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JP2008095014A - Qfn用熱硬化型樹脂組成物および接着シート - Google Patents

Qfn用熱硬化型樹脂組成物および接着シート Download PDF

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JP2008095014A
JP2008095014A JP2006280316A JP2006280316A JP2008095014A JP 2008095014 A JP2008095014 A JP 2008095014A JP 2006280316 A JP2006280316 A JP 2006280316A JP 2006280316 A JP2006280316 A JP 2006280316A JP 2008095014 A JP2008095014 A JP 2008095014A
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thermosetting resin
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Jiyun Tochihira
順 栃平
Yuuki Shimizu
勇気 清水
Tatsuru Iwabuchi
達留 岩渕
Hirotaka Yoshida
裕貴 吉田
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Tomoegawa Co Ltd
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Tomoegawa Paper Co Ltd
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Abstract

【課題】テーピング工程を比較的低温で連続的に行うことができ生産性も優れるとともに、剥離工程の前までは、QFN組み立てに伴う熱履歴を受けても、リードフレームの裏面および封止樹脂の裏面から剥がれることなくこれらに十分かつ安定に貼着し、しかも、剥離工程では容易に剥離でき、糊残りが生じたり破断したりしない接着シートと、これに用いられる熱硬化型樹脂組成物の提供。
【解決手段】アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(a)と、エポキシ樹脂(b)と、マレイミド基を2個以上含有する化合物(c)と、反応性シロキサン化合物(d)とを含有するQFN用熱硬化型樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、QFN(Quad Flat Non−lead)方式により半導体パッケージを組み立てる際にマスクテープとして好適に使用される接着シートと、これに好適に用いられる熱硬化型樹脂組成物に関する。
近年、携帯電話を始めとするIT機器の小型化、薄型化、多機能化の要求に対し、半導体パッケージにおけるさらなる高密度実装技術の必要性が高まっている。
この要求に応えるCSP(Chip Size Package)技術として、QFN方式が注目され(特許文献1および2参照。)、特に100ピン以下の少ピンタイプにおいては広く採用されつつある。
ここで、QFN方式による一般的なQFNパッケージの組立方法について図面を用いて説明する。
まず、図1に示すように、ICチップ等の半導体素子を搭載する島状の複数の半導体素子搭載部(ダイパッド部)21を具備し、各半導体素子搭載部21の外周に沿って多数のリード22が配設された構造のリードフレーム20を用意する。
次に図2(a)に示すように、リードフレーム20の裏面全面に、耐熱性フィルムからなる基材11とその片面に設けられた接着剤層12とからなる接着シート10を貼付する(テーピング工程)。この際、接着剤層12の側がリードフレーム20の裏面に密着するようにする。
ついで、図2(b)に示すように、リードフレーム20の表面の半導体素子搭載部21に、熱硬化性のダイアタッチ剤を用いてICチップなどの半導体素子30を接着する(ダイアタッチ工程)。この際、ダイアタッチ剤を硬化させるため、通常150〜200℃程度に加熱するダイアタッチキュア処理を行う。その後、リードフレーム20の表面の酸化膜および接着剤由来の不純物を除去するため、プラズマ照射を行う。
ついで、図2(c)に示すように、加熱下において半導体素子30とリードフレーム22との間を金ワイヤなどのボンディングワイヤ31で接続する(ワイヤボンディング工程)。
そして、このようなワイヤボンディング工程の後、図2(d)に示すように、半導体素子30が搭載された面をエポキシモールド樹脂などからなる封止樹脂40で覆い(樹脂封止工程)、この封止樹脂40を180℃程度に加熱してこれを硬化させる(樹脂硬化工程)。
ここで、リードフレーム20の裏面全面にはあらかじめ接着シート10が貼付され、この接着シート10が封止樹脂40を堰き止める役割を奏しているため、封止樹脂40はリードフレーム20の表面に留まり、リードフレーム20の開口部を通過してリードフレーム20の裏面側に到達することはない。よって、樹脂硬化工程後には、半導体素子30が搭載された面のみが硬化した樹脂で封止された状態となる。
その後、接着シート10を剥離する(剥離工程)。これによりリードフレーム20の裏面におけるパターン部分はむき出しとなり、この部分が基板等との接続部となる。なお、場合によっては、樹脂封止工程後、樹脂硬化工程に入る前に接着シート10を剥離してもよい。
そして最後に、リードフレーム20を所定の位置でカットすることにより、複数のQFNパッケージ50を得ることができる。
このような用途に使用される接着シート10には、剥離工程の前まではリードフレーム20の裏面および封止樹脂の裏面から剥がれることなく十分かつ安定に貼着し、かつ、剥離工程では容易に剥離でき、リードフレーム20の裏面や封止樹脂の裏面に接着剤が残留する糊残りや、接着シートの破断などの不都合がないものであることが要求される。
特開2003−165961号公報 特開2005−142401号公報
しかしながら、従来一般的に使用されている接着シートは、実用レベルを十分に満足するものではなかった。
例えば、従来の接着シートには、耐熱性フィルムからなる基材に、耐熱性粘着剤からなる接着剤層が積層した形態のものがあるが、これを使用した場合、テーピング工程を常温で容易に行えるという長所がある反面、テーピング工程後のダイアタッチキュア処理、ワイヤボンディング工程、樹脂封止工程、樹脂硬化工程で加えられる熱により、接着剤層が粘度低下し、接着剤層が発泡したり、流れ出したりしやすく、熱安定性が悪いという問題があった。また、剥離工程において糊残りが起こりやすく、その結果、QFNパッケージの歩留まりが低下しやすいという問題もあった。
また、接着シートとしては、接着剤層がポリイミド系熱可塑性樹脂からなるものもあるが、これを使用した場合、テーピング工程において200℃を超える高温まで加熱する必要があるため、リードフレームの寸法精度が犠牲となるうえ、ラミネータによる連続貼付処理が不可能で枚葉処理が必須となり、生産性が制限されるという問題があった。
また、接着シートとして、接着剤層が熱硬化型樹脂からなるものも提案されているが、単に熱硬化型樹脂を使用しただけでは、テーピング工程後の加熱により硬化が過度に進行しすぎて、剥離工程で剥離困難となったり、接着シートが破断したり、糊残りが生じたりする場合もあった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、テーピング工程を比較的低温で連続的に行うことができ生産性も優れるとともに、剥離工程の前までは、QFN組み立てに伴う熱履歴を受けても、リードフレームの裏面および封止樹脂の裏面から剥がれることなくこれらに十分かつ安定に貼着し、しかも、剥離工程では容易に剥離でき、糊残りが生じたり破断したりしない接着シートと、これに用いられる熱硬化型樹脂組成物の提供を課題とする。
本発明者は鋭意検討した結果、特定の成分からなる熱硬化型樹脂組成物は、常温においては固形の半硬化状態(Bステージ)であるため、これを接着シートの接着剤層に使用した場合、テーピング工程では、リードフレームの寸法精度などに何ら問題を与えることのない比較的低温の加熱により軟化して、ロールラミネータなどで連続的にリードフレームに貼付できることを見出した。また、このような接着シートでは、テーピング工程後のQFN組み立てに伴う熱履歴(ダイアタッチキュア処理、ワイヤボンディング工程、樹脂封止工程、樹脂硬化工程での加熱)により接着剤層の熱安定性が低下するのではなく、逆に硬化が進行して不溶不融となるために熱安定性が向上し、そのため、剥離工程の前まではリードフレームの裏面および封止樹脂の裏面から剥がれることなくこれらに十分かつ安定に貼着することを見出した。そして、さらに、このような接着シートは、剥離工程では容易に剥離でき、糊残りや破断が生じないことをも見出した。
本発明のQFN用熱硬化型樹脂組成物は、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(a)((a)成分ともいう。)と、エポキシ樹脂(b)((b)成分ともいう。)と、マレイミド基を2個以上含有する化合物(c)((c)成分ともいう。)と、反応性シロキサン化合物(d)((d)成分ともいう。)とを含有することを特徴とする。
前記(a)成分100質量部に対し、前記(b)成分と前記(c)成分と前記(d)成分との合計が40〜300質量部で、前記(b)成分に対する前記(c)成分の質量比が0.1〜10で、かつ、前記(b)成分のエポキシ基数と前記(c)成分のマレイミド基数との合計に対する前記(d)成分の反応基数の比が0.05〜1.2であることが好ましい。
前記(a)成分は、アクリロニトリル含有量が5〜50質量%で、かつ、数平均分子量から算出されるカルボキシル基当量が100〜20000であるカルボキシル基含有アクリロニトリル−ブタジエン共重合体であることが好ましい。
本発明のQFN用接着シートは、耐熱性フィルムの片面に、前記いずれかに記載のQFN用熱硬化型樹脂組成物からなる接着剤層が形成されたことを特徴とする。
前記耐熱性フィルムは、厚さ12.5〜125μmのポリイミドフィルムであることが好ましい。
本発明によれば、テーピング工程を比較的低温で連続的に行うことができ生産性も優れるとともに、剥離工程の前までは、QFN組み立てに伴う熱履歴を受けても、リードフレームの裏面および封止樹脂の裏面から剥がれることなくこれらに十分かつ安定に貼着し、しかも、剥離工程では容易に剥離でき、糊残りが生じたり破断したりしない接着シートと、これに用いられる熱硬化型樹脂組成物とを提供できる。
以下、本発明について詳細に説明する。
[QFN用熱硬化型樹脂組成物]
本発明のQFN用熱硬化型樹脂組成物(以下、熱硬化型樹脂組成物という。)は、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(a)と、エポキシ樹脂(b)と、マレイミド基を2個以上含有する化合物(c)と、反応性シロキサン化合物(d)とを含有するものであって、QNF方式により半導体パッケージを組み立てる際にマスクテープとして使用されるQFN用接着シート(以下、接着シートという。)の接着剤層形成に好適に使用されるものである。
アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(a)は、加熱初期における熱硬化型樹脂組成物の溶融粘度を適度に維持する役割などを果たすとともに、硬化した熱硬化型樹脂組成物に対して良好な柔軟性、接着性を付与するものであって、これを含有することによって、耐熱性フィルムなどからなる基材への密着性がよく、割れのない接着剤層を形成することができる。アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(a)としては、公知のものを制限なく使用できるが、アクリロニトリル含有量が5〜50質量%のものが好ましく、10〜40質量%のものがより好ましい。アクリロニトリル含有量が上記範囲未満であると、溶媒への溶解性や他の成分との相溶性が低下するため、得られる熱硬化型樹脂組成物の均一性が低下する傾向がある。一方、アクリロニトリル含有量が上記範囲を超えると、得られる熱硬化型樹脂組成物はリードフレームや封止樹脂への接着性が過度となり、これを接着シートに使用した場合、剥離工程での剥離が困難となったり、接着シートが破断したりする可能性がある。
また、(a)成分としては、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、水酸基等の官能基を含有し、これらにより変性されたアクリロニトリル−ブタジエン共重合体も使用できる。これらのなかでも、カルボキシル基により変性されたカルボキシル基含有アクリロニトリル−ブタジエン共重合体は、他の成分との相溶性が良いため好ましく使用できる。その場合、数平均分子量から算出されるカルボキシル基当量は100〜20000の範囲のものが好ましく、200〜10000のものがより好適である。カルボキシル基当量が上記範囲未満であると、他の成分との反応性が高くなりすぎ、得られる熱硬化型樹脂組成物の保存安定性が低下する傾向にある。一方、カルボキシル基当量が上記範囲を超えると、他の成分との反応性が不足するため、得られる熱硬化型樹脂組成物は、常温では、半硬化状態よりも硬化が不十分な低Bステージとなりやすい。その結果、これを接着シートに使用した場合、加熱初期、すなわちダイタッチキュア処理などにおいて、熱安定性が低下する傾向にある。
なお、数平均分子量から算出されるカルボキシル基当量とは、数平均分子量(Mn)を1分子当たりのカルボキシル基数(官能基数)で除したものであって、下記式で示される。
カルボキシル基当量=Mn/官能基数
エポキシ樹脂(b)とマレイミド基を2個以上含有する化合物(c)は、熱硬化型樹脂組成物の熱硬化性を担うものであって、これらを併用することにより、熱安定性に優れ、しかも、剥離工程では容易に剥離でき、糊残りや破断が生じない接着剤層を形成することができる。特にエポキシ樹脂(b)は、接着剤層に対して靱性を付与するものであって、これを含有することによって、剥離工程で接着剤層が割れることによる糊残りを抑えることができる。
エポキシ樹脂(b)としては、公知のものを制限なく使用できるが、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、ビスフェノールS型、ナフタレン型、ビフェニル型、ジシクロペンタジエン型のものが常温において固体状である点で好ましい。
また、エポキシ樹脂(b)としては、通常、分子内にエポキシ基を2個以上含有するものを選択することが反応性の点で好ましいが、硬化後の熱硬化型樹脂組成物に柔軟性を付与したり、熱硬化型樹脂組成物を溶媒に加えてなる接着剤塗料の粘度を低くしたりする場合には、エポキシ基が1個のものも有用である。
マレイミド基を2個以上含有する化合物(c)は、熱硬化型樹脂組成物に対して熱安定性を付与するとともに、熱硬化型樹脂組成物からなる接着剤層の接着性を調整する作用を奏し、これを含有することによって、接着性が適度に制御され、剥離工程で容易に剥離できる接着剤層を形成することができる。
マレイミド基を2個以上含有する化合物(c)の具体例としては、ビスマレイミド樹脂を構成する化合物が好ましく使用され、下記式(1−1)〜(1−3)のものなどが挙げられるが、中でも特に下記式(1−1)または(1−3)で示される化合物が溶媒に対する溶解性の点で有用である。
Figure 2008095014
反応性シロキサン化合物(d)は、熱硬化型樹脂組成物を構成する各成分の相溶性を高めるとともに、接着剤層の封止樹脂からの剥離性を向上させるためのものであって、これを含有することによって、各成分が良好に相溶し、成分の分離、析出などの不都合のない均一な接着剤層を形成できる。その結果、接着剤層は接着強度が均一なものとなり、部分的に接着強度が高いことに起因する剥離性の低下、糊残りなどの不都合を抑制することができる。
反応性シロキサン化合物(d)としては、アミノ変性、エポキシ変性、カルボキシル変性、メルカプト変性等の反応基により反応性が付与されたシロキサン化合物が制限なく使用できる。これらのなかでも、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、アミノプロピル末端のジメチルシロキサン4量体または8量体、ビス(3−アミノフェノキシメチル)テトラメチルジシロキサンが(b)成分および(c)成分との反応が速やかに進行する点で好適である。反応性シロキサン化合物(d)としては、このようにシロキサン構造の両末端に反応基が結合したものを使用することが反応性の点から好ましいが、片末端のものや、末端の一方が反応性で他方が非反応性であるシランカップリング剤も使用できる。
なお、上述の(a)〜(d)の各成分としては、いずれも、1種の化合物から構成されたものを使用してもよいし、2種以上の化合物の混合物を使用してもよい。
各成分の比率は、(a)成分100質量部に対し、(b)成分と(c)成分と(d)成分との合計が40〜300重量部であることが好ましく、50〜250質量部がより好ましい。(b)成分と(c)成分と(d)成分の合計が上記範囲未満であると、熱硬化型樹脂組成物の反応性が低下し、加熱によっても不溶不融化が進行しにくくなり、熱安定性が低下することにより接着力が強くなる傾向がある。一方、上記範囲を超えると、加熱初期における熱硬化型樹脂組成物の溶融粘度が不足し、この熱硬化性樹脂組成物からなる接着剤層を使用した接着シートでは、テーピング工程後のダイアタッチキュア処理などで、接着剤層が流れ出したり発泡したりするおそれがある。
さらに、(b)成分に対する(c)成分の質量比((c)/(b))は、0.1〜10の範囲が好ましい。上記範囲未満では、得られる熱硬化性樹脂組成物は常温での硬化反応が進行し易くなり保存安定性が乏しくなる場合や、接着力が強くなりすぎて、これを使用した接着シートは剥離工程で剥離不能となったり、破断したりするおそれがある。一方、上記範囲を超えると、接着シートの製造時において、この熱硬化性樹脂組成物からなる接着剤層と耐熱性フィルムからなる基材との接着性が低下する場合や、接着剤層が発泡したり、得られた接着シートが糊残りしたりしやすいものとなる傾向がある。
さらに、(b)成分のエポキシ基数と(c)成分のマレイミド基数との合計に対する(d)成分の反応基数の比が0.05〜1.2であることが好ましく、より好ましくは0.1〜0.8である。上記範囲未満では、熱硬化型樹脂組成物全体としての反応性が低下して、ダイアタッチキュア処理などで硬化反応が進行し難くなり、その結果、接着力が強くなりすぎる場合がある。一方、上記範囲を超えると、反応が過剰に進行しすぎて、熱硬化型樹脂組成物の調製時にゲル化などの問題が起こりやすく、接着力が弱くなりやすい。
熱硬化型樹脂組成物には、(a)〜(d)の各必須成分の他に、有機過酸化物、イミダゾール類、トリフェニルホスフィン等の反応促進剤を添加してもよい。これらの添加により、熱硬化型樹脂組成物の常温での状態を良好なBステージにコントロールすることも可能である。
さらに、溶融粘度のコントロール、熱伝導性向上、難燃性付与などの目的のために、平均粒径1μm以下のフィラーを添加してもよい。フィラーとしては、シリカ、アルミナ、マグネシア、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、酸化チタン、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム等の無機フィラー、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の有機フィラーなどが挙げられる。フィラーを使用する場合には、その含有量は、熱硬化型樹脂組成物中、1〜40質量%とすることが好ましい。
[接着シート]
本発明の接着シートは、基材である耐熱性フィルムの片面に、上述の熱硬化型樹脂組成物からなる接着剤層が形成されたものである。
このような接着シートを製造する場合には、まず、上述の熱硬化型樹脂組成物と溶媒とからなる接着剤塗料を調製する。ついで、この塗料を耐熱性フィルムの片面に、乾燥後の接着剤層の厚さが好ましくは3〜50μm、より好ましくは5〜20μmになるように塗布し、乾燥すればよい。また、接着剤層の保護のために、形成された接着剤層上には、さらに剥離性の保護フィルムを設けることが好ましく、その場合には、保護フィルム上に塗料を塗布、乾燥して接着剤層を形成し、その上に耐熱性フィルムを設ける方法で接着シートを製造してもよい。なお、保護フィルムは、接着シートの使用時には剥離されるものである。
耐熱性フィルムとしては、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等からなる耐熱性プラスチックフィルム、エポキシ樹脂−ガラスクロス等の複合耐熱フィルム等が挙げられるが、特にポリイミドフィルムが好ましい。
ポリイミドフィルムの厚さは、12.5〜125μmが好ましく、より好ましくは25〜50μmである。上記範囲未満であると、接着シートのコシが不充分になって扱い難くなる傾向があり、上記範囲を超えると、QFN組み立て時のテーピング工程や剥離工程での作業が困難になる傾向がある。
接着剤塗料に使用される溶媒としては、炭化水素類、アルコール類、ケトン類、エーテル類(テトラヒドロフランなど)等の有機溶剤、水等のうち1種以上を好ましく使用でき、その使用量は、塗料として適切な粘度となるように適宜調整すればよい。また、塗料の性状は、溶液、エマルジョン、サスペンジョンのいずれでもよく、使用する塗布装置および環境条件などに応じて適宜選択すればよい。
剥離性の保護フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル、フッ素系樹脂、シリコーン等のプラスチックフィルムや、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、紙等にシリコーン被覆等で剥離性を付与したものが挙げられる。
このような接着シートは、図1および2を示して説明したようなQFNパッケージの組み立てにおいて、好適に使用できる。
すなわち、この接着シートの接着剤層に使用されている熱硬化型樹脂組成物は、常温においては固形の半硬化状態(Bステージ)であるため、テーピング工程では、リードフレームの寸法精度などに何ら問題を与えることのない比較的低温の加熱により軟化する。よって、比較的低温の加熱条件、具体的には60〜150℃においてロールラミネータなどによりテーピング工程を連続的に行うことができ、生産性に優れる。また、テーピング工程後のQFN組み立てに伴うダイアタッチキュア処理、ワイヤボンディング工程、樹脂封止工程、樹脂硬化工程で加えられる熱により熱安定性が低下するのではなく、硬化が進行して不溶不融となるために熱安定性が向上し、剥離工程の前まではリードフレームの裏面および封止樹脂の裏面から剥がれることなくこれらに十分かつ安定に貼着する。さらに、剥離工程では容易に剥離でき、糊残りや破断が生じない。
以下、本発明について、実施例を示して具体的に説明する。
[実施例1〜11および比較例1〜2]
(接着剤塗料の組成)
表1に示す質量比率で、(a)〜(d)成分と溶媒であるテトラヒドロフラン(THF)とを混合して、接着剤塗料を調製した。
ついで、この接着剤塗料を厚さ25μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製、商品名カプトン100V)の片面に、乾燥後の接着剤層厚さが10μmとなるよう塗布後、150℃に設定した熱風循環型オーブン中で乾燥し、接着シートを得た。
なお、使用した各成分の詳細は以下の通りである。
アクリロニトリル−ブタジエン共重合体:重量平均分子量460000、アクリロニトリル含有量40質量%
カルボキシル基含有アクリロニトリル−ブタジエン共重合体:数平均分子量より算出されるカルボキシル基当量4000、アクリロニトリル含有量27質量%
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂:日本化薬社製、商品名:EOCN−1020
ビフェニル型エポキシ樹脂:ジャパンエポキシレジン社製:商品名YX−4000H
ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂:大日本インキ化学社製:商品名HP−7200
[比較例3]
接着剤塗料として、シロキサン含有熱可塑性ポリイミド樹脂(巴川製紙所製:重量平均分子量80000、シロキサン含有量14質量%、ガラス転移温度150℃)100質量部と、THF900重量部とを混合したものを使用した以外は、上記実施例と同様にして接着シートを得た。
Figure 2008095014
上述のようにして得られた各例の接着シートについて、下記のようにして、(1)リードフレーム材に対する剥離強度と、(2)封止樹脂材に対する剥離強度とを測定した。
(1) リードフレーム材に対する剥離強度の測定
(i)試験体の作製と熱処理
各例で得られた接着シートを幅10mm×長さ120mmに裁断し、これを50mm×100mmのリードフレーム用銅材(古河電工社製:商品名EFTEC64T、厚さ125μm)にロールラミネータを使用して貼り付けたものを試験体とした。その際のラミネート条件は、温度80℃、圧力1kgf/cm、圧着速度1m/分とした。
ただし、比較例3の接着シートのみ、プレス機によって貼り付け、その際の条件は、温度250℃、圧力20kgf/cm、圧着時間1秒とした。
ついで、上述のようにして得られた各試験体に対して、実際のQFNの組み立てに伴う熱履歴を想定して、次の(a)〜(d)の各熱処理を順次実施した。
(a)175℃/1時間加熱:ダイアタッチキュア処理を想定した処理であって、通風オーブンを使用して加熱した。
(b)220℃/15分加熱:ワイヤボンディング工程を想定した処理であって、ホットプレートを使用して加熱した。
(c)175℃/3分加熱:樹脂封止工程を想定したものであって、ホットプレートを使用して加熱した。
(d)175℃/5時間加熱:樹脂硬化工程を想定したものであって、通風オーブンを使用して加熱した。
(ii)剥離強度の測定
上述の(c)の熱処理後と、(d)の熱処理後の試験体について、万能引張試験機を使用して、90°ピール強度を測定した。なお、リードフレーム材を固定し、接着シートを垂直方向に引っ張って測定した。引張速度は300mm/分とした。また、上記(b)の熱処理直後の外観についても確認した。
結果を表2に示す。
(2)封止樹脂材に対する剥離強度の測定
(i)試験体の作製と熱処理
各例で得られた接着シートを幅60mm×長さ60mmに裁断した後、実際のQFNの組み立てに伴う熱履歴などを想定して、まず、下記の(a)〜(c)の熱処理を順次実施した。
(a)175℃/1時間加熱:ダイアタッチキュア処理を想定した処理であって、通風オーブンを使用して加熱した。
(b)プラズマ照射処理:Yieldエンジニアリング社製1000Pにより、ガス種にArを使用して、450W/60秒間処理した。
(c)220℃/15分加熱:ワイヤボンディング工程を想定した処理であって、ホットプレートを使用して加熱した。
ついで、(a)〜(c)の熱処理が済んだ接着シートの接着剤層表面に、モールドプレス機を用いて、175℃/3分の条件で封止樹脂を積層した(樹脂封止工程)。封止樹脂としては信越化学社製のエポキシモールド樹脂(KMC−3520C)を使用し、直径35mm、高さ8mmの円柱状に積層した。
ついで、接着シートと封止樹脂との積層体に対して、実際のQFNの組み立て時の樹脂硬化工程を想定して、下記(d)の熱処理を実施した。
(d)175℃/5時間加熱:樹脂硬化工程を想定したものであって、通風オーブンを使用して加熱した。
(ii)剥離強度の測定
上述の樹脂封止工程後と、(d)の熱処理後の試験体について、万能引張試験機を使用して、90°ピール強度を測定した。なお、封止樹脂材を固定し、接着シートのコーナー部分を垂直方向に引っ張って測定した。引張速度は300mm/分とした。また、接着部分は直径35mmの円形であるため、測定中に示した最大値を剥離強度として採用した。
結果を表3に示す。
Figure 2008095014
Figure 2008095014
表2中における判定欄の記号は、以下の内容を示す。
○:各処理後の剥離強度が20〜300gf/10mmであって、リードフレーム材に糊残りが認められず、接着シートの破断もなく、(b)の熱処理直後の外観にも異状が認められない場合。
×:いずれかの処理後の剥離強度が500gf/10mmを超えるか、リードフレーム材に糊残りが認められるか、接着シートに破断が認められるかのいずれか少なくとも1つに該当する場合。
△:上記「○」および「×」のいずれにも該当しない場合。
表3中における判定欄の記号は、以下の内容を示す。
○:各処理後の剥離強度が50〜1000gfであって、封止樹脂材に糊残りが認められず、接着シートの破断も認められない場合。
×:いずれかの処理後の剥離強度が1300gfを超えるか、封止樹脂材に糊残りが認められるか、接着シートに破断が認められるかのいずれか少なくとも1つに該当する場合。
△:上記「○」および「×」のいずれにも該当しない場合。
各実施例で得られた接着シートは、実際のQFNの組み立て時を想定した各熱処理を経た後でも、糊残りが認められず、接着シートの破断も認められなかった。特に実施例1〜6については、接着剤層の発泡や流出の形跡が少しもなく、非常に熱安定性に優れていた。また、実施例1〜6については、表2および3に示すように、上記(1)および(2)の各試験における剥離強度が適切であり、リードフレーム材や封止樹脂材の裏面に糊残りが認められたり、接着シートが破断したりすることがなく、良好な歩留まりでQFNパッケージを提供することが示された。
QFNパッケージに使用されるリードフレームの平面図である。 QFNパッケージの組み立て方法を示す工程図である。
符号の説明
10 接着シート

Claims (5)

  1. アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(a)と、エポキシ樹脂(b)と、マレイミド基を2個以上含有する化合物(c)と、反応性シロキサン化合物(d)とを含有することを特徴とするQFN用熱硬化型樹脂組成物。
  2. 前記(a)成分100質量部に対し、前記(b)成分と前記(c)成分と前記(d)成分との合計が40〜300質量部で、前記(b)成分に対する前記(c)成分の質量比が0.1〜10で、かつ、前記(b)成分のエポキシ基数と前記(c)成分のマレイミド基数との合計に対する前記(d)成分の反応基数の比が0.05〜1.2であることを特徴とする請求項1に記載のQFN用熱硬化型樹脂組成物。
  3. 前記(a)成分は、アクリロニトリル含有量が5〜50質量%で、かつ、数平均分子量から算出されるカルボキシル基当量が100〜20000のカルボキシル基含有アクリロニトリル−ブタジエン共重合体であることを特徴とする請求項1または2に記載のQFN用熱硬化型樹脂組成物。
  4. 耐熱性フィルムの片面に、請求項1ないし3のいずれかに記載のQFN用熱硬化型樹脂組成物からなる接着剤層が形成されたことを特徴とするQFN用接着シート。
  5. 前記耐熱性フィルムは、厚さ12.5〜125μmのポリイミドフィルムであることを特徴とする請求項4に記載のQFN用接着シート。
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