JP2007116994A - 優れた熱安定性を有するクチナーゼ変異体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】a) 親クチナーゼのアミノ末端に11残基以下のアミノ酸からなる付加ペプチドが結合したクチナーゼの変異体、及び/又は、
b) アスペルギルス・オリゼ株RIB-40のクチナーゼのアミノ酸配列における以下のアミノ酸残基:L2、G4,L8,P27,G28,A51、G54、K90,又はA177に対応する少なくとも1つ以上のアミノ酸残基の置換又は欠失を含む親クチナーゼの変異体であって、親クチナーゼよりも優れた熱安定性を有する該変異体。
【選択図】図2
Description
[1] a) 親クチナーゼのアミノ末端に11残基以下のアミノ酸からなる付加ペプチドが結合したクチナーゼの変異体、及び/又は、
b) アスペルギルス・オリゼ株RIB-40のクチナーゼのアミノ酸配列における以下のアミノ酸残基:L2、G4,L8,P27,G28,A51、G54、K90,又はA177に対応する少なくとも1つ以上のアミノ酸残基の置換又は欠失を含む親クチナーゼの変異体であって、親クチナーゼよりも優れた熱安定性を有する該変異体。
[2] 親クチナーゼがアスペルギルス、マグナポルサ、ペニシリウム、トリコデルマ、リゾプス、メタリチウム、モナスカス、アクレモニウム、又は、ムコール属に属する真菌由来である、上記1記載の変異体。
[3]アスペルギルス属に属する菌株が、アスペルギルス・ オリゼ、アスペルギルス・ニガー、アスペルギルス・ソヤエ、及びアスペルギルス・ニドランスから成る群から選択されるか、又は、マグナポルサ属に属する菌株がマグナポルサ・グリセアである、上記2記載の変異体。
[4]アスペルギルス属に属する菌株が、アスペルギルス・ オリゼ株RIB40である上記3記載の変異体。
[5]親クチナーゼのアミノ酸配列が、配列番号1、配列番号2、又は配列番号3のいずれかに示される、上記4記載の変異体。
[6]親クチナーゼのアミノ酸配列がアスペルギルス・オリゼ株RIB40 のクチナーゼのアミノ酸配列と少なくとも50%の相同性を有する、上記1記載の変異体。
[7]親クチナーゼのアミノ酸配列がアスペルギルス・オリゼ株RIB40 のクチナーゼのアミノ酸配列と少なくとも70%の相同性を有する、上記6記載の変異体。
[8]親クチナーゼのアミノ酸配列がアスペルギルス・オリゼ株RIB40 のクチナーゼのアミノ酸配列と少なくとも80%の相同性を有する、請求7記載の変異体。
[9]アミノ酸残基の置換が、L2K/R、G4D/E/S/T/V、L8D、P27D、G28D、A51D/E/N/Q/R/S/T、G54C/D/N/Q/S、K90E、及びT177Aからなる群から選択された少なくとも一つを含む、上記1〜8のいずれか一項に記載の変異体。
[10]アミノ酸残基の置換が、G4D, G54S, 又はK90Eである、上記9記載の変異体。
[11]付加ペプチドがASTDPVDLQDT又はSTDPVDLQDR(アミノ酸一文字表記)、又はその一部のアミノ酸配列を有する、上記1〜10のいずれか一項に記載の変異体。
[12]40℃で30分間処理した後に測定した残存活性が親クチナーゼに対して1.1倍以上増加している、及び/又は、50℃で30分間処理した後に測定した残存活性が親クチナーゼに対して1.1倍以上増加しているような熱安定性を有する上記1〜11のいずれか一項に記載の変異体。
[13]40℃で30分間処理した後に測定した残存活性が親クチナーゼに対して1.15倍以上増加している、及び/又は、50℃で30分間処理した後に測定した残存活性が親クチナーゼに対して1.18倍以上増加しているような熱安定性を有する上記12記載の変異体。
[14]生分解性プラスチックに対する加水分解活性を有する、上記1〜13のいずれか一項に記載の変異体。
[15]生分解性プラスチックが、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート-コ-アジペート、ポリヒドロキシブチレート、及び、ポリカプロラクトンから成る群から選択される、上記14記載の変異体。
[16]上記1〜15のいずれか一項に記載の親クチナーゼの変異体をコードするDNA。
[17]親クチナーゼをコードするDNAと相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズする、上記165記載のDNA。
[18]上記16又は17記載のDNA配列を含む発現ベクター。
[19]上記16若しくは17記載のDNA配列又は上記18記載のベクターを有する、形質転換細胞。
[20]上記1ないし15のいずれか一項に記載の変異体を生産する方法であって、上記19に記載の形質転換細胞を培養し、該変異体を発現させ、該変異体を回収することから成る、前記方法。
[21]発現させた変異体を細胞外に分泌させ、培地中から変異体を回収する、上記20記載の方法。
の熱安定性を向上させることができる。従って、本発明のクチナーゼ変異体を用いることで、プラスチック分解過程の処理温度を上昇させることにより、単位時間あたりのプラスチックの分解効率を向上させることが可能である。
即ち、精製酵素 5 μl に 100 μl の 0.1 M Tris-HCl 緩衝液(pH 8.0)を加え、30℃、40℃、50℃、60℃、70℃で30分間処理した後、室温に冷却し、0.5 mM p-nitrophenyl-butyrate (pNP-butyrate) を含む 0.1 M Tris-HCl緩衝液(pH 8.0)100μlを加え、その残存活性を測定する。
親クチナーゼをコードするDNA(遺伝子)の代表的な例として、アスペルギルス・オリゼ株RIB40に由来するクチナーゼのアミノ酸配列をコードする、配列番号1、配列番号2、又は配列番号3のいずれかに示される塩基配列を有するDNAを挙げることができる。これらのDNAは、例えば、WO 2004/038016 A1に記載の方法等の当該分野において公知で任意の方法を使用して当該クチナーゼを生産する任意の細胞又は微生物から容易に単離・クローニングすることが出来る。或は、本明細書に記載された本発明DNAの塩基配列又はアミノ酸産配列の情報に基づき、当業者に周知の化学合成、又は、本発明のプライマーを使用したPCRにより増幅して調製することも出来る。従って、本発明のDNAは、ゲノムDNA,cDNA及び合成DNA等の当業者に公知の任意の種類であり得る。
クチナーゼ変異体は、選択された位置における領域特異的変異導入、領域特異的アミノ酸挿入、部位特異的変異導入、部位特異的アミノ酸挿入、又は、局在的ランダム突然変異導入、すなわち親クチナーゼの選択された位置または領域の中にランダムにアミノ酸の置換を導入する等の当業者に公知の任意の方法により作成することができる。例えば、ストラタジーン社製のQuikChange II Site-Directed Mutagenesis Kits 等を用いて行うことができる。
本発明は、本発明におけるクチナーゼ変異株の生産に関わる方法に関し、変異体遺伝子を含む形質転換された宿主細胞を変異体生産に好ましい条件で培養し、該変異体を発現させ、好ましくは、発現させた変異体を細胞外に分泌させ、その宿主細胞および/または培地から変異体を回収する方法を含んでいる。宿主細胞の培養に用いる培地は、形質転換された宿主細胞を増殖させ、本発明のクチナーゼ変異体を発現させるための当業者に公知である任意の培地であることができる。
クチナーゼをコードするcDNA を取得するために、0.5 ×106 個/ mlとなるようにアスペルギルス・オリゼRIB-40の分性子を500 ml容三角フラスコ内の100 ml の 1 (v/v) % PBS 乳化液(昭和高分子)を含み、唯一の炭素源とした Czapek-Dox 培地(34 μg/ml クロラムフェニコール)(Nakajima, K., et al (2000) Curr. Genet., 37, 322-327)に添加した。添加後 30℃、125 rpm、5日間培養した。菌糸体を MIRACLOTH(CALBIOCHEM(登録商標))にて濾別・回収した。得られた菌糸体の湿重量を計測した後、乳鉢中で液体窒素を注ぎながらパウダー状になるまで磨砕した。湿重量の4倍量のSepasol-RNA I Super を入れた50 ml 容チューブにパウダー上の菌体を移し、激しく攪拌した後、室温にて 5 分間静置した。Sepasol-RNA I Super の 1/5 量のクロロホルムを加え、よく攪拌した後、室温で3分放置した。10,000×g、4℃、15分間遠心した後、水層を 15 ml 容チューブに移し同量の水飽和酸性フェノール・クロロホルム(フェノール/クロロホルム=1/1)を加え混合後、12,000×g、4℃、10分間遠心し、上清を捨て、10 ml の 70% エタノールでリンスした。風乾後、適量の DEPC (diethylpirocarbonate)処理水に溶解させこれをトータル RNA 溶液とした。
爪楊枝を用いてこれらの単コロニーを 50 μg/ml のアンピシリンナトリウムを含む LB w/o NaCl 固体培地および 200 μl の 50 μg/ml のアンピシリンナトリウムを含む LB 液体培地に植菌し各々 37℃、36時間振盪培養した。液体培養終了後、3,000×g、15分間遠心分離して培養上清を得た。得られた培養上清10μl に100 μl 0.1 M Tris-HCl 緩衝液 pH 8.0 を加え、70℃で30分間処理した後に室温に冷却し、0.50 mM pNP-butyrateを含む 0.1 M Tris-HCl緩衝液(pH 8.0)100μl のを加え、その残存する活性を測定した。尚、コントロールとしては、変異を加えていないクチナーゼ遺伝子を持つ形質転換大腸菌の培養上清を用いた。
上記方法で得たクチナーゼ変異体A-Cをコードする遺伝子の塩基配列を決定するために定法に従って、変異耐酵素遺伝子を持つ株を50 μg/ml のアンピシリンナトリウムを含む LB w/o NaCl 液体培地に植菌し、37℃、16時間振盪培養した。培養終了後、先に示した方法により大腸菌培養液からプラスミド DNA を回収した。回収したプラスミド DNA は、先に述べた方法でその塩基配列を決定した。クチナーゼ変異体A-Cをコードする遺伝子は、夫々、配列番号10、11、及び12に示す塩基配列の DNA を含んでおり変異導入前の配列番号6とその異同を調べたところ第101番目の塩基であるGがAに変異しその変異によってG4D、第250番目の塩基であるG がA に置換されておりその変異によって G54S、第358番目の塩基であるA がGに置換されておりその変異によってK90Eの置換が生じていることがわかった(これらの塩基配列番号は、配列番号6に示した、大腸菌発現系におけるクチナーゼの塩基配列による)。
上記クチナーゼ変異体遺伝子が挿入されたプラスミド DNAを用いて形質転換された大腸菌形質転換株のコロニーをガーゼにて拾い、50 μg/ml のアンピシリンナトリウムを含む3 ml のLB w/o NaCl液体培地で37℃、16時間培養し、前培養液を得た。得られた前培養液を 5000 ml 容三角フラスコ内の50 μg/ml のアンピシリンナトリウムを含む1000 ml のLB 液体培地に添加した。添加後30℃、24-48時間振盪培養し、目的の酵素タンパク質を培養上清中に誘導・発現させた。培養液を500 ml 容遠沈管に分注し、8,000×g、4℃、30分間遠心分離し、培養上清を得、これを粗酵素液とした。粗酵素液に対して 20% 飽和となるように硫酸アンモニウムを加え、これを20% 飽和硫酸アンモニウムを含む10 mM Trsi-HCl pH 8.0 で平衡化した Octyl-Cellulofine (生化学工業)に供し、吸着したタンパク質を 20-0% 硫酸アンモニウムによる直線濃度勾配で溶出した。回収された活性画分を10 mM Tris-HCl pH 8.0 に対して充分透析した後、10 mM Tris-HCl pH 8.0 で平衡化したDEAE-Toyopearl 650 M に供した。吸着したタンパク質を 0-0.5 M NaCl 直線濃度勾配によって溶出した。得られた活性画分を再び 10 mM Tris-HCl pH 8.0 で透析した後、10 mM Tris-HCl pH 8.0 にて平衡化した Hitrap Q (Amersham-Pharmacia) に供し、吸着した活性画分を0-0.5 M NaCl 直線濃度勾配で溶出した。
上記の方法によって得られた各クチナーゼ変異体と対照のアミノ酸置換のないクチナーゼの熱安定性を上記の測定法を用いて調べた。得られた結果を図1に示す。その結果、アミノ酸置換を有する各クチナーゼ変異体は、コントロールと比較して、優れた熱安定性を有することが確認された。具体的には、40℃で30分間処理した後に測定した残存活性がコントロール(親クチナーゼ)に対して1.1倍以上増加していた。又、50℃で30分間処理した後に測定した残存活性もコントロール(親クチナーゼ)に対して1.1倍以上増加していた。
上記において示された大腸菌における変異酵素は全て麹菌においてネイティブである酵素のアミノ末端に10個のアミノ酸配列: STDPVDLQDRが付加したものとなっている。そこで、このような付加を含まない麹菌ネイティブの酵素に上記アミノ酸変異を導入したクチナーゼ変異体を作成した。
上記の方法によって得られた各クチナーゼ変異体のアミノ末端のアミノ案配列を決定した。すなわち、pNG-PcutNT で形質転換されたアスペルギルス・オリゼ形質転換株の培養上清より精製した酵素1 μgを 常法に従いSDS-ポリアクリルアミド電気泳動に供した後、ゲルを蒸留水で洗浄し、あらかじめ10% メタノールを含む10 mM MES緩衝液(pH 11)で平衡化させたPVDF 膜(Bio-Rad 社)にTrans-Blot SD semi-dry transfer cell (Bio-Rad 社)を用いて転写した。転写された精製酵素は、コマジー ブリリアント ブルー R-250で染色し、50%メタノール溶液で脱色を行い、染色されたバンドを切り出し、ペプチドシーケンシングシステム 490 Procise (アプライドバイオシステム)によってアミノ末端のアミノ酸配列を決定した。これによりpNG-PcutNT で形質転換されたアスペルギルス・オリゼ形質転換株の培養上清より精製した酵素は、ASPDV--配列を持つことが明らかになった。一方、pNG-PcutG4D、pNG-PcutG54S、pNG-PcutK90E のいずれかによって形質転換されたアスペルギルス・オリゼ形質転換株の培養上清より精製した酵素及びコントロールとした麹菌においてネイティブである酵素 1μg を上記の方法でPVDF 膜に転写した後、タンパク質の転写された部分を切り出し 60% メタノール及び90% メタノールで膜を洗浄し、0.5% のポリビニルピロリドン-K30 を含む0.1 M 酢酸緩衝液で37℃、30分インキュベートした後、膜を蒸留水で10回以上洗浄した。洗浄後、膜をメタノールに浸し、5 ml Pfu pyroglutamate aminopeptidase (2 mU)、100 ml 0.1 M リン酸緩衝液(pH 7.0)、20 ml 0.1 M DTT、75 ml 蒸留水を加え50℃、5 時間処理した。処理後、膜を蒸留水で3回洗浄し、ペプチドシーケンシングシステム 490 Procise (アプライドバイオシステム)を用いてアミノ末端のアミノ酸配列を決定した。その結果、いずれの酵素もQLTGG--配列を持ち、一残基目のグルタミンがピログルタミル化されていることが示された。これにより、アスペルギルス・オリゼを宿主として発現したクチナーゼ変異体は配列番号25、26、27、及び28のアミノ酸配列を持つことが示された。こうして確認された、配列番号21に示されたクチナーゼ変異体をそのアミノ酸配列番号に従ってG4D、配列番号22に示されたクチナーゼ変異体をG54S、配列番号23に示されたクチナーゼ変異体をK90E、配列番号24に示されたクチナーゼ変異体をペプチド付加クチナーゼとする。
アスペルギルス・オリゼを宿主として発現させたクチナーゼ変異体と対照のアミノ酸置換のないクチナーゼを用いて耐熱性を活性測定法に準じて調べた。得られた結果を図2に示す。その結果、アミノ酸置換を有する各クチナーゼ変異体は、コントロールと比較して、優れた熱安定性を有することが確認された。具体的には、40℃で30分間処理した後に測定した残存活性がコントロール(親クチナーゼ)に対して1.1倍以上増加していた。又、50℃で30分間処理した後に測定した残存活性もコントロール(親クチナーゼ)に対して1.1倍以上増加していた。
上記のように精製した、クチナーゼ変異体及び対照となるアスペルギルス・オリゼにおいてネイティブであるクチナーゼを5 μg/ml となるように0.1 M トリス-塩酸緩衝液を用いて調製した。PBSA乳化液(ビオノーレ#3001、昭和高分子)を同緩衝液で2%となるように希釈した。酵素液5 μl に対して100 μl の同緩衝液ならびに100 μl の稀釈PBSA 溶液を加え50℃で6時間反応させた。その後、630 nm で濁度の低下を測定した。その結果、変異酵素の活性が対照となるアスペルギルス・オリゼにおいてネイティブである酵素に比べていずれも10%以上高い活性を示したことから、本変異体がより高温でPBSA を効率的に分解することが明らかとなった。
先に示した方法で形質転換したクチナーゼ変異体遺伝子を持つアスペルギルス・オリゼ形質転換株を用いてPBSA の分解を行った。
即ち、クチナーゼ変異体高発現株の胞子を1×106個/mlとなるように2% PBSA 乳化液を含むYPM培地(1%酵母エキス、2%ペプトン、4%マルトース)に植菌した。30℃、24時間培養した後、培養液に1/10容量の1 M トリス緩衝液(pH 6.0)を添加し、攪拌しながら60℃で48時間インキュベートした。同時にアスペルギルス・オリゼにおいてネイティブであるクチナーゼの高発現株も比較のために同様の操作に処した。反応液をミラクロースで分離し、反応液の濁度を630 nm の波長で吸光度として測定し PBSA の分解率を算定した。その結果、クチナーゼ変異体を高発現させたアスペルギルス・オリゼを用いて分解した場合は、ネイティブな酵素を高発現させた株に比べ約10% 以上分解率が上昇していることが確認された。
Claims (21)
- a) 親クチナーゼのアミノ末端に11残基以下のアミノ酸からなる付加ペプチドが結合したクチナーゼの変異体、及び/又は、
b) アスペルギルス・オリゼ株RIB-40のクチナーゼのアミノ酸配列における以下のアミノ酸残基:L2、G4,L8,P27,G28,A51、G54、K90,又はA177に対応する少なくとも1つ以上のアミノ酸残基の置換又は欠失を含む親クチナーゼの変異体であって、親クチナーゼよりも優れた熱安定性を有する該変異体。 - 親クチナーゼがアスペルギルス、マグナポルサ、ペニシリウム、トリコデルマ、リゾプス、メタリチウム、モナスカス、アクレモニウム、又は、ムコール属に属する真菌由来である、請求項1記載の変異体。
- アスペルギルス属に属する菌株が、アスペルギルス・ オリゼ、アスペルギルス・ニガー、アスペルギルス・ソヤエ、及びアスペルギルス・ニドランスから成る群から選択されるか、又は、マグナポルサ属に属する菌株がマグナポルサ・グリセアである、請求項2記載の変異体。
- アスペルギルス属に属する菌株が、アスペルギルス・ オリゼ株RIB40である請求項3記載の変異体。
- 親クチナーゼのアミノ酸配列が、配列番号1、配列番号2、又は配列番号3のいずれかに示される、請求項4記載の変異体。
- 親クチナーゼのアミノ酸配列がアスペルギルス・オリゼ株RIB40 のクチナーゼのアミノ酸配列と少なくとも50%の相同性を有する、請求項1記載の変異体。
- 親クチナーゼのアミノ酸配列がアスペルギルス・オリゼ株RIB40 のクチナーゼのアミノ酸配列と少なくとも70%の相同性を有する、請求項6記載の変異体。
- 親クチナーゼのアミノ酸配列がアスペルギルス・オリゼ株RIB40 のクチナーゼのアミノ酸配列と少なくとも80%の相同性を有する、請求7記載の変異体。
- アミノ酸残基の置換が、L2K/R、G4D/E/S/T/V、L8D、P27D、G28D、A51D/E/N/Q/R/S/T、G54C/D/N/Q/S、K90E、及びT177Aからなる群から選択された少なくとも一つを含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の変異体。
- アミノ酸残基の置換が、G4D, G54S, 又はK90Eである、請求項9記載の変異体。
- 付加ペプチドがASTDPVDLQDT又はSTDPVDLQDR(アミノ酸一文字表記)、又はその一部のアミノ酸配列を有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の変異体。
- 40℃で30分間処理した後に測定した残存活性が親クチナーゼに対して1.1倍以上増加している、及び/又は、50℃で30分間処理した後に測定した残存活性が親クチナーゼに対して1.1倍以上増加しているような熱安定性を有する請求項1〜11のいずれか一項に記載の変異体。
- 40℃で30分間処理した後に測定した残存活性が親クチナーゼに対して1.15倍以上増加している、及び/又は、50℃で30分間処理した後に測定した残存活性が親クチナーゼに対して1.18倍以上増加しているような熱安定性を有する請求項12記載の変異体。
- 生分解性プラスチックに対する加水分解活性を有する、請求項1〜13のいずれか一項に記載の変異体。
- 生分解性プラスチックが、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート-コ-アジペート、ポリヒドロキシブチレート、及び、ポリカプロラクトンから成る群から選択される、請求項14記載の変異体。
- 請求項1〜15のいずれか一項に記載の親クチナーゼの変異体をコードするDNA。
- 親クチナーゼをコードするDNAと相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズする、請求項165記載のDNA。
- 請求項16又は17記載のDNA配列を含む発現ベクター。
- 請求項16若しくは17記載のDNA配列又は請求項18記載のベクターを有する、形質転換細胞。
- 請求項1ないし15のいずれか一項に記載の変異体を生産する方法であって、請求項19に記載の形質転換細胞を培養し、該変異体を発現させ、該変異体を回収することから成る、前記方法。
- 発現させた変異体を細胞外に分泌させ、培地中から変異体を回収する、請求項20記載の方法。
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