JP2007122768A - 動圧流体軸受装置およびこれを備えたスピンドルモータ、ハードディスク駆動装置 - Google Patents
動圧流体軸受装置およびこれを備えたスピンドルモータ、ハードディスク駆動装置 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】スピンドルモータ1は、クランパ39がスリーブ42に当接するクランパ内接部42fの位置におけるスリーブ42の外径R1が、クランパ39がロータハブ31に当接するロータハブ内接部42gの位置におけるスリーブ42の外径R2に比べて小さい。
【選択図】図3
Description
このような動圧流体軸受装置を備えたスピンドルモータにおいては、各構成部材の加工誤差や組立精度等によって不良製品が発生し、製造工程において歩留まりが低下するだけでなく、完成品についても、記録ディスクの異常振動や騒音の発生が問題となることがある。このような加工誤差や組立精度による歩留まりは、加工技術の進歩により、それぞれ精度を向上することで改善が図られている。
すなわち、スリーブの外周面がストレート形状のため、クランパを挿入する面にロータハブ圧入による傷(凹凸)が付いてしまい、クランパの挿入が不可能となったり、傾いて固定されたりする。その結果、動圧流体軸受装置を備えたスピンドルモータの組立工程における歩留まりが低下し、ハードディスク駆動装置として用いられる場合、ヘッドクラッシュが発生するおそれがある。
本発明の課題は、組み立て工程における歩留まりの向上が可能な動圧流体軸受装置およびこれを備えたスピンドルモータを提供し、さらに、ヘッドクラッシュによる不具合の発生を低減することが可能なハードディスク駆動装置を提供することにある。
ここでは、記録ディスクをロータハブに固定するためのクランパがスリーブに当接する位置におけるスリーブの外径が、ロータハブがスリーブに当接する位置におけるスリーブの外径に比べて小さい。
従来、このような動圧流体軸受装置におけるスリーブの外径は、シャフトの軸方向において一般的に一定の寸法であり、このようなスリーブにロータハブが取り付けられた後、クランパによって記録ディスクがロータハブに取り付けられていた。しかし、このような形状のスリーブとロータハブとの組み立てにおいては、クランパの取り付けに不具合を発生する以下に示すような課題があった。すなわち、スリーブにロータハブを圧入する際に、ロータハブがスリーブの外周面に傷をつけてしまい、スリーブの外周面に凹凸が形成されてしまう。このため、クランパがスリーブに挿入できなくなったり、仮に挿入できたとしてもクランパが傾いた状態でしか固定できず、記録ディスクをしっかりと固定できないという問題が生じるおそれがあった。
そこで、本発明の動圧流体軸受装置においては、記録ディスクをロータハブに固定するためのクランパがスリーブに当接する位置におけるスリーブの外径が、ロータハブがスリーブに当接する位置におけるスリーブの外径に比べて小さくなっている。
この結果、組み立て工程における歩留まりの向上が可能となる。さらに、スリーブにクランパを精度よく固定できることから、例えば、ハードディスク駆動装置に適用した場合、ヘッドによる記録材料へのアクセスがスムーズとなり、ヘッドクラッシュなどによる不具合の発生を低減することができる。
第2の発明に係る動圧流体軸受装置は、静止部材に対して回転部材を回転自在に支持するための動圧流体軸受装置であって、シャフトと、フランジ部材と、スリーブと、ラジアル軸受部と、スラスト軸受部と、テーパシール部とを備えている。シャフトは、静止部材に固定されている。フランジ部材は、シャフトに固定または一体加工されている。スリーブは、シャフトに対して相対回転自在に設けられている。ラジアル軸受部は、シャフトおよびスリーブの間に充填された潤滑油と、シャフト外周面およびスリーブ内周面のいずれか一方に配置された複数の第1動圧発生用溝とから形成されている。スラスト軸受部は、フランジ部材およびスリーブの間に充填された潤滑油と、フランジ部材およびスリーブのいずれか一方に配置された複数の第2動圧発生用溝とから形成されている。テーパシール部は、フランジとスリーブとの間に形成され、潤滑油漏れを防止する。そして、クランパ内接部の位置が、シャフトの軸方向においてテーパシール部の位置より外側である。クランパ内接部は、クランプ力によってロータハブに記録ディスクを固定するためのクランパがスリーブに当接する部分である。
ここで、記録ディスクをクランプするに際して、クランパをロータハブの上面にねじ止めする場合(特許文献2)、ねじの座面は、ロータハブの回転時において、クランパを回転軸中心に対して偏心させようとする。このとき、上述したクランパを偏心させようとする力は、クランパに内接するスリーブの外周面の抵抗力によりバランスを保ち、大きく偏心することはないが、スリーブの外周面を楕円形に変形させてしまう。また、記録ディスクをクランプするに際して、クランパを焼きばめによって直接スリーブに取り付ける場合(特許文献3)、クランパは、締め代の大きさに応じてスリーブに力を加えることになる。つまり、締め代が大きいほど、スリーブに大きな力が加わる。
従来、このような動圧流体軸受装置において、クランプがスリーブに当接する位置と、テーパシール部の位置とはシャフトの軸方向において同じ位置にあった。つまり、シャフトの軸方向と直交する方向において同一線上にあった。このとき、上述したスリーブに対する外力は、スリーブを介してテーパシール部にも作用することになる。このとき、テーパシール部の形状がゆがみを受け、シール効果を低下させてしまうおそれがある。このため、スリーブの外周面の厚みを大きくして強度を強くしていた。
これにより、テーパシール部が、ロータハブの回転時におけるクランパからの偏心力を受けなくなるので、テーパシール部が変形するようなことがなくなる。
この結果、テーパシール部のシール性能が劣化することがなくなる。さらに、テーパシール部にかかる外力に抵抗するために、スリーブの外周面の強度を上げる必要がなくなるので、部品の製造コストの低減を図ることができる。
第3の発明に係る動圧流体軸受装置は、第1または第2の発明に係る動圧流体軸受装置であって、シールカバーを取り付けるためにスリーブ内周側に設けられたシールカバー取付部の位置と、クランパ内接部の位置とがスリーブを介して互いに対向している。
ここでは、シールカバーを取り付けるためにスリーブの内周側に設けられたシールカバー取付部の位置と、クランパがスリーブに当接するクランパ内接部の位置とがスリーブを介して互いに対向している。
その結果、部材加工におけるコストダウンを図ることが可能となるとともに、圧入強度も改善向上することが可能となる。
第4の発明に係る動圧流体軸受装置は、第1から第3の発明のいずれか1つに係る動圧流体軸受装置であって、スリーブは、クランパ内接部とロータハブがスリーブに当接するロータハブ内接部との間に半径方向外側に向かって傾斜しているテーパ部を有している。
スリーブとロータハブとの組み立てにおいては、クランパの取り付けに不具合を発生するという以下に示すような課題があった。すなわち、圧入接着による組み立ての際において、ロータハブとスリーブとの当接面に用いられる接着材があふれ、このあふれた接着剤が、当接面以外のスリーブの外周面に付着し外周面に凹凸をつけてしまう。このため、クランパがスリーブに挿入できなくなったり、仮に挿入できたとしてもクランパが傾いた状態でしか固定できず、記録ディスクをしっかり固定できないという問題が生じるおそれがあった。
これにより、圧入の際にあふれた接着剤は、前述のテーパ部において吸収することができるので、クランパがスリーブに当接する面にまで接着剤が到達することがなく付着することはない。このため、接着剤によってスリーブの外周面に凹凸が形成されることはなくなり、ロータハブをしっかりとスリーブに固定することが可能となる。
この結果、組み立て工程における歩留まりの向上が可能となる。さらに、スリーブにクランパを精度よく固定できることから、例えば、ハードディスク駆動装置に適用した場合、ヘッドによる記録材料へのアクセスがスムーズとなり、ヘッドクラッシュなどによる不具合の発生を低減することができる。
第5の発明に係る動圧流体軸受装置は、第1から第4の発明のいずれか1つに係る動圧流体軸受装置であって、スリーブは、シャフトの軸方向において中央部近傍に外径が大きな環状凸部を有している。
ここでは、スリーブは、シャフトの軸方向において中央部近傍に外径が大きな環状凸部を有している。
そこで、本発明の動圧流体軸受装置では、スリーブのシャフト方向における中央部近傍(以下、中央部と示す)に外径が大きな環状凸部を設けた。つまり、スリーブは、圧入されるロータハブの内径よりも大きな外径を有する段部を中央部に有している。
これにより、圧入組み立ての際に、ロータハブをこの環状凸部に当接するまで圧入すればよく、高さ決めが容易にできるようになる。また、従来のような高さ位置を決めるための平面度の高い受け台を用意する必要はなく、単にスリーブの下側段差を受ける持具を用意すればよいことになる。
第6の発明に係る動圧流体軸受装置は、第1から第5の発明のいずれか1つに係る動圧流体軸受装置であって、スリーブは、インナースリーブとアウタースリーブとの間に、シャフトの軸方向に貫通する孔部が形成されている。
ここでは、スリーブは、インナースリーブと、インナースリーブの外径を該内径とするアウタースリーブとから構成されており、インナースリーブと、アウタースリーブとの間にシャフトの軸方向に貫通する孔部が形成されている。
ここで、連通孔とは、潤滑油圧力のアンバランスを解消するために、スラスト軸受部どうしを接続するシャフトの軸方向に貫通する孔部である。スリーブに対して、この連通孔を形成するためには、ドリル等によって穿孔することが考えられるが、ドリルの径が極めて細く折れやすいので困難な作業である。例えば、3.5型のハードディスクを構成するスリーブの場合、10mm程度を穿孔する必要があり、これには、両側から穿孔し貫通する方法を採用すれば不可能ではないが、極めて高い精度で管理する必要が有り現実的ではない。
これにより、容易に連通孔を形成することができるので、製造工程の短縮化を図ることが可能となる。
第7の発明に係る動圧流体軸受装置は、第1から第6の発明のいずれか1つに係る動圧流体軸受装置であって、スリーブは、シャフトの軸方向において略上下対称である。
ここでは、スリーブの形状は、シャフトの軸方向においてほぼ上下対称である。
なお、ここでいう上・下の方向はそれぞれ、「上」を軸方向においてクランパの配置される方向、「下」は「上」の反対方向と定義する。そして、この「上」・「下」は、説明のために便宜上定義したものであって、実際の取り付け状態における方向を限定するものではない。
一般的に、スリーブの外周面に形成される動圧発生溝の仕上げ加工は、NC旋盤によって行われている。そして、NC旋盤へのブランクとなるスリーブは、供給装置(パーツフィーダ)によって自動供給されている。このとき、供給装置は、形状等からブランクの向きを考慮してNC旋盤に供給するように制御する必要がある。
この結果、供給装置の簡素化を図ることができる。
第8の発明に係る動圧流体軸受装置は、第1から第7の発明のいずれか1つに係る動圧流体軸受装置であって、インナースリーブは、外周面がバレル研磨によって成形されている。
ここでは、インナースリーブをアウタースリーブに圧入する前に、インナースリーブの外周面がバレル研磨によって成形されている。
ここで、NC旋盤による加工によって発生したバリを表面に有するインナースリーブをアウタースリーブに圧入した場合、そのバリがかじられることになる。このため、所定の位置までインナースリーブを圧入することができなくなるおそれがあり、組み立て精度に問題が生じる。また、前述のバリが連通孔内にとどまった場合、そのバリが軸受部のすき間に入り不具合を発生させてしまう。
これにより、上述したバリをあらかじめ除去することが可能となるので、組み立て精度を確保することが可能となり、また、各軸受部で発生する不具合も回避することが可能となる。
このように、いわゆる両端開口型の動圧流体軸受装置であっても、上記と同様の効果を得ることができる。
第10の発明に係るスピンドルモータは、静止部材としてのベースプレートと、ステータと、回転部材としてのロータと、第1の発明から第9の発明のいずれかに記載の動圧流体軸受装置を備えている。ステータは、ベースプレートに固定されステータコイルが巻き回しされている。ロータは、ステータの外周側に配置され、ロータマグネットとロータハブを有している。動圧流体軸受装置は、ベースプレートに対してロータを回転自在に支持している。
このように、動圧流体軸受装置を含むスピンドルモータとして実施した場合であっても、上記と同様の効果を得ることができる。
第11の発明に係るハードディスク駆動装置は、第10の発明に記載のスピンドルモータを備えている。
このように、スピンドルモータを含むハードディスク駆動装置として実施した場合であっても、上記と同様の効果を得ることができる。
第2の発明に係る動圧流体軸受装置によれば、テーパシール部のシール性能が劣化することがなくなる。さらに、テーパシール部にかかる外力に抵抗するために、スリーブの外周面の強度を上げる必要がなくなるので、部品の製造コストの低減を図ることができる。
第3の発明に係る動圧流体軸受装置によれば、部材加工におけるコストダウンを図ることが可能となるとともに、圧入強度も改善向上することが可能となる。
第4の発明に係る動圧流体軸受装置によれば、組み立て工程における歩留まりの向上が可能となる。さらに、スリーブにクランパを精度よく固定できることから、例えば、ハードディスク駆動装置に適用した場合、ヘッドによる記録材料へのアクセスがスムーズとなり、ヘッドクラッシュなどによる不具合の発生を低減することができる。
第5の発明に係る動圧流体軸受装置によれば、治具に要するコストの低減を図ることが可能となる。さらに、圧入の際に、ロータハブとスリーブの環状凸部とを当接させることにより、ロータハブのスリーブに対する固定角度がある程度一定となり、ロータハブをスリーブに取り付けたときの傾斜が低減される。
第7の発明に係る動圧流体軸受装置によれば、供給装置の簡素化を図ることができる。
第8の発明に係る動圧流体軸受装置によれば、組み立て精度を確保することが可能となり、また、各軸受部で発生する不具合も回避することが可能となる。
第9の発明に係る動圧流体軸受装置によれば、組み立て工程における歩留まりの向上が可能となる。
第10の発明に係るスピンドルモータによれば、組み立て工程における歩留まりの向上が可能となる。
第11の発明に係るハードディスク駆動装置によれば、組み立て工程における歩留まりの向上が可能となる。
本発明の一実施形態に係る流体軸受装置(動圧流体軸受装置)を備えたスピンドルモータ1について、図1から図7を用いて説明すれば以下の通りである。なお、本実施形態の説明では、便宜上、図面の上下方向を「軸方向上側(上端)」、「軸方向下側(下端)」等と表現するが、スピンドルモータ1の実際の取り付け状態を限定するものではない。
[スピンドルモータ1の全体構成]
スピンドルモータ1は、図1に示すように、主に、ベースプレート(静止部材)2と、ステータ5と、ロータ(回転部材)3と、流体軸受装置(動圧流体軸受装置)4とを備えている。なお、図1に示すO−Oは、スピンドルモータ1の回転軸線である。
ベースプレート2は、スピンドルモータ1の静止側の部分を構成しており、例えば、記録ディスク装置のハウジング(図示せず)に固定されているものや、ハウジングと一体成形されているもの等がある。また、ベースプレート2は、筒状部21を有しており、筒状部21の内周側には、流体軸受装置4のシャフト41の一端が固定されている。
ロータ3は、スピンドルモータ1の回転側の部材であって、磁気回路で発生する回転力により回転駆動される。なお、ロータ3の構成については、後段にて詳述する。
ステータ5は、後述するバックヨーク33およびロータマグネット34とともに磁気回路を構成しており、筒状部21の外周側に固定されている。そして、この磁気回路により発生した回転方向の駆動力により、ベースプレート2およびステータ5に対してロータ3が回転駆動される。
[ロータ3の構成]
ロータ3は、図1に示すように、バックヨーク33と、ロータマグネット34と、ロータハブ31と、を有している。
バックヨーク33は、ロータハブ31の軸方向下側に設けられた環状の部材であり、後述する環状突起部37の外周側に圧入等により固定されている。また、バックヨーク33は、磁性体によって構成されている。
ロータマグネット34は、ステータ5の半径方向における外周側において対向するように配置された環状の部材であって、バックヨーク33の内周側に固定されている。
ロータハブ本体35は、記録ディスク38を半径方向に支持する筒状の部分であって、スリーブ42の外周側に固定されている。ロータハブ本体35の外周側には、例えば、3枚の記録ディスク38が挿嵌される。
ディスク載置部36は、記録ディスク38を載置するための環状の部分であり、ロータハブ本体35の軸方向における下端部の外周側に形成されている。
環状突起部37は、ディスク載置部36の軸方向下側(記録ディスクと反対側)に形成された環状の部分であり、ディスク載置部36から軸方向下側に延びている。
[流体軸受装置4の構成]
流体軸受装置4は、図2に示すように、スリーブ42の両端が開放された両端開口型の流体軸受装置であって、シャフト41とスリーブ42とを有している。また、この流体軸受装置4は、固定されたシャフト41の周りを回転体が回転するシャフト固定型の流体軸受装置である。
シャフト41は、流体軸受装置4の固定側の部材であって、軸方向における下端部がベースプレート2の筒状部21に固定されている。また、シャフト41は、シャフト本体41aと、第1スラストフランジ(フランジ部材)41bと、第2スラストフランジ(フランジ部材)41cとを有している。
シャフト本体41aは、シャフト41の主要部を構成する円柱状の部材であって、スリーブ42の内周側にスリーブ42との間に微小隙間を介して配置されている。
第1スラストフランジ41bは、例えば、シャフト本体41aと一体成形された環状の部材であって、軸方向においてスリーブ42の軸方向下側端面と微小隙間を介して対向するように第1筒状突出部42bの内周側に配置されている。
第2スラストフランジ41cは、スリーブ42に対して軸方向の第1スラストフランジ41bと反対側に配置された環状の部材であって、例えば、シャフト本体41aに対してレーザ溶接等によって固定されている。また、第2スラストフランジ41cは、スリーブ42の軸方向上側端面と軸方向に微小隙間を介して対向するように第2筒状突出部42cの内周側に配置されている。
第1・第2スラストフランジ41b・41cは、外周部にテーパ形状を有している。具体的には、第1・第2スラストフランジ41b・41cの外周面は、軸方向下側および上側に向かって第1・第2筒状突出部42b・42cの内周面と離れる方向に傾斜している。
(スリーブ42)
スリーブ42は、流体軸受装置4に含まれるほぼ上下対称な回転側の筒状部材であって、シャフト41に対して相対回転可能な状態で配置された筒状の部材である。また、スリーブ42は、シャフト41の方向にほぼ上下対称、つまり、対称線h−hに対してほぼ線対称の形状を有している。そして、スリーブ42は、図5に示すように、外周面に1箇所以上のDカット部分が形成されたインナースリーブ43を、アウタースリーブ44に圧入して組み立てることによって、後述する連通孔42eを有する筒状の部分を形成している。具体的には、スリーブ42は、前述したように、インナースリーブ43と、アウタースリーブ44とによって構成され、複数のラジアル動圧発生用溝(第1動圧発生用溝)71a・71bと、凹部42aと、第1筒状突出部42bと、第2筒状突出部42cと、固定部42dと、複数の連通孔42eと、クランパ内接部42fと、ロータハブ内接部42gと、環状凸部42hとを有している。
凹部42aは、スリーブ42の内周側に形成された環状の凹み部分であり、軸方向におけるラジアル動圧発生用溝71a・71b間に配置されている。
第1・第2筒状突出部42b・42cは、スリーブ42の両端部の外周部が軸方向外側に突出する筒状の部分である。第1および第2筒状突出部42b・42cの内周部には、第1・第2スラストフランジ41b・41cが配置されており、そのため第1・第2筒状突出部42b・42cの内径は、スリーブ42の内径よりも大きく設定されている。
固定部42dは、第2筒状突出部42cの端部から軸方向上側へさらに突出するスリーブ42の筒状部分である。そして、固定部42dの内径は、第2筒状突出部42cの内径よりも大きく設定されており、固定部42dの内周側にはシールカバー45が接着等によって固定されている。
連通孔42eは、インナースリーブ43とアウタースリーブ44との間に形成されており、スリーブ42を軸方向に貫通するように配置されている。また、例えば、複数の連通孔42eが形成される場合には、円周方向に均等に配置される。
ロータハブ内接部42gは、スリーブ42にロータハブ31(図1参照)が内接するようにして取り付けられる部分である。
環状凸部42hは、軸方向におけるスリーブ42のほぼ中央近傍に形成される環状の凸部分である。
シールカバー取付部42iは、シールカバー45がスリーブ42に当接する部分であり、シールカバー取付部42iの位置と、クランパ内接部42fの位置とがスリーブ42を介して互いに対向している。なお、本実施形態では、クランパ内接部42fは、固定部42dの内周面を指している。
テーパ部42jは、クランパ内接部42fとロータハブ内接部42gとの間に半径方向外側に向かって傾斜している部分である。
スリーブ42におけるクランパ内接部42fとロータハブ内接部42gとの関係は、図3に示すように、ロータハブ内接部42gにおける内径R2に比べてクランパ内接部42fにおける内径R1は小さい。
また、シャフト41およびスリーブ42の間には、作動流体としての潤滑油46が充填されている。そして、第1スラストフランジ41bと第1筒状突出部42bとの間および第2スラストフランジ41cと第2筒状突出部42cとの間には、第1・第2テーパシール部(テーパシール部)48a・48bが形成されている。
潤滑油46は、エステル系の潤滑剤であり、基油が95%、添加剤が5%である。
そして、この流体軸受装置4では、ラジアル動圧発生用溝71a、71bを有するスリーブ42、シャフト41およびその間に介在する潤滑油46により、ロータ3を半径方向に支持するラジアル軸受部71が構成されている。また、第1スラスト動圧発生用溝(第2動圧発生用溝)72aを有する第1スラストフランジ41b、スリーブ42およびその間に介在する潤滑油46により、ロータ3を軸方向に支持する第1スラスト軸受部72が構成されている。さらに、第2スラスト動圧発生用溝(第2動圧発生用溝)73aを有する第2スラストフランジ41c、スリーブ42およびその間に介在する潤滑油46により、ロータ3を軸方向に支持する第2スラスト軸受部73が構成されている。そして、各部材がベースプレート2に対して相対回転することで、各軸受部71・72・73においてシャフト41の半径方向および軸方向の支持力が発生する。
スピンドルモータ1の被回転部材としての記録ディスク38は、例えば、情報アクセス手段(図示せず)によって情報を読み書きできる磁気ディスク等が含まれる。また、記録ディスク38は、クランパ39によってロータハブ本体35の側方に固定配置される。複数の記録ディスク38を固定する場合には、スペーサ40によって各記録ディスク38を一定の距離を隔てて挟持固定する。クランパ39がスリーブ42に当接するクランパ内接部の位置H2は、図4に示すように、第2スラストフランジ41cと第2筒状突出部42cとの間に形成される第2テーパシール部48bの位置H1と比べて、シャフト41の軸方向において上側である。なお、位置H1は、第2テーパシール部48bを形成する可能性のある上限位置、位置H2は、クランパ39の下限位置とする。
[スリーブ42の組立方法]
スリーブ42は、前述したように、インナースリーブ43とアウタースリーブ44とから構成されている。
インナースリーブ43は、図5に示したように、外周面に2カ所のDカット43eが形成された筒状の部材である。そして、インナースリーブ43は、アウタースリーブ44に圧入する前に外周面がバレル研磨されている。アウタースリーブ44は、インナースリーブ43の外径をほぼ内径とする筒状の部材である。
[ロータ3とスリーブ42の組立方法]
スピンドルモータ1の組立工程において、図6(a)に示すように、ロータ3をスリーブ42に圧入する場合、治具81によってスリーブ42の下側82を受けるように支持し、ロータ3を圧入する。このとき、治具81は、スリーブ42の環状凸部の下側82と当接するように設置する。
ロータ3の圧入時の位置決めは、図6(b)に示すように、スリーブ42の環状凸部の上側83に当接するまで圧入することによって行う。
[バランス調整機構51の詳細説明]
ロータハブ31には、記録ディスク38の動的不釣り合いを除去もしくは所定値以下に制御し、高速回転するハードディスク装置(図示せず)において記録再生を正常に動作させるために重要な部材であるバランス調整機構51(図1参照)を備えている。なお、バランスの調整は、スピンドルモータの回転時において重心に偏りが生じている部位にバランスチップ(図示せず)と呼ばれるものを取り付けることによって行われる。バランスチップは、弾性体もしくは可撓性材料で形成されており、円筒体、円柱体、コイルバネ形状、星形円筒体、竹の子バネ等の形状を有している。比重や長さの違うこれらのバランスチップを適切に組み合わせることによってバランス調整を行うことができる。
そして、バランスの再調整の必要性が発生した場合においても、取り外し用治具(図示せず)を挿入してバランスチップを交換することが可能である。
[スピンドルモータ1の特徴]
(1)
本実施形態のスピンドルモータ1は、クランパ39がスリーブ42に当接するクランパ内接部42fの位置におけるスリーブ42の外径R1が、クランパ39がロータハブ31に当接するロータハブ内接部42gの位置におけるスリーブ42の外径R2に比べて小さい。そして、スピンドルモータ1は、ベースプレート2に固定されたシャフト41、シャフト41に固定された第1スラストフランジ41b、シャフト41に溶接された第2スラストフランジ41c、シャフト41に対して相対回転自在に設けられたスリーブ42、シャフト41およびスリーブ42の間に充填された潤滑油46とシャフト41の外周面に配置された複数のラジアル動圧発生用溝71a・71bとから形成されるラジアル軸受部71と、第1・第2スラストフランジ41b・41cおよびスリーブ42の間に充填された潤滑油46と第1・第2スラストフランジ41b・41cに配置された複数のスラスト動圧発生用溝72a・73aとから形成されるスラスト軸受部72・73、とを備えている。
そこで、本実施例のスピンドルモータ1におけるスリーブ42では、クランパ内接部42fの位置におけるスリーブ42の外径R1を、ロータハブ内接部42gの位置におけるスリーブ42の外径R2に比べて小さくしている。
これにより、クランパ内接部42fの外径R1は、ロータハブ31の内径がスリーブ42の外周面に当接するロータハブ内接部42gと比べて外径が小さいので、図6(a)(b)に示したようなスピンドルモータ1の組立工程において、ロータ3がクランパ内接部42fに接触する可能性が低くなる。
この結果、クランパ内接面42gに凹凸が形成されてクランパをスリーブに挿入できなくなることによる組み立て工程における歩留まりの低下を防止することが可能となる。さらに、本実施例で示したようなスピンドルモータ1をハードディスク駆動装置に適用した場合、クランパ39が内接するクランパ内接部42fの表面に形成された凹凸のため、スリーブ42の回転軸(図3に示すO−O)に対して傾いた状態で固定されることは少なくなり、記録ディスク38の平面度が保たれないことに起因するディスククラッシュの可能性を低減できる。
本実施形態のスピンドルモータ1では、このようなスピンドルモータ1におけるスリーブ42の形状は、クランパ39がスリーブ42に当接するクランパ内接部42fの位置H2が、シャフト41の軸方向において第2テーパシール部48bの位置H1より外側である。そして、スピンドルモータ1は、ベースプレート2に固定されたシャフト41、シャフト41に固定された第1スラストフランジ41b、シャフト41に溶接された第2スラストフランジ41c、シャフト41に対して相対回転自在に設けられたスリーブ42、シャフト41およびスリーブ42の間に充填された潤滑油46とシャフト41の外周面に配置された複数のラジアル動圧発生用溝71a・71bとから形成されるラジアル軸受部71と、第1・第2スラストフランジ41b・41cおよびスリーブ42の間に充填された潤滑油46と第1・第2スラストフランジ41b・41cに配置された複数のスラスト動圧発生用溝72a・73aとから形成されるスラスト軸受部72・73、潤滑油46漏れを防止するための第1・第2テーパシール部48a・48b、とを備えている。
通常、このようなスピンドルモータにおいて、クランパ内接部の位置と、第2テーパシール部の位置とは、図4に示すように、シャフトの軸方向において同じ位置にあった。つまり、クランパ内接部と、第2テーパシール部とは、スリーブを介して対向するような位置関係にあった。このとき、クランパの回転がシャフトに対して偏心しようとする力は、スリーブを介して第2テーパシール部にも作用することになる。このとき、第2テーパシール部の形状は変状し、シール効果を低下させてしまうおそれがあった。
これにより、第2テーパシール部48bのシール性能が劣化することがなくなる。さらに、第2テーパシール部48bにかかる外力に抵抗するために、スリーブ42の外周面を厚くして強度を上げる必要がなくなるので、部品の製造コストの低減を図ることができる。
(3)
本実施形態のスピンドルモータ1では、シールカバー取付部42iの位置と、クランパ内接部42fの位置とがスリーブ42を介して互いに対向している。
これにより、スリーブ42のシールカバー取付部42iとクランパ内接部42fとに挟まれた部分が薄肉となり圧入の組立工程において余裕度が大きくなる。このため、クランパ39もしくはスリーブ42の加工精度が少々悪くなっても、締め代を大きめに設定することによって精度のばらつきに対応でき、部材加工におけるコストダウンを図ることが可能となる。
本実施形態のスピンドルモータ1において、スリーブ42は、クランパ内接部42fとロータハブ内接部42gとの間に半径方向外側に向かって傾斜しているテーパ部42jを有している。
これにより、接着圧入の際にあふれた接着剤は、図7に示すように、前述のテーパ部42jと、ロータハブ31に設けられたテーパ部35aとによって形成される接着剤逃げ部85において吸収することができるようになる。このため、接着面以外のスリーブ42の外周面に接着剤が付着することによって凹凸が形成されてしまうことはなくなる。
この結果、クランパ内接面42gに凹凸が形成されることによる組み立て工程における歩留まりの低下を防止することが可能となる。
(5)
本実施形態のスピンドルモータ1において、スリーブ42は、シャフト41の軸方向において中央部近傍に外径が大きな環状凸部42hを有している。
これにより、図6(a)(b)に示したようなスピンドルモータ1の組立工程において、ロータハブ31をこの環状凸部42hに当接するまで圧入すればよく、高さ決めが容易にできるようになる。
本実施形態のスピンドルモータ1において、スリーブ42は、インナースリーブ43とアウタースリーブ44との間にシャフト41の軸方向に伸びる溝が形成されていることを特徴としている。
これにより、容易に連通孔42eが形成することができるので、製造工程の短縮化を図ることが可能となる。
(7)
本実施形態のスピンドルモータ1において、スリーブ42は、シャフト41の軸方向においてほぼ上下対称である。
これにより、ほぼ上下対称のスリーブ42においては向きを考慮する必要がないので、パーツフィーダによるNC旋盤において、製造工程における供給装置の簡素化を図ることができる。
(8)
本実施形態のスピンドルモータ1において、インナースリーブ43は、外周面がバレル研磨によって成形されている。
(9)
本実施形態のスピンドルモータ1において、スリーブ42は、両端が開口している。
このように、いわゆる両端開口型の動圧軸受装置にも本発明を適用することができる。
(10)
本実施形態のスピンドルモータ1において、重心位置の偏りを修正するバランス調整機構51においてバランスチップ等を取り付けるためのバランスホール52が、ロータハブ31の上端に配置されている。
これにより、ベースプレートにスピンドルモータ1を固定したままで、バランスの調整をすることが可能となるので、記録ディスクへのコンタミの発生を低減することが可能となる。
また、記録ディスクとベースプレートとの間の非常に狭い位置に設けられたバランス調整機構の調整のために、ベースプレートの1箇所に穴をあける必要もなく、ベースプレートの剛性を維持することができる。
本発明の一実施形態に係る流体軸受装置(動圧流体軸受装置)を備えたスピンドルモータ101について、図8および図9を用いて説明すれば以下の通りである。ここでは、前述第1の実施形態と異なる流体軸受装置の部分について簡単に説明する。なお、ここでの「軸方向上側」、「軸方向下側」の表現も前述した第1の実施形態に準ずることとする。
流体軸受装置104は、図9に示すように、スリーブ142の片端が開放された片側開口型の流体軸受装置であって、シャフト141とスリーブ142とを有している。また、この流体軸受装置104は、固定されたシャフト141の周りを回転体が回転するシャフト固定型の流体軸受装置である。
シャフト141は、図9に示すように、流体軸受装置104の固定側の部材であって、軸方向における下端部がベースプレート102(静止部材)(図8参照)に固定されている。また、シャフト141は、シャフト本体141aと、スラストフランジ(フランジ部材)141bとを有している。
シャフト本体141aは、図9に示すように、シャフト141の主要部を構成する円柱状の部材であって、スリーブ142の内周側にスリーブ142との間に微小隙間を介して配置されている。
スリーブ142は、流体軸受装置104に含まれる回転側の筒状部材であって、シャフト141に対して相対回転可能な状態で配置された筒状の部材である。そして、スリーブ142は、複数のラジアル動圧発生用溝(第1動圧発生用溝)171a・171bと、凹部142aと、筒状突出部142bと、固定部142dと、クランパ内接部142fと、ロータハブ内接部142gと、環状凸部142hと、テーパ部142jを有している。
スリーブ142におけるクランパ内接部142fとロータハブ内接部142gとの関係は、図8に示すように、ロータハブ内接部142gにおける内径R102に比べてクランパ内接部142fにおける内径R101は小さい。
凹部142aは、スリーブ142の内周側に形成された環状の凹み部分であり、軸方向におけるラジアル動圧発生用溝171a・171b間に配置されている。
筒状突出部142bは、スリーブ142の両端部の外周部が軸方向外側に突出する筒状の部分である。筒状突出部142bの内周部には、スラストフランジ141bが配置されており、そのため筒状突出部142b内径は、スリーブ142の内径よりも大きく設定されている。
固定部142dは、筒状突出部142bの端部から軸方向上側へさらに突出するスリーブ142の筒状部分である。そして、固定部142dの内径は、筒状突出部142bの内径よりも大きく設定されており、固定部142dの内周側には厚さ2mmのSUS製のスラストプレート145が圧入接着され、シール加工されている。
クランパ内接部142fは、記録ディスク138をロータハブ131に固定するためのクランパ139が、スリーブ142に内接する部分であって、筒状突出部142bの端部から軸方向上側へさらに突出する筒状部分である。なお、本実施形態では、クランパ内接部142fは、固定部142dの外周面を指している。
環状凸部142hは、軸方向におけるスリーブ142のほぼ中央近傍に形成される環状の凸部分である。
スラストプレート取付部142iは、スラストプレート145がスリーブ142に当接する部分であり、スラストプレート取付部142iの位置と、クランパ内接部142fの位置とがスリーブ142を介して互いに対向している。なお、本実施形態では、クランパ内接部142fは、固定部142dの内周面を指している。
テーパ部142jは、クランパ内接部142fとロータハブ内接部142gとの間に半径方向外側に向かって傾斜している部分である。
また、シャフト141およびスリーブ142の間には、作動流体としての潤滑油146が充填されている。
そして、この第2の実施形態における流体軸受装置104では、ラジアル動圧発生用溝171a、171bを有するスリーブ142、シャフト141およびその間に介在する潤滑油146により、ロータ(回転部材)103を半径方向に支持するラジアル軸受部171が構成されている。また、スラスト動圧発生用溝173aを有するスラストフランジ141b、スリーブ142およびその間に介在する潤滑油146と、スラスト動圧発生用溝172bを有するスラストフランジ141a、スラストプレート145およびその間に介在する潤滑油146とによって、ロータ103を軸方向に支持するスラスト軸受部(テーパシール部)173が構成されている。各部材が相対回転することで、各軸受部171・173においてシャフト141の半径方向および軸方向の支持力が発生する。クランパ139がスリーブ142に当接するクランパ内接部の位置H102は、図9に示すように、スラストフランジ141bと筒状突出部142bとの間に形成されるスラスト軸受部173の位置H101と比べて、シャフト141の軸方向において上側である。なお、位置H1は、スラスト軸受部173を形成する可能性のある上限位置、位置H102は、クランパ139の下限位置とする。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態のスピンドルモータ1・101では、シールカバー取付部42iまたはスラストプレート142iの位置と、クランパ内接部42f・142fの位置とがスリーブ42・142を介して互いに対向している例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
シールカバー取付部42iまたはスラストプレート142iを設ける手段によって、クランパ内接部42f・142fの位置におけるスリーブ42・142を薄肉にしなくてもよい。
(B)
上記実施形態のスピンドルモータ1・101では、クランパ内接部42f・142fとロータハブ内接部42g・142gとの間に配置されるテーパ部42j・142jが半径方向外側に向かって傾斜している例を挙げて説明した。しかし、本発明はこの形状に限定されるものではない。
(C)
上記実施形態のスピンドルモータ1では、インナースリーブ43にDカット43eを設けることによって連通孔42eを形成した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、インナースリーブ43の外周面に、シャフト41の軸方向に伸びる複数の溝を設けてもよい。この場合でも、インナースリーブ43をアウタースリーブ44に圧入して組み立てることによって連通孔42eを容易に形成することが可能である。
(D)
上記実施形態のスピンドルモータ1では、2本の連通孔42eを形成する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
軸受部における潤滑油圧力のアンバランスを解消するための連通孔の本数は、例えば、1本であってもよいし、3本以上であってもよい。この場合も、上記と同様の効果を得ることができる。
上記実施形態では、本発明の流体軸受装置を、スピンドルモータに対して搭載した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、スピンドルモータ以外にも、他のモータ等のような回転駆動装置に搭載される各種流体軸受装置に対して本発明を適用することが可能である。
2 ベースプレート(静止部材)
3 ロータ(回転部材)
4 流体軸受装置(動圧流体軸受装置)
5 ステータ
21 筒状部
31 ロータハブ
33 バックヨーク
34 ロータマグネット
35 ロータハブ本体
35a テーパ部
36 ディスク載置部
37 環状突起部
38 記録ディスク
39 クランパ
40 スペーサ
41 シャフト
41a シャフト本体
41b 第1スラストフランジ(フランジ部材)
41c 第2スラストフランジ(フランジ部材)
42 スリーブ
42a 凹部
42b 第1筒状突出部
42c 第2筒状突出部
42d 固定部
42e 連通孔
42f クランパ内接部
42g ロータハブ内接部
42h 環状凸部
42i シールカバー取付部
42j テーパ部
43 インナースリーブ
43e Dカット
44 アウタースリーブ
45 シールカバー
46 潤滑油
48a 第1テーパシール部(テーパシール部)
48b 第2テーパシール部(テーパシール部)
51 バランス調整機構
52 バランスホール
71 ラジアル軸受部
71a ラジアル動圧発生用溝(第1動圧発生用溝)
71b ラジアル動圧発生用溝(第1動圧発生用溝)
72 第1スラスト軸受部
72a 第1スラスト動圧発生用溝
73 第2スラスト軸受部(スラスト軸受部)
73a 第2スラスト動圧発生用溝(第2動圧発生用溝)
81 治具
R1 径
R2 径
H1 位置
H2 位置
101 スピンドルモータ
102 ベースプレート(静止部材)
103 ロータ(回転部材)
104 流体軸受装置(動圧流体軸受装置)
121 筒状部
131 ロータハブ
138 記録ディスク
139 クランパ
141 シャフト
141a シャフト本体
141b スラストフランジ(フランジ部材)
142 スリーブ
142a 凹部
142b 筒状突出部
142d 固定部
142f クランパ内接部
142g ロータハブ内接部
142h 環状凸部
142i スラストプレート取付部
142j テーパ部
145 スラストプレート
146 潤滑油
151 バランス調整機構
152 バランスホール
171 ラジアル軸受部
171a ラジアル動圧発生用溝(第1動圧発生用溝)
171b ラジアル動圧発生用溝(第1動圧発生用溝)
173 スラスト軸受部(テーパシール部)
173a スラスト動圧発生用溝(第2動圧発生用溝)
173b スラスト動圧発生用溝(第2動圧発生用溝)
R101 径
R102 径
H101 位置
H102 位置
Claims (11)
- 静止部材に対して回転部材を回転自在に支持するための動圧流体軸受装置であって、
前記静止部材に固定されたシャフトと、
前記シャフトに固定または一体加工されたフランジ部材と、
前記シャフトに対して相対回転自在に設けられたスリーブと、
前記シャフトおよび前記スリーブの間に充填された潤滑油と、前記シャフト外周面および前記スリーブ内周面のいずれか一方に配置された複数の第1動圧発生用溝とから形成されるラジアル軸受部と、
前記フランジ部材および前記スリーブの間に充填された潤滑油と、前記フランジ部材および前記スリーブのいずれか一方に配置された複数の第2動圧発生用溝とから形成されるスラスト軸受部と、
を備えており、
クランプ力によってロータハブに記録ディスクを固定するためのクランパが前記スリーブに当接するクランパ内接部の位置における前記スリーブの外径は、前記記録ディスクが装着される前記ロータハブが前記スリーブに当接するロータハブ内接部の位置における前記スリーブの外径に比べて小さい動圧流体軸受装置。 - 静止部材に対して回転部材を回転自在に支持するための動圧流体軸受装置であって、
前記静止部材に固定されたシャフトと、
前記シャフトに固定または一体加工されたフランジ部材と、
前記シャフトに対して相対回転自在に設けられたスリーブと、
前記シャフトおよび前記スリーブの間に充填された潤滑油と、前記シャフト外周面および前記スリーブ内周面のいずれか一方に配置された複数の第1動圧発生用溝とから形成されるラジアル軸受部と、
前記フランジ部材および前記スリーブの間に充填された潤滑油と、前記フランジ部材および前記スリーブのいずれか一方に配置された複数の第2動圧発生用溝とから形成されるスラスト軸受部と
前記スリーブに取り付けられ記録ディスクが装着されるロータハブと、
前記フランジ部材と前記スリーブとの間に形成され、潤滑油漏れを防止するためのテーパシール部と、
を備えており、
クランプ力によって前記ロータハブに前記記録ディスクを固定するためのクランパが前記スリーブに当接するクランパ内接部の位置が、前記シャフトの軸方向において前記テーパシール部の位置より外側である動圧流体軸受装置。 - シールカバーを取り付けるために前記スリーブの内周側に設けられたシールカバー取付部の位置と、前記クランパ内接部の位置とがスリーブを介して互いに対向している、
請求項1または2に記載の動圧流体軸受装置。 - 前記スリーブは、前記クランパ内接部と前記ロータハブが前記スリーブに当接するロータハブ内接部との間に半径方向外側に向かって傾斜しているテーパ部を有している、
請求項1から3のいずれか1項に記載の動圧流体軸受装置。 - 前記スリーブは、前記シャフトの軸方向において中央部近傍に外径が大きな環状凸部を有している、
請求項1から4のいずれか1項に記載の動圧流体軸受装置。 - 前記スリーブは、インナースリーブとアウタースリーブとの間に、前記シャフトの軸方向に貫通する孔部が形成される、
請求項1から5のいずれか1項に記載の動圧流体軸受装置。 - 前記スリーブは、前記シャフトの軸方向において略上下対称である、
請求項1から6のいずれか1項に記載の動圧流体軸受装置。 - 前記インナースリーブは、外周面がバレル研磨によって成形されている、
請求項1から7のいずれか1項に記載の動圧流体軸受装置。 - 前記スリーブは、両端が開口している、
請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の動圧流体軸受装置。 - 前記静止部材としてのベースプレートと、
前記ベースプレートに固定されステータコイルが巻き回しされているステータと、
前記ステータの外周側に配置されロータマグネットと前記ロータハブとを有する前記回転部材としてのロータと、
前記ベースプレートに対して前記ロータを回転自在に支持するための請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の動圧流体軸受装置と、
を備えたスピンドルモータ。 - 請求項10に記載のスピンドルモータを備えたハードディスク駆動装置。
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