JP2007261858A - 酸化チタンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】殊更高価な装置を用いることなく、微粒子化が容易で可視光線の照射による光触媒活性が高い酸化チタンの製造方法を提供する。
【解決手段】チタン化合物の酸性水溶液と塩基とを混合・反応させて酸化チタン前躯体スラリーとする混合反応工程と、この混合反応工程により得られた反応生成物をろ過する工程と、このろ過工程により得られたろ過残渣を乾燥する工程と、ろ過残渣を焼成する工程とを有する。焼成工程を、ろ過残渣の層高さ5mm以下にして310〜500℃で行う。
【選択図】なし
【解決手段】チタン化合物の酸性水溶液と塩基とを混合・反応させて酸化チタン前躯体スラリーとする混合反応工程と、この混合反応工程により得られた反応生成物をろ過する工程と、このろ過工程により得られたろ過残渣を乾燥する工程と、ろ過残渣を焼成する工程とを有する。焼成工程を、ろ過残渣の層高さ5mm以下にして310〜500℃で行う。
【選択図】なし
Description
本発明は酸化チタンの製造方法に関し、詳しくは、チタン化合物の酸性水溶液と塩基とを混合・反応させて酸化チタン前躯体スラリーとする混合反応工程と、この混合反応工程により得られた反応生成物をろ過する工程と、ろ過工程により得られたろ過残渣を乾燥する工程と、前記ろ過残渣を焼成する工程とを有する酸化チタンの製造方法に関する。
従来からの紫外線照射による光触媒に代えて、可視光線の照射によっても、触媒作用を示す光触媒が発見され、この光触媒の製造方法として各種提案がなされている。例えば、特許文献1には酸化チタンを水素プラズマ処理または希ガス類元素プラズマ処理することによって、光触媒を得る方法が記載されている。しかし、この方法では、真空容器を備えた高価な特定のプラズマ処理装置が必要になり、操作も煩雑になるといった問題がある。
そのため最近では、真空容器を備えた特定の装置を用いることなく、酸化チタン光触媒を簡易に製造する方法が提案されている。例えば、テトライソプロポキシチタンを加水分解して得られる生成物を、アンモニアガス中で熱処理した後、空気中で焼成する方法(特許文献2)、テトライソプロポキシチタンを加水分解して得られる生成物を、アンモニア水に浸漬した後、焼成する方法(特許文献3)、オキシ蓚酸チタンアンモニウムを焼成する方法(特許文献4)、水酸化チタンを硫酸アンモニア存在下で焼成する方法(特許文献5)、水酸化チタンをアンモニアガス雰囲気下で焼成する方法(特許文献6)、塩化チタン、オキシ塩化チタン、硫酸チタン、オキシ硫酸チタンのようなチタン化合物と特定量のアンモニアを混合し、得られた生成物を焼成する方法(特許文献7)等である。
特許文献7に記載されている方法によれば、可視光線の照射に対して高い光触媒作用を示す酸化チタンが得られることが記載されている。
しかしながら、酸化チタンを溶媒に分散させたコーティング液を用いて膜形成するとき、膜を薄くできること、また膜の機械的物性を向上させられることから、酸化チタンの微粒子化が要望されるようになっているが、上記従来技術の方法では、酸化チタンを微粒子化させることが困難であり、改良の余地がある。
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑みて、殊更高価な装置を用いることなく、微粒子化が容易で可視光線の照射による光触媒活性が高い酸化チタンの製造方法を提供することにある。
上記課題は、各請求項記載の発明により達成される。すなわち、本発明に係る酸化チタンの製造方法の特徴構成は、チタン化合物の酸性水溶液と塩基とを混合・反応させて酸化チタン前躯体スラリーとする混合反応工程と、この混合反応工程により得られた反応生成物をろ過する工程と、このろ過工程により得られたろ過残渣を乾燥する工程と、前記ろ過残渣を焼成する工程とを有していて、前記焼成工程を、前記ろ過残渣の層高さ5mm以下にして310〜500℃で行うことにある。
この構成によれば、酸化チタン前躯体中の窒素原子を逃散させることなく乾燥でき、焼成によって、微粒子化が容易で可視光線の照射による光触媒活性が高く、しかもBET比表面積が70m2/g以上となる微粒子状のアナターゼ型酸化チタン光触媒体を生成することができる。ろ過残渣の層高さ5mmを超えると、焼成時にアナターゼ型への結晶転移による反応熱が層中に蓄熱されることに起因して粒子の凝集が生じ、微粒子化し難くなって、BET比表面積が著しく低下することがあり、大きいBET比表面積を有するアナターゼ型酸化チタンを得ることが困難になって好ましくない。
その結果、殊更高価な装置を用いることなく、微粒子化が容易で可視光線の照射による光触媒活性が高い酸化チタンの製造方法を提供することができた。
前記焼成工程を、水蒸気分圧15kPa以下の雰囲気で行うことが好ましい。
この構成によれば、一層微粒子化が容易で可視光線の照射による光触媒活性が高い酸化チタンの製造方法を提供するができる。この場合、炉内に導入するガスとして、水蒸気分圧を調節したガスを炉内に導入することが好ましい。具体的には、空気を圧縮することにより空気中の水分を凝縮させて分離・除去したり、液体窒素を気化させ乾燥させた窒素などである。
前記酸化チタン前躯体スラリーが、チタン水酸化物またはチタン過酸化物を主成分とすることが好ましい。
この構成によれば、乾燥後の酸化チタン前駆体を310〜500℃の空気中で焼成したとき、確実に組成式TiO2で示される酸化チタン光触媒体となり易い。
焼成後のBET比表面積が70m2/g以上であることが好ましい。
この構成によれば、可視光線下において、一層高い光触媒活性作用を発揮することができる。
前記混合反応工程を、前記チタン化合物と過酸化水素に塩基を加え65℃以下で反応させると共に、前記チタン化合物と混合される過酸化水素の量を、チタン化合物のチタンに対して通常0.1モル倍以上5モル倍以下混合して行うことが好ましい。
この構成によれば、チタン化合物に対する過酸化水素による加水分解が効率よく進行し、酸化チタン前躯体を構成するチタン過酸化物を得ることができる。反応温度としては、好ましくは60℃以下、より好ましくは55℃以下である。更に、過酸化水素の量は多いほど、最終的に得られる酸化チタンの粒子径が小さくなるので好ましいが、過酸化水素が5モル倍を超えると、焼成して得られる酸化チタンの光触媒活性が低下することがある。より好ましくは、1モル倍以上、5モル倍以下である。
前記チタン化合物が、塩化チタン、オキシ塩化チタン、硫酸チタン、オキシ硫酸チタンから選ばれたものであることが好ましい。
この構成によれば、これらチタン化合物により形成された酸化チタン前躯体を310〜500℃に焼成すると、確実にアナターゼ型酸化チタンを生成することができる。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態に係る酸化チタンの製造方法は、チタン化合物の酸性水溶液と塩基とを混合・反応させて酸化チタン前躯体スラリーとする混合反応工程と、この混合反応工程により得られた反応生成物をろ過する工程と、このろ過工程により得られたろ過残渣を乾燥する工程と、ろ過残渣を焼成する工程とを有する。必要に応じて、ろ過工程により得られたろ過残渣である酸化チタン前躯体を洗浄する洗浄工程、更に、乾燥工程を経たろ過残渣を解砕する工程を有する。チタン化合物水溶液に、過酸化水素などの発泡成分を混合することも好ましい。
本実施形態では、焼成工程として、酸化チタン前駆体となるろ過残渣を、粉末層高5mm以下にして行うことを特徴とし、好ましくは、水蒸気分圧15kPa以下の雰囲気中、310〜500℃で焼成することにより、高比表面積かつ高活性な酸化チタンの製造方法を提供する。
ここに、酸化チタン前駆体とは、アナターゼ型酸化チタン以外の酸素含有チタン化合物(非晶質を含む)であって、310〜500℃の空気中で焼成したときに、組成式TiO2で示される酸化チタン光触媒体となり得る化合物、具体的には、例えば、チタン水酸化物、チタン過酸化物のような酸素含有無機チタン化合物である。
チタン水酸化物の具体例としては、Ti(OH)2、Ti(OH)3、Ti(OH)4、TiO(OH)2で示されるものが挙げられる。また、チタン過酸化物としては、水酸化チタンのTi−O−H結合の一部がTi−O−O結合に代わっているもの、酸化チタンのTi−O結合の一部がTi−O−O結合に代わっているもの、またはこれらの混合物、例えば、式(1)で示されるものが挙げられる。
Ti(O2)xOy(OH)z (1)
〔式(1)中、0<x<4、0≦y<2、0≦z<4。〕
酸化チタン前駆体は、これらのうち1種であってもよいし、これらの混合物であってもよい。
〔式(1)中、0<x<4、0≦y<2、0≦z<4。〕
酸化チタン前駆体は、これらのうち1種であってもよいし、これらの混合物であってもよい。
さらに、本製造法で得られる酸化チタンは、BET比表面積が70m2/g以上であることが好ましい。BET比表面積が小さいことは、一次粒子径が大きいことを示す。逆に、BET比表面積が大きいことは、一次粒子径が小さいことを示し、高活性な酸化チタン光触媒体であると同時に、微細で分散性に優れる粒子状の酸化チタン光触媒体となり得る。
焼成設備は、酸化チタン前駆体粉末の層高を5mm以下とし、雰囲気を水蒸気分圧が15kPa以下に調節できるのであれば、特に限定されず、例えば、管状型電気炉、箱型電気炉、トンネル炉、遠赤外線炉、マイクロ波加熱炉、シャフト炉、反射炉、ロータリー炉、ローラーハース炉のような乾燥機を用いて、機内からガスを排出したり、またはガスを導入したりして行うことができる。
酸化チタン前駆体の焼成は、非晶質酸素含有チタン化合物をアナターゼ型酸化チタンに転移させるのに必要な温度で行うことが好ましく、このときの温度は、通常310℃〜500℃である。焼成時間は、用いる焼成炉の種類、焼成温度により異なるが、通常10分以上であり、好ましくは20分以上、3時間以内である。500℃を越えて加熱したり、500℃、3時間を超えて加熱したりすると、アナターゼ型結晶が生じ難くなって好ましくない。
炉内に導入するガスは、水蒸気分圧を調節したものを用いることが好ましく、例えば、空気をコンプレッサにより圧縮して、空気に含まれる水分を凝縮させ、この凝縮した水分を分離した後、減圧して得られる乾燥空気、空気を除湿機により水分を除去して得られる乾燥空気、または液体窒素を気化させた乾燥窒素なども好適に用いられる。また、水分を含まないものであれば、空気、ヘリウム、窒素などを充填した市販のボンベガスを用いることもできる。これら水蒸気分圧を調節したガスに適宜、水蒸気を添加し、所定の水蒸気分圧として炉内に導入することができる。
本実施形態で用いるチタン化合物は、例えば、塩化チタン、オキシ塩化チタン、硫酸チタン、オキシ硫酸チタンなどである。チタン化合物と過酸化水素を混合してもよい。チタン化合物と混合される過酸化水素の量は、チタン化合物のチタンに対して通常0.1モル倍以上である。過酸化水素の量は多いほど、最終的に得られる酸化チタンの粒子径が小さくなるので好ましく、例えば1モル倍以上が好ましい。一方、過酸化水素があまり多くなると、得られる酸化チタンの光触媒活性が低下することがあるので、チタン化合物のチタンに対して5モル倍以下が好ましい。チタン化合物と過酸化水素の混合は、通常65℃以下、好ましくは60℃以下、より好ましくは55℃以下で行われる。
加水分解は、チタン化合物と過酸化水素の混合物に塩基を添加して行われる。ここで用いられる塩基は、アンモニア、アミン、イミン、アミノ酸、ヒドロキシルアミン誘導体、ヒドラジン誘導体などであり、なかでもアンモニアが好ましい。加水分解は、通常65℃以下、好ましくは60℃以下、より好ましくは55℃以下で行われる。
こうして得られる酸化チタンは、可視光線の照射に対して十分な光触媒活性を示し、分散性に優れる酸化チタン光触媒体とすることができる。
焼成して得られるアナターゼ型酸化チタンには、必要に応じて、酸性金属酸化物または塩基性金属化合物を表面被覆してもよい。表面被覆する酸性金属酸化物は、ブレンステッド酸点、ルイス酸点またはそれらの両方を有するもののいずれであってもよく、例えば、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、モリブデン、タングステン、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、アルミニウム、ガリウム、インジウム、スズのような金属の1元系酸化物、珪素−亜鉛、珪素−ジルコニウム、珪素−マグネシウム、珪素−カルシウム、珪素−ガリウム、珪素−アルミニウム、珪素−ランタン、珪素−チタン、チタン−亜鉛、チタン−銅、チタン−亜鉛、チタン−アルミニウム、チタン−ジルコニウム、チタン−鉛、チタン−ビスマス、チタン−鉄、亜鉛−マグネシウム、亜鉛−アルミニウム、亜鉛−ジルコニウム、亜鉛−鉛、亜鉛−アンチモンのような2種金属の複合酸化物である。また、酸点をもつ金属酸化物であれば3種以上の金属の複合酸化物で表面被覆してもよい。これらの金属酸化物の中でも、特に、ジルコニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、モリブデン、タングステン、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、アルミニウム、スズのような金属の1元系酸化物が好ましい。
表面被覆する塩基性金属化合物は、ブレンステッド塩基点、ルイス塩基点またはそれらを両方を有するもののいずれであってもよく、例えば、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化ランタン、酸化セリウム、酸化亜鉛、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化ランタン、水酸化セリウム、水酸化亜鉛、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸ランタン、炭酸セリウム、炭酸亜鉛である。
また、酸化チタンには、上述した酸性金属酸化物と塩基性金属化合物の両方を表面被覆してもよい。さらに、酸性金属酸化物で表面被覆したものと塩基性金属化合物で表面被覆したものを混合して用いてもよい。表面被覆する酸性金属酸化物または塩基性金属化合物の量は、基材である酸化チタンのチタンに対して金属元素換算で30モル%以下、好ましくは10モル%以下、より好ましくは5モル%以下である。
この酸化チタンは、高分子樹脂、結合剤、成形助剤、帯電防止剤、吸着剤等と混合し、成形してペレット、繊維またはシートとすることもできるが、液体中での分散性に優れることから、溶媒と混合して得られるコーティング剤として用いることが推奨される。
本実施形態の方法により得られる微細粒子状酸化チタン又はこの酸化チタンを用いて調製したコーティング液から形成される膜は、可視光線(概ね波長430〜600nmの光)の照射に対して、高い光触媒活性を発現する。可視光線の照射は、通常、蛍光灯、ハロゲンランプ、ブラックライト、キセノンランプ、ネオンサイン、LED、水銀灯またはナトリウムランプ等で行うことができ、また太陽光線を用いることもできる。このようにして得られた微細粒子状酸化チタン又はこの酸化チタンを用いて調製したコーティング液から形成される膜は、室外で使用される物のみならず、室内で使用される内装その他室内配置物にも広く応用できる。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、酸化チタン前駆体および酸化チタンの物性測定は以下の方法で行った。
結晶性:X線回折装置(商品名“RINT 2200HF/PCL”、理学電機社製)を用いて、X線管球:Cu、管電圧:40kV、管電流:35mA、発散スリット:1度、散乱スリット:1度、受光スリット:0.300mm、サンプリング幅:0.020度、走査速度:2.00度/分の条件でX線回折スペクトルを測定し、このスペクトルから結晶性を調べた。
結晶性:X線回折装置(商品名“RINT 2200HF/PCL”、理学電機社製)を用いて、X線管球:Cu、管電圧:40kV、管電流:35mA、発散スリット:1度、散乱スリット:1度、受光スリット:0.300mm、サンプリング幅:0.020度、走査速度:2.00度/分の条件でX線回折スペクトルを測定し、このスペクトルから結晶性を調べた。
BET比表面積(m2/g):自動比表面積測定装置(商品名“モノソーブ”、ユアサ アイオニクス社製)を用いて窒素吸着法により求めた。このとき、脱離は真空下、200℃で30分間保持する条件で行い、吸着は77Kの温度条件で行った。
<実施例1>
〔前駆体合成〕
オキシ硫酸チタン75kgをイオン交換水50kgに溶解させ、オキシ硫酸チタン水溶液を調製した。冷却下、このオキシ硫酸チタン水溶液に、35%過酸化水素水30kgを添加した。pH電極と、このpH電極に接続され、25重量%アンモニア水を供給してpHを一定に調整する機構を有するpHコントローラーとを備えた反応容器に、イオン交換水30kgを入れて、pHコントローラーのpH設定を4とした。この反応容器では、容器内の液のpHが設定値より低くなると、アンモニア水が供給されはじめ、pHが設定値になるまで前記速度にて連続供給される。この反応容器に、42rpmで攪拌しながら、上記で得られた混合溶液を690ml/分で添加し、pHコントローラーにより反応容器に供給されるアンモニア水と反応させて、生成物を得た。このときの反応温度は、9℃〜29℃の範囲であった。得られた生成物を攪拌しながら1時間保持し、ついで25重量%アンモニア水を供給して、スラリーを得た。反応容器に供給されたアンモニア水の合計量は90kgであった。このスラリーをろ過し、そのまま引き続いてリンス洗浄し、固形物(ケーキ)を得た。これを乾燥して、酸化チタン前駆体粉末を得た。
〔前駆体合成〕
オキシ硫酸チタン75kgをイオン交換水50kgに溶解させ、オキシ硫酸チタン水溶液を調製した。冷却下、このオキシ硫酸チタン水溶液に、35%過酸化水素水30kgを添加した。pH電極と、このpH電極に接続され、25重量%アンモニア水を供給してpHを一定に調整する機構を有するpHコントローラーとを備えた反応容器に、イオン交換水30kgを入れて、pHコントローラーのpH設定を4とした。この反応容器では、容器内の液のpHが設定値より低くなると、アンモニア水が供給されはじめ、pHが設定値になるまで前記速度にて連続供給される。この反応容器に、42rpmで攪拌しながら、上記で得られた混合溶液を690ml/分で添加し、pHコントローラーにより反応容器に供給されるアンモニア水と反応させて、生成物を得た。このときの反応温度は、9℃〜29℃の範囲であった。得られた生成物を攪拌しながら1時間保持し、ついで25重量%アンモニア水を供給して、スラリーを得た。反応容器に供給されたアンモニア水の合計量は90kgであった。このスラリーをろ過し、そのまま引き続いてリンス洗浄し、固形物(ケーキ)を得た。これを乾燥して、酸化チタン前駆体粉末を得た。
〔焼成〕
得られた酸化チタン前駆体粉末を、前駆体粉末層高3mm、370℃の乾燥空気雰囲気下で1時間焼成を行った後、室温まで冷却して、粒子状酸化チタン光触媒体を得た。この酸化チタンは、主結晶相がアナターゼであり、BET比表面積は142m2 /gであった。
得られた酸化チタン前駆体粉末を、前駆体粉末層高3mm、370℃の乾燥空気雰囲気下で1時間焼成を行った後、室温まで冷却して、粒子状酸化チタン光触媒体を得た。この酸化チタンは、主結晶相がアナターゼであり、BET比表面積は142m2 /gであった。
<実施例2>
〔焼成〕
実施例1で得られた前駆体粉末を前駆体粉末層高5mm、370℃乾燥空気雰囲気下で1時間焼成を行った後、室温まで冷却して、粒子状酸化チタン光触媒体を得た。この酸化チタンは、主結晶相がアナターゼであり、BET比表面積は87m2 /gであった。
〔焼成〕
実施例1で得られた前駆体粉末を前駆体粉末層高5mm、370℃乾燥空気雰囲気下で1時間焼成を行った後、室温まで冷却して、粒子状酸化チタン光触媒体を得た。この酸化チタンは、主結晶相がアナターゼであり、BET比表面積は87m2 /gであった。
<比較例1>
〔焼成〕
実施例1で得られた前駆体粉末を前駆体粉末層高6mm、370℃乾燥空気雰囲気下で1時間焼成を行った後、室温まで冷却して、粒子状酸化チタン光触媒体を得た。この酸化チタンは、主結晶相がアナターゼであり、BET比表面積は45m2 /gであった。
〔焼成〕
実施例1で得られた前駆体粉末を前駆体粉末層高6mm、370℃乾燥空気雰囲気下で1時間焼成を行った後、室温まで冷却して、粒子状酸化チタン光触媒体を得た。この酸化チタンは、主結晶相がアナターゼであり、BET比表面積は45m2 /gであった。
以上のように、実施例1、2の場合、アセトアルデヒドを光分解して生成するBET比表面積は、比較例1に比べてそれぞれ約3.2倍、1.9倍大きくなっており、微細で分散性に優れる粒子状の酸化チタン光触媒体となることがわかる。
〔別実施の形態〕
(1)上記実施形態において、酸化チタン前躯体の乾燥工程を、予備乾燥およびこれに続く本乾燥を行う2段階の工程を採用してもよい。すなわち、200℃以下の温度で予備乾燥し、その後200℃を超え300℃以下で本乾燥することにより、高活性な酸化チタンを製造可能な酸化チタン前躯体を得るようにしてもよい。かかる乾燥工程を採用することにより、酸化チタン前躯体中の窒素原子を逃散させることなく、焼成によって、微粒子化が容易で可視光線の照射による光触媒活性が高いアナターゼ型酸化チタン光触媒体を生成することができる。
(1)上記実施形態において、酸化チタン前躯体の乾燥工程を、予備乾燥およびこれに続く本乾燥を行う2段階の工程を採用してもよい。すなわち、200℃以下の温度で予備乾燥し、その後200℃を超え300℃以下で本乾燥することにより、高活性な酸化チタンを製造可能な酸化チタン前躯体を得るようにしてもよい。かかる乾燥工程を採用することにより、酸化チタン前躯体中の窒素原子を逃散させることなく、焼成によって、微粒子化が容易で可視光線の照射による光触媒活性が高いアナターゼ型酸化チタン光触媒体を生成することができる。
Claims (6)
- チタン化合物の酸性水溶液と塩基とを混合・反応させて酸化チタン前躯体スラリーとする混合反応工程と、この混合反応工程により得られた反応生成物をろ過する工程と、このろ過工程により得られたろ過残渣を乾燥する工程と、前記ろ過残渣を焼成する工程とを有する酸化チタンの製造方法において、
前記焼成工程を、前記ろ過残渣の層高さ5mm以下にして310〜500℃で行うことを特徴とする酸化チタンの製造方法。 - 前記焼成工程を、水蒸気分圧15kPa以下の雰囲気で行う請求項1記載の酸化チタンの製造方法。
- 前記酸化チタン前躯体スラリーが、チタン水酸化物またはチタン過酸化物を主成分とする請求項1又は2記載の酸化チタンの製造方法。
- 焼成後のBET比表面積が70m2/g以上である請求項1〜3のいずれか1項記載の酸化チタンの製造方法。
- 前記混合反応工程を、前記チタン化合物と過酸化水素に塩基を加え65℃以下で反応させると共に、前記チタン化合物と混合される過酸化水素の量を、チタン化合物のチタンに対して通常0.1モル倍以上5モル倍以下混合して行う請求項1〜4のいずれか1項記載の酸化チタンの製造方法。
- 前記チタン化合物が、塩化チタン、オキシ塩化チタン、硫酸チタン、オキシ硫酸チタンから選ばれたものである請求項1〜5のいずれか1項記載の酸化チタンの製造方法。
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| CN113562696A (zh) * | 2021-08-27 | 2021-10-29 | 海南凯美特气体有限公司 | 一种提纯氢气的装置 |
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|---|---|---|---|---|
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| CN113562696B (zh) * | 2021-08-27 | 2023-07-28 | 海南凯美特气体有限公司 | 一种提纯氢气的装置 |
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