一般的な固体撮像素子であるCCDの構成模式図を図7に示す。図7(a)は全体の構成の概略を示す図であり、図7(b)は光電変換部であるフォトダイオードと垂直CCDの駆動ゲートとの配置関係を示す図であり、図7(c)はフォトダイオード上に配置されたカラーフィルタの配列の一例を示す図である。
レンズ等(図示せず)によって集光された光は、行列状に配置された画素各々に設けられたフォトダイオード700に入射して、信号電荷に変換される。通常、フォトダイオード700からの電荷読み出しは行ごとに行われる。
信号電荷は、垂直CCD701内で順次転送されて水平CCD702に到達する。その後、信号電荷は、水平CCD702内で転送されて、増幅部であるアンプ703に到達する。そして、信号電荷は、アンプ703で増幅されて画素信号として出力される。
垂直CCD701には、転送チャネル上に絶縁膜を介して複数本のゲート704が垂直方向に配置されている。図7(b)に示すように、1つのフォトダイオード700に対して2本のゲートが設けられる。この2本のゲートのうちの一方は読み出し兼転送ゲートであり、他方は転送ゲートである。
図7(b)に示す例では、印加される信号がそれぞれ異なる6本のゲートが周期的に並んでいる。図7(b)において、φV1、φV3、φV5に対応する3種類のゲートは読み出し兼転送ゲート、φV2、φV4、φV6に対応する3種類のゲートは転送ゲートである。読み出し兼転送ゲートに高電圧が印加されるとフォトダイオード700から信号電荷が読み出される。その後、φV1〜φV6に対応するゲートに異なるタイミングで信号が印加されて、図面の上方から下方に向かって電荷が移動する。
また、図7(c)に示す配列は、Bayer配列と呼ばれる原色型カラーフィルタの配列である。Bayer配列では、2×2画素を一単位としてR、G、Bのフィルタが配列される。
固体撮像素子は、例えばデジタルスチルカメラに実装される。デジタルスチルカメラは、行ごとに信号電荷を読み出した後、各行から得られた画素信号を処理してカラー信号を得る。
近年、デジタルスチルカメラなどに実装される固体撮像素子は画素数が非常に多くなってきている。また、近年、デジタルスチルカメラには、静止画撮影だけでなく動画撮影の機能も要求されている。動画撮影の機能は、例えば静止画撮影前のモニタモードで使用される。このように画素数が非常に多く、静止画撮影と動画撮影の機能を備えるデジタルスチルカメラには、動画撮影を行う際に垂直方向の見かけの画素数を減らす技術が一般的に採用されている。すなわち、デジタルスチルカメラは、静止画を撮影する場合には全画素(全フォトダイオード)から信号電荷を読み出し、動画撮影を行う際には、フレームレートを高くするために、全画素の中から一部の画素を間引いて信号電荷を読み出し、その読み出した信号電荷を加算して垂直方向の見かけの画素数を減らしている。
さらに、近年では、複数の駆動モード、例えば30fpsのモードでの駆動と60fpsのモードでの駆動の両方とも実現できるデジタルスチルカメラが登場してきた。このように複数の駆動モードを実現できるデジタルスチルカメラでは、駆動モードに対応させて垂直方向の見かけの画素数を変えていることが多い。以下、この理由について簡単に説明する。
一般的には画像の解像度は高い方が良いが、30fpsもしくは60fpsあるいはそれ以上の高いフレームレートを確保するためには、多画素の固体撮像素子、特にCCDにおいては垂直方向の解像度を落とす必要がある。一方、動画の画像の解像度は、スルー画像として使用する場合は水平ライン数がQVGA相当の240Hライン程度、記録動画用として使用する場合は水平ライン数がVGA相当の480Hライン程度であるのが好ましいとされている。そのため、フレームレートの変化に応じて垂直方向の見かけの画素数を変化させている。また、垂直方向の見かけの画素数を減らすにあたって、上記した水平ライン数、フレームレート、および固体撮像素子の動作特性を考慮した上で設計がなされる。
また、画素使用率が低いとスミアと呼ばれる偽信号およびモアレと呼ばれる偽信号が現れやすくなる。そこで、一般的に、画素使用率を高めるために、垂直方向の画素を間引くだけでなく画素加算を行う。すなわち、画素を間引くことのみで見かけの画素数を減らそうとすると画素使用率が低下するので、間引く画素数を減らす代わりに、読み出した垂直方向の信号電荷を加算することで、垂直方向の見かけの画素数を減らしている。
画素を加算する場合には、加算後の画像において偽色の発生を防ぐために画素重心が均等に並ぶように加算対象(読み出し対象)の画素を選択することが望ましい。図8に垂直方向の画素加算の一例を示す。図8(a)に示すように加算対象の画素を選択したほうが、図8(b)に示すように加算対象の画素を選択した場合よりも均等な画素重心分布となって偽色が発生しにくい。
また、信号電荷を加算すると、1画素あたりの出力感度が擬似的に高くなるという特徴がある。これは画素加算を行う場合と行わない場合とを比較すると、画素加算を行った方が同一出力を得るために要する露光時間を短くすることが可能となるからである。
デバイス設計にも関連するが、垂直方向の画素加算時にフォトダイオードから垂直CCDへ複数回に分けて信号電荷を読み出す構成の固体撮像素子が多い。このとき、上記のように感度が擬似的に高くなるため、加算対象画素の露光時間は全色系列間で一定時間に揃えることが望ましい。例えば、図7(c)に示すBayer配列の1単位の上側の行(Gb−B)を第1の色系列、下側の行(R−Gr)を第2の色系列とすると、これらの色系列間で露光時間に時間差があると、シャッタ速度に依存して色分光に違いが発生する。
これについて図9を用いて説明する。図9はシャッタタイミングと信号電荷読み出しタイミングとの関係を示した図であり、メカシャッタが閉じるタイミングと画素(フォトダイオード)から信号電荷を読み出すための信号がゲートに印加されるタイミングとの差が露光時間に当たる。図9(a)に示す低速度のシャッタ動作時には、露光時間が長いため、第1の色系列での露光時間と第2の色系列での露光時間との差は、露光時間そのものに対して小さいため問題にならないが、図9(b)に示す高速度のシャッタ動作時には露光時間そのものが短くなるため、色系列ごとの露光時間差が影響し、出力画像の色再現性の劣化を引き起こす。
読み出し時の特性を均一にする必要もあって、複数種類の読み出し兼転送ゲートを駆動させて全画素の露光時間を揃えることは実際には難しい面があり、従来は、加算対象画素の露光時間の総量を各色系列間で一定に揃えることで見かけ上の露光時間の均等化を行う技術が提案されていた(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、昨今の微細化による開口部の縮小により、光の波長の関係でR画素の感度が他色画素に比べて低くなるという現象が起きており、色系列間の露光時間を一定に揃える方法では色分光に違いが発生するようになってきた。
特許3345182号
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1における固体撮像素子の構成を説明するための模式図を図1に示す。図1(a)は光電変換部であるフォトダイオードと垂直CCDの駆動ゲートとの配置関係を示す図であり、図1(b)は垂直方向の加算対象画素(読み出し対象の画素)の配置を示す図である。
なお、本実施の形態1におけるフォトダイオードおよび垂直CCDは、図7に示したフォトダイオード700および垂直CCD701に対応しており、基本的な動作は上述の通りである。また、カラーフィルタの配列は図7(c)に示した配列と同様である。
すなわち、画素は行列状に配置されており、それらの画素上には第1の色系列と第2の色系列が列方向に交互に配列されたカラーフィルタが配置される。また、垂直CCDは、フォトダイオードで蓄積された信号電荷を読み出して水平CCDへ転送する。通常、フォトダイオードからの電荷読み出しは行ごとに行われる。水平CCDは、垂直CCDから転送された信号電荷を増幅部(アンプ)に転送する。アンプは、信号電荷を増幅して画素信号として出力する。また、当該固体撮像素子は、垂直方向に並ぶ第1および第2の色系列の各々の画素から信号電荷を間引いて読み出し、色系列ごとに垂直CCD内で加算する駆動モードを有する。
図1(a)に示すように各画素にフォトダイオードが配置されており、フォトダイオードのそれぞれに読み出し兼転送ゲートと転送ゲートの2種類のゲートが配置されている。図1(a)において、φV1、φV3、φV5、φV1A、φV1C、φV3A、φV3Cに対応する7種類のゲートは読み出し兼転送ゲートであり、φV2、φV4、φV6に対応する3種類のゲートは転送ゲートである。
本実施の形態1における固体撮像素子の垂直CCDは6相駆動であり、φV1A、φV1C、φV3A、φV3Cに対応する読み出し兼転送ゲートは他の系統と独立して駆動可能となっている。これらのφV1A、φV1C、φV3A、φV3Cに対応するゲートが、加算対象画素(読み出し対象の画素)であるフォトダイオードPD1〜PD4に対応して設けられている。図1(a)に示す構成において、12画素分を繰り返し単位として垂直方向の画素加算および垂直方向の間引き読み出しを行うことができる。
また、図1(b)に示すように、加算対象画素PD1〜PD4は互いに隣接しないよう配置されており、かつ加算されるPD1、PD2の中点とPD3、PD4の中点との間の距離が等間隔となるように配置されている。すなわち、加算対象画素PD1〜PD4は、画素加算を行った後の画素重心が均等に並ぶように配置されている。
当該垂直CCDは、垂直方向の画素加算および垂直方向の間引き読み出し動作を行う駆動モード時には、同色系列であるPD1とPD2、および他の同色系列であるPD3とPD4からの信号電荷を垂直CCD内でそれぞれ加算した後、図面の上方から下方に向かってPD1とPD2の加算信号とPD3とPD4の加算信号を移動させる。このように、当該垂直CCDには、垂直に並ぶ12画素分の信号のうちから2つの信号を出力する、いわゆる垂直1/6間引き駆動方式(垂直方向の間引き率が1/6となる駆動方式)が採用されている。
図2に本実施の形態1における固体撮像素子の画素加算および間引き読み出し動作時のタイミングチャートを示す。例えば、時刻T1では、φV3〜φV6に対応するゲートには中間電圧(VMレベルの電圧)が印加されており信号電荷の蓄積領域となっている。また、残りのφV1、φV2に対応するゲートには低電圧(Lowレベルの電圧)が印加されておりバリア領域となっている。この状態で、φV3Aに対応するゲートに高電圧(Highレベルの電圧)を印加して第1の色系列であるPD1の信号電荷を読み出した後、φV1、φV3、φV2、φV4の順にゲートへの印加電圧レベルを制御して蓄積領域を移動させ、φV1、φV2、φV5、φV6に対応するゲートを蓄積領域、φV3、φV4に対応するゲートをバリア領域として、信号電荷を移動させる。この手順を繰り返すことで、間引き読み出し動作と蓄積領域の移動制御を行い、時刻T1からT3にかけて、PD1〜PD4の順に加算対象画素の読み出しと画素加算を行っている。
すなわち、図2に示すように、時刻T1においてφV3Aに対応するゲートに高電圧(Highレベルの電圧)が印加されてPD1から第1の色系列の信号電荷が読み出される。次に、時刻T2においてφV1A、φV1Cに対応するゲートに高電圧(Highレベルの電圧)が印加されてPD2から第1の色系列、PD3から第2の色系列の信号電荷が読み出される。次に、時刻T3においてφV3Cに対応するゲートに高電圧(Highレベルの電圧)が印加されてPD4から第2の色系列の信号電荷が読み出される。
PD1からの信号電荷は、φV3Aに対応するゲート下に読み出された後、垂直CCD内をφV4→φV5→φV6と転送された後、φV1Aに対応するゲート下に読み出されたPD2からの信号電荷と加算されて、さらに垂直CCD内で転送されていく。同様に、PD3からの信号電荷は、φV1Cに対応するゲート下に読み出された後、垂直CCD内をφV2→φV3→φV4→φV5→φV6→φV1→φV2と転送された後、φV3Cに対応するゲート下に読み出されたPD4からの信号電荷と加算されて、さらに垂直CCD内で転送されていく。
このように、図1に示すゲート構成とすることで、当該垂直CCDは、1番目、2番目の読み出しで第1の色系列の信号電荷を2回、3番目、4番目の読み出しで第2の色系列の信号電荷を2回、計4回の読み出し動作を行う。
上記したタイミングで画素加算および間引き読み出し動作を行うことにより、図2に示すように第1の色系列の平均露光時間(PD1+PD2)を短く、第2の色系列の平均露光時間(PD3+PD4)を長くすることができ、第2の色系列の感度を第1の色系列の感度よりも向上させることができる。さらに垂直方向の間引き読み出しおよび画素加算により高フレームレートを実現できる。
なお、「加算対象画素の露光時間」とは、図9を用いて説明したように、メカシャッタが閉じるタイミングと加算対象画素(フォトダイオード)から信号電荷を読み出すための信号がゲートに印加されるタイミングとの差の時間である。また、「平均露光時間」とは、例えば、露光開始から時刻T1までの時間と、露光開始から時刻T2までの時間の平均値である。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2における固体撮像素子の構成を説明するための模式図を図3に示す。図3(a)は光電変換部であるフォトダイオードと垂直CCDの駆動ゲートとの配置関係を示す図であり、図3(b)は垂直方向の加算対象画素(読み出し対象の画素)の配置を示す図である。
本実施の形態2は、第2の色系列であるPD3、PD4の間に配置されたPD5からも信号電荷を読み出し、その信号電荷をPD3、PD4からの信号電荷と加算して出力している点が前述の実施の形態1と異なる。以下、この異なる点を中心に説明を行う。
本実施の形態2における垂直CCDは、前述した実施の形態1と同様に6相駆動である。また、図3(a)に示すように、加算対象画素(読み出し対象の画素)であるPD3〜PD5は、互いに隣接しないように1つおきに配置されている。また、図3(b)に示すように、加算対象画素PD1〜PD5は、加算されるPD1、PD2の中点とPD3〜PD5の中点との間の距離が等間隔となるように配置されている。すなわち、前述した実施の形態1と同様に、加算対象画素(読み出し対象の画素)PD1〜PD5は、色系列ごとに画素加算を行った後の画素重心が均等に並ぶよう配置されている。また、本実施の形態2における垂直CCDには、PD5に対応して、他の系統と独立して駆動可能な読み出し兼転送ゲート(φV5Cに対応するゲート)が設けられている。図3(a)に示す構成において、実施の形態1と同様に、12画素分を繰り返し単位として垂直方向の画素加算および垂直方向の間引き読み出しを行うことができる。
当該垂直CCDは、垂直方向の画素加算および垂直方向の間引き読み出し動作を行う駆動モード時には、同色系列であるPD1とPD2、および他の同色系列であるPD3〜PD5からの信号電荷を垂直CCD内でそれぞれ加算した後、図面の上方から下方に向かってPD1とPD2の加算信号とPD3〜PD5の加算信号を移動させる。このように、当該垂直CCDには、垂直に並ぶ12画素分の信号のうちから2つの信号を出力する、いわゆる垂直1/6間引き駆動方式が採用されている。
図4に本実施の形態2における固体撮像素子の画素加算および間引き読み出し動作時のタイミングチャートを示す。例えば、時刻T1では、φV3〜φV6に対応するゲートには中間電圧(VMレベルの電圧)が印加されており信号電荷の蓄積領域となっている。また、残りのφV1、φV2に対応するゲートには低電圧(Lowレベルの電圧)が印加されておりバリア領域となっている。この状態で、φV3Aに対応するゲートに高電圧(Highレベルの電圧)を印加して第1の色系列であるPD1の信号電荷を読み出した後、φV1、φV3、φV2、φV4の順にゲートへの印加電圧レベルを制御して蓄積領域を移動させ、φV1、φV2、φV5、φV6に対応するゲートを蓄積領域、φV3、φV4に対応するゲートをバリア領域として、信号電荷を移動させる。この手順を繰り返すことで、間引き読み出し動作と蓄積領域の移動制御を行い、時刻T1からT4にかけて、PD1、PD2、PD3、PD5、PD4の順に加算対象画素の読み出しと画素加算を行っている。
すなわち、図4に示すように、時刻T1においてφV3Aに対応するゲートに高電圧(Highレベルの電圧)が印加されてPD1から第1の色系列の信号電荷が読み出される。次に、時刻T2においてφV1A、φV1Cに対応するゲートに高電圧(Highレベルの電圧)が印加されてPD2から第1の色系列、PD3から第2の色系列の信号電荷が読み出される。次に、時刻T3においてφV5Cに対応するゲートに高電圧(Highレベルの電圧)が印加されてPD5から第2の色系列の信号電荷が読み出される。次に、時刻T4においてφV3Cに対応するゲートに高電圧(Highレベルの電圧)が印加されてPD4から第2の色系列の信号電荷が読み出される。
PD1からの信号電荷は、φV3Aに対応するゲート下に読み出された後、垂直CCD内をφV4→φV5→φV6と転送された後、φV1Aに対応するゲート下に読み出されたPD2からの信号電荷と加算されて、さらに垂直CCD内で転送されていく。同様に、PD3からの信号電荷は、φV1Cに対応するゲート下に読み出された後、垂直CCD内をφV2→φV3→φV4と転送された後、φV5Cに対応するゲート下に読み出されたPD5からの信号電荷と加算される。さらに、φV6→φV1→φV2と転送された後、φV3Cに対応するゲート下に読み出されたPD4からの信号電荷と加算されて、垂直CCD内で転送されていく。
このように、図3に示すゲート構成とすることで、当該垂直CCDは、1番目、2番目の読み出しで第1の色系列の信号電荷を2回、3番目、4番目、5番目の読み出しで第2の色系列の信号電荷を3回、計5回の読み出し動作を行う。
上記したタイミングで画素加算および間引き読み出し動作を行うことにより、図4に示すように第1の色系列の平均露光時間(PD1+PD2)を短く、第2の色系列の平均露光時間(PD3+PD4+PD5)を長くすることができ、第2の色系列の感度を第1の色系列の感度よりも向上させることができる。さらに垂直方向の間引き読み出しおよび画素加算により高フレームレートを実現できる。
上記実施の形態1、2によれば、加算対象画素が互いに隣接しないように配置されているので、隣接するフォトダイオードのポテンシャルの影響を除去でき、フォトダイオードの出力レベルがKnee領域となっても使用することができ、広いダイナミックレンジを実現できる。
また、上記実施の形態1、2によれば、第2の色系列の信号量を第1の色系列の信号量よりも大きくすることができ、かつ露光時間の調節もできるので、相対感度の調節が可能となる。フォトダイオードの色感度の設定は製造プロセス等によって異なってくるため、例えば、RGBのうちRの感度が低くなるよう設定されたフォトダイオードが使用される場合、上記したように信号量を相対的に増加させることにより、色再現性を向上させることができる。
なお、信号量を相対的に変化させるだけであれば、上記実施の形態1にて説明した構成において、PD1かPD2の一方のみから信号電荷を読み出すようにしてもよい。ただし、その場合全体の信号量が低下するため、感度は低下する。また、これとは反対に第1の色系列の信号量を第2の色系列の信号量よりも低下させることも可能であり、例えば、上記実施の形態1にて説明した構成において、PD3かPD4の一方のみから信号電荷を読み出すようにするか、上記実施の形態2にて説明した構成において、PD3〜PD5のうちのいずれか1つのみから信号電荷を読み出すようにすればよい。加算対象画素には独立して駆動可能なゲートを対応させているため、このような駆動も可能である。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3における固体撮像素子の構成を説明するための模式図を図5に示す。図5(a)は光電変換部であるフォトダイオードと垂直CCDの駆動ゲートとの配置関係を示す図であり、図5(b)は垂直方向の加算対象画素(読み出し対象の画素)の配置を示す図である。
なお、本実施の形態3におけるフォトダイオードおよび垂直CCDは、図7に示したフォトダイオード700および垂直CCD701に対応しており、基本的な動作は上述の通りである。また、カラーフィルタの配列は図7(c)に示した配列と同様である。
すなわち、画素は行列状に配置されており、それらの画素上には第1の色系列と第2の色系列が列方向に交互に配列されたカラーフィルタが配置される。また、垂直CCDは、フォトダイオードで蓄積された信号電荷を読み出して水平CCDへ転送する。通常、フォトダイオードからの電荷読み出しは行ごとに行われる。水平CCDは、垂直CCDから転送された信号電荷を増幅部(アンプ)に転送する。アンプは、信号電荷を増幅して画素信号として出力する。また、当該固体撮像素子は、垂直方向に並ぶ第1および第2の色系列の各々の画素から信号電荷を間引いて読み出し、色系列ごとに垂直CCD内で加算する駆動モードを有する。
図5(a)に示すように各画素にフォトダイオードが配置されている。図5(a)において、PD10〜PD16は加算対象画素(読み出し対象の画素)であり、互いに隣接しないよう配置されている。これらのフォトダイオードのうち、PD10〜P12は第1の色系列の画素に該当し、PD13〜P16は第2の色系列の画素に該当する。
また、フォトダイオードのそれぞれに読み出し兼転送ゲートと転送ゲートの2種類のゲートが配置されている。図5(a)において、φV1、φV3、φV5、φV7、φV9、φV1A、φV1C、φV3A、φV3C、φV5C、φV7A、φV9Cに対応する12種類のゲートは読み出し兼転送ゲートであり、φV2、φV4、φV6、φ8、φ10に対応する5種類のゲートは転送ゲートである。
本実施の形態3における固体撮像素子の垂直CCDは10相駆動であり、φV1A、φV1C、φV3A、φV3C、φV5C、φV7A、φV9Cに対応する読み出し兼転送ゲートは他の系統と独立して駆動可能となっている。第1の色系列のPD10〜P12には、φV3A、φV7A、φV1Aに対応するゲートが設けられており、第2の色系列のPD13〜P16には、φV1C、φV5C、φV9C、φV3Cに対応するゲートが設けられている。図5(a)に示す構成において、20画素分を繰り返し単位として垂直方向の画素加算および垂直方向の間引き読み出しを行うことができる。
また、図5(b)に示すように、本実施の形態3においても、上記実施の形態1、2と同様に、第1の色系列の画素重心と第2の色系列の画素重心が均等に並ぶように加算対象画素PD10〜PD16は配置されている。
当該垂直CCDは、垂直方向の画素加算および垂直方向の間引き読み出し動作の駆動モード時には、同色系列であるPD10〜PD12、および他の同色系列であるPD13〜PD16からの信号電荷を垂直CCD内でそれぞれ加算した後、図面の上方から下方に向かってPD10〜PD12の加算信号とPD13〜PD16の加算信号を移動させる。このように、当該垂直CCDには、垂直に並ぶ20画素分の信号より2つの信号を出力する、いわゆる垂直1/10間引き駆動方式が採用されている。
図6に本実施の形態3における固体撮像素子の画素加算および間引き読み出し動作時のタイミングチャートを示す。例えば、時刻T3では、φV1〜φV7に対応するゲートには中間電圧(VMレベルの電圧)が印加されており信号電荷の蓄積領域となっている。また、残りのφV8〜φV10に対応するゲートには低電圧(Lowレベルの電圧)が印加されておりバリア領域となっている。この状態で、例えば、φV1Cに対応するゲートに高電圧(Highレベルの電圧)を印加して第2の色系列であるPD13の信号電荷を読み出した後、φV8、φV1、φV9、φV2の順にゲートへの印加電圧レベルを制御して蓄積領域を移動させ、φV3〜φV9に対応するゲートを蓄積領域、φV10、φV1、φV2に対応するゲートをバリア領域として、信号電荷を移動させる。この手順を繰り返すことで、間引き読み出し動作と蓄積領域の移動制御を行い、時刻T1からT6にかけて、PD10〜PD16の順に加算対象画素の読み出しと画素加算を行っている。
すなわち、図6に示すように、時刻T1においてφV3Aに対応するゲートに高電圧(Highレベルの電圧)が印加されてPD10から第1の色系列の信号電荷が読み出される。次に、時刻T2においてφV7Aに対応するゲートに高電圧(Highレベルの電圧)が印加されてPD11から第1の色系列の信号電荷が読み出される。次に、時刻T3においてφV1A、φV1Cに対応するゲートに高電圧(Highレベルの電圧)が印加されてPD12から第1の色系列、PD13から第2の色系列の信号電荷が読み出される。次に、時刻T4においてφV5Cに対応するゲートに高電圧(Highレベルの電圧)が印加されてPD14から第2の色系列の信号電荷が読み出される。次に、時刻T5においてφV9Cに対応するゲートに高電圧(Highレベルの電圧)が印加されてPD15から第2の色系列の信号電荷が読み出される。次に、時刻T6においてφV3Cに対応するゲートに高電圧(Highレベルの電圧)が印加されてPD16から第2の色系列の信号電荷が読み出される。
PD10からの信号電荷は、φV3Aに対応するゲート下に読み出された後、垂直CCD内をφV4→φV5→φV6と転送された後、φV7Aに対応するゲート下に読み出されたPD11からの信号電荷と加算される。その後、垂直CCD内をφV8→φV9→φV10と転送された後、φV1Aに対応するゲート下に読み出されたPD12からの信号電荷と加算され、さらに垂直CCD内で転送されていく。同様に、PD13からの信号電荷は、φV1Cに対応するゲート下に読み出された後、垂直CCD内をφV2→φV3→φV4と転送された後、φV5Cに対応するゲート下に読み出されたPD14からの信号電荷と加算される。その後、垂直CCD内をφV6→φV7→φV8と転送された後、φV9Cに対応するゲート下に読み出されたPD15からの信号電荷と加算さる。その後、垂直CCD内をφV10→φV1→φV2と転送された後、φV3Cに対応するゲート下に読み出されたPD16からの信号電荷と加算されて、さらに垂直CCD内で転送されていく。
このように、図5に示すゲート構成とすることで、当該垂直CCDは、1番目、2番目、3番目の読み出しで第1の色系列の信号電荷を3回、4番目、5番目、6番目、7番目の読み出しで第2の色系列の信号電荷を4回、計7回の読み出し動作を行う。
上記したタイミングで画素加算および間引き読み出し動作を行うことにより、図6に示すように第1の色系列の平均露光時間(PD10+PD11+PD12)を短く、第2の色系列の平均露光時間(PD13+PD14+PD15+PD16)を長くすることができ、第2の色系列の感度を第1の色系列の感度よりも向上させることができる。さらに垂直方向の間引き読み出しおよび画素加算により高フレームレートを実現できる。
本実施の形態3によれば、第2の色系列の信号量を第1の色系列の信号量よりも大きくすることができ、かつ露光時間の調節もできるので、相対感度の調節が可能となる。フォトダイオードの色感度の設定は製造プロセス等によって異なってくるため、例えば、RGBのうちRの感度が低くなるよう設定されたフォトダイオードが使用される場合、上記したように信号量を相対的に増加させることにより、色再現性を向上させることができる。
また、本実施の形態3においても、加算対象画素のうちから実際に信号電荷を読み出す画素を選択できるようにすれば、各色系列の平均露光時間を変えつつ、画素の加算比率を自由に切り替えることができる。例えば、PD10〜16のうち、PD11、PD13、PD16からの信号電荷の読み出しを行わないようにすれば、第1の色系列であるPD10とPD12の加算信号と第2の色系列であるPD14とPD15の加算信号の出力を得ることができる。また、PD14、PD12、PD16からの信号電荷の読み出しを行わないようにすれば、第1の色系列であるPD10とPD11の加算信号と第2の色系列であるPD13とPD15の加算信号の出力を得ることができる。
また、本実施の形態3によれば、加算対象画素が互いに隣接しないように配置されているので、隣接するフォトダイオードのポテンシャルの影響を除去でき、フォトダイオードの出力レベルがKnee領域となっても使用することができ、広いダイナミックレンジを実現できる。
なお、上記実施の形態1〜3では6相駆動の垂直CCDと10相駆動の垂直CCDを例に説明を行ったが、これに限定されるものではなく、間引き読み出し動作時に独立して駆動できるゲートが4種類以上ある多相駆動の垂直CCDを備えた固体撮像素子に適用できる。
また、上記実施の形態1〜3においては、原色系カラーフィルタ配列のBayer配列を例にとって説明したが、補色系カラーフィルタ配列であってもよい。