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JP2007273013A - 回折素子の設計方法並びに回折素子、対物レンズユニット、光ピックアップ及び光ディスク装置 - Google Patents

回折素子の設計方法並びに回折素子、対物レンズユニット、光ピックアップ及び光ディスク装置 Download PDF

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JP2007273013A JP2006098707A JP2006098707A JP2007273013A JP 2007273013 A JP2007273013 A JP 2007273013A JP 2006098707 A JP2006098707 A JP 2006098707A JP 2006098707 A JP2006098707 A JP 2006098707A JP 2007273013 A JP2007273013 A JP 2007273013A
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隆俊 山田
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聡 川北
Hitoshi Sato
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Takashi Sugano
丘 菅野
Motoo Aiba
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Abstract

【課題】良好な特性を呈する回折素子を容易に設計できるようにする。
【解決手段】設計目標として回折させない波長λ及び回折させる波長λがそれぞれ定められた回折格子DGを設計する際、候補となる材料M1及びM2の各波長λにおけるそれぞれの屈折率nの値を(16)式の左辺に代入し、このとき(11)式を満たすことにより(16)式の右辺が簡単な整数の比となり、且つ(17)式を満たした場合、当該候補となる材料M1及びM2を当該回折格子DGを構成する材料として適切であると判別することができるので、設計通りの回折格子DGを構成し得るような材料M1及びM2を容易に選定することができる。
【選択図】 図6

Description

本発明は回折素子の設計方法並びに回折素子、対物レンズユニット、光ピックアップ及び光ディスク装置に関し、例えば光ディスク装置に適用して好適なものである。
近年、光ディスク装置においては、広く普及しているCD(Compact Disc)方式、DVD(Digital Versatile Disc)方式に加え、BD(Blu-ray Disc、登録商標)方式にも対応したものが開発されている。
かかる光ディスク装置では、装填された光ディスクの種類、すなわちCD方式の光ディスク、DVD方式の光ディスク又はBD方式の光ディスクのいずれかが装填されると、その種類に応じて、当該光ディスクに照射する光ビームの波長を、CD方式に対応する約780[nm]、DVD方式に対応する約660[nm]又はBD方式に対応する約405[nm]に切り換えるようになされている。
ところで、光ディスク装置では、構成の簡素化や小型化といった要求に応じるべく、光ディスクに対して光ビームを照射する光ピックアップにおいて、3種類の波長に対応した1個の対物レンズを用いることが望ましい。
しかしながら、CD方式の光ディスク、DVD方式の光ディスク及びBD方式の光ディスクでは、照射すべき光ビームの波長がそれぞれ異なる他、各光ディスクにおける下面から信号記録面までの間隔、すなわち保護層の厚さがそれぞれ異なっており、また光ビームを照射する対物レンズに要求される開口数もそれぞれ異なっている。
このため、かかる光ディスク装置において用いられるような3種類の波長に対応した対物レンズを設計するには様々な困難が伴い、また各光ビームの透過効率の低下や収差の発生等により必ずしも良好な特性が得られていなかった。
そこで、所定の波長を選択的に回折させる回折素子を対物レンズと組み合わせて用いることにより、光ビームの収差を補正する手法が考えられる。
特に、屈折率の異なる2種類の材料を接合させ、その接合面において断面が略階段状でなる回折パターンを周期的に設けることにより、例えばCD用の光ビームのみを回折させ、DVD用光ビーム及びBD用光ビームを回折させないような回折素子を光ディスク装置に用いる手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−302270公報(第15〜19頁、第12図)
ところで、一般に光ビームを透過する材料は、波長に応じて屈折率が異なり、また材料の種類によっても屈折率が異なるといった性質を有している。
このため、かかる回折素子を設計する際、材料を適切に選定することにより、CD用光ビームの回折効率とBD用光ビーム及びDVD用光ビームの透過効率とを同時に高めることができる、すなわち当該回折素子の特性を向上し得ると考えられる。
しかしながら、材料を選定し波長毎の屈折率が判明すれば回折素子における光ビームの回折効率や透過効率を算出し得るものの、光ビームの回折効率や透過効率を向上し得るためにどのような特性を有する材料を選定すれば良いか、といった材料の選定基準が明確にされていなかった。
このため、材料が適切に選定されていないことに起因して、必ずしも良好な特性を有する回折素子を設計し得ない可能性がある、という問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、良好な特性を呈する回折素子を容易に設計し得る回折素子の設計方法並びに良好な特性を呈し得る回折素子、対物レンズユニット、光ピックアップ及び光ディスク装置を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明の回折素子の設計方法においては、第1波長λ1、第2波長λ2及び第3波長λ3でなる光ビームをいずれも透過する第1材料でなる第1層と、第1波長λ1、第2波長λ2及び第3波長λ3でなる光ビームをいずれも透過する第2材料でなる第2層が接合されてなり、その接合面に所定段数sでなる階段状の回折パターンが所定周期毎に繰り返し形成された回折素子の設計方法であって、第1材料及び第2材料は、第1波長λ1、第2波長λ2及び第3波長λ3における当該第1材料の屈折率n1(λ1)、n1(λ2)及びn1(λ3)と、第1波長λ1、第2波長λ2及び第3波長λ3における当該第2材料の屈折率n2(λ1)、n2(λ2)及びn2(λ3)とが(1)式又は(2)式を満たすよう選定されているようにした。
これにより、第1材料及び第2材料の各波長λにおける屈折率n1及びn2が(1)式を満たしている場合には、回折素子が第1波長λ1及び第2波長λ2を回折させず第3波長λ3を回折させることが容易に判明し、また(2)式を満たしている場合には、回折素子が第1波長λ1を回折させず第2波長λ2及び第3波長λ3を回折させることが容易に判明するため、回折素子に適した材料を容易に選定することができる。
また本発明の回折素子においては、第1波長λ1、第2波長λ2及び第3波長λ3でなる光ビームをいずれも透過する第1材料でなる第1層と、第1波長λ1、第2波長λ2及び第3波長λ3でなる光ビームをいずれも透過する第2材料でなる第2層とが接合されてなり、その接合面に所定段数sでなる階段状の回折パターンが所定周期毎に繰り返し形成された回折素子であって、第1材料及び第2材料は、第1波長λ1、第2波長λ2及び第3波長λ3における当該第1材料の屈折率n1(λ1)、n1(λ2)及びn1(λ3)と、第1波長λ1、第2波長λ2及び第3波長λ3における当該第2材料の屈折率n2(λ1)、n2(λ2)及びn2(λ3)とが(1)式又は(2)式を満たすよう選定されているようにした。
これにより、第1材料及び第2材料の各波長λにおける屈折率n1及びn2が(1)式を満たしている場合には、回折素子が第1波長λ1及び第2波長λ2を回折させず第3波長λ3を回折させることができ、また(2)式を満たしている場合には、回折素子が第1波長λ1を回折させず第2波長λ2及び第3波長λ3を回折させることができる。
さらに本発明の対物レンズユニットにおいては、第1波長λ1、第2波長λ2及び第3波長λ3でなる光ビームをいずれも透過する第1材料でなる第1層と、第1波長λ1、第2波長λ2及び第3波長λ3でなる光ビームをいずれも透過する第2材料でなる第2層とが接合されてなり、その接合面に所定段数sでなる階段状の回折パターンが所定周期毎に繰り返し形成された回折素子と、当該回折素子から入射された上記第1波長λ1、上記第2波長λ2又は上記第3波長λ3でなる光ビームを集光する対物レンズとを有する対物レンズユニットであって、回折素子の第1材料及び第2材料は、第1波長λ1、第2波長λ2及び第3波長λ3における当該第1材料の屈折率n1(λ1)、n1(λ2)及びn1(λ3)と、第1波長λ1、第2波長λ2及び第3波長λ3における当該第2材料の屈折率n2(λ1)、n2(λ2)及びn2(λ3)とが(1)式又は(2)式を満たすよう選定されているようにした。
これにより、第1材料及び第2材料の各波長λにおける屈折率n1及びn2が(1)式を満たしている場合には、回折素子が第1波長λ1及び第2波長λ2を回折させず第3波長λ3を回折させることができ、また(2)式を満たしている場合には、回折素子が第1波長λ1を回折させず第2波長λ2及び第3波長λ3を回折させることができるので、対物レンズにより第1波長λ1、第2波長λ2又は第3波長λ3でなる光ビームを集光することができる。
さらに本発明の光ピックアップにおいては、第1波長λ1の光ビームを出射する第1光源と、第2波長λ2の光ビームを出射する第2光源と、第3波長λ3の光ビームを出射する第3光源と、第1波長λ1、第2波長λ2又は第3波長λ3でなる光ビームをいずれも透過する第1材料でなる第1層と、第1波長λ1、第2波長λ2又は第3波長λ3でなる光ビームをいずれも透過する第2材料でなる第2層とが接合されてなり、その接合面に所定段数sでなる階段状の回折パターンが所定周期毎に繰り返し形成された回折素子と、記回折素子と一体に組み立てられ回折素子から入射された第1波長λ1、第2波長λ2又は第3波長λ3でなる光ビームを集光する対物レンズとを有する光ピックアップであって、回折素子の第1材料及び第2材料は、第1波長λ1、第2波長λ2及び第3波長λ3における当該第1材料の屈折率n1(λ1)、n1(λ2)及びn1(λ3)と、第1波長λ1、第2波長λ2及び第3波長λ3における当該第2材料の屈折率n2(λ1)、n2(λ2)及びn2(λ3)とが(1)式又は(2)式を満たすよう選定されているようにした。
これにより、第1材料及び第2材料の各波長λにおける屈折率n1及びn2が(1)式を満たしている場合には、回折素子が第1波長λ1及び第2波長λ2を回折させず第3波長λ3を回折させ、また(2)式を満たしている場合には、回折素子が第1波長λ1を回折させず第2波長λ2及び第3波長λ3を回折させることができ、対物レンズにより第1波長λ1、第2波長λ2又は第3波長λ3でなる光ビームを集光することができる。
また本発明の光ディスク装置においては、第1光ディスクに対応する第1波長λ1の光ビームを出射する第1光源と、第2光ディスクに対応する第2波長λ2の光ビームを出射する第2光源と、第3光ディスクに対応する第3波長λ3の光ビームを出射する第3光源と、第1波長λ1、第2波長λ2及び第3波長λ3でなる光ビームをいずれも透過する第1材料でなる第1層と、第1波長λ1、第2波長λ2及び第3波長λ3でなる光ビームをいずれも透過する第2材料でなる第2層とが接合されてなり、その接合面に所定段数sでなる階段状の回折パターンが所定周期毎に繰り返し形成された回折素子と、当該回折素子と一体に組み立てられ当該回折素子から入射された光ビームを第1光ディスク、第2光ディスク又は第3光ディスクに集光する対物レンズとを有する光ピックアップにより、第1光ディスク、第2光ディスク又は第3光ディスクに対して第1波長λ1、第2波長λ2又は第3波長λ3でなる光ビームを照射する光ディスク装置であって、回折素子の第1材料及び第2材料は、第1波長λ1、第2波長λ2及び第3波長λ3における当該第1材料の屈折率n1(λ1)、n1(λ2)及びn1(λ3)と、第1波長λ1、第2波長λ2及び第3波長λ3における当該第2材料の屈折率n2(λ1)、n2(λ2)及びn2(λ3)とが(1)式又は(2)式を満たすよう選定されているようにした。
これにより、第1材料及び第2材料の各波長λにおける屈折率n1及びn2が(1)式を満たしている場合には、回折素子が第1波長λ1及び第2波長λ2を回折させず第3波長λ3を回折させることができ、また(2)式を満たしている場合には、回折素子が第1波長λ1を回折させず第2波長λ2及び第3波長λ3を回折させることができるので、第1光ディスク、第2光ディスク又は第3光ディスクに対して第1波長λ1、第2波長λ2又は第3波長λ3でなる光ビームを照射することができる。
本発明によれば、第1材料及び第2材料の各波長λにおける屈折率n1及びn2が(1)式を満たしている場合には、回折素子が第1波長λ1及び第2波長λ2を回折させず第3波長λ3を回折させることが容易に判明し、また(2)式を満たしている場合には、回折素子が第1波長λ1を回折させず第2波長λ2及び第3波長λ3を回折させることが容易に判明するため、回折素子に適した材料を容易に選定することができ、かくして良好な特性を呈する回折素子を容易に設計し得る回折素子の設計方法を実現できる。
また本発明によれば、第1材料及び第2材料の各波長λにおける屈折率n1及びn2が(1)式を満たしている場合には、回折素子が第1波長λ1及び第2波長λ2を回折させず第3波長λ3を回折させることができ、また(2)式を満たしている場合には、回折素子が第1波長λ1を回折させず第2波長λ2及び第3波長λ3を回折させることができ、かくして良好な特性を呈し得る回折素子を実現できる。
さらに本発明によれば、第1材料及び第2材料の各波長λにおける屈折率n1及びn2が(1)式を満たしている場合には、回折素子が第1波長λ1及び第2波長λ2を回折させず第3波長λ3を回折させることができ、また(2)式を満たしている場合には、回折素子が第1波長λ1を回折させず第2波長λ2及び第3波長λ3を回折させることができるので、対物レンズにより第1波長λ1、第2波長λ2又は第3波長λ3でなる光ビームを集光することができ、かくして良好な特性を呈し得る対物レンズユニットを実現できる。
さらに本発明によれば、第1材料及び第2材料の各波長λにおける屈折率n1及びn2が(1)式を満たしている場合には、回折素子が第1波長λ1及び第2波長λ2を回折させず第3波長λ3を回折させ、また(2)式を満たしている場合には、回折素子が第1波長λ1を回折させず第2波長λ2及び第3波長λ3を回折させることができ、対物レンズにより第1波長λ1、第2波長λ2又は第3波長λ3でなる光ビームを集光することができ、かくして良好な特性を呈し得る光ピックアップを実現できる。
さらに本発明によれば、第1材料及び第2材料の各波長λにおける屈折率n1及びn2が(1)式を満たしている場合には、回折素子が第1波長λ1及び第2波長λ2を回折させず第3波長λ3を回折させることができ、また(2)式を満たしている場合には、回折素子が第1波長λ1を回折させず第2波長λ2及び第3波長λ3を回折させることができるので、第1光ディスク、第2光ディスク又は第3光ディスクに対して第1波長λ1、第2波長λ2又は第3波長λ3でなる光ビームを照射することができ、かくして良好な特性を呈し得る光ディスク装置を実現できる。
以下、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)光ディスク装置の構成
(1−1)光ディスク装置の全体構成
図1において、光ディスク装置1は、CD(Compact Disc)方式、DVD(Digital Versatile Disc)方式又はBD(Blu-ray Disc、登録商標)方式といった3方式のいずれかでなる光ディスク100を再生し得るようになされている。
この光ディスク装置1は、制御部2によって全体を統括制御するようになされており、光ディスク100が装填された状態で、図示しない外部機器からの再生指示等を受け付けると、当該制御部2から駆動部3及び信号処理部4を制御することにより当該光ディスク100に記録された情報を読み出すようになされている。
実際上、信号処理部4は、制御部2の制御に基づき、光ピックアップ7により対物レンズユニット9から所定の光ビームを光ディスク100の信号記録面に照射させる。
これと同時に駆動部3は、制御部2の制御に基づき、スピンドルモータ5により光ディスク100を所定の回転速度で回転させ、スレッドモータ6により光ピックアップ7を光ディスク100の径方向であるトラッキング方向へ大きく移動させ、さらに2軸アクチュエータ8により対物レンズユニット9を光ディスク100に対して近接又は離隔させる方向であるフォーカス方向及びトラッキング方向の2方向へそれぞれ細かく移動させることにより、所望のトラックに対して光ビームを合焦させる。
これに応じて信号処理部4は、光ディスク100の信号記録面において光ビームが反射されてなる反射光を検出し、その検出結果を基に再生信号を生成して、制御部2を介してこの再生信号を図示しない外部機器へ送出させる。
光ピックアップ7は、いわゆる3波長対応型となっており、対物レンズユニット9から、CD方式でなる光ディスク100(以下、これをCD方式ディスク100cと呼ぶ)に対して波長約780[nm]の光ビームを照射し、またDVD方式でなる光ディスク100(以下、これをDVD方式ディスク100dと呼ぶ)に対して波長約650[nm]の光ビームを照射し、さらにBD方式でなる光ディスク100(以下、これをBD方式ディスク100bと呼ぶ)に対して波長約405[nm]の光ビームを照射するようになされている。
このように光ディスク装置1は、CD方式、DVD方式、又はBD方式でなる光ディスク100に対してそれぞれの方式に適した光ビームを照射することにより、当該光ディスク100を再生し得るようになされている。
(1−2)光ピックアップの構成
図2に示すように、光ピックアップ7は、光ビームの光源として、CD方式用の波長約780[nm]でなる光ビーム(以下、これをCD用光ビームLcと呼ぶ)及びDVD方式用の波長約650[nm]でなる光ビーム(以下、これをDVD用光ビームLdと呼ぶ)を出射し得るレーザダイオード11と、BD方式用の波長約405[nm]でなる光ビーム(以下、これをBD用光ビームLbと呼ぶ)を出射し得るレーザダイオード12とを有している。
カップリングレンズ13は、レーザダイオード11から出射された光ビームの光学倍率を変換するようになされている。
ビームスプリッタ14は、反射透過面14Aにおいて、光ビームをその波長に応じて反射又は透過させるようになされており、当該反射透過面14Aにおいて、波長約780[nm]でなるCD用光ビームLc及び波長約650[nm]でなるDVD用光ビームLdを反射させ、また波長約405[nm]でなるBD用光ビームLbを透過させるようになされている。
偏光ビームスプリッタ15は、偏光面15Aにおいて、光ビームをその偏光方向により反射又は透過させるようになされており、ビームスプリッタ14側から入射された光ビームを透過させ、また偏光方向が調整された上でコリメータレンズ16側から入射された光ビームを反射させるようになされている。
コリメータレンズ16は、偏光ビームスプリッタ15から入射され発散光でなる光ビームを平行光に変換し、また立ち上げミラー17から入射され平行光でなる光ビームを収束光に変換するようになされている。
立ち上げミラー17は、コリメータレンズ16から入射される水平方向の光ビームを反射して垂直方向、すなわち光ディスク100に対してほぼ垂直に入射させる方向に立ち上げ、また1/4波長板18からほぼ垂直に入射された光ビームを反射して水平方向に寝かせるようになされている。
1/4波長板18は、光ビームにおける一部成分の位相を1/4波長分遅延させることにより、立ち上げミラー17から入射される光ビームを直線偏光から円偏光へ変換し、或いは対物レンズユニット9から入射される光ビームを円偏光から直線偏光に変換するようになされている。
対物レンズユニット9は、図3に斜視図を示すように、略筒状でなる鏡筒部19(図3では一部切断面を示す)の下部に扁平な円盤状でなる回折素子20が取り付けられていると共に、当該鏡筒部19の上部から中央部にかけて、当該回折素子20とほぼ同様の大きさでなる扁平な円盤状部の下面に当該円盤よりも若干小径の紡錘形部が一体に形成されたような形状でなる対物レンズ21が取り付けられている。
対物レンズユニット9は、1/4波長板18から入射され平行光でなる光ビームを回折素子20及び対物レンズ21により収束光に変換し、これを光ディスク100の信号記録面に合焦させるようになされている。
また光ピックアップ7は、光ディスク100の信号記録面において反射され発散光となった光ビームを、対物レンズユニット9の対物レンズ21及び回折素子20により平行光に変換し、1/4波長板18により円偏光から直線偏光に変換し、立ち上げミラー17により水平方向、すなわち偏光ビームスプリッタ15が設けられている方向へ寝かせ、コリメータレンズ16により平行光から収束光に変換した後、偏光ビームスプリッタ15へ入射させる。
この場合、偏光ビームスプリッタ15は、光ビームの偏光方向に応じて偏光面15Aにおいて当該光ビームを反射し、これをコンバージョンレンズ22へ入射させる。
コンバージョンレンズ22は、CD用光ビームLc及びDVD用光ビームLdとBD用光ビームLbとの光学倍率の変換を行うようになされている。また光軸合成素子23は、レーザダイオード11から出射されたCD用光ビームLc及びDVD用光ビームLdの光軸とレーザダイオード12から出射されたBD用光ビームLbの光軸とを一致させるようになされている。
フォトディテクタ24は、その上面(すなわちコンバージョンレンズ22及び光軸合成素子23を通過した光ビームが照射される面)においてそれぞれ所定形状でなる複数の検出領域がそれぞれ所定の位置に形成されており、照射された光ビームの光量をそれぞれ検出して光電変換することにより複数の検出信号を生成し、これを信号処理部4(図1)へ供給するようになされている。
これに応じて信号処理部4は、フォトディテクタ24(図2)からの検出信号を用いた所定の演算処理等を行うことにより再生RF信号を生成し、当該再生RF信号を基に所定の復号化処理や復調処理等を経て再生信号を生成するようになされている。
また信号処理部4(図1)は、フォトディテクタ24(図2)からの検出信号を用いた所定の演算処理等を行うことにより、トラッキングエラー信号やフォーカスエラー信号等といった駆動制御用の信号を生成し、これらを制御部2へ供給するようになされている。これに応じて制御部2は、駆動部3を介してトラッキング制御やフォーカス制御等を行い、光ディスク100に対する光ビームの照射状態を調整して所望のトラックに追従させ、再生信号を正常に生成し得るようになされている。
(1−2−1)CD方式ディスクの場合
実際上、制御部2(図1)は、所定のディスク種別判定手法により光ディスク100がCD方式ディスク100cであることを認識した場合、光ピックアップ7(図2)におけるレーザダイオード11の発光点11Aから発散光でなるCD用光ビームLcを発射させ、カップリングレンズ13を介してビームスプリッタ14へ入射させる。
光ピックアップ7は、ビームスプリッタ14によりCD用光ビームLcを反射透過面14Aにおいて反射させ、偏光ビームスプリッタ15を透過させて、コリメータレンズ16により発散光から平行光に変換し、立ち上げミラー17により水平方向から垂直方向に立ち上げ、1/4波長板18により直線偏光から円偏光に変換した後、当該CD用光ビームLcを対物レンズユニット9へ入射させる。
対物レンズユニット9は、1/4波長板18から入射されたCD用光ビームLcを回折素子20及び対物レンズ21により収束光に変換し、これをCD方式ディスク100cの信号記録面に合焦させる。
また対物レンズユニット9は、CD方式ディスク100cの信号記録面において反射され発散光となったCD用光ビームLcを、対物レンズ21及び回折素子20により平行光に変換し、1/4波長板18へ入射させる。
その後光ピックアップ7は、1/4波長板18に入射されたCD用光ビームLcを円偏光から直線偏光に変換させ、立ち上げミラー18により水平方向へ寝かせ、コリメータレンズ16により平行光から収束光に変換させた後、偏光ビームスプリッタ15により偏光面15Aにおいて反射させ、コンバージョンレンズ22及び光軸合成素子23を順次通過させてフォトディテクタ24へ照射させる。
フォトディテクタ24は、照射されたCD用光ビームLcの光量を複数の検出領域によりそれぞれ検出して複数の検出信号を生成し、これを信号処理部4(図1)へ供給する。
これに応じて信号処理部4は、複数の検出信号を基に再生RF信号を生成した上で再生信号を生成し、またトラッキングエラー信号やフォーカスエラー信号等といった駆動制御用の信号を生成するようになされている。
(1−2−2)DVD方式ディスクの場合
制御部2(図1)は、所定のディスク種別判定手法により光ディスク100がDVD方式ディスク100dであることを認識した場合、光ピックアップ7(図2)におけるレーザダイオード11の発光点11Bから発散光でなるDVD用光ビームLdを発射させ、カップリングレンズ13を介してビームスプリッタ14へ入射させる。
その後、光ピックアップ7は、CD方式ディスク100cの場合と同様、DVD用光ビームLdをカップリングレンズ13、ビームスプリッタ14、偏光ビームスプリッタ15、コリメータレンズ16、立ち上げミラー17及び1/4波長板18の順に通過又は反射させ、対物レンズユニット9において当該DVD用光ビームLdを回折素子20及び対物レンズ21により収束光に変換し、これをDVD方式ディスク100dの信号記録面に合焦させる。
また対物レンズユニット9は、CD方式ディスク100cの場合と同様、DVD方式ディスク100dの信号記録面において反射され発散光となったDVD用光ビームLdを、対物レンズ21、回折素子20により平行光に変換した後、1/4波長板18、立ち上げミラー17、コリメータレンズ16、偏光ビームスプリッタ15、コンバージョンレンズ22及び光軸合成素子23の順に通過又は反射させ、フォトディテクタ24へ照射させる。
フォトディテクタ24は、CD方式ディスク100cの場合と同様、照射されたDVD用光ビームLdの光量を複数の検出領域によって検出することにより複数の検出信号を生成し、これらを信号処理部4(図1)へ供給する。
これに応じて信号処理部4は、再生RF信号を生成した上で再生信号を生成し、またトラッキングエラー信号やフォーカスエラー信号等といった駆動制御用の信号を生成するようになされている。
(1−2−3)BD方式ディスクの場合
制御部2(図1)は、所定のディスク種別判定手法により光ディスク100がBD方式ディスク100bであることを認識した場合、光ピックアップ7(図2)におけるレーザダイオード12の発光点12Aから発散光でなるBD用光ビームLbを発射させ、ビームスプリッタ14へ入射させる。
この場合、ビームスプリッタ14は、BD用光ビームLbを反射透過面13Aにおいて透過させ、これを偏光ビームスプリッタ15へ入射させる。
その後光ピックアップ7は、CD方式ディスク100cの場合と同様、BD用光ビームLbを偏光ビームスプリッタ15、コリメータレンズ16、立ち上げミラー17及び1/4波長板18の順に通過又は反射させ、対物レンズユニット9において当該BD用光ビームLbを対物レンズ21により収束光に変換し、これをBD方式ディスク100bの信号記録面に合焦させる。
因みに対物レンズユニット9の回折素子20は、BD用光ビームLbを回折せずそのまま透過させるようになされている(詳しくは後述する)。
また対物レンズユニット9は、CD方式ディスク100cの場合と同様、BD方式ディスク100bの信号記録面において反射され発散光となったBD用光ビームLbを、対物レンズ21により平行光に変換した後、1/4波長板18、立ち上げミラー17、コリメータレンズ16、偏光ビームスプリッタ15、コンバージョンレンズ22及び光軸合成素子23の順に通過又は反射させ、フォトディテクタ24へ照射させる。
フォトディテクタ24は、CD方式ディスク100cの場合と同様、照射されたBD用光ビームLbの光量を複数の検出領域によって検出することにより複数の検出信号を生成し、これらを信号処理部4(図1)へ供給する。
これに応じて信号処理部4は、再生RF信号を生成した上で再生信号を生成し、またトラッキングエラー信号やフォーカスエラー信号等といった駆動制御用の信号を生成するようになされている。
このように光ピックアップ7は、光ディスク100がCD方式ディスク100c、DVD方式ディスク100d或いはBD方式ディスク100bのいずれであっても、対物レンズユニット9により、CD用光ビームLc、DVD用光ビームLd又はBD用光ビームLbを当該光ディスク100の信号記録面に合焦させ得ると共に、その反射光をフォトディテクタ24により検出し得るようになされている。
(1−3)対物レンズユニットの構成
次に、CD方式ディスク100c、DVD方式ディスク100d及びBD方式ディスク100bと、対物レンズユニット9との拡大断面図を図4に示す。
因みに、対物レンズユニット9には2軸アクチュエータ8(図1)が取り付けられているものの、図4では省略している。
一般に、CD方式、DVD方式及びBD方式では、互換性等の観点から、情報を読み出すための光ビームの波長、当該光ビームを集光する際の開口数、及び各光ディスク100における下面から信号記録面までの部分(いわゆるカバー層)の厚みがそれぞれ規格により規定されている。
具体的にCD方式では、波長が約780[nm]、開口数が約0.45、カバー層の厚みが1.2[mm]と規定されており、またDVD方式では、波長が約650[nm]、開口数が約0.65、カバー層の厚みが0.6[mm]と規定されており、さらにBD方式では、波長が約405[nm]、開口数が約0.85、カバー層の厚みが0.1[mm]と規定されている。
また対物レンズユニット9では、対物レンズ21の特性上、当該対物レンズ21からCD用光ビームLc、DVD用光ビームLd及びBD用光ビームLbがそれぞれ照射される場合の焦点距離がそれぞれ異なっている。
このため光ディスク装置1では、実際には光ディスク100の高さを固定したまま2軸アクチュエータ8(図1)を介して対物レンズユニット9の高さ(すなわち光ディスク100との間隔)を調整することにより、各光ビームを各光ディスクの信号記録面に合焦させるようになされている。
因みに図4では、説明の都合上、対物レンズユニット9を固定し光ディスク100の高さを変化させている。このため図4では、各光ディスクの下面の高さが異なっている。また図4では、CD方式ディスク100c、DVD方式ディスク100d及びBD方式ディスク100bについて、いずれもカバー層のみを表している。
ところで対物レンズ21は、BD用光ビームLbの相対的な強度やBD方式で規定されている開口数等の観点から、CD用光ビームLcやDVD用光ビームLdよりも優先して当該BD用光ビームLbに最適化された設計となっている。
このため対物レンズユニット9の対物レンズ21は、当該対物レンズ21の下側からBD用光ビームLbが平行光として入射されると、当該BD用光ビームLbを収束光に変換し、BD方式ディスク100bの信号記録面に合焦させることができる。
しかしながら対物レンズ21は、BD用光ビームLbに最適化されているため、仮にCD用光ビームLc又はDVD用光ビームLdが対物レンズ21の下側から平行光として入射された場合、収束光に変換することはできるものの、収差が発生してしまうため光ディスク100の信号記録層に正しく合焦させることができない。
そこで対物レンズユニット9は、回折素子20によりCD用光ビームLc又はDVD用光ビームLdのみを選択的に回折させ非平行光として対物レンズ21に入射させると共に、BD用光ビームLbを平行光のまま当該対物レンズ21に入射させるようになされている。
具体的に回折素子20は、CD用光ビームLcを回折すると共にDVD用光ビームLd及びBD用光ビームLbを回折しないようなホログラムでなるCD用回折格子DGcが上層部20Aに形成されており、図4に示したように、当該CD用回折格子DGcによってCD用光ビームLcをやや外方へ回折させるようになされている。
すなわち回折素子20の上層部20Aは、DVD用光ビームLd及びBD用光ビームLbをそのまま透過させてCD用光ビームLcのみを選択的に回折させることができ、換言すれば、CD用光ビームLcの収差のみを補正するレンズとして機能することになる。
これに応じて対物レンズ21は、図4に示したように、回折素子20から入射されるCD用光ビームLcをその下面及び上面においてそれぞれ屈折させ、収束光に変換する。この結果、対物レンズユニット9は、CD用光ビームLcの収差を補正することができ、対物レンズ21から照射するCD用光ビームLcをCD方式ディスク100cの信号記録面に合焦させることができる。
また回折素子20は、DVD用光ビームLdを回折すると共にCD用光ビームLc及びBD用光ビームLbを回折しないようなホログラムでなるDVD用回折格子DGdが下層部20Bに形成されており、図4に示したように、当該DVD用回折格子DGdによってDVD用光ビームLdをわずかに外方へ回折させるようになされている。
すなわち回折素子20の下層部20Bは、CD用光ビームLc及びBD用光ビームLbをそのまま透過させ、DVD用光ビームLdのみを選択的に回折させることができ、換言すれば、DVD用光ビームLdの収差のみを補正するレンズとして機能することになる。
これに応じて対物レンズ21は、図4に示したように、回折素子20から入射されるDVD用光ビームLdをその下面及び上面においてそれぞれ屈折させ、収束光に変換する。この結果、対物レンズユニット9は、DVD用光ビームLdの収差を補正することができ、対物レンズ21から照射するDVD用光ビームLdをDVD方式ディスク100dの信号記録面に合焦させることができる。
このように対物レンズユニット9は、回折素子20の上層部20AによりCD用光ビームLcのみを回折させて収差を補正し、また回折素子20の下層部20BによりDVD用光ビームLdのみを回折させて収差を補正することにより、BD用光ビームLbに最適化された対物レンズ21から照射するCD用光ビームLc、DVD用光ビームLd及びBD用光ビームLbを、CD方式ディスク100c、DVD方式ディスク100d、及びBD方式ディスク100bの信号記録面にそれぞれ合焦させ得るようになされている。
(1−4)回折素子の構成
回折素子20は、図5(A)に示すように、全体的に扁平な円盤状に形成されたベース層20Cを中心に構成されており、上述したように上層部20AにCD用回折格子DGcが形成され、また下層部20BにDVD用回折格子DGdが形成されている。
ベース層20Cは、所定の屈折率を有する透明な樹脂材料でなり、屈折率の異なる他の物質や空気との境界面において、光ビームを屈折させるようになされている。
上層部20Aは、図5(B)に部分拡大断面図を示すように、ベース層20Cの上面に階段状でなるCD用回折パターンPTcが周期的に形成されており、その上側に透明な樹脂材料でなるカバー層20Dが接合されている。
CD用回折パターンPTcは、3段の階段状に形成されており、全体の高さ、すなわち1段目と3段目との距離は12[μm]とされ、またCD用回折パターンPTcごとの周期は18[μm]とされている。またCD用回折パターンPTcは、図3に示したように、回折素子20の上面における、中心から外径の半分程度までの範囲に同心円状に形成されている。
カバー層20Dは、ベース層20Cと異なる屈折率を有する透明な材料によって構成されており、その下面がCD用回折パターンPTcと隙間無く接合するように形成されると共に、その上面が平面状に形成されている。
このように回折素子20の上層部20Aは、ベース層20Cの上面に階段状でなるCD用回折パターンPTcが周期的に形成され、その上側に当該ベース層20Cと異なる屈折率を有するカバー層20Dが接合されており、これにより光ビームをその波長に応じて回折又は透過させ、結果的にCD用光ビームLcのみを回折させるCD用回折格子DGcとして機能するようになされている。
一方、下層部20Bは、図5(C)に部分拡大断面図を示すように、平面状に形成されたベース層20Cの下面に、DVD用回折格子DGdが形成された回折パターン層20Eが接合されている。
回折パターン層20Eは、透明な樹脂材料でなると共にベース層20Cとほぼ同等の屈折率を有しており、階段状でなるDVD用回折パターンPTdが下面側に周期的に形成されている。なお回折パターン層20Eの下面は、他の物質に覆われていないため、直接空気に触れるようになされている。
DVD用回折パターンPTdは、5段の階段状に形成されており、全体の高さ、すなわち1段目と5段目との距離は6[μm]となされ、またDVD用回折パターンPTdごとの周期は170[μm]となされている。またDVD用回折パターンPTdは、図3に示したように、回折素子20の下面における、中心から外径の2/3程度までの範囲に同心円状に形成されている。
このように回折素子20の下層部20Bは、ベース層20Cの下面に接合された回折パターン層20Eに階段状でなるDVD用回折パターンPTdが周期的に形成されており、これにより光ビームをその波長に応じて回折又は透過させ、結果的にDVD用光ビームLdのみを回折させるDVD用回折格子DGdとして機能するようになされている。
(2)回折素子の設計
次に、回折素子20を設計する際における、当該回折素子20を構成する材料を選定するための条件について、図5(B)と対応する図6を用いて説明する。因みに図6では、説明の都合上、ベース層20Cに対応し材料M1でなる第1層と、カバー層20Dに対応し材料M2でなる第2層とが接合されており、その接合面に階段状の断面を有する回折パターンPTが周期的に形成されることにより回折格子DGが構成されているものとする。
ここで、回折格子DGを構成する階段状の回折パターンPTは、それぞれ最下段から最上段まで合計s段でなり、各段の段差が段差dであるものとする。
また回折格子DGは、材料M1でなる第1層(図の下側)から材料M2でなる第2層(図の上側)へ向けて光ビームLを進行させるものとする。
(2−1)1波長に関する光路差
まず、ある1つの波長λについての光路に着目する。ここで、この波長λにおける材料M1及びM2の屈折率をそれぞれ屈折率n1及びn2とする。
図6に示した着目領域AR1を光ビームL1が通過する場合、当該光ビームL1は材料M1内を通過するため、当該着目領域AR1における光路、すなわち階段1段分の光路は(n1×d)となる。同様に、着目領域AR1を光ビームL2が通過する場合、当該光ビームL2は材料M2内を通過するため、当該着目領域AR1における光路、すなわち階段1段分の光路は(n2×d)となる。
このため、着目領域AR1における光ビームL1と光ビームL2との光路差は、(n2−n1)dとなる。ここで、光路差である(n2−n1)dを波長λで除算し、ラジアン単位に換算するため2πを乗じることにより、次式に示すような位相差φを得ることができる。
Figure 2007273013
ここで、回折格子DGにおける回折作用について考える。回折格子DGは、階段1段分の位相差φ1が波長λの整数倍になっていれば、当該波長λの光ビームLに対して回折パターンPTの影響を受けさせず回折を生じさせないことになる。このことは、任意の整数pを用いて次式のように表すことができる。
Figure 2007273013
以下では、回折格子DGが波長λにおいて(4)〜(5)式を満たすことにより回折を生じさせないことを、「波長λについて0次型である」と呼ぶ。
一方、これと反対に回折格子DGにおいて波長λの光ビームLを回折させる場合、上述した(5)式を満たさなければ良いことになる。このとき回折格子DGにおける回折効率を最大にするには、互いに隣接する回折パターンPTの接続部分において、位相差を生じさせず「互いの位相が滑らかに繋がる」ようにすれば良い。
これを換言すれば、図6に破線で示したように仮想的に階段がs段以上続いていた場合において、階段s段分の位相差φsが波長λの整数倍になっていれば良い、ということになるため、任意の整数qを用いてこのことを次式のように表すことができる。
Figure 2007273013
Figure 2007273013
しかしながら、仮に整数qが階段の段数sにより割り切れてしまうと、階段1段分の位相差φが波長λの整数倍であることに相当するため、波長λの光ビームLを回折させないことになってしまう。このため、回折格子DGにおいて波長λの光ビームLを回折させるための条件としては、上述した(6)式及び(7)式に加えて、階段の段数sと整数qが互いに素であれば良く、これは次式のように表すことができる。
Figure 2007273013
因みに、gcd(a,b)は、整数aと整数bとの最大公約数(the greatest common divisor)を表している。
以下では、回折格子DGが波長λにおいて(6)〜(8)式を満たすことにより回折を生じさせることを、「波長λについて1次型である」と呼ぶ。
このように回折格子DGでは、回折パターンPTにおける階段1段分に着目した場合、当該回折パターンPTを波長λの光ビームLが通過する際の光路差に基づき、ある波長λについて0次型とするには(4)〜(5)式の条件を満たせば良く、またある波長λについて1次型とするには(6)〜(8)式の条件を満たせば良い。
ところで回折格子DGは、1次型の場合、階段の段数sが多くなると、回折パターンPTの全体的な形状が直角三角形に近づくため、いわゆるブレーズドホログラムに近づくことになり、回折効率が向上することになる。
一方、回折格子DGは、上述した(4)〜(5)式又は(6)〜(8)式において整数p又は整数qの値が大きくなると、回折パターンPTの縦面における回折の影響や、実際に形成された階段の縦面における面精度の影響等を受けることになるため、効率が低下することになる。
このため回折格子DGでは、整数p及び整数qに関して、次式に示す条件を満たすことが望ましい。
Figure 2007273013
また回折格子DGでは、(4)〜(5)式において階段1段分の位相差φ1が2πの整数倍からずれて(φ1=2π(p+ε))となった場合(但しεは整数からのずれを表し、1よりも小さい値でなる)や、(6)〜(7)式において階段s段分の位相差φsが2πの整数倍からずれて(φs=2π(q+ε))となった場合にも、透過効率又は回折効率が低下することになる。
このずれεによる効率Tの低下分T(ε)は、当該ずれεが生じなかった場合の効率T(0)を用いると、大まかに次式のように表すことができる。
Figure 2007273013
ここで、この効率Tの低下分T(ε)を20%程度までに抑えることを考えると、ずれεに関して次式の条件を満たすことが望ましい。
Figure 2007273013
このように回折格子DGでは、整数p及び整数qに関する(9)式の条件やずれεに関する(11)式の条件を満たすことにより、透過効率又は回折効率を向上させることが期待できる。
(2−2)複数波長に関する光路差
次に、回折格子DGにおける複数の波長λに関する光路差について、CD方式の波長λc、DVD方式の波長λd及びBD方式の波長λbに着目して考える。
まず、回折格子DGにより各波長λを回折させない(すなわち0次型とする)か、或いは回折させる(すなわち1次型とする)かについて検討する。
ここで、回折素子20(図5(A))において上層部20A及び下層部20Bにそれぞれ回折格子PGを形成し得ることを考慮し、仮想的な上層回折格子DGx及び下層回折格子DGyを組み合わせると仮定する。また、対物レンズ21がBD用光ビームLbに最適化されていることや、各方式における光ビームLの相対的な強度の差、すなわちBD用光ビームLbが弱くCD用光ビームLcが強いことも考慮するものとする。
この場合、図7(A)に示すように、BD方式の波長λbをいずれも回折させず、DVD方式の波長λdを下層回折格子DGyのみにより回折させ、CD方式の波長λcを上層回折格子DGxのみにより回折させる第1の組み合わせと、図7(B)に示すように、BD方式の波長λbをいずれも回折させず、DVD方式の波長λdを下層回折格子DGyのみにより回折させ、CD方式の波長λcを上層回折格子DGx及び下層回折格子DGyの両方で回折させる第2の組み合わせとが考えられる。
すなわち、回折格子DGとしては、図7(C)に示すように、波長λb及び波長λdを回折させず、波長λcのみを回折させる第1の回折格子DG1と、波長λbを回折させず、波長λd及び波長λcを回折させる第2の回折格子DG2との2通りについて検討すれば良いことになる。
因みに、波長λdのみを回折させることは、波長λcのみを回折させることと計算手法が同様であるため、説明の都合上、第1の回折格子DG1では波長λcのみを回折させるものとした。
ところで、回折格子DGを構成する材料M1及びM2は、図8に示すように、光ビームLを透過する一般的な材料と同様、それぞれの屈折率n1及びn2が波長λに応じて変化し、いわゆる分散が生じている。また当該材料M1と当該材料M2とでは、互いの屈折率及び屈折率の変化の様子が異なっており、図9に示すように、屈折率の差も波長に応じて変化している(いわゆる分散を有している)。
このため、例えばBD方式の波長λbにおける屈折率の差(n2(λb)−n1(λb))と、DVD方式の波長λdにおける屈折率の差(n2(λd)−n1(λd))と、CD方式の波長λcにおける屈折率の差(n2(λc)−n1(λc))とは、いずれも互いに異なる値となっている。
すなわち、複数の波長λを考慮に入れた回折格子を検討する場合、各波長λにおいて屈折率が異なることを前提とする必要がある。
(2−2−1)第1の回折格子
まず、CD方式の波長λcのみを回折させる第1の回折格子DG1(図7(C))について検討する。回折格子DG1において、BD方式の波長λb及びDVD方式の波長λdを回折させず、CD方式の波長λcのみを回折させるための条件は、上述した(4)〜(7)式の組み合わせとなり、次式のようになる。
Figure 2007273013
ここで、(12)式における各辺を共通の2πで除算しそれぞれの比をとると次式のようになる。
Figure 2007273013
この(13)式における左辺の各項に対してλb/dを乗じることにより、次式のようになる。
Figure 2007273013
ここで次に示す(15)式のように屈折率の差δb、δd及びδc、並びに波長の比ρbd及びρbcを定義して(14)式における左辺の各項を置き換え、さらに当該(14)式の右辺の各項に整数からのずれεb、εd及びεcがそれぞれ含まれることを考慮することにより、当該(14)式は次に示す(16)式のように変形することができる。
Figure 2007273013
Figure 2007273013
ここで、(16)式の各項は、波長λ、材料Mごとの各波長λにおける屈折率n、階段の段数s、整数p及びq、並びに整数からのずれεが含まれており、階段の高さdは含まれていない。すなわち、(16)式は階段の高さdと無関係に成立する。
また、(8)式における整数qを整数qcに置き換えることにより、「回折させたい波長λcに応じた整数qcと階段の段数sとが互いに素である」といった条件を表す次式が得られる。
Figure 2007273013
回折格子DGは、この(16)式及び(17)式が成立し、且つ(11)式を満たす場合、波長λb及び波長λdを回折させず、波長λcのみを回折させることになる。すなわち、波長λb及び波長λdを回折させず、波長λcのみを回折させるような回折格子DGを設計する際には、この(16)式、(17)式及び(11)式を満たすような屈折率を有する材料M1及びM2を選定すれば良い。
(2−2−2)第2の回折格子
次に、DVD方式の波長λd及びCD方式の波長λcを回折させる第2の回折格子DG2(図7(C))について検討する。BD方式の波長λbを回折させず、DVD方式の波長λd及びCD方式の波長λcを回折させるための条件は、上述した第1の回折格子と一部異なり、上述した(4)〜(7)式を組み合わせた次式のようになる。
Figure 2007273013
ここで第1の回折格子と同様に、(18)式における各辺を2πで除算し左辺の各項に対してλb/dを乗じてそれぞれの比をとることにより、次式のようになる。
Figure 2007273013
この(19)式に対して(15)式を用いて左辺の各項を置き換え、さらに当該(19)式の右辺の各項に整数からのずれεb、εd及びεcがそれぞれ含まれることを考慮することにより、当該(19)式は次式のように変形することができる。
Figure 2007273013
また(8)式における整数qを整数qd又は整数qcに置き換えることにより、「回折させたい波長λdに応じた整数qdと階段の段数sとが互いに素であり、且つ「回折させたい波長λcに応じた整数qcと階段の段数sとが互いに素である」といった条件を表す次式が得られる。
Figure 2007273013
この(20)式も、(16)式と同様、階段の高さdが含まれていないため、当該階段の高さdと無関係に成立する。
回折格子DGは、この(20)式及び(21)式が成立し、且つ(11)式を満たす場合、波長λbを回折させず、波長λd及び波長λcのみを回折させることになる。すなわち、波長λbを回折させず、波長λd及び波長λcのみを回折させるような回折格子DGを設計する際には、この(20)式、(21)式及び(11)式を満たすような屈折率を有する材料M1及びM2を選定すれば良い。
(2−3)回折格子の設計例
ここで、具体的な回折格子DG(図6)の設計例について説明する。設計目標として、上述した第1の回折格子のようにBD方式の波長λb及びDVD方式の波長λdを回折させず、CD方式の波長λcのみを回折させるものとする。
また、設計条件として、回折パターンPTにおける階段の段数sを3とし、BD方式の波長λbを408[nm]、DVD方式の波長λdを655[nm]、CD方式の波長λcを785[nm]とした。
因みに階段の段数sを素数である3としたのは、(17)式の条件を満たしやすくすることを考慮したためである。
これらの設計条件を用いて、上述した(16)式の左辺に対して各種材料の屈折率を当てはめ、このとき(17)式を満たすと共に整数からのずれεb、εd及びεcが(11)式を満たすか否か、すなわち(16)式における左辺の各項がほぼ整数比となるか否かを検討した。
ここで、図10に示すような屈折率を有するポリオレフィン系樹脂及びアクリル系UV(Ultra Violet ray)硬化樹脂をそれぞれ材料M1及びM2とした場合に、(16)式に各屈折率を代入した結果、次式のようになった。
Figure 2007273013
また、(17)式に各値を代入した結果、次式のようになった。
Figure 2007273013
この場合、(22)式及び(23)式からわかるように、(17)式及び(11)式の両方を満たしているため、設計目標を実現し得る、すなわちBD方式の波長λb及びDVD方式の波長λdを回折させず、CD方式の波長λcのみを回折させる回折格子DGとして機能し得ることが判明した。
ここで、この回折格子DGにおける階段の高さdに対する回折効率の算出結果を図11に示す。この図11を基に、BD方式の波長λb、DVD方式の波長λd及びCD方式の波長λcのいずれも回折効率が高まるような階段1段分の高さdを6.53[μm]に決定した。
このように、回折格子DGを設計する際、(16)式の左辺に各種材料の屈折率を当てはめ、このとき(17)式を満たすと共に整数からのずれεb、εd及びεcが(11)式を満たすか否かを判定することにより、当該回折格子DGが設計目標である波長λごとの回折の有無を実現し得るか否かを判別することができる。
因みに、回折パターンPTの周期に関しては、図4において回折素子20と対物レンズ21との距離や光ビームLを回折させたい角度に応じて所定の演算処理を行うことにより算出することができる。
(3)動作及び効果
以上の構成において、BD方式の波長λb及びDVD方式の波長λdを回折させず、CD方式の波長λcのみを回折させることを設計目標として回折格子DGを設計する場合、候補となる材料M1及びM2の各波長λにおけるそれぞれの屈折率nの値を(16)式の左辺に代入する。
この結果、(16)式の右辺が簡単な整数の比となり、同時に(17)式を満たした場合、当該回折格子DGは設計目標を実現し得る、すなわち、候補となる材料M1及びM2は、当該回折格子DGを構成する材料として適切であると判別することができる。
従って、回折格子DGを設計する場合、(16)式、(17)式及び(11)式を用いることにより、材料M1及びM2が当該回折格子DGの材料として適切であるか否かを容易に判定することができるので、結果的に、設計通りの回折格子DGを構成し得るような材料M1及びM2を容易に選定することができる。
この場合、特に(11)式を満たしていることにより、各波長λにおける光ビームLの回折効率及び透過効率の低下を抑えることができる。
また、(16)式には階段の高さdが含まれていないため、回折パターンPTの具体的な寸法を決定する前の段階であっても、回折格子DGの材料M1及びM2を容易に選定することができ、さらに、材料M1及びM2の選定後に当該材料M1及びM2それぞれの屈折率n1及びn2等に応じて階段の高さdを最適に設計することもできる。
ところで、光学設計に関する指標の一つとしてアッベ数があり、このアッベ数を用いて材料M1及びM2を選定することも考えられる。しかしながら、このアッベ数はガラス材料等に対しては分散に関する良好な指標となり得るものの、UV硬化樹脂は異常分散性が高いため、当該UV硬化樹脂に対してアッベ数は適切な指標とはなり得ない。
これに対して(16)式では、回折させる波長λ及び回折させない波長λにおける、各材料M1及びM2の具体的な屈折率nを用いた演算を行うため、異常分散性の有無に拘わらず、設計通りの回折格子DGを構成し得るか否かを高い精度で判別することができる。
以上の構成によれば、設計目標として回折させない波長λ及び回折させる波長λがそれぞれ定められた回折格子DGを設計する際、候補となる材料M1及びM2の各波長λにおけるそれぞれの屈折率nの値を(16)式の左辺に代入し、このとき(11)式を満たすことにより(16)式の右辺が簡単な整数の比となり、且つ(17)式を満たした場合、当該候補となる材料M1及びM2を当該回折格子DGを構成する材料として適切であると判別することができるので、設計通りの回折格子DGを構成し得るような材料M1及びM2を容易に選定することができる。
(4)他の実施の形態
なお上述した実施の形態においては、回折格子DGを設計する際、BD方式の波長λb及びDVD方式の波長λdを回折させず、CD方式の波長λcのみを回折させるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばBD方式の波長λb及びCD方式の波長λcを回折させず、DVD方式の波長λdのみを回折させる等、他の組み合わせであっても良い。
また上述した実施の形態においては、材料M1と材料M2とを接合することにより回折格子DGを構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば材料M2を用いないようにしても良い。
この場合、便宜的に、材料M2が空気でなりその屈折率nが1であると見なせば良い。例えば、回折素子20(図5(A))の下層部20Bに形成されるDVD用回折格子DGdを設計する際、(16)式においてλdのみを回折させるものとし、材料M2の屈折率n2を1とすれば良い。
さらに上述した実施の形態においては、3種類の波長としてBD方式、DVD方式及びCD方式の408nm、655nm及び785nmとするようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、それぞれ他の波長であっても良い。また、BD方式、DVD方式又はCD方式に限らず、他の方式であっても良い。
さらに上述した実施の形態においては、BD方式、DVD方式及びCD方式のように3種類の波長について回折させるか否かを設計条件として定めた上で(16)式及び(20)式のように材料M1及びM2の選定条件を定めるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば4種類以上の波長についてそれぞれ回折させるか否かを設計目標とし、(12)〜(16)式或いは(17)〜(20)式のように変形することにより材料M1及びM2の選定条件を定めるようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、(10)式における効率Tの低下分T(ε)を20%程度までに抑えるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、当該低下分T(ε)の許容範囲を10%や25%等のような他の値としても良い。また、ずれεの条件としては、(11)式に限らず、例えばε<0.1等の他の条件であっても良い。
さらに上述した実施の形態においては、回折素子20(図5(A))において、上層部20AのCD用回折格子DGcによりCD方式の波長λcのみを回折させ、下層部20BのDVD用回折格子DGcによりDVD方式の波長λdのみを回折させるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば下層部20Bの回折格子DGによりCD方式の波長λcのみを回折させ、上層部20Aの回折格子DGによりDVD方式の波長λd及びCD方式の波長λcを回折させるなど、他の組み合わせであっても良い。
さらに上述した実施の形態においては、光ディスク装置1の光ピックアップ7における対物レンズユニット9に組み込む回折素子20を設計する際に本発明を適用するようにした場合について述べたが、これに限らず、他の種々の回折素子を設計する際に本発明を適用しても良い。すなわち、回折素子20は対物レンズユニット9に組み込まれるもの以外でも良く、対物レンズユニット9は光ピックアップ7に組み込まれるもの以外でも良く、光ピックアップ7は光ディスク装置1に組み込まれるもの以外でも良い。
本発明は、複数の波長でなる光ビームを利用する種々の光学機器でも利用できる。
光ディスク装置の全体構成を示すブロック図である。 光ピックアップの構成を示す略線図である。 対物レンズユニットの構成を示す略線的斜視図である。 対物レンズユニット内の光路を示す略線図である。 回折素子の構成を示す略線図である。 回折素子の光路差を示す略線図である。 各波長における回折の有無を示す略線図である。 材料ごとの波長に対する屈折率を示す略線図である。 波長に対する屈折率の差を示す略線図である。 樹脂材料における波長ごとの屈折率を示す略線図である。 階段の高さによる効率を示す略線図である。
符号の説明
1……光ディスク装置、7……光ピックアップ、9……対物レンズユニット、19……鏡筒部、20……回折素子、20A……上層部、20B……下層部、20C……ベース層、20D……カバー層、20E……回折パターン層、21……対物レンズ、DGc……CD用回折格子、DGd……DVD用回折格子、DG……回折格子、PTc……CD用回折パターン、PTd……DVD用回折パターン、PT……回折パターン、M1、M2……材料、n1、n2……屈折率、λ……波長、d……階段の高さ、s……階段の段数、p、q……整数、ε……整数からのずれ。

Claims (7)

  1. 第1波長λ1、第2波長λ2及び第3波長λ3でなる光ビームをいずれも透過する第1材料でなる第1層と、上記第1波長λ1、上記第2波長λ2及び上記第3波長λ3でなる光ビームをいずれも透過する第2材料でなる第2層が接合されてなり、その接合面に所定段数sでなる階段状の回折パターンが所定周期毎に繰り返し形成された回折素子の設計方法であって、
    上記第1材料及び上記第2材料は、上記第1波長λ1、上記第2波長λ2及び上記第3波長λ3における当該第1材料の屈折率n1(λ1)、n1(λ2)及びn1(λ3)と、上記第1波長λ1、上記第2波長λ2及び上記第3波長λ3における当該第2材料の屈折率n2(λ1)、n2(λ2)及びn2(λ3)とが次式
    Figure 2007273013
    又は次式
    Figure 2007273013
    を満たすよう選定されている
    ことを特徴とする回折素子の設計方法。
  2. 上記段数s、整数pi及び整数qjは、
    次式
    Figure 2007273013
    を満たす
    ことを特徴とする請求項1に記載の回折格子の設計方法。
  3. 上記第1材料及び上記第2材料の少なくとも一方は、
    樹脂材料でなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の回折素子の設計方法。
  4. 第1波長λ1、第2波長λ2及び第3波長λ3でなる光ビームをいずれも透過する第1材料でなる第1層と、上記第1波長λ1、上記第2波長λ2及び上記第3波長λ3でなる光ビームをいずれも透過する第2材料でなる第2層とが接合されてなり、その接合面に所定段数sでなる階段状の回折パターンが所定周期毎に繰り返し形成された回折素子であって、
    上記第1材料及び上記第2材料は、
    上記第1波長λ1、上記第2波長λ2及び上記第3波長λ3における当該第1材料の屈折率n1(λ1)、n1(λ2)及びn1(λ3)と、上記第1波長λ1、上記第2波長λ2及び上記第3波長λ3における当該第2材料の屈折率n2(λ1)、n2(λ2)及びn2(λ3)とが次式
    Figure 2007273013
    又は次式
    Figure 2007273013
    を満たすよう選定されている
    ことを特徴とする回折素子。
  5. 第1波長λ1、第2波長λ2及び第3波長λ3でなる光ビームをいずれも透過する第1材料でなる第1層と、上記第1波長λ1、上記第2波長λ2及び上記第3波長λ3でなる光ビームをいずれも透過する第2材料でなる第2層とが接合されてなり、その接合面に所定段数sでなる階段状の回折パターンが所定周期毎に繰り返し形成された回折素子と、当該回折素子から入射された上記第1波長λ1、上記第2波長λ2又は上記第3波長λ3でなる光ビームを集光する対物レンズとを有する対物レンズユニットであって、
    上記回折素子の上記第1材料及び上記第2材料は、
    上記第1波長λ1、上記第2波長λ2及び上記第3波長λ3における当該第1材料の屈折率n1(λ1)、n1(λ2)及びn1(λ3)と、上記第1波長λ1、上記第2波長λ2及び上記第3波長λ3における当該第2材料の屈折率n2(λ1)、n2(λ2)及びn2(λ3)とが次式
    Figure 2007273013
    又は次式
    Figure 2007273013
    を満たすよう選定されている
    ことを特徴とする対物レンズユニット。
  6. 第1波長λ1の光ビームを出射する第1光源と、
    第2波長λ2の光ビームを出射する第2光源と、
    第3波長λ3の光ビームを出射する第3光源と、
    上記第1波長λ1、上記第2波長λ2又は上記第3波長λ3でなる光ビームをいずれも透過する第1材料でなる第1層と、上記第1波長λ1、上記第2波長λ2又は上記第3波長λ3でなる光ビームをいずれも透過する第2材料でなる第2層とが接合されてなり、その接合面に所定段数sでなる階段状の回折パターンが所定周期毎に繰り返し形成された回折素子と、
    上記回折素子と一体に組み立てられ上記回折素子から入射された上記第1波長λ1、上記第2波長λ2又は上記第3波長λ3でなる光ビームを集光する対物レンズと
    を有する光ピックアップであって、
    上記回折素子の上記第1材料及び上記第2材料は、
    上記第1波長λ1、上記第2波長λ2及び上記第3波長λ3における当該第1材料の屈折率n1(λ1)、n1(λ2)及びn1(λ3)と、上記第1波長λ1、上記第2波長λ2及び上記第3波長λ3における当該第2材料の屈折率n2(λ1)、n2(λ2)及びn2(λ3)とが次式
    Figure 2007273013
    又は次式
    Figure 2007273013
    を満たすよう選定されている
    ことを特徴とする光ピックアップ。
  7. 第1光ディスクに対応する第1波長λ1の光ビームを出射する第1光源と、
    第2光ディスクに対応する第2波長λ2の光ビームを出射する第2光源と、
    第3光ディスクに対応する第3波長λ3の光ビームを出射する第3光源と、
    上記第1波長λ1、上記第2波長λ2及び上記第3波長λ3でなる光ビームをいずれも透過する第1材料でなる第1層と、上記第1波長λ1、上記第2波長λ2及び上記第3波長λ3でなる光ビームをいずれも透過する第2材料でなる第2層とが接合されてなり、その接合面に所定段数sでなる階段状の回折パターンが所定周期毎に繰り返し形成された回折素子と、
    当該回折素子と一体に組み立てられ当該回折素子から入射された光ビームを上記第1光ディスク、上記第2光ディスク又は上記第3光ディスクに集光する対物レンズと
    を有する光ピックアップにより、上記第1光ディスク、上記第2光ディスク又は上記第3光ディスクに対して上記第1波長λ1、上記第2波長λ2又は上記第3波長λ3でなる光ビームを照射する光ディスク装置であって、
    上記回折素子の上記第1材料及び上記第2材料は、
    上記第1波長λ1、上記第2波長λ2及び上記第3波長λ3における当該第1材料の屈折率n1(λ1)、n1(λ2)及びn1(λ3)と、上記第1波長λ1、上記第2波長λ2及び上記第3波長λ3における当該第2材料の屈折率n2(λ1)、n2(λ2)及びn2(λ3)とが次式
    Figure 2007273013
    又は次式
    Figure 2007273013
    を満たすよう選定されている
    ことを特徴とする光ディスク装置。
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