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JP2007161000A - 車両用電源制御装置 - Google Patents

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JP2007161000A JP2005357227A JP2005357227A JP2007161000A JP 2007161000 A JP2007161000 A JP 2007161000A JP 2005357227 A JP2005357227 A JP 2005357227A JP 2005357227 A JP2005357227 A JP 2005357227A JP 2007161000 A JP2007161000 A JP 2007161000A
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Toshinori Ezaka
俊▲徳▼ 江坂
Nobuyuki Okabe
信之 岡部
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Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】本発明は、特性の異なる蓄電手段の間の電力移送を適切に実行することができる車両用電源制御装置の提供を目的とする。
【解決手段】低容量時に比べ高容量時に劣化しやすい高圧系バッテリ10と、高容量時に比べ低容量時に劣化しやすい低圧系バッテリ20と、高圧系バッテリ10から低圧系バッテリ20への電力移送を実行するDC/DCコンバータ30とを備え、DC/DCコンバータ30が、駐車状態で低圧系バッテリ20の容量が所定閾値を下回った場合に電力移送を実行することにより、低圧系バッテリ20が枯渇するまでの時間を延長すると共に両バッテリの劣化の進行を遅らせる車両用電源制御装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、異なる特性の蓄電手段を併用する車両用電源システムを制御する技術に関する。
従来から、2つの異なる電圧系のバッテリを併用する車両の電源制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に開示の電源制御装置をはじめ、このような異なる電圧系を有する電源を制御する電源制御装置は、一方の電圧系の電圧をDC/DCコンバータなどの電圧変換手段を介して他方の電圧系の電圧に電圧変換して、他方の電圧系のバッテリを充電したり他方の電圧系の負荷に電力供給したりする電力移送の機能を有することがある。
特開2003−254208号公報
ところで、バッテリなどの蓄電手段の使用可能時間や劣化の進行度はその蓄電量(容量)によって変化するので、蓄電手段の特性や使用状況に応じてできるだけ最適な蓄電量を維持することが望ましい。したがって、異なる特性の蓄電手段を電源として併用する場合であれば、両蓄電手段の蓄電量が両蓄電手段の特性や使用状態に応じてできるだけ最適な値となるように上述のような電力移送を行うことが好適である。
しかしながら、電力移送自体には損失(例えば、蓄電手段での充放電による損失、配線等の抵抗分でのジュール熱による損失、電圧変換手段での電圧変換による損失)が伴うので、適切な条件で電力移送を行わなければ、無駄な損失が増えてしまう。この点、上述の特許文献1では、異なる電圧系のバッテリのどちらを選択使用するかの条件については開示されているが、適切な電力移送の条件については示唆されていなかった。
そこで、本発明は、特性の異なる蓄電手段の間の電力移送を適切に実行することができる車両用電源制御装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の車両用電源制御装置は、
低容量時に比べ高容量時に劣化しやすい第1の蓄電手段と、
高容量時に比べ低容量時に劣化しやすい第2の蓄電手段と、
第1の蓄電手段から第2の蓄電手段への電力移送を実行する電力移送手段とを備え、
前記電力移送手段が、駐車状態で第2の蓄電手段の容量が所定閾値を下回った場合に、前記電力移送を実行することを特徴とする。
また、エンジンの作動時に発電可能で第2の蓄電手段に充電可能な発電手段を備え、前記電力移送手段は、駐車開始時点の第2の蓄電手段の容量がその駐車開始時点以前の駐車終了時点の容量を下回った場合に、前記電力移送を実行することを特徴とする。
なお、第2の蓄電手段の具体例として鉛バッテリが挙げられ、第1の蓄電手段の具体例としてリチウムイオンバッテリが挙げられる。
本発明によれば、特性の異なる蓄電手段の間の電力移送を適切に実行することができる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。図1は、本発明の車両用電源制御装置の一形態を示すシステム構成図である。本車両用電源制御装置が搭載される車両は、高圧系(例えば、42V系)の蓄電手段である高圧系バッテリ10と、低圧系(例えば、14V系)の蓄電手段である低圧系バッテリ20と、高圧系の電圧を低圧系の電圧に降圧変換して高圧系から低圧系への電力供給を行う降圧モードと低圧系の電圧を高圧系の電圧に昇圧変換して低圧系から高圧系への電力供給を行う昇圧モードと電圧変換を停止して電力供給を行わない停止モードとを有するDC/DCコンバータ30と、DC/DCコンバータ30を制御する電子制御ユニット40(以下、「ECU40」という)とを備えている。なお、DC/DCコンバータ30とECU40が一体になっていてもよい。
車両上には複数の負荷が存在し電圧系の異なる負荷が混在する場合があり、高圧系バッテリ10は高圧系の電圧で作動する高圧系負荷への電力供給に主に対応し、低圧系バッテリ20は低圧系の電圧で作動する低圧系負荷への電力供給に主に対応する。また、高圧系バッテリ10は低容量時に比べ高容量時に劣化しやすく、低圧系バッテリ20は高容量時に比べ低容量時に劣化しやすい。高圧系バッテリ10の具体例としてリチウムイオンバッテリがあり、低電圧系バッテリ20の具体例として鉛バッテリがある。リチウムイオンバッテリは、鉛バッテリに比して、パワー密度(単位は、W/kgまたはW/l)が高い。なお、高圧系バッテリ10は、ニッケル水素電池や電気二重層キャパシタでもよいし、リチウムイオンバッテリとニッケル水素電池と電気二重層キャパシタの中でいずれかを組み合わせたものでもよい。
DC/DCコンバータ30は、トランスやスイッチングレギュレータやシリーズレギュレータ等のDC/DCコンバータ30内部にある電圧変換機構によって、高圧系バッテリ10側の電圧を降圧変換して低圧系バッテリ20側に出力し、あるいは、低圧系バッテリ20側の電圧を昇圧変換して高圧系バッテリ10側に出力する。変換された出力電圧は、ECU40やDC/DCコンバータ30内部にあるコンバータ制御回路などによって監視され、出力電圧が一定となるように制御される。DC/DCコンバータ30は、高圧系バッテリ10側の電圧を降圧変換して低圧系バッテリ20側に出力する降圧モード、低圧系バッテリ20側の電圧を昇圧変換して高圧系バッテリ10側に出力する昇圧モード、電圧変換を停止して電圧出力を行わない停止モードのうち、動作中いずれかのモードに設定される。このDC/DCコンバータ30の電圧変換機能を使用することによって、高圧系バッテリ10側の電圧を降圧して低圧系負荷に電力供給を行ったり低圧系バッテリ20に充電を行ったりすることが可能となり、低圧系バッテリ20側の電圧を昇圧して高圧系負荷に電力供給を行ったり高圧系バッテリ10に充電を行ったりすることが可能となり、そして、電圧変換を停止して電力供給を行わないことが可能となる。
低圧系バッテリ20には、低圧系電源ライン29を介して、運動エネルギーを電気エネルギーに変換することにより発電を行う発電機21が接続されている。発電機21で発生した電力は、低圧系負荷に供給されたり低圧系バッテリ20を充電したりする。昇圧モードであれば、DC/DCコンバータ30を介して、高圧系負荷への供給もありうる。発電機21には、例えば、エンジンの回転により発電するオルタネータや、回生動作時の電動機が挙げられる。
低圧系バッテリ20には、さらに、低圧系電源ライン29を介して、エンジンを始動させるためのスタータ22が接続されている。スタータ22はクランキングにより停止しているエンジンを始動させるため、その作動時には大電力を必要とする。
また、発電機21が停止している状態では、低圧系バッテリ20から低圧系負荷に電力を供給し得る。例えば、エンジンが停止してオルタネータの不作動状態である駐車状態で必要される電力は、低圧系バッテリ20から低圧系負荷に電力を供給することができる。
ECU40は、所定の制御プログラムを記憶するROM、制御プログラムの処理データを一時的に記憶するRAM、制御プログラムを処理するCPU、外部と情報をやり取りするための入出力インターフェースなどの複数の回路要素によって構成されたものである。
ECU40は、高圧系バッテリ10や低圧系バッテリ20の電流値や電圧値を検出することによって、高圧系バッテリ10や低圧系バッテリ20の容量がどれだけ残っているのかを示す「バッテリ残容量」を算出する。ECU40は、例えば、高圧系バッテリ10の充放電電流の積算(積分)により高圧系バッテリ10のバッテリ残容量を算出し、低圧系バッテリ20の充放電電流の積算(積分)により低圧系バッテリ10のバッテリ残容量を算出する。電気量(バッテリの容量)の時間的変化の割合が、電流に相当するからである。バッテリ残容量はバッテリの満充電時の容量からバッテリから放電された放電容量を引いた値に相当することから、ECU40は、電流センサ等によって高圧系バッテリ10の充放電電流をモニターしその履歴をメモリに記録することによって、高圧系バッテリ10のバッテリ残容量を算出することが可能になり、電流センサ等によって低圧系バッテリ20の充放電電流をモニターしその履歴をメモリに記録することによって、低圧系バッテリ20のバッテリ残容量を算出することが可能になる。なお、満充電時の容量は、初期値としてメモリに記憶されている。
また、ECU40は、放電初期時の高圧系バッテリ10や低圧系バッテリ20の電圧の極小値を測定することによってバッテリ残容量を推定してもよい。放電初期時の電圧の落ち込みにより生じる極小値とバッテリ残容量は相関があることが知られているため、ECU40は、その相関関係(例えば、マップデータ)に基づいてバッテリ残容量を推定することができる。
なお、高圧系バッテリ10や低圧系バッテリ20が電気二重層キャパシタに置換可能であり、その静電容量が既知であるならば、ECU40は、高圧系電気二重層キャパシタの電圧値と静電容量に基づいて高圧系電気二重層キャパシタの残容量を算出することができるし、低圧系電気二重層キャパシタの電圧値と静電容量に基づいて低圧系電気二重層キャパシタの残容量を算出することができる。
また、ECU40は、詳細は後述するが、所定の条件に基づいてDC/DCコンバータ30のモード切替や出力電圧や出力電流を制御する制御信号を出力する。
それでは、本実施形態のシステムの動作について説明する。図2は、低圧系バッテリ20が鉛バッテリの場合の通常の使用態様での容量の時間的変化を示す図である。図2に示されるように、エンジン始動時にスタータ22によってクランキングされると、駐車終了時点の鉛バッテリ20の容量a1は、スタータ22への電力供給のための放電によって容量a2に低下するが、発電機21による発電によって走行中に鉛バッテリ20は充電されて回復していく。その後、車両の走行が終了し、エンジンの作動を停止させた駐車開始時点の鉛バッテリ20の容量はa3となる。駐車開始時点以降の駐車状態では、図2に示されるように、暗電流や自己放電によって徐々にその容量は減少することになる。ここで、鉛バッテリ20の残容量をSOC(State of Charge)と表すと、駐車開始時点の鉛バッテリ20のSOC2(図2の場合、a3)とその駐車開始時点以前の駐車終了時点の鉛バッテリ20のSOC1(図2の場合、a1)との間には、通常の使用態様では、『駐車終了時点のSOC1≦駐車開始時点のSOC2』という関係が成り立つ。なお、「駐車開始時点以前の駐車終了時点の鉛バッテリ20のSOC1」とは、エンジンを始動させた時点の鉛バッテリ20のSOCのことである。つまり、図2に示されるような前回の駐車終了時点のSOCであってもよいし、過去のある駐車状態での駐車終了時点のSOC(例えば、工場出荷後や新車購入後に最初にエンジンを始動させた時点のSOC)であってもよいし、過去の複数回の駐車状態での駐車終了時点のSOCの平均値であってもよい。
しかしながら、ショートトリップの繰り返し、大電力を消費する負荷(Hi状態のエアコンやインバータなど)の使用、エンジンのアイドル状態での長時間の放置、鉛バッテリ20の劣化等による充電効率の悪化、オルタネータ等の発電機21の故障等による発電異常、これらの条件の組み合わせ、などの過剰な電力使用や故障をした場合に、『駐車終了時点のSOC1>駐車開始時点のSOC2』となるおそれがある。このような異常な使用態様での駐車開始時点のSOC2は、同一の走行条件であっても、上記の通常の使用態様での駐車開始時点のSOC2より低くなるので、異常な使用態様の場合には通常の使用態様の場合に比べ、鉛バッテリ20の使用可能時間が短くなり、結果として、車両の駐車可能期間(放置可能期間)が短縮してしまう。また、鉛バッテリ20は高容量時に比べ低容量時に劣化しやすいため、異常な使用態様の場合には通常の使用態様の場合に比べ、劣化の進行が速くなってしまう。
そこで、ECU40は、駐車終了時点のSOC1から駐車開始時点のSOC2を引いた差が所定値αより大きい場合に、すなわち『駐車終了時点のSOC1−駐車開始時点のSOC2>α』の場合に、停止モード若しくは昇圧モードに設定されていたDC/DCコンバータ30を降圧モードに設定して、高圧系バッテリ10から鉛バッテリ20への電力移送を行う。言い換えれば、ECU40は、駐車開始時点のSOC2がその駐車開始時点以前の駐車終了時点のSOC2から所定値α引いた値を下回った場合に、停止モード若しくは昇圧モードに設定されていたDC/DCコンバータ30を降圧モードに設定して、高圧系バッテリ10から鉛バッテリ20への電力移送を行う。高圧系バッテリ10から鉛バッテリ20への電力移送が開始すると、高圧系バッテリ10から放電された電力が、鉛バッテリ20に充電することが可能になる。
なお、所定値αは、マージンであって、所定の正数または零である。つまり、αが小さくなるほど、駐車開始時点で、高圧系バッテリ10から鉛バッテリ20への電力移送が行われやすくなる。したがって、鉛バッテリ20への充電効率は鉛バッテリ20の劣化状態や温度状態によって変化するので、鉛バッテリ20の劣化状態や温度状態に応じてαを変化させることで電力移送の適切な開始が可能である。例えば、鉛バッテリ20が劣化している場合や低温の場合にはαを小さくすればよい。
また、ECU40は、上述のように、「現在の」駐車開始時点のSOCと「過去の」駐車終了時点のSOCとに基づいて電力移送を行うか否かを判断するため、過去の駐車終了時点のSOCをメモリに記憶しておく必要がある。過去の駐車終了時点のSOCは、その駐車期間の駐車開始時点のSOCから駐車期間中に放電された容量を引くことにより算出可能である。駐車期間中に放電された容量とは、「駐車時間(駐車期間)」と「駐車時間に流れた電流(暗電流)」との積に相当する。
また、ECU40は、イグニッションキーがOFF状態やアクセサリー状態(ACC状態)に切り替わったことを示す信号の検知やエンジンの停止信号の検知などによって駐車開始時点であることを判断する。一方、イグニッションキーがON状態に切り替わったことを示す信号の検知やエンジンの始動信号の検知などによって駐車終了時点であることを判断する。
図3は、低圧系バッテリ20が鉛バッテリの場合に駐車開始時点で電力移送を行ったときと行わなかったときの容量の時間的変化を示す図である。駐車開始時点で電力移送を行わなければ、図3の点線で示されるように、駐車中の鉛バッテリ20の容量は、暗電流や自己放電によって、駐車開始時点の容量a4より低下していく。しかしながら、ECU40が、上述の『駐車終了時点のSOC−駐車開始時点のSOC>α』の場合に、停止モード若しくは昇圧モードに設定されていたDC/DCコンバータ30を降圧モードに設定して高圧系バッテリ10から鉛バッテリ20に電力移送を行えば、駐車中の鉛バッテリ20の容量は、暗電流や自己放電があっても、駐車開始時点の容量a4より上昇していく。そして、鉛バッテリ20の容量が所定の閾値Th1に達した場合に電力移送は終了する。ここで、ECU40は、鉛バッテリ20の再生(内部抵抗の低抵抗化)をするために、上述の『駐車終了時点のSOC−駐車開始時点のSOC>α』の場合に、DC/DCコンバータ30を降圧モードと昇圧モードに交互に設定して電力移送を行うことにより、所定の電流で鉛バッテリ20に対する充放電を繰り返してもよい。
なお、電力移送の終了条件である閾値Th1は、駐車終了時点の鉛バッテリ20の容量a1と同じ、若しくは、それより大きな値に設定する。また、例えば高圧系バッテリ10がリチウムイオンバッテリである場合には、リチウムイオンバッテリは低容量時に比べ高容量時に劣化しやすいので、リチウムイオンバッテリの容量が電力移送による放電により所定値(例えば、満充電時の10%)を下回った場合を、電力移送の終了条件としてもよい。また、高圧系バッテリ10が電気二重層キャパシタである場合には、電気二重層キャパシタの容量が電力移送により完全放電した場合を、電力移送の終了条件としてもよい。なお、リチウムイオンバッテリや電気二重層キャパシタは、駐車中に放電を行ったとしても、エンジンの始動により発電機21等が作動することによって、特性上、鉛バッテリに比べ速やかに充電は完了する。
また、上述のように、低圧系バッテリ20のSOCを参照するのではなく、低圧系バッテリ20への充電電流の積算値と低圧系バッテリ20からの放電電流の積算値とを比較することによって、駐車開始時点の低圧系バッテリ20の容量がその駐車開始時点以前の駐車終了時点の低圧系バッテリ20の容量を下回ったか上回ったかを判断してもよい。バッテリのSOCを正確に計測することは難しいが、駐車開始時点以前の駐車終了時点の容量を下回ったか上回ったかの判断を簡易的に行うことができる。つまり、バッテリへの充放電電流の積算期間において充電電流の積算値から放電電流の積算値を引いた値が零より大きければ、積算期間の終了時点の容量(すなわち、駐車開始時点の容量)が積算期間の開始時点の容量(すなわち、駐車開始時点以前の駐車終了時点の容量)を上回ったと判断することができ、バッテリへの充放電電流の積算期間において充電電流の積算値から放電電流の積算値を引いた値が零より小さければ、積算期間の終了時点の容量(すなわち、駐車開始時点の容量)が積算期間の開始時点の容量(すなわち、駐車開始時点以前の駐車終了時点の容量)を下回ったと判断することができる。
なお、低圧系バッテリ20のSOCを毎回正確に計測することは困難であるが、前回の計測時点のSOCと今回の計測時点のSOCとの比較をし、前回の計測時点のSOCを「下回らないように」制御し(例えば、発電機21を制御し)、エンジンの始動と停止を繰り返すことによって、駐車開始時点のSOCを「そのまま」もしくは「徐々に増加」させることができる。つまり、前回の計測時点のSOCと今回の計測時点のSOCとの比較をし、前回の計測時点のSOCから今回の計測時点のSOCを引いた差が負の場合には零にリセットし、前回の計測時点のSOCから今回の計測時点のSOCを引いた差が正の場合には今回の計測時点のSOCを基準にして次回の計測時点のSOCと比較すればよい。したがって、「予め設定された閾値と比較する」ということがないため、車両毎に適正な閾値を設定するということもない。また、このように成り行きでSOCを制御しても、安全サイドに変化する、つまり、高容量時に比べ低容量時に劣化しやすい低圧系バッテリ20が劣化する方向に進みにくい。さらに、そもそも前回始動できたSOCに向けて制御するため、今回の始動時に始動不良になるおそれもほとんどない。
ところで、上述のように、駐車開始時点で電力移送を行うのではなく、駐車開始時点の後の駐車期間中に電力移送を行ってもよい。例えば駐車期間中に大電力消費負荷(エアコン、オーディオ、ナビゲーションシステム、インバータ、ライトなど)の使用によって鉛バッテリ20のSOCが著しく低下した場合に、電力移送が行われることが望ましい。イグニッションキーがアクセサリー状態(ACC状態)のエンジン停止時にナビゲーションシステムを操作することや、イグニッションキーがOFF状態のエンジン停止時にライトがつけっぱなしになっていることが、よく見受けられる。このような大電力消費負荷の使用時のSOCは、大電力消費負荷の不使用時のSOCより低くなるので、大電力消費負荷の使用時には不使用時に比べ、鉛バッテリ20の使用可能時間が短くなり、結果として、車両の駐車可能期間(放置可能期間)が短縮してしまう。また、鉛バッテリ20は高容量時に比べ低容量時に劣化しやすいため、大電力消費負荷の使用時には不使用時に比べ、劣化の進行が速くなってしまう。
そこで、ECU40は、駐車開始時点の後の一定期間T2、鉛バッテリ20のSOCを監視し、SOCが所定の閾値Th2を下回った場合に、停止状態(停止モード若しくは電源OFF等による状態)のDC/DCコンバータ30を降圧モードに設定して、高圧系バッテリ10から鉛バッテリ20への電力移送を行う。あるいは、ECU40は、駐車開始時点の後の一定期間T2、鉛バッテリ20のSOCを監視し、鉛バッテリ20の放電電流が所定の閾値を上回った場合に、停止状態のDC/DCコンバータ30を降圧モードに設定して、高圧系バッテリ10から鉛バッテリ20への電力移送を行う。
図4は、低圧系バッテリ20が鉛バッテリの場合に駐車期間中に電力移送を行ったときと行わなかったときの容量の時間的変化を示す図である。駐車開始時点以降のT1期間に大電力消費負荷の使用があったとすると、駐車期間中に電力移送を行わなければ、図4の点線で示されるように、駐車期間中の鉛バッテリ20の容量は、暗電流や自己放電によって、駐車開始時点の容量a3より低下していく。しかしながら、ECU40は、駐車開始時点の後の一定期間T2、鉛バッテリ20のSOCを監視し、SOCが所定の閾値Th2を下回った場合に(あるいは、鉛バッテリ20の放電電流が所定の閾値を上回った場合に)、停止状態のDC/DCコンバータ30を降圧モードに設定して高圧系バッテリ10から鉛バッテリ20に電力移送を行えば、駐車期間中の鉛バッテリ20の容量は、暗電流や自己放電があっても、所定の容量a6で低下は止まり、容量a6から上昇していく。そして、鉛バッテリ20の容量が所定の閾値Th3に達した場合には電力移送は終了する。
ここで、ECU40は、鉛バッテリ10のバッテリ残容量に基づいて、駐車期間中の電力移送の開始と終了を図5に従って行う。図5は、鉛バッテリ10のバッテリ残容量とDC/DCコンバータ30のモード設定との関係を示す図である。図5は、DC/DCコンバータ30が停止状態でバッテリ残容量が所定値Th2(例えば、満充電に対し50%)を下回ると、鉛バッテリ10の劣化が進行しやすい状態であるとして、高圧系から低圧系への電力移送を開始する降圧モードに切り替わることを示し、DC/DCコンバータ30が降圧モードに設定されている状態でバッテリ残容量が所定値Th3(例えば、満充電に対し90%)を上回ると、鉛バッテリ10の劣化が進行しにくい状態であるとして、高圧系から低圧系への電力移送を終了する停止状態に切り替わることを示す。
ところで、駐車時間が短いと推定される場合には、電力移送の必要性が低いとして、電力移送を禁止してもよい。電力移送自体に損失があり、駐車時間が短ければ駐車時間終了後に発電機21による充電する機会がすぐに訪れるため、電力移送の必要性が高いときに電力移送の開始を行うことが望ましいからである。ECU40は、駐車地点の情報に基づいて駐車時間を推定する。例えば、コンビニエンスストア、時間貸し駐車場、高速道路のSA・PA、娯楽施設が駐車地点であれば、駐車時間が短いと推定する。ナビゲーションシステム等に用いられる詳細な地図情報とGPSによって、駐車地点の位置と情報は入手可能である。また、推定された駐車時間に応じて、上述の図4における鉛バッテリ20のSOCの監視期間であるT2を決定してもよい。これにより、駐車地点に応じて適切な監視期間を定めることができる。
ECU40が、駐車時間を推定するためには、例えば、駐車地点と駐車時間の対応関係をROM等の記憶手段に記憶しておき、その記憶手段から該当する駐車地点に対応する駐車時間を抽出すればよい。例えば、駐車地点が○○スーパーであるならば駐車時間は1時間、駐車地点が自宅であるならば駐車時間は3時間と対応づけて記憶しておく。駐車時間は、駐車地点が駐車後すぐに走行することが予想される近所のスーパーのような場所であれば駐車後すぐに走行しないことが予想される行楽地のような場所に比べ大きい値で記憶される。なお、駐車時間は、駐車後の経過時間で規定してもよいし、朝8時までの時間というように駐車終了時刻までの時間で規定してもよい。
また、駐車時間を推定するために、駐車するたびに駐車時間をはじめとする駐車状況の履歴をとることで駐車地点毎の駐車時間を学習し、その学習結果を駐車地点と駐車時間の対応関係を記憶する記憶手段に反映させてもよい。これにより、学習結果が反映された記憶手段から該当する駐車地点に対応する駐車時間を抽出すれば、駐車時間の推定値は、そのドライバーが普段その駐車地点に駐車するときの時間に限りなく近くなる。
例えば、駐車地点が自宅に設定されている場合には、そのドライバーが平日車両を使う(車通勤など)のか休日しか車両を使わない(サンデードライバー)のかを学習することによって駐車時間を推定することができる。すなわち、平日の朝7時近辺に出発する(駐車状態から走行状態になる)ことが記憶される場合には、帰宅した時刻が何時であってもその帰宅した時点で駐車時間は「朝7時までの時間」と推定することができるし、平日がほとんど駐車状態のままで休日のみ出発することが記憶される場合には、休日に帰宅した時刻が何時であってもその帰宅した時点で駐車時間は「来週の休日までの時間」と推定することができる。また、ECU40は、平日の8時から9時に会社の駐車場に停めた場合、2日以上放置した履歴がない場合に、電力移送を禁止する。
なお、ECU40は、所定時間を過ぎて、SOCが所定の閾値を下回った場合、鉛バッテリ20の使用可能時間が短くなり、結果として、車両の駐車可能期間(放置可能時間)が短縮してしまうとして、電力移送の禁止を解除してもよい。この場合、例えば図4において上述したように、電力移送を行えばよい。
したがって、本発明の車両用電源制御装置によれば、併用する蓄電手段の劣化進行を抑えつつ、電力移送先の蓄電手段の駐車時における使用可能時間を延長することができる。つまり、駐車状態で容量が所定閾値より下回った低圧系バッテリ20に対し高圧系バッテリ10からの電力移送が行われるので、駐車状態で低圧系バッテリ20の容量を増やすことができ、駐車状態で低圧系バッテリ20が枯渇する(いわゆる、バッテリ上がり)までの時間を延長することができる。それと共に、高圧系バッテリ10は低容量時に比べ高容量時に劣化しやすく、低圧系バッテリ20は高容量時に比べ低容量時に劣化しやすいので、高圧系バッテリ10から低圧系バッテリ20への電力移送を実行するための所定閾値がどの位置にあっても低圧系バッテリ20の容量がその所定閾値を下回れば、高圧系バッテリ10の容量状態は放電により劣化しにくい方向になるとともに低圧系バッテリ20の容量状態は充電により劣化しにくい方向になり、バランスの良い容量状態を維持して両者の劣化の進行を遅らせることができる。
また、本発明の車両用電源制御装置によれば、エンジンの作動時に発電可能な発電機21によって走行開始時点から駐車開始時点までの間に低圧系バッテリ20に充電する機会が生まれるため、駐車開始時点の低圧系バッテリ20の容量は走行開始時点の容量と同等若しくはそれ以上の値になるのだが、ショートトリップ(走行時間が短いこと)や大電力消費負荷の使用など何らかの理由によって駐車開始時点の低圧系バッテリ20の容量がその駐車開始時点以前の走行開始時点の容量を下回った場合に、低圧系バッテリ20に対し高圧系バッテリ10からの電力移送が行われると、駐車状態で低圧系バッテリ20が枯渇するまでの時間延長と高圧系バッテリ10及び低圧系バッテリ20の劣化進行を遅らせることが一層効果的になる。
なお、スタータ22の作動には大電力が消費されるので、低圧系バッテリ20がスタータの電源である場合には、駐車状態の後のスタータ22の作動時点の低圧系バッテリ20の容量はできるだけ高いほうが望ましく、低圧系バッテリ20に対し高圧系バッテリ10からの電力移送が駐車状態で行われることは効果的である。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、駐車状態で高圧系バッテリ10の容量が所定閾値を上回った場合に高圧系バッテリ10から低圧系バッテリ20への電力移送を実行してもよい。高圧系バッテリ10は低容量時に比べ高容量時に劣化しやすく、低圧系バッテリ20は高容量時に比べ低容量時に劣化しやすいので、高圧系バッテリ10から低圧系バッテリ20に電力移送を行うことによって、高圧系バッテリ10の容量状態は放電により劣化しにくい方向になるとともに低圧系バッテリ20の容量状態は充電により劣化しにくい方向になり、バランスの良い容量状態を維持して両者の劣化の進行を遅らせることができる。
本発明の車両用電源制御装置の一形態を示すシステム構成図である。 低圧系バッテリ20が鉛バッテリの場合の通常の使用態様での容量の時間的変化を示す図である。 低圧系バッテリ20が鉛バッテリの場合に駐車開始時点で電力移送を行ったときと行わなかったときの容量の時間的変化を示す図である。 低圧系バッテリ20が鉛バッテリの場合に駐車期間中に電力移送を行ったときと行わなかったときの容量の時間的変化を示す図である。 低圧系バッテリ20のバッテリ残容量とDC/DCコンバータ30のモード切替との関係を示す図である。
符号の説明
10 高圧系バッテリ
19 高圧系電源ライン
20 低圧系バッテリ
21 発電機
22 スタータ
29 低圧系電源ライン
30 DC/DCコンバータ
40 ECU

Claims (4)

  1. 低容量時に比べ高容量時に劣化しやすい第1の蓄電手段と、
    高容量時に比べ低容量時に劣化しやすい第2の蓄電手段と、
    第1の蓄電手段から第2の蓄電手段への電力移送を実行する電力移送手段とを備え、
    前記電力移送手段が、駐車状態で第2の蓄電手段の容量が所定閾値を下回った場合に、前記電力移送を実行することを特徴とする、車両用電源制御装置。
  2. エンジンの作動時に発電可能で第2の蓄電手段に充電可能な発電手段を備え、
    前記電力移送手段は、駐車開始時点の第2の蓄電手段の容量がその駐車開始時点以前の駐車終了時点の容量を下回った場合に、前記電力移送を実行する、請求項1記載の車両用電源制御装置。
  3. 前記第2の蓄電手段は、鉛バッテリである、請求項1または2に記載の車両用電源制御装置。
  4. 前記第1の蓄電手段は、リチウムイオンバッテリである、請求項1から3のいずれかに記載の車両用電源制御装置。
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