JP2007529140A - 選択可能な発信者識別を提供するための方法及び装置 - Google Patents

Abstract

受信者に発信者識別を提供するための通信インフラ(200)及び対応する方法には、通信装置(400)から通信及び対応する第１識別子を受信するための受信機(202)と、複数の識別子から第２識別子を選択するためのコントローラ(206)であって、複数の識別子が各々通信装置(400)に対応するコントローラ(206)と、コントローラに接続され第２識別子を発信者識別として受信者に提供するための送信機(204)と、が含まれる。通信装置(400)を用いると、第２識別子を選択し、更に、第２通信インフラ(300)に信号を送って、第２通信インフラ(300)から第１通信インフラ(200)に転送する前に通話をブロックし得る。

Description

本発明は、一般的に、通信システムに関し、特に、選択可能な発信者識別を提供するための方法及び装置に関する。

多数の通信ネットワーク上で動作する通信装置が存在する。ほとんどの場合、通信装置は、地域指向であって専用ネットワークによってサポートされる第１ネットワーク上で動作する。例えば、会社は、そのコンピュータネットワークを利用し、IEEE802.11(WiFi)等のプロトコルを用いて、低電力送受信機をサポートして、通信装置に対して、それが送受信機の有効範囲内にある間、無線通信を提供し得る。通信装置は、会社又は企業ネットワークにアクセスできない場合、通信を送受信するためのセル方式ネットワーク等の公衆ネットワークを用い得る。そのような通信装置は、通常、通話を受信するための２つの電話番号、例えば、１つは企業ネットワーク用、１つは公衆ネットワーク用の２つの電話番号を有する。ユーザが、企業ネットワーク又は公衆ネットワークを用いて電話をかける場合、企業電話番号又は公衆ネットワーク電話番号は、それぞれ、受信者に対して発信者識別(発信者ID)として示される。公衆ネットワーク番号は、ユーザがその番号に業務上の通話を返信してほしくない場合、ユーザの個人的な番号であってよい。明らかに、公衆ネットワークを用いて電話をかける際、企業発信者識別を表示するための方法及び装置に対するニーズが存在する。

添付図は、別個の図全てにおいて同様な参照番号により同様な又は機能的に類似の要素を示し、また、以下の詳細な説明と共に本明細書に引用されその一部を形成する。これら添付図は、更に、本発明に基づく、様々な実施形態を例示し、また、様々な原理及び利点を説明する役割を果たす。

概略的には、本開示は、多数のネットワーク上で動作する通信装置に関し、更に、具体的には、ネットワーク及びそこにおける設備に関する。特に、より低コストのネットワークに通話を導くと共に、ある条件又は状況の間、通話が転送されないように遮蔽又はブロックする機会を提供する手段としての発信者識別の使用と管理のための方法及び装置において具現化される様々な本発明による概念及び原理について論じる。論じる原理は多くの通信システムに適用可能であるが、一方のネットワークが携帯電話サービス搬送設備等の公衆無線搬送設備であり、他方のネットワークが、例えば、会社の企業無線ローカルエリアネットワーク上でサポートされる専用通信システムである場合、特に対象となる。

以下に更に述べるように、有利な点として、電話をかける際又は他の形態の通信を送信する際、通信装置の幾つかの識別の内どれを用いるか選択して、様々な通話の受信機が発信者を識別できるようにするために、本発明による原理及びその組合せが採用される。提供された発信者識別を用いて通信装置に返信される通話は、常に元のネットワークよりむしろ選択されたネットワークに対して行われる。そのような返信通話が、例えば、融通のきく通話ルーティングオプションをサポートする企業ネットワークに対して行われる場合、通信装置への通話の転送又は他の企業資源へのリルーティングに関する判断が行われる。これによって、コスト管理と、就業時間以外の間に無用な通話を受信するという従業員へのプライバシ対策と、の双方において自由度を大きくすることが可能であり、また、逆に、重要な通話はどのような状況下でも確実に転送される。

本開示は、更に、本発明に基づき様々な実施形態を実現し用いる最良の形態について権能付与的に説明するために提供される。本開示は、更に、本発明による原理及び利点に対する理解と認識を高めるために提供されるものであって、本発明を如何ようにも限定するものではない。本発明は、本出願の係属中になされるあらゆる補正や発効時の請求項の全ての等価なものを含む添付の請求項によってのみ規定される。

更に、関連用語の用途、もしあれば、第１及び第２、上及び下等は、エンティティや動作を、そのようなエンティティ又は動作間のいずれか実際のそのような関係や順番を必ずしも要求したり暗示したりすることなく、あるものを他のものと識別するためだけに用いられることを理解されたい。

多くの本発明による機能及び多くの本発明による原理は、ソフトウェアプログラム又は命令及び特定用途向けIC等の集積回路(IC)により又はそれらにおいて最適に実現される。当業者は、例えば、利用可能な時間、現在の技術、及び経済的にも考慮して動機付けされた多大な努力や数多くの設計の選択肢にも関わらず、本明細書において開示された概念及び原理を手引にすると、最小限の実験で、そのようなソフトウェア命令及びプログラム及びICを容易に生成し得ることが期待される。従って、簡潔にするために、また、本発明に基づく原理及び概念を不明瞭にするというあらゆるリスクを最小限にするために、もしあれば、そのようなソフトウェア及びICに関する更なる議論は、好適な実施形態の原理及び概念に関する本質的な点に限定する。

図１において、複数の通信ネットワーク及びその相互接続の簡略化した代表的なブロック図について議論し説明する。通信インフラ102は、通信チャネル106上で通信装置104と通信を行う。通信チャネル106のための多数のプロトコルが、例えば、限定するものではないが、CDMA、TDMA、GSM及び3Gを含み存在する。通話又はショート・メッセージ・サービス(SMS)メッセージング等の他の通信は、広い領域から、場合によっては、全地球的に、通信インフラ102がそのように設計され構成されている場合は受信し得る。公衆、例えば、商用ネットワーク運用者又は事業者は、通常、上記プロトコルの１つ又は複数をサポートする通信インフラ102を所有している。通信チャネル106の使用料金は、接続時間、伝達されたパケットの数又は他の判断基準に基づき、変動し得るが、ほぼ間違いなくコスト又は契約上の関係を伴う。

対照的に、他の通信インフラ又はローカルネットワーク108は、会社企業全体に張り巡らされているコンピュータネットワークを中心に構築されることが多く、別個の接続時間又はパケット転送料金を伴わないことがある。ローカルネットワーク108には、アクセスポイント110又は会社ネットワークに接続された場合、比較的短距離の通信チャネル114上で通信装置112に無線通信サービスを提供する複数のそのようなアクセスポイントが含まれる。通信チャネル114は、例えば、802.11(WiFi)、ブルートゥース(Bluetooth)、ハイパーラン(HiperLan)等を含む幾つかの広く認識され市販されているプロトコルの１つであることが多い。通信装置112は、アクセスポイント110又は複数のアクセスポイントの有効範囲116内にある限り、ローカルネットワーク108上で通信を送受信し得る。別個の使用又は接続時間料金が存在せず、ローカルネットワーク108インフラの大部分が、他の目的のために存在することから、会社は、可能な場合、ローカルネットワーク108を用いる経済的なインセンティブを有し得る。

公衆交換電話網(PSTN)118は、通常、有線接続されるが無線部位を含み得る接続122上で普通の旧式電話機(POTS)120との通信をサポートする。PSTN118とローカルネットワーク108が接続124によって接続されている場合、ローカルネットワークからの通話又は他の通信は会社又は企業環境の外部に接続し得る。通常、通信インフラ102は、PSTNに接続される126。通話及び他の通信は、それらの対応するネットワーク102、108、118にアクセスする任意の装置104、112、120に対して送信及び受信し得る。複数のネットワーク上で通信が可能なある種類の装置が考えられている。112等の幾つかの通信装置は、通信インフラ102又はローカルネットワーク108のいずれかで動作可能にでき、また、ローカルネットワークチャネル114又はワイドエリアチャネル128を用いて通信をサポートし得る。多数の通信ネットワーク及びプロトコルをサポート可能な通信装置は、モトローラ（Motorola）社等の製造業者から入手可能である。

図１の他の要素は、公知であり入手可能である。通信インフラ102は、高度統合デジタルネットワーク通信システム又は他のセル方式システムによって例示されるモトローラから入手可能なシステムによって代表される。通信インフラ102には、通常、設備の中でもとりわけ、無線アクセスネットワーク、基地局コントローラ及び交換機が含まれる。PSTNは、交換機、ルータ等を含む標準の有線電話インフラであり、ルーセント(Lucent)及びテラブス(Tellabs)等の会社から入手可能である。普通の旧式電話機120は、AT&T及び他の製造業者から全国の小売店で入手可能である。

図２において、部分的に公衆無線ネットワークを表す通信インフラ200の簡略化した代表的なブロック図について議論し説明する。図２の要素は、一般的に、前述した通信インフラ102のための制御エンティティに関する。受信機202及び送信機204は、共に、基地局、潜在的に基地局コントローラ及び地上通信線ネットワーク等の他の要素にインフラを接続するように動作する送受信機である。図２のインフラは、基地局コントローラ(BSC)、移動通信交換局(MSC)、又は組合せBSC/MSC等と呼ぶことができ、また、いずれの場合でも、無線ワイドエリアネットワークのための制御エンティティと見なされており、また見なし得る。受信機202及び送信機204は、コントローラ206に接続され、コントローラ206は、通話管理、課金、プロビジョニング等のための様々なバックエンド機能を実行する。コントローラの構成要素には、ユーザデータを管理するためのデータベース210を含む揮発性及び不揮発性双方の要素を含むメモリ208と、動作環境を提供するためのオペレーティングシステム212と、課金、ユーザプロビジョニング及び特殊機能等のアプリケーションプログラム214と、が含まれる。コントローラは、接続218、通常、幹線接続を介して、公衆交換電話網216(PSTN)に接続される。

上述したように、通信インフラ200は、モトローラ社等の製造業者から入手し得る。コントローラ206は、ソフトウェアを実行して必要なタスクを行うサン・マイクロシステムズ社(SunMicrosystems)又はヒューレットパッカード社(HewlettPackard)から入手可能なコンピュータ及び周辺装置であってよい。揮発性及び不揮発性双方のメモリは、市販されており、また、半導体及び磁気又は回転媒体を含み得る。オペレーティングシステム212は、サン・ソラリス(SunSolaris)、HPUX又は他の異種のUNIXであってよい。データベースは、オラクル(Oracle)等の多数のベンダから市場で入手し得る。通信装置104に関連する固定エンド動作をサポートするためのアプリケーションプログラム214は、インフラ製造業者から又はロジカ(Logica)等のプロバイダから入手可能である。アプリケーションプログラム214は、C、C++及びJavaを含む多数の言語で記述し得る。

動作時、通信インフラ200は、受信者に発信者識別を提供する。また、通信装置104から通信及び対応する第１識別子を受信するための受信機202を含む幾つかの動作要素が含まれる。１つの実施形態において、受信機が含まれる通信インフラは、Nextel等の公衆無線ネットワークのための制御エンティティの一部である。公衆ネットワークは、申込みベースでユーザに又は営業インセンティブとして、ネットワークアクセスサービスを提供するものであると１つの文脈で定義し得る。例えば、スターバックス(Starbucks)は、かれらの店にいる利用客にネットワークアクセスを提供し得る。専用ネットワークは、ユーザがネットワーク所有者/運用者と密接な関係がある、例えば、従業員であって、ネットワークアクセスが無料でユーザに提供されるネットワークと定義し得る。第１識別子は、発信装置の電話番号又は国際移動体装置識別子(IMEI)等の通信装置104用の他の識別子であってよい。

通信は、受信機202に接続されたコントローラ206に転送される。通常、通信インフラ200は、通信インフラ200が通信装置104と関連付ける一次電話番号を発信者識別として提示する。通信装置104が複数のインフラ上で動作可能な場合、有利な点として、本発明によるコントローラ206は、複数の識別子から第２識別子を、例えば、データベース210から選択し得る。複数の各識別子は、通信装置104に、具体的には、通信装置がそれ上で動作可能な各ネットワークに対して通信装置104をアドレス指定するために用い得る番号又は識別子に、対応する。この第２識別子、例えば、選択された識別子は、送信機204を介して、発信者識別として受信者に提供される。一実施形態において、受信者がPOTS120又はPSTN216を介してアクセスされる他の宛先である場合、送信機204は、全体的に又は部分的に、PSTN216に接続され、第２識別子は、そのような通話のために発信者識別として用いられる。

第１識別子から第２識別子に発信者識別を変更すると、受信者によって受信された場合、発信者識別を用いて、通話を発呼した通信インフラとは異なるインフラを介して、通信装置104に対して返信通話を行い得ることになる。幾つかの実施形態において、受信機202は、アドレスとして第２識別子を用いる通信装置104に宛てられた通信の受信動作ができない場合が起こり得る。通信装置104に行われた通話が、第２インフラ108において装置に宛てられた場合、通話は、通信装置104に到着するために、この場合、通信インフラ200に転送され、その受信機202が第１識別子でアドレス指定される必要がある。

また、受信機202は、複数の識別子の内のどれをコントローラが第２識別子として選択すべきかを示す信号を通信装置から104受信するように動作可能である。このことは、通信装置104のユーザが、返信通話が行われるであろう通信インフラを変更し、潜在的に既定値を無効にしたい場合、有用である。

図３において、専用ネットワークを表す他の通信ネットワーク300の簡略化した代表的なブロック図について議論し説明する。このネットワーク用のインフラは、再び、ネットワークのための制御エンティティである。アクセスポイント302には、送受信機304及びA/Pコントローラ306が含まれる。アクセスポイント302は、通信装置112との無線周波数通信チャネル114を提供する。通常、送受信機304は、無認可の産業・科学・医療(ISM)帯域無線周波数による短距離通信用の低電力ユニットである。用いられる通信プロトコルは、IEEE802.11(WiFi)又はブルートゥース又は開発され導入されつつある他のプロトコルのいずれかであることが多い。

通信インフラ300、例えば、ネットワーク300のための制御エンティティは、多くの形態で具現化され、例えば、以下の全て、即ち、仮想専用ネットワーク、ローカルネットワーク、商用無線ホットスポット、及び専用ネットワークが、通信接続を完了するためのこの技術を用い得る。仮想専用ネットワークは、より大規模なネットワークのサブセットであってよく、この場合、サブセットは、同じネットワークを用いて、見かけ上他のものと分離して存在するように動作される。ローカルネットワークは、サービス、例えば、電話サービスをアパートの建物に提供する民間企業であってよい。スターバックス（Starbucks）コーヒーショップによって提供されるネットワーク等の商用ホットスポットは、利用客に無線接続を加入料金で提供することがある。上記の様々な種類の公衆ネットワークとは異なり、専用ネットワークは、通常、企業の従業員等、ある団体の構成員だけのために運用される。

アクセスポイント302は、無線有効範囲を１つ又は複数の通信装置に提供するために、建物又は他のエリア周辺に物理的に配置された幾つかの内の１つであってよい。A/Pコントローラ306は、ネットワーク310上で伝達されるパケット情報を適切なRF通信プロトコルに及びそのプロトコルから変換する。A/Pコントローラ306は、また、信号強度を監視し、また、アクセスポイント306と隣接するアクセスポイント（図示せず）との間において、通信装置が１つのエリアから他のエリアに移動する際、ハンドオフ手順の一部として機能し得る。例えば、装置が、ホールの一端にある会議室から他端にある事務所に移動する場合である。

コントローラ308は、通信ネットワーク300上での通信のサポートに関連する他のタスクを管理するために用いられる。コントローラ30 8には、データベース314、オペレーティングシステム316及び１つ又は複数のアプリケーションプログラム318等の情報を記憶するためのメモリ312が含まれる。コントローラ308は、ローカルネットワーク118の外部にいる相手への通信リンクを確立するために、幹線等の通信チャネル322を介して、公衆交換電話網320に接続される。

アクセスポイント302は、公知であり、モトローラ等の製造業者から入手可能である。コントローラは、通常、多数の供給業者から入手可能なサーバである。例えば、典型的な実施形態において、ソラリス（Solaris）を走らせるサン・コンピュータ（SunComputer）サーバ等、異種のUNIXを走らせるサーバである。アプリケーションプログラム318は、システム動作のサポート、例えば、記録を取ること及びハンドオフ管理を含む幾つかの目的を有し、また、C、C++、Java等で記述し得る。メモリ312は、公知であり、入手可能であり、半導体又は回転媒体のいずれかであってよい。これらのプログラムの１つ又は複数は、本明細書において議論され開示された原理及び概念に基づく修正を必要とする。

動作時、通信装置112への通信を受信しルーティングするための通信インフラ300には、有利な点として、通信装置112に対応する複数の識別子を有するデータベース314が含まれる。複数の各識別子は、通信装置112との通信をサポートするために用い得る異なる通信ネットワーク102、108に対応する。また、これには、送信者からの通信及び対応する第１識別子を受信するための送受信機304、又は、幾つかの実施形態では普通の受信機が含まれる。第１識別子は、大抵、通信インフラ300用の通信装置112に関連する識別子である。送受信機304、又は幾つかの実施形態では、普通の送信機は、通信装置112に対して、通信装置が通信インフラ300の有効範囲にある場合、第１識別子を用いて、通信を接続するために用いられる。また、通信インフラの要素は、全て連動して動作するデータベース、受信機、及び送信機に接続され、通信装置が有効範囲内にない場合、102等の他の通信インフラ及び第２識別子を用いて、通信を通信装置112にルーティングするためのコントローラ308である。他の通信ネットワークは、第２識別子が携帯電話番号である場合、公衆セル方式ネットワークであってよい。通信は、携帯電話番号に通信を転送することによって他の通信ネットワークにルーティングされる。コントローラ308は、システム設定値及び通信装置からの信号の内の１つによって、通信装置への通話をブロックするようにプログラム可能である。そのような要求は、第２識別子又はセル方式番号がユーザの専用携帯電話番号であり、また、通信インフラ300又は職場から転送された通話が週末にブロックされる場合、通信装置112のユーザによって行い得る。また、システム管理者は、通信の発呼元等、他の判断基準に基づき、そのようなブロッキングや転送を設定し得る。

図４において、通信装置400の簡略化した代表的なブロック図について議論し説明する。送受信機装置402には、例えば、セル方式電話ネットワーク又は他の無線ワイドエリアネットワークに用いるためのワイドエリアネットワーク(WAN)送信機・受信機404が含まれる。また、送受信機装置402には、ローカル企業又は他の同様な短距離無線ネットワークに用いるための無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)送信機・受信機406が含まれる。送受信機装置402及びその構成要素404、406は、コントローラ408に接続される。コントローラには、識別子412等の情報、例えば、通信装置400を呼び出すために用いられるSIP識別子等の電話番号又は他の識別子番号又はアドレスを記憶するためのメモリ410が含まれる。メモリは、また、通信装置400オペレーティングシステム414及びインストールし得るあらゆるアプリケーションプログラム416を記憶するために用いられる。ユーザインターフェイスが設けられ、ントローラに接続され、通信装置400のユーザとの対話をサポートする。

通信装置400は、通信装置112と同様又は同一であり、モトローラ等の製造業者から入手可能であるが、これらの装置の機能は、上述した利点を享受するために、本明細書において開示し説明した原理及び概念に基づき、修正する必要がある。WAN受信機・送信機404は、商用セル方式業界では典型的なものであり、また、モトローラ等の会社から構成要素として入手可能である。WLAN受信機・送信機406は、通常、IEEE802.11(WiFi)に準拠しており、また、チップセットとして、プロキシム（Proxim）又はモトローラ及び他の製造業者から入手可能である。コントローラ408には、モトローラの半導体グループ又は他のベンダから入手可能なデジタル信号プロセッサが含まれていたり、又は、それらを含んだりできる。メモリ410には、揮発性及び不揮発性双方のメモリを含むことができ、また、コントローラ408に一体化することが多いが、外部接続することもできる。ユーザインターフェイスには、一般的に、ディスプレイ、キーパッド、音声回路が含まれる。ユーザインターフェイスは、容易に入手可能な部分加工品から構成される。

動作時、通信装置400は、複数の通信ネットワーク102、108に用いるように配置構成されており、メモリ410、コントローラ408、及び送受信機装置402が含まれる。メモリ410は、通信装置400に対応する複数の識別子を記憶するためのものである。コントローラ408は、メモリに接続されており、また、電話をかける際、発信者識別として提供するために複数の識別子の内の１つを選択するように動作可能である。送受信機装置402は、コントローラ408に接続されており、複数の通信ネットワーク102、108の内の１つに対して、発信者識別として用いるために、選択された複数の識別子の内の１つを提供する。送受信機装置402は、複数の各通信ネットワーク102、108上で通信するように動作可能である。複数の識別子には、複数の各通信ネットワーク102、108用の固有の識別子が含まれる。選択された識別子は、電話による通話又は装置からの通話等の他のプロセスを介して等、様々な方法で各ネットワークに転送して、ネットワーク用のデータベースをプログラム化し得ることに留意されたい。

複数の通信ネットワーク102、108は、公衆無線ネットワーク、仮想専用ネットワーク、ローカルネットワーク、商用無線ホットスポット、及び専用ネットワークの内のいずれであってもよい。Nextel等の公衆無線ネットワークは、サービスを全国的に又は世界的にさえサポートし得る。仮想専用ネットワークは、より大規模なネットワークのサブセットであってよく、この場合、サブセットは、同じネットワークを用いて、見かけ上他のものと分離して存在するように動作される。ローカルネットワークは、サービス、例えば、電話サービスをアパートの建物に提供する民間企業であってよい。スターバックス・コーヒーショップによって提供されるネットワーク等の商用ホットスポットは、利用客に無線接続を、多くの場合、加入料金で提供する。専用ネットワークは、通常、企業の従業員等、ある団体の構成員だけのために運用されるものである。

また、通信装置400には、通常、複数の識別子を表示するためのユーザインターフェイス418が含まれ、この場合、コントローラ408は、発信者識別として選択するための複数の識別子の内１つのユーザ表示に応答する。発信者識別として用いるための複数の識別子の内の１つの選択は、応答通信を受信するための経済的な配慮に基づき得る。例示すると、通信装置400のユーザは、自分の事務所のローカル通信インフラ108の有効範囲116外にいるかも知れないが、直ぐに返信を期待する。ワイドエリア通信インフラ102、例えば、セル方式ネットワークを用いて、ユーザの通信装置104から電話120に対して行われ、通信インフラ102の発信者識別を有する通話は、通信インフラ102を介して、返信される可能性がある。

上述したように、通信インフラ102になされた通話は、ローカルネットワーク通信インフラ108になされた通話より大幅に費用が高い可能性がある。同様に、通話が通信装置104から電話120になされるが、第２識別子、即ち、ローカルネットワーク通信インフラ108によって範囲に含まれる際の装置番号は、発信者識別として提供される。返信通話は、ローカルネットワーク通信インフラ108に対して行われ、それによってワイドエリア通信インフラ102を用いるコストが節約される。通信装置400は、ローカルネットワーク通信インフラ108が到達しない場合、ワイドエリア通信インフラ102に通話を転送し得る。場合によっては、このように通話を転送することは、例えば、通信装置400の従業員が週末でいなくなり、また、通話が緊急でない場合、望ましくないことがある。この場合、コントローラ408は、ユーザの要求時、複数の通信ネットワークの内の１つに信号を送信することができる。ローカルネットワーク通信インフラ108は、通信が通信装置400に転送されることを阻止する予定であること、又は、そのような転送を条件付で、例えば、２日間又は６時間等の間、阻止する予定であることを信号は示し得る。

図５において、公衆ネットワークから発信者識別として企業番号を表示するためのフローチャートについて議論し説明する。本方法は、通信装置400が複数の通信ネットワークを介してアクセス可能である場合、受信者に発信者識別を提供する。通信ネットワーク10 2は、通信ネットワーク102上でサポートされる１つ又は複数の通信装置400用の多数の識別子を記憶する500。通信ネットワーク102上に記憶された幾つかの識別子は、異なった、そうでない場合、108等の関係の無い通信ネットワーク用である可能性がある。

通信ネットワーク102は、オプションとして、通話が通信装置400によってなされる場合、発信者識別として提供するための第２識別子として、複数の標識の内のどれを用いるかを示す信号を通信装置400から受信し得る502。

通信ネットワーク102は、通信装置400から通信及び対応する第１識別子を受信する504。通信は、対応する第１識別子が携帯電話番号である場合、公衆セル方式ネットワークによって受信し得る。そして、通信インフラ102は、通信装置400に関連する複数の識別子から第２識別子を選択する506。この選択は、502等における通信装置400からの入力に、又は、受信者からの応答通信を受信するための経済的な考慮等の他の判断基準に基づき得る。通信インフラ102は、通信を接続する際、受信者への発信者識別として第２識別子を提供する508。

図６において、企業番号が発信者識別として用いられる場合、返信通信を受信するためのフローチャートについて議論し説明する。図５の方法において述べたように通話を発信者に接続した後、応答通信は、508において提供された第２識別子を用いて、第２通信ネットワーク上で受信者から受信される600。第２通信ネットワーク108は、通信装置400が第２通信ネットワーク108の有効範囲内にあるかどうか、例えば、ユニットが呼出しに応答するか又は、例えば、それが登録されるか判断する602。通信装置400が存在する場合、“はい”分岐に従い、通信は、通信装置400に接続される604。通信装置400が第２通信ネットワーク108の有効範囲にない場合、602から“いいえ”分岐に従い、通信は、第１通信ネットワーク102上で第１識別子を用いて、通信装置400に転送される606。通信装置は、通信ネットワーク108に信号を送り、通信装置400からの信号によって、又は、他のシステム運用者もしくは機能によって設定されたように、通信装置400への通話をブロックさせ得る。

上述した方法及び装置並びに本発明によるその原理は、通信装置104、112が、複数の、時として、重複する通信インフラ上で動作し得る場合に発生する問題を緩和することを意図する。ユーザによって、どんな番号を発信者識別として用いるかを規定し管理するこれらの原理を用いると、通話管理を簡素化でき、また、移動体の専門家のコスト管理を支援し得る。用いられる原理の内の１つは、通話が常に最低コストのネットワークに導かれように発信者識別を選択し得ることである。通話及び他の通信は、通信装置400が、より低コストのネットワーク上にアクセス可能でない場合のみ、通常有効範囲がより広くよりコストがかかるネットワークに転送される。これによって、アクセス性を犠牲にすることなく、よりコストがかかるネットワークを介してなされる通話の数が劇的に減少する。

提供される更なる恩典は、ユーザ又はシステム管理者にとって、公衆無線ネットワーク設備の加入者が通常利用できない通話のあるレベルの制御が可能になることである。108等、より小規模のローカルネットワーク通信インフラは、有利な点として、きめの細かいレベルの時刻、日付、及び他では一般的に利用不可能な発呼元に基づき、通話スクリーニング、転送及びブロッキングが可能である。

多数の通信インフラ環境において通話を管理するための方法及び装置の様々な実施形態について議論し説明した。これらの実施形態又は本発明に基づく他のものは、多数のネットワーク上で動作が可能な通信装置をサポートする多くのワイドエリアネットワークへの適用が期待される。本開示は、そのようなシステム及び特にそれによって及びそこに採用される方法が含まれる構成要素又は設備に拡張される。本明細書に開示された本発明による原理及び概念を用いると、有利な点として、通話管理及び転送が可能になったり、提供されたり、ユーザ及びプロバイダにも同様に恩恵がある。

本開示は、本発明に基づく様々な実施形態を如何に形成し用いるかについて説明することを意図するものであり、その真の意図した正当な範囲及び精神を制限するものではない。上述の説明は、網羅的であったり、開示された厳密な形態に本発明を限定したりすることを意図するものではない。上述の教示内容に照らして、修正や変更が可能である。実施形態は、本発明の原理及びその実用的な用途を最良に例示するために、また、当業者が、様々な実施形態において、また、考案された実用的な用途に適合した様々な修正で本発明を利用できるように選択し説明した。そのような全ての修正や変更は、正当に、合法的に、また公正に権利が与えられる範囲に基づき解釈された場合、本特許出願の係属中に修正される可能性もある添付の請求項によって、また、その全ての等価物によって決定される本発明の範囲内にある。

簡略化した代表的な形態で、複数の通信ネットワーク及びその相互接続のブロック図。 簡略化した代表的な形態で、部分的に公衆無線ネットワークを表す通信ネットワークのブロック図。 簡略化した代表的な形態で、専用ネットワークを表す他の通信ネットワークのブロック図。 簡略化した代表的な形態で、通信装置のブロック図。 公衆ネットワークからの発信者識別として、企業番号を表示するためのフローチャート。 企業番号が発信者識別として用いられる場合、返信通信を受信するためのフローチャート。

Claims (14)

1. 受信者に発信者識別を提供するための通信インフラであって、
   通信装置から通信及び対応する第１識別子を受信するための受信機と、
   同受信機に接続され、複数の識別子から第２識別子を選択するためのコントローラであって、前記複数の識別子の各々が前記通信装置に対応する前記コントローラと、
   前記コントローラに接続され、前記受信者に前記第２識別子を発信者識別として提供するための送信機と、
   が含まれる通信インフラ。
2. 請求項１に記載の通信インフラであって、
   前記受信機は、前記複数の識別子の内のどれを前記第２識別子として前記コントローラが選択すべきかを示す信号を前記通信装置から受信する通信インフラ。
3. 請求項１に記載の通信インフラであって、
   前記第２識別子でアドレス指定された前記通信装置に対する第２通信が、別の通信インフラから前記受信機に転送され、前記第１識別子でアドレス指定される通信インフラ。
4. 通信を受信しルーティングするための通信インフラであって、
   通信装置に対応する複数の識別子を有するデータベースと、
   前記通信及び対応する第１識別子を受信するための受信機と、
   前記通信装置が有効範囲にある場合、前記第１識別子を用いて、前記通信装置に前記通信を結合するための送信機と、
   前記データベース、前記受信機、及び前記送信機に接続され又それらと連動して動作し、前記通信装置が前記有効範囲にない場合、もう１つの通信インフラ及び第２識別子を用いて、前記通信を前記通信装置にルーティングするためのコントローラであって、システム設定値及び前記通信装置からの信号の内の１つによって、前記通信装置への通話をブロックするようにプログラム可能である前記コントローラと、
   が含まれる通信インフラ。
5. 請求項４に記載の通信インフラであって、
   前記他の通信ネットワークはセル方式ネットワークであり、前記第２識別子は携帯電話番号であり、また、前記通信は、前記携帯電話番号に転送することによって前記他の通信ネットワークにルーティングされる通信インフラ。
6. 複数の通信ネットワークに用いるために配置及び構成された通信装置であって、
   前記通信装置に対応する複数の識別子を記憶するためのメモリと、
   前記メモリに接続され、前記複数の識別子の内の１つを選択するためのコントローラと、
   前記コントローラに接続され、前記複数の通信ネットワークの内の１つに対して、前記複数の識別子の内の前記１つを発信者識別として用いるために提供するための送受信機装置と、
   が含まれる通信装置。
7. 請求項６に記載の通信装置であって、
   前記送受信機装置は、前記複数の各通信ネットワーク上で通信するように動作可能であり、
   前記複数の識別子には、前記複数の各通信ネットワーク用の固有の識別子が含まれる通信装置。
8. 請求項６に記載の通信装置であって、更に、
   前記複数の識別子を表示するためのユーザインターフェイスであって、前記コントローラが、発信者識別として選択するために前記複数の識別子の内の前記１つのユーザ表示に応答する前記ユーザインターフェイスが含まれる通信装置。
9. 請求項６に記載の通信装置であって、
   前記コントローラは、応答通信を受信するための経済的な配慮に基づき、前記複数の識別子の内の前記１つを選択する通信装置。
10. 請求項６に記載の通信装置であって、
    前記コントローラは、前記複数の通信ネットワークの内の１つに信号を送信して、前記複数の通信ネットワークの内の前記１つからの前記通信装置への通信をブロックする通信装置。
11. 通信装置が複数の通信ネットワークを介してアクセス可能な場合、受信者に発信者識別を提供するための方法であって、
    前記通信装置から通信及び対応する第１識別子を受信する段階と、
    前記通信装置に関連する複数の識別子から第２識別子を選択する段階と、
    前記受信者に前記発信者識別として前記第２識別子を提供する段階と、
    が含まれる方法。
12. 請求項１１に記載の方法であって、更に、
    前記複数の標識の内のどれを前記第２識別子として用いるかを示す前記通信装置からの信号を受信する段階、が含まれる方法。
13. 請求項１１に記載の方法であって、更に、
    提供された前記第２識別子を用いて、第２通信ネットワーク上で前記受信者から応答通信を受信する段階と、
    前記通信装置が有効範囲内にあるかどうか判断する段階と、
    前記通信装置が前記有効範囲内にある場合、前記通信装置に前記通信を接続する段階と、
    前記通信装置が前記有効範囲内にない場合、第１ネットワーク上で前記第１識別子を用いて前記通信装置に前記通信を転送する段階と、
    が含まれる方法。
14. 請求項１１に記載の方法であって、第２識別子を選択する前記段階には、更に、
    前記受信者から応答通信を受信するための経済的な配慮に基づき、前記第２識別子を選択する段階が含まれる方法。
    

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