JP2008042577A - 車載装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザ利便性を向上させた車載装置を提供すること。
【解決手段】車両に搭載され、車室内に存在する通信端末と無線通信を行う車載装置が、車室内において複数の通信端末が検出されたとき、これら複数の通信端末の中から車室内の運転席領域を含む所定の空間内に存在する一端末を選択し、選択した通信端末との無線通信接続を自動的に確立するように構成される。車載装置は、上記所定の空間内に存在する通信端末から送信された電波の受信強度が該所定の空間外に存在する通信端末から送信された電波の受信強度よりも高くなるように指向性が付けられたアンテナを備え、このアンテナにおいて受信強度が最も高い電波を送信した通信端末を上記所定の空間内に存在する通信端末であると判断する。
【選択図】図4
【解決手段】車両に搭載され、車室内に存在する通信端末と無線通信を行う車載装置が、車室内において複数の通信端末が検出されたとき、これら複数の通信端末の中から車室内の運転席領域を含む所定の空間内に存在する一端末を選択し、選択した通信端末との無線通信接続を自動的に確立するように構成される。車載装置は、上記所定の空間内に存在する通信端末から送信された電波の受信強度が該所定の空間外に存在する通信端末から送信された電波の受信強度よりも高くなるように指向性が付けられたアンテナを備え、このアンテナにおいて受信強度が最も高い電波を送信した通信端末を上記所定の空間内に存在する通信端末であると判断する。
【選択図】図4
Description
本発明は、概して、車両に搭載され、車室内に存在する通信端末と無線通信を行う車載装置に係り、特に、ユーザ利便性を向上させた車載装置に関する。
従来、車両に搭載され、車室内に存在する通信端末と無線通信を行う車載装置が知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特許文献1には、ブルートゥース(Bluetooth)マスタ装置である車載装置が、車室内で検出されたブルートゥース端末との間でブルートゥース通信接続を確立する際に、指向性アンテナを利用して、検出されたブルートゥース端末が運転席に存在するか否かを判断し、運転席に存在すると判断されればハンズフリー通話とし、運転席以外の領域に存在すると判断されればハンドセット通話として通話可能とする、車両の無線通話システムが開示されている。
特許文献2には、車室内に存在し、ブルートゥースマスタ装置である車載装置とブルートゥース通信接続可能な携帯電話の一覧が、車載装置によってユーザに表示され、ユーザが車載装置とブルートゥース通信接続する携帯電話を容易に選択できるようにした通信システムが開示されている。
特開2005−354312号公報
特開2006−005744号公報
上記特許文献1の段落[0036]〜[0037]には、車室内においてブルートゥース通信機能を備えた携帯電話が複数台検出された場合には、1)ユーザが選択されたくないと思う携帯電話の電源を切るように呼び掛ける音声メッセージを車室内に出力して、電源が入っている携帯電話が1台となるのを待機するか、或いは、2)検出された複数の携帯電話の電話番号をタッチパネル式ディスプレイに表示して、ユーザにいずれか1台を選択してもらうことによって、1台の携帯電話が選択されるものとし、その後、この選択された1台の携帯電話について、指向性アンテナを用いて、各アンテナでの受信信号強度から、運転席に存在するか否かが判定されるものと記載されている。
すなわち、上記特許文献1及び2のいずれに記載のシステムにおいても、ブルートゥースマスタ装置である車載装置とブルートゥース通信接続可能な携帯電話が車室内に複数台検出された場合には、ユーザによる選択操作が必要となる。
したがって、運転者が交代した場合や、イグニッションスイッチ(IG)が一旦OFFにされた場合などには、その都度、ユーザが選択操作を行わなければならず、ユーザに煩わしいとの印象を与える可能性がある。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、ユーザ利便性を向上させた車載装置を提供することを主たる目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、車両に搭載され、車室内に存在する通信端末(例えばブルートゥース通信可能な携帯電話)と無線通信(例えばブルートゥース通信)を行う車載装置であって、車室内において複数の通信端末が検出されたとき、これら複数の通信端末の中から所定の基準に従って一端末を選択し、選択した通信端末との無線通信接続(例えばブルートゥース通信接続)を自動的に確立する、車載装置である。
上記一態様において、上記所定の基準は、例えば、A)車室内の所定の空間内に存在すること、或いは、B)運転者により設定されたユーザ識別情報に関連付けられた通信端末識別情報により特定される通信端末であること、或いは、C)運転者により発声された音声パターンに関連付けられた通信端末識別情報により特定される通信端末であること、或いは、D)撮像された運転者の顔面に関連付けられた通信端末識別情報により特定される通信端末であること、である。
上記A)の場合、運転者の通信端末と自動的に通信接続を確立させる観点から、上記所定の空間は、A1)運転席領域を含むように設定されてもよく、或いは、A2)例えば運転席に着座した運転者が自分の通信端末を置きやすいように車室内に設けられた通信端末収容部を含むように設定されてもよい。
上記所定の空間がどのように設定された場合であっても、上記A)の場合、例えば、上記車載装置に上記所定の空間内に存在する通信端末から送信された電波の受信強度が該所定の空間外に存在する通信端末から送信された電波の受信強度よりも高くなるように指向性が付けられた受信アンテナを備えることにより、この受信アンテナにおいて受信強度が最も高い電波を送信した通信端末を上記所定の空間内に存在する通信端末であると判断することができる。
上記B)の場合には、複数のユーザについて各ユーザのユーザ識別情報と通信端末識別情報とを関連付けて上記車載装置に予め記憶保持しておく必要がある。また、上記C)の場合には、複数のユーザについて各ユーザの音声パターン情報と通信端末識別情報とを関連付けて上記車載装置に予め記憶保持しておく必要がある。さらに、上記D)の場合には、複数のユーザについて各ユーザの顔面情報と通信端末識別情報とを関連付けて上記車載装置に予め記憶保持しておく必要がある。
上記一態様によれば、車室内において複数の通信端末が検出されたとき、これら複数の通信端末の中の一端末と自動的に無線通信接続が確立されるため、ユーザが通信接続される通信端末を選択するための操作を行う必要がない。
なお、上記一態様において、上記A2)の場合、上記通信端末収容部は、該通信端末収容部に収容されている通信端末が充電されるように構成されることが好ましい。
本発明によれば、ユーザ利便性を向上させた車載装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。
なお、車室内に存在する通信端末と無線通信を行う車載装置の基本概念、主要なハードウェア構成、作動原理、及び基本的な制御手法等については既述の特許文献等を通じて当業者には既知であるため、詳しい説明を省略する。
また、以下に説明する実施例においては、通信端末の一例としてブルートゥース(Bluetooth)通信接続可能な携帯電話を例に挙げ、ブルートゥースマスタ装置である車載装置とブルートゥース通信接続するものとする。
ブルートゥースとは、2.45GHz帯の電波を利用した1Mbpsの携帯情報機器向けの無線通信技術であり、赤外線通信と異なり、機器間の距離が10m以内であれば障害物があっても利用することができる点が特徴である。
図1〜4を用いて、本発明の一実施例(実施例1)に係る車載装置について説明する。
図1は、本実施例に係る車載装置100及び自車両Vの車室内に存在する複数の携帯電話M1、M2、及びM3を概略的に示している。図1では、車室内に複数台の携帯電話Mが存在する場合の一例として、3台の携帯電話M(M1〜3)を図示しているが、当然、車室内に存在し得る携帯電話Mの台数は3台に限られない。
本実施例において、車載装置100はブルートゥースマスタ(Bluetooth master)装置であり、携帯電話Mはブルートゥーススレイブ(Bluetooth slave)装置である。
車載装置100は、図示するように、ブルートゥース通信のためのブルートゥース通信部101と、指向性アンテナ102とを有する。また、携帯電話Mも、ブルートゥース通信のためのブルートゥース通信部103を有する。
車載装置100が車室内に存在する携帯電話Mとブルートゥース通信接続されているとき、ユーザは、携帯電話Mの機能を車載装置100を通じて利用することができる。例えば、運転者は、車載装置100を通じて、携帯電話Mを利用したハンズフリー通話が可能となる。
このような車室内に存在する携帯電話Mを車載装置100を通じて利用する仕組みについては、当業者には既知であり、ここでは詳細な説明及び関連する構成等の図示を省略する。
指向性アンテナ102は、図1に示したように車室内に車載装置100とブルートゥース通信可能な携帯電話Mが複数台存在するときに、その中から、ユーザ操作によらず、1台の携帯電話Mを自動的に選択し、この選択された1台の携帯電話Mとブルートゥース通信接続を確立するのに用いられる。
本実施例では、一例として、運転者の携帯電話Mが通信相手先の一端末として自動的に選択されるようにする。
図2は、本実施例において、指向性アンテナ102を用いて運転者の携帯電話Mを検出・選択する構成の一例を示している。図2は、車両Vの車室内を上から見た概略図であり、ここでは車両Vが右ハンドル車であるものとしている。
図2に示した例において、指向性アンテナ102は、その通信エリアRが、運転席領域をカバーするように構成されている。このような構成を採用することにより、運転席領域に存在する(すなわち、運転者によって保持・携行されている可能性が極めて高いと言い得る)携帯電話Mから送信された電波の指向性アンテナ102における受信電界強度は、運転席領域外に存在する(すなわち、運転者によって保持・携行されていない可能性が極めて高いと言い得る)携帯電話Mから送信された電波の指向性アンテナ102における受信電界強度よりも、大幅に高くなることが見込まれる。
したがって、図2に示した構成例を採用する場合、車載装置100は、ブルートゥース通信部101が、車室内に検出された車載装置100とブルートゥース通信接続可能な複数の携帯電話Mの中で、指向性アンテナ102における受信電波の電界強度が最も高いものを運転者の携帯電話Mであると判断し、当該携帯電話Mとブルートゥース通信接続を確立することができる。
図3は、本実施例において、指向性アンテナ102を用いて運転者の携帯電話Mを検出・選択する構成の別の一例を示している。図3は、図2同様、車両Vの車室内を上から見た概略図であり、ここでも車両Vが右ハンドル車であるものとしている。
図3に示した例において、指向性アンテナ102は、その通信エリアRが、車室内の運転席近くに設けられた携帯電話収容部301をカバーするように構成されている。
携帯電話収容部301は、携帯電話Mを安定的・自立的に保持できる限り、任意の形状・サイズ・構造・構成でよい。
いずれの場合も、携帯電話収容部301は、車両Vに乗車した運転者が走行開始前に自身の携帯電話Mを容易に収容させることができるように、車両Vの運転席に着座した運転者から容易に手が届くところに設けられることが好ましい。
加えて、図3に示した例において、携帯電話収容部301を例えばバッテリ(BAT)に接続するなどして携帯電話収容部301に携帯電話充電機能を持たせると、携帯電話Mが携帯電話収容部301に収容されている間に携帯電話Mを充電することができるため、好ましい。
このような構成を採用することにより、携帯電話収容部301に収容されている(すなわち、運転者のものである可能性が極めて高いと言い得る)携帯電話Mから送信された電波の指向性アンテナ102における受信電界強度は、携帯電話収容部301に収容されていない(すなわち、運転者のものでない可能性が高いと言い得る)携帯電話Mから送信された電波の指向性アンテナ102における受信電界強度よりも、大幅に高くなることが見込まれる。
したがって、図3に示した構成例を採用する場合、車載装置100は、ブルートゥース通信部101が、車室内に検出された車載装置100とブルートゥース通信接続可能な複数の携帯電話Mの中で、指向性アンテナ102における受信電波の電界強度が最も高いものを運転者の携帯電話Mであると判断し、当該携帯電話Mとブルートゥース通信接続を確立することができる。
次いで、図4のフローチャートを参照して、本実施例に係る車載装置100による携帯電話Mとのブルートゥース通信接続自動確立処理の流れを説明する。なお、この処理の流れは、上述の図2及び3の双方の構成に共通である。
まず、車載装置100のブルートゥース通信部101は、登録された携帯電話Mが車室内に存在するか否かを判定する(S401)。
車載装置100に登録された携帯電話Mが車室内に存在しない場合(S401の「NO」)、車載装置100と携帯電話Mとの間でブルートゥース通信接続を確立することはできないため、本フローの1ルーチンを直ちに終了する。
他方、車載装置100に登録された携帯電話Mが車室内に存在すると判断された場合(S401の「YES」)、次いで、ブルートゥース通信部101は、車載装置100とブルートゥース通信接続可能な携帯電話Mが車室内に複数台検出されたか否かを判定する(S402)。
車載装置100とブルートゥース通信接続可能な携帯電話Mが車室内に複数台検出された場合(S402の「YES」)、ブルートゥース通信部101は、上述のように、指向性アンテナ102における受信電界強度が最も高い携帯電話Mを運転者の携帯電話Mであると判断して、当該携帯電話Mとのブルートゥース通信接続を自動的に、すなわちユーザ操作によらずに、確立する(S403)。
他方、車載装置100とブルートゥース通信接続可能な携帯電話Mが車室内に1台しか検出された場合(S402の「NO」)、ブルートゥース通信部101は、その1台の携帯電話Mとのブルートゥース通信接続を自動的に、すなわちユーザ操作によらずに、確立する(S404)。
このように、本実施例によれば、車室内にブルートゥースマスタ装置である車載装置とブルートゥース通信接続可能なブルートゥーススレイブ装置である携帯電話が複数台存在する場合であっても、何らのユーザ操作も必要とせずに、車載装置と1台の携帯電話との間でブルートゥース通信接続が自動的に確立されるため、通信接続する携帯電話をユーザ操作により選択する必要がある従来構成に比べて、ユーザ利便性を向上させることができる。
また、本実施例によれば、指向性アンテナを利用することによって、車室内において検出された複数の携帯電話の中から運転者の携帯電話である可能性が最も高いと考えられる携帯電話を自動的に抽出できるように構成することができるため、車室内に車載装置とブルートゥース通信接続可能な携帯電話が複数台存在する場合であっても、何らのユーザ操作も必要とせずに、車載装置と運転者の携帯電話との間でブルートゥース通信接続を自動的に確立させることができる。
次いで、図5及び6を用いて、本発明の別の一実施例(実施例2)に係る車載装置について説明する。なお、実施例1と同一の構成要素には同一の符号を付し、重複となる説明は便宜上省略する。
図5は、本実施例に係る車載装置500及び自車両Vの車室内に存在する複数の携帯電話M1、M2、及びM3を概略的に示している。図5では、車室内に複数台の携帯電話Mが存在する場合の一例として、3台の携帯電話M(M1〜3)を図示しているが、当然、車室内に存在し得る携帯電話Mの台数は3台に限られない。
本実施例においても、車載装置500はブルートゥースマスタ装置であり、携帯電話Mはブルートゥーススレイブ装置である。
車載装置500は、図示するように、ブルートゥース通信部101と、運転者をユーザ識別するユーザ識別部501と、記憶部502とを有する。また、携帯電話Mも、ブルートゥース通信部103を有する。
ユーザ識別部501は、運転者が予め登録された複数のユーザのうちのいずれのユーザであるかを識別・特定する。本実施例において、ユーザ識別部501は、一例として、図示しないポジションメモリからユーザ識別情報を取得するものとする。ポジションメモリでは、複数個設けられたボタンの各々を1ユーザに割り当て、各ユーザの好みのシートポジション、ステアリングハンドル位置(チルト角)、サイドミラー角度などを記憶させておき、当該ボタンを押すだけでそのボタンに対応するユーザについて予め記憶されたポジションが実現される仕組みである。
ユーザ識別部501は、乗車時に、ポジションメモリのいずれのボタンが押されたかの情報を取得することによって、当該情報をユーザ識別情報として扱うことができる。
記憶部502は、任意の記憶媒体でよい。記憶部502には、ユーザ識別部501がポジションメモリから取得したユーザ識別情報(ポジションメモリのいずれのボタンが押されたかを表す情報)と、各ユーザの携帯電話Mの識別情報(例えば電話番号)との対応関係をテーブルの形で予め記憶保持させておくものとする。
ユーザ識別部501は、ポジションメモリから取得したユーザ識別情報を記憶部502に予め記憶保持された上記テーブルに照らして当該ユーザ識別情報により特定されるユーザの携帯電話Mの識別情報を取得し、ブルートゥース通信部101へ渡すように構成される。
これにより、ブルートゥース通信部101は、ユーザ識別部501から伝達された携帯電話識別情報により特定された運転者の携帯電話である1台の携帯電話Mとブルートゥース通信接続を確立させることができる。
次いで、図6のフローチャートを参照して、本実施例に係る車載装置500による携帯電話Mとのブルートゥース通信接続自動確立処理の流れを説明する。
まず、車載装置500のブルートゥース通信部101は、登録された携帯電話Mが車室内に存在するか否かを判定する(S601)。
車載装置500に登録された携帯電話Mが車室内に存在しない場合(S601の「NO」)、車載装置500と携帯電話Mとの間でブルートゥース通信接続を確立することはできないため、本フローの1ルーチンを直ちに終了する。
他方、車載装置500に登録された携帯電話Mが車室内に存在すると判断された場合(S601の「YES」)、次いで、ブルートゥース通信部101は、車載装置500とブルートゥース通信接続可能な携帯電話Mが車室内に複数台検出されたか否かを判定する(S602)。
車載装置500とブルートゥース通信接続可能な携帯電話Mが車室内に複数台検出された場合(S602の「YES」)、ユーザ識別部501がポジションメモリから運転者を識別するユーザ識別情報を取得して運転者を特定する(S603)。
ユーザ識別部501は、上述の通り、取得したユーザ識別情報を記憶部502に予め記憶保持されたテーブルに照らして運転者の携帯電話識別情報を取得し、ブルートゥース通信部101へ渡す。そして、ブルートゥース通信部101は、ユーザ識別部501から伝達された携帯電話識別情報により特定される携帯電話Mを運転者の携帯電話Mであると判断して、当該携帯電話Mとのブルートゥース通信接続を自動的に、すなわちユーザ操作によらずに、確立する(S604)。
他方、車載装置500とブルートゥース通信接続可能な携帯電話Mが車室内に1台しか検出された場合(S602の「NO」)、ブルートゥース通信部101は、その1台の携帯電話Mとのブルートゥース通信接続を自動的に、すなわちユーザ操作によらずに、確立する(S605)。
このように、本実施例によれば、車室内にブルートゥースマスタ装置である車載装置とブルートゥース通信接続可能なブルートゥーススレイブ装置である携帯電話が複数台存在する場合であっても、何らのユーザ操作も必要とせずに、車載装置と1台の携帯電話との間でブルートゥース通信接続が自動的に確立されるため、通信接続する携帯電話をユーザ操作により選択する必要がある従来構成に比べて、ユーザ利便性を向上させることができる。
また、本実施例によれば、ポジションメモリからのユーザ識別情報と携帯電話識別情報とを予め関連付けて記憶保持しておくことによって、車室内において検出された複数の携帯電話の中から運転者の携帯電話を自動的に抽出できるように構成することができるため、車室内に車載装置とブルートゥース通信接続可能な携帯電話が複数台存在する場合であっても、何らのユーザ操作も必要とせずに、車載装置と運転者の携帯電話との間でブルートゥース通信接続を自動的に確立させることができる。
次いで、図7及び8を用いて、本発明の更に別の一実施例(実施例3)に係る車載装置について説明する。なお、実施例1と同一の構成要素には同一の符号を付し、重複となる説明は便宜上省略する。
図7は、本実施例に係る車載装置700及び自車両Vの車室内に存在する複数の携帯電話M1、M2、及びM3を概略的に示している。図7では、車室内に複数台の携帯電話Mが存在する場合の一例として、3台の携帯電話M(M1〜3)を図示しているが、当然、車室内に存在し得る携帯電話Mの台数は3台に限られない。
本実施例においても、車載装置700はブルートゥースマスタ装置であり、携帯電話Mはブルートゥーススレイブ装置である。
車載装置700は、図示するように、ブルートゥース通信部101と、図示しないマイクを有し、該マイクを通じて入力された音声を音声認識処理する音声認識部701と、記憶部702とを有する。また、携帯電話Mも、ブルートゥース通信部103を有する。
音声認識部701の図示しないマイクは、車室内のうち、運転席に着座したユーザ(すなわち運転者)の発する声を拾うのに適した位置に配置される。以下、当該マイクを「運転席マイク」と称す。
音声認識部701は、運転席マイクに運転者の音声が入力されると、その音声を音声認識処理により分析して、個人を識別可能な音声パターンを抽出する。
記憶部702は、任意の記憶媒体でよい。記憶部702には、各ユーザの音声パターン情報と、各ユーザの携帯電話Mの識別情報(例えば電話番号)との対応関係をテーブルの形で予め記憶保持させておくものとする。
音声認識部701は、運転席マイクに入力された音声を音声認識処理して得られた音声パターンを記憶部702に予め記憶保持された上記テーブルに照らして当該音声パターンにより特定されるユーザの携帯電話Mの識別情報を取得し、ブルートゥース通信部101へ渡すように構成される。
これにより、ブルートゥース通信部101は、音声認識部701から伝達された携帯電話識別情報により特定された運転者の携帯電話である1台の携帯電話Mとブルートゥース通信接続を確立させることができる。
次いで、図8のフローチャートを参照して、本実施例に係る車載装置700による携帯電話Mとのブルートゥース通信接続自動確立処理の流れを説明する。
まず、車載装置700のブルートゥース通信部101は、登録された携帯電話Mが車室内に存在するか否かを判定する(S801)。
車載装置700に登録された携帯電話Mが車室内に存在しない場合(S801の「NO」)、車載装置700と携帯電話Mとの間でブルートゥース通信接続を確立することはできないため、本フローの1ルーチンを直ちに終了する。
他方、車載装置700に登録された携帯電話Mが車室内に存在すると判断された場合(S801の「YES」)、次いで、ブルートゥース通信部101は、車載装置700とブルートゥース通信接続可能な携帯電話Mが車室内に複数台検出されたか否かを判定する(S802)。
車載装置700とブルートゥース通信接続可能な携帯電話Mが車室内に複数台検出された場合(S802の「YES」)、音声認識部701が運転席マイクに入力された音声からユーザを識別する音声パターンを抽出して運転者であると考えられる発声元ユーザを特定する(S803)。
音声認識部701は、上述の通り、取得した音声パターンを記憶部702に予め記憶保持されたテーブルに照らして運転者であると考えられる発声元ユーザの携帯電話識別情報を取得し、ブルートゥース通信部101へ渡す。そして、ブルートゥース通信部101は、音声認識部701から伝達された携帯電話識別情報により特定される携帯電話Mを運転者の携帯電話Mであると判断して、当該携帯電話Mとのブルートゥース通信接続を自動的に、すなわちユーザ操作によらずに、確立する(S804)。
他方、車載装置700とブルートゥース通信接続可能な携帯電話Mが車室内に1台しか検出された場合(S802の「NO」)、ブルートゥース通信部101は、その1台の携帯電話Mとのブルートゥース通信接続を自動的に、すなわちユーザ操作によらずに、確立する(S805)。
このように、本実施例によれば、車室内にブルートゥースマスタ装置である車載装置とブルートゥース通信接続可能なブルートゥーススレイブ装置である携帯電話が複数台存在する場合であっても、何らのユーザ操作も必要とせずに、車載装置と1台の携帯電話との間でブルートゥース通信接続が自動的に確立されるため、通信接続する携帯電話をユーザ操作により選択する必要がある従来構成に比べて、ユーザ利便性を向上させることができる。
また、本実施例によれば、運転席にマイクを設置し、ユーザの音声パターンと携帯電話識別情報とを予め関連付けて記憶保持しておくことによって、車室内において検出された複数の携帯電話の中から運転者の携帯電話を自動的に抽出できるように構成することができるため、車室内に車載装置とブルートゥース通信接続可能な携帯電話が複数台存在する場合であっても、何らのユーザ操作も必要とせずに、車載装置と運転者の携帯電話との間でブルートゥース通信接続を自動的に確立させることができる。
次いで、図9及び10を用いて、本発明の更に別の一実施例(実施例4)に係る車載装置について説明する。なお、実施例1と同一の構成要素には同一の符号を付し、重複となる説明は便宜上省略する。
図9は、本実施例に係る車載装置900及び自車両Vの車室内に存在する複数の携帯電話M1、M2、及びM3を概略的に示している。図9では、車室内に複数台の携帯電話Mが存在する場合の一例として、3台の携帯電話M(M1〜3)を図示しているが、当然、車室内に存在し得る携帯電話Mの台数は3台に限られない。
本実施例においても、車載装置900はブルートゥースマスタ装置であり、携帯電話Mはブルートゥーススレイブ装置である。
車載装置900は、図示するように、ブルートゥース通信部101と、運転者の顔面を撮像する、図示しないカメラを有し、該カメラによって撮像された運転者の顔面を画像認識処理する画像認識部901と、記憶部902とを有する。また、携帯電話Mも、ブルートゥース通信部103を有する。
画像認識部901の図示しないカメラは、例えば、CCD(Charge Coupled Device)カメラや、CMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)カメラなどであって、車室内のうち、運転席に着座したユーザ(すなわち運転者)の顔面を撮像するのに適した位置に配置される。以下、当該カメラを「運転席カメラ」と称す。
画像認識部901は、運転席カメラによって運転者の顔面が撮像されると、その画像を画像認識処理により分析して、個人を識別可能な顔面データを抽出する。
記憶部902は、任意の記憶媒体でよい。記憶部902には、各ユーザの顔面データと、各ユーザの携帯電話Mの識別情報(例えば電話番号)との対応関係をテーブルの形で予め記憶保持させておくものとする。
画像認識部901は、運転席カメラによって撮像された運転者の顔面画像を画像認識処理して得られた顔面データを記憶部902に予め記憶保持された上記テーブルに照らして当該顔面データにより特定されるユーザの携帯電話Mの識別情報を取得し、ブルートゥース通信部101へ渡すように構成される。
これにより、ブルートゥース通信部101は、画像認識部901から伝達された携帯電話識別情報により特定された運転者の携帯電話である1台の携帯電話Mとブルートゥース通信接続を確立させることができる。
次いで、図10のフローチャートを参照して、本実施例に係る車載装置900による携帯電話Mとのブルートゥース通信接続自動確立処理の流れを説明する。
まず、車載装置900のブルートゥース通信部101は、登録された携帯電話Mが車室内に存在するか否かを判定する(S1001)。
車載装置900に登録された携帯電話Mが車室内に存在しない場合(S1001の「NO」)、車載装置900と携帯電話Mとの間でブルートゥース通信接続を確立することはできないため、本フローの1ルーチンを直ちに終了する。
他方、車載装置900に登録された携帯電話Mが車室内に存在すると判断された場合(S1001の「YES」)、次いで、ブルートゥース通信部101は、車載装置900とブルートゥース通信接続可能な携帯電話Mが車室内に複数台検出されたか否かを判定する(S1002)。
車載装置900とブルートゥース通信接続可能な携帯電話Mが車室内に複数台検出された場合(S1002の「YES」)、画像認識部901が運転席カメラによって撮像された運転者の顔面からユーザを識別する顔面データを抽出して運転者であると考えられる被撮像ユーザを特定する(S1003)。
画像認識部901は、上述の通り、取得した顔面データを記憶部902に予め記憶保持されたテーブルに照らして運転者であると考えられる被撮像ユーザの携帯電話識別情報を取得し、ブルートゥース通信部101へ渡す。そして、ブルートゥース通信部101は、画像認識部901から伝達された携帯電話識別情報により特定される携帯電話Mを運転者の携帯電話Mであると判断して、当該携帯電話Mとのブルートゥース通信接続を自動的に、すなわちユーザ操作によらずに、確立する(S1004)。
他方、車載装置900とブルートゥース通信接続可能な携帯電話Mが車室内に1台しか検出された場合(S1002の「NO」)、ブルートゥース通信部101は、その1台の携帯電話Mとのブルートゥース通信接続を自動的に、すなわちユーザ操作によらずに、確立する(S1005)。
このように、本実施例によれば、車室内にブルートゥースマスタ装置である車載装置とブルートゥース通信接続可能なブルートゥーススレイブ装置である携帯電話が複数台存在する場合であっても、何らのユーザ操作も必要とせずに、車載装置と1台の携帯電話との間でブルートゥース通信接続が自動的に確立されるため、通信接続する携帯電話をユーザ操作により選択する必要がある従来構成に比べて、ユーザ利便性を向上させることができる。
また、本実施例によれば、運転席にカメラを設置し、ユーザの顔面データと携帯電話識別情報とを予め関連付けて記憶保持しておくことによって、車室内において検出された複数の携帯電話の中から運転者の携帯電話を自動的に抽出できるように構成することができるため、車室内に車載装置とブルートゥース通信接続可能な携帯電話が複数台存在する場合であっても、何らのユーザ操作も必要とせずに、車載装置と運転者の携帯電話との間でブルートゥース通信接続を自動的に確立させることができる。
なお、上記実施例1〜4では、車室内における車載装置と携帯電話との間の通信接続がブルートゥース通信接続であるものとしたが、当業者には明らかなように、本発明の適用はこのような実施形態に限定されるものではなく、採用される通信方式は任意でよい。
また、上記実施例1〜4では、車両運転中に運転者が例えばハンズフリー通話などで携帯電話を車載装置経由で利用する状況を1つの前提として説明したが、当業者には明らかなように、本発明に係る手法により車室内において車載装置と自動的に通信接続が確立される通信端末は携帯電話に限定されるものではなく、無線通信機能を備えている限り、PDA(Personal Digital Assistants)やノート型パソコンなど任意の通信端末でよい。
本発明は、車室内に存在する通信端末と無線通信を行う車載装置に利用できる。制御対象となる車両の動力源種類、燃料種類、外観デザイン、重量、サイズ、走行性能等はいずれも不問である。
V 車両
M ブルートゥース通信機能付き携帯電話(ブルートゥーススレイブ)
100、500、700 車載装置(ブルートゥースマスタ)
101 マスタ側ブルートゥース通信部
102 指向性アンテナ
103 スレイブ側ブルートゥース通信部
301 携帯電話収容部
501 ユーザ識別部
502、702、902 記憶部
701 音声認識部
901 画像認識部
M ブルートゥース通信機能付き携帯電話(ブルートゥーススレイブ)
100、500、700 車載装置(ブルートゥースマスタ)
101 マスタ側ブルートゥース通信部
102 指向性アンテナ
103 スレイブ側ブルートゥース通信部
301 携帯電話収容部
501 ユーザ識別部
502、702、902 記憶部
701 音声認識部
901 画像認識部
Claims (10)
- 車両に搭載され、車室内に存在する通信端末と無線通信を行う車載装置であって、
車室内において複数の通信端末が検出されたとき、これら複数の通信端末の中から所定の基準に従って一端末を選択し、選択した通信端末との無線通信接続を自動的に確立する、ことを特徴とする車載装置。 - 請求項1記載の車載装置であって、
前記所定の基準は、車室内の所定の空間内に存在することである、ことを特徴とする車載装置。 - 請求項2記載の車載装置であって、
前記所定の空間は、運転席領域を含む、ことを特徴とする車載装置。 - 請求項2記載の車載装置であって、
前記所定の空間は、車室内に設けられた通信端末収容部を含む、ことを特徴とする車載装置。 - 請求項4記載の車載装置であって、
前記通信端末収容部は、該通信端末収容部に収容されている通信端末が充電されるように構成される、ことを特徴とする車載装置。 - 請求項2乃至5のいずれか一項記載の車載装置であって、
前記所定の空間内に存在する通信端末から送信された電波の受信強度が該所定の空間外に存在する通信端末から送信された電波の受信強度よりも高くなるように指向性が付けられた受信アンテナを有し、
前記受信アンテナにおいて受信強度が最も高い電波を送信した通信端末を前記所定の空間内に存在する通信端末であると判断する、ことを特徴とする車載装置。 - 請求項1記載の車載装置であって、
複数のユーザについて、各ユーザのユーザ識別情報と通信端末識別情報とを関連付けて予め記憶保持し、
前記所定の基準は、運転者により設定されたユーザ識別情報に関連付けられた通信端末識別情報により特定される通信端末であることである、ことを特徴とする車載装置。 - 請求項1記載の車載装置であって、
複数のユーザについて、各ユーザの音声パターン情報と通信端末識別情報とを関連付けて予め記憶保持し、
前記所定の基準は、運転者により発声された音声パターンに関連付けられた通信端末識別情報により特定される通信端末であることである、ことを特徴とする車載装置。 - 請求項1記載の車載装置であって、
複数のユーザについて、各ユーザの顔面情報と通信端末識別情報とを関連付けて予め記憶保持し、
前記所定の基準は、撮像された運転者の顔面に関連付けられた通信端末識別情報により特定される通信端末であることである、ことを特徴とする車載装置。 - 請求項1乃至9のいずれか一項記載の車載装置であって、
前記無線通信接続は、ブルートゥース通信接続である、ことを特徴とする車載装置。
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|---|---|---|---|
| JP2006214958A JP2008042577A (ja) | 2006-08-07 | 2006-08-07 | 車載装置 |
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- 2006-08-07 JP JP2006214958A patent/JP2008042577A/ja active Pending
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