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JP2007113391A - 法面緑化方法 - Google Patents

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JP2007113391A JP2007023958A JP2007023958A JP2007113391A JP 2007113391 A JP2007113391 A JP 2007113391A JP 2007023958 A JP2007023958 A JP 2007023958A JP 2007023958 A JP2007023958 A JP 2007023958A JP 2007113391 A JP2007113391 A JP 2007113391A
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Abstract


【課題】法面の土壌が酸性化している場合にも緑化を確実に行う。
【解決手段】本発明に係る法面緑化方法においては、まず、排水性中和板1を固定手段である釘41を用いて酸性土壌11の法面12に固定する(ステップ101)。次に、排水性中和板1が配置された配置領域42の長手方向斜め上縁及び斜め下縁の各外側に集排水手段としての集排水体44,44を設置する(ステップ102)。次に、排水性中和板1に網目体としてのラス43を重ねた上、該ラスを法面12に固定する(ステップ103)。次に、排水性中和板1の上に植生基盤13を例えば数cmの厚みで吹き付ける(ステップ104)。
【選択図】 図1

Description

本発明は、法面保護の目的で盛土等の傾斜地盤を緑化する際の法面緑化方法に関する。
造成地の盛土や切土、道路の盛土、河川堤防等に見られる傾斜地においては、適当な手段でこれを保護することにより、法面の侵食、剥離、落石等を未然に防止しなければならない。
法面保護の手段としては、コンクリートやモルタルの吹付けがその典型的な方法として知られているが、最近では、環境面に配慮すべく、緑化による法面保護を採用することが多くなってきた。
法面を緑化によって保護する方法としては、植物の種子、肥料、水、チップ材、粘着剤等を攪拌混合した水性スラリーからなる植生基盤を法面に吹き付けるのが一般的であり、かかる方法によれば、法面への吹付け後、一定期間後に発芽した植物の根が傾斜地盤内に拡がって該傾斜地盤を安定させることが可能となる。
特開平08−253937号公報 特開2000−170318号公報
ここで、植物が生育するためには、その生育に適したpH環境が必要であり、傾斜地盤の表層のpHが小さすぎたり大きすぎたりすると、該傾斜地盤を緑化することは難しくなる。
ところが、最近では、土壌が酸性化しているために法面緑化を施しても植樹した樹木が生育せず枯れてしまうことがあるという問題を生じていた。
すなわち、かつては海底であった堆積層が地上に隆起している場合、地盤造成時の切土工事で該堆積層が地表に露出することとなるが、かかる堆積層には硫化物が含まれていることが多く、該硫化物が地表への露出によって酸化され、硫酸が発生して法面の表層を酸性化させてしまう。
かかる問題は、法面にいったんセメント系材料を吹き付けてから植生基盤を吹き付けたり、法面に排水シートを敷設してから植生基盤を吹き付けたり、植生基盤自体にアルカリ成分を予め含ませておいたりといった方法で回避しようと試みられてはいるが、セメント系材料や排水シートでは、酸性土壌の影響を遮断することはできても、植生基盤で生育する植物の根の伸長を妨げ、ひいては植物の生育に支障をきたすという問題や、植生基盤自体にアルカリ成分を含ませておく方法では、植生基盤のpHが大きくなりすぎて植物の生育を当初から妨げてしまうという問題を引き起こす。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、法面の土壌が酸性化している場合にも緑化を確実に行うことが可能な法面緑化方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る法面緑化方法は請求項1に記載したように、所定の排水性中和板を釘等の固定手段を用いて酸性土壌の法面に固定するとともに固定された前記排水性中和板にラス、ネット等の網目体を重ねて該網目体を前記法面に固定し、しかる後、前記排水性中和板の上に植生基盤を吹き付ける法面緑化方法であって、前記排水性中和板を、多数のチップを該チップ同士に間隙が生じるようにセメント含有物質で相互に固結させて構成することで、前記酸性土壌側の面から浸入した酸性水が中和され、該酸性水が断面内で面内方向に排水され、かつ前記排水性中和板のセメント含有物質が分解されるように構成したものである。
また、本発明に係る法面緑化方法は請求項2に記載したように、所定の排水性中和板を酸性土壌の法面に配置し、しかる後、前記排水性中和板の上に植生基盤を吹き付ける法面緑化方法であって、前記排水性中和板の配置領域の外側に集排水手段を設置するとともに、前記排水性中和板を、多数のチップを該チップ同士に間隙が生じるようにセメント含有物質で相互に固結させて構成することで、前記酸性土壌側の面から浸入した酸性水が中和され、該酸性水が断面内で面内方向に排水され、かつ前記排水性中和板のセメント含有物質が分解されるように構成したものである。
また、本発明に係る法面緑化方法は、前記チップを木片で構成したものである。
請求項1に係る法面緑化方法にしたがって法面緑化を行うにあたっては、まず、所定の排水性中和板を釘等の固定手段を用いて酸性土壌の法面に固定するとともに固定された前記排水性中和板にメタル系のラス、プラスチック系のネットといった網目体を重ね、該網目体を法面に固定する。
次に、排水性中和板の上に植生基盤を吹き付ける。
このようにすると、本発明で用いる排水性中和板を安定した状態にて法面に配置することができるとともに、かかる排水性中和板が、酸性土壌の法面から浸入してきた酸性水を中和するとともに、該酸性水を断面内で面内方向に排水させるように構成してあるため、降雨等が原因で酸性土壌から酸性水が浸出してきたとしても、該酸性水は、植生基盤には直接浸入せず、排水性中和板にまずは浸入する。
そして、排水性中和板に浸入した酸性水は、該排水性中和板の中和作用によって中和されるため、その後で植生基盤に浸入したとしても、植生基盤におけるpH環境には何らの悪影響も与えない。むしろ、排水性中和板に浸入した酸性水は、中和された後、その一部が表面張力等によって排水性中和板内に残留し、しかる後、気化や毛細管現象によって植生基盤に浸入して適度な水分を供給する役目を果たすこととなり、植生基盤の乾燥を抑制することが可能となる。
また、酸性土壌から排水性中和板に浸入してきた酸性水を中和しきれず、例えば弱酸性にとどまったとしても、該酸性水は、排水性中和板の排水作用によって断面内で面内方向に排水され、植生基盤に浸入することなく、やがて法尻側に達する。そのため、やはり植生基盤における樹木の生育には何らの悪影響も与えない。
一方、排水性中和板は、前記酸性水によって分解するように構成してあるため、該排水性中和板は、酸性水を中和しながら徐々に弱アルカリ、中性へと移行し、やがて分解する。
したがって、植生基盤で生育する樹木は、分解された排水性中和板を貫通してその下の土壌に根を伸長させ、順調に生育を続ける。なお、植生基盤が吹き付けられた当初、酸性であった土壌は、上述した中和作用によって非酸性環境へと移行しており、この点においても、植生基盤での樹木を適切なpH環境で生育させることができる。
請求項2に係る法面緑化方法にしたがって法面緑化を行うにあたっては、まず、所定の排水性中和板を酸性土壌の法面に配置し、該排水性中和板の上に植生基盤を吹き付けるとともに、排水性中和板の配置領域の外側に集排水手段を設置する。
このように排水性中和板を酸性土壌の法面に配置した上、該排水性中和板の上に植生基盤を吹き付けると、本発明で用いる排水性中和板が、酸性土壌の法面から浸入してきた酸性水を中和するとともに、該酸性水を断面内で面内方向に排水させるように構成してあるため、降雨等が原因で酸性土壌から酸性水が浸出してきたとしても、該酸性水は、植生基盤には直接浸入せず、排水性中和板にまずは浸入する。
そして、排水性中和板に浸入した酸性水は、該排水性中和板の中和作用によって中和されるため、その後で植生基盤に浸入したとしても、植生基盤におけるpH環境には何らの悪影響も与えない。むしろ、排水性中和板に浸入した酸性水は、中和された後、その一部が表面張力等によって排水性中和板内に残留し、しかる後、気化や毛細管現象によって植生基盤に浸入して適度な水分を供給する役目を果たすこととなり、植生基盤の乾燥を抑制することが可能となる。
また、酸性土壌から排水性中和板に浸入してきた酸性水を中和しきれず、例えば弱酸性にとどまったとしても、該酸性水は、排水性中和板の排水作用によって断面内で面内方向に排水され、植生基盤に浸入することなく、やがて法尻側に達する。そのため、やはり植生基盤における樹木の生育には何らの悪影響も与えない。
一方、排水性中和板は、前記酸性水によって分解するように構成してあるため、該排水性中和板は、酸性水を中和しながら徐々に弱アルカリ、中性へと移行し、やがて分解する。
したがって、植生基盤で生育する樹木は、分解された排水性中和板を貫通してその下の土壌に根を伸長させ、順調に生育を続ける。なお、植生基盤が吹き付けられた当初、酸性であった土壌は、上述した中和作用によって非酸性環境へと移行しており、この点においても、植生基盤での樹木を適切なpH環境で生育させることができる。
なお、上述した植生基盤の吹付けと集排水手段の配置は、いずれを先行施工するようにしてもかまわない。
さらに、請求項2に係る法面緑化方法においては上述したように、排水性中和板の配置領域の外側に集排水手段を設置するようにしたので、降雨等による水を集排水して排水性中和板の配置領域への流入を防止することが可能となり、該配置領域における酸性物質の溶出を抑制することができるとともに、配置領域の法面から浸出してきた酸性水を集排水して該配置領域からの流出を防止することが可能となり、周辺土壌を酸性化する懸念もなくなる。
排水性中和板の配置領域の外側に集排水手段を設置するにあたり、どの箇所に設置するかは任意であるが、上述したように周辺土壌からの水の流入や配置領域からの酸性水の流出のおそれがある箇所に設置するようにすればよい。
集排水手段をどのように構成するかは任意であり、U字溝、排水パイプ等の公知の手段で適宜構成してもよいし、配置領域の縁部に沿って溝を掘削するとともに該溝に砂利等のドレーン体を充填するように構成してもよい。
上述した各発明で用いる排水性中和板は、多数のチップを該チップ同士に間隙が生じるようにセメント含有物質で相互に固結させて構成する。
かかる構成においては、チップ同士の間隙によって排水機能が、セメント含有物質によるアルカリ性によって中和機能がそれぞれ確保されるとともに、セメント含有物質によるチップ同士の固結作用によって板としての強度が確保される。
また、セメント含有物質に含まれるセメントが、主として、珪酸、アルミナ、酸化鉄の石灰塩と少量のアルカリ化合物からなるため、酸によって可溶性の石灰塩となり、かくして所定の分解機能を有することとなる。特に、硫酸、塩酸、硝酸のような強い無機酸は、セメント中の水酸化カルシウムを中和するとともに、比較的安定な硬化生成物である石灰の珪酸塩やアルミナ塩まで分解する。また、ナトリウム、マグネシウム、カルシウムの硫酸塩などの塩類は、セメント中の水酸化カルシウムと反応して可溶性の物質を作ったり、多量の結晶水をとって膨張し、セメントを分解する。
セメント含有物質とは、具体的には、セメントと水との水和反応によって水酸化カルシウムが生成したものであれば、その形態は任意であり、セメント及び水とからなるセメントミルク(セメントペースト)、セメント、水及び細骨材からなるフレッシュモルタルあるいはセメント、水、細骨材及び粗骨材からなるフレッシュコンクリートのいずれを水和反応で硬化させたものであってもかまわない。
上述したチップをどのような材料で構成するかは任意であるが、該チップを木片で構成した場合においては、チップについても微生物による分解作用を受けることとなるため、上述したセメント含有物質の分解作用と相まって排水性中和板は、経年的に確実に分解することとなり、その上に吹き付けられた植生基盤の樹木は、分解された排水性中和板の割れ目や微生物分解で生成した中空空間に根を伸長させ、通常の土壌と同様に生育していく。
以下、本発明に係る装置の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、従来技術と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る法面緑化方法を実施する手順を示したフローチャート、図2は、該法面緑化方法に用いる排水性中和板を示した図である。これらの図でわかるように、本実施形態に係る法面緑化方法においては、まず、排水性中和板1を図3に示すように、固定手段である釘41を用いて酸性土壌11の法面12に固定する(ステップ101)。
排水性中和板1は図2(b)でよくわかるように、多数のチップである木片2を該木片同士に間隙3が生じるようにセメント含有物質であるセメントペースト4で相互に固結させてなり、一方の側から浸入してきた酸性水をセメントペースト4に含まれる水酸化カルシウムで中和するとともに、該酸性水を間隙3を介して断面内で面内方向(同図(a)矢印方向)に排水させることができるようになっている。
すなわち、排水性中和板1は、木片2をセメント含有物質であるセメントペースト4で相互に固結させてあるため、運搬、配置等においては、板としての所定の強度を有し、施工上、何らの支障も生じないし、木片2同士に間隙3が生じるようにしてあるため、釘41の打込みによって割れが生じる懸念もない。
また、排水性中和板1は、セメントペースト4が酸性水によって中和されて強アルカリから弱アルカリあるいは中性へと移行し、それに伴って分解するようになっている。
本実施形態に用いる排水性中和板1を製造するには、例えば数cmの大きさの木片2とセメントと少量の水とをミキサー内で混合して木片2の表面にセメントペーストを絡ませるようにし、かかる状態で板状物製作用型枠内に投入し、所要の加圧状態で硬化させて板状に成形した後、適宜乾燥させればよい。
ここで、セメントペーストが多すぎると、製造された排水性中和板1内の間隙3が少なくなり、セメントペーストが少なすぎると、木片2同士を固結させる強度が不足して板状体としての強度が不足するため、セメント及び水の量は、かかる観点を考慮して適宜決定する。
排水性中和板1を酸性土壌11の法面12に固定するにあたっては、該排水性中和板を配置することによって法面12の緑化を図るのに必要十分な配置領域42を図4(a)に示すように予め定め、該配置領域に合わせて複数の排水性中和板1を配置すればよい。
ここで、排水性中和板1が配置される配置領域42は、同図によれば、法面12の勾配に対して傾斜した領域となっているが、これは、酸性土壌、すなわち、酸性物質が溶出される地層が傾斜した状態で地上に露出していることを想定しているためである。
なお、配置領域42への配置の仕方については、図4(b)に示すように複数の排水性中和板1を隙間なく配置するようにしてもよいが、配置領域42の形状や幅によっては、配置領域42に合わせて排水性中和板1を現場で切断する必要が生じる場合がある。
このような場合には同図(c)に示すように、排水性中和板1を互いに所定の間隔dが形成されるように配置してもよい。かかる構成によれば、配置領域42の形状や幅に応じて排水性中和板1同士の隙間dを適宜調整することにより、排水性中和板1を現場で切断する必要がなくなり、施工の手間を省略することができるとともに、使用されない排水性中和板1の端材が発生するのを防止し、資材の無駄をなくすことが可能となる。
なお、いずれにしろ、排水性中和板1が配置される配置領域42を予め定めるにあたっては、緑化したい酸性土壌の分布範囲を把握し、該酸性土壌の分布範囲をすべて覆うことができるように設定するのが望ましい。
次に、図5に示すように、排水性中和板1が配置された配置領域42の長手方向斜め上縁及び斜め下縁の各外側に集排水手段としての集排水体44,44を設置する(ステップ102)。
集排水体44は、市販されている排水材やドレーン材から適宜選択することが可能であり、例えば、数本の排水パイプを並列させるとともに、該排水パイプを不織布等の透水性シートと所定の遮水シートとで挟み込んで構成したものを用いることができる。かかる集排水体の場合には、遮水シートが上に、透水性シートが法面12に当接するように設置すればよい。
また、集排水体44,44は同図に示すように、配置領域42の両縁部に隣接させて設置することが考えられる。
次に、引き続き同図に示すように、排水性中和板1に網目体としてのラス43を重ねた上、該ラスを法面12に固定する(ステップ103)。
このようにラス43を排水性中和板1に重ねると、釘41の固定作用と相まって排水性中和板1を安定した状態にて法面12に配置することが可能となる。
ラス43は例えば、排水性中和板1同士の隙間に、又は排水性中和板1を貫通するようにしてアンカーピンを法面12に打ち込んで固定すればよい。なお、ラス43は、排水性中和板1の配置安定性を高めるのみならず、後述する植生基盤13の吹付けの際、該植生基盤が未だ固まらない状態においてはこれが流下しないように保持するとともに、硬化した状態においてはこれを補強する役目をも果たす。
次に、図6に示すように、排水性中和板1の上に植生基盤13を例えば数cmの厚みで吹き付ける(ステップ104)。
植生基盤13は、植物の種子、肥料、水、チップ材、粘着剤等を攪拌混合した水性スラリーから構成することが考えられる。
このように排水性中和板1を酸性土壌11の法面12に配置してから、該排水性中和板の上に植生基盤13を吹き付けると、図7に示すように降雨等が原因で酸性土壌11から酸性水が浸出してきたとしても、該酸性水は、植生基盤13には直接浸入せず、排水性中和板1にまずは浸入する。
そして、排水性中和板1に浸入した酸性水は、該排水性中和板の中和作用によって中和されるため、その後で植生基盤に浸入したとしても(図7破線方向)、植生基盤13におけるpH環境には何らの悪影響も与えない。
むしろ、排水性中和板1に浸入した酸性水は、中和された後、その一部が表面張力等によって排水性中和板内に残留し、しかる後、気化や毛細管現象によって植生基盤13に浸入し、該植生基盤に適度な水分を供給する役目を果たすこととなり、植生基盤13の乾燥を抑制することが可能となる。
また、酸性土壌11から排水性中和板1に浸入してきた酸性水を中和しきれず、弱酸性にとどまったとしても、該酸性水は、間隙3を介した排水性中和板1の排水作用によって断面内で面内方向に排水され(図7実線方向、図2(a)参照)、植生基盤13に浸入することなく、やがて法尻側に達する。そのため、やはり植生基盤13における樹木の生育には何らの悪影響も与えない。
さらに、排水性中和板1の配置領域42の外側に集排水体44,44を設置してあるため、図8に示すように、降雨等による水は、上縁側の集排水体44で集排水され、配置領域42には流入しない。また、配置領域42の法面12から浸出した酸性水の一部が、法面勾配の関係上、排水性中和板1の面内方向に排水されなかったとしても、かかる酸性水は、下縁側の集排水体44で集排水され、配置領域42から流出することはない。
一方、排水性中和板1は、酸性土壌11からの酸性水を中和しながら、徐々に弱アルカリ、中性へとpH環境が移行するとともに、それに伴ってセメントペースト4が分解する。そして、かかるセメントペースト4で固結されていた木片2がバラバラになるため、結局、排水性中和板1全体が分解する。
また、セメントペースト4の分解によってバラバラになった木片2についても、土中の微生物による分解作用を受けるため、排水性中和板1は、上述したセメントペースト4の分解作用と相まって経年的に確実に分解する。
したがって、植生基盤13で生育する樹木31は図9に示すように、分解された排水性中和板1を貫通してその下の土壌11aに根を伸長させ、順調に生育を続ける。なお、植生基盤13が吹き付けられた当初、酸性であった土壌11は、上述した中和作用によって非酸性環境の土壌11aへと移行しており、この点においても、植生基盤13での樹木を適切なpH環境で生育させることができる。
なお、排水性中和板1は、ほとんどが木片2であるため、微生物の分解作用を受けた後は、土壌11aと一体化する。
以上説明したように、本実施形態に係る法面緑化方法によれば、酸性土壌11側の面から浸入してきた酸性水を排水性中和板1で中和させるとともに、該酸性水を排水性中和板1の断面内で面内方向に排水させることができる。
そのため、降雨等が原因で酸性土壌11から酸性水が浸出してきたとしても、該酸性水を排水性中和板1の中和作用によって中和させるとともに、酸性水が中和されずに弱酸性にとどまったとしても、該酸性水を排水性中和板1の排水作用によって断面内で面内方向に排水させることが可能となり、植生基盤13を酸性土壌11から遮断する、言い換えれば、酸性水が植生基盤13に浸入するのを未然に防止することが可能となる。
一方、排水性中和板1を酸性水によって分解するように構成してあるため、該排水性中和板は、酸性水を中和しながら徐々に中性環境へと移行し、やがて上述したように分解し、植生基盤13で生育する樹木31は、かかる分解された排水性中和板1の割れ目や分解によって生じた空隙を利用しながら、中性の環境となった土壌11a内へとその根を伸長させる。
したがって、植生基盤13で生育する樹木31を、適切なpH環境に維持しつつ、なおかつその根を土壌11aに伸長させながら順調に生育させることが可能となり、かくして酸性土壌11であっても緑化を行うことが可能となる。
また、本実施形態に係る法面緑化方法によれば、排水性中和板1を釘41を用いて酸性土壌11の法面12に固定するとともに、固定された排水性中和板1にラス43を重ねた上、該ラスを法面12に固定するようにしたので、排水性中和板1が釘41とラス43の両方で二重に固定されることとなり、かくして該排水性中和板を安定した状態にて法面12上に配置することが可能となる。
したがって、特に我が国では、土地の有効活用の観点から急勾配な法面が切土工事で出現することが多いが、本実施形態に係る法面緑化方法によれば、酸性土壌11の法面12が急勾配であっても、排水性中和板1が滑落するおそれがないため、わざわざ法尻から順に積み上げていかずとも、緑化を施したい配置領域42だけに排水性中和板1を配置すれば足りることとなり、酸性土壌11が急勾配であっても確実に緑化することが可能となるのみならず、その際に必要となる排水性中和板1の数を必要最小限にとどめることが可能となり、経済性にも優れた緑化方法となる。
また、本実施形態に係る法面緑化方法によれば、排水性中和板1の配置領域42の外側のうち、上縁及び下縁側に集排水体44,44を設置したので、降雨等による水の配置領域42への流入を防止することが可能となり、該配置領域における酸性物質の溶出を抑制することができるとともに、配置領域42の法面12から浸出してきた酸性水を集排水して該配置領域からの流出を防止することが可能となり、周辺土壌を酸性化する懸念もなくなる。
また、本実施形態に係る法面緑化方法によれば、チップを木片2で構成したので、該木片が微生物によって分解されることとなり、上述したセメントの分解作用と相まって、排水性中和板1を経年的に確実に分解させることが可能となる。なお、チップを木片2とすることにより、排水性中和板1を軽量化できるという作用効果も奏する。
本実施形態では、チップとして木片2を利用したが、樹木の根を伸長させるのに酸によるセメントの分解作用で十分であれば、あえて木片2を用いる必要はなく、互いに空隙を形成させることができるチップであれば、いかなる材料でもよい。例えば、適当な粒径にクラッシャーで粒度調整されたコンクリートガラを用いることも可能である。
また、本実施形態では特に言及しなかったが、排水性中和板1を図4(c)に示す配置とした場合、吹き付けられた植生基盤13がラス43の網目から排水性中和板1同士の隙間dに多少入り込み、かかる状態で硬化するため、上述した釘41やラス43の固定作用と相まって、排水性中和板1、法面12及び植生基盤13が一体化することとなり、法面が急勾配であっても、排水性中和板1の配置安定性をさらに向上させることが可能となる。
但し、かかる配置の仕方を採用する場合については、植生基盤13がラス43の網目を通過して排水性中和板1の隙間dに充填されてしまうことがないよう、排水性中和板1,1間の間隙dや、ラス43の網目の大きさを適宜設定する。このようにすれば、排水性中和板1の隙間dに充填された植生基盤13に法面12からの酸性水が直接浸入して該植生基盤での樹木の成長が阻害されるといった事態を未然に回避することができるとともに、隙間dはそのまま空隙として残るため、酸性水の排水を促進することができるという効果も奏する。
また、本実施形態では特に言及しなかったが、緑化の対象となる酸性土壌の法面勾配が緩勾配であるために、排水性中和板を固定手段を用いて法面に固定したり、さらにその上から網目体を重ねて該網目体を法面に固定したりする必要がない場合には、これらの工程を省略してもよい。
また、酸性土壌となっている地層がほぼ鉛直であるために、配置領域への雨水の流入や配置領域からの酸性水の流出の懸念がないのであれば、集排水体44,44を設置する工程を省略してもよい。
また、本実施形態では特に言及しなかったが、セメントペーストだけでは強度不足のため、木片4を互いに固結させることができないのであれば、適宜、固化剤を添加するようにしてもかまわないし、流動性等の面で改善する必要があるのであれば、適宜、混和剤を使用すればよい。
また、本発明のセメント含有物質は、セメントペーストに限るものではなく、細骨材を入れたモルタルを使用する場合も考えられる。
本実施形態に係る法面緑化方法の実施手順を示したフローチャート。 本実施形態に係る法面緑化方法に用いる排水性中和板の図であり、(a)は斜視図、(b)は断面詳細図。 本実施形態に係る法面緑化方法を実施する手順を示した図。 引き続き本実施形態に係る法面緑化方法を実施する手順を示した図。 引き続き本実施形態に係る法面緑化方法を実施する手順を示した図。 引き続き本実施形態に係る法面緑化方法を実施する手順を示した図。 本実施形態に係る法面緑化方法の作用を示した図。 同じく本実施形態に係る法面緑化方法の作用を示した図。 同じく本実施形態に係る法面緑化方法の作用を示した図。
符号の説明
1 排水性中和板
2 木片(チップ)
3 間隙
4 セメントペースト(セメント含有物質)
11 酸性土壌
12 法面
13 植生基盤
41 釘(固定手段)
42 配置領域
43 ラス(網目体)
44 集排水体(集排水手段)

Claims (3)

  1. 所定の排水性中和板を釘等の固定手段を用いて酸性土壌の法面に固定するとともに固定された前記排水性中和板にラス、ネット等の網目体を重ねて該網目体を前記法面に固定し、しかる後、前記排水性中和板の上に植生基盤を吹き付ける法面緑化方法であって、前記排水性中和板を、多数のチップを該チップ同士に間隙が生じるようにセメント含有物質で相互に固結させて構成することで、前記酸性土壌側の面から浸入した酸性水が中和され、該酸性水が断面内で面内方向に排水され、かつ前記排水性中和板のセメント含有物質が分解されるように構成したことを特徴とする法面緑化方法。
  2. 所定の排水性中和板を酸性土壌の法面に配置し、しかる後、前記排水性中和板の上に植生基盤を吹き付ける法面緑化方法であって、前記排水性中和板の配置領域の外側に集排水手段を設置するとともに、前記排水性中和板を、多数のチップを該チップ同士に間隙が生じるようにセメント含有物質で相互に固結させて構成することで、前記酸性土壌側の面から浸入した酸性水が中和され、該酸性水が断面内で面内方向に排水され、かつ前記排水性中和板のセメント含有物質が分解されるように構成したことを特徴とする法面緑化方法。
  3. 前記チップを木片で構成した請求項1又は請求項2記載の法面緑化方法。
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