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JP2008065220A - トナー製造方法、トナー、それを用いた画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

トナー製造方法、トナー、それを用いた画像形成装置及びプロセスカートリッジ Download PDF

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JP2008065220A JP2006245247A JP2006245247A JP2008065220A JP 2008065220 A JP2008065220 A JP 2008065220A JP 2006245247 A JP2006245247 A JP 2006245247A JP 2006245247 A JP2006245247 A JP 2006245247A JP 2008065220 A JP2008065220 A JP 2008065220A
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Abstract

【課題】低温定着性、耐ホットオフセット性を持ち、かつ粒度の単一分散性を有したトナー粒子の提供。
【解決手段】少なくとも結着樹脂前駆体及び着色剤を含有するトナー組成物を溶媒及び/又はモノマーに溶解乃至分散させたトナー組成液を貯留部1へ供給し、振動手段2により、貯留部を介して前記トナー組成液を励振しながら、貯留部に設けた複数の貫通孔4よりトナー組成液を造粒空間6に放出し、トナー組成液を柱状から括れ状態を経て液滴化し、少なくとも前記液滴化中乃至液滴化後に、結着樹脂前駆体が、分子量が増加する反応(伸張反応)、分子鎖が架橋構造を有す反応(架橋反応)及び前記溶媒不溶成分を形成する反応(ゲル化反応)のいずれかを行って液滴を固体粒子に変化させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子写真、静電記録、静電印刷等に於ける静電荷像を現像する為の現像剤に使用されるトナーの製造方法、これにより製造されたトナー、前記トナー製造方法を用いたトナー製造装置、前記トナーを用いる画像形成方法、前記画像形成方法を用いた複写機、レーザープリンター、普通紙ファックス等の画像形成装置に関する。
電子写真、静電記録、静電印刷等に於いて使用される現像剤は、その現像工程において、例えば、静電荷像が形成されている静電潜像担持体等の像担持体に一旦付着され、次に転写工程において静電潜像担持体から転写紙等の転写媒体に転写された後、定着工程において紙面に定着される。その際、潜像保持面上に形成される静電荷像を現像する為の現像剤として、キャリアとトナーから成る二成分系現像剤及び、キャリアを必要としない一成分系現像剤(磁性トナー、非磁性トナー)が知られている。
従来、電子写真、静電記録、静電印刷などに用いられる乾式トナーとしては、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂などのトナーバインダーを着色剤などと共に溶融混練し、微粉砕したもの、いわゆる粉砕型トナーが広く用いられている。
トナーには省エネルギーのための低温定着化が望まれており、特にフルカラー用の機器では、高光沢および混色性が必要なことから、トナーが低溶融粘度であることが必要であるため、シャープメルト性のあるポリエステル樹脂を用いることが多い。しかしこのようなトナーではホットオフセットが生じやすいため、従来より熱ロールにシリコーンオイルなどを塗布することが行なわれている。しかし、この方式はオイルタンク、オイル塗布装置が必要であり装置が複雑、大型となる。
上記問題点により、近年では定着ローラーにオイル塗布機構を設けない場合においても、低温定着性、耐ホットオフセット性を両立させることが課題である。その解決策として、ポリエステル樹脂の分子量を低分子量成分と、高分子量成分の分布を持たせ、低分子量成分により低温定着性を、高分子量成分により耐オフセット性を持たせることで、オイル塗布機構をもたない場合においても良好な定着特性が得られる。
また、最近では、懸濁重合法、乳化重合凝集法によるトナー製造法、いわゆる重合型トナーが検討されている。この他にも、ポリマー溶解懸濁法と呼ばれる体積収縮を伴う工法も検討されている(特許文献1参照)。この方法はトナー材料を低沸点有機溶媒などの揮発性溶剤に分散、溶解させ、これを分散剤の存在する水系媒体中で乳化、液滴化した後に揮発性溶剤を除去するものである。この方法は懸濁重合法、乳化重合凝集法と異なり、用いることのできる樹脂に汎用性があるため、低温定着化による省エネルギーに有利なポリエステル樹脂を用いることができる点で優れている。
しかしながら、上記の重合型トナーにおいては、水系媒体中で分散剤を使用することを前提としているために、トナーの帯電特性を損なう分散剤がトナー表面に残存して環境安定性が損なわれるなどの不具合が発生したり、これを除去するために非常に大量の洗浄水を必要とすることが知られており、必ずしも製法として満足のいくものではない。
これに代わるトナーの製造方法として、圧電パルスを利用して微小液滴を形成し、さらにこれを乾燥固化してトナー化する工法が提案されている(特許文献2参照)。更に、ノズル内の熱膨張を利用し、やはり微小液滴を形成し、さらにこれを乾燥固化してトナー化する工法が提案されている(特許文献3参照)。更には、音響レンズを利用し、同様の処理をする方法が提案されている(特許文献4参照)。しかしながら、これらの方法では、一つのノズルから単位時間あたりに吐出できる液滴数が少なく、生産性が悪いという問題があると同時に、液滴同士の合一による粒度分布の広がりが避けられず、単一分散性という点においても満足のいくものではなかった。
また、先に述べた通り、耐オフセット性を持たせるために分子量の高い樹脂成分をトナー組成液中に含ませた際には、トナー組成液の粘度が上昇し、上記液滴を形成するのが困難になる場合があり、噴射部の目詰まりが生じやすくなるという問題がある。特に、耐オフセット性を持たせるには高分子量の樹脂成分に架橋構造を持たせることで、ゴム弾性を増すことが有利ではあるが、架橋構造を高分子量成分が架橋構造を持つような場合、トナー組成液の粘性の上昇は顕著であり、また有機溶剤に対する溶解性も低下するため目詰まりが生じやすくなる傾向がある。組成液の粘性を下げるために組成液中の固形分比を低下させる手段もあるが、その際には生産性の悪化、液滴同士の合一が生じやすいという問題がある。
また、これらの方法は、トナー原料を溶融、または有機溶媒等に溶解、または分散させたものをノズルより吐出するため、トナー原料を均一に溶解、または分散させる必要がある。特に、トナーは加熱定着時の耐オフセット性や、耐熱保存性等の特性が要求されるため、トナー中に重量平均分子量が10を越えるような高分子量成分(ゲル分)を含有させることが一般的である。しかしながら、このような高分子量成分は溶媒等に溶解させることは困難であるし、溶融させるには高温加熱を必要とするため、その他のトナー原料や製造設備の耐熱性の点から困難である。また、高分子量成分をトナー原料中に分散させた場合、ノズル詰まりが発生し、微少液滴の形成が困難となる等の大きな問題があった。熱硬化性樹脂やUV硬化樹脂を含有させたトナー原料を分散質として、分散媒中に微分散した分散液を、ノズルから液滴として間欠的に吐出した後、液滴を凝集させ、熱硬化樹脂もしくはUV硬化樹脂を硬化させて粒子形成の安定化を図る方法等も提案されている(特許文献5〜9参照)。
しかしながら、これらの方法も特許文献1〜4と同様に、生産性が低く、単一分散性の点でも不十分であった。また、粒子形成後に樹脂を硬化しているが、上述したような定着特性に関する課題を解決するものではなかった。
上述の造粒方法(特許文献5〜9)の場合、流体に直接加振部が触れることを特徴としているが、この様な構成の場合、細孔と振動部の数が一致する場合はシャープな粒径分布を達成できるが、多数の細孔と1つの加振部の場合、細孔の位置と加振部の位置関係によるその距離に応じて、細孔から吐出する液滴の大きさが変化するので、トナー粒子が異なる複数のオリフィス間で異なった粒径を生産してしまうことが判明した。
特開平7−152202号公報 特開2003−262976号公報 特開2003−280236号公報 特開2003−262977号公報 特開2006−28432号公報 特開2006−28433号公報 特開2006−075708号公報 特開2006−077252号公報 特開2006−167593号公報
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、トナーを効率よく生産することができ、定着熱ローラーにオイル塗布機構を設けない場合においても優れた低温定着性、耐ホットオフセット性を持ち、かつ粒度の単一分散性を有した粒子であることにより、流動性や帯電特性といったトナーに求められる多くの特性値において、これまでの製造方法にみられた粒子による変動の幅が全くないか、非常に少ないトナーの製造方法であって、且つ、トナー製造時にノズル詰まりを発生させることなく、耐オフセット性や耐熱保存性を兼ね備えた、電子写真、静電記録、静電印刷等に於ける静電荷像を現像する為の現像剤に使用されるトナーの製造方法、これにより製造されたトナー、及び前記トナー製造方法を用いたトナー製造装置、前記トナーを用いる画像形成方法、前記画像形成方法を用いた画像形成装置を提供することを目的とする
本発明者等は、一つの振動手段により、該貫通孔を有する貯留部全体を励振させることにより、貯留部に設けられた貫通孔より放出される原料流体に一括して同等に振動を加えて圧力粗密波を発生することが可能であるため、1振動手段によって100以上の液滴形成現象を同時に発生させることが可能となり、これによって、貫通孔部の閉塞や生産性、安定性といった、従来における諸問題を解決でき、粒子特にはトナーを効率よく生産することができ、更にこれまでにない粒度の単一分散性を有した粒子であることにより、流動性や帯電特性といったトナーに求められる多くの特性値において、これまでの製造方法にみられた粒子による変動の幅が全くないか、非常に少ない、電子写真、静電記録、静電印刷等に於ける静電荷像を現像するための現像剤に使用されるトナーが製造できることを見出して、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1] 少なくとも結着樹脂前駆体及び着色剤を含有するトナー組成物を溶媒及び/又はモノマーに溶解乃至分散させたトナー組成液を、貫通孔より放出し液滴化して製造されるトナーにおいて、前記トナー組成液を貯留部へ供給し、少なくとも貯留部の一部に接する振動手段により、前記貯留部を介して前記トナー組成液を励振しながら、貯留部に設けた複数の貫通孔より前記トナー組成液を造粒空間に放出し、前記トナー組成液を柱状から括れ状態を経て液滴化し、少なくとも前記液滴化中乃至液滴化後に、結着樹脂前駆体が、分子量が増加する反応(伸張反応)、分子鎖が架橋構造を有す反応(架橋反応)及び前記溶媒不溶成分を形成する反応(ゲル化反応)のいずれかを行うことによって該液滴が造粒空間において固体粒子に変化して得られたことを特徴とするトナー。
[2]前記トナー組成液が、活性水素基を有する化合物と前記結着樹脂前駆体として該活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体とを含むことを特徴とする前記[1]に記載のトナー。
[3]前記活性水素基がアミノ基、水酸基、メルカプト基、カルボキシル基及びそれらがブロック化された有機基からなる群から選ばれる官能基であることを特徴とする前記[2]に記載のトナー。
[4]前記重合体の反応可能部位がイソシアネート基及び/又はエポキシ基であることを特徴とする前記[2]又は[3]に記載のトナー。
[5]前記重合体がポリエステル、エポキシ樹脂及びポリウレタンなる群から選ばれる重合体であることを特徴とする前記[2]〜[4]のいずれかに記載のトナー
[6]前記活性水素基を有する化合物と、前記重合体が伸長反応及び架橋反応して得られた成分の、トナー中の結着樹脂中における含有量が5〜50重量%であることを特徴とする前記[2]〜[5]のいずれかに記載のトナー
[7]前記トナー組成液が結着樹脂前駆体として少なくともビニル系重合性モノマーを含むと共に重合開始剤を含むことを特徴とする前記[1]記載のトナー。
[8]前記トナー組成液が、前記結着樹脂前駆体としてのビニル系重合性モノマーを他の重合性モノマーに溶解乃至分散させてなるトナー組成液であることを特徴とする前記[7]記載のトナー。
[9]前記トナー組成液が更に架橋性モノマーを含むことを特徴とする前記[7]又は[8]に記載のトナー。
[10]トナー組成液が更にポリエステル樹脂を含むことを特徴とする前記[1]〜[9]のいずれかに記載のトナー。
[11]前記ポリエステル樹脂のガラス転移点が35〜65℃であることを特徴とする前記[10]に記載のトナー
[12]トナー中の結着樹脂中における前記ポリエステル樹脂の含有量が50〜95重量%であることを特徴とする前記[10]又は[11]に記載のトナー。
[13]トナー組成液が更に離型剤を含むことを特徴とする前記[1]〜[12]のいずれかに記載のトナー。
[14]前記離型剤が融点50〜120℃の脂肪酸エステル系化合物、ポリエチレン化合物、ポリプロピレン化合物及びパラフィン化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前記[13]に記載のトナー
[15]前記トナーのガラス転移点が40〜70℃であることを特徴とする前記[1]〜[14]のいずれかに記載のトナー。
[16]前記トナーのTHF不溶解分(ゲル分)量が、5〜60重量%であることを特徴とする前記[1]〜[15]のいずれかに記載のトナー。
[17]前記トナーのTHF溶解分のGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)によって測定される分子量分布において、分子量3.0×10〜5.0×10の領域に、少なくとも一つのメインピークを有することを特徴とする前記[1]〜[16]のいずれかに記載のトナー。
[18]前記トナーの高架式フローテスターによって求められる、1/2流出温度Tmが115〜140℃であることを特徴とする前記[1]〜[17]のいずれかに記載のトナー。
[19]粒度分布(重量平均粒径D4/数平均粒径Dn)が、1.00〜1.05の範囲にあることを特徴とする前記[1]〜[18]のいずれかに記載のトナー。
[20]重量平均粒径D4が1〜20μmであることを特徴とする前記[1]〜[19]のいずれかに記載のトナー。
[21]少なくとも前記[1]〜[20]のいずれかに記載のトナーと磁性粒子からなるキャリアを含むことを特徴とする二成分系の現像剤。
[22]静電荷像担持体上の静電荷像を前記[21]に記載の現像剤により現像してトナー像を形成し、静電荷像担持体表面に転写材を介し転写手段を当接させ前記トナー像を該転写材に静電転写することを特徴とする画像形成装置。
[23]静電荷像担持体上の静電荷像を前記[1]〜[20]のいずれかに記載のトナーにより現像してトナー像を形成し、静電荷像担持体表面に転写材を介し転写手段を当接させ前記トナー像を該転写材に静電転写することを特徴とする画像形成装置。
[24]未定着画像が形成された記録媒体を、磁性金属から構成されて電磁誘導により加熱される加熱ローラと、前記加熱ローラと平行に配置された定着ローラと、前記加熱ローラと前記定着ローラとに張り渡され、前記加熱ローラにより加熱されると共にこれらのローラによって回転される無端帯状のトナー加熱媒体と、前記トナー加熱媒体を介して前記定着ローラに圧接されると共に、前記トナー加熱媒体に対して順方向に回転して定着ニップ部を形成する加圧ローラとを有する定着手段において、前記トナー加熱媒体と前記加圧ローラの間を通過させて前記未定着画像を加熱定着することを特徴とする前記[22]又は[23]に記載の画像形成装置。
[25]静電荷像担持体と、帯電手段、現像手段、クリーニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、現像手段はトナーを保持し、前記トナーが、前記[1]〜[20]のいずれかに記載のトナーであることを特徴とするプロセスカートリッジ。
[26]少なくとも結着樹脂前駆体及び着色剤を含有するトナー組成物を溶媒及び/又はモノマーに溶解乃至分散させたトナー組成液を、貫通孔より放出し液滴化してトナー粒子を製造するトナー製造方法において、前記トナー組成液を貯留部へ供給し、少なくとも貯留部の一部に接する振動手段により、前記貯留部を介して前記トナー組成液を励振しながら、貯留部に設けた複数の貫通孔より前記トナー組成液を造粒空間に放出し、前記トナー組成液を柱状から括れ状態を経て液滴化し、少なくとも前記液滴化中乃至液滴化後に、結着樹脂前駆体に、分子量が増加する反応(伸張反応)、分子鎖が架橋構造を有す反応(架橋反応)及び前記溶媒不溶成分を形成する反応(ゲル化反応)のいずれかの反応を行わせて該液滴を造粒空間において固体粒子に変化させることを特徴とするトナーの製造方法。
[27]前記貫通孔は、前記振動手段1つ当たりに複数個存在することを特徴とする前記[26]記載のトナー製造方法。
[28]前記貫通孔が、厚み5〜50μmの金属板で形成され、かつ、その開口径が3〜35μmであることを特徴とする前記[26]又は[27]に記載のトナー製造方法。
[29]液滴吐出方向と同方向に乾燥気体を流すことにより気流を発生させ、該気流により、液滴を溶媒除去設備内で搬送させると共に、該搬送中に前記液滴中の溶媒を除去させることにより、トナー粒子を形成することを特徴とする前記[26]〜[28]のいずれかに記載のトナー製造方法。
[30]前記乾燥気体が、空気及び窒素ガスのいずれかであることを特徴とする前記[29]に記載のトナー製造方法。
[31]乾燥気体の温度が、40〜200℃であることを特徴とする前記[29]又は[30]に記載のトナー製造方法。
[32]溶媒除去設備が、液滴の電荷とは逆極性に帯電された電界カーテンで周囲が覆われた搬送路を有してなり、該搬送路内に液滴を通過させることを特徴とする前記[29]〜[31]のいずれかに記載のトナー製造方法。
[33]前記トナー組成液の固形分含有割合が5〜20重量%であることを特徴とする前記[26]〜[32]のいずれかに記載のトナーの製造方法。
[34]前記トナー組成液が、結着樹脂前駆体として少なくともビニル系重合性モノマーを含むと共に重合開始剤を含むことを特徴とする前記[26]〜[33]のいずれかに記載のトナーの製造方法。
[35]前記トナー組成液が、前記結着樹脂前駆体としての少なくとも第1のビニル系重合性モノマーを他の重合性モノマーに溶解乃至分散させてなるトナー組成液であることを特徴とする前記[34]記載のトナーの製造方法。
[36]前記トナー組成液は、前記ビニル系重合性モノマー及び重合開始剤と共に、架橋性モノマーを含有することを特徴とする前記[34]又は[35]に記載のトナー製造方法。
[37]前記ビニル系重合性モノマーは、スチレン系モノマー、アクリル酸エステルモノマー、メタクリル酸エステルモノマーよりなる群から選ばれた少なくとも1種類であることを特徴とする前記[34]〜[36]のいずれかに記載のトナー製造方法。
[38]前記重合開始剤の重合開始温度は、40〜60℃であり、且つ、前記重合工程における加熱温度は、使用する重合開始剤の重合開始温度と同じであることを特徴とする前記[34]〜[37]のいずれかに記載のトナー製造方法。
[39]前記トナー組成液が、活性水素基を有する化合物と前記結着樹脂前駆体として該活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体とを含むことを特徴とする前記[26]〜[33]のいずれかに記載のトナーの製造方法。
[40]前記トナー組成液が結着樹脂として、少なくとも1種類以上のポリエステル樹脂を含むことを特徴とする前記[26]〜[39]のいずれかに記載のトナー製造方法。
[41]前記トナー組成液は、有機溶剤を含有し、脱溶剤によってトナー組成液が固形化することを特徴とする前記[26]〜[40]のいずれかに記載のトナー製造方法。
本発明によると、従来における諸問題を解決でき、トナーを効率よく生産することができ、優れた低温定着性、耐オフセット性を持ち、更にこれまでにない粒度の単一分散性を有した粒子であることにより、流動性や帯電特性といったトナーに求められる多くの特性値において、これまでの製造方法にみられた粒子による変動の幅が全くないか、非常に少ない、且つ、耐オフセット性、耐熱保存性を備え、低温定着性にも優れたトナー、前記トナーを含む現像剤、前記トナーまたは現像剤を用いる画像形成装置及び前記トナーを含むプロセスカートリッジを提供することができる。
具体的には、これまでの粉砕型トナーやケミカルトナーにおける製造方法にみられた粒子のバラツキによる変動幅が全くないか、あっても殆ど無視できる程度に極端に変動が少ないものであるといった大きな特徴を有する。更に、本発明によれば、熱ローラなどの加熱部材を使用して行われる接触加熱方式による定着工程において、優れた耐オフセット性を発揮できる。また、耐熱保存性にも優れ、高温環境下における長期間の保存に対してもトナーのブロッキングを防ぎ、様々なトナー品質を損なうことがない。また、ゲル分を、ノズル吐出後に形成させるため、ゲル分によるノズル詰まりによる生産性や粒子均一性が全く低下することがなく、ゲル分はトナー中に極めて均一に微分散するので、トナー粒子間の熱特性にバラツキのない優れたトナーが提供できる。
(トナー製造方法)
本発明のトナー製造方法は、少なくとも結着樹脂前駆体及び着色剤を含有するトナー組成物を溶媒及び/又はモノマーに溶解乃至分散させたトナー組成液を、貫通孔より放出し液滴化してトナー粒子を製造するトナー製造方法において、前記トナー組成液を貯留部へ供給し、少なくとも貯留部の一部に接する振動手段により、前記貯留部を介して前記トナー組成液を励振しながら、貯留部に設けた複数の貫通孔より前記トナー組成液を造粒空間に放出し、前記トナー組成液を柱状から括れ状態を経て液滴化し、少なくとも前記液滴化中乃至液滴化後に、結着樹脂前駆体に、分子量が増加する反応(伸張反応)、分子鎖が架橋構造を有す反応(架橋反応)及び前記溶媒不溶成分を形成する反応(ゲル化反応)のいずれかの反応を行わせて該液滴を造粒空間において固体粒子に変化させることを特徴とする。
(トナー製造装置)
本発明のトナー製造方法に使用される装置(以下、「トナー製造装置」ともいう。)としては、本製造方法により、トナーを製造可能な装置であれば、特に制限はなく、適宜選択して使用することができるが、好ましいトナー製造装置としては、例えば、図2に示すように、少なくとも、前記液滴形成手段としての、少なくとも前記トナー組成液を貯留する貯留部1と、振動手段2と、前記振動手段2を保持する支持手段3、貯留部1の底部に設けた複数の貫通孔4を有する板、前記貫通孔4より放出される前記トナー組成液を貯留部に供給し、前記貫通孔4より放出するための液供給手段5と、前記トナー粒子形成手段としての、溶媒除去設備6と、トナー捕集部7とを有する装置が好適に挙げられる。
(液滴化現象)
液柱の液滴化現象について図1を用いて説明する。
液柱の均一液滴化現象は下記非特許文献1に説明されるように、液柱が最も不安定になる波長条件λは、液柱直径d(jet)を用いて下記の式(1)で表される。
λ = 4.5d(jet) (1)
ここで、発生する擾乱現象の周波数fは、液柱の速度をvとした場合下記の式(2)で表すことが出来る。
f = v/λ (2)
また、非特許文献2で説明されるように、実験的に安定に均一粒子を形成する条件を導いた結果、下記の式(3)の条件において安定的に均一粒子を形成することが可能であるとしている。
3.5 < λ/d(jet) < 7.0 (3)
更には、非特許文献3で説明されるように、エネルギー保存則を基に、貫通孔より排出される液が、液柱を形成する最小ジェット速度v(min)は下記の式(4)のように表現される。
v(min) = (8σ/ρd(jet))1/2 (4)
式(4)において、σは液の表面張力、ρは液密度、d(jet)は液柱の直径を表す。式(1)から式(4)の条件式はこのような現象を再現するための条件を推定するために有用であるが、我々は、これらの関係式は液物質の種類、混合物、分散物等によって変動し得ることを確認しているが、振動子を液室に取り付け、これを振動数fにおいて振動することにより液柱が、上記のような擾乱によって液滴化する現象は様々な液体において成立した。
[非特許文献1]: Rayleigh, Lord “On the Instability of Jets” Proc. London Math. Soc. 110:4 [1878]
[非特許文献2]: Schneider J. M., C. D. Hendricks, Rev. Instrum. 35 (10), 1349−50 [1964]
[非特許文献3]: Lindblad N. R. and J. M. Schneider, J. Sci. Instrum. 42, 635 [1965]
以下、前記トナー製造装置について、各部材毎にさらに詳述する。
(貯留部)
貯留部は、少なくとも、前記トナー組成物原料流体を加圧された状態において保持される必要があるため、SUS、アルミなどの金属等の部材からなり、10MPa程度の耐圧性があることが望ましいが、これに限るものではない。また、例えば、図3に示すように、貯留部へ液を供給する配管8で接続され、貫通孔を有する板を保持する機構9を設けた構造が望ましい。また、貯留部全体を振動する振動手段2が、前記貯留部には接している。振動手段には振動発生装置10と導電線11によって接続されており、制御される形態が望ましい。貯留部内の圧力調整を行ったり、内部の気泡を除去するための開放弁12を設けることが、液柱の安定形成を行う上で好ましい。
(振動手段)
前記振動手段2は、一つの振動手段により、該貫通孔を有する貯留部全体を励振させるのが好ましい。
振動手段が前記貯留部を構成する一部に接し、前記貯留部を介して原料流体に振動を与えることで、1貯留部に設けられた貫通孔より放出される原料流体に一括して同等に振動を加えて圧力粗密波を発生することが可能であるため、1振動手段によって100以上の液滴形成現象を同時に発生させることが可能となる。
前記貯留部1に振動を与える振動手段2としては、確実な振動を一定の周波数で与えることができるものであれば特に制限はなく、適宜選択して使用することができるが、上述の観点から、例えば、前記貫通孔が、圧電体の伸縮により一定の周波数で振動されるのが好ましい。
前記圧電体は、電気的エネルギーを機械的エネルギーに変換する機能を有する。具体的には、電圧を印加することにより、伸縮し、この伸縮により、貫通孔を振動させることができる。
前記圧電体としては、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の圧電セラミックスが挙げられるが、一般に変位量が小さい為、積層して使用されることが多い。この他にも、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の圧電高分子や、水晶、LiNbO、LiTaO、KNbO、等の単結晶、などが挙げられる。
前記一定の周波数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100kHz乃至10MHzが好ましく、極めて均一な粒子径を有する微小液滴を発生させる観点から、200kHz乃至2MHzがより好ましい。
前記振動手段2は、貯留部と接しており、貯留部は貫通孔を有する板が保持されており、前記振動手段と貫通孔を有する板は、貫通孔から発生する液柱に振動を均一に与える観点から、平行に配置されていることが最も好ましく、振動の過程における変形が起こっても、その関係は傾きが10°以内に保たれることが望ましい。
前記貫通孔3は、1個のみ設けても粒子生産は可能であるが、極めて均一な粒子径を有する微小液滴を効率よく発生させる観点から、複数個設け、各貫通孔から吐出される液滴を、一の溶媒除去設備、図示の例では、溶媒除去設備5で乾燥させるのが好ましい。
更なる生産性の向上の観点から、前記振動手段を有する貯留部も複数設けることが、より好ましい。この際、トナー粒子の生産性は、単位時間あたりに発生する液滴の個数(周波数)と、振動手段の数と、1つの振動手段により作用する貫通孔の数の積で決定されるが、操作性の観点から、可能な限り1つの振動手段により作用する貫通孔の数、つまり1つの貯留部の有する貫通孔の数が多ければよいが、無制限に多いと、粒子径の均一性を保てない。従って、前記一個の振動手段により振動させる一個の貯留部に付随する貫通孔の個数としては、生産性と制御性の観点から、10乃至10,000であるのが好ましい。極めて均一な粒子径を有する微小液滴をより確実に発生させるために、より好ましくは、10乃至1,000であることが望ましい。
(支持手段)
前記振動手段2の一部を、固定支持するための支持手段3は、装置に貯留部及び振動手段を固定するために設けられており、材質に限定は特に無いが、金属などの剛体であればよい。必要によっては余分な共振による貯留部の振動の乱れを発生させないために、振動緩和材としてのゴム材、樹脂材などが一部に設けられることもできる。
(貫通孔)
前記貫通孔4は、先にも述べたように、前記トナー組成物原料流体を、液柱として吐出させる部材である。前記貫通孔の材質及び形状としては、特に制限はなく、適宜選択した形状とすることができるが、例えば、吐出孔が、厚み5〜50μmの金属板で形成され、かつ、その開口径が1〜40μmであることが、前記トナー組成物原料流体中に含まれる1μm以下の微粒子分散物を閉塞させることなく、かつ100kHz以上の振動周波数で極めて均一な粒子径を有する微小液滴を発生させることを両立させる観点から好ましい。これは、前記液滴化現象により安定的に液滴を得ることが可能な周波数領域は、実質上貫通孔の直径が大きくなるにつれて減少するため、生産性を考慮して、100kHz以上の振動周波数を想定している。なお、前記開口径は、真円であれば直径を意味し、楕円であれば短径を意味する。
(送液供給・加圧手段)
前記共通液室へ液を供給する手段5としては、チューブポンプ、ギアポンプ、ロータリーポンプ、シリンジポンプなどの定量ポンプであることが望ましい。また、圧縮空気などによって加圧し送液するタイプのポンプであってもよい。これら液供給手段で前記共通液室は前記トナー組成物原料流体で満たされ、更に液滴化可能な圧力まで昇圧することが可能である。液圧力はポンプ付属の圧力ゲージまたは専用の圧力センサにて測定が可能である。
(溶媒除去設備)
前記溶媒除去設備6としては、液滴13の溶媒を除去することができれば特に制限はないが、液滴13の吐出方向と同方向に乾燥気体14を流すことにより気流を発生させ、該気流により、液滴13を溶媒除去設備6内で搬送させると共に、該搬送中に前記液滴13中の溶媒を除去させることにより、トナー粒子15を形成するのが好ましい。なお、ここで、「乾燥気体」とは、大気圧下の露点温度が−10℃以下の状態の気体を意味する。前記乾燥気体としては、液滴13を乾燥可能な気体であれば特に制限はなく、例えば、空気、窒素ガス、などが好適に挙げられる。
また、前記溶媒除去設備6の内壁面には、液滴13が、前記溶媒除去(乾燥)設備6の壁面に付着することを防止する観点から、液滴の電荷とは逆極性に帯電された電界カーテンを設け、前記電界カーテンで周囲が覆われた搬送路を形成し、該搬送路内に液滴を通過させるのが好ましい。
前記乾燥気体を溶媒除去設備6に流す方法としては、特に制限はないが、例えば、乾燥気体供給チューブを溶媒除去設備に接続して溶媒除去設備内に乾燥気体を流す方法が挙げられる。
前記乾燥気体の温度は、乾燥効率の面においてはより高温である方が好ましく、また噴霧乾燥の特性上、使用する溶媒の沸点以上の乾燥気体を使用したとしても、乾燥途中の恒率乾燥領域では液滴温度が溶媒沸点以上に上昇することはなく、得られるトナーに熱的損傷を与えることはない。しかしながら、トナーの主構成材料が熱可塑性樹脂であることから、乾燥後すなわち減率乾燥領域において、使用する樹脂の沸点以上の乾燥気体にさらされると、トナー同士が熱融着を発生しやすくなり、単分散性が損なわれる危険性がある。したがって、前記乾燥気体の温度は、具体的には、例えば、40〜200℃が好ましく、60〜150℃がより好ましく、75〜85℃が特に好ましい。
液滴は溶媒除去設備6内で完全に固化する必要はない。溶媒除去設備6内で捕集部において液滴同士が合一しない程度に液滴の表面が固化し、球形を維持することができる状態となっておればよく、捕集後に移送中又はトナー貯蔵容器内で更に固化反応が進んで固形粒子化してもよい。
(トナー捕集部)
前記トナー捕集部7は、トナーを効率的に捕集し、搬送する観点から、トナー粒子製造装置の底部に設けられた部材である。
前記トナー捕集部7の構造としては、トナーを捕集できれば特に制限はなく、適宜選択することができるが、上述の観点から、図示の例のように、開口径が漸次縮小するテーパー面を有してなり、該開口径が入口部より縮小した出口部から、トナー粒子15を、乾燥気体14を用い、該乾燥気体の流れを形成し、該乾燥気体の流れにより、トナー粒子をトナー貯蔵容器に移送させるのが好ましい。
前記移送の方法としては、図示の例のように、乾燥気体14により、トナー粒子15をトナー貯蔵容器に圧送してもよいし、トナー貯蔵容器側からトナー粒子15を吸い込んでもよい。
前記乾燥気体の流れとしては、特に制限はないが、遠心力を発生させて確実にトナー粒子15を移送できる観点から、渦流であることが好ましい。
さらに、該トナー粒子15の搬送をより効率的に行う観点から、トナー捕集部7、及びトナー捕集容器が、導電性の材料で形成され、かつ、これらがアースに接続されているのがより好ましい。また、前記トナー製造装置は、防曝仕様であることが好ましい。
また、本発明における分子量が増加する反応(伸張反応)、分子鎖が架橋構造を有す反応(架橋反応)及び前記溶媒不溶成分を形成する反応(ゲル化反応)は、トナー捕集部7内で行われても何ら問題はない。その際は、トナー捕集部7は、トナー捕集部7内を一定の温度に加熱する加熱手段を有していれば良く、特にその手段は限定されるものではないが、乾燥気体を用いるのが、捕集されたトナー全体に均一に加熱することが可能であるので好ましい。乾燥気体としては、特に限定されるものではないが、上述した溶媒除去やトナー捕集に使用される乾燥気体と同様のものが使用できる。乾燥気体の温度は、例えば重合開始剤を用いてモノマーを重合させる反応の場合には、重合反応に使用する重合開始剤の重合開始温度以上であることが良い。したがって、前記乾燥気体の温度は、具体的には、例えば、40〜200℃が好ましく、50〜150℃がより好ましく、75〜85℃が特に好ましい。
(電極)
貫通孔から吐出される液滴11を帯電させて単分散粒子とするために電極を設けることが出来る。
前記電極は、貫通孔に対向して設置された一対の部材であり、その形状としては、特に制限はなく、適宜選択することができるが、リング状に形成するのが好ましい。
前記電極(以下、「リング状電極」とも称す)による帯電方法としては、特に制限はないが、貫通孔から吐出される液滴13に、常に一定の帯電量を液滴13に与えることができることから、例えば、前記液滴13に、誘導荷電により、正電荷又は負電荷を与えることが好ましい。より具体的には、前記誘電荷電が、前記液滴を、直流電圧が印加されたリング状電極の中を通過させることにより行われるのが好ましい。
更に、前記誘導荷電の方法としては、直接貫通孔に直流電圧を印加し、乾燥設備の底部に配置したアースとの間で電位差を設け、液滴を荷電させることも可能である。この場合は、トナー組成液貯留部1にある導電性のトナー組成液を介し電位をかけることができる。トナー組成液貯留部1への液供給を空気圧などを利用することで絶縁すれば、比較的簡易に誘導荷電が達成される。
気流中の液滴が高荷電状態となることは、エレクトロスプレー法や静電噴霧による微粒子製造などでもすでに実証されている。この場合、揮発成分の蒸発による液滴の表面積縮小作用から、固体への帯電よりも高い帯電量を維持させることが原理的には可能であり、さらに高荷電な固体粒子を得ることができる。
(除電器)
液滴13を、搬送路内に通過させることにより形成したトナー粒子15の電荷を、一時的に中和させた後、該トナー粒子15をトナー貯蔵容器に収容させるための部材として除電器を設けることが出来る。
前記除電器による除電の方法としては、特に制限はなく、通常知られている方法を適宜選択して使用することができるが、効率的に除電が可能であることから、例えば、軟X線照射、プラズマ照射、などにより行うのが好ましい。
(液滴)
前記液滴13は、先に述べたように、特定の物質を含有するトナー組成液を、一定の周波数で振動させた貯留部1に設けた貫通孔4から吐出させることにより発生させる。なお、前記トナー用材料については、別途「トナー」の項を設けて、その中で述べる。
前記トナー組成液としては、トナー用材料を、溶解及び分散の少なくともいずれかを行ってさえいれば特に制限はなく、適宜選択して使用することができるが、高い帯電量を維持させる観点から、電解伝導率が1.0×10−7S/m以上であることが好ましい。同様の観点から、前記溶解乃至分散液の、溶媒としての電解伝導率も、1.0×10−7S/m以上であるのが好ましい。
前記トナー用材料を、溶解乃至分散する方法としては、特に制限はなく、通常使用される方法を適宜選択することができる。
但し、前記トナー組成液が結着樹脂前駆体としてビニル系重合性モノマーを含み、重合開始剤を含む場合には、前記トナー組成物液の温度は、前記重合開始剤の重合開始温度以下に保つことが好ましい。従って、前記重合開始剤は、前記重合開始剤以外のトナー組成物から成るトナー組成液を調整した後に添加し、前記重合開始剤の重合開始温度以下の温度で、溶解または分散させることがより好ましい。
(作用)
以上の詳細に説明した本発明のトナー製造方法によれば、貫通孔4から発生する液滴の粒子数は、1秒当たり数万乃至数百万個と、非常に多く、更に吐出孔を多くすることも容易である。また、非常に均一な液滴径が得られ、充分な生産性を有する観点からも、トナーを生産するのに最も好適な方法といえる。さらに、本製造方法では、最終的に得られるトナーの粒径を、下記計算式(1)により正確に決定することができ、使用する材料による粒径の変化が殆どない。
〔計算式〕
Dp=(6QC/πf)(1/3)・・・(1)
但し、Dp: 固体粒子径、Q:液流量(ポンプ流量とノズル径で決まる)、f:振動周波数、C:固形分の体積濃度である。
トナー粒子径は上記計算式(1)のみで正確に計算することが可能であるが、より簡単には下記計算式(2)で求められる。
〔計算式〕
固形分体積濃度(体積%)=(固体粒子径/液滴径)・・・(2)
すなわち、本発明により得られるトナー粒子の直径は、液滴を噴出する振動周波数に依らずノズルの開口径の2倍となる。そこで、上記計算式(2)の関係から、固形分の濃度を予め求め調整することにより、目的とする固体粒子径を得ることが可能である。例えば、ノズル径が7.5μmの場合、液滴径は15μmとなる。そこで、固形分体積濃度を6.40体積%にすれば6.0μmの固体粒子が得られることになる。この場合、振動周波数は生産性の点からより高いほど望ましいが、ここで決定した振動周波数に併せて計算式(1)からQ(液流量)を決定することになる。
これまでの製造方法では、使用する材料によって粒度が大きく変化することが多いが、本製造方法では、吐出する際の液滴径と、固形分濃度とを管理することにより、設定した通りの粒径を有する粒子を連続して得ることが可能になる。
また、本発明により得られたトナーは極めて均一な粒子径を有することから、トナー母体における流動性が非常に高い。そのため、製造装置等への付着力低下を目的として外添剤を加える場合においても、極めて少量でその効果を発揮することができる。ストレスによる外添剤の劣化や微粒子の人体への安全性を考えると、このような外添剤を極力使用しないことが好ましいので、これも本発明の利点といえる。またこれらの外添剤は定着時におけるトナー粒子間の接着力を低下させることがあり、低温定着性を阻害する場合がある。そのため、本発明のトナーは外添剤を少量、若しくは全く添加しないことにより、外添剤による低温定着性の阻害を受けることなく、良好な定着特性を得ることが出来る。
(トナー)
本発明のトナーは、先に述べた製造方法により製造されたトナーであり、粒度分布が単分散なものが得られる。
具体的には、前記トナーの粒度分布(重量平均粒径/数平均粒径)としては、1.00〜1.05の範囲にあるのが好ましい。また、重量平均粒径としては、1〜20μmであるのが好ましい。
前記トナー製造方法により得たトナーは、静電反発効果により、容易に気流に再分散、すなわち浮遊させることができる。このため、従来の電子写真方式で利用されるような搬送手段を用いなくても、現像領域まで用意にトナーを搬送することができる。すなわち、微弱な気流でも充分な搬送性があり、簡単なエアーポンプでトナーを現像域まで搬送し、そのまま現像することができる。現像は、いわゆるパワークラウド現像となり、気流による像形成の乱れがないことから、極めて良好な静電潜像の現像が行える。また、本発明のトナーは、従来の現像方式であっても問題なく応用することができる。このとき、キャリアや現像スリーブ等の部材は、単にトナー搬送手段として使用することになり、従来、機能分担していた摩擦帯電機構を考慮する必要が全くない。したがって、材料の自由度が大きく増すことから、耐久性を大きく向上させたり、安価な材料を使用することもでき、コストの低減を図ることもできる。
本発明で使用できるトナー材料は、少なくとも結着樹脂前駆体、着色剤、溶媒及び/又はモノマーを原料として用いる限りは特に制限はなく、従来の電子写真用トナーと全く同じものが使用できる。すなわち、結着樹脂、離型剤、流動性向上剤、外添剤として従来用いられているものを使用することができる。
(トナー組成液)
トナー組成液は、少なくとも結着樹脂前駆体及び着色剤を含有するトナー組成物を溶媒及び/又はモノマーに溶解乃至分散させたものからなる。
本発明においては、このトナー組成液が、少なくとも液滴化中乃至液滴化後に、結着樹脂前駆体が、分子量が増加する反応(伸張反応)、分子鎖が架橋構造を有す反応(架橋反応)及び前記溶媒不溶成分を形成する反応(ゲル化反応)のいずれかを行うことによって該液滴が造粒空間において固体粒子に変化することが重要である。
前述したように、トナー組成液中に当初から分子量の高い樹脂成分を溶解、分散させるとトナー組成液の粘度が上昇し、上記液滴を形成するのが困難になり、噴射部の目詰まりが生じやすくなるという問題があるが、本発明におけるように、液滴化中乃至液滴化後に結着樹脂前駆体が、分子量が増加する反応(伸張反応)、分子鎖が架橋構造を有す反応(架橋反応)又は溶媒不溶成分を形成する反応(ゲル化反応)により固形化することによって前記のような問題がなくなり、しかも、貯留部の一部に接する振動手段により、前記貯留部を介して前記トナー組成液を励振しながら、貯留部に設けた複数の貫通孔より前記トナー組成液を造粒空間に放出し、トナー組成液を柱状から括れ状態を経て液滴化するという液滴化方法を採用することによって、得られるトナーの高度の単一分散性を達成することができるのである。
例えば、結着樹脂前駆体として活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体を用いる場合には、トナー組成液は結着樹脂前駆体と活性水素基を有する化合物とを溶媒に溶解乃至分散させることによって得られる。該溶媒は粒子形成工程において除去されてトナーが得られる。
この場合、トナー組成液は更にポリエステル、離型剤を含むことが好ましい。
前記溶媒としては、前記トナー材料を溶解乃至分散可能な溶媒であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、等が挙げられるが、エステル系溶剤であるのが好ましく、酢酸エチルが特に好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
結着樹脂前駆体としてビニル系重合性モノマーを用いる場合には、トナー組成液は、ビニル系重合性モノマー及び重合開始剤を含有し、液滴化されたトナー組成液、もしくは、それが乾燥固化したものを加熱することによって、前記ビニル系重合性モノマーが重合してトナーが得られる。前記重合工程は、トナー組成液が液滴化された後であれば、いつ行われても良く、前記溶媒除去設備6内で溶媒除去と同時に行われても何ら問題はない。
トナー組成液中には、架橋性化合物を含有させておいても良い。架橋性化合物は、結着樹脂前駆体が高分子化して形成されるゲル分の架橋度を高めるものであり、形成されるゲル分が少量であっても、トナーの耐オフセット性や耐熱保存性を向上させる効果がある。また、形成されるゲル分量は、トナーのTHF(テトラヒドロフラン)不溶解分量を量ることで測定可能であるが、前記トナーのTHF不溶解分量は、5〜60重量%であることが、適切な耐オフセット性や耐熱保存性を得るためには好ましい。5重量%より小さい場合は、低温定着性に優れるが耐オフセット性が悪化し、逆に60重量%より大きい場合は、耐オフセット性や耐熱保存性に優れるが低温定着性を阻害する。より好ましくは10〜40重量%であり、特に好ましくは15〜25重量%である。
本発明のトナーは、前記トナーのTHF溶解分のGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)によって測定される分子量分布において、分子量3.0×10〜5.0×10の領域に、少なくとも1つのメインピークを有することが好ましい。前記分子量分布は、主としてゲル分以外の結着樹脂の分子量分布に相当する。少なくとも、分子量3.0×10〜5×10の領域にメインピークを有するような分子量分布であれば、トナー中にゲル分を含有していても、低温定着性を損なうことなく、最適な定着特性を保つことが可能である。分子量5×10より大きい分子量にメインピークがあるような分子量分布を持つ場合は、トナーが十分な低温定着性を持つことができず、定着不良の原因となる。逆に、分子量3.0×10未満にメインピークがあるような分子量分布を持つ場合は、低分子量成分が多すぎるため、ゲル分の効果が発揮されずに、耐オフセット性や耐熱保存性が悪化する。メインピークを有する分子量範囲として、より好ましくは5.0×10〜2.0×10であり、特に好ましくは5.0×10〜1.7×10である。また、本発明におけるトナーは、高架式フローテスターによって求められる1/2流出温度Tmが115〜140℃であることが好ましく、より好ましくは120〜135℃である。1/2流出温度は、トナーの熱可塑性を表す特性値の一つであり、定着特性等との密接に関連する。1/2流出温度が120℃を下回ると、低温定着性に優れるが、耐熱保存性が悪化し、トナーブロッキングを発生させる傾向にある。また、140℃を上回ると、耐オフセット性や耐熱保存性に有利だが、低温定着性が損なわれる。
トナー組成液は固形分比が5〜20重量%であることが好ましい。固形分比が5%未満であると、生産性に劣り、また粒子同士の合着が生じやすいため粒径均一性が失われる場合がある。また20重量%以上である場合には、トナー組成液の粘度が高いため小粒径での噴射が困難になる場合がある。また、ノズルの目詰まりが生じやすくなる場合がある。
(活性水素基含有化合物)
前記活性水素基含有化合物は、前記トナー組成液中で、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体が伸長反応、架橋反応等する際の伸長剤、架橋剤等として作用する。
前記活性水素基含有化合物としては、活性水素基を有していれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体が前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)である場合には、イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)と伸長反応、架橋反応等の反応により高分子量化可能な点で、アミン類(B)が好適である。
前記活性水素基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水酸基(アルコール性水酸基又はフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、アルコール性水酸基が特に好ましい。
前記アミン類(B)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ジアミン(B1)、3価以上のポリアミン(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、前記B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)等、が挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ジアミン(B1)、ジアミン(B1)と少量の3価以上のポリアミン(B2)との混合物、が特に好ましい。
前記ジアミン(B1)としては、例えば、芳香族ジアミン、脂環式ジアミン、脂肪族ジアミン、等が挙げられる。該芳香族ジアミンとしては、例えば、フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’ジアミノジフェニルメタン等が挙げられる。該脂環式ジアミンとしては、例えば、4,4’−ジアミノ−3,3’ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミン等が挙げられる。該脂肪族ジアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。
前記3価以上のポリアミン(B2)としては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、等が挙げられる。
前記アミノアルコール(B3)としては、例えば、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリン、等が挙げられる。
前記アミノメルカプタン(B4)としては、例えば、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタン、等が挙げられる。
前記アミノ酸(B5)としては、例えば、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸、等が挙げられる。
前記B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、例えば、前記(B1)から(B5)のいずれかのアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)から得られるケチミン化合物、オキサゾリゾン化合物、等が挙げられる。
なお、前記活性水素基含有化合物と前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体との伸長反応、架橋反応等を停止させるには、反応停止剤を用いることができる。該反応停止剤を用いると、前記接着性基材の分子量等を所望の範囲に制御することができる点で好ましい。該反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミン等)、又はこれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)、などが挙げられる。
アミン類(B)と、前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)との混合比率としては、前記イソシアネート基含有プレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、前記アミン類(B)中のアミノ基[NH]の混合当量比([NCO]/[NH])が、1/3〜3/1であるのが好ましく、1/2〜2/1であるのがより好ましく、1/1.5〜1.5/1であるのが特に好ましい。
前記混合当量比([NCO]/[NH])が、1/3未満であると、低温定着性が低下することがあり、3/1を超えると、前記ウレア変性ポリエステル樹脂の分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
(活性水素基含有化合物と反応可能な重合体)
前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体(以下「プレポリマー」と称することがある)としては、前記活性水素基含有化合物と反応可能な部位を少なくとも有しているものであれば特に制限はなく、公知の樹脂等の中から適宜選択することができ、例えば、ポリオール樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、これらの誘導体樹脂、等が挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、溶融時の高流動性、透明性の点で、ポリエステル樹脂が特に好ましい。
前記プレポリマーにおける前記活性水素基含有化合物と反応可能な部位としては、特に制限はなく、公知の置換基等の中から適宜選択することができるが、例えば、イソシアネート基、エポキシ基、カルボン酸、酸クロリド基、等が挙げられる。
これらは、1種単独で含まれていてもよいし、2種以上が含まれていてもよい。これらの中でも、イソシアネート基が特に好ましい。
前記プレポリマーの中でも、高分子成分の分子量を調節し易く、乾式トナーにおけるオイルレス低温定着特性、特に定着用加熱媒体への離型オイル塗布機構のない場合でも良好な離型性及び定着性を確保できる点で、ウレア結合生成基含有ポリエステル樹脂(RMPE)であるのが特に好ましい。
前記ウレア結合生成基としては、例えば、イソシアネート基、等が挙げられる。前記ウレア結合生成基含有ポリエステル樹脂(RMPE)における該ウレア結合生成基が該イソシアネート基である場合、該ポリエステル樹脂(RMPE)としては、前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)等が特に好適に挙げられる。
前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリオール(PO)とポリカルボン酸(PC)との重縮合物であり、かつ前記活性水素基含有ポリエステル樹脂をポリイソシアネート(PIC)と反応させてなるもの、等が挙げられる。
前記ポリオール(PO)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジオール(DIO)、3価以上のポリオール(TO)、ジオール(DIO)と3価以上のポリオール(TO)との混合物、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、前記ジオール(DIO)単独、又は前記ジオール(DIO)と少量の前記3価以上のポリオール(TO)との混合物、等が好ましい。
前記ジオール(DIO)としては、例えば、アルキレングリコール、アルキレンエーテルグリコール、脂環式ジオール、脂環式ジオールのアルキレンオキサイド付加物、ビスフェノール類、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、等が挙げられる。
前記アルキレングリコールとしては、炭素数2〜12のものが好ましく、例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等が挙げられる。前記アルキレンエーテルグリコールとしては、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等が挙げられる。前記脂環式ジオールとしては、例えば、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。前記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド付加物としては、例えば、前記脂環式ジオールに対し、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加物したもの等が挙げられる。前記ビスフェノール類としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等が挙げられる。前記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物としては、例えば、前記ビスフェノール類に対し、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加物したもの等が挙げられる。
これらの中でも、炭素数2〜12のアルキレングリコール、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物等が好ましく、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物と炭素数2〜12のアルキレングリコールとの混合物が特に好ましい。
前記3価以上のポリオール(TO)としては、3〜8価又はそれ以上のものが好ましく、例えば、3価以上の多価脂肪族アルコール、3価以上のポリフェノール類、3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、等が挙げられる。
前記3価以上の多価脂肪族アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等が挙げられる。前記3価以上のポリフェノール類としては、例えば、トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等が挙げられる。前記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物としては、例えば、前記3価以上のポリフェノール類に対し、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加物したもの等が挙げられる。
前記ジオール(DIO)と前記3価以上のポリオール(TO)との混合物における、前記ジオール(DIO)と前記3価以上のポリオール(TO)との混合質量比(DIO:TO)としては、100:0.01〜10が好ましく、100:0.01〜1がより好ましい。
前記ポリカルボン酸(PC)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ジカルボン酸(DIC)、3価以上のポリカルボン酸(TC)、ジカルボン酸(DIC)と3価以上のポリカルボン酸との混合物、等が挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ジカルボン酸(DIC)単独、又はDICと少量の3価以上のポリカルボン酸(TC)との混合物が好ましい。
前記ジカルボン酸としては、例えば、アルキレンジカルボン酸、アルケニレンジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、等が挙げられる。
前記アルキレンジカルボン酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等が挙げられる。前記アルケニレンジカルボン酸としては、炭素数4〜20のものが好ましく、例えば、マレイン酸、フマル酸等が挙げられる。前記芳香族ジカルボン酸としては、炭素数8〜20のものが好ましく、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。
これらの中でも、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸、炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸が好ましい。
前記3価以上のポリカルボン酸(TO)としては、3〜8価又はそれ以上のものが好ましく、例えば、芳香族ポリカルボン酸、等が挙げられる。
前記芳香族ポリカルボン酸としては、炭素数9〜20のものが好ましく、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸等が挙げられる。
前記ポリカルボン酸(PC)としては、前記ジカルボン酸(DIC)、前記3価以上のポリカルボン酸(TC)、及び、前記ジカルボン酸(DIC)と前記3価以上のポリカルボン酸との混合物、から選択されるいずれかの酸無水物又は低級アルキルエステル物を用いることもできる。前記低級アルキルエステルとしては、例えば、メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステル等が挙げられる。
前記ジカルボン酸(DIC)と前記3価以上のポリカルボン酸(TC)との混合物における前記ジカルボン酸(DIC)と前記3価以上のポリカルボン酸(TC)との混合質量比(DIC:TC)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、100:0.01〜10が好ましく、100:0.01〜1がより好ましい。
前記ポリオール(PO)とポリカルボン酸(PC)とを重縮合反応させる際の混合比率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記ポリオール(PO)における水酸基[OH]と、前記ポリカルボン酸(PC)におけるカルボキシル基[COOH]との当量比([OH]/[COOH])が、通常、2/1〜1/1であるのが好ましく、1.5/1〜1/1であるのがより好ましく、1.3/1〜1.02/1であるのが特に好ましい。
前記ポリオール(PO)の前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、0.5〜40質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましく、2〜20質量%が特に好ましい。
前記含有量が0.5質量%未満であると、耐ホットオフセット性が悪化し、トナーの耐熱保存性と低温定着性とを両立させることが困難になることがあり、40質量%を超えると、低温定着性が悪化することがある。
前記ポリイソシアネート(PIC)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、芳香族ジイソシアネート、芳香脂肪族ジイソシアネート、イソシアヌレート類、これらのフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタム等でブロックしたもの、などが挙げられる。
前記脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、テトラデカメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネート、テトラメチルヘキサンジイソシアネート等が挙げられる。前記脂環式ポリイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げられる。前記芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、ジフェニレン−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナト−3,3’−ジメチルジフェニル、3−メチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルエーテル−4,4’−ジイソシアネート等が挙げられる。前記芳香脂肪族ジイソシアネートとしては、例えば、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。前記イソシアヌレート類としては、例えば、トリス−イソシアナトアルキル−イソシアヌレート、トリイソシアナトシクロアルキル−イソシアヌレート等が挙げられる。これらは、1種単独でも使用することができ、2種以上を併用してもよい。
前記ポリイソシアネート(PIC)と、前記活性水素基含有ポリエステル樹脂(例えば水酸基含有ポリエステル樹脂)とを反応させる際の混合比率としては、該ポリイソシアネート(PIC)におけるイソシアネート基[NCO]と、該水酸基含有ポリエステル樹脂における水酸基[OH]との混合当量比([NCO]/[OH])が、通常、5/1〜1/1であるのが好ましく、4/1〜1.2/1であるのがより好ましく、3/1〜1.5/1であるのが特に好ましい。
前記イソシアネート基[NCO]が、5を超えると、低温定着性が悪化することがあり、1未満であると、耐オフセット性が悪化することがある。
前記ポリイソシアネート(PIC)の前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、0.5〜40質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましく、2〜20質量%が更に好ましい。
前記含有量が0.5質量%未満であると、耐ホットオフセット性が悪化し、耐熱保存性と低温定着性とを両立させることが困難になることがあり、40質量%を超えると、低温定着性が悪化することがある。
前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)の1分子当たりに含まれるイソシアネート基の平均数としては、1以上が好ましく、1.2〜5がより好ましく、1.5〜4がより好ましい。
前記イソシアネート基の平均数が、1未満であると、前記ウレア結合生成基で変性されているポリエステル樹脂(RMPE)の分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体の質量平均分子量(Mw)としては、テトラヒドロフラン(THF)可溶分のGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)による分子量分布で、3,000〜40,000が好ましく、4,000〜30,000がより好ましい。該質量平均分子量(Mw)が、3,000未満であると、耐熱保存性が悪化することがあり、40,000を超えると、低温定着性が悪化することがある。
前記ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)による分子量分布の測定は、例えば、以下のようにして行うことができる。
即ち、まず、40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定させる。この温度でカラム溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を毎分1mlの流速で流し、試料濃度を0.05〜0.6質量%に調整した樹脂のテトラヒドロフラン試料溶液を50〜200μl注入して測定する。前記試料における分子量の測定に当たっては、試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。前記検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、Pressure Chemical Co.又は東洋ソーダ工業社製の分子量が6×10、2.1×10、4×10、1.75×10、1.1×10、3.9×10、8.6×10、2×10、及び4.48×10のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いることが好ましい。なお、前記検出器としてはRI(屈折率)検出器を用いることができる。
(ビニル系重合性モノマー及び架橋性モノマー)
結着樹脂前駆体がモノマーであり、トナー粒子の形成がモノマーの重合反応によって行われる場合について、モノマーとしてビニル系重合性モノマーを用いる場合を例にとって述べる。
この場合、トナー組成液は、ビニル系重合性モノマー及び重合開始剤を含有し、液滴化されたトナー組成液、もしくは、粒子形成によって得られたトナーを加熱することによって、前記ビニル系重合性モノマーが重合する重合工程を経てトナー粒子が形成され、トナー内部にはゲル分が形成される。ビニル系重合性モノマーが形成するゲル分は、トナーに優れた耐オフセット性と耐熱保存性を与える一方で、機械的強度に優れる特徴を有する。このため、本発明のトナーは、現像剤担持体やキャリア、感光体等へのトナー汚染が少なく、長期に渡って高品位な画像を、極めて安定して提供できる。
前記重合工程は、トナー組成液が液滴化された後であれば、いつ行われても良く、前記溶媒除去設備6内で溶媒除去と同時に行われても、前記トナー捕集部7内で行われても何ら問題はない。前記トナー捕集部7に捕集されたトナーを、図示されない別途加熱装置に移して加熱しても良い。前記加熱手段としては、特に限定されないが、系内を一定の温度に保つことが出来れば良く、空気、窒素、炭酸ガス、燃焼ガス等を加熱した各種気体による気流加熱装置が一般に用いられる。加熱温度は使用する重合開始剤の重合開始温度以上であることが良い。しかしながら、前記重合開始剤温度が、トナー粒子の結着樹脂のガラス転移温度よりも高すぎる場合、トナー粒子同士の凝集や合着が生じてしまう。従って、重合開始温度は、使用する重合開始剤の重合開始温度や、結着樹脂のガラス転移温度にも依るが、40〜70℃が好ましく、40〜60℃がより好ましい。
また、前記重合工程を前記溶媒除去設備6内で溶媒除去と同時に行い(一次重合)、更に、前記トナー捕集部7内、もしくは、前記加熱装置に移して行って(二次重合)も良い。この場合は、前記一次重合で、トナー粒子の比較的表面近傍で適度に重合反応が進み、前記トナー捕集部7内でのトナー粒子の合着または凝集を抑制する効果が得られるので好ましい。
また、前記重合工程は、トナー粒子に流動性向上等の目的で添加される添加剤が、トナー粒子の表面に添加された後に行われても良い。この場合は、トナー表面の添加剤が、重合工程における加熱によって生じる、トナー粒子同士の凝集や合着を防止するので好ましい。
本発明に用いられるビニル系重合性モノマーとしては、特に制限されるものはないが、通常使用されるものを適宜選択して使用することができる。例えば、スチレン系モノマー、アクリル系モノマー、メタクリル系モノマー等が挙げられる。前記スチレン系モノマーとしては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−フエニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−アミルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−へキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロロスチレン、m−ニトロスチレン、o−ニトロスチレン、p−ニトロスチレン等のスチレン、又はその誘導体、などが挙げられる。
前記アクリル系モノマーとしては、例えば、アクリル酸、あるいはアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸n−ドデシル、アクリル酸2−エチルへキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸、又はそのエステル類、などが挙げられる。
前記メタクリル系モノマーとしては、例えば、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸n−ドデシル、メタクリル酸2−エチルへキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等のメタクリル酸又はそのエステル類、などが挙げられる。
その他のモノマーの例としては、以下の(1)〜(18)が挙げられる。(1)エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のモノオレフイン類;(2)ブタジエン、イソプレン等のポリエン類;(3)塩化ビニル、塩化ビニルデン、臭化ビニル、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル類;(4)酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類;(5)ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;(6)ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;(7)N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物;(8)、ビニルナフタリン類;(9)アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸若しくはメタクリル酸誘導体等;(10)マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸の如き不飽和二塩基酸;(11)マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物の如き不飽和二塩基酸無水物;(12)マレイン酸モノメチルエステル、マレイン酸モノエチルエステル、マレイン酸モノブチルエステル、シトラコン酸モノメチルエステル、シトラコン酸モノエチルエステル、シトラコン酸モノブチルエステル、イタコン酸モノメチルエステル、アルケニルコハク酸モノメチルエステル、フマル酸モノメチルエステル、メサコン酸モノメチルエステルの如き不飽和二塩基酸のモノエステル;(13)ジメチルマレイン酸、ジメチルフマル酸の如き不飽和二塩基酸エステル;(14)クロトン酸、ケイヒ酸の如きα,β−不飽和酸;(15)クロトン酸無水物、ケイヒ酸無水物の如きα,β−不飽和酸無水物;(16)該α,β−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物、アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、これらの酸無水物及びこれらのモノエステルの如きカルボキシル基を有するモノマー;(17)2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸ヒドロキシアルキルエステル類;(18)4−(1−ヒドロキシ−1−メチルブチル)スチレン、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルへキシル)スチレンの如きヒドロキシ基を有するモノマー。
これらのビニル系重合性モノマーは、単独で、もしくは、2種以上の混合で使用することができる。また、これらの中でも、スチレン系モノマー、アクリル酸エステルモノマー、メタクリル酸エステルモノマーの中から選ばれる1種以上のモノマーを用いることが好ましい。アクリル酸エステルモノマー、メタクリル酸エステルモノマーは機械的強度の上で優れ、紙等の記録媒体との親和性が良く、定着性に優れる。しかしながら、帯電特性や環境安定性、材料分散性等を考慮した場合、特にスチレン系モノマーと共に、アクリル酸エステルモノマー、もしくはメタクリル酸エステルモノマー、もしくはアクリル酸エステルモノマー及びメタクリル酸エステルモノマーを併用して用いるのが特に好ましい。
ビニル系重合性モノマーの添加量は、前記結着樹脂100重量部に対して、5〜150重量部の範囲とするのが好ましい。5重量部より少ない場合は、トナー中のゲル分量が十分に形成されず、耐オフセット性や耐熱保存性が低下する。150重量部より多い場合は、トナー中に形成するゲル分が多くなり、低温定着性を阻害したり、重合工程において、トナー粒子同士の合着の原因と成りやすい。より好ましくは10〜65重量部であり、特に好ましくは18〜35重量部である。
本発明のトナーにおいて、前記ビニル系重合性モノマーと共に、ビニル基を2個以上有する架橋剤である架橋性モノマーを併用しても良い。前記架橋性モノマーによって高次架橋構造を形成したゲル分は、少量でトナーに優れた耐オフセット性、耐熱保存性、機械的強度を付与する。架橋性モノマーとしては、主に芳香族ジビニル化合物、ジアクリレート化合物等が挙げられる。芳香族ジビニル化合物として、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、等が挙げられる。アルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類として、例えば、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6へキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、これらの化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの、等が挙げられる。エーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類として、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#400ジアクリレート、ポリエチレングリコール#600ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、これらの化合物のアクリレートをメタアクリレートに代えたもの、等が挙げられる。
その他、芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物、ジメタクリレート化合物も挙げられる。ポリエステル型ジアクリレート類として、例えば、商品名MANDA(日本化薬社製)が挙げられる。多官能の架橋剤としては、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの、トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテートが挙げられる。これらの架橋性モノマーは、前記ビニル系重合性モノマー100質量部に対して、0.01〜10質量部用いることが好ましく、0.03〜5質量部用いることがより好ましい。これらの架橋性モノマーのうち、定着性、耐オフセット性の観点から、芳香族ジビニル化合物(特にジビニルベンゼン)、芳香族基及びエーテル結合を1つ含む結合鎖で結ばれたジアクリレート化合物類がより好ましい。
(重合開始剤)
本発明で使用されるトナー組成液に含有する重合開始剤としては、特に制限されるものはないが、通常使用されるラジカル重合開始剤を適宜選択して使用することができる。前記ラジカル重合開始剤としては、アゾ化合物系重合開始剤や、有機過酸化物系重合開始剤が主に挙げられる。
前記アゾ化合物系重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、1,1’−アゾビス(1−シクロへキサンカルボニトリル)、2−(カルバモイルアゾ)−イソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2−フェニルアゾ−2’,4’−ジメチル−4’−メトキシバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパン)、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)、2−(tert−ブチルアゾ)−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、2−(tert−ブチルアゾ)−2,4−ジメチルバレロニトリル、4−(tert−ブチルアゾ)−4−シアノペンタン酸、2−(tert−ブチルアゾ)−イソブチロニトリル、2−(tert−ブチルアゾ)−2−メチルブチロニトリル、1−(tert−アミルアゾ)シクロヘキサンカルボニトリル、1−(tert−ブチルアゾ)シクロヘキサンカルボニトリル、1−(tert−ブチルアゾ)ホルムアミド、等が挙げられる。
前記有機過酸化物系重合開始剤としては、例えば、メチルエチルケトンパ−オキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、シクロへキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類、2,2−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ブタン、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、α−(tert−ブチルパーオキシ)イソプロピルべンゼン、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、m−トリルパーオキサイド、ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルへキシルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシカーボネート、ジ−エトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシカーボネート、アセチルシクロへキシルスルホニルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシアセテート、tert−ブチルパーオキシイソブチレート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルへキサレート、tert−ブチルパーピバレート、tert−ブチルパーオキシラウレート、tert−ブチルパーオキシベンゾエ−ト、tert−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジ−tert−ブチルパーオキシイソフタレート、tert−ブチルパーオキアリルカーボネート、イソアミルパーオキシ−2−エチルへキサノエート、ジ−tert−ブチルパーオキシへキサハイドロテレフタレート、tert−ブチルパーオキシアゼレート、などが挙げられる。
また、多官能性重合開始剤を使用しても良く、例えば、2,5−ジメチル−2,5−ジ−tert−ブチルパ−オキシヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−tert−ブチルパ−オキシヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルパ−オキシ)ヘキシン−3、ジ−tert−ブチルパ−オキシ−ジ−イソプロピルベンゼン、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチル−シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ジ−(tert−ブチルパーオキシ)バレレート、等が挙げられる。また、重合性の不飽和基を有する多官能性重合開始剤を使用しても良く、例えば、ジアリルパーオキシジカーボネート、tert−ブチルパーオキシマレイン酸、tert−ブチルパーオキシアリルカーボネート、tert−ブチルパーオキシイソプロピルフマレート、等が挙げられる。
本発明の重合工程における加熱温度は、前記重合開始剤の活性化エネルギー、すなわち、重合開始温度に依存する。特に、前記重合開始剤の重合開始温度は、前記結着樹脂のガラス転移温度以下の温度であることが好ましい。前記重合開始温度が結着樹脂のガラス転移温度より高い場合、前記重合工程において、トナー粒子同士の合着や凝集の発生原因となり、本発明の利点の1つである粒度分布の単分散性が損なわれ易い。好ましい重合開始温度としては40〜70℃であり、より好ましくは40〜60℃である。より好ましい重合開始剤として上述した重合開始剤の中では、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2−(tert−ブチルアゾ)−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、tert−ブチルパーピバレート、ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネート、等が挙げられる。
前記重合開始剤の添加量は、前記ビニル系重合性モノマーや架橋性モノマー、前記重合開始剤の種類にも依るが、架橋効率の観点から、前記ビニル系重合性モノマー、及び架橋性モノマーの総量100重量部に対して、0.03〜3重量部の範囲とするのが好ましい。
(樹脂)
トナー組成液はその他の成分として結着樹脂を含有しても良い。
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、通常使用される樹脂を適宜選択して使用することができるが、例えば、ポリエステル系重合体、スチレン系単量体、アクリル系単量体、メタクリル系単量体等のビニル重合体、これらの単量体又は2種類以上からなる共重合体、ポリオール樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、石油系樹脂、などが挙げられる。特にこの中でも、ポリエステル系重合体は低温定着性に優れ、省エネの観点から結着樹脂として使用することが好ましく、また、フルカラートナーに用いる場合、透明性に優れ、発色性が向上する。
前記スチレン系単量体としては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−フエニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−アミルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−へキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロロスチレン、m−ニトロスチレン、o−ニトロスチレン、p−ニトロスチレン等のスチレン、又はその誘導体、などが挙げられる。
前記アクリル系単量体としては、例えば、アクリル酸、あるいはアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸n−ドデシル、アクリル酸2−エチルへキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸、又はそのエステル類、などが挙げられる。
前記メタクリル系単量体としては、例えば、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸n−ドデシル、メタクリル酸2−エチルへキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等のメタクリル酸又はそのエステル類、などが挙げられる。
前記ビニル重合体、又は共重合体を形成する他のモノマーの例としては、以下の(1)〜(18)が挙げられる。(1)エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のモノオレフイン類;(2)ブタジエン、イソプレン等のポリエン類;(3)塩化ビニル、塩化ビニルデン、臭化ビニル、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル類;(4)酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類;(5)ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;(6)ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;(7)N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物;(8)、ビニルナフタリン類;(9)アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸若しくはメタクリル酸誘導体等;(10)マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸の如き不飽和二塩基酸;(11)マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物の如き不飽和二塩基酸無水物;(12)マレイン酸モノメチルエステル、マレイン酸モノエチルエステル、マレイン酸モノブチルエステル、シトラコン酸モノメチルエステル、シトラコン酸モノエチルエステル、シトラコン酸モノブチルエステル、イタコン酸モノメチルエステル、アルケニルコハク酸モノメチルエステル、フマル酸モノメチルエステル、メサコン酸モノメチルエステルの如き不飽和二塩基酸のモノエステル;(13)ジメチルマレイン酸、ジメチルフマル酸の如き不飽和二塩基酸エステル;(14)クロトン酸、ケイヒ酸の如きα,β−不飽和酸;(15)クロトン酸無水物、ケイヒ酸無水物の如きα,β−不飽和酸無水物;(16)該α,β−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物、アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、これらの酸無水物及びこれらのモノエステルの如きカルボキシル基を有するモノマー;(17)2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸ヒドロキシアルキルエステル類;(18)4−(1−ヒドロキシ−1−メチルブチル)スチレン、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルへキシル)スチレンの如きヒドロキシ基を有するモノマー。
本発明のトナーにおいて、結着樹脂のビニル重合体、又は共重合体は、ビニル基を2個以上有する架橋剤で架橋された架橋構造を有していてもよい。この場合に用いられる架橋剤としては、芳香族ジビニル化合物として、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、などが挙げられる。アルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類として、例えば、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6へキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、これらの化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの、などが挙げられる。エーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類として、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#400ジアクリレート、ポリエチレングリコール#600ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、これらの化合物のアクリレートをメタアクリレートに代えたもの、などが挙げられる。
その他、芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物、ジメタクリレート化合物も挙げられる。ポリエステル型ジアクリレート類として、例えば、商品名MANDA(日本化薬社製)が挙げられる。多官能の架橋剤としては、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの、トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテートが挙げられる。これらの架橋剤は、前記ビニル重合体、又は共重合体を形成する他のモノマー100質量部に対して、0.01〜10質量部用いることが好ましく、0.03〜5質量部用いることがより好ましい。これらの架橋性モノマーのうち、トナー用樹脂に定着性、耐オフセット性の点から、芳香族ジビニル化合物(特にジビニルベンゼン)、芳香族基及びエーテル結合を1つ含む結合鎖で結ばれたジアクリレート化合物類が好適に挙げられる。これらの中でも、スチレン系共重合体、スチレン−アクリル系共重合体となるようなモノマーの組み合わせが好ましい。
本発明のトナーの結着樹脂として用いられるビニル重合体又は共重合体の製造に用いられる重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、1,1’−アゾビス(1−シクロへキサンカルボニトリル)、2−(カルバモイルアゾ)−イソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2−フェニルアゾ−2’,4’−ジメチル−4’−メトキシバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパン)、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)、2−(tert−ブチルアゾ)−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、2−(tert−ブチルアゾ)−2,4−ジメチルバレロニトリル、4−(tert−ブチルアゾ)−4−シアノペンタン酸、2−(tert−ブチルアゾ)−イソブチロニトリル、2−(tert−ブチルアゾ)−2−メチルブチロニトリル、1−(tert−アミルアゾ)シクロヘキサンカルボニトリル、1−(tert−ブチルアゾ)シクロヘキサンカルボニトリル、1−(tert−ブチルアゾ)ホルムアミド、メチルエチルケトンパ−オキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、シクロへキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類、2,2−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ブタン、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、α−(tert−ブチルパーオキシ)イソプロピルべンゼン、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、m−トリルパーオキサイド、ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルへキシルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシカーボネート、ジ−エトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシカーボネート、アセチルシクロへキシルスルホニルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシアセテート、tert−ブチルパーオキシイソブチレート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルへキサレート、tert−ブチルパーピバレート、tert−ブチルパーオキシラウレート、tert−ブチルパーオキシベンゾエ−ト、tert−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジ−tert−ブチルパーオキシイソフタレート、tert−ブチルパーオキアリルカーボネート、イソアミルパーオキシ−2−エチルへキサノエート、ジ−tert−ブチルパーオキシへキサハイドロテレフタレート、tert−ブチルパーオキシアゼレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ−tert−ブチルパ−オキシヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−tert−ブチルパ−オキシヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルパ−オキシ)ヘキシン−3、ジ−tert−ブチルパ−オキシ−ジ−イソプロピルベンゼン、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチル−シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ジ−(tert−ブチルパーオキシ)バレレート、ジアリルパーオキシジカーボネート、tert−ブチルパーオキシマレイン酸、tert−ブチルパーオキシアリルカーボネート、tert−ブチルパーオキシイソプロピルフマレート、等が挙げられる。
ポリエステル系重合体を構成するモノマーとしては、以下のものが挙げられる。
2価のアルコール成分としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−へキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、又は、ビスフェノールAにエチレンオキシド、プロピレンオキシド等の環状エーテルが重合して得られるジオール、などが挙げられる。 ポリエステル樹脂を架橋させるためには、3価以上のアルコールを併用することが好ましい。
前記3価以上の多価アルコールとしては、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、例えば、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタトリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、などが挙げられる。
ポリエステル系重合体を形成する酸成分としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等のべンゼンジカルボン酸類又はその無水物、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸等のアルキルジカルボン酸類又はその無水物、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸等の不飽和二塩基酸、マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物等の不飽和二塩基酸無水物、などがあげられる。また、3価以上の多価カルボン酸成分としては、トリメット酸、ピロメット酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシ−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシ)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、エンポール三量体酸、又はこれらの無水物、部分低級アルキルエステル、などが挙げられる。
本発明のトナーに使用できる結着樹脂としては、前記ビニル重合体成分及びポリエステル系樹脂成分の少なくともいずれか中に、これらの両樹脂成分と反応し得るモノマー成分を含む樹脂も使用することができる。ポリエステル系樹脂成分を構成するモノマーのうちビニル重合体と反応し得るものとしては、例えば、フタル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸又はその無水物、などが挙げられる。ビニル重合体成分を構成するモノマーとしては、カルボキシル基又はヒドロキシ基を有するものや、アクリル酸若しくはメタクリル酸エステル類が挙げられる。
結着樹脂がポリエステル系樹脂の場合は、樹脂成分のTHF可溶成分の分子量分布で、分子量3.0×10〜5.0×10の領域に少なくとも1つのピークが存在するのが、トナーの定着性、耐オフセット性の点で好ましく、また、THF可溶分としては、分子量10万以下の成分が60〜100%となるような結着樹脂も好ましく、分子量5千〜2万の領域に少なくとも1つのピークが存在する結着樹脂がより好ましい。
また定着用紙との親和性やその他のトナー材料との分散性の点から、結着樹脂がポリエステル樹脂の場合、その酸価としては、0.1mgKOH/g〜100mgKOH/gであることが好ましく、0.1mgKOH/g〜70mgKOH/gであることがより好ましく、0.1mgKOH/g〜50mgKOH/gであることが最も好ましい。
また、結着樹脂がスチレン−アクリル系樹脂等のビニル重合体のときの酸価としては、0.1mgKOH/g〜100mgKOH/gであることが好ましく、0.1mgKOH/g〜70mgKOH/gであることがより好ましく、0.1mgKOH/g〜50mgKOH/gであることが最も好ましい。また、ポリエステル系重合体、ビニル重合体とその他の結着樹脂を併用する場合、全体の結着樹脂の酸価が0.1〜50mgKOH/gを有する樹脂を60質量%以上有するものが好ましい。
また、ポリエステル系重合体、ビニル重合体とその他の結着樹脂を併用する場合、全体の結着樹脂の酸価が0.1〜50mgKOH/gを有する樹脂を60質量%以上有するものが好ましい。
本発明において、結着樹脂の分子量分布は、THFを溶媒としたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される。
本発明において、トナー組成物の結着樹脂成分の酸価は、以下の方法により求め、基本操作はJIS K−0070に準ずる。
(1)試料は予め結着樹脂(重合体成分)以外の添加物を除去して使用するか、結着樹脂及び架橋された結着樹脂以外の成分の酸価及び含有量を予め求めておく。試料の粉砕品0.5〜2.0gを精秤し、重合体成分の重さをWgとする。例えば、トナーから結着樹脂の酸価を測定する場合は、着色剤又は磁性体等の酸価及び含有量を別途測定しておき、計算により結着樹脂の酸価を求める。
(2)300(ml)のビーカーに試料を入れ、トルエン/エタノール(体積比4/1)の混合液150(ml)を加え溶解する。
(3)0.1mol/lのKOHのエタノール溶液を用いて、電位差滴定装置を用いて滴定する。
(4)この時のKOH溶液の使用量をS(ml)とし、同時にブランクを測定し、この時のKOH溶液の使用量をB(ml)とし、以下の式(1)で算出する。ただしfはKOHのファクターである。
酸価(mgKOH/g)=[(S−B)×f×5.61]/W (1)
トナーの結着樹脂及び結着樹脂を含む組成物は、トナー保存性の観点から、ガラス転移温度(Tg)が35〜80℃であるのが好ましく、40〜70℃であるのがより好ましい。Tgが35℃より低いと高温雰囲気下でトナーが劣化しやすく、また定着時にオフセットが発生しやすくなることがある。また、Tgが80℃を超えると、定着性が低下することがある。
本発明ではトナー組成液に、結着樹脂、着色剤とともに磁性体を含有させることもできる。
本発明で使用できる磁性体としては、例えば、(1)マグネタイト、マグヘマイト、フェライトの如き磁性酸化鉄、及び他の金属酸化物を含む酸化鉄、(2)鉄、コバルト、ニッケル等の金属、又は、これらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、錫、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウム等の金属との合金。(3)及びこれらの混合物、などが用いられる。
磁性体として具体的に例示すると、Fe、γ−Fe、ZnFe、YFe12、CdFe、GdFe12、CuFe、PbFe12O、NiFe、NdFeO、BaFe1219、MgFe、MnFe、LaFeO、鉄粉、コバルト粉、ニッケル粉、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でも特に、四三酸化鉄、γ−三二酸化鉄の微粉末が好適に挙げられる。
また、異種元素を含有するマグネタイト、マグヘマイト、フェライト等の磁性酸化鉄、又はその混合物も使用できる。異種元素を例示すると、例えば、リチウム、ベリリウム、ホウ素、マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、リン、ゲルマニウム、ジルコニウム、錫、イオウ、カルシウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、などが挙げられる。好ましい異種元素としては、マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、リン、又はジルコニウムから選択される。異種元素は、酸化鉄結晶格子の中に取り込まれていてもよいし、酸化物として酸化鉄中に取り込まれていてもよいし、又は表面に酸化物あるいは水酸化物として存在していてもよいが、酸化物として含有されているのが好ましい。
前記異種元素は、磁性体生成時にそれぞれの異種元素の塩を混在させ、pH調整により、粒子中に取り込むことができる。また、磁性体粒子生成後にpH調整、あるいは各々の元素の塩を添加しpH調整することにより、粒子表面に析出することができる。 前記磁性体の使用量としては、結着樹脂100質量部に対して、磁性体10〜200質量部が好ましく、20〜150質量部がより好ましい。これらの磁性体の個数平均粒径としては、0.1〜2μmが好ましく、0.1〜0.5μmがより好ましい。前記個数平均径は、透過電子顕微鏡により拡大撮影した写真をデジタイザー等で測定することにより求めることができる。
また、磁性体の磁気特性としては、10Kエルステッド印加での磁気特性がそれぞれ、抗磁力20〜150エルステッド、飽和磁化50〜200emu/g、残留磁化2〜20emu/gのものが好ましい。
前記磁性体は、着色剤としても使用することができる。
(着色剤)
前記着色剤としては、特に制限はなく、通常使用される樹脂を適宜選択して使用することができるが、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びこれらの混合物、などが挙げられる。
前記着色剤の含有量としては、トナーに対して1〜15質量%が好ましく、3〜10質量%がより好ましい。
本発明で用いる着色剤は、樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、先にあげたポリエステル樹脂の他に、例えば、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族叉は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
前記マスターバッチは、マスターバッチ用の樹脂と着色剤とを高せん断力をかけて混合、混練して得る事ができる。この際、着色剤と樹脂の相互作用を高めるために、有機溶剤を用いる事ができる。また、いわゆるフラッシング法と呼ばれる着色剤の、水を含んだ水性ペーストを、樹脂と有機溶剤とともに混合混練し、着色剤を樹脂側に移行させ、水分と有機溶剤成分を除去する方法も、着色剤のウエットケーキをそのまま用いる事ができるため、乾燥する必要がなく、好適に使用される。混合混練するには、3本ロールミル等の高せん断分散装置が好適に使用される。
前記マスターバッチの使用量としては、結着樹脂100量部に対して、0.1〜50質量部が好ましい。
また、前記マスターバッチ用の樹脂は、酸価が30mgKOH/g以下、アミン価が1〜100で、着色剤を分散させて使用することが好ましく、酸価が20mgKOH/g以下、アミン価が10〜50で、着色剤を分散させて使用することがより好ましい。酸価が30mgKOH/gを超えると、高湿下での帯電性が低下し、顔料分散性も不十分となることがある。また、アミン価が1未満であるとき、及び、アミン価が100を超えるときにも、顔料分散性が不十分となることがある。なお、酸価はJIS K0070に記載の方法により測定することができ、アミン価はJIS K7237に記載の方法により測定することができる。
また、分散剤は、顔料分散性の点で、結着樹脂との相溶性が高いことが好ましく、具体的な市販品としては、「アジスパーPB821」、「アジスパーPB822」(味の素ファインテクノ社製)、「Disperbyk−2001」(ビックケミー社製)、「EFKA−4010」(EFKA社製)、などが挙げられる。
前記分散剤の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにおけるスチレン換算重量での、メインピークの極大値の分子量で、500〜100000が好ましく、顔料分散性の観点から、3000〜100000がより好ましい。特に、5000〜50000が好ましく、5000〜30000が最も好ましい。分子量が500未満であると、極性が高くなり、着色剤の分散性が低下することがあり、分子量が100000を超えると、溶剤との親和性が高くなり、着色剤の分散性が低下することがある。
前記分散剤の添加量は、着色剤100質量部に対して1〜50質量部であることが好ましく、5〜30質量部であることがより好ましい。1質量部未満であると分散能が低くなることがあり、50質量部を超えると帯電性が低下することがある。
<離型剤>
また、本発明では、結着樹脂、着色剤とともに離型剤を含有させることができる。
本発明の離型剤としては、特に制限はなく、通常使用されるものを適宜選択して使用することができるが、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、サゾールワックス等の脂肪族炭化水素系ワックス、酸化ポリエチレンワックス等の脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物又はそれらのブロック共重合体、キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろう等の植物系ワックス、みつろう、ラノリン、鯨ろう等の動物系ワックス、オゾケライト、セレシン、ペテロラタム等の鉱物系ワックス、モンタン酸エステルワックス、カスターワックスの等の脂肪酸エステルを主成分とするワックス類。脱酸カルナバワックスの等の脂肪酸エステルを一部又は全部を脱酸化したもの、などが挙げられる。
前記離型剤の例としては、更に、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸、あるいは更に直鎖のアルキル基を有する直鎖アルキルカルボン酸類等の飽和直鎖脂肪酸、プランジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸等の不飽和脂肪酸、ステアリルアルコール、エイコシルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウピルアルコール、セリルアルコール、メシリルアルコール、あるいは長鎖アルキルアルコール等の飽和アルコール、ソルビトール等の多価アルコール、リノール酸アミド、オレフィン酸アミド、ラウリン酸アミド等の脂肪酸アミド、メチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド等の飽和脂肪酸ビスアミド、エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセパシン酸アミド等の不飽和脂肪酸アミド類、m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N−ジステアリルイソフタル酸アミド等の芳香族系ビスアミド、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等の脂肪酸金属塩、脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸等のビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス、ベヘニン酸モノグリセリド等の脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化合物、植物性油脂を水素添加することによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物が挙げられる。
より好適な例としては、オレフィンを高圧下でラジカル重合したポリオレフィン、高分子量ポリオレフィン重合時に得られる低分子量副生成物を精製したポリオレフィン、低圧下でチーグラー触媒、メタロセン触媒の如き触媒を用いて重合したポリオレフィン、放射線、電磁波又は光を利用して重合したポリオレフィン、高分子量ポリオレフィンを熱分解して得られる低分子量ポリオレフィン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィツシャートロプシュワックス、ジントール法、ヒドロコール法、アーゲ法等により合成される合成炭化水素ワックス、炭素数1個の化合物をモノマーとする合成ワックス、水酸基又はカルボキシル基の如き官能基を有する炭化水素系ワックス、炭化水素系ワックスと官能基を有する炭化水素系ワックスとの混合物、これらのワックスを母体としてスチレン、マレイン酸エステル、アクリレート、メタクリレート、無水マレイン酸の如きビニルモノマーでグラフト変性したワックスが挙げられる。
また、これらの離型剤を、プレス発汗法、溶剤法、再結晶法、真空蒸留法、超臨界ガス抽出法又は溶液晶析法を用いて分子量分布をシャープにしたものや、低分子量固形脂肪酸、低分子量固形アルコール、低分子量固形化合物、その他の不純物を除去したものも好ましく用いられる。
前記離型剤の融点としては、定着性と耐オフセット性のバランスを取るために、50〜120℃であることがより好ましい。50℃未満では耐ブロッキング性が低下することがあり、120℃を超えると耐オフセット効果が発現しにくくなることがある。
また、2種以上の異なる種類のワックスを併用することにより、ワックスの作用である可塑化作用と離型作用を同時に発現させることができる。
可塑化作用を有するワックスの種類としては、例えば、融点の低いワックス、分子の構造上に分岐のあるものや極性基を有する構造のもの、などが挙げられる。
離型作用を有するワックスとしては、融点の高いワックスが挙げられ、その分子の構造としては、直鎖構造のものや、官能基を有さない無極性のものが挙げられる。使用例としては、2種以上の異なるワックスの融点の差が10℃〜100℃のものの組み合わせや、ポリオレフィンとグラフト変性ポリオレフィンの組み合わせ、などが挙げられる。
2種のワックスを選択する際には、同様構造のワックスの場合は、相対的に、融点の低いワックスが可塑化作用を発揮し、融点の高いワックスが離型作用を発揮する。この時、融点の差が10〜100℃の場合に、機能分離が効果的に発現する。10℃未満では機能分離効果が表れにくいことがあり、100℃を超える場合には相互作用による機能の強調が行われにくいことがある。このとき、機能分離効果を発揮しやすくなる傾向があることから、少なくとも一方のワックスの融点が50〜120℃であることが好ましく、50〜100℃であることがより好ましい。
前記ワックスは、相対的に、枝分かれ構造のものや官能基の如き極性基を有するものや主成分とは異なる成分で変性されたものが可塑作用を発揮し、より直鎖構造のものや官能基を有さない無極性のものや未変性のストレートなものが離型作用を発揮する。好ましい組み合わせとしては、エチレンを主成分とするポリエチレンホモポリマー又はコポリマーとエチレン以外のオレフィンを主成分とするポリオレフィンホモポリマー又はコポリマーの組み合わせ、ポリオレフィンとグラフト変成ポリオレフィンの組み合わせ、アルコールワックス、脂肪酸ワックス又はエステルワックスと炭化水素系ワックスの組み合わせ、フイシャートロプシュワックス又はポリオレフィンワックスとパラフィンワックス又はマイクロクリスタルワックスの組み合わせ、フィッシャートロプシュワックスとポルリオレフィンワックスの組み合わせ、パラフィンワックスとマイクロクリスタルワックスの組み合わせ、カルナバワックズ、キャンデリラワックス、ライスワックス又はモンタンワックスと炭化水素系ワックスの組み合わせが挙げられる。
いずれの場合においても、トナー保存性と定着性のバランスをとりやすくなることから、トナーのDSC測定において観測される吸熱ピークにおいて、50〜120℃の領域に最大ピークのピークトップ温度があることが好ましく、50〜120℃の領域に最大ピークを有しているのがより好ましい。
前記ワックスの総含有量としては、結着樹脂100質量部に対し、0.2〜20質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましい。
本発明では、DSCにおいて測定されるワックスの吸熱ピークの最大ピークのピークトップの温度をもってワックスの融点とする。
前記ワックス又はトナーのDSC測定機器としては、高精度の内熱式入力補償型の示差走査熱量計で測定することが好ましい。測定方法としては、ASTM D3418−82に準じて行う。本発明に用いられるDSC曲線は、1回昇温、降温させ前履歴を取った後、温度速度10℃/minで、昇温させた時に測定されるものを用いる。
(その他の成分)
<キャリア>
本発明のトナーは、キャリアと混合して2成分現像剤として使用してもよい。前記キャリアとしては、通常のフェライト、マグネタイト等のキャリアも樹脂コートキャリアも使用することができる。
前記樹脂コートキャリアは、キャリアコア粒子とキャリアコア粒子表面を被覆(コート)する樹脂である被覆材からなる。
該被覆材に使用する樹脂としては、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体等のスチレン−アクリル系樹脂、アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル共重合体等のアクリル系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素含有樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール、アミノアクリレート樹脂が好適に挙げられる。この他にも、アイオモノマー樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂等のキャリアの被覆(コート)材として使用できる樹脂が挙げられる。
これらの樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、樹脂中に磁性粉が分散されたバインダー型のキャリアコアも用いることができる。
樹脂コートキャリアにおいて、キャリアコアの表面を少なくとも樹脂被覆剤で被覆する方法としては、樹脂を溶剤中に溶解若しくは懸濁せしめて塗布したキャリアコアに付着せしめる方法、あるいは単に粉体状態で混合する方法が適用できる。
前記樹脂コートキャリアに対する樹脂被覆材の割合としては、適宜決定すればよいが、樹脂コートキャリアに対し0.01〜5質量%が好ましく、0.1〜1質量%がより好ましい。
2種以上の混合物の被覆(コート)剤で磁性体を被覆する使用例としては、(1)酸化チタン微粉体100質量部に対してジメチルジクロロシランとジメチルシリコンオイル(質量比1:5)の混合物12質量部で処理したもの、(2)シリカ微粉体100質量部に対してジメチルジクロロシランとジメチルシリコンオイル(質量比1:5)の混合物20質量部で処理したものが挙げられる。
前記樹脂中、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、含フッ素樹脂とスチレン系共重合体との混合物、シリコーン樹脂が好適に使用され、特にシリコーン樹脂が好ましい。
含フッ素樹脂とスチレン系共重合体との混合物としては、例えば、ポリフッ化ビニリデンとスチレン−メタクリ酸メチル共重合体との混合物、ポリテトラフルオロエチレンとスチレン−メタクリル酸メチル共重合体との混合物、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合(共重合体質量比10:90〜90:10)とスチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体(共重合質量比10:90〜90:10)とスチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル−メタクリル酸メチル共重合体(共重合体質量比20〜60:5〜30:10:50)との混合物が挙げられる。
シリコーン樹脂としては、含窒素シリコーン樹脂及び含窒素シランカップリング剤と、シリコーン樹脂とが反応することにより生成された、変性シリコーン樹脂が挙げられる。
キャリアコアの磁性材料としては、例えば、フェライト、鉄過剰型フェライト、マグネタイト、γ−酸化鉄等の酸化物や、鉄、コバルト、ニッケルのような金属、又はこれらの合金を用いることができる。
また、これらの磁性材料に含まれる元素としては、鉄、コバルト、ニッケル、アルミニウム、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムが挙げられる。これらの中でも特に、銅、亜鉛、及び鉄成分を主成分とする銅−亜鉛−鉄系フェライト、マンガン、マグネシウム及び鉄成分を主成分とするマンガン−マグネシウム−鉄系フェライトが好適に挙げられる。
前記キャリアの抵抗値としては、キャリアの表面の凹凸度合い、被覆する樹脂の量を調整して10〜1010Ω・cmにするのがよい。
前記キャリアの粒径としては、4〜200μmのものが使用できるが、10〜150μmが好ましく、20〜100μmがより好ましい。特に、樹脂コートキャリアは、50%粒径が20〜70μmであることが好ましい。
2成分系現像剤では、キャリア100質量部に対して、本発明のトナー1〜200質量部で使用することが好ましく、キャリア100質量部に対して、トナー2〜50質量部で使用するのがより好ましい。
また、本発明のトナーはキャリアを使用しない一成分系の磁性トナー、または非磁性トナーとしても用いることができる。
<流動性向上剤>
本発明のトナーには、流動性向上剤を添加してもよい。該流動性向上剤は、トナー表面に添加することにより、トナーの流動性を改善(流動しやすくなる)するものである。
前記流動性向上剤としては、例えば、カーボンブラック、フッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末の如きフッ素系樹脂粉末、湿式製法シリカ、乾式製法シリカの如き微粉末シリカ、微粉未酸化チタン、微粉未アルミナ、それらをシランカップリング剤、チタンカップリング剤若しくはシリコーンオイルにより表面処理を施した処理シリカ,処理酸化チタン,処理アルミナ、などが挙げられる。これらの中でも、微粉末シリカ、微粉未酸化チタン、微粉未アルミナが好ましく、また、これらをシランカップリング剤やシリコーンオイルにより表面処理を施した処理シリカが更に好ましい。
前記流動性向上剤の粒径としては、平均一次粒径として、0.001〜2μmであることが好ましく、0.002〜0.2μmであることがより好ましい。
前記微粉末シリカは、ケイ素ハロゲン化含物の気相酸化により生成された微粉体であり、いわゆる乾式法シリカ又はヒュームドシリカと称されるものである。
ケイ素ハロゲン化合物の気相酸化により生成された市販のシリカ微粉体としては、例えば、AEROSIL(日本アエロジル社商品名、以下同じ)−130、−300、−380、−TT600、−MOX170、−MOX80、−COK84:Ca−O−SiL(CABOT社商品名)−M−5、−MS−7、−MS−75、−HS−5、−EH−5、Wacker HDK(WACKER−CHEMIEGMBH社商品名)−N20 V15、−N20E、−T30、−T40:D−CFineSi1ica(ダウコーニング社商品名):Franso1(Fransi1社商品名)、などが挙げられる。
更には、ケイ素ハロゲン化合物の気相酸化により生成されたシリカ微粉体を疎水化処理した処理シリカ微粉体がより好ましい。処理シリカ微粉体において、メタノール滴定試験によって測定された疎水化度が好ましくは30〜80%の値を示すようにシリカ微粉体を処理したものが特に好ましい。疎水化は、シリカ微粉体と反応あるいは物理吸着する有機ケイ素化合物等で化学的あるいは物理的に処理することによって付与される。好ましい方法としては、ケイ素ハロゲン化合物の気相酸化により生成されたシリカ微粉体を有機ケイ素化合物で処理する方法がよい。
有機ケイ素化合物としては、ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、ビニルメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ジメチルビニルクロロシラン、ジビニルクロロシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、へキサメチルジシラン、トリメチルシラン、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、アリルジメチルクロロシラン、アリルフェニルジクロロシラン、ベンジルジメチルクロロシラン、ブロモメチルジメチルクロロシラン、α−クロルエチルトリクロロシラン、β−クロロエチルトリクロロシラン、クロロメチルジメチルクロロシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、へキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフエニルテトラメチルジシロキサン及び1分子当り2から12個のシロキサン単位を有し、未端に位置する単位にそれぞれSiに結合した水酸基を0〜1個含有するジメチルポリシロキサン等がある。更に、ジメチルシリコーンオイルの如きシリコーンオイルが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
流動性向上剤の個数平均粒径としては、5〜100nmになるものが好ましく、5〜50nmになるものがより好ましい。
BET法で測定した窒素吸着による比表面積としては、30m/g以上が好ましく、60〜400m/gがより好ましい。 表面処理された微粉体としては、20m/g以上が好ましく、40〜300m/gがより好ましい。
これらの微粉体の適用量としては、トナー粒子100質量部に対して0.03〜8質量部が好ましい。
<帯電制御剤>
本発明のトナーは、必要に応じて帯電制御剤を含有してもよい。
帯電制御剤としては公知のものが全て使用でき、例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩および、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージNEG VP2036、コピーチャージNX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
本発明において荷電制御剤の使用量は、結着樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無等によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくは結着樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を越える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、主帯電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。これらの帯電制御剤はマスターバッチ、樹脂とともに溶融混練した後溶解分散させることもできるし、勿論有機溶剤に直接溶解または分散する際に加えても良い。また、トナー母体粒子調製後にその表面に固定化させても良い。
本発明のトナーには、他の添加剤として、静電潜像担持体・キャリアーの保護、クリーニング性の向上、熱特性・電気特性・物理特性の調整、抵抗調整、軟化点調整、定着率向上等を目的として、各種金属石けん、フッ素系界面活性剤、フタル酸ジオクチルや、導電性付与剤として酸化スズ、酸化亜鉛、カーボンブラック、酸化アンチモン等や、酸化チタン、酸化アルミニウム、アルミナ等の無機微粉体などを必要に応じて添加することができる。これらの無機微粉体は、必要に応じて疎水化してもよい。また、ポリテトラフルオロエチレン、ステアリン酸亜鉛、ポリフッ化ビニリデン等の滑剤、酸化セシウム、炭化ケイ素、チタン酸ストロンチウム等の研磨剤、ケーキング防止剤、更に、トナー粒子と逆極性の白色微粒子及び黒色微粒子とを、現像性向上剤として少量用いることもできる。 これらの添加剤は、帯電量コントロール等の目的でシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、シリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカップリング剤、官能基を有するシランカップリング剤、その他の有機ケイ素化合物等の処理剤、又は種々の処理剤で処理することも好ましい。
現像剤を調製する際には、現像剤の流動性や保存性、現像性、転写性を高めるために、先に挙げた疎水性シリカ微粉末等の無機微粒子を添加混合してもよい。外添剤の混合は、一般の粉体の混合機を適宜選択して使用することができるが、ジャケット等を装備して、内部の温度を調節できることが好ましい。外添剤に与える負荷の履歴を変えるには、途中または漸次外添剤を加えていけばよいし、混合機の回転数、転動速度、時間、温度などを変化させてもよく、はじめに強い負荷を、次に比較的弱い負荷を与えても良いし、その逆でも良い。
使用できる混合機の例としては、例えば、V型混合機、ロッキングミキサー、レーディゲミキサー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサー、などが挙げられる。
得られたトナーの形状をさらに調節する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、結着樹脂、着色剤からなるトナー材料を溶融混練後、微粉砕したものをハイブリタイザー、メカノフュージョン等を用いて、機械的に形状を調節する方法や、いわゆるスプレードライ法と呼ばれるトナー材料をトナーバインダーが可溶な溶剤に溶解分散後、スプレードライ装置を用いて脱溶剤化して球形トナーを得る方法、水系媒体中で加熱することにより球形化する方法、などが挙げられる。
前記外添剤としては、無機微粒子を好ましく用いることができる。
前記無機微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、などを挙げることができる。
前記無機微粒子の一次粒子径は、5mμ〜2μmであることが好ましく、5mμ〜500mμであることがより好ましい。
前記BET法による比表面積は、20〜500m/gであることが好ましい。
前記無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5質量%であることが好ましく、0.01〜2.0質量%であることがより好ましい。
この他、高分子系微粒子たとえばソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙げられる。
このような外添剤は、表面処理剤により、疎水性を上げ、高湿度下においても外添剤自身の劣化を防止することができる。
前記表面処理剤としては、例えば、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイル、などが好適に挙げられる。
前記無機微粒子の一次粒子径としては、5mμ〜2μmであることが好ましく、5mμ〜500mμであることがより好ましい。また、BET法による比表面積としては、20〜500m/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合としては、トナーの0.01〜5重量%であることが好ましく、0.01〜2.0重量%であることがより好ましい。
静電潜像担持体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去するためのクリーニング性向上剤としては、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸等の脂肪酸金属塩、ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子等のソープフリー乳化重合によって製造されたポリマー微粒子、などを挙げることかできる。ポリマー微粒子は比較的粒度分布が狭く、体積平均粒径が0.01から1μmのものが好ましい。
(画像形成装置)
以下、本発明の電子写真用トナー、または前記トナーとキャリアからなる二成分系現像剤を使用する画像形成装置について説明する。なお、本発明の画像形成装置は、以下で説明されるものに限定されるものではなく、本発明において規定する条件を満たしていれば、どのような画像形成装置であっても用いることができる。
(タンデム型カラー画像形成装置)
本発明で用いたタンデム型カラー画像形成装置の実施形態について説明する。タンデム型の電子写真装置には、図4に示すように、各感光体1上の画像を転写装置2により、シート搬送ベルト3で搬送するシートsに順次転写する直接転写方式のものと、図5に示すように、各感光体1上の画像を1次転写装置2によりいったん中間転写体4に順次転写して後、その中間転写体4上の画像を2次転写装置5によりシートsに一括転写する間接転写方式のものとがある。転写装置5は転写搬送ベルトであるが,ローラ形状も方式もある。
直接転写方式のものと、間接転写方式のものとを比較すると、前者は、感光体1を並べたタンデム型画像形成装置Tの上流側に給紙装置6を、下流側に定着装置7を配置しなければならず、シート搬送方向に大型化する欠点がある。これに対し後者は、2次転写位置を比較的自由に設置することができる。給紙装置6、および定着装置7をタンデム型画像形成装置Tと重ねて配置することができ、小型化が可能となる利点がある。
また、前者は、シート搬送方向に大型化しないためには、定着装置7をタンデム型画像形成装置Tに接近して配置することとなる。そのため、シートsがたわむことができる十分な余裕をもって定着装置7を配置することができず、シートsの先端が定着装置7に進入するときの衝撃(特に厚いシートで顕著となる)や、定着装置7を通過するときのシート搬送速度と,転写搬送ベルトによるシート搬送速度との速度差により、定着装置7が上流側の画像形成に影響を及ぼしやすい欠点がある。これに対し後者は、シートsがたわむことができる十分な余裕をもって定着装置7を配置することができるから、定着装置7がほとんど画像形成に影響を及ぼさないようにすることができる。
以上のようなことから、最近は、タンデム型電子写真装置の中の、特に間接転写方式のものが注目されてきている。
そして、この種のカラー電子写真装置では、図5に示すように、1次転写後に感光体1上に残留する転写残トナーを、感光体クリーニング装置8で除去して感光体1表面をクリーニングし、再度の画像形成に備えていた。また、2次転写後に中間転写体4上に残留する転写残トナーを、中間転写体クリーニング装置9で除去して中間転写体4表面をクリーニングし、再度の画像形成に備えていた。
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の形態につき説明する。
図6は、この発明の一実施の形態を示すもので、タンデム型間接転写方式の電子写真装置である。図中符号100は複写装置本体、200はそれを載せる給紙テーブル、300は複写装置本体100上に取り付けるスキャナ、400は更にその上に取り付ける原稿自動搬送装置(ADF)である。複写装置本体100には、中央に、無端ベルト状の中間転写体10を設ける。
そして、図6に示すとおり、図示例では3つの支持ローラ14,15,16に掛け回して図中時計回りに回転搬送可能とする。
この図示例では、3つのなかで第2の支持ローラ15の左に、画像転写後に中間転写体10上に残留する残留トナーを除去する中間転写体クリーニング装置17を設ける。
また、3つのなかで第1の支持ローラ14と第2の支持ローラ15間に張り渡した中間転写体10上には、その搬送方向に沿って、イエロー,シアン,マゼンタ,ブラックの4つの画像形成手段18を横に並べて配置してタンデム画像形成装置20を構成する。
そのタンデム画像形成装置20の上には、図6に示すように、更に露光装置21を設ける。一方、中間転写体10を挟んでタンデム画像形成装置20と反対の側には、2次転写装置22を備える。2次転写装置22は、図示例では、2つのローラ23間に、無端ベルトである2次転写ベルト24を掛け渡して構成し、中間転写体10を介して第3の支持ローラ16に押し当てて配置し、中間転写体10上の画像をシートに転写する。
2次転写装置22の横には、シート上の転写画像を定着する定着装置25を設ける。定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26に加圧ローラ27を押し当てて構成する。
上述した2次転写装置22には、画像転写後のシートをこの定着装置25へと搬送するシート搬送機能も備えてなる。もちろん、2次転写装置22として、転写ローラや非接触のチャージャを配置してもよく、そのような場合は、このシート搬送機能を併せて備えることは難しくなる。
なお、図示例では、このような2次転写装置22および定着装置25の下に、上述したタンデム画像形成装置20と平行に、シートの両面に画像を記録すべくシートを反転するシート反転装置28を備える。
さて、いまこのカラー電子写真装置を用いてコピーをとるときは、原稿自動搬送装置400の原稿台30上に原稿をセットする。または、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じてそれで押さえる。
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス32上へと移動して後、他方コンタクトガラス32上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ300を駆動し、第1走行体33および第2走行体34を走行する。そして、第1走行体33で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光を更に反射して第2走行体34に向け、第2走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読取りセンサ36に入れ、原稿内容を読み取る。
また、不図示のスタートスイッチを押すと、不図示の駆動モータで支持ローラ14,15,16の1つを回転駆動して他の2つの支持ローラを従動回転し、中間転写体10を回転搬送する。同時に、個々の画像形成手段18でその感光体40を回転して各感光体40上にそれぞれ、ブラック,イエロー,マゼンタ,シアンの単色画像を形成する。そして、中間転写体10の搬送とともに、それらの単色画像を順次転写して中間転写体10上に合成カラー画像を形成する。
一方、不図示のスタートスイッチを押すと、給紙テーブル200の給紙ローラ42の1つを選択回転し、ペーパーバンク43に多段に備える給紙カセット44の1つからシートを繰り出し、分離ローラ45で1枚ずつ分離して給紙路46に入れ、搬送ローラ47で搬送して複写機本体100内の給紙路48に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。
または、給紙ローラ50を回転して手差しトレイ51上のシートを繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。
そして、中間転写体10上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写体10と2次転写装置22との間にシートを送り込み、2次転写装置22で転写してシート上にカラー画像を記録する。
画像転写後のシートは、2次転写装置22で搬送して定着装置25へと送り込み、定着装置25で熱と圧力とを加えて転写画像を定着して後、切換爪55で切り換えて排出ローラ56で排出し、排紙トレイ57上にスタックする。または、切換爪55で切り換えてシート反転装置28に入れ、そこで反転して再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録して後、排出ローラ56で排紙トレイ57上に排出する。
一方、画像転写後の中間転写体10は、中間転写体クリーニング装置17で、画像転写後に中間転写体10上に残留する残留トナーを除去し、タンデム画像形成装置20による再度の画像形成に備える。
ここで、レジストローラ49は一般的には接地されて使用されることが多いが、シートの紙粉除去のためにバイアスを印加することも可能である。
上述したタンデム画像形成装置20において、個々の画像形成手段18は、詳しくは、例えば図7に示すように、ドラム状の感光体40のまわりに、帯電装置60、現像装置61、1次転写装置62、感光体クリーニング装置63、除電装置64等を備えてある。図7に記載された符号について説明すると65は現像スリーブ上現像剤、68は撹拌パドル、69は仕切り板、71はトナー濃度センサー、72は現像スリーブ、73はドクター、75はクリーニングブレード、76はクリーニングブラシ、77はクリーニングローラー、78はクリーニングブレード、79はトナー排出オーガー、80は駆動装置である。
(定着装置)
本発明における定着装置は、以下で説明されるものに限定されるものではなく、本発明に規定する条件を満たしていればどのような定着装置であっても何ら問題はない。
以下では、加熱手段が、図8に示すように、交番磁界により磁性金属部材に発生した渦電流でジュール熱を生じさせ、金属部材を含む加熱体を電磁誘導発熱させる手段である、いわゆる電磁誘導加熱方式定着装置の実施形態について説明する。
図8に示す定着装置は、誘導加熱手段6の電磁誘導により加熱される加熱ローラ1と、加熱ローラ1と平行に配置された定着ローラ2と、加熱ローラ1と定着ローラ2とに張け渡され、加熱ローラ1により加熱されるとともに少なくともこれらの何れかのローラの回転により矢印A方向に回転する無端帯状の耐熱性ベルト(トナー加熱媒体)3と、ベルト3を介して定着ローラ2に圧接されるとともにベルト3に対して順方向に回転する加圧ローラ4とから構成されている。加熱ローラ1はたとえば鉄、コバルト、ニッケルまたはこれら金属の合金等の中空円筒状の磁性金属部材からなり、低熱容量で昇温の速い構成となっている。定着ローラ2は、たとえばステンレススチール等の金属製の芯金2aと、耐熱性を有するシリコーンゴムをソリッド状または発泡状にして芯金2aを被覆した弾性部材2bとからなる。そして、加圧ローラ4からの押圧力でこの加圧ローラ4と定着ローラ2との間に所定幅の接触部を形成するために外径を加熱ローラ1より大きくしている。この構成により、加熱ローラ1の熱容量は定着ローラ2の熱容量より小さくなり、加熱ローラ1が急速に加熱されてウォームアップ時間が短縮される。
加熱ローラ1と定着ローラ2とに張り渡されたベルト3は、誘導加熱手段6により加熱される加熱ローラ1との接触部位W1で加熱される。そして、ローラ1,2の回転によってベルト3の内面が連続的に加熱され、結果としてベルト全体に渡って加熱される。加圧ローラ4は、たとえば銅またはアルミ等の熱伝導性の高い金属製の円筒部材からなる芯金4aと、この芯金4aの表面に設けられた耐熱性およびトナー離型性の高い弾性部材4bとから構成されている。芯金4aには上記金属以外にSUSを使用しても良い。加圧ローラ4はベルト3を介して定着ローラ2を押圧して定着ニップ部Nを形成しているが、本実施の形態では、加圧ローラ4の硬度を定着ローラ2に比べて硬くすることによって、加圧ローラ4が定着ローラ2(及びベルト3)へ食い込む形となり、この食い込みにより、記録材11は加圧ローラ4表面の円周形状に沿うため、記録材11がベルト3表面から離れやすくなる効果を持たせている。
電磁誘導により加熱ローラ1を加熱する誘導加熱手段6は、図8および図9(a)、(b)に示すように、磁界発生手段である励磁コイル7と、この励磁コイル7が巻き回されたコイルガイド板8とを有している。コイルガイド板8は加熱ローラ1の外周面に近接配置された半円筒形状をしており、図9(b)に示すように、励磁コイル7は長い一本の励磁コイル線材をこのコイルガイド板8に沿って加熱ローラ1の軸方向に交互に巻き付けたものである。なお、励磁コイル7は、発振回路が周波数可変の駆動電源(図示せず)に接続されている。励磁コイル7の外側には、フェライト等の強磁性体よりなる半円筒形状の励磁コイルコア9が、励磁コイルコア支持部材10に固定されて励磁コイル7に近接配置されている。なお、本実施の形態において、励磁コイルコア9は比透磁率が2500のものを使用している。励磁コイル7には駆動電源から10kHz〜1MHzの高周波交流電流、好ましくは20kHz〜800kHzの高周波交流電流が給電され、これにより交番磁界を発生する。そして、加熱ローラ1と耐熱性ベルト3との接触領域W1およびその近傍部においてこの交番磁界が加熱ローラ1およびベルト3の発熱層に作用し、これらの内部では交番磁界の変化を妨げる方向Bに渦電流Iが流れる。この渦電流Iが加熱ローラ1およびベルト3の発熱層の抵抗に応じたジュール熱を発生させ、主として加熱ローラ1とベルト3との接触領域およびその近傍部において加熱ローラ1および発熱層を有するベルト3が電磁誘導加熱される。
このようにして加熱されたベルト3は、定着ニップ部Nの入口側近傍においてベルト3の内面側に当接して配置されたサーミスタなどの熱応答性の高い感温素子からなる温度検出手段5により、ベルト内面温度が検知される。
本発明で用いられる定着装置はもちろん上記のような定着装置に限定されるものではないが、特に優れた色再現性と発色性を持った高品質画像が得られ、且つ、熱ローラ方式の定着装置よりも伝熱効率が高く、ウォームアップ時間の短縮が図れ、クイックスタート化や省エネルギー化が可能な定着装置を用いた画像形成装置が得られるので、本定着装置を用いることが好ましい。
(プロセスカートリッジ)
図10に、本発明の実施例で用いた、プロセスカートリッジを有する画像形成装置の概略構成を示す。図において、aはプロセスカートリッジ全体を示し、bは感光体、cは帯電手段、dは現像手段、eはクリーニング手段を示す。
本発明においては、上述の感光体b、帯電装置手段c、現像手段dおよびクリーニング手段e等の構成要素のうち、少なくとも感光体bおよび現像手段dをプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やプリンター等の画像形成装置本体に対して着脱可能に構成する。
本発明の電子写真用トナーを使用するプロセスカートリッジを有する画像形成装置は、感光体が所定の周速度で回転駆動される。感光体は回転過程において、帯電手段によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光等の像露光手段からの画像露光光を受け、こうして感光体の周面に静電荷像が順次形成され、形成された静電荷像は、次いで現像手段によりトナー現像され、現像されたトナー像は、給紙部から感光体と転写手段との間に感光体の回転と同期されて給送された転写材に、転写手段により順次転写されていく。像転写を受けた転写材は感光体面から分離されて像定着手段へ導入されて像定着され、複写物(コピー)として装置外へプリントアウトされる。像転写後の感光体の表面は、クリーニング手段によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、更除電された後、繰り返し画像形成に使用される。
本発明の現像方法は、従来の電子写真法に使用する静電潜像担持体が全て使用できるが、例えば、有機静電潜像担持体、非晶質シリカ静電潜像担持体、セレン静電潜像担持体、酸化亜鉛静電潜像担持体、などが好適に使用可能である。
以下、実施例により本発明について詳細に説明するが、本発明は、下記実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]
(トナー組成物分散液及びトナーの作製)
−未変性ポリエステル(低分子量ポリエステル)樹脂の合成−
結着樹脂としての未変性ポリエステル樹脂を合成した。
ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物 67重量部
ビスフェノールAプロピオンオキサイド3モル付加物 84重量部
テレフタル酸 274重量部
ジブチルチンオキサイド 2重量部
以上の処方を冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に投入し、常圧下、230℃にて8時間反応させた。次いで、該反応液を10〜15mmHgの減圧下にて5時間反応させて、未変性ポリエステル樹脂1を合成した。
得られた未変性ポリエステル樹脂1は、数平均分子量(Mn)が3,100、重量平均分子量(Mw)が12,000、ガラス転移温度(Tg)が50℃であった。
−プレポリマー(活性水素基と反応可能な部位を持つ重合体)の合成−
結着樹脂前駆体としてのプレポリマーの中間体を合成した。
ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物 682重量部
ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物 81重量部
テレフタル酸 283重量部
無水トリメリット酸 22重量部
ジブチルチンオキサイド 2重量部
以上の処方を冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に投入し、常圧下、230℃にて8時間反応させた。次いで、該反応液を10〜15mmHgの減圧下にて5時間反応させて、中間体ポリエステルを合成した。
得られた中間体ポリエステルは、数平均分子量(Mn)が4,000、重量平均分子量(Mw)が15,000、ガラス転移温度(Tg)が54℃であった。
次に、結着樹脂前駆体としてのプレポリマーを合成した。
前記中間体ポリエステル 411重量部
イソホロンジイソシアネート 89重量部
酢酸エチル 500重量部
以上の処方を冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に投入し、100℃にて5時間反応させて、プレポリマー溶液1を合成した。
得られたプレポリマー溶液1の遊離イソシアネート含有量は、1.60質量%であり、プレポリマーの固形分濃度(150℃、45分間放置後)は50質量%であった。
−着色剤分散液の調製−
着色剤としての、カーボンブラック分散液を調製した。
カーボンブラック(Regal400/Cabot社製) 15重量部
顔料分散剤(アジスパーPB821/味の素ファインテクノ社製) 3重量部
酢酸エチル 82重量部
以上の処方を、攪拌羽を有するミキサーを使用し、一次分散させた。得られた一次分散液を、ダイノーミルを用いて強力なせん断力により細かく分散し、凝集体を完全に除去した二次分散液を調製した。更に、0.45μmの細孔を有するフィルター(PTFE製)を通過させ、サブミクロン領域まで分散させたカーボンブラック分散液を調製した。
−樹脂及びワックスを添加した分散液の調製−
樹脂及びワックスを添加した下記組成からなる分散液を調製した。
未変性ポリエステル樹脂1 85重量部
カーボンブラック分散液 30重量部
カルナバワックス(融点80℃) 5重量部
酢酸エチル 2610重量部
以上の処方を、攪拌羽を有するミキサーを使用し、10分間攪拌を行い、分散させた。この際、溶媒希釈によるショックで顔料などが凝集することを完全に防止することができた。この段階の分散液を、着色剤分散液調製時と同様に、0.45μmのフィルター(PTFE製)で濾過したが、目詰まりの発生はなく、全て通過することを確認した。これを樹脂及びワックス分散液1とする。
―トナー組成物分散液の調製―
次に、トナー組成物分散液を調整した。
樹脂及びワックス分散液1 1000重量部
N−ベヘニル−1,3−プロパンジアミン 0.27重量部
以上の処方を、攪拌羽を有したミキサーを用いて1分間攪拌を行った。その後、プレポリマー溶液1を11重量部加え、さらに1分間攪拌羽を有したミキサーで攪拌した。これをトナー組成物分散液1とする。得られた分散液は、窒素雰囲気下で20〜28℃の温度に保った。
−トナーの作製−
得られたトナー組成物分散液1を、図2に示したトナー製造装置の、貯留部1に供給した。使用した貫通孔4を有する板は、厚み20μmのニッケルプレートに、真円形状の直径8μmの吐出孔を、フェムト秒レーザーによる加工で作製した。
トナー組成液調製後、以下のようなトナー作製条件で、液滴を吐出させた後、該液滴を乾燥固化することにより、トナーを作製した。
〔トナー作製条件〕
乾燥空気流量 :オリフィスシース 2.0L/分、装置内エアー 3.0L/分
乾燥空気温度 :40〜42℃
装置内温度 :27〜28℃
露点温度 :−20℃
ノズル振動数 :220kHz
乾燥固化したトナー粒子は、1μmの細孔を有するフィルターで吸引捕集した。捕集したトナー粒子は、50℃の高温槽で3時間貯蔵した。得られたトナー粒子をトナー母体粒子1とする。前記トナー母体粒子の粒度分布を粒度測定器「マルチサイザーIII」(ベックマンコールター社製)で測定したところ、質量平均粒径D4が5.00μm、D4/Dnが1.02であるほぼ単分散であるトナー母体粒子であった。
上記で得られたトナー母体粒子100重量部と、外添剤として疎水性シリカ(クラリアントジャパン製)0.6重量部、および、疎水性酸化チタン(テイカ製)0.2重量部をヘンシェルミキサーにより混合し、目開き38μmの篩を通過させることによって、トナーを得た。このトナーをトナー1とする。
(二成分現像剤の作製)
二成分系現像剤に用いられるキャリアとして、シリコーン樹脂により0.5μmの平均厚さでコーティングされた平均粒径35μmのフェライトキャリアを用い、該キャリア100重量部に対し上記で作成したトナー7重量部を、容器が転動して攪拌される型式のターブラーミキサー(ウィリー・エ・バッコーフェン(WAB)社製)を用いて48rpmで3分間均一混合し帯電させた。本発明においては、キャリア200gとトナー14gを内容積500mlの軟膏瓶に入れて混合を行った。この現像剤を現像剤1とする。
前記キャリアは、次のとおりにして調製した。芯材として、Mnフェライト粒子(重量平均径:35μm)5000部、並びに、被覆材として、トルエン450部、シリコーン樹脂SR2400(東レ・ダウコーニング・シリコーン製、不揮発分50%)450部、アミノシランSH6020(東レ・ダウコーニング・シリコーン製)10部、およびカーボンブラック10部をスターラーで10分間分散して調製されたコート液を用いて、前記芯材とこのコート液と流動床内において回転式底板ディスクと攪拌羽根を設けた旋回流を形成させながらコートを行うコーティング装置に投入して、当該コート液を芯材上に塗布した。得られた塗布物を電気炉で250℃、2時間の条件で焼成し、上記キャリアを得た。
(トナー物性の評価)
得られたトナーについて、粒度分布、帯電量分布、ガラス転移温度(Tg)、THF不溶解分(ゲル分)量、THF可溶分の分子量分布のメインピーク、1/2流出温度を測定し、測定結果を表1に示した。また、得られたトナーの生産性、トナー生産後のノズル汚れの状態を調べ、結果を表1に示した。また、トナーの低温定着性、耐オフセット性、耐熱保存性、キャリア汚染性について測定し、測定結果を表2に示した。以下に各測定法の詳細について述べる。
<粒度分布>
本発明のトナーの重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(Dn)は、粒度測定器(「マルチサイザーIII」、ベックマンコールター社製)を用い、アパーチャー径100μmで測定し、解析ソフト(Beckman Coulter Mutlisizer 3 Version3.51)にて解析を行った。具体的にはガラス製100mlビーカーに10wt%界面活性剤(アルキルベンゼンスフォン酸塩ネオゲンSC−A;第一工業製薬性)を0.5ml添加し、各トナー0.5g添加しミクロスパーテルでかき混ぜ、次いでイオン交換水80mlを添加した。得られた分散液を超音波分散器(W−113MK−II本多電子社製)で10分間分散処理した。前記分散液を前記マルチサイザーIIIを用い、測定用溶液としてアイソトンIII(ベックマンコールター製)を用いて測定を行った。測定は装置が示す濃度が8±2%に成るように前記トナーサンプル分散液を滴下した。本測定法は粒径の測定再現性の点から前記濃度を8±2%にすることが重要である。この濃度範囲であれば粒径に誤差は生じない。チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とした。トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定後、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(Dn)を求めることができる。粒度分布の指標としては、トナーの重量平均径(D4)を個数平均粒径(Dn)で除したD4/Dnを用いる。完全に単分散であれば1となり、数値が大きいほど分布が広いことを意味する。
<帯電量分布>
トナーの帯電量分布は帯電量分布測定装置(ホソカワミクロン社製E−Spartアナライザー、EST−2型)により測定した。具体的には、作成した現像剤を測定機にセットし、一定圧のエアブローによって現像剤から離脱したトナーが、測定機のトナー吸入口に一定量フィードされることで帯電量分布が測定される。帯電量の分布を示す指標としては、最頻度(ピーク)値[q/d]及び、最頻度の2分の1の高さの位置での分布の幅、いわゆる半値幅で表した。トナーの特性としては、帯電量分布がよりシャープであることが望ましいが、一般的に帯電量が高くなるほど半値幅も大きくなる傾向がある。
<ガラス転移温度(Tg)>
各トナー及びトナー樹脂のガラス転移温度(以下Tg)は、DSCシステム(示差走査熱量計)(「DSC−60」、島津製作所製)を用いて、以下の方法により測定した。
まず、樹脂又はトナー(試料)約5.0mgをアルミニウム製の試料容器に入れ、該試料容器をホルダーユニットに載せ、電気炉中にセットした。次いで、窒素雰囲気下、20℃から昇温速度10℃/minにて150℃まで加熱し、示差走査熱量計(「DSC−60」;島津製作所製)によりDSC曲線を計測した。得られたDSC曲線から、DSC−60システム中の解析プログラムを用いて、樹脂(又はトナー)の変極点以前の曲線と変極点以降の曲線との接線の交点から算出した。また、同時に離型剤に由来するピークの値から、離型剤の融点(Tp)も求めることができる。
<THF不溶解分(ゲル分)量>
THF不溶解分とは高分子ゲル分のことであり、主に分子量10以上あるような高分子成分を指す。本発明においては、ゲル分量を以下のように測定した。
トナー1gを秤量し、これにTHF 100gを加えて、10℃で撹拌子を用いて15分間撹拌した後、10℃で20〜30時間放置する。20〜30時間後、THF不溶解分であるゲル分が、溶媒であるTHFを吸収し、膨潤して沈降するので、これを濾紙にて分離する。分離したゲル分を120℃で3時間加温し、吸収したTHFを揮発させた後、ゲル分の重量を秤量する。本発明におけるゲル分量(重量%)はゲル分の秤量値(g)×100で求められる。
<THF可溶分の分子量分布メインピーク>
トナーのTHF可溶分の分子量分布はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー) 測定装置GPC−150C(ウォーターズ社製)によって測定した。カラムにはKF801〜807(ショウデックス社製)を使用した。測定は以下の方法で行う。40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHFを毎分1mlの流速で流し、試料濃度として0.05〜0,6重量%に調製した樹脂のTHF試料溶液を50〜200μl注入して測定する。トナーの重量平均分子量Mw、個数平均分子量Mn、分子量メインピークの測定に当たっては、試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、例えばPressureChemical Co.、あるいは東洋ソーダ工業社製の分子量が6×10、2.1×10、4×10、1.75×10、5.1×10、1.1×10、3.9×10、8.6×10、2×10、4.48×10のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。また、検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。
<1/2流出温度>
本発明における1/2流出温度Tmは、高化式フローテスターCFT−500C (島津製作所製)を用いて測定した。本測定により得られるフローカーブは、図11に示すような曲線であり、1/2流出温度を読み取ることができる。図中、1/2法における溶融温度とあるのはT1/2流出温度のことである。測定条件は、荷重20kg、ダイ口径1mm、ダイ長さ10mm、昇温速度3℃/minで行った。
<耐熱保存性>
耐熱保存性は、針入度試験器(日科エンジニアリング製)を用いて測定した。具体的には、トナーを10g計量し、温度20〜25℃、湿度40〜60%の環境下で30mlのガラス容器(スクリューバイアル)に入れて蓋を閉める。この時、トナー層の高さが30mm以上であることを確認した。トナーを入れたガラス容器を100回タッピングした後、温度50℃にセットした恒温槽に24時間放置した。その後、ガラス容器を室温まで戻し、ガラス容器内のトナー層を針入度試験(JIS K2235−1991)に基づいて針入度を測定した。表2に、良好なものから、針入度が30mm以上の場合は◎で、25mm〜29mmの場合は○で、15mm〜24mmの場合は△で、10mm〜14mmの場合は×で、および、9mm以下の場合は××で示した。
<キャリア汚染性>
キャリア汚染性は、トナーのキャリア汚染の指標となる特性であり、トナーの機械的強度が高い程、キャリア汚染が少ない。
評価法として具体的には、作成した現像剤を後述される評価機Aを用い、単色モードで50%画像面積の画像チャートを30,000枚ランニング出力した後、現像剤を抜き取り、現像剤を目開き32μmのメッシュが張られたゲージ内に適量入れ、エアブローを行い、トナーとキャリアを分離した。得られたキャリア1.0gを50mlガラス瓶に入れ、メチルエチルケトン(MEK)10mlを加えて、50回手振りして、10分間静置させた。その後、上澄みのMEK溶液をガラスセルに入れ、濁度計を用いてMEK溶液の透過率を測定した。表1に、キャリア汚染性が良好なものから、透過率が95%以上である場合は◎で、90〜94%である場合○で、80〜89%である場合は△で、70〜79%である場合は×で、および、69%以下である場合は××で表示した。
<低温定着性・耐オフセット性>
後述される評価機Aを用い、普通紙および厚紙の転写紙(リコー製 タイプ6200およびNBSリコー製複写印刷用紙<135>)にトナー付着量0.85±0.1mg/cmのベタ画像を作成し、定着ベルトの温度を変化させて定着試験を行い、普通紙でホットオフセットの発生しない上限温度を定着上限温度とした。また、ベタ画像は普通紙上において、通紙方向先端から3.0cmの位置に作成した。また厚紙で定着下限温度を測定した。定着下限温度は、得られた定着画像表面を描画試験器AD−401(上島製作所製)を用いて、ルビー針(先端半径260〜320μmR、先端角60度)、荷重50gで描画し、繊維(ハニコット#440、ハニロン社製)で描画表面を強く5回擦り、画像の削れが殆ど無くなる定着ベルト温度をもって定着下限温度とした。表2に、低温定着性について、定着下限温度が130℃以下の場合は◎、131〜140℃の場合は○、141〜155℃の場合は△、156〜160℃の場合は×、161℃以上の場合は××で表示した。また、耐ホットオフセット性について、定着上限温度が220℃以上の場合は◎、200〜219℃の場合は○、180〜199℃の場合は△、170〜179℃の場合は×、169℃以下の場合は××で表示した。
<トナー生産性>
トナー組成液の貯留部に設けられている複数個のノズル(貫通孔)の内、1個のノズルから、1時間当たりに生産されるトナー粒子量(mg/h)を測定し、これをトナー生産性として評価した。表2に、トナー生産性が良好なものから、200mg/h以上の場合は◎で、150〜199mg/hの場合は○で、100〜149mg/hの場合は△で、50〜99mg/hの場合は×で、49mg/h以下の場合は××で示した。
<ノズル汚れ>
トナー製造装置を連続運転し、トナー粒子500gを生産した時点における、ノズルの汚れを評価した。表2に、ノズル汚れ、または詰まり等が全く発生していないものは◎で、ノズルに多少の汚れが付着しているが、生産上問題のないものは○で、ノズルに多少の汚れが付着しており、一部のノズルに多少のノズル詰まりが発生しているようなものは△で、一部のノズルは汚れが付着したり、ノズル詰まりが発生しており、生産されるトナー粒子の粒度分布も悪化しているものは×で、ノズル詰まりがひどく、生産されるトナー粒子の粒度分布が悪化、もしくは、全く生産できなくなる状態のものは××で示した。
(複写画像による画質評価)
上記で得られたトナーおよび二成分現像剤は、4色の現像部が現像剤を1つのベルト感光体に各色順次現像し、中間転写体に順次転写し、紙等に4色を一括転写する方式のフルカラーレーザープリンター Imagio Neo C285(リコー社製)(評価機A)と、評価機Aを、トナーを気流で直接現像部位にまで搬送し、パウダークラウドにより現像するように改造した評価機Bと、評価機Aの定着装置をオイルレスのIH定着装置に改造した評価機Cと、評価機Aを感光体、帯電装置、現像手段およびクリ−ニング装置をプロセスカ−トリッジとして一体に結合して構成されるように改造した評価機Dにより評価した。なお、本実施例、比較例では4色の現像部のうち1つの現像部に現像剤を入れ、単色モードで画質等の評価を行った。
評価項目としては、画像粒状性・鮮鋭性、細線再現性、画像濃度ムラ、地肌汚れの評価を行い、評価結果は表2に示した。
以下に画質評価方法について説明を述べる。
<画像粒状性・鮮鋭性>
評価機A、またはB、C、Dを用い、単色モードで写真画像を10,000枚ランニング出力を行い、粒状性および鮮鋭性の度合いを目視にて評価した。前記度合いが、オフセット印刷並の場合は◎で、オフセット印刷よりわずかに悪い程度の場合は○で、従来の電子写真画像程度よりわずかに良い場合は△で、従来の電子写真画像程度の場合は×で、および、従来の電子写真画像より悪い場合は××で表示した。
<細線再現性>
評価機A、またはB、C、Dを用い、単色モードで50%画像面積の画像チャートを30,000枚ランニング出力した後、600dpiの細線画像をリコー社製タイプ6000ペーパーに出力させ、細線のにじみ度合いを段階見本と比較した。ランク1〜5の5段階で評価し、ランク5が最も細線再現性に優れ、ランク1が最も劣る。ランク5である場合は◎で、ランク4である場合は○で、ランク3である場合は△で、ランク2である場合は×で、および、ランク1である場合は××で表示した。
<画像濃度ムラ>
評価機A、またはB、C、Dを用い、単色モードで50%画像面積の画像チャートを30,000枚ランニング出力した後、全面ベタ画像をリコー社製タイプDXのOHPシートに出力させ、画像濃度ムラの度合いを段階見本と比較し、ランク1〜5の5段階で評価した。また、ランク5が最も濃度ムラが無く、ランク1が最も濃度ムラが悪い。ランク5である場合は◎で、ランク4である場合は○で、ランク3である場合は△で、ランク2である場合は×で、および、ランク1である場合は××で表示した。
<地肌汚れ>
評価機A、またはB、C、Dを用い、10℃(湿度15RH%)の環境下で、単色モードで5%画像面積の画像チャートを10,000枚ランニング出力した後、感光体600dpiの細線画像をリコー社製タイプ6000ペーパーに出力させ、非画像部の画像濃度を測色計X−Rite938(X−Rite社製)で測定した。画像濃度が0.003未満の場合は◎、0.003〜0.01の場合は○、0.011〜0.015の場合は△、0.015〜0.030の場合は×、0.031以上の場合は××で表示した。
[実施例2]
実施例1の樹脂及びワックスを添加した分散液の調製において、未変性ポリエステル樹脂1を使用せず、酢酸エチルの添加量を2620重量部に変更したこと以外は、全て実施例1と同様にして、樹脂及びワックス分散液2を調整した。
また、実施例1のトナー組成物分散液の調整において、樹脂及びワックス分散液1の代わりに樹脂及びワックス分散液2を使用し、N−ベヘニル−1,3−プロパンジアミンの添加量を1.88重量部、プレポリマー溶液1の添加量を75.3重量部に変更したこと以外は、全て実施例1と同様にして、トナー組成物分散液2を調整した。
得られた分散液は、全て実施例1と同様にして処理され、質量平均粒径D4が5.00μm、D4/Dnが1.02であるほぼ単分散であるトナー母体粒子2を得た。また、得られたトナー母体粒子について、実施例1と同様にして添加剤を混合してトナー2を得た。その後、実施例1と同様にして現像剤を作製し、評価を行った。結果を表1および表2に示す。
[実施例3]
実施例1の樹脂及びワックスを添加した分散液の調製において、未変性ポリエステル樹脂1の添加量を50重量部に変更し、酢酸エチルの添加量を2615重量部に変更したこと以外は、全て実施例1と同様にして、樹脂及びワックス分散液3を調整した。
また、実施例1のトナー組成物分散液の調整において、樹脂及びワックス分散液1の代わりに樹脂及びワックス分散液3を使用し、N−ベヘニル−1,3−プロパンジアミンの添加量を0.93重量部、プレポリマー溶液1の添加量を37重量部に変更したこと以外は、全て実施例1と同様にして、トナー組成物分散液3を調整した。
得られた分散液は、全て実施例1と同様にして処理され、質量平均粒径D4が5.00μm、D4/Dnが1.01であるほぼ単分散であるトナー母体粒子3を得た。また、得られたトナー母体粒子について、実施例1と同様にして添加剤を混合してトナー3を得た。その後、実施例1と同様にして現像剤を作製し、評価を行った。結果を表1および表2に示す。
[実施例4]
実施例1の樹脂及びワックスを添加した分散液の調製において、未変性ポリエステル樹脂1の添加量を95重量部に変更し、酢酸エチルの添加量を2605重量部に変更したこと以外は、全て実施例1と同様にして、樹脂及びワックス分散液4を調整した。
また、実施例1のトナー組成物分散液の調整において、樹脂及びワックス分散液1の代わりに樹脂及びワックス分散液4を使用し、N−ベヘニル−1,3−プロパンジアミンの添加量を0.09重量部、プレポリマー溶液1の添加量を3.7重量部に変更したこと以外は、全て実施例1と同様にして、トナー組成物分散液4を調整した。
得られた分散液は、全て実施例1と同様にして処理され、質量平均粒径D4が5.01μm、D4/Dnが1.03であるほぼ単分散であるトナー母体粒子4を得た。また、得られたトナー母体粒子について、実施例1と同様にして添加剤を混合してトナー4を得た。その後、実施例1と同様にして現像剤を作製し、評価を行った。結果を表1および表2に示す。
[実施例5]
実施例1の未変性ポリエステル樹脂の合成において、常圧下、230℃にて4時間反応させて、次いで、該反応液を10〜15mmHgの減圧下にて2時間反応させるように変更したこと以外は、全て実施例1と同様にして、未変性ポリエステル樹脂2を合成した。
得られた未変性ポリエステル樹脂2は、数平均分子量(Mn)が1,500、重量平均分子量(Mw)が4,500、ガラス転移温度(Tg)が42℃であった。
また、実施例1の樹脂及びワックスを添加した分散液の調製において、未変性ポリエステル樹脂1の代わりに未変性ポリエステル樹脂2を使用するように変更したこと以外は、全て実施例1と同様にして処理され、質量平均粒径D4が5.00μm、D4/Dnが1.02であるほぼ単分散であるトナー母体粒子5を得た。また、得られたトナー母体粒子について、実施例1と同様にして添加剤を混合してトナー5を得た。その後、実施例1と同様にして現像剤を作製し、評価を行った。結果を表1および表2に示す。
[実施例6]
実施例1のプレポリマーの合成において、テレフタル酸の添加量を265重量部、無水トリメリット酸の添加量を40重量部に変更したこと以外は、全て実施例1と同様にして、プレポリマー溶液2を合成した。
得られたプレポリマー溶液2の中間体ポリエステルは、数平均分子量(Mn)が5,200、重量平均分子量(Mw)が21,000、ガラス転移温度(Tg)が65℃であった。
また、実施例1のトナー組成物分散液の調整において、プレポリマー溶液1の代わりにプレポリマー溶液2を使用するように変更したこと以外は、全て実施例1と同様にして処理され、質量平均粒径D4が5.00μm、D4/Dnが1.01であるほぼ単分散であるトナー母体粒子6を得た。また、得られたトナー母体粒子について、実施例1と同様にして添加剤を混合してトナー6を得た。その後、実施例1と同様にして現像剤を作製し、評価を行った。結果を表1および表2に示す。
[実施例7]
−スチレン−アクリル樹脂の合成−
まず、結着樹脂としてのスチレン−アクリル樹脂を合成した。
スチレンモノマー 60重量部
アクリル酸n−ブチルモノマー 30重量部
アクリル酸モノマー 10重量部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 1.5重量部
テトラヒドロフラン 500重量部
以上の処方を、窒素雰囲気下の反応容器内で混合し、65℃で5時間還流を行うことで重合反応を行った。次に溶媒を除去し、スチレン−アクリル酸n−ブチル−アクリル酸共重合体を得た。これをスチレン−アクリル樹脂1とした。
得られたスチレン−アクリル樹脂1は、数平均分子量(Mn)が6,000、重量平均分子量(Mw)が26,600、ガラス転移温度(Tg)が61℃であった。
実施例1の樹脂及びワックスを添加した分散液の調製において、未変性ポリエステル樹脂1の代わりにスチレン−アクリル樹脂1を使用するように変更したこと以外は、全て実施例1と同様にして処理され、質量平均粒径D4が4.98μm、D4/Dnが1.00である完全に単分散であるトナー母体粒子7を得た。また、得られたトナー母体粒子について、実施例1と同様にして添加剤を混合してトナー7を得た。その後、実施例1と同様にして現像剤を作製し、評価を行った。結果を表1および表2に示す。
[実施例8]
−樹脂及びワックスを添加した分散液の調製−
次に、結着樹脂としての樹脂、及びビニル系重合性モノマー、ワックスを添加した下記組成からなる分散液を調製した。
未変性ポリエステル樹脂3
(Mw 28,600、Tg 51℃/三洋化成工業製) 100重量部
カーボンブラック分散液1 30重量部
カルナバワックス(融点80℃) 5重量部
スチレンモノマー 8重量部
メタクリル酸n−ブチルモノマー 6重量部
酢酸エチル 3340重量部
以上の処方を、攪拌羽を有するミキサーを使用して、15分間攪拌を行い、分散させた。この際、溶媒希釈によるショックで顔料などが凝集することを完全に防止することができた。この段階の分散液を、0.45μmのフィルター(PTFE製)で濾過したが、目詰まりの発生はなく、全て通過することを確認した。
次に、この分散液を20〜28℃に保ちながら、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.1重量部を加え、攪拌羽を有するミキサーを使用して、10分間攪拌を行い分散液を得た。これをトナー組成物分散液8とする。得られた分散液は、窒素雰囲気下で20〜28℃の温度に保った。
−トナーの作製−
得られたトナー組成物分散液8を、図2に示したトナー製造装置の、貯留部1に供給した。使用した貫通孔4を有する板は、厚み20μmのニッケルプレートに、真円形状の直径10μmの吐出孔を、フェムト秒レーザーによる加工で作製した。
トナー組成液調製後、以下のようなトナー作製条件で、液滴を吐出させた後、該液滴を乾燥固化することにより、トナーを作製した。
〔トナー作製条件〕
乾燥空気流量 :オリフィスシース 2.0L/分、装置内エアー 3.0L/分
乾燥空気温度 :80〜82℃
装置内温度 :27〜28℃
露点温度 :−20℃
ノズル振動数 :220kHz
乾燥固化したトナー粒子は、1μmの細孔を有するフィルターで吸引捕集した。捕集したトナー粒子は、50℃の高温槽で3時間貯蔵した。得られたトナー母体粒子をトナー母体粒子8とする。前記トナー母体粒子は、質量平均粒径D4が6.00μm、D4/Dnが1.01であるほぼ単分散であるトナー母体粒子であった。また、得られたトナー母体粒子について、実施例1と同様にして添加剤を混合してトナー8を得た。その後、実施例1と同様にして現像剤を作製し、評価を行った。結果を表1および表2に示す。
[実施例9]
実施例8の樹脂及びワックスを添加した分散液の調製において、未変性ポリエステル樹脂3の代わりにスチレン−アクリル樹脂1を使用し、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)の添加量を0.15重量部に変更したこと以外は、全て実施例8と同様にして処理され、質量平均粒径D4が6.01μm、D4/Dnが1.01であるほぼ単分散であるトナー母体粒子を得た。また、得られたトナー母体粒子について、実施例8と同様にして添加剤を混合してトナー9を得た。その後、実施例8と同様にして現像剤を作製し、評価を行った。結果を表1および表2に示す。
[実施例10]
実施例8の樹脂及びワックスを添加した分散液の調製において、以下の処方に変更し、実施例8と同様にして攪拌羽を有するミキサーを使用して、15分間攪拌を行い分散させた。
未変性ポリエステル樹脂3
(Mw 28,600、Tg 51℃/三洋化成工業製) 100重量部
カーボンブラック分散液 30重量部
カルナバワックス (融点80℃) 5重量部
スチレンモノマー 10重量部
メタクリル酸n−ブチルモノマー 4重量部
ジビニルベンゼン 0.4重量部
酢酸エチル 3350重量部
次に、この分散液を20〜25℃に保ちながら、重合開始剤としてtert−ブチルパーピバレート0.1重量部を加え、攪拌羽を有するミキサーを使用して、10分間攪拌を行い、分散液を得た。得られた分散液は窒素雰囲気下で20〜25℃の温度に保った。得られた分散液は、実施例8と全て同様にして処理され、トナーの質量平均粒径D4が6.01μm、D4/Dnが1.00である完全に単分散なトナー母体粒子が得られた。また、得られたトナーについて、実施例8と同様にして添加剤を混合した。このトナーをトナー10とする。その後、実施例1と同様にして現像剤を作成し、評価を行った。結果を表1および表2に示す。
[実施例11]
実施例8の樹脂及びワックスを添加した分散液の調製において、使用する重合開始剤を2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.15重量部に変更し、トナーの作成において、捕集したトナーを60℃の高温槽で5時間貯蔵するように変更したこと以外は、全て実施例8と同様にして処理され、トナーの質量平均粒径D4が6.08μm、D4/Dnが1.06であるほぼ単分散なトナー母体粒子が得られた。また、得られたトナーについて、実施例8と同様にして添加剤を混合した。このトナーをトナー11とする。その後、実施例8と同様にして現像剤を作成し、評価を行った。結果を表1および表2に示す。
[実施例12]
実施例8の樹脂及びワックスを添加した分散液の調製において、以下の処方に変更し、実施例8と同様にして攪拌羽を有するミキサーを使用して、15分間攪拌を行い分散させた。
未変性ポリエステル樹脂3
(Mw 28,600、Tg 51℃/三洋化成工業製) 100重量部
カーボンブラック分散液 30重量部
パラフィンワックス (融点72℃) 5重量部
スチレンモノマー 40重量部
アクリル酸n−ブチルモノマー 20重量部
アクリル酸 5重量部
架橋性モノマー (商品名MANDA/日本化薬社製) 1.3重量部
酢酸エチル 4770重量部
次に、この分散液を20〜28℃に保ちながら、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.8重量部を加え、攪拌羽を有するミキサーを使用して、10分間攪拌を行い、分散液を得た。得られた分散液は窒素雰囲気下で20〜28℃の温度に保った。得られた分散液は、実施例8と全て同様にして処理され、トナーの質量平均粒径D4が6.00μm、D4/Dnが1.01であるほぼ単分散なトナー母体粒子が得られた。また、得られたトナーについて、実施例8と同様にして添加剤を混合した。このトナーをトナー12とする。その後、実施例8と同様にして現像剤を作成し、評価を行った。結果を表1および表2に示す。
[実施例13]
実施例8の樹脂及びワックスを添加した分散液の調製において、以下の処方に変更し、実施例8と同様にして攪拌羽を有するミキサーを使用して、15分間攪拌を行い分散させた。
未変性ポリエステル樹脂3
(Mw 28,600、Tg 51℃/三洋化成工業製) 100重量部
カーボンブラック分散液 30重量部
パラフィンワックス (融点72℃) 5重量部
スチレンモノマー 90重量部
アクリル酸n−ブチルモノマー 45重量部
アクリル酸 15重量部
架橋性モノマー (商品名MANDA/日本化薬社製) 1.5重量部
酢酸エチル 7110重量部
次に、この分散液を20〜28℃に保ちながら、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)2.3重量部を加え、攪拌羽を有するミキサーを使用して、10分間攪拌を行い、分散液を得た。得られた分散液は窒素雰囲気下で20〜28℃の温度に保った。得られた分散液は、実施例8と全て同様にして処理され、トナーの質量平均粒径D4が6.00μm、D4/Dnが1.00である完全な単分散なトナー母体粒子が得られた。また、得られたトナーについて、実施例8と同様にして添加剤を混合した。このトナーをトナー13とする。その後、実施例8と同様にして現像剤を作成し、評価を行った。結果を表1および表2に示す。
[実施例14]
実施例8の樹脂及びワックスを添加した分散液の調製において、未変性ポリエステル樹脂3の代わりに未変性ポリエステル樹脂4(Mw 6,800、Tg 45℃/三洋化成工業製)を使用するように変更したこと以外は、全て実施例8と同様にして処理され、質量平均粒径D4が6.00μm、D4/Dnが1.02であるほぼ単分散であるトナー母体粒子を得た。また、得られたトナー母体粒子について、実施例8と同様にして添加剤を混合してトナー14を得た。その後、実施例8と同様にして現像剤を作製し、評価を行った。結果を表1および表2に示す。
[実施例15]
実施例8において、評価機Aに代えて評価機Bを用いてトナー物性及び画質の評価を行ったこと以外は、全て実施例8と同様にして評価を行った。結果を表1および表2に示す。
[実施例16]
実施例8において、評価機Aに代えて評価機Cを用いてトナー物性及び画質の評価を行ったこと以外は、全て実施例8と同様にして評価を行った。結果を表1および表2に示す。
[実施例17]
実施例8において、評価機Aに代えて評価機Dを用いてトナー物性及び画質の評価を行ったこと以外は、全て実施例8と同様にして評価を行った。結果を表1および表2に示す。
[比較例1]
実施例8の分散液の調製において、以下の処方に変更し、実施例8と同様にして攪拌羽を有するミキサーを使用して、15分間攪拌を行い分散させた。
未変性ポリエステル樹脂3
(Mw 28,600、Tg 51℃/三洋化成工業製) 100重量部
カーボンブラック分散液 30重量部
カルナバワックス(融点80℃) 5重量部
酢酸エチル 2960重量部
得られた分散液は、トナーの作成において、捕集したトナーを高温槽貯蔵しないように変更したこと以外は、実施例8と全て同様にして処理され、トナーの質量平均粒径D4が6.01μm、D4/Dnが1.00である完全に単分散なトナー母体粒子が得られた。また、得られたトナーについて、実施例8と同様にして添加剤を混合した。このトナーをトナー15とする。その後、実施例1と同様にして現像剤を作成し、評価を行った。結果を表1および表2に示す。
[比較例2]
実施例8の分散液の調製において、以下の処方に変更し、実施例8と同様にして攪拌羽を有するミキサーを使用して、15分間攪拌を行い分散させた。
未変性ポリエステル樹脂5
(Mw 59,000、Tg 60℃/三洋化成工業) 100重量部
カーボンブラック分散液 30重量部
カルナバワックス(融点80℃) 5重量部
酢酸エチル 2960重量部
得られた分散液は、トナーの作成において、捕集したトナーを高温槽貯蔵しないように変更したこと以外は、実施例8と全て同様にして処理され、トナーの質量平均粒径D4が6.00μm、D4/Dnが1.01であるほぼ単分散なトナー母体粒子が得られた。また、得られたトナーについて、実施例8と同様にして添加剤を混合した。このトナーをトナー16とする。その後、実施例8と同様にして現像剤を作成し、評価を行った。結果を表1および表2に示す。
[比較例3]
実施例8の分散液の調製において、以下の処方に変更し、実施例8と同様にして攪拌羽を有するミキサーを使用して、15分間攪拌を行い分散させた。
未変性ポリエステル樹脂3
(Mw 28,600、Tg 51℃/三洋化成工業製) 100重量部
未変性ポリエステル樹脂6(ゲル分)
(Mw 87,000 (但しTHF可溶分のMw)/花王製) 20重量部
カーボンブラック分散液 30重量部
カルナバワックス(融点80℃) 5重量部
酢酸エチル 3500重量部
得られた分散液は、トナーの作成において、捕集したトナーを高温槽貯蔵しないように変更したこと以外は、実施例8と全て同様にしてトナーの作製を行った。しかし、液滴の吐出を開始してから数分後にノズル詰まりが発生した為、目的のトナー(トナー17)を生産することができなかった。
[比較例4]
実施例8の分散液の調製において、以下の処方に変更し、実施例8と同様にして攪拌羽を有するミキサーを使用して、15分間攪拌を行い分散させた。
スチレン−アクリル樹脂1 100重量部
カーボンブラック分散液 30重量部
カルナバワックス(融点80℃) 5重量部
酢酸エチル 2960重量部
得られた分散液は、トナーの作成において、捕集したトナーを高温槽貯蔵しないように変更したこと以外は、実施例8と全て同様にして処理され、トナーの質量平均粒径D4が6.01μm、D4/Dnが1.02であるほぼ単分散なトナー母体粒子が得られた。また、得られたトナーについて、実施例8と同様にして添加剤を混合した。このトナーをトナー18とする。その後、実施例8と同様にして現像剤を作成し、評価を行った。結果を表1および表2に示す。
[比較例5]
−樹脂及びワックスを添加した分散液の調製−
樹脂及びワックスを添加した下記組成からなる分散液を調製した。
未変性ポリエステル樹脂1 85重量部
プレポリマー溶液1 30重量部
カーボンブラック分散液 30重量部
カルナバワックス(融点80℃) 5重量部
酢酸エチル 130重量部
以上の処方をビーカー内に投入し、攪拌羽を有したミキサーを用いて1分間攪拌を行った。次いで、ビーズミル(「ウルトラビスコミル」;アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/s、及び0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填した条件で3パスして分散させた後、N−ベヘニル−1,3−プロパンジアミンを0.75重量部を加えて、更に攪拌羽を有したミキサーを用いて1分間攪拌を行い、樹脂及びワックス分散液19を調製した。
−水系媒体相の調製−
樹脂及びワックス分散液の分散媒としての、水系媒体相の調製を行った。
リン酸三カルシウム10重量%懸濁液 265重量部
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.2重量部
イオン交換水 306重量部
以上の処方をビーカー内に投入し、攪拌羽を有したミキサーを用いて混合撹拌し、均一に溶解させて水系媒体相を調製した。
−乳化スラリーの調製−
前記水系媒体相150重量部を容器に入れ、TK式ホモミキサー(特殊機化工業社製)を用い、回転数12,000rpmで攪拌し、これに前記樹脂及びワックス分散液19を100重量部添加し、10分間混合して乳化スラリーを調製した。
−有機溶剤の除去−
攪拌機及び温度計をセットしたコルベンに、前記乳化スラリーを100重量部仕込み、撹拌周速20m/分で撹拌しながら、30℃にて12時間脱溶剤した。
−洗浄・乾燥−
前記の有機溶剤が除去された乳化スラリー100重量部を減圧濾過した後、濾過ケーキにイオン交換水を300重量部添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後、濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300重量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後に濾過する操作を、更に2回行った。得られた濾過ケーキに10重量%水酸化ナトリウム水溶液20重量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて30分間)した後、減圧濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300重量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後、濾過した。更に得られた濾過ケーキに10重量%塩酸20重量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後、濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後、濾過する操作を2回行い、最終濾過ケーキを得た。
得られた最終濾過ケーキを循風乾燥機にて45℃で24時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、トナー母体粒子20を得た。また、このトナー母体粒子20は、質量平均粒径D4が5.00μm、D4/Dnが1.13であった。また、得られたトナー母体粒子について、実施例1と同様にして添加剤を混合した。このトナーをトナー19とする。その後、実施例1と同様にして現像剤を作成し、評価を行った。結果を表1および表2に示す。
[比較例6]
実施例8の分散液の調製において、以下の処方に変更し、実施例8と同様にして攪拌羽を有するミキサーを使用して、15分間攪拌を行い分散させた。
未変性ポリエステル樹脂3
(Mw 28,600、Tg 51℃/三洋化成工業製) 100重量部
カーボンブラック分散液 30重量部
カルナバワックス(融点80℃) 5重量部
酢酸エチル 2960重量部
−トナーの作製−
実施例8で用いた装置の代わりに、分散液を貯留する貯留部と、この貯留部に圧電体の伸縮により圧電パルスを与え、液滴をノズルから吐出することが可能なヘッド部とを設けた装置に変え、以下のようなトナー作製条件で、液滴を吐出させた後、該液滴を乾燥固化することにより、トナーを作製した。なお、実施例8の装置は、ノズル自身に振動が加えられる構造であるのに対し、この比較例6の装置は、分散液貯留部に圧電パルスが加えられていることが大きな違いである。
〔トナー作製条件〕
乾燥空気流量 :装置内エアー 3.0L/分
乾燥空気温度 :80〜82℃
装置内温度 :27〜28℃
乾燥空気(露点温度) :−20℃
圧電パルス周波数 :20kHz
乾燥固化したトナー粒子は、1μmの細孔を有するフィルターで吸引捕集し、質量平均粒径D4が7.58μm、D4/Dnが1.34である粒度分布の広いトナー母体粒子が得られた。また、得られたトナーについて、実施例8と同様にして添加剤を混合した。このトナーをトナー20とする。その後、実施例8と同様にして現像剤を作成し、評価を行った。結果を表1および表2に示す。
[比較例7]
樹脂及びワックスを添加した分散液を、実施例8と同様の条件で調製した。得られた分散液は比較例6と同様に処理され、得られた乾燥固化したトナー粒子は、1μmの細孔を有するフィルターで吸引捕集した。捕集したトナー粒子は、50℃の高温槽で3時間貯蔵し、質量平均粒径D4が7.32μm、D4/Dnが1.38である粒度分布の広いトナー母体粒子が得られた。また、得られたトナーについて、実施例8と同様にして添加剤を混合した。このトナーをトナー21とする。その後、実施例8と同様にして現像剤を作成し、評価を行った。結果を表1および表2に示す。
[比較例8]
樹脂及びワックスを添加した分散液を、比較例3と同様の条件で調製した。得られた分散液は、比較例6と全く同様にしてトナーの作製を行った。しかし、液滴の吐出を開始してから約1時間後にノズル詰まりが発生した為、目的のトナー(トナー22)を生産することができなかった。
Figure 2008065220
Figure 2008065220
表1および表2に示すように、本発明のトナー製造方法は、ノズル詰まり等の生産性の低下なく、ゲル分を有したトナーを製造可能にしたものである。更に、得られるトナーは極めて単分散であり、粒子均一性に秀でている。また、前記トナーは低温定着性、耐オフセット性、耐熱保存性を両立し、機械的強度にも優れるため、前記トナーを用いて現像を行い得られた画像は、静電潜像に忠実な極めて優れた画像品質を、長期に渡って得ることができるものであった。
本発明のトナーは、低温定着性、耐ホットオフセット性、耐熱保存性に優れ、かつ、これまでにない粒度の単一分散性を有した粒子であることにより、流動性や帯電特性といったトナーに求められる多くの特性値において、これまでの製造方法にみられた粒子による変動の幅が全くないか、非常に少ない、電子写真、静電記録、静電印刷等に於ける静電荷像を現像するための現像剤に使用可能である。また、本発明のトナーの製造方法を用いることで、トナーを高い効率で生産することができる。
液柱の液滴化現象の説明図である。 本発明を実施するためのトナー粒子製造装置の一例の説明図である。 本発明における貯留部の一例の説明図である。 本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 IH定着装置の概略を示す説明図である。 IH定着装置の概略を示す説明図である。 本発明のプロセスカートリッジの一例を示す概略説明図である。 高架式フローテスターにより得られるフローカーブの概略図である。
符号の説明
[図2]、[図3]について
1 貯留部
2 振動手段
3 支持手段
4 貫通孔
5 液供給手段
6 溶媒除去設備
7 トナー捕集部
8 配管
9 貫通孔保持機構
10 振動発生装置
11 導電線
12 開放弁
13 液滴
14 乾燥手段
15 トナー粒子
[図4]〜[図7]について
1 感光体
2 転写装置、1次転写装置
3 シート搬送ベルト
s シート
4 中間転写体
5 2次転写装置
6 給紙装置
7 定着装置
8 感光体クリーニング装置
9 中間転写体クリーニング装置
10 無端ベルト状の中間転写体
14,15,16 支持ローラ
10 中間転写体
17 中間転写体クリーニング装置
18 画像形成手段
20 タンデム画像形成装置
21 露光装置
22 2次転写装置
23 ローラ
24 2次転写ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
28 シート反転装置
30 原稿台
32 コンタクトガラス
33 第1走行体
34 第2走行体
35 結像レンズ
42 給紙ローラ
43 ペーパーバンク
44 給紙カセット
45 分離ローラ
46 給紙路
47 搬送ローラ
48 給紙路
49 レジストローラ
50 給紙ローラ
51 手差しトレイ
52 分離ローラ
53 手差し給紙路
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排紙トレイ
61 現像装置
62 1次転写装置
63 感光体クリーニング装置
64 除電装置
65 現像スリーブ上現像剤
68 撹拌パドル
69 仕切り板
71 トナー濃度センサー
72 現像スリーブ
73 ドクター
75 クリーニングブレード
76 クリーニングブラシ
77 クリーニングローラー
78 クリーニングブレード
79 トナー排出オーガー
80 駆動装置
100 複写装置本体
140 感光体
160 帯電装置
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置(ADF)
[図8]、[図9]について
1 加熱ローラ
2 定着ローラ
2a 芯金
2b 弾性部材
3 耐熱性ベルト(トナー加熱媒体)
4 加圧ローラ
6 誘導加熱手段
W1 接触部位
4a 芯金
4b 弾性部材
11 記録材
7 励磁コイル
8 コイルガイド板
9 励磁コイルコア
10 励磁コイルコア支持部材

Claims (41)

  1. 少なくとも結着樹脂前駆体及び着色剤を含有するトナー組成物を溶媒及び/又はモノマーに溶解乃至分散させたトナー組成液を、貫通孔より放出し液滴化して製造されるトナーにおいて、前記トナー組成液を貯留部へ供給し、少なくとも貯留部の一部に接する振動手段により、前記貯留部を介して前記トナー組成液を励振しながら、貯留部に設けた複数の貫通孔より前記トナー組成液を造粒空間に放出し、前記トナー組成液を柱状から括れ状態を経て液滴化し、少なくとも前記液滴化中乃至液滴化後に、結着樹脂前駆体が、分子量が増加する反応(伸張反応)、分子鎖が架橋構造を有す反応(架橋反応)及び前記溶媒不溶成分を形成する反応(ゲル化反応)のいずれかを行うことによって該液滴が造粒空間において固体粒子に変化して得られたことを特徴とするトナー。
  2. 前記トナー組成液が、活性水素基を有する化合物と前記結着樹脂前駆体として該活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体とを含むことを特徴とする請求項1記載のトナー。
  3. 前記活性水素基がアミノ基、水酸基、メルカプト基、カルボキシル基及びそれらがブロック化された有機基からなる群から選ばれる官能基であることを特徴とする請求項2に記載のトナー
  4. 前記重合体の反応可能部位がイソシアネート基及び/又はエポキシ基であることを特徴とする請求項2又は3に記載のトナー。
  5. 前記重合体がポリエステル、エポキシ樹脂及びポリウレタンなる群から選ばれる重合体であることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のトナー
  6. 前記活性水素基を有する化合物と、前記重合体が伸長反応及び架橋反応して得られた成分の、トナー中の結着樹脂中における含有量が5〜50重量%であることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のトナー
  7. 前記トナー組成液が結着樹脂前駆体として少なくともビニル系重合性モノマーを含むと共に重合開始剤を含むことを特徴とする請求項1記載のトナー。
  8. 前記トナー組成液が、前記結着樹脂前駆体としてのビニル系重合性モノマーを他の重合性モノマーに溶解乃至分散させてなるトナー組成液であることを特徴とする請求項7記載のトナー。
  9. 前記トナー組成液が更に架橋性モノマーを含むことを特徴とする請求項7又は8に記載のトナー。
  10. トナー組成液が更にポリエステル樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のトナー。
  11. 前記ポリエステル樹脂のガラス転移点が35〜65℃であることを特徴とする請求項10に記載のトナー
  12. トナー中の結着樹脂中における前記ポリエステル樹脂の含有量が50〜95重量%であることを特徴とする請求項10又は11に記載のトナー。
  13. トナー組成液が更に離型剤を含むことを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載のトナー。
  14. 前記離型剤が融点50〜120℃の脂肪酸エステル系化合物、ポリエチレン化合物、ポリプロピレン化合物及びパラフィン化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項13に記載のトナー
  15. 前記トナーのガラス転移点が40〜70℃であることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載のトナー
  16. 前記トナーのTHF不溶解分(ゲル分)量が、5〜60重量%であることを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載のトナー。
  17. 前記トナーのTHF溶解分のGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)によって測定される分子量分布において、分子量3.0×10〜5.0×10の領域に、少なくとも一つのメインピークを有することを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載のトナー。
  18. 前記トナーの高架式フローテスターによって求められる、1/2流出温度Tmが115〜140℃であることを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載のトナー。
  19. 粒度分布(重量平均粒径D4/数平均粒径Dn)が、1.00〜1.05の範囲にあることを特徴とする請求項1〜18のいずれかに記載のトナー。
  20. 重量平均粒径D4が1〜20μmであることを特徴とする請求項1〜19のいずれかに記載のトナー。
  21. 少なくとも請求項1〜20のいずれかに記載のトナーと磁性粒子からなるキャリアを含むことを特徴とする二成分系の現像剤。
  22. 静電荷像担持体上の静電荷像を請求項21に記載の現像剤により現像してトナー像を形成し、静電荷像担持体表面に転写材を介し転写手段を当接させ前記トナー像を該転写材に静電転写することを特徴とする画像形成装置。
  23. 静電荷像担持体上の静電荷像を請求項1〜20のいずれかに記載のトナーにより現像してトナー像を形成し、静電荷像担持体表面に転写材を介し転写手段を当接させ前記トナー像を該転写材に静電転写することを特徴とする画像形成装置。
  24. 未定着画像が形成された記録媒体を、磁性金属から構成されて電磁誘導により加熱される加熱ローラと、前記加熱ローラと平行に配置された定着ローラと、前記加熱ローラと前記定着ローラとに張り渡され、前記加熱ローラにより加熱されると共にこれらのローラによって回転される無端帯状のトナー加熱媒体と、前記トナー加熱媒体を介して前記定着ローラに圧接されると共に、前記トナー加熱媒体に対して順方向に回転して定着ニップ部を形成する加圧ローラとを有する定着手段において、前記トナー加熱媒体と前記加圧ローラの間を通過させて前記未定着画像を加熱定着することを特徴とする請求項22又は23に記載の画像形成装置。
  25. 静電荷像担持体と、帯電手段、現像手段、クリーニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、現像手段はトナーを保持し、前記トナーが、請求項1〜20のいずれかに記載のトナーであることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  26. 少なくとも結着樹脂前駆体及び着色剤を含有するトナー組成物を溶媒及び/又はモノマーに溶解乃至分散させたトナー組成液を、貫通孔より放出し液滴化してトナー粒子を製造するトナー製造方法において、前記トナー組成液を貯留部へ供給し、少なくとも貯留部の一部に接する振動手段により、前記貯留部を介して前記トナー組成液を励振しながら、貯留部に設けた複数の貫通孔より前記トナー組成液を造粒空間に放出し、前記トナー組成液を柱状から括れ状態を経て液滴化し、少なくとも前記液滴化中乃至液滴化後に、結着樹脂前駆体に、分子量が増加する反応(伸張反応)、分子鎖が架橋構造を有す反応(架橋反応)及び前記溶媒不溶成分を形成する反応(ゲル化反応)のいずれかの反応を行わせて該液滴を造粒空間において固体粒子に変化させることを特徴とするトナーの製造方法。
  27. 前記貫通孔は、前記振動手段1つ当たりに複数個存在することを特徴とする請求項26記載のトナー製造方法。
  28. 前記貫通孔が、厚み5〜50μmの金属板で形成され、かつ、その開口径が3〜35μmであることを特徴とする請求項26又は27に記載のトナー製造方法。
  29. 液滴吐出方向と同方向に乾燥気体を流すことにより気流を発生させ、該気流により、液滴を溶媒除去設備内で搬送させると共に、該搬送中に前記液滴中の溶媒を除去させることにより、トナー粒子を形成することを特徴とする請求項26〜28のいずれかに記載のトナー製造方法。
  30. 前記乾燥気体が、空気及び窒素ガスのいずれかであることを特徴とする請求項29に記載のトナー製造方法。
  31. 乾燥気体の温度が、40〜200℃であることを特徴とする請求項29又は30に記載のトナー製造方法。
  32. 溶媒除去設備が、液滴の電荷とは逆極性に帯電された電界カーテンで周囲が覆われた搬送路を有してなり、該搬送路内に液滴を通過させることを特徴とする請求項29〜31のいずれかに記載のトナー製造方法。
  33. 前記トナー組成液の固形分含有割合が5〜20重量%であることを特徴とする請求項26〜32のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  34. 前記トナー組成液が、結着樹脂前駆体として少なくともビニル系重合性モノマーを含むと共に重合開始剤を含むことを特徴とする請求項26〜33のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  35. 前記トナー組成液が、前記結着樹脂前駆体としての少なくとも第1のビニル系重合性モノマーを他の重合性モノマーに溶解乃至分散させてなるトナー組成液であることを特徴とする請求項34記載のトナーの製造方法。
  36. 前記トナー組成液は、前記ビニル系重合性モノマー及び重合開始剤と共に、架橋性モノマーを含有することを特徴とする請求項34又は35に記載のトナー製造方法。
  37. 前記ビニル系重合性モノマーは、スチレン系モノマー、アクリル酸エステルモノマー、メタクリル酸エステルモノマーよりなる群から選ばれた少なくとも1種類であることを特徴とする請求項34〜36のいずれかに記載のトナー製造方法。
  38. 前記重合開始剤の重合開始温度は、40〜60℃であり、且つ、前記重合工程における加熱温度は、使用する重合開始剤の重合開始温度と同じであることを特徴とする請求項34〜37のいずれかに記載のトナー製造方法。
  39. 前記トナー組成液が、活性水素基を有する化合物と前記結着樹脂前駆体として該活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体とを含むことを特徴とする請求項26〜33のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  40. 前記トナー組成液が結着樹脂として、少なくとも1種類以上のポリエステル樹脂を含むことを特徴とする請求項26〜39のいずれかに記載のトナー製造方法。
  41. 前記トナー組成液は、有機溶剤を含有し、脱溶剤によってトナー組成液が固形化することを特徴とする請求項26〜40のいずれかに記載のトナー製造方法。
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