実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態の一例を示す冷凍冷蔵庫の冷媒回路図、図2は冷凍冷蔵庫の側面断面図、図3は圧縮機の断面図である。この冷凍冷蔵庫の冷凍サイクルの冷媒には地球温暖化に非常に影響が小さい炭化水素系冷媒R600aを用いている。従来装置と同様の部分は同一符号で表している。図において1は圧縮機、2は高段側圧縮部、3は低段側圧縮部、4は凝縮器、5は流路切換手段である電磁二方弁であり外部からの電気信号により流路を連通または閉止することができる。6は冷蔵室用の膨張手段である毛細管、7は蒸発器である冷蔵室用冷却器、8は高段側吸入配管であり、圧縮機1の高段側圧縮部の吸入配管に接続されている。9は冷凍室用の膨張手段すなわち絞り手段である毛細管、10は蒸発器である冷凍室用冷却器、11は低段側吸入配管、であり、この冷媒回路は順次配管で接続され冷凍サイクルを形成している。27は冷蔵室用送風機、28は冷凍室用送風機、32は冷蔵室、33は冷凍室、39は野菜室である
次に動作について説明する。先ず、冷凍室および冷蔵室の温度検知手段14,13が予め設定されている設定温度より大きい場合は、電磁二方弁5を開状態とし、圧縮機1を運転し、冷凍室と冷蔵室を同時に冷却する運転動作を行う。
次に、冷凍室と冷蔵室を同時に冷却する場合の冷凍サイクルの動作について、図1および図4をもとに説明する。図4は冷凍室と冷蔵室を同時に冷却する場合のモリエール線図であるP−h線図であり、図中の記号は図1の記号の位置と同じ場所を示す。圧縮機1の高段側圧縮部2を吐出した高圧、高温の蒸気冷媒(A)は凝縮器4で冷蔵庫の外部へ熱を放出し、凝縮液化する(B)。凝縮器4を流出した高温、高圧の冷媒は配管で分流し、一方は電磁二方弁5を介して冷蔵室用毛細管6へ流れ込む。冷蔵用毛細管6で高温、高圧の冷媒は中圧、中温の気液二相冷媒へ減圧、膨張する(C)。冷蔵用冷却器7では冷蔵室内の空気から熱を奪って蒸発ガス化し、冷蔵室内を冷却する(D)。その後、中圧、蒸気冷媒は圧縮機1の低段圧縮部と高段圧縮部を接続する配管に接続された吸入配管8を介して圧縮機に流れ込む(E)。
凝縮器4を流出した高温、高圧の冷媒は配管で分流し、残りの一方は冷凍室用毛細管9へ流れ込む。冷凍用毛細管9で高温、高圧の冷媒は低圧、低温の気液二相冷媒へ減圧、膨張する(F)。冷凍用冷却器10では冷凍室内の空気から熱を奪って蒸発ガス化し、冷凍室内を冷却する(G)。その後、低圧、蒸気冷媒は圧縮機1の低段圧縮部へ接続された吸入配管11を介して圧縮機1の低段圧縮部に流れ込む(H)。
冷凍室用冷却器から流れ込んだ低圧蒸気冷媒は低段圧縮部3で中圧蒸気冷媒まで圧縮され吐出する(I)。吐出された中圧冷媒は図3のように冷蔵室用冷却器から流れ込んできた中圧蒸気冷媒と合流し、高段側圧縮部に吸入される(J)。高段側圧縮部では中圧蒸気冷媒から高圧、高温冷媒まで圧縮され、再び凝縮器4へと流れ込む。
図4に示した、本実施の形態における冷凍室と冷蔵室の同時冷却運転時のP−h線図からもわかるように、各設定温度帯に合せて冷却器を設置し、その設定温度に合せた冷媒の蒸発温度を実現する。従って、従来方式では冷凍室の設定温度に合せた蒸発温度相当の圧力から冷媒全てを圧縮していた場合に比べ、本実施の形態のように、冷凍室用冷却器と冷蔵室用冷却器で冷媒の蒸発温度相当の圧力から冷媒を圧縮するため、冷蔵室冷却器を流れる冷媒の量に比例して圧縮機入力が低減されサイクル効率が上昇する。
電磁二方弁5を介して冷蔵室用毛細管6へ流れ込む際に、冷蔵用毛細管6で高温、高圧の冷媒は中圧、中温の気液二相冷媒へ減圧、膨張する(C)が,膨張手段である毛細管に冷媒が流れるときに差圧が発生する。さらに開閉弁である電磁2方弁の仕切りがたとえ全開状態であってもこの仕切りや開閉弁の入口や出口などで差圧が発生する。毛細管の差圧は冷凍サイクルに必要な特性を得るためであるが開閉弁の差圧は不必要な圧力損失となり冷凍サイクルの効率を下げることになる。これに対し開閉弁と毛細管が直列に接続されこの領域で膨張が行われることを利用すればこの効率低下を防止できる。すなわち毛細管の寸法を設定する際に開閉弁の差圧を含めた形で毛細管の寸法を決めることにより、すなわち毛細管と開閉弁を一体にした性能をあらかじめ設定しておくことにより無駄な損失発生を防ぐことが出来る。
また、冷凍室の温度検知手段14が予め設定されている設定温度より大きく、冷蔵室の温度検知手段13が予め設定されている設定温度より小さい場合は、電磁二方弁5を閉止状態とし、圧縮機1を運転し、冷凍室のみを冷却する運転動作を行う。冷凍室のみを冷却する場合の冷凍サイクルの動作について、図5および図6をもとに説明する。図5は冷凍室のみ運転する場合の冷媒の流れを冷媒回路図上に示したものであり、図6は冷凍室のみを冷却する場合のP-h線図である。図中の記号は図5の記号の位置と同じ場所を示す。圧縮機1の高段圧縮部2を吐出した高圧、高温の蒸気冷媒(A)は凝縮器4で冷蔵庫の外部へ熱を放出し、凝縮液化する(B)。凝縮器4を流出した高温、高圧の冷媒は冷凍室用毛細管9へ流れ込む。冷凍用毛細管9で高温、高圧の冷媒は低圧、低温の気液二相冷媒へ減圧、膨張する(F)。冷凍用冷却器10では冷凍室内の空気から熱を奪って蒸発ガス化し、冷凍室内を冷却する(G)。その後、低圧、蒸気冷媒は圧縮機1の低段圧縮部へ接続された吸入配管11を介して圧縮機1の低段圧縮部に流れ込む(H)。
冷凍室用冷却器から流れ込んだ低圧蒸気冷媒は低段圧縮部3で多少圧縮して吐出される。吐出された低圧冷媒は高段側圧縮部に吸入される。高段側圧縮部では低圧蒸気冷媒から高圧、高温冷媒まで圧縮され、再び凝縮器4へと流れ込む。図5の冷媒回路では冷凍室用冷却器に冷媒を流すだけとなり冷媒循環量が2つの蒸発器に流すときより減少し、圧力も若干小さくなる。
また、冷凍室の温度検知手段14が予め設定されている設定温度より小さく、冷蔵室の温度検知手段13が予め設定されている設定温度より大きい場合は、
まず、冷蔵室用送風機を運転し、冷蔵室用冷却器に付着している霜の融解熱により庫内を冷却する。予め設定された時間が経過した後は電磁二方弁5を開状態とし、圧縮機1を運転し、冷凍室と冷蔵室を同時に冷却する運転動作を行い、冷凍室も同時に冷却する。冷凍サイクルの動作については前述した冷凍室と冷蔵室の同時運転であるため説明は省略する。以上のように図2のごとく冷凍冷蔵庫では冷蔵室32の室温を温度検出器13で検出し、冷凍室33の室温を温度検出器14で検出している。
室温目標値に対し,温度検出器が検出した温度が高いか低いかにより凝縮器4と膨張手段6、9との間に配置された開閉弁5の開閉と圧縮機の運転を次のように行う。まず冷蔵室の温度が設定値5゜Cより高ければ冷凍室の温度に関係なく開閉弁5を開き冷媒を冷蔵室用冷却器7と冷凍室用冷却器10に流すと共に圧縮機をオンして運転させ両方の部屋を冷却する。次に冷蔵室の温度が目標範囲の下限値である1゜Cより低い場合で、冷凍室の温度が目標設定値−18゜Cより高い場合は開閉弁5を閉じて圧縮機を運転させて冷凍室用冷却器にて冷凍室の冷却のみを行う。冷蔵室の温度が1゜Cより低く冷凍室の温度が20゜Cより低い状態であれは開閉弁5を閉じて圧縮機の運転をオフにする。このようにまず冷蔵室の室温が高いか低いかを優先させて,開閉弁5により冷蔵室用冷却器7への冷媒の流れを開閉させる。冷蔵室の室温による制御を優先させてこの温度が目標ゾーン以内であれば冷蔵室用冷却器への冷媒の供給を止めて効率の良い冷凍サイクルの運転を行う。言いかえれば冷蔵室用温度の検出を冷凍室用温度の検出よりも優先して,各蒸発器への冷媒の供給を判断している。以上により開閉弁を毛細管と直列に配置し特性的な取り扱いを一体で寸法などを設定したため,従来に比べ効率を上げることが出来る。
図7に冷凍室冷却器10の蒸発温度−27℃と凝縮温度35℃を固定した場合の本実施の形態における2段圧縮サイクルのサイクル効率と従来のサイクル効率の比を、横軸に冷蔵室冷却器の蒸発温度、縦軸にサイクル効率比をとって示す。冷蔵室の蒸発温度が−27℃の時のサイクル効率出会って冷却器が1個の場合を従来のサイクル効率としている。図より明らかなように、冷蔵室冷却器の蒸発温度が上昇するほどこの発明の構成の場合、サイクル効率が上昇する。例えば、冷凍冷蔵庫の冷蔵室冷却器の蒸発温度が0℃の場合、サイクル効率の増加割合は従来比40%程度である。従来の方式では冷凍室と冷蔵室を同時に冷却する場合、冷却器が一つであるため、蒸発温度を冷凍室の設定温度に合わせた運転を行なっていた。本実施の形態では、冷蔵室用冷却器7と冷蔵室用送風機27および冷凍室用冷却器10と冷凍室用送風機28をそれぞれ設けているので、冷蔵室に適した蒸発温度と冷凍室に適した蒸発温度を選択できる。
効率を上げるために、蒸発温度は、絞り装置である毛細管但し開閉弁を考慮,や冷却器伝熱面積(表面積)、送風機による送風量および圧縮機の回転数などを調整することにより決定することができる。例えば、蒸発温度を高くしたい場合は、毛細管の長さを短くもしくは内径を大きく、冷却器の伝熱面積を大きいものを採用する。消費者が製品である冷凍冷蔵庫を購入した後でも、送風量を多く、圧縮機の回転数を小さくすることの少なくとも一つを実施すれば良い。また、蒸発温度を低くする場合は毛細管の長さを長くもしくは内径を小さく、冷却器の伝熱面積を小さいものとするだけでなく、後からでも送風量を少なく、圧縮機の回転数を大きくすることの少なくとも一つを実施すれば良い。消費者は冷蔵室などの庫内温度の設定値を高めにして蒸発温度を上げたり、急速冷凍・冷蔵をスイッチで選択して一時的に蒸発温度を低くしたり、省エネスイッチを入れて蒸発温度を上げることが出来る。これにより本発明のように複数の蒸発器である冷却器を有効に生かす操作が可能になる。もちろん流路の選択を行う開閉弁5の開と閉は庫内の各室内温度の状態があらかじめ設定された範囲であるかどうかにより自動的に開閉される。
このように本実施の形態では、冷凍冷蔵庫に2段圧縮サイクルを応用しているため、冷凍室と冷蔵室を同時に冷却する場合において、冷凍サイクルの効率が飛躍的に上昇するため圧縮機の入力を大幅に低減でき、消費電力量も大幅な低減が可能となる。さらに、流路切換手段を毛細管の上流に配置し、さらにはこの膨張手段と開閉弁を一緒に取り扱ったため、圧縮機吸入配管での圧力損失を低減でき、サイクル効率を上昇させることが可能である。さらに、電磁二方弁5を設けたので、冷凍室に被冷却物が大量に投入されるような急激な負荷増加時に冷凍室のみ冷却することができ、冷蔵室を必要以上に冷却することがなく省エネ性に優れると同時に冷蔵室の温度管理上の品質を向上させることが可能となる。
また、サイクル効率が従来の冷蔵庫より大幅に良いため、従来の冷蔵庫と同等の性能を保ちながら冷凍室冷却器と冷蔵室冷却器を小型化することが可能となるため、可燃性冷媒であるR600aを用いても冷媒充填量が従来に比べ削減することが可能となり、安全性がより一層向上する。
また、本実施の形態では冷媒として炭化水素冷媒R600a(イソブタン)を用いた場合について説明したがこれに限ることなく、R600(ブタン)やR2900(プロパン)などの炭化水素冷媒やアンモニアおよび二酸化炭素などの自然冷媒、あるいはこれらの混合冷媒であってもよい。また、R134a、R32やR152aなどの地球温暖化係数の小さなHFC系フロン冷媒、あるいはそれらの混合冷媒であってもよい。
さらに、実施の形態で用いられる冷凍機油について特に明示していないが、鉱油やアルキルベンゼン、エステル油、エーテル油、PAG油などの合成油であってもよい。
さらに、実施の形態で用いられている圧縮機について特に明示していないが、レシプロ式、ロータリー式、スクロール式などで、圧縮部が2ヶ所以上あれば良く、圧縮機内の圧力を高圧に保持した高圧シェルタイプ、圧縮機内の圧力を低圧に保持した低圧シェルタイプもしくは圧縮機内の圧力を中圧に保持した中圧シェルタイプのいずれのタイプでも良い。
さらに、実施の形態で用いられている凝縮器について特に明示していないが、冷蔵庫の側壁に埋め込まれた銅配管と外板が接触した自然対流式や送風手段を用いた強制対流式のいずれのタイプでも良い。
図8はこの発明の例を示す冷凍冷蔵庫の冷媒回路図である。この冷凍サイクルの冷媒には地球温暖化に非常に影響が小さい炭化水素系冷媒R600aを用いている。なお図1に示したものと同一の構成部品には同一の符号を付してその重複する説明を省略する。図において16、17および18は流路切換手段である電磁二方弁あり外部からの電気信号により流路を連通または閉止することができる。16は凝縮器から冷凍室用毛細管までの配管の途中に設置されている。17は高段側吸入配管の途中に設置され、18は電磁二方弁17の上流から分岐された配管19の途中に設置されている。19は高段側吸入配管8と低段側吸入配管を接続する配管である。
次に冷凍冷蔵庫の動作について説明する。先ず、冷凍室および冷蔵室の温度検知手段が予め設定されている設定温度より大きい場合は、電磁二方弁5及び16を開状態とし、圧縮機1を運転し、冷凍室と冷蔵室を同時に冷却する運転動作を行う。この場合の流路切換手段である電磁二方弁の動作について説明する。凝縮器出口配管に設けられた電磁二方弁5および16はそれぞれコントローラ12より指令を受け、開状態となり冷媒を冷蔵室用毛細管6および冷凍室用毛細管9へ流すように制御される。一方、電磁二方弁17および電磁二方弁18はコントローラ12から指令を受けそれぞれ開、閉の状態に制御され、冷凍室と冷蔵室を同時に冷却可能な2段圧縮サイクルを形成する。冷凍サイクルの動作は図1に示したものと同様であるので説明を省略する。
また、冷凍室の温度検知手段が予め設定されている設定温度より大きく、冷蔵室の温度検知手段が予め設定されている設定温度より小さい場合は、電磁二方弁5を閉止状態、電磁二方弁16、17,18を開状態、として圧縮機1を運転し、冷凍室のみを冷却する運転動作を行う。冷凍サイクルの動作は図5に示したものと同様であるので説明を省略する。
また、冷凍室の温度検知手段が予め設定されている設定温度より小さく、冷蔵室の温度検知手段が予め設定されている設定温度より大きい場合は、電磁二方弁5、17、18を開状態、16を閉状態とし、圧縮機1を運転し、冷蔵室を冷却する運転動作を行なう。
冷蔵室のみを冷却する場合の冷凍サイクルの動作について、図9をもとに説明する。図9は冷蔵室のみ運転する場合の冷媒の流れを冷媒回路図上に示したものであり、図10は冷蔵室のみを冷却する場合のP−h線図である。図中の記号は図7の記号の位置と同じ場所を示す。圧縮機1の高段圧縮部2を吐出した高圧、高温の蒸気冷媒(A)は凝縮器4で冷蔵庫の外部へ熱を放出し、凝縮液化する(B)。凝縮器4を流出した高温、高圧の冷媒は冷蔵室用毛細管6へ流れ込む。冷蔵室用毛細管6で高温、高圧の冷媒は中圧、中温の気液二相冷媒へ減圧、膨張する(C)。冷蔵用冷却器7では冷蔵室内の空気から熱を奪って蒸発ガス化し、冷蔵室内を冷却する(D)。その後、中圧蒸気冷媒は圧縮機1の高段圧縮部2へ接続された吸入配管8と低段圧縮部3に吸入される配管19より低段圧縮部3を介し、圧縮機1の高段側圧縮部2に流れ込む(J)。冷蔵室用冷却器から流れ込んだ低圧蒸気冷媒は低段圧縮部3ではほとんど圧縮さずに吐出する。吐出された中圧冷媒は吸入配管8から供給される冷媒の一部とともに高段側圧縮部に吸入される。高段側圧縮部では中圧蒸気冷媒から高圧、高温冷媒まで圧縮され、再び凝縮器4へと流れ込む。その際、冷凍室用冷却器10内に存在する冷媒も同時に吸入され、冷凍室用冷却器には冷媒は蒸気冷媒として存在するためサイクル内の冷媒を有効に利用することが可能となる。
本発明では冷凍室と冷蔵室の同時冷却運転、冷凍室のみの冷却運転および冷蔵室のみの冷却運転が可能であるため、冷却が必要な室のみ冷却できるため無駄な冷却運転がなく、従来に比べ大幅にサイクル効率を上昇させることができ、圧縮機の入力を低減できる。従って、消費電力量の少ない冷凍冷蔵庫を実現することができる。さらに、冷蔵室と冷凍室を個別に温度制御可能なため、庫内温度変動を抑えることが可能となり、食品保存性を向上させることができる。
図8の例では電磁二方弁5、16を両方の蒸発器7、10の回路に設けたので両方の毛細管6,9と、一緒に取り扱えば良くこれにより開閉弁による効率低下を防ぐことが出来る。本実施の形態では流路切換手段として電磁二方弁で説明したが、これに限ることはなく、ステッピングモータで駆動する三方切換弁等であっても良い。
図11はこの発明の例を示す冷凍冷蔵庫の冷媒回路図である。この冷凍サイクルの冷媒には地球温暖化に非常に影響が小さい炭化水素系冷媒R600aを用いている。なお図1に示したものと同一の構成部品には同一の符号を付してその重複する説明を省略する。図において、20、21は流路切換手段である電磁二方弁であり外部からの電気信号により流路を連通または閉止することができる。22は冷蔵用冷却器のバイパス配管、23は凝縮器4から冷凍用毛細管9の途中に設置された過冷却熱交換器であり、バイパス配管22が接続されている。
次に冷凍冷蔵庫の動作について説明する。先ず、冷凍室および冷蔵室の温度検知手段14、13が予め設定されている設定温度より大きい場合は、電磁二方弁20を開状態、電磁二方弁21を閉状態とし、圧縮機1を運転し冷凍室と冷蔵室を同時に冷却する2段圧縮サイクルにより冷蔵庫内を冷却する。冷媒の流れについては先の冷凍室冷蔵室同時冷却運転と同様のため説明を省略する。
また、冷凍室の温度検知手段14が予め設定されている設定温度より大きく、冷蔵室の温度検知手段13が予め設定されている設定温度より小さい場合は、電磁二方弁20を閉止状態、電磁二方弁21を開状態、として圧縮機1を運転し、冷凍室のみを冷却する運転動作を行う。
この場合の冷媒の流れ方向を図12に示す。凝縮器4を流出した高温、高圧の冷媒(B)は配管で分流し、一方は冷蔵室用毛細管6へ流れ込む。冷蔵用毛細管6で高温、高圧の冷媒は中圧、中温の気液二相冷媒へ減圧、膨張し(C)、電磁二方弁21を介し、過冷却熱交換器23へ流れ込み、凝縮器4を流出した高温、高圧の冷媒の分流した残りの一方の冷媒から熱を奪って蒸発ガス化する(D)。その後、中圧、蒸気冷媒は圧縮機1の低段圧縮部と高段圧縮部を接続する配管に接続された吸入配管8を介して圧縮機に流れ込む(E)。
凝縮器4を流出した高温、高圧の冷媒(B)は配管で分流し、残りの一方は過冷却熱交換器23に流入し、バイパス配管22を流れる中圧、中温冷媒に冷却されて高圧、中温冷媒となって(F)、冷凍室用毛細管9へ流れ込む。冷凍用毛細管9で高圧、中温の冷媒は低圧、低温の気液二相冷媒へ減圧、膨張する(G)。冷凍用冷却器10では冷凍室内の空気から熱を奪って蒸発ガス化し、冷凍室内を冷却する(H)。その後、低圧、蒸気冷媒は圧縮機1の低段圧縮部へ接続された吸入配管11を介して圧縮機1の低段圧縮部に流れ込む(I)。
冷凍室用冷却器から流れ込んだ低圧蒸気冷媒は低段圧縮部3で中圧蒸気冷媒まで圧縮され吐出する(J)。吐出された中圧冷媒は高段側吸入配管8から流れ込んできた中圧蒸気冷媒と合流し、高段側圧縮部に吸入される(K)。高段側圧縮部では中圧蒸気冷媒から高圧、高温冷媒まで圧縮され(A)、再び凝縮器4へと流れ込む。
図13に示した、本実施の形態における冷凍室のみの冷却運転時のP−h線図からもわかるように、冷凍室のみの冷却運転時は冷凍室の冷却能力が増大するためサイクル効率が従来のサイクル効率より上昇する。
また、冷凍室の温度検知手段14が予め設定されている設定温度より小さく、冷蔵室の温度検知手段13が予め設定されている設定温度より大きい場合は、電磁二方弁20を開状態、電磁二方弁21を閉として圧縮機1を運転し、冷凍室と冷蔵室を同時に冷却する運転動作を行い、冷凍室も同時に冷却する。冷凍サイクルの動作については実施の形態1の冷凍室と冷蔵室の同時冷却運転と同様であるため説明は省略する。圧縮機1を運転し、冷凍室と冷蔵室を同時に冷却する運転動作を行うが,これは圧縮機の寿命を長くするためである。圧縮機の場合真空運転は可能であるが長期間続けるとシール部などに影響が出てくる。これを防ぐために同時に運転するようにしているが、冷凍室用の蒸発器への冷媒の流れを停止しても良い。
本実施の形態において、冷凍サイクルは常に2段圧縮サイクルとなるため、従来のサイクルに比べサイクル効率が大幅に上昇する。さらに、冷凍室のみ冷却する場合は、過冷却熱交換器を用いるために冷却能力を大幅に増大させることが可能となる。
図14はこの発明の例を示す冷凍冷蔵庫の冷媒回路図で、圧縮機1には、回転数を任意値に設定できるインバータ24が接続されている。なお、図1に示したものと同一の構成部品には同一の符号を付してその重複する説明を省略する。
本実施の形態では家庭用冷蔵庫の圧縮機として回転数が可変のインバータ駆動圧縮機を用いることにより、エネルギー効率の向上を図っている。すなわち、夜間などの冷蔵庫の設置された周囲空気温度が低く、また冷蔵庫の扉開閉がほとんどなく、冷蔵庫の熱負荷が小さい場合には、圧縮機1の回転数をインバータ24によって小さくし、圧縮機の電気入力を抑えた状態で運転することにより、冷蔵庫のエネルギー効率を向上させることができる。また、圧縮機1の回転数を減少させると、冷凍サイクルの冷凍能力が減少し、圧縮機断続回数が低減できるため、断続運転に伴う冷媒移動やエネルギー損失を低減でき、エネルギー効率は一層向上する。
インバータ24による圧縮機1の回転数制御方法としては、冷蔵庫の設置された周囲空気温度を検知し、この周囲空気温度に応じて圧縮機回転数を制御する。すなわち、周囲空気温度が高い場合は冷蔵庫の熱負荷も大きく、この時は圧縮機回転数を大きくして、大きな冷凍能力で運転する。また、周囲空気温度が低い場合は、冷蔵庫の熱負荷も小さく、この時は圧縮機械回転数を小さくして、小さな冷凍能力で運転する。なおこの際に、冷凍冷蔵庫の扉開閉や庫内温度の情報をもとに,圧縮機回転数をさらに調整すれば、よりエネルギー効率が向上する。
実施の形態2.
図15はこの発明の実施の形態のその他の例を示す冷凍冷蔵庫の側面断面図で実施の形態1で示した冷凍サイクルを使用する冷凍冷蔵庫の例である。図において、25、26は風路切換手段であるダンパーであり、コントローラからの指令により開閉動作を行なう。27は冷蔵室用送風機、28は冷凍室用送風機であり、庫内温度や圧縮機の状態を検知し、コントローラにより運転停止や回転数を制御される。30は吹出しダクト、31は戻りダクトであり、冷凍室と冷蔵室の空気流路である。32は冷蔵室、33は冷凍室である。
次に動作について説明する。圧縮機停止中に、冷蔵室庫内温度センサー13により検知された値がコントローラ内に予め記憶された設定値より大きい場合は、ダンパー25およびダンパー26が開状態となり、冷凍室用送風機が運転される。従って、冷凍室の冷えた空気が吹出しダクト30を介し、冷蔵室内に流れ込み、冷蔵室内を冷却し戻りダクトを通って冷凍室に再び戻る。冷蔵室の庫内温度が設定温度に到達したら、ダンパー25、ダンパー26を閉じ、冷凍室用送風機も停止する。冷凍室送風機28の冷気が直接ダンパー26にあたる位置に設けると一層冷蔵室への冷気の循環が速くなるので、このような場合ダンパーの開時間をあらかじめ決めておいて閉止するようにしても良い。これにより温度を検出して動作させるときの時間遅れにより冷やしすぎるという無駄を防ぐことが出来る。
圧縮機停止中の前述の冷蔵室冷却運転中に冷凍室庫内温度センサー14により検知された値がコントローラ内に予め記憶された設定値より大きくなった場合は、直ちにダンパー25、ダンパー26を閉じ、圧縮機を起動し実施の形態1で説明した冷凍室と冷蔵室の同時冷却運転を開始する。
圧縮機停止中、冷蔵室庫内温度センサー13により検知された値がコントローラ内に予め記憶された設定値より小さい場合は、ダンパー25、ダンパー26は閉じた状態である。
このように本実施の形態では冷凍室の冷気を冷蔵室の冷却に用いることができるので、冷蔵室の急激な熱負荷の上昇に対して、圧縮機を運転させずに冷却することが可能であるため消費電力量を抑えた運転が可能である。さらに、冷蔵室の温度を細やかに制御することが可能であり、冷蔵室の温度変動を抑えた高品質な冷蔵室温度管理ができる冷蔵庫を実現できる。
図16はこの発明の実施の形態のその他の例を示す冷凍冷蔵庫の側面断面図である。図において、29は冷蔵室32と冷凍室33を熱的に連通させるカスケード熱交換器である。図13に示したものと同一の構成部品には同一の符号を付してその重複する説明を省略する。
次に動作について説明する。圧縮機停止中に、冷蔵室庫内温度センサー13により検知された値がコントローラ内に予め記憶された設定値より大きい場合は、ダンパー25及び26が開状態となり、冷蔵室送風機および冷凍室用送風機が運転される。従って、冷凍室の冷えた空気と冷蔵室のやや冷えた空気がカスケード熱交換器を介し熱交換され、冷蔵室庫内空気を冷却する。冷蔵室の庫内温度が設定温度に到達したら、ダンパー25、ダンパー26を閉じ、冷蔵室送風機および冷凍室用送風機も停止する。
圧縮機停止中の前述の冷蔵室冷却運転中に冷凍室庫内温度センサーにより検知された値がコントローラ内に予め記憶された設定値より大きくなった場合は、直ちにダンパー25、ダンパー26を閉じ、圧縮機を起動し実施の形態1で説明した冷凍室と冷蔵室の同時冷却運転を開始する。
圧縮機停止中、冷蔵室庫内温度センサー13により検知された値がコントローラ内に予め記憶された設定値より小さい場合は、ダンパー25、ダンパー26は閉じた状態である。このようにカスケード的に熱交換させる、すなわち風を当てて熱交換させる構造の熱交換器を設けるが,この熱交換器は例えば金属板,冷媒を封入した筒状の部材を両方の部屋に出す構造など自由である。
このように本実施の形態では冷凍室の冷気を冷蔵室の冷却に用いることができるので、冷蔵室の急激な熱負荷の上昇に対して、圧縮機を運転させずに冷却することが可能であるため消費電力量を抑えた運転が可能である。さらに、冷蔵室の温度を細やかに制御することが可能であり、冷蔵室の温度変動を抑えた高品質な冷蔵室温度管理ができる冷蔵庫を実現できる。さらに、冷蔵室と冷凍室の空気が混合されることもないので、冷凍室に湿度の高い空気が流れ込むこともなく、冷蔵室の湿度を保ったままの冷却運転が可能となる。また、冷凍室内で霜が成長することもない。
実施の形態3.
図17はこの発明の実施の形態のその他の例を示す冷凍冷蔵庫の冷媒回路図である。この冷凍サイクルの冷媒には地球温暖化に非常に影響が小さい炭化水素系冷媒R600aを用いている。図において34は高段側圧縮機、35は低段側圧縮機、36は電磁二方弁、37は高段側圧縮機の吸入配管と吐出配管を連通するバイパス配管、4は凝縮器、5および16は流路切換手段である電磁二方弁であり外部からの電気信号により流路を連通または閉止することができる。6は冷蔵室用の膨張手段である毛細管、7冷蔵室用冷却器、8は高段側吸入配管であり、高段側圧縮機34の吸入配管に接続されている。9は冷凍室用の絞り手段である毛細管、10は冷凍室用冷却器、11は低段側吸入配管、であり、これらは順次配管で接続され冷凍サイクルを形成している。
次に動作について説明する。先ず、冷蔵室および冷凍室の温度検知手段13、14が予め設定されている設定温度より大きい場合は、電磁二方弁5および電磁二方弁16を開状態とし、高段側圧縮機バイパス配管にある電磁二方弁36を閉とする。高段側圧縮機34および低段側圧縮機35を運転し、冷凍室と冷蔵室を同時に冷却する運転動作を行う。
次に、冷凍室と冷蔵室を同時に冷却する場合の冷凍サイクルの動作について、図17をもとに説明する。高段側圧縮機34を吐出した高圧、高温の蒸気冷媒(A)は凝縮器4で冷蔵庫の外部へ熱を放出し、凝縮液化する(B)。凝縮器4を流出した高温、高圧の冷媒は配管で分流し、一方は電磁二方弁5を介して冷蔵室用毛細管6へ流れ込む。冷蔵用毛細管6で高温、高圧の冷媒は中圧、中温の気液二相冷媒へ減圧、膨張する(C)。冷蔵用冷却器7では冷蔵室内の空気から熱を奪って蒸発ガス化し、冷蔵室内を冷却する(D)。その後、中圧、蒸気冷媒は高段側圧縮機34と低段側圧縮機を接続する配管に接続された吸入配管8を介して高段側圧縮機34と低段側圧縮機を接続する配管に流れ込む(E)。なお毛細管は開閉弁の差圧も考慮して決められていることは前の実施の形態と同様である。。
凝縮器4を流出した高温、高圧の冷媒は配管で分流し、残りの一方は電磁二方弁16を介し冷凍室用毛細管9へ流れ込む。冷凍用毛細管9で高温、高圧の冷媒は低圧、低温の気液二相冷媒へ減圧、膨張する(F)。冷凍用冷却器10では冷凍室内の空気から熱を奪って蒸発ガス化し、冷凍室内を冷却する(G)。その後、低圧、蒸気冷媒は低段側圧縮機35へ接続された吸入配管11を介して低段側圧縮機35に流れ込む(H)。
冷凍室用冷却器から流れ込んだ低圧蒸気冷媒は低段側圧縮機35で中圧蒸気冷媒まで圧縮され吐出する(I)。吐出された中圧冷媒は冷蔵室用冷却器から流れ込んできた中圧蒸気冷媒(E)と合流し、高段側圧縮機に吸入される(J)。高段側圧縮機34では中圧蒸気冷媒から高圧、高温冷媒まで圧縮され、再び凝縮器4へと流れ込む。
また、冷凍室の温度検知手段14が予め設定されている設定温度より小さく、冷蔵室の温度検知手段13が予め設定されている設定温度より大きい場合は、電磁二方弁5を開状態、16および36を閉状態とし、高段側圧縮機34を運転し、低段側圧縮機35を停止して冷蔵室を冷却する運転動作を行なう。
冷蔵室のみを冷却する場合の冷凍サイクルの動作について、図18をもとに説明する。図18は冷蔵室のみ運転する場合の冷媒の流れを冷媒回路図上に示したものである。高段側圧縮機34を吐出した高圧、高温の蒸気冷媒(A)は凝縮器4で冷蔵庫の外部へ熱を放出し、凝縮液化する(B)。凝縮器4を流出した高温、高圧の冷媒は電磁二方弁5を介して冷蔵室用毛細管6へ流れ込む。冷蔵室用毛細管6で高温、高圧の冷媒は中圧、中温の気液二相冷媒へ減圧、膨張する(C)。冷蔵用冷却器7では冷蔵室内の空気から熱を奪って蒸発ガス化し、冷蔵室内を冷却する(D)。その後、中圧蒸気冷媒は高段側圧縮機34へ接続された吸入配管より高段側圧縮機吸入配管8を介し、高段側圧縮機34に流れ込む(J)。高段側圧縮機34では中圧蒸気冷媒から高圧、高温冷媒まで圧縮され、再び凝縮器4へと流れ込む。その際、冷凍室用冷却器10内に存在する冷媒も同時に吸入され、冷凍室用冷却器には冷媒は蒸気冷媒として存在するためサイクル内の冷媒を有効に利用することが可能となる。なお冷凍冷却器用の蒸発器から冷媒を吸引するため停止している圧縮機を介して吸引するが、圧縮機の流露中にベーンがあるときはこのベーンを差圧で解放し、もしベーンが無い開放形式の圧縮機ではそのまま連通部を通って吸引される。
また、冷凍室の温度検知手段14が予め設定されている設定温度より大きく、冷蔵室の温度検知手段13が予め設定されている設定温度より小さい場合は、電磁二方弁5を閉止とし、16および36を開とし高段側圧縮機34を停止し、低段側圧縮機35を運転し、冷凍室のみを冷却する運転動作を行う。
冷凍室のみを冷却する場合の冷凍サイクルの動作について、図19をもとに説明する。図19は冷凍室のみ運転する場合の冷媒の流れを冷媒回路図上に示したものである。低段圧縮機35を吐出した高圧、高温の蒸気冷媒(I)は高段側圧縮機バイパス配管を介して、凝縮器4に流れ込む(A)。凝縮器4では冷蔵庫の外部へ熱を放出し、凝縮液化する(B)。凝縮器4を流出した高温、高圧の冷媒は電磁二方弁16を介し冷凍室用毛細管9へ流れ込む。冷凍用毛細管9で高温、高圧の冷媒は低圧、低温の気液二相冷媒へ減圧、膨張する(F)。冷凍用冷却器10では冷凍室内の空気から熱を奪って蒸発ガス化し、冷凍室内を冷却する(G)。その後、低圧蒸気冷媒は低段側圧縮機35へ接続された吸入配管11を介して低段側圧縮機35に流れ込む(H)。
このように本実施の形態では、各室個別冷却運転と同時運転が可能となり従来に比べ、各室の温度管理が向上するとともに、無駄な冷却運転を行なわないのでエネルギー効率に優れる冷凍冷蔵庫を提供できる。さらに、圧縮過程を2台の圧縮機で行なうため、流路切換手段と高段側圧縮機バイパス配管により容易に単段圧縮サイクルと2段圧縮サイクルを実現すると伴に、圧縮機に対する負荷変動を抑えることができ圧縮機の信頼性を向上させることもできる。
図20はこの発明の実施の形態のその他の例を示す冷凍冷蔵庫の冷媒回路図である。この冷凍サイクルの冷媒には地球温暖化に影響が小さいR600aを用いている。図において34は高段側圧縮機、35は低段側圧縮機、4は凝縮器、16は流路切換手段である電磁二方弁であり外部からの電気信号により流路を連通または閉止することができる。6は冷蔵室用の膨張手段である毛細管、7冷蔵室用冷却器、8は高段側吸入配管であり、高段側圧縮機34の吸入配管に接続されている。9は冷凍室用の絞り手段である毛細管、10は冷凍室用冷却器、11は低段側吸入配管、であり、これらは順次配管で接続され冷凍サイクルを形成している。
次に動作について説明する。先ず、冷蔵室および冷凍室の温度検知手段13,14が予め設定されている設定温度より大きい場合は、電磁二方弁16を開状態とする。高段側圧縮機34および低段側圧縮機35を運転し、冷凍室と冷蔵室を同時に冷却する運転動作を行う。冷凍サイクルの動作は図17と同様であるため説明を省略する。
また、冷凍室の温度検知手段14が予め設定されている設定温度より小さく、冷蔵室の温度検知手段13が予め設定されている設定温度より大きい場合は、電磁二方弁16を閉状態とし、高段側圧縮機34を運転し、低段側圧縮機35を停止して冷蔵室を冷却する運転動作を行なう。図21にこの場合の冷媒の流れを示した冷媒回路図を示す。冷凍サイクルの動作は図18と同様であるため説明を省略する。
このように本実施の形態では、冷蔵室冷却運転と同時運転が可能となり従来に比べ、各室の温度管理が向上する。また、同時冷却運転時には2段圧縮サイクルを実現することができるため、エネルギー効率に優れる冷凍冷蔵庫を提供できる。さらに、圧縮過程を2台の圧縮機で行なうため、容易に単段圧縮サイクルと2段圧縮サイクルを実現すると伴に、圧縮機に対する負荷変動を抑えることができ圧縮機の信頼性を向上させることもできる。
図22はこの発明の実施の形態のその他の例を示す冷凍冷蔵庫の冷媒回路図である。この冷凍サイクルの冷媒には地球温暖化に影響が小さいR600aを用いている。図において34は高段側圧縮機、35は低段側圧縮機、4は凝縮器、5および36は流路切換手段である電磁二方弁であり外部からの電気信号により流路を連通または閉止することができる。37は高段側圧縮機のバイパス配管、6は冷蔵室用の膨張手段である毛細管、7冷蔵室用冷却器、8は高段側吸入配管であり、高段側圧縮機34の吸入配管に接続されている。9は冷凍室用の絞り手段である毛細管、10は冷凍室用冷却器、11は低段側吸入配管、であり、これらは順次配管で接続され冷凍サイクルを形成している。
次に動作について説明する。先ず、冷蔵室および冷凍室の温度検知手段13,14が予め設定されている設定温度より大きい場合は、電磁二方弁5を開状態とする。高段側圧縮機34および低段側圧縮機35を運転し、冷凍室と冷蔵室を同時に冷却する運転動作を行う。冷凍サイクルの動作は図17と同様であるため説明を省略する。
また、冷凍室の温度検知手段14が予め設定されている設定温度より大きく、冷蔵室の温度検知手段13が予め設定されている設定温度より小さい場合の冷媒の流れを図23に示す。動作は電磁二方弁5を閉止とし、36を開とし高段側圧縮機34を停止し、低段側圧縮機35を運転し、冷凍室のみを冷却する運転動作を行う。冷凍サイクルの動作は図19と同様であるため説明を省略する。
このように本実施の形態では、冷凍室冷却運転と同時運転が可能となり従来に比べ、各室の温度管理が向上する。また、同時冷却運転時には2段圧縮サイクルを実現することができるため、エネルギー効率に優れる冷凍冷蔵庫を提供できる。さらに、圧縮過程を2台の圧縮機で行なうため、容易に単段圧縮サイクルと2段圧縮サイクルを実現すると伴に、圧縮機に対する負荷変動を抑えることができ圧縮機の信頼性を向上させることもできる。
図24はこの発明の実施の形態のその他の例を示す冷凍冷蔵庫の冷媒回路図である。この冷凍サイクルの冷媒には地球温暖化に非常に影響が小さい炭化水素系冷媒R600aを用いている。図において34は高段側圧縮機、35は低段側圧縮機、36は電磁二方弁、38は低段側圧縮機バイパス配管、4は凝縮器、5および16は流路切換手段である電磁二方弁であり外部からの電気信号により流路を連通または閉止することができる。6は冷蔵室用の膨張手段である毛細管、7冷蔵室用冷却器、8は高段側吸入配管であり、高段側圧縮機34の吸入配管に接続されている。9は冷凍室用の絞り手段である毛細管、10は冷凍室用冷却器、11は低段側吸入配管、であり、これらは順次配管で接続され冷凍サイクルを形成している。
次に動作について説明する。先ず、冷蔵室および冷凍室の温度検知手段13,14が予め設定されている設定温度より大きい場合は、電磁二方弁5および電磁二方弁16を開状態とし、低段側圧縮機バイパス配管にある電磁二方弁36を閉とする。高段側圧縮機34および低段側圧縮機35を運転し、冷凍室と冷蔵室を同時に冷却する運転動作を行う。冷凍サイクルの動作は図15と同様のため説明を省略する。
また、冷凍室の温度検知手段14が予め設定されている設定温度より小さく、冷蔵室の温度検知手段13が予め設定されている設定温度より大きい場合は、電磁二方弁5および36を開状態、16を閉状態とし、高段側圧縮機34を運転し、低段側圧縮機35を停止して冷蔵室を冷却する運転動作を行なう。冷凍サイクルの動作は図18と同様であるので説明を省略する。
また、冷凍室の温度検知手段14が予め設定されている設定温度より大きく、冷蔵室の温度検知手段13が予め設定されている設定温度より小さい場合は、電磁二方弁5を閉止とし、16および36を開とし高段側圧縮機34を運転し、低段側圧縮機35を停止し、冷凍室のみを冷却する運転動作を行う。
冷凍室のみを冷却する場合の冷凍サイクルの動作について、図26をもとに説明する。図26は冷凍室のみ運転する場合の冷媒の流れを冷媒回路図上に示したものである。高段側圧縮機34を吐出した高圧、高温の蒸気冷媒(A)は凝縮器4で冷蔵庫の外部へ熱を放出し、凝縮液化する(B)。凝縮器4を流出した高温、高圧の冷媒は電磁二方弁16を介し冷凍室用毛細管9へ流れ込む。冷凍用毛細管9で高温、高圧の冷媒は低圧、低温の気液二相冷媒へ減圧、膨張する(F)。冷凍用冷却器10では冷凍室内の空気から熱を奪って蒸発ガス化し、冷凍室内を冷却する(G)。その後、低圧蒸気冷媒は低段側圧縮機35へ接続された吸入配管11を介して低段側圧縮機バイパス配管を介し高段側圧縮機34に流れ込み(J)、高温高圧冷媒まで圧縮される。
このように本実施の形態では、各室個別冷却運転と同時運転が可能となり従来に比べ、各室の温度管理が向上するとともに、無駄な冷却運転を行なわないのでエネルギー効率に優れる冷凍冷蔵庫を提供できる。さらに、圧縮過程を2台の圧縮機で行なうため、流路切換手段と高段側圧縮機バイパス配管により容易に単段圧縮サイクルと2段圧縮サイクルを実現すると伴に、圧縮機に対する負荷変動を抑えることができ圧縮機の信頼性を向上させることもできる。
また、以上の実施の形態では、用いられる圧縮機について特に明示していないが、レシプロ式、ロータリー式、スクロール式などであれば良く、圧縮機内の圧力を高圧に保持した高圧シェルタイプ、圧縮機内の圧力を低圧に保持した低圧シェルタイプのいずれのタイプでも良く、インバータ駆動で運転させても良い。特に、インバータ駆動を行なうことによって、冷却負荷に合わせた運転が可能となる。例えば、冷却負荷が小さくなると圧縮機の回転数を低下させて、サイクル効率を上げた運転ができ、冷却負荷が大きい場合は圧縮機の回転数を大きくして冷却能力を増大させることが可能となる。
また、以上の実施の形態では冷媒として炭化水素冷媒R600a(イソブタン)を用いた場合について説明したがこれに限ることなく、R600(ブタン)やR290(プロパン)などの炭化水素冷媒やアンモニアおよび二酸化炭素などの自然冷媒、あるいはこれらの混合冷媒であってもよい。また、R134a、R32やR152aなどの地球温暖化係数の小さなHFC系フロン冷媒、あるいはそれらの混合冷媒であってもよい。
さらに、以上の実施の形態で用いられる冷凍機油について特に明示していないが、鉱油やアルキルベンゼン、エステル油、エーテル油、PAG油などの合成油であってもよい。
さらに、以上の実施の形態で用いられている凝縮器について特に明示していないが、冷蔵庫の側壁に埋め込まれた銅配管と外板が接触した自然対流式や送風手段を用いた強制対流式のいずれのタイプでも良い。
以上説明した通りこの発明の冷凍冷蔵庫は,低段側圧縮部から吐出される冷媒を吸い込んで圧縮し凝縮器へ吐出する高段側圧縮部と、凝縮器で凝縮され第一の膨張手段にて膨張した冷媒を蒸発させるとともに高段側圧縮部に吸い込むように接続された第一の蒸発器と、凝縮器で凝縮され第ニの膨張手段にて膨張した冷媒を蒸発させるとともに低段側圧縮部に吸い込むように接続された第ニの蒸発器と、凝縮器と第一の膨張手段の間及び凝縮器と第ニの膨張手段の間の少なくとも一方に配置され,凝縮器から出た冷媒を第一の蒸発器及び第ニの蒸発器の少なくとも一方へ流すように流路を切り替える流路切換手段と、を備えたので、冷蔵室と冷凍室を適切な蒸発温度で冷却できる2段圧縮サイクルにより、エネルギー効率が高い冷凍冷蔵庫を提供することができ、又冷凍室のみの冷却が可能である。
また、この発明の冷凍冷蔵庫は,第一の膨張手段又は第ニの膨張手段に冷媒が流れる差圧及び流路切替手段に冷媒が流れる差圧により第一の膨張手段及び第ニの膨張手段を設定するので、冷凍サイクルから無駄な損失を除くことが出来効率の良い装置が得られる。
また、この発明の冷凍冷蔵庫は,流路切替手段は第一の蒸発器の蒸発温度により冷却される冷蔵室の冷気の温度又は第ニの蒸発器の蒸発温度により冷却される冷凍室の冷気の温度を検出して流路を切り替えるので、冷凍冷蔵庫の熱負荷に合わせた運転が可能となり、さらにエネルギー効率が高い冷凍冷蔵庫を提供することができる。
また、この発明の冷凍冷蔵庫は、高段側圧縮部に吸い込むように接続された接続管と低段側圧縮部に吸い込むように接続された接続管の間を連通する吸込口バイパス管と、吸込口バイパス間に設けられバイパス間の冷媒の流れを閉止するバイパス閉止手段とを備えたので、冷凍室と冷蔵室の各熱負荷に応じ、冷蔵室と冷凍室の同時冷却運転、冷蔵室冷却運転および冷凍室冷却運転それぞれの冷却運転が可能となり、冷却が必要な庫内温度を精度良く管理することができる。
また、この発明の冷凍冷蔵庫は、第一の膨張手段から一方は第一の蒸発器へ、他方は第一の蒸発器を介さずに高段側圧縮部の吸入側の接続管へバイパスする蒸発器バイパス管へ冷媒の流れを切り替えるバイパス流路切替手段と,蒸発器バイパス管は凝縮器と第ニの膨張手段の間の配管と熱交換可能なので、冷凍サイクルを常に2段圧縮サイクルとすることが可能となり、圧縮機への負荷変動を抑えた運転ができ、圧縮機の信頼性を向上させることができる。
また、この発明の冷凍冷蔵庫は,高段側圧縮部又は低段側圧縮部をバイパスする圧縮部バイパス管と,圧縮部バイパス管に設けられバイパスする冷媒を閉止する圧縮部バイパス管閉止手段と,を備えたので、無駄な冷却運転を行わないと共に圧縮機の信頼性を高めることが出来る。
また、この発明の冷凍冷蔵庫は,高段側圧縮部及び低段側圧縮部は、1つの容器内で電動機にて一体で駆動される圧縮機,又は別々の電動機により駆動される複数の圧縮機であるので、圧縮機の運転停止と流路切換手段により容易に冷凍サイクルの効率の良い運転が実現でき、圧縮機の負荷変動も低減することができる冷凍冷蔵庫を提供することができる。
また、この発明の冷凍冷蔵庫は,圧縮機の電動機をインバータ駆動としたので、冷凍冷蔵庫の熱負荷に合わせた運転が可能になり,エネルギー効率が高い、圧縮機を小型化し、低重量、低コストの冷凍冷蔵庫が得られる。
また、この発明の冷凍冷蔵庫は,冷凍室に設置され冷凍室内の冷気を循環するた冷凍室送風手段と、冷凍室と冷蔵室を連通する風路に設けられ空気の循環を開閉する空気循環開閉手段と、を備え、冷蔵室を冷却する場合に空気循環開閉手段を開として冷凍室送風機を運転するようにしたので、冷蔵室の熱負荷が増加しても圧縮機を運転せずに冷凍機の冷気を使用でき効率の良い冷凍冷蔵庫を提供することができる。
また、この発明の冷凍冷蔵庫は,冷蔵室に設置され冷蔵室内の冷気を循環させる冷蔵室送風手段と、冷凍室に設置され冷凍室内の冷気を循環させる冷凍室送風手段と、冷凍室と冷蔵室の間に配置され冷凍室と冷蔵室の間の熱交換可能な熱伝達手段と、熱伝達手段が冷気と熱伝達を行う冷凍室と冷蔵室にも受けられた通風部と,を備え、冷蔵室を冷却する場合に冷凍室送風手段と冷蔵室送風手段を運転して通風部への通風を行い冷蔵室を冷却するようにしたので、冷蔵室の熱負荷が増加しても圧縮機の効率の良い冷凍冷蔵庫を提供することができる。
また、この発明の冷凍冷蔵庫の運転方法は,低段側圧縮部から吐出される冷媒を吸い込んで圧縮し凝縮器へ吐出する高段側圧縮部と、凝縮器で凝縮され第一の膨張手段にて膨張した冷媒を蒸発させるとともに高段側圧縮部に吸い込むように接続され冷蔵室へ冷気を供給する冷蔵室用冷却器と,凝縮器で凝縮され第ニの膨張手段にて膨張した冷媒を蒸発させるとともに低段側圧縮部に吸い込むように接続され冷凍室へ冷気を供給する冷凍室用冷却器と,を備えた冷凍冷蔵庫において、冷蔵室の温度を検出するステップと,冷凍室の温度を検出するステップと,検出された冷蔵室と冷凍室の温度に応じて凝縮器から第一の膨張手段への流路及び第ニの膨張手段への流路の少なくとも一方の流路に冷媒が供給されるように流路を切り替えるステップと,を備えたので、エネルギー効率が高い運転方法を提供することができる。
また、この発明の冷凍冷蔵庫の運転方法は,流路を切りかえる流路切替手段に冷媒が流れる差圧を第一の膨張手段又は第ニの膨張手段に前記冷媒が流れる差圧に含めるようにあらかじめ設定するので、冷凍サイクルから無駄な損失を除くことが出来エネルギー効率が高い冷凍冷蔵庫の運転方法を提供することができる。
1 圧縮機、 2 高段側圧縮部、 3 低段側圧縮部、 4 凝縮器、 5 流路切換手段である電磁二方弁、 6 冷蔵室用毛細管、 7 冷蔵室用冷却器、 8 高段側吸入配管、 9 冷凍室用毛細管、 10 冷凍室用冷却器、 11 低段側吸入配管、 12 コントローラ、 13 冷蔵室用温度検知手段、 14 冷凍室用温度検知手段、 16 電磁二方弁、 17 電磁二方弁、 18 電磁二方弁、 19 高段側吸入配管と低段側吸入配管を連通するバイパス配管、 20 電磁二方弁、 21 電磁二方弁、 22冷蔵室用冷却器バイパス配管、 23 過冷却熱交換器、 24 インバータ、 25 風路切換手段、 26 風路切換手段、 27 冷蔵室用送風手段、 28 冷凍室用送風手段、 29 カスケード熱交換器、 30 吹出しダクト、 31 戻りダクト、 32 冷蔵室、 33 冷凍室、 34 高段側圧縮機、 35 低段側圧縮機、 36 電磁二方弁、 37 高段側圧縮機バイパス配管、 38 低段側圧縮機バイパス配管、 39 野菜室。