JP2008043488A - 運転姿勢調整装置および運転姿勢調整方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ドライバの運転姿勢、特に、頭部の姿勢を調整することにより、その再現性を高め、ドライバが安定した運転を可能とする。
【解決手段】顔向き検出装置32は、ドライバの頭部の姿勢方向φをドライバ頭部挙動方向として検出する。制御装置30は、シート調整手段を制御することにより、頭部の姿勢方向φに応じてシート状態を変化させる。
【選択図】図1
【解決手段】顔向き検出装置32は、ドライバの頭部の姿勢方向φをドライバ頭部挙動方向として検出する。制御装置30は、シート調整手段を制御することにより、頭部の姿勢方向φに応じてシート状態を変化させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、ドライバの運転姿勢を調整する運転姿勢調整装置およびその方法に関する。
自動車の性能向上に対する一つの方向性として、ドライバにとって運転し易い車を実現することが挙げられる。すなわち、単に車両の運動性能を向上させるのみならず、ドライバが思った通りに運転できるということも重要の要素である。
ところで、運転し易さは、主観的な評価であり、実際に定量的な指標に置き換える必要がある。定量的な指標への置き換える手段の一つとして、運転に対する再現性の高さを用いることができる。例えば、ある既定の道路を同一条件で複数回走行した場合、例えば、操舵操作のパターンといった人間挙動、例えば、車両の軌跡といった車両挙動が概ね同一となることが理想であり、このような理想状態を運転性の再現性が高いと評価することができる。
例えば、特許文献1には、視覚的効果によって頭部姿勢の再現性を高め、これにより、操舵の乱れを抑制する手法が開示されている。
特開2005−14884号公報
ところで、運転に特に必要な知覚である視覚情報・加速度情報を得る眼球、三半規管、耳石は頭部に集中しているため、頭部姿勢が不安定になるとそれに伴って操舵が乱れることとなる。そして、操舵の乱れは旋回横加速度の変動を促して頭部の傾斜角が更に不安定になる虞がある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ドライバの運転姿勢、特に、頭部の姿勢を調整することにより、その再現性を高め、ドライバが安定した運転を可能とすることである。
かかる課題を解決するために、本発明は、ドライバの運転姿勢を調整する運転姿勢調整装置において、シート調整手段と、ドライバ頭部挙動検出手段と、制御手段とを有する。この場合、シート調整手段は、ドライバの姿勢をヨー方向または車幅方向に変化させるように、ドライバが着座するシートの状態を調整する。ドライバ頭部挙動検出手段は、ドライバの頭部の姿勢方向またはドライバの視線方向をドライバ頭部挙動方向として検出する。制御手段は、シート調整手段を制御することにより、ドライバ頭部挙動検出手段によって検出されたドライバ頭部挙動方向に応じてシート状態を変化させる。
本発明によれば、ドライバの頭部挙動方向に応じてシート状態を変化させることにより、これまで意識されていなかった頭部の挙動方向の状態を、ドライバに対して情報提示することが可能となる。その結果、ドライバは自らの走行イメージと自分の動きのずれを、操作を行う前に認識することができ、これにより、運転が安定する効果を得ることができる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる運転姿勢調整装置の全体構成図である。この運転姿勢調整装置は、ドライバ(ドライバ)の運転姿勢、具体的には、旋回操作時のドライバの頭部の姿勢を調整する装置であり、ドライバが着座するシート10と、制御装置30とを主体に構成される。
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる運転姿勢調整装置の全体構成図である。この運転姿勢調整装置は、ドライバ(ドライバ)の運転姿勢、具体的には、旋回操作時のドライバの頭部の姿勢を調整する装置であり、ドライバが着座するシート10と、制御装置30とを主体に構成される。
シート10は、乗員の頭部を支持するヘッドレスト11と、乗員の背中から腰部までを支持するシートバック12と、乗員の臀部および大腿部を支持するシートクッションとで構成される。シート10の内部には可動機構が取り付けられており、これにより、シート10(本実施形態では、シートバック12)の状態が調整可能となっている。
図2は、シート10の構成を示す説明図である。シートバック12において、その左右の両サイドには、ドライバの上体を挟み込むように、サイドサポート部13が形成されている。このサイドサポート部13により、シートバック12に対するドライバのホールド性が確保される。シートバック12の内部には、その骨格を形成するシートフレーム14が設けられており、このシートフレーム14には、左右一対のサイドサポート部13と対応する位置に、略U字形状のサイドサポートフレーム15がそれぞれ設けられている。
個々のサイドサポートフレーム15は、上下一対の回転支持部16を介してシートフレーム14に対して回動可能に支持されている。左右の回転支持部16(同図では、上側に位置する回転支持部16)には、第1のリンク17がそれぞれ取り付けられており、この左右一対の第1のリンク17は、第2のリンク18によって相互に接続されている。これらの第1および第2のリンク17,18により、サイドサポートフレーム15を含む平行リンク機構が構成される。すなわち、第2のリンク18が、その長手方向に揺動することにより、個々のサイドサポートフレーム15が同位相でヨー方向へと揺動する。
第2のリンク18には、第3のリンク19の一方の端部が接続されており、この第3のリンク19の他方の端部には、シートフレーム14に固定された駆動モータ20の回転軸が接続される。この駆動モータ20の回転軸の回転運動は、第3のリンク19を介して第2のリンク18の長手方向への揺動運動に変換される。駆動モータ20の駆動量(回転量)は、インバータ等のモータ駆動装置21によって設定される。
図3および図4は、サイドサポートフレーム15およびサイドサポート部13の動作状態を示す説明図である。通常時には、図3(a)に示すように、サイドサポートフレーム15は、予め設定された初期位置を保持する。サイドサポートフレーム15が初期位置に保持された状態では、図3(b)に示すように、シートバック12のサイドサポート部13は、初期位置である中立状態、すなわち、ドライバの中心を通り車長方向へ延在する中心線に対して左右線対象の状態となる。
一方、図4(a)に示すように、駆動モータ20を、例えば、紙面において時計回り方向(モータ回転方向MDR)に回転させた場合、この回転に応じて、第2のリンク18が紙面において右方向へと移動する。これにより、左右一対のサイドサポートフレーム15が、中立状態から、紙面において時計回り方向(サイドサポート回転方向SRD)へと同位相で変化する。この状態では、図4(b)に示すように、個々のサイドサポート部13は、紙面において左方向(車両のヨー方向)へと、中立状態から角度α相当だけ同位相で変化する。サイドサポート部13の角度変化αは、中立状態を0として、例えば、車両の進行方向(前進)に対して左方向への変化が正の値、右方向への変化が負の値として規定される。
再び図1を参照するに、制御装置30は、シート状態の変化(本実施形態では、サイドサポート部13の角度変化α)を制御する。制御装置30には、シート状態の変化を制御するために、各種検出装置31,32等からの信号が入力されている。
車両状態検出装置31は、車両の状態を検出する検出手段であり、本実施形態では、車両の状態として、車両に作用する横方向(車幅方向)の加速度(以下「横加速度」という)gを検出する。この場合、車両状態検出装置31としては、横加速度を直接的に検出するセンサを用いてもよいし、これ以外にも、車両状態検出装置31は、例えば、操舵角と車速とを検出し、これらの検出結果から横加速度を推定してもよい。また、車両状態検出装置31は、横加速度に対応する状態量(例えば、ヨーレイト)を検出或いは推定してもよい。なお、本明細書では、検出という用語を、直接的な検出手法を指す場合に用いるのみならず、推定等による間接的な検出手法を含む意味で用いる。
顔向き検出装置32は、ドライバの頭部の姿勢方向φ、すなわち、ドライバの顔の向きを検出する検出手段である。この頭部の姿勢方向φは、車両の進行方向(前進)を正面とした頭部の向き(中立状態)を基準とした、ヨー方向への頭部の回転角を示しており、本実施形態では、中立状態にある頭部の向きを0、車両の進行方向(前進)に対して左方向への頭部の回転角を正の値、右方向への頭部の回転角を負の値として出力する。顔向き検出装置32には、CCDカメラなどの撮像装置33によって、ドライバの頭部を含む撮像領域を撮像した画像が入力されており、顔向き検出装置32は、この入力された画像データに基づいて、頭部の姿勢方向φを検出する。具体的には、顔向き検出装置32は、画像データにおいて、第1のペアとなりうる顔部位と第2のペアとなりうる顔部位の座標を取得し、この第1のペアとなりうる顔部位と第2のペアとなりうる顔部位の座標から、ドライバの顔向きを検出するのに必要な特徴データを算出し、この特徴データを予め算出されたドライバの顔向きモデルデータに照らし合わせることにより、ドライバの顔の向き、すなわち、頭部の姿勢方向φを検出する。なお、顔向き検出の詳細な手法については、例えば、特開2005−196567号公報に開示されているので、必要ならば参照されたい。
切換スイッチ34は、制御のオン・オフ、すなわち、シート状態の制御を実行するか否かを切り換える切換手段である。この切換スイッチ34は、ドライバによって操作可能な状態で車室内に備えられており、例えば、ドライバによる切換操作に応じてオン・オフ信号SSを出力するスイッチで構成されている。なお、切換スイッチ34としては、かかる構成に限定されるものではなく、音声認識装置等を用いて、乗員の発話により制御のオン・オフを判断し、その判断結果をオン・オフ信号SSとして出力するような構成であってもよい。
図5は、第1の実施形態における制御装置30の構成を示すブロック図である。制御装置30は、各種の入力信号に基づいて、サイドサポート部13の角度変化αを演算し、この演算結果に応じたモータ駆動指令値αをモータ駆動装置21に対して出力する。モータ駆動指令値αは、サイドサポート部13の角度変化αに対応しており、モータ駆動装置21は、図4に示したように、サイドサポート部13が初期位置(中立状態)から角度αだけ変化するように、駆動モータ20をフィードバック制御する。この制御装置30は、ローパスフィルタ30aと、ゲインマップ30bと、スイッチング素子30cとで構成されている。
ローパスフィルタ30aには、顔向き検出装置32から出力される信号(頭部の姿勢方向φに応じた入力信号)が入力されており、ローパスフィルタ30aは、この入力信号をフィルタ処理する。このフィルタ処理により、顔向き検出装置32からの入力信号は、規定周波数以下の入力信号のみが通過させられる。このローパスフィルタ30aを通過した信号は、安全確認のためのミラー確認などにともなう頭部の姿勢方向φに対応する信号成分が低減され、車両の旋回操作にともなう頭部の姿勢方向φに対応したものとなる。本実施形態において、ローパスフィルタ30aのカットオフ周波数は、例えば、0.5Hzを設定することができるが、この値は、座席位置やミラーなどの位置関係に依存するため、ミラー確認などにともなう頭部の姿勢方向の変動要因が排除されるように、実験やシミュレーションを通じてその最適値を設定することが望ましい。
また、このローパスフィルタ30aは、顔向き検出装置32の処理に要する時間、すなわち、実際の頭部の姿勢方向の検出処理における位相遅れと、フィルタ処理の位相遅れとの合計が、0〜0.3secとなるように設計を行うことが好ましい。これは、旋回操作(すなわち、操舵操作)にともなう頭部の姿勢方向の変化が操舵操作よりも、少なくとも0.3sec程度先行するとの知得に基づく。
ゲインマップ30bは、頭部の姿勢方向φと、横加速度gとに対応した、サイドサポート部13の角度変化αに対応したモータ駆動指令値αを規定したマップである。このゲインマップ30bは、基本的に、頭部の姿勢方向φにゲインを乗じることにより、モータ駆動指令値αを出力するものであるが、本実施形態では、ローパスフィルタ30aによってフィルタ処理された頭部の姿勢方向φと、車両状態検出装置31によって検出された横加速度gとが入力されることにより、モータ駆動指令値αを出力する。
ゲインマップ30bにおいて、モータ駆動指令値αは、図5に示すように、頭部の姿勢方向φが0から増加する程、その値が0から線形的に増加するような傾向となっている(頭部の姿勢方向φとサイドサポート部13の変化方向とは対応する)。ただし、モータ駆動指令値αは、サイドサポートフレーム15の機械的な可動範囲によって制限されるサイドサポート部13の角度上限値よりも大きくならないように、所定の上限指令値(α0)によって規制されている。また、このモータ駆動指令値αは、図5に示すように、頭部の姿勢方向φが一定であったとしても、横加速度gが大きい程、その値が大きくなるような傾向となっている。
なお、図5に示すゲインマップ30bには、頭部の姿勢方向φが正の値となるケースでのモータ駆動指令値αの対応関係が例示されているが、頭部の姿勢方向φが負の値となるケースでは、モータ駆動指令値αが、図5に示すマップを原点に対して点対称とした傾向となる。すなわち、モータ駆動指令値αは、頭部の姿勢方向φが0から減少する程、その値が0から線形的に低下するような傾向となっている。ただし、モータ駆動指令値αは、サイドサポートフレーム15の機械的な可動範囲によって制限されるサイドサポート部13の角度下限値よりも小さくならないように、所定の下限指令値(−α0)によって規制されている。また、このモータ駆動指令値αは、頭部の姿勢方向φが一定であったとしても、横加速度gが大きい程、その値が小さくなるような傾向となっている。
スイッチング素子30cは、切換スイッチ34からのオン・オフ信号SSに応じて開閉状態が切り換えられることにより、モータ駆動指令値を「α」とするか「0」とするか決定する。ドライバが切換スイッチ34を操作してオン信号SSした場合には、スイッチング素子30cが閉じ、これにより、モータ駆動指令値αとして、ゲインマップ30bから得られた「α」がそのまま出力される。一方、ドライバが切換スイッチ34を操作してオフ信号SSを出力した場合には、スイッチング素子30cが開き、これにより、モータ駆動指令値αとして、ゲインマップ30bから得られる値に拘わらず「0」が出力される。
以下、このような構成を有する運転姿勢調整装置の動作について説明する。図6は、本実施形態にかかる運転姿勢調整装置の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、制御装置30によって実行される。
まず、ステップ1(S1)において、各種の検出値が読み込まれる。このステップにおいて読み込まれる検出値としては、顔向き検出装置32によって検出された頭部の姿勢方向φと、車両状態検出装置31によって検出された横加速度gとが該当する。
ステップ2(S2)において、頭部の姿勢方向φを処理対象として、フィルタ処理が行われる。
ステップ3(S3)において、サイドサポート部13の角度変化αに対応するモータ駆動指令値αが算出される。モータ駆動指令値αは、図5に示すゲインマップ30bに、フィルタ処理された頭部の姿勢方向φおよび横加速度gを入力することにより、一義的に算出される。
ステップ4(S4)において、モータ駆動指令値αがモータ駆動装置21に対して出力される。切換スイッチ34からオン信号SSが出力されている場合には、モータ駆動指令値αとしてステップ3において算出された「α」がそのまま出力され、切換スイッチ34からオフ信号SSが出力されている場合には、モータ駆動指令値αとして「0」が出力される。
図7は、運転姿勢調整装置の制御にともなうサイドサポート部13の動作状態の推移を示す説明図である。図7(a)は、前方の右コーナに進入する車両位置の推移を示したものであり、直線路からコーナへ差し掛かる地点までの車両位置がタイミングT1〜T4の順番で時系列に示されている。また、同図(b)は、同図(a)に示すタイミングT1〜T4に対応する乗員の頭部姿勢およびシート10の状態を上方より示しており、同図(c)は、同図(a)に示すタイミングT1〜T4に対応する乗員の頭部姿勢を前方より示している。
車両がコーナより手前に位置するタイミングT1において、車両は直進しており、頭部姿勢は中立状態にある。このケースでは、サイドサポート部13の状態も中立状態、すなわち、初期位置にある。タイミングT1の位置から車両がコーナに近づいたタイミングT2において、ドライバは、操舵操作に先行して頭部の姿勢方向φをコーナ側(右側)へと変化させる。この頭部の姿勢方向φの変化は、特にヨー方向において生じるが、同時に、ロール方向へも生じる。この際、この頭部の姿勢方向φに応じてサイドサポート部13が角度変化αとなるように駆動モータ20が駆動されることとなるが、その駆動にはフィルタ処理の時定数等が加わるため、タイミングT2の位置から車両がコーナに近づいたタイミングT3において、サイドサポート部13が実際に動作する。そして、コーナ直前のタイミングT4において、ドライバによりコーナに進入するための操舵操作が開始される。
図8から図10を参照して、本実施形態にかかる運転姿勢調整装置を用いた実験結果を説明する。ここで、図8は、被験者が走行したコースを示す説明図である。このコースは、全長が約1.1km程度であり、複数のコーナC1〜C6を備えた山岳模擬コースであり、個々のコーナC1〜C6は、その旋回半径が40〜100m程度となっている。被験者は、このコースを車速50〜70km/hで複数回に亘り走行した。この実験では、操舵角、被験者の頭部のヨーレイト、車体のヨーレイトをそれぞれ計測し、スタート地点で停止している状態からこれらの計測を開始して、コーナC1〜C6を通過してゴール地点で停車した状態で計測を終了した。
図9は、ある被験者の計測結果である、操舵角、被験者の頭部のヨーレイトおよび車体のヨーレイトの時系列的な推移を示す説明図である。同図に示す縦軸は、左側が操舵角に対応する軸であり、右側がヨーレイトに対応する軸となっている。同図から分かるように、頭部のヨーレイトの波形は、車体のヨーレイトの波形と略相似であり、また、頭部ヨーレイトの波形は、車体のヨーレイト(或いは、操舵角)の波形よりも位相が進んでいる。これは、ドライバが操舵操作を開始する以前に、コーナの内側を向く傾向があるからである。
ここで、頭部のヨーレイトの波形と車体のヨーレイトの波形について相互相関を示す関数を求め、これにより、波形の位相差、すなわち、車体のヨーレイトに対する頭部のヨーレイトの先行時間を求めると、同図に示す被験者において、概ね1.0secとなっている。また、複数の被験者を対象として先行時間を求めると、この先行時間は、個人差があり、概ね0.3〜1.0secとなる。このような個人差は、運転に対する慣れや運転技術によって生じるものと考えられる。
そこで、本実施形態では、操舵操作にともなうヨー方向への頭部姿勢の再現性を評価するために、上記の先行時間のばらつきに着目した。個々の被験者毎に、図2のコースを10回走行させ、個々の走行に応じた計測結果から先行時間をそれぞれ求め、全被験者の先行時間のばらつき(標準偏差)を分析した。また、この実験では、同一の車両において、本実施形態のシート制御を行わないケースと、本実施形態のシート制御を行ったケースとのそれぞれにおいて、各々実験を行った。
図10は、先行時間の標準偏差を示す説明図である。同図において、「a」は、シート制御を行わないケースでの先行時間のばらつき(標準偏差)を示し、「b」は、シート制御を行ったケースでの先行時間のばらつき(標準偏差)を示す。同図から分かるように、シート制御を行ったケースでは、シート制御を行わなかったケースと比較して、先行時間のばらつきが、30%以上低減している。すなわち、頭部の姿勢方向の再現性が向上していることが分かる。
このように本実施形態において、ドライバの運転姿勢を調整する運転姿勢調整装置は、シート調整手段と、ドライバ頭部挙動検出手段と、制御手段とを有している。ここで、シート調整手段は、ドライバの姿勢をヨー方向または車幅方向に変化させるように、ドライバが着座するシートの状態を調整する手段であり、本実施形態では、サイドサポートフレーム15、第1から第3のリンク17〜19、駆動モータ20およびモータ駆動装置21がこれに該当する。ドライバ頭部挙動検出手段は、ドライバの頭部の姿勢方向φをドライバ頭部挙動方向として検出する機能を担っており、本実施形態では、顔向き検出装置32および撮像装置33がこれに該当する。制御手段は、シート調整手段を制御することにより、ドライバ頭部挙動検出手段によって検出されたドライバ頭部挙動方向(本実施形態では、頭部の姿勢方向φ)に応じてシート状態を変化させる機能を担っており、本実施形態では、制御装置30がこれに該当する。
かかる構成によれば、頭部の姿勢方向に応じてシート状態を変化させることにより、これまで意識されていなかった頭部の姿勢方向の状態を、ドライバに対して情報提示することが可能となる。その結果、ドライバは自らの走行イメージと自分の動きのずれを、操作を行う前に認識することができ、これにより、運転が安定する効果を得ることができる。
例えば、ドライバはコーナに差し掛かった際に走行ラインをイメージし、このイメージされた走行ラインに向かって、操舵に先行して無意識のうちに頭部をコーナ内側に向けるが、ドライバによっては頭部の姿勢方向の再現性が低かった。すなわち、ドライバが持ったイメージの通りに運転することが困難であった。しかしながら、本実施形態では、頭部の姿勢方向に応じてシート状態を変化させることにより、ドライバは自らの走行イメージと自分の動きのずれを認識することができ、これにより、運転が安定する効果が得られる。
また、従来では、車両状態(例えば、横加速度など)のセンシングに基づいて、車両制御を行うことはあったが、これは単に、ドライバの操作後に情報を付与することしかできなかった。これに対して、本実施形態の運転姿勢調整装置によれば、操作を行う前にドライバに情報を提示することができる。なぜならば、頭部の姿勢方向の変化は、車体挙動や操舵に先行するからである。
さらに、従来では、例えば、ナビゲーション装置を用いて地図情報と自車位置を利用し、上り坂に差し掛かった場合にトランスミッションのシフトダウンを予め行うといったように、ドライバの操作に先行して車両制御を行うことはあったが、このような手法ではドライバの個人差を吸収することができない可能性がある。しかしながら、本実施形態の運転姿勢調整装置によれば、ドライバ自身の挙動をセンシングしているため、個人差を吸収することができるという長所を有する。
また、本実施形態において、制御手段である制御装置30は、ドライバの頭部の姿勢方向φに対するシート状態変化を規定する伝達特性に時間的な遅れを与えている。例えば、機械を扱う際に、操作を行ったのと同時に対象物が動作する反応が速すぎて違和感を憶える場合があるが、同様に、本実施形態においても、頭部の姿勢方向φの変化と同時にシート状態を変化させると、ドライバが違和感を憶える可能性がある。しかしながら、制御装置30によって、頭部の姿勢方向φと、これに対応するシート状態の変化との間に時間的な遅れが与えられるため、シート状態の変化時における違和感を抑制することができる。また、この時間的な遅れは、0〜0.3secの間の数値にセットすることが好ましく、これにより、ドライバが操作を行う前に情報を与えることができるというメリットを損なう可能性を低減することができる。
また、本実施形態において、制御手段である制御装置30は、顔向き検出装置32からのドライバの頭部の姿勢方向φに応じた入力信号に対して、規定周波数以下の入力信号を通過させるローパスフィルタ30aを有しており、このローパスフィルタ30aを通過した入力信号に対応する頭部の姿勢方向φに応じてシート状態を変化させている。例えば、運転中のドライバは、安全確認のためにミラーを見たりする行動を起こす。このとき、例えば、頭部ヨーレイトには、図9の期間Sに示すような波形が発生する。この点、本実施形態によれば、ローパスフィルタ30aによってフィルタ処理を行うことにより、このような安全確認に伴う頭部挙動を抑制し、操舵操作に対応してシート状態を変化させることができる。そのため、不必要なシート状態の変化にともなう違和感を低減することができる。
また、本実施形態において、運転姿勢調整装置は、車両状態検出手段をさらに有している。この車両上体検出手段は、車両の横加速度、または、車両の横加速度に対応する状態量を車両状態量として検出する機能を担っており、本実施形態では、車両状態検出装置31がこれに該当する。例えば、車速が増加したり、旋回半径が小さくなったりした場合、横加速度が増加するため、乗員に働く慣性力が大きくなる。そのため、シートと乗員との接触圧力が増大するため、シートからの乗員への情報提示の効率が悪化する虞がある。しかしながら、本実施形態によれば、横加速度の増加に応じて、シート状態の変化程度を増加させるといったことが可能となるので、ドライバに情報を有効に提示することができ、また、その効果が得られる範囲を大きくすることができる。
また、本実施形態において、運転姿勢調整装置は、操作手段をさらに有している。この操作手段は、ドライバによって操作され、制御装置30によるシート調整手段の制御のオンとオフを切り換える機能を担っており、本実施形態では、切換スイッチ34がこれに該当する。かかる構成によれば、安全確認のためのミラーによる目視頻度が高い、或いは、頭部の姿勢方向の変動が大きい市街地を走行するといったケースにおいて、ドライバの意思によりシートの制御をオフすることができ、不必要なシート状態の変化を抑制することができる。
さらに、本実施形態において、シート調整手段は、シート10のシートバック12の左右両サイドに相当する一対のサイドサポート部13を、ヨー方向に同位相で可動させることにより、シートの状態を調整する。かかる構成によれば、シートバックの一部を可動式として、この部分の変化を調整するため、低いコストで運転姿勢を調整することができる。
なお、上述した実施形態では、ヨー方向における頭部の姿勢方向φに応じてサイドサポート部13を変化させているが、図7に示すように、ロール方向における頭部の姿勢方向θも操舵操作に先行して生じる。そのため、シート制御を行う場合には、ヨー方向における頭部の姿勢方向φのみならず、ロール方向における頭部の姿勢方向θに応じてサイドサポート部13を変化させてもよい。また、ヨー方向における頭部の姿勢方向φおよびロール方向における頭部の姿勢方向θに応じてサイドサポート部13を変化させてもよい。この場合、サイドサポート部13の変化方向は、頭部の姿勢方向の変化方向として対応して制御されることなる。
また、本実施形態では、頭部の姿勢方向φに応じてサイドサポート部13を制御しているが、操舵操作に先行して生じる頭部の挙動はドライバの視線の向きにも現れるため、ドライバの視線方向に応じてサイドサポート部13を制御してもよい。また、頭部の姿勢方向、或いは、視線の向きを検出する手法としては、撮像装置33を利用した形態に限定されるものではなく、同様の機能を担う種々の手法を用いてもよい。
さらに、本実施形態では、シートバック12のサイドサポート部13をヨー方向へと変化させているが、本発明はこれに限定されない。すなわち、乗員の姿勢をヨー方向または車幅方向に変化させるような形態であれば、種々の手法を採用することができる。
ここで、図11は、シート10の状態を調整する手段としての変形例を示す説明図である。シートバック12の内部には、その骨格を形成するシートフレーム14が設けられており、このシートフレーム14には、左右一対のサイドサポート部13と対応する位置に、略U字形状のサイドサポートフレーム15がそれぞれ設けられている。左右一対のサイドサポートフレーム15は、上方側および下方側において、第4のリンク22によって相互に連結されている。この第4のリンク22は、リニアガイドのスライドレール部分を兼ねており、リニアガイドのスライダ23がシートフレーム14に固定される。これにより、左右一対のサイドサポートフレーム15は、これらが一体となりシートフレーム14に対して横方向(車幅方向)へ変化することができる。
また、第4のリンク22(すなわち、スライドレール)の背面にはラック歯が設けられており、このラックと噛合するピニオンギアが、シートフレーム14に固着された駆動モータ20の回転軸に嵌合される。これにより、駆動モータ20の回転軸の回転運動が、サイドサポートフレーム15の横方向への揺動運動へと変化させる。
図12は、サイドサポート部13の動作状態を示す説明図である。通常時には、サイドサポートフレーム15は、予め設定された初期位置を保持しており、この状態では、同図(a)に示すように、サイドサポート部13は、ドライバの中心を通り車長方向へ延在する中心線に対して、左右線対象の状態となっている。一方、駆動モータ20を回転させた場合、この回転に応じて、第4のリンク22が移動する。これにより、左右一対のサイドサポートフレーム15が同位相で移動する。この状態では、同図(b)に示すように、サイドサポート部13は、車幅方向へと平行移動し、ドライバの中心を通り車長方向へ延在する中心線よりも、それらの中心位置が車幅方向へと変化する。かかる形態のシート10において、シート状態の制御は制御装置30によって、頭部の姿勢方向の変化方向と、サイドサポート部13の変化方向とが対応するように、制御が行われる。
また、これ以外にも、シート10の状態を調整する手法としては、シートのシートバックまたはシート全体をヨー方向に回転させる、または、シートのシートバックまたはシート全体を車幅方向に移動させることにより、シートの状態を調整してもよい。
さらに、本実施形態では、ミラー確認などの頭部姿勢の変動要因を低減するため、ローパスフィルタ30aを備える構成であるが、このローパスフィルタ30aを備える限り、切換スイッチ34は省略することも可能である。また、逆にローパスフィルタ30aを備えないことも可能である。このケースでは、切換スイッチ34を備えた上で、ローパスフィルタ30aの代わりに、頭部の姿勢方向(検出値)φに遅延を与える遅れ回路を挿入してもよい。これにより、前述したようにシートの反応が速すぎてドライバが違和感を憶えるといった事態を抑制することができる。
(第2の実施形態)
図13は、本発明の第2の実施形態にかかる運転姿勢調整装置の全体構成図である。第2の実施形態にかかる運転姿勢調整装置が、第1の実施形態のそれと相違する点は、ナビゲーション装置40をさらに備える点にある。ナビゲーション装置40から出力される情報は、制御装置30に対して出力される。制御装置30は、上述した第1の実施形態に示す処理に加え、ナビゲーション装置40から出力される情報を処理した上で、シート10の状態を制御する。なお、以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明することとし、同一の構成については同一の符号を用い、その詳細な説明は省略する。
図13は、本発明の第2の実施形態にかかる運転姿勢調整装置の全体構成図である。第2の実施形態にかかる運転姿勢調整装置が、第1の実施形態のそれと相違する点は、ナビゲーション装置40をさらに備える点にある。ナビゲーション装置40から出力される情報は、制御装置30に対して出力される。制御装置30は、上述した第1の実施形態に示す処理に加え、ナビゲーション装置40から出力される情報を処理した上で、シート10の状態を制御する。なお、以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明することとし、同一の構成については同一の符号を用い、その詳細な説明は省略する。
ナビゲーション装置40は、自車両周辺のナビゲーション情報を出力する。このナビゲーション装置40は、GPS受信器、方位センサおよび車速センサから取得した情報に基づいて、車両の現在位置を検出する。なお、現在位置を検出する手法としては、GPSを用いた手法に限らず、複数の基地局から発信される電波を同時に受信し、電波の到達時間から割り出した基地局までの距離に基づいて現在位置を三角測量により検出したり、道路側に設けられた道路側インフラと路車間通信を行うことにより、車両の現在位置を検出したりしてもよい。
ナビゲーション装置40には、ナビゲーション情報が、例えば、ナビゲーション装置40と一体化されたハードディスク装置に格納されている。ナビゲーション情報は、経路検索や経路案内のために用いられる情報であり、ノードデータおよび道路データを主体に構成される。ナビゲーション情報において、地図上の各道路は、それぞれが交差・分岐・合流等の地点に対応するノードによって分割されており、個々のノード間の道路が道路リンクとして規定されている。そのため、個々のノードを介して道路リンクを接続することにより、一連の道路形状を把握することができる。ノードデータは、個々のノード毎に、そのノードを識別する識別番号(ノードID)、緯度および経度を用いた絶対位置情報、このノードに接続する道路リンクの固有番号(リンクID)などが関連付けられたデータである。道路データは、個々の道路リンク毎に、その道路リンクを識別する固有番号(リンクID)、道路リンクに該当する道路の長さ、道路リンクに該当する道路の幅、道路リンクに該当する道路の勾配、道路リンクに該当する道路の路面状態、道路リンクに該当する道路の曲率半径、道路種別(高速道路、自動車専用道路、一般道路)などが関連付けられたデータである。ナビゲーション装置40は、検出された車両の位置情報に基づいて、ナビゲーション情報を検索することにより、自車両が走行する経路の情報を把握することができる。なお、ナビゲーション情報は、DVD、CD−ROM等の記録媒体に格納されて、このナビゲーション装置40によって読み取り可能な状態であってもよい。また、道路側に設けられた道路側インフラと路車間通信を行うことにより、経路情報を把握してもよい。
本実施形態との関係において、ナビゲーション装置40は、自車両の位置と、所定の距離範囲内において自車両の進路上の存在する道路リンクの情報(具体的には、道路リンクに該当する道路の長さ、幅、曲率半径)とをナビゲーション情報NAVとして出力する。なお、自車両の進む進路は、例えば、ナビゲーション装置において誘導経路が設定されている場合、誘導経路上に存在する道路リンクによって特定可能であり、また、誘導経路が設定されていない場合、直進方向に存在する道路リンクによって特定可能である。
図14は、第2の実施形態における制御装置30の構成を示すブロック図である。この制御装置30は、第1の実施形態と同様、各種の入力信号に基づいて、駆動モータ20の駆動量を演算し、この演算結果に応じたモータ駆動指令値αをモータ駆動装置21に対して出力する。
図15は、本実施形態にかかる処理概念の説明図である。車両が経路上に存在するコーナに差し掛かった場合、ドライバは、車両(具体的には、ドライバ)位置を通過してコーナの内側に接する線(以下「コーナ接線」という)の方向を向く傾向がある。また、このコーナ接線の方向をドライバが向くことが、ドライバの姿勢として理想的であると考えられている。本実施形態では、このようなコーナ接線方向を考慮してシート状態を制御することとする。
制御装置30は、第1の実施形態に示す構成に加え、演算部30dをさらに有している。演算部30dには、ナビゲーション装置40からのナビゲーション情報NAVと、ローパスフィルタ30aによってフィルタ処理された頭部の姿勢方向φとが入力される。演算部30dは、ナビゲーション情報NAVを参照し、自車両の道路上の位置と、先行して存在するコーナまでの距離および曲率半径、道路の道幅等に基づいて、図15に示すように、コーナ接線を算出し、そして、車両の向きとコーナ接線とのなす角τを算出する。そして、演算部30dは、図16に示すように、算出された角度τから、頭部の姿勢方向φを減算することにより、両者τ,φの角度差を姿勢偏差φ’(φ’=τ−φ)として算出する。算出された姿勢偏差φ’は、ゲインマップ30bに入力される。なお、第1の実施形態では、ゲインマップ30bには、頭部の姿勢方向φが入力されているが、第2の実施形態では、この頭部の姿勢方向φの代えて、姿勢偏差φ’が入力される。
このように本実施形態において、ドライバの運転姿勢を調整する運転姿勢調整装置は、シート調整手段と、ドライバ頭部挙動検出手段と、ナビゲーション手段と、演算手段と、制御手段とを有している。ここで、シート調整手段は、ドライバの姿勢をヨー方向または車幅方向に変化させるように、ドライバが着座するシートの状態を調整可能としており、本実施形態では、サイドサポートフレーム15、第1から第3のリンク17〜19、駆動モータ20およびモータ駆動装置21がこれに該当する。ドライバ頭部挙動検出手段は、ドライバの頭部の姿勢方向φをドライバ頭部挙動方向として検出する機能を担っており、本実施形態では、顔向き検出装置32および撮像装置33がこれに該当する。ナビゲーション手段は、車両の道路上の位置と、車両が走行する道路の形状とを含むナビゲーション情報を出力する機能を担っており、本実施形態では、ナビゲーション装置40がこれに該当する。演算手段は、ナビゲーション情報に基づいて、車両から車両前方のコーナに接する接線を特定するとともに、この特定された接線と、ドライバの頭部の姿勢方向φとのなす角を姿勢偏差として算出する機能を担っており、本実施形態では、制御装置30の機能的な一部である演算部30dがこれに該当する。制御手段は、シート調整手段を制御することにより、算出された姿勢偏差に応じて、或いは、算出された姿勢偏差とドライバの頭部の姿勢方向とに応じてシート状態を変化させるシート状態を変化させる機能を担っており、本実施形態では、制御装置30がこれに該当する。
かかる構成によれば、上述した第1の実施形態と同様の効果を奏するとともに、理想姿勢と実際の姿勢との差分を、ドライバに情報として提示することができる。そのため、頭部の姿勢方向の安定化をより図ることができる。
なお、本実施形態では、制御装置30によって、ドライバの頭部の姿勢方向φに対するシート状態変化を規定する伝達特性に時間的な遅れを与えている。しかしながら、制御手段である制御装置30は、姿勢偏差に対するシート状態変化を規定する伝達特性に時間的な遅れを与えることによっても、同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、制御装置30のローパスフィルタ30aによって、頭部の姿勢方向φに応じた入力信号に対してフィルタ処理を行っている。しかしながら、制御手段である制御装置30は、姿勢偏差に応じた演算信号に対して、規定周波数以下の演算信号を通過させるローパスフィルタを有していてもよい。このケースでは、制御装置30は、ローパスフィルタを通過した演算信号に対応する前記姿勢偏差に応じてシート状態を変化させることとなる。かかる構成であっても、上記と同様の効果を得ることができる。
ここでは、コーナ内側境界に対して接線を求めたが、複数の走行車線がある道路を走行している場合には、自車両が走行している車線を形成する区分線(白線)をコーナ内側の境界と見なして接線を求めるなどすればよい。また、地図情報が道路の線形のみで作成されており、道路幅の情報が含まれていない場合には、車線の幅を所定の基準値(例えば、3.5m)と仮定し、その仮定した車線内の中央を走行しているものとして接線を計算してもよい。
また、ナビゲーション装置40を利用してシステムを構成する場合には、交差点の有り無し、道路曲率などから、市街地であるのか、それとも高速道路または山岳路であるのかを判断し、高速道路または山岳路であることが判別された場合にのみ、シート状態を変化させてもよい。これにより、安全確認などのために視線の動きが高い頻度で起こる市街地において、不必要にシート状態を変化させることを抑制することができる。
10 シート
11 ヘッドレスト
12 シートバック
13 サイドサポート部
14 シートフレーム
15 サイドサポートフレーム
16 回転支持部
17 第1のリンク
18 第2のリンク
19 第3のリンク
20 駆動モータ
21 モータ駆動装置
22 第4のリンク
23 スライダ
30 制御装置
30a ローパスフィルタ
30b ゲインマップ
30c スイッチング素子
30d 演算部
31 車両状態検出装置
32 顔向き検出装置
33 撮像装置
34 切換スイッチ
40 ナビゲーション装置
11 ヘッドレスト
12 シートバック
13 サイドサポート部
14 シートフレーム
15 サイドサポートフレーム
16 回転支持部
17 第1のリンク
18 第2のリンク
19 第3のリンク
20 駆動モータ
21 モータ駆動装置
22 第4のリンク
23 スライダ
30 制御装置
30a ローパスフィルタ
30b ゲインマップ
30c スイッチング素子
30d 演算部
31 車両状態検出装置
32 顔向き検出装置
33 撮像装置
34 切換スイッチ
40 ナビゲーション装置
Claims (13)
- ドライバの運転姿勢を調整する運転姿勢調整装置において、
ドライバの姿勢をヨー方向または車幅方向に変化させるように、ドライバが着座するシートの状態を調整するシート調整手段と、
ドライバの頭部の姿勢方向またはドライバの視線方向をドライバ頭部挙動方向として検出するドライバ頭部挙動検出手段と、
前記シート調整手段を制御することにより、前記ドライバ頭部挙動検出手段によって検出されたドライバ頭部挙動方向に応じてシート状態を変化させる制御手段と
を有することを特徴とする運転姿勢調整装置。 - ドライバの運転姿勢を調整する運転姿勢調整装置において、
ドライバの姿勢をヨー方向または車幅方向に変化させるように、ドライバが着座するシートの状態を調整するシート調整手段と、
ドライバの頭部の姿勢方向またはドライバの視線方向をドライバ頭部挙動方向として検出するドライバ頭部挙動検出手段と、
車両の道路上の位置と、車両が走行する道路の形状とを含むナビゲーション情報を出力するナビゲーション手段と、
前記ナビゲーション手段から出力されたナビゲーション情報に基づいて、車両から車両前方のコーナに接する接線を特定するとともに、当該特定された接線と、前記ドライバ頭部挙動検出手段によって検出されたドライバ頭部挙動方向とのなす角を姿勢偏差として算出する演算手段と、
前記シート調整手段を制御することにより、前記演算手段によって算出された姿勢偏差に応じてシート状態を変化させる制御手段と
を有することを特徴とする運転姿勢調整装置。 - 前記制御手段は、前記演算手段によって算出された姿勢偏差と、前記ドライバ頭部挙動検出手段によって検出されたドライバ頭部挙動方向とに応じてシート状態を変化させることを特徴とする請求項2に記載された運転姿勢調整装置。
- 前記制御手段は、前記ドライバ頭部挙動方向に対するシート状態の変化を規定した伝達特性に時間的な遅れを与えることを特徴とする請求項1または3に記載された運転姿勢調整装置。
- 前記制御手段は、前記姿勢偏差に対するシート状態の変化を規定した伝達特性に時間的な遅れを与えることを特徴とする請求項2に記載された運転姿勢調整装置。
- 前記制御手段は、
前記ドライバ頭部挙動方向に応じた前記ドライバ頭部挙動検出手段からの入力信号に対して、規定周波数以下の入力信号を通過させるローパスフィルタを有し、
前記ローパスフィルタを通過した入力信号に対応する前記ドライバ頭部挙動方向に応じてシート状態を変化させることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載された運転姿勢調整装置。 - 前記制御手段は、
前記姿勢偏差に応じた前記演算手段からの演算信号に対して、規定周波数以下の演算信号を通過させるローパスフィルタを有し、
前記ローパスフィルタを通過した演算信号に対応する前記姿勢偏差に応じてシート状態を変化させることを特徴とする請求項2,3,5のいずれか一項に記載された運転姿勢調整装置。 - 車両の横加速度、または、車両の横加速度に対応する状態量を車両状態量として検出する車両状態検出手段をさらに有し、
前記制御手段は、さらに、前記車両状態検出手段によって検出された車両状態量に応じてシート状態を変化させることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載された運転姿勢調整装置。 - ドライバによって操作され、前記制御手段による前記シート調整手段の制御のオンとオフを切り換える操作手段をさらに有することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載された運転姿勢調整装置。
- 前記シート調整手段は、シートのシートバックの左右両サイドに相当する一対のサイドサポート部を、ヨー方向または車幅方向に同位相で可動させることにより、シートの状態を調整することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載された運転姿勢調整装置。
- 前記シート調整手段は、シートのシートバックまたはシート全体をヨー方向に回転させる、または、シートのシートバックまたはシート全体を車幅方向に移動させることにより、シートの状態を調整することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載された運転姿勢調整装置。
- ドライバの運転姿勢を調整する運転姿勢調整方法において、
ドライバの頭部の姿勢方向またはドライバの視線方向をドライバ頭部挙動方向として取得する第1のステップと、
前記第1のステップにおいて取得されたドライバ頭部挙動方向に応じて、ドライバの姿勢をヨー方向または車幅方向に変化させるように、ドライバが着座するシートの状態を調整する第2のステップと
を有することを特徴とする運転姿勢調整方法。 - ドライバの運転姿勢を調整する運転姿勢調整方法において、
ドライバの頭部の姿勢方向またはドライバの視線方向をドライバ頭部挙動方向として取得する第1のステップと、
車両の道路上の位置と、車両が走行する道路の形状とを含むナビゲーション情報を取得する第2のステップと、
前記第2のステップにおいて取得したナビゲーション情報に基づいて、車両位置から車両前方のコーナに接する接線を特定する第3のステップと、
前記第3のステップにおいて特定された接線と、前記第1のステップにおいて取得したドライバ頭部挙動方向とのなす角を姿勢偏差として算出する第4のステップと、
前記第4のステップにおいて算出された姿勢偏差に応じて、ドライバの姿勢をヨー方向または車幅方向に変化させるように、ドライバが着座するシートの状態を調整する第5のステップと
を有することを特徴とする運転姿勢調整方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2006221022A JP2008043488A (ja) | 2006-08-14 | 2006-08-14 | 運転姿勢調整装置および運転姿勢調整方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2006221022A JP2008043488A (ja) | 2006-08-14 | 2006-08-14 | 運転姿勢調整装置および運転姿勢調整方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2008043488A true JP2008043488A (ja) | 2008-02-28 |
Family
ID=39177812
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2006221022A Pending JP2008043488A (ja) | 2006-08-14 | 2006-08-14 | 運転姿勢調整装置および運転姿勢調整方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2008043488A (ja) |
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2006
- 2006-08-14 JP JP2006221022A patent/JP2008043488A/ja active Pending
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