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JP2007118463A - 光情報記録媒体用の記録層およびスパッタリングターゲット、並びに光情報記録媒体 - Google Patents

光情報記録媒体用の記録層およびスパッタリングターゲット、並びに光情報記録媒体 Download PDF

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JP2007118463A JP2005315411A JP2005315411A JP2007118463A JP 2007118463 A JP2007118463 A JP 2007118463A JP 2005315411 A JP2005315411 A JP 2005315411A JP 2005315411 A JP2005315411 A JP 2005315411A JP 2007118463 A JP2007118463 A JP 2007118463A
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帯刀 井土
Hideo Fujii
秀夫 藤井
Hironori Tauchi
裕基 田内
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Abstract

【課題】初期反射率および記録マークの形成性などの記録特性に優れていることはもちろんのこと、高いC/N比(詳細には、低いノイズ)を有しており、青紫色レーザを用いる次世代光ディスクに充分適用することが可能な光情報記録媒体用の記録層を提供する。
【解決手段】レーザ光の照射によって記録マークが形成される記録層であって、該記録層は、Bを1原子%〜30原子%の範囲で含有するSn基合金からなる。
【選択図】なし

Description

本発明は、光情報記録媒体用の記録層およびスパッタリングターゲット、並びに光情報記録媒体に関する。本発明の光情報記録媒体用記録層は、現行のCD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)だけでなく、次世代の光情報記録媒体(HD DVDやBlu−ray Disc)に用いられ、追記型の光情報記録媒体、特に、青紫色のレーザを用いる光情報記録媒体に好適に用いられる。
光情報記録媒体(光ディスク)は、記録再生方式により、再生専用型、書換型、および追記型の三種類に大別される。
このうち、追記型の光ディスクでは、主に、レーザ光が照射された記録層材料の物性の変化を利用してデータが記録されている。追記型の光ディスクは、記録はできるが消去や書き換えを行うことができないため、write-once(一度だけ書ける)などと呼ばれている。このような特性を利用し、追記型の光ディスクは、例えば、文書ファイルや画像ファイルなど、データの改竄防止が求められる用途で汎用されており、CD−R、DVD−R、DVD+R等が挙げられる。
追記型の光ディスクに用いられる記録層材料として、例えば、シアニン系色素、フタロシアニン系色素、アゾ系色素などの有機色素材料が挙げられる。有機色素材料にレーザ光が照射されると、色素の熱吸収によって色素や基板が分解、溶融、蒸発するなどして記録マークが形成される。しかしながら、有機色素材料を用いる場合、有機溶媒中に色素を溶解してから、基板上に塗布しなければならず、生産性が低下する。また、記録信号の保存安定性などの点で問題がある。
そこで、有機色素材料の代わりに、無機材料の薄膜を記録層として用い、この薄膜にレーザ光を照射して穴(記録マーク)または変形(ピット)を形成することによって記録を行う方法(以下、「穴あけ記録方式」と呼ぶ場合がある。)が提案されている(非特許文献1、特許文献1から特許文献8)。
非特許文献1は、融点および熱伝導率が低いTe薄膜を用い、低いパワーで穴をあける技術を開示している。
特許文献1および特許文献2には、Alを含むCu基合金からなる反応層と、Siなどを含む反応層とが積層された記録層が開示されている。レーザ光の照射により、基板上には、各反応層に含まれる元素が混合された領域が部分的に形成され、反射率が大きく変化するため、青色レーザなどの短波長レーザを用いても、情報を高感度で記録することができる。
特許文献3〜5は、穴あけ記録方式によるC/N(carrier to noise ratio、キャリアとノイズの出力レベルの比)の低下を防止し、高いC/Nと反射率とを備えた光記録媒体の技術に関する。ここでは、記録層として、Inを含むCu基合金(特許文献3)、Biなどを含むAg基合金(特許文献4)、Biなどを含むSn基合金(特許文献5)が用いられている。
特許文献6〜8、および前述した特許文献5は、Sn基合金に関する。特許文献6は、金属合金層中に、熱処理時に少なくとも一部が凝集し得る元素を2種以上含む光学的記録媒体に関する。具体的には、例えば、BiやInを含むSn−Cu基合金層(厚さ1〜8nm)が開示されており、これにより、高融点および高熱伝導率を備えた記録媒体が得られる。特許文献7には、記録特性に優れたSn−Bi合金に、SnおよびBiよりも酸化されやすい被酸化物質を添加した記録層が開示されている。特許文献7によれば、特に、高温高湿環境下における耐久性(例えば、温度60℃、相対湿度90%の環境下で120時間保持)が高められた光記録媒体が得られる。特許文献8には、光記録層を構成する化合物の組成を、Snで、かつ30<x<70(原子%)、1<y<20(原子%)、20<z<60(原子%)に制御した光記録媒体が開示されている。特許文献8によれば、Snを記録材料として用い、開口数が0.8程度の対物レンズを使用して波長380nm〜420nm程度の短波長レーザ光を照射して情報の記録を行うときの問題点(良好な記録マークが形成されず、ジッターが大きくなる)を解決することができる。
特開2004−5922号公報 特開2004−234717号公報 特開2002−172861号公報 特開2002−144730号公報 特開2002−225433号公報 特開平2−117887号公報 特開2001−180114号公報 特開2004−90610号公報 Appl.Phys.Lett.,34(1979)、835頁
記録情報の高密度化への要求が益々高まるにつれ、特に、青紫色レーザなどの短波長レーザを用いて情報の記録および再生を行うことが望まれている。前述した穴あけ記録方式による情報記録技術により、記録特性(低熱伝導率、高初期反射率、記録マークの形成性など)は高められているが、C/N比が低くなるという問題を抱えている。更に、高温高湿環境下での耐久性も劣っている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、初期反射率および記録マークの形成性などの記録特性に優れていることはもちろんのこと、高いC/N比(詳細には、低いノイズ)を有しており、好ましくは、高温高湿環境下での耐久性も良好であり、従って、青紫色レーザを用いる次世代光ディスクに充分適用することが可能な光情報記録媒体用の記録層および当該記録層を形成する材料からなるスパッタリングターゲット、並びに当該記録層を備えた光情報記録媒体を提供することにある。
上記課題を解決することのできた本発明の光情報記録媒体用記録層は、レーザ光の照射によって記録マークが形成される記録層であって、該記録層は、Bを1%〜30%(原子%の意味、以下、同じ)の範囲で含有するSn基合金からなることに要旨が存在する。
好ましい実施形態において、前記記録層は、更に、Inを50%以下(0%を含まない)の範囲で含有する。高温高湿下での耐久性を改善するためには、Inを5%以上50%以下の範囲内で含有することが好ましい。
好ましい実施形態において、前記記録層は、更に、Y、La、Nd、およびGdよりなる群から選択される少なくとも一種を合計で15%以下(0%を含まない)の範囲で含有する。高温高湿下での耐久性を改善するためには、これら元素の少なくとも一種を合計で1.0%以上15%以下の範囲内で含有することが好ましい。
好ましい実施形態において、前記レーザ光の波長は、380nm〜450nmの範囲内である。
本発明の光情報記録媒体用スパッタリングターゲットは、Bを1%〜30%の範囲で含有するSn基合金からなることに要旨が存在する。
好ましい実施形態において、更に、Inを50%以下(0%を含まない)の範囲で含有する。
好ましい実施形態において、更に、Y、La、Nd、およびGdよりなる群から選択される少なくとも一種を合計で15%以下(0%を含まない)の範囲で含有する。
本発明の光情報記録媒体は、上記のいずれかの光情報記録媒体用記録層を備えている。
本発明の記録層は、上記のように構成されているため、当該記録層を備えた光情報記録媒体は、初期反射率および記録マークの形成性などの記録特性に優れており、且つ、高いC/N比を有している。更に、高温高湿環境下での耐久性を改善することもできる。そのため、本発明の記録層は、高密度かつ高速度で情報の記録再生ができる追記型の光ディスクに好適に用いられ、特に、青紫色レーザを用いる次世代光ディスクに好適に用いられる。
本発明者は、穴あけ記録方式によって情報を記録することができ、特に、高いC/N比を有する(詳細には、低いノイズを有する)記録層を提供するため、Sn基合金に着目して検討を行った。その結果、所定量のBを含むSn基合金(以下、「Sn−B合金」と呼ぶ場合がある。)を用いれば、所期の目的が達成されることを見出し、本発明を完成した。更に、Sn−B合金に、Y、La、Nd、およびGdよりなる群から選択される少なくとも一種の元素(以下、グループZに属する元素と呼ぶ場合がある。)を所定量含むSn基合金(以下、「Sn−B−Z合金」と呼ぶ場合がある。)を用いれば、高温高湿環境下での耐久性(反射率の低下量が少ないこと)が高められることも見出した。
まず、本発明に到達した経緯を説明する。
本発明において、Sn基合金に着目した理由は以下のとおりである。反射率の点では、SnよりもAl、Ag、Cuの方が優れているが、レーザ光照射による記録マークの形成性は、Snの方が優れている。Snの融点は約232℃であり、Al(融点約660℃)、Ag(融点約962℃)、Cu(融点約1085℃)に比べて非常に低いため、Sn中に合金元素を添加したSn基合金の薄膜は、レーザ光の照射によって容易に溶融し、記録特性が向上すると考えられる。本発明のように、青紫色レーザを用いる次世代光ディスクへの適用を主目的とする場合、Alなどを用いると記録マークが容易に形成され難くなる恐れがあることを考慮し、Sn基合金を採用することにした。
しかしながら、穴あけ記録方式では、前述したように、C/N比が低くなるという問題を抱えている。C/N比は、記録マーク部の信号(キャリア、C)と未記録部の雑音(ノイズ、N)との比であり、記録膜の上に光を照射し、反射率の変化を測定して算出される。C/N比が高いほど、見掛け上のノイズレベルが小さくなり、応答速度も良好である。例えば、光ディスクでは、おおむね、40dB以上のC/N比が求められている。本発明に用いられるSnは融点が低く、反射率も比較的高いが、それでも、充分に高いC/N比を達成することができなかった。
Sn基合金のC/N比を高めるため、例えば、前述した特許文献5には、Bi、Sb、Pbなどの元素を含むSn基合金に、所定の表面張力を有する元素(Zn,Ga、Ge、Y、Sm、Eu、Tb、Dy)を添加する方法が提案されている。これは、表面張力と記録特性(信号特性)との間に所定の関係があることに着目したものである。すなわち、穴あけ記録方式では、レーザ光が照射された部分の一部に穴があくと、表面張力により、穴は急速に広がろうとする。記録部材の表面張力が強過ぎると、記録部材は小さな玉状の固まりとなり、穴の内部や周囲に残ってしまう。一方、記録部材の表面張力が弱過ぎると、穴の内部に不規則な形の残留物が残ってしまう。その結果、いずれの場合にも、C/N比は低下してしまう。特許文献5によれば、上記の元素を添加することによって記録膜の表面張力を適切な範囲に制御できるため、C/N比が向上する。
これに対し、本発明では、C/N比を高めるためには、記録膜の表面粗さ(Ra)をできるだけ小さくし、未記録部のノイズ(N)を低減すれば良いという観点に基づき、Snに添加し得る元素を鋭意検討した。一般に、反射率は、記録膜の形状に起因することが知られており、記録膜の表面が粗いと光の散乱を起こし易いため、反射率が低く、未記録部のノイズが大きくなる。これに対し、記録膜の表面が平滑で、膜の平均粒径が小さくなると、反射率が高くなり、C/N比も上昇し、応答速度が向上する。
ここで、記録膜の表面粗さを低減するためには、Sn中に、Snよりも原子半径が極端に異なる元素を添加することが有効である。これにより、ひずみを緩和するために粒径が小さくなり、表面の凹凸が抑えられるからである。本発明者は、上記要件を満足する元素であって、Snによる優れた記録特性(初期反射率、記録マークの形成性)を損なうことのない元素を探求するため、検討を行った。その結果、Sn中にBを所定量添加すると、所期の目的が達成されることを見出した。
Bの原子半径は、おおむね、1Å以下であり、Snの原子半径(1.6Å)に比べて非常に小さい。このように原子半径の全く異なるSnとBとを混合すると、前述したように歪み熱が発生し、歪みを緩和しようとして粒径が小さくなり、表面粗さも低減する。
図1に、後記する実施例において、Sn中に、Bの添加量を変えて作製したSn−B合金薄膜の表面形状を示す。図1(a)は、Sn−B合金薄膜のSEM像であり、平均粒径の測定結果を併記している。図1(b)は、Sn−B合金薄膜のAFM像であり、表面粗さ(Ra)の測定結果を併記している。図1(a)および図1(b)では、左から順に、B=0%(後記する表1の試料1)、B=10%(表1の試料5)、B=20%(表1の試料6)の例を示している。
図1より、Sn(平均粒径150.1nm、表面粗さRa5.4nm)中に10%〜20%のBを添加すると、平均粒径は、約36nm〜44nmと小さくなり、表面粗さRaも、1.0nm〜1.6nmと小さくなることが分かる。これら試料のノイズは、後記する表1に示すように、いずれも小さく、高いC/N比が得られた。なお、平均粒径は、株式会社日立製作所の走査型電子顕微鏡S−4000(SEM)を用いてSEM像を撮り、このSEM像に縮尺より計算した1μmの長さの線を書き、線上にある結晶粒数を数えて線の長さを粒数で除して求めた。表面粗さRaは、セイコーインスツルメンツ株式会社製SPI4000プローブステーションのAFMモードで測定した。
更に、本発明では、C/N比の改善に加え、高温高湿環境下での耐久性を向上させるための元素(Sn−B合金の耐久性を改善し得る元素)について、検討を重ねた。具体的には、Sn−B中に種々の合金成分を添加したSn−B基合金の記録層を試作し、波長405nmの青色レーザ光を照射したときの記録マークの形成性などを調べるとともに、高温高湿環境下に曝したときの反射率の変化(耐久性)を調べた。
その結果、後記する実施例の欄で詳述するように、Inを所定量添加したSn−B合金や、Y、La、Nd、およびGdのグループZに属する少なくとも一種の元素を所定量添加したSn−B−Z合金を用いると、優れた記録特性と、高いC/N比とを維持しつつ、本発明で定める耐久性の指標を満足し得ることを突き止めた。
なお、本発明では、耐久性の指標を、「波長405nmの青紫色レーザ光を照射して記録マークが形成された記録層を、温度80℃、相対湿度85%RHの環境下で96時間保持したときの反射率の変化が15%未満、好ましくは10%未満を満足すること」と定めた。青紫色レーザは、赤色レーザよりも波長が短いため、膜劣化に対する反射率の変化はより顕著である。そのため、青紫色レーザを使用して記録や再生が行われた光ディスクの耐久性は、赤色レーザを使用した場合よりも低下することが予想される。すなわち、青紫色レーザの光ディスクに適用するには、従来より、一層高い耐久性が求められている。そこで、本発明では、保護膜を設けず、上記のように温度が80℃、相対湿度85%RHという高温高湿環境下で96時間と長い時間保持するという、極めて過酷な条件下に曝したとしても、反射率が殆ど低下しないことを、耐久性の指標として掲げた。なお、前述した特許文献1および特許文献7においても、光ディスクの耐久性を調べているが、本発明で定める条件よりも緩やかな環境下での耐久性を調べているに過ぎない。特許文献7では、本発明よりも低温下での耐久性試験を実施しており(温度60℃、相対湿度90%で120時間保持)、特許文献1では、本発明よりも短時間の耐久性試験を実施しており(温度80℃、相対湿度85%で50時間保持)、いずれも、本発明のように、高温高湿環境下で長時間の耐久性試験を行ったものではない。
以下、本発明の記録層を詳しく説明する。
本発明の記録層は、Bを1%以上30%以下の範囲で含有する。後記する実験例に示すように、Snは、初期反射率および記録マークの形成性などの記録特性に優れているが、C/N比が低く、高温高湿環境下の耐久性も劣っている。これに対し、Bを所定量添加すると、表面粗さRaが小さくなるため、ノイズが低下する。その結果、C/N比も高くなる。
Bの添加量は、1%以上30%以下とする。添加量の合計が1%未満では、所望のノイズ低減作用が得られない。ただし、上記元素を過剰に添加すると、後記する実施例に示すように、初期反射率が低下するため、上記元素の添加量の合計の上限を30%とした。Bの添加量は、5%以上25%以下であることが好ましく、10%以上20%以下であることがより好ましい。
このように、本発明のSn−B合金は、記録特性に優れており、C/N比も高い。しかしながら、高温高湿下での耐久性に、若干、劣っている(後記する実施例を参照)。
上記のSn−B合金における耐久性を改善するためには、以下に示すように、(a)Inを50%以下の範囲で添加するか、および/または(b)Y、La、Nd、およびGdのグループZに属する元素の少なくとも一種を合計で15%以下の範囲内で添加することが好ましい。これにより、Sn−B合金における、優れた記録特性と高いC/N比を維持しつつ、耐久性が著しく高められる。
Inの添加量は、後記する実施例のデータに基づき、50%以下とすることが好ましい。Inを過剰に添加すると、初期反射率が低下するため、Inの添加量の上限を50%とした。また、耐久性向上効果を有効に発揮させるためには、Inを5%以上添加することが推奨される。Inの添加量は、10%以上40%以下であることが好ましく、20%以上30%以下であることがより好ましい。
Y、La、Nd、およびGdのグループZに属する元素の添加量は、後記する実施例のデータに基づき、合計で、15%以下とすることが好ましい。上記元素を過剰に添加すると、初期反射率が低下するため、上記元素の添加量の合計の上限を15%とした。また、耐久性向上効果を有効に発揮させるためには、上記のグループZに属する元素を、合計で、1.0%以上添加することが推奨される。上記元素の添加量は、合計で、2%以上13%以下であることが好ましく、5%以上10%以下であることがより好ましい。
グループZに属する元素は、それぞれ、単独で添加しても良いし、併用してもよい。
更なる耐久性の向上を目的として、Sn−B合金に、Inと、グループZに属する元素の少なくとも一種とを添加してもよい。
上述したIn、および/またはグループZに属する元素を添加することによって耐久性が高められる理由は、詳細には不明であるが、これらの元素は、Snよりも酸化し易く、このような元素を添加することによってSnの酸化が抑制されるため、耐久性が向上することなどが考えられる。
なお、本発明の本来の目的である「優れた記録特性とC/N比を達成する」という観点からのみすれば、これらの元素の下限は、特に限定さない。後記する実施例に示すように、上記の下限を下回るSn−B−Y(YはグループZに属する元素)合金(表1の試料9)またはSn−B−In合金(表1の試料18)であっても、本発明例のSn−B合金(表1の試料2〜7)と同程度の、優れた記録特性と高いC/N比とは達成されているからである。
本発明の記録層は、上記成分を含有し、残部SnであるSn基合金からなる。Snは、40%含有することが好ましく、50%以上含有することがより好ましく、60%以上含有することがより好ましい。本発明のSn基合金は、本発明の作用を損なわない範囲で、他の成分を添加しても良い。例えば、スパッタリング法を用いて上記記録層を作製する際に不可避的に導入されるガス成分(O,N等)や、溶解原料として用いられるSn基合金中に予め含まれている不純物が含まれていても構わない。
上記記録層の厚さは、10nm〜50nmの範囲内であることが好ましい。記録層の厚さを10nm以上にすると、初期反射率が高められる。一方、記録層の厚さは、初期反射率の観点からは制限されないが、記録マークの形成性を考慮すると、50nm以下にすることが好ましい。記録層の厚さは、15nm以上40nm以下であることがより好ましく、20nm以上35nm以下であることがより好ましい。
本発明の光情報記録媒体は、上記のSn基合金記録層を備えている。上記の記録層以外の構成は特に限定されず、光情報記録媒体の分野に公知の構成を採用することができる。
図2に、本発明による光情報記録媒体(光ディスク)の好ましい実施形態の構成を模式的に示す。図2は、波長が約380nmから450nm、好ましくは約405nmの青紫色レーザ光を記録層に照射し、データの記録および再生を行うことが可能な追記型の光ディスク10である。光ディスク10は、支持基板1と、光学調整層2と、誘電体層3、5と、誘電体層3、5の間に挟まれた記録層4と、光透過層6とを備えている。誘電体層3、5は、記録層4を保護するために設けられており、これにより、記録情報を長時間保存することができる。
本実施形態の光ディスクは、記録層4の材料として、前述した要件を満足するSn基合金を用いることに特徴があり、記録層4以外の支持基板1や、層(光学調整層2、誘電体層3、5)の材料は、特に限定されず、通常汎用されているものを適宜選択することができる。光学調整層2の材料として、例えば、Ag合金などを用いると反射率を高めることができる。なお、本発明の記録層を用いれば、誘電体層3、5を省略することもできる。
上記Sn基合金の薄膜は、薄膜形成に通常用いられる方法によって作製可能であるが、特に、スパッタリング法によって作製されることが好ましい。例えば、後記する実施例の方法に基づき、複合スパッタリングターゲットを作製することができる。
また、スパッタリングの際には、スパッタリングターゲット材として、上記の元素を含むSn基合金スパッタリングターゲットを用いることが好ましい。
以下、実施例に基づいて本発明を詳述する。ただし、下記の実施例は本発明を制限するものではなく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することは、本発明の技術範囲内に包含される。
(試作例)
以下のようにして表1に示す種々のSn基合金薄膜(Sn−B合金薄膜、Sn−B−Y合金薄膜、およびSn−B−In合金薄膜)を試作し、これらの初期反射率、記録マーク形成性、耐久性、表面粗さRa,およびメディアノイズを調べた。比較のため、純Sn薄膜の上記特性も同様に調べた。
(Sn基合金薄膜および純Sn薄膜の形成)
純Snのスパッタリングターゲットを用い、透明ポリカーボネート樹脂基板(厚さ0.6mm、直径120mm)の上に純Sn薄膜またはSn基合金薄膜を形成した。Sn基合金薄膜は、添加する合金元素のチップを純Snのスパッタリングターゲットに乗せた複合スパッタリングターゲットを用いて形成した。薄膜の厚さは、すべて、25nmである。スパッタリング条件は、Ar流量30sccm、Arガス分圧2mTorr、成膜パワーDC 50W、到達真空度:10−5Torr以下、スパッタ時間:6〜30秒とした。このようにして得られたSn基合金薄膜の組成は、ICP質量分析法およびICP発光分析法で求めた。
(記録マークの形成性)
上記試料に対し、レーザパワーの大きさを変えながら、青紫色レーザ光を以下のように照射し、記録マークを形成した。レーザ光は、Sn基合金薄膜側から照射した。
光源:波長405nmの半導体レーザ
レーザのスポットサイズ:直径0.8μm
線速度:10m/s
このようにして形成された記録マークの形状を光学顕微鏡(倍率:1000倍)で観察し、レーザ光の照射面積に対する記録マーク形成の面積の比(面積比)を算出した。本発明では、面積率85%以上の試料を合格とし、下記基準に基づいて記録マークの形成性を評価した。
◎:10mW以上15mW以下の低いレーザパワーでレーザ光を照射しても
85%以上の面積率が得られる
○:15mW超え25mW以下のレーザパワーでレーザ光を照射したとき、
85%以上の面積率が得られる
×:25mW超えのレーザパワーでレーザ光を照射しても
85%以上の面積率は得られない。
(初期反射率の測定)
スパッタリングで成膜した直後の薄膜(記録マークが形成される前)について、日本分光株式会社製の可視・紫外分光光度計「V−570」を用い、測定波長:1000〜250nmの範囲における分光絶対反射率を測定した。本発明では、波長405nmの初期反射率が30%超の試料を合格とした。
(耐久性の測定)
上記のようにして初期反射率を測定した試料について、温度80℃、相対湿度85%RHの大気雰囲気中で96時間保持する高温高湿試験を行った後、上記と同様にして分光絶対反射率を測定した。上記高温高湿試験前後の波長405nmでの反射率の差(試験終了後の反射率の減少量)を算出し、下記基準に基づき、耐久性を評価した。本発明では、96時間保持したときの高温高湿試験の結果が○、◎、または●のものを合格とした。
●:反射率の減少量10%未満
◎:反射率の減少量10%以上15%未満
○:反射率の減少量15%以上20%未満
×:反射率の減少量20%以上
(表面粗さRaの測定)
記録膜が形成された試料について、前述した方法に基づいてRaを測定し、下記基準で評価した。本発明では、Raの評価結果が○または◎のものを合格とした。表1に示すように、Raが○または◎であれば、メディアノイズの評価(後記する。)も○または◎となり、合格レベルとなる。
◎:2.0nm未満
○:2.0nm以上4.0nm以下
×:4.0nm超
(ノイズの測定)
記録膜が形成された試料について、パルステック社製ディスク評価装置ODV−1000とアドバンテスト社製スペクトルアナライザーR3131Aを用い、線速度5.2m/sで周波数16.5MHzにおけるメディアノイズを測定し、下記基準で評価した。本発明では、ノイズの評価結果が○または◎のものを合格とした。なお、ノイズの評価結果が○または◎の場合、C/N比は、40dB以上の範囲内となり、光ディスクに要求されるレベルを充分満足している。
◎:−75dB未満
○:−75dB以上−65dB以下
×:−65dB超
表1に、これらの結果を併記する。
表1中、試料1は純Sn薄膜、試料2〜8はSn−B薄膜、試料9〜17はSn−B−Y薄膜、試料18〜24はSn−B−In薄膜の結果を示している。
表1より、以下のように考察することができる。
本発明の要件を満足するSn−B薄膜(試料2〜7)は、初期反射率および記録マークの形成性に優れており、ノイズも低い。従って、C/N比は高くなる。
更に、本発明の要件を満足するSn−B合金に対し、グループZに属する元素としてYを所定量添加したSn−B−Y薄膜(試料10〜12、14〜17)、およびInを所定量添加したSn−B−In薄膜(試料19〜23)は、いずれも、Sn−B合金における良好な記録特性と低いノイズとを維持しつつ、耐久性が一層高められている。
これに対し、純Sn薄膜の試料1は、表面粗さRaが大きく、ノイズが低下している。また、耐久性にも劣っている。
また、Bの添加量が多い試料8(Sn−B合金)は、初期反射率が低下した。
一方、Yの添加量が少ない試料9(Sn−B−Y合金)、およびInの添加量が少ない試料18(Sn−B−In合金)は、所望の耐久性向上作用が得られず、Sn−B合金と同程度であった。よって、耐食性向上作用を達成するためには、Inの下限を5%、Y(グループZに属する元素)の下限を1.0%とすることが好ましい。
また、Yの添加量が多い試料13(Sn−B−Y合金)、およびInの添加量が多い試料24(Sn−B−In合金)は、いずれも、Sn−B合金に比べ、耐久性向上作用は認められたが、初期反射率が低下した。
なお、表1には、グループZに属する元素として、Yを添加したSn−B−Y薄膜の結果を示しているが、これに限定されず、グループZに属する他の元素(La、Nd、Gd)を用いても、同様の実験結果が得られることを確認している(表には示さず)。
また、表1には、各薄膜の平均粒径を示していないが、ノイズの評価結果が○または◎の薄膜の平均粒径は、いずれも、60nm以下と、小さくなっていることを確認している(表1には示さず)。
図1は、実施例の試料1、5、および6について、Sn−B合金薄膜の表面性状(平均粒径および表面粗さRa)を示す写真であり、図1(a)はSn−B合金薄膜のSEM像、図1(b)はSn−B合金薄膜のAFM像である。 図2は、本発明による光情報記録媒体の実施形態の構成を模式的に説明する断面図である。
符号の説明
1 支持基板
2 光学調整層
3、5 誘電体層
4 記録層
6 光透過層
10 光ディスク

Claims (8)

  1. レーザ光の照射によって記録マークが形成される記録層であって、
    該記録層は、Bを1%〜30%(原子%の意味、以下、同じ)の範囲で含有するSn基合金からなることを特徴とする光情報記録媒体用記録層。
  2. 前記記録層は、更に、Inを50%以下(0%を含まない)の範囲で含有する請求項1に記載の光情報記録媒体用記録層。
  3. 前記記録層は、更に、Y、La、Nd、およびGdよりなる群から選択される少なくとも一種を合計で15%以下(0%を含まない)の範囲で含有する請求項1または2に記載の光情報記録媒体用記録層。
  4. 前記レーザ光の波長は、380nm〜450nmの範囲内である請求項1〜3のいずれかに記載の光情報記録媒体用記録層。
  5. Bを1%〜30%の範囲で含有するSn基合金からなることを特徴とする光情報記録媒体用スパッタリングターゲット。
  6. 更に、Inを50%以下(0%を含まない)の範囲で含有する請求項5に記載の光情報記録媒体用スパッタリングターゲット。
  7. 更に、Y、La、Nd、およびGdよりなる群から選択される少なくとも一種を合計で15%以下(0%を含まない)の範囲で含有する請求項5または6に記載の光情報記録媒体用スパッタリングターゲット。
  8. 請求項1〜4のいずれかに記載の光情報記録媒体用記録層を備えたことを特徴とする光情報記録媒体。
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