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JP2007245674A - 樹脂付き銅箔 - Google Patents

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Abstract

【課題】極めて高い層間接着信頼性と層間接続信頼性を有し、高密度で高多層な多層配線基板を、逐次積層的に作製することができる、樹脂付き銅箔を提供する。
【解決手段】樹脂組成物からなる絶縁基材(10)、該絶縁基材(10)の一方の面に積層された銅箔(20a)、および該絶縁基材の他方の面に積層された接着層(30a)からなる樹脂付き銅箔であって、接着層(30a)が、アルケニルフェノール化合物およびマレイミド類の混合物により形成されている樹脂付き銅箔(100a)。
【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂付き銅箔に関し、特に、複数枚の樹脂付き銅箔を積層することにより多層配線基板を作製することができる樹脂付き銅箔に関する。
基地局、サーバ、ルータ等のインフラ系ネットワーク機器分野や、高密度実装のニーズが高まる半導体パッケージ等の分野においては、高密度、高多層で、全層IVH(Interstitial Via Hole)構造の基板が求められている。このような市場要求に対して、非特許文献1には、以下に示す3つの配線板が記載されている。
(1)高多層プリント配線板
複数の多層(6層〜8層)プリント配線板のビア間の接続と層間の接着を直接ALIVH(Any Layer IVH)技術の導電性ペーストを充填したプリプレグで接続させたプリント配線板である。この方式を採用することにより、今まで困難だった高多層プリント配線板のビアを小径化することが容易となる。さらに、多層プリント配線板のビア穴埋め・銅めっきを施すことにより、高多層(20層〜40層)プリント配線板のスタックビアが容易に実現できる。なお、「スタックビア」とは、三層以上の層間が垂直に形成されたビアのことをいう。
(2)全層フィルドビア高多層プリント配線板
全層フィルドビア構造をもつ複数の多層(6層〜8層)プリント配線板である。前述と同様な方法で、12層を越える全層の層間で自由に接続のできる全層フィルドビア構造の高多層プリント配線板が可能となる。なお、「フィルドビア」とは、導電体で埋められたビアをいう。
(3)一括積層ビルドアップ配線板
フィルドビア構造の複数の両面プリント配線板を必要数準備し、ALIVH技術の導電性ペーストを充填したプリプレグを交互に組み合わせ積層プレスすることにより全層フィルドビア構造の一括積層ビルドアップ配線板が実現できる。一括積層することにより製造工程を削減することができ、納期を短縮することができる。
また、特許文献1には、金属箔と、導体回路を有する内層パネルとの間に活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の層を形成する工程、バイアホールを形成する位置部分を残して前記金属箔を除去する工程、前記金属箔は透過させず露出した前記樹脂組成物の層のみに電子線を照射させて硬化させる工程、バイアホールを形成する位置部分の前記金属箔を除去した後、露出した未硬化の樹脂組成物を溶解して前記樹脂組成物の層にバイアホールを設ける工程、前記樹脂組成物の層の表面を粗化する工程、めっきにより前記樹脂組成物の層の表面に金属を析出させる工程、不要な金属を除去して外層導体回路パターンを形成する工程からなることを特徴とする多層プリント配線板の製造方法が記載されている。この製造方法は、バイアホールを形成するにあたり、金属箔を電子線のレジストとして利用することにより、解像度の高い樹脂組成物の硬化物を形成して、これにより、小径穴のバイアホールを多量に形成することを可能とするものである。
特許文献2には、耐熱性および接着性のみならず、放置安定性に優れたワニスが記載されている。また、特許文献3には、耐熱性および接着性のみならず保存安定性に優れ、塗布や含浸などの分野に容易に適用可能であり、かつその硬化物の可撓性に優れた樹脂組成物およびワニスが記載されている。また、特許文献4には、耐熱性プリプレグを用いた耐熱性積層板に有用なワニスが記載されている。また、それぞれの特許文献2〜4には、樹脂付き銅箔が記載されていると共に、この樹脂付き銅箔を用いた積層板が記載されている。
浦西泰弘、「全層IVH構造「ALIVH」」、エレクトロニクス実装技術、株式会社 技術調査会、2005年3月号、Vol.21 No.3 特開2002−94243号公報 特開平10−195377号公報 特開平11−80595号公報 特開平8−302273号公報
集積回路(IC)を搭載する高密度多層配線基板は、長期間、安定して使用するために、吸湿耐熱性等の層間接着信頼性が良好であることが要求される。また、ビアの小径化およびビア間(ビアピッチ)の距離の短縮が要求されると共に、これらとトレードオフの関係にある層間接続性信頼性を確保する必要がある。部品実装では、今後、0.5mmピッチ、さらには0.4mm、0.3mm、0.15mmピッチの部品をプリント基板上へ実装することが求められている。
しかし、非特許文献1に記載されている、導電性ペーストを充填したプリプレグからなる、熱融着性絶縁シートの場合は、エポキシプリプレグを使用しており、積層時に導電性ペーストと汎用基板の導体パターン部周囲にエポキシ樹脂がフローして硬化し層間接続信頼性が損なわれたり、ビアピッチの距離の短縮が制約を受けたり、するという問題があった。また、エポキシ樹脂自体の比誘電率、誘電正接が高く高周波用途における伝送特性が十分に確保できない等の不具合が存在していた。
また、特許文献1の多層配線基板の製造方法は、金属箔上に活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の層が形成された樹脂付き銅箔が記載されているが、複数枚の樹脂付き銅箔を積層して多層配線基板を作製することは記載されていない。また、特許文献1に記載の樹脂付き銅箔を複数枚積層して多層配線基板を作製したとしても、ビアホール中において金属拡散接合を生じさせることはできず、層間接続信頼性に優れた多層配線基板を作製することはできなかった。
また、特許文献2〜4に記載の樹脂付き銅箔および積層板は、ワニスの特性である、耐熱性、接着性等を有するものであるが、層間接続信頼性については考慮されていない。よって、たとえこの樹脂付き銅箔にビアホールを形成して、導電性ペーストを充填したものを積層したとしても、金属拡散接合を生じさせることはできず、層間接続信頼性を有する多層配線基板を作製することはできない。
そこで、本発明は、極めて高い層間接着信頼性と層間接続信頼性を有し、高密度で高多層な多層配線基板を、逐次積層的に作製することができる、樹脂付き銅箔を提供することを課題とする。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、これにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
第1の本発明は、樹脂組成物からなる絶縁基材(10)、該絶縁基材(10)の一方の面に積層された銅箔(20a)、および該絶縁基材(10)の他方の面に積層された接着層(30a)からなる樹脂付き銅箔であって、接着層(30a)が、アルケニルフェノール化合物およびマレイミド類の混合物により形成されている、樹脂付き銅箔(100a)である。
第1の本発明において、接着層(30a)における、アルケニルフェノール化合物およびマレイミド類の混合割合は、モル比で30/70以上70/30未満であることが好ましい。これにより、アルケニルフェノール化合物およびマレイミド類が架橋することによって形成される接着層(30b)が脆くなるのを防ぎ、高い層間接着信頼性を発揮することができる。
第1の本発明において、接着層(30a)の厚みは、絶縁基材(10)の厚みの1/5未満であることが好ましい。これにより、配線基板の積層時に、アルケニルフェノール化合物およびマレイミド類の混合物がビアホール中に流れ込んだり、ビアホール中の導電性ペースト(40)がビアの外に排出してしまい、ビア部に十分な圧力がかからずに、ビア中または上下基板の導電パターン部との金属拡散接合が形成されなかったり、という多層配線基板の層間接続信頼性を阻害する事態、を防ぐことができる。
第1の本発明において、接着層(30a)は、室温で固化しており、40℃以上100℃未満に融点を有していることが好ましい。これにより、室温において接着層(30a)を絶縁基材(10)上に固定化することができる。また、アルケニルフェノール化合物およびマレイミド類は、120℃以上でene付加反応により線状の重合体となり、200℃以上でDiels−Alder反応により架橋物となることが好ましい。これにより、アルケニルフェノール化合物およびマレイミド類の融点から硬化完了までの間において、絶縁基材(10)および汎用配線基板(200)との間で、二次結合が生じ易くなり、層間接着信頼性を発現することができる。また、該付加反応および該架橋反応により得られた接着層(30b)が300℃以上のガラス転移温度を有していることが好ましい。これにより、形成された接着層(30b)が非鉛半田耐熱性を発現することができる。
第1の本発明において、アルケニルフェノール化合物はジメタリルビスフェノールAであり、マレイミド類はビス(4−マレイミドフェニル)メタンであることが好ましい。これらの混合物からなる接着層(30a)とすることによって、層間接着信頼性をより良好なものとすることができる。
第1の本発明において、絶縁基材(10)を構成する樹脂組成物は、結晶融解ピーク温度が260℃以上の結晶性熱可塑性樹脂、ガラス転移温度が260℃以上の非晶性熱可塑性樹脂、液晶転移温度が260℃以上の液晶ポリマー、ガラス転移温度が300℃以上の非熱可塑性ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、付加型ポリイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、または、熱硬化性ポリフェニレンエーテル樹脂のいずれかであることが好ましい。
絶縁基材(10)をこれらの樹脂組成物により形成することによって、本発明の樹脂付き銅箔(100a)を、ビアホールを形成して導電性ペースト組成物(40)を充填した形態(100b、100c)として、汎用の配線基板(200)あるいは既に積層した樹脂付き銅箔(100b、100c)上に、逐次的に積層した際に、導電性ペースト組成物(40)と導体パターン部(20b)を形成する金属との間において金属拡散接合が生じる。また、これにより、極めて高い接続信頼性を有すると共に、吸湿耐熱性、接続信頼性、および、導体接着強度に優れた多層配線基板を作製することができる。
第1の本発明の樹脂付き銅箔(100)は、絶縁基材(10)および接着層(30a)を貫くビアホールを有し、ビアホールに導電性ペースト組成物(40)が充填された形態(100b、100c)において、汎用の配線基板(200)あるいは既に積層した樹脂付き銅箔(100b、100c)上に、所定の条件にて逐次積層的に熱圧着することによって、極めて高い層間接着信頼性と層間接続信頼性を有し、高密度で高多層な多層配線基板を作製することができる。
上記の形態(100b、100c)において、導電性ペースト組成物(40)は、導電粉末と、バインダー成分とを含み、該導電粉末および該バインダー成分の質量比が、90/10以上98/2未満であることが好ましく、導電粉末は、第1の合金粒子と第2の金属粒子とからなり、第1の合金粒子が、180℃以上260℃未満の融点を有する非鉛半田粒子であり、第2の金属粒子が、Au,Ag,Cuからなる群から選ばれる少なくとも一種以上であり、第1の合金粒子と前記第2の金属粒子との質量比が、76/24以上90/10未満であることが好ましく、バインダー成分は、加熱により硬化する重合性単量体の混合物であり、非鉛半田粒子の融点が、バインダー成分の硬化温度範囲に含まれていることが好ましい。
このような導電性ペースト組成物(40)を使用することによって、導電性ペースト組成物(40)と導体パターン部(20b)を形成する金属との間において金属拡散接合が生じ、多層配線基板におけるビアホールの抵抗値を非常に小さくすることができ、吸湿耐熱性、接続信頼性、および導体接着強度に優れた多層配線基板とすることができる。
本発明の樹脂付き銅箔(100)を使用することによって、極めて高い層間接着信頼性と層間接続信頼性を有し、高密度で高多層な多層配線基板を、逐次積層的に作製することができる。また、特定の導電性ペースト組成物(40)と組み合わせることによって、金属拡散接合を生じさせ、多層配線基板におけるビアホールの抵抗値を非常に小さくすることができ、吸湿耐熱性、接続信頼性、および導体接着強度に優れた多層配線基板を作製することができる。また、特定の樹脂組成物からなる絶縁基材(10)と組み合わせると、この金属拡散接合をより促進することができる。
図1(a)に示すように、本発明の樹脂付き銅箔100aは、樹脂組成物からなる絶縁基材(10)の一方の面に銅箔(20a)が積層され、他方の面に接着層(30a)が積層された構成を有している。
<樹脂付き銅箔100aの用途>
本発明の樹脂付き銅箔100aの用途について以下説明する。本発明の樹脂付き銅箔100aは、例えば、図1(a)、(b)、(c)および(d)に示す工程、および、図1(a)、(e)、(f)、(g)、(h)および(i)に示す工程、のいずれかの工程により逐次的に積層され多層配線基板とされる。
まず、図1(a)、(b)、(c)および(d)に示す工程について説明する。まず、図1(b)に示すように、銅箔20a上にレジストを塗布して、レジストパターンを形成し、これをマスクとして銅箔20aをエッチングする通常の方法により、導体パターン20bが形成される。そして、レーザー等によって、接着層30aおよび絶縁基材10を貫通するビアホールが形成される。そして、このビアホールに後に説明する導電性ペースト組成物40が充填されて、図1(b)に示すような形態(100b)とされる。
そして、図1(c)に示すように、導体パターンを形成した各種の汎用配線基板200の上に、接着層30aを介して樹脂付き銅箔100aを重ねて、所定の条件により熱融着される。なお、積層する汎用配線基板200に設けられた導体パターンの位置に合わせて、ボンディングシート100bにおいて、ビアホールが形成され、導電性ペースト組成物40が充填されている。熱融着の条件としては、温度:200℃以上250℃以下、圧力:3MPa以上8MPa以下であることが好ましい。この熱融着により、接着層30aは硬化して、接着層30bとなる。
そして、図1(d)に示すように、既に積層した樹脂付き銅箔100bの上に、さらに樹脂付き銅箔100bを接着層30aを介して重ねて、同様の条件により、熱融着する。これらの図1(c)および(d)の工程を繰り返すことにより、本発明の樹脂付き銅箔100bを逐次的に積層して、所望の積層数を有する多層配線基板を作製することができる。
もう一つの工程である、図1(a)、(e)、(f)、(g)、(h)および(i)に示す工程について説明する。樹脂付き銅箔100aは、レーザー等によって、接着層30aおよび絶縁基材10を貫通するビアホールが形成され、このビアホールに後に説明する導電性ペースト組成物40が充填されて、図1(e)に示すような形態(100c)とされる。
そして、図1(f)に示すように、導体パターンを形成した各種の汎用配線基板200の上に、接着層30aを介して重ねて、所定の条件により熱融着される。なお、熱融着の条件、および、ビアホールの形成位置については、上記の図1(c)の説明と同様である。
そして、多層配線基板とした後に、表面の銅箔20a上にレジストを塗布して、エッチングするという通常の方法によって、図1(g)に示すように導体パターン20bが形成される。
そして、既に積層された樹脂付き銅箔100cにおける導体パターン20bが形成された面に、さらに、樹脂付き銅箔100cを接着層30aを介して積層し、同様の条件により熱融着される(図1(h))。そして、導体パターン20bを形成する工程が繰り返される(図1(i))。このように、樹脂付き銅箔100cを熱融着する工程、および、導体パターン20bを形成する工程を繰返して、所望の積層数を有する多層配線基板を作成することができる。
このように、図1(a)、(b)、(c)および(d)に示す工程のように、種々の導体パターンをあらかじめ形成した樹脂付き銅箔100bを、所望数組み合わせて、逐次的に積層し、多層配線基板とする、大量生産向きの工程を採用することができると共に、図1(a)、(e)、(f)、(g)、(h)および(i)に示す工程のように、樹脂付き銅箔100cの段階では導体パターンを形成せずに、多層配線基板としてから、個別的に導体パターンを形成する、少量生産向きの工程を採用することもできる。
<樹脂組成物からなる絶縁基材10>
樹脂組成物からなる絶縁基材10は、結晶融解ピーク温度が260℃以上の結晶性熱可塑性樹脂、ガラス転移温度が260℃以上の非晶性熱可塑性樹脂、液晶転移温度が260℃以上の液晶ポリマー等の熱可塑性樹脂からなる組成物により構成されていることが好ましい。
結晶融解ピーク温度が260℃以上の結晶性熱可塑性樹脂としては、ポリアリールケトン樹脂および非晶性ポリエーテルイミド樹脂の混合組成物を用いることが好ましい。ガラス転移温度が260℃以上の非晶性熱可塑性樹脂としては、熱可塑性ポリイミドを用いることが好ましい。液晶転移温度が260℃以上の液晶ポリマーとしては、全芳香族ポリエステル樹脂(LCPI型、II型)を用いることが好ましい。
また、樹脂組成物からなる絶縁基材10は、ガラス転移温度が300℃以上の非熱可塑性ポリイミド樹脂により構成されていることが好ましい。ここで、非熱可塑性ポリイミド樹脂とは、無水ポリメリット酸と芳香族ジアミンの縮合反応により形成されるもので。この組み合わせられる芳香族ジアミンの分子構造により特徴ある製品が作られる。ガラス転移温度が300℃以上のポリイミドとしては、例えば、カプトンHフィルム(デュポン)、ユーピレックスS(宇部興産)などを挙げることができる。
また、樹脂組成物からなる絶縁基材10は、エポキシ樹脂、付加型ポリイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、熱硬化性ポリフェニレンエーテル樹脂等の熱硬化性樹脂からなる組成物により構成されていることが好ましい。エポキシ樹脂としては、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂等を用いることが好ましい。また、ビスマレイミドトリアジン樹脂とは、ビスマレイミドとトリアジンとの共重合物である。これらの熱硬化性樹脂からなる組成物により構成されている絶縁基材10は、樹脂付き銅箔100aの状態で完全に硬化されていることが好ましい。ビアホールを形成後や他の配線基板200との積層時において完全に硬化させるとなると、硬化時に樹脂がフローするため、層間接続信頼性を確保することが困難になるからである。
樹脂組成物からなる絶縁基材10として、上記に挙げたものを使用することによって、以下において説明するビアホール中の導電性ペースト組成物40の金属拡散接合をより効果的に生じさせることができる。
また、上記した材料の中でも、樹脂組成物からなる絶縁基材10としては、導電性ペースト組成物40の金属拡散接合をさらに効果的に生じさせる観点から、結晶融解ピーク温度が260℃以上の結晶性熱可塑性樹脂からなる組成物により構成されている絶縁基材を使用することが好ましい。
以下、上記の樹脂組成物からなる絶縁基材10として好ましい形態の一つである、結晶融解ピーク温度が260℃以上の結晶性熱可塑性樹脂からなる組成物により構成されている絶縁基材について説明する。結晶融解ピーク温度が260℃以上の結晶性熱可塑性樹脂からなる組成物としては、ポリアリールケトン樹脂および非晶性ポリエーテルイミド樹脂の混合組成物が好ましく用いられるが、これらの樹脂は相溶系であり、これらの混合組成物は一つの結晶融解ピーク温度を有し、その結晶融解ピーク温度は260℃以上となっている。絶縁基材10を構成する材料として、ポリアリールケトン樹脂および非晶性ポリエーテルイミド樹脂の混合組成物を用いた場合は、上記したビアホール中の導電ペースト組成物に上下からかかる圧力、に加えて、絶縁基材10の弾性率が変化することによる左右からの締め付ける圧力がかかる。そのため、金属拡散接合を生じさせる効果がより大きいと考えられる。なお、絶縁基材10の弾性率が温度により変化する様子については、後に説明する。
このポリアリールケトン樹脂は、その構造単位に芳香核結合、エーテル結合およびケトン結合を含む熱可塑性樹脂であり、その代表例としては、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン等があり、なかでも、ポリエーテルエーテルケトンが好ましい。なお、ポリエーテルエーテルケトンは、「PEEK151G」、「PEEK381G」、「PEEK450G」(いずれもVICTREX社の商品名)等として市販されている。
また、非晶性ポリエーテルイミド樹脂は、その構造単位に芳香核結合、エーテル結合およびイミド結合を含む非晶性熱可塑性樹脂であり、特に制限されるものではない。なお、ポリエーテルイミドは、「Ultem CRS5001」、「Ultem 1000」(いずれもゼネラルエレクトリック社の商品名)等として市販されている。
ポリアリールケトン樹脂および非晶性ポリエーテルイミド樹脂の混合割合としては、積層する接着層30との密着性を考慮した場合、ポリアリールケトン樹脂を30質量%以上かつ70質量%以下含有し、残部を非晶性ポリエーテルイミド樹脂および不可避不純物とした混合組成物を用いることが好ましい。ここで、ポリアリールケトン樹脂の含有率を30質量%以上かつ70質量%以下と限定した理由は、ポリアリールケトン樹脂の含有率が高すぎると、熱可塑性樹脂組成物の結晶性が高いため、積層時に接着層30とのなじみが取れず積層信頼性が低下するからであり、また、ポリアリールケトン樹脂の含有率が低すぎると、熱可塑性樹脂組成物全体としての耐熱性が低くなり、他の汎用基材200と積層した後の多層配線基板としてのリフロー耐熱性が低下するからである。
この熱可塑性樹脂組成物は無機充填材を含有していてもよい。無機充填材としては、特に制限はなく、公知のいかなるものも使用できる。例えば、タルク、マイカ、雲母、ガラスフレーク、窒化ホウ素(BN)、板状炭カル、板状水酸化アルミニウム、板状シリカ、板状チタン酸カリウム等が挙げられる。これらは1種類を単独で添加してもよく、2種類以上を組み合わせて添加してもよい。特に、平均粒径が15μm以下、アスペクト比(粒径/厚み)が30以上の鱗片状の無機充填材が、平面方向と厚み方向の線膨張係数比を低く抑えることができ、熱衝撃サイクル試験時の基板内のクラック発生を抑制することができるので、好ましい。
この無機充填材の添加量は、熱可塑性樹脂100質量部に対して20質量部以上かつ50質量部以下が好ましい。無機充填材の添加量が多すぎると、無機充填材の分散不良の問題が発生し、線膨張係数がばらつき易くなったり、強度低下を招き易くなったりするからである。また、無機充填材の添加量が少なすぎると、線膨張係数を低下させて寸法安定性を向上させる効果が小さく、リフロー工程において他の配線基板200や導電パターン20bとの線膨張係数差に起因する内部応力が発生し、基板にそりやねじれが発生するからである。
また、熱可塑性樹脂組成物は、その性質を損なわない程度に、他の樹脂や無機充填材以外の各種添加剤、例えば、安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、核剤、着色剤、滑剤、難燃剤等を適宜含有していてもよい。これら無機充填材を含めた各種添加剤を添加する方法としては、公知の方法、例えば下記に挙げる方法(a)、(b)を用いることができる。
(a)各種添加剤を、ポリアリールケトン樹脂および/または非晶性ポリエーテルイミド樹脂の基材(ベース樹脂)に高濃度(代表的な含有量としては10〜60質量%程度)に混合したマスターバッチを別途作製しておき、これを使用する樹脂に濃度を調整して混合し、ニーダーや押出機等を用いて機械的にブレンドする方法。(b)使用する樹脂に直接各種添加剤をニーダーや押出機等を用いて機械的にブレンドする方法。これらの方法の中では、(a)の方法が分散性や作業性の点から好ましい。さらに、樹脂組成物からなる絶縁基材10の表面には積層性を向上させる目的でコロナ処理等を適宜施しても構わない。
<銅箔20a>
銅箔20aとしては、電界銅箔や圧延銅箔を用いることができる。厚さは特に限定されないが、高密度配線形成の点から、9〜18μmであることが好ましい。
<接着層30a>
本発明における接着層30aは、アルケニルフェノール化合物およびマレイミド類の混合物からなる層である。
アルケニルフェノール化合物としては、分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニルフェノール化合物、つまり、芳香環の水素原子の一部がアルケニル基に置換されたフェノール系化合物を挙げることができる。また、具体的には、このようなアルケニルフェノール化合物としては、ビスフェノールAまたはフェノール性水酸基含有ビフェニル骨格にアルケニル基が結合した化合物を挙げることができる。さらに具体的には、3,3´−ビス(2−プロペニル)−4,4´−ビフェニルジオール、3,3´−ビス(2−プロペニル)−2,2´−ビフェニルジオール、3,3´−ビス(2−メチル−2−プロペニル)−4,4´−ビフェニルジオール、3,3´−ビス(2−メチル−2−プロペニル)−2,2´−ビフェニルジオール等のジアルケニルビフェニルジオール化合物;2,2−ビス[4−ヒドロキシ−3−(2−プロペニル)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−ヒドロキシ−3−(2−メチル−2−プロペニル)フェニル]プロパン(以下、「ジメタリルビスフェノールA」という。)等のジアルケニルビスフェノール化合物を挙げることができる。この中でも、原料コストが安く、安定供給が可能であるという点から、アルケニルフェノール化合物としては、ジメタリルビスフェノールAを使用することが好ましい。ジメタリルビスフェノールAの構造式を式1に示す。
Figure 2007245674
マレイミド類としては、分子中に少なくとも2個のマレイミド基を有するマレイミド化合物を挙げることができ、具体的には、ビス(4−マレイミドフェニル)メタン等のビスマレイミド、トリス(4−マレイミドフェニル)メタン等のトリスマレイミド、ビス(3,4−ジマレイミドフェニル)メタン等のテトラキスマレイミドおよびポリ(4−マレイミドスチレン)等のポリマレイミド等を挙げることができる。この中でも、マレイミド類としては、原料コストが安く、安定供給可能であるという点から、ビス(4−マレイミドフェニル)メタンを使用することが好ましい。ビス(4−マレイミドフェニル)メタンの構造式を式2に示した。
Figure 2007245674
接着層30aは、室温で固化しており、40℃以上100℃未満に融点を有していることが好ましい。これにより、接着層30aを固化させて、絶縁基材10上に固定することができる。また、絶縁基材10上に溶液を塗布した際の造膜性を向上させる観点から、アルケニルフェノール化合物およびマレイミド類は、高分子量のものを使用することが好ましい。
接着層30aにおける、アルケニルフェノール化合物およびマレイミド類の混合比は、モル比で、「30/70」以上「70/30」未満であることが好ましい(「アルケニルフェノール化合物」/「マレイミド類」)。この範囲を超えて、どちらかの成分が多すぎると、生成する接着層30bが脆くなり、層間接着信頼性が劣ってしまう。
接着層30aにおける硬化反応について、以下説明する。アルケニルフェノール化合物におけるアルケニル基は、マレイミド化合物のエチレン性不飽和基と交互共重合および/または付加反応し、またフェノール性水酸基もマレイミド基のエチレン性不飽和基と付加反応する。以下、バインダー成分として例示した、ジメタリルビスフェノールAおよびビス(4−マレイミドフェニル)メタンの硬化機構について、具体的に説明する。まず、120〜180℃に加熱した段階で、以下の式3で示される線状の重合体が得られる。
Figure 2007245674
さらに、200℃以上に加熱すると、例えば、以下の式4で示される三次元状に架橋した重合体が得られる。これら付加反応および架橋反応によって得られた接着層30bは、300℃以上のガラス転移温度を有している。これにより、非鉛半田耐熱性という効果が発揮される。
Figure 2007245674
本発明の樹脂付き銅箔において、絶縁基材10として、ポリアリールケトン樹脂および非晶性ポリエーテルイミド樹脂の混合組成物からなるものを用いた場合は、絶縁基材10が加熱により軟化して、そして、接着層30aが軟化した後に、絶縁基材10が硬化する。よって、絶縁基材10および接着層30aが共に軟化する温度範囲が存在する。これにより、両者がなじみ(分子間力が働き)、絶縁基材10および接着層30との間で接着性が発現する。
また、ガラス転移温度が高く、積層の際に軟化しないような絶縁基材10および汎用の配線基板200との接着性は、接着層30aが軟化して、絶縁基材10および汎用の配線基板200の表面における微小な凹凸に、接着層30aが入り込むことによって生じるアンカー効果や、水素結合等によって、接着性が発現する。
また、接着層30aは、ビアホール中の導電性ペースト組成物40が金属拡散接合するのを、促進していると考えられる。接着層30aは、完全に硬化して接着層30bとなるまでの間、軟化した状態となっており、接着層30aの弾性率は低下している。接着層30aの弾性率が低下している間は、積層時の圧力は、軟化した接着層30aを介して、樹脂付き銅箔100b、100cにおけるビアホール中の導電性ペースト組成物40に集中する。このような圧力が導電性ペースト組成物40にかかった状態において、導電性ペースト組成物40中の非鉛半田粒子の融点を越える温度となった時、金属拡散接合が急激に進行すると考えられている。
本発明の樹脂付き銅箔100において、接着層30aの厚みは、絶縁基材10の厚みの1/5未満であることが好ましい。こうすることで、汎用の配線基板200と積層する際に、アルケニルフェノール化合物およびマレイミドの混合物がビアホール中に流れ込んで、多層配線基板の層間接続信頼性を阻害することを防ぐことができる。また、接着層30aが厚すぎて、汎用の配線基板200と積層する際に、アルケニルフェノール化合物およびマレイミドの混合物が流出してしまい、ビアホール中の導電性ペースト組成物に十分な圧力がかからずに、金属拡散接合を生じさせることができなくなる事態を防ぐことができる。
また、絶縁基材10の厚みは、好ましくは25〜400μmであり、より好ましくは50〜300μmであり、樹脂付き銅箔の用途によって適宜決定される。また、接着層30aの厚みは、絶縁基材10の厚みの1/5未満の厚みであって、層間接着信頼性の点からできるだけ厚い方が好ましい。
<導電性ペースト組成物40>
本発明の樹脂付き銅箔100aは、図1(b)、図1(e)に示すように、接着層30aおよび絶縁基材10を貫くビアホールが形成され、このビアホールに導電性ペースト組成物40を充填した状態100b、100cで使用される。本発明で使用する導電性ペースト組成物40は、導電粉末、および、バインダー成分を含むものである。
(導電粉末)
導電粉末は、第1の合金粒子と第2の金属粒子とから構成される。
第1の合金粒子は、180℃以上260℃未満の融点を有する非鉛半田粒子である。このような非鉛半田粒子としては、例えば、Sn−Cu、Sn−Sb、Sn−Ag−Cu、Sn−Ag−Cu−Bi、Sn−Ag−In、Sn−Ag−In−Bi、Sn−Zn、Sn−Zn−Bi、および、Sn−Ag−Biを挙げることができる。これらの非鉛半田粒子は、錫を金属拡散させるという効果において信頼をおけるものである。また、第1の合金粒子としては、これらの非鉛半田粒子の二種以上の混合物を使用することもできる。
第2の金属粒子は、Au、Ag、Cuからなる群から選ばれる少なくとも一種以上の金属粒子である。第2の金属粒子は、電気抵抗値が低い金属から形成されている粒子であり、ビアホールの電気伝導性を担うものである。また、第2の金属粒子は、第1の合金粒子に比べて融点が高く、加熱時における導電性ペースト組成物40の粘度を保持する役割を有する。
導電粉末における、第1の合金粒子および第2の金属粒子の混合割合は、質量比で、「76/24」以上「90/10」未満である(「第1の合金粒子」/「第2の金属粒子」)。この範囲を超えて、第1の合金粒子の量が多すぎると、基板を加熱積層する際に、導電性ペースト組成物40の粘度の低下が大きく、導電性ペースト組成物40がビアホールから流出してしまうおそれがある。
第1の合金粒子および第2の金属粒子の平均粒子径は、10μm以下であることが好ましい。第1の合金粒子をこのような粒径とすることによって、導電性ペースト組成物40をビアホールに充填しやすくなり、また、金属拡散が生じやすくなる。また、第2の金属粒子をこのような粒径とすることによって、基板を加熱積層する際における導電性ペースト組成物40の粘度を調整する効果が良好となる。
第1の合金粒子と第2の金属粒子の平均粒径差は、2μm以下であることが好ましい。このように粒径をなるべくそろえることによって、金属拡散接合を生じやすくすることができる。
(バインダー成分)
本発明において使用するバインダー成分は、加熱により硬化する重合性単量体の混合物である。このようなバインダー成分としては、アルケニルフェノール化合物およびマレイミド類の混合物を挙げることができる。なお、アルケニルフェノール化合物および/またはマレイミド類が、高分子化合物であっても、これらを加熱することにより、架橋反応して硬化するものであれば、本発明の重合性単量体に含まれるものとする。
アルケニルフェノール化合物、マレイミド類としては、接着層30aにおいて記載したものと同様のものを使用することができる。
このバインダー成分において、アルケニルフェノール化合物およびマレイミド類の混合比は、モル比で、「30/70」以上「70/30」未満であることが好ましい(「アルケニルフェノール化合物」/「マレイミド類」)。この範囲を超えて、バインダー成分中のどちらかの成分が多すぎると、生成する樹脂が脆くなり、導電性ペースト組成物40と導体パターン部20bとの接着力が低下してしまう。
バインダー成分の硬化反応についても、上記した接着層30aにおける場合と同様である。本発明においては、このようなバインダー成分の三次元架橋による硬化が、半田成分が第2の金属粒子および/または導体パターン部20bを形成する金属へ金属拡散することを促進し、これにより高度な金属拡散接合が形成されると考えられている。つまり、バインダー成分が硬化する時に、ビアホール内の第1の合金粒子および第2の金属粒子に圧力がかかり、これにより、半田成分が、金属粒子および導体パターン部20bを形成する金属へ金属拡散することが促進されると考えられている。バインダー成分の弾性率が、温度によって変化する様子を図2に示す。単量体混合物の弾性率は、温度の上昇により小さくなっていく。しかし、120〜180℃において式3で示した線状の重合体が形成されることによって、弾性率が急に大きくなる(図2における、「単量体混合物」のグラフから、「架橋後」のグラフとなる。)。その後、線状の重合体は、200℃以上において、式4で示される三次元状に架橋した重合体に変化していくと考えられている。架橋後のグラフは、温度の上昇と共に小さくなる傾向はある。しかし、高温領域においても溶融することなく、一定の弾性率を保っている。
このように、180〜260℃において非鉛半田粒子が融解した時に、バインダー成分は硬化反応することにより、一定の弾性率を保持する。このように、融解した非鉛半田粒子に対して、バインダーが硬化することによる圧力がかかり、これにより、導電性ペースト組成物40において、金属拡散接合が生じると考えられる。そして、このような導電性ペースト組成物40を用いた多層配線基板は、そのビアホールの抵抗値が非常に低いものとなり、吸湿耐熱性、接続信頼性、および、導体接着強度に優れたものになると考えられる。
このような観点から、半田粒子が溶解した段階で、バインダー成分が硬化する必要があり、非鉛半田粒子の融点が、バインダー成分の硬化温度範囲に含まれている必要がある。これに対して、バインダー成分の硬化温度範囲に比べて、非鉛半田粒子の融点が高すぎる場合は、バインダー成分が硬化する段階において、非鉛半田粒子は未だ融解していないため、金属拡散が促進されるという効果を享受することができない。また、バインダー成分の硬化温度範囲に比べて、非鉛半田粒子の融点が低すぎる場合は、溶解した半田成分がビアホールからはみ出してしまうおそれがある。
上記したように、導電性ペースト組成物40は、導電粉末およびバインダー成分を含有するものであるが、この導電粉末およびバインダー成分の混合比は、質量比で、「90/10」以上「98/2」未満である(「導電粉末」/「バインダー成分」)。この範囲を超えて、導電粉末の量が少なすぎるとビアホールに充填した導電性ペーストの電気抵抗値が増加してしまう。また、この範囲を超えて、導電粉末の量が多すぎると、導電性ペースト組成物40をビアホールに印刷充填する作業性が悪化し、また、導電性ペースト組成物40と導体パターン部20bとの接着強度が低下してしまう。
<樹脂付き銅箔100a、100b、100cの製造方法>
図1(a)に構成を示した本発明の樹脂付き銅箔100aの製造方法を以下に説明する。まず、銅箔20a上に樹脂組成物からなる絶縁基材10を形成する。形成方法は特に限定されないが、例えば、Tダイを用いて銅箔20a上に、絶縁基材10を構成する樹脂組成物を押出ラミネートすることにより絶縁基材10を形成する方法が、安定生産性等の点から好ましい。
押出ラミネートにおける成形温度は、用いる樹脂の流動特性や製膜性等によって適宜調整されるが、概ね、260℃以上の結晶融解ピーク温度を有する、ポリアリールケトン樹脂および非晶性ポリエーテルイミド樹脂の混合組成物の場合、360〜400℃である。また、押出キャスト製膜時に急冷製膜することにより非晶性フィルム化することが必要である。これにより、170〜230℃付近に弾性率が低下する領域を発現するので、この温度領域での熱成形、熱融着が可能となる。詳細には、170℃付近で弾性率が低下し始め、200℃付近において熱成形、熱融着が可能となる。また、図4に示したグラフは、昇温速度を3℃/分として弾性率を測定したものであるが、昇温速度を10℃/分とすると、非晶から結晶への転移が遅れて、230℃付近において弾性率がもっとも低くなる。
次いで、絶縁基材10上に接着層30aが形成される。接着層30aの形成方法は特に限定されないが、図3(a)あるいは図3(b)に示した方法であることが好ましい。図3(a)に示した方法は、絶縁基材10上に、アルケニルフェノール化合物およびマレイミド類の混合物を含有する溶液を、直接塗布して乾燥固化させることにより、接着層30aを形成する方法である。溶液の塗布方法としては、特に限定されず、バーコーター等を採用することができる。また、上記溶液における溶剤としては、アルケニルフェノール化合物およびマレイミド類を溶解することができるものであれば特に限定されないが、γブチロラクトン、メチルエチルケトン等を使用することが好ましい。
図3(b)に示した方法は、まず、PETフィルム等の剥離性のあるフィルム60にアルケニルフェノール化合物およびマレイミド類の混合物を含有する溶液を塗布して乾燥固化して、剥離性のあるフィルム60上に接着層30aを形成する、そして、この接着層30aを絶縁基材10上に重ねて、加熱して熱転写し、最後にフィルム60を剥離して、絶縁基材10上に接着層30aを形成する方法である。このようにして、本発明の樹脂付き銅箔100aが作製される。
次いで、銅箔20a上にレジストを塗布して、レジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクとして、銅箔20aをエッチングする通常の方法によって、導体パターン20bを形成する。そして、所定位置に、レーザー若しくは機械ドリル等を用いて、接着層30aおよび絶縁基材10を貫くビアホールを形成し、このビアホールに、スクリーン印刷等の通常の印刷手法によって導電性ペースト組成物40を充填して、図1(b)に示すような樹脂付き銅箔100bが形成される。なお、導体パターン20bは、ビアホールを形成して導電性ペースト40を充填した後に形成してもよく、これらの工程の順序は特に限定されない。
また、図1(e)に示す樹脂付き銅箔100cは、レジストパターンを形成しない点以外は、樹脂付き銅箔100bと同様にして、ビアホールを形成し、導電性ペーストを充填して作製することができる。
<樹脂組成物からなる絶縁基材10の弾性率の温度に対する挙動>
ここで、樹脂組成物からなる絶縁基材10の温度に対する弾性率の挙動について説明する。樹脂組成物として、結晶融解ピーク温度が260℃以上の結晶性熱可塑性樹脂からなる組成物を用いた場合であって、この結晶性熱可塑性樹脂として、ポリエーテルエーテルケトンおよび非晶性ポリエーテルイミド樹脂の混合組成物を用いた場合における、絶縁基材10の弾性率の温度に対する挙動を図4に示した。
「積層前」と表示されているのが、多層配線基板として積層する前における、絶縁基材10の弾性率の温度に対する挙動を示したグラフである。また、「積層後」と表示されているのが、所定の条件において加熱・加圧することによって多層配線基板とした後における、絶縁基材10の弾性率の温度に対する挙動を示したグラフである。積層前の状態では、上記したように、絶縁基材10は急冷製膜することにより非晶性フィルム化されている。よって、200℃付近という比較的低温領域において弾性率が十分に低下する。これにより、積層前の絶縁基材10は、比較的低温において熱成形、熱融着することができる。
非晶性フィルム化されている絶縁基材10は、多層配線基板を製造する際における所定の条件下での加熱・加圧成形によって、結晶性へと変化する。これに伴って絶縁基材10の弾性率は大きく変化して、図4における積層後のグラフで示されるような挙動を示すようになる。これにより、以下に説明するように金属拡散接合を促進するという効果を発揮して、多層配線基板を、そのビアホールの抵抗値を非常に小さくすることができると共に、吸湿耐熱性、接続信頼性、および導体接着力に優れたものとすることができると考えられている。
次に、どのように金属拡散接合が促進されるかについて説明する。ここで、導電性ペースト組成物40中の非鉛半田粒子と樹脂組成物からなる絶縁基材10との関係が重要であり、非鉛半田粒子の融点における、樹脂組成物の貯蔵弾性率は、10MPa以上5GPa未満であることが好ましい。なお、樹脂組成物からなる絶縁基材10を形成する熱可塑性樹脂組成物として、上記した好ましい形態である、ポリエーテルエーテルケトンおよび非晶性ポリエーテルイミドの混合組成物を使用した場合は、図4に示すように、180℃以上260℃未満という非鉛半田粒子の融点における、熱可塑性樹脂組成物の貯蔵弾性率は、10MPa以上5GPa未満となっている。なお、熱可塑性樹脂組成物の貯蔵弾性率は、粘弾性評価装置を用い、測定周波数1Hzで昇温速度3℃/分で測定した値である。
上記のように非鉛半田粒子の融点において、熱可塑性樹脂組成物が10MPa以上5GPa未満の貯蔵弾性率を有するものとすることは、非鉛半田粒子の融点において、熱可塑性樹脂組成物にある程度の柔軟性を持たせると共に、溶融せずにある程度の弾性率を保持させていることを意味している。
このように、非鉛半田粒子の融点において、熱可塑性樹脂組成物にある程度の柔軟性を持たせることによって、導電性ペースト組成物40と熱可塑性樹脂組成物とが相互になじむことができ、導電性ペースト組成物40と熱可塑性樹脂組成物からなる絶縁基材10との接着性が向上する。また、非鉛半田粒子の融点において、熱可塑性樹脂組成物が溶融せずに、ある程度の弾性率を保持することによって、樹脂付き銅箔100b、100cを熱融着により積層する際に、導電性ペースト組成物40をビアホールの側面である熱可塑性樹脂組成物により締め付けることができ、導電性ペースト組成物40に圧力をかけることができる。これにより、非鉛半田粒子中の錫成分が第2の金属粒子および/または導体パターン部20bを形成する金属中に金属拡散し、金属拡散接合を形成させることができると考えられている。
<汎用の配線基板200>
本発明の樹脂付き銅箔100b、100cを逐次的に積層して、多層配線基板とする際に使用する汎用の配線基板200としては、ガラスエポキシ基板(FR4基板)、2層ポリイミド基板、3層ポリイミド基板、LCP基板、および、LTCC基板を挙げることができる。これらの汎用の配線基板200は、二種以上を併せて積層して多層基板を形成してもよい。
ガラスエポキシ基板(FR4基板)の製造方法について説明する。まず、ガラスクロスに熱硬化性樹脂を含浸させ半硬化状態(Bステージ化)とした絶縁基材(プリブレグ)を用意する。次いで、絶縁基材の所定位置に、レーザー若しくは機械ドリル等を用いて絶縁基材を貫通する貫通孔を形成し、これをビアホールとする。次いで、スクリーン印刷等によりビアホール内に導電性ペーストを充填する。そして、必要により、加熱して溶剤を揮発させて導電性ペーストを固化させる。汎用の配線基板200に用いられる導電性ペーストとしては、特に限定されず、ビアホール充填用に使用される一般的な導電性ペーストを使用することができる。また、本発明の樹脂付き銅箔100b、100cにおいて使用する導電性ペースト組成物40を使用することもできる。次いで、必要に応じて、絶縁基材の表面上にはみ出した導電性ペーストの乾燥固化物を機械的研磨等により除去して、そして、絶縁基材の一方の面あるいは両方の面に、銅箔を熱圧着すると同時に絶縁基材を完全に硬化する(Cステージ化)。次いで、銅箔をパターニングし、導体パターンを形成する。以上より、ガラスエポキシ基板を使用した汎用の配線基板200を製造することができる。
また、液晶ポリマー(LCP)基板の製造方法について説明する。まず、LCPからなる絶縁基材を用意する。LCPとしては、LCPI型(液晶転移温度:350℃)、LCPII型(液晶転移温度:300℃)等を使用することができる。LCPからなる絶縁基材としては、フィルム状、薄板状、またはシート状が好ましい。その成形方法としては、公知の方法、例えばTダイを用いる押出キャスト法、あるいはカレンダー法、インフレーション成形法等が好ましく、特に限定されるものではないが、シートの製膜性や安定生産性等を考慮すると、Tダイを用いる押出キャスト法が好ましい。Tダイを用いる押出キャスト法での成形温度は、用いる樹脂の流動性や製膜性等によって適宜調整されるが、概ね、LCPI型樹脂の場合、400〜420℃、LCPII型樹脂の場合、350〜370℃である。製膜時に銅箔を貼り付け、その後、絶縁基材にビアホールを形成し、導電性ペースト組成物を充填し、パターニングして導体パターンを形成することについては、上記したガラスエポキシ基板の製造方法における場合と同様である。
銅箔上にキャスト法や流延法でポリイミド層を形成した2層ポリイミド基板や、ポリイミドフィルムと銅箔間に熱可塑性ポリイミド層を接着層として熱ラミネートした擬似2層ポリイミド基板や、ポリイミドフィルムと銅箔間に熱硬化型の接着剤を用いた3層ポリイミド基板についても、上記したFR4基板、LCP基板と同様の製造方法により製造することができる。
LTCC(低温焼成セラミック)基板は、焼成前のLTCC(低温焼成セラミック)基板にビアホールを形成し、ビアホール中にAgペーストを充填し、また表層にもAgペースト配線を施し、焼成して作製した。
<多層配線基板の製造方法>
上記の樹脂付き銅箔100aの用途において記載したように、多層配線基板は、汎用の配線基板200上に、本発明の樹脂付き銅箔100aを逐次的に積層することにより作製することができる。なお、図5に、汎用の配線基板200と本発明の樹脂付き銅箔100cとを熱融着する形態を模式的に示した。図示したように、ヒーター内蔵の積層治具50内に下側より弾性および離型性を有するクッションフィルム51、汎用の配線基板200、樹脂付き銅箔100c、その上に、クッションフィルム51を重ねて、その後、押圧治具52を、図中に示した矢印の方向に押し下げることで熱圧着を施し、これらを積層一体化することができる。このような積層作業を繰返して、汎用の配線基板200上に、本発明の樹脂付き銅箔100b、100cを、逐次的に積層することによって、所望の積層数を有する多層配線基板を製造することができる。
<実施例1>
(樹脂付き銅箔100aの形成)
ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK450G、Tm=335℃)40質量%と、非晶性ポリエーテルイミド樹脂(Ultem 1000)60質量%とからなる樹脂混合物100質量部に対して、平均粒径5μm、平均アスペクト比50の合成マイカを39質量部混合して得られた熱可塑性樹脂組成物を溶融混練し、この混合物を、銅箔(厚さ:12μm)上にTダイを用いて、設定温度380℃にて押出ラミネートし、急冷製膜することにより、銅箔上に厚さ50μmの絶縁基材を形成した。
次いで、ジメタリルビスフェノールA50質量%およびビス(4−マレイミドフェニル)メタン50質量%の割合で混合した重合性単量体の混合物80質量部、γブチロラクトン20質量部を混合した溶液を、上記で作製した絶縁基材の表面にバーコーターを用いて塗布し、100℃45分間乾燥して、厚さ5μmの接着層を絶縁基材の表面に形成し、樹脂付き銅箔を作製した。
(導電性ペースト組成物の調製)
Sn−Ag−Cu合金粒子(平均粒径5.55μm、融点220℃、Sn:Ag:Cu(質量比)=1:3:0.5)76質量%およびCu粒子(平均粒径5μm)24質量%の割合で混合した導電粉末97質量部に対して、ジメタリルビスフェノールA50質量%およびビス(4−マレイミドフェニル)メタン50質量%の割合で混合した重合性単量体の混合物3質量部、ならびに溶剤としてγブチロラクトン7.2質量部、を添加して、3本ロールで混練して導電性ペースト組成物を調製した。
(樹脂付き銅箔100cの形成)
上記で作製した樹脂付き銅箔100aの所望の位置に、レーザーを使用して接着層および絶縁基材を貫通する直径100μmのビアホールを形成した。そして、上記で調製した導電性ペースト組成物を、このビアホールにスクリーン印刷により充填した。充填後、125℃、45分間加熱し、溶剤を揮発させて導電性ペーストを乾燥固化して、樹脂付き銅箔100cを作製した。次いで、フォトリソグラフ法によって、銅箔に導体パターンを形成した。なお、形成したビアおよび配線パターンは、100μmビア、150μmピッチの高密度パターンである。
(汎用の配線基板200の作製)
汎用の配線基板200としては、ガラスエポキシ基板(FR4基板)を使用した。まず、ガラスクロスにエポキシ樹脂組成物を含浸させて、厚さ100μmの半硬化状態(Bステージ)のプリプレグを用意した。このプリプレグの所定の箇所にレーザーによりビアホールを形成し、このビアホールに上記において調製した導電性ペースト組成物をスクリーン印刷により充填した。充填後、125℃、45分間加熱し、溶剤を揮発させて導電性ペーストを乾燥固化した。そして、プリプレグの両面に12μmの厚さの銅箔を180℃、5MPa、30分間の熱圧着により貼り付け、これと同時にエポキシ樹脂を完全に硬化した(Cステージ)。次いで、フォトリソグラフ法によって、銅箔に導体パターンを形成して、FR4基板200を作製した。
(多層配線基板の作製)
上記で得られた樹脂付き銅箔100cを1枚、および、FR4基板を1枚を用意して、FR4基板の導体パターン上に樹脂付き銅箔100cの接着層を重なるようにし、ビア部の位置が合うように積み重ね、温度230℃、5MPa、20分間、真空プレスすることにより積層して、2層の多層配線基板を作成した。
<比較例1>
厚さ12μmの銅箔上にエポキシ樹脂組成物を塗布して、50μmのBステージのエポキシプリプレグ層を形成した。これに対して、実施例1と同様にビアホールの形成、導電ペースト組成物の充填、フォトリソ法による導体パターンの形成を行った。そして、汎用の配線基板200と積層して多層配線基板を作製した。
<参考例1>
接着層の厚さを、15μmにした以外は、実施例1と同様にして、樹脂付き銅箔100cおよび多層配線基板を作製した。
<参考例2>
接着層を形成する重合性単量体の混合物の組成を、ジメタリルビスフェノールA75質量%およびビス(4−マレイミドフェニル)メタン25質量%とした以外は、実施例1と同様にして、樹脂付き銅箔100cおよび多層配線基板を作製した。
<参考例3>
接着層を形成する重合性単量体の混合物の組成を、ジメタリルビスフェノールA25質量%およびビス(4−マレイミドフェニル)メタン75質量%とした以外は、実施例1と同様にして、樹脂付き銅箔100cおよび多層配線基板を作製した。
<参考例4>
導電性ペースト組成物中の導電粉末を98質量部、重合性単量体の混合物を2質量部とした以外は、実施例1と同様にして、導電性ペースト組成物を調製し、樹脂付き銅箔100cおよび多層配線基板を作製した。
<参考例5>
導電性ペースト組成物中の導電粉末を89質量部、重合性単量体の混合物を11質量部とした以外は、実施例1と同様にして、導電性ペースト組成物を調製し、樹脂付き銅箔100cおよび多層配線基板を作製した。
<評価方法>
作製した多層配線基板に対して、以下の評価を行った。得られた評価を表1にまとめた。
(層間接続信頼性(熱衝撃試験))
恒温恒湿槽中で、熱衝撃試験として、−25℃において9分、125℃において9分というサイクルを1000回繰り返した。熱衝撃試験前および試験後の多層配線基板の抵抗を測定して、抵抗変化率を求めた。なお、抵抗変化率は、「|試験前抵抗値−試験後抵抗値|/試験前抵抗値」×100(%)で表される値である。層間接続信頼性は、以下の基準により評価した。
○:抵抗変化率が、常温時および恒温時(25℃)ともに、20%未満である。
×:抵抗変化率が、常温時あるいは恒温時(25℃)のいずれかにおいて、20%以上で
ある。
(吸湿耐熱性)
得られた多層配線基板を、125℃で4時間乾燥する。そして、30℃、湿度85%の恒温恒湿槽に96時間おいて、その後、ピーク温度250℃のリフロー炉で加熱する処理を二度繰り返した。得られた多層配線基板を以下の基準により評価した。
○:基板間の積層界面に剥がれがなく、ビアホール中に膨れが生じていない。
×:基板間の積層界面に剥がれ生じ、および/または、ビアホール中に膨れが生じた。
(導体接着強度(パットプル強度))
多層配線基板上に表出した導体パターン部に針金を半田付けし、この針金を上に引き上
げ、導体パターン部を剥がした時の強度を測定した。
○:強度が1N/mm以上であった。
×:強度が1N/mm未満であった。
(初期抵抗値)
得られた多層配線基板の最上層から最下層まで配線が施されたテストパターン部において、以下の基準により評価した。
○:抵抗値が1×10−4Ωcm未満
×:抵抗値が1×10−4Ωcm以上
<評価結果>
Figure 2007245674
本発明の樹脂付き銅箔100aを用いた多層配線基板の製造方法の概要を示した図である。 接着層30a、30bの弾性率が、温度により変化する様子を示した図である。 接着層30aの形成方法の概略を示した図である。 絶縁基材10を構成する特定の熱可塑性樹脂組成物の弾性率が、温度により変化する様子を示した図である。 汎用の配線基板200と本発明の樹脂付き銅箔100cとを逐次積層的に熱圧着するための積層治具50の概念図である。
符号の説明
10 樹脂組成物からなる絶縁基材
20a 銅箔
20b 導体パターン部
30a 接着層(硬化前)
30b 接着層(硬化後)
40 導電性ペースト組成物
100a、100b、100c 樹脂付き銅箔
200 汎用の配線基板
50 積層治具
51 クッションフィルム
52 押圧治具

Claims (8)

  1. 樹脂組成物からなる絶縁基材、該絶縁基材の一方の面に積層された銅箔、および該絶縁基材の他方の面に積層された接着層からなる樹脂付き銅箔であって、
    前記接着層が、アルケニルフェノール化合物およびマレイミド類の混合物により形成されている、樹脂付き銅箔。
  2. 前記接着層における、前記アルケニルフェノール化合物および前記マレイミド類の混合割合が、モル比で30/70以上70/30未満である、請求項1に記載の樹脂付き銅箔。
  3. 前記接着層の厚みが、前記絶縁基材の厚みの1/5未満である、請求項1または2に記載の樹脂付き銅箔。
  4. 前記接着層が、室温で固化しており、40℃以上100℃未満に融点を有し、
    前記アルケニルフェノール化合物および前記マレイミド類が、120℃以上でene付加反応により線状の重合体となり、200℃以上でDiels−Alder反応により架橋物となり、該付加反応および該架橋反応により得られた層が300℃以上のガラス転移温度を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂付き銅箔。
  5. 前記アルケニルフェノール化合物がジメタリルビスフェノールAで、前記マレイミド類がビス(4−マレイミドフェニル)メタンである、請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂付き銅箔。
  6. 前記絶縁基材を構成する樹脂組成物が、結晶融解ピーク温度が260℃以上の結晶性熱可塑性樹脂、ガラス転移温度が260℃以上の非晶性熱可塑性樹脂、液晶転移温度が260℃以上の液晶ポリマー、ガラス転移温度が300℃以上の非熱可塑性ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、付加型ポリイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、または、熱硬化性ポリフェニレンエーテル樹脂のいずれかである、請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂付き銅箔。
  7. 前記絶縁基材および前記接着層を貫くビアホールを有し、該ビアホールに導電性ペースト組成物が充填されてなる、請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂付き銅箔。
  8. 前記導電性ペースト組成物が、導電粉末と、バインダー成分とを含み、該導電粉末および該バインダー成分の質量比が、90/10以上98/2未満であり、
    前記導電粉末が、第1の合金粒子と第2の金属粒子とからなり、
    前記第1の合金粒子が、180℃以上260℃未満の融点を有する非鉛半田粒子であり、
    前記第2の金属粒子が、Au、Ag、Cuからなる群から選ばれる少なくとも一種以上であり、前記第1の合金粒子と前記第2の金属粒子との質量比が、76/24以上90/10未満であり、
    前記バインダー成分が、加熱により硬化する重合性単量体の混合物であり、前記非鉛半田粒子の融点が、前記バインダー成分の硬化温度範囲に含まれている、
    請求項7に記載の樹脂付き銅箔。
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