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JP2007127004A - 内燃機関の状態量推定装置、内燃機関の制御装置、及び内燃機関の状態量推定方法 - Google Patents

内燃機関の状態量推定装置、内燃機関の制御装置、及び内燃機関の状態量推定方法 Download PDF

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JP2007127004A
JP2007127004A JP2005318869A JP2005318869A JP2007127004A JP 2007127004 A JP2007127004 A JP 2007127004A JP 2005318869 A JP2005318869 A JP 2005318869A JP 2005318869 A JP2005318869 A JP 2005318869A JP 2007127004 A JP2007127004 A JP 2007127004A
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Shinji Kojima
晋爾 小島
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Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

【課題】内燃機関の状態量を容易かつ精度よく推定する。
【解決手段】筒内温度補正部62は、吸気弁閉時の仮筒内温度TIVCを設定するとともにこの仮筒内温度TIVCを補正する。NOx濃度推定部64は、吸気弁閉時の仮筒内温度TIVC及び筒内ガスの検出圧力pの履歴を基に、NOx濃度推定モデルを用いて排気ガス中のNOx濃度ζ0を推定する。筒内温度補正部62は、NOxの推定濃度ζ0と検出濃度ζとの偏差Δζの絶対値が減少するように吸気弁閉時の仮筒内温度TIVCを補正する。そして、筒内温度推定部52は、NOxの推定濃度ζ0と検出濃度ζとの偏差Δζの絶対値が設定量以下であるときの仮筒内温度TIVCを、吸気弁閉時の推定筒内温度とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、筒内で混合気を燃焼させる内燃機関の状態量を推定する内燃機関の状態量推定装置、内燃機関の制御装置、及び内燃機関の状態量推定方法に関する。
内燃機関の筒内温度を熱電対等の温度センサにより測定することは、温度センサの耐熱性・耐久性と応答性が不十分であることや、内燃機関に装着することが容易でないために、実用することが困難である。そのため、内燃機関の吸気弁が閉じたときの筒内温度が不明であり、熱発生、エミッション生成、ノックの発生等の燃焼時の挙動を推定することが困難である。内燃機関の燃焼時の挙動を推定するためには、温度センサを用いることなく内燃機関の筒内温度を推定できることが要求される。
内燃機関の筒内ガス状態量を推定する装置としては、下記特許文献1に示すものが開示されている。特許文献1においては、各種物理モデルを組み合わせたシミュレーション結果と筒内相対圧力センサ出力との比較に基づいて、筒内ガス状態量を逆算している。
また、ノックの発生を抑止する内燃機関の制御装置としては、下記特許文献2に示すものが開示されている。特許文献2においては、既燃部と未燃部との燃焼室2領域サイクルシミュレーションに自着火モデルを組み合わせて自着火発生時期と自着火による発熱量を予測し、トレースノック点火時期を予測することによって内燃機関の燃焼制御を行っている。
特開2004−108348号公報 特開2004−332584号公報
特許文献1においては、シミュレーションに用いられる各種物理モデルに仮定が多く含まれるため、逆算された筒内ガス状態量の精度を確保することが困難である。特に、筒内ガスからの燃焼室壁面への熱伝達量を推定するモデルには一般性が欠けており、異なる内燃機関ごとに定数適合を行う必要があるため、推定精度を確保することが困難である。
また、特許文献2においては、自着火発生時期と自着火による発熱量を予測する際に、熱発生パターンや燃焼室壁面からの伝熱量を仮定する必要がある。自着火発生時期と自着火による発熱量の予測精度を確保することが困難であり、ノックの発生を抑止する燃焼制御を精度よく行うことが困難である。
本発明は、内燃機関の状態量を容易かつ精度よく推定することができる内燃機関の状態量推定装置及び状態量推定方法を提供することを目的とする。また、本発明は、内燃機関の燃焼制御を精度よく行うことができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る内燃機関の状態量推定装置、内燃機関の制御装置、及び内燃機関の状態量推定方法は、上述した目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明に係る内燃機関の状態量推定装置は、筒内で混合気を燃焼させる内燃機関の状態量を推定する内燃機関の状態量推定装置であって、内燃機関の筒内圧力を取得する筒内圧力取得部と、内燃機関の排気ガスにおける所定成分の濃度を検出する排気濃度検出部と、筒内圧力取得部による取得筒内圧力と排気濃度検出部による所定成分の検出濃度とに基づいて内燃機関の筒内温度を推定する筒内温度推定部と、を備えることを要旨とする。
本発明によれば、内燃機関の排気ガスにおける所定成分の濃度の筒内温度依存性を利用して、内燃機関の筒内圧力と排気ガスの所定成分の検出濃度とに基づいて内燃機関の筒内温度を推定することができる。したがって、内燃機関の状態量を容易かつ精度よく推定することができる。
本発明の一態様では、筒内温度推定部は、内燃機関の仮筒内温度を設定するとともに該仮筒内温度を補正する筒内温度補正部と、筒内温度補正部による仮筒内温度と筒内圧力取得部による取得筒内圧力とに基づいて内燃機関の排気ガスにおける所定成分の濃度を推定する排気濃度推定部と、を有し、筒内温度補正部は、排気濃度推定部による所定成分の推定濃度と排気濃度検出部による所定成分の検出濃度との偏差の絶対値が減少するよう仮筒内温度を補正し、筒内温度推定部は、排気濃度推定部による所定成分の推定濃度と排気濃度検出部による所定成分の検出濃度との偏差の絶対値が設定量以下であるときの仮筒内温度を基に内燃機関の筒内温度を推定することが好適である。こうすれば、内燃機関の仮筒内温度及び筒内圧力を基に算出した排気ガスの所定成分の推定濃度を排気ガスの所定成分の検出濃度と比較して、それらの偏差の絶対値が減少するように仮筒内温度を補正することで、内燃機関の筒内温度を容易かつ精度よく推定することができる。この態様では、排気濃度推定部は、内燃機関の筒内圧力及び筒内温度に対して前記所定成分の濃度を関連付ける排気濃度推定モデルを用いて、該所定成分の濃度を推定することが好適である。こうすれば、排気濃度推定モデルを用いて排気ガスの所定成分の推定濃度を容易かつ精度よく算出することができる。また、この態様では、筒内温度補正部は、内燃機関の吸気弁閉時の仮筒内温度を設定するとともに該仮筒内温度を補正することが好適である。こうすれば、吸気弁閉時の筒内温度を容易かつ精度よく推定することができる。
本発明の一態様では、前記所定成分の濃度は、窒素酸化物の濃度であることが好適である。こうすれば、内燃機関の排気ガスにおける窒素酸化物濃度の筒内温度依存性を利用して、内燃機関の筒内温度を容易かつ精度よく推定することができる。
また、本発明に係る内燃機関の状態量推定装置は、筒内で混合気を燃焼させる内燃機関の状態量を推定する内燃機関の状態量推定装置であって、内燃機関の筒内圧力を取得する筒内圧力取得部と、内燃機関のノックまたは自着火の開始時期を検出する自着火時期検出部と、筒内圧力取得部による取得筒内圧力と自着火時期検出部によるノックまたは自着火の検出開始時期とに基づいて内燃機関の筒内温度を推定する筒内温度推定部と、を備えることを要旨とする。
本発明によれば、内燃機関のノックまたは自着火の開始時期の筒内温度依存性を利用して、内燃機関の筒内圧力とノックまたは自着火の検出開始時期とに基づいて内燃機関の筒内温度を推定することができる。したがって、内燃機関の状態量を容易かつ精度よく推定することができる。
本発明の一態様では、筒内温度推定部は、内燃機関の仮筒内温度を設定するとともに該仮筒内温度を補正する筒内温度補正部と、筒内温度補正部による仮筒内温度と筒内圧力取得部による取得筒内圧力とに基づいて内燃機関のノックまたは自着火の開始時期を推定する自着火時期推定部と、を有し、筒内温度補正部は、自着火時期推定部によるノックまたは自着火の推定開始時期と自着火時期検出部によるノックまたは自着火の検出開始時期との偏差の絶対値が減少するよう仮筒内温度を補正し、筒内温度推定部は、自着火時期推定部によるノックまたは自着火の推定開始時期と自着火時期検出部によるノックまたは自着火の検出開始時期との偏差の絶対値が設定量以下であるときの仮筒内温度を基に内燃機関の筒内温度を推定することが好適である。こうすれば、内燃機関の仮筒内温度及び筒内圧力を基に算出したノックまたは自着火の推定開始時期をノックまたは自着火の検出開始時期と比較して、それらの偏差の絶対値が減少するように仮筒内温度を補正することで、内燃機関の筒内温度を容易かつ精度よく推定することができる。この態様では、自着火時期推定部は、内燃機関の筒内圧力及び筒内温度に対してノックまたは自着火の開始時期を関連付ける自着火時期推定モデルを用いて、ノックまたは自着火の開始時期を推定することが好適である。こうすれば、自着火時期推定モデルを用いてノックまたは自着火の推定開始時期を容易かつ精度よく算出することができる。また、この態様では、筒内温度補正部は、内燃機関の吸気弁閉時の仮筒内温度を設定するとともに該仮筒内温度を補正することが好適である。こうすれば、吸気弁閉時の筒内温度を容易かつ精度よく推定することができる。
本発明の一態様では、筒内圧力取得部による取得筒内圧力と筒内温度推定部による推定筒内温度とに基づいて内燃機関の筒内混合気量を推定する筒内混合気量推定部を備えることが好適である。こうすれば、内燃機関の筒内混合気量を容易かつ精度よく推定することができる。この態様では、内燃機関の燃料噴射量を取得する燃料噴射量取得部と、内燃機関の空燃比を検出する空燃比検出部と、燃料噴射量取得部による取得燃料噴射量と空燃比検出部による検出空燃比とに基づいて内燃機関の筒内新気量を推定する筒内新気量推定部と、を備えることが好適である。こうすれば、内燃機関の筒内新気量を容易かつ精度よく推定することができる。さらに、筒内混合気量推定部による推定筒内混合気量と筒内新気量推定部による推定筒内新気量とに基づいて内燃機関の筒内残留ガス量または筒内残留ガス割合を推定する筒内残留ガス推定部を備えることが好適である。こうすれば、内燃機関の筒内残留ガス量または筒内残留ガス割合を容易かつ精度よく推定することができる。
また、本発明に係る内燃機関の制御装置は、本発明に係る内燃機関の状態量推定装置を備え、筒内で混合気を点火させて燃焼させる内燃機関の点火時期を制御する内燃機関の制御装置であって、内燃機関のノックまたは自着火を検出する自着火検出部と、自着火検出部によりノックまたは自着火が検出された場合に点火時期を遅角させる点火時期制御部と、を備え、点火時期制御部は、筒内圧力取得部で取得されたノックまたは自着火が検出された場合の筒内圧力と筒内温度推定部で推定されたノックまたは自着火が検出された場合の筒内温度とに基づいて点火時期を遅角させる場合の筒内圧力及び筒内温度を予測する遅角時状態量予測部と、遅角時状態量予測部で予測された筒内圧力及び筒内温度に基づいて点火時期を遅角させる場合のノックまたは自着火の発生を予測する遅角時自着火予測部と、を有し、遅角時自着火予測部によるノックまたは自着火の発生の予測結果を基に点火時期の遅角量を決定することを要旨とする。
本発明によれば、ノックまたは自着火が検出された場合の筒内圧力及び筒内温度を基に点火時期を遅角させる場合の筒内圧力及び筒内温度を予測し、この予測した点火時期を遅角させる場合の筒内圧力及び筒内温度を基に点火時期を遅角させる場合のノックまたは自着火の発生を予測する。そして、点火時期を遅角させる場合のノックまたは自着火の発生の予測結果を基に点火時期の遅角量を決定することで、必要最小限の点火時期の遅角量で内燃機関のノックの発生を抑止することができる。したがって、内燃機関のノックの発生を抑止する制御を精度よく行うことができ、内燃機関の燃焼制御を精度よく行うことができる。
本発明の一態様では、遅角時状態量予測部は、筒内圧力取得部で取得されたノックまたは自着火が検出された場合の筒内圧力と筒内温度推定部で推定されたノックまたは自着火が検出された場合の筒内温度とに基づいてノックまたは自着火が検出された場合の質量燃焼割合を推定し、該推定した質量燃焼割合に基づいて点火時期を遅角させる場合の筒内圧力及び筒内温度を予測することが好適である。こうすれば、ノックまたは自着火が検出された場合の質量燃焼割合を基に点火時期を遅角させる場合の筒内圧力及び筒内温度を容易かつ精度よく予測することができ、点火時期を遅角させる場合のノックまたは自着火の発生を容易かつ精度よく予測することができる。
本発明の一態様では、遅角時自着火予測部は、内燃機関の筒内圧力及び筒内温度に対してノックまたは自着火の開始時期を関連付ける自着火時期推定モデルを用いて、点火時期を遅角させる場合のノックまたは自着火の発生を予測することが好適である。こうすれば、自着火時期推定モデルを用いて点火時期を遅角させる場合のノックまたは自着火の発生を容易かつ精度よく予測することができる。
また、本発明に係る内燃機関の制御装置は、本発明に係る内燃機関の状態量推定装置と、筒内で混合気を燃焼させる可変圧縮比型内燃機関の圧縮比を制御する圧縮比制御部と、を備える内燃機関の制御装置であって、圧縮比制御部は、筒内圧力取得部で取得された筒内圧力と筒内温度推定部で推定された筒内温度とに基づいて圧縮比を変化させる場合の筒内圧力及び筒内温度を予測する圧縮比変化時状態量予測部と、圧縮比変化時状態量予測部で予測された筒内圧力及び筒内温度に基づいて圧縮比を変化させる場合のノックまたは自着火の発生を予測する圧縮比変化時自着火予測部と、を有し、圧縮比変化時自着火予測部によるノックまたは自着火の発生の予測結果を基に圧縮比の変化量を決定することを要旨とする。
本発明によれば、内燃機関の筒内圧力及び筒内温度を基に圧縮比を変化させる場合の筒内圧力及び筒内温度を予測し、この予測した圧縮比を変化させる場合の筒内圧力及び筒内温度を基に圧縮比を変化させる場合のノックまたは自着火の発生を予測する。そして、圧縮比を変化させる場合のノックまたは自着火の発生の予測結果を基に圧縮比の変化量を決定することで、必要最小限の圧縮比の変化量で火花点火機関のノックの発生を抑止する制御や圧縮自着火機関の自着火時期の制御を精度よく行うことができる。したがって、内燃機関の燃焼制御を精度よく行うことができる。
本発明の一態様では、圧縮比変化時自着火予測部は、内燃機関の筒内圧力及び筒内温度に対してノックまたは自着火の開始時期を関連付ける自着火時期推定モデルを用いて、圧縮比を変化させる場合のノックまたは自着火の発生を予測することが好適である。こうすれば、自着火時期推定モデルを用いて圧縮比を変化させる場合のノックまたは自着火の発生を容易かつ精度よく予測することができる。
本発明の一態様では、可変圧縮比型内燃機関は、筒内で混合気を点火させて燃焼させる火花点火機関であり、内燃機関のノックまたは自着火を検出する自着火検出部をさらに備え、圧縮比制御部は、自着火検出部によりノックまたは自着火が検出された場合に圧縮比を低減させ、圧縮比変化時状態量予測部は、筒内圧力取得部で取得されたノックまたは自着火が検出された場合の筒内圧力と筒内温度推定部で推定されたノックまたは自着火が検出された場合の筒内温度とに基づいて圧縮比を低減させる場合の筒内圧力及び筒内温度を予測し、圧縮比変化時自着火予測部は、圧縮比変化時状態量予測部で予測された筒内圧力及び筒内温度に基づいて圧縮比を低減させる場合のノックまたは自着火の発生を予測し、圧縮比制御部は、圧縮比変化時自着火予測部によるノックまたは自着火の発生の予測結果を基に圧縮比の低減量を決定することが好適である。こうすれば、必要最小限の圧縮比の低減量で火花点火機関のノックの発生を抑止する制御を精度よく行うことができる。この態様では、圧縮比変化時状態量予測部は、筒内圧力取得部で取得されたノックまたは自着火が検出された場合の筒内圧力と筒内温度推定部で推定されたノックまたは自着火が検出された場合の筒内温度とに基づいてノックまたは自着火が検出された場合の質量燃焼割合を推定し、該推定した質量燃焼割合に基づいて圧縮比を低減させる場合の筒内圧力及び筒内温度を予測することが好適である。こうすれば、ノックまたは自着火が検出された場合の質量燃焼割合を基に圧縮比を低減させる場合の筒内圧力及び筒内温度を容易かつ精度よく予測することができ、圧縮比を低減させる場合のノックまたは自着火の発生を容易かつ精度よく予測することができる。
本発明の一態様では、可変圧縮比型内燃機関は、筒内で混合気を圧縮することで自着火させて燃焼させる圧縮自着火機関であることが好適である。こうすれば、圧縮自着火機関の自着火時期の制御を精度よく行うことができる。
また、本発明に係る内燃機関の状態量推定方法は、筒内で混合気を燃焼させる内燃機関の状態量を推定する内燃機関の状態量推定方法であって、内燃機関の筒内圧力を取得する筒内圧力取得ステップと、内燃機関の排気ガスにおける所定成分の濃度を検出する排気濃度検出ステップと、筒内圧力取得ステップによる取得筒内圧力と排気濃度検出ステップによる所定成分の検出濃度とに基づいて内燃機関の筒内温度を推定する筒内温度推定ステップと、を含むことを要旨とする。
また、本発明に係る内燃機関の状態量推定方法は、筒内で混合気を燃焼させる内燃機関の状態量を推定する内燃機関の状態量推定方法であって、内燃機関の筒内圧力を取得する筒内圧力取得ステップと、内燃機関のノックまたは自着火の開始時期を検出する自着火時期検出ステップと、筒内圧力取得ステップによる取得筒内圧力と自着火時期検出ステップによるノックまたは自着火の検出開始時期とに基づいて内燃機関の筒内温度を推定する筒内温度推定ステップと、を含むことを要旨とする。
以下、本発明を実施するための形態(以下実施形態という)を図面に従って説明する。
「全体構成」
図1は、本発明の実施形態に係る内燃機関の状態量推定装置を備える内燃機関の制御装置の構成の概略を示す図である。内燃機関(エンジン)10は、ピストン−クランク機構を用いた周知の構成で実現可能であり、火花点火機関として構成されている。吸気行程では、吸気弁が開いており吸気ガスが筒内に吸入される。圧縮行程では、吸気弁が閉じており筒内の吸気ガスがピストンにより圧縮される。そして、筒内の吸気ガス(混合気)が点火プラグにより点火されることで燃焼する。膨張行程では、燃焼後の筒内ガスが膨張することでクランク軸に動力を発生させる。排気行程では、排気弁が開いており燃焼後の筒内ガスが排気ガスとして排出される。ただし、後述するように、内燃機関10を、筒内で混合気を圧縮することで自着火させて燃焼させる圧縮自着火機関により構成することもできる。
本実施形態では、内燃機関10の各種状態量(筒内ガス状態量)を推定するために、クランク角センサ12、筒内圧力センサ14、NOxセンサ16、空燃比(A/F)センサ18、及びノックセンサ20が設けられている。クランク角センサ12は、内燃機関10のクランク角度θを検出する。筒内圧力センサ14は、内燃機関10の筒内圧力(筒内ガス圧力)pを検出する。NOxセンサ16は、内燃機関10の排気ガス(筒内で燃焼により発生し且つ排気弁開時に筒内より排出されるガス)中に含まれるNOx(窒素酸化物)の濃度ζを検出する。空燃比(A/F)センサ18は、内燃機関10の筒内ガス(混合気)の空燃比A/Fを検出する。ノックセンサ20は、内燃機関10の筒内ガス(混合気)の燃焼時におけるノックまたは自着火の発生及びその開始時期を検出する。ただし、ノックセンサ20の代わりに筒内圧力センサ14を用いて内燃機関10のノックまたは自着火の発生及びその開始時期を検出することも可能である。
電子制御装置42は、CPUを中心としたマイクロプロセッサとして構成されており、処理プログラムを記憶したROMと、一時的にデータを記憶するRAMと、入出力ポートと、を備える。この電子制御装置42には、クランク角センサ12で検出されたクランク角度θを示す信号、筒内圧力センサ14で検出された筒内ガス圧力pを示す信号、NOxセンサ16で検出されたNOx濃度ζを示す信号、空燃比センサ18で検出された空燃比A/Fを示す信号、及びノックセンサ20で検出されたノックまたは自着火の発生状態を示す信号等が入力ポートを介して入力されている。一方、電子制御装置42からは、内燃機関10の燃料噴射量(燃料噴射弁の開弁時間)を制御するための燃料噴射制御信号、及び内燃機関10の点火時期を制御するための点火時期制御信号等が出力ポートを介して出力されている。
電子制御装置42は、例えば図1に示す機能ブロック図により構成することができる。電子制御装置42は、以下に説明する筒内温度推定部52、筒内混合気量推定部54、筒内新気量推定部56、筒内残留ガス推定部58、及び点火時期制御部60を備えている。
筒内温度推定部52は、内燃機関10の筒内温度(筒内ガス温度)Tを推定する。ここでの筒内ガス温度Tを推定する方法の詳細については後述する。筒内混合気量推定部54は、クランク角センサ12による検出クランク角度θ、筒内圧力センサ14による筒内ガスの検出圧力p、及び筒内温度推定部52による筒内ガスの推定温度Tに基づいて、内燃機関10の筒内混合気量Nを推定する。ここでの筒内混合気量N(モル数)については、吸気弁閉時から排気弁開時までにおける同一タイミングで検出または推定されたクランク角度θと筒内ガス圧力pと筒内ガス温度Tを用いて、以下の(1)式で算出することができる。ただし、(1)式において、Rは普遍ガス定数である。vは内燃機関10の燃焼室容積であり、クランク角度θから算出することができる。
N=p×v/(R×T) (1)
筒内新気量推定部56は、燃料噴射量及び空燃比センサ18による検出空燃比A/Fに基づいて、内燃機関10の筒内新気量(空気量+燃料量)Nfを推定する。ここでの筒内新気量Nf(モル数)については、以下の(2)式で算出することができる。ただし、(2)式において、Mfは燃料蒸気の平均分子量、Maは空気の平均分子量である。Gfは燃料噴射量(質量)であり、電子制御装置42において例えば燃料噴射制御信号(燃料噴射弁の開弁時間)から算出(取得)することができる。
Nf=Gf/Mf+Gf×(A/F)/Ma (2)
筒内残留ガス推定部58は、筒内混合気量推定部54による筒内混合気の推定量N及び筒内新気量推定部56による筒内新気の推定量Nfに基づいて、内燃機関10の筒内残留ガス割合Nr/Nを推定する。ここでの筒内残留ガス割合Nr/Nについては、以下の(3)式で算出することができる。また、筒内残留ガス推定部58は、筒内混合気の推定量N及び筒内新気の推定量Nfに基づいて、内燃機関10の筒内残留ガス量Nrを推定することもできる。その場合の筒内残留ガス量Nr(モル数)は、以下の(4)式で表される。
Nr/N=1−Nf/N (3)
Nr=N−Nf (4)
点火時期制御部60は、点火時期制御信号により内燃機関10の点火時期を制御する。ここでの点火時期制御部60は、ノックセンサ20(あるいは筒内圧力センサ14)からの信号に基づきノック(自着火)が発生したと判定した場合は、点火時期を遅角させることでノック(自着火)の発生を抑止する。ここでの点火時期制御の詳細については後述する。
「筒内温度推定部の構成」
次に、筒内温度推定部52のより具体的な構成例について図2を用いて説明する。筒内温度推定部52は、筒内圧力センサ14による筒内ガスの検出圧力pの履歴及びNOxセンサ16によるNOxの検出濃度ζに基づいて内燃機関10の筒内温度(筒内ガス温度)Tを推定する。そして、筒内温度推定部52は、図2に示すように、以下に説明する筒内温度補正部62、NOx濃度推定部64、及びNOx濃度比較部66を備えている。
筒内温度補正部62は、内燃機関10の仮筒内温度を設定してNOx濃度推定部64へ出力するとともにこの仮筒内温度を補正する。ここでは、内燃機関10の吸気弁閉時(吸気弁が閉じたとき)の仮筒内温度TIVCが設定されるとともにこの仮筒内温度TIVCが補正される。NOx濃度推定部64は、筒内温度補正部62による吸気弁閉時の仮筒内温度TIVC及び筒内圧力センサ14による筒内ガスの検出圧力pの履歴に基づいて、内燃機関10の排気ガス(筒内で燃焼により発生し且つ排気弁開時に筒内より排出されるガス)中に含まれるNOxの濃度ζ0を推定する。ここでは、内燃機関10の筒内圧力p及び筒内温度Tに対してNOxの濃度ζを関連付けるNOx濃度推定モデルを用いて、NOx濃度ζ0が推定される。このNOx濃度推定モデルの詳細については後述する。
NOx濃度比較部66は、NOx濃度推定部64によるNOxの推定濃度ζ0とNOxセンサ16によるNOxの検出濃度ζとを比較し、それらの偏差Δζを筒内温度補正部62へ出力する。筒内温度補正部62は、NOx濃度推定部64によるNOxの推定濃度ζ0とNOxセンサ16によるNOxの検出濃度ζとの偏差Δζの絶対値が減少するように、NOx濃度推定部64へ出力する吸気弁閉時の仮筒内温度TIVCを補正し、且つNOx推定濃度ζ0とNOx検出濃度ζとの偏差Δζの絶対値が設定量以下になるまで仮筒内温度TIVCの補正を繰り返して行う。例えば筒内温度補正部62は、NOxの検出濃度ζの方がNOxの推定濃度ζ0より高い場合は仮筒内温度TIVCを高く補正し、NOxの検出濃度ζの方がNOxの推定濃度ζ0より低い場合は仮筒内温度TIVCを低く補正する。ここでは以下の(5)、(6)式に従って吸気弁閉時の仮筒内温度TIVCを補正することができる。
Figure 2007127004
ただし、(5)、(6)式において、TIVC newは補正後の吸気弁閉時の筒内混合気温度の値、TIVC oldは補正前の吸気弁閉時の筒内混合気温度の値、ΔTIVCは補正量、ΔζはNOxの推定濃度ζ0とNOxの検出濃度ζとの偏差である。また、∂ζ/∂TIVCは、吸気弁閉時の筒内混合気温度に対するNOx濃度の感度であり、実験的または解析的に求めることができる。図3に、吸気弁閉時の筒内混合気温度に対するNOx濃度の感度の一例を示す。ただし、図3において、A/Fは空燃比、KLはエンジン負荷である。
そして、筒内温度推定部52は、NOx濃度推定部64によるNOxの推定濃度ζ0とNOxセンサ16によるNOxの検出濃度ζとの偏差Δζの絶対値が設定量以下であるときの仮筒内温度TIVCを、吸気弁閉時(吸気弁が閉じたとき)の推定筒内温度とする。
次に、NOx濃度推定部64においてNOx濃度ζ0の推定に用いられるNOx濃度推定モデルの一例について説明する。
本実施形態では、以下の3反応1〜3によってNOの生成と消滅が記述される、いわゆる拡大Zeldovich機構が用いられる。
Figure 2007127004
このモデルでは、いわゆるpromptNOや燃料中に含まれるN及びN2O機構を無視し、且つNOxをNOのみから成ると考え、以下の常微分方程式を用いてNOx濃度の計算を行う。
Figure 2007127004
ただし、(7)〜(10)式において、[NO]は、NOのモル濃度(mol/cm3)、つまりNOx濃度ζ0を表す。また、[X]は化学種Xのモル濃度(mol/cm3)、R1〜R3はそれぞれ各反応1〜3の速度(mol/s/cm3)、k1〜k3はそれぞれ各反応1〜3の速度定数、添字eは化学平衡値を表す。
各化学種の平衡値[X]eについては、既知の一般的な化学平衡計算手法を用いて、筒内圧力pと既燃部の各元素(本実施形態ではH,O,C,N)の原子数を与えて計算することができる。既燃部の各元素の原子数は、質量燃焼割合xを用いた以下の(11)〜(14)式で表される。
Figure 2007127004
ただし、(11)〜(14)式において、NHは既燃部に含まれる水素原子の数、NH,IVCは吸気弁閉時の混合気に含まれる水素原子の数、NOは既燃部に含まれる酸素原子の数、NO,IVCは吸気弁閉時の混合気に含まれる酸素原子の数、NCは既燃部に含まれる炭素原子の数、NC,IVCは吸気弁閉時の混合気に含まれる炭素原子の数、NNは既燃部に含まれる窒素原子の数、NN,IVCは吸気弁閉時の混合気に含まれる窒素原子の数である。ここで、空燃比A/Fから未燃混合気の組成を決定することができ、この未燃混合気の組成と未燃混合気の全モル数から未燃混合気に含まれる各原子のモル数を決定することができる。そのため、筒内残留ガスを考慮する場合は、空燃比A/F、筒内新気量Nf、及び筒内残留ガス割合Nr/Nから、吸気弁閉時の混合気に含まれる各原子のモル数を決定することができる。
質量燃焼割合xは、以下の(15)〜(25)式で表される。
Figure 2007127004
Figure 2007127004
ただし、(15)〜(25)式において、YRは筒内混合気の質量、γPは燃焼生成物の比熱比、γCは未燃混合気の比熱比、γRは燃焼反応物の比熱比、vSは燃焼室容積(クランク角度θから算出)、vSiは点火時期における燃焼室容積、pは筒内圧力、pSiは点火時期における筒内圧力、paは大気圧、qwは燃焼室壁面からの熱損失、ρSiは点火時の筒内混合気密度、Qは燃焼による熱発生量、Mjは化学種jの分子量、Xu,jは燃焼前の既燃部に含まれる化学種jのモル数、Xb,jは既燃部に含まれる化学種jのモル数である。また、αC=1−1/γC、αR=1−1/γRである。
燃焼室壁面からの熱損失qwについては、以下のようにして算出することができる。まず(15)式で熱損失を0とおいた以下の(26)式から、その左辺xpの最大値xpmaxを算出する。次に、以下の(27)、(28)式を用いて熱損失qwを算出する。
Figure 2007127004
燃焼による熱発生量Qは、以下の(29)式で表される。
Figure 2007127004
ただし、(29)式において、mは既燃部及び燃焼前の混合気に含まれる化学種の総数、Mjは化学種jの分子量、uj(T)は化学種jの比内部エネルギー(筒内温度Tの関数)、Tuは燃焼前の既燃部の温度、Tbは既燃部の温度、Xu,jは燃焼前の既燃部に含まれる化学種jのモル数、Xb,jは既燃部に含まれる化学種jのモル数、puは燃焼前の既燃部の圧力、vuは燃焼前の既燃部の比体積、γuは燃焼前の既燃部の比熱比、pbは既燃部の圧力、vbは既燃部の比体積、γbは既燃部の比熱比である。
また、点火時期前または点火時期の筒内混合気温度Tは、以下の(30)式で表される。
Figure 2007127004
ただし、(30)式において、TIVCは吸気弁閉時の筒内混合気温度、vIVCは吸気弁閉時の燃焼室容積、vは点火時期前または点火時期の燃焼室容積である。κはポリトロープ指数であり、筒内圧力pと燃焼室容積vの履歴から算出することができる。
そして、点火時期後の未燃部温度Tは、以下の(31)式で表される。
Figure 2007127004
ただし、(31)式において、Tignは点火時期における筒内混合気温度、pignは点火時期における筒内圧力(=pSi)、pは点火時期後の筒内圧力、γは点火時期後の未燃部の比熱比である。
そして、点火時期後の既燃部温度Tについては、筒内圧力pと吸気弁閉時の筒内混合気温度TIVCを基に、以上の(11)〜(31)式及び状態方程式を連立させた上で、既知の一般的な化学平衡計算を行うことで算出することができる。例えば点火時期後の仮既燃部温度T0を設定して質量燃焼割合xを(15)〜(29)式及び状態方程式を用いて算出し、筒内圧力pと質量燃焼割合xを基に化学平衡計算を行って点火時期後の既燃部温度Tを算出する。そして、設定した仮既燃部温度T0と化学平衡計算により算出された既燃部温度Tとの偏差の絶対値が減少するように仮既燃部温度T0を補正しながら、化学平衡計算による既燃部温度Tの算出を繰り返して行う。そして、設定した仮既燃部温度T0と化学平衡計算により算出される既燃部温度Tとの偏差の絶対値が設定量以下であるときの仮既燃部温度T0を、点火時期後の既燃部温度Tとすることができる。ただし、最初に質量燃焼割合xを算出する際には、(29)式において既燃部の化学種のモル数が必要である。このときは、混合気が完全燃焼した場合のモル数を与えて、質量燃焼割合xを算出する。あるいは、質量燃焼割合x=1を仮定した上で、化学平衡計算を実施して既燃部の化学種のモル数を決定する。点火時期後の既燃部温度Tが求まれば、(7)〜(29)式と状態方程式と既知の一般的な化学平衡計算手法を用いて、NOのモル濃度[NO](mol/cm3)、つまりNOx推定濃度ζ0を算出することができる。以上のように、NOx濃度推定部64は、混合気の燃焼時の筒内圧力pの履歴と吸気弁閉時の筒内混合気温度TIVCを基に、(7)〜(31)式と状態方程式と既知の一般的な化学平衡計算手法を用いて、NOx推定濃度ζ0を算出することができる。
そして、筒内温度推定部52は、NOx推定濃度ζ0とNOx検出濃度ζとの偏差Δζの絶対値が設定量以下であるときの仮筒内温度(吸気弁閉時の推定筒内温度)TIVCを基に、吸気弁閉時期後から点火時期に至る任意の時刻(クランク角度)の筒内温度、点火時期後の筒内未燃部温度、及び点火時期後から排気弁開時期に至る任意の時刻(クランク角度)の筒内既燃部温度を推定することができる。吸気弁閉時期後から点火時期に至る任意の時刻(クランク角度)の筒内温度については、前述の(30)式を用いて算出することができる。点火時期後の筒内未燃部温度については、前述の(31)式を用いて算出することができる。点火時期後から排気弁開時期に至る任意の時刻(クランク角度)の筒内既燃部温度については、前述したように、(11)〜(31)式及び状態方程式を連立させた上で、既知の一般的な化学平衡計算を行うことで算出することができる。
内燃機関10から排出されるNOx濃度は、筒内でNOxが生成される化学反応機構が筒内温度(既燃混合気温度)Tに極めて敏感であるため、本実施形態では、検出したNOx濃度ζを基に筒内温度(未燃混合気温度及び既燃混合気温度)Tを推定することが可能である。より具体的には、少なくとも混合気の燃焼時における筒内圧力pの履歴と設定した吸気弁閉時の筒内ガス温度TIVCとを基にNOx推定濃度ζ0を算出し、この算出したNOx推定濃度ζ0をNOx検出濃度ζと比較する。そして、NOx推定濃度ζ0とNOx検出濃度ζとの偏差Δζの絶対値が設定量以下になるように吸気弁閉時の筒内ガス温度TIVCを補正することで、吸気弁閉時の筒内ガス温度TIVCを推定することができる。そして、この推定した吸気弁閉時の筒内ガス温度TIVCを基に、吸気弁閉時期後から点火時期に至る任意の時刻(クランク角度)の筒内温度、点火時期後の筒内未燃部温度、及び点火時期後から排気弁開時期に至る任意の時刻(クランク角度)の筒内既燃部温度を推定することができる。このように、本実施形態によれば、NOx濃度ζの筒内ガス温度Tに対する依存性を利用して、筒内ガス温度Tを容易かつ精度よく推定することができる。
「筒内温度推定部の他の構成」
次に、筒内温度推定部52の他の構成例について図4を用いて説明する。この構成例では、筒内温度推定部52は、筒内圧力センサ14による筒内ガスの検出圧力pの履歴及びノックセンサ20(あるいは筒内圧力センサ14)によるノックまたは自着火の検出開始時期θに基づいて内燃機関10の筒内温度(筒内ガス温度)Tを推定する。そして、筒内温度推定部52は、図4に示すように、以下に説明する筒内温度補正部62、自着火時期推定部74、及び自着火時期比較部76を備えている。
筒内温度補正部62は、内燃機関10の仮筒内温度を設定して自着火時期推定部74へ出力するとともにこの仮筒内温度を補正する。ここでは、内燃機関10の吸気弁閉時(吸気弁が閉じたとき)の仮筒内温度TIVCが設定されるとともにこの仮筒内温度TIVCが補正される。自着火時期推定部74は、筒内温度補正部62による吸気弁閉時の仮筒内温度TIVC及び筒内圧力センサ14による筒内ガスの検出圧力pの履歴に基づいて、内燃機関10の自着火の開始時期θ0を推定する。ここでは、内燃機関10の筒内圧力p及び筒内温度Tに対して自着火の開始時期θを関連付ける自着火時期推定モデルを用いて、自着火の開始時期θ0が推定される。この自着火時期推定モデルの詳細については後述する。
自着火時期比較部76は、自着火時期推定部74による自着火の推定開始時期θ0とノックセンサ20(あるいは筒内圧力センサ14)による自着火の検出開始時期θとを比較し、それらの偏差Δθを筒内温度補正部62へ出力する。筒内温度補正部62は、自着火時期推定部74による自着火の推定開始時期θ0とノックセンサ20(あるいは筒内圧力センサ14)による自着火の検出開始時期θとの偏差Δθの絶対値が減少するように、自着火時期推定部74へ出力する吸気弁閉時の仮筒内温度TIVCを補正し、且つ自着火の推定開始時期θ0と検出開始時期θとの偏差Δθの絶対値が設定量以下になるまで仮筒内温度TIVCの補正を繰り返して行う。例えば自着火の検出開始時期θの方が推定開始時期θ0より早い場合は仮筒内温度TIVCを高く補正し、自着火の検出開始時期θの方が推定開始時期θ0より遅い場合は仮筒内温度TIVCを低く補正する。ただし、逆の場合もあり得るため、偏差Δθの絶対値が減少するように仮筒内温度TIVCを補正する方向を決定する。また、ここでは、前述の(6)式でζ及びΔζをθ及びΔθにそれぞれ置き換えた式に従って吸気弁閉時の仮筒内温度TIVCを補正することができる。
そして、筒内温度推定部52は、自着火時期推定部74による自着火の推定開始時期θ0とノックセンサ20(あるいは筒内圧力センサ14)による自着火の検出開始時期θとの偏差Δθの絶対値が設定量以下であるときの仮筒内温度TIVCを、吸気弁閉時(吸気弁が閉じたとき)の推定筒内温度とする。
次に、自着火時期推定部74において自着火の開始時期θ0の推定に用いられる自着火時期推定モデルの例について説明する。
本実施形態では、自着火時期推定部74は、Livengood-Wu積分式を用いて自着火の開始時期θ0を推定することができる。Livengood-Wu積分式は、以下の(32)、(33)式で表され、自着火時期推定部74は、例えば(32)式の積分値Wuが1となる時刻(クランク角度)を自着火開始時期θ0と判定することができる。
Figure 2007127004
ただし、(32)、(33)式において、tは時刻、Tは筒内温度、pは筒内圧力、φは筒内混合気の当量比(空燃比A/Fから算出)である。積分開始時刻0は、自着火に関わる反応が進行していないとみなせる時刻、例えば吸気弁閉時期とすることができる。点火時期前または点火時期の筒内温度(混合気温度)Tについては、前述の(30)式を用いて算出することができ、点火時期後の筒内温度(未燃部温度)Tについては、前述の(31)式を用いて算出することができる。
(33)式の関数fは、例えば以下の(34)式で表すことができる。
Figure 2007127004
(34)式において、通常、A,α,β,Eは定数とするが、積分区間または変数T,p,φの値に応じて変化させることもできる。また、関数fとして他の形も採り得ることができる。さらに、関数fの変数としてT,p,φ以外のものを挙げることもでき、例えば残留ガス割合Nr/Nを用いることもできる。
また、本実施形態では、自着火時期推定部74は、未燃部で起きる化学反応を模擬するモデルを用いることによっても、自着火の開始時期θ0を推定することができる。ここでの未燃部で起きる化学反応を模擬するモデルは、以下の(35)式で表される。
Figure 2007127004
ただし、(35)式において、Xjは化学種jのモル数、Vは未燃部の体積、tは時刻、brjは反応rの生成物jの量論係数、arjは反応rの反応物jの量論係数、kfrは反応rの正方向反応速度定数(筒内未燃部温度Tの関数とすることが可能)、kbrは反応rの逆方向反応速度定数(筒内未燃部温度Tの関数とすることが可能)である。Cjは化学種jのモル濃度であり、以下の(36)、(37)式で表される。
Figure 2007127004
ただし、(36)、(37)式において、Xjは化学種jの未燃部におけるモル数、Vは未燃部の体積、Nは未燃部のモル数、Rは普遍ガス定数、Tは未燃部の温度、pは未燃部の圧力である。
(35)〜(37)式と以下の(38)式と状態方程式とを連立させて各時刻(クランク角度)の未燃部組成を算出することができる。なお、筒内残留ガスを考慮する場合は、吸気弁閉時の混合気組成(初期組成)については、空燃比A/F、筒内新気量Nf、筒内残留ガス割合Nr/N、及び残留ガス組成から決定することができ、残留ガス組成については、実験的または解析的に予め求めた経験値を与えることで決定することができる。あるいは、後述する(39)、(40)式を用いて算出可能な前サイクルの排気弁開時の筒内既燃部組成を与えることによっても残留ガス組成を決定することができる。
Figure 2007127004
ただし、(38)式において、mは未燃部の混合気に含まれる化学種の総数、Mjは化学種jの分子量、hj(T)は化学種jの比エンタルピー(筒内温度Tの関数)、Toldは計算における1サンプル時間刻み前の未燃部の温度、Tnewは計算における1サンプル時間刻み後の未燃部の温度、Xold,jは計算における1サンプル時間刻み前の未燃部に含まれる化学種jのモル数、Xnew,jは計算における1サンプル時間刻み後の未燃部に含まれる化学種jのモル数、voldは計算における1サンプル時間刻み前の未燃部の比体積、vnewは計算における1サンプル時間刻み後の未燃部の比体積、poldは計算における1サンプル時間刻み前の未燃部の圧力、pnewは計算における1サンプル時間刻み後の未燃部の圧力である。
そして、この算出した各時刻(クランク角度)の未燃部組成を基に前述の(29)式を用いて未燃部の熱発生量Qを算出することができる。自着火時期推定部74は、例えばこの算出した未燃部の熱発生量Qがある閾値を超えた時刻(クランク角度)を自着火開始時期θ0と判定することができる。
また、(35)〜(38)式と状態方程式を連立させて各時刻(クランク角度)の未燃部組成を算出する際には、各時刻(クランク角度)の筒内温度Tも算出することができる。自着火時期推定部74は、この算出した筒内温度Tがある閾値を超えた時刻(クランク角度)を自着火開始時期θ0と判定することもできる。また、自着火時期推定部74は、(35)式を用いて算出されたある化学種の濃度、例えばOHラジカルの濃度がある閾値を超えた時刻(クランク角度)を自着火開始時期θ0と判定することもできる。
そして、筒内温度推定部52は、自着火の推定開始時期θ0と検出開始時期θとの偏差Δθの絶対値が設定量以下であるときの仮筒内温度(吸気弁閉時の推定筒内温度)TIVCを基に、吸気弁閉時期後から点火時期に至る任意の時刻(クランク角度)の筒内温度、点火時期後の筒内未燃部温度、及び点火時期後から排気弁開時期に至る任意の時刻(クランク角度)の筒内既燃部温度を推定することができる。吸気弁閉時期後から点火時期に至る任意の時刻(クランク角度)の筒内温度については、前述の(30)式を用いて算出することができる。点火時期後の筒内未燃部温度については、前述の(31)式を用いて算出することができる。点火時期後から排気弁開時期に至る任意の時刻(クランク角度)の筒内既燃部温度については、前述したように、(11)〜(31)式及び状態方程式を連立させた上で、既知の一般的な化学平衡計算を行うことで算出することができる。
以上の説明では、自着火の開始時期の代わりにノックの開始時期を用いて筒内温度Tを推定することもできる。ノックの開始時期を用いる場合も自着火の開始時期を用いる場合と同様に考えることができ、以上の説明で自着火の開始時期をノックの開始時期に置き換えた場合を考えればよい。
内燃機関10のノックの原因は筒内未燃部の自着火であるが、自着火の開始時期(ノックの開始時期)は筒内温度T(未燃混合気の温度履歴)に極めて敏感であるため、本実施形態では、検出した自着火の開始時期(ノックの開始時期)θを基に筒内温度(未燃混合気温度)Tを推定することが可能である。より具体的には、少なくとも点火時期後における筒内圧力pの履歴と設定した吸気弁閉時の筒内ガス温度TIVCとを基に自着火の推定開始時期(ノックの推定開始時期)θ0を算出し、この算出した自着火の推定開始時期(ノックの推定開始時期)θ0を自着火の検出開始時期(ノックの検出開始時期)θと比較する。そして、自着火の推定開始時期(ノックの推定開始時期)θ0と自着火の検出開始時期(ノックの検出開始時期)θとの偏差Δθの絶対値が設定量以下になるように吸気弁閉時の筒内ガス温度TIVCを補正することで、吸気弁閉時の筒内ガス温度TIVCを推定することができる。そして、この推定した吸気弁閉時の筒内ガス温度TIVCを基に、吸気弁閉時期後から点火時期に至る任意の時刻(クランク角度)の筒内温度、点火時期後の筒内未燃部温度、及び点火時期後から排気弁開時期に至る任意の時刻(クランク角度)の筒内既燃部温度を推定することができる。このように、本実施形態によれば、自着火の開始時期(ノックの開始時期)θの筒内ガス温度Tに対する依存性を利用して、筒内ガス温度Tを容易かつ精度よく推定することができる。
なお、特許文献1の方法では、各種物理モデルを組み合わせたシミュレーションを行う必要があるため、処理が煩雑であり、計算時間も長くなる。一方、本実施形態による筒内温度Tの推定方法は、特許文献1の方法と比較して、処理が簡便であり、計算時間も短縮することができる。また、特許文献2では、燃焼予測計算に用いる温度や圧力の初期値を求める手段が不明であるが、本実施形態による筒内温度Tの推定方法では、筒内温度Tの推定の際に用いる温度や圧力の初期値を与える方法が明確である。
そして、本実施形態では、推定した筒内温度Tを基に、筒内混合気量Nを容易かつ精度よく推定することができる。さらに、推定した筒内混合気量Nを基に、筒内残留ガス割合Nr/N(あるいは筒内残留ガス量Nr)を容易かつ精度よく推定することができる。
そして、本実施形態では、電子制御装置42は、筒内温度推定部52で推定された筒内温度Tを基に、熱発生、ノックの発生、エミッション生成等の燃焼時の挙動を各種計算モデルを用いて予測することもでき、エンジンシステム全体の挙動を予測することが可能となる。また、エンジン試験結果と予測結果を突き合わせることで、各種計算モデルに含まれる定数の値を決定することや、各種計算モデルの開発も可能となる。さらに、各種計算モデルを用いたエンジン制御が可能となる。すなわち、各種計算モデルを制御ロジックに組み込んで利用したり、予測結果を制御マップ化してエンジン制御に利用することが可能となる。このように、本実施形態では、エンジン制御に必要な各種計算モデルの開発及び定数適合が極めて容易になるとともに、それらの各種計算モデルを利用することで、従来、制御マップの作成に必要とされた試験の省略が可能となり、いわゆるエンジン適合に関わる大幅な工数削減と期間短縮を実現することができる。また、本実施形態に係る装置を車載することで、エンジン制御に必要な各種状態量を推定することができる。
なお、熱発生については、前述したように、(29)式を用いて予測することが可能である。ノック(自着火)の開始時期については、前述したように、(32)〜(34)式(Livengood-Wu積分式)を用いて予測することも可能であるし、(35)〜(38)式及び状態方程式を用いて予測することも可能である。NOx濃度については、前述したように、(7)〜(31)式と状態方程式と既知の一般的な化学平衡計算手法を用いて予測することが可能である。
また、CO濃度については、既燃部の全モル数XM及びCO分子のモル数XCOを変化させる反応のみを考慮して、以下の(39)、(40)式を用いてXM及びXCOの時間変化を算出することで予測が可能である。
Figure 2007127004
ただし、(39)、(40)式の右辺に現れる化学種jのモル濃度Cjは、(39)、(40)式の拘束のもとで既燃部のGibbsの自由エネルギーが最小となるように決定される。なお、tは時刻、Vは既燃部の体積、brM,jは反応rMの生成物jの量論係数、arM,jは反応rMの反応物jの量論係数、kfrMは反応rMの正方向反応速度定数(筒内温度Tの関数とすることが可能)、kbrMは反応rMの逆方向反応速度定数(筒内温度Tの関数とすることが可能)、brCO,jは反応rCOの生成物jの量論係数、arCO,jは反応rCOの反応物jの量論係数、kfrCOは反応rCOの正方向反応速度定数(筒内温度Tの関数とすることが可能)、kbrCOは反応rCOの逆方向反応速度定数(筒内温度Tの関数とすることが可能)である。また、反応rMは既燃部の全モル数XMを変化させる反応、反応rCOは既燃部のCO分子のモル数XCOを変化させる反応である。
また、THC(Total HydroCarbon)濃度については、燃焼室壁面に沿って形成される消炎層とピストンクレビス内に残る燃料(炭化水素)量を評価することで予測が可能である。燃焼室壁面に沿って形成される消炎層に残る燃料(炭化水素)量Xfuel,quenchについては、以下の(41)、(42)式を用いて評価可能である。
Figure 2007127004
ただし、(41)、(42)式において、Sは燃焼室内部の表面積(ピストンクレビス部を除く)、dは消炎層の厚み、Cfuelは消炎層内の燃料濃度、PeはPeclet数、κuは未燃混合気の熱伝導率、slは未燃混合気の層流燃焼速度、Tevoは排気弁開時の既燃部温度、Twは燃焼室壁面の温度、ubは既燃部の比内部エネルギー、uuは消炎層の比内部エネルギー、ρuは消炎層の密度である。
ピストンクレビス内に残る燃料(炭化水素)量Xfuel,creviceについては、以下の(43)式を用いて評価可能である。
fuel,crevice=Vcrev×Cfuel (43)
ただし、(43)式において、Vcrevはピストンクレビスの容積、Cfuelはクレビス内の燃料濃度である。
なお、ピストンクレビスから流出する未燃混合気の筒内における酸化については、以下の(44)式を用いて評価可能である。
Figure 2007127004
ただし、(44)式において、[THC]は既燃部のTHC濃度、Tbは既燃部の温度、[O2]は既燃部の酸素分子濃度である。
また、排気浄化触媒の排気浄化率や暖機性能については、以下の(45)〜(48)式を用いて予測することが可能である。
Figure 2007127004
ただし、(45)〜(48)式において、ρgは排気浄化触媒を流れるガスの密度、vgは排気浄化触媒を流れるガスの速度、Cpgは排気浄化触媒を流れるガスの定圧比熱、Tgは排気浄化触媒を流れるガスの温度、zは排気浄化触媒を流れるガスの速度に平行な座標、Sgeoは排気浄化触媒の単位体積当たりの幾何学的表面積、hzは座標zに垂直な方向の熱伝達率、Twは排気浄化触媒の温度、σは排気浄化触媒の開口率、ρwは排気浄化触媒の密度、Cpwは排気浄化触媒の比熱、λwrは排気浄化触媒の半径方向の実効的な熱伝導率、rは排気浄化触媒の半径方向、λwzは排気浄化触媒の軸方向(ガス流れ方向)の実効的な熱伝導率、Qchemは化学反応による熱発生量、Cgiは排気浄化触媒を流れるガスに含まれる化学種iの濃度、hD,iは化学種iの拡散係数、Cwiは触媒表面ないし触媒細孔表面の化学種iの濃度、Scatは排気浄化触媒の単位体積当たりの触媒表面積、Riは化学種iの単位表面積当たりの生成速度、Mは排気浄化触媒を流れるガスの平均分子量、xgiは排気浄化触媒を流れるガスに含まれる化学種iのモル分率、xwiは触媒表面ないし触媒細孔表面の化学種iのモル分率である。
「点火時期制御」
次に、点火時期制御部60で行われる点火時期制御の詳細について説明する。
前述したように、点火時期制御部60は、ノックセンサ20(あるいは筒内圧力センサ14)によりノック(自着火)が検出された場合に、点火時期を遅角させることでノック(自着火)の発生を抑止する。以下、ノック(自着火)が検出された場合に点火時期の遅角量を決定する処理を、図5のフローチャートに従って説明する。
まずステップS101においては、ノック(自着火)が検出されたノックサイクルでの筒内温度T1の履歴が筒内温度推定部52にて推定される。前述したように、吸気弁閉時期後から点火時期に至る任意の時刻(クランク角度)の筒内温度T1については、(30)式を用いて算出することができ、点火時期後の筒内未燃部温度T1については、(31)式を用いて算出することができる。そして、点火時期後から排気弁開時期に至る任意の時刻(クランク角度)の筒内既燃部温度T1については、(11)〜(31)式及び状態方程式を連立させた上で、既知の一般的な化学平衡計算を行うことで算出することができる。
次に、ステップS102においては、筒内圧力センサ14で検出されたノックサイクルでの筒内圧力p1の履歴とステップS101(筒内温度推定部52)で推定されたノックサイクルでの筒内温度T1の履歴とに基づいて、ノックサイクルでの質量燃焼割合の履歴が推定される。ここでは、前述の(15)〜(29)式及び状態方程式を用いてノックサイクルでの質量燃焼割合の履歴を算出することができる。さらに、(15)〜(29)式及び状態方程式を用いてノックサイクルでの熱発生量の履歴も算出することができる。ステップS103においては、ノックサイクルでの圧縮行程のポリトロープ指数κが推定される。ここでは、ノックサイクルにおける吸気弁閉時期から点火時期までの筒内圧力p1及び燃焼室容積vの履歴に基づいて、圧縮行程のポリトロープ指数κを算出することができる。
次に、ステップS104においては、点火時期を遅角させる遅角サイクルにおける点火時期の遅角量が設定される。ここでは、点火時期が前回から予め決められた分遅角されるように遅角量が設定される。ステップS105においては、遅角サイクルにおける吸気弁閉時期から遅角前の点火時期(ノックサイクルの点火時期に対応するクランク角度)までの筒内温度T2が予測される。ここでは、遅角サイクルにおける吸気弁閉時期から遅角前の点火時期までの筒内温度T2が、ノックサイクルにおける吸気弁閉時期から点火時期までの筒内温度T1に等しいものと予測する。
ステップS106においては、遅角サイクルにおける点火時期(遅角後の点火時期)までの筒内圧力p2及び筒内温度T2が予測される。ここでは、遅角前の点火時期(ノックサイクルの点火時期に対応するクランク角度)から遅角後の点火時期までの筒内圧力p2が、ノックサイクルにおける吸気弁閉時期から点火時期までの筒内圧力p1、ステップS103で算出されたノックサイクルでの圧縮行程のポリトロープ指数κ、及び燃焼室容積vに基づいて予測される。そして、遅角前の点火時期から遅角後の点火時期までの筒内温度T2が、ステップS105で予測された遅角サイクルにおける吸気弁閉時期から遅角前の点火時期までの筒内温度T2(ノックサイクルにおける吸気弁閉時期から点火時期までの筒内温度T1)、ステップS103で算出されたノックサイクルでの圧縮行程のポリトロープ指数κ、及び燃焼室容積vに基づいて予測される。
ステップS107においては、遅角サイクルにおける点火時期(遅角後の点火時期)後の筒内圧力p2及び筒内温度T2が予測される。ここでは、ステップS102で算出されたノックサイクルでの質量燃焼割合及び熱発生量の履歴を点火時期の遅角分遅らせ、その履歴を遅角サイクルでの質量燃焼割合及び熱発生量の推定履歴として用いる。そして、この推定した遅角サイクルでの質量燃焼割合及び熱発生量の履歴と、ステップS106で予測された遅角サイクルにおける点火時期(遅角後の点火時期)の筒内圧力p2とを基に、(15)〜(25)式を用いて遅角サイクルにおける点火時期後の筒内圧力p2を算出する。さらに、この遅角サイクルにおける点火時期後の筒内圧力p2と、ステップS106で予測された筒内圧力p2及び筒内温度T2とを基に、遅角サイクルにおける点火時期後の筒内温度T2を算出する。
ステップS108においては、ステップS105〜S107で予測された遅角サイクルにおける筒内圧力p2及び筒内温度T2の履歴に基づいて遅角サイクルにおける自着火(ノック)の発生が予測される。ここでは、内燃機関10の筒内圧力及び筒内温度に対して自着火の開始時期を関連付ける自着火時期推定モデルを用いて、遅角サイクルにおける自着火の開始時期が予測される。例えば、(32)〜(34)式(Livengood-Wu積分式)を用いて、遅角サイクルにおける自着火の開始時期を予測することができる。また、(35)〜(38)式及び状態方程式を用いても、遅角サイクルにおける自着火の開始時期を予測することができる。
ステップS109においては、ステップS108で予測された遅角サイクルにおける自着火の予測開始時期とノックサイクルにおける自着火の検出開始時期との差が、現在設定している点火時期の遅角量より大きいか否かが判定される。ステップS109の判定結果がNOの場合は、現在設定している遅角量では自着火(ノック)が発生すると判定し、ステップS104に戻る。そして、ステップS104で設定する遅角量をさらに増大させて(点火時期をさらに遅角させて)ステップS105〜S109の処理をステップS109の判定結果がYESになるまで繰り返す。一方、ステップS109の判定結果がYESの場合は、現在設定している遅角量で自着火(ノック)が発生しないと判定し、現在設定している遅角量で次のサイクルの点火時期を制御する。
以上説明したように、本実施形態では、ノック(自着火)が検出されたノックサイクルでの筒内圧力p1及び筒内温度T1の履歴を基に点火時期を遅角させる遅角サイクルにおける筒内圧力p2及び筒内温度T2の履歴を予測し、この予測した遅角サイクルにおける筒内圧力p2及び筒内温度T2の履歴を基に遅角サイクルにおける自着火(ノック)の開始時期を予測する。そして、この予測した遅角サイクルにおける自着火(ノック)の開始時期を基に点火時期の遅角量を決定することで、必要最小限の遅角量で自着火(ノック)の発生を抑止することができる。したがって、内燃機関10のノックの発生を抑止するための点火時期制御をより精度よく行うことができ、内燃機関10の燃焼制御をより精度よく行うことができる。
そして、本実施形態では、ノック(自着火)が検出されたノックサイクルでの質量燃焼割合の履歴を用いて、遅角サイクルにおける筒内圧力p2及び筒内温度T2の履歴を予測することで、遅角サイクルにおける筒内圧力p2及び筒内温度T2の履歴を容易かつ精度よく予測することができる。したがって、遅角サイクルにおける自着火(ノック)の開始時期を容易かつ精度よく予測することができる。
次に、本実施形態の他の構成例について説明する。
「圧縮比制御1」
以上の説明では、内燃機関10の点火時期を遅角させることで内燃機関10のノック(自着火)の発生を抑止するものとした。ただし、内燃機関10が可変圧縮比型エンジンである場合は、内燃機関10の圧縮比を低減させることによっても、内燃機関10のノック(自着火)の発生を抑止することができる。この例では、電子制御装置42は、ノックセンサ20(あるいは筒内圧力センサ14)によりノック(自着火)が検出された場合に、内燃機関10の圧縮比を低減させることでノック(自着火)の発生を抑止する圧縮比制御部を有する。ここでの内燃機関10の圧縮比を変化させるための具体的な機構については、例えば吸気弁閉時期を変化させる可変バルブタイミング機構等の周知の機構で実現可能であるため詳細な説明を省略する。以下、ノック(自着火)が検出された場合に圧縮比の低減量を決定する処理を、図6のフローチャートに従って説明する。
ステップS201〜S203については、図5のフローチャートのS101〜S103と同様である。ステップS204においては、圧縮比を低減させる圧縮比低減サイクルにおける圧縮比の低減量が設定される。ここでは、圧縮比が前回から予め決められた分低減されるように低減量が設定される。ステップS205においては、ノックサイクルにおける吸気弁閉時期から点火時期までの筒内温度T1及び筒内圧力p1に基づいて、圧縮比低減サイクルにおける吸気弁閉時期から点火時期までの筒内温度T2及び筒内圧力p2が予測される。ここでは、圧縮比低減サイクルとノックサイクルとで吸気弁閉時の筒内温度及び筒内圧力が等しいものと予測して、圧縮比低減サイクルにおける吸気弁閉時期から点火時期までの筒内温度T2及び筒内圧力p2が以下の(49)、(50)式でそれぞれ算出される。
2=T1×(v1/v2×vIVC2/vIVC1)κ-1 (49)
2=p1×(v1/v2×vIVC2/vIVC1)κ (50)
ただし、(49)、(50)式において、T2は圧縮比低減サイクルにおけるあるクランク角度での筒内温度、T1はノックサイクルにおけるT2と同じクランク角度での筒内温度、p2は圧縮比低減サイクルにおけるT2と同じクランク角度での筒内圧力、p1はノックサイクルにおけるT2と同じクランク角度での筒内圧力、v2は圧縮比低減サイクルにおけるT2と同じクランク角度での燃焼室容積、v1はノックサイクルにおけるT2と同じクランク角度での燃焼室容積、vIVC2は圧縮比低減サイクルにおける吸気弁閉時の燃焼室容積、vIVC1はノックサイクルにおける吸気弁閉時の燃焼室容積、κはポリトロープ指数である。
ステップS206においては、圧縮比低減サイクルにおける点火時期後の筒内圧力p2及び筒内温度T2が予測される。ここでは、S202で算出されたノックサイクルでの質量燃焼割合及び熱発生量の履歴を圧縮比低減サイクルでの質量燃焼割合及び熱発生量の推定履歴として用いる。そして、この推定した圧縮比低減サイクルでの質量燃焼割合及び熱発生量の履歴と、ステップS205で予測された圧縮比低減サイクルにおける点火時期の筒内圧力p2とを基に、(15)〜(25)式を用いて圧縮比低減サイクルにおける点火時期後の筒内圧力p2を算出する。さらに、この圧縮比低減サイクルにおける点火時期後の筒内圧力p2と、ステップS205で予測された筒内圧力p2及び筒内温度T2とを基に、圧縮比低減サイクルにおける点火時期後の筒内温度T2を算出する。
ステップS207においては、ステップS205,S206で予測された圧縮比低減サイクルにおける筒内圧力p2及び筒内温度T2に基づいて圧縮比低減サイクルにおける自着火(ノック)の発生が予測される。ここでは、内燃機関10の筒内圧力及び筒内温度に対して自着火の開始時期を関連付ける自着火時期推定モデルを用いて、圧縮比低減サイクルにおける自着火の開始時期が予測される。例えば、(32)〜(34)式(Livengood-Wu積分式)を用いて、圧縮比低減サイクルにおける自着火の開始時期を予測することができる。また、(35)〜(38)式及び状態方程式を用いても、圧縮比低減サイクルにおける自着火の開始時期を予測することができる。
ステップS208においては、ステップS207で予測された圧縮比低減サイクルにおける自着火の予測開始時期がノックサイクルにおける自着火の検出開始時期より遅いか否か(あるいは所定角度以上遅いか否か)が判定される。ステップS208の判定結果がNOの場合は、現在設定している圧縮比の低減量では自着火(ノック)が発生すると判定し、ステップS204に戻る。そして、ステップS204で設定する圧縮比の低減量をさらに増大させて(圧縮比をさらに低減させて)ステップS205〜S208の処理をステップS208の判定結果がYESになるまで繰り返す。一方、ステップS208の判定結果がYESの場合は、現在設定している圧縮比の低減量で自着火(ノック)が発生しないと判定し、現在設定している圧縮比の低減量で次のサイクルの圧縮比を制御する。
内燃機関10の圧縮比を制御する構成例においては、ノック(自着火)が検出されたノックサイクルでの筒内圧力p1及び筒内温度T1の履歴を基に圧縮比を低減させる圧縮比低減サイクルにおける筒内圧力p2及び筒内温度T2の履歴を予測し、この予測した圧縮比低減サイクルにおける筒内圧力p2及び筒内温度T2の履歴を基に圧縮比低減サイクルにおける自着火(ノック)の開始時期を予測する。そして、この予測した圧縮比低減サイクルにおける自着火(ノック)の開始時期を基に圧縮比低減サイクルにおける圧縮比の低減量を決定することで、必要最小限の圧縮比低減量で自着火(ノック)の発生を抑止することができる。したがって、内燃機関10のノックの発生を抑止するための圧縮比制御をより精度よく行うことができ、内燃機関10の燃焼制御をより精度よく行うことができる。
「圧縮比制御2」
以上の説明では、内燃機関10が筒内の混合気を点火させて燃焼させる火花点火機関であるものとした。ただし、本実施形態では、内燃機関10が筒内の混合気を圧縮することで自着火させて燃焼させる圧縮自着火機関であってもよい。さらに、内燃機関10が可変圧縮比型エンジンである場合は、内燃機関10の圧縮比を制御することで筒内混合気の自着火時期を制御することができる。この例では、電子制御装置42は、点火時期制御部60の代わりに、内燃機関10の圧縮比を変化(増減)させることで筒内混合気の自着火時期を変化させる圧縮比制御部を有する。以下、筒内混合気の自着火時期を制御するために圧縮比の変化量(増減量)を決定する処理を、図7のフローチャートに従って説明する。
まずステップS301においては、ステップS101,S201と同様の方法で、筒内温度T1の履歴が筒内温度推定部52にて推定される。ステップS302においては、ステップS103,S203と同様の方法で、圧縮行程のポリトロープ指数κが推定される。ステップS303においては、圧縮比を増減(変化)させる圧縮比増減サイクルにおける圧縮比の増減量(変化量)が設定される。ここでは、例えば筒内圧力センサ14により検出された自着火開始時期と所望の自着火開始時期との偏差に基づいて、圧縮比の増減量が設定される。
ステップS304においては、ステップS301(筒内温度推定部52)で推定された筒内温度T1の履歴と筒内圧力センサ14で検出された筒内圧力p1の履歴とに基づいて、圧縮比増減サイクルにおける吸気弁閉時期後の筒内温度T2及び筒内圧力p2が予測される。ここでは、圧縮比を増減させる前後で吸気弁閉時の筒内温度及び筒内圧力が等しいものと予測し、ステップS205と同様に(49)、(50)式を利用して圧縮比増減サイクルにおける筒内温度T2及び筒内圧力p2を算出することができる。
ステップS305においては、ステップS304で予測された圧縮比増減サイクルにおける吸気弁閉時期後の筒内温度T2及び筒内圧力p2に基づいて圧縮比増減サイクルにおける自着火の開始時期が予測される。ここでは、内燃機関10の筒内圧力及び筒内温度に対して自着火の開始時期を関連付ける自着火時期推定モデルを用いて、圧縮比増減サイクルにおける自着火の開始時期が予測される。例えば、(32)〜(34)式(Livengood-Wu積分式)を用いて、圧縮比増減サイクルにおける自着火の開始時期を予測することができる。また、(35)〜(38)式及び状態方程式を用いても、圧縮比増減サイクルにおける自着火の開始時期を予測することができる。
ステップS306においては、ステップS305で予測された圧縮比増減サイクルにおける自着火の予測開始時期と所望の自着火開始時期との偏差の絶対値が設定量以下であるか否かが判定される。ステップS306の判定結果がNOの場合は、ステップS303に戻り、設定する圧縮比の増減量をさらに変化させてステップS304〜S306の処理をステップS306の判定結果がYESになるまで繰り返す。一方、ステップS306の判定結果がYESの場合は、現在設定している圧縮比の増減量で次のサイクルの圧縮比を制御する。
この構成例によれば、必要最小限の圧縮比増減量で内燃機関10の自着火時期の制御をより精度よく行うことができ、内燃機関10の燃焼制御をより精度よく行うことができる。
以上の本実施形態の説明では、内燃機関10の筒内圧力pを筒内圧力センサ14により検出するものとした。ただし、本実施形態では、筒内温度補正部62による吸気弁閉時の筒内温度TIVCと予め仮定された質量燃焼割合及び熱発生量の履歴とを基に筒内圧力pを推定することもできる。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明の実施形態に係る内燃機関の状態量推定装置を備える内燃機関の制御装置の構成の概略を示す図である。 筒内温度推定部の構成の概略を示す図である。 吸気弁閉時の筒内混合気温度に対するNOx濃度の感度の一例を示す図である。 筒内温度推定部の他の構成の概略を示す図である。 ノックが検出された場合に点火時期の遅角量を決定する処理を説明するフローチャートである。 ノックが検出された場合に圧縮比の低減量を決定する処理を説明するフローチャートである。 混合気の自着火時期を制御するために圧縮比の変化量を決定する処理を説明するフローチャートである。
符号の説明
10 内燃機関、12 クランク角センサ、14 筒内圧力センサ、16 NOxセンサ、18 空燃比センサ、20 ノックセンサ、42 電子制御装置、52 筒内温度推定部、54 筒内混合気量推定部、56 筒内新気量推定部、58 筒内残留ガス推定部、60 点火時期制御部、62 筒内温度補正部、64 NOx濃度推定部、66 NOx濃度比較部、74 自着火時期推定部、76 自着火時期比較部。

Claims (22)

  1. 筒内で混合気を燃焼させる内燃機関の状態量を推定する内燃機関の状態量推定装置であって、
    内燃機関の筒内圧力を取得する筒内圧力取得部と、
    内燃機関の排気ガスにおける所定成分の濃度を検出する排気濃度検出部と、
    筒内圧力取得部による取得筒内圧力と排気濃度検出部による所定成分の検出濃度とに基づいて内燃機関の筒内温度を推定する筒内温度推定部と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の状態量推定装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の状態量推定装置であって、
    筒内温度推定部は、
    内燃機関の仮筒内温度を設定するとともに該仮筒内温度を補正する筒内温度補正部と、
    筒内温度補正部による仮筒内温度と筒内圧力取得部による取得筒内圧力とに基づいて内燃機関の排気ガスにおける所定成分の濃度を推定する排気濃度推定部と、
    を有し、
    筒内温度補正部は、排気濃度推定部による所定成分の推定濃度と排気濃度検出部による所定成分の検出濃度との偏差の絶対値が減少するよう仮筒内温度を補正し、
    筒内温度推定部は、排気濃度推定部による所定成分の推定濃度と排気濃度検出部による所定成分の検出濃度との偏差の絶対値が設定量以下であるときの仮筒内温度を基に内燃機関の筒内温度を推定することを特徴とする内燃機関の状態量推定装置。
  3. 請求項2に記載の内燃機関の状態量推定装置であって、
    排気濃度推定部は、内燃機関の筒内圧力及び筒内温度に対して前記所定成分の濃度を関連付ける排気濃度推定モデルを用いて、該所定成分の濃度を推定することを特徴とする内燃機関の状態量推定装置。
  4. 請求項2または3に記載の内燃機関の状態量推定装置であって、
    筒内温度補正部は、内燃機関の吸気弁閉時の仮筒内温度を設定するとともに該仮筒内温度を補正することを特徴とする内燃機関の状態量推定装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1に記載の内燃機関の状態量推定装置であって、
    前記所定成分の濃度は、窒素酸化物の濃度であることを特徴とする内燃機関の状態量推定装置。
  6. 筒内で混合気を燃焼させる内燃機関の状態量を推定する内燃機関の状態量推定装置であって、
    内燃機関の筒内圧力を取得する筒内圧力取得部と、
    内燃機関のノックまたは自着火の開始時期を検出する自着火時期検出部と、
    筒内圧力取得部による取得筒内圧力と自着火時期検出部によるノックまたは自着火の検出開始時期とに基づいて内燃機関の筒内温度を推定する筒内温度推定部と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の状態量推定装置。
  7. 請求項6に記載の内燃機関の状態量推定装置であって、
    筒内温度推定部は、
    内燃機関の仮筒内温度を設定するとともに該仮筒内温度を補正する筒内温度補正部と、
    筒内温度補正部による仮筒内温度と筒内圧力取得部による取得筒内圧力とに基づいて内燃機関のノックまたは自着火の開始時期を推定する自着火時期推定部と、
    を有し、
    筒内温度補正部は、自着火時期推定部によるノックまたは自着火の推定開始時期と自着火時期検出部によるノックまたは自着火の検出開始時期との偏差の絶対値が減少するよう仮筒内温度を補正し、
    筒内温度推定部は、自着火時期推定部によるノックまたは自着火の推定開始時期と自着火時期検出部によるノックまたは自着火の検出開始時期との偏差の絶対値が設定量以下であるときの仮筒内温度を基に内燃機関の筒内温度を推定することを特徴とする内燃機関の状態量推定装置。
  8. 請求項7に記載の内燃機関の状態量推定装置であって、
    自着火時期推定部は、内燃機関の筒内圧力及び筒内温度に対してノックまたは自着火の開始時期を関連付ける自着火時期推定モデルを用いて、ノックまたは自着火の開始時期を推定することを特徴とする内燃機関の状態量推定装置。
  9. 請求項7または8に記載の内燃機関の状態量推定装置であって、
    筒内温度補正部は、内燃機関の吸気弁閉時の仮筒内温度を設定するとともに該仮筒内温度を補正することを特徴とする内燃機関の状態量推定装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1に記載の内燃機関の状態量推定装置であって、
    筒内圧力取得部による取得筒内圧力と筒内温度推定部による推定筒内温度とに基づいて内燃機関の筒内混合気量を推定する筒内混合気量推定部を備えることを特徴とする内燃機関の状態量推定装置。
  11. 請求項10に記載の内燃機関の状態量推定装置であって、
    内燃機関の燃料噴射量を取得する燃料噴射量取得部と、
    内燃機関の空燃比を検出する空燃比検出部と、
    燃料噴射量取得部による取得燃料噴射量と空燃比検出部による検出空燃比とに基づいて内燃機関の筒内新気量を推定する筒内新気量推定部と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の状態量推定装置。
  12. 請求項11に記載の内燃機関の状態量推定装置であって、
    筒内混合気量推定部による推定筒内混合気量と筒内新気量推定部による推定筒内新気量とに基づいて内燃機関の筒内残留ガス量または筒内残留ガス割合を推定する筒内残留ガス推定部を備えることを特徴とする内燃機関の状態量推定装置。
  13. 請求項1〜12のいずれか1に記載の内燃機関の状態量推定装置を備え、筒内で混合気を点火させて燃焼させる内燃機関の点火時期を制御する内燃機関の制御装置であって、
    内燃機関のノックまたは自着火を検出する自着火検出部と、
    自着火検出部によりノックまたは自着火が検出された場合に点火時期を遅角させる点火時期制御部と、
    を備え、
    点火時期制御部は、
    筒内圧力取得部で取得されたノックまたは自着火が検出された場合の筒内圧力と筒内温度推定部で推定されたノックまたは自着火が検出された場合の筒内温度とに基づいて点火時期を遅角させる場合の筒内圧力及び筒内温度を予測する遅角時状態量予測部と、
    遅角時状態量予測部で予測された筒内圧力及び筒内温度に基づいて点火時期を遅角させる場合のノックまたは自着火の発生を予測する遅角時自着火予測部と、
    を有し、
    遅角時自着火予測部によるノックまたは自着火の発生の予測結果を基に点火時期の遅角量を決定することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  14. 請求項13に記載の内燃機関の制御装置であって、
    遅角時状態量予測部は、
    筒内圧力取得部で取得されたノックまたは自着火が検出された場合の筒内圧力と筒内温度推定部で推定されたノックまたは自着火が検出された場合の筒内温度とに基づいてノックまたは自着火が検出された場合の質量燃焼割合を推定し、
    該推定した質量燃焼割合に基づいて点火時期を遅角させる場合の筒内圧力及び筒内温度を予測することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  15. 請求項13または14に記載の内燃機関の制御装置であって、
    遅角時自着火予測部は、内燃機関の筒内圧力及び筒内温度に対してノックまたは自着火の開始時期を関連付ける自着火時期推定モデルを用いて、点火時期を遅角させる場合のノックまたは自着火の発生を予測することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  16. 請求項1〜12のいずれか1に記載の内燃機関の状態量推定装置と、筒内で混合気を燃焼させる可変圧縮比型内燃機関の圧縮比を制御する圧縮比制御部と、を備える内燃機関の制御装置であって、
    圧縮比制御部は、
    筒内圧力取得部で取得された筒内圧力と筒内温度推定部で推定された筒内温度とに基づいて圧縮比を変化させる場合の筒内圧力及び筒内温度を予測する圧縮比変化時状態量予測部と、
    圧縮比変化時状態量予測部で予測された筒内圧力及び筒内温度に基づいて圧縮比を変化させる場合のノックまたは自着火の発生を予測する圧縮比変化時自着火予測部と、
    を有し、
    圧縮比変化時自着火予測部によるノックまたは自着火の発生の予測結果を基に圧縮比の変化量を決定することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  17. 請求項16に記載の内燃機関の制御装置であって、
    圧縮比変化時自着火予測部は、内燃機関の筒内圧力及び筒内温度に対してノックまたは自着火の開始時期を関連付ける自着火時期推定モデルを用いて、圧縮比を変化させる場合のノックまたは自着火の発生を予測することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  18. 請求項16または17に記載の内燃機関の制御装置であって、
    可変圧縮比型内燃機関は、筒内で混合気を点火させて燃焼させる火花点火機関であり、
    内燃機関のノックまたは自着火を検出する自着火検出部をさらに備え、
    圧縮比制御部は、自着火検出部によりノックまたは自着火が検出された場合に圧縮比を低減させ、
    圧縮比変化時状態量予測部は、筒内圧力取得部で取得されたノックまたは自着火が検出された場合の筒内圧力と筒内温度推定部で推定されたノックまたは自着火が検出された場合の筒内温度とに基づいて圧縮比を低減させる場合の筒内圧力及び筒内温度を予測し、
    圧縮比変化時自着火予測部は、圧縮比変化時状態量予測部で予測された筒内圧力及び筒内温度に基づいて圧縮比を低減させる場合のノックまたは自着火の発生を予測し、
    圧縮比制御部は、圧縮比変化時自着火予測部によるノックまたは自着火の発生の予測結果を基に圧縮比の低減量を決定することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  19. 請求項18に記載の内燃機関の制御装置であって、
    圧縮比変化時状態量予測部は、
    筒内圧力取得部で取得されたノックまたは自着火が検出された場合の筒内圧力と筒内温度推定部で推定されたノックまたは自着火が検出された場合の筒内温度とに基づいてノックまたは自着火が検出された場合の質量燃焼割合を推定し、
    該推定した質量燃焼割合に基づいて圧縮比を低減させる場合の筒内圧力及び筒内温度を予測することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  20. 請求項16または17に記載の内燃機関の制御装置であって、
    可変圧縮比型内燃機関は、筒内で混合気を圧縮することで自着火させて燃焼させる圧縮自着火機関であることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  21. 筒内で混合気を燃焼させる内燃機関の状態量を推定する内燃機関の状態量推定方法であって、
    内燃機関の筒内圧力を取得する筒内圧力取得ステップと、
    内燃機関の排気ガスにおける所定成分の濃度を検出する排気濃度検出ステップと、
    筒内圧力取得ステップによる取得筒内圧力と排気濃度検出ステップによる所定成分の検出濃度とに基づいて内燃機関の筒内温度を推定する筒内温度推定ステップと、
    を含むことを特徴とする内燃機関の状態量推定方法。
  22. 筒内で混合気を燃焼させる内燃機関の状態量を推定する内燃機関の状態量推定方法であって、
    内燃機関の筒内圧力を取得する筒内圧力取得ステップと、
    内燃機関のノックまたは自着火の開始時期を検出する自着火時期検出ステップと、
    筒内圧力取得ステップによる取得筒内圧力と自着火時期検出ステップによるノックまたは自着火の検出開始時期とに基づいて内燃機関の筒内温度を推定する筒内温度推定ステップと、
    を含むことを特徴とする内燃機関の状態量推定方法。
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