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JP2007111738A - 鋳物製造用鋳型の製造方法 - Google Patents

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JP2007111738A JP2005305896A JP2005305896A JP2007111738A JP 2007111738 A JP2007111738 A JP 2007111738A JP 2005305896 A JP2005305896 A JP 2005305896A JP 2005305896 A JP2005305896 A JP 2005305896A JP 2007111738 A JP2007111738 A JP 2007111738A
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Shigeaki Takashina
重昭 高階
Akira Yoshida
昭 吉田
Teiji Ueda
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Abstract

【課題】「おいてこい」のような複雑な抜取模型が必要な製品形状に対しても、簡便に抜型でき、寸法精度が高い鋳型を効率良く製造できる鋳造用鋳型の製造方法を提供する。
【解決手段】耐熱性骨材と抜取模型を用いて鋳物製造用鋳型を製造する際に、有機繊維、無機繊維及び熱硬化性樹脂を含有する構造体を、抜取模型の鋳物製品形成部に対して少なくとも一部が接するように配置し、さらに耐熱性骨材を前記構造体が配置された前記抜取模型の周囲に充填した後、抜取模型のみを抜型して、前記構造体を鋳型内に残置して鋳物製造用鋳型を製造する。
【選択図】図1

Description

本発明は、鋳物の製造時に用いられる鋳物製造用鋳型の製造方法、及び該鋳型を用いる鋳物の製造方法に関する。
鋳物は、一般に砂などの耐熱性骨材を用い、内部に目的製品形状のキャビティを形成した鋳型内に、溶融した金属(溶湯)を流し込み、凝固させることで製造される。一般に、鋳型の製造にあたっては、木や樹脂などを目的製品形状に加工した模型に、粘結剤等を添加した砂などの耐熱性骨材を充填し、粘結剤が硬化した後、模型を抜き取ること(抜型という)でキャビティを形成する(以後、抜型してキャビティを形成させるための模型を総称して抜取模型と呼ぶ)。
抜取模型を用いた鋳型製造法は、作業効率上、一度の抜型で済むことが好ましいが、鋳物製品形状が抜取模型の抜取方向に直交して突起や鋳抜き穴を有する場合などは、主たる抜取模型(主型模型)に組み合わせて「おいてこい」と呼ばれる抜取模型を付随させ、複雑な突起形状を有するキャビティを形成する方法が用いられる。「おいてこい」を適用した鋳型製造法は、まず主型模型を抜型した後に、「おいてこい」を抜き取る必要が生じるため、作業が煩雑になる。さらに、使用を重ねた「おいてこい」は、主型模型との接続面に磨耗などの狂いが生じると、鋳物に寸法不良などの欠陥が出やすくなるため、抜取模型の管理も難しい(下記非特許文献1参照)。
このような課題を解決する技術として、主型模型と「おいてこい」とを磁石で固定し、アリ溝などの複雑な接続構造を簡略化した抜取模型を用いる方法(下記特許文献1参照)や、「おいてこい」を含む目的製品形状を、発泡物質で一体成型し、抜取模型と同様に砂等を充填した後、該発泡物質を引きちぎり抜型する方法(下記特許文献2参照)、などが知られている。
鋳物用語と解説(P53)、松居良典、(社)新日本鋳鍛造協会(昭45) 特開昭62−203637号公報 特開昭48−22318号公報
これらの技術は、抜取模型全体の寸法精度を向上させることで、鋳物の寸法不良軽減などには、ある程度の効果を有するものの、1)「おいてこい」を抜型するために複数回の抜型が必要となり、作業が煩雑である、2)発泡物質からなる模型を引きちぎるという特殊な抜型作業自体が煩雑である、というなどの課題を有していた。よって、これらの課題を改善し得る手段が強く望まれていた。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、耐熱性骨材と抜取模型を用いて造型される鋳物製造用鋳型であって、通常「おいてこい」のような複雑な抜取模型が必要な製品形状に対しても、簡便に抜型でき、寸法精度が高い鋳型を効率良く製造できる鋳造用鋳型の製造方法、及び該鋳型を用いた寸法精度の高い鋳物の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、有機繊維、無機繊維及び熱硬化性樹脂を含有する構造体を、通常「おいてこい」を必要とするような抜取模型の一部として配置し、更に耐熱性骨材を型枠内の当該抜取模型の周囲に充填した後、抜取模型のみを抜型し、前記構造体を鋳型内に残置することによって、上記目的を達成し得ることを見出した。
本発明は、上記知見に基づきなされたものであり、耐熱性骨材と抜取模型とを用いて造型される鋳物製造用鋳型の製造方法であって、有機繊維、無機繊維及び熱硬化性樹脂を含有する構造体を、抜取模型に対して少なくとも一部が接するように配置し、さらに耐熱性骨材を前記構造体が配置された前記抜取模型の周囲に充填した後、抜取模型のみを抜型して、前記構造体を鋳型内に残置する鋳物製造用鋳型の製造方法を提供する。
また、本発明は、上記本発明の製造方法により得た鋳物製造用鋳型を用いる鋳物の製造方法を提供する。
本発明によれば、以下の効果が奏される。
1.本発明の鋳物製造用鋳型の製造方法は、耐熱性骨材と抜取模型を用いて製造される鋳型のうち、通常「おいてこい」を必要とするような鋳物製品形状において、「おいてこい」を使用しない抜取模型で鋳型を製造することが可能であり、鋳型の製造工数低減を図ることができる。
2.本発明の鋳物製造用鋳型の製造方法は、「おいてこい」を使用しなくても済むため、使用を重ねることで生じる「おいてこい」と主型模型との接続面磨耗に起因した鋳型寸法不良及び鋳物寸法不良が、根本的に解決できる。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき説明する。
本実施形態に用いられる構造体は、有機繊維、無機繊維及び熱硬化性樹脂を含有するものである。
前記有機繊維、前記無機繊維及び前記熱硬化性樹脂の配合比は、前記有機繊維/前記無機繊維/前記熱硬化性樹脂=1〜50/1〜40/2〜50(質量比率)であることが好ましい。
構造体は、耐熱性及び経済性の観点から、無機粒子を含有することが好ましく、その場合における前記有機繊維、前記無機繊維、前記無機粒子及び前記熱硬化性樹脂の配合比は、前記有機繊維/前記無機繊維/前記無機粒子/前記熱硬化性樹脂=1〜50/1〜40/10〜95/2〜50(質量比率)、さらには2〜40/2〜30/20〜90/4〜40(質量比率)、特には4〜30/4〜20/30〜85/6〜30(質量比率)であることが好ましい。
前記有機繊維の配合比は、下限は構造体の成形性や常温強度の観点から、上限は鋳込時における構造体からのガス発生量増加に伴う鋳物表面欠陥の観点から、好ましい範囲が決定される。
また、前記無機繊維の配合比は、下限は構造体の鋳込時における形状保持性の観点から、上限は構造体の成形性や鋳込後における構造体除去性の観点から、好ましい範囲が決定される。
さらに、前記無機粒子の配合比は、構造体の鋳込時における耐熱性の観点から、上限は構造体の成形性や鋳込時における形状保持性の観点から、好ましい範囲が決定される。
またさらに、前記熱硬化性樹脂の配合比は、下限は構造体の常温強度及び鋳込時における形状保持性や表面平滑性などの観点から、上限は鋳込時における構造体からのガス発生量増加に伴う鋳物表面欠陥の観点から、好ましい範囲が決定される。
前記有機繊維は、主として構造体において鋳造に用いられる前の状態ではその骨格をなし常温時の強度保持に寄与するとともに、構造体の成形性を向上させる成分である。
前記有機繊維としては、紙繊維、フィブリル化した合成繊維、再生繊維(例えば、レーヨン繊維)等の繊維が挙げられる。有機繊維は、これらを単独で又は二種以上を選択して用いることができる。そして、これらの中でも、特に、抄造により多様な形態に成形できるほか、脱水後と乾燥後に十分な強度が得られる点から紙繊維を用いることが好ましい。
前記紙繊維としては、木材パルプ、コットンパルプ、リンターパルプ、竹やわらその他の非木材パルプが挙げられる。紙繊維は、これらのバージンパルプ若しくは古紙パルプを単独で又は二種以上を選択して用いることができる。紙繊維は、入手の容易性、環境保護、製造費用の低減等の点から、特に古紙パルプが好ましい。
前記有機繊維は、構造体等の成形性、表面平滑性、耐衝撃性を考慮すると、平均繊維長が0.3〜2.0mm、特に0.5〜1.5mmであるものが好ましい。
前記無機繊維は、主として鋳造に用いられたときには溶融金属の熱によっても燃焼せずにその形状を維持する成分である。
前記無機繊維としては、炭素繊維、ロックウール等の人造鉱物繊維、セラミック繊維、天然鉱物繊維が挙げられる。無機繊維は、これらを単独で又は二以上を選択して用いることができる。そして、これらの中でも、熱硬化性樹脂の炭化に伴う収縮を効果的に抑える点から高温でも高強度を有するピッチ系やポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維を用いることが好ましく、特にPAN系の炭素繊維が好ましい。
前記無機繊維は、構造体等を抄造して脱水する場合の脱水性、構造体等の成形性、均一性の観点から平均繊維長が0.2〜10mm、特に0.5〜8mmであるものが好ましい。
前記無機粒子は、溶融金属の熱により軟化して緻密な耐火膜を形成し、構造体の耐熱性を向上させる成分である。
前記無機粒子としては、シリカ、アルミナ、ムライト、マグネシア、ジルコニア、雲母、黒鉛、黒曜石等の耐火度800〜2000℃、好ましくは1000〜1700℃の無機粒子が挙げられ、特に軟化時の粘度が高く、緻密な耐火膜を形成する観点から黒曜石、ムライト粉が好ましい。 なお、これらの無機粒子は単独で又は二種以上を併用しても良い。前記無機粒子は、粒子径が200μm以下のものを用いることが好ましい。特に、鋳造する溶融金属の鋳込温度に対し±300℃、特に±200℃の耐火度を有する無機粒子が好ましい。ここで、無機粒子の耐火度は、ゼーゲルコーンを用いた測定方法(JIS R2204)で測定される。
前記熱硬化性樹脂としては、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、フラン系樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。熱硬化性樹脂は、構造体の常温時における強度、及び熱間時における強度すなわち鋳込時の形状保持性を向上させる成分である。また鋳込時の熱により熱分解し、生成した炭素皮膜により構造体表面に平滑性を付与し、結果として鋳物の表面平滑性(鋳肌)を向上させる効果もある。
前記熱硬化性樹脂には、特に、可燃ガスの発生が少なく、燃焼抑制効果があり、熱分解(炭化)後における残炭率が25%以上と高く、鋳造時に炭素皮膜を形成するために良好な鋳肌を得ることができる点からフェノール系樹脂を用いることが好ましい。なお、残炭率は、示査熱分析により還元雰囲気下(窒素雰囲気下)にて1000℃に加熱後の残留質量により求めることができる。
前記フェノール系樹脂としては、ノボラックフェノール樹脂、レゾールタイプ等のフェノール樹脂、尿素、メラミン、エポキシ等で変性した変性フェノール樹脂等が挙げられるが、好ましくはノボラックフェノール樹脂又はその変性樹脂である。
前記熱硬化性樹脂は、単独で又は二以上を選択して用いることもでき、さらにはアクリル系樹脂やポリビニルアルコール系樹脂等と併用することもできる。
前記熱硬化性樹脂の添加形態としては、前記有機繊維、前記無機繊維又は前記無機粒子にコーティングしたり、粉末化又は乳化して原料スラリー中に添加したりし、抄造後乾燥成形したときに前記有機繊維、前記無機繊維及び前記無機粒子を結合させるもの、成形体の抄造後に含浸させ、乾燥又は硬化させることで構造体等の強度を高め、鋳込み時に溶融金属の熱によって炭化させて強度を維持するものなどが挙げられる。いずれにしても、鋳込時の溶融金属から加わる熱により炭化して炭素皮膜を形成し、構造体等の強度の維持と鋳物の表面平滑性の向上に寄与し得るものであれば添加する形態はいずれでもよい。
前記ノボラックフェノール樹脂を使用した場合に必要となる硬化剤は、水に溶け易いため、湿式抄造による場合には特に成形体の脱水後に塗工することが好ましい。前記硬化剤には、ヘキサメチレンテトラミン等を用いることが好ましい。
本実施形態の構造体には、前記有機繊維、前記無機繊維、前記無機粒子及び前記熱硬化性樹脂に加えて、必要に応じ、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリアミドアミンエピクロルヒドリン樹脂等の紙力強化材、ポリアクリルアミド系等の凝集剤、着色剤等の他の成分を適宜の割合で添加することができる。
本実施形態の構造体の厚みは、その用いられる部分に応じて適宜設定することができるが、少なくとも溶融金属と接する部分における厚みが、0.2〜5mm、特に0.4〜2mmであることが好ましい。薄すぎると耐熱性骨材を充填して鋳型を造型するときに要する強度が不十分となり、厚すぎると鋳込時にガス発生量が増加して鋳物の表面欠陥が発生しやすくなるほか、成形時間が長くなり、製造費が高くなる場合がある。ただし前記構造体の厚さとは、専ら構造体に機械的強度を付与するための補強リブや耐熱性骨材との結合強度を付与するための構造(凹凸、突起など)などを除いた部位を指す。
本実施形態の構造体は、構造体の耐熱性骨材と接する面に、耐熱性骨材と結合するための構造及び/又は接着層を設けることにより、耐熱性骨材との結合が一層強固になり、鋳型の寸法精度をさらに向上することができる。耐熱性骨材と結合するための構造としては、凹部、凸部、突起、これらの組み合わせなどが挙げられる。図1〜2に突起を設けた例を示す(図中の突起B)。突起を設ける場合は、隣接部に対して突起高さを5〜20mmにすることが好ましい。低すぎると結合効果が低下し、高すぎると縁切れによる鋳型強度低下を引き起こす。
接着層については、アクリレート系、ビニルブチラール系、ビニルアルコール系、酢酸ビニル系、フェノール系などの接着剤を、単独又は2以上の混合物として水系エマルション、水で希釈あるいはアルコール系有機溶剤で希釈したものを、該構造体の耐熱性骨材と接する面に塗布することで、あるいは、これら接着剤よりなる両面テープ状のものを貼付することで、形成することができる。これらのうち、作業環境の観点から、水系エマルションや水希釈したものを塗布する、あるいは両面テープ状のものを貼付することが好ましい。尚、接着剤とは、2つの物を貼り合わせるのに用いる物質であるが、一時的な接着に用い、後で剥がすことができるような粘着剤も含まれる。
本実施形態の構造体は、水を分散媒とした原料スラリーを用いた抄造工程を経て製造したときには、鋳込時のガス発生量を極力抑える点から、鋳込に用いられる前の状態において、含水率(質量含水率)が10%以下、特には8%以下であることが好ましい。
本実施形態の構造体は、軽量性による造形作業のし易さの観点から、造形に用いられる前の状態において、その比重が1.0以下であることが好ましく、0.8以下であることがより好ましい。
本実施形態の鋳物製造用鋳型の製造方法が指す鋳型とは、耐熱性骨材と抜取模型を用いて造形される、内面に鋳物製品形状のキャビティを有する鋳型全般を指すが、特に従来「おいてこい」を適用しなければ造形できないような複雑な鋳型に適用することにより、抜取模型の抜型回数が削減でき、製造工数を削減できるので好適である。
次に、本発明の構造体の製造方法を、その好ましい実施形態として上述した実施形態の鋳型等の製造方法に基づいて説明する。
本実施形態の構造体の製造方法として、一例として湿式抄造法による成形法が挙げられる。該湿式抄造法は、前記有機繊維、前記無機繊維、前記無機粒子及び前記熱硬化性樹脂を前記所定配合比で含む原料スラリーを調製し、該原料スラリーを用いた湿式抄造法によって所定形状の繊維積層体を抄造し、脱水、乾燥して構造体を製造する。
前記原料スラリーの分散媒としては、水、白水の他、エタノール、メタノール等の溶剤等が挙げられ、これらの中でも抄造・脱水の安定性、品質の安定性、費用、取り扱い易さ等の点から特に水が好ましい。
前記原料スラリーにおける前記分散媒に対する前記各繊維及び無機粒子の合計の割合は、0.1〜10質量%、特に0.5〜6質量%であることが好ましい。原料スラリー中の前記繊維及び粒子の合計割合が多すぎると肉厚むらが生じやすくなる。逆に、少なすぎると局所的な薄肉部が発生する場合がある。
前記原料スラリーには、必要に応じて、前記紙力強化材、前記凝集剤、防腐剤等の添加剤を適宜の割合で添加することができる。
前記繊維積層体の抄造工程では、例えば、該構造体の形状に略対応した形状を有する抄造型に、型背面に連通する多数の連通孔を設けておくとともに、型の抄造面に網目を有するネットで被覆しておく。そして、抄造に際しては、抄造面を上に向け、前記原料スラリーを流し込み堆積させる方法でもよいし、抄造型を前記原料スラリーにドブ漬けし、抄造型背面から吸引して堆積させてもよい。
前記抄造型のネットに所定厚みの繊維積層体が形成されたら、必要に応じて繊維積層体に空気を通過させるなどして、繊維積層体を所定の含水率に脱水する。
次に、前記繊維積層体を乾燥成形する。この乾燥成形工程では、目的とする該構造体形状が得られるのであれば、どのような方法を用いても構わない。例えば、目的とする該構造体形状に合わせて製作された内外一組の加熱した乾燥型に前記繊維積層体を挟み込んで乾燥成型を行う。前記乾燥型の加熱温度(金型温度)は、下限は乾燥時間、上限は焦げ付きによる表面性低下の観点から、180〜250℃が好ましく、特に200〜240℃が好ましい。
また、前記繊維積層体の状態で、目的とする該構造体形状が得られれば、そのまま熱風乾燥機等で乾燥させても良い。この場合の雰囲気温度は、下限は乾燥時間、上限は有機繊維の熱分解の観点から、160〜240℃が好ましく、特に180〜220℃が好ましい。
得られた該構造体には、必要に応じて、バインダーを部分的又は全体に含浸させ、加熱して熱硬化させることができる。該バインダーとしては、コロイダルシリカ、エチルシリケート、水ガラス等が挙げられる。
また、該構造体には熱処理を行い、熱硬化性樹脂の硬化を進めることが好ましい。このような熱処理を行うことで、より優れた形状保持性を有する構造体が得られる。斯かる熱処理は、前記乾燥成型工程と兼用で行っても、別途熱風乾燥機等で行っても良い。斯かる熱処理によって得られる熱硬化性樹脂の硬化度は、下記の熱硬化性樹脂のアセトン不溶分量で30%以上、特には80%以上とすることが好ましい。
前記熱硬化性樹脂の不溶分量は、具体的には、次のように求められる。
すなわち、該構造体から試料約5gを採取し、ミルで粉砕して質量(a)を精秤する。この粉砕試料をアセトンとともに容器に加えて十分に振とうさせた後、常温で放置する。次いで、前記容器に前記粉砕試料が残らないようにして、該粉砕試料をろ紙(質量(c))で十分にろ過し、ろ過した該粉砕試料を該ろ紙とともに乾燥してそれら(粉砕試料及びろ紙)の質量(b)を精秤する。そして、得られた各質量(a)〜(c)及び前記粉砕試料中の前記熱硬化性樹脂以外の成分の理論質量(d)に基づいて、下記式から前記熱硬化性樹脂の不溶分量(%)を求める。
不溶分量%=100−(a−(b−d))×100/(a−d)
前記説明は、湿式抄造時に目的とする該構造体の形状に乾燥成型する方法を説明したが、湿式抄造時に繊維積層体をシート状に抄造し、湿潤状態のシート状繊維積層体を目的とする該構造体形状に合わせて製作された内外一組の加熱した乾燥型に挟み込んで乾燥成型を行っても良い。また更には、前記のシート状に抄造された繊維積層体を、シート状のまま乾燥させ、乾燥させた繊維積層体を、適宜切断・折り曲げ・接着を行い、目的とする該構造体の形状を得ても良い。前記接着は、接着剤、粘着テープ、ピン・鋲などの金具などが使用できるが、好ましくは接着剤による方法であり、より好ましくは熱硬化性樹脂からなる接着剤である。
次に、本発明の鋳物製造用鋳型の製造方法を、その好ましい実施形態に基づいて説明する。
本実施形態の鋳物製造用鋳型の製造方法では、上述のようにして得られた所定の構造体(例えば図1)を、抜取模型の所定位置に、少なくとも一部が接するように配置し(図2)、耐熱性骨材を所定の型枠内に置かれた当該抜取模型の周囲に充填して造型し(図3)、抜取模型を抜型すると同時に該構造体を鋳型内に残置し(図4)、所定の形状に鋳型を組み立てる(図5)ことにより、鋳物製造用鋳型を製造できる。尚、「おいてこい」の代替として用いられる観点から、本発明の構造体は、製造された鋳物の凸部が形成されるような、凹部を有していることが好ましい。また、本発明の構造体は、「おいてこい」が必要とされる部位に抜取模型に対して接するように配置することが好ましい。
図2のような形状を有する抜取模型は、本発明を用いない場合、「おいてこい」を適用せざるを得ず、複数回の抜型作業を強いられるが(図9)、本発明によれば、一度の抜型作業だけで良く、製造工数の削減が可能となる。
前記耐熱性骨材は、鋳物砂をはじめ、従来からこの種の鋳物の製造に用いられている通常のものを特に制限なく用いることができる。前記耐熱性骨材をバインダーにより硬化させる必要があれば、これも通常のものを特に制限無く用いることができる。
さらに、本発明で製造された鋳物製造用鋳型を用いた鋳物の製造方法を、その好ましい実施形態に基づいて説明する。
たとえば図5のように組み立てられた鋳型は、注湯口から溶融金属を注ぎ入れ、鋳込みを行う(図6)。このとき、該溶融金属の熱によって前記無機粒子が軟化して緻密な耐火膜を形成し、更に前記熱硬化性樹脂が熱分解して生成する炭素皮膜による鋳肌向上効果や、前記無機繊維による熱間における形状保持効果などにより、該構造体に接触した鋳物製品部位は、欠陥が少なく形状が保持された健全な鋳物が得られる。
本発明は上述した実施形態に制限されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、適宜変更することができる。
〔実施例〕
<原料スラリーの調製>
下記有機繊維、無機繊維及び無機粒子を水に分散させた約1質量%のスラリーを調製した後、該スラリーに下記熱硬化性樹脂粉末及び適量の下記凝集剤を添加し、原料スラリーを調整した。なお、有機繊維/無機繊維/無機粒子/熱硬化性樹脂粉末=25/10/45/20(質量部)の比率で調製した。
有機繊維:新聞古紙(平均繊維長1mm、フリーネス(CSF、以下同じ)150cc)
無機繊維:PAN系炭素繊維(東レ(株)製「トレカチョップ」、繊維長3mm、収縮率0.1%)
無機粒子:黒曜石(キンセイマテック社製「ナイスキャッチ」、平均粒子径30μm)
熱硬化性樹脂:ノボラックフェノール樹脂(旭有機材工業(株)製「SP1006LS」、残炭率38%)
凝集剤:ポリアクリルアミド系凝集剤(三井サイテック社製「A110」)
<構造体の抄造成形>
抄造型には、図1に示す構造体に対応する抄造面を有する型を用いて、当該抄造面に所定の目開きのネットが配され、抄造面と背面とを連通する多数の連通孔が形成されたものを用いた。さらに抄造型は、抄造面を上にして、スラリー投入用の枠をセットした。そして、前記原料スラリーをモーノポンプで循環させ、前記抄造型上の枠内に所定量のスラリーを投入する一方で、前記連通孔を通じて排水し、所定の繊維積層体を前記ネットの表面に堆積させた。所定量の原料スラリーの投入を完了した後、該繊維積層体が堆積された抄造型背面から0.05MPaの負圧を与え、約30秒間エアを通気し、該繊維積層体を脱水した。得られた繊維積層体の全面に、前記熱硬化性樹脂の15%(質量比)の硬化剤(ヘキサメチレンテトラミン)を水に分散させた液を均一に塗布した。次いで、繊維積層体を抄造型から取り出し、220℃に加熱された乾燥型に移した。乾燥成形型には、図1に示す構造体に対応する内外一組のもので、該成形面と外部とを連通する多数の連通孔が形成されたものを用いた。乾燥成形工程では、前記繊維積層体を内外一組の該乾燥成形型に挟み込み、目的とする構造体の形状を転写させつつ該繊維積層体を乾燥した。所定時間(180秒)の加圧乾燥を行った後、得られた成形体を前記乾燥型から取り出して冷却し、図1に示す形態で、肉厚1.2mmの構造体を得た。
<鋳型の製造>
図1の構造体を、図2に示すように抜取模型の所定位置に配置し、図3のように耐熱性骨材(フラタリーサンド+フラン樹脂/硬化剤)を当該抜取模型の周囲に充填して造型し、前記耐熱性骨材が硬化後、図4のように抜取模型を抜型すると同時に該構造体を鋳型内に残置し、図5のとおり所定の形状に組み立てることで、鋳型を製造した。
<鋳物の製造>
図5の鋳型に、鋳物材質FC−300、鋳込温度1380℃の溶融金属(溶湯)を注入し、凝固したのち、鋳型を壊して、鋳物を取り出した(図6)。
<結果>
図6に示す所定形状の鋳物が得られた。抜取模型の抜型作業は1回で済み、簡便であった。また図1〜2に示す突起Bにより、抜型時に構造体がずれることもなく寸法精度も良好であった。
〔比較例〕
実施例と同じ形状の鋳物を、「おいてこい」方案による鋳型製造方法で製作した。
<鋳型の製造>
図7に示すように主型模型と「おいてこい」とを用い、図8のように耐熱性骨材(フラタリーサンド+フラン樹脂/硬化剤)を充填して造型し、前記耐熱性骨材が硬化後、図9のように抜取模型及び「おいてこい」を抜型し、図10のとおり所定の形状に鋳型を組み立てることで、鋳型を製造した。
<鋳物の製造>
図10の鋳型に、実施例と同じ条件で溶融金属を注入して、鋳物を取り出した。
<結果>
図11に示す所定形状の鋳物が得られた。抜取模型の抜型作業は図9に示す通り主型模型で1回、更に「おいてこい」で2回を要し、「おいてこい」は横に抜き取ってから、手前に抜き取るという複雑な手順を強いられた。また、大型鋳型になるほど「おいてこい」を抜き取る作業は、鋳型の崩落等の危険性が増すが、本発明の場合は「おいてこい」の抜き取り作業が不要な為、非常に安全性に優れるものである。
本発明の鋳型の製造方法に用いられる構造体の一実施形態を模式的に示す図である。 図1の構造体が配置された抜取模型の一実施形態を模式的に示す図である。 図2の抜取模型を用いて鋳型を造型する様子を示す概略図である。 図3により造型された鋳型から抜取模型を抜型する様子を示す概略図である。 図4の鋳型(上型)を用いて得られた鋳型を模式的に示す図である。 図5の鋳型を用いて鋳物を製造する方法を示す概略図である。 「おいてこい」を用いた従来の模型の一例を示す概略図である。 図7の模型を用いて鋳型を造型する様子を示す概略図である。 図8により造型された鋳型から主型模型と「おいてこい」を抜型する様子を示す概略図である。 図9の鋳型(上型)を用いて得られた鋳型を模式的に示す図である。 図10により得られた鋳型を用いて鋳物を製造する方法を示す概略図である。

Claims (5)

  1. 耐熱性骨材と抜取模型とを用いて造型される鋳物製造用鋳型の製造方法であって、有機繊維、無機繊維及び熱硬化性樹脂を含有する構造体を、抜取模型に対して少なくとも一部が接するように配置し、さらに耐熱性骨材を前記構造体が配置された前記抜取模型の周囲に充填した後、抜取模型のみを抜型して、前記構造体を鋳型内に残置する鋳物製造用鋳型の製造方法。
  2. 構造体が、更に無機粒子を含有する、請求項1記載の鋳物製造用鋳型の製造方法。
  3. 前記構造体が、耐熱性骨材と接する面に、耐熱性骨材と結合するための構造及び/又は接着層を有する、請求項1又は2記載の鋳物製造用鋳型の製造方法。
  4. 前記構造体が、前記有機繊維、前記無機繊維及び前記熱硬化性樹脂を少なくとも含む原料スラリーを用いた抄造工程を具備する製造方法により得られたものである、請求項1〜3の何れかに記載の鋳物製造用鋳型の製造方法。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の製造方法により得た鋳物製造用鋳型を用いる鋳物の製造方法。
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