikazu Arai
良計 新井
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Aisin Corp
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Ogura Clutch Co Ltd
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Abstract

【課題】安価でしかも振動や音の発生を確実に抑制することができる電磁連結装置を提供する。
【解決手段】アーマチュア2と、このアーマチュア2を支持するウォームホイール3との隙間4に制振部材43を介装する。制振部材43は、制振機能と振動減衰機能とを有する粘弾性材料によってリング状に形成され、アーマチュア2に接着剤または両面粘着テープによって固着されている。また、制振部材43は、自然状態で前記隙間4より大きな板厚を有し、圧縮された状態でアーマチュア2とウォームホイール3との間に介装されることにより、アーマチュア2をロータ6に押し付けている。
【選択図】 図1

Description

この発明は、電磁クラッチや電磁ブレーキなどの電磁連結装置に関し、特に、励磁コイルヘの通電を断った後でも駆動側と従動側の回転部材の摩擦面が互いに接触しているギャップレスタイプの電磁連結装置の改良に関するものである。
電磁連結装置のうち電磁クラッチは、アーマチュアと、このアーマチュアを軸線方向に移動可能に支持するアーマチュアハブ(アーマチュア支持部材)と、アーマチュアの摩擦面と所定のエアギャップを介して摩擦面が対向したロータと、アーマチュアをアーマチュアハブに支持する板ばねやダンパーゴムなどからなる弾性部材と、励磁コイル等を備え、前記アーマチュアが励磁コイルへの通電励磁によって発生する磁束の磁気吸引力により、前記弾性部材の弾性復帰力に抗してロータの摩擦面に磁気吸着されると、アーマチュアとロータが一体に回転するように構成されている。また、励磁コイルへの通電を断つと磁気吸引力が消滅するため、弾性部材の弾性復帰力によりアーマチュアがロータの摩擦面から離間するように構成されている。
このように作動する電磁クラッチの中には、アーマチュアの吸引時間を速くして作動の応答性を高めるために、または部品点数や組立工数を減らして軽量小型で安価な電磁クラッチを提供するために、アーマチュア復帰用の弾性部材を取り除き、励磁コイルヘの通電を断った無励磁状態においてもアーマチュアの摩擦面とロータの摩擦面が接触状態を維持する、所謂ギャップレスタイプの電磁クラッチも実用に供されている(例えば、特許文献1,2,4参照)。
前記特許文献1に記載されている電磁クラッチは、車両用ドア開閉駆動装置の動力伝達装置として使用されているもので、モータの回転が伝達される出力シャフトと、この出力シャフトに固定されたロータ(従動側回転部材)と、同じく前記出力シャフトに固定された出力部材としての出力ドラムと、この出力ドラムと前記モータとの間に設けられた減速ギア構造を備えた摩擦係合機構としてのクラッチブレーキ機構等を備えている。クラッチブレーキ機構は、減速ギア構造に加えて、アーマチュア(駆動側回転部材)、励磁コイル等を備えている。減速ギア構造は、ウォームと、ウォームホイールとからなり、ウォームが前記モータの駆動軸に固定され、ウォームホイールがアーマチュアを軸線方向に移動可能に支持してロータに接触させることにより、ギャップレスタイプの電磁クラッチを構成している。
図2にこのようなギャップレスタイプの電磁クラッチの従来例を示す(例えば、特許文献4を参照)。この電磁クラッチ1は、アーマチュア2とウォームホィール3との隙間4にステンレス製のウェーブワッシャ5を介装させ、これによってアーマチュア2を押圧してロータ6に接触させている。ウェーブワッシャ5は、円周方向に波形の凸部と凹部が交互に形成された環状部5Aと、この環状部5Aの内周面から中心側に突出した複数の突出部5Bとを一体に有し、前記隙間4に介装されることにより環状部5Aが軸線方向に圧縮させられ、突出部5Bの内側縁がウォームホイール3の環状突部3aの外周面に当接することにより、ウェーブワッシャ5の軸線をウォームホイール3の軸線と一致させ、ウェーブワッシャ5の径方向の移動を防止している。なお、7は励磁コイル、8は出力軸、9はモータの駆動軸、10はウォーム、12はハウジングである。
このような従来のギャップレスタイプの電磁クラッチ1は、励磁コイル7ヘの通電を断った無励磁状態において、アーマチュア2の摩擦面2aがウェーブワッシャ5の軽微な押圧力(弾性復帰力)によりロータ6の摩擦面6aに押し付けられている。このような接触状態(接続状態)でモータの駆動力ではなく手動により出力軸8に接続されている不図示の被駆動部材、例えば電磁クラッチ1が車両用ドア開閉駆動装置に用いられる場合、車両のスライドドアが被駆動部材を構成し、このスライドドアを開閉操作すると、ロータ6が出力軸8と一体に回転してロータ6とアーマチュア2との間に相対回転が生じる。すなわち、ロータ6がアーマチュア2に対してスリップ回転する。また、この相対回転によりアーマチュア2の摩擦面2aに対してロータ6の摩擦面6aが摺動するので、音発生の原因となるスティックスリップ現象(クラッチ・ブレーキにおいて、摩擦面間が微視的に止まったり動いたりするときの滑り摩擦現象)が発生する。
さらに、アーマチュア2は、そのスティックスリップ現象により、ウェーブワッシャ5の押圧力に抗して振動する。このスティックスリップ現象による振動がアーマチュア2の固有振動数に合致すると大きな音が発生する可能性がある。
特開2002−327576号公報 実公平5−35033号公報 特開平11−190369号公報 特開2004−324171号公報
上記したように、従来のギャップレスタイプの電磁クラッチ1においては、励磁コイル7の非励磁時においてもアーマチュア2の摩擦面2aとロータ6の摩擦面6aが接触しているので、手動で被駆動部材を操作したとき、アーマチュア2がスティックスリップ現象によりウェーブワッシャ5の押圧力に抗して振動し、音が発生するという問題があった。
そこで、本発明者らはこのような問題を解決するために各種試験を行った結果、アーマチュア2の摩擦面2aやロータ6の摩擦面6aの平面度によって音の発生に相違があることをつきとめた。すなわち、アーマチュア2やロータ6の摩擦面2a,6aの平面度を小さくすればするほどスティックスリップ現象が起り易くなり、音が発生することが判った。
このため、アーマチュア2とロータ6との摩擦係合に支障を来さない範囲内で、アーマチュア2の摩擦面2aの平面度を意図的に大きくして実験を行った。平面度を大きくする手段としては、アーマチュア2の製造工程のうち、最後の工程でプレス加工により周方向に波付けし、90°間隔で凸部と凹部を交互に形成した。凸部と凹部の最大の高低差は僅かな寸法とした。しかしながら、このように摩擦面2aの平面度を大きくしただけでは振動や音の発生を完全には抑えることができず、振動、音の防止対策としては不十分であることが判った。
音の防止対策を講じた従来技術としては、例えば前記特許文献2に記載されている電磁クラッチ装置が知られている。この電磁クラッチ装置は、電動パワーステアリング装置に用いられるもので、駆動側動力伝達部材と被駆動側動力伝達部材のうちの少なくともいずれか一方を低摩擦材とすることにより、両部材の食いつきが円滑で、チャタリングやスティックスリップ現象の影響が少なく、円滑に動力を伝達することができるとしている。低摩擦材としては、含油性焼結材または摩擦面にフッ素樹脂のコーティングを施した部材を用いている。
このような低摩擦材を用いて相対回転時の摩擦抵抗を小さくすれば、スティックスリップ現象に起因する音の発生をある程度までは抑制できるものと考えられる。しかしながら、車両用ドア開閉駆動装置に用いられる電磁クラッチに適用した場合は、ロータの周囲に回転センサーや電子制御装置を配置した構成を採っているため、含油性焼結材から染み出てくる油が飛散して電子部品に付着すると、誤作動を起こすおそれがあるため好ましくない。
一方、摩擦面をフッ素樹脂をコーティングする場合は、励磁コイルの磁気回路上に断磁部を形成することになるため、アーマチュアの吸引時間が長くなりモータの駆動力を出力軸に伝達する作動タイミングが遅れるという新たな問題が生じる。このため、励磁コイルの起磁力を大きくする必要があるが、そうすると消費電力と発熱量が増大する。また、製造工程にコーティング工程を追加すると、製造コストがそれだけ高くなり、安価に提供できなくなるといった問題も生じるため好ましくない。
振動を減衰させる他の手段としては、例えば特許文献3に記載されている電磁クラッチが知られている。この電磁クラッチは画像形成装置に用いられるもので、ロータとアーマチュアとの間、およびこのアーマチュアを弾性支持する板ばねと歯車との間に粘弾性部材をそれぞれ介装させている。粘弾性部材としては、発泡性EPDM、熱可塑性エラストマ、熱可塑性樹脂などを用いている。そして、このような構成によれば、アーマチュアがロータに磁気吸着されたときの吸着音や、アーマチュアが板ばねの弾性復帰力によって歯車に衝突したときの衝突音を効果的に低減することができるとしている。
しかしながら、このような電磁クラッチにおいては、粘弾性部材に加えてアーマチュアを弾性支持する板ばねを必要としたり、ロータに粘弾性部材を収納するための環状溝を形成する必要があるため、部品点数や加工工数が増えて製造コストが高くなるという問題があった。
本発明は、上記したような従来の問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、安価でしかも振動や音の発生を確実に抑制することができる電磁連結装置を提供することにある。
上記目的を達成するために第1の発明は、支持部材と、この支持部材に軸線方向にのみ移動可能に支持されたアーマチュアと、このアーマチュアの摩擦面と対向する摩擦面が形成され、励磁コイルの磁気回路となる磁気回路形成部材と、前記アーマチュアと前記支持部材との間に介装されることにより前記アーマチュアの摩擦面を前記磁気回路部材の摩擦面に接触させる制振部材とを備え、前記制振部材を制振機能と振動減衰機能とを有する粘弾性材料によって形成して、前記アーマチュアと前記支持部材との間に圧縮させた状態で介装させるとともに、前記アーマチュアに固着したものである。
第2の発明は、接着剤、両面粘着テープまたは焼き付けのうちのいずれか1つで前記アーマチュアと前記制振部材とを固着したものである。
第3の発明は、前記アーマチュアの摩擦面に周方向の波加工を施したものである。
第1の発明においては、制振機能と振動減衰機能を有する粘弾性材料からなる制振部材をアーマチュアと支持部材との間に圧縮させた状態で介装させているので、ウェーブワッシャを用いた場合に比べてスティックスリップ現象による振動の減衰効果が大きく、音の発生を確実に防止することができる。また、板ばねを用いる必要もないので、部品点数を削減することができ、安価に製造、提供することができる。
また、制振部材をアーマチュアに固着しているので、支持部材側に固着した場合に比べて、アーマチュアに対してより大きな制振効果および振動減衰効果を発揮させることができる。
第2の発明においては、固着手段として両面粘着テープ、接着剤または焼き付けが考えられるので、安価で入手が容易であり、またアーマチュアには何らの加工等を加える必要がない。
第3の発明においては、波加工によってアーマチュアの平面度を大きくしているので、音の発生を一層抑制することができる。
以下、本発明を図面に示す実施の形態に基づいて説明する。
図1は本発明に係る電磁連結装置の一実施の形態を示す断面図である。
本実施の形態は、図2に示した電磁クラッチと同様に車両用ドア開閉装置の動力伝達装置として用いられるギャップレスタイプの電磁クラッチに適用した例を示す。また、本実施の形態は、図2に示したウェーブワッシャ5の代わりに粘弾性材料からなる制振部材を用いた点が異なるだけで、その他の構成は全く同一である。このため、同一構成部品、部分については同一符号をもって示す。
図1において、全体を参照符号20で示す車両用ドア開閉装置は、ハウジング12内にベアリング21を介して回転自在に配設された出力軸8と、図示を省略したモータの駆動軸9と前記出力軸8に取付けられた出力部材22との間に配設された電磁クラッチ23とを備えている。前記出力部材22は、前記モータの回転を前記出力軸8を介して車両のスライドドアに伝達するためのものであり、出力軸8のハウジング12から突出する突出端部8aに固定されている。また、この出力部材22は、出力ドラムからなり、前記スライドドアを開閉するワイヤ(図示せず)が巻回されている。
前記電磁クラッチ23は、前記出力軸8に互いに対向して配設された駆動側回転部材としてのアーマチュア2および従動側回転部材としてのロータ6と、前記モータの駆動軸9の回転を減速して前記アーマチュア2に伝達する減速ギア25を構成する支持部材としてのウォームホイール3と、前記アーマチュア2とロータ6を磁気吸着させる励磁コイル7と、アーマチュア2およびロータ6とともに励磁コイル7の磁気回路を形成するフィールドコア26等で構成されている。
前記アーマチュア2は、磁性材料によって円板状に形成され、出力軸8に軸受27を介して回転自在にかつ軸線方向に移動自在に配設されており、前記駆動軸9の回転が減速ギア25を介して伝達されるように構成されている。アーマチュア2のロータ6と対向する面は、摩擦面2aを形成している。この摩擦面2aは、ロータ6との摩擦係合に支障を来たさない範囲内で平面度を大きくさせるために波加工が施されている。波加工は、スティックスリップ現象による振動や音を防止するために施されるものであり、周方向に波付けすることにより、90°間隔で凸部と凹部が交互に形成されている。凸部と凹部の最大の高低差は僅かな寸法である。
前記減速ギア25は、前記駆動軸9に固定されたウォーム10と、このウォーム10に歯合するウォームホイール(支持部材)3とで構成されている。ウォームホイール3は、前記出力軸8に軸受27を介して回転自在に配設されており、前記ウォーム10の回転を減速してアーマチュア2に伝達するとともに、アーマチュア2を軸線方向に移動可能に支持している。このため、ウォームホイール3のアーマチュア2と対向する面には、突起からなる複数個の連結部30が同心円状に一体に突設されており、その先端部がアーマチュア2に設けた貫通孔31にそれぞれ相対摺動可能に挿入されている。一方、ウォームホイール3は、前記軸受27の一側面27aと、ハウジング12の対向面3bとによって軸線方向の移動が規制されている。なお、32はグリース除けシール部材であり、このグリース除けシール部材材32はハウジング12内に固定されており、アーマチュア2とウォームホイール3との隙間4に介装されている。
前記ロータ6は、出力軸8に圧入嵌合されることにより、摩擦面6aがアーマチュア2の摩擦面2aと対向している。一方、ロータ6の摩擦面6aとは反対側の面には環状凹部34が形成されており、この環状凹部34に前記励磁コイル7が差し込まれている。
前記励磁コイル7は、ハウジング12の内壁に固定されたフィールドコア26の環状凹部36内にコイルボビン37を介して収納されており、このフィールドコア26とともにロータ6の環状凹部34に挿入されている。環状凹部34の内周面とフィールドコア26の外周面との間には隙間が形成されており、このフィールドコア26と前記ロータ6とで励磁コイル7の磁気回路となる磁気回路部材を形成している。
前記ロータ6の外周面には、環状の磁石40が固着されている。この磁石40は、表面にS極とN極が周方向に交互に磁極化されており、一端部がロータ6の摩擦面6aから軸線方向に突出してアーマチュア2の外周を取り囲んでいる。また、この磁石40のアーマチュア側端面には、環状の凹部41が形成されている。凹部41は、ロータ6の外周面側に形成された凹部からなり、深さが磁石40のアーマチュア側端面からロータ6の摩擦面6aまでの距離よりも大きく設定されている。言い換えれば、アーマチュア2とロータ6との摩擦係合面である摩擦面2a,6aは凹部41に臨んでいる。この凹部41は、電磁クラッチ23の作動に伴うアーマチュア2、ロータ6の摩耗粉を受け止め、ハウジング12内に飛散するのを防止するためのものである。すなわち、アーマチュア2とロータ6が相対回転すると、摩擦面2a,6aが摩耗して摩耗粉が生じる。この摩耗粉は、磁石40の磁力によって吸引されて凹部41内に溜まることにより、ハウジング12内への飛散が防止される。
前記アーマチュア2とウォームホイール3との間に形成された隙間4には、制振部材43が介装されている。この制振部材43は、制振機能と振動減衰機構を有するゴム、例えばEPDMゴム発泡体等の粘弾性材料によってリング状に形成され、自然状態で前記隙間4よりも若干大きな板厚を有している。このため、制振部材43は、前記隙間4に介装されるとアーマチュア2によって圧縮され、その復元力によってアーマチュア2をロータ6方向に付勢して摩擦面2aをロータ6の摩擦面6aに押し付けている。制振部材43の板厚は、5mm程度であり、3〜4mm程度にまで圧縮されている。この圧縮の度合いは、制振部材43自体の硬度とアーマチュア2を保持するための押圧力により設定される。そして、この制振部材43は、固着手段によってアーマチュア2のウォームホイール3と対向する面に固着されている。固着手段としては、両面粘着テープ、接着剤または焼き付けが考えられる。
次に、上記構造からなる電磁クラッチ23の動作等について説明する。
電磁クラッチ23は、不使用時、つまり車両のスライドドアを自動開閉せず、励磁コイル7に通電していない状態において、アーマチュア2が制振部材43の復元力によってロータ6の摩擦面6aに所定の押圧力で押し付けられることにより、ギャップレスタイプの電磁クラッチを構成している。
励磁コイル7の非励磁時において、アーマチュア2の摩擦面2aとロータ6の摩擦面6bとは接触しているので、手動で被駆動部材であるスライドドアを開閉操作すると、出力軸8およびロータ6が一体に回転する。一方、アーマチュア2は減速ギヤ25がウォーム10とウォームホイール3であることからモータが駆動しない限り回転しない。このため、ロータ6とアーマチュア2との間に相対回転が生じる。すなわち、ロータ6がアーマチュア2に対してスリップ回転する。ロータ6がスリップ回転すると、アーマチュア2とロータ6の摩擦面2a,6aが摺動するため、音発生の原因となるスティックスリップ現象が発生する。
この場合、本発明においては、アーマチュア2とロータ6との隙間4にゴム等の粘弾性材料からなる制振部材43を圧縮した状態で介装しているので、制振部材43の制振機能および振動減衰機能が従来の金属製のウェーブワッシャに比べて大きく、アーマチュア2の振動を効果的に減衰させることができ、音の発生を確実に抑制防止することができる。
また、音の発生の度合いについて調べたところ、アーマチュア2とロータ6の摩擦係合に影響を与えない範囲内で摩擦面2aの平面度を大きくした本実施の形態においては、平面度を小さくした場合に比べて音の発生が少ないことが確認された。
また、制振部材43を固着手段によってアーマチュア2に固着しているので、音の発生をより一層確実に防止することができる。すなわち、制振部材43をアーマチュア2の支持部材であるウォームホイール3に固着した場合には、アーマチュア2と制振部材43との接触状態が不十分であると、振動の減衰効果が低下するため音が発生するが、本発明においては、制振部材43をアーマチュア2に固着しているので、アーマチュア2と制振部材43との接触状態が良好で、アーマチュア2の振動を抑制し、音の発生を効果的に防止することができる。
次に、アーマチュア2とロータ6が摩擦係合した状態でスライドドアを開閉動作させる場合は、励磁コイル7に通電してこれを励磁する。励磁コイル7が励磁すると、アーマチュア2がロータ6の摩擦面6aに磁気吸着され、電磁クラッチ23が接続された状態となる。この接続状態でモータを駆動すると、その駆動軸9の回転は、ウォーム10およびウォームホイール3によって減速されアーマチュア2に伝達される。このため、アーマチュア2とロータ6は一体に回転し、その回転が出力軸8を介して最終的にスライドドアに伝達されることによりスライドドアが開閉動作される。
スライドドアを開閉動作させているとき、アーマチュア2とロータ6の摩擦係合力よりも大きな負荷がスライドドアに加わると、出力軸8およびロータ6の回転が停止してアーマチュア2とロータ6の摩擦係合が強制的に解除され、アーマチュア2がロータ6に対してスリップ回転する。したがって、モータからスライドドアへの動力の伝達が遮断され、これにより車両用ドア開閉装置20の破損が防止される。このときもアーマチュア2が振動して音を発生するおそれがあるが、上記した通りアーマチュア2とウォームホイール3との隙間4に粘弾性材料からなる制振部材43を介装させているのでそのおそれがない。
なお、上記した実施の形態は、車両用ドア開閉装置20に用いられる電磁クラッチ23につて説明したが、この発明はこれに限らず、アーマチュアがフィールドコアに磁気吸着される電磁ブレーキ、アーマチュアが磁気吸着されるフィールドコアがスリップリングとブラシにより回転するコイル回転型電磁クラッチなど、摩擦係合により動力伝達または制動を行う電磁連結装置にも適用することができる。
このため、本発明においては、アーマチュアの摩擦面に対向して配置される磁気回路形成部材がロータに限らずフィールドコアで構成されるものを含むものである。
本発明を車両用ドア開閉装置に用いられるギャップレスタイプの電磁クラッチに適用した一実施の形態を示す断面図である。 車両用ドア開閉装置に用いられる従来のギャップレスタイプの電磁クラッチを示す断面図である。
符号の説明
2…アーマチュア(駆動側回転部材)、3…ウォームホイール(支持部材)、4…隙間、6…ロータ(従動側回転部材)、7…励磁コイル、8…出力軸、9…駆動軸、10…ウォーム、23…電磁クラッチ、43…制振部材。

Claims (3)

  1. 支持部材と、
    この支持部材に軸線方向にのみ移動可能に支持されたアーマチュアと、
    このアーマチュアの摩擦面と対向する摩擦面が形成され、励磁コイルの磁気回路となる磁気回路形成部材と、
    前記アーマチュアと前記支持部材との間に介装されることにより前記アーマチュアの摩擦面を前記磁気回路部材の摩擦面に接触させる制振部材とを備え、
    前記制振部材を制振機能と振動減衰機能とを有する粘弾性材料によって形成して、前記アーマチュアと前記支持部材との間に圧縮させた状態で介装させるとともに、前記アーマチュアに固着したことを特徴とする電磁連結装置。
  2. 請求項1記載の電磁連結装置において、
    接着剤、両面粘着テープまたは焼き付けのうちのいずれか1つで前記アーマチュアと前記制振部材とを固着したことを特徴とする電磁連結装置。
  3. 請求項1または2記載の電磁連結装置において、
    前記アーマチュアの摩擦面に周方向の波加工を施したことを特徴とする電磁連結装置。
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