JP2007534752A - 治療用酵素製剤およびその使用方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、セリアックスプルーおよび/または疱疹状皮膚炎の治療に有用なグルテナーゼ酵素および酵素製剤を提供する。この酵素は、食品中の毒性グルテンオリゴペプチドのレベルを、患者による摂取の前または後に低下させる。対象となる酵素は、プロリルエンドペプチダーゼ(PEP)、例えばミクソコックス・ザンサス(Myxococcus xanthus)のPEP;およびエンドプロテアーゼ、例えばオオムギ・バルガレ亜種(Hordeum vulgare subsp. vulgare)のEPB2、これらの生物学的に活性のある断片または誘導体を含む。胃および膵臓の酵素による切断に耐性を示すことが知られている、あるグルテンオリゴペプチドが、このような酵素によって消化されることで、セリアックスプルーもしくは疱疹状皮膚炎の患者における、その毒性作用は予防されるか、または緩和される。
グルテナーゼ酵素および酵素製剤は、グルテン不耐性の治療に有用である。この酵素は、食品中の毒性グルテンオリゴペプチドのレベルを、患者による摂取の前または後のいずれかにおいて低下させる。対象となる酵素は、プロリルエンドペプチダーゼ(PEP)、例えばミクソコックス・ザンサスのPEP;およびエンドプロテアーゼ、例えばオオムギ・バルガレ亜種のEPB2を含む。胃および膵臓の酵素による切断に耐性を示すことが知られているあるグルテンオリゴペプチドは、このような酵素によって消化されることで、患者における、その毒性作用は予防されるか、または緩和される。グルテン不耐性は主にセリアックスプルーおよび疱疹状皮膚炎と関連するが、例えば他の患者、例えば自閉症と関連する患者でも見られることが当技術分野で既知である。このような患者も本発明の方法で治療することができる。
本発明の1つの態様では、グルテナーゼ酵素はPEPである。プロリルエンドペプチダーゼのホモロジーベースの同定(例えばPILEUP配列解析による同定)は、この開示で意図されるように、本発明の方法における使用に適したPEPを同定するために、当業者に常用的に実施されている。PEPは、微生物、植物、および動物で産生される。PEPはセリンプロテアーゼスーパーファミリーの酵素に属し、およびSer残基、His残基、およびAsp残基を含む、保存された触媒三つ組残基(トライアード)を有する。これらのホモログの一部は特性が明らかにされており、例えばフラボバクテリウム・メニンゴセプチカム(F. meningoscepticum)、アエロモナス・ハイドロフィラ(Aeromonas hydrophila)、アエロモナス・プンクタータ(Aeromonas punctata)、ノボスフィンゴビウム・カプスラーツム(Novosphingobium capsulatum)、パイロコッカス・フリオサス(Pyrococcus furiosus)、および哺乳類供給源に由来する酵素は、生化学的に特性が明らかにされたPEPである。シアノバクテリア(Nostoc)およびシロイヌナズナ(Arabidopsis)の酵素などの他の酵素はPEPである可能性が高いが、現時点では十分に特性が明らかにされいない。対象となる酵素のホモログは、公開配列データベースに登録されている場合があり、および本発明の方法は、このようなホモログを含む。候補となる酵素は、標準的な異種発現法で発現され、およびその特性は、本明細書に記載されたアッセイ法で評価される。
を含む複数の毒性グルテンペプチドを速やかに切断することが報告されている。インビボで同酵素は、腸の刷子縁膜のペプチダーゼと相乗的に作用して、このようなペプチド、ならびに胃および膵臓のプロテアーゼで切断されたグルテンを速やかに無毒化する。同酵素は広い鎖長特異性を有しているため、胃から十二指腸内に放出されるプロリンに富む長いペプチドの分解に特に良好に適したものとなっている。同酵素はpH 7付近に至適pHを有し、および上部小腸の弱酸性環境に類似の条件で高い比活性を有する。フラボバクテリウムのPEPは、過去に検討されたグルテン中の全てのT細胞エピトープを切断可能である。これは、α-グリアジン中に存在する免疫優位なエピトープを特に好む。食品雑貨店で入手可能なグルテンを、このPEPで処理すると、LC-MS解析、およびセリアックスプルーの患者の小腸生検に由来するポリクローナルT細胞系列の試験によって判断されるように、その抗原性が速やかに低下するのが観察される。変性タンパク質は、齧歯類、ウサギ、およびヒトで非アレルギー性である。これは膵臓のプロテアーゼによる分解に対して比較的安定であり、つまり、生理学的条件下でこのような酵素群と協調して作用すると推定されるため、重要な特性である。
という。
。上記エピトープの1つもしくは複数を含む、より長い、生理学的に産生されたペプチドの切断、例えばα-グリアジンに由来する33mer
の切断、およびγ-グリアジンに由来する26mer
の切断を評価することもできる。本発明のグルテナーゼは、消光された蛍光発生基質(SEQ ID NO: 36) Abz-QPQQP-Tyr(NO2)-Dに関する特異性kcat/Kmが2 mM-1 s-1を上回るペプチダーゼまたはプロテアーゼを含む。これらのアッセイ法は、HPLCまたは蛍光分光法で追跡することができる。後者のアッセイ法に関しては、適切なフルオロフォアを、ペプチドのアミノ末端およびカルボキシ末端に結合させることができる。
の1つもしくは複数のオリゴペプチドと;または生理学的量の胃および膵臓のプロテアーゼで処理されたグリアジン、ホルデイン、セカリン、またはアベニンの各タンパク質の1つもしくは複数を含む前処理した基質と結合させることができる。個々の場合において候補は、仮に候補がオリゴペプチド切断能力を有すれば、本発明のグルテナーゼであると判定される。腸の刷子縁に存在する、ヒト細胞に低毒性を有し、かつ生理学的条件で活性を示すグルテナーゼは、本発明のいくつかの応用における使用に好ましく、および、したがって、候補グルテナーゼを対象とした、このような特性のスクリーニングに有用な可能性がある。
本発明の1つの態様では、セリアックスプルーの患者には、グルテナーゼまたは本発明の方法にしたがって処理された食品が提供されることに加えて、組織トランスグルタミナーゼの阻害剤、抗炎症剤、抗潰瘍剤、マスト細胞安定剤、および/またはアレルギー剤が提供される。このような薬剤の例は、コンパクチン、ロバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、およびアトロバスタチンなどの抗炎症性を有するHMG-CoAレダクターゼ阻害剤;アクリバスチン、セチリジン、デスロラタジン、エバスチン、フェキソフェナジン、レボセチリジン、ロラタジン、およびミゾラスチンなどの抗アレルギー性ヒスタミンH1受容体拮抗剤;モンテルカストおよびザフィルルカストなどのロイコトリエン受容体拮抗剤;セレコクシブおよびロフェコキシブなどのCOX2阻害剤;BIRB-796などのp38 MAPキナーゼ阻害剤;ならびにクロモグリク酸ナトリウム(クロモリン)、ペミロラスト、プロキシクロミル、レピリナスト、ドキサントラゾール(doxantrazole)、アンレキサノクス、ネドクロミル、およびプロビクロミル(probicromil)などのマスト細胞安定剤を含む。
本発明の方法は、有効用量のグルテナーゼを送達することで、消費されるための食品、またはセリアックスプルーおよび/または疱疹状皮膚炎の個体に消費される食品を処理するために用いられる。仮に、グルテナーゼがヒトに直接投与される場合は、(複数の)活性薬剤は薬学的製剤中に含まれる。または所望の作用は、グルテナーゼを食品中に組み入れることによって、またはグルテナーゼを発現する生きている生物を投与することなどによって得られる場合がある。適切な患者の診断には、当業者に既知のさまざまな基準を用いることができる。グリアジンおよび/または組織トランスグルタミナーゼに特異的な抗体の量的な増加は疾患の指標となる。家族歴、およびHLA対立遺伝子HLA-DQ2[DQ(a1*0501, b1*02)]および/またはDQ8[DQ(a1*0301, b1*0302)]の存在は、疾患に対する感受性の指標となる。
以下の実施例は、当業者に提供する目的で、本発明の作製法および使用法の完全な開示および説明とともに記載し、かつ本発明の範囲を制限するか、または以下に示す実験が全てであるか、もしくは実施された唯一の実験であることを意味する意図はない。使用される数値(例えば量、温度など)に関して精度を高めるための取り組みが成されているが、ある程度の実験誤差および偏差が存在する可能性はある。特に明記された部分を除き、割合(part)は重量の割合であり、分子量は重量平均分子量であり、温度はセ氏温度であり、および圧力は大気圧または大気圧の近傍である。
PEP活性の比較
天然のプロリルエンドペプチダーゼ間における類似性および差に関する知見を得るために、本発明者らは、さまざまな細菌供給源に由来する3種類の相同なPEPの特性を系統的に比較した。本発明者らの研究では、それぞれフラボバクテリウム・メニンゴセプチカム(FM)およびスフィンゴモナス・カプスラータ(SC)に由来する2種類の既知の組換えPEP、ならびに異種組換えタンパク質として本発明者らが初めて発現させたミクソコックス・ザンサス(MX)に由来する新しいPEPを使用した。これらのPEPの酵素活性を、モデル基質に対して、ならびにセリアックスプルーの病態に潜在的に関連する2種類のグルテン由来ペプチドに対して定量的に解析した。特に本発明者らは、各PEPの活性に対する、基質の鎖長、pH、膵臓のプロテアーゼ、および腸の刷子縁ペプチダーゼの影響を探索した。これらの研究の一環として、インビボおよびエクスビボの実験の両方を実施した。
PEP遺伝子のクローニング
対応する細菌株(フラボバクテリウム・メニンゴセプチカム: ATCC 13253; スフィンゴモナス・カプスラータ: ATCC 14666;ミクソコックス・ザンサス: ATCC 25232)に由来するゲノムDNAからPEP遺伝子を増幅した。MXの推定PEPの配列はNCBIデータベース(Locus ID AAD31004)から入手できる。PCR増幅に使用したオリゴヌクレオチドは、
を含む。増幅された遺伝子をpET28bプラスミド(Novagen)にクローニングした。
発現プラスミドを形質転換によってBL21(DE3)細胞に導入した。37℃で成長させた形質転換体を、100μMのIPTGの存在下で22℃で一晩かけて誘導した。低温による誘導は、活性酵素の収率を改善することが明らかとなっている。全ての精製段階は、特に明記しない限り4℃で実施した。FMおよびSCのPEP酵素は天然の状態でシグナル配列を有するので、大腸菌の細胞周辺腔中に分泌される。したがって、いずれかのPEPを含む高濃度のタンパク質溶解物を得るために、改変された浸透圧ショックプロトコール(EMD Biosciences, CA)を用いた。細胞ペレット(4 Lの培養物)を30 mlの30 mM Tris-HCl, pH 8、20%ショ糖、および1 mM EDTAに再懸濁し、および室温で10分間、緩やかに攪拌した。懸濁物を10,000 gで15分間遠心分離し、細胞ペレットを氷冷dH2O中で再懸濁し、および氷上で10分間、緩やかに攪拌した。ショックを与えた細胞を次に40,000〜50000 gで30分間、再び遠心分離した。細胞周辺腔タンパク質を含む上清を、1 M NaCl溶液(最終濃度は300 mM NaCl)、1 Mイミダゾール溶液(最終濃度は5 mMイミダゾール)、および1 mlのNi-NTA樹脂(Qiagen, CA)で1〜2時間処理した。次に粗タンパク質を、追加の1 mlのNi-NTA樹脂を含むカラムに添加した。0〜10 mMのイミダゾールを含む洗浄緩衝液(50 mM リン酸、300 mM NaCl, pH 7.0)による十分な洗浄段階後に、PEPを150 mMイミダゾール、50 mMリン酸、300 mM NaCl, pH 8で溶出した。FMのPEPをさらにFPLCシステム(Amersham Pharmacia, NJ)で、HiTrap-SP陽イオン交換カラムを通して精製した。HiTrap-SPカラムに添加する前に、同タンパク質を20 mMリン酸緩衝液(pH 7)中に交換した。注入後、PEPを20 mM リン酸、pH 7(緩衝液A)〜20 mMリン酸、500 mM NaCl, pH 7(緩衝液B)の塩勾配で流速1 mL/分で溶出した。最初に、細胞質タンパク質であるMXのPEPを全細胞溶解物からNi-NTAアフィニティクロマトグラフィー(既に詳述)で精製した。このタンパク質をさらに1 mL/分の速度で20 mM HEPES、2 mM DTT, pH 7.0の均一濃度勾配を用いてSuperdex 200ゲル濾過カラム(Amersham)で精製した。
プロリン後切断活性をZ-Gly-Pro-p-ニトロアニリド、およびスクシニル-Ala-Pro-p-ニトロアニリド(Bachem, CA)を使用して測定した。Z-Gly-Pro-pNAをPBS:水:ジオキサン(8:1.2:0.8)アッセイ法用混合物に溶解した。Z-Gly-Pro-pNAの濃度は100〜600μMを変動した。基質Z-Gly-Pro-pNAは酵素活性の検出には有効であったが、高濃度では不溶性であるため、基質飽和条件における速度論的測定は不可能であった。これとは対照的にスクシニル-Ala-Pro-pNAには、検討した全てのpH値における高い水溶性という利点があり、および、したがって、速度論的研究に好ましい基質であった。30μlの10X PBS緩衝液、最終濃度が0.01〜0.02μMの酵素、および最終濃度が100μM〜4 mMの範囲のSuc-Ala-Pro-pNA(5 mMのストック)からなる反応混合物(300μl)におけるFM、SC、およびMXのPEPによるSuc-Ala-Pro-pNAの加水分解をモニタリングした。p-ニトロアニリドの放出は、410 nmの波長において分光光度的に検出した。反応の初期速度は、ミカエリス-メンテン関係に従って、Kmおよびkcatの計算に用いられている410 nmにおける吸光度の上昇によって決定した。pHが酵素活性に及ぼす影響の測定に関しては一連のpH緩衝液を、3.0〜6.0のpH値についてはクエン酸およびリン酸二ナトリウムを用いて、および7.0〜8.0のpH値についてはリン酸ナトリウムを用いて調製した。反応混合物(300μl)は、30μlの10X pH緩衝液、最終濃度が0.01μMの酵素、および100 μM〜4 mMの最終濃度のSuc-Ala-Pro-pNAからなるものとした。
酸性環境曝露後に酵素活性を保持する能力を決定した。pH値が1.5〜4.0の塩酸溶液(10μl)を1μlの酵素と10〜20分間かけて混合した。次に、この酸性混合物を40μlの10X PBS溶液、60μlの5 mM基質で最終容量を300μlとして中和した。回収された酵素の活性を分光光度的に測定し、および同一条件で非酸処理した対照と比較した。
96ウェルのU底プレート内に5μLの2x反応緩衝液(40 mM Na2HPO4、膵臓酵素の場合はpH=6.5、またはペプシンの場合は20 mM HCl)を添加し、および1μLの分解性酵素(1 mg/mlペプシン、または1 mg/ml トリプシン、1 mg/mlキモトリプシン、0.2 mg/mlエラスターゼ、および0.2 mg/mlカルボキシペプチダーゼAのカクテルのいずれか)に続いて、4μLのPEP(5〜10 U/ml)を添加した。このプレートを37℃で、さまざまな時間(例えば0分間、5分間、10分間、20分間、および30分間)、190μLのPEP基質溶液(2μlのZ-Gly-Pro-p-ニトロアニリド(ジオキサン中に16.8 mg/ml、14μlのジオキサン、24μlの水、150μlの10 mM PBS緩衝液、pH=7.5)を各ウェルに添加して、ともにインキュベートした。アッセイ法の残存活性を調べるために、410 nmで、1〜2分間かけて10秒ごとに吸光度を測定した。個々の緩衝液は5 mg/mlのグルテンも含むようにした。ペプシンに関しては非処理のグルテンを使用した一方で、事前にペプシンでタンパク質分解したグルテン(0.01 M HCl, pH=2.0、1:50 w/w、2時間、37℃)を他の全ての酵素に関して使用した。酸(pH=2.0)を含むウェルを、10μLの0.1 M NaOHを添加して中和後にPEP基質を添加した。酵素活性は、典型的にはゼロ時点で観察される最大活性に対するパーセンテージで表す。
上記の標準基質に加えて、酵素の特異性も、グルテン中のγ-グリアジンタンパク質の配列に由来する2種類の免疫原性ペプチドを用いて評価した。両ペプチドとも固相ペプチド合成法で合成した。ペプチド(SEQ ID NO: 11) PQPQLPYPQPQLPは免疫優性のγII-エピトープを含み、かつペプシンまたは任意の膵臓酵素によるタンパク質分解に耐性を示す。同基質に対するPEPの特異性を、100μMの(SEQ ID NO: 12) PQPQLPYPQPQLP、および100μMのSuc-Ala-Pro-pNAを混合して0.02μMのPEPと25℃で反応させる競合アッセイ法で評価した。Suc-Ala-Pro-pNA切断の初期速度を分光光度的に測定し、(SEQ ID NO: 13) PQPQLPYPQPQLPの加水分解の初期速度をHPLCで決定した。(SEQ ID NO: 14) PQPQLPYPQPQLPの加水分解に関する見かけ上の特異性kcat/kMは、Suc-Ala-Pro-pNAに関する酵素の既知のkcat/KM、および2種類の基質に関して観察された反応速度を元に決定することができた。PQPQLPYPQPQLPに加えて、より複雑であるが生理学的に重要なペプチド
に関するPEPの特異性の評価も行った。タンパク質分解反応を、5〜100μMのペプチドおよび0.1μMのPEPを含むPBS緩衝液中で、37℃で1分間〜4時間の時間、実施した。
成体(雌および雄)のラットを麻酔し、および外科的処置中は36〜37℃に維持した。腹腔を開き、および15〜20 cmの空腸セグメントの開始点と終結点に短い切り込みを入れた。ポリエチレン製のカテーテルを挿入し、および2つの末端中に固定した。入力側のカテーテルを、溶液を満たしたポンプ駆動型のシリンジに接続した。空腸セグメントを最初にPBS緩衝液で潅流し、任意の残存細片を流速0.4 mL/分で除去した。次に、精製したペプチド溶液(ペプチド濃度の範囲は25〜100μM)で空腸セグメント全体を0.4 mL/分で10〜40分間の滞留時間で潅流した。共潅流の場合は、入力側のカテーテルを2本の並列シリンジ(simultaneous syringe)と接続する。そのうち1本はペプチド溶液用とし、およびもう1本はプロリルエンドペプチダーゼ溶液用(濃度範囲は50〜500μU/μl)とした。出力側のカテーテルから出た液体を、ドライアイス中の小型の遠心分離用チューブに回収し、続く解析に使用した。回収した消化生成物をC18カラムを使用するHPLCで解析した。
PEPタンパク質の発現
FMおよびSCのPEPはそれぞれ固有のシグナル配列を有し、および、したがって大腸菌の細胞周辺腔空間中に分泌型の可溶性酵素として発現される。単純な凍結-融解処理の手順によって、細胞質タンパク質の目立った混入なく、細胞周辺腔タンパク質を回収した。これとは対照的に、MXのPEPは天然のシグナル配列を欠き、および、したがって細胞質タンパク質として発現された。PEPを各溶解物からNi-NTAアフィニティ精製と、これに続く第2のクロマトグラフィー段階で精製した。FM、SC、およびMXの活性型のPEPの収量は、それぞれ1 mg/L、60 mg/L、および30 mg/Lであった。さまざまなPEPの純度は、SDS-PAGEの結果、90%を上回ると判定された。
標準的な色素生産性基質スクシニル-Ala-Pro-pNAを使用して、各PEPの活性を最初に評価した。410 nmでp-ニトロアニリンの放出を検出し、および速度論的データをミカエリス-メンテン関係に適合させた。標準基質として、一般的に使用されているZ-Gly-Pro-pNAではなく、スクシニル-Ala-Pro-pNAを選択した。これは、後者の基質の溶解性が低く、共溶媒の使用が必要なためである。スクシニル-Ala-Pro-pNAに関して、FM、MX、およびSCのPEPについて算出されたkcatおよびKMの値を示す(表1)。いずれの酵素も、セリンプロテアーゼと同等レベルの活性を示したが、MXのPEPについてはFMのPEPより高い特異性を有していた一方で、SCのPEPは中間レベルの特異性を有している(表2)。MXのより高い特異性は、KMに反映されるような、基質に対する、より高い親和性に主に帰することができる。
十二指腸の管腔環境のpHは約6である。したがって、治療的に有用なPEPは、このpHで、高い比活性を保持していなければならない。各PEPの定常状態におけるターンオーバー速度kcatを、図1に示すように100〜4000μMのスクシニル-Ala-Pro-pNAを用いて、さまざまなpH条件で測定した。FMのPEPおよびMXのPEPの両方が、pH 6前後の活性部位のpKaを示し、pH 6〜8の範囲に最適な活性があることが判明した。pH 5における両酵素の低下した活性は、ヒスチジン残基がセリンプロテアーゼ触媒三つ組残基中の一般的な塩基としての役割を果たすことが十分確立されていることと矛盾しないが、この事実は、活性酵素のコンフォメーションから不活性状態への変化を示す可能性もある。このようなコンフォメーション変化は、構造的に特性が解析済みのブタの脳のPEPの触媒サイクルに関連づけられている。興味深いことに、最も広いpHプロファイルを有するSCのPEPは、弱塩基性条件において最大速度の顕著な上昇を示した。
経口投与される治療用タンパク質は、胃の酸性およびタンパク質分解性の環境から保護されるように製剤化することができるが、PEPの固有の酸安定性は、セリアックスプルーの治療薬としての使用に望ましい特徴である可能性が高い。したがって本発明者らは、各PEPの活性が、1.6〜3.9の選択されたpH値における10分間のインキュベーション後に完全なまま留まる規模を評価した。このpH範囲内では、FMのPEPは、その当初の活性の50〜70%を保持しており;MXのPEPは、70〜90%の活性を保持しており;およびSCのPEPは、30〜80%の活性を保持していた。したがって、いずれのPEPも中程度に酸安定であるようであるが、MXのPEPが最も可変性に富む。治療効果は、十二指腸中に分泌される膵臓プロテアーゼとともに、PEPのグルテンに対する作用を必要とすると考えられるので、胃および膵臓の両酵素に対するFMのPEPおよびMXのPEPの耐性を評価した。これに関して本発明者らは、酵素を生理学的量のペプシンとともに(pH 2)、またはトリプシン、キモトリプシン、エラスターゼ、およびカルボキシペプチダーゼAを含むカクテル(pH 6.5)のいずれかとともにプレインキュベートした。図2からわかるように、FMとMXのPEPはいずれも、ペプシンが触媒するタンパク質分解に対する感受性が高い一方で、生理学的量の膵臓酵素の存在下における分解に対して顕著に安定なようである。
免疫原性ペプチドPQPQLPYPQPQLPはγ-グリアジン中に繰り返し出現する配列であり、ならびに胃および膵臓のプロテアーゼによるタンパク質分解に耐性を示す。このペプチドは、腸の刷子縁のペプチダーゼによる消化に対する耐性も高く、ジペプチジルカルボキシペプチダーゼI(DCP1)のみが同ペプチドに作用可能である。このペプチドがPEPで処理されると、内部のプロリン残基において切断され、刷子縁のアミノペプチダーゼの新しい認識部位が生じる。したがって(SEQ ID NO: 11) PQPQLPYPQPQLPはPEPの特異性を探るための良好な試験用基質となる。
セリンプロテアーゼファミリーに由来するプロリルエンドペプチダーゼは、潜在的基質の鎖長に制限されることが示唆されている。この仮説を、今回検討した3種類の細菌PEPに関して検証するために、本発明者らは、コムギのグリアジンに由来する生理学的に重要な33merペプチドの配列
に対する、その加水分解活性を比較した。FMのPEP(0.1μM)は、10μMの33merを約2〜3分で加水分解可能であったが、SCのPEPは同等のエンドポイントに至るまでに1時間を超える時間を必要とした。初期速度を元に、FMのPEPが33merに対してMXのPEPより5倍速く作用し、およびSCのPEPより20倍を超えて速く作用すると推定された。したがってSCのPEPは、長いペプチド基質に対して厳密な鎖長限界を有すると考えられる。
などの長い中間体の有意なプールを生じた。したがって、両PEPとも33merを効率的にタンパク質分解可能であるが、この複合基質に対する加水分解パターンは明瞭に異なる。特にMXのPEPは連続移動的であるように思われる(すなわち個々の33mer基質分子に対して、放出に先立って鎖中の全ての好ましい部位を逐次的に切断する)か、または同酵素が、より短い鎖の基質に対して強い傾向を有するかのいずれかのようである。2種類の酵素によって生じたC末端の断片が異なることも注目に値すると言える(FMのPEPの場合のはQPQPF、およびMXのPEPの場合はYPQPQPF)。この知見は、(SEQ ID NO: 11) PQPQLPYPQPQLPの消化に関して観察されたサブサイト選好性と矛盾しない。
を各PEPと同時にインキュベートした(図6A〜C)。SCのPEPもMXのPEPも13merのペプチドに対して明瞭な選好性を示したが、FMのPEPは両ペプチドに対して同等の選択性を示した。
完全な小腸におけるペプチド消化に関する上記の生化学的観察の意味を検証するために、各PEPをラットの空腸で33merのペプチド基質とともに同時に灌流し、および潅流部分(point of perfusion)から15〜20 cmの距離で回収した溶出液を解析した。この生きている動物のモデルで、灌流された(管腔)PEP、および刷子縁(表面)のペプチダーゼの協調作用の影響を評価する。上記のインビトロで得られた結果からわかるように、BBM酵素が33merを不十分に切断した一方で、FMのPEPは、MXおよびSCのPEPの両方と比較して33merの、より完全な分解を促した(図7)。PEPの50〜500μU/μlの用量範囲内で、33merの加水分解の規模はPEPの用量増加に伴って拡大し、高用量のPEPが、哺乳類の腸内におけるグルテンの分解を加速する可能性があることがわかる。
が、プロリルエンドペプチダーゼの基本特性を調べるために、ならびにグルテンを無毒化する能力に有用なプローブであると認識されている。ペプチドPQPQLPYPQPQLPは、セリアックの腸内におけるT細胞が関与する対グルテン応答における免疫優性的な役割を果たすことが明らかとなっているγ-グリアジン中に見出されるエピトープを含む。これは、胃または膵臓のいずれのプロテアーゼによっても切断されず、および腸の刷子縁膜(BBM)のペプチダーゼによる消化に対して高度に耐性を示し、ジペプチジルカルボキシペプチダーゼIのみが極めて限られた速度で作用可能である。したがって、このペプチドの腸内代謝の効率は、本研究で検証されたように、外因性プロリルエンドペプチダーゼの存在下では改善すると推定することができる。このペプチドをPEPで処理すると、内部のプロリン残基で切断され、刷子縁アミノペプチダーゼ用の新しい認識部位が生じる。したがってPQPQLPYPQPQLPは、PEPの特異性の良好なプローブである。
を、これらの研究のための相補性プローブとして選択した。なぜならこれは安定であり、生理学的に得られた胃および膵臓におけるγ-グリアジンの消化生成物であり、および、過去に検討された、ほぼ全てのセリアックスプルー患者に由来するグルテン反応性のT細胞の増殖を強く刺激するからである。したがって、この33merのペプチドのエンド型のタンパク質分解は、外因性のPEPに関して特に取り組みがいのある目的である。他の大半の抗原性グルテンペプチドと同様に、この33merは複数のプロリン残基を含み、およびPEPに対して複数の切断部位を提示すると推定することができる。同時に、その多価性は、PEPの作用だけでは、同ペプチドの残存する全ての抗原性を除去する可能性が低いことを示唆する。したがって、PEPの作用および腸の刷子縁膜の内因性ペプチダーゼの組み合わせは、この長くてプロリンに富むペプチドの免疫学的な中和および食物の同化に必要である。
ラクトバチルス(Lactobacilli)におけるPEPの異種発現
本発明の1つの態様では、セリアックスプルーの患者に、本発明のPEPを発現するように修飾された組換え生物が提供される。このような組換え生物は、患者に悪影響を及ぼすことなく腸粘膜にコロニーを形成可能なために、患者へのPEPの内因的な供給源となる生物から選択される。1例として、ラクトバチルス・カセイ(L. casei)およびラクトバチルス・プランタリウム(L. plantarium)などのラクトバチルスは腸粘膜にコロニーを形成して、PEP酵素を局所的に分泌可能である。食品加工に広範囲に使用されていることを考えれば、これらは、産業(食品加工)、および医学(薬学的製剤用のPEPの調製)における使用に効率的なPEP供給源としても使用可能である。PEPは、このようなラクトバチルスでは、標準的な組換えDNA技術を使用して発現される。例えばShawら(Straw, DM, Gaerthe, B; Leer, RJ, Van der Stap, JGMM, Smittenaar, C.; Den Bak-Glashouwer, Heijne, MJ, Thole, JER, Tielen FJ, Pouwels, PH, Havenith, CEG (2000) Immunology 100, 510-518)は、破傷風毒素を細胞内で発現する、および表面結合状態で発現するラクトバチルス種を作製した。完全なPEP遺伝子(効率的な細菌分泌用のリーダー配列を含む)を、それぞれ(調節可能な)アミラーゼプロモーターまたは(構成的な)乳酸デヒドロゲナーゼプロモーターの制御下で、pLP401またはpLP503などのシャトル発現ベクターにクローニングする。または、組換え食品グレードのラクトバチルス株が、部位特異的な組換え技術で作製されている(例えば、Martin MC, Alonso, JC, Suarez JE, and Alvarez MA Appl. Env. Microbial. 66, 2599-2604, 2000を参照)。ラクトバチルスの発酵には、Martin et al.に記載されているような標準的な培養条件が用いられる。
酵母におけるPEPの異種発現
天然の細胞および組換え細胞の両方、ならびに生物体を、本発明の実施に有用なグルテナーゼを産生させるために使用する。好ましいグルテナーゼおよび産生細胞は、フラボバクテリウム、アエロモナス、スフィンゴモナス、ラクトバチルス、アスペルギルス、キサントモナス(Xanthomonas)、パイロコッカス、バチルス、およびストレプトマイセス(Streptomyces)などの一般に安全であることが知られている生物に由来するものを含む。細胞外グルテナーゼ酵素は、アスペルギルス・オリザおよびラクトバチルス・カセイなどの微生物から得られる場合がある。好ましい細胞は食品の作製で既に使用されているが、本発明の実施に有用なグルテナーゼを発現するように修飾された細胞を含む。1例として、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)などの酵母株は、分泌型の異種タンパク質の高レベルの発現に有用である。上記の任意のPEP(成熟タンパク質のみ)をコードする遺伝子を、分泌型タンパク質の最適な産生用に設計された発現プラスミドにクローニングする。このような異種発現戦略の一例は、Parekh, R.N. and Wittrup, K.D. (Biotechnol. Prog. 13, 117-122, 1997)に記載されている。自己複製型のベクター(例えば2μm)、または組込型のベクター(例えばpAUR101)のいずれかを使用することができる。GAL1-10プロモーターは誘導型プロモーターの1例であり、ADH2プロモーターは構成的プロモーターの1例である。成熟PEPをコードするcDNAを、シグナル切断部位およびKex2p切断部位を含む合成プレプロ領域を含むリーダー配列の下流に融合させる。出芽酵母BJ5464は、ペプチダーゼを産生させるための宿主として使用することができる。振盪フラスコ発酵の条件は、既に引用した文献、Parekh and Wittrupに記載されている。または、高細胞密度の流加(fed-batch)培養をペプチダーゼの大規模生産に使用することが可能であり;この目的の代表的な手順は、Calado, C.R.C, Mannesse, M. , Egmond, M. , Cabral, J.M.S. and Fonseca, L. P. (Biotechnol. Bioeng. 78, 692-698, 2002)に記載されている。
プロリルエンドペプチダーゼの腸溶カプセル製剤
ゼラチンカプセルに100 mgのミクソコックス・ザンサスのプロリルエンドペプチダーゼ、および10 mgの二酸化シリコンを充填する。このカプセルにEudragitポリマーで腸溶コーティングを施し、および真空チャンバー内で72時間置く。次にカプセルを、10℃〜37℃の温度範囲、および35〜40%の制御湿度レベルにおく。
プロリルエンドペプチダーゼの腸溶カプセル製剤の試験
セリアックスプルー患者が2週間の試験に動員される試験を実施する。10%二酸化シリコンを混合した90%のミクソコックス・ザンサスのプロリルエンドペプチダーゼを含むゼラチンカプセルを使用する。カプセルに同混合物を手作業で充填し、嵌め合わせ(banded)、および10% シュレテリック(Sureteric)腸溶コーティング剤(Merck & Companyのカナダの子会社が開発したフタル酸ポリビニルアセテートのポリマー)でコーティングする。胃の酸性環境を再現する目的で、試料を酸で処理し、コーティング剤を1 N HClに1時間、曝露する。次に、このカプセルを真空チャンバー内に72時間おく。
プロリルエンドペプチダーゼの腸溶丸剤製剤
400 mgのL-酒石酸、および40 mgのポリエチレングリコール-水素化ヒマシ油(HCO-60)を5 mlのメタノールに溶解する。この溶液を、事前に30℃に温めておいた乳鉢に移す。同溶液に100 mgのミクソコックス・ザンサスのプロリルエンドペプチダーゼを添加する。PEPを添加した直後に、暖気(40℃)中で混合物を乳棒で攪拌し、および次にデシケーター内に移して、真空下で一晩静置して溶媒を除去する。結果として得られた固体塊を乳棒で微粉化し、ならびに30 mgの炭酸水素ナトリウムおよび少量の70%エタノールとともに練る。次に同混合物を分割し、およびサイズが約2 mmの丸剤に成形し、ならびに十分乾燥させる。腸溶製剤を得るために、乾燥後の丸剤にフタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HP-55)によるコーティングを施す。
エンドプロテアーゼの活性
オオムギ(Hordeum vulgare subsp. vulgare)に由来するエンドプロテアーゼの遺伝子(EPB2; PubMedアクセッション番号U19384、ヌクレオチド94〜1963)をpET28b(Invitrogen)ベクターに、BamHIおよびEcoRI挿入部位を使用してサブクローニングし;結果として得られたプラスミドをpMTB1と命名した。不活性な43 kDaのプロタンパク質型のEPB2を、BL21大腸菌細胞の細胞質中でpMTB1から発現させた。同プロタンパク質を、7 M尿素を使用して封入体から可溶化した。可溶化タンパク質をNi-NTAカラムで精製した。プロEPB2の、成熟した活性型への自己活性化は、クエン酸-リン酸緩衝液、pH 3(0.1 Mクエン酸ナトリウムおよび0.2 Mリン酸ナトリウムを混合して調製されたもの)を添加することで達成された。このような酸性条件では、プロEPB2は、分子量が30 kDaの成熟型に速やかに変換する(図2)。72時間後までに成熟型EPB2は自己分解を起こす。N末端の配列決定の結果、N末端の配列がVSDLPで始まることが判明した。
ミクソコックス・ザンサスのPEPの製剤化および有効性解析
ミクソコックス・ザンサスのPEPの凍結乾燥を以下の手順で実施した。実施例1に記載された手順でPEPを精製し、および7.7 mg/mlの初期濃度に、10K MWCO Pelliconダイアフィルトレーション膜(Millipore, PLCGC10, 50 cm, Cat. No. PXC010C50)を使用したクロスフロー(Tangential-Flow)濾過(TFF)で濃縮した。TFF(MilliporeのLabScale TFF (Cat. No. 29751)を使用)を約12時間かけて(50 psi(retentate)/30 psi(permeant)の圧力)、周期的に50 mMリン酸ナトリウム、3%ショ糖、pH 7.5の保存液に添加して実施した。次に、PEG-4000を標的濃度が1%となるように添加した。最終タンパク質濃度は70〜100 mg/mlとした。この材料を遠心分離した後に凍結乾燥した。凍結乾燥は、正方形のペトリ皿(Falcon Cat. No. 35-1112)内で、DuraStop凍結乾燥機中で、以下の表に記載されたパラメータを用いて実施した。典型的には、1 mgの凍結乾燥材料あたりに0.7〜0.85 mgのPEPが存在した。凍結乾燥中にPEPの比活性の喪失は認められなかった。
*P. 温度=段階終了時における平均生成物温度。
**1°=一次乾燥。
***2°=二次乾燥。
(図2)胃および膵臓の酵素による不活性化に対するFMのPEPおよびMXのPEPの耐性を示す。膵臓酵素の安定性は、5 U/mlのFMのPEPおよびMXのPEPを1 mg/mlトリプシン、1 mg/mlキモトリプシン、0.2 mg/mlエラスターゼ、および0.2 mg/mlカルボキシペプチダーゼA(40 mMリン酸、pH=6.5)で処理することで評価した。ペプシンの安定性は、FMのPEPおよびMXのPEP(5 U/ml)を1 mg/mlペプシン(pH=2、20 mM HCl)で処理することで検討した。
(図3)各PEPによるPQPQLPYPQPQLPの加水分解の部位特異性を示す。HPLC-UV(215 nm)のトレースを各反応混合物について示す。初期切断断片(100μM (SEQ ID NO: 11) PQPQLPYPQPQLP、0.1μM酵素、t=5分)をタンデム質量分析で同定した。出発物質(SEQ ID NO: 11) PQPQLPYPQPQLP、および切断断片A:(SEQ ID NO: 11、アミノ酸1〜8) PQPQLPYP、B:(SEQ ID NO: 11、アミノ酸7〜13) YPQPQLP、C:(SEQ ID NO: 12、アミノ酸1〜6) PQPQLP、D:(SEQ ID NO: 11、アミノ酸2〜6) QPQLP)をトレース中に示す。
(図4)FMのPEP、MXのPEP、およびSCのPEPによる
の加水分解を示す。図4Aは、10μMの基質および0.1μmの酵素の存在下における加水分解の時間依存性を示す。基質は、N末端のLeuが欠損した等量の32merの存在のために、約18分の保持時間にダブレットとして現われており;この混入物の存在は解析に影響していない。残存ピーク面積から、基質(33mer + 32mer)の消失速度を2.3μM/分(FMのPEP)、0.43μM/分(MXのPEP)、および0.07μM/分(SCのPEP)と算出した。図4Bは、FMのPEP(t=1分)およびMXのPEP(t=5分)による加水分解のために観察された初期切断断片を示す。図4Cは、FMのPEPおよびMXのPEPが触媒した33merの基質の加水分解に由来する初期切断断片の要約を示す。
(図5)A〜Cは、各PEPによる
の競合タンパク質分解を示す。10μMの、より長いペプチド、および50μMの、より短いペプチドを0.1μMの(A)FMのPEP;(B)MXのPEP;(C)SCのPEPとともにインキュベートした。
(図6)A、Bは、30 mg/mlのペプシンで処理されたグルテンの存在下における、
の競合タンパク質分解を示す。この基質複合混合物を生理学的条件で、膵臓酵素(トリプシン、キモトリプシン、カルボキシペプチダーゼ、エラスターゼ)、刷子縁膜の酵素(ラットの小腸に由来)、および(A)FMのPEP、または(B)MXのPEPのいずれかの混合物とともに処理した。
(図7)(SEQ ID NO:12)麻酔したラットの小腸内腔内を個々のPEP(0.1μM)とともに灌流した
のタンパク質分解を示す。個々の酵素-基質混合物を、カテーテルを介して、上部空腸の15〜20 cmのセグメントに導入した。セグメントの別の端で試料を回収し、およびUV-HPLC(215 nm)で解析した。いずれのPEPも含まない対照を、最上段のトレースに示す。
Claims (18)
- 有効用量のグルテナーゼおよび薬学的に許容可能な賦形剤を含む、セリアックスプルーおよび/または疱疹状皮膚炎の治療に使用される製剤。
- グルテナーゼがプロリルエンドペプチダーゼである、請求項1記載の製剤。
- プロリルエンドペプチダーゼが、フラボバクテリウム・メニンゴセプチカム(Flavobacterium meningosepticum)のPEP、スフィンゴモナス・カプスラータ(Sphingomonas capsulata)のPEP、またはペニシリウム・シトリナム(Penicillium citrinum)のPEPである、請求項2記載の製剤。
- プロリルエンドペプチダーゼがミクソコックス・ザンサス(Myxococcus xanthus)のPEPである、請求項2記載の製剤。
- グルテナーゼがグルタミン特異的プロテアーゼである、請求項1記載の製剤。
- グルタミン特異的プロテアーゼが、オオムギ(Hordeum vulgare)のエンドプロテアーゼ、アスペルギルス・オリザ(Aspergillus oryzae)のX-Proジペプチダーゼ、またはアスペルギルス・サイトイ(Aspergillus saitoi)のカルボキシペプチダーゼである、請求項5記載の製剤。
- グルテナーゼが酸性条件で安定である、請求項1記載の製剤。
- 経口投与に適している、請求項1記載の製剤。
- 腸溶コーティング剤を含む、請求項1記載の製剤。
- ミクソコックス・ザンサスのPEPを少なくとも約50重量%含む組成物。
- ミクソコックス・ザンサスのPEPが少なくとも1 mg/mlの濃度で存在する、請求項10記載の組成物。
- ミクソコックス・ザンサスのPEPをアフィニティクロマトグラフィーで精製する、請求項10記載の組成物。
- ミクソコックス・ザンサスのPEPが凍結乾燥されている、請求項10記載の組成物。
- ミクソコックス・ザンサスのPEPが薬学的単位用量で製剤化されている、請求項10記載の組成物。
- 患者のグルテン毒性を減弱させる、有効用量のグルテナーゼを患者に投与する段階を含む、グルテン不耐性を治療する方法。
- グルテナーゼが請求項1〜9のいずれか一項記載の製剤で提供される、請求項15記載の方法。
- グルテナーゼを食物と混合する、請求項15記載の方法。
- グルテン不耐性が、セリアックスプルーまたは疱疹状皮膚炎と関連する、請求項15記載の方法。
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